JP2011025613A - 合成樹脂成形品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面層と裏面層とを有する合成樹脂成形品であっても、深み感や立体感を現出することができて意匠性を高めることができ、しかも、この成形品の強度を向上させることができる合成樹脂成形品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の合成樹脂成形品は、第1の合成樹脂組成物71よりなり透明性又は半透明性を有する表面層73と、第2の合成樹脂組成物72よりなる裏面層74と、表面層73と裏面層74との界面に設けられて表面層73及び裏面層74と一体となった界面層シート6とを備えている。前記界面層シート6に、表面層73側が突出し且つその裏側が凹んだ凸曲部61又は表面層73側が凹み且つその裏側が突出する凹曲部62が設けられた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、合成樹脂成形品及びその製造方法に関するものである。
従来から、システムキッチンのカウンターや化粧カウンター等のカウンターに高級感を付与するために、人造大理石が用いられている。このような人造大理石のカウンターは、例えば、ビニルエステル樹脂を主剤とする組成物に柄材や顔料が混入された合成樹脂成形品であり、このものは単層(一層)で構成されている。
ところで、人造大理石のカウンターのように、大理石調の外観を呈する表面が化粧面となった合成樹脂成形品を成形するに当たっては、大理石調の模様、深み感や立体感を現出するために、高価な合成樹脂組成物を使用して成形しなければならない。そのため、従来のように合成樹脂成形品全体を単層で構成すると、外観に寄与しない部分も高価な合成樹脂組成物を使用することになるため、使用する合成樹脂組成物のコストが高くなってしまうという問題がある。
そこで、この問題を解決する策として、人造大理石のカウンターを二層で構成して製造することが考えられる。すなわち、この人造大理石のカウンターの表面層に、大理石調の模様を現出するための高価な合成樹脂組成物を使うと共に、裏面層に大理石調の模様を現出する必要のない安価な合成樹脂組成物を使用して、コストダウンを図った二層構造の合成樹脂成形品を製造するというものである。
ここで、二層構造の合成樹脂成形品を製造する一般的な方法として、従来から特許文献1により示す方法が知られている。
この特許文献1に示された二層構造の合成樹脂成形品は、以下のように製造される。
まず、上面型と第1下面型とを型閉めすることで形成されるキャビティに、第1の合成樹脂組成物を注入する。この第1の合成樹脂組成物が硬化した後、第1下面型をこの硬化した第1の合成樹脂組成物(第1層)から離型すると共に、第1層を上面型に密着させたまま第2下面型を型閉めする。このとき第1層の下面は平滑な平面となっている。この第1層の下面と第2下面型との間に形成されるキャビティに第2の合成樹脂組成物を注入する。そして、第2の合成樹脂組成物を硬化させることで第2層が形成される。
以上のような方法で、第1層と第2層との境界が平面状態で単に積層した二層構造の合成樹脂成形品が製造される。
特開平5−162171号公報
しかしながら、上記特許文献1に示された合成樹脂成形品にあっては、外観上露出する第1層のみに柄材を含んだ合成樹脂組成物を使用してコストダウンを図ろうとしただけのものであるため、大理石調の模様は現出できるものの、深み感や立体感はそれほど現出することができない。このため、従来の二層構造の合成樹脂成形品では、見た目の高級感が物足りないという問題があった。
しかも、上記のような二層構造の合成樹脂成形品の場合、第1層と第2層とは境界が平面状態で単に積層されただけのものであるから、第1層と第2層との間における層間相互の密着力が弱く層間剥離が生じてしまうおそれがあり、このような成形品の強度についてはさらに改善の余地があるものとなっていた。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、表面層と裏面層とを有する合成樹脂成形品であっても、深み感や立体感を現出することができて意匠性を高めることができ、しかも、この成形品の強度を向上させることができる合成樹脂成形品及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の合成樹脂成形品は以下の構成を備えている。
