JP2011022189A - 泡供給装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第2の容器における定着液の液面レベルを所望の液面レベルに維持することができる泡供給装置を提供する。
【解決手段】 定着液供給装置2051は、液状定着液TLが収容されている補給用タンク2051A、泡状定着液TBを生成する泡生成装置2051B、−X側の開口端が泡生成装置2051Bに接続され、その分岐管L3aの開口端が補給用タンク2051A内の液状定着液TL中に浸漬されているパイプL3、−X側の開口端が泡生成装置2051B内の位置H1にあり、+X側の開口端が補給用タンク2051Aに接続されているパイプL1、該パイプL1の途中に設けられ、パイプL1の−X側の開口端から泡生成装置2051B内の液状定着液TL、泡状定着液TB及び空気のいずれかを吸引し、補給用タンク2051A内に排出するポンプP1を備えている。
【選択図】図9
【解決手段】 定着液供給装置2051は、液状定着液TLが収容されている補給用タンク2051A、泡状定着液TBを生成する泡生成装置2051B、−X側の開口端が泡生成装置2051Bに接続され、その分岐管L3aの開口端が補給用タンク2051A内の液状定着液TL中に浸漬されているパイプL3、−X側の開口端が泡生成装置2051B内の位置H1にあり、+X側の開口端が補給用タンク2051Aに接続されているパイプL1、該パイプL1の途中に設けられ、パイプL1の−X側の開口端から泡生成装置2051B内の液状定着液TL、泡状定着液TB及び空気のいずれかを吸引し、補給用タンク2051A内に排出するポンプP1を備えている。
【選択図】図9
Description
本発明は、泡供給装置及び画像形成装置に係り、更に詳しくは、泡状の定着液を対象物に供給する泡供給装置、及び該泡供給装置を有する画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ及び複写装置などのような画像形成装置は、紙、布、及びプラスチックシートのような記録媒体に、画像情報に基づいて文字や記号を含む画像を形成する装置である。特に、電子写真方式の画像形成装置は、普通紙に高精細な画像を高速で形成することができるため、広く使用されている。この電子写真方式の画像形成装置では、ハロゲンヒータやセラミックヒータ等の発熱体でローラやフィルム等を加熱し、未定着トナーが乗った記録紙を加圧ローラで挟んで加熱・加圧してトナーを溶融、変形させ、記録紙の繊維中にアンカリングすることで定着させる熱定着方式の定着装置が広く用いられている。この場合、画像形成装置における消費電力の約半分以上は、トナーを加熱することに消費されている。
ところで、近年、環境問題対策の観点から、画像形成装置に対する低消費電力(省エネルギー)化への要求が高まってきた。
この点に関し、例えば特許文献1には、トナーを溶かす溶媒蒸気中に未定着トナーが乗った記録紙を挿入する蒸気定着方式が開示されている。この方式は、熱定着方式に比べてエネルギーの消費は少ない。しかしながら、溶媒に臭気があったり、人体に害を及ぼす懸念があり、この方式を採用するには無理があった。
しかし、近年、無臭・無害でトナーを膨潤・溶解させ定着可能な液が開発されてきたことで、再び液による定着方式が見直されてきた。
例えば、特許文献2には、トナーにトナー定着液を供給し、トナーを膨潤および/または軟化させて記録紙上に定着させる定着装置を含み、トナーを用いて電子写真方式にて記録紙に画像を形成する画像形成装置が開示されている。しかしながら、この画像形成装置では、記録紙上の未定着トナーの多くが塗布ローラに移行し、出力画像が著しく劣化するおそれがあった。
そこで、塗布ローラへのトナーの移行を抑制するため、例えば、特許文献3には、定着液を泡状にしてから塗布ローラに供給し、それを未定着トナーが乗った記録紙に押しつける画像形成装置が開示されている。
特許文献3に開示されている画像形成装置では、良好な出力画像を得るために、塗布ローラに供給される泡状の定着液を使用し、記録紙などに設けられた未定着トナーに該泡状の定着液を付与することで省エネルギー性能の高い定着装置が開示されている。加えて、泡状の定着液を生成する際に、液体(定着液)と空気の混合比、すなわち密度(以下では、「泡密度」ともいう)が所定の範囲内にあることが必要とされる記載があるものの、泡密度は、泡を収容する容器内の圧力に大きく影響するため、厳密に泡密度の品質を定着装置もしくは画像形成装置内で管理することは困難であった。また、前記泡密度が低く、定着すべきトナーに対する定着液の量が足りない場合には、定着が良好に行なえず、画質品質を十分にすることは困難であり、逆に、前記泡密度が高く、定着すべきトナーに対する定着液の量が多い場合には、未定着トナーが設けられた記録紙などの残油感を増加させ、定着後の記録紙が湿った状態となるため問題となっていた。
このような技術的な課題に対して、発明者等が種々検討した結果、泡密度を安定的に上記範囲内とするには、液状の定着液から泡状の定着液を生成する際の容器内における液状の定着液の液面レベルを一定に保つことが重要であるという新しい知見を得た。
しかしながら、定着液の液面レベルを一定に保つ際に、従来の液面センサ(レベルセンサ)を用いて液面を正確に検知することは、泡状の定着液を使用する本発明の実施態様では困難であった。すなわち、本発明の定着液は積極的に泡状態とするため、前記定着液を収容する容器内では、液状の定着液の表面部位で泡が生成することが度々あり、容器内の液状定着液の液面に泡が残存するため、該液面をセンサで検知することが困難なためである。
本発明は、上述した発明者等の得た新規知見に基づいてなされたものであり、従来の液面センサ(レベルセンサ)を使用しない装置構成にて、定着液の液面レベルを一定に保つものであり、泡状の定着液の品質を高めることができる発明であり、以下の構成を有するものである。
