JP2011022339A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力及びコストの増大、定着装置の大型化を招くことなく、加熱ローラにおける非通紙部の過昇温を防ぐ。
【解決手段】内部にヒータが設けられた加熱ローラを備える定着装置であって、前記加熱ローラの内部において、前記ヒータを覆い、一端部が前記加熱ローラの内面に固定され、他端部が前記加熱ローラの半径方向に可動となるように設置され前記ヒータからの熱を遮断する熱遮断部材を有することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
例えば、プリンタやコピー機、複合機等、電子写真方式の画像形成装置で用いられる定着装置では熱定着方式が広く用いられている。このような熱定着方式の定着装置では、小サイズ紙を連続で通紙した場合、加熱ローラの通紙部が紙とトナーに熱を奪われるため表面温度が低下する。この時、加熱ローラの通紙部温度を制御温度に維持するためにヒータが点灯し熱を供給する。
その一方で、加熱ローラの非通紙部は熱が奪われないままであるため、ヒータが点灯し新たに熱が供給されると、非通紙部の温度は制御温度を超えて高くなってしまう。このような加熱ローラの非通紙部における過昇温により、加熱ローラ、加圧ローラ、それらのコート材、軸受け等の部材が仕様温度を超えてしまい、破損または寿命の低下に至る。また、小サイズ紙を連続通紙した直後に大サイズ紙を通紙すると、小サイズ紙非通紙部に相当する部分でホットオフセットが発生する。
上記のような、小サイズ通紙時の非通紙部過昇温に対しては、複数のヒータを用いる方法が一般的に用いられている。また、複数のヒータを用いずに非通紙部の過昇温を防ぐ様々な方法も提案されている。
例えば、下記特許文献1(特開平6−348163号公報)には、複数のヒータを用いる方法として、配光を小サイズ紙通紙部に集中したヒータと、非通紙部に集中したヒータを加熱ローラ内部に設置し、通常サイズ紙通紙時には両方のヒータを点灯させ加熱ローラ全体を加熱する一方、小サイズ紙通紙時には非通紙部に配光したヒータの点灯を制御し、非通紙部の昇温を抑える技術が開示されている。
また、下記特許文献2(特開平5−119669号公報)には、複数のヒータを用いずに非通紙部の過昇温を防ぐ方法として、加熱ローラの非通紙部に送風するファンを設置して、小サイズ紙通紙時にはファンを駆動し非通紙部を冷却し、紙のサイズによって送風の強度を調節する技術が開示されている。
また、下記特許文献3(特開平9−160423号公報)には、加熱ローラの小サイズ紙通紙部に放熱用のローラを圧接することで、加熱ローラ非通紙部の熱を放出し、放熱ローラを紙のサイズによって軸方向に移動させる技術が開示されている。
また、下記特許文献4(特開平4−365080号公報)には、ヒータと加熱ローラの間に長手方向に非通紙部に相当する長さの液晶ガラス管を設置し、小サイズ通紙時には、液晶ガラス管に通電しガラス管を黒色に変色させてヒータの輻射光を遮断する技術が開示されている。
また、下記特許文献5(特開2002−139937号公報)には、定着ローラの内部にヒータがあり、小サイズ通紙時は定着ローラの端部より長手方向に伸縮可能な熱線遮断部材を定着ローラ内部に伸ばし、非通紙部の長さに応じてヒータからの熱線を遮断する技術が開示されている。
また、下記特許文献6(特開2006−234864号公報)には、内面を反射面としたカップ状の反射部材を定着ローラ内で長手方向に移動できるようにしておき、小サイズ通紙時に非通紙部のヒータからの熱をローラ中央部の内側に向けて反射する技術が開示されている。
特開平6−348163号公報 特開平5−119669号公報 特開平9−160423号公報 特開平4−365080号公報 特開2002−139937号公報 特開2006−234864号公報
上記特許文献1の技術では、(a)2本のヒータを点灯させるための電力が必要、(b)ヒータのコストが2本分かかる、(c)加熱ローラの内部にヒータ2本分のスペースが必要なので加熱ローラの内径を小さく出来ない、等の問題がある。
また、上記特許文献2の技術では、(a)加熱ローラ非通紙部に伝えられた熱は送風によって放出されてしまい無駄となる、(b)小サイズ紙通紙中はファンが駆動し続けるため、余分なエネルギーが必要となる、(c)ファンを設置するスペースや気流の通過する空間を確保するために定着装置が大きくなる、(d)風が未定着画像に当たると画像が乱れる恐れがある、等の問題がある。
