JP2008504549A - Memsに関してのまたは小型封入デバイスに関しての密封試験 - Google Patents
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Abstract
本発明は、MEMSまたは封入された小型デバイスに関しての密封性試験方法に関するものであって、MEMSまたは小型デバイスは、支持体のキャビティ内に収容されている。キャビティは、シール手段によってシールされているとともに、外部媒体の圧力に対して曝された際になるであろう密度とは異なる密度でもってガスを含有している。本発明による方法においては、キャビティ内に含有されているガスの密度を測定する。
Description
本発明は、MEMSに関してのまたは小型封入デバイスに関しての密封シール試験に関するものである。
本発明の目的は、通常は大気圧あるいは雰囲気圧力とは異なる圧力とされておりなおかつ内部でMEMSまたは小型デバイスを動作させることを意図した内部キャビティを備えているような小型デバイスの密封性を検証することである。したがって、本発明は、また、封入されたMEMSの密封性を検証するに際しても、適用される。密封性は、多くの場合、MEMSまたは小型デバイスの信頼性高い機能性および継続した機能性および適切な機能性を保証し得るよう、キャビティのシール性を保証するために、必要とされる。
この要求に関する1つの特定の場合は、適切な機能性のためにキャビティ内に一定量のガスが維持される必要があるという場合である(キャビティが真空に維持されるべき場合には、ガスの量は、可能であれば、ゼロとされる)。例示するならば、多くのタイプのセンサや加速度計やジャイロメータが、この制約を有している。
先の要求に関する他の特定の場合は、適切な機能性のためにあるいは安全面からの制約のために、キャビティ内に含有されている流体と外部環境との間にわたってのいずれの向きにおいても汚染が存在しないことが必要であるという場合である。例えば、特定の環境(生体組織、海洋環境あるいは海底環境、攻撃的な化学環境、宇宙空間、等)内に組み込むことを意図された多くのタイプのMEMSまたは小型デバイスが、この制約を有している。多くの場合、キャビティに対して直接接触した導体または半導体を有したデバイスは、例えば酸化を防止するといったような目的のために、制御された雰囲気下に維持されることを必要とする。この場合、通常の大気雰囲気に対して接触することさえ、非常に有害なものとなり得る。
したがって、MEMSまたは小型デバイスの製造プロセス時と、製造後のMEMSまたはデバイスの通常使用時と、の双方の際に実施し得るような、非破壊検証方法が要望されている。また、点検の目的で、MEMSまたは小型デバイスの適切な機能性を検証することが要望されている。
上記の問題点を解決するために、第1手法は、MEMSまたは小型デバイスの内部キャビティが維持されるべき圧力よりもずっと高圧の圧力でもって流体A(液体またはガス)が充填されたチャンバ内へとMEMSまたは小型デバイスを配置することによって、MEMSまたは小型デバイスの内部キャビティを充填しようと試みることである。シールに欠陥が存在する場合には、外部流体が、キャビティ内へと侵入する。外面を洗浄した後に、MEMSまたは小型デバイスは、低い圧力とされた他のチャンバ内へと配置される。このチャンバ内には、流体A(あるいは、流体が液体である場合には、流体Aの蒸気)に対して非常に敏感であるような、例えば質量分析計といったような、検出器が設置されている。流体Aが検出された場合、このことは、密封性に欠陥があることを意味する。
特許文献1,2には、この方法を実施するためのいくつかの例が開示されている。感度を増大させるという目的のために、例えば加熱や機械的振動や超音波といったような様々な技術が使用され、MEMSまたは小型デバイスのキャビティから完全にガスを追い出すことが促進される。
MEMSまたは小型デバイスのキャビティの密封性に関するこの直接的な試験は、面倒で複雑な方法であって、大量的に実施できないものであり、多くの場合、MEMSまたは小型デバイスの適切な機能性を検証する目的でMEMSまたは小型デバイスの寿命全体にわたって再現することが困難なものである。この手法においては、非常に高感度な流体検出器を必要とする。このタイプの検出器は、多くの場合、複雑なものおよび/またはコスト高のものである。例えばMEMSへのカット前に製造ウェハ上においてといったように、ある程度の数のMEMSまたは小型デバイス上において、大量的にこの手法を実施した場合には、複数のデバイスの中の1つにでも漏れがあれば、試験に供された全部のデバイスを廃棄することとなる。
封入されたMEMSまたは小型デバイスの中に圧力センサを組み込むことを想定することができる。MEMSともされる多くのタイプの圧力センサが、現存する。MEMSという態様でもって製造し得る主要なタイプの圧力センサに関する説明は、非特許文献1に与えられている。
