JP2011021964A - 密封性能測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】性能評価の対象となる封止箇所以外の気密性を維持する。
【解決手段】密封封止可能な第1の開口及び第1の開口と対をなす第2の開口を有するフレームと、第1の開口及び第2の開口の間に配置され、フレームの側壁に接続するカンチレバー(103−1,103−2)と、カンチレバー(103−1,103−2)の下部に駆動電極105及び検出電極(106、107)を上面に配置し、駆動電極(105)と検出電極(106,107)とフレームを構成する活性層(110)のそれぞれに接続する貫通電極(109)を有し、第2の開口に接合する基板(101)とを有する密封性能測定装置(100)を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体デバイス(例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems))における封止の密封性能を測定する試験装置などに関する。
内部のキャビティ内が大気圧と異なる状態を維持して動作させる半導体デバイスが知られている。例えば、振動子をキャビティ内に備え、振動子を安定的に振動させたり、振動子の振動の変化などにより物理量を測定したりする半導体デバイスが知られている。このような半導体デバイスのキャビティを構成するためには、キャビティの形成に封止技術が用いられている。したがって、封止の密封性能が低いと、時間の経過とともに気体分子のキャビティ内への進入やキャビティ外への漏洩により半導体デバイスの性能劣化が進むこととなる。このため、性能が安定した半導体デバイスの製造のためには、封止技術における密封性能の評価が重要である。
また、シリコンを加工して微細なカンチレバーを作成し、カンチレバーの振動特性から、広い範囲において真空度(気圧)を測定する手法が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。図8は、この手法による真空度を測定する原理の一つを説明する図である。図8(A)に示すように、深さdの凹部上に、カンチレバー801を設ける。そして、カンチレバーを上下に振動させ、静止状態のカンチレバー801と最大に振れたカンチレバー802とにおける端点の距離xを測定する。あらかじめ同型のカンチレバーについて圧力と相対変位量(x/d)との関係803を得ておき、測定された距離xと関係803から、圧力を算出する。
Yoshio KAWAMURA et al.,"SI CANTILEVER−OSCILLATOR AS A VACUUM SENSOR", Tech. Digest of the 4th Int. Conf. on Solid−State Sensors and Actuators (Transducers’87)
半導体デバイスは長期間使用されるのが通常である。このため、封止技術における密封性能の評価も長期(例えば、数ヶ月単位)にて行われる必要があり、性能評価の対象となる封止箇所以外の気密性を高度に維持する必要がある。
本発明の一実施形態において、密封封止可能な第1の開口及び前記第1の開口と対をなす第2の開口を有するフレームと、前記第1の開口及び前記第2の開口の間に配置され、前記フレームの側壁に接続するカンチレバーと、前記カンチレバーの下部に駆動電極及び検出電極を上面に配置し、前記駆動電極と前記検出電極と前記フレームのそれぞれに接続する貫通電極を有し、前記第2の開口に接合する基板とを有する密封性能測定装置が提供される。
また、本発明の一実施形態において、活性層、BOX層及び支持層が積層されたSOI基板の支持層を前記BOX層に至る途中までのエッチングにより第一の開口を形成し、前記第一の開口の中央部分の周辺部を前記BOX層に至るまでエッチングし、前記活性層を前記BOX層に到達に至る途中までのエッチングにより第二の開口を形成し、前記第二の開口の周辺の一部と中央部とを残して他の部分をBOX層に至るまでエッチングし、露出しているBOX層の部分を除去し、貫通電極を有するガラス基板の上面に駆動電極及び検出電極を形成し、前記ガラス基板の上面と前記SOI基板の活性層とを接合することを特徴とする密封性能測定装置の製造方法が提供される。