また、上記特許文献3の技術では、(a)加熱ローラ非通紙部に伝えられた熱は放熱ローラから放出されてしまい無駄となる、(b)放熱ローラを設置するスペースを確保するために定着装置が大きくなる、等の問題がある。
また、上記特許文献4の技術では、(a)小サイズ通紙時に通電する必要があり、余分なエネルギーが必要となる、(b)非通紙部のヒータは点灯したままであり、その分の電力は無駄になる、等の問題がある。
また、上記特許文献5の技術では、(a)定着ローラ両端に熱線遮断部材を伸縮させる複雑な機構が必要となる、(b)熱線遮断部材及びそれを伸縮させる機構を設置するためのスペースが必要となる、(c)非通紙部のヒータは点灯したままであり、その分の電力は無駄になる、等の問題がある。
また、上記特許文献6の技術では、(a)ヒータの輻射光を確実に加熱ローラ中央部に反射するには、反射部材内面の形状や反射部材の移動機構には高い精度が必要となる、(b)反射部材を軸方向に数十mm移動させる機構が必要で、そのためのスペースが必要となる、等の問題がある。
このように、従来技術では、加熱ローラにおける非通紙部の過昇温を防ぐために、消費電力及びコストの増大、定着装置の大型化などを招くという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、消費電力及びコストの増大、定着装置の大型化を招くことなく、加熱ローラにおける非通紙部の過昇温を防ぐことの可能な定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る定着装置は、内部にヒータが設けられた加熱ローラを備える定着装置であって、前記加熱ローラの内部において、前記ヒータを覆い、一端部が前記加熱ローラの内面に固定され、他端部が前記加熱ローラの半径方向に可動となるように設置され前記ヒータからの熱を遮断する熱遮断部材を有することを特徴とする。
また、上記の定着装置は、前記加熱ローラの内面において前記熱遮断部材に覆われていない部分と、前記熱遮断部材の内面とに熱線吸収部材を有することを特徴とする。
また、上記の定着装置は、前記熱遮断部材の他端部を前記加熱ローラの半径方向に動かすことで、前記熱遮断部材を前記加熱ローラの内面に対し接触或いは離間させる機構を有することを特徴とする。
さらに、上記の定着装置は、前記加熱ローラにおける非通紙部の温度、或いは記録用紙のサイズに応じて前記機構を制御する制御部を有することを特徴とする。
一方、本発明に係る画像形成装置は、画像データに基づいて記録用紙にトナー画像を形成するトナー画像形成部と、前記トナー画像を前記記録用紙に定着させる上記特徴を有する定着装置とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、大サイズ通紙時には熱遮断部材を加熱ローラに接触させ、熱遮断部材が吸収したヒータからの熱をそのまま加熱ローラ端部の表面に伝えることができるようになる。一方、小サイズ通紙により非通紙部の温度が上昇したときには熱遮断部材の他端部を加熱ローラの半径方向内側へと動かし、熱遮断部材と加熱ローラの内面との間に空気層を形成することで加熱ローラの非通紙部に熱を伝えないようにする。これにより、加熱ローラにおける非通紙部の昇温を抑制することができる。また、非通紙部の熱遮断時に熱遮断部材が吸収した熱は、加熱ローラ内面に固定されている側の一端部から加熱ローラ中央部に伝わる。そのため、ヒータ端部からの熱線は加熱ローラの中央部の加熱に使われることとなり無駄とはならない。
このように、本発明では、加熱ローラにおける非通紙部の過昇温を防ぐために、従来技術のような複雑な機構や無駄な電力を必要としないため、消費電力及びコストの増大、定着装置の大型化を招くことなく、加熱ローラにおける非通紙部の過昇温を防ぐことが可能となる。
本発明の一実施形態における画像形成装置100の概略構成図である。 本実施形態における定着装置4における熱遮断部材60の詳細説明図である。 本実施形態における熱遮断部材駆動機構70の詳細説明図である。 本実施形態における定着装置4の効果を示す説明図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
なお、以下では、本発明に係る画像形成装置として、コピー機、プリンタ等の機能を1台に集約したMFP(Multi Function Peripherals)を例示して説明する。
図1は本実施形態における画像形成装置100の構成概略図である。この図1に示すように、画像形成装置100は、原稿を読み取るための原稿読取装置(原稿読取部)1と、原稿読取装置1によって読み取った原稿の画像データ、または通信回線を介して外部から送信された画像データに基づいて記録用紙に画像を形成するMFP本体2とから概略構成されている。