すなわち、請求項1に係る本発明の合成樹脂成形品は、第1の合成樹脂組成物71よりなり透明性又は半透明性を有する表面層73と、第2の合成樹脂組成物72よりなる裏面層74と、表面層73と裏面層74との界面に設けられて表面層73及び裏面層74と一体となった界面層シート6とを備えている。前記界面層シート6に、表面層73側が突出し且つその裏側が凹んだ凸曲部61又は表面層73側が凹み且つその裏側が突出する凹曲部62が設けられた。
このように構成したことで、凸曲部61又は凹曲部62を備えた界面層シート6を透明又は半透明の表面層73を透過して見せることができる。このため、この合成樹脂成形品7から生ずる外観において深み感や立体感を現出させることができる。しかも、界面層シート6に表面層73側が突出し且つその裏側が凹んだ凸曲部61又は表面層73側が凹み且つその裏側が突出する凹曲部62を設けたため、突出した部分を一方の合成樹脂組成物71(72)に食い込ませることができると共に、この裏側の凹み内に他方の合成樹脂組成物72(71)を入り込ませることができる。これにより、第1の合成樹脂組成物71と第2の合成樹脂組成物72との界面強度を向上させることができ、境界層の剥離を防ぐことができる。
また、請求項2に係る合成樹脂成形品の製造方法は、請求項1に係る合成樹脂成形品7の製造方法である。固定型1に対して可動自在となった可動型2が型閉めされると共に該可動型2の固定型1に対向する面に前記界面層シート6の凸曲部61又は凹曲部62の形状を保持するための中間金型5が重ねられる。該中間金型5の固定型1に対向する面に前記界面層シート6が沿うように配設される。該界面層シート6と固定型1とで第1のキャビティ41が形成される。この状態で第1のキャビティ41内に第1の合成樹脂組成物71又は第2の合成樹脂組成物72のうちいずれか一方が注入される。その後、この第1の合成樹脂組成物71又は第2の合成樹脂組成物72のいずれかからなる樹脂層を固定型1側に残したまま可動型2を固定型1と離れる方向に移動させて前記中間金型5を取り外す。その後、前記樹脂層の可動型2側に設けられた界面層シート6と可動型2とで第2のキャビティ42が形成される。この状態で第2のキャビティ42内に第1の合成樹脂組成物71又は第2の合成樹脂組成物72のうちいずれか他方が注入される。その後、可動型2が離型されることで合成樹脂成形品7が得られるようにした。
このような製造方法によれば、合成樹脂成形品7の界面層シート6の凸曲部61や凹曲部62の形状を成形時に変形させることなく、凸曲部61又は凹曲部62を有する界面層シート6と表面層73と裏面層74とが一体となった請求項1に係る合成樹脂成形品7を製造することができる。
本願発明によれば、表面層と裏面層とを有する合成樹脂成形品であっても、深み感や立体感を現出することができて意匠性を高めることができるうえに、この成形品の層間の強度をも向上させることができる。
本発明の一実施形態の合成樹脂成形品の概略側断面図である。 同上の界面層シートに柄を印刷した状態を説明する図であり(a)は平面図を示し(b)は側面図を示す。 同上の界面層シートに凸曲部を形成した状態を説明する図であり(a)は平面図を示し(b)は側面図を示す。 他の実施形態の合成樹脂成形品の斜視図である。 同上の変形例の斜視図である。 その他の変形例の斜視図である。 本発明の一例の合成樹脂成形品の製造方法を説明するための側断面図である。 同上の中間金型を取り外した状態の側断面図である。 同上の第2の合成樹脂組成物を注入している状態の側断面図である。
以下、本発明について添付図面に基づいて説明する。
本発明の合成樹脂成形品の一例として、図1に示されるような本実施形態の人造大理石カウンター7aが例示される。この人造大理石カウンター7aの一製造方法として示される本実施形態においては、図7に示されるような金型装置Aが用いられる。以下、合成樹脂成形品として人造大理石カウンター7aに基づいて説明する。
この人造大理石カウンター7aは、図1に示されるように、第1の合成樹脂組成物71からなる表面層73と、第2の合成樹脂組成物72からなる裏面層74と、表面層73と裏面層74との境界に設けられて表面層73と裏面層74と一体となった界面層シート6とで構成されており、これら3者が一体となった三層構造の合成樹脂成形品7となっている。
