JP2011017923A - 導光板、バックライト、ディスプレイ装置、照明装置および導光板の製造方法 - Google Patents

導光板、バックライト、ディスプレイ装置、照明装置および導光板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】演色性や色再現性を向上する導光板、バックライト、ディスプレイ装置、照明装置および導光板の製造方法を提供する。
【解決手段】導光板1は、第1の部分4aと、第2の部分4bとを備え、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能であることを特徴とする。第1の部分4aは、主面4a1を有し、かつ第1の屈折率を有する。第2の部分4bは、第1の部分4aに主面4a1側から見て周期的に形成され、かつ第1の屈折率と異なる第2の屈折率を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、導光板、バックライト、ディスプレイ装置、照明装置および導光板の製造方法に関する。
近年、青色LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)や紫外LEDといった短波長のLEDと、これらのLEDからの光によって蛍光を発する蛍光体とを用いた白色LEDが開発されている。このような白色LEDは、たとえば導光板の光源として用いられている。
現在流通する白色LEDは、青色LEDとYAG系の黄色蛍光体とを組み合わせている。赤色の光成分が相対的に少ないため、色再現性や演色性が悪いという問題があった(たとえば非特許文献1、2)。
また、導光板において、光源からの光を効率良く利用するために、互いに屈折率が異なる2つの物質である円柱体と空気層とが、所定のピッチで規則正しく繰り返して並んだ構造の導光板が開示されている(たとえば特許文献1)。
特開2008−140688号公報
末永良馬、「GaN系高輝度LEDの開発動向とその応用」、O plus E vol.26, No.3、2004年3月、p.269-274 石渡俊男、「白色発光ダイオード用蛍光体の開発」、JETI vol.55, No.7、2007年、p8-11
しかしながら、上記特許文献1では、所望の波長の光の強度だけでなく、他の波長の光の強度も強めている。つまり、所望の波長の光のみの強度を高めることができない。このため、上記特許文献1の導光板を通して出てくる光は、演色性や、色再現性が低いという問題があった。
ここで、「演色性」とは、物体を照らしたときの反射光の見え方がいかに自然に近いかの尺度である。「色再現性」とは、表示装置として用いる場合に本来の色を表しているかの尺度となる。なお、演色性がよいほど色再現性もよくなるのが一般的である。
それゆえ本発明の目的は、演色性や色再現性を向上する導光板、バックライト、ディスプレイ装置、照明装置および導光板の製造方法を提供することである。
本発明者は、演色性や色再現性を向上するために、従来成分が相対的に少なかった赤色の光の強度を相対的に高くすることが必要と考え、赤色の光の強度を高めるために鋭意研究した。その結果、導光板の構造を工夫して611nm以上700nm以下の波長の光を選択的に高めることによって、赤色の光の強度を選択的に高め、演色性や色再現性を向上できることを見い出した。
すなわち、本発明の導光板は、第1の部分と、第2の部分とを備え、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能であることを特徴とする。第1の部分は、主面を有し、かつ第1の屈折率を有する。第2の部分は、第1の部分に主面側から見て周期的に形成され、かつ第1の屈折率と異なる第2の屈折率を有する。
また、本発明の導光板の製造方法は、以下の工程を備え、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能であることを特徴とする。主面を有し、かつ第1の屈折率を有する第1の部分を準備する。第1の屈折率と異なる第2の屈折率を有する第2の部分を、第1の部分に主面側から見て周期的に形成する。
本発明の導光板およびその製造方法によれば、互いに異なる屈折率の第1および第2の部分を備えているので、導光板に入射した光の波長の強度比を変換することができる。本発明者は、鋭意研究した結果、波長の強度比の変換の際に、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能であることを見い出した。これにより、従来少なかった赤色の光の強度比を選択的に高めることができるので、導光板から出射する光の演色性や色再現性を向上することができる。
ここで、上記「光の強度」とは、マルチチャンネル分光器により測定される値を意味する。
上記導光板において好ましくは、第2の部分は、正方格子状に配置され、第1の屈折率をn1、第2の部分の周期をΛとした場合に、n1×Λ、n1×Λ/(2)1/2、およびn1×Λ/2で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下である。
本発明者は鋭意研究の結果、第2の部分が正方格子状に配置される場合には、第1の屈折率n1と第2の部分の周期Λとの関係を上記のように制御することで、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能であることを見い出した。このため、演色性や色再現性を向上するための構造を特定することができる。
上記導光板において好ましくは、第2の部分は、三角格子状に配置され、第1の屈折率をn1、第2の部分の周期をΛとした場合に、n1×Λ×(3)1/2/2、n1×Λ/2、およびn1×Λ×(3)1/2/4で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下である。
本発明者は鋭意研究の結果、第2の部分が三角格子状に配置される場合には、第1の屈折率n1と第2の部分の周期Λとの関係を上記のように制御することで、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能であることを見い出した。このため、演色性や色再現性を向上するための構造を特定することができる。
上記導光板において好ましくは、第2の部分は、孔または突起部である。これにより、第2の部分を容易に形成することができる。
上記導光板において好ましくは、650nmの波長の光の強度が、第2の部分がない場合に比べて10%以上向上する。
本発明の導光板の構造を備えることにより、650nmの波長の光の強度を上記のように向上することができる。
