JP2011017816A - データ線駆動回路および表示装置 - Google Patents

データ線駆動回路および表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アナログビデオ信号のサンプリングのためのアナログスイッチとしてのトランジスタの寄生容量に起因するデータ線の保持電位の変動を抑えることで良好な画像表示を可能とする。
【解決手段】アクティブマトリクス型液晶表示装置のデータドライバにおいて、アナログビデオ信号VideoのサンプリングのためのNchトランジスタ61の寄生容量CgdNに起因する各ソースバスラインSLjの保持電位の変動を相殺すべく、サンプリングパルス生成回路21からのサンプリング信号をインバータ60により論理反転した信号を補正信号とし、この補正信号を寄生容量CgdNと同容量の補償用容量素子65を介してソースバスラインSLjに与える。
【選択図】図2

Description

本発明は、アナログ映像信号が入力されるデータ線駆動回路を備えたアクティブマトリックス型液晶表示装置等の表示装置に関するものであり、更に詳しくは、そのような表示装置において使用されるアナログ方式のデータ線駆動回路に関する。
図6は、従来のアナログ点順次駆動方式の液晶表示装置の一例を示すブロック図である。この液晶表示装置は、データ線駆動回路としてのデータドライバ(「ソースドライバ」とも呼ばれる)101と、走査線駆動回路としてゲートドライバ102と、複数の画素形成部がマトリクス状に配列された画素アレイからなる表示部103と、表示制御回路としての液晶コントローラ600とを備えており、表示部103とデータドライバ101とゲートドライバ102とにより本体部100が構成される。
表示部103は、外部の信号源から液晶コントローラ600が受け取る画像データの表す画像における水平走査線にそれぞれが対応する複数本(m本)の走査信号線であるゲートバスラインGL1〜GLmと、それらのゲートバスラインGL1〜GLmのそれぞれと交差する複数本(n本)のデータ線であるソースバスラインSL1〜SLnと、それらのゲートバスラインGL1〜GLmとソースバスラインSL1〜SLnとの交差点にそれぞれ対応して設けられた複数個(m×n個)の画素形成部とを含む。これらの画素形成部はマトリクス状に配置されて上記の画素アレイを構成し、各画素形成部は、対応する交差点を通過するソースバスラインSLjにソース端子が接続される共に当該交差点を通過するゲートバスラインGLkにゲート端子が接続されたスイッチング素子であるTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)と、そのTFTのドレイン端子に接続された画素電極と、上記複数の画素形成部に共通的に設けられた対向電極である共通電極と、上記複数の画素形成部に共通的に設けられ画素電極と共通電極との間に挟持された液晶層とからなり、必要に応じ、画素電極と共通電極とによって形成される容量に並列に補助容量が付加される。そして、画素電極と共通電極とにより形成される容量(補助容量が付加されている場合にはこれに補助容量を加えた容量)により、画素容量が構成される。
液晶コントローラ600は、外部の信号源から画像データを示すデジタルビデオ信号を受け取り、そのデジタルビデオ信号の表す画像を表示部103に表示させるための信号として、データドライバ用スタートパルスSSPと、データドライバ用クロック信号SCKおよびその論理反転信号SCKBと、ソースバスラインSL1〜SLnに印加すべきアナログ電圧を示すアナログビデオ信号Videoと、ゲートドライバ用スタートパルスGSPと、ゲートドライバ用クロック信号GCKおよびその論理反転信号GCKBとを生成する。
データドライバ101は、データドライバ用スタートパルスSSPと、データドライバ用クロック信号SCKおよびその論理反転信号SCKBと、アナログビデオ信号Videoとを液晶コントローラ600から受け取り、これらの信号に基づき表示部103に対して点順次駆動を行う。すなわち、データドライバ101は、これらの信号に基づき、各水平走査期間において所定期間ずつアナログビデオ信号Videoの示す電圧をソースバスラインSL1〜SLnに順次印加していく。
ゲートドライバ102は、ゲートドライバ用スタートパルスGSPと、ゲートドライバ用クロック信号GCKおよびその論理反転信号GCKBとを液晶コントローラ600から受け取り、これらの信号に基づき、各垂直走査期間において、ゲートバスラインGL1〜GLmを1水平走査期間ずつ順次に選択し、選択したゲートバスラインにアクティブな走査信号(TFTをオンさせる電圧)を印加する。
上記のようにして表示部103において、ソースバスラインSL〜SLnには、データドライバ101からアナログビデオ信号Videoがデータ信号S1〜Snとしてそれぞれ印加され、ゲートバスラインGL1〜GLmには、ゲートドライバ102から走査信号G1〜Gmがそれぞれ印加される。これにより、表示部103における各画素容量には、アナログビデオ信号Videoに応じた電圧が保持され、液晶層には、アナログビデオ信号Videoに応じて画素電極と共通電極との電位差に相当する電圧が印加される。表示部103は、この印加電圧によって液晶層の光透過率を制御することにより、外部の信号源から受け取ったデジタルビデオ信号の示す画像を表示する。
なお、上記液晶表示装置では、多結晶シリコンまたは連続粒界結晶シリコン(Continuous Grain Silicon)(以下「CGシリコン」という)等によって、データドライバ101およびゲートドライバ102を表示部103と同一の基板上(ガラスまたは石英等からなる基板上)に形成することができる。このように同一基板上に表示部と駆動回路部とが一体的に形成された液晶表示装置は、「ドライバーモノリシック型液晶表示装置」と呼ばれている。この場合、上記液晶表示装置における本体部100が、駆動回路を含む表示パネルとなる。
