JP2011023191A - 双極型二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】集電体間にシール部を設けた場合、エネルギー密度を向上させることができない。
【解決手段】双極型二次電池は、導電性を有する樹脂層を含む集電体11、集電体11の一方の面に形成された正極活物質層13、および、集電体11の他方の面に形成された負極活物質層15を有する双極型電極と、セパレータ17とが積層されてなる発電要素を有する。集電体11は、絶縁部材111で区画されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、双極型二次電池、ならびに該電池を用いた組電池に関する。
従来、集電体の一方の面に正極活物質層が形成され、他方の面に負極活物質層が形成された双極型電極が電解質層やセパレータを介して複数積層された発電要素を有する双極型二次電池が知られている。この双極型二次電池では、隣り合う集電体同士が短絡することを防止するために、集電体間にシール部材(絶縁層)を設けている(特許文献1参照)。
特開平11−204136号公報
しかしながら、シール部材は、発電に関与しない部材であるため、シール部材を設けた場合、エネルギー密度を向上させることができないという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、隣り合う集電体間の短絡を防ぎつつ、シール部材を設けない、または、シール部材の厚さが薄い双極型二次電池を提供することを目的とする。
本発明による双極型二次電池は、導電性を有する樹脂層を含む集電体、集電体の一方の面に形成された正極活物質層、および、集電体の他方の面に形成された負極活物質層を有する双極型電極と、セパレータとが積層されてなる発電要素を有する。この双極型二次電池において、集電体が絶縁部材で区画されていることを特徴とする。
本発明によれば、隣接する集電体同士が接触した場合でも、接触部位が電極部から電気的に隔離されているので、単電池同士の短絡を防ぐことができる。
双極型二次電池の全体構造を模式的に表した断面概略図である。 集電体を模式的に表した断面概略図である。 非導電性材料の平面上の形状の一例を示す図である。 図4(a)は、双極型二次電池の部分断面図であり、図4(b)は、集電体の平面図である。 双極型二次電池の代表的な実施形態である積層型の扁平な双極型二次電池の外観を表した斜視図である。 組電池の代表的な実施形態の外観図であって、図6(a)は、組電池の平面図であり、図6(b)は、組電池の正面図であり、図6(c)は、組電池の側面図である。 組電池を搭載した車両の概念図である。 非導電性部材の形状をハニカム構造とした例を示す図である。 非導電性部材の形状を菱形形状とした例を示す図である。 非導電性部材および結着材の材質を同じものとし、互いに融着させた集電体の断面概略図である。 隣接する集電体間に、薄いシール部材を設けた電池の部分断面図である。
本実施の形態における双極型二次電池は、例えば、双極型リチウムイオン二次電池であり、双極型電極と、セパレータとが積層されてなる発電要素を有する。双極型電極は、導電性を有する樹脂層を含む集電体、集電体の一方の面に形成された正極活物質層、および、集電体の他方の面に形成された負極活物質層を有する。
以下、図面を参照しながら一実施の形態における双極型二次電池ついて説明する。なお、図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、双極型二次電池10の全体構造を模式的に表した断面概略図である。図1に示す双極型二次電池10は、実際に充放電反応が進行する略矩形の発電要素21が電池外装材であるラミネートフィルム29の内部に封止された構造を有する。
図1に示すように、双極型二次電池10の発電要素21は、集電体11の一方の面に電気的に結合した正極活物質層13が形成され、集電体11の反対側の面に電気的に結合した負極活物質層15が形成された複数の双極型電極23を有する。各双極型電極23は、電解質層17を介して積層されて発電要素21を形成する。
なお、電解質層17は、基材としてのセパレータの面方向中央部に電解質が保持されてなる構成を有する。この際、一の双極型電極23の正極活物質層13と一の双極型電極23に隣接する他の双極型電極23の負極活物質層15とが電解質層17を介して向き合うように、各双極型電極23および電解質層17が交互に積層されている。すなわち、一の双極型電極23の正極活物質層13と、一の双極型電極23に隣接する他の双極型電極23の負極活物質層15との間に電解質層17が挟まれて配置されている。
隣接する正極活物質層13、電解質層17、および、負極活物質層15は、一つの単電池層19を構成する。従って、双極型二次電池10は、単電池層19が積層されてなる構成を有するとも言える。
なお、発電要素21の最外層に位置する正極側の最外層集電体11aには、片面のみに正極活物質層13が形成されている。また、発電要素21の最外層に位置する負極側の最外層集電体11bには、片面のみに負極活物質層15が形成されている。ただし、正極側の最外層集電体11aの両面に正極活物質層13が形成されてもよい。同様に、負極側の最外層集電体11bの両面に負極活物質層15が形成されてもよい。