本発明のバックライトは、上記いずれかに記載の導光板を備えている。本発明のバックライトによれば、演色性や色再現性を向上することができる導光板を備えているので、バックライトの演色性や色再現性を向上することができる。
本発明のディスプレイ装置は、上記いずれかに記載の導光板を備えている。本発明のディスプレイ装置によれば、演色性や色再現性を向上することができる導光板を備えているので、ディスプレイ装置の色再現性を向上することができる。
本発明の照明装置は、上記いずれかに記載の導光板を備えている。本発明の照明装置によれば、演色性や色再現性を向上することができる導光板を備えているので、照明装置の演色性を向上することができる。
本発明の導光板、バックライト、ディスプレイ装置、照明装置および導光板の製造方法によれば、演色性や色再現性を向上することができる。
本発明の実施の形態1における導光板を概略的に示す平面図である。 図1におけるII−II線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態1における導光板において第2の部分が正方格子状に配置され、1次の回折光が放出されるときの波数ベクトルを示す模式図である。 本発明の実施の形態1における導光板において第2の部分が正方格子状に配置され、2次の回折光が放出されるときの波数ベクトルを示す模式図である。 本発明の実施の形態1における導光板において第2の部分が正方格子状に配置され、2次の回折光が放出されるときの波数ベクトルを示す模式図である。 比較例の導光板を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1の変形例1における導光板を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態1の変形例2における導光板を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態1の変形例3における導光板を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1の変形例4における導光板を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1の変形例5における導光板を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2における導光板を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態2における導光板において第2の部分が三角格子状に配置され、1次の回折光が放出されるときの波数ベクトルを示す模式図である。 本発明の実施の形態2における導光板において第2の部分が三角格子状に配置され、2次の回折光が放出されるときの波数ベクトルを示す模式図である。 本発明の実施の形態2における導光板において第2の部分が三角格子状に配置され、2次の回折光が放出されるときの波数ベクトルを示す模式図である。 本発明の実施の形態3におけるバックライトを概略的に示す平面図である。 図16におけるXVII−XVII線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態3の変形例1におけるバックライトを概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態3の変形例2におけるバックライトを概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態3の変形例3におけるバックライトを概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態3の変形例4におけるバックライトを概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態3の変形例5におけるバックライトを概略的に示す断面図である。 比較例におけるバックライトを概略的に示す断面図である。 (a)は、本発明の実施の形態4における照明装置を概略的に示す斜視図であり、(b)は(a)において矢印XXIV(b)からみたときの状態を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態5におけるディスプレイ装置を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態5におけるディスプレイ装置を備えた携帯電話機を概略的に示す平面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1〜図5を参照して、本実施の形態における導光板1について説明する。図1および図2に示すように、導光板1は、第1の部分4aと第2の部分4bとを備えている。第1の部分4aは、主面4a1と、主面4a1と反対側の裏面4a2とを有している。主面4a1は、光を取り出す面である。第2の部分4bは、第1の部分4aに主面4a1側から見て(主面4a1を平面的に見て)周期的に形成されている。
第1の部分4aは、第1の屈折率n1を有している。第2の部分4bは、第1の屈折率n1と異なる第2の屈折率n2を有している。第1の部分4aと第2の部分4bとの屈折率の差(△n=n1−n2)の絶対値は、大きいほど好ましい。第1の部分4aと第2の部分4bとの屈折率の差△nの絶対値は、回折効果を効果的に発現させる観点から、たとえば0.05以上であることが好ましい。
ここで、屈折率n1、n2は、たとえばプリズム形状試料を用いた角度測定に基づく最小偏角法により測定される値である。
このように、導光板1は、周期的に屈折率が異なる第1の部分4aと第2の部分4bとにより構成される2次元的なパターン(2次元回折格子または2次元フォトニック結晶)である。この構造を有する本実施の形態の導光板1は、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能である。いい変えると、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を、他の波長の光の強度に対して、相対的に高めることが可能である。611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることができると、赤色の光成分の強度のみを向上することができる。このため、導光板1により、出射する光の演色性および色再現性を向上することができる。
本実施の形態の第2の部分4bは、主面4a1側から見て、正方格子状に配置されている。ここで、正方格子とは、主面4a1から見た時に、左右方向および当該左右方向に対して90°の傾斜角度で第2の部分4bが延びることを意味する。つまり、任意の第2の部分4bと近接(または隣接)する第2の部分4bの数が4となる場合を意味する。