本発明は、第1の観点からすると、泡状の定着液を対象物に供給する泡供給装置であって、定着液が収容される第1の容器と;前記定着液の泡が生成される第2の容器と;一側が前記第1の容器に接続され、他側が前記第2の容器に接続されている第1の管状部材と;途中にポンプが設けられ、一側が前記第1の容器に接続され、他側が前記第2の容器に接続されている第2の管状部材と;を備える泡供給装置である。
これによれば、第2の容器における定着液の液面レベルを所望の液面レベルに維持することが可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、媒体上のトナー画像を定着液で定着する定着装置を有する画像形成装置において、前記定着装置は、本発明の泡供給装置を有していることを特徴とする画像形成装置である。
これによれば、本発明の泡供給装置を有しているため、結果として、画像品質を低下させることなく、消費電力を低減することができる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図16に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタ2000の概略構成が示されている。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、4つのトナーカートリッジ(2034a、2034b、2034c、2034d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着装置2050、給紙コロ2054、レジストローラ対2056、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070、通信制御装置2080及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
なお、ここでは、XYZ3次元直交座標系において、各感光体ドラムの長手方向に沿った方向をY軸方向、4つの感光体ドラムの配列方向に沿った方向をX軸方向として説明する。
通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、各感光体ドラムの表面がそれぞれ被走査面である。なお、各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転するものとする。
感光体ドラム2030aの表面近傍には、感光体ドラム2030aの回転方向に沿って、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、クリーニングユニット2031aが配置されている。
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030bの表面近傍には、感光体ドラム2030bの回転方向に沿って、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、クリーニングユニット2031bが配置されている。
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030cの表面近傍には、感光体ドラム2030cの回転方向に沿って、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、クリーニングユニット2031cが配置されている。
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030dの表面近傍には、感光体ドラム2030dの回転方向に沿って、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、クリーニングユニット2031dが配置されている。
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
光走査装置2010は、上位装置からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて、各色毎に変調された光束を、対応する帯電された感光体ドラムの表面にそれぞれ照射する。これにより、各感光体ドラムの表面では、光が照射された部分だけ電荷が消失し、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。
トナーカートリッジ2034aにはブラックトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033aに供給される。トナーカートリッジ2034bにはシアントナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033bに供給される。トナーカートリッジ2034cにはマゼンタトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033cに供給される。トナーカートリッジ2034dにはイエロートナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033dに供給される。
なお、各トナーは、樹脂が含まれる微粒子である。
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジからのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされる。