このタイプのセンサにおいて最も頻繁に使用されている原理は、薄いタイトなメンブランの一方の面を例えば真空といったような既知圧力に維持しつつ、そのメンブランの他方の面をに対して被測定圧力を印加することである。メンブランの両面にわたっての圧力差が、メンブランに対して応力をもたらし、これにより、メンブランを変形させて変位させる。このメンブラン上における応力が、直接的に測定される(例えば、付加的にはメンブラン内に組み込まれたような圧電計を使用して、あるいは、共振周波数が応力に依存するものとされているような共振構造を使用して)。あるいは、メンブランの変位が測定される(例えば、光学的方法や、容量的方法や、トンネル効果や、伝熱特性、を使用して)。
ガスの圧力を測定するのに使用される他の原理は、ガス圧力に関しての熱交換特性の依存性である。このタイプの物理的な原理を使用しているセンサは、時に、『ピラニタイプのセンサ』と称される。このようなセンサは、多くの場合、Paという程度の非常に小さな圧力(時に、10−1Paや10−2Pa)から、数kPa(時に、最大で、1barよりも大きな圧力)までといったような、圧力を測定するために使用される。このタイプのセンサを製造するための1つの従来的手法は、(通常はジュール効果に基づく)熱抵抗を利用することである。熱は、圧力の測定対象をなすガスを介して、低温源として機能する固体基板に向けて、放熱される。熱抵抗のパワーと、その温度と、低温源の温度と、を測定することにより、熱交換の状況を決定することができ、したがって、ガスの圧力を決定することができる。
圧力を測定するためのこれらすべてのMEMSデバイスの構成および技術は、この圧力センサ機能を実施し得るように、最適化される。
MEMSまたは小型デバイスのキャビティ内への圧力センサの組込は、コスト高であるとともに、実施が複雑な方法であって、多くの場合、MEMSまたは小型デバイスの主要機能のために初期的に設定されたあるいは最適化された製造プロセスを大幅に変更する必要があるものであり、場合によっては、許容し得ない空間的要求を必要とするものである。加えて、MEMSまたは小型デバイスの主要機能を維持したまま、圧力センサを組み込むことができない。
英国特許第1 213 406号明細書
米国特許第4,920,785号明細書
"The MEMS Handbook"by Mohamed Gad-el-Hak, 2002, CRC Press (see chapter 25, title"Micromachined Pressure Sensors")
従来技術における様々な欠点を克服し得るよう、本発明は、MEMSまたは小型デバイスの主要機能のために最適化されたのと同じ技術および/または同じ製造方法を使用することによって、例えばピラニタイプの圧力センサといったようなガス密度を測定するための簡略化された検出器をキャビティ内に組み込むことを提案する。この目的のために、分子の平均自由行程が、ガス封入部分の厚さと比較して、もはや極めて小さいものではない場合には、Smoluchowski氏によって1世紀以上も前に(1989年)モデル化されたように、熱伝達壁の近傍において以下のような温度上昇が起こる。
ここで、σT は、熱適合係数であるとともに、0〜1であり、さらに、表面特性およびガスのタイプに依存する。この係数は、多くの場合、0.75〜1という値をとる。
γ=Cp/Cvは、ガスの等エントロピー係数であって、2原子気体の場合には、典型的には、1.4の程度である。
Prは、ガスのプラントル数であって、典型的には、0.71という程度である。このパラメータは、圧力にはあまり依存しないものの、温度には少し依存する。
Lは、分子の平均自由行程である。Lは、ガスの密度に依存する。
nは、壁のところにおける法線ベクトルであって、ガスの方を向いている。
上記においてモデル化されたような温度上昇は、クヌーセン数のある種の最大値までは、成立する、クヌーセン数とは、対象をなす幾何形状寸法に対しての、分子の平均自由行程の比率のことである。最大値は、様々なパラメータに依存するものであり、0.13〜0.6である。
例示するならば、当業者であれば、単純な幾何形状(互いに平行な2つのプレート、互いに同中心的な2つの円筒体、等)に関し、定常状態における熱伝導に関する従来の等式(上記クヌーセン範囲に関して成立する等式)に関連した限界条件が、以下の式によって規定される距離αの分だけ各壁を離間させることと等価であることを、容易に示すことができる。
2つの平行プレートの間のガスに関しては、従来の公式は、ガスの封入厚さを2α倍することにより増大させることによって、修正されなければならない。
目的が、ガス密度を正確にかつ感度良く『測定』することではなく、キャビティの内部におけるガス密度の『大きな』変化を検出することであるという事実は、検出器に関する構成上の制約をかなり緩和し得ることを、意味している。(閉塞された一定容積のガスの場合には、密度は、必然的に一定であることを思い起こされたい。様々な圧力とされた外部環境に対してのすべての密封性欠陥は、ガスの合計質量の変化へと変換される。よって、ガス密度の変化へと変換される。)。例えば、必要なことは、キャビティ内に、ジュール効果に基づく加熱構造を設け、この熱を、低温源(例えば、外部環境と熱接触しているMEMSまたは小型デバイスの大部分の固体部分によって形成されている)に対して伝達し、あるいは、他の構造に対して伝達し、そして、低温源または他の構造の温度変化を測定することである。これにより、熱伝達条件にアクセスすることができ、特に、ガスを介しての伝導または対流に基づく熱伝達の全体に対してアクセスすることができる。このガスの熱抵抗と、ガスのタイプと、センサの幾何形状と、を知ることにより、密度を評価することができる。