図1に示す双極型二次電池10では、正極側の最外層集電体11aに隣接するように正極集電板25が配置され、これが延長されて電池外装材であるラミネートフィルム29から導出している。一方、負極側の最外層集電体11bに隣接するように負極集電板27が配置され、同様にこれが延長されて電池の外装であるラミネートフィルム29から導出している。
なお、単電池層19の積層回数は、所望する電圧に応じて調節する。また、双極型二次電池10では、電池の厚みを極力薄くしても十分な出力が確保できれば、単電池層19の積層回数を少なくしてもよい。双極型二次電池10でも、使用する際の外部からの衝撃、環境劣化を防止するために、発電要素21を電池外装材であるラミネートフィルム29に減圧封入し、正極集電板25および負極集電板27をラミネートフィルム29の外部に取り出した構造とするのがよい。以下、双極型二次電池の主な構成要素について説明する。
双極型電極23は、集電体11と、該集電体11の表面に形成されてなる活物質層とを有する。より詳しくは、一つの集電体11の一方の面に正極活物質層13が形成され、他方の面に負極活物質層15が形成される。活物質層は、正極活物質または負極活物質を含み、必要に応じてその他の添加剤をさらに含む。
集電体11は、正極活物質層13と接する一方の面から、負極活物質層15と接する他方の面へと電子の移動を媒介する機能を有する。本実施の形態に係る集電体11は、導電性を有する樹脂層を含み、必要に応じてその他の層をさらに含みうる。樹脂層は、電子移動媒体としての機能を有することはもちろんのこと、集電体の軽量化に寄与しうる。
図2は、集電体11を模式的に表した断面概略図である。図2に示すように、集電体11は、非導電性部材(絶縁部材)111、結着材112、および、導電性フィラー113を含む。より具体的には、面状の網目構造を有する非導電性部材111(図3参照)の空孔中に、導電性フィラー113が添加された結着材112が存在する。集電体11の積層方向(図2の上下方向)の厚さと、非導電性部材111の積層方向の厚さとはほぼ同じである。なお、図2では、非導電性部材111の断面形状が円形となっているが、円形に限定されることはなく、正方形や長方形であってもよい。
図3は、非導電性部材111の平面上の形状の一例を示す図である。図3に示す例では、網目が格子状になるように非導電性部材111が配置されている。すなわち、集電体11は、非導電性部材111により複数の領域に区画されている。図2に示す断面形状からも明らかなように、非導電性部材111によって区画された各領域は、互いに電気的に絶縁されている。なお、図3では、導電性フィラー113を省略して示している。
非導電性部材111としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)などの非導電性の高分子材料である樹脂を延伸したシート、または、樹脂繊維からなる織布をプレスして節を潰したシートを用いることができる。
結着材112は、非導電性の高分子材料から構成される。非導電性の高分子材料は、例えば、ポリエチレン(PE:高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE))、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリアミド(PA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、および、ポリスチレン(PS)などである。これらの非導電性高分子材料は、優れた耐電位性または耐溶媒性を有しうる。これらの高分子材料は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて混合物として使用してもよい。
結着材112には、導電性フィラー113が添加される。ここでは、導電性フィラー113が添加された結着材112の層を樹脂層とも呼ぶ。
導電性フィラー113は、導電性を有する物質であれば特に制限なく用いることができる。例えば、導電性、耐電位性、または、リチウムイオン遮断性に優れた材料として、金属および導電性カーボン等が挙げられる。
金属としては、特に制限はないが、Ni、Ti、Al、Cu、Pt、Fe、Cr、Sn、Zn、In、Sb、および、Kからなる群から選択される少なくとも1種の金属、もしくは、これらの金属を含む合金または金属酸化物を含むことが好ましい。これらの金属は、集電体表面に形成される正極または負極の電位に対して耐性を有する。例えば、Alは正極電位に対して、Ni、Cuは負極電位に対して、TiおよびPtは、両極の電位に対して耐性を有する。これらのうち、Ni、Ti、Al、Cu、Pt、Fe、および、Crからなる群から構成される少なくとも1種の金属を含む合金であることがより好ましい。
合金としては、具体的には、ステンレス鋼(SUS)、インコネル(登録商標)、ハステロイ(登録商標)、および、その他Fe−Cr系合金、Ni−Cr合金等が挙げられる。これらの合金を用いることにより、より高い耐電位性が得られうる。
