JP2011020881A - 硫酸カルシウム含有材料の酸化カルシウム及び元素硫黄への転換方法、並びに、硫酸カルシウム含有材料のリサイクル方法及びリサイクルシステム - Google Patents

硫酸カルシウム含有材料の酸化カルシウム及び元素硫黄への転換方法、並びに、硫酸カルシウム含有材料のリサイクル方法及びリサイクルシステム Download PDF

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Abstract

【課題】硫酸カルシウムを含有する材料をより低温で酸化カルシウムに転換・回収するとともに、発生した二酸化硫黄ガスを常温で安定な元素硫黄として効率的に転換・回収する方法、及びリサイクルシステムを提供する。
【解決手段】廃石膏等の硫酸カルシウムを含む原料に固体炭素を混合し1000℃以下にて加熱処理することで、原料の少なくとも一部を酸化カルシウムへと転換させるとともに、発生した二酸化硫黄を、硫酸カルシウムを含む原料に固体炭素を混合し1000℃以下にて加熱処理して得られる硫化カルシウムと反応させることで、元素硫黄へと転換させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、硫酸カルシウムを効率的に還元し、酸化カルシウム及び元素硫黄を回収する方法に関する。
硫酸カルシウムを主成分とする石膏ボードは、安価で高い耐熱性を有するため、建築材料として広く用いられている。現在、建築物の解体に伴い発生する大量の廃石膏ボードが、埋め立て処分場で硫酸塩還元菌の作用を受けて硫化水素を発生し、大きな問題となっている。そのため、廃石膏を再利用することが望まれ、例えば、石膏ボード原料に廃石膏を混入させるマテリアルリサイクルが行われている(例えば、非特許文献1参照。)。
しかしながら、石膏ボード原料に廃石膏を混入させるマテリアルリサイクルにおいては、廃石膏が、通常の天然石膏や排煙脱硫石膏と比べ、泥漿調整時の混水量を2倍必要とし、乾燥すべき水の量が増えるため、石膏ボードの生産性が大幅に低下する。また、廃石膏は、結晶径が微細で、比重が軽いため、輸送及び貯蔵の架台が石膏ボードのリサイクル率向上の障害となっている。
廃石膏のマテリアルリサイクルの他の形態として、廃石膏をセメント原料やアルカリ土壌改良材に利用することも提案されているが(例えば、非特許文献2参照。)、カルシウム資源の利用期間を延長できるものの、最終的には埋め立て処分され、硫化水素の発生原となる虞があり、やはり問題がある。
一方、廃石膏の一部を銅の精錬や硫酸の生成等に用いるとともに、一部を再生石膏ボードとして再利用する、リサイクルシステムも提案されている(特許文献1参照。)。しかしながら、当該リサイクルシステムでは、廃石膏の用途が限定されており、廃石膏をより多岐に使用できる形態とすることが望まれている。
このような問題を解決する手段として、廃石膏を有用化合物に転換するケミカルリサイクルが注目されている(例えば、非特許文献3〜7参照。)。ケミカルリサイクルによれば、廃石膏から、各種機能性物質を合成するための有用な出発物質(例えば、酸化カルシウムや元素硫黄)を回収することができるため、廃石膏のリサイクル形態としては最も有用な形態と考えられる。
特開2006−193342号公報
西美知男、「セッコウボードのリサイクルの現状と課題」、Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan, 13, 469-472, 2006 C.A. Strydom et al. "Thermogravimetric studies of the synthesis of CaS from gypsum, CaSO4・2H2O and phosphogypsum", Journal of Thermal Analysis, Vol. 49, 1501-1507, 1997 R. Kuusik et al. "Thermal decomposition of calcium sulfate in carbon monoxide", Journal of Thermal Analysis, Vol. 30, 187-193, 1985 Iv. Gruncarov et al. "Effects of some admixtures on the decomposition of calcium