表面層73は透明又は半透明となった層である。この表面層73は、人造大理石カウンター7aの最も外側の外面(すなわち、カウンターの上面となる載置面)を構成する層であり、この外面はカウンター7a上に載置物を載置するため、平坦且つ平滑な面で構成されている。
この表面層73は、第1の合成樹脂組成物71が硬化して形成される。本実施形態の第1の合成樹脂組成物71は、熱可塑性樹脂であるアクリル系樹脂を主剤とする透明な合成樹脂組成物に柄材75を混入して構成される。この柄材75は、顔料を混入したアクリル系樹脂を主剤とする組成物で作られたシートを小さく破断することで形成される。
ここで、第1の合成樹脂組成物71からなる表面層73は、透明性又は半透明性を有している必要がある。このため、この柄材75が透過性を有していない場合には柄材75によって全体を覆ってしまわないように、第1の合成樹脂組成物71を生成する段階で柄材75の密度(濃度)を調整する必要がある。
裏面層74は、第2の合成樹脂組成物72が硬化して形成される。本実施形態の第2の合成樹脂組成物72は、柄材75を混入しないアクリル系樹脂などの熱可塑性樹脂を主剤とする組成物で構成される。なお、この裏面層74は透明性を有していなくてもよい。
従って、上記のように混入させる柄材75を特別に製造する必要があるため、表面層73を形成するための第1の合成樹脂組成物71のほうが、柄材75を混入しない裏面層74を形成するための第2の合成樹脂組成物72よりも高価となる。
界面層シート6は透明又は半透明の表面層73と直接積層されているため、該表面層73を透過して界面層シート6を見ることができる。この化粧シートとしての界面層シート6は、図3に示すように、表面層73側が突出し且つその裏側が凹んだ平面視正方形状の凸曲部61が複数箇所に整然と並んで配置されている。
本実施形態の界面層シート6は、熱可塑性不織布から構成されており、この熱可塑性不織布に形状を強調するような柄(例えば、図2に示すように、台形状の突出部が突出しているように見せる陰影等を付与した柄)が印刷され、この柄が印刷された熱可塑性不織布に、熱プレスなどによって前記凸曲部61が押し出されている(図3の状態)。
上記のような構成の人造大理石カウンター7aによれば、透明又は半透明の表面層73を透過して、複数の凸曲部61を備えた界面層シート6を外観上見えるようにすることができる。このため、表面層73の外面から界面層シート6表面までの距離を、凸曲部61と凸曲部61が設けられていない部位とで異ならせることができ、この結果、外観上の見た目の深み感や立体感を現出させることができる。
特に本実施形態によれば、表面層73において、凸曲部61が設けられて厚みが薄くなった部分と、凸曲部61が設けられておらず厚みが厚くなった部分とでは、両者の厚み内に散在する柄材75の量が異なっており、それに加えて、表面から界面層シート6までの距離も異なっているから、部分によって散在された柄材75を透過して見える外観に変化を与えることができ、従来にないような立体感のある外観を呈することができる。
しかも、界面層シート6に、表面層73側が突出し且つその裏側が凹んだ凸曲部61を設けたため、突出した部分を第1の合成樹脂組成物71に食い込ませることができると共に、この裏側の凹み内に第2の合成樹脂組成物72を入り込ませることができる。これにより、第1の合成樹脂組成物71からなる表面層73と第2の合成樹脂組成物72からなる裏面層74との界面強度を向上させることができ、境界層の剥離を防ぐことができる。
また、柄材75を混入した高価な合成樹脂組成物71を表面層73とすると共に、柄材75を混入しない安価な合成樹脂部材72を裏面層74としたため、高価な合成樹脂組成物71の使用量を減らすことができて、コストダウンを図ることができる。
次に、他の実施形態について図4に基づいて説明する。なお、本実施形態は図1などに示す実施形態と大部分において同じであるため、同じ部分においては同符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態の合成樹脂成形品7は、表面層73が透明となった合成樹脂成形品7からなるカウンター7bである。すなわち、第1の合成樹脂組成物71からなる透明な表面層73には柄材75などが混入されていない。本実施形態の第1の合成樹脂組成物71は、例えば、熱可塑性樹脂であるアクリル系樹脂を主剤とする透明な合成樹脂組成物で構成される。