給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚づつ取り出し、レジストローラ対2056に搬送する。該レジストローラ対2056は、所定のタイミングで記録紙を転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出す。これにより、転写ベルト2040上のトナー画像が記録紙に転写される。すなわち、記録紙にトナー画像に対応したトナー層が形成される。ここで転写された記録紙は、定着装置2050に送られる。
定着装置2050は、定着液によって記録紙上のトナーに含まれる樹脂を軟化させるとともに、圧力を加えてトナー層を記録紙に定着させる。
ここでは、この定着装置2050は、一例として図2に示されるように、定着液供給装置2051、塗布ローラ2052a、バックアップローラ2052b、膜厚規制ブレード2052c及びクリーニングブレード2052dなどを有している。ここでは、記録紙は、+Z側の面にトナー画像が転写されており、+X方向に進行している。なお、以下では、記録紙における+Z側の面を「表面」、−Z側の面を「裏面」ともいう。
塗布ローラ2052aは、Y軸方向を長手方向とし、Y軸に平行な軸回りに反時計方向に回転する。バックアップローラ2052bは、Y軸方向を長手方向とし、Y軸に平行な軸回りに時計方向に回転する。
塗布ローラ2052aとバックアップローラ2052bは、Z軸方向に関して互いに接しており、それらの間に、記録紙を挟み込むニップ部が形成される。ここでは、塗布ローラ2052aの−Z側にバックアップローラ2052bが配置されている。
定着液供給装置2051は、塗布ローラ2052aの+Z側に配置されている。この定着液供給装置2051は、一例として図3に示されるように、補給用タンク2051A、泡生成装置2051B、塗布ヘッド2051C、5本のパイプ(L1、L2、L3、L4、L5)、3つのポンプ(P1、P2、P3)、2つの開閉バルブ(Va、Vb)、及び3つのガイド(G1、G2、G3)などを有している。
補給用タンク2051Aは、外気に対して密閉された容器であり、その内部には、定着液TLが収容されている。この定着液TLには、トナーに含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解あるいは膨潤させる軟化剤が含まれている。なお、補給用タンク2051Aでは、定着液TLの液面LSaの上側(+Z側)に、空間領域ARが存在している。
泡生成装置2051Bは、補給用タンク2051Aから供給される定着液TLを泡状にする装置である。
ところで、発明者等は、種々の実験から、泡状の定着液における定着液と空気の割合は、1対25から1対50程度、すなわち泡密度として0.04g/cm3〜0.02g/cm3が望ましいという知見を得ている。これよりも泡密度が高いと液体に近くなり、液体内にトナーが巻き込まれ、移動して記録紙上に定着されるおそれがある。すなわち、所謂画像流れが発生し、画像劣化が起きるおそれがある。また、泡に含まれる定着液が過剰なため、必要以上の量の定着液を使用することになり、定着液の使用効率が低下する。逆に泡密度が低すぎると泡に含まれる定着液が少ないので、記録紙に必要量の定着液が移行せず定着不良が起きるおそれがある。
また、発明者等は、種々の実験から、トナーのオフセット防止のために、塗布部でのフォーム状の定着液層の厚みは樹脂微粒子層の厚みより厚いことが望ましいという知見を得ている。また、気泡がトナーの樹脂微粒子へ付着しやすくするためには樹脂微粒子よりも大きいことが望ましい。樹脂微粒子がトナー粒子の場合、乾式電子写真方式ではトナー粒子は、4〜10μm程度の大きさであり、紙媒体上の未定着トナー層は10〜30μm程度であることから、軟化剤を含有する液体に含有する気泡の大きさは、100μm以下が望ましい。
また、発明者等は、種々の実験から、泡径の平均は、20μm程度が望ましいという知見を得ている。泡の空気部には定着液がないため、泡が大きいと空気部にあるトナーは軟化せず定着しない。つまり定着ムラが起きてしまう。また小さ過ぎると塗布ローラへの濡れ性が極端に落ちたドライフォームのような状態になり、塗布ローラ上で均一な泡膜にならないため、やはりムラになってしまう。
パイプL1は、−X側の開口端が泡生成装置2051B内の第1の液面レベルに対応した位置H1にあり、+X側の開口端が補給用タンク2051A内の上部空間AR中に位置している。そして、+X側の開口端には、ガイドG1が取り付けられている。このガイドG1は、棒状の部材であり、その下端近傍は補給用タンク2051A内の定着液TL中に浸漬されている。
ポンプP1は、パイプL1の途中に設けられ、パイプL1の−X側の開口端から泡生成装置2051B内の定着液TL、定着液TLの泡あるいは空気を吸引し、パイプL1の+X側の開口端から補給用タンク2051A内に排出する。なお、定着液TLが排出される場合は、泡生成装置2051Bからの定着液TLは、ガイドG1を伝わって液面に到達する。
パイプL2は、−X側の開口端が泡生成装置2051B内の第2の液面レベルに対応した位置H2にあり、+X側の開口端が補給用タンク2051A内の上部空間AR中に位置している。そして、+X側の開口端には、ガイドG2が取り付けられている。このガイドG2は、棒状の部材であり、その下端近傍は補給用タンク2051A内の定着液TL中に浸漬されている。ここでは、位置H2は、位置H1よりも高い位置である。
ポンプP2は、パイプL2の途中に設けられ、パイプL2の−X側の開口端から泡生成装置2051B内の定着液TL、定着液TLの泡あるいは空気を吸引し、パイプL2の+X側の開口端から補給用タンク2051A内に排出する。なお、定着液TLが排出される場合は、泡生成装置2051Bからの定着液TLは、ガイドG2を伝わって液面に到達する。