sulphate", Journal of Thermal Analysis, Vol. 33, 597-602, 1988 Satoshi Okumura et al. "Recovery of CaO by Reductive Decomposition of Spent Gypsum in a CO-CO2-N2 Atmosphere", Ind. Eng. Chem. Res. 42, 6046-6052, 2003 三原 直人ら、「COおよびH2雰囲気下でのセッコウの還元熱分解により再生したCaOのSO2吸収反応特性」、Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan, 11, 272-278, 2004 三原 直人ら、「一酸化炭素雰囲気下でのセッコウの還元分解に及ぼす酸化鉄の影響」、Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan, 13, 51-58, 2006
非特許文献3〜7に開示された廃石膏のケミカルリサイクル技術は、水素や一酸化炭素を含む合成ガスを用いて廃石膏の還元を行うことにより、廃石膏を酸化カルシウム等に転換させるものである。しかしながら、当該合成ガスは容易に得られるものではなく、主に化石燃料及びバイオマスのガス化によって合成しなければならず、コストが増大するという問題があった。また、廃石膏から酸化カルシウムへの変換過程で生成する硫黄含有ガスは、揮発性の高い硫化水素又は二酸化硫黄であるため、廃棄ガスのクリーニングが必要となり、これがリサイクルシステムのコスト増へと繋がっていた。さらに、上記合成ガスの燃焼性と毒性のため,それらガスを利用する際には十分な安全管理が必要であり,低い処理コストで効率的に廃石膏を有用物質に転換させる技術が望まれていた。
本発明は、従来の廃石膏のケミカルリサイクルが抱える問題を解決することを課題とし、より詳細には、硫酸カルシウムを含有する材料をより低温で酸化カルシウムに転換・回収するとともに、発生した二酸化硫黄ガスを常温で安定な元素硫黄として効率的に転換・回収する方法、及びリサイクルシステムを提供することを課題とする。
本発明者らは、廃石膏の主成分である硫酸カルシウムを、効率的に酸化カルシウム及び元素硫黄に転換させる方法について研究を進めた結果、以下の知見を得た。
(1)硫酸カルシウムを還元させる還元剤として固体炭素を用いると、従来よりも低温で硫酸カルシウムを酸化カルシウムに転換できる。
(2)固体炭素を用いた硫酸カルシウムの還元にかかる反応経路につき、以下の通りに特定した。すなわち、固体炭素を用いた硫酸カルシウムの還元において、まず、硫酸カルシウムが硫化カルシウムに転換される(下記反応式(1))。硫化カルシウムは、残存している硫酸カルシウムと反応することにより、酸化カルシウムと二酸化硫黄とに転換される(下記反応式(2))。
CaSO+2C→CaS+2CO … (1)
3CaSO+CaS→4CaO+4SO … (2)
(3)固体炭素の添加量には適切な範囲が存在し、当該適切な範囲において、無駄なく効率的に硫酸カルシウムを酸化カルシウムに転換できる。
(4)上記反応式(2)において発生した二酸化硫黄ガスは、硫化カルシウムと反応させることにより、効率的に元素硫黄に転換できる。
(5)硫化カルシウムを用いて二酸化硫黄ガスを元素硫黄に転換する反応経路を以下のように特定した。すなわち、二酸化硫黄ガスと硫化カルシウムとが反応することで、元素硫黄と硫酸カルシウムとに転換される(下記反応式(3))。
2SO+CaS→S+CaSO … (3)
(6)知見4において用いられる硫化カルシウムは、上記反応式(1)と同様の反応により得られたものを用いることができる。すなわち、固体炭素による還元で硫酸カルシウムを硫化カルシウムに転換し、これを用いて二酸化硫黄を元素硫黄に転換するシステムとすることで、システム全体において、材料を併用することができ、効率的なリサイクルシステムとすることができる。
(7)固体炭素の添加量には適切な範囲が存在し、当該適切な範囲において、無駄なく効率的に硫酸カルシウムを硫化カルシウムに転換できる。
(8)知見5において得られる硫酸カルシウムは、再び固体炭素と混合されて還元反応に供することができる。これにより、硫酸カルシウムを無駄なく処理することができる。
本発明は上記知見に基づいてなされたものである。すなわち、