導電性カーボンとしては、特に制限はないが、アセチレンブラック、バルカン、ブラックパール、カーボンナノファイバー、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノバルーン、および、フラーレンからなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
これらの金属および導電性カーボンなどの導電性フィラーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
導電性フィラー113の形状は、特に制限はなく、粒状、繊維状、板状、塊状、布状、およびメッシュ状などの公知の形状を適宜選択することができる。例えば、結着材112に対して広範囲にわたって導電性を付与したい場合は、粒状の導電性フィラー113を使用することが好ましい。一方、結着材112において特定方向への導電性をより向上させたい場合は、繊維状等の形状に一定の方向性を有するような導電性フィラー113を使用することが好ましい。
導電性フィラー113の大きさは、特に制限はなく、樹脂層の大きさや厚さまたは導電性フィラーの形状によって、様々な大きさのフィラーを使用することができる。一例として、導電性フィラー113が粒状の場合の平均粒子径は、樹脂層の成形を容易にする観点から、0.1〜10μm程度であることが好ましい。なお、本明細書中において、「粒子径」とは、導電性フィラーの輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離Lを意味する。「平均粒子径」の値としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用い、数〜数十視野中に観察される粒子の粒子径の平均値として算出される値を採用するものとする。後述する活物質などの粒子径や平均粒子径も同様に定義することができる。
導電性フィラー113の添加量は、集電体11が十分な導電性を有する量である必要があるが、導電性フィラー113を添加し過ぎると、集電体11が脆弱になる可能性がある。従って、例えば、カーボン系の材料を用いる場合には、重量比で1%以上30%以下が望ましい。
導電性を有する樹脂層の1層分の厚さは、1〜200μmであることが好ましく、10〜100μmであることがより好ましく、10〜50μmであることがさらに好ましい。樹脂層の厚さがこのような範囲にあると、厚み方向の抵抗を十分低く抑えることができる。そのため、集電体11の導電性を確保した上で、軽量化による電池の出力密度を高めることができる。さらに、液絡低減による寿命特性向上や、耐振動性向上を図ることができる。
集電体の厚さは、軽量化により電池の出力密度を高める上では、薄い方が好ましい。双極型二次電池においては、双極型電極の正極活物質層と負極活物質層の間に存在する集電体は、積層方向に水平な方向の電気抵抗が高くてもよいため、集電体の厚さは薄くすることが可能である。具体的には、集電体の厚さは、1〜200μmであることが好ましく、5〜150μmであることがより好ましく、10〜100μmであることがさらに好ましい。かような厚さを有することによって、出力特性に優れ、長期信頼性に優れた電池を構築できる。
図2および図3に示す集電体11の試作方法の一例について説明しておく。例えば、ポリエチレンおよびポリプロピレンの共重合体に、導電性フィラーとしてケッチェンブラックを加えたものを200℃で溶融混練した後、造粒機でペレットを試作する。試作したペレットを粉砕して粉状にして、非導電性部材としてのポリエチレン製の網目状のシートに敷き詰めてホットプレスすることにより、集電体11を生成する。
図4(a)は、双極型二次電池10の部分断面図であり、図4(b)は、集電体11の平面図である。図4(b)は、図4(a)の最上位に位置する集電体11の紙面横方向の位置を変えずに、平面図として表したものである。図4(b)に示すように、集電体11は、非導電性部材111により複数の領域に区画されている。また、集電体11の樹脂層に添加される導電性フィラー113の大きさを、集電体11が非導電性部材111で区画されている1つの領域よりも十分に小さくなるようにしたので、非導電性部材111で区画された集電体11の領域内に導電性フィラー113を緻密に添加することができる。これにより、抵抗損失を抑制することができ、電池の出力が向上する。
集電体11は、積層方向の隣り合う集電体との電気的な接続関係から、図4(b)に示す枠141、142、143で区切られる3つの領域に分けることができる。枠141内において、非導電性部材111により区画された集電体の領域は、正極活物質層13、電解質層17、および、負極活物質層15で構成される単電池層19を介して、隣接する集電体の区画領域と電気的に接続されている。
枠142内において非導電性部材111により区画された集電体の領域は、積層方向における集電体間に正極活物質層13および負極活物質層15が介在しておらず、それぞれ電気的に絶縁されている。
