JP2011029367A - コイルボビン、コイルボビンを備えたソレノイド及びコイルボビンの製造方法 - Google Patents

コイルボビン、コイルボビンを備えたソレノイド及びコイルボビンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高信頼性の電気的及び機械的接続が可能な優れたコイルボビン、当該コイルボビンを備えたソレノイド及び当該コイルボビンの製造方法を提供すること。
【解決手段】 本発明のコイルボビンは、絶縁性の被膜を有する巻線が巻き付けられる巻き付け部分と、前記巻線が巻き付けられるターミナルとを備え、前記ターミナルは、前記巻線が挿入される複数の溝を有し、前記溝は、挿入される前記巻線の前記被膜と接触し且つ前記被膜を破く内壁を有し、前記内壁は、前記巻線と電気的に導通する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、アクチュエータ、特にソレノイドに用いられるコイルボビン、当該コイルボビンを備えたソレノイド及び当該コイルボビンの製造方法に関する。
アクチュエータ、特にソレノイドに用いられるコイルボビンにおいては、コイルボビンのターミナルに対して、巻線を電気的に接続する必要がある。従来、巻線をターミナルに接続させるためには、巻線とターミナルとを接触させた状態で当該巻線に電気を流し、巻線の絶縁性被膜を溶解させることで電気的に導通させるという抵抗溶接が行われていた(特許文献1)。また、他の接続方法として、半田付けや溶接機によって絶縁性被膜を溶解させ、巻線とターミナルとを接続する方法があった(特許文献2)。
特開2002−305114号公報(段落[0004]) 特開平11−87133号公報(段落[0005])
しかしながら、上記従来のコイルボビンでは、巻線の巻き付け工程の他に別途の接続工程が必要となってしまう。そのため、コイルボビンの製造時間が長くなると共に、製造コストが余分にかかるという問題があった。また、溶接や半田付けのために、別途の機械が必要になるため、製造装置が大型化し、製造工程も煩雑になるという問題があった。
さらに、溶接や半田付けにより高熱が加わるため、ターミナルの材料及び形状が限定されるという問題があった。そのため、ターミナルを厚く形成する必要があり、複雑な形状、例えば、複雑な雌型形状を採用することができなかった。また、ターミナルの設計自由度が低いため、接続の相手方であるコンタクトの形状に対応させて、ターミナルの形状を変更することは非常に困難であった。
その上、従来のコイルボビンでは、抵抗溶接等で電気的に接続するので、複数個所で接続できないという問題があった。そのため、外部からの衝撃などによって接続箇所に不具合が発生すると、電気的接続を維持できなくなり、電気的接続が不安定になってしまっていた。このようなコイルボビンは、電気的及び機械的接続の信頼性が低く、耐久性も低かった。
上記課題を解決するために、本発明に係るコイルボビンは、絶縁性の被膜を有する巻線が巻き付けられる巻き付け部分と、前記巻線が巻き付けられるターミナルとを備え、前記ターミナルは、前記巻線が挿入される複数の溝を有し、前記溝は、挿入される前記巻線の前記被膜と接触し且つ前記被膜を破く内壁を有し、前記内壁は、前記巻線と電気的に導通するという特徴を備える。
また、本発明に係るソレノイドは、絶縁性の被膜を有する巻線が巻き付けられる巻き付け部分と、前記巻線が巻き付けられるターミナルとを具備するコイルボビンを備え、前記ターミナルは、前記巻線が挿入される複数の溝を有し、前記溝は、挿入される前記巻線の前記被膜と接触し且つ前記被膜を破く内壁を有し、前記内壁は、前記巻線と電気的に導通するという特徴を備える。
また、本発明に係るコイルボビンの製造方法は、絶縁性の被膜を有する巻線が巻き付けられる巻き付け部分と、複数の溝を有するターミナルとを具備するコイルボビンに、前記巻線を巻き付ける巻き付け工程を備え、前記巻き付け工程は、前記巻線を前記巻き付け部分に巻き付ける工程と、前記巻線を前記ターミナルに巻き付ける工程を有し、前記ターミナルに巻き付ける工程においては、前記溝に前記巻線を挿入すると共に、前記溝の内壁に前記巻線の前記被膜を接触させることにより前記被膜を破き、前記内壁と前記巻線とを電気的に導通させるという特徴を備える。
本発明によれば、高信頼性の電気的及び機械的接続が可能な優れたコイルボビン又はソレノイドを提供できる。また、ターミナルの設計自由度が高く、複雑な形状の接続部を採用できるコイルボビン又はソレノイドを提供できる。さらに、従来よりも少ない製造工程及び製造コストでコイルボビンを製造することができる。
実施形態1のソレノイドを示した斜視図である。 実施形態1のコイルボビンを示した斜視図である。 実施形態1のソレノイドを示した断面図である。 実施形態1のコンタクトを示した斜視図である。 実施形態1のターミナルを示した斜視図である。 実施形態1のターミナルを示した断面図である。 実施形態1のターミナルを示した側面図である。 実施形態1のターミナルを示した正面図である。 実施形態1のターミナルを示した上面図である。 実施形態1のターミナルとプロテクタを示した斜視図である。 実施形態1のターミナルとプロテクタを示した側面図である。 実施形態1のターミナルとプロテクタを示した正面図である。 実施形態1のターミナルとプロテクタを示した上面図である。 実施形態1のターミナルとプロテクタを示した断面図である。 実施形態1のターミナルとプロテクタを示した背面図である。 実施形態1の製造方法を示したフローチャートである。 実施形態2のコイルボビンを示した断面図である。 実施形態2のソレノイドを示した断面図である。 実施形態2のコンタクトを示した斜視図である。 実施形態2及び3のターミナルを示した斜視図である。 実施形態2及び3のターミナルを示した断面図である。 実施形態3のコイルボビンを示した断面図である。 実施形態3のコイルボビンを示した断面図である。 実施形態3のコンタクトを示した斜視図である。 雌形状のコンタクトを示した斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