パイプL3は、−X側の開口端が泡生成装置2051Bと接続されている。パイプL3の+X側は、2本(L3a、L3b)に分岐されている。分岐管L3aの開口端は、補給用タンク2051A内の定着液TL中に浸漬されている。一方、分岐管L3bの開口端は、補給用タンク2051A内の上部空間AR中に位置している。そして、パイプL3の−X側の開口端には、ガイドG3が取り付けられている。このガイドG3は、棒状の部材であり、−Z側の端部は、位置H1よりも低い位置にある。
開閉バルブVaは、分岐管L3aの途中に設けられている。また、開閉バルブVbは、分岐管L3bの途中に設けられている。
パイプL4は、+Z側の開口端がポンプP3に接続され、−Z側の開口端が泡生成装置2051B内であって、位置H1よりも低い位置にある。
ポンプP3は、パイプL4を介して大気中の空気を泡生成装置2051B内に送り込む。
パイプL5は、−X側の開口端が塗布ヘッド2051Cに接続され、+X側の開口端が泡生成装置2051B内であって、位置H2よりも高い位置にある。
ここでは、一例として、Z軸方向に関して、パイプL5の+X側の開口端と位置H2の距離は120mmであり、パイプL5の+X側の開口端と位置H1の距離は140mmである。また、位置H1と泡生成装置2051Bの底面の距離は約30mmである。
塗布ヘッド2051Cは、塗布ローラ2052aの直上(+Z側)に位置している。
3つのポンプ(P1、P2、P3)は、プリンタ制御装置2090によってオン及びオフが可能である。また、2つの開閉バルブ(Va、Vb)は、プリンタ制御装置2090によって開放及び閉止が可能である。
次に、泡生成装置2051B内における定着液の液面レベルについて説明する。
A.記録紙上のトナー画像がモノクロの場合:
この場合は、位置H1が所望の液面レベルに対応する位置となる。なお、ここでは、泡生成装置2051B内では、定着液TLの液面LSbが、位置H1と位置H2の間にあるものとする(図4参照)。また、各ポンプは停止しているものとする。
この場合は、位置H1が所望の液面レベルに対応する位置となる。なお、ここでは、泡生成装置2051B内では、定着液TLの液面LSbが、位置H1と位置H2の間にあるものとする(図4参照)。また、各ポンプは停止しているものとする。
A−1.プリンタ制御装置2090は、開閉バルブVaを閉止し、開閉バルブVbを開放する。
A−2.プリンタ制御装置2090は、ポンプP1を作動させる。
これにより、泡生成装置2051B内の定着液TLがパイプL1を介して補給用タンク2051A内に戻される(図5参照)。
このように、泡生成装置2051B内では、定着液TLが補給用タンク2051A内に戻されるために、泡生成装置2051B内での定着液TLの液面LSbは、徐々に下がる。
一方、補給用タンク2051A内では、定着液TLが泡生成装置2051Bから戻されるために、液面LSaが徐々に上昇する。このとき、補給用タンク2051Aにおける空間領域ARの空気は、分岐管L3b及びパイプL3を介して泡生成装置2051B内に移動する。
A−3.泡生成装置2051B内での定着液TLの液面LSbが、位置H1と一致すると(図6参照)、液面LSbの降下は止まる。このまま放置し、ポンプP1が作動していても、液面LSbは、位置H1と一致したままである。
A−4.プリンタ制御装置2090は、定着対象の記録紙が所定の位置に搬送されると、ポンプP3を作動させる。同時に、プリンタ制御装置2090は、開閉バルブVbを閉止し、開閉バルブVaを開放する。
これにより、大気中の空気が泡生成装置2051B内の定着液TL中に吹き込まれ、泡TBが泡生成装置2051B内で生成される(図7参照)。
泡生成装置2051B内で生成された泡TBは、パイプL5を介して塗布ヘッド2051Cに送られ、塗布ローラ2052aの表面に供給される。すなわち、生成された泡TBが消費される。
泡生成装置2051B内では、生成された泡TBが消費されるにつれて、泡生成装置2051B内での定着液TLの液面LSbが徐々に下がる。
A−5.泡生成装置2051B内での定着液TLの液面LSbが、位置H1よりも低くなると、泡生成装置2051B内で生成された泡TBは、パイプL1を介して補給用タンク2051Aにも送られる。それに伴って、補給用タンク2051Aにおける空間領域ARの圧力が高くなり、パイプL1を経由して補給用タンク2051A内に送り込まれた泡TBと同体積の定着液TLが、分岐管L3a及びパイプL3を介して、補給用タンク2051Aから泡生成装置2051B内に送り込まれる(図8参照)。
A−6.泡生成装置2051B内での定着液TLの液面LSbが上昇し、位置H1と一致すると(図9参照)、泡生成装置2051BからパイプL1を介して補給用タンク2051Aに送られるのは泡TBではなく定着液TLになる。それに伴って、補給用タンク2051Aにおける空間領域ARの圧力が高くなり、分岐管L3a及びパイプL3を介して、補給用タンク2051A内の定着液TLが泡生成装置2051B内に送られる。つまり、補給用タンク2051Aでは、パイプL1を経由して入ってきた定着液TLと同体積の定着液TLを、パイプL3を経由して泡生成装置2051Bへ送り込むことになる。従って、換言すれば、泡生成装置2051Bでは、パイプL1を介して補給用タンク2051Aに送り込んだ定着液TLと同体積の定着液TLがパイプL3を経由して戻ってくることになるので、泡生成装置2051Bの液面LSbの高さは変化しない。
A−7.以降、生成された泡TBが消費されて、泡生成装置2051B内での定着液TLの液面LSbが、位置H1よりも低くなると、上記のようにして、補給用タンク2051Aから泡生成装置2051Bへの定着液TLの送出が行われる。
このようにして、泡生成装置2051B内で泡が生成されているときには、泡生成装置2051B内における定着液TLの液面LSbが、所望の液面レベルに対応する位置H1に維持されることとなる。
B.記録紙上のトナー画像が多色の場合:
