JP2011017434A - 金属ガスケット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 金属ガスケット10は、複数のシリンダボアに対応する複数のシリンダ孔12と各シリンダ孔を取り囲むフルビード22とを有する一対のビード板14と、上記一対のビード板の間に介装された第1中間板18と、上記各シリンダ孔の周りの領域において第1中間板と一方のビード板の間に介装されたシム板16とを備えている。上記第1中間板の上記シム板と接触する接触部19の厚さは、シリンダ孔の周方向で変化させてあり、さらに第1中間板に、上記厚さを変化させた接触部の外側を囲む円弧状のスリット23を形成してある。
【効果】 接触部19の厚さをシリンダ孔12の周方向で変化させて最適な圧接力を得るとともに、接触部19を形成することによる第1中間板の反り返り量を上記スリット23によって低減させることができる。
【選択図】 図1
【効果】 接触部19の厚さをシリンダ孔12の周方向で変化させて最適な圧接力を得るとともに、接触部19を形成することによる第1中間板の反り返り量を上記スリット23によって低減させることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、エンジンのシリンダヘッドとシリンダブロックとの対向面間に適用される金属ガスケットとその製造方法に関する。
従来、シリンダブロックとシリンダヘッドとの接合面に介装され、上記シリンダブロックと上記シリンダヘッドとを締結ボルトにより締結することで上記接合面をシールするようにした金属ガスケットは周知である。この種の金属ガスケットをシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に介在させて締結ボルトで締結した際には、一般的には上記締結ボルトを挿通するボルト孔に近接する位置の締付荷重が大きくなり、ボルト孔から離れた位置の締付荷重が小さくなること、すなわち、シリンダ孔周りの締付荷重が不均一となることが知られている。
このような問題点を改善するため、本願出願人は金属ガスケットとして、複数のシリンダボアに対応する複数のシリンダ孔と各シリンダ孔を取り囲むフルビードとを有する一対のビード板と、上記一対のビード板の間に介装された第1中間板と、上記各シリンダ孔の周りの領域において第1中間板と一方のビード板の間に介装されたシム板とを備え、上記第1中間板の上記シム板と接触する接触部の厚さを、シリンダ孔の周方向で変化させたものを提案している(特許文献1)。
上記金属ガスケットによれば、上記第1中間板の上記シム板と接触する接触部の厚さを、シリンダ孔の周方向で変化させているので、フルビードのシリンダブロックやシリンダヘッドに対する周方向の圧接力を適宜の位置で最適な圧接力となるように調整することができる。したがって、圧接力が不足した部分におけるフルビードからのシール洩れや、圧接力が過度となってフルビードが損傷されることを防止することができ、長期間安定したシール作用を得ることができる。
しかしながら、上述した従来の金属ガスケットにおいては、上記第1中間板の上記シム板と接触する接触部の厚さをプレス加工によってシリンダ孔の周方向で変化させた場合に、第1中間板が反り返ってしまうという問題が生じることが判明した。
より具体的には、例えば直列4気筒エンジン用の金属ガスケットにおいては、上記第1中間板に直列に4つのシリンダ孔を形成し、それぞれのシリンダ孔における上記接触部の厚さをプレス加工によって円周方向に最適な厚さに塑性変形させると、後に詳述するように接触部に生じる応力とその外側に生じる逆向きの応力とによって、第1中間板の長手方向両端部が反り返って中央部よりも持ち上がってしまうという現象が生じていた。
その結果、該第1中間板にビード板やシム板を重合させて金属ガスケットを製造する際に、相互の位置ズレが生じやすくなり、組合せ不良が発生しやすくなっていた。また金属ガスケットを製造した後も、金属ガスケット全体が反り返って、エンジンの組み立て不良やシール漏れを生じさせる虞もあった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、上記第1中間板の上記シム板と接触する接触部の厚さをシリンダ孔の周方向で変化させても、該第1中間板の反り返りを抑制することができるようにした金属ガスケットを提供することを目的とするものである。
より具体的には、例えば直列4気筒エンジン用の金属ガスケットにおいては、上記第1中間板に直列に4つのシリンダ孔を形成し、それぞれのシリンダ孔における上記接触部の厚さをプレス加工によって円周方向に最適な厚さに塑性変形させると、後に詳述するように接触部に生じる応力とその外側に生じる逆向きの応力とによって、第1中間板の長手方向両端部が反り返って中央部よりも持ち上がってしまうという現象が生じていた。
その結果、該第1中間板にビード板やシム板を重合させて金属ガスケットを製造する際に、相互の位置ズレが生じやすくなり、組合せ不良が発生しやすくなっていた。また金属ガスケットを製造した後も、金属ガスケット全体が反り返って、エンジンの組み立て不良やシール漏れを生じさせる虞もあった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、上記第1中間板の上記シム板と接触する接触部の厚さをシリンダ孔の周方向で変化させても、該第1中間板の反り返りを抑制することができるようにした金属ガスケットを提供することを目的とするものである。