枠143内において非導電性部材111により区画された集電体の領域は、図4(a)に示すように、積層方向に隣り合う集電体11同士が接触しているため、電気的に導通している。ただし、集電体同士が接触している領域と、正極活物質層13または負極活物質層15との間には、隣り合う集電体11同士が電気的に絶縁されている領域142が介在しており、さらに、集電体11は非導電性部材111によって区画されている。すなわち、集電体11で同士が接触している部位は、電極部、すなわち、正極活物質層13および負極活物質層15から電気的に隔離されているので、単電池層19同士が電気的に導通することはない。従って、一実施の形態における双極型二次電池では、隣接する集電体11間を電気的に絶縁するためのシール部材を設ける必要がない。
ここで、非導電性部材111で区画される集電体11の1つの領域が大き過ぎると、隣接する集電体11同士の接触部位が正極活物質層13および負極活物質層15と電気的に接続されてしまう。従って、隣接する集電体11同士の接触部位が正極活物質層13および負極活物質層15から電気的に絶縁されるように、非導電性部材111で集電体11を区画する。
なお、隣接する集電体11間にシール部材を設けないため、図4(a)に示すように、電解質層17からしみ出てくる電解液140が集電体11と電解質層17との間のスペースにたまっている。
正極活物質層は正極活物質を含む。正極活物質は、放電時にイオンを吸蔵し、充電時にイオンを放出する組成を有する。好ましい一例としては、遷移金属とリチウムとの複合酸化物であるリチウム−遷移金属複合酸化物が挙げられる。具体的には、LiCoO2などのLi・Co系複合酸化物、LiNiO2などのLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMn24などのLi・Mn系複合酸化物、LiFeO2などのLi・Fe系複合酸化物およびこれらの遷移金属の一部を他の元素により置換したものなどが使用できる。これらリチウム−遷移金属複合酸化物は、反応性、サイクル特性に優れ、低コストな材料である。そのため、これらの材料を電極に用いることにより、出力特性に優れた電池を形成することが可能である。このほか、正極活物質としては、LiFePO4などの遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物、V25、MnO2、TiS2、MoS2、MoS3などの遷移金属酸化物や硫化物、PbO2、AgO、NiOOHなどを用いることもできる。上述した正極活物質は、単独で使用してもよいし、2種以上の混合物の形態で使用してもよい。
正極活物質の平均粒子径は、特に制限されないが、正極活物質の高容量化、反応性、サイクル耐久性の観点からは、好ましくは、1〜100μm、より好ましくは、1〜20μmである。このような範囲であれば、二次電池は、高出力条件下での充放電時における電池の内部抵抗の増大が抑制され、十分な電流を取り出し得る。なお、正極活物質が2次粒子である場合には、2次粒子を構成する1次粒子の平均粒子径が10nm〜1μmの範囲であるのが望ましいといえるが、本形態では、必ずしも上記範囲に制限されるものではない。ただし、製造方法にもよるが、正極活物質が凝集、塊状などにより2次粒子化したものでなくても良いことはいうまでもない。かかる正極活物質の粒径および1次粒子の粒径は、レーザー回折法を用いて得られたメディアン径を使用できる。なお、正極活物質の形状は、その種類や製造方法等によって取り得る形状が異なり、例えば、球状(粉末状)、板状、針状、柱状、角状などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、いずれの形状であれ問題なく使用できる。好ましくは、充放電特性などの電池特性を向上し得る最適の形状を適宜選択するのが望ましい。
負極活物質層は、負極活物質を含む。負極活物質は、放電時にイオンを放出し、充電時にイオンを吸蔵できる組成を有する。負極活物質は、リチウムを可逆的に吸蔵および放出できるものであれば特に制限されないが、負極活物質の例としては、SiやSnなどの金属、あるいは、TiO、Ti23、TiO2、もしくは、SiO2、SiO、SnO2などの金属酸化物、Li4/3Ti5/34もしくは、Li7MnNなどのリチウムと遷移金属との複合酸化物、Li−Pb系合金、Li−Al系合金、Li、または天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバー、コークス、ソフトカーボン、もしくはハードカーボンなどの炭素材料などが好ましく挙げられる。また、負極活物質は、リチウムと合金化する元素を含むことが好ましい。リチウムと合金化する元素を用いることにより、従来の炭素系材料に比べて高いエネルギー密度を有する高容量および優れた出力特性の電池を得ることが可能となる。上述した負極活物質は、単独で使用してもよいし、2種以上の混合物の形態で使用してもよい。