例えば、1つの使用態様においては、電気的パワーの測定と温度の測定とから、熱抵抗を決定し(定常状態の場合には、単一の加熱抵抗および1つの低温源に関して、Rth=Power/Thot−Tcold により、容易に求められる)、その後、この熱抵抗のうちの、ガス内の伝達に基づく部分を決定する(例えば熱物理学者といったような当業者であれば、行い得る範囲内である)。これにより、密度の評価を決定することができる。これらの計算は、幾何形状が単純なものである場合には、分析的に行うことができる、あるいは、複雑な幾何形状の場合には、計算プログラムの使用を必要とすることもあり得る。また、試験方法の設定者は、グラフまたは単純な分析公式を作成することができる。これを使用することにより、使用者またはコンピュータシステムは、ガス密度を容易に決定することができる。
この非破壊評価(または試験)は、MEMSまたは小型デバイスの製造後とMEMSまたは小型デバイスの寿命中との双方において、電気的測定によって完全に行うことができる。単純で標準的な電気的測定装置しか必要とされない。
したがって、本発明の主題は、MEMSまたは封入された小型デバイスに関しての密封性試験方法であって、MEMSまたは小型デバイスが、支持体のキャビティ内に収容され、キャビティが、シール手段によってシールされているとともに、外部媒体の圧力に対して曝された際になるであろう密度とは異なる密度でもってガスを含有しており、このような場合において、キャビティ内に含有されているガスの密度を測定するというガス密度測定ステップを実施し、その際、キャビティ内に、加熱構造と、温度測定手段と、を設けておくことを特徴としている。
有利には、ガス密度測定ステップにおいては、キャビティ内に存在する高温源と、キャビティに対して熱的に結合した低温源と、の間にわたって熱伝達を行い、さらに、この熱伝達の大きさを決定する。
熱伝達の大きさの決定に際しては、低温源および/または高温源の温度または温度変化を決定することができる。
一実施形態においては、高温源を、既知の抵抗値を有した電気抵抗とし、高温源の温度の決定を、電気抵抗の両端子に対して印加された電圧と、電気抵抗を通して流れる電流と、を測定することにより行う。電気抵抗に対してDC電圧を印加する場合には、ガス密度の測定は、キャビティ内に含有されているガスを介しての熱抵抗に基づいて得られる。
他の実施形態においては、高温源を、ホイートストンブリッジの互いに対向した2つの辺上に取り付けられた2つの電気抵抗とし、ホイートストンブリッジの2つの対向端子を、DC電圧の測定部分とし、ホイートストンブリッジの残りの2つの辺上の各電気抵抗を、低温源に対して接触させ、ホイートストンブリッジの2つの対向端子上において測定した電圧値を使用することにより、キャビティ内に含有されているガスの密度を測定することができる。
他の実施形態においては、高温源を、既知の抵抗値を有した電気抵抗とし、電圧スケールを、両端子に対して印加するとともに、高温源を形成している電気抵抗の時間応答性を測定し、これにより、高温源と低温源との間の熱抵抗を決定する。
さらに他の実施形態においては、高温源を、既知の抵抗値を有した電気抵抗とし、正弦波電圧を、両端子に対して印加するとともに、電気抵抗の時間応答性を測定し、これにより、高温源とキャビティの残部との間の熱抵抗を決定する。
さらなる実施形態においては、高温源を、ホイートストンブリッジの互いに対向した2つの辺上に取り付けられた2つの電気抵抗とし、ホイートストンブリッジの2つの対向端子を、AC電圧の測定部分とし、ホイートストンブリッジの残りの2つの辺上の各電気抵抗を、低温源に対して接触させ、ホイートストンブリッジの2つの対向端子上において測定した電圧値を使用することにより、高温源の熱的時間応答性を決定し、これにより、高温源とキャビティの残部との間の熱抵抗を決定する。
高温源は、MEMSまたは小型デバイスの主要機能の製造のために使用されている製造プロセスを行う際に製造された高温源とすることができる。
ホイートストンブリッジの電気抵抗は、MEMSまたは小型デバイスの主要機能の製造のために使用されている製造プロセスを行う際に製造された電気抵抗とすることができる。
本発明のさらなる目的は、MEMSまたは封入された小型デバイスを具備したデバイスであって、MEMSまたは小型デバイスが、支持体のキャビティ内に収容され、キャビティが、シール手段によってシールされているとともに、外部媒体の圧力に対して曝された際になるであろう密度とは異なる密度でもってガスを含有しており、このようなデバイスにおいて、キャビティ内に、さらに、密度センサが収容されており、キャビティ内には、加熱構造と、温度測定手段と、が付設されていることを特徴としている。
MEMSまたは小型デバイス、および、密度センサは、MEMSまたは小型デバイスの主要機能の製造のために最適化された製造プロセスを行う際に製造されたものとすることができる。