界面層シート6は、上述した凸曲部61が設けられると共に、この凸曲部61だけでなく凹曲部62も設けられている。この凹曲部62は、表面層73側が凹み且つその裏側が突出するように構成されている。
本実施形態の界面層シート6は、図4に示されたように、界面層シート6の長手方向に凸曲部61と凹曲部62とが交互に形成されると共に、これらは界面層シート6の短手方向の全長に亘って形成され、全体として波状の模様を呈している。
このようなカウンターにおいては、上記実施形態と同様に、カウンター7bに深み感や立体感を現出させることができる。特に本実施形態においては、凸曲部61と凹曲部62が交互に設けられているため、凸曲部61と凹曲部62との高低差により、より一層の立体感を現出することができる。また、上記実施形態と同様に、凸曲部61と凹曲部62によって、一方の合成樹脂組成物71(72)を他方の合成樹脂組成物72(71)内に相互に食い込ませることができるので、より一層、層間剥離を防ぎ表面層73と裏面層74との界面の強度を向上させることができる。
ところで、界面層シート6は以下のような変形例であってもよい。
本変形例の界面層シート6は、図5に示されたように、界面層シート6にドット状の柄が複数箇所に印刷されたうえで、このドット状の柄が印刷された部位に、プレスなどにより略球状の凸曲部61が押し出し成形されたものである。なお、この平面視円状の凸曲部61は、矩形状の界面層シート6の対角線上に並び、この対角線上に並んだ複数の凸曲部61と平行になるように複数列並設される。
界面層シート6には、金属調の柄や木目調の柄が施されていてもよい。つまり、この金属調の柄や木目調の柄を施したシートに、凸曲部61又は凹曲部62が形成されたものによって界面層シート6が構成されていれば、金属調のカウンターや木目調のカウンターとして多種多様な外観を有するカウンターを提供することができる。
さらに、この界面層シート6を透明なシートで構成し、表面層73と界面層シート6とを共に透過させて、裏面層74を見せることができるように構成してもよい。
なお、図6に示された変形例は、上記第1の実施形態における表面層が、柄材が混入されていない第1の合成樹脂組成物71によって形成され、表面層が透明性を有する構成のカウンターである。
以上、本発明の合成樹脂成形品7の構成を、人造大理石カウンター7a又はカウンター7bに基づいて説明した。以下、合成樹脂成形品7の一例の人造大理石カウンター7aの製造方法を説明する。
図7に示されたものは、本発明の製造方法の一例を示す本実施形態に用いる金型装置Aである。
図1に示す金型装置Aは、金型8と、金型8内に合成樹脂組成物71,72を注入する第1のノズル91及び第2のノズル92とを備えている。この金型8は、固定型1と、固定型1に対して移動自在となった可動型2と、金型8側面を形成するサイド型3とを有している。そして、この可動型2の固定型1に対向する面には、取り外し自在な中間金型5が重ねられている。また、この金型8には、界面層シート6の外周端部を保持するためのシート保持手段93が設けられている。
固定型1は、可動型2の移動方向と直角な面で構成される第1の成形部11が設けられている。この第1の成形部11は、固定型1に設けられた凹部で構成されている。第1の成形部11の周囲の部分には、サイド型3が載設されるサイド型載置部12が設けられている。また、第1の成形部11の周囲に設けられ且つサイド型3と対向する面には、固定型側保持部13が設けられている。
固定型1の第1の成形部11の底面には第1のノズル91が設けられている。この第1のノズル91は、可動型2に重ねられた中間金型5に臨むように設けられている。
サイド型3は、固定型1の第1の成形部11の周囲に設けられたサイド型載置部12の上部に、取り外し自在に設けられている。サイド型3は、固定型1に対向する面において、第1の成形部11側の縁部にサイド型側保持部32が設けられている。また、サイド型3の可動型2と対向する面(第1の成形部11に対し略直角な面)には、サイド型側摺接部33が設けられている。
本実施形態においては、このサイド型側保持部32と固定型側保持部13とで、界面層シート6の外周端部を保持するためのシート保持手段93を構成している。
すなわち、固定型1の固定型側保持部13に、固定型1の第1の成形部11を界面層シート6で覆うようにして、該界面層シート6の外周端部を載置する。この状態で固定型1に対してサイド型3を型閉めして、固定型側保持部13とサイド型側保持部32とでこの界面層シート6の外周端部を挟持する。