図7は、上記のようなアナログ点順次駆動方式の液晶表示装置におけるデータドライバ101の構成を示している。このデータドライバ101は、サンプリングパルス生成回路51と、上記複数のソースバスラインSL1,SL2,…,SLnにそれぞれ対応する複数のアナログスイッチ部521,522,…,52nと、上記複数のソースバスラインSL1,SL2,…,SLnのそれぞれがそれら複数のアナログスイッチ部521,522,…,52nのいずれか1つを介して接続されるアナログ映像信号線54とを備えており、サンプリングパルス生成回路51には、1水平走査期間毎にハイレベル(Hレベル)となるスタートパルスSSPと、クロック信号SCKと、そのクロック信号SCKの論理反転信号(以下「反転クロック信号」という)SCKBとが入力され、アナログ映像信号線54にはアナログビデオ信号Videoが与えられる。このサンプリングパルス生成回路51は、スタートパルスSSPをクロック信号SCK(および反転クロック信号SCKB)に応じて1水平走査期間の間に入力端から出力端まで順次シフトさせるシフトレジスタを含んでおり、このシフトレジスタの各段の出力信号に基づき、所定時間ずつ順次アクティブとなる複数のサンプリング信号SAM1,SAM2,…,SAMnを出力する。これら複数のサンプリング信号SAM1,SAM2,…,SAMnは、上記複数のソースバスラインSL1,SL2,…,SLnにそれぞれ対応している。そして、各サンプリング信号SAMj(j=1,2,…,n)は、当該サンプリング信号SAMjに対応するソースバスラインSLjに接続されるアナログスイッチ部52jに制御信号として入力される。これにより、各アナログスイッチ部52jは、それに制御信号として入力されるサンプリング信号SAMjがアクティブのときにはオン状態となり、非アクティブのときにはオフ状態となる。したがって、各ソースバスラインSLjは、それに対応するサンプリング信号SAMjがアクティブのときにアナログビデオ信号Videoを与えられ、非アクティブのときにアナログ映像信号線54から電気的に切り離される。
図7に示すように、各アナログスイッチ部52j(j=1,2,…,n)は、互いに並列に接続されたNチャンネル形電界効果トランジスタ(以下「Nchトランジスタ」と略記する)61とPチャンネル形電界効果トランジスタ62(以下「Pchトランジスタ」と略記する)62とからなるアナログスイッチと、サンプリングパルス生成回路201からのサンプリング信号SAMjを論理反転させるインバータ60とを備えている。そして、Nchトランジスタ61およびPchトランジスタ62は、それらのソース端子がアナログ映像信号線54に、それらのドレイン端子がソースバスラインSLjにそれぞれ接続され、Nchトランジスタ61のゲート端子にはサンプリング信号SAMjが、Pchトランジスタ62のゲート端子にはサンプリング信号SAMjの論理反転信号SAMjBが、それぞれ印加される。
このように液晶表示装置に備えられるデータドライバのサンプリング回路に、NchトランジスタおよびPchトランジスタを互いに並列に接続したアナログスイッチが使用される構成は、例えば特開平5−241536号公報や特開平5−216441号公報などに記載されている。
特開平5−241536号公報 特開平5−216441号公報
ここで上記のような液晶表示装置において、表示が行われない表示部周囲の領域(「額縁領域」と呼ばれる)はできるだけ狭いことが望ましく、特にドライバーモノリシック型液晶表示装置では、この額縁領域に回路部を形成するため、回路部に含まれるトランジスタはできるだけ少ない方が好ましい。そのため、上記図7に示す各アナログスイッチ部52j(j=1,2,…,n)に含まれるPchトランジスタ62を省略し、図8に示されるようにNchトランジスタ61のみでアナログスイッチが形成されることがある。
しかし図8に示すように、アナログスイッチとしてのNchトランジスタ61のゲート端子とドレイン端子との間には寄生容量CgdNが存在する。そのため、アナログスイッチとしてのNchトランジスタ61がオフする際には、そのアナログスイッチのオン状態からオフ状態への変化に対応するサンプリング信号SAMjの電位変化が、この寄生容量CgdNを介して、ソースバスラインSLjの電位(保持電位)を変動させることとなる。その際のソースバスラインSLjの電位変動量ΔVsbusは、サンプリング信号SAMjの振幅をVとし、ソースバスラインSLjの容量値をCsbus(容量を示す参照符号と同一の記号を使用)とし、Nchトランジスタ61のゲート端子とドレイン端子との間の寄生容量値をCgdNとすると(寄生容量を示す参照符号と同一の記号を使用)、ソースバスラインSLjの電位変動量ΔVsbusは、次式(1)のとおりとなる。
ΔVsbus=V×CgdN/(Csbus+CgdN) …(1)
なお、図7に示すアナログスイッチのように、NchおよびPchトランジスタ61,62が使用される場合、これらのトランジスタそれぞれのゲート端子とドレイン端子との間の寄生容量が等しい場合には、アナログスイッチのオン状態からオフ状態への変化に対応するサンプリング信号SAMjおよびSAMjBの電位変化が逆方向に等しいことから、これらの寄生容量を介して、ソースバスラインSLjの電位(保持電位)を変動させる量が釣り合う(影響を打ち消し合う)こととなる。
ここで、上記図8に示すようなサンプリング回路を備える従来の液晶表示装置では、ソースバスラインSLjの電位変動量ΔVsbusの影響を打ち消すために、共通電極の電位を補正したり、画素電極への印加電圧すなわちアナログビデオ信号Videoの示す電圧を補正する構成も考えられる。しかし、共通電極の電位を補正するには、結局その電位をマイナス電位に設定する必要があるため、共通電極を駆動するための電源構成が複雑となって多大な製造コストがかかる。また、アナログビデオ信号Videoの示す電圧を補正する制御は非常に複雑であるためやはり多大な製造コストがかかる。