原稿読取装置1は、スキャナ部10及びADF(Auto Document Feeder:自動原稿給紙装置)20から構成されている。スキャナ部10は、プラテンガラス11上にセットされた原稿、またはADF20によって自動給紙される原稿の読み取りを行うものであり、プラテンガラス11、白色基準板12、フルレートキャリッジ13、ハーフレートキャリッジ14、集光レンズ15及びCCD(Charge Coupled Devices)センサ16等を備えている。
プラテンガラス11は、読み取り対象の原稿を1枚ずつセットするためのガラス板である。白色基準板12は、シェーディング補正用の白色基準データを取得するための白色板である。フルレートキャリッジ13は、プラテンガラス11の下方において、不図示のキャリッジ搬送機構によりプラテンガラス11に沿って左右方向(走査方向)に往復移動可能に設けられており、照明光を斜め上方に向けて出射するランプ13aと、照明光の反射光を後述するハーフレートキャリッジ14に向けて反射するミラー13bを内蔵している。
ハーフレートキャリッジ14は、フルレートキャリッジ13と同様に、不図示のキャリッジ搬送機構によりプラテンガラス11に沿って左右方向に往復移動可能に設けられており、フルレートキャリッジ13のミラー13bからの入射光を下方に向けて反射するミラー14aと、ミラー14aからの入射光を後述する集光レンズ15に向けて反射するミラー14bを内蔵している。なお、キャリッジ搬送機構により、フルレートキャリッジ13の移動量とハーフレートキャリッジ14の移動量との比率は1:0.5となるように制御されている。これにより、集光レンズ15に達するまでの照明光の光路長が一定となるように制御される。
プラテンガラス11上にセットされた原稿を読み取る場合は、フルレートキャリッジ13及びハーフレートキャリッジ14を走査方向に移動させることで原稿をスキャンするが、後述するADF20によって原稿を自動給紙する場合には、フルレートキャリッジ13及びハーフレートキャリッジ14を所定の原稿読取位置にて待機させ、原稿側を移動(搬送)させることで複数枚セットされた原稿を連続的にスキャンする。
集光レンズ15は、ハーフレートキャリッジ14のミラー14bからの入射光を集光してCCDセンサ16の受光面に結像させる。CCDセンサ16は、不図示のCCD駆動部から供給されるタイミング信号に同期して作動し、受光面にて受光した光を光電変換することにより、読み取った原稿の画像に応じたアナログ電圧信号を生成してAFE(アナログフロントエンド:図示省略)に出力する。なお、AFEは、上記のアナログ電圧信号を所定のゲイン設定値にて増幅した後、デジタル変換して読み取った原稿の画像を表す画像データを生成するものであり、この画像データはMFP本体2に設けられた画像データメモリ(図示省略)に記憶される。
ADF20は、原稿載置トレイ22にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ連続的に自動給紙するものであり、プラテンカバー21、原稿載置トレイ22、ピックアップローラ23、レジストローラ24、プラテンローラ25及び排紙ローラ26等から構成されている。プラテンカバー21は、スキャナ部10の上面に対して開閉可能に設けられており、プラテンガラス11上に原稿をセットして読み取りを行う場合における原稿押さえカバーとしての役割と、ピックアップローラ23、レジストローラ24、プラテンローラ25及び排紙ローラ26等の自動給紙機構に使用される部材の収納用筐体としての役割を担っている。なお、図1では、プラテンカバー21が閉じられた状態を示している。
原稿載置トレイ22は、読み取り対象の原稿をセットするためのトレイである。ピックアップローラ23は、原稿載置トレイ22にセットされた原稿を1枚ずつピックアップしてレジストローラ24に搬出するためのローラである。レジストローラ24は、所定のタイミングで原稿をプラテンローラ25に搬送するためのローラである。プラテンローラ25は、原稿を所定の原稿読取位置を経由して排紙ローラ26に搬送するためのローラである。排紙ローラ26は、読み取り完了後の原稿を外部に排出するためのローラである。
