JP2011028965A - 燃料電池スタックの検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】検査の所要時間を大幅に短縮化でき、しかも的確な検査結果を獲得可能である燃料電池スタックの検査方法を提供する。
【解決手段】電気−電圧特性検査、燃料ガス流量応答性検査、酸化剤ガス流量応答性検査、クロスリーク検査という4種類の検査を、この順番で連続的に実施する。最初に電流−電圧特性検査を実施するので、連続発電による電圧変動を抑制した状態で正確な電圧測定が可能とある。その後から行う3項目の検査については、従来では検査前に行っていた、微小電流の発電あるいは不活性ガスのパージを省いており、検査時間の短縮化が可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数項目の検査を連続的に実施して検査時間を短縮化する燃料電池スタックの検査方法に関するものである。
環境意識が高まる近年、クリーンな電源として燃料電池が注目を集めている。燃料電池とは、水素を含有する燃料ガスと酸素を含有する酸化剤ガスとを電気化学的に反応させて、反応ガスのもつ化学的エネルギーを電気エネルギーに変換する発電装置である。
中でも、固体高分子形燃料電池は、電解質としてプロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を有しており、低温での動作が可能であり、高い出力密度を発揮するといった長所がある。また、燃料電池では発電に伴って発熱するため、熱エネルギーを取り出すことが可能である。そのため、燃料電池は一般家庭用を視野に入れたコージェネレーションシステムに好適である。
このような燃料電池を利用した発電システムは、単位セルと呼ばれる単位電池の積層体である燃料電池スタックを本体として、発電電流を直列に取り出し発電電力に変換するようになっている。ここで、固体高分子電解質膜を用いた燃料電池スタックの構成について、図6を参照して簡単に説明する。
図6の断面図に示すように、燃料電池の本体である燃料電池スタック1は、単位セル10を繰り返し積層することにより構成されている。単位セル10では、ガス拡散電極である燃料極103および酸化剤極104によって高分子電解質膜101が挟持されている。
また、燃料極103に接するようにして、燃料ガスを流す燃料ガス流通路103cが形成され、酸化剤極104に接するようにして、空気を流す酸化剤ガス流通路104cが形成されている。なお、符号107cは、単位セル10を冷却するための冷却水を流す冷却水流通路である。
上述したように燃料電池スタック1は単位セル10の積層体なので、燃料電池スタック1の発電性能は個々の単位セル10の発電性能に依存しており、各単位セル10の良否が燃料電池スタック1の性能を大きく左右する。したがって、燃料電池スタック1の発電特性を評価するには、単位セル10毎の特性を調べる必要がある。
ただし、各単位セル1の特性を検査するだけで、燃料電池スタック1の特性を検査したとは言えない。図7の構成図に示すように、燃料ガスおよび空気は燃料極103および酸化剤極104に対して直交して供給されているが(図7において、燃料ガスは図の左から右方向に流れ、空気は図の上から下方向に流れている)、単位セル10毎に供給されるのではなく、燃料電池スタック1を1つの単位として、複数の単位セル10に対して並行に供給されている。
つまり、燃料電池スタック1として積層された状態つまり実際に使用される状態で、単位セル10の特性を把握しなくてはならない。このため、単位セル10単独の特性に加えて、燃料電池スタック1全体あるいは少なくとも複数の単位セル1毎の特性を検査することが不可欠である。
ところで、燃料電池スタックに関する具体的な検査としては、発電検査やクロスリーク検査がある。このうち、発電検査の種類としては、電流−電圧特性検査、燃料ガス流量応答性検査、酸化剤ガス流量応答性検査がある。これらの検査はそれぞれ、負荷電流、燃料ガス、酸化剤ガスという3つの要因について、各要因の変化による、燃料電池スタックのセル電圧への応答性を測定するものである。
また、クロスリーク検査に関しては、ガスクロスリーク量を測定する手法や、リーク電流を測定する手法、発電終了後の電圧の変化量を測定する手法などが開示されている。
燃料電池スタックの検査方法に関しては、燃料電池の社会的な普及が期待される中、検査効率を高めることが強く望まれている。そのため、様々な従来技術が提案されている。例えば、特許文献1による検査方法では、燃料極または酸化剤極のどちらか一方の極に不活性ガスを封入して一定圧に保ち、他方の極に不活性ガスがリークする量を測定している。