また、本発明の一実施形態において、密封封止可能な第1の開口及び前記第1の開口と対をなす第2の開口を有するフレームと、前記第1の開口及び前記第2の開口の間に配置され、前記フレームの側壁に接続するカンチレバーと、前記カンチレバーの下部に駆動電極及び検出電極を上面に配置し、前記駆動電極と前記検出電極と前記フレームのそれぞれに接続する貫通電極を有し、前記第2の開口に接合する基板とを有する装置を減圧環境に配し、前記第1の開口を密封封止し、前記駆動電極に変動する電圧を印加し、前記カンチレバーと前記検出電極との静電容量の変化を測定し、前記密封封止の経時変化を測定する密封性能試験方法が提供される。
このような密封性能測定装置においては、貫通電極を有する基板を用い、貫通電極を介して基板の上面に配置された駆動電極、検出電極及びカンチレバーのそれぞれに電気的な配線を行う。また、貫通電極を有する基板として、高い気密性を有するものが知られている。したがって、基板側の気密性を維持して、第1の開口の封止による密封性能の測定を行うことができる。これにより性能の測定対象となる封止箇所以外の影響を排除して密封性能の測定を行うことができる。
本発明によれば、性能の測定対象となる封止箇所以外の影響を排除して密封性能の測定を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る密封性能測定装置の平面図及び断面図である。 本発明の一実施形態に係る密封性能測定装置の等価回路図である。 本発明の一実施形態に係る密封性能測定装置が複数形成された状態の一例図である。 本発明の一実施形態に係る密封性能測定装置の使用状態の一例図である。 本発明の一実施形態に係る密封性能測定装置の使用状態の一例図である。 本発明の一実施形態に係る密封性能測定装置の製造工程を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る密封性能測定装置の製造工程を説明する図である。 カンチレバーの振動特性から真空度を測定する原理の一つを説明する図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明を行う。なお、本発明は、種々の態様で実施することが可能である。したがって、本発明は、以下の説明に限定して解釈されるものではない。また、図面は、模式的なものであり、層や膜の厚さ、領域の大きさなどは、実際と異なる場合がある。
図1(A)は、本発明の一実施形態に係る密封性能測定装置の平面図であり、図1(B)は、平面図(図1(A))のA−A断面線における垂直断面図であり、図1(C)は、断面図(図1(B))のB−B断面図における水平断面図である。
図1(A)に示されるように、密封性能測定装置100は、フレームが、基板101の上に配置されている。フレームは、第1の開口と第1の開口の反対側に第2の開口とを有し、第2の開口が基板101に接合されている。第1の開口と第2の開口が互いにフレームの反対側に位置することにより、第1の開口と第2の開口は対をなすということができる。そして、第1の開口を第2の基板と接合することにより、フレームの内側にキャビティが形成される。フレーム内には、梁部103−1と錘部103−2を有するカンチレバーが配置されている。
図1(B)に示されるように、フレームは、支持層102とBOX層103と活性層110により構成されている。また、フレームの内部の側壁にカンチレバーが接続されている。
カンチレバーは、梁部103−1と錘部103−2とを有する。梁部103−1と錘部103−2とには、活性層110に接続する第1の部分(裏面部分)を有する。第1の部分は、例えば膜状であり均一な厚さとなっている。また、第1の部分の上には、BOX層103に接続する層を有する。また、錘部103−2には、BOX層103に接続する層の上に第2の部分が配置されている。
活性層110は、シリコン単結晶などの材料で構成される。そのため、活性層110は、一般的には絶縁性を有しない。そこで、第1の部分を活性層110と同じ材料とすることにより、活性層110に加えられた電圧が錘部103−2に伝達することになる。また、BOX層103は、一般的には酸化シリコンなどの絶縁材料で構成される。また、第2の部分の材料は、例えば、支持層102と同じ材料となっている。
図1(B)では、梁部103−1より錘部103−2の厚さが大きくなっている。また、図1(A)では、梁部103−1より錘部103−2の幅が大きくなっている。ただし、本発明は、これに限定されるものではなく、梁部103−1と錘部103−2は、同じ厚さ又は/及び同じ幅であってもよい。後に説明されるように、カンチレバーは振動可能となっており、この振動の特性を決めるために、梁部103−1と錘部103−2の厚さ、幅が適宜決定される。