MFP本体2は、原稿読取装置1にて読み取った原稿の画像データ、または通信回線を介して外部から送信された画像データに基づいて、電子写真方式によってトナー画像を形成し、そのトナー画像を記録媒体である記録用紙に転写するトナー画像形成部3と、トナー画像形成部3によって記録用紙に転写されたトナー画像を定着させる定着装置4と、トナー画像形成部3及び定着装置4を経由して記録用紙を外部に搬送するための用紙搬送機構5と、各種サイズの用紙を収容するための給紙カセット6、7、8とを備えている。さらに、MFP本体2には、手前側に開閉自在な手差しトレイ9が設けられており、手差しトレイ9に載置された記録用紙を用紙搬送機構5によって搬送可能な構成となっている。
トナー画像形成部3は、中間転写ベルト31と、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の各色にそれぞれ対応したトナー画像形成ユニットF(FY、FM、FC、FB)と、駆動ローラ32と、テンションローラ33と、二次転写ローラ34と、クリーナー35とから構成されている。
中間転写ベルト31は、各トナー画像形成ユニットF(FY、FM、FC、FB)によって形成される各色のトナー画像を1次転写するための中間転写体であり、駆動ローラ32及びテンションローラ33に張架されて、図1において時計回りに回走する構成となっている。
トナー画像形成ユニットF(FY、FM、FC、FB)は、それぞれ感光体ドラムFaと、帯電部Fbと、露光部Fcと、現像部Fdと、一次転写ローラFeとを備え、さらに不図示のクリーニング装置及び除電装置等とを備える。感光体ドラムFaは、円柱に形状設定され、その周面に静電潜像及び当該静電潜像に基づくトナー画像が形成されるものである。帯電部Fbは、感光体ドラムFaに対して対向配置され、感光体ドラムFaの周面を帯電状態とするものである。露光部Fcは、画像データに基づいてレーザ光を帯電状態の感光体ドラムFaの周面において走査して静電潜像を形成するものである。現像部Fdは、感光体ドラムFaの周面に対してトナーを付着させることによって感光体ドラムFaの周面上に静電潜像に基づくトナー画像を形成(現像)するものである。
一次転写ローラFeは、中間転写ベルト31を挟んで感光体ドラムFaと対向配置され、感光体ドラムFaに現像されたトナー画像を中間転写ベルト31に一次転写するものである。二次転写ローラ34は、中間転写ベルト31を挟んで駆動ローラ32と対向配置されており、給紙カセット6、7、8のいずれかから用紙搬送機構5によって搬送される記録用紙に、中間転写ベルト31表面に転写されているトナー画像を2次転写するものである。
クリーナー35は、クリーニングローラやクリーニングブレード等を備え、中間転写ベルト31の残留トナーを除去するものである。
定着装置4は、用紙上に二次転写されたトナー画像を定着させるものであり、加圧・加熱することによりトナーを定着させる加熱ローラ41を備えている。用紙搬送機構5は、給紙カセット6、7、8から記録用紙を1枚ずつ搬出するためのピックアップローラ51、52、53と、ピックアップした記録用紙をトナー画像形成部3(駆動ローラ32と2次転写ローラ34との間)に搬送するための給紙ローラ54、55、56と、定着後の記録用紙を外部に排紙するための排紙ローラ57等から構成されている。給紙カセット6、7、8は、MFP本体2に対して引き出し自在に取り付けられており、各種サイズの記録用紙を収容するものである。
以上が本実施形態に係る画像形成装置100の構成に関する説明であるが、以下では、図2〜図4を参照しながら、本実施形態における定着装置4の詳細について説明する。定着装置4は、内部にヒータ42が設けられた加熱ローラ41を備えており、さらに、この加熱ローラ41の内部において、上記ヒータ42を覆い、一端部が加熱ローラ41の内面に固定され、他端部が加熱ローラ41の半径方向に可動となるように設置され、ヒータ42からの熱を遮断する熱遮断部材60を有している。
図2(a)は、上記の熱遮断部材60の外観図であり、図2(b)は、加熱ローラ41の内部に熱遮断部材60が固定された様子を示す図である。これらの図に示すように、熱遮断部材60は、例えば、長さ125mm、外径28.6mm、厚さ0.4mmのアルミニウム製の円筒形状部材であり、ヒータ42を覆うように加熱ローラ41の内部に挿入され、一端部(以下、固定側端部と称す)から15mmまでの範囲を耐熱接着剤にて接着・固定されている。また、熱遮断部材60の他端部(以下、可動側端部と称す)から15mmまでの範囲は、内側に30°の角度で絞ってあり、その可動側端部から110mmだけ長手方向に幅1.6mmの切り目を入れて円周方向に8等分されている。