第1の本発明は、硫酸カルシウムを含む原料に固体炭素を混合し、1000℃以下にて加熱処理する、硫酸カルシウム含有材料の酸化カルシウムへの転換方法である。
第1の本発明において、1000℃以下にて加熱処理することにより、前記硫酸カルシウムの一部を硫化カルシウムに転換し、該硫化カルシウムと硫酸カルシウムの一部とを反応させることにより、硫酸カルシウムが酸化カルシウムへと転換されることが好ましい。
第1の本発明において、加熱処理の時間が0分以上であることが好ましい。ここに、「加熱処理時間が0分」とは、1000℃以下の所定の温度に達した後の保持時間が0分ということである。すなわち、例えば、1000℃で加熱処理する場合、1000℃に達するまでの昇温過程で、硫酸カルシウムを酸化カルシウムへと転換することができる。
第1の本発明において、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素との混合比が、モル比で、C/Ca≦1.0であることが好ましい。
第1の本発明において、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素との混合比が、モル比で、C/Ca=0.5であることがより好ましい。
第2の本発明は、硫酸カルシウムを含む原料に固体炭素を混合し1000℃以下にて加熱処理して得られる硫化カルシウムと、二酸化硫黄と、を1000℃以下にて加熱処理する、二酸化硫黄の元素硫黄への転換方法である。
第2の本発明において、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素との混合比が、モル比で、C/Ca≧2.0であることが好ましい。
第3の本発明は、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素とを混合して混合物とする混合工程、得られた混合物を1000℃以下にて加熱処理し、当該混合物の少なくとも一部を酸化カルシウム及び二酸化硫黄に転換させる、第一加熱工程、及び、当該第一加熱工程における加熱処理により得られた二酸化硫黄と、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素との混合物を1000℃以下にて加熱処理して得られる硫化カルシウムと、を1000℃以下にて加熱処理して、元素硫黄及び硫酸カルシウムに転換させる、第二加熱工程、を備える、硫酸カルシウム含有材料のリサイクル方法である。
第3の本発明において、第二加熱工程において得られた硫酸カルシウムが、混合工程に戻され、固体炭素と混合されることが好ましい。
第4の本発明は、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素とを混合して混合物とする混合手段、得られた混合物を1000℃以下にて加熱処理し、当該混合物の少なくとも一部を酸化カルシウム及び二酸化硫黄に転換させる、第一加熱手段、及び、当該第一加熱手段における加熱処理により得られた二酸化硫黄と、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素との混合物を1000℃以下にて加熱処理して得られる硫化カルシウムと、を1000℃以下にて加熱処理して、元素硫黄及び硫酸カルシウムに転換させる、第二加熱手段、を備える、硫酸カルシウム含有材料のリサイクルシステムである。
第4の本発明において、第二加熱手段において得られた硫酸カルシウムが、混合手段に戻され、固体炭素と混合されることが好ましい。
第1の本発明によれば、硫酸カルシウムを還元する際、還元剤として固体炭素を用いているため、従来よりも低温における硫酸カルシウムの還元が可能となり、硫酸カルシウムを効率的に酸化カルシウムに転換することができる。また、従来用いられていた合成ガスと比較し、固体炭素は安価で取扱も容易であり、硫酸カルシウムを大量に処理する場合であっても、低コスト且つ安全に処理することができる。
第2の本発明によれば、固体炭素を用いて硫酸カルシウムを還元した場合に発生する二酸化硫黄を、硫酸カルシウムの還元により得られた硫化カルシウムと反応させることで、適切に元素硫黄へと転換することができる。また、他から原料を別途供給することなく、固体炭素を用いた硫酸カルシウムの還元により得られた化合物の一部を流用して、無駄なく二酸化硫黄を元素硫黄に転換することもできる。さらに、従来用いられていた合成ガスと比較し、固体炭素は安価で取扱も容易であり、硫酸カルシウムを大量に処理する場合であっても、低コスト且つ安全に処理することができる。