上記のリチウムと合金化する元素としては、以下に制限されることはないが、具体的には、Si、Ge、Sn、Pb、Al、In、Zn、H、Ca、Sr、Ba、Ru、Rh、Ir、Pd、Pt、Ag、Au、Cd、Hg、Ga、Tl、C、N、Sb、Bi、O、S、Se、Te、Cl等が挙げられる。これらの中でも、容量およびエネルギー密度に優れた電池を構成できる観点から、炭素材料、および/または、Si、Ge、Sn、Pb、Al、In、およびZnからなる群より選択される少なくとも1種以上の元素を含むことが好ましく、炭素材料、Si、またはSnの元素を含むことが特に好ましい。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
負極活物質の平均粒子径は、特に制限されないが、負極活物質の高容量化、反応性、サイクル耐久性の観点からは、好ましくは1〜100μm、より好ましくは、1〜20μmである。このような範囲であれば、二次電池は、高出力条件下での充放電次における電池の内部抵抗の増大が抑制され、十分な電流を取り出し得る。なお、負極活物質が2次粒子である場合には、2次粒子を構成する1次粒子の平均粒子径が10nm〜1μmの範囲であることが望ましいと言えるが、本実施形態では、必ずしも上記範囲に制限されるものではない。ただし、製造方法にもよるが、負極活物質が凝集、塊状などにより2次粒子化したものでなくても良いことはいうまでもない。かかる負極活物質の粒径および1次粒子の粒径は、レーザー回折法を用いて得られたメディアン径を使用できる。なお、負極活物質の形状は、その種類や製造方法等によって取り得る形状が異なり、例えば、球状(粉末状)、板状、針状、柱状、角状などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、いずれの形状であれ問題なく使用できる。好ましくは、充放電特性などの電池特性を向上し得る最適の形状を適宜選択するのが望ましい。
活物質層には、必要であれば、その他の物質が含まれてもよい。例えば、導電助剤、バインダ等が含まれうる。また、イオン伝導性ポリマーが含まれる場合には、ポリマーを重合させるための重合開始剤が含まれてもよい。
導電助剤としては、活物質層の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電助剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト等のカーボン粉末や、気相成長炭素繊維(VGCF;登録商標)等の種々の炭素繊維、膨張黒鉛などが挙げられる。しかし、導電助剤がこれらに限定されないことはいうまでもない。
バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリイミド(PI)、PTFE、SBR、合成ゴム系バインダ等が挙げられる。しかし、バインダがこれらに限定されないことは言うまでもない。また、バインダとゲル電解質として用いるマトリックスポリマーとが同じ場合には、バインダを使用する必要はない。
活物質層に含まれる成分の配合比は、特に限定されない。配合比は、双極型二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。活物質層の厚さについても特に制限はなく、双極型二次電池についての従来公知の知見が適宜選択されうる。一例を挙げると、活物質層の厚さは、好ましくは10〜100μm程度であり、より好ましくは20〜50μmである。活物質層が10μm程度以上であれば、電池容量が十分に確保されうる。
集電体表面上への正極活物質層(または負極活物質層)の形成方法は、特に制限されず、公知の方法が同様にして使用できる。例えば、上述したように、正極活物質(または負極活物質)、ならびに必要であれば、イオン伝導性を高めるための電解質塩、電子伝導性を高めるための導電助剤、およびバインダを適当な溶剤に分散、溶解などして、正極活物質スラリー(または負極活物質スラリー)を調製する。これを集電体上に塗布、乾燥して、溶剤を除去した後、プレスすることによって、正極活物質(または負極活物質層)が集電体上に形成される。この際、溶剤としては、特に制限されないが、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミド、シクロヘキサン、ヘキサンなどが用いられうる。バインダとして、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を採用する場合には、NMPを溶媒として用いるとよい。
上述した方法において、正極活物質スラリー(または負極活物質スラリー)を集電体上に塗布・乾燥した後、プレスする。この際、プレス条件を調節することにより、正極活物質層(または負極活物質層)の空隙率が制御されうる。
プレス処理の具体的な手段やプレス条件は特に制限されず、プレス処理後の正極活物質層(または負極活物質層)の空隙率が所望の値となるように、適宜調節される。プレス処理の具体的な形態としては、例えば、ホットプレス機やカレンダーロールプレス機などが挙げられる。また、プレス条件(温度、圧力など)も特に制限されず、従来公知の知見が適宜参照される。
