JP2011016532A - 分配包装体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】硬質蓋体の裏面に可撓性容器体の周縁部が融着されてなる分配包装体の、当該硬質蓋体を、印刷受容層、硬質中間層および蓋体シール層をこの順に積層してなる硬質複合シートから形成する。硬質中間層は、ポリスチレン樹脂層と印刷受容層側に配置された酸素吸収性樹脂を含