第2の部分4bが正方格子状に配置された本実施の形態の導光板1において、第1の屈折率をn1、第2の部分の周期(ピッチ)をΛ(単位:nm)とした場合に、n1×Λ、n1×Λ/(2)1/2、およびn1×Λ/2で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下である。なお、周期Λとは、図1に示すように、隣り合う第2の部分4bの中心間を結ぶ距離である。
ここで、上記について、図3〜図5を参照して、説明する。図3〜図5において、Gは逆格子ベクトルを示し、kiは入射光の波数ベクトルを示す。また、図3は1次の回折効果を示し、図4および図5は2次の回折効果を示す。図3で示す1次の回折効果は、1次の回折光を利用して、波数kiの光が主面4a1に垂直な方向に取り出される場合を説明している。図4および図5で示す2次の回折効果は、2次の回折光を利用して、波数kiの光が主面4a1に垂直な方向に光が取り出される場合を説明している。なお、1次の回折光とは、波数ベクトルkiの光が逆格子空間で逆格子ベクトルGが足しあわされ(もしくは差し引かれ)た波数ベクトルをもち、一方、周波数は不変のままの光に相当する。また、2次の回折光とは、波数ベクトルkiの光が逆格子空間で逆格子ベクトルGが2回足しあわされ(もしくは差し引かれ)た波数ベクトルをもち、一方、周波数は不変のままの光に相当する。
まず、図3を参照して、1次の回折光が主面4a1に垂直に放射される場合について説明する。この場合は、逆格子ベクトルGの方向および大きさ2π/Λに等しい波数の光、すなわち面内方向で第2の部分4bの基本格子ベクトル方向で、かつn1×Λ(以下、n1Λとも記す)の大きさの波長の光は、2次の回折効果により丁度逆向きの波数ベクトルの光となり、もとの光と等価な状態となることから分かるように増幅されやすくなる。さらに、この光は1次の回折効果により、主面4a1に垂直な方向に取り出されやすくなる。この2次元フォトニック結晶の効果のおかげで、導光板1から取り出される光の成分のうち波長n1Λの光の強度が、他の波長の光に比べて相対的に増える。そこで、2次元フォトニック結晶の周期Λを強めたい波長の1/n1の値に設計することで、所望の波長の光の強度を強めることができるので、色再現性や演色性を高めることができる。言い換えると、強めたい波長を第1の部分4aの屈折率n1で割った値に2次元フォトニック結晶の周期Λを設計することで、色再現性や演色性を高めることができる。なお、屈折率n1としては、本来は導光板の中での光が感じる実効屈折率を考えるべきであるが、導光板の体積としては4aが主たるものなのでn1でほぼ近似できる。
したがって、図3に示す1次の回折光が主面4a1に垂直に放射される場合には、n1×Λで表される式の値が611以上700以下であると、611nm以上700nm以下の波長の光を選択的に強めることができる。
次に、図4および図5を参照して、2次の回折光が主面4a1に垂直に放射される場合について説明する。1次の回折光と同様に、図4または図5に示す2次の回折光が主面4a1に垂直に放射される場合には、n1×Λ/(2)1/2またはn1×Λ/2で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下である。
なお、図3に示す波長n1Λに近い波長の光は、2次の回折による増幅効果は期待できないものの、1次の回折によって主面4a1に対して垂直に近い方向に光を取り出せるため、所望の波長の光の強度を選択的に高くすることができる。このため、周期Λの設計値としてはある程度範囲を持たせることができる。
一方、取り出す光の波長が波長n1Λから離れるほど、回折光の出る方向、すなわち光の出る方向は主面4a1に対して垂直方向から水平方向に近づくため、主面4a1への入射角が大きくなる。このため、導光板1と空気とのフレネル反射の影響によって光が出にくくなる。また液晶表示装置などに導光板1を用いるときには、斜め方向に出る光はブラックマトリックスにかかるため有効利用できなくなる。さらに波長n1Λから離れると、ついには入射角が全反射角を超えるため、回折効果とは無関係になる。
これは、図4および図5に示すn1×Λ/(2)1/2およびn1×Λ/2の波長の光に対しても同様である。つまり、図4および図5に示す波長n1×Λ/(2)1/2またはn1×Λ/2に近い波長の光は、1次の回折による増幅効果は期待できないものの、2次の回折によって主面4a1に対して垂直に近い方向に光を取り出せる。このため、所望の波長の光の強度を選択的に高くすることができる。
以上より、第2の部分4bが正方格子の場合には、n1×Λ、n1×Λ×(2)-1/2、およびn1×Λ/2で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下であると、611nm以上700nm以下の波長の光を選択的に取り出すことができる。
このように、第1の部分4aの第1の屈折率n1と、第2の部分4bの周期Λとを設計することにより、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることができる。このため、650nmの波長の光の強度を、第2の部分4bがない場合に比べて10%以上向上することができる。
ここで、第2の部分4bがない場合とは、本実施の形態では、図6に示すように、第1の部分4aのみからなる場合である。また、波長を650nmとしたのは、所望の波長(611nm以上700nm以下)のうちの略中間であるため、赤色の光の強度を選択的に高めることが可能であるかの指標としたためである。さらに、色度図で最も端に位置するので、演色性や色再現性を増すのにも効果が大きいからである。
なお、本実施の形態では、1次および2次の回折効果により、第1の部分4aの屈折率n1、および第2の部分4bの周期Λを制御することで赤色の光成分を選択的に向上する構造について説明した。しかし、本発明は、3次以上の高次の回折効果を利用してもよい。
次に、第1および第2の部分4a、4bの材料等について説明する。第1の部分4aは、たとえばポリメタクリレート、ポリカーボネートなどの高分子材料、合成石英、BK7などのガラス材料、GaN(窒化ガリウム)などの半導体材料、サファイア、SiC(炭化珪素)、ダイヤモンド、スピネルなどの誘電体材料、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)などの透明電極材料、特開2007−93749号に記載の透光性DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、WO2008/056577号に記載のSiO含有水素化炭素膜などの可視光領域で透明な屈折率変調材料などを用いることができる。