電解質層は、電極間でリチウムイオンが移動する際の媒体としての機能を有する。本実施形態において、電解質層を構成する電解質は、電解液として支持塩および媒体を含むものであれば特に制限はなく、従来公知の液体電解質および高分子ゲル電解質を適宜採用することができる。
液体電解質は、溶媒に支持塩であるリチウム塩が溶解したものである。溶媒としては、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、プロピオン酸メチル(MP)、酢酸メチル(MA)、ギ酸メチル(MF)、4−メチルジオキソラン(4MeDOL)、ジオキソラン(DOL)、2−メチルテトラヒドロフラン(2MeTHF)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメトキシエタン(DME)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、および、γ−ブチロラクトン(GBL)などが挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせた混合物として使用してもよい。
また、支持塩(リチウム塩)としては、特に制限はないが、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiTaF6、LiSbF6、LiAlCl4、Li210Cl10、LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl、LiHF2、LiSCN等の無機酸陰イオン塩、LiCF3SO3、Li(CF3SO22N、LiBOB(リチウムビスオキサイドボレート)、LiBETI(リチウムビス(パーフルオロエチレンスルホニル)イミド;Li(C25SO22Nとも記載)等の有機酸陰イオン塩などが挙げられる。これらの電解質塩は、単独で使用してもよいし、2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
一方、高分子ゲル電解質は、リチウムイオン伝導性を有するマトリックスポリマーに、上記の液体電解質が注入されてなる構成を有する。リチウムイオン伝導性を有するマトリックスポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシドを主鎖または側鎖に持つポリマー(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸エステル、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(PVDF−HFP)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリ(メチルアクリレート)(PMA)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)などが挙げられる。また、上記のポリマー等の混合物、変成体、誘導体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体なども使用できる。これらのうち、PEO、PPOおよびそれらの共重合体、PVDF、PVDF−HFPを用いることが望ましい。このようなマトリックスポリマーには、リチウム塩等の電解質塩がよく溶解し得る。また、マトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発揮しうる。
本実施の形態における双極型二次電池は、電解質層が液体電解質や高分子ゲル電解質から構成されることから、電解液を保持する目的で電解質層にセパレータを用いることが好ましい。セパレータの形態は特に制限はなく、微細な孔を多数有する多孔質膜や、不織布、または、これらの積層体でありえる。他に、ポリオレフィン系樹脂不織布またはポリオレフィン系樹脂多孔膜を補強材層に用い、補強材層中にフッ化ビニリデン樹脂化合物を充填した複合樹脂膜なども挙げられる。
図5は、双極型二次電池の代表的な実施形態である積層型の扁平な双極型二次電池の外観を表した斜視図である。
図5に示すように、積層型の扁平な双極型二次電池40では、長方形状の扁平な形状を有しており、その両側部からは電力を取り出すための正極タブ48、負極タブ49が引き出されている。発電要素(電池要素)47は、双極型二次電池40の電池外装材42によって包まれ、その周囲は熱融着されており、発電要素(電池要素)47は、正極タブ48および負極タブ49を外部に引き出した状態で密封されている。ここで、発電要素(電池要素)47は、先に説明した図1に示す双極型二次電池10の発電要素(電池要素)21に相当するものであり、正極(正極活物質層)13、電解質層17および負極(負極活物質層)15で構成される単電池層(単セル)19が複数積層されたものである。
なお、上記双極型二次電池は、積層型の扁平な形状のものに制限されるものではなく、巻回型の二次電池では、円筒型形状のものであってもよいし、こうした円筒型形状のものを変形させて、長方形状の扁平な形状にしたようなものであってもよく、形状に特に制限されるものではない。上記円筒型の形状のものでは、その外装材に、ラミネートフィルムを用いてもよいし、従来の円筒缶(金属缶)を用いてもよいなど、特に制限されるものではない。好ましくは、発電要素(電池要素)がアルミニウムラミネートフィルムで外装される。当該形態により、軽量化が達成される。