第3又は第4の本発明によれば、上記第1の本発明にかかる硫酸カルシウムの酸化カルシウムへの転換方法と、第2の本発明にかかる二酸化硫黄の元素硫黄への転換方法とを組み合わせて、原料として固体炭素及び硫酸カルシウムのみを用いて、効率的に酸化カルシウム及び元素硫黄を回収することができる。また、最終生成物には硫酸カルシウムが含まれ、これを再び炭素還元に供することができるので、原料に無駄が生じない。また、従来用いられていた合成ガスと比較し、固体炭素は安価で取扱も容易であり、硫酸カルシウムを大量に処理する場合であっても、低コスト且つ安全に処理することができる。また、最終的に生成する化合物に有害なガス等が含まれず、環境負荷が小さい。従って、低コストで安全且つ効率的なケミカルリサイクルが実現できる。
硫酸カルシウム含有材料のケミカルリサイクルにかかる各工程を説明するための図である。 硫酸カルシウム含有材料のケミカルリサイクルにかかるリサイクルシステムを示す概略図である。 熱処理温度の変化による、試料中のカルシウムの形態の変化を示すための図である。 炭素添加率を変化させて熱処理した場合における、試料中のカルシウムの形態の変化を示すための図である。 沈着物のX線回折による同定結果である。
本発明にかかる硫酸カルシウム含有材料の酸化カルシウムへの転換方法、及び二酸化硫黄の元素硫黄への転換方法は、例えば、硫酸カルシウム含有材料のリサイクル方法及びリサイクルシステムに組み込まれる。以下、当該リサイクル方法及びリサイクルシステム全体を説明しつつ、硫酸カルシウムの酸化カルシウムへの転換方法や二酸化硫黄の元素硫黄への転換方法について説明する。
1.硫酸カルシウム含有材料のリサイクル方法
図1は、硫酸カルシウム含有材料(特に硫酸カルシウム)をケミカルリサイクルする場合における、リサイクル方法の各工程を示すフローチャートである。図1に示すように、本発明にかかる硫酸カルシウムのリサイクル方法は、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素とを混合して混合物とする混合工程(工程S1)、得られた混合物を1000℃以下にて加熱処理し、混合物の少なくとも一部を酸化カルシウム及び二酸化硫黄に転換させる、第一加熱工程(工程S2)、及び、当該工程S2における加熱処理により得られた二酸化硫黄と、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素との混合物を1000℃以下にて加熱処理して得られる硫化カルシウムと、を1000℃以下にて加熱処理して、元素硫黄及び硫酸カルシウムに転換させる、第二加熱工程(工程S3)、を備えている。
また、工程S3において得られた硫酸カルシウムは、再び工程S1等に戻され、固体炭素と混合される。
以下、工程毎に説明する。
1.1.混合工程(工程S1)
工程S1は、硫酸カルシウムを含む原料(特に硫酸カルシウム)と固体炭素とを混合して混合物とする工程である。工程S1において、硫酸カルシウムと固体炭素とは、従来公知の混合方法により混合することができ、例えば、粉体状とした硫酸カルシウムと固体炭素とを混合機内に供給し、混合機を稼働させて混合することができる。用いる硫酸カルシウムを含む原料の具体例としては、廃石膏等を例示することができる。当該原料は、適度に粉砕されて粉体とされることが好ましい。例えば、微細な原料及び固体炭素を用いることで、硫酸カルシウムと固体炭素とが均一に混合されるので、硫酸カルシウムの転換反応を効率的に行うことができる。
硫酸カルシウムと固体炭素との混合比は、モル比で、C/Ca≦1.0であることが好ましく、C/Ca=0.5であることが特に好ましい。混合比を適切な比率とすることで、下記第一加熱工程において、硫酸カルシウムを無駄なく適切に酸化カルシウムへと転換することができる。
1.2.第一加熱工程(工程S2)
工程S2は、工程S1により得られた混合物を1000℃以下にて加熱処理し、混合物の少なくとも一部を酸化カルシウム及び二酸化硫黄に転換させる工程である。
工程S2においては、下記反応式(1)、(2)により、硫酸カルシウムの少なくとも一部が酸化カルシウム及び二酸化硫黄に転換される。
CaSO+2C→CaS+2CO … (1)
3CaSO+CaS→4CaO+4SO … (2)