基板101には、電極109が配置されている。電極109は、基板101を貫通している貫通電極である。また、基板101には、駆動電極105と、検出電極106、107、接続電極108とが配置されており、それぞれが貫通電極109に電気的に接続されている。なお、接続電極108を形成する代わりに、活性層110の下に貫通電極109が配置され、その貫通電極109と活性層110とが電気的に接続されていてもよい。
図1(C)においては、点線部分はカンチレバーを基板101に投影した部分である。図1(C)に示すように駆動電極105は、カンチレバーの中央下部に配置され、検出電極106、107は、駆動電極105に電気的に接続しないように隔離して、駆動電極105の両側に配置されている。
図2は、活性層110、駆動電極105、検出電極106、107、接続電極108及び活性層110に接続する第1の部分(裏面部分)が形成する電気回路の等価回路図を示す。駆動電極105及び検出電極106、107と活性層110とにより、コンデンサ201、202、203が形成される。すなわち、コンデンサ201、202、203のそれぞれの一方の電極は、共通電位となるように接続され、他方の電極は、端子204、205、206に電気的に接続される。図1と図2とを対比すると、第1の部分が、コンデンサ201、202、203の共通電位となるように電気的に接続されている電極に対応し、接地部分が、錘部に接続される接続電極108に対応する。また、コンデンサ201、202、203の個別に接続されている端子204、205、206がそれぞれ駆動電極105、検出電極106、107に対応する。
今、駆動電極105に電圧を印加したとすると、この電圧によりコンデンサ201の電極間の距離が短くなろうとする力が加わる。言い換えると、カンチレバーが下に撓むことになる。すると、カンチレバーと検出電極106、107との距離が小さくなり、コンデンサ202、203の静電容量が大きくなる。また、カンチレバーが下に撓んだ状態で逆の電圧が印加されると、電気的な反発力とともに、カンチレバーは上に撓み、カンチレバーと検出電極106、107との距離が大きくなり、コンデンサ202、203の静電容量が小さくなる。したがって、駆動電極に与える電圧の大きさを変化さえることにより、カンチレバーを上下に撓むことを制御することができる。撓みによるカンチレバーの振動は、駆動電極105に印加した電圧、カンチレバーの形状、カンチレバーの周りの真空度に依存する。したがって、駆動電極105に印加した電圧、カンチレバーの形状が所与であれば、カンチレバーの振動はカンチレバーの周りの真空度に依存することになり、コンデンサ202、203の静電容量の変化がカンチレバーの周りの真空度に依存する。
具体的には、駆動電極105に印加する電圧の周波数を、小さな周波数から大きな周波数あるいはその逆になど変化させながら、コンデンサ202、203の静電容量の変化を測定する。すると、駆動電極105に印加する電圧の周波数が、カンチレバーの振動の共振周波数と一致すると、コンデンサ202、203の静電容量の変化量が最大となる。そこで、例えば、f0を駆動電極105に印加する電圧の周波数のうち静電容量の変化量が最大となる周波数、f1をf0より小さい周波数であり、カンチレバーの振動エネルギーがf0の半値となる周波数、f2をf0より大きい周波数であり、カンチレバーの振動エネルギーがf0の半値となる周波数とした場合、f0/(f2-f1)として定義されるQ値は、ある真空度範囲において、カンチレバーの周りの真空度に依存して決まる量となることが知られている。したがって、Q値を求め、カンチレバーの周囲の真空度を測定することができる。
このように、本発明においては、駆動電極105に変化する電圧を印加することにより、カンチレバーを振動させることができるので、機械的に振動を与えてカンチレバーを振動させる場合よりも簡易に測定ができる。また、カンチレバーに光を照射して反射光によりカンチレバーの振動を測定する手法も考えられるが、この場合には透明な素材でカンチレバーが囲まれている必要がある。一方、本発明では、コンデンサの静電容量の変化によりカンチレバーの振動を測定することができるので、カンチレバーの周囲の素材が透明である必要はない。例えば、本発明では、遮光性を有する素材も用いることができる。