すなわち請求項1の発明は、上述した複数のシリンダボアに対応する複数のシリンダ孔と各シリンダ孔を取り囲むフルビードとを有する一対のビード板と、上記一対のビード板の間に介装された第1中間板と、上記各シリンダ孔の周りの領域において第1中間板と一方のビード板の間に介装されたシム板とを備え、上記第1中間板の上記シム板と接触する接触部の厚さを、シリンダ孔の周方向で変化させた金属ガスケットにおいて、
上記第1中間板に、上記厚さを変化させた接触部の外側を囲む円弧状のスリットを形成したことを特徴とする金属ガスケットを提供するものである。
また請求項10の発明は、請求項1の特徴を有する金属ガスケットの製造方法であって、上記第1中間板に、上記接触部の外側を囲む円弧状のスリットを形成した後に、プレス加工によって上記接触部の厚さを変化させることを特徴とするものである。
上記第1中間板に、上記厚さを変化させた接触部の外側を囲む円弧状のスリットを形成したことを特徴とする金属ガスケットを提供するものである。
また請求項10の発明は、請求項1の特徴を有する金属ガスケットの製造方法であって、上記第1中間板に、上記接触部の外側を囲む円弧状のスリットを形成した後に、プレス加工によって上記接触部の厚さを変化させることを特徴とするものである。
請求項1の発明のように、上記第1中間板に、上記厚さを変化させた接触部の外側を囲む円弧状のスリットを形成すると、上記接触部に生じる応力とその外側に生じる逆向きの応力との応力差を上記スリットによって低減することができ、それによって上記接触部の厚さをプレス加工によってシリンダ孔の周方向で変化させた場合であっても、第1中間板が反り返ってしまうのを抑制することができる。
また請求項10の発明においては、上記第1中間板に、上記接触部の外側を囲む円弧状のスリットを形成した後に、プレス加工によって上記接触部の厚さを変化させているので、スリットを形成する前に接触部の厚さを変化させる場合に比較して、プレス圧力を小さくすることができるとともに、加工精度を向上させることができる。
また請求項10の発明においては、上記第1中間板に、上記接触部の外側を囲む円弧状のスリットを形成した後に、プレス加工によって上記接触部の厚さを変化させているので、スリットを形成する前に接触部の厚さを変化させる場合に比較して、プレス圧力を小さくすることができるとともに、加工精度を向上させることができる。
以下、本発明の第1実施例について図面を参照して説明すると、図1において、本発明の第1実施例に係る金属ガスケット10は、例えば直列4気筒エンジンにおける図示しないシリンダブロックとシリンダヘッドとの接合面に介装され、該接合面をシールするものであって、エンジンのシリンダボアに対応するシリンダ孔12や、シリンダヘッドとシリンダブロックを締結するための締結ボルトが挿通されるボルト孔13を備えている。
図2〜図4に示すように、上記金属ガスケット10は、上下一対のビード板14、14と、その間に介装されるシム板16と、さらに第1中間板18及び第2中間板20とを備えている。
図2〜図4に示すように、上記金属ガスケット10は、上下一対のビード板14、14と、その間に介装されるシム板16と、さらに第1中間板18及び第2中間板20とを備えている。
金属ガスケット10の上下に配置される一対のビード板14、14は、それぞれ上記シリンダブロック及びシリンダヘッドの接合面にほぼ一致する形状を有している。各ビード板14は例えばSUS301やSUS304等からなる厚さ0.2mm〜0.25mm程度の板材を打ち抜いて所定形状に成形し、耐熱ゴム等をコーティングしたものである。
各ビード板14、14には、各シリンダ孔12を無端状に囲むフルビード22をそれぞれ形成してあり、各フルビード22は、それぞれ金属ガスケット10の外側に向けて膨出するように形成されている。
各ビード板14、14には、各シリンダ孔12を無端状に囲むフルビード22をそれぞれ形成してあり、各フルビード22は、それぞれ金属ガスケット10の外側に向けて膨出するように形成されている。
上記シム板16は、例えばSUS301やSUS304等からなる厚さ0.05mm〜0.15mm程度の板材を打ち抜いて環状に成形したものであって、シリンダ孔12の回りの領域において、一対のビード板14、14の間に介装されている。
このシム板16は、シリンダ孔12の端縁部から、上下一対のビード板14、14のそれぞれに形成されたフルビード22、22に挟まれる領域まで延びる環状をなしており、それによって両フルビード22、22はシム板16と重合するように配置されている。
各シリンダ孔12を囲むそれぞれのシム板16は、隣接するシリンダ孔12の間の部分で相互に一体に連結されている。
このシム板16は、シリンダ孔12の端縁部から、上下一対のビード板14、14のそれぞれに形成されたフルビード22、22に挟まれる領域まで延びる環状をなしており、それによって両フルビード22、22はシム板16と重合するように配置されている。