添付図面を参照しつつ、本発明を何ら限定するものではなく単なる例示としての以下の詳細な説明を読むことにより、本発明がより明瞭に理解され、本発明の他の特徴点や利点が明瞭となるであろう。
図1は、本発明による方法が適用される封入MEMSを備えたデバイスを示す横断面図である。
図1のデバイスは、例えばシリコン基板といったような基板1の上に形成されており、キャビティ2を備えている。キャビティ2は、MEMS3を含有している。キャビティ2は、密封性試験の対象をなす蓋として機能する薄いフィルム4によって閉塞されている。キャビティ2は、空虚なものとも、また、ガスによって充填されたものとも、される。ガスの密度は、外部媒体から(薄いフィルム4の外部から)圧力を受けた際には、異なる密度となる。このガスは、可能であれば、エア以外のものとされる。封入MEMSの密封性を制御し得るよう、本発明においては、キャビティ2内に含有されているガスの密度を測定する。この目的のために、キャビティには、有利にはガスに対しての大きな熱交換表面を有したものとして加熱構造5が設けられており、さらに、低温源7に対して熱的に結合しているMEMS3上に配置された温度測定手段6が設けられている。
変形例においては、手段6は、キャビティのうちの、低温源に対して熱的に結合されているようなあるいは低温源に対して直接的に接触しているような壁上に配置することもできる。
加熱構造と温度測定手段との間の結合は、示されていない。以下においては、本発明による実施形態のいくつかの例を参照しつつ、試験方法の実施に関して、より詳細に説明する。
実施形態の第1の例は、単純な構成および測定に対応している。
キャビティの内部において、加熱構造は、ジュール効果に基づく熱を、低温源へと伝達する。低温源は、例えば、外部環境に対して熱的に接触しているようなMEMSまたは小型デバイスの大部分の固体部分から構成されている。この構造の製造は、MEMSまたは小型デバイスがそれらの主要機能を実施し得るプロセスに対して、互換的なものでなければならない。この構造は、そのパワーの最大部分を、ガスを介して伝達しなければならない。また、固体部分どうしを介した伝導によって伝達されるパワーを最小のものとしなければならない。この目的のために、実施形態の一例においては、加熱構造に、特定数のフィンを設けることができる。フィンどうしは、互いに噛合したものとされ、基板または低温源に対して結合される。
デバイスの感度を可能な限りにおいて最良なものとし得るよう、高温部分と低温部分との間にわたって熱流が通過するガススペースの寸法的特徴は、キャビティ内における所望の密度条件下におけるガス分子の平均自由行程と比較して、2〜15倍の程度のものとされることが、望ましい。
この加熱構造は、公知の態様でもってその抵抗値が温度につれて変化するような導体または半導体内に形成される。デバイスの感度を可能な限りにおいて最良のものとし得るよう、熱抵抗の温度依存性が最大であることが望ましい。構造の端子のところにおいて、電圧と電流との双方が測定され、これにより、放出されたパワーと抵抗値としたがって温度とを評価することができる。低温源の温度を測定することにより、あるいは、低温源の温度が既知であれば、これらの値に基づいて、上述した密度の評価を決定することができる。
このタイプの構成の主要な利点(利点に関しては、後述の他の例において、見出される)は、かなりの多くの場合において、MEMSまたは小型デバイスの機能のために設定され最適化されたような製造プロセスに対して、ごくわずかの変更しか必要とすることなく、この加熱構造を製造し得ることである。これは、特に、加速度計に関して調査された。明らかなように、感度および精度は、ガス密度センサをなすように加熱構造を最適化した場合と比較すれば、良好なものではない。しかしながら、感度は、密封性の検出器としては、十分なままである。
実施形態の第2の例は、ホイートストンブリッジ構成および単純な測定に対応している。この例は、図2に示されている。
キャビティ内に含有されたガスを介しての最大のパワー伝達を意図した2つの熱抵抗R1,R2(高温源)が、ホイートストンブリッジの対向する2つの辺上に取り付けられている。これらの抵抗には、噛合フィンが設けられている。これら抵抗と低温源との間の熱伝達は、キャビティ内に含有されたガスの密度に敏感である。ホイートストンブリッジの他の2つの辺は、抵抗R3,R4から構成されている。これら抵抗は、ガスを介しての最小のパワー伝達を表すものでありおよび/または抵抗値が温度によって最小にしか変化しないものである。抵抗R3,R4は、電気絶縁体層上に配置することができる。電気絶縁体層は、できる限り薄いものとされているとともに、熱的にはできる限り伝導性のものとされており、例えば、窒化シリコンとされる。電気絶縁体かつ熱導体からなるこの薄い層自体は、低温源に対して限りなく近くに配置される(例えば、MEMSのための基板、あるいは、小型デバイスの大部分の固体部分)。これにより、抵抗R3,R4の温度は、熱伝達条件が変わっても(よって、ガスの密度が変わっても)、ほとんど変化しない。これとは逆に、抵抗R1,R2は、熱伝達条件に応じて(よって、ガスの密度に応じて)大きく変化する。これにより、ホイートストンブリッジのインピーダンスは、ガスの密度に依存する。当業者であれば、公称抵抗(すなわち、標準的なパワー供給条件およびガス密度条件)がブリッジの4つの辺に関して同程度である場合に、ホイートストンブリッジの感度が最大であるということを知っている。