工程S2における加熱処理後、適切な炭素混合比を選択することにより酸化カルシウムを主成分とする混合物を得ることが出来る。
工程S2における加熱処理温度は、低すぎると酸化カルシウムへの転換反応が抑制されるため、800℃以上とすることが好ましい。加熱処理雰囲気は、硫酸カルシウムを適切に酸化カルシウム等に転換可能な雰囲気であれば特に限定されるものではないが、窒素等の不活性ガス雰囲気(不活性ガス流通下)にて加熱処理を行うことが好ましい。加熱処理時間としては、硫酸カルシウムを適切に酸化カルシウム等に転換可能であれば特に限定されるものではなく、0分以上とすればよいが、反応をさらに十分に進行させる観点から、60分以上とすることが好ましい。加熱処理時間の上限は特に限定されない。尚、工程S2において、加熱処理時間が0分とは、1000℃以下の所定の温度に達した後の保持時間が0分ということである。すなわち、例えば、1000℃で加熱処理する場合、1000℃に達するまでの昇温過程で、硫酸カルシウムを酸化カルシウムへと転換することができる。工程S2は公知の加熱処理方法を適用することができる。
1.3.第二加熱工程(工程S3)
工程S3は、工程S2における加熱処理により得られた二酸化硫黄と、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素との混合物を1000℃以下にて加熱処理して得られる硫化カルシウムと、を1000℃以下にて加熱処理して、元素硫黄及び硫酸カルシウムに転換させる工程である。
工程S3においては、下記反応式(3)により、二酸化硫黄が元素硫黄に転換される。
2SO+CaS→S+CaSO … (3)
工程S3における加熱処理後、元素硫黄と硫酸カルシウムとを分離することで、二酸化硫黄から元素硫黄を得ることができる。工程S3における加熱処理後、元素硫黄は気相に放出されて、硫酸カルシウムと分離され、その後に冷却部で凝縮して、固体元素硫黄として回収される。
工程S3において、二酸化硫黄と硫化カルシウムとを加熱処理する温度は、好ましくは800℃以上1000℃以下である。加熱処理雰囲気は、二酸化硫黄を適切に元素硫黄に転換可能な雰囲気であれば特に限定されるものではないが、窒素等の不活性ガス雰囲気(不活性ガス流通下)にて加熱処理を行うことが好ましい。加熱処理時間としては、二酸化硫黄を適切に元素硫黄に転換可能であれば特に限定されるものではなく、0分以上とすればよいが、反応をさらに十分に進行させる観点から、60分以上とすることが好ましい。加熱処理時間の上限は特に限定されない。尚、工程S2と同様に、加熱処理時間が0分とは、1000℃以下の所定の温度に達した後の保持時間が0分ということである。工程S3は公知の加熱処理方法を適用することができる。
工程S3においては、二酸化硫黄の元素硫黄への転換のために、硫化カルシウムが用いられる。この硫化カルシウムは工程S2において残った未反応の硫化カルシウム(上記反応式(1))を流用してもよいし、硫酸カルシウムを硫化カルシウムに転換させる上記反応式(1)を行う別工程(第三加熱工程)S4を設けることで、硫化カルシウムを得てもよい。工程S4により硫化カルシウムを得る場合は、硫酸カルシウムと固体炭素との混合比を調整することが好ましい。具体的には、硫酸カルシウムと固体炭素との混合比を、モル比で、C/Ca>2.0とすることが好ましい。当該混合比にて混合された混合物を、加熱処理に供することで、硫酸カルシウムを硫化カルシウムに効率的に転換することができる。この場合の加熱処理温度は、1000℃以下、好ましくは800℃以上1000℃以下である。加熱処理温度が低すぎると硫化カルシウムへの転換反応が遅くなる虞があり、高すぎると得られる硫化カルシウムの焼結が進行し、反応性が低下する。
工程S3を経て得られた元素硫黄及び硫酸カルシウムのうち、硫酸カルシウムについては、再び工程S1に供されることが好ましい。すなわち、工程S3により得られた硫酸カルシウムと固体炭素とが混合物とされて、工程S2に供される。また、工程S3により得られた硫酸カルシウムと固体炭素とを混合して、上記反応式(1)で示される反応を行い、硫化カルシウムを得て、これを工程S3に供してもよい。