特許文献2に記載の検査方法は、ガスリーク量を電流として測定している。すなわち、燃料極に燃料ガスを供給し、酸化剤極の酸素を除去して、これらの極に外部負荷装置を接続して電位を一定に保ち、前記外部負荷装置に流れる電流を測定することによって、ガスリーク量を検出している。
特許文献3の検査方法は、発電停止後、燃料電池スタックに対する燃料と酸化剤を共に遮断し、電圧または電流の変化量からリーク量を測定するようになっている。この方法では各単位セルのリーク量を同時に測定できるといった利点がある。
特開2005−276729号公報 特開2002−208424号公報 特開2004−335448号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3の従来技術には次のような課題があった。特許文献1による検査方法では、どちらか一方の極から他方の極へのガスリーク量を測定するので、検査対象が単位セル単独に限定されてしまう。したがって、単位セルを積層してガスを並行に供給する燃料電池スタックに関しては、正確なガスリーク量を求めることができなかった。
特許文献2の方法においては、単位セル毎に外部負荷装置を接続しなくてはならないので、リーク電流を測定するための構成が複雑化した。また、各単位セルのリーク量を同時に測定することは困難である。そのため、検査に要する時間が長期化した。
特許文献3による検査方法では、各単位セルのリーク量を複数同時に測定できるものの、燃料ガスと酸化剤ガスの両方を遮断するので、電圧変化量は、燃料極における水素残留量か、または酸化剤極における酸素残留量のうちの少ない方に制限される。このため、水素残留量の方が酸素残留量よりも少ない場合には、電圧変化量が少なく、リーク量の判定が難しかった。
また、従来の燃料電池スタックの検査方法では、検査の準備段階として、検査前に初期化作業を行っている。すなわち、従来の検査方法では、1つの検査が終わるたびに、燃料電池スタックを初期状態に戻してから次の検査に移行するのが一般的である。
具体的には、1つの検査が終了した時点で、電流をゼロとし、燃料ガスの供給を保ったまま微小電流を流すか、あるいは酸化剤極を窒素ガスなどの不活性ガスでパージする。これにより、酸化剤ガス流通路内の酸素を除去して酸化剤極の電位を下げ、燃料電池スタックを初期化する。そして、次の検査を始めるにあたっては、再度、燃料ガス及び酸化剤ガスを燃料電池スタックに供給し、安定するレベルまで電位を上昇させている。
ところで、電流−電圧特性検査では電流を増やしながら電圧測定を行うが、燃料電池スタックのセル電圧は下がっていく。また、燃料ガス流量応答性検査や酸化剤ガス流量応答性検査を実施する場合も、検査終盤では燃料電池スタックのセル電圧は十分に下がった状態にある。
したがって、酸化剤極の電位降下のために酸化剤を除去しようとした場合に、下がっていたセル電圧は再度上昇し、その後、徐々に低下することになる。このような電位の上昇と低下を伴う初期化作業は、作業時間が長くなり、しかも、検査と検査の間に必ず実施されるので、検査効率を低下させる要因となっていた。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、電流−電圧特性検査、燃料ガス流量応答性検査、酸化剤ガス流量応答性検査、クロスリーク検査という4種類の検査を、最初と最後の順番を固定して連続的に実施することにより、検査の所要時間を大幅に短縮化でき、且つ的確な検査結果を獲得可能である、効率および信頼性に優れた燃料電池スタックの検査方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、ガス拡散電極である燃料極および酸化剤極にて固体高分子電解質膜を挟持すると共に、前記燃料極に接して燃料ガス流通路を、前記酸化剤極に接して酸化剤ガス流通路をそれぞれ配置して単位セルとし、前記単位セルを繰り返し積層して構成する燃料電池スタックに用いられる検査方法であって、前記単位セルまたは複数の前記単位セルの良否を判断するために、複数の検査を連続して実施する燃料電池スタックの検査方法において、
最初に、前記燃料電池スタックに対し一定量の燃料と酸化剤を供給し定電流負荷を接続した状態で、負荷電流を所定の運転範囲で変化させて負荷電流に対する単位セル毎または複数の単位セル毎の電圧の応答性を測定する電流−電圧特性検査を実施し、