[実施形態1]
ソレノイド1の外観の斜視図である図1において、ソレノイド1は、巻線5が巻き付けられる巻き付け部分21を有するコイルボビン2と、コンタクト4を収納する樹脂製のハウジング41とを備えている。なお、実際は巻き付け部分21には巻線5が巻き付けられるが、説明の便宜のために図示を省略している。
コイルボビン2は、その両端部につば22を有すると共に、つば22同士の間に巻き付け部分21を有している。また、巻き付け部分21は、つば22の直径よりも小さい直径を有し、つば22の張り出し部分の内側に形成されている。一方、ハウジング41は、コイルボビン2の開口26とは反対側のつば22に対向して配置されており、その内部にターミナル3と電気的に接続されたコンタクト4を収納している。また、ハウジング41には開口42が形成されており、不図示の電源と接続された端子が外部から当該開口42に挿入される。そして、挿入された端子がコンタクト4の開口側接続部43と接続することにより、不図示の電源とターミナル3及び巻線5とを電気的に接続できる。
コイルボビン2の外観斜視図である図2は、図1のソレノイド1からハウジング41を取り除いた状態を示している。なお、図2においても、巻き付け部分21の巻線5の図示は省略されている。
コイルボビン2は、貫通孔23の外側に、2つのターミナル3を支持する支持部24を有している。そして、当該ターミナル3は、支持部24からコイルボビン2の外側に向かって、コイルボビン2の軸方向に沿って並行に並んで延在している。
2つのターミナル3は、いずれも複数の溝31を有している。そして、2つのターミナル3の一方には、巻線5の巻き始めの端部51が巻きつけられ、他方には、巻き終わりの端部52が巻き付けられている。ここで、巻き始めの端部51及び巻き終わりの端部52は、いずれもターミナルに形成された各溝31に挿入された状態で巻き付けられている。複数の溝31はいずれも、貫通孔23側に面し、ターミナル3の延在方向と交わる方向に延在している。換言すると、複数の溝31は、ターミナル3の短手方向に沿って延在している。
続いて、実施形態1に係るソレノイド1について、断面図である図3を参照してさらに詳しく説明する。なお、図3においては、実際の断面には現れないコンタクト4について、説明の便宜のため点線で示している。
図3に示されるように、ハウジング41内のコンタクト4と、コイルボビン2のターミナル3とは互いに接続されている。また、ハウジング41には、コンタクト4とターミナル3とを接続した状態で収納する収納部44が形成されている。なお、ハウジング41とコイルボビン2との間には、不図示のシールド用プレートを挿入するための隙間45が設けられている。
コンタクト4のコイルボビン2側の端部には、ターミナル側接続部46形成されている。また、ターミナル3は、支持部24とは反対側の端部に雌形状のコンタクト側接続部33を有する。そして、ターミナル側接続部46は、ターミナル3のコンタクト側接続部33の内側に挿入される。これにより、ターミナル側接続部46がコンタクト側接続部33の内側と接触し、両者が電気的に接続される。その結果、コンタクト4が、ターミナル3に電気的に接続される。
また、図4に示すように、コンタクト4は開口側接続部43を有する。そして、不図示の電源と接続された端子が外部からハウジング41の開口42に挿入されると、開口側接続部43が挿入された端子と接続する。
また、コイルボビン2の巻き付け部分21は、内部に貫通孔23を有する円筒状の外形を有している。そして、コイルボビン2の内側の貫通孔23には、ステンレス鋼などの強磁性体の材料から形成された不図示のプランジャが配置される。コイルボビン2のコンタクト4とは反対の側には、開口26が設けられており、プランジャは、コイルボビン2の開口26を介して直線運動するように構成されている。これにより、コンタクト4及びターミナル3を介して不図示の電源から巻線5に電流が流されると、図3に矢印で示したコイルボビン2の軸方向にプランジャが移動する。
また、コイルボビン2の両端のつば22は、それぞれリング状の外形を有している。そして、つば22同士に挟まれた領域において、巻き付け部分21の外側表面上には、所定の方向に巻線5が巻き付けられている。なお、巻線5は、絶縁性の被膜によって被覆されており、例えば、エナメル線などが用いられている。また、コイルボビン2の開口26とは反対側のつば22には、貫通孔23の外側にターミナル3を支持する支持部24が形成されている。
コイルボビン2において、ターミナル3の支持部24側の端部34は、支持部24の溝25に挿入されており、これによりターミナル3が固定されている。なお、ターミナル3には、巻線5との電気的接続の信頼性を高めるためにプロテクタ6が取り付けられており、巻線5を溝31の内部に保持している。ただし、プロテクタ6が不要であれば、省略することができる。
続いて、実施形態1のターミナル3を示す図5〜9を参照して、ターミナル3について説明する。図5は外観の斜視図であり、図6は、図5のターミナル3の中央部分を、図5において矢印で示されるターミナル3の短手方向に分断したときの断面図である。また、図7は側面図、図8は正面図であり、図9は上面図である。なお、2つのターミナル3は同じ構成を有するので、図5〜9においては一方のターミナル3について記載している。