また上記図8に示すようなサンプリング回路を備える従来の液晶表示装置では、アナログビデオ信号Videoにより1水平期間の最終の映像信号データ(データ信号Snの示す電圧値)がサンプリングされて最後のソースバスラインSLnのサンプリング容量Csbusに保持された後、各ソースバスラインSL1〜SLnの保持電位が映像信号データとして、表示部103を形成する各画素形成部におけるTFTを介して画素容量に書き込まれることにより、アナログビデオ信号Videoの示す画像が表示部103に表示される。ここで、1水平走査期間の開始時点近傍でのサンプリングによって映像信号データが保持されるソースバスラインSLjについては、それに接続されるアナログスイッチ部52jにおいて上述のΔVsbusによるリーク電流が流れる期間が長いため、そのソースバスラインSLjの保持電位の低下が大きい。一方、1水平走査期間の終了時点近傍でのサンプリングによって映像信号データが保持されるソースバスラインSLkについては(k>>j)、それに接続されるアナログスイッチ部52kにおいて上述のΔVsbusによるリーク電流が流れる期間が短いため、そのソースバスラインSLkの保持電位の低下が小さい。その結果、表示画像の左右で表示濃度が異なるなどの表示上の不具合が生じる。この不具合は、共通電極の電位を一律に補正するだけでは解消することはできず、またアナログビデオ信号Videoの示す電圧を補正する構成はさらに複雑なものとなるため、極めて多大な製造コストがかかる。
本発明は、上記のような問題を解決すべくなされたものであって、表示すべき画像を示すアナログビデオ信号のサンプリングのためのアナログスイッチとして動作する同一チャネル形のトランジスタの寄生容量に起因してデータ線(ソースバスライン)に生じる保持電位の変動を抑制することで良好な画像表示を可能とするデータ線駆動回路、および、そのようなデータ線駆動回路を使用した表示装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、表示すべき画像を表すアナログ信号を所定のクロック信号に基づきサンプリングすることによって順次得られる標本化値としてのアナログ電圧を、前記画像を形成するための複数の画素形成部に接続される複数のデータ線にそれぞれ対応して形成された複数のサンプリング容量に順次保持させるアナログ方式のデータ線駆動回路であって、
前記データ線の本数に応じた段数のシフトレジスタであって各段の出力信号が前記クロック信号に応じて順次アクティブとなるシフトレジスタを含み、当該シフトレジスタの各段の出力信号に基づき、前記データ線の本数に応じた数のサンプリング信号であって前記クロック信号に応じて順次アクティブとなるサンプリング信号を出力するサンプリングパルス生成回路と、
前記サンプリング信号のそれぞれに対応して設けられ、対応するサンプリング信号に応じてオンされまたはオフされる同一チャネル形の電界効果形トランジスタのみからなるアナログスイッチと、
前記アナログ信号を伝達するアナログ映像信号線であって各サンプリング容量が前記アナログスイッチのいずれか1つを介して接続されるアナログ映像信号線と、
前記トランジスタがオン状態からオフ状態に変化するときの前記トランジスタのゲート端子の電位変化により前記トランジスタの寄生容量を介して生じる前記サンプリング容量の保持電圧の変動が補償されるように、所定容量を介して前記サンプリング容量に所定の補正信号を供給する補正信号供給手段と
を備え、
前記補正信号供給手段は、前記トランジスタのゲート端子に与えられる信号と相反的に電位変化する信号を前記補正信号として、前記所定容量を介して前記サンプリング容量に供給することを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記アナログスイッチは、Nチャンネル形またはPチャンネル形トランジスタからなり、
前記補正信号供給手段は、前記サンプリング信号を論理反転した信号を出力するインバータを含み、前記アナログスイッチがNチャネル形トランジスタからなる場合には、前記インバータから出力される信号を前記補正信号として、前記所定容量を介して前記サンプリング容量に供給し、
前記アナログスイッチがPチャネル形トランジスタからなる場合には、前記サンプリング信号を前記補正信号として、前記所定容量を介して前記サンプリング容量に供給するとともに、前記インバータから出力される信号を前記Pチャネル形トランジスタのゲート端子に与えることを特徴とする。
第3の発明は、第1または第2の発明に記載のデータ線駆動回路を備えることを特徴とする、表示装置である。
第4の発明は、第1または第2の発明に記載のデータ線駆動回路と、
複数のデータ線と、
前記複数のデータ線と交差する複数のゲート線と、
前記複数のデータ線と前記複数のゲート線との交差点にそれぞれ対応してマトリクス状に配置されており、対応する交差点を通過するゲート線が選択されているときに、当該対応する交差点を通過するデータ線によって伝達されるアナログ信号を画素値として取り込むことにより保持する複数の画素形成部と
を備え、
前記複数の画素形成部のそれぞれは、
対応するゲート線に与えられる走査信号がアクティブのときにオンされ非アクティブのときにオフされる薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタを介して対応するデータ線に接続される画素容量と
を含み、
前記補正信号供給手段は、前記薄膜トランジスタがオン状態からオフ状態に変化するときの前記薄膜トランジスタのゲート端子の電位変化により前記薄膜トランジスタの寄生容量を介して生じる前記画素容量に保持されるべき電圧の変動が、前記サンプリング容量の保持電圧の変動とともに補償されるように、所定容量を介して前記サンプリング容量に所定の補正信号を供給することを特徴とする。
上記第1の発明によれば、表示すべき画像を表すアナログ信号をサンプリングするためのアナログスイッチとしての同一チャネル形のトランジスタの寄生容量を介して、当該トランジスタがオン状態からオフ状態に変化するときのゲート端子の電位変化により生じるサンプリング容量の保持電圧変動が補償されるように、所定容量を介してそのサンプリング容量に補正信号が入力される。したがって、異なるチャネル形のトランジスタを使用することなく、データ線に対応して形成されたサンプリング容量の保持電圧の変動が低減され、保持電圧の低下によりアナログスイッチにおいて生じるリーク電流が抑制される。その結果、表示画像の左右で表示濃度が異なるなどの表示上の不具合の発生を抑え、表示品位を向上させることができる。