続いて、一定電流で発電を行いながら前記燃料電池スタックに対する燃料の流量を所定の運転範囲で変化させて燃料ガス流量に対する単位セル毎または複数の単位セル毎の電圧の応答性を測定する燃料ガス流量応答性検査か、
あるいは、一定電流で発電を行いながら前記燃料電池スタックに対する酸化剤の流量を所定の運転範囲で変化させて酸化剤ガス流量に対する単位セル毎または複数の単位セル毎の電圧の応答性を測定する酸化剤ガス流量応答性検査のうちのいずれか一方の検査、もしくは両方の検査を実施し、
最後に、定電流負荷を外して発電を停止状態とした上で、酸化剤の供給を停止して燃料の供給を継続し、電圧の低下時間により単位セル毎または複数の単位セル毎のクロスリーク量を測定するクロスリーク検査を実施することを特徴とするものである。
以上述べたように、本発明の燃料電池スタックの検査方法によれば、電流−電圧特性検査、燃料ガス流量、酸化剤ガス流量の応答性検査、クロスリーク検査について、最初と最後の順番を固定して連続的に実施することにより、検査の前段階で実施していた初期化作業を省略して検査時間を大幅に短縮することができ、しかも、各検査において単位セル毎または複数の単位セル毎に検査結果を確実に求めることで信頼性の向上が図れる。
(1)第1の実施形態
[構成]
以下、本発明に係る燃料電池スタックの検査方法の第1の実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。図1は第1の実施形態に係る検査方法の制御フローの説明図、図2は第1の実施形態のトレンド図、図3は第1の実施形態の作用効果を視覚化するための図面であり、第1の実施形態と同じ検査項目を実施した場合の従来の検査方法のトレンド図である。
図1に示すように、第1の実施形態は、電流−電圧特性検査、燃料ガス流量応答性検査、酸化剤ガス流量応答性検査、クロスリーク検査という順番で実施される点に特徴がある。1つの検査と次の検査の間では、不活性ガスのパージなど燃料電池スタック1を初期状態に戻すための初期化作業を全く行うことなく、上記4項目の検査を間断なく連続して実施している。
[電流−電圧特性検査]
次に、図2を参照して各検査について詳しく説明する。まず、電流−電圧特性検査では、一定量の燃料ガスと酸化剤ガスを燃料電池スタック1に供給して開路電圧を測定後、電流を0から所定の値まで流すことにより各単位セル10あるいは複数の単位セル10の電圧を測定して、所定の特性が得られているかどうかの検査を行う。
[燃料ガス流量応答性検査]
続いて実施する燃料ガス流量応答性検査では、一定電流で発電を行いながら、酸化剤極104に対する酸化剤ガスの供給量を一定に維持しつつ、燃料極103への燃料ガス流量だけを所定の範囲で変化させる。これにより、燃料ガスの流量すなわち燃料ガスの利用率に対する各単位セル10あるいは複数の単位セル10の電圧の応答性を測定して、その健全性を検査する。
[酸化剤ガス流量応答性検査]
また、酸化剤ガス流量応答性検査を実施する場合も、一定電流で発電を行いながら、今度は燃料極103に対する燃料ガスの供給量を一定に維持しつつ、酸化剤極104への酸化剤ガス流量だけを所定の範囲で変化させる。これにより、酸化剤ガスの流量すなわち酸化剤ガスの利用率に対する各単位セル10あるいは複数の単位セル10の電圧の応答性を測定して、その健全性を検査する。
[クロスリーク検査]
最後に行うクロスリーク検査では、燃料極103に対する燃料ガスの供給量を下げ、酸化剤極104へ酸化剤ガスを十分に供給して、開路電圧を確認した後、酸化剤ガスの流量をゼロとし、燃料ガスの供給レベルで継続する。
このとき、酸化剤極104及び酸化剤ガス流通路104cに残留する酸素が高分子電解質膜101を介して燃料極103にクロスリークし、燃料極103で消費される。また、燃料ガス中の水素が高分子電解質膜101を介して酸化剤極104側にクロスリークして、酸化剤極104で消費される。
このため、酸化剤極104中の酸素濃度は徐々に減少し、それに伴って燃料電池スタック1のセル電圧も低下していく。クロスリークの量と電圧の低下時間は反比例の関係にあるので、電圧低下時間を求めることによって、各単位セル1あるいは複数の単位セル1のクロスリーク量を測定することができる。以上のような第1の実施形態における4つの検査にかかる所要時間は、検査全体で約3時間である。
[比較例]
ところで、検査と検査の間で、燃料電池スタックを初期状態に戻す初期化作業を行う場合は、図3に示すようなトレンド図となる。すなわち、電流−電圧特性検査、燃料ガス流量応答性検査、酸化剤ガス流量応答性検査において、検査を終えた後、電流をゼロとし、燃料ガスの供給を保ったまま微小電流を流すか、あるいは窒素ガスなどの不活性ガスで酸化剤極104をパージする。