なお、密封性能測定装置100における各部の材料を示すと、例えば、次のようになる。基板101は、貫通電極を有するパイレックス(登録商標)ガラスなどのガラスの板とすることができる。また、ガラスの代わりにシリコンを用いることも可能である。貫通電極の材料は、タングステンなどを選択することができる。支持層102と活性層110は、シリコンの単結晶を用いることができる。BOX層103の材料には酸化シリコンが選択できる。駆動電極105、検出電極106、107、接続電極108の材料は、アルミニウムなどを選択できる。また、基板101の下側において、貫通電極109と電圧供給装置及び静電容量測定装置などとを接続するための、銅及び銀などを用いた配線がされていてもよい。
また、密封性能測定装置100における各部の大きさを示すと、例えば、次のようになる。基板101の厚さは400μmから500μmにすることができる。また、例えば、支持層102の厚さは300μm前後であり、活性層の厚さは60μm前後であり、BOX層103の厚さは2μm前後とすることができる。梁部103−1は400μmの幅でBOX層103と活性層110とに接続し、厚さは62μm前後とすることができる。62μmのうち2μmはBOX層と同じ材料の厚さであり、残りが支持層102と同じ材料とすることができる。梁部103−1の長さは、600μm前後とすることができる。錘部103−2は、矩形であり、梁部103−1に向かう辺の長さが1700μm前後であり、梁部103−1の向きと垂直の辺の長さは1600μm前後とすることができる。1600μm前後の略正方形であり、厚さは、302μm前後とすることができる。梁部103−1と同様に、302μmのうち、2μmはBOX層と同じ材料の厚さであり、残りが支持層102と同じ材料とすることができる。また、カンチレバーは上下方向からみた場合、左右が対称の形状とすることができる。駆動電極105のうち、カンチレバーの下の部分の大きさは、梁部103−1の向きの辺の長さが1500μm前後、垂直の辺の長さが600μm前後とすることができる。検出電極106、107のそれぞれは、梁部103−1の向きの辺の長さが1500μm前後、垂直の辺の長さが350μm前後であり、駆動電極105とは、50μm前後隔離することができる。また、駆動電極105、検出電極106、107と、カンチレバーとの間の距離は、駆動電極105、検出電極106、107、接続電極108に電圧が印加されていない状態では、10μm前後とすることができる。また、貫通電極の直径は100μm前後とすることができる。
もちろん、上述の材料、形状、大きさは例示である。例えば、梁部103−1の幅は400μmから例えば600μm程度に適宜変更することができる。また、400μmより小さくすることもできる、長さも600μmから400μm程度に適宜変更が可能である。錘部103−2の厚さも100μm程度にすることも可能である。材料、形状、大きさは、上述のものに限定されることはなく、本願発明の作用効果が奏せられる範囲において種々設計変更が可能である。
本発明の一実施形態においては、駆動電極105と接続電極108との間に、電圧供給装置などにより供給される所定の周波数などにより変化する電圧が印加される。これにより、上述のように、カンチレバーが上下に振動する。すると、検出電極106、107と錘部103−2との間の距離が変化し、検出電極106、107と接続電極108との間の静電容量が時間的に変化することになる。そこで、検出電極106、107と接続電極108との間の静電容量の変化を検出装置などにより測定し、静電容量の変化よりカンチレバーの振動特性を計測する。このとき、電圧供給装置などにより供給される電圧の周波数などを考慮してもよい。そして、非特許文献1などに開示された手法を用いることにより、カンチレバーの周囲の真空度を測定することができる。
上述したように、駆動電極105と接続電極108とに印加される電圧により、カンチレバーが振動をする。したがって、駆動電極105の数は、図1(C)などに示されるように、1つに限定されることはなく、複数の駆動電極105が配置されていてもよい。また、カンチレバーと検出電極との間の静電容量の変化が検出できればよいので、検出電極が2つでなければいけない理由はなく、1つでもよいし、3つ以上配置されていてもよい。例えば、図1(C)において、駆動電極と検出電極とを入れ変えてもよい。
また、カンチレバーの周囲の真空度を測定する手法は、非特許文献1に開示されたものに限定されることはない。例えば、駆動電極105と接続電極108とに、所定の周波数で変化する電圧を印加し、カンチレバーを振動させ、駆動電極105と接続電極108との電圧の印加を停止し、検出電極106、107により、静電容量の変化を検出し、カンチレバーの振動の減衰を計測し、カンチレバーの共振周波数を算出してカンチレバー周囲の真空度を測定してもよい。