上記第2の発明によれば、インバータによりサンプリング信号を論理反転した信号を生成するので、簡単な構成でデータ線駆動回路の形成領域の拡大や余分な回路の増加を最小限にとどめつつ第1の発明と同様の効果を得ることができる。
上記第3の発明によれば、上記第1または第2の発明の効果と同様の効果を表示装置において得ることができるので、表示品位の高い表示装置を提供することができる。
上記第4の発明によれば、前記薄膜トランジスタがオン状態からオフ状態に変化するときの前記薄膜トランジスタのゲート端子の電位変化により前記薄膜トランジスタの寄生容量を介して生じる前記画素容量に保持されるべき電圧の変動が補償されるように、所定容量を介してそのサンプリング容量に補正信号が入力されるので、上記第1の発明の効果に加えて、画素容量の電位変動を抑制することによるさらなる表示品位の向上を実現することができる。
本発明の第1の実施形態に係るデータドライバを備えた液晶表示装置における本体部の構成例を示すブロック図である。 上記実施形態に係るデータドライバの構成をアナログスイッチ部の詳細構成と共に示すブロック図である。 上記実施形態に係るデータドライバのアナログスイッチ部によるアナログビデオ信号のサンプリング動作に関連する信号波形図である。 従来の液晶表示装置におけるデータドライバのアナログスイッチ部によるアナログビデオ信号のサンプリング動作における問題を説明するための信号波形図である。 本発明の第2の実施形態に係るデータドライバのアナログスイッチ部によるアナログビデオ信号のサンプリング動作に関連する信号波形図である。 従来のアナログ点順次駆動方式の液晶表示装置の構成を示すブロック図である。 上記従来の液晶表示装置におけるデータドライバの構成の一例をアナログスイッチ部の詳細構成と共に示す図である。 上記従来の液晶表示装置におけるデータドライバの構成の他例をアナログスイッチ部の詳細構成と共に示す図である。
以下、本発明の各実施形態について添付図面を参照して説明する。
<1.第1の実施形態>
<1.1 液晶表示装置の全体構成および動作>
まず、本発明の第1の実施形態に係るデータドライバ(データ線駆動回路)を備えたアナログ点順次駆動方式の液晶表示装置における全体的な構成および動作について説明する。この液晶表示装置は、アクティブマトリクス形の表示部を備え、ガラス或いは石英基板等の透明基板の上にデータドライバ、ゲートドライバ、および表示部が形成された、いわゆるドライバモノリシック型の液晶表示装置である。そして、この液晶表示装置は、図6に示した従来の液晶表示装置と同様、液晶コントローラ600を備え、データドライバ101、ゲートドライバ102,および表示部103からなる本体部100に対し、液晶コントローラ600から表示部103を駆動するための各種の信号が供給される。これらの信号は、後述のように本体部100もしくはデータドライバ101の構成によって若干相違するが(詳細は後述)、基本的には、図6に示した従来の液晶表示装置におけるものと同様である。
<1.2 本体部の構成例および動作>
図1は、本実施形態に係るデータドライバを備えた上記液晶表示装置における本体部100の構成例を示すブロック図である。
この構成例の場合、液晶コントローラ600は、データドライバ用スタートパルスSSPと、データドライバ用クロック信号SCKおよびその論理反転信号(以下「データドライバ用反転クロック信号」という)SCKBと、アナログ電圧信号であるアナログビデオ信号Videoと、ゲートドライバ用スタートパルスGSPと、ゲートドライバ用クロック信号GCKおよびその論理反転信号(以下「ゲートドライバ用反転クロック信号」という)GCKBとを生成し、これらの信号が、データドライバ101、ゲートドライバ102および表示部103からなる本体部100に供給される。すなわち、データドライバ101には、データドライバ用スタートパルスSSPと、データドライバ用クロック信号SCKおよび反転クロック信号SCKB(以下、特に区別の必要が無い場合には、両者を総称して単に「クロック信号」という)とが制御信号として入力されると共に、アナログビデオ信号Videoがデータ信号として入力される。ゲートドライバ102には、ゲートドライバ用スタートパルスGSPと、ゲートドライバ用クロック信号GCK,GCKBが入力される。
以下、このような本体部100の各構成要素について説明する。
表示部103は、図6に示した従来の液晶表示装置における表示部の構成と同様であって、液晶コントローラ600から本体部100(のデータドライバ101)に供給されるアナログビデオ信号Videoの表す画像(表示すべき画像)における水平走査線にそれぞれが対応する複数本(m本)の走査信号線であるゲートバスラインGL1〜GLmと、それらのゲートバスラインGL1〜GLmのそれぞれと交差する複数本(n本)のデータ線であるソースバスラインSL1〜SLnと、それらのゲートバスラインGL1〜GLmとソースバスラインSL1〜SLnとの交差点にそれぞれ対応して設けられた複数個(m×n個)の画素形成部とを含む。これらの画素形成部はマトリクス状に配置されて画素アレイを構成し、各画素形成部は、対応する交差点を通過するソースバスラインSLjにソース端子が接続されると共に当該交差点を通過するゲートバスラインGLkにゲート端子が接続されたスイッチング素子としてのTFT10と、そのTFT10のドレイン端子に接続された画素電極Epと、上記複数の画素形成部に共通的に設けられた対向電極である共通電極Ecと、上記複数の画素形成部に共通的に設けられ画素電極Epと共通電極Ecとの間に挟持された液晶層とからなる。そして、画素電極Epと共通電極Ecとにより画素容量Cpが形成される。