図2に示すように、ブリッジに対して電圧Uが印加された際には、電圧Vを測定することができる。電圧Vは、ブリッジの非平衡度に依存する。第1近似においては、なおかつ、抵抗値の変動が小さい場合には、電圧の変化は、ガス密度に対して、反比例する。
実施形態の第3の例は、簡単な構成とパルス測定と対応している。
実施形態のこの例は、第1の例における加熱構造を使用する。基本的なアイデアは、加熱構造と外部環境との間の熱抵抗がこの加熱構造の熱的応答時間を決定するという事実を使用して、加熱構造と外部環境との間の熱抵抗を測定することである。電圧スケールが、両端子に対して印加され、電気抵抗の時間応答性が測定される。これにより、加熱構造の熱的な時間応答性を知ることができ、よって、加熱構造と外部環境との間の熱抵抗を知ることができる。これにより、ガス密度を決定することができる。
この手法においては、ガス密度に対して十分に敏感であるためには、加熱構造が外部環境に対して熱平衡を確立するための時間特性に対しての、加熱構造が内部で熱平衡を確立するための時間特性の比率は、1よりも小さいものでなければならない。(この比率は、熱物理学においては、Biot数と称されるものに対応している。)この比率が1よりも小さければ、加熱構造の内部における温度変化は、加熱構造の温度と、外部環境または低温源の温度と、の間の相違と比較して、より小さなものとなる。この比率は、当業者であれば、加熱構造の熱的特性および幾何形状と周囲ガスとを知っているならば、評価することができる。
実施形態の第4の例は、容易な構成と正弦波測定とに対応している。
実施形態のこの例においては、実施形態の第1の例における加熱構造を使用する。実施形態の第3の例と同様に、基本的なアイデアは、加熱構造と低温源との間の熱抵抗がこの加熱構造の熱的応答時間を決定するという事実を使用して、加熱構造と低温源との間の熱抵抗を測定することである。周波数fを有した正弦波電圧と、付加的なDC成分と、が両端子に対して印加され、電気抵抗の時間応答性が測定される。これにより、加熱構造の熱的な時間応答性を知ることができ、よって、加熱構造と低温源との間の熱抵抗を知ることができる。これにより、ガス密度を決定することができる。
電源からの正弦波電圧がDC成分を有していない場合には、当業者であれば、加熱構造の電気抵抗および温度が、一定の関数と、周波数2f,4f,6f,…の一連の正弦関数であり φ2,φ4,φ6,…だけ位相がシフトされた一連の正弦関数と、の和によって記述されることを、容易に示すことができる。これら位相シフトは、特に、加熱構造と低温源との間の、すなわち、加熱構造と、MEMSまたは小型デバイスの固体部分と、の間の、熱抵抗に依存する。当業者であれば、位相シフト量の測定方法を知っているとともに、このような測定によって、熱抵抗を評価することができ、よって、ガス密度を評価することができる。加熱構造と低温源との間の熱抵抗値に対しての、第1高調波(周波数f2)の位相シフト量φ2 の感度は、公称環境に対しての加熱構造の熱応答時間が電気的励起信号の周期の約4分の1である場合に、最大となる。
電源からの正弦波電圧が、ゼロではないDC成分を有している場合には、当業者であれば、加熱構造の電気抵抗および温度が、一定の関数と、周波数f,2f,3f,4f,…の一連の正弦関数でありφ1,φ2,φ3,φ4,…だけ位相がシフトされた一連の正弦関数と、の和によって記述されることを、容易に示すことができる。これらの変化および位相シフトは、当業者であれば、抵抗を通過して流れる電流の変化および移送シフトを使用して測定することができる。これら位相シフトは、特に、加熱構造と低温源との間の、すなわち、加熱構造と、MEMSまたは小型デバイスの固体部分と、の間の、熱抵抗に依存する。当業者であれば、位相シフト量の測定方法を知っているとともに、このような測定によって、熱抵抗を評価することができ、よって、ガス密度を評価することができる。
一例として、印加された信号のDC成分がゼロである場合には、当業者であれば、とりわけ温度に関しての加熱構造の電気伝導性の非線形的依存性を無視する限りにおいては、印加電圧の2乗に対しての、加熱構造の温度の位相シフト(遅れ)の第1近似が、次式によって与えられることを、容易に示すことができる。
Kは、加熱構造と低温源との間の熱コンダクタンスの総計であり、Mは、加熱構造の熱的質量であり、Cp は、加熱構造の平均の熱容量であり、sは、加熱構造の電気コンダクタンス(電気抵抗の逆数)であり、Tは、温度であり、ωは、電源からの正弦波の角周波数であり、U0 は、電源からの正弦波の振幅であり、R0 は、平均温度における加熱構造の電気抵抗値である。
本発明による実施形態のこの例における1つの利点は、実施形態の第3の例で提案されているように、多くの場合において、真の熱的応答時間を測定するよりも、位相シフト量を測定することの方がより容易であるということである。