本発明の一実施形態においては、密封性能測定装置100は、一個だけとして単独に用いられることはなく、例えば、図3に示すように、SOI(Silicon on Insulator)基板などを用いた基板300の表の面に、複数個の密封性能測定装置100が形成され、その裏の面にそれぞれの密封性能測定装置100の駆動電極105、検出電極106、107に電気的に接続する配線と、接続電極108に共通に接続する配線が設けられるようになっていてもよい。そして、基板300の表の面に形成された密封性能測定装置100のフレームの支持層102側の第1の開口に別の基板が所定の真空度の環境にて接合され、第1の開口が封止される。あるいは、加圧環境にて第1の開口が封止されてもよい。これにより基板300に設けられた多数のカンチレバーの振動特性を一度に測定することができ、各キャビティにおける真空度を効率よく測定することができる。
図4は、密封性能測定装置100の第1の開口に、別の基板401が、接合部402を介して接合され、封止された状態を示す。別の基板としては、例えばシリコンウェハやガラスなどが用いられる。また、接合部402による第1の開口と別の基板401との封止のための接合には、例えば、Cu−Cu接合、Si−Ge接合、Au−Au接合、Al−Al接合、Si−Si接合、樹脂接合などを用いることができる。別の基板の材料及び接合の種類は、密封性能の対象に応じて、選択することができる。例えば、ガラスフリットを用いて接合することができる。
なお、密封性能測定装置100の第1の開口を封止しなくても、密封性能試験を行うことが可能である。例えば、まず、図5(A)に示すように、貫通電極を有する基板500に、底部を有する開口501を設ける。図5(A)では、開口501を中央部と周辺部とに5個設けているが、開口501を設ける位置、個数は適宜決定することができる。開口501の大きさは、密封性能測定装置100を少なくとも一個、開口501内に配置することができる大きさとする。
次に、図5(B)に示すように、基板500に設けられた開口501の底部に、密封性能測定装置502を配置して固定する。なお、ここでの密封性能測定装置502は、図3に示したようにSOI基板300などに密封性能測定装置100を形成した後にダイシング加工して個別に切り離した密封性能測定装置100であるのが好ましい。また、固定は、取り外しの可能に行われるものであってもよい。このように個別に切り離した密封性能測定装置100を開口501の底部に配置し、基板500の貫通電極と密封性能測定装置100の貫通電極を接続させて固定する。貫通電極の接続は、例えば、基板500の貫通電極の上に、密封性能測定装置100の基板の貫通電極が位置するようにすることにより行うことができる。
あるいは、ダイシング加工は、SOI基板300などに貫通電極を有する基板101を接合する前に行われてもよい。すなわち、密封性能測定装置502は、図1(B)に示す密封性能測定装置であり、ただし、基板101と電極105、106、107、108を有さないものであってもよい。この場合、開口501の底部に電極105、106、107、108を形成した後、密封性能測定装置502を開口501の底部に配置し固定することになる。
密封性能測定装置502を開口501の底部に配置し固定した後に、図5(C)に示すように、開口501を、接合部503を介して別の基板504により接合し、封止する。そして、基板500の貫通電極を介して、駆動電極に電圧を印加し、検出電極による静電容量の変化を測定し、封止された開口501の中の真空度を測定する。この測定を繰り返すことにより、接合部503による密封性能が測定される。
なお、図5(B)において、密封性能測定装置502のフレームが、開口501の底部又は開口501の底部上の基板に配置され接続されているので、基板500そのものと密封性能測定装置502自体のフレームとを、密封性能測定装置502のフレームとみなすこともできる。この場合には、開口501の周囲を、第1の開口とみなし、また、密封性能測定装置502自体のフレームの第2の開口を、そのまま第2の開口とすれば、カンチレバーが第1の開口と第2の開口との中間に配置されているとみなすことができる。なお、この形態において、第1の開口が決まれば、その開口の底部に配置された密封性能測定装置502自体のフレームの第2の開口が決まるという意味で、第1の開口と第2の開口は対をなすということができる。