この場合は、トナー画像がモノクロの場合に比べてトナー層の厚さが厚いので、必要な定着液の量が多くなる。そこで、泡密度を高める必要がある。定着液TLに空気を連続的に吹き込んで定着液の泡を作成した場合、液面LSbから泡生成装置2051B内のパイプL5の開口部までの距離と泡密度の間には密接な関係がある。泡生成装置2051B内の定着液TLに空気を連続的に吹き込むことで、液面LSbで生成され泡TBは、後から後から発生する泡に押し上げられてパイプL5に向かい上昇する。液面LSbで生成された直後の泡TBは泡密度が最大であるが、パイプL5の開口部に向かい上昇する間に、重力により徐々に液の部分が液面LSbに向かい落ちてくる。つまり、パイプL5の開口部に達したときには泡密度が低下している。発明者等の実験では、液面LSbからパイプL5の開口部までの距離が1cm長くなると泡密度は0.004g/cm3低下した。この結果を考慮して、ここでは、液面LSbからパイプL5の開口部までの距離を短くするために、高い液面レベルに対応する位置H2を所望の液面レベルに対応する位置としている。
この場合は、トナー画像がモノクロの場合に比べてトナー層の厚さが厚いので、必要な定着液の量が多くなる。そこで、泡密度を高める必要がある。定着液TLに空気を連続的に吹き込んで定着液の泡を作成した場合、液面LSbから泡生成装置2051B内のパイプL5の開口部までの距離と泡密度の間には密接な関係がある。泡生成装置2051B内の定着液TLに空気を連続的に吹き込むことで、液面LSbで生成され泡TBは、後から後から発生する泡に押し上げられてパイプL5に向かい上昇する。液面LSbで生成された直後の泡TBは泡密度が最大であるが、パイプL5の開口部に向かい上昇する間に、重力により徐々に液の部分が液面LSbに向かい落ちてくる。つまり、パイプL5の開口部に達したときには泡密度が低下している。発明者等の実験では、液面LSbからパイプL5の開口部までの距離が1cm長くなると泡密度は0.004g/cm3低下した。この結果を考慮して、ここでは、液面LSbからパイプL5の開口部までの距離を短くするために、高い液面レベルに対応する位置H2を所望の液面レベルに対応する位置としている。
なお、ここでは、泡生成装置2051B内では、定着液TLの液面LSbが、位置H1にあるものとする(図10参照)。また、各ポンプは停止しているものとする。
B−1.プリンタ制御装置2090は、ポンプP2を作動させる。同時に、プリンタ制御装置2090は、開閉バルブVaを開放し、開閉バルブVbを閉止する。
これにより、泡生成装置2051B内の空気が、パイプL2を介して補給用タンク2051A内に送られる。そして、補給用タンク2051Aにおける空間領域ARの圧力が高くなり、分岐管L3a及びパイプL3を介して、補給用タンク2051A内の定着液TLが泡生成装置2051B内に送られる。
このとき、泡生成装置2051B内では、定着液TLが補給用タンク2051Aから送られてくるので、泡生成装置2051B内での定着液TLの液面LSbは、徐々に上昇する(図11参照)。
B−2.泡生成装置2051B内での定着液TLの液面LSbが、第2の液面レベル位置H2と一致すると(図12参照)、泡生成装置2051BからパイプL2を介して補給用タンク2051Aに送られるのは空気ではなく定着液TLになる。それに伴って、補給用タンク2051Aにおける空間領域ARの圧力が高くなり、分岐管L3a及びパイプL3を介して、補給用タンク2051A内の定着液TLが泡生成装置2051B内に送られる。つまり、補給用タンク2051Aでは、パイプL1を経由して入ってきた定着液TLと同体積の定着液TLを、パイプL3を経由して泡生成装置2051Bへ送り込むことになる。従って、換言すれば、泡生成装置2051Bでは、パイプL1を介して補給用タンク2051Aに送り込んだ定着液TLと同体積の定着液TLがパイプL3を経由して戻ってくることになるので、泡生成装置2051Bの液面LSbの高さは変化しない。
そこで、泡生成装置2051B内での定着液TLの液面LSbの上昇、及び補給用タンク2051A内での定着液TLの液面LSaの下降は、いずれも停止する。
B−3.プリンタ制御装置2090は、定着対象の記録紙が所定の位置に搬送されると、ポンプP3を作動させる。
これにより、大気中の空気が泡生成装置2051B内の定着液TL中に吹き込まれ、泡TBが泡生成装置2051B内で生成される(図13参照)。
泡生成装置2051B内で生成された泡TBは、パイプL5を介して塗布ヘッド2051Cに送られ、塗布ローラ2052aの表面に供給される。すなわち、生成された泡TBが消費される。
泡生成装置2051B内では、生成された泡TBが消費されるにつれて、泡生成装置2051B内での定着液TLの液面LSbが徐々に下がる。
B−4.泡生成装置2051B内での定着液TLの液面LSbが、位置H2よりも低くなると、泡生成装置2051B内で生成された泡TBは、パイプL2を介して補給用タンク2051Aにも送られる。それに伴って、補給用タンク2051Aにおける空間領域ARの圧力が高くなり、パイプL2を経由して補給用タンク2051A内に送り込まれた泡TBと同体積の定着液TLが、分岐管L3a及びパイプL3を介して、補給用タンク2051Aから泡生成装置2051B内に送り込まれる(図14参照)。
B−5.泡生成装置2051B内での定着液TLの液面LSbが、位置H2と一致すると(図15参照)、泡生成装置2051BからパイプL2を介して補給用タンク2051Aに送られるのは泡TBではなく定着液TLになる。それに伴って、補給用タンク2051Aにおける空間領域ARの圧力が高くなり、分岐管L3a及びパイプL3を介して、補給用タンク2051A内の定着液TLが泡生成装置2051B内に送られる。つまり、補給用タンク2051Aでは、パイプL1を経由して入ってきた定着液TLと同体積の定着液TLを、パイプL3を経由して泡生成装置2051Bへ送り込むことになる。従って、換言すれば、泡生成装置2051Bでは、パイプL1を介して補給用タンク2051Aに送り込んだ定着液TLと同体積の定着液TLがパイプL3を経由して戻ってくることになるので、泡生成装置2051Bの液面LSbの高さは変化しない。