本発明にかかる硫酸カルシウムを含有する原料のリサイクル方法は、上記工程S1〜S3、及び任意の別工程を備えることで、硫酸カルシウムを効率的に酸化カルシウム及び元素硫黄に転換することができる。硫酸カルシウムの転換反応においては還元剤として固体炭素を用いているため、従来よりも低コスト且つ安全に転換反応を行うことができ、また、従来よりも低温度にて効率的に転換反応を行うことができる。さらに、各工程において用いられる原料は、すべて硫酸カルシウムと固体炭素との反応により得られるものであり、別途原料を調達する必要がない。さらに、工程S3により得られる硫酸カルシウムが再び各工程に供されるため、廃棄材料を低減することができる。
2.硫酸カルシウム含有材料のリサイクルシステム
図2に示すように、本発明にかかる硫酸カルシウムを含む原料のリサイクルシステム100(以下、単に「リサイクルシステム100」という場合がある。)は、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素とを混合して混合物とする混合手段10、得られた混合物を1000℃以下にて加熱処理し、当該混合物の少なくとも一部を酸化カルシウム及び二酸化硫黄に転換させる、第一加熱手段21、及び、当該第一加熱手段21における加熱処理により得られた二酸化硫黄と、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素との混合物を1000℃以下にて加熱処理して得られる硫化カルシウムと、を1000℃以下にて加熱処理して、元素硫黄及び硫酸カルシウムに転換させる、第二加熱手段22、を備えている。
また、第二加熱手段22において得られた硫酸カルシウムは、混合手段10等に戻され、固体炭素と混合される。
以下、構成毎に説明する。
2.1.混合手段10
混合手段10は、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素とを混合して混合物とする手段であり、原料と固体炭素とを適切に混合可能な手段であれば特に限定されずに用いることができる。例えば、公知の混合機を用いることができる。固体炭素の好ましい形態や原料と固体炭素との混合比等については、上記混合工程S1で説明したものと同様であるので説明を省略する。
2.2.第一加熱手段21
第一加熱手段21は、混合手段10により得られた混合物を1000℃以下にて加熱処理し、当該混合物の少なくとも一部を酸化カルシウム及び二酸化硫黄に転換させる手段である。第一加熱手段21の材料入側から供給された混合物は、第一加熱手段21の内部において加熱処理され、転換反応に供される。第一加熱手段21における転換反応の詳細や反応条件等は上記第一加熱工程S2で説明したものと同様であるので、説明を省略する。第一加熱手段21の形態は、特に限定されるものではなく、公知の加熱装置を用いることができ、例えば、固定床型、流動床型や移動床型の加熱炉等とすることができる。大量の混合物を連続的に加熱処理する観点からは、連続移動床型の加熱装置を用いることが好ましい。
2.3.第二加熱手段22
第二加熱手段22は、第一加熱手段21における加熱処理により得られた二酸化硫黄と、硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素との混合物を1000℃以下にて加熱処理して得られる硫化カルシウムと、を1000℃以下にて加熱処理して、元素硫黄及び硫酸カルシウムに転換させる手段である。第二加熱手段22の材料入側から供給された二酸化硫黄は、第二加熱手段22の内部において加熱処理に供され、互いに反応させられる。第二加熱手段22における転換反応の詳細や反応条件等は上記第二加熱工程S3で説明したものと同様であるので、説明を省略する。第二加熱手段22の形態は、特に限定されるものではなく、公知の加熱装置を用いることができ、例えば、固定床型、流動床型や移動床型の加熱炉等とすることができる。大量の混合物を連続的に加熱処理する観点からは、連続移動床型の加熱装置を用いることが好ましい。
第二加熱手段22においては、二酸化硫黄の元素硫黄への転換のために、硫化カルシウムが用いられる。この硫化カルシウムは第一加熱手段21の転換反応を経て残存した硫化カルシウム(上記反応式(1))を流用してもよいし、硫酸カルシウムを硫化カルシウムに転換させる上記反応式(1)を行う第三加熱手段23を設けることで、硫化カルシウムを得てもよい。第三加熱手段23により硫化カルシウムを得る転換反応、反応条件等は、上記別工程S4で説明したものと同様であるので、説明を省略する。第三加熱手段23についても、具体的な形態が特に限定されるものではなく、公知の加熱装置を用いることができ、例えば、固定床型、流動床型や移動床型の加熱炉等とすることができる。