このように、基板に設けられた開口の底部に密封性能測定装置を配置し、密封性能測定装置自体の第1の開口を接合する必要を無くすことにより、ダイシングされた密封性能測定装置を製造しておけば、種々の大きさ、形状の基板に対する密封性能を測定することができ、測定のコストを下げることができる。
本発明の一実施形態においては、複数の基板300を用いることにより、複数の接合による密封性能試験を行うことが可能である。また、複数の密封性能測定装置100が基板300に配置されるので、1枚の基板300であっても、それぞれの密封性能測定装置100の基板300における位置に応じた密封性能試験を行うことが可能となる。これにより、密封性能の分布を得ることも可能となる。
また、フレームの支持層102と活性層110は、BOX層103により上下に区分されている。したがって、BOX層103として絶縁性を有する酸化シリコンなどを用いることにより、別の基板401を接合することによる、カンチレバーと検出電極との間の静電容量の変化を抑制できる。
次に、本発明の一実施形態に係る密封性能測定装置100の製造方法を、図6と図7とを参照して行う。
図6(A)に示すように、SOI基板601を用意する。SOI基板601は、活性層110、BOX層103、支持層102を有している。SOI基板601としては、貼り合わせ法により製造されたもの、SIMOX(Separation by Implanted Oxygen)法により製造されたものなどを用いることができる。
次に、図6(B)に示すように、支持層102の上に、レジスト材料をスピンコートなどにより塗布した後、露光、現像を行って、第1のパターンを形成し、開口602をエッチングにより形成する。エッチングとしては、RIE(Reactive Ion Etching)などのドライエッチングの手法を用いることができる。このエッチング処理により形成されるこの開口は、支持層102の開口に相当する。深さは、開口の底面が、おおよそ、錘部103−2の上面となる深さとする。すなわち、BOX層103に至る途中までのエッチングを行うことになる。
次に、図6(C)に示すように、レジスト材料をスプレーコーティングなどにより塗布し、露光により第2のパターンを形成して錘部103−2のエッチングを防止しつつ、カンチレバーの錘部103−2の周辺部と、フレーム102の内部のエッチングを行う。エッチングは、梁部103−2とフレーム102以外に対して行い、エッチングの底面が、BOX層に達する深さとする。なお、梁部103−1と錘部103−2との厚さが同じである場合には、この工程は必ずしも行う必要はない。
次に図6(D)に示すように、レジスト材料により、活性層110側に第3のパターンを形成してエッチングを行い、第三の開口を形成する。この第三の開口のエッチングの深さは、カンチレバーの第1の部分603に達する程度とする。そして、第三の開口の周辺部の一部と中郷部を残し、第1の部分603を形成する。この第1の部分603は、上述したカンチレバーの裏面部分となる。そして、BOX層103が露出している部分604を取り除く。露出は、活性層110側及び/又は支持層102の側において露出していることをいう。
なお、接続電極108と接続される活性層110の材料の電気伝導度を上げるために、ホウ素やリンなどの不純物を、熱拡散などの方法により拡散してもよい。
次に、図7(A)に示すような、貫通電極109を複数有するガラス基板を用意する。このようなガラス基板は、市販品として入手可能である。このような貫通電極109を複数有するガラス基板のリークレートは、密封性能の測定対象である接合部402または接合部503のリークレートよりも低レベルなものとすることができ、例えば10−9Pa m−1以下にすることができる。したがって、密封性能測定装置100の内部を大気圧以下にしても、ガラス基板からの気体分子の進入は実質的に無視することが可能である。上述したように、ガラス基板の代わりに貫通電極109を複数有するシリコン基板を用いることもできる。
そして、図7(B)に示すように、それぞれの密封性能測定装置100が配置される位置に対応して、基板101の表の面に、駆動電極105、検出電極106、107、接続電極108を形成し、それぞれの電極が、貫通電極109の少なくとも一つに接続されるようにする。また必要に応じて、基板101の裏の面に駆動電極、検出電極、接続電極に電圧供給装置や静電容量測定装置などを接続するための配線を形成する。