B−6.以降、生成された泡TBが消費されて、泡生成装置2051B内での定着液TLの液面LSbが、位置H2よりも低くなると、上記のようにして、パイプL2を経由して補給用タンク2051A内に送り込まれた泡TBと同体積の定着液TLが、分岐管L3a及びパイプL3を介して補給用タンク2051Aから泡生成装置2051B内に送り込まれる。
このようにして、泡生成装置2051B内で泡が生成されているときには、泡生成装置2051B内では、定着液TLの液面LSbが、位置H2に維持されることとなる。
以上のように、定着液供給装置2051では、記録紙上のトナー画像がモノクロの場合は、泡生成装置2051B内における定着液TLの液面LSbが位置H1に維持され、記録紙上のトナー画像が多色の場合は、泡生成装置2051B内における定着液TLの液面LSbが位置H2に維持される。
従って、記録紙上のトナー画像がモノクロの場合であっても、記録紙上のトナー画像が多色の場合であっても、泡密度を安定的に所望の範囲内とすることができる。
以下では、便宜上、泡を含まない定着液を「液状定着液」ともいい、微小な泡となった定着液を「泡状定着液」ともいう。
定着液供給装置2051からの泡状定着液は、塗布ヘッド2051Cを介して、塗布ローラ2052aの+Z側の面上に供給され、塗布ローラ2052aの回転に伴って、前記ニップ部に向かって移動する。
膜厚規制ブレード2052cは、塗布ローラ2052aの−X側に配置され、一例として図16に示されるように、塗布ローラ2052aに付着している泡状定着液の膜厚を所定の厚さにする。
塗布ローラ上での必要な泡膜厚は、次の計算で簡単に求めることができる。ここでは、A4(297×210mm)の記録紙に必要な定着液量を0.1(g)とする。なお、定着液量がこれより多いと、記録紙が膨潤しカールが目立つようになり、商品価値が著しく低下する。また、定着液量がこれより少ないと、勿論定着不良を起こしてしまう。また、泡密度を0.02(g/cm3)、定着液の比重を1、塗布ローラ上での必要な泡膜の厚さをt(mm)とすると、次の(1)式の関係が成立する。
(297×210×t)×0.02/1000(g/mm3)=0.1(g) ……(1)
上記(1)式を解くと、t=0.08mmとなる。すなわち、必要な泡膜の厚さは約80μmとなる。なお、実際には、塗布ローラ上の泡状定着液の全てが記録紙に転写される訳ではない。仮に、泡状定着液の記録紙への転写率を90%とすると、80μm/0.9=88μmとなる。すなわち、約90μmの厚さの泡膜を塗布ローラ上に作成すれば良いこととなる。
通常、厚さ90μmの泡膜を作るには、泡状定着液を幅90μmのスリットに通せば良い。すなわち、塗布ローラ上に泡膜規制ブレードを置き、塗布ローラの表面との隙間を90μmに保ち、その間に泡状定着液を通せば良いことになる。しかしながら、90μmの間隙を安定的に維持するのは機構上大変難しい。なぜならば、部品には必ず公差があるためである。例えば、泡膜規制ブレードの平面度や塗布ローラの真直度や真円度、それに塗布ローラは回転するので回転振れも考慮して、記録紙が通る幅全てにわたって間隙を90μmにするのは、プリンタのような量産型の機械で実現するのは非常に困難である。
そこで、本実施形態ではあえて製造時に90μmの間隙は作らない構成とした。ここでは、泡膜規制ブレード2052cは、不図示のばね(以下では、「付勢ばね」という)によって塗布ローラ2052aの方向に付勢されている。これにより、泡状定着液が供給されていないときは、泡膜規制ブレード2052cと塗布ローラ2052aの表面は接触している。
そして、泡状定着液が供給されると、泡状定着液自体の反発力で付勢ばねは押し戻される。そこで、付勢ばねの付勢力と泡状定着液の反発力とが釣り合ったところまで泡膜規制ブレード2052cは押し上げられ、塗布ローラ2052aの表面との間に間隙が形成される。この間隙の大きさは、付勢ばねの付勢力に依存するため、泡膜の厚さが約90μmとなるように付勢ばねの付勢力を設定すれば良い。
膜厚規制ブレード2052cで所望の膜厚とされた泡状定着液は、塗布ローラ2052aの回転に伴って、ニップ部に向かって移動する。
ニップ部では、搬送されてきた記録紙の表面に泡状定着液が塗布されるとともに、Z軸方向の圧力が記録紙に印加される。
そして、トナー層のトナーは、該トナーに含まれている樹脂の少なくとも一部が定着液に含まれる軟化剤によって溶解あるいは膨潤されて軟化し、記録紙の表面に定着される。
クリーニングブレード2052dは、塗布ローラ2052aから記録紙に移行しきれなかった泡状定着液、及び記録紙から移行した少量のトナーを除去する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る画像形成装置2000では、定着液供給装置2051によって、本発明の泡供給装置が構成されている。
そして、補給用タンク2051Aによって第1の容器が構成され、泡生成装置2051Bによって第2の容器が構成されている。
また、パイプL3によって第1の管状部材が構成され、パイプL1及びパイプL2によって第2の管状部材が構成されている。
さらに、プリンタ制御装置2090によってバルブ制御装置が構成されている。
以上説明したように、本実施形態に係る定着液供給装置2051によると、補給用タンク2051A、泡生成装置2051B、塗布ヘッド2051C、5本のパイプ(L1、L2、L3、L4、L5)、3つのポンプ(P1、P2、P3)、2つの開閉バルブ(Va、Vb)、及び3つのガイド(G1、G2、G3)などを有している。