データドライバ101は、データドライバ用スタートパルスSSPと、データドライバ用クロック信号SCK,SCKBと、アナログビデオ信号Videoとに基づき、表示部103に対して点順次駆動を行う。すなわち、これらの信号に基づき、各水平走査期間において所定期間ずつアナログビデオ信号VideoをソースバスラインSL1〜SLnに順次データ信号S1〜Snとして印加していく(詳細は後述)。
ゲートドライバ102は、ゲートドライバ用スタートパルスGSPと、ゲートドライバ用クロック信号GCK,GCKBとに基づき、各垂直走査期間において、ゲートバスラインGL1〜GLmを1水平走査期間ずつ順次に選択し、選択したゲートバスラインGLkにアクティブな走査信号(TFT10をオンさせる電圧)Gkを印加する。
上記のようにして表示部103において、ソースバスラインSL〜SLnにはデータドライバ101からアナログビデオ信号Video(に対するサンプリングによって得られるアナログ電圧)がデータ信号S1〜Snとして印加され、ゲートバスラインGL1〜GLmにはゲートドライバ102から走査信号G1〜Gmがそれぞれ印加される。これにより、従来の液晶表示装置と同様、表示部103は、データ信号S1〜Snに応じて液晶層の光透過率を制御することで、アナログビデオ信号Videoの表す画像を表示する。
<1.3 データドライバにおけるサンプリングに関する構成および動作>
図2は、本実施形態に係るデータドライバ101の構成をアナログスイッチ部の詳細構成と共に示す図である。このデータドライバ101は、n段のサンプリングパルス生成回路21と、n個のアナログスイッチ部221〜22nと、1本のアナログ映像信号線24とを備えており、図7または図8に示す従来のアナログ点順次駆動方式の液晶表示装置におけるデータドライバ101の構成と同様に、サンプリングパルス生成回路21には、1水平走査期間毎にハイレベル(Hレベル)となるスタートパルスSSPと、クロック信号SCKと、そのクロック信号SCKの論理反転信号(以下「反転クロック信号」という)SCKBとが入力され、アナログ映像信号線24にはアナログビデオ信号Videoが与えられる。このサンプリングパルス生成回路21は、スタートパルスSSPをクロック信号SCK(および反転クロック信号SCKB)に応じて1水平走査期間の間に入力端から出力端まで順次シフトさせるシフトレジスタを含んでおり、このシフトレジスタの各段の出力信号に基づき、所定時間ずつ順次アクティブとなる複数のサンプリング信号SAM1,SAM2,…,SAMnを出力する。これら複数のサンプリング信号SAM1,SAM2,…,SAMnは、上記複数のソースバスラインSL1,SL2,…,SLnにそれぞれ対応している。そして、各サンプリング信号SAMj(j=1,2,…,n)は、当該サンプリング信号SAMjに対応するソースバスラインSLjに接続されるアナログスイッチ部22jに制御信号として入力される。これにより、各アナログスイッチ部22jは、それに制御信号として入力されるサンプリング信号SAMjがアクティブのときにはオン状態となり、非アクティブのときにはオフ状態となる。したがって、各ソースバスラインSLjは、それに対応するサンプリング信号SAMjがアクティブのときにアナログビデオ信号Videoを与えられ、非アクティブのときにアナログ映像信号線24から電気的に切り離される。
ここで各アナログスイッチ部22jの構成は、図7または図8に示した従来のアナログスイッチ部52jとは異なり、Pchトランジスタが省略されたNchトランジスタ61のみからなるアナログスイッチと、サンプリングパルス生成回路21からのサンプリング信号SAMjを論理反転させるインバータ60と、所定容量Ccの補償用容量素子65とが備えられている。そして、Nchトランジスタ61は、そのソース端子がアナログ映像信号線24に、そのドレイン端子がソースバスラインSLjに接続されており、そのゲート端子にはサンプリング信号SAMjが印加される。また補償用容量素子65の一端にはインバータ60からのサンプリング信号SAMjの論理反転信号SAMjBが印加され、その他端がソースバスラインSLjに接続されている。
ここで、補償用容量素子65の所定容量Ccは、アナログスイッチ部22jにおいてサンプラとして機能するNchトランジスタ61の寄生容量CgdN、すなわち、Nchトランジスタにおけるゲート端子とドレイン端子との間の容量CgdNと等しく設定されている。
図2に示すように本実施形態に係るデータドライバ101では、図7または図8に示した従来のデータドライバ101とは異なり、各アナログスイッチ部22jに繋がるソースバスラインSLj(のサンプリング容量Csbus)に、インバータ60からのサンプリング信号SAMjの論理反転信号SAMjBが、ソースバスラインSLjについての前述した上式(1)により求められる電位変動量ΔVsbus(図3参照)の補正信号として、所定容量Ccを介して入力される構成となっている(j=1,2,3,…)。
すなわち、本実施形態に係るデータドライバ101では、サンプリングパルス生成回路21の各段のサンプリング信号SAMjによってオン/オフが制御されるアナログスイッチ部22jに接続されるソースバスラインSLjの保持電位の変動量ΔVsbusを補正するために、所定容量Ccを形成する補償用容量素子が設けられている。
図8に示した従来のデータドライバを備えた液晶表示装置では、ソースバスラインSLjに接続されるアナログスイッチ部22jのためのサンプリング信号SAMjが、アクティブから非アクティブへと変化する場合(アナログスイッチ部22jをオンさせる信号レベルからオフさせる信号レベルへと変化する場合)に、ソースバスラインLSjの保持電位が変動してアナログ映像信号線の電位(アナログビデオ信号Videoの値)よりもΔVsbusだけ低い電位となり、そのΔVsbusだけ低下した電圧がソースバスラインSLjのサンプリング容量Csbusに保持されることにより、アナログスイッチとして動作するトランジスタ61のソース端子とドレイン端子との間に電位差が生じてリーク電流が流れることとなる。