第二加熱手段22においては、加熱処理後、元素硫黄と硫酸カルシウムとを分離する分離手段30が備えられていてもよい。分離手段30の形態としては、加熱装置から排出されるガスの冷却処理が可能な手段が考えられる。これにより、元素硫黄蒸気が凝縮し、固体の元素硫黄が得られる。すなわち、二酸化硫黄から容易に元素硫黄を得ることができる。一方、第二加熱手段22により得られた硫酸カルシウムは、混合手段10や第三加熱手段23に供給され、再び転換反応に供されることが好ましい。
本発明にかかるリサイクルシステム100は、上記構成を備えることで、硫酸カルシウムを効率的に酸化カルシウム及び元素硫黄に転換することができる。硫酸カルシウムの転換反応においては還元剤として固体炭素を用いているため、従来よりも低コスト且つ安全に転換反応を行うことができ、また、従来よりも低温度にて効率的に転換反応を行うことができる。さらに、各手段において反応に供される原料は、すべて硫酸カルシウムと固体炭素との反応により得られるものであり、別途原料を調達する必要がない。さらに、第二加熱手段22により得られる硫酸カルシウムが再び上流側の手段に戻されて転換反応に供されるため、システム全体からの廃棄分を低減することができる。
以下、硫酸カルシウムから酸化カルシウム及び元素硫黄を得るための、各転換反応について、実施例に基づいて詳細に説明する。
<硫酸カルシウム→酸化カルシウムへの転換>
(実施例1)
硫酸カルシウム(ナカライテスク社製 GR、粒径208μm未満)に対して、炭素粒子(平均粒子径30μm)をモル比でC/Ca=0.5となるように混合して混合物を得た。尚、本願における硫酸カルシウムの粒径は,標準篩で測定した値である。また、炭素粒子の平均粒子径とは、レーザー回折・散乱式の測定に基づいて得られる平均粒子径のことである。
得られた混合物を、アルミナボードに乗せて、内径30mmのステンレス鋼管を反応器とする横型管状炉(いすゞ社製)に入れ、窒素を800ml−NTP/minで供給して置換した後、10℃/minで昇温し、それぞれ、870℃、970℃、1000℃に到達した後、冷却した。
得られた試料中のカルシウムの形態を図3に示す。870℃では、未反応の硫酸カルシウムが63%を占めるが、温度上昇により反応が進行し、1000℃ではCaの87%を酸化カルシウムに転換することができた。酸化カルシウムの生成は、硫酸カルシウムと硫化カルシウムとの反応で進行することから、硫酸カルシウムに対してモル比でC/Ca=0.5の炭素を添加すると、熱処理に伴い生成する硫化カルシウム量と未反応の硫酸カルシウム量が、酸化カルシウムの生成反応に適した割合になる。
(実施例2)
実施例1において、加熱温度を1000℃とし、C/Ca比を0〜1.0の間で変化させた場合の試料中のカルシウムの形態の変化を図4に示す。C/Ca比が低いと硫酸カルシウムが占める割合が多く、高いとCaSへの転化割合が増えている。C/Ca<0.5では、硫化カルシウムの生成量が不足であるために、最終的に硫酸カルシウムが残留しており、一方、C/Ca>0.5では、硫化カルシウムの生成量が多すぎたために、最終的に硫化カルシウムが残留している。しかしながら、いずれの混合比においても、硫酸カルシウムの少なくとも一部を酸化カルシウムに転換可能であることが確認された。そして、上記結果から硫酸カルシウムは固体炭素との加熱処理により、下記反応式(1)、(2)によって酸化カルシウムに転換されることが分かった。
CaSO+2C→CaS+2CO … (1)
3CaSO+CaS→4CaO+4SO … (2)
<二酸化硫黄→元素硫黄への転換>
(実施例3)
硫酸カルシウム(ナカライテスク社製 GR)に対して、炭素粒子(平均粒子径30μm)を、モル比で、C/Ca=8.0となる割合で混合して混合物を得た。
得られた混合物を、アルミナボードに乗せて、内径20mmの石英管を反応器とする横型管状炉(いすゞ社製)に入れ、窒素を25ml−NTP/minで供給して置換した後、10℃/minで1000℃まで昇温し、保持することなく冷却して硫化カルシウムを得た。