各シリンダ孔12を囲むそれぞれのシム板16は、隣接するシリンダ孔12の間の部分で相互に一体に連結されている。
上記第1中間板18は、例えば、SECC等からなる厚さ0.2mm〜1.0mm程度の鋼板を打ち抜いて上記ビード板14と同様な形状に成形したものであって、一方のビード板14とシム板16との間に介装されており、環状のシム板16と接触する接触部19の厚さがシリンダ孔12の周方向で変化している。
本実施例では、第1中間板18の接触部19は、図1、図4に示すように、シリンダ孔12の中心を結ぶ中心線Lに対してその一側(上側)に位置する互いに隣接するボルト孔13、13の中間位置P2と、他側(下側)に位置する互いに隣接するボルト孔13、13の中間位置P2とがそれぞれ所定の範囲に亘って最も薄く形成されている。また、上記中心線L上に位置する互いに隣接するシリンダ孔12、12の間の位置P1と、最も外側となるシリンダ孔12の中心線L上の位置P3とのそれぞれが所定の範囲に亘って最も厚くなるように、第1中間板18の厚さをそのまま残してある。そして最も薄い部分P2と最も厚い部分P1、P3との隣接部分は、シリンダ孔12の周方向で連続的に厚さが変化するように、プレス加工によって塑性変形されている(図5参照)。
この厚さの変化量、すなわち、最も厚いシリンダボア間位置と最も薄いボルト孔13近接位置との厚さの差は、例えば5μm〜50μm程度の範囲内で設定することができる。また、第1中間板18の接触部19がある平面に耐熱性ゴムなどのゴム材を塗布してもよい。
本実施例では、第1中間板18の接触部19は、図1、図4に示すように、シリンダ孔12の中心を結ぶ中心線Lに対してその一側(上側)に位置する互いに隣接するボルト孔13、13の中間位置P2と、他側(下側)に位置する互いに隣接するボルト孔13、13の中間位置P2とがそれぞれ所定の範囲に亘って最も薄く形成されている。また、上記中心線L上に位置する互いに隣接するシリンダ孔12、12の間の位置P1と、最も外側となるシリンダ孔12の中心線L上の位置P3とのそれぞれが所定の範囲に亘って最も厚くなるように、第1中間板18の厚さをそのまま残してある。そして最も薄い部分P2と最も厚い部分P1、P3との隣接部分は、シリンダ孔12の周方向で連続的に厚さが変化するように、プレス加工によって塑性変形されている(図5参照)。
この厚さの変化量、すなわち、最も厚いシリンダボア間位置と最も薄いボルト孔13近接位置との厚さの差は、例えば5μm〜50μm程度の範囲内で設定することができる。また、第1中間板18の接触部19がある平面に耐熱性ゴムなどのゴム材を塗布してもよい。
上記第2中間板20は、例えばSUS301やSUS304等からなる厚さ0.1mm〜0.3mm程度の一定厚さの鋼板であって、上記ビード板14と同様な形状に成形されている。
この第2中間板20は、第1中間板18とは反対側となるビード板14とシム板16の間に介装されており、この第2中間板20の所定位置に上記シム板16が溶接加工などにより固定されている。この溶接加工は、各構成部材が積層された状態でフルビード22の中に位置していること、つまり頂上部22aの内側に位置していることが好ましく、これにより、溶接加工によりシム板16に生じる凹凸が金属ガスケット10の表面に悪影響を及ぼすことがなくなる。
上記一対のビード板14、14と、その間に介装される第1中間板18及び第2中間板20とは図示しないカシメなどの連結手段によって相互に一体的に連結されており、したがって第2中間板20に固定されたシム板16もそれらに対して位置決めされた状態で固定されることになる。
この第2中間板20は、第1中間板18とは反対側となるビード板14とシム板16の間に介装されており、この第2中間板20の所定位置に上記シム板16が溶接加工などにより固定されている。この溶接加工は、各構成部材が積層された状態でフルビード22の中に位置していること、つまり頂上部22aの内側に位置していることが好ましく、これにより、溶接加工によりシム板16に生じる凹凸が金属ガスケット10の表面に悪影響を及ぼすことがなくなる。
上記一対のビード板14、14と、その間に介装される第1中間板18及び第2中間板20とは図示しないカシメなどの連結手段によって相互に一体的に連結されており、したがって第2中間板20に固定されたシム板16もそれらに対して位置決めされた状態で固定されることになる。
さらに上記第1中間板18には、図1に示すように、環状のシム板16と接触する接触部19の外側を囲む円弧状のスリット23を形成してあり、以下に述べるように、そのスリット23によって第1中間板18の反り返りを抑制することができるようにしてある。
図5は板状の試験片18’にシリンダ孔12に相当する孔12’を形成し、この孔12’の周辺部19’をプレス加工により圧縮して塑性変形させ、その周辺部19’を上記接触部19と同様な厚さに成形したものである。そしてこの試験片18’について、上記周辺部19’に生じる応力σ1と、該周辺部19’よりも外側部分で塑性変形させていない非加工部分19”に生じる応力σ2とをX線残留応力測定法により測定した。なお図5において、符号13’はボルト孔13に相当する孔であり、またP1’、P2’はそれぞれ上述した位置P1、P2に対応した位置を示している。