第1の部分4aの裏面4a2は、主面4a1に対して傾斜している。この裏面4a2は、光源から入射した光を第2の部分4bに効率的に導く機能を有している。なお、同様の機能を有するように、裏面4a2には段差が形成されていてもよい。また、裏面4a2は、主面4a1と平行な面で、入射した光を全反射させてもよい。
本実施の形態の第2の部分4bは、たとえば主面4a1に形成された孔である。つまり、第2の部分4bは、たとえば空気である。この場合、第2の部分4bを容易に形成でき、かつ第1の部分4aと第2の部分4bとの屈折率の差(△n=n1−n2)の絶対値を大きくすることができる。
第2の部分4bは、空気に限定されず、第1の部分4aの屈折率n1と異なる屈折率n2を有する材料が、孔に充填されていてもよい。この場合、たとえばポリメタクリレート、ポリカーボネートなどの高分子材料、合成石英、BK7などのガラス材料、GaN(窒化ガリウム)などの半導体材料、サファイアやSiC(炭化珪素)、ダイヤモンド、スピネルなどの誘電体材料、ITOなどの透明電極材料、特開2007−93749号に記載の透光性DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、WO2008/056577号に記載のSiO含有水素化炭素膜などの可視光領域で透明な屈折率変調材料などを用いることができる。
第2の部分4bの充填率は、回折効率が効果的であるという観点から、0.1以上0.8以下であることが好ましく、0.2以上0.7以下であることがより好ましい。
ここで、第2の部分4bの充填率とは、たとえば図1に示すように、隣り合う第2の部分4bの中心間で囲まれた領域R内において、第2の部分4bの占める面積の割合である。具体的には、領域Rの面積は、Λ2である。第2の部分4bの平面形状が半径rの円形の場合には、領域R内の第2の部分4bの面積はπr2である。このため、領域Rにおける第2の部分4bの占める面積、すなわち充填率は、πr2/Λ2である。なお、ここで述べている充填率は、体積としての4aと4bとの比でない。
また、第2の部分4bの深さは、深いほど好ましいが、回折効率を考慮すると取り出す光の波長の0.05倍以上であることが好ましい。
続いて、本実施の形態における導光板1の製造方法について説明する。導光板1の製造方法は以下の工程を備え、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能であることを特徴としている。
具体的には、まず、主面4a1を有し、かつ第1の屈折率n1を有する第1の部分4aを準備する。
次に、第1の屈折率n1と異なる第2の屈折率n2を有する第2の部分4bを、第1の部分4aに主面4a1側から見て周期的に形成する。周期的に形成する方法は特に限定されないが、たとえばフォトリソグラフィにより、第1の部分4aに所定のレジストパターンを設け、それをマスクとしてドライエッチングをすることによって、周期的に並んだ孔を形成することができる。第2の部分4bが空気の場合には、これにより、第2の部分4bを形成することができる。第2の部分4bが空気以外の材料の場合には、形成された孔に第2の部分4bとなるべき材料を充填する。以上の工程により、図1および図2に示す導光板1を製造することができる。
(変形例1)
図7に示すように、本実施の形態における変形例1の導光板1は、第2の部分4bの平面形状が三角形である点において異なっている。
(変形例2)
図8に示すように、本実施の形態における変形例2の導光板1は、第2の部分4bの平面形状が四角形である点において異なっている。
(変形例3)
図9に示すように、本実施の形態における変形例3の導光板1は、第2の部分4bが第1の部分4aの主面4a1と反対側の裏面4a2に形成されている点において異なっている。
(変形例4)
図10に示すように、本実施の形態における変形例4の導光板1は、第2の部分4bが第1の部分4aの内部に形成されている点において異なっている。
(変形例5)
図11に示すように、本実施の形態における変形例5の導光板1は、第2の部分4bが第1の部分4a主面4a1から突出している点において異なっている。つまり、変形例5の導光板1の第2の部分4bは、突起である。本変形例の第2の部分4bは、円柱、三角柱、角柱などであることが好ましい。この場合、第2の部分4bとして、空気などの気体以外の材料を用いる。
また、第2の部分4bの充填率は、0.1以上0.8以下であることが好ましく、0.25以上0.7以下であることが好ましい。
また、第2の部分4bの高さは、高いほど好ましいが、回折効率を考慮すると取り出す光の波長の0.05倍以上であることが好ましい。これら以外の点は、実施の形態1と同様である。
以上説明したように、本実施の形態およびその変形例1〜5における導光板1によれば、第2の部分4bは、正方格子状に配置され、第1の屈折率をn1、第2の部分4bの周期をΛとした場合に、n1×Λ、n1×Λ/(2)1/2、およびn1×Λ/2で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下である。これにより、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能である。
611nm以上700nm以下の波長の光を選択的に高めることにより、所望の光である赤色の光の強度を選択的に向上することができる。このため、従来少なかった赤色の光を選択的に強度を高めて取り出すことができるので、演色性や色再現性を向上することができる。
特に、第2の部分が正方格子状に配置され、第1の屈折率をn1、第2の部分4bの周期をΛとした場合に、n1×Λで表される式の値が611以上700以下であることが好ましい。この場合、1次の回折を利用して赤色の光を効率よく取り出すことができる。これは、導光板に2次元フォトニック結晶を導入することで、光の取り出し効率の向上を図った上記特許文献1と異なっている。なお、光の取り出し効率とは、導光板中に存在する光が全て取り出せたときの強度に対する、導光板を出射した光の強度の割合を意味する。上記特許文献1はフォトニック結晶に高次の回折を期待したものであるため、第2の部分の孔の大きさや、周期が大きい。つまり、上記特許文献1では、フォトニック結晶の高次の回折によって、全反射で反射される光を回折効果により全反射角より小さい入射角の光に変換している。これにより、上記特許文献1では、全ての色の光を同程度に効率よく取り出すことを期待したものである。この点においても、1次の回折を利用して赤色の光成分の強度を選択的に高める本実施の形態の導光板1と異なる。
(実施の形態2)