そして、パイプL1は、−X側の開口端が泡生成装置2051B内の位置H1にあり、+X側の開口端が補給用タンク2051Aに接続されている。また、パイプL3は、−X側の開口端が泡生成装置2051Bに接続され、その分岐管L3aは、開口端が補給用タンク2051A内の液状定着液TL中に浸漬されている。さらに、ポンプP1は、パイプL1の途中に設けられ、パイプL1の−X側の開口端から泡生成装置2051B内の液状定着液TL、泡状定着液TB及び空気のいずれかを吸引し、補給用タンク2051A内に排出する。
これにより、泡生成装置2051B内で泡が生成されているときに、泡生成装置2051B内における液状定着液TLの液面LSbを、位置H1に維持することができる。
この場合には、モノクロのトナー画像の定着に最適な泡密度の泡状定着液TBを塗布ローラ2052aに安定して供給することができる。
また、パイプL2は、−X側の開口端が泡生成装置2051B内の位置H2にあり、+X側の開口端が補給用タンク2051Aに接続されている。さらに、ポンプP2は、パイプL2の途中に設けられ、パイプL2の−X側の開口端から泡生成装置2051B内の液状定着液TL、泡状定着液TB及び空気のいずれかを吸引し、補給用タンク2051A内に排出する。
これにより、泡生成装置2051B内で泡が生成されているときに、泡生成装置2051B内における液状定着液TLの液面LSbを、位置H2に維持することができる。
この場合には、多色のトナー画像の定着に最適な泡密度の泡状定着液TBを塗布ローラ2052aに安定して供給することができる。
ところで、従来の光や電気抵抗によって液面を検知するセンサでは、液体と泡とが混在している状態における液面を精度良く検知することが困難なため、従来の液面を検知するセンサを用いて液面レベルを所望のレベルに維持するのは困難であった。また、液や泡状化した液が光を通し難い場合は光によって液面を検知することは困難であった。さらに、液や泡状化した液が非導体の場合は電気抵抗によって液面を検知することは困難であった。一方、本実施形態では、液面を検知するセンサを用いることなく、液体と泡とが混在している状態における液面を精度良く所望のレベルに維持することが可能である。
また、プリンタ制御装置2090は、記録紙上のトナー画像がモノクロのときはポンプP1を作動させ、記録紙上のトナー画像が多色のときはポンプP2を作動させている。これにより、記録紙上のトナー画像に応じた最適な泡密度の泡状定着液TBを、塗布ローラ2052aに安定して供給することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置2000によると、光走査装置2010、4つの画像形成ステーション、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着装置2050、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
そして、定着装置2050は、定着液供給装置2051、塗布ローラ2052a、バックアップローラ2052b、膜厚規制ブレード2052c及びクリーニングブレード2052dなどを有している。
そこで、カラープリンタ2000によると、画像品質を低下させることなく、消費電力を従来よりも大幅に低減することができる。
なお、上記実施形態では、泡生成装置2051B内における液状定着液TLの液面LSbの目標レベルが2つ(位置H1、位置H2)ある場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、モノクロ画像のみが形成される場合には、目標レベルが位置H1のみであっても良い。この場合には、図17に示されるように、前記パイプL2及び前記ポンプP2は不要である。
この場合に、泡生成装置2051B内における液状定着液TLの液面LSbが目標レベルをこえることがなければ、図18に示されるように、前記分岐管L3b及び開閉バルブVbは不要である。
また、上記実施形態において、悪影響がなければ、図19に示されるように、前記3つのガイド(G1、G2、G3)は、なくても良い。
また、上記実施形態において、パイプL1及びパイプL2における一X側の開口端の位置を調節するために、該開口端近傍をいわゆる蛇腹構造にしても良い(図20(A)及び図20(B)参照)。
また、上記実施形態では、パイプL3の+X側が2つに分岐している場合について説明したが、図21に示されるように、パイプL3の+X側を分岐させずに、その+X側の開口端を補給用タンク2051A内の定着液TL中に浸漬し、更に、−X側の開口端が泡生成装置2051Bに接続され、+X側の開口端が補給用タンク2051A内の上部空間AR中に位置しているパイプL6を設けても良い。この場合は、前記開閉バルブVaはパイプL3の途中に設けられ、前記開閉バルブVbはパイプL6の途中に設けられることとなる。
また、上記実施形態において、一例として図22に示されるように、パイプL2の−X側を2つに分岐し、一方の分岐管の開口端の位置を位置H1とし、他方の分岐管の開口端の位置を位置H2としても良い。この場合は、各分岐管の途中にそれぞれ開閉バルブ(V1、V2)が設けられる。なお、ポンプP1及びパイプL1は不要である。そして、プリンタ制御装置2090は、トナー画像がモノクロの場合に開閉バルブV1を開放、開閉バルブV2を閉止し、トナー画像が多色の場合に開閉バルブV1を閉止、開閉バルブV2を開放する。また、プリンタ制御装置2090は、トナー画像がモノクロの場合であっても、多色の場合であっても、ポンプP2を作動させる。