加熱ローラ41は、長さ260mm、外形30mm、厚さ0.7mmのアルミニウム製の円筒形状部材で外面をフッ素樹脂加工されている。また、加熱ローラ41の内面において熱遮断部材60に覆われていない部分と、熱遮断部材60の内面には、熱線吸収部材である赤外線吸収塗料がコーティングされている。また、加熱ローラ41の長手方向中央から機械右側0mm、60mm、80mm、105mmの部分にはサーミスタ(図示省略)が設置されており、各位置における加熱ローラ41の表面温度を検出可能となっている。
さらに、定着装置40は、図3(a)に示すように、熱遮断部材60の可動側端部を加熱ローラ41の半径方向に動かすことで、熱遮断部材60を加熱ローラ41の内面に対し接触或いは離間させる機構(以下、熱遮断部材駆動機構と称す)70と、加熱ローラ41における非通紙部の温度に応じて熱遮断部材駆動機構70を制御する制御ユニット(制御部)80とを備えている。
具体的には、熱遮断部材駆動機構70において、長さ10mm、外径20mm、内径14mmの樹脂製のリング71の外周にベアリング72を嵌め、これらを外周にねじを切った円筒状のハウジング73内に納めて構成される部品を熱遮断部材60の可動側端部に嵌め込んでいる。また、ハウジング73の外周に形成されたねじには、サーボモータ74によって回転駆動される駆動ギア75が噛合わされており、この駆動ギア75の回転によって、ハウジング73を軸方向に沿って往復移動させることが可能となっている。ここで、ハウジング73を軸方向中央側へ移動させることにより、熱遮断部材60の可動側端部の傾斜部は内側へ押される。つまり、熱遮断部材60の可動端部が内側へ動き、熱遮断部材60と加熱ローラ41の内面との間に隙間が形成される(図3(b)参照)。
制御ユニット80は、加熱ローラ41の各位置に設置されたサーミスタと接続されており、各サーミスタから入力される、各位置における加熱ローラ41の表面温度を示す温度信号に基づいて、サーボモータ74の回転方向及び回転量を制御することにより、ハウジング73を軸方向に沿って往復移動させる(つまり、熱遮断部材60を加熱ローラ41の内面に対し接触或いは離間させる)。
なお、図2及び図3では、加熱ローラ41の一方の端部に熱遮断部材60及び熱遮断部材駆動機構70が設けられている状態を示しているが、加熱ローラ41の他方の端部にも、同様な構成の熱遮断部材60及び熱遮断部材駆動機構70が設けられている。従って、制御ユニット80は、それら加熱ローラ41の両端に設けられた熱遮断部材駆動機構70のサーボモータ74を同時に制御する。
上記のように構成された定着装置40において、上記制御ユニット80は、各サーミスタから入力される温度信号を基に、加熱ローラ41における非通紙部の温度上昇を検知し、上限温度を超えた幅に応じてハウジング73の軸方向位置を調整する。例えば、比較的、記録用紙のサイズが大きく、上限温度を超えた幅が狭い場合には、ハウジング73の移動量を小さくして熱遮断部材60の離間幅を狭くする。
ここで、熱遮断部材60から加熱ローラ41への熱移動を遮断するには、熱遮断部材60と加熱ローラ41の内面との間に数百μmの隙間を形成すれば十分である。そのため、最小の紙幅を70mmと仮定すると、熱遮断部材60の可動側端部での半径方向の最大移動量は2mm程度でよい。熱遮断部材60の可動側端部を2mm移動させると、通紙部から10mm外では加熱ローラ41と熱遮断部材60との間に0.18mmの隙間が形成される(図3(b)参照)。この時、ハウジング73の軸方向への最大移動量は3.5mmとすれば良い。なお、上記の寸法は、全てA4機を想定したものである。
図4に、記録用紙を400枚連続で定着装置4に通紙したときの、加熱ローラ41の表面温度の計測結果を示す。なお、図4において、実線が本実施形態における定着装置4の計測結果であり、波線は従来の定着装置(熱遮断部材60、熱遮断部材駆動機構70及び制御ユニット80を備えていない定着装置)の計測結果である。また、図4(a)が70mm幅の紙を通紙したとき、図4(b)がA5サイズ紙を通紙したとき、図4(c)がA4サイズ紙(最大紙幅)を通紙したときの計測結果である。
図4(a)及び(b)に示すように、本実施形態における定着装置4を用いることにより、加熱ローラ41の非通紙部の温度上昇が抑えられ、通紙部との温度差が解消されていることがわかる。また、図4(c)に示すように、熱遮断部材60が加熱ローラ41の内面に接触したときも従来の加熱ローラ41と同等の性能が得られることがわかる。さらに、加熱ローラ41の非通紙部でヒータ42の遮蔽のみを行った場合と、本実施形態における定着装置4を用いた場合とで消費電力を比べると、本実施形態における定着装置4では70mm幅の紙で38%、A5サイズ紙で14%低減可能であるとの実験結果が得られた。