その後、密封性能測定装置100が形成されたSOI基板の活性層と、ガラス基板の表の面とを接合する。この接合には、支持層と基板101とを、陽極接合などの直接接合を用いるのが好ましい。これにより、活性層のSi原子と、基板101のSi原子あるいはO原子とが強固に結合し、支持層と基板101との接合面を気体分子が通過するのを防止できる。
その後、必要ならばダイシングなどを行って、密封性能測定装置100を分離してもよい。そして、支持層102を測定対象となる手法を用いて接合し、密封性能を測定することができる。
本発明の特徴の一つにおいては、密封性能測定装置を形成するのに貫通電極を用いた基板を用いるので、性能測定の対象以外の接合部分の密封を確保でき、より正確な密封性能が測定できる。また、複数の密封性能測定装置を一つのSOI基板に形成することができ、基板上の位置に応じた密封性能を測定することができる。
100 密封性能測定装置
101 基板
102 支持層
103 BOX層
103−1 梁部
103−2 錘部
105 駆動電極
106 検出電極
107 検出電極
108 接続電極
109 貫通電極
110 活性層

Claims (10)

  1. 密封封止可能な第1の開口及び前記第1の開口と対をなす第2の開口を有するフレームと、
    前記第1の開口及び前記第2の開口の間に配置され、前記フレームの側壁に接続するカンチレバーと、
    前記カンチレバーの下部に駆動電極及び検出電極を上面に配置し、前記駆動電極と前記検出電極と前記フレームのそれぞれに接続する貫通電極を有し、前記第2の開口に接合する基板と
    を有する密封性能測定装置。
  2. 前記基板は、10−9Pa m−1以下のリーク特性を有する請求項1に記載の密封性能測定装置。
  3. 前記駆動電極と前記フレームとの間に、カンチレバーの共振周波数に相当する周波数で変化する電圧を印加することにより、前記カンチレバーが上下に振動することを特徴とする請求項1に記載の密封性能測定装置。
  4. 前記カンチレバーが上下に振動するに応じて、前記検出電極と前記カンチレバーとの間の静電容量が変化することを特徴とする請求項3に記載の密封性能測定装置。
  5. 前記フレームは、前記第1の開口側の上部及び前記第2の開口側であり前記カンチレバーが接続する下部を有し、前記上部と前記下部とが絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載の密封性能測定装置。
  6. 前記フレームの第2の開口の材料はシリコンであり、前記基板の材料は前記貫通電極を除きガラス又はシリコンであることを特徴とする請求項1に記載の密封性能測定装置。
  7. 活性層、BOX層及び支持層が積層されたSOI基板の支持層を前記BOX層に至る途中までのエッチングにより第一の開口を形成し、
    前記第一の開口の中央部の周辺部を前記BOX層に到るまでエッチングし、
    前記活性層を前記BOX層に至る途中までのエッチングにより第二の開口を形成し、
    前記第二の開口の周辺の一部と中央部とを残して他の部分をBOX層に至るまでエッチングし、
    露出しているBOX層の部分を除去し、
    貫通電極を有するガラス基板に駆動電極及び検出電極を形成し、
    前記ガラス基板と前記SOI基板の活性層とを接合することを特徴とする密封性能測定装置の製造方法。
  8. 前記SOI基板の活性層と接合する前記ガラス基板のリークレートは、10−9Pa m−1以下である数値により特徴付けられる請求項7に記載の密封性能測定装置の製造方法。
  9. 前記貫通電極を有するガラス基板とは別の貫通電極を有するガラス基板に開口を形成し、
    前記開口の底面に請求項6の製造方法で製造された密封性能測定装置を配置する密封性能測定装置の製造方法。
  10. 密封封止可能な第1の開口及び前記第1の開口と対をなす第2の開口を有するフレームと、前記第1の開口及び前記第2の開口の間に配置され、前記フレームの側壁に接続するカンチレバーと、前記カンチレバーの下部に駆動電極及び検出電極を上面に配置し、前記駆動電極と前記検出電極と前記フレームのそれぞれに接続する貫通電極を有し、前記第2の開口に接合する、リークレート性は、10−9Pa m−1以下である基板とを有する装置を減圧環境に配し、
    前記第1の開口を密封封止し、
    前記駆動電極に変動する電圧を印加し、
    前記カンチレバーと前記検出電極との静電容量の変化を測定し、
    前記密封封止の経時変化を測定する密封性能試験方法。
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