また、上記実施形態において、一例として図23に示されるように、パイプL1の−X側を2つに分岐し、一方の分岐管の開口端の位置を位置H1とし、他方の分岐管の開口端の位置を位置H2としても良い。この場合は、各分岐管の途中にそれぞれ開閉バルブ(V1、V2)が設けられる。なお、ポンプP2及びパイプL2は不要である。そして、プリンタ制御装置2090は、トナー画像がモノクロの場合に開閉バルブV1を開放、開閉バルブV2を閉止し、トナー画像が多色の場合に開閉バルブV1を閉止、開閉バルブV2を開放する。また、プリンタ制御装置2090は、トナー画像がモノクロの場合であっても、多色の場合であっても、ポンプP1を作動させる。
なお、上記実施形態における液面を一定に保つ機構は、泡状定着液を必要としない装置における定着液供給装置に適用することができる。この場合は、前記パイプL4及び前記ポンプP3は不要である(図24参照)。
また、上記実施形態における液面を一定に保つ機構は、定着液とは異なる液体を供給する液体供給装置に適用することができる。
以上説明したように、本発明の泡供給装置によれば、第2の容器における定着液の液面レベルを所望の液面レベルに維持するのに適している。また、本発明の画像形成装置によれば、画像品質を低下させることなく、消費電力を低減するのに適している。
2000…カラープリンタ(画像形成装置)、2050…定着装置、2051…定着液供給装置(泡供給装置)、2051A…補給用タンク(第1の容器)、2051B…泡生成装置(第2の容器)、2090…プリンタ制御装置(バルブ制御装置)、L1…パイプ(第2の管状部材)、L2…パイプ(第4の管状部材)、L3…パイプ(第1の管状部材)、L3b…分岐管、L6…パイプ(第3の管状部材)、P1…ポンプ、P2…ポンプ、Va…開閉バルブ(第1の開閉バルブ)、Vb…開閉バルブ(第2の開閉バルブ)。
Claims (13)
- 泡状の定着液を対象物に供給する泡供給装置であって、
定着液が収容される第1の容器と;
前記定着液の泡が生成される第2の容器と;
一側が前記第1の容器に接続され、他側が前記第2の容器に接続されている第1の管状部材と;
途中にポンプが設けられ、一側が前記第1の容器に接続され、他側が前記第2の容器に接続されている第2の管状部材と;を備える泡供給装置。 - 前記第1の容器内に定着液が収容されており、
前記第1の管状部材は、前記一側の開口端が前記第1の容器内の定着液中に浸漬され、
前記第2の管状部材は、前記他側の開口端が前記第2の容器内の所望の液面レベル位置にあることを特徴とする請求項1に記載の泡供給装置。 - 前記ポンプは、
前記第2の管状部材における前記他側の開口端が前記第2の容器内の前記定着液の液面よりも高いときに、前記第2の容器内の空気を吸引して前記第1の容器内に排出することを特徴とする請求項2に記載の泡供給装置。 - 前記第1の管状部材の途中に設けられた第1の開閉バルブを更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の泡供給装置。
- 前記第2の容器で泡が生成されているときに前記第1の開閉バルブを開放し、前記第2の容器で泡が生成されていないときに前記第1の開閉バルブを閉止するバルブ制御装置を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の泡供給装置。
- 前記第1の管状部材の一側の開口端と前記第1の開閉バルブとの間から分岐し、前記第1の容器に接続されている分岐管と;
前記分岐管の途中に設けられた第2の開閉バルブと;を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の泡供給装置。 - 一側が前記第1の容器に接続され、他側が前記第2の容器に接続されている第3の管状部材と;
前記第3の管状部材の途中に設けられた第2の開閉バルブと;を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の泡供給装置。 - 前記第2の容器で泡が生成されているときに前記第1の開閉バルブを開放するとともに前記第2の開閉バルブを閉止し、前記第2の容器で泡が生成されていないときに前記第1の開閉バルブを閉止するとともに前記第2の開閉バルブを開放するバルブ制御装置を更に備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の泡供給装置。
- 前記第1の管状部材の他側の開口端に設けられ、該開口端から前記第2の容器内に供給される定着液を液面にガイドするためのガイド部材を更に備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の泡供給装置。
- 前記第2の管状部材の一側の開口端に設けられ、該開口端から前記第1の容器内に戻る定着液を液面にガイドするためのガイド部材を更に備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の泡供給装置。
- 前記第2の管状部材の他側の開口端の位置を上下方向に移動するための移動機構を更に備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の泡供給装置。
- 一側が前記第1の容器に接続され、他側が前記第2の容器に接続されている第4の管状部材と;
前記第4の管状部材の途中に設けられたポンプと;を更に備え、
前記第2の容器の高さ方向に関して、前記第2の管状部材の他側の開口端の位置と前記第4の管状部材の他側の開口端の位置とが互いに異なることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の泡供給装置。 - 媒体上のトナー画像を定着液で定着する定着装置を有する画像形成装置において、
前記定着装置は、請求項1〜12のいずれか一項に記載の泡供給装置を有していることを特徴とする画像形成装置。
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