図5において、ターミナル3のコンタクト側接続部33は、ターミナル3の背面36、当該背面36に交わる方向に向かって延在する第1の側面35a及び第2の側面35b、第1の側面35aからターミナル3の内側に向かって湾曲した第1の湾曲部37a、及び第2の側面35bからターミナル3の内側に向かって湾曲した第2の湾曲部37bとから構成されている。つまり、コンタクト側接続部33は、第1の面としての背面36を有すると共に、当該背面36から延びる第2の面として、第1の側面35a及び第2の側面35bを有する。なお、第1の側面35a及び第2の側面35bは、背面36と接続する部分とは反対の側に、複数の溝31が形成された縁を有する。第1の湾曲部37a及び第2の湾曲部37bの間には、所定の幅の隙間が存在する。ただし、必要な場合は、隙間を設けずに第1の湾曲部37a及び第2の湾曲部37bを一体に形成することも可能である。
コンタクト側接続部33に対して支持部24の側には、複数の溝31が形成されている。そして、複数の溝31には、巻き終わりの端部52が溝31の内部に挿入されるように巻き付けられている。なお、巻き終わりの端部52は、図中巻線5として示されており、巻き付けられた巻き終わりの端部52の端は、ターミナル3の外側に向けて引き出されている。つまり、一組のターミナル3のうち他方のターミナル3に面する側面35bとは、反対側の側面35aから外側に向かって引き出される。
図示されてはいないが、巻き始めの端部51も、他方のターミナル3に対して同様に巻き付けられている。つまり、巻き始めの端部51の端は、一方のターミナル3に面する側面とは、反対側の側面から外側に向かって引き出される。ただし、巻き始めの端部51及び巻き終わりの端部52のそれぞれの端を、ターミナル3同士の間に向かって、すなわち、対向するターミナル3に面する側面から引き出しても良い。
また、複数の溝31は、ターミナル3のコンタクト側接続部33と支持部24側の端部34との間において、第1の側面35a及び第2の側面35bの縁に形成されている。具体的には、それぞれの縁に対して4つの切り込みとして、計8つの溝31が形成されている。
なお、ターミナル3は、コンタクト側接続部33の設計自由度を高めるために、板材から形成されている。そのため、板材の表面に単に溝31を形成するのみでは、巻線5を保持するための十分な溝の長さを確保することができない。この点、本発明では、ターミナル3の背面36から折り曲げられた第1の側面35a及び第2の側面35bの縁に複数の溝31が形成されている。つまり、第1の側面35a及び第2の側面35bにおいて、背面36に対して交わる方向に複数の溝31が延在している。そのため、板材であるターミナル3に対しても、複数の溝31を容易に形成することができる。さらに、複数の溝31の長さも十分に確保することができるので、高信頼性の電気的接続を維持することも出来る。
図6及び7に記載されているように、溝31の入口31aの幅は巻線5の直径よりも大きく、溝31の入口31aよりも奥の幅狭部31cの幅は巻線5の直径よりも小さい。一例として、巻線5の直径が0.3mmである場合、溝31の入口31aよりも奥の幅狭部の幅は0.2mmとなる。なお、溝31が突き当たる部分の幅も巻線5の直径よりも小さく形成されている。
このような溝31の内部に、巻き付け工程において巻線5が挿入されると、巻線5の絶縁性被膜が幅狭部31cの内壁に接触及び摺接する。すると、接触によって絶縁性被膜が破られ剥離する。そのため、巻線5の露出部と幅狭部31cの内壁とが接触することになる。その結果、溝31は複数形成されているので、巻線5の複数の箇所が、溝31の内壁を介してターミナル3と電気的に接続される。このように、複数個所で導通を取ることにより、高信頼性の電気的及び機械的接続が可能な優れたコイルボビン2を提供できる。なお、幅狭部31cの内壁は、絶縁性被膜を破ることが出来る程度の硬さを有している。
また、溝31の幅狭部31cは、所定の長さを有する。好ましくは、幅狭部31cが、巻線5の直径よりも長い距離で形成される。これにより、外部からの衝撃が加わっても幅狭部31cで保持された巻線5が外れにくくなり、接続不良を防ぐ事ができる。なお、図6及び7においては、各溝の幅狭部31cの幅は同じである。
また、入口31aは、溝31の奥側に向かって徐々に幅が狭くなるようなテーパ状の内壁31bを備えている。つまり、入口31aの内壁31bは、溝31の入口31aよりも奥側の内壁に対して、支持部24側の端部34の方向及びコンタクト側接続部33の方向にそれぞれ傾いている。巻線5は、このようなテーパ状の内壁31bによって案内されるので、巻き付け工程において確実に溝31の内側に挿入される。なお、入口31aの内壁31bを階段状に形成し、段階的に幅を狭くすることもできる。また、入口31aの両側の内壁31bの一方のみをテーパ状にすることもできる。
図8及び9に示すように、2つ1組の溝31は、支持部24側の端部34からの高さが同じになるように揃えられている。つまり、1組の溝31は不図示の支持部24からの高さが揃えられ、当該溝31の間を通って巻線5が巻き付けられている。さらに、4組8つの溝31に巻き付けられた巻線5同士は、第1の湾曲部37a及び第2の湾曲部37bの側から見て等間隔かつ略平行になる。
これにより、巻き付け工程において、容易且つ正確に巻線5を溝31の内側に挿入できる。ただし、巻線5の間隔を異ならせるために、第1の側面35a又は第2の側面35bにおける溝31同士の間隔を変えることもできる。また、巻き付けられた巻線5がつば22に対して斜めに張架されるように、1組の溝31のそれぞれの支持部24からの高さを異ならせることもできる。
ここで、図5〜7及び図3を参照して、ターミナル3をコイルボビン2の支持部24に固定する構成について説明する。