図12を参照して、本実施の形態における導光板5について説明する。本実施の形態における導光板5は、基本的には実施の形態1およびその変形例と同様の構成を備えているが、第2の部分4bが三角格子状に配置されている点において異なっている。言い換えると、第2の部分4bは、第1の部分4aに主面側から見て三角形が繰り返し位置するように形成されている。
三角格子とは、導光板5を上方から見た時に、左右方向および当該左右方向に対して60°の傾斜角度で第2の部分4bが延びることを意味する。つまり、三角格子とは、任意の第2の部分4bと近接(または隣接)する第2の部分4bの数が6となる場合を意味する。
本実施の形態では、第2の部分4bが三角格子状に配置されているので、第1の屈折率をn1、第2の部分4bの周期をΛとした場合に、n1×Λ×(3)1/2/2、n1×Λ/2、およびn1×Λ×(3)1/2/4で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下である。
ここで、上記内容について図13〜図15を参照して、説明する。図13〜図15において、Gは逆格子ベクトルを示し、kiは入射光の波数ベクトルを示す。また、図13は1次の回折効果を示し、図14および図15は2次の回折効果を示す。
まず、図13を参照して、1次の回折光が主面4a1に垂直に放射される場合について説明する。本実施の形態の第2の部分4bは、実施の形態1の2次元正方格子状と異なり、2次元三角格子状である。この場合、2次元三角格子の逆格子ベクトルの大きさは(2π/Λ)・(2/(3)1/2)である。このため、周期Λの{(3)1/2n1/2}倍に等しい波長の光が導光板5から取り出しやすくなる。
したがって、図13に示す1次の回折光が主面4a1に垂直に放射される場合には、n1×Λ×(3)1/2/2で表される式の値が611以上700以下であると、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高める(選択的に強める)ことができる。
次に、図14および図15を参照して、2次の回折光が主面4a1に垂直に放射される場合について説明する。上記と同様に、図14または図15に示す2次の回折光が主面4a1に垂直に放射される場合には、n1×Λ/2またはn1×Λ×(3)1/2/4で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下である。
以上より、第2の部分4bが三角格子状に配置される場合には、第1の部分4aの屈折率をn1、第2の部分4bの周期をΛとした場合に、n1×Λ×(3)1/2/2、n1×Λ/2、およびn1×Λ×(3)1/2/4で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下である。
このように、第1の部分4aの第1の屈折率n1と、第2の部分4bの周期Λとを制御することにより、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることができる。このため実施の形態1と同様に、650nmの波長の光の強度を、第2の部分4bがない場合に比べて10%以上向上することができる。なお、第2の部分4bがない場合とは、上述した場合と同様で、図6に示すように、第1の部分4aのみからなる場合である。
その他の構成については、実施の形態1の導光板1と同様であるので、その説明は繰り返さない。
なお、第2の部分4bが三角格子状に配置されている場合の充填率は、正方格子状に配置された場合の充填率と同様に定義される。たとえば図12に示すように、隣り合う第2の部分4bの中心間で囲まれた領域R内において、第2の部分4bの占める面積の割合である。具体的には、領域Rの面積は、(3)1/2Λ2/4である。第2の部分4bの平面形状が半径rの円形の場合には、領域R内の第2の部分4bの面積はπr2/2である。このため、領域Rにおける第2の部分4bの占める面積、すなわち充填率は、3.63(r/Λ)2である。
なお、実施の形態1と同様に、本実施の形態における導光板5の第2の部分4bは円孔であってもよく、三角孔、四角孔などの孔であってもよく、孔に充填された充填材料であってもよい。また、第2の部分4bは、第1の部分4aの主面4a1または裏面4a2に形成されていてもよく、第1の部分4aの内部に形成されていてもよく、突起状であってもよい。
以上説明したように、本実施の形態における導光板5によれば、第2の部分4bは三角格子状に配置され、第1の屈折率をn1、第2の部分の周期をΛとした場合に、n1×Λ×(3)1/2/2、n1×Λ/2、およびn1×Λ×(3)1/2/4で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下である。これにより、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能である。
この構成により、611nm以上700nm以下の波長の光を選択的に高めることができるので、所望の光である赤色の光の強度を選択的に向上することができる。このため、従来少なかった赤色の光の強度を選択的に高めることができるので、演色性や色再現性を向上することができる。
特に、第2の部分4bが三角格子状に配置され、第1の屈折率をn1、第2の部分4bの周期をΛとした場合に、n1×Λ×(3)1/2/2で表される式の値が611以上700以下であることが好ましい。この場合、1次の回折を利用して赤色の光を効率よく取り出すことができる。
なお、本発明の611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能である導光板として、実施の形態1では2次元正方格子状のフォトニック結晶を利用した導光板1を、実施の形態2では2次元三角格子状のフォトニック結晶を利用した導光板5を例に挙げて説明したが、特にこれらに限定されない。611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能であれば、本発明の導光板は、他の格子状のフォトニック結晶を利用してもよい。
(実施の形態3)
図16および図17を参照して、本実施の形態におけるバックライト10を説明する。図16および図17に示すように、本実施の形態におけるバックライト10は、実施の形態1の導光板1と、光源2と、反射板11とを備えている。
光源2は、導光板1の受光端面と対向する位置に設置されている。光源2は、その側面が発光面となっており、いわゆる側面発光の発光素子であり、発生した光を導光板1に入射する。光源2は、たとえば白色LEDである。
反射板11は、導光板1の裏面4a2に配置され、導光板1の裏面4a2から漏れた光を反射し、再度導光板1内に戻してバックライト10の利用効率を高める。