独立した方法によって加熱構造の温度を測定することができれば、例えば加熱構造内に温度計プローブを組み込むことによって加熱構造の温度を測定することができれば、実施形態のこの例は、加熱構造の抵抗変化が小さいかあるいはゼロであったとしても、使用することができる。
上記の第3の例の場合と同様に、この手法においては、ガス密度に対して十分に敏感であるためには、また、近似が正当なものであるためには、加熱構造が低温源に対して熱平衡を確立するための時間特性に対しての、加熱構造が内部で熱平衡を確立するための時間特性の比率は、1よりも小さいものでなければならない。(この比率は、熱物理学においては、Biot数と称されるものに対応している。)この比率が1よりも小さければ、加熱構造の内部における温度変化は、加熱構造の温度と低温源の温度との間の相違と比較して、より小さなものとなる。この比率は、当業者であれば、加熱構造の熱的特性および幾何形状と周囲ガスとを知っているならば、評価することができる。
実施形態の第5の例は、ホイートストンブリッジ構成および正弦波測定に対応している。
実施形態のこの例においては、実施形態の第2の例における加熱構造を使用する。実施形態の第3の例および第4の例と同様に、基本的なアイデアは、加熱構造と低温源との間の熱抵抗がこの加熱構造の熱的応答時間を決定するという事実を使用して、加熱構造と低温源との間の熱抵抗を測定することである。周波数fを有した正弦波電圧と、付加的なDC成分とが、ホイートストンブリッジの両入力端子に対して印加され、ホイートストンブリッジの測定用斜辺上において、時間応答性(特に、位相シフト)が測定される。これにより、加熱構造の熱的応答時間を知ることができ、よって、加熱構造と低温源との間の熱抵抗を知ることができる。これにより、ガス密度を決定することができる。
実施形態のこの例における1つの利点は、実施形態の第3の例で提案されているように、多くの場合において、真の熱的応答時間を測定するよりも、位相シフト量を測定することの方がより容易であるということである。また、測定用信号のうちの、ホイートストンブリッジの測定用斜辺上においてガス密度に依存することとなる一部は、実施形態の第4の例の場合よりも、より大きく比例する。
上記の第3の例および第4の例の場合と同様に、この手法においては、ガス密度に対して十分に敏感であるためには、加熱構造が低温源に対して熱平衡を確立するための時間特性に対しての、加熱構造が内部で熱平衡を確立するための時間特性の比率は、1よりも小さいものでなければならない。(この比率は、熱物理学においては、Biot数と称されるものに対応している。)この比率が1よりも小さければ、加熱構造の内部における温度変化は、加熱構造の温度と低温源の温度との間の相違と比較して、より小さなものとなる。この比率は、当業者であれば、加熱構造の熱的特性および幾何形状と周囲ガスとを知っているならば、評価することができる。
図3A〜図3Fは、封入されたMEMSと、本発明に基づく密封性試験方法を実施し得る手段と、を具備しているデバイスを製造するための方法を示す横断面図である。
図3Aは、SOI基板10を示している。SOI基板10は、シリコン製の支持体11と、この支持体11上に形成された酸化シリコン層12(例えば、2μm厚さ)と、この層12上に形成された表面シリコン層13(例えば、0.32μm厚さ)と、を具備している。リソグラフィー技術およびエッチング技術を使用することにより、層12,13を貫通して、複数のハウジングが、エッチング形成される。各ハウジングは、1μm×3μmという矩形横断面形状を有することができる。その後、『低応力での』窒化シリコン成膜を行うことにより、先にエッチング形成されたハウジングを充填することができ、これにより、複数のアンカーパッド14を得ることができる。アンカーパッド14は、電気絶縁のために使用され、また、構造の機械的強化のために使用される。
その後、シリコンをエピタキシャル成長させることによって、表面シリコン層の厚さをかなり増大させることができる。図3Bは、このようにして得られたシリコン層15を示している。シリコン層15の厚さは、可能であれば、25μmとされる。このエピタキシャル成長時により、アンカーパッド14は、完全に、シリコンによって被覆される。したがって、アンカーパッド14の上方には、シリコン領域16が形成されている。シリコン領域16は、他のエピタキシャル成長層と比較して、より多くの結晶欠陥を有している。
シリコンの局所的酸化(LOCOS)によって、将来的な導電ラインに対応したところに、および、デバイスのコアに対して連結されずに容量的となるべきところに、酸化領域17が形成される。
その後、酸化領域17上に、窒化シリコン層18が成膜される。これにより、その後のエッチングステップから、酸化領域17を保護することができる。
その後、シリコン層15に対して、リソグラフィーステップとディープエッチングステップとを行う(図3C参照)。例えば、反応性イオンエッチング(RIE)を行う。これにより、MEMS(例えば、加速度計とされる)の構成部材と、密度センサの構成部材と、を露出させる。このエッチングは、埋設された酸化物層12に到達するまで、シリコン層15の厚さ全体にわたって、行う。図3Cは、シリコン層15内においてエッチング形成された複数のトレンチ19を示している。