可動型2は、中間金型5を取り外した状態における固定型1の第1の成形部11と対向する部位に、第2の成形部21が形成されている。この第2の成形部21は、可動型2に設けられた該可動型2の移動方向に直角な平面からなる可動型側成形部22を有しており、この可動型側成形部22とサイド型3の一部とで構成されている。サイド型3と対向する可動型2の側面には、可動型側摺接部23が設けられている。可動型2はサイド型3に沿って移動し、可動型2の移動に際してこの可動型側摺接部23とサイド型側摺接部33とが摺接して、可動型2の移動がガイドされている。
また、可動型2の可動型側成形部22の平面の一部には第2のノズル92が設けられている。この第2のノズル92は、中間金型5を取り外した状態において、界面層シート6に臨むように設けられており、第1のノズル91と互いに向き合う位置に設けられている。
さらに、この可動型2におけるサイド型3と対向する面(可動型側摺接部23が設けられた面)の一部には、注入した第2の合成樹脂組成物72が外部に漏れるのを防止する漏れ防止手段24が設けられている。本実施形態の漏れ防止手段24は、可動型2の移動方向と直角な方向に突没自在に設けられた膨出部24aによって構成されている。この膨出部24a内には、コイルばねのような弾性部材が設けられている。このため、該膨出部24aは、可動型2からサイド型3に向けて付勢された状態で突出し、その突出先端がサイド型3に当接するようになっている。
なお、固定型1及び可動型2の第1及び第2のノズル91,92を設けた部分と反対側の端部には、図示しないベントノズルが設けられている。このベントノズルによって、第1及び第2のノズル91,92から合成樹脂組成物を注入した際の脱気を行なうことができる。
中間金型5は、界面層シート6の凸曲部61又は凹曲部62の形状を保持するために用いられる。可動型2の可動型側成形部22に取り外し自在に重ねられた中間金型5は、可動型2とは反対側の面に形状保持部51が形成されている。この形状保持部51によって、界面層シート6の凸曲部61又は凹曲部62の形状を保持することができる。シート保持手段93によって界面層シート6を保持させた状態において、中間金型5を重ねて取り付けた可動型2が固定型1に近づく方向に所定の距離だけ移動されると、中間金型5の形状保持部51が界面層シート6の凸曲部61の形状に沿った状態となり、この状態で可動型2が型閉めされる。そして、この状態において、固定型1と界面層シート6によって第1のキャビティ41が形成される。
以上のように構成された金型装置Aを使用して、合成樹脂成形品7としての人造大理石カウンター7aが以下のように製造される。
上記金型装置Aに界面層シート6の外周端部をシート保持手段93によって保持させた上で、図7に示すように、可動型2に中間金型5を重ねて取り付ける。そして、この中間金型5が取り付けられた可動型2を固定型1側に移動させ、中間金型5の形状保持部51が界面層シート6に沿った状態となる位置において固定型1を型閉めする。このとき、中間金型5の固定型1に対向する面に界面層シート6が沿うように配設される。この界面層シート6と固定型1とで第1のキャビティ41が形成される。この状態で、第1のノズル91から第1のキャビティ41内に第1の合成樹脂組成物71を注入する。すると、注入された第1の合成樹脂組成物71は、図7の矢印のように中間金型5によって形状保持された界面層シート6に当たって向きを変え、第1のキャビティ41内を界面層シート6の表面に沿って流れる。このようにして、第1のキャビティ41内に第1の合成樹脂組成物71が充填される。
この状態のままで、第1の合成樹脂組成物71を硬化させる。
次に、図8に示すように、第1の合成樹脂組成物71が硬化したら、この硬化した第1の合成樹脂組成物71を固定型1に残したままで、可動型2を固定型1から離れる方向に移動させる。そして、可動型2に重ねられた中間金型5を金型8内から取り外す。
この後、中間金型5が取り外された可動型2と固定型1とを再び型閉めする。型閉めされた可動型2と、固定型1に残された樹脂層の表面に残置された界面層シート6と、サイド型3とで第2のキャビティ42が形成される。