また、図5に示すタブ48、49の取り出しに関しても、特に制限されるものではなく、正極タブ48と負極タブ49とを同じ辺から引き出すようにしてもよいし、正極タブ48と負極タブ49をそれぞれ複数に分けて、各辺から取り出すようにしてもよいなど、図5に示すものに制限されるものではない。また、巻回型の二次電池では、タブに代えて、例えば、円筒缶(金属缶)を利用して端子を形成すればよい。
上記双極型二次電池は、電気自動車やハイブリッド電気自動車、また、燃料電池車やハイブリッド燃料電池自動車などの大容量電源として、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に好適に利用することができる。
組電池は、上記双極型電池を複数個接続して構成したものである。詳しくは、少なくとも2つ以上用いて、直列化あるいは並列化あるいは、その両方で構成されるものである。直列、並列化することで容量および電圧を自由に調節することが可能になる。
図6は、組電池の代表的な実施形態の外観図であって、図6(a)は、組電池の平面図であり、図6(b)は、組電池の正面図であり、図6(c)は、組電池の側面図である。
図6に示すように、組電池300は、双極型電池を複数、直列または並列に接続して装脱着可能な小型の組電池250を形成し、この装脱着可能な小型の組電池250をさらに複数、直列または並列に接続して、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に適した大容量、大出力を持つ組電池300を形成する。図6(a)は、組電池の平面図、図6(b)は正面図、図6(c)は側面図を示しているが、作成した装脱着可能な小型の組電池250は、バスバーのような電気的な接続手段を用いて相互に接続し、この組電池250は接続治具310を用いて複数段積層される。何個の双極型電池を接続して組電池250を作成するか、また、何段の組電池250を積層して組電池300を作成するかは、搭載される車両(電気自動車)の電池容量や出力に応じて決めればよい。
一実施の形態における双極型二次電池では、集電体11間にシール部材を設ける必要がないため、このような双極型二次電池を用いて組電池を形成することにより、エネルギー密度の高い組電池を提供することができる。
図7は、上述した組電池を搭載した車両の概念図である。上述した組電池は、長期信頼性および出力特性に優れた高寿命の電池であるから、EV走行距離の長いプラグインハイブリッド電気自動車や、一充電走行距離の長い電気自動車を構成できる。言い換えれば、双極型電池またはこれらを複数個組み合わせてなる組電池を、例えば、自動車ならばハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車(いずれも、四輪車(乗用車、トラック、バスなどの商用車、軽自動車など)のほか、二輪車(バイク)や三輪車を含む)に用いることにより、高寿命で信頼性の高い自動車となるからである。ただし、用途が自動車に限定されるわけではなく、例えば、他の車両、電車などの移動体の各種電源であっても適用は可能であるし、無停電電源装置などの載置用電源として利用することも可能である。
図7に示すように、組電池300を電気自動車400のような車両に搭載するには、電気自動車400の車体中央部の座席下に搭載する。座席下に搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広く取ることができるからである。なお、組電池300を搭載する場所は、座席下に限らず、後部トランクルームの下部でもよいし、車両前方のエンジンルームでもよい。以上のような組電池300を用いた電気自動車400は高い耐久性を有し、長期間使用しても十分な出力を提供しうる。さらに、搭載する組電池のエネルギー密度が高いため、燃費、走行性能に優れた電気自動車、ハイブリッド自動車を提供できる。
以上、一実施の形態における双極型二次電池によれば、導電性を有する樹脂層を含む集電体11、集電体11の一方の面に形成された正極活物質層13、および、集電体11の他方の面に形成された負極活物質層15を有する双極型電極23と、セパレータ17とが積層されてなる発電要素21を有する双極型二次電池であって、集電体11が非導電性部材111で区画されている。これにより、集電体間にシール部材を設けない構造において、電池端部で集電体11同士が接触したとしても、接触部位が電極部から隔離されるので、隣接する単電池同士の短絡を防ぐことができる。
また、集電体11が非導電性部材111で区画される形状を格子状としたので、非導電性部材111を線状に形成することができる。これにより、応力や温度変化による膨張収縮に対する追従性が向上し、非導電性部材111による電極部からの隔離をより確実に実施して、単電池同士の短絡をより確実に防ぐことができる。