その後、燐酸ケイ酸ガラス(PSG)層を成膜することによって、平坦化と閉塞とを行う。目的は、その後の様々なステップを容易に行い得るよう、平坦表面を得ることである。この目的は、トレンチ19の上部を閉塞するPSGクリープ特性によって、得られる。
PSG層に対して、リソグラフィーステップとエッチングステップとを行い、これにより、相互連結部材によるその後の電気コンタクト形成を可能とする。
その後、得られた構造上において、多結晶シリコン層を、成膜する。その後、多結晶シリコン層上においてリソグラフィーステップとエッチングステップとを行うことにより、MEMSの電極および相互連結部材を形成するとともに、密度センサの抵抗を形成する。その場合、密度測定に関する熱伝達状況は、キャビティ内のガス密度とは、できる限り独立なものでなければならない。このことは、ホイートストンブリッジという構成を有した密度センサに関して、特に当てはまる。
図3Dは、製造のこの時点において得られた構造を示している。符号20は、エッチングされたPSG層を示している。符号21は、エッチングされた多結晶シリコン層を示している。
その後、得られた構造上に、第2PSG層を成膜する。この成膜は、図3Eに示すように、将来的にキャビティを形成することを意図した領域に限定することができる。符号22は、第2PSG層を示している。第2PSG層を、リソグラフィーしてエッチングする。これにより、キャビティの将来的なカバーまたは蓋のための支持ピラーを形成するという目的で、キャビティの拡張領域を形成することができる(穴23を参照されたい)。
その後、構造上に、多結晶シリコ層24を成膜する。この層を使用することにより、キャビティに対して蓋を設けることができる。
層24に対してリソグラフィーステップを行い、この層内に、穴25を形成する。これら穴25は、第2PSG層22を露出させる。
その後、第2PSG層22と、第1PSG層20と、埋設酸化物層12と、に対して、連続して化学的エッチングを行う。
得られた結果は、図3Fに示されている。蓋24内の複数の穴は、プラグ26によって閉塞されている。その後、蓋24上において、1つまたは複数の材料層(例えば、多結晶シリコン層)を成膜することができる。これにより、蓋を補強し得るとともに、蓋の機械的耐性を改良することができる。
本発明における全く斬新でありかつ有効な見地は、MEMSの主要機能を保証しつつMEMSの活性部材と全く同じ製造プロセスの際に、ピラニセンサを製造し得ることである。追加的なプロセスステップは、全く不要であり、なおかつ、プロセスの変更も、全く不要である。必要なことは、測定対象をなす密度範囲に応じたプリント構造に対してマスクを適用することだけである。
厚いSOI上にこの構造を形成し得るということは、熱パワーの伝達表面の圧倒的大部分が鉛直方向であることを意味している。熱伝達表面どうしは、互いに同等である。このことは、『鉛直方向に』構成された表面空間内においてかなりのゲインがあることを意味する。したがって、ウェハ表面内において、例えば、そして特に、MEMSの主要目的のための最大空間を確保することができる。
本発明によるセンサが測定し得る密度範囲は、直接的になおかつ主に、加熱部材と低温源との間の空間に依存する。幾何形状的スペースによって割算したような、すなわち、加熱部材の鉛直方向壁と低温源との間の距離によって割算したような、ガス分子の平均自由行程の比率として、クヌーセン数Knを定義することにより、センサの感度は、およそ0.05<Kn<1において最大となる。分子の平均自由行程は、ガスのタイプとガス密度とにだけ依存するような熱力学的パラメータである。例示するならば、平均自由行程は、公称状況(雰囲気圧力および雰囲気温度)のもとにおいて、エアに関しては、0.1μmという程度のものである。この最適クヌーセン範囲は、測定対象をなす密度範囲に関して事前の知識がある場合には、容易に幾何学的寸法へと反映させることができる。この目的のために、必要なことは、厚いSOI内におけるトレンチのサイズ(特に、幾何学的スペース。すなわち、加熱部分の鉛直方向壁と低温源との間の距離)を最適化することだけである。したがって、10−3kg/m3 以下という程度にまで、測定可能な密度の下限値を、容易に、かなり引き下げることができる。測定可能な範囲を引き下げるために必要なことは、そのような幾何形状スペースを増大させることだけであり、容易なことである。最小の測定可能値は、実用的には、支配的ガス内におけるすなわち全体の熱伝達に関して重要性を有しているガス内における伝導を介しての熱伝達を有していることが明らかに好ましいことのために、制限される。含まれている他の2つの熱伝達モードは、放射による熱伝達(これは、対向壁の表面状態に強く依存するとともに、特に、高温壁の温度の第4次的パワーに依存する)と、固体内における伝導による熱伝達(電気的接続および機械的強化デバイス)と、である。これら2つの熱伝達態様は、当業者であれば、容易に計算することができる。