図5は板状の試験片18’にシリンダ孔12に相当する孔12’を形成し、この孔12’の周辺部19’をプレス加工により圧縮して塑性変形させ、その周辺部19’を上記接触部19と同様な厚さに成形したものである。そしてこの試験片18’について、上記周辺部19’に生じる応力σ1と、該周辺部19’よりも外側部分で塑性変形させていない非加工部分19”に生じる応力σ2とをX線残留応力測定法により測定した。なお図5において、符号13’はボルト孔13に相当する孔であり、またP1’、P2’はそれぞれ上述した位置P1、P2に対応した位置を示している。
測定結果によれば、上記周辺部19’の残留応力σ1は、厚さを薄くした位置P2’の中央部で最も大きくなり、この部分の残留応力σ1は−66MPaの圧縮力であった。他方、上記非加工部分19”に生じる応力σ2は、上記位置P2’の中央部の外側に近接した位置で最も大きくなり、その位置の残留応力σ2は+48MPaの引張力であった。この非加工部分19”に生じる応力σ2は、上記周辺部19’に残留応力σ1が発生することによる反力として発生するものと解され、その結果として、互いに逆方向の残留応力σ1、σ2によって反り返りが発生するものと考えられる。
上述したように、接触部19に生じる圧縮応力とその外側に生じる引張応力とによって、第1中間板18の長手方向両端部が反り返って中央部よりも持ち上がってしまい、上述した直列4気筒エンジン用の金属ガスケット10において、図1で示す形状で接触部19の厚さを変化させた場合には、その反り上がり量は11mmとなっていた。
上述したように、接触部19に生じる圧縮応力とその外側に生じる引張応力とによって、第1中間板18の長手方向両端部が反り返って中央部よりも持ち上がってしまい、上述した直列4気筒エンジン用の金属ガスケット10において、図1で示す形状で接触部19の厚さを変化させた場合には、その反り上がり量は11mmとなっていた。
これに対し、第1中間板18に接触部19の外側を囲む円弧状のスリット23を形成すると、第1中間板18の反り返り量を低減することができる。すなわちスリット23を形成した場合には、上記接触部19を塑性変形させることによってその部分に残留応力σ1が発生したとしても、その接触部19の外側に隣接した位置との間に上記スリット23が存在するので、当該隣接位置に生成される残留応力σ2が小さく抑制されるものと考えられる。
図6は、上記スリット23の幅を2mmとするとともに、該スリット23の先端部を相互に隣接するシリンダ孔の最接近部の近傍まで伸ばして、シリンダ孔12の中心を結ぶ中心線Lに対して30mmの距離まで近接させた場合を示してある。この場合、相互に近接するスリット23、23の先端部の間隔T1は、上記接触部19における直径方向の幅Wよりも広くなっていた。
他方、図7は、上記スリット23の幅を0.5mmとするとともに、該スリット23の先端部を相互に隣接するシリンダ孔の最接近部の近傍まで伸ばして、シリンダ孔12の中心を結ぶ中心線Lに対して16mmの距離まで近接させた場合を示してある。この場合には、相互に近接するスリット23、23の先端部の間隔T2は、上記接触部19における直径方向の幅Wよりも狭くなっていた。
図6は、上記スリット23の幅を2mmとするとともに、該スリット23の先端部を相互に隣接するシリンダ孔の最接近部の近傍まで伸ばして、シリンダ孔12の中心を結ぶ中心線Lに対して30mmの距離まで近接させた場合を示してある。この場合、相互に近接するスリット23、23の先端部の間隔T1は、上記接触部19における直径方向の幅Wよりも広くなっていた。
他方、図7は、上記スリット23の幅を0.5mmとするとともに、該スリット23の先端部を相互に隣接するシリンダ孔の最接近部の近傍まで伸ばして、シリンダ孔12の中心を結ぶ中心線Lに対して16mmの距離まで近接させた場合を示してある。この場合には、相互に近接するスリット23、23の先端部の間隔T2は、上記接触部19における直径方向の幅Wよりも狭くなっていた。
上記の条件において、第1中間板18の反り返り量をCAE解析によって求めると、図6の場合には反り返り量は11mmから5.5mmに低減され、図7の場合には反り返り量はさらに小さく0.5mmまで低減されていた。このことからすれば、スリット23を形成する際には、その幅を大きくするよりも、その形成範囲を大きくして、その先端部を中心線Lに近接させたほうが効果的であることが理解できる。
なお、最も外側となるシリンダ孔12を囲むスリット23は、図1に示すように、その先端部を相互に接続させてはおらず、中心線Lに近接した位置で離隔させてある。その結果、円弧状のスリット23は、各シリンダ孔12の両側に2つずつ設けられて、各2つの円弧状のスリット23が各シリンダ孔12の周囲に形成された接触部19を囲んでいることになる。
なお、最も外側となるシリンダ孔12を囲むスリット23は、上記実施例では各先端部を相互に接続させてはおらず、中心線Lに近接した位置で離隔させてあるが、両スリット23の各先端部を連続させても良い。しかしながら、両スリット23を連続させた場合には、最も外側となるシリンダ孔12を囲む接触部19がリング状に近いC字状となるので、その中央部すなわち中心線L上となる部分が中心線L上から図1の上下方向に位置ずれしやすくなり、高精度な組み付け精度を阻害する危険性があるので、上記両スリット23を連続させない方が好適である。