導光板1の主面4a1側には、拡散板をさらに配置してもよい。拡散板は、出射光を指向性の少ない均一な拡散光として前方側に照射する。
また、拡散板の前方に集光プリズムをさらに配置してもよい。集光プリズムは、集光採用を利用して出射光3の輝度を高める。
続いて、バックライト10の動作について説明する。本実施の形態では、光源2として白色LEDを用いている。
白色LEDから白色光が出る原理は、青色LEDから出た光が蛍光体を含んだ樹脂を通ることで緑色〜赤色の光を発し、最終的に素子から出た光は白色光になる。白色LEDから放出した白色光の発光スペクトルは、典型的には,LED自体の青色発光スペクトルと、それにより励起された蛍光体の発光スペクトルとが合成されたものからなる。この合成されたスペクトルのおかげで、白色光に見える。しかし、赤色の波長域(630〜700nm)の強度は全体的に低いため、放出される光の色再現性や演色性が悪い。
その色再現性や演色性が悪い光源2から放出した光は、導光板1に入る。この光は、導光板1中を反射を繰り返しながら伝播していく。本実施の形態の導光板1は、赤色に寄与する611nm以上700nm以下の波長の光を選択的に強めることができるので、光源2からの光のうち、赤色に寄与する波長の光を選択的に強める。このため、光源2からの光を赤色の強度を補って、主面4a1から出射光3を放出することができる。このため、出射光3の演色性および色再現性を向上することができる。
なお、導光板1の裏面4a2側に反射板11が配置されていると、導光板1の裏面4a2からの漏れた光を反射し、再度導光板1内に戻してバックライト10の利用効率を高めることができる。
また、導光板1の主面4a1側に拡散板が配置されていると、回折作用による色収差を低減でき、出射光3を指向性の少ない均一な拡散光として、前方側に照射することができる。
また、拡散板の前方に集光プリズムが配置されていると、集光採用により、出射光3の輝度を高めることができる。
ここで、本実施の形態のバックライト10は、導光板1の全部を構成部品として用いているが、導光板1の一部を構成部品として用いてもよい。
また、本実施の形態におけるバックライト10は、実施の形態1における導光板1を備えているが、これに限定されない。本発明のバックライトは、図18〜図22に示すように、実施の形態1の変形例1〜5の導光板1を備えていてもよい。また、本発明のバックライトは、実施の形態2の三角格子状の導光板5を備えていてもよい。
続いて、図23に示す比較例のバックライト60と比較して、本実施の形態におけるバックライト10の効果について説明する。
図23に示す比較例のバックライト60は、導光板が第1の部分4aからなっている点において、図17に示す本実施の形態のバックライト10と異なっている。つまり、比較例のバックライト60は、図6における比較例の導光板を備えている。比較例のバックライト60は、光源2からの光を第1の部分4aからなる導光板で主面4a1から面発光している。しかし、光源2が白色LEDである場合、赤色の波長が弱いため、出射光63は、演色性および色再現性が悪い。
一方、本実施の形態におけるバックライト10は、上述したように、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることができるので、光源2から入射された光を、導光板1で赤色の光の強度を相対的に向上できる。したがって、出射光3の演色性および色再現性を向上することができる。
(実施の形態4)
図24(a)および(b)を参照して、本実施の形態における照明装置30を説明する。本実施の形態における照明装置30は、製品検査用のデスクライトなど手元の物体を照らすために用いられる。
図24(a)および(b)に示すように、照明装置30は、実施の形態1の導光板1を有する実施の形態3のバックライト10と、筐体31と、スイッチ32とを備えている。スイッチ32で電源を入れることでバックライト10が光り、出射光3が照射されるので、手元が照らされる。
また、バックライト10には、拡散板がさらに配置されていてもよい。拡散板は、出射光を指向性の少ない均一な拡散光として前方側に照射する。
また、集光プリズムをさらに配置してもよい。集光プリズムは、集光採用を利用して出射光3の輝度を高める。
なお、本実施の形態における照明装置30は、デスクライトなどの手元の物体を照らすための装置を例に挙げて説明したが、特にこれに限定されず、たとえば商品陳列棚を照らすための照明、掲示物を照らすための照明、室内全体を照らすためのフロア照明、間接照明などに用いることができる。
また、本実施の形態における照明装置30は、実施の形態1における導光板1を備えているが、図7〜図11に示す実施の形態1の変形例1〜5の導光板を備えていてもよく、図12に示す実施の形態2の三角格子状の導光板5を備えていてもよい。
以上説明したように、本実施の形態における照明装置30によれば、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めるすことが可能である導光板1を備えている。このため、導光板1から出射される光の演色性を向上できる(つまり、色ずれを低減できる)ので、優れた照明装置を実現することができる。
(実施の形態5)
図25および図26を参照して、本実施の形態におけるディスプレイ装置50およびそれを利用した携帯電話機100について説明する。
図25に示すように、ディスプレイ装置50は、実施の形態3のバックライト10と、液晶パネル51とを備えている。液晶パネル51は、バックライト10の導光板1の主面4a1の前方に配置される。
また、液晶パネル51と導光板1との間には、拡散板がさらに配置されていてもよい。拡散板は、出射光を指向性の少ない均一な拡散光として前方側に照射する。
また、拡散板と液晶パネル51との間には、集光プリズムをさらに配置してもよい。集光プリズムは、集光採用を利用して出射光3の輝度を高める。
図26に示すように、本実施の形態における携帯電話機100は、入力部104と、この入力部104とヒンジ部105を介して接続されている表示部103とを備えている。入力部104と表示部103とは、ヒンジ部105を中心として回転することにより開閉可能になっている。表示部103には液晶表示装置(LCD)を用いたディスプレイ装置50が設置されている。また、表示部103のディスプレイ装置50より上方(ディスプレイ装置50から見てヒンジ部105が位置する側と反対側の表示部103の端部)にスピーカ108が設置されている。
入力部104には、電話番号やアルファベットなどの記号を入力するための入力キー107が複数個配置されている。また、入力部104においてヒンジ部105と接続される側と反対側の端部にはマイク109が設置されている。