ターミナル3は、第2の凹部38bと、当該第2の凹部38bに形成された第3の突起39cとを有する。また、支持部24の溝25には段差28が形成されている。そして、ターミナル3が支持部24に挿入されると、第3の突起39cが支持部24の溝25の内壁に係止され、第2の凹部38bが段差28にはめ込まれる。こうして、ターミナル3は、コイルボビン2の支持部24に支持される。
以上のように形成されたコイルボビン2によれば、単に巻線5を巻き付けるのみで巻線5をターミナル3に固定し且つ電気的に接続できる。そのため、抵抗溶接又は半田付けのためにターミナル3を厚くする必要がなく、ターミナル3のコンタクト側の接続部33の設計の自由度を高めることができる。また、半田付け等では巻線5を挟んで仮固定することが必要となるが、これも不要となる。そのため、巻線5が、挟み込むためのばねから脱落してしまうという不具合もない。さらに、ターミナル3の構造を簡素化することができるので、ターミナル3を容易且つ低コストで製造できる上、別途の接続工程が不要になるので、コイルボビン2を容易且つ低コストで製造できる。
また、複数の溝31によって、巻線5とターミナル3とが複数の部分において電気的に接続される。そのため、導通箇所の一部に不具合が生じても電気的接続を維持でき、高い信頼性の電気的及び機械的接続の優れたコイルボビン2を提供できる。さらに、挿入された巻線5が幅狭部31cの内壁によって挟持されるので、巻線5を確実に保持することもできる。
なお、ターミナル3の溝31の数は4つに限られず、それよりも多く形成したり、又は少なく形成したりしても良い。溝31の数が多ければ、導通箇所が増えるため、より信頼性が高いコイルボビン2を提供できる。また、電気的接続に影響しない範囲で、複数の溝31の大きさや形状が、互いに異なっていても良い。
また、実施形態1では支持部24が1つのみ配置されているが、2つ以上の支持部24を配置し、それぞれに1つのターミナル3を設けても良い。例えば、コイルボビン2の貫通孔23を挟むように2つの支持部24を配置し、それぞれにターミナル3を設けることができる。また、実施形態1では2つのターミナル3のみが設けられているが、ターミナルの数は2つに限られない。例えば、3つ以上の複数のターミナル3を設けることも可能である。なお、これらの場合も、各ターミナル3に複数の溝31を形成し、巻き付け工程において巻線5を巻き付け且つ挿入する。
また、複数の溝31は、すべてのターミナル3に形成することが好ましいが、必要であれば一部のターミナル3にのみ形成することもできる。例えば、複数の溝31を、1つのターミナル3にのみ形成してもよい。一部のターミナル3にのみ形成する場合であっても、従来よりも少ない製造工程及び製造コストで、高信頼性且つ高耐久性のコイルボビン2を提供できる。また、コンタクト4の設計自由度を、向上させることもできる。
図5〜7には、プロテクタ6を取り付けるためのターミナル3の構造が示されている。具体的には、ターミナル3は、コンタクト側接続部33と支持部24側の端部34との間において、第1の側面35a及び第2の側面35bに、第1の凹部38a、第1の突出部32a及び第2の突出部32bを有している。なお、プロテクタ6は、不要であれば省略することもでき、その場合は複数の溝31のみが形成される。
続いて、図10〜15を参照して、プロテクタ6を取り付ける構成について説明する。なお、図10〜15には、説明の便宜のため2つのターミナル3の一方のみ示されているが、実際には2つのターミナル3が設けられている。また、「L」(Left)、「R」(Right)という表示の違いを除き、プロテクタ6のL側もR側も同じ構成である。
プロテクタ6の外観斜視図である図10において、プロテクタ6のターミナル3のコンタクト側接続部33側の面61aは、図中上面として示されている。また、プロテクタ6のターミナル3の支持部24側の面61bは、図中下面として示されている。
コンタクト側接続部33側の面61aには、コンタクト用溝63が形成されている。また、支持部24側の面61bには、圧入用溝64が形成されている。なお、支持部24側の面61bに形成された圧入用溝64は、ターミナル3の第2の突出部32bの数に対応して4つ形成されている。ただし、第2の突出部32bの数が減少すれば、圧入用溝64の数も対応して減少できる。
また、図11に示されるように、プロテクタ6の両側面68の縁には、巻線5を逃がすための巻線用溝69が形成されている。なお、図10及び11では、4つの巻線用溝69が形成されているが、ターミナルの複数の溝31の数が増えれば巻線用溝69の数も対応して増加する。
また、図12において、プロテクタ6のターミナル3に対向する面とは反対側の面は、図中正面として示されており、4つの係合孔65を有する。そして、プロテクタ6をターミナル3に取り付けると、係合孔65にはターミナル3の第1の突出部32aが挿入される。なお、第1の突出部32aの数が減少すれば、係合孔65の数も対応して減少できる。
また、図13に示されるように、コンタクト側接続部33側の面61aには、ターミナル3に挿入されたコンタクト4のターミナル側接続部46を逃がすために2つのコンタクト用溝63が形成されている。すなわち、コンタクト4のターミナル側接続部46は、コンタクト用溝63によって形成された空間に挿入される。そのため、ターミナル側接続部46とプロテクタ6との間に距離を保つことができ、両者の接触を防止できる。
続いて、図14及び15を参照して、プロテクタ6が巻線5を溝31内に保持する構成について説明する。
図14に示されるように、プロテクタ6がターミナル3に取り付けられると、ターミナル3の第1の凹部38aには、プロテクタ6のコンタクト側接続部33側の縁66が挿入される。そして、ターミナル3の第1の突出部32aが、プロテクタ6の係合孔65に挿入される。また、ターミナル3の第1の突出部32aの第1の突起39aは、プロテクタ6の係合孔65の内壁に係合される。なお、第1の突出部32aの先端部分は、第1の突出部32aの他の部分よりも小さく形成されている。