このとき、各検査の終盤ではセル電圧は十分に低下しているため、上記初期化作業を実施すると、電圧はいったん上昇し、その後、徐々に低下することになる。また、燃料ガス流量および酸化剤ガス流量の応答性検査を開始する時点では、再度、燃料ガスと酸化剤ガスを燃料電池スタックに供給して、開路電圧を確認するようになっている。以上のような従来技術に基づく燃料電池スタックの検査方法を採用した場合、3回の初期化作業を含めたことで、4つの検査を行った際の所要時間は、検査全体で5時間程度かかってしまうことになる。
[作用効果]
以上説明したように、第1の実施形態においては、電流−電圧特性検査、燃料ガス流量応答性検査、酸化剤ガス流量応答性検査、クロスリーク検査の順番で行い、検査間では酸化剤極の電位を低下させるための微小電流の発電あるいは不活性ガスでのパージを省略して、連続して実施している。
一般に、固体高分子形燃料電池は、一定発電を継続して行うと、反応分布の変化および電極内のフラッディング現象が進むため、電圧が放物線状に下がる特性がある。第1の実施形態に係る燃料電池スタックの検査方法では、最初に実施する検査として、電流−電圧特性検査を固定している。
このため、連続発電による電圧変動を抑制した状態で、正確な電圧測定を可能としている。つまり、複数の検査を連続して行うにあたり、高い検査精度を要求される電流−電圧特性検査に関しては、燃料電池スタックの電圧変動が少ない最初の段階で済ませてしまうことで、安定した状態で特性を得ることが可能となっている。
また、電流−電圧特性検査に続いて行う、燃料ガス及び酸化剤ガスの流量応答性検査に関しては、電圧値を測定する必要はなく、ガス流量の変化に対応した電圧の変化量を把握すればよいので、燃料電池スタックの状態が検査結果に及ぼす影響は少ないと言える。
しかも、燃料ガス及び酸化剤ガスの流量応答性検査では、発電する電量の大きさを変える必要がない。このため、2つの検査を連続して行うことで、さらに検査効率の向上が図れる。
最後に実施するクロスリーク検査に関しては、図2からも明らかなように、測定対象となる電圧低下量が非常に大きい。このため、ガス流量の応答性検査の場合と同じく、燃料電池スタックの状態が検査結果に与える影響は少ないことになる。
以上述べたように、電流−電圧特性検査の後から行う3項目の検査については、燃料電池スタックの状態が検査結果に与える影響は少なく、検査時に要求される条件が比較的緩いと言える。したがって、これらの検査を実施する前に、酸化剤極の電位を低下させるといった初期化作業を省いたとしても、適切な検査結果を得ることが可能である。そこで第1の実施形態では、検査と検査の間に微小電流の発電あるいは不活性ガスのパージといった初期化作業を省略して、検査時間を大幅に短縮することができる。
また、第1の実施形態では、電流−電圧特性検査、燃料ガス流量応答性検査、酸化剤ガス流量応答性検査およびクロスリーク検査の全てについて、単位セル10単独ではなく、単位セル10を積層した燃料電池スタック1を検査対象とすることができ、的確な検査結果を短時間で得ることが可能である。これにより、検査の効率および信頼性を高めることができた。
(2)第2の実施形態
[構成]
図4のトレンド図を用いて、第2の実施形態に係る燃料電池スタックの検査方法について説明する。
第2の実施形態はクロスリーク検査に関する改善技術であり、上記第1の実施形態による検査方法に加えて、クロスリーク検査において、酸化剤ガスの供給と同時に、一定量の不活性ガスを酸化剤極104に供給して(太点線にて示す)、酸化剤極104の酸素を希釈するようにした点に特徴がある。第2の実施形態では、不活性ガスを酸化剤極104に供給して酸素濃度が約10%になるように希釈している。
[作用効果]
このような第2の実施形態によれば、クロスリーク検査時の酸素残留量が削減されることになり、電圧が低下するまでの時間を短縮可能である。これにより、クロスリーク検査の所要時間をさらに短くすることができる。具体的には第2の実施形態では、4つの検査全体の所要時間を1.5時間にまで短縮することが可能となった。
(3)第3の実施形態
[構成]
第3の実施形態も、前記第2の実施形態と同じく、クロスリーク検査に関する改善技術である。第3の実施形態のトレンド図を図5に示す。
第3の実施形態では、上記第1の実施形態の検査方法に加え、クロスリーク検査において冷却水の供給温度を上昇させることにより、燃料電池スタック1の温度を上昇させるようにしている。具体的には、冷却水温度を60度から80度に上げている。