これに対し、本実施形態に係るデータドライバ101によれば、補償用容量素子を介して与えられる上記補正信号によってソースバスラインSLjの保持電位の変動量ΔVsbusが補償され、これにより上記リーク電流が抑制または解消される。このことから補償用容量素子は補正信号供給手段として機能すると言える。以下、このような補正信号による補償を含む、本実施形態における映像データ(アナログビデオ信号Video)のサンプリング動作を、サンプリングパルス生成回路21におけるj段目のサンプリング信号SAMjに基づくサンプリング動作を例に挙げて説明する(1≦j≦n)。
サンプリングパルス生成回路21からj段目のサンプリング信号SAMj(SAMjB)が出力されると、ソースバスラインSLjのサンプリング容量Csbusにアナログビデオ信号Videoがサンプルホールドされて、そのときのアナログビデオ信号Videoの示すアナログ電圧が映像データとしてそのサンプリング容量Csbusに保持される。
図3に示すように、上記j段目のサンプリング信号SAMj(SAMjB)がアクティブ(SAMj=“H”、SAMjB=“L”)になると、アナログスイッチ部22jにおいてアナログスイッチとして動作するNchトランジスタ61はオンするので、アナログ映像信号線24の電位であるアナログビデオ信号Videoがサンプリングされ、それによって得られる標本化値であるアナログ電圧が映像データとしてソースバスラインSLjに与えられる。そして、ソースバスラインSLjのサンプリング容量Csbusにより、その映像データに相当する電位がソースバスラインSLjに保持される。
次に、サンプリング信号SAMj(SAMjB)が非アクティブ(SAMj=“L”、SAMjB=“H”)となると、アナログスイッチ部22jにおいてアナログスイッチとして動作するNchランジスタ61がオン状態からオフ状態へと変化するので、ソースバスラインSLjの保持電位VsがΔVsbusだけ変動するはずである。しかし、この時に同時にサンプリング信号SAMjの論理反転信号SAMjBが、ソースバスラインSLjの保持電位Vsの変動量ΔVsbusの補正信号として、所定容量Ccを介して当該ソースバスラインSLj(のサンプリング容量Csbus)に入力されている。この補正信号としての論理反転信号SAMjBは、当然サンプリング信号SAMjと逆位相となっており、所定容量Ccは寄生容量CgdNと等しいので、結局変動量ΔVsbusは打ち消され(ゼロとなり)ソースバスラインSLjの保持電位VsにΔVsbusの変動を生じることはない。
もっとも、画素形成部におけるTFTのゲート端子とドレイン端子との間にも、上記Nchトランジスタ61の寄生容量CgdNと同様に寄生容量Cgdが存在する。そのため、このTFTがオフする際には、そのオン状態からオフ状態への変化に対応する走査信号Gkの電位変化が、この寄生容量Cgdを介して、上記TFTのドレイン端子に接続される画素電極Epの保持電位Vpを変動させることになる。この変動の補償については第2の実施形態において詳しく説明する。
ここで、図2に示したデータドライバ101のアナログ映像信号線24にアナログビデオ信号Videoとして図3に示すような映像信号を印加して、ソースバスラインSLjに与えるべき映像データを得るためのサンプリングを考える。
例えば、アナログビデオ信号Videoのセンター電位Vcを2.5[V]とし、その信号振幅V2を4.8[V]とし、サンプリングのためのアナログスイッチとして動作するNchトランジスタ61のゲート端子に印加されるサンプリング信号SAMjのHレベル(ONレベル)を10[V]とし、ゲートバスラインGLkに与えられる走査信号Gkの振幅Vgを16[V]とすると、各信号Video,SAMj,Sj(ソースバスラインSLjの電位Vs)のレベルは図3に示すような関係となる。
そして、ここでは電位変動量ΔVsbusがゼロであることから、走査信号Gkの電位変化により生じる画素電極Epの保持電位Vpの変動量ΔVpixは、画素容量Cpの容量値をCpとすると次式(2)のとおりとなる。
ΔVpix=Vg×Cgd/(Cp+Cgd) …(2)
したがって、寄生容量Cgdを12.9[pF]とし、画素容量Cpを350[pF]とすると、画素電極Epの保持電位Vpの変動量ΔVpixは、
ΔVpix=16×12.9/(350+12.9)≒0.57[V]
となる。
この変動量ΔVpixは、各画素形成部においてほぼ同一であるので、この電位を補償するためには共通電極Ecの電位Vcomのうち(交流化駆動における)低い方の電位を−0.57[V]とすればよい。
なお、本実施形態では補正信号供給手段として機能するインバータ60および補償用容量素子62によって電位変動量ΔVsbusがゼロに抑えられているが、これらインバータ60および補償用容量素子62が省略される従来の構成では、各信号Video,SAMj,Sj(ソースバスラインSLjの電位Vs)のレベルと関連する各容量を図3の場合と同様にすると、図4に示すような関係となる。
そしてこの従来の場合において、ソースバスラインSLjのサンプリング容量値Csbusを11.3[pF]とし、寄生容量CgdNを0.7[pF]とすると、総電位変動量ΔVのうちの電位変動量ΔVsbusは、上式(1)より
ΔVsbus=10×0.7/11.3+0.7≒0.58[V]
となる。
したがって、総電位変動量ΔVは、
ΔV=ΔVsbus+ΔVpix≒1.15[V]
となる。
よって、従来の構成においては、総電位変動量ΔVを補償するためには共通電極Ecの電位Vcomのうち(交流化駆動における)低い方の電位を−1.15[V]とする必要があるのに対して、本実施形態の構成では上述のように共通電極Ecの上記電位はその半分程度の−0.57[V]とするだけで足りる。
<1.4 第1の実施形態の効果>