また、ターミナル3の第2の突出部32bは、プロテクタ6の支持部24側の面61bに形成された圧入用溝64に導かれる。そして、第2の突出部32bの第2の突起39bは、プロテクタ6の案内溝64の内壁と係合する。このようにして、プロテクタ6は、ターミナル3に対して係合され、ターミナル3とプロテクタ6とが確実に固定される。
プロテクタ6の係合孔65と圧入用溝64との間には、複数の挿入突起62が形成されている。プロテクタ6をターミナル3に取り付けると、当該挿入突起62はターミナル3の複数の溝31に挿入され、巻線5を溝31の内側で保持する。なお、図14及び15においては、ターミナル3の溝31の数に対応して、4組8つの挿入突起62が形成されている。ただし、ターミナル3の溝31の数よりも少ない数の挿入突起62を形成し、特に電気的接続の信頼性が必要とされる溝31にのみ挿入することも可能である。
また、図15に示されるように、挿入突起62は、ターミナル3の溝31に対応して位置が合わせられている。なお、図15では分離された8つの挿入突起62が形成されているが、巻線5に沿うような形状に挿入突起62を形状変更し、4つの挿入突起62とすることもできる。例えば、同じ高さに位置する溝31同士に跨るように、プロテクタ6の内壁から延在する棚状の突起を形成できる。
このような挿入突起62が巻線5を溝31の内部で保持することにより、外部から衝撃が加わった場合でも、巻線5が溝31内から飛び出すことが無い。そのため、本実施形態によれば、高い信頼性の電気的接続を維持できるコイルボビン2を提供できる。なお、挿入突起62の長さは、巻線5の飛び出しを防止できるような長さであれば良い。具体的には、溝31の開口よりも奥に巻線5を挿入できるだけの長さを有する。好ましくは、巻線5を溝31の突き当たる部分に押し付ける程度の長さを、挿入突起62が有する。
なお、図12に示されたように、プロテクタ6のターミナル3とは反対側の面には、「L」及び「R」と表示されている。当該表示よって組立方向の誤りを防止することができるが、表示の省略も可能である。
また、実施形態1では、一体的に形成された1つのプロテクタ6が、2つのターミナル3に対して取り付けられている。しかし、2つのプロテクタ6を用意し、2つのターミナル3のそれぞれに対して分離独立したプロテクタ6を取り付けても良い。
続いて、実施形態1のコイルボビン2の製造方法について、図16のフローチャートを参照して説明する。
まず、プレス成形等を用いて、予め複数の溝31を具備するターミナル3を形成しておく。例えば、打ち抜きで得られた黄銅からなる板材を所定形状に折り曲げ、雌形状のコンタクト側接続部33と複数の溝31を備えた2つのターミナル3を形成しておく。さらに、樹脂成形等を用いて、支持部24を具備するコイルボビン2も予め形成しておく。なお、コイルボビン2は、樹脂などの非磁性体の材料から形成し、つば22、支持部24及び巻き付け部分21を同時に形成する。また、支持部24の溝25の内壁には、段差28を形成する。
続いて、形成した2つのターミナル3を、圧入等によりコイルボビン2の支持部24に取り付ける(S101)。このように取り付けられたターミナル3は、ターミナル3の第2の凹部38bに形成された第3の突起39cにより、支持部24の溝25の内壁に係止される。
その後、巻線機にコイルボビン2を取り付け、巻き始めの端部51を2つのターミナル3の一方に巻き付ける(S102)。具体的には、一方のターミナル3において、他方のターミナル3と対向する側面とは反対側の側面の最もコンタクト側接続部33に近い溝31から巻き始めの端部51を巻き始める。巻き付ける際には、巻き始めの端部51をターミナル3の複数の溝31内に挿入し、好ましくは溝31内の突き当たり部に突き当てる。なお、必要に応じて、ターミナル3同士が対向する側面から巻き始めることもできる。
巻き始めの端部51を、支持部24に最も近い溝31まで巻き付けた後は、連続して巻線5を巻き付け部分21に巻き付ける(S103)。この際、巻線5は、巻き付け部分21に対して同方向に所定の回数だけ巻き付けられる。また、巻き付け部分21には、巻き付け用の複数の溝が所定の方向に形成されており、当該溝に対して巻線5が巻き付けられる。
所定の回数の巻き付けが完了した後は、連続して巻き終わりの端部52を2つのターミナル3の他方に巻き付ける(S104)。具体的には、巻き終わりの端部52を、一方のターミナル3と対向する側面35bとは反対側の側面35aの、最も支持部24に近い溝31から巻き始める。なお、巻き付ける際には、巻き終わりの端部52をターミナル3の複数の溝31内に挿入し、好ましくは溝31内の突き当たり部に突き当てる。ただし、必要な場合は、一方のターミナル3と対向する側面35bから巻き付けを始めることもできる。
巻き終わりの端部52を最もコンタクト側接続部33に近い溝31まで巻き付けた後は、巻き終わりの端部52の端を、一方のターミナル3と対向する側面とは反対側の側面から引き出して切断する。巻線5を巻き付けたコイルボビン2は、巻き付けが完了した後に巻線機から取り外す。このように、巻き付け工程は、巻き始めの端部51を巻き付けることから始まり、巻き終わりの端部52の巻き付けが終了したところで終了する。
次に、樹脂成形等により予め形成した樹脂製のプロテクタ6を、ターミナル3に対して取り付ける(S105)。具体的には、ターミナル3に対するプロテクタ6の位置合わせを行った後に、圧入で取り付ける。これにより、ターミナル3の第1の凹部38aにプロテクタ6のコンタクト側接続部33側の縁66をはめ込む。同時に、ターミナル3の第1の突出部32aをプロテクタ6の係合孔65に挿入し、第1の突出部32aの第1の突起39aを係合孔65の内壁と係合させる。また、ターミナル3の第2の突出部32bの第2の突起39bも、プロテクタ6の圧入用溝64の内壁と係合させる。このようにプロテクタ6が取り付けられると、プロテクタ6の挿入突起62が、対応する溝31に挿入される。これにより、挿入突起62は、巻線5をターミナル3の溝31内に保持する。なお、プロテクタ6を取り付けない場合、プロテクタの取り付け工程は省略される。