なお、最も外側となるシリンダ孔12を囲むスリット23は、図1に示すように、その先端部を相互に接続させてはおらず、中心線Lに近接した位置で離隔させてある。その結果、円弧状のスリット23は、各シリンダ孔12の両側に2つずつ設けられて、各2つの円弧状のスリット23が各シリンダ孔12の周囲に形成された接触部19を囲んでいることになる。
なお、最も外側となるシリンダ孔12を囲むスリット23は、上記実施例では各先端部を相互に接続させてはおらず、中心線Lに近接した位置で離隔させてあるが、両スリット23の各先端部を連続させても良い。しかしながら、両スリット23を連続させた場合には、最も外側となるシリンダ孔12を囲む接触部19がリング状に近いC字状となるので、その中央部すなわち中心線L上となる部分が中心線L上から図1の上下方向に位置ずれしやすくなり、高精度な組み付け精度を阻害する危険性があるので、上記両スリット23を連続させない方が好適である。
また本実施例では、上記スリット23を形成した後に、接触部19の厚さをプレス加工によって変化させている。このように、スリット23を形成した後に接触部19の厚さを変化させるようにすれば、スリット23を形成せずに接触部19の厚さを変化させる場合に比較して、プレス圧力を小さくすることができ、しかも加工精度を向上させることができる。
さらに本実施例においては、上記第1中間板18の上記シム板16と接触する接触部19の厚さを、シリンダ孔12の周方向で変化させ、各シリンダ孔12の中心を結ぶ中心線L上の位置P1、P3が最も厚く、中心線Lに対してその一側に位置する互いに隣接するボルト孔13、13の中間位置P2が最も薄くなるように設定しているので、フルビード22、22のシリンダブロックやシリンダヘッドに対する周方向の圧接力が実質的に均一になるように調整することができる。
したがって、圧接力が不足した部分におけるフルビード22、22からのシール洩れや、圧接力が過度となってフルビード22、22が損傷されることを防止することができるので、長期間安定したシール作用を得ることができる。
また、第1中間板18における厚さが変化する接触部19は、これに重合するように一対のフルビード22及びシム板16が設けられているので、締結ボルトの締付荷重が集中し易くなり、したがって厚さの変化に対しての締付荷重を調整することが容易となるので、締付荷重の均一化を容易に図ることができる。
したがって、圧接力が不足した部分におけるフルビード22、22からのシール洩れや、圧接力が過度となってフルビード22、22が損傷されることを防止することができるので、長期間安定したシール作用を得ることができる。
また、第1中間板18における厚さが変化する接触部19は、これに重合するように一対のフルビード22及びシム板16が設けられているので、締結ボルトの締付荷重が集中し易くなり、したがって厚さの変化に対しての締付荷重を調整することが容易となるので、締付荷重の均一化を容易に図ることができる。
また、本実施例に係る金属ガスケット10では、上述したようにシム板16をフルビード22、22に重合させて配置しているので、シム板16とフルビード22、22とを重合させずにシム板16をフルビード22、22の内側に配置した場合のように、シム板16の厚さ分だけフルビード22、22の弾性の有効利用が阻害されるという問題が生じない。
したがってフルビード22、22の高さの全域を弾性領域として利用することができるので、燃焼時のヘッド振幅に対する追従性を向上させることにより、シール性の向上を図ることができる。
したがってフルビード22、22の高さの全域を弾性領域として利用することができるので、燃焼時のヘッド振幅に対する追従性を向上させることにより、シール性の向上を図ることができる。
さらに、上記シム板16を上記フルビード22、22に重合させて配置しているので、シム板16をフルビードの内側に並設して配置した場合に比較してシム板16の幅を広く設定することができる。
したがって、シム板16に加わる面圧を低下させてシム板16の破損を抑えることができるので、その耐久性を向上させることができる。また、シム板16の厚さを好適な厚さに設定することによって、フルビード22、22を最適な弾性力でシリンダブロックやシリンダヘッドに圧接させることができる。
したがって、シム板16に加わる面圧を低下させてシム板16の破損を抑えることができるので、その耐久性を向上させることができる。また、シム板16の厚さを好適な厚さに設定することによって、フルビード22、22を最適な弾性力でシリンダブロックやシリンダヘッドに圧接させることができる。
図8は本発明の第2実施例を示したもので、本実施例では、上記円弧状のスリット23a〜23cを、各シリンダ孔12毎に、各シリンダ孔12の一側と他側とのそれぞれに3つずつ設けている。
より具体的には、各シリンダ孔12の一側(図8の上側)に、該シリンダ孔12の周方向に沿って3つのスリット23a、23b、23cを設けてあり、これら3つのスリット23a〜23cによってシリンダ孔12の一側周囲に形成した接触部19を囲んでいる。本実施例では、上記3つのスリット23a〜23cの長さはそれぞれ同一に設定してある。