実施例1で示したC/Ca=0.5で混合した試料を乗せたアルミナボード後段に、得られた硫化カルシウム試料を充填した。その後、実施例1と同様の条件で加熱処理を行い、実施例1にかかる試料から二酸化硫黄を生成させ、後段の硫化カルシウム充填層に接触、反応させた。その際、加熱部外の低温度部位に、黄色の沈着物が確認された。この沈着物は、図5に示すように、X線回折による同定の結果、元素硫黄であることが確認された。すなわち、硫酸カルシウムと固体炭素との加熱処理により発生した二酸化硫黄は、下記反応式(3)により、元素硫黄に転換されることが分かった。
2SO+CaS→S+CaSO … (3)
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う、硫酸カルシウム含有材料の酸化カルシウム及び元素硫黄への転換方法、並びに、硫酸カルシウム含有材料のリサイクル方法及びリサイクルシステムもまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明によれば、廃石膏ボード等の硫酸カルシウム含有材料を効率的に酸化カルシウム及び元素硫黄に転換することができる。これにより、硫酸カルシウム含有材料の効率的なケミカルリサイクルが可能となり、硫酸カルシウム含有材料の廃棄等による環境負荷を低減することが可能となる。
S1 混合工程
S2 第一加熱工程
S3 第二加熱工程
S4 第三加熱工程
10 混合手段
21 第一加熱手段
22 第二加熱手段
23 第三加熱手段
30 分離手段
100 リサイクルシステム

Claims (11)

  1. 硫酸カルシウムを含む原料に固体炭素を混合し、1000℃以下にて加熱処理する、硫酸カルシウムを含む原料の酸化カルシウムへの転換方法。
  2. 1000℃以下にて加熱処理することにより、前記硫酸カルシウムの一部を硫化カルシウムに転換し、該硫化カルシウムと前記硫酸カルシウムの一部とを反応させることにより、硫酸カルシウムが酸化カルシウムへと転換される、請求項1に記載の転換方法。
  3. 前記加熱処理の時間が0分以上である、請求項1または2に記載の転換方法。
  4. 前記硫酸カルシウムを含む原料と前記固体炭素との混合比が、モル比で、C/Ca≦1.0である、請求項1〜3のいずれかに記載の転換方法。
  5. 前記硫酸カルシウムを含む原料と前記固体炭素との混合比が、モル比で、C/Ca=0.5である、請求項4に記載の転換方法。
  6. 硫酸カルシウムを含む原料に固体炭素を混合し1000℃以下にて加熱処理して得られる硫化カルシウムと、二酸化硫黄と、を1000℃以下にて加熱処理する、二酸化硫黄の元素硫黄への転換方法。
  7. 前記硫酸カルシウムを含む原料と前記固体炭素との混合比が、モル比で、C/Ca≧2.0である、請求項6に記載の転換方法。
  8. 硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素とを混合して混合物とする混合工程と、
    得られた前記混合物を1000℃以下にて加熱処理し、該混合物の少なくとも一部を酸化カルシウム及び二酸化硫黄に転換させる、第一加熱工程と、
    該第一加熱工程における加熱処理により得られた二酸化硫黄と、前記硫酸カルシウムを含む原料と前記固体炭素との混合物を1000℃以下にて加熱処理して得られる硫化カルシウムと、を1000℃以下にて加熱処理して、元素硫黄及び硫酸カルシウムに転換させる、第二加熱工程と、
    を備える、硫酸カルシウムを含む原料のリサイクル方法。
  9. 前記第二加熱工程において得られた硫酸カルシウムが、前記混合工程に戻され、前記固体炭素と混合される、請求項8に記載のリサイクル方法。
  10. 硫酸カルシウムを含む原料と固体炭素とを混合して混合物とする混合手段と、
    得られた前記混合物を1000℃以下にて加熱処理し、該混合物の少なくとも一部を酸化カルシウム及び二酸化硫黄に転換させる、第一加熱手段と、
    該第一加熱手段における加熱処理により得られた二酸化硫黄と、前記硫酸カルシウムを含む原料と前記固体炭素との混合物を1000℃以下にて加熱処理して得られる硫化カルシウムと、を1000℃以下にて加熱処理して、元素硫黄及び硫酸カルシウムに転換させる、第二加熱手段と、
    を備える、硫酸カルシウム含有材料のリサイクルシステム。
  11. 前記第二加熱手段において得られた硫酸カルシウムが、前記混合手段に戻され、前記固体炭素と混合される、請求項10に記載のリサイクルシステム。
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