以上説明したように、本実施形態によれば、大サイズ通紙時には熱遮断部材60を加熱ローラ41に接触させ、熱遮断部材60が吸収したヒータ42からの熱をそのまま加熱ローラ41の表面に伝えることができるようになる。一方、小サイズ通紙により非通紙部の温度が上昇したときには熱遮断部材60の可動側端部を加熱ローラ41の半径方向内側へと動かし、熱遮断部材60と加熱ローラ41の内面との間に空気層を形成することで加熱ローラ41の非通紙部に熱を伝えないようにすることができる。これにより、加熱ローラ41における非通紙部の昇温を抑制することができる。また、非通紙部の熱遮断時に熱遮断部材60が吸収した熱は、加熱ローラ41内面に固定されている側の固定側端部から加熱ローラ41の中央部に伝わる。そのため、ヒータ42端部からの熱線は加熱ローラ41の中央部の加熱に使われることとなり無駄とはならない。
このように、本実施形態によると、加熱ローラ41における非通紙部の過昇温を防ぐために、従来技術のような複雑な機構や無駄な電力を必要としないため、消費電力及びコストの増大、定着装置4の大型化を招くことなく、加熱ローラ41における非通紙部の過昇温を防ぐことが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、制御ユニット80が、加熱ローラ41の各位置に設置されたサーミスタから得られる、各位置における加熱ローラ41の表面温度に基づいて、サーボモータ74の回転方向及び回転量を制御することにより、ハウジング73を軸方向に沿って往復移動させる場合を例示したが、これに限らず、MFP本体2の主制御装置から定着装置4に通紙する記録用紙のサイズを制御ユニット80に通知し、記録用紙のサイズに応じてサーボモータ74の回転方向及び回転量を制御しても良い。
(2)上記実施形態では、図2に示すような構成の熱遮断部材60、図3に示すような構成の熱遮断部材駆動機構70を例示したが、これらはあくまで一例であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
(3)上記実施形態では、画像形成装置100としてMFPを例示して説明したが、本発明はこれに限定されず、コピー機や、ファクシミリ等の画像形成装置にも適用することができる。また、上記実施形態では、タンデム方式の画像形成装置100を例示したが、その他の方式の画像形成装置でも本発明を適用可能であることは勿論である。
100…画像形成装置、1…原稿読取装置、2…MFP本体、10…スキャナ部、20…ADF(Auto Document Feeder)、3…トナー画像形成部、4…定着装置、5…用紙搬送機構、6、7、8…給紙カセット、41…加熱ローラ、42…ヒータ、60…熱遮断部材、70…熱遮断部材駆動機構、80…制御ユニット

Claims (5)

  1. 内部にヒータが設けられた加熱ローラを備える定着装置であって、
    前記加熱ローラの内部において、前記ヒータを覆い、一端部が前記加熱ローラの内面に固定され、他端部が前記加熱ローラの半径方向に可動となるように設置され前記ヒータからの熱を遮断する熱遮断部材を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記加熱ローラの内面において前記熱遮断部材に覆われていない部分と、前記熱遮断部材の内面とに熱線吸収部材を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記熱遮断部材の他端部を前記加熱ローラの半径方向に動かすことで、前記熱遮断部材を前記加熱ローラの内面に対し接触或いは離間させる機構を有することを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記加熱ローラにおける非通紙部の温度、或いは記録用紙のサイズに応じて前記機構を制御する制御部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の定着装置。
  5. 画像データに基づいて記録用紙にトナー画像を形成するトナー画像形成部と、
    前記トナー画像を前記記録用紙に定着させる請求項1〜4のいずれか一項に記載の定着装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
JP2009167092A 2009-07-15 2009-07-15 定着装置及び画像形成装置 Pending JP2011022339A (ja)

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