上記3つのスリット23a〜23cの中間部は、上記接触部19と該接触部19よりも外側の第1中間板18とを連結する連結部18aとしてあり、以下に述べるように、シリンダ孔12の内周面に加わる燃焼圧力によって接触部19がスリット側に押圧変形されるのを上記連結部18aによって抑制することができるようにしてある。
より具体的には、各シリンダ孔12の一側(図8の上側)に、該シリンダ孔12の周方向に沿って3つのスリット23a、23b、23cを設けてあり、これら3つのスリット23a〜23cによってシリンダ孔12の一側周囲に形成した接触部19を囲んでいる。本実施例では、上記3つのスリット23a〜23cの長さはそれぞれ同一に設定してある。
上記3つのスリット23a〜23cの中間部は、上記接触部19と該接触部19よりも外側の第1中間板18とを連結する連結部18aとしてあり、以下に述べるように、シリンダ孔12の内周面に加わる燃焼圧力によって接触部19がスリット側に押圧変形されるのを上記連結部18aによって抑制することができるようにしてある。
なお、上記シリンダ孔12の他側(図8の下側)に設けた3つのスリット23a〜23cについても、上記シリンダ孔12の一側(図8の上側)に設けた3つのスリット23a〜23cと同様に形成してある。
また、上記実施例ではそれぞれの側に2つの連結部18aを形成しているが、該連結部18aは1つであっても、或いは3つ以上であっても良い。そして連結部18aを形成する場合には、上記接触部19がスリット側に押圧変形されるのを均等に抑制するために、各スリットの長さが均等となるような位置に形成することが好ましい。
また、上記実施例ではそれぞれの側に2つの連結部18aを形成しているが、該連結部18aは1つであっても、或いは3つ以上であっても良い。そして連結部18aを形成する場合には、上記接触部19がスリット側に押圧変形されるのを均等に抑制するために、各スリットの長さが均等となるような位置に形成することが好ましい。
図9は上記連結部18aを形成した効果を説明するための説明図である。同図は、上述の連結部18aを形成しない場合と、連結部18aを2つ形成した場合と、3つ形成した場合と、さらに4つ形成した場合とで、上記接触部19がスリット23側にどの程度押圧変形されるか(最大値)を3DCAE解析によって求めた結果を示すものである。
これらの解析においては、各連結部18aは、各スリットの長さが均等となるような位置に形成してある。
図9に示されているように、シリンダ孔12の内周面に所要の大きさの内圧(爆発圧力)を加えると、連結部18aを設けない場合には接触部19が相対的にスリット23側に大きく変位してしまうが、少なくとも2つ以上の連結部18aを設ければ、その変形量を大幅に抑制できることが理解される。
これらの解析においては、各連結部18aは、各スリットの長さが均等となるような位置に形成してある。
図9に示されているように、シリンダ孔12の内周面に所要の大きさの内圧(爆発圧力)を加えると、連結部18aを設けない場合には接触部19が相対的にスリット23側に大きく変位してしまうが、少なくとも2つ以上の連結部18aを設ければ、その変形量を大幅に抑制できることが理解される。
なお、図8に示すように1つのシリンダ孔12の一側に、それぞれ複数のスリット23a〜23cを設けるようにした場合でも、図6、図7で説明したのと同様な作用効果が得られる。すなわち、図8に示す実施例においても、相互に隣接する一方のシリンダ孔12側に設けられて、両シリンダ孔の最接近部に近接する一方のスリットの先端部23aと、相互に隣接する他方のシリンダ孔12側に設けられて、上記最接近部に近接する他方のスリットの先端部23cとの間隔T3は、上記接触部19における直径方向の幅Wと同程度以下に設定することが望ましい。
図10は本発明の第3実施例を示したもので、本実施例では上記第1実施例における上方のビード板14と第2中間板20との間に、第3ビード板24を追加したものである。
この第3ビード板24も上記ビード板14と同様に上記シリンダブロック及びシリンダヘッドの接合面にほぼ一致する形状を有しており、例えばSUS301やSUS304等からなる厚さ0.2mm〜0.25mm程度の板材を打ち抜いて所定形状に成形し、耐熱ゴム等をコーティングしたものである。
上記第3ビード板24には、各シリンダ孔12を無端状に囲むフルビード26をそれぞれ形成してあり、各フルビード26は、それぞれ上方のビード板14に形成したフルビード22と重合する位置で、該フルビード22の突出方向とは反対方向となる金属ガスケット10の内側に向けて膨出するように形成されている。
その他の構成は、第1実施例と同様に構成してあり、同一部分には同一部号を付して示してある。
この第3ビード板24も上記ビード板14と同様に上記シリンダブロック及びシリンダヘッドの接合面にほぼ一致する形状を有しており、例えばSUS301やSUS304等からなる厚さ0.2mm〜0.25mm程度の板材を打ち抜いて所定形状に成形し、耐熱ゴム等をコーティングしたものである。
上記第3ビード板24には、各シリンダ孔12を無端状に囲むフルビード26をそれぞれ形成してあり、各フルビード26は、それぞれ上方のビード板14に形成したフルビード22と重合する位置で、該フルビード22の突出方向とは反対方向となる金属ガスケット10の内側に向けて膨出するように形成されている。