なお、本実施の形態におけるディスプレイ装置として、携帯電話機100を例に挙げて説明したが、特にこれに限定されず、たとえばパーソナルコンピューター、デジタルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、医療機器などに適用することができる。
また、本実施の形態における携帯電話機100は、実施の形態1における導光板1を備えているが、図7〜図11に示すように、実施の形態1の変形例1〜5の導光板を備えていてもよく、図12に示す実施の形態2の三角格子状の導光板5を備えていてもよい。
以上説明したように、本実施の形態におけるディスプレイ装置によれば、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能である導光板1を備えている。このため、導光板1から出射される光の色再現性を向上できる(つまりデータ通りの色を再現できる)ので、優れたディスプレイ装置を実現することができる。
本実施例では、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能であることの効果について調べた。また、第2の部分が正方格子状に配置された場合に、第1の屈折率をn1、第2の部分の周期をΛとした場合に、n1×Λ、n1×Λ/(2)1/2、およびn1×Λ/2で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下であることの効果について調べた。
(試料1〜6、11〜20)
試料1〜6、11〜20の導光板は、図1および図2に示す実施の形態1の導光板1とした。第1の部分は、ポリカーボネートを用いた。第1の部分の屈折率n1は、1.49であった。第2の部分は、空気とした。第2の部分の屈折率n2は、1.00であった。
また、第2の部分の形状および周期Λは、下記の表1の通りとした。なお、表1において、第2の部分の径とは、円孔の場合にはその直径を意味し、三角孔および四角孔の場合には、同径の円孔と同じ面積を有するものを意味する。
(試料7〜10)
試料7〜10の導光板は、試料3の導光板と基本的には同様の構成であったが、それぞれ、図7、図8、図10、および図9に示す実施の形態1の変形例1、2、4および3の導光板とした点において異なっていた。
(試料21)
試料21の導光板は、試料1〜20の導光板と基本的には同様の構成であったが、第2の部分を備えていない点において異なっていた。
(測定方法)
試料1〜21の導光板の側面に、光源として白色LEDを側面に配置した。この白色LEDから導光板に光を入射させて、導光板の主面から出射した光の演色性および光強度比を測定した。演色性は、JIS Z 8724に基づいて測定した。光強度比は、導光板の主面から出射した光の強度をマルチチャンネル分光器により測定し、波長650nmの光において試料21の出射光の強度を1としたときの強度比を求めた。これらの結果を下記の表1に示す。
Figure 2011017923
(測定結果)
表1に示すように、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることができた試料2〜5、7〜10、12〜14、17〜19は、演色性評価数Raが80以上であり、かつ波長650nmでの光強度比が1.10以上であった。このことから、赤色の光の波長を高めるためには、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが効果的であることがわかった。
また、表1に示すように、n1×Λ、n1×Λ/(2)1/2、およびn1×Λ/2で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下である試料2〜5、7〜10、12〜14、17〜19は、演色性評価数Raが80以上であり、かつ波長650nmでの光強度比が1.10以上であった。このため、この導光板から赤色の光の強度を選択的に高めることができたので、演色性を向上でき、かつ出射光の強度を向上できることがわかった。
なお、試料2〜5、7〜10は、n1×Λが611以上700以下であるので、1次の回折により611nm以上700nm以下の波長の光を高めることができた。また、試料12〜14、および17〜19は、n1×Λ/(2)1/2、およびn1×Λ/2がそれぞれ611以上700以下であるので、2次の回折により611nm以上700nm以下の波長の光を高めることができた。
一方、n1×Λ、n1×Λ/(2)1/2、およびn1×Λ/2で表される式の値のいずれもが611以上700以下の範囲内になかった試料1、6、11、15、16、および20は、第2の部分が形成されなかった試料21の演色性と同程度またはそれ以下となった。さらに、試料1、6、11、15、16、および20は、試料21の波長650nmの光強度比と同程度またはそれ以下となった。
以上より、赤色の光の波長を高めるためには、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが効果的であることが確認された。また、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることにより、演色性を向上できることが確認された。また、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることにより、650nmの波長の光の強度が、第2の部分がない場合(試料21)に比べて10%以上向上することが確認された。
さらに、第2の部分が正方格子状に配置されている場合には、第1の屈折率をn1、第2の部分の周期をΛとした場合に、n1×Λ、n1×Λ/(2)1/2、およびn1×Λ/2で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下であると、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることができることが確認された。
本実施例では、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能であることの効果について調べた。また、第2の部分が三角格子状に配置された場合に、第1の屈折率をn1、第2の部分の周期をΛとした場合に、n1×Λ×(3)1/2/2、n1×Λ/2、およびn1×Λ×(3)1/2/4で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下であることの効果について調べた。
(試料22〜36)
試料22〜36の導光板は、図12に示す実施の形態2の導光板5とした。第1の部分は、ポリカーボネートを用いた。第2の部分は、空気とした。第2の部分の形状および周期Λは、下記の表2の通りとした。