上記のように本実施形態によれば、アナログビデオ信号Videoのサンプリングのためのアナログスイッチ(サンプラ)として動作するNchトランジスタ61の寄生容量CgdNに起因するソースバスラインSLjの保持電位の変動ΔVsbusを、そのソースバスラインSLjに寄生容量CgdNと同一に設定された容量Ccの補償用容量素子62を介して入力される論理反転信号SAMjBによって相殺することができる(j=1,2,3,…)。これにより、ソースバスラインSLjからアナログ映像信号線24へのリーク電流の発生が抑制され、ソースバスラインSLjの保持電位の低下を回避することができる。その結果、表示画像の左右で表示濃度が異なるなどの表示上の不具合の発生を抑え、表示品位を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、従来の実施形態の場合よりも共通電極Ecの電位Vcomのうち(交流化駆動における)低い方の電位をより0[V]に近い電位とすることができるので、消費電力を低減することができる。
さらに、本実施形態によれば、データドライバ101にはサンプラーとしてのNchト
ランジスタ61のみがあれば足り、Pchトランジスタは不要となるので、データドライバ101を使用する液晶表示装置において、データドライバ101の形成領域の拡大や余分な回路の増加を最小限にとどめつつ上記効果を得ることができる。
<2.第2の実施形態>
<2.1 液晶表示装置の構成および動作>
本発明の第2の実施形態に係るデータドライバ(データ線駆動回路)を備えたアナログ点順次駆動方式の液晶表示装置における全体的な構成および動作は、補償用容量素子62の容量値Ccが異なるほかは、第1の実施形態の場合と同一であるので、同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略し、異なる点についてのみ詳述する。すなわち走査信号Gkの電位変化が寄生容量Cgdを介して画素形成部内のTFTのドレイン端子に接続される画素電極Epの保持電位Vpに対して生じさせる変動量ΔVpixも、電位変動量ΔVsbusと併せて補償されるよう、容量値Ccを決定する。以下ではこの決定手法について詳しく説明する。
<2.2 本体部の構成例および動作>
本実施形態においても、各信号Video,SAMj,Sj(ソースバスラインSLjの電位Vs)のレベルや補償用容量素子62の容量値Ccを除く関連する容量等が図3に示す場合と同様であるものとすると、画素電極Epの保持電位Vpの変動量ΔVpixは0.57[V]である。そこで、この変動量ΔVpixを相殺するため、これと等しい量でかつ逆符号の電位変動をソースバスラインSLjに生じさせるよう補償用容量素子62の容量値Ccを決定すればよい。
ここで、前述した第1の実施形態では、この容量値Ccは寄生容量CgdNと等しく0.7[pF]であるが、このとき相殺される電位変動量ΔVsbusは0.62[V]であることから、この容量値Ccを増加させることによりさらに電位変動量ΔVsbusを第1の実施形態の場合とは逆符号の方向へ増加させ、上記変動量ΔVpixも相殺されるよう、容量値Ccを定めればよい。
そして、ソースバスラインSLjのサンプリング容量値Csbusを11.3[pF]とするとき、上記変動量ΔVpixである0.57[V]と等しい量でかつ逆符号の電位変動を生じさせるための(第1の実施形態における)容量値Ccの増加量Pcは、上式(1)より、
0.57=10×Pc/(11.3+Pc)
と表すことができるので、増加量Pc≒0.68[pF]と算出することができる。
したがって、補償用容量素子62の容量値Cc=0.7+0.68=1.38[pF]とすれば、画素電極Epの保持電位Vpの変動量ΔVpix(0.57[V])と等しい量でかつ逆符号の電位変動をソースバスラインSLjに生じさせることができる。また、この容量値を有する補償用容量素子62およびインバータ60によって電位変動量ΔVsbusがゼロに抑えられている。このように各容量値を設定すると各信号Video,SAMj,Sj(ソースバスラインSLjの電位Vs)のレベルは、図5に示すような関係となる。
このように、従来の構成においては、総電位変動量ΔVを補償するためには共通電極Ecの電位Vcomのうち(交流化駆動における)低い方の電位を−1.15[V]とする必要があるのに対して、本実施形態の構成では上述のように共通電極Ecの上記電位はマイナス電位とする必要が無く、0[V]とすることができる。
<2.3 第2の実施形態の効果>
上記のように本実施形態によれば、第1の実施形態の場合と同様、ソースバスラインSLjからアナログ映像信号線24へのリーク電流の発生が抑制され、ソースバスラインSLjの保持電位の低下を回避することができる。その結果、表示画像の左右で表示濃度が異なるなどの表示上の不具合の発生を抑え、表示品位を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、第1の実施形態の場合とは異なり、共通電極Ecの電位Vcomのうち(交流化駆動における)低い方の電位を0[V]とすることができるので、消費電力を低減することができるとともに、共通電極を駆動するための電源構成を簡単なものにすることができる。
さらに本実施形態によれば、第1の実施形態と同様Pchトランジスタは不要となるので、データドライバ101を使用する液晶表示装置において、データドライバ101の形成領域の拡大や余分な回路の増加を最小限にとどめつつ上記効果を得ることができる。
<7.変形例>
上記実施形態では、アナログスイッチがNchトランジスタのみにより構成され、Pchトランジスタが省略される構成であるが、逆にPchトランジスタのみにより構成され、Nchトランジスタが省略される構成であってもよい。なおこの構成ではPchトランジスタのゲート端子にインバータ60からの論理反転信号SAMjBが与えられ、補償用容量素子62の一端にはサンプリング信号SAMjが与えられることになる。
上記実施形態では、補正信号として(Pchトランジスタが使用される場合にはそのゲート端子に与えられる信号として)インバータ60からの論理反転信号SAMjBが与えられるが、この信号はサンプリング信号と相反的に電位変化する信号であればよい。ここで相反的に電位変化するとは、逆方向に電位変化することを意味し、電位変化のタイミングが同期している必要はない。例えば、この相反的に電位変化する信号として、インバータ60以外の構成要素からの出力信号、例えばサンプリングパルス生成回路21に含まれるシフトレジスタの次段の出力信号などが使用されてもよい。