その他の構成は、第1実施例と同様に構成してあり、同一部分には同一部号を付して示してある。
上記第3実施例においても、第1実施例と同様な作用効果を得ることができる。そして特に第3実施例においては、第1中間板18における厚さが変化する接触部19に、これに重合するように3つのフルビード22、22、24とシム板16とが設けられているので、上記第1実施例に比較して第3ビード板24のフルビード24の高さ分だけ弾性領域を拡大することができ、したがって燃焼時のヘッド振幅に対する追従性をより向上させることができる。
図11は本発明の第4実施例を示したもので、本実施例では上記第3実施例における下方のビード板14のフルビード22を第3実施例とは逆に上方向に突出させたものである。それによって、下方のビード板14のフルビード22の頂部と第3ビード板24のフルビード24の頂部とは、互いに向き合うように逆方向に突出している。
その他の構成は、第3実施例と同様に構成してあり、同一部分には同一部号を付して示してある。
上記第4実施例においても、上記第3実施例と同等の作用効果を得ることができる。
なお、第4実施例の変形例として、上記第3ビード板24を上方のビード板14と第2中間板20との間に設ける代わりに、下方のビード板14と第1中間板18との間に設けてもよい。
その他の構成は、第3実施例と同様に構成してあり、同一部分には同一部号を付して示してある。
上記第4実施例においても、上記第3実施例と同等の作用効果を得ることができる。
なお、第4実施例の変形例として、上記第3ビード板24を上方のビード板14と第2中間板20との間に設ける代わりに、下方のビード板14と第1中間板18との間に設けてもよい。
図12は本発明の第5実施例を示したもので、本実施例では上記第3実施例における下方のビード板14と第1中間板18との間に、更に第4ビード板28を追加したものである。
この第4ビード板24も上記ビード板14、26と同様に上記シリンダブロック及びシリンダヘッドの接合面にほぼ一致する形状を有しており、例えばSUS301やSUS304等からなる厚さ0.2mm〜0.25mm程度の板材を打ち抜いて所定形状に成形し、耐熱ゴム等をコーティングしたものである。
上記第4ビード板28には、各シリンダ孔12を無端状に囲むフルビード30をそれぞれ形成してあり、各フルビード30は、それぞれ下方のビード板14に形成したフルビード22と重合する位置で、該フルビード22の突出方向とは反対方向となる金属ガスケット10の内側に向けて膨出するように形成されている。
その他の構成は、第3実施例と同様に構成してあり、同一部分には同一部号を付して示してある。
この第4ビード板24も上記ビード板14、26と同様に上記シリンダブロック及びシリンダヘッドの接合面にほぼ一致する形状を有しており、例えばSUS301やSUS304等からなる厚さ0.2mm〜0.25mm程度の板材を打ち抜いて所定形状に成形し、耐熱ゴム等をコーティングしたものである。
上記第4ビード板28には、各シリンダ孔12を無端状に囲むフルビード30をそれぞれ形成してあり、各フルビード30は、それぞれ下方のビード板14に形成したフルビード22と重合する位置で、該フルビード22の突出方向とは反対方向となる金属ガスケット10の内側に向けて膨出するように形成されている。
その他の構成は、第3実施例と同様に構成してあり、同一部分には同一部号を付して示してある。
上記第5実施例においても、第1実施例と同様な作用効果を得ることができる。そして特に第5実施例においては、第1中間板18における厚さが変化する接触部19に、これに重合するように4つのフルビード22、22、24、30とシム板16とが設けられているので、上記第1実施例に比較して第3ビード板24のフルビード24の高さ分と第4ビード板28のフルビード30の高さ分だけ弾性領域を拡大することができ、したがって燃焼時のヘッド振幅に対する追従性を一層向上させることができる。
なお、上記第1〜第5実施例においては、図示しないシリンダヘッドやシリンダブロックの構成に基づいて、上記接触部19の厚さは、各シリンダ孔12の中心を結ぶ中心線L上の位置P1、P3が最も厚く、中心線Lに対してその一側に位置する互いに隣接するボルト孔13、13の中間位置P2が最も薄くなるように設定してあり、それによって各シリンダ孔12の円周方向の圧接力が適宜の位置で最適な圧接力となるように調整しているが、これに限定されるものではない。
一般的なシリンダヘッドやシリンダブロックの構成においては、特許文献1に記載されているように、締結ボルトを挿通するボルト孔に近接する位置の締付荷重が大きくなり、ボルト孔から離れた位置の締付荷重が小さくなるため、図示しないが、上記接触部の厚さを、シリンダブロックとシリンダヘッドとを締結する締結ボルトを挿通するためのボルト孔13から離れた位置で厚く設定し、ボルト孔13に近接する位置で薄く設定して、それによって各シリンダ孔12の円周方向の圧接力が適宜の位置で最適な圧接力となるように調整してもよい。
またその他の実施例として、各シリンダ孔12、12に挟まれた位置P1で最も燃焼ガスが洩れ易いので、その位置P1における接触部19の厚さを厚く設定するとともに、その他の部分の厚さを薄くなるように設定してもよい。