最も重要なことは、全く同じマスクを使用して全体を製造し得ることに注目することであり、また、このことが多数の応用において適用され得ることに注目することである。よって、同じMEMS内において、一連をなす複数のピラニセンサを形成することができ、各ピラニセンサは、密度範囲に適合化されているとともに、幅広い密度範囲の全体をカバーし得るものとされている。
2 キャビティ
3 MEMS
3 MEMS
Claims (13)
- MEMSまたは封入された小型デバイスに関しての密封性試験方法であって、
前記MEMSまたは前記小型デバイスが、支持体のキャビティ内に収容され、
前記キャビティが、シール手段によってシールされているとともに、外部媒体の圧力に対して曝された際になるであろう密度とは異なる密度でもってガスを含有しており、
このような場合において、
前記キャビティ内に含有されている前記ガスの前記密度を測定するというガス密度測定ステップを実施し、その際、前記キャビティ内に、加熱構造と、温度測定手段と、を設けておくことを特徴とする方法。 - 請求項1記載の方法において、
前記ガス密度測定ステップにおいては、前記キャビティ内に存在する高温源と、前記キャビティに対して熱的に結合した低温源と、の間にわたって熱伝達を行い、さらに、この熱伝達の大きさを決定することを特徴とする方法。 - 請求項2記載の方法において、
前記熱伝達の大きさの決定に際しては、前記低温源および/または前記高温源の温度または温度変化を決定することを特徴とする方法。 - 請求項3記載の方法において、
前記高温源を、既知の抵抗値を有した電気抵抗とし、
前記高温源の温度の決定を、前記電気抵抗の両端子に対して印加された電圧と、前記電気抵抗を通して流れる電流と、を測定することにより行うことを特徴とする方法。 - 請求項4記載の方法において、
前記電気抵抗に対してDC電圧を印加し、
前記ガス密度の測定を、前記キャビティ内に含有されている前記ガスを介しての熱抵抗に基づいて行うことを特徴とする方法。 - 請求項2記載の方法において、
前記高温源を、ホイートストンブリッジの互いに対向した2つの辺上に取り付けられた2つの電気抵抗とし、
前記ホイートストンブリッジの2つの対向端子を、DC電圧の測定部分とし、
前記ホイートストンブリッジの残りの2つの辺上の各電気抵抗を、前記低温源に対して接触させ、
前記ホイートストンブリッジの前記2つの対向端子上において測定した電圧値を使用することにより、前記キャビティ内に含有されている前記ガスの前記密度を測定することを特徴とする方法。 - 請求項3記載の方法において、
前記高温源を、既知の抵抗値を有した電気抵抗とし、
電圧スケールを、両端子に対して印加するとともに、前記高温源を形成している前記電気抵抗の時間応答性を測定し、
これにより、前記高温源と前記低温源との間の熱抵抗を決定することを特徴とする方法。 - 請求項3記載の方法において、
前記高温源を、既知の抵抗値を有した電気抵抗とし、
正弦波電圧を、両端子に対して印加するとともに、前記電気抵抗の時間応答性を測定し、
これにより、前記高温源と前記キャビティの残部との間の熱抵抗を決定することを特徴とする方法。 - 請求項2記載の方法において、
前記高温源を、ホイートストンブリッジの互いに対向した2つの辺上に取り付けられた2つの電気抵抗とし、
前記ホイートストンブリッジの2つの対向端子を、AC電圧の測定部分とし、
前記ホイートストンブリッジの残りの2つの辺上の各電気抵抗を、前記低温源に対して接触させ、
前記ホイートストンブリッジの前記2つの対向端子上において測定した電圧値を使用することにより、前記高温源の熱的時間応答性を決定し、これにより、前記高温源と前記キャビティの残部との間の熱抵抗を決定することを特徴とする方法。 - 請求項2記載の方法において、
前記高温源を、前記MEMSまたは前記小型デバイスの主要機能の製造のために使用されている製造プロセスを行う際に製造された高温源とすることを特徴とする方法。 - 請求項6〜9のいずれか1項に記載の方法において、
前記ホイートストンブリッジの前記電気抵抗を、前記MEMSまたは前記小型デバイスの主要機能の製造のために使用されている製造プロセスを行う際に製造された電気抵抗とすることを特徴とする方法。 - MEMSまたは封入された小型デバイスを具備したデバイスであって、
前記MEMSまたは前記小型デバイスが、支持体のキャビティ内に収容され、
前記キャビティが、シール手段によってシールされているとともに、外部媒体の圧力に対して曝された際になるであろう密度とは異なる密度でもってガスを含有しており、
このようなデバイスにおいて、
前記キャビティ内に、さらに、密度センサが収容されており、
前記キャビティ内には、加熱構造と、温度測定手段と、が付設されていることを特徴とするデバイス。 - 請求項12記載のデバイスにおいて、
前記MEMSまたは前記小型デバイス、および、前記密度センサが、前記MEMSまたは前記小型デバイスの主要機能の製造のために最適化された製造プロセスを行う際に製造されたものとされていることを特徴とするデバイス。
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