(試料37)
試料37の導光板は、試料22〜36の導光板と基本的には同様の構成であったが、第2の部分を備えていない点において異なっていた。なお、表1の試料21と同等である。
(測定方法)
試料22〜37の導光板について、実施例1と同様に演色性および波長650nmの光強度比を測定した。波長650nmの光強度比は、試料37の出射光の強度を1としたときの強度比を求めた。これらの結果を下記の表2に示す。
Figure 2011017923
(測定結果)
表2に示すように、611nm以上700nm以下の波長の強度を選択的に高めることができた試料23〜26、29〜35は、演色性評価数Raが80以上であり、かつ波長650nmの光強度比が1.10以上であった。このことから、赤色の光の波長を高めるためには、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが効果的であることがわかった。
また、表2に示すように、n1×Λ×(3)1/2/2、n1×Λ/2、およびn1×Λ×(3)1/2/4で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下である試料23〜26、および29〜35は、演色性評価数Raが80以上であり、かつ波長650nmの光強度比が1.10以上であった。このため、演色性を向上でき、かつ波長650nmの出射光の強度を向上できることがわかった。
なお、試料23〜26は、n1×Λ×(3)1/2/2が611以上700以下であるので、1次の回折により611nm以上700nm以下の波長の光を高めることができた。また、試料29〜31、および32〜35は、n1×Λ/2、およびn1×Λ×(3)1/2/4がそれぞれ611以上700以下であるので、2次の回折により611nm以上700nm以下の波長の光を高めることができた。
一方、n1×Λ×(3)1/2/2、n1×Λ/2、およびn1×Λ×(3)1/2/4で表される式の値のいずれもが611以上700以下の範囲内になかった試料22、27、28、および36は、第2の部分が形成されなかった試料37の演色性と同程度またはそれ以下となった。さらに、試料22、27、28、および36は、試料37の波長650nmの光強度比と同程度またはそれ以下となった。
以上より、赤色の光の波長を高めるためには、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが効果的であることが確認された。また、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることにより、演色性を向上できることが確認された。また、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることにより、650nmの波長の光の強度が、第2の部分がない場合(試料37)に比べて10%以上向上することが確認された。
さらに、第2の部分が三角格子状に配置されている場合には、第1の屈折率をn1、第2の部分の周期をΛとした場合に、n1×Λ×(3)1/2/2、n1×Λ/2、およびn1×Λ×(3)1/2/4で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下であると、611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることができることが確認された。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、各実施の形態および実施例の特徴を適宜組み合わせることも当初から予定している。また、今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 導光板、2 光源、3 出射光、4a 第1の部分、4a1 主面、4a2 裏面、4b 第2の部分、5 導光板、10 バックライト、11 反射板、30 照明装置、31 筐体、32 スイッチ、50 ディスプレイ装置、51 液晶パネル、100 携帯電話機、103 表示部、104 入力部、105 ヒンジ部、106 表示装置、107 入力キー、109 マイク、G 逆格子ベクトル。

Claims (9)

  1. 主面を有し、かつ第1の屈折率を有する第1の部分と、
    前記第1の部分に前記主面側から見て周期的に形成され、かつ前記第1の屈折率と異なる第2の屈折率を有する第2の部分とを備え、
    611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能であることを特徴とする、導光板。
  2. 前記第2の部分は、正方格子状に配置され、
    第1の屈折率をn1、前記第2の部分の周期をΛとした場合に、n1×Λ、n1×Λ/(2)1/2、およびn1×Λ/2で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下である、請求項1に記載の導光板。
  3. 前記第2の部分は、三角格子状に配置され、
    前記第1の屈折率をn1、前記第2の部分の周期をΛとした場合に、n1×Λ×(3)1/2/2、n1×Λ/2、およびn1×Λ×(3)1/2/4で表される式の値の少なくともいずれかが611以上700以下である、請求項1に記載の導光板。
  4. 前記第2の部分は、孔または突起部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導光板。
  5. 650nmの波長の強度が、前記第2の部分がない場合に比べて10%以上向上する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導光板。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の導光板を備えた、バックライト。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の導光板を備えた、ディスプレイ装置。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の導光板を備えた、照明装置。
  9. 主面を有し、かつ第1の屈折率を有する第1の部分を準備する工程と、
    前記第1の屈折率と異なる第2の屈折率を有する第2の部分を、前記第1の部分に前記主面側から見て周期的に形成する工程とを備え、
    611nm以上700nm以下の波長の光の強度を選択的に高めることが可能であることを特徴とする、導光板の製造方法。
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