一般的なシリンダヘッドやシリンダブロックの構成においては、特許文献1に記載されているように、締結ボルトを挿通するボルト孔に近接する位置の締付荷重が大きくなり、ボルト孔から離れた位置の締付荷重が小さくなるため、図示しないが、上記接触部の厚さを、シリンダブロックとシリンダヘッドとを締結する締結ボルトを挿通するためのボルト孔13から離れた位置で厚く設定し、ボルト孔13に近接する位置で薄く設定して、それによって各シリンダ孔12の円周方向の圧接力が適宜の位置で最適な圧接力となるように調整してもよい。
またその他の実施例として、各シリンダ孔12、12に挟まれた位置P1で最も燃焼ガスが洩れ易いので、その位置P1における接触部19の厚さを厚く設定するとともに、その他の部分の厚さを薄くなるように設定してもよい。
さらに、上記第1〜第5実施例においては第2中間板20を設けてこれにシム板16を固定しているが、必要に応じて第2中間板20を省略してもよい。この場合には、シム板16は第1中間板18に溶接加工などにより固定することが好ましい。
10…金属ガスケット
12…シリンダ孔
13…ボルト孔
14、24、28…ビード板
16…シム板
18…第1中間板
18a…連結部
19…接触部
20…第2中間板
22、26、30…フルビード
23、23a〜23c…スリット
12…シリンダ孔
13…ボルト孔
14、24、28…ビード板
16…シム板
18…第1中間板
18a…連結部
19…接触部
20…第2中間板
22、26、30…フルビード
23、23a〜23c…スリット
Claims (10)
- 複数のシリンダボアに対応する複数のシリンダ孔と各シリンダ孔を取り囲むフルビードとを有する一対のビード板と、上記一対のビード板の間に介装された第1中間板と、上記各シリンダ孔の周りの領域において第1中間板と一方のビード板の間に介装されたシム板とを備え、上記第1中間板の上記シム板と接触する接触部の厚さを、シリンダ孔の周方向で変化させた金属ガスケットにおいて、
上記第1中間板に、上記厚さを変化させた接触部の外側を囲む円弧状のスリットを形成したことを特徴とする金属ガスケット。 - 上記円弧状のスリットは、1つのシリンダ孔の一側と他側とに少なくとも1つずつ設けられており、それら一側と他側とに設けられた少なくとも2つの円弧状のスリットが、該シリンダ孔の周囲に形成された接触部を囲んでいることを特徴とする請求項1に記載の金属ガスケット。
- 上記シリンダ孔の一側に設けられたスリットは、該一側に、該シリンダ孔の周方向に沿って複数設けられ、これら複数のスリットの中間部は、上記接触部と該接触部よりも外側の第1中間板とを連結する連結部となっていることを特徴とする請求項2に記載の金属ガスケット。
- 上記シリンダ孔の他側に設けられたスリットは、該他側に、該シリンダ孔の周方向に沿って複数設けられ、これら複数のスリットの中間部は、上記接触部と該接触部よりも外側の第1中間板とを連結する連結部となっていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の金属ガスケット。
- 相互に隣接する一方のシリンダ孔側に設けられて、両シリンダ孔の最接近部に近接する一方のスリットの先端部と、相互に隣接する他方のシリンダ孔側に設けられて、上記最接近部に近接する他方のスリットの先端部との間隔は、上記接触部における直径方向の幅と同程度以下に設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の金属ガスケット。
- 上記シム板は、上記フルビードに重合させて配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の金属ガスケット。
- 上記シム板を挟んで第1中間板とは反対側の位置に第2中間板が設けられ、上記シム板は第2中間板に固定されて位置決めされていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の金属ガスケット。
- 上記接触部の厚さは、各シリンダ孔の中心を結ぶ中心線上の位置が最も厚く、中心線に対してその一側に位置する互いに隣接するボルト孔の中間位置が最も薄くなるように設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の金属ガスケット。
- 上記接触部の厚さは、シリンダブロックとシリンダヘッドとを締結する締結ボルトを挿通するためのボルト孔から離れた位置で厚く設定され、ボルト孔に近接する位置で薄く設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の金属ガスケット。
- 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の金属ガスケットの製造方法であって、
上記第1中間板に、上記接触部の外側を囲む円弧状のスリットを形成した後に、プレス加工によって上記接触部の厚さを変化させることを特徴とする金属ガスケットの製造方法。
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