さらに、樹脂層に添加される導電性フィラー113の大きさを、集電体11が非導電性部材111で区画されている1つの領域よりも小さくなるようにした。これにより、非導電性部材111で区画された集電体11の領域内に導電性フィラー113を緻密に添加することができるので、抵抗損失を抑制することができ、電池の出力を向上させることができる。
本発明は、上述した一実施の形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、集電体11を区画する非導電性部材111の形状は、図3や図4(b)に示す格子状に限定されることはない。図8および図9は、非導電性部材111の他の形状の例を示す図である。図8は、非導電性部材111の形状をハニカム構造とした例を示す図であり、図9は、菱形形状とした例を示す図である。非導電性部材111の形状をハニカム構造や菱形形状とした場合にも、非導電性部材111による電極部からの隔離をより確実に実施して、単電池同士の短絡をより確実に防ぐことができる。集電体11を区画する非導電性部材111の形状は、上述した格子状、ハニカム構造、菱形形状のうちのいずれか1つの形状としてもよいし、それらの形状を組み合わせた形状としてもよい。また、格子状、ハニカム構造、菱形形状以外の形状を単独で用いてもよいし、他の形状と組み合わせて用いてもよい。
集電体11に含まれる非導電性部材111および結着材112の材質を同じものとし、互いに融着させた構造としてもよい。図10は、非導電性部材111および結着材112の材質を同じものとし、互いに融着させた集電体11の断面概略図である。この場合も、融着させた非導電性部材111により、集電体11は複数の領域に区画されている。すなわち、図10に示す領域R1、R2、および、R3はそれぞれ、お互いに電気的に絶縁されている。非導電性部材111および結着材112が強固に接合しているため、導電性フィラー113の脱離が抑制されて、集電体11の耐久性が向上し、単電池同士の短絡をより確実に抑制することができる。
上述した説明では、電池内で隣り合う集電体11同士が接触するのを防止するためのシール部材を設けないものとして説明したが、例えば、集電体間の間隔保持のために、シール部材を設けてもよい。ただし、シール部材を設けると、電池のエネルギー密度が低下するため、設けるシール部材はできるだけ薄くすることが好ましい。ここで、「薄い」というのは、集電体11の面方向に薄いという意味である。
図11は、隣接する集電体11間に、薄いシール部材110を設けた電池の部分断面図である。シール部材110を構成する材料としては、絶縁性、固体電解質の脱落に対するシール性や外部からの水分の透湿に対するシール性(密封性)、電池動作温度下での耐熱性などを有するものであればよい。例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ゴムなどが用いられうる。なかでも、耐蝕性、耐薬品性、作り易さ(製膜性)、経済性などの観点から、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂がシール部110の構成材料として好ましく用いられる。
図4では、端部において、積層方向に隣り合う集電体11が接触している図を示しているが、隣り合う集電体11同士が接触していない構造であってもよい。
10…双極型二次電池
11…集電体
13…正極活物質層
15…負極活物質層
17…電解質層
19…単電池層
21…発電要素
23…双極型電極
25…正極集電板
27…負極集電板
110…シール部材
111…非導電性部材(絶縁部材)
112…結着材
113…導電性フィラー
300…組電池
400…電気自動車

Claims (5)

  1. 導電性を有する樹脂層を含む集電体、前記集電体の一方の面に形成された正極活物質層、および、前記集電体の他方の面に形成された負極活物質層を有する双極型電極と、セパレータとが積層されてなる発電要素を有する双極型二次電池であって、
    前記集電体が絶縁部材で区画されていることを特徴とする双極型二次電池。
  2. 前記絶縁部材は、前記集電体を、格子状、ハニカム構造、および、菱形のうちのいずれか1つの形状またはそれらの組み合わせの形状で区画することを特徴とする請求項1に記載の双極型二次電池。
  3. 前記樹脂層には、導電性フィラーが添加されており、
    前記導電性フィラーは、前記集電体が前記絶縁部材で区画されている1つの領域よりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の双極型二次電池。
  4. 前記集電体は、前記絶縁部材と前記導電性フィラーとを結着させるための結着材を含んでおり、
    前記絶縁部材および前記結着材の材質は同じであって、互いに融着していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の双極型二次電池。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の双極型二次電池を電気的に複数接続して構成される組電池。
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