そしてこの状態で、第2のノズル92から第2のキャビティ42内に第2の合成樹脂組成物72を注入させる。すると、注入された第2の合成樹脂組成物72は、図9の矢印のように界面層シート6に当たって向きを変え、第2のキャビティ42内を界面層シート6の表面に沿って流れる。
第2のキャビティ42内に第2の合成樹脂組成物72が充填された後、合成樹脂組成物71,72を完全に硬化させる。
合成樹脂組成物71,72が完全に硬化したら、可動型2を離型位置に移動させて型開きする。可動型2を離型位置に位置させるとサイド型3を固定型1のサイド型載置部12から取り外すことが可能となるため、固定型1からサイド型3を取り外す。すると、硬化した合成樹脂組成物が固定型1から取り外すことができるようになるため、固定型1から前記硬化した合成樹脂組成物を脱型する。
脱型させた硬化した合成樹脂組成物は、成形の際に界面層シート6の外周端部をシート保持手段93によって保持していたため、外周に界面層シート6のシート保持手段93によって保持されていた外周端部が突出している。そこで、この突出した界面層シート6を切断して除去する。このようにして、合成樹脂成形品7としての人造大理石カウンターが完成する。
ところで、本実施形態の界面層シート6は不織布により構成されているため、第1の合成樹脂組成物71ならびに第2の合成樹脂組成物72が不織布に含浸した状態で硬化している。そのため、これにより生じるアンカー効果により表面層73と裏面層74とが界面層シート6を介してより強固に結合される。
つまり、前述した凸曲部61又は凹曲部62による層間剥離を防止する効果と上記アンカー効果により、表面層73と裏面層74と界面層シート6とがより一層強固に一体に結合するため、表面層73と裏面層74との間に生じる層間剥離の問題を一層防止することができる。
なお、界面層シート6は不織布に限定されるものではなく、例えば、多孔質性のガラス繊維織布等であってもよく、特に限定されるものではない。また、柄材を混入した第1の合成樹脂組成物71、柄材を混入しない第2の合成樹脂組成物72として上記実施形態では、熱可塑性のアクリル系樹脂を主剤としたものを用いて説明したが、表面材が透明又は半透明であればこれのみに限定されない。例えば、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂のような熱硬化性樹脂を使用してもよいし、裏面層に例えば発泡ウレタン樹脂などを採用してもよい。
また、上記製造方法において、第1の合成樹脂組成物71を裏面層74にすると共に第2の合成樹脂組成物72を表面層73にしてもよいのはもちろんである。
6 界面層シート
61 凸曲部
62 凹曲部
7 合成樹脂成形品
7a 人造大理石カウンター
71 第1の合成樹脂組成物
72 第2の合成樹脂組成物
73 表面層
74 裏面層
75 柄材

Claims (2)

  1. 第1の合成樹脂組成物よりなり透明性又は半透明性を有する表面層と、第2の合成樹脂組成物よりなる裏面層と、表面層と裏面層との界面に設けられて表面層及び裏面層と一体となった界面層シートとを備え、前記界面層シートに、表面層側が突出し且つその裏側が凹んだ凸曲部又は表面層側が凹み且つその裏側が突出する凹曲部が設けられたことを特徴とする合成樹脂成形品。
  2. 請求項1記載の合成樹脂成形品を製造するための製造方法であって、
    固定型に対して可動自在となった可動型が型閉めされると共に該可動型の固定型に対向する面に前記界面層シートの凸曲部又は凹曲部の形状を保持するための中間金型が重ねられ、該中間金型の固定型に対向する面に前記界面層シートが沿うように配設され、該界面層シートと固定型とで第1のキャビティが形成され、この状態で第1のキャビティ内に前記第1の合成樹脂組成物又は第2の合成樹脂組成物のうちいずれか一方が注入され、
    その後、この第1の合成樹脂組成物又は第2の合成樹脂組成物のいずれかからなる樹脂層を固定型側に残したまま可動型を固定型と離れる方向に移動させて前記中間金型を取り外し、
    その後、前記樹脂層の可動型側に設けられた界面層シートと可動型とで第2のキャビティが形成され、この状態で第2のキャビティ内に第1の合成樹脂組成物又は第2の合成樹脂組成物のうちいずれか他方が注入され、
    その後、可動型が離型されることで合成樹脂成形品が得られることを特徴とする合成樹脂成形品の製造方法。
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