[作用効果]
一般に、単位セル10に用いられる高分子電解質膜101は、温度が高いほど、ガスの透過量が多くなるといった物性を備えている。このため、燃料電池スタック1の動作温度が高くなれば、電圧低下時間が短縮される。したがって、クロスリーク検査の所要時間もさらに短縮されることになる。
第3の実施形態では、冷却水温度を60度から80度に上げたところ、4つの検査全体の所要時間は1.8時間にまで短縮することができた。しかも、燃料電池スタック1に供給する冷却水の温度を高めるだけで、簡単に燃料電池スタック1の温度を上げることができる。すなわち、燃料電池スタック1の動作温度を高めるための装置などは不要であり、構成の簡略化を維持しつつ、クロスリーク検査時間の短縮化を実現することができる。
(4)他の実施形態
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、燃料ガス流量応答性検査と、酸化剤ガス流量応答性検査にかんしては、順不同でよい。また、各実施形態の組み合せも適宜選択可能である。
例えば、第2の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせて、酸化剤極104への不活性ガス供給と、冷却水温度の上昇を同時に実施することにより、クロスリーク検査の所要時間をさらに短縮することができ、4つの検査全体の所要時間を約1時間にまで短くすることが可能である。さらに、不活性ガスによる酸素濃度の希釈度合いや、冷却水の上昇温度などは適宜変更可能である。
本発明に係る第1の実施形態のフロー図。 第1の実施形態におけるトレンド図。 従来の検査方法における燃料電池スタックのトレンド図。 本発明に係る第2の実施形態のトレンド図。 本発明に係る第3の実施形態のトレンド図。 従来の燃料電池スタックの構成図。 従来の燃料電池スタックの一部断面図。
1…燃料電池スタック
10…単位セル
101…高分子電解質膜
103…燃料極
104…酸化剤極
103c…燃料ガス流通路
104c…酸化剤ガス流通路
107c…冷却水流通路

Claims (3)

  1. ガス拡散電極である燃料極および酸化剤極にて固体高分子電解質膜を挟持すると共に、前記燃料極に接して燃料ガス流通路を、前記酸化剤極に接して酸化剤ガス流通路をそれぞれ配置して単位セルとし、前記単位セルを繰り返し積層して構成する燃料電池スタックに用いられる検査方法であって、前記単位セルまたは複数の前記単位セルの良否を判断するために、複数の検査を連続して実施する燃料電池スタックの検査方法において、
    最初に、前記燃料電池スタックに対し一定量の燃料と酸化剤を供給し定電流負荷を接続した状態で、負荷電流を所定の運転範囲で変化させて負荷電流に対する単位セル毎または複数の単位セル毎の電圧の応答性を測定する電流−電圧特性検査を実施し、
    続いて、一定電流で発電を行いながら前記燃料電池スタックに対する燃料の流量を所定の運転範囲で変化させて燃料ガス流量に対する単位セル毎または複数の単位セル毎の電圧の応答性を測定する燃料ガス流量応答性検査か、
    あるいは、一定電流で発電を行いながら前記燃料電池スタックに対する酸化剤の流量を所定の運転範囲で変化させて酸化剤ガス流量に対する単位セル毎または複数の単位セル毎の電圧の応答性を測定する酸化剤ガス流量応答性検査のうちのいずれか一方の検査、もしくは両方の検査を実施し、
    最後に、定電流負荷を外して発電を停止状態とした上で、酸化剤の供給を停止して燃料の供給を継続し、電圧の低下時間により単位セル毎または複数の単位セル毎のクロスリーク量を測定するクロスリーク検査を実施することを特徴とする燃料電池スタックの検査方法。
  2. 前記クロスリーク検査の実施に際して、発電停止後に酸化剤ガス流通路に不活性ガスを供給して酸化剤ガスを希釈して酸素濃度を低減することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタックの検査方法。
  3. 前記クロスリーク検査の実施に際して、発電停止後に、燃料電池スタックに供給する冷却水の温度を高めて燃料電池スタックの温度を上昇させることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池スタックの検査方法。
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