このように製造されたコイルボビン2に対して、予め形成しておいたコンタクト4を取り付ける(S106)。なお、コンタクト4は、インサート成形等によって予めハウジング41に取り付けておく。その後、コイルボビン2と、コンタクト4及びハウジング41とを、樹脂成形等を用いて一体化する(S107)。
このような本発明の製造方法によれば、複数の溝31内で巻線5とターミナル3とを電気的に接続できるため、高い信頼性のコイルボビン2を製造することができる。さらに、巻線5の巻き付け工程において、ターミナル3に巻線5を固定し且つ電気的に接続できるため、追加の接続工程又は固定工程が不要となる。つまり、別途の抵抗溶接、溶接、半田付け等の電気的接続工程、又は固定工程を省略できるので、従来よりも少ない製造時間及び製造コストでコイルボビン2を提供することができる。
また、本実施形態では、支持部24からの高さが揃えられた1組の溝31を結ぶように、巻線5を巻き付けるので、巻線5同士を等間隔かつ略平行に複数の溝31に巻き付けることができる。これにより、不規則な位置合わせが不要となるため、巻き付け工程における巻き付けが容易となると共に、巻き付けにかかる時間を短縮できる。
[実施形態2]
実施形態2では、ターミナル3が、図中矢印で示したコイルボビン2の軸に対して交わる方向に延在する。また、ターミナル3に、プロテクタ6が取り付けられていない。なお、実施形態2において実施形態1と同じ構成については同じ参照番号を用い、その説明を省略する。
まず、コイルボビン2の断面図である図17及びソレノイド1の断面図である図18を参照して、実施形態2について説明する。なお、図17及び18においては、ターミナル3が1つのみ描かれているが、実際は実施形態1と同様にコイルボビン2の外側に向かって並行に並ぶ2つのターミナル3が設けられている。また、図17においては、実際の断面には現れない板ばね部33aについて、説明の便宜のため点線で示している。また、図18においては、実際の断面には現れないコンタクト4及び板ばね部33aについて、説明の便宜のため点線で示している。なお、実際は図18の巻き付け部分21には巻線5が巻き付けられるが、説明の便宜のために図示を省略している。
実施形態2においては、図中矢印で示すコイルボビン2の軸に対して直交する方向にターミナル3が延在している。そして、コイルボビン2の開口26とは反対側のつば22に形成された支持部224の溝225も、コイルボビン2の軸に対して直交する方向に延在する。
また、ターミナル3は、ターミナル3の第2の凹部238bに形成された第3の突起239cにより、支持部224の溝225の内壁に係止される。さらに、実施形態2のターミナル3は、背面236に第4の突起239dを有する。そして、第4の突起239dは、支持部224の溝225の内壁と係合する。なお、第2の凹部238bは、支持部224の段差228にはめ込まれる。
また、コンタクト4もコイルボビン2の軸と直交する方向に接続される。そのため、ハウジング241も、コイルボビン2からコイルボビン2の軸と直交する方向に長い形状を有する。また、不図示の電源と接続するための端子が挿入されるハウジングの開口242も、コイルボビン2の軸と直交する方向において、コイルボビン2の外側に面して開口している。ハウジング241には、このように接続したコンタクト4及びターミナル3を収納する収納部244が形成されている。
コンタクト4の斜視図である図19に示されたコンタクト4は、不図示の端子と接続するための開口側接続部243と、ターミナル3のコンタクト側接続部233と接続するためのターミナル側接続部246とを備える点で、実施形態1と同様である。しかし、実施形態1のコンタクト4よりも、ターミナル側接続部246の幅は狭く形成されている。これは、コンタクト側接続部233が板ばね部33aを有することにより、内部の空間が狭くなるためである。また、コンタクト4のターミナル側接続部246は、開口側接続部243よりも広い幅を有する。
ターミナル3が延在する方向は、コイルボビン2の軸に交わる方向であれば、軸に直交する方向には限られない。必要に応じて、コイルボビン2の軸に対して所定の角度傾いた方向に延在させることもできる。なお、不図示のプランジャは、コイルボビン2に対してハウジング241とは反対側の開口26を介して、コイルボビン2の軸方向に直進運動するように設けられる。また、実施形態2では、プロテクタ6が取り付けられていない。しかし、ターミナル3に、プロテクタ6の取り付け構造である第1の突出部32aや第2の突出部32bなどを形成すれば、取り付けることもできる。
実施形態2のターミナル3においても、図20及び図21に示されるように、コンタクト側接続部233と支持部224側の端部234との間には、複数の溝231が設けられている。なお、図20はターミナル3の外観斜視図であり、図21はターミナル3の断面図である。
当該ターミナル3は、背面236から第1の湾曲部237a及び第2の湾曲部237bの側に折れ曲がった板ばね部33aを有する。板ばね部33aは、ターミナル3の背面236を延長させ、第1の湾曲部237a及び第2の湾曲部237bの側に折り曲げることにより形成されている。さらに、板ばね部33aの先端は、ターミナル3の背面236に向かう方向に折り曲げられている。これにより、板ばね部33aは、2つの屈曲部を有する。また、板ばね33aの先端は、第1の湾曲部237a及び第2の湾曲部237bに囲まれた位置において、ターミナル3の背面236に対して内側から対向する。
2つのターミナル3の一方には、巻線5の巻き始めの端部51が各溝231に挿入された状態で巻きつけられ、他方のターミナル3には、巻き終わりの端部52が各溝231に挿入された状態で巻き付けられる。ただし、ターミナル3の延在方向が異なるので、複数の溝231はコイルボビン2の軸方向に沿って延在し、コイルボビン2の外側に面する入口231aを有している。なお、複数の溝231の入口231aは、巻線5の直径や溝231の幅よりも大きい幅を有しており、入口231aよりも奥の幅狭部231cは、巻線5の直径よりも小さい幅を有している。
実施形態2のターミナル3のコンタクト側接続部233は、コンタクト4と接触する板ばね部33aを有する。なお、図21においては、実際の断面には現れない板ばね部33aについて、説明の便宜のため点線で示している。
コンタクト側接続部233に挿入されたコンタクト4のターミナル側接続部246は、板ばね部33aにより、ターミナル3の第1の湾曲部237a及び第2の湾曲部237bの側に向かって付勢される。そのため、コンタクト4のターミナル側接続部246は、板ばね部33aと第1の湾曲部237a及び第2の湾曲部237bとによって挟持され且つ接触する。これにより、コンタクト4とターミナル3とが電気的に接続する。
また、実施形態1と同様に、ターミナル3は薄い板材から形成されている。そのため、板材の表面に単に溝231を形成するのみでは、巻線5を保持するための十分な溝の長さを確保することができない。この点、本発明では、ターミナル3の背面236から折り曲げられた第1の側面235a及び第2の側面235bの縁に複数の溝231が形成されている。つまり、第1の側面235a及び第2の側面235bにおいて、背面236に対して交わる方向に複数の溝231が延在している。そのため、板材からなるターミナル3に対しても、複数の溝231を容易に形成することができる。さらに、複数の溝231の長さも十分に確保することができるので、高信頼性の電気的接続を維持することも出来る。
実施形態2においても、巻き付け工程において巻線5が溝231内に挿入されると、溝231の幅狭部231cにおいて巻線5の絶縁性被膜が溝231の内壁に接触する。そして、接触によって絶縁性被膜が破られるため、巻線5の露出部とターミナルとが接触し且つ電気的に接続される。
このように、実施形態2のコイルボビン2においても、溝231内に挿入された巻線は、溝231の内壁によって挟持される。そのため、巻線5を確実に保持することができる。さらに、複数の溝231において多点で接続されているので、高い信頼性の電気的接続を提供できる。なお、実施形態1と同様に、テーパ状の内壁231bよりも溝231の奥側の幅狭部231cは、巻線5の直径よりも狭い幅の幅狭部231cが所定の長さだけ形成されている。このため、保持された巻線5が外れにくくなり、外部からの衝撃が加わっても接続不良を防ぐ事ができる。
このように、実施形態2のコイルボビン2においても、巻き付けるのみで巻線5を固定し且つ電気的に接続できるため、抵抗溶接又は半田付け等の別途の接続工程又は固定工程は不要となる。そのため、ターミナル3を厚く形成する必要も無く、ターミナル3の設計自由度を高めることができる。さらに、高い信頼性の電気的及び機械的接続の優れたコイルボビン2を提供できる。その上、容易且つ低コストで製造可能なコイルボビン2を提供できる。
また、従来必要とされた巻線5を仮固定する構造が、実施形態2のコイルボビン2では不要である。そのため、巻線5の脱落によって不具合が生じることもない。さらに、ターミナル3の構造を簡素化することができるので、ターミナル3を容易且つ低コストで製造できる。
[実施形態3]
実施形態3では、ターミナル3の複数の溝231が、コイルボビン2の外側に向けて開口している。なお、実施形態3において実施形態1と同じ構成については同じ参照番号を用い、その説明を省略する。また、実施形態3のターミナル3は、実施形態2のターミナル3と同じである。そのため、実施形態2と同じ構成については同じ参照番号を用い、その説明を省略する。
なお、コイルボビン2の断面図である図22では、1つのターミナル3のみが示されているが、実際はコイルボビン2の外側に向かって並行に並ぶ2つのターミナル3が設けられている。なお、図22においては、実際の断面には現れない板ばね部33aについて、説明の便宜のため点線で示している。
実施形態3のターミナル3は、複数の溝231を有すると共に、コンタクト4と接触する板ばね部33aを具備するコンタクト側接続部233を有する。そして、ターミナル3の複数の溝231は、コイルボビン2の貫通孔23とは反対側に向けて開口している。すなわち、ターミナル3の背面236がコイルボビン2の貫通孔23の側に面している。
また、ターミナル3は、背面236に形成された第4の突起239dと、第2の凹部238bの第3の突起239cとを有する。そして、ターミナル3の第4の突起239d及び第3の突起239cは、支持部224の溝225の内壁に係合する。
このように係合することによって、ターミナル3は支持部224に固定される。なお、実施形態3においても、実施形態2と同様にプロテクタ6が取り付けられていない。しかし、ターミナル3に第1の突出部32aや第2の突出部32b等を形成すれば、プロテクタ6を取り付けることも可能である。
図23は、図24に記載の実施形態3に係るコンタクト4を、ターミナル3に電気的に接続した状態を示す断面図である。なお、実際にはターミナル3はハウジング41に収納されているが、図23においては説明の便宜のため省略している。
コンタクト側接続部33には、コンタクト4のターミナル側接続部346が挿入されている。そして、挿入されたターミナル側接続部346は、コンタクト側接続部233の板ばね部33aにより、ターミナル3の第1の湾曲部237a及び第2の湾曲部237bの側に向かって付勢される。そのため、コンタクト4のターミナル側接続部346は、板ばね部33aと第1の湾曲部237a及び第2の湾曲部237bとによって挟持され且つ接触する。これにより、コンタクト4とターミナル3とが電気的に接続する。
また、実施形態2と同様に、ターミナル3が薄い板材から形成されているため、複数の溝231は、ターミナル3の第1の側面235a及び第2の側面235bの縁に形成されている。そのため、板材からなるターミナル3に対しても、複数の溝231を容易に形成することができる。さらに、複数の溝231の長さも十分に確保することができるので、高信頼性の電気的接続を維持することも出来る。
実施形態3においても、巻き付け工程において巻線5が溝231内に挿入されると、溝231の幅狭部231cにおいて巻線5の絶縁性被膜が溝231の内壁に接触する。そして、接触によって絶縁性被膜が破られるため、巻線5の露出部とターミナルとが接触し、電気的に接続される。
また、実施形態3のコイルボビン2においても、溝231内に挿入された巻線5が溝231の内壁によって挟持されるので、巻線5を確実に保持することができる。さらに、複数の溝231において多点で接続されているので、高い信頼性の電気的接続を提供できる。
なお、実施形態3のコンタクト4は、不図示の端子と接続するための開口側接続部343と、ターミナル3のコンタクト側接続部233と接続するためのターミナル側接続部346とを備える点で、実施形態1と同様である。しかし、実施形態1のコンタクト4よりも、ターミナル側接続部346の幅が狭く形成されている。これは、コンタクト側接続部233が板ばね部33aを有することにより、内部の空間が狭くなるためである。また、コンタクト4のターミナル側接続部346は、開口側接続部343よりも広い幅を有する。
上述の各実施形態においては、コンタクト4のターミナル側接続部には雄形状を採用していたが、雌形状を採用してもよい。例えば、図25に示すように、二股に分かれた枝部を有するコンタクト4のターミナル側接続部446を採用できる。この場合、ターミナル3のコンタクト側接続部33が板状の部分を有し、コイルボビン2側端子の第1及び第2の枝部に挟持される。これにより、両者が接触し且つ電気的に接続する。
上述の各実施形態は、本発明の内容を実質的に変更しない範囲で、適宜組み合わせることができる。例えば、図20及び21に記載のターミナル3を、実施形態1に適用することもできる。この場合、ターミナル3の複数の溝231がコイルボビン2の貫通孔23の側に向けて開口するように配置される。すなわち、ターミナル3の背面236がコイルボビン2の外側に面するように配置される。
また、図5〜9に記載したターミナル3を、実施形態3のコイルボビン2に適用することもできる。この場合、複数の溝31がコイルボビン2の外側に向けて開口するように、ターミナル3が配置される。すなわち、ターミナル3は、背面36がコイルボビン2の貫通孔23の側に面するように配置される。
1 ソレノイド
2 コイルボビン
21 巻き付け部分
24,224 支持部
3 ターミナル
31,231 複数の溝
31a,231a 溝の入口
31b,231b 入口の内壁
31c,231c 溝の幅狭部
33,233 コンタクト側接続部
35a,235a 第1の側面
35b,235b 第2の側面
36,236 背面
4 コンタクト
46,246,346,446 ターミナル側接続部
5 巻線
6 プロテクタ
62 挿入突起

Claims (6)

  1. 絶縁性の被膜を有する巻線が巻き付けられる巻き付け部分と、
    前記巻線が巻き付けられるターミナルとを備え、
    前記ターミナルは、前記巻線が挿入される複数の溝を有し、
    前記溝は、挿入される前記巻線の前記被膜と接触し且つ前記被膜を破く内壁を有し、
    前記内壁は、前記巻線と電気的に導通することを特徴とするコイルボビン。
  2. 前記溝に対応する複数の突起を有するプロテクタを備え、
    前記突起は、前記溝の内部に挿入されると共に、前記巻線を前記溝内に保持することを特徴とする請求項1に記載のコイルボビン。
  3. 前記ターミナルは、雌型の接続部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のコイルボビン。
  4. 前記ターミナルは、第1の面と、前記第1の面から延びる第2の面とを有し、
    前記第2の面は、前記第1の面側とは反対の側に縁を有し、
    前記溝は、前記第2の面の縁に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のコイルボビン。
  5. 絶縁性の被膜を有する巻線が巻き付けられる巻き付け部分と、前記巻線が巻き付けられるターミナルとを具備するコイルボビンを備え、
    前記ターミナルは、前記巻線が挿入される複数の溝を有し、
    前記溝は、挿入される前記巻線の前記被膜と接触し且つ前記被膜を破く内壁を有し、
    前記内壁は、前記巻線と電気的に導通することを特徴とするソレノイド。
  6. 絶縁性の被膜を有する巻線が巻き付けられる巻き付け部分と、複数の溝を有するターミナルとを具備するコイルボビンに、前記巻線を巻き付ける巻き付け工程を備え、
    前記巻き付け工程は、前記巻線を前記巻き付け部分に巻き付ける工程と、前記巻線を前記ターミナルに巻き付ける工程を有し、
    前記ターミナルに巻き付ける工程においては、前記溝に前記巻線を挿入すると共に、前記溝の内壁に前記巻線の前記被膜を接触させることにより前記被膜を破き、前記内壁と前記巻線とを電気的に導通させることを特徴とするコイルボビンの製造方法。
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