また上記実施形態では、データ線としてのソースバスラインSLjは点順次駆動方式により駆動されるものとしているが、本発明は、線順次駆動方式の場合にも適用可能である。線順次駆動方式では、アナログビデオ信号Videoの標本化値としての電圧が、ソースバスライン毎に設けられたサンプリング容量に一旦保持され(このサンプリング容量はソースバスラインとは直接には接続されていない)、その保持電圧が、次の水平走査期間において所定のバッファを介して、対応するソースバスラインに与えられる。したがって、このような線順次駆動方式においても、サンプリングのためのアナログスイッチとしてのNchトランジスタの寄生容量に起因して保持電圧が変動し、上記実施形態のような点順次駆動方式の場合と同様の問題が生じる。よって、本発明は、アナログビデオ信号に対するサンプリングによって得られる電圧に基づきデータ線が駆動されるアナログ方式のデータドライバまたはそれを備えた表示装置であれば、線順次駆動方式の場合にも適用可能である。
10 …TFT(薄膜トランジスタ)
21 …サンプリングパルス生成回路
24 …アナログ映像信号線
221〜22n …アナログスイッチ部
61 …Nchトランジスタ
100 …本体部
101 …データドライバ
102 …ゲートドライバ
103 …表示領域
600 …液晶コントローラ
Cc …補正信号入力用容量
CgdN …Nchトランジスタのゲート−ドレイン端子間の寄生容量
Csbus …ソースバスラインのサンプリング容量(ホールド容量)
Cp …画素容量
Ep …画素電極
Ec …共通電極
SCK …データドライバ用クロック信号
SCKB …データドライバ用(反転)クロック信号
SSP …データドライバ用スタートパルス
SAM1〜SAMn …サンプリング信号
SL1〜SLn …ソースバスライン
Video …アナログビデオ信号
ΔVsbus …ソースバスラインの保持電位の変動量

Claims (4)

  1. 表示すべき画像を表すアナログ信号を所定のクロック信号に基づきサンプリングすることによって順次得られる標本化値としてのアナログ電圧を、前記画像を形成するための複数の画素形成部に接続される複数のデータ線にそれぞれ対応して形成された複数のサンプリング容量に順次保持させるアナログ方式のデータ線駆動回路であって、
    前記データ線の本数に応じた段数のシフトレジスタであって各段の出力信号が前記クロック信号に応じて順次アクティブとなるシフトレジスタを含み、当該シフトレジスタの各段の出力信号に基づき、前記データ線の本数に応じた数のサンプリング信号であって前記クロック信号に応じて順次アクティブとなるサンプリング信号を出力するサンプリングパルス生成回路と、
    前記サンプリング信号のそれぞれに対応して設けられ、対応するサンプリング信号に応じてオンされまたはオフされる同一チャネル形の電界効果形トランジスタのみからなるアナログスイッチと、
    前記アナログ信号を伝達するアナログ映像信号線であって各サンプリング容量が前記アナログスイッチのいずれか1つを介して接続されるアナログ映像信号線と、
    前記トランジスタがオン状態からオフ状態に変化するときの前記トランジスタのゲート端子の電位変化により前記トランジスタの寄生容量を介して生じる前記サンプリング容量の保持電圧の変動が補償されるように、所定容量を介して前記サンプリング容量に所定の補正信号を供給する補正信号供給手段と
    を備え、
    前記補正信号供給手段は、前記トランジスタのゲート端子に与えられる信号と相反的に電位変化する信号を前記補正信号として、前記所定容量を介して前記サンプリング容量に供給することを特徴とする、データ線駆動回路。
  2. 前記アナログスイッチは、Nチャンネル形またはPチャンネル形トランジスタからなり、
    前記補正信号供給手段は、前記サンプリング信号を論理反転した信号を出力するインバータを含み、前記アナログスイッチがNチャネル形トランジスタからなる場合には、前記インバータから出力される信号を前記補正信号として、前記所定容量を介して前記サンプリング容量に供給し、
    前記アナログスイッチがPチャネル形トランジスタからなる場合には、前記サンプリング信号を前記補正信号として、前記所定容量を介して前記サンプリング容量に供給するとともに、前記インバータから出力される信号を前記Pチャネル形トランジスタのゲート端子に与えることを特徴とする、請求項1に記載のデータ線駆動回路。
  3. 請求項1または請求項2に記載のデータ線駆動回路を備えることを特徴とする、表示装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載のデータ線駆動回路と、
    複数のデータ線と、
    前記複数のデータ線と交差する複数のゲート線と、
    前記複数のデータ線と前記複数のゲート線との交差点にそれぞれ対応してマトリクス状に配置されており、対応する交差点を通過するゲート線が選択されているときに、当該対応する交差点を通過するデータ線によって伝達されるアナログ信号を画素値として取り込むことにより保持する複数の画素形成部と
    を備え、
    前記複数の画素形成部のそれぞれは、
    対応するゲート線に与えられる走査信号がアクティブのときにオンされ非アクティブのときにオフされる薄膜トランジスタと、
    前記薄膜トランジスタを介して対応するデータ線に接続される画素容量と
    を含み、
    前記補正信号供給手段は、前記薄膜トランジスタがオン状態からオフ状態に変化するときの前記薄膜トランジスタのゲート端子の電位変化により前記薄膜トランジスタの寄生容量を介して生じる前記画素容量に保持されるべき電圧の変動が、前記サンプリング容量の保持電圧の変動とともに補償されるように、所定容量を介して前記サンプリング容量に所定の補正信号を供給することを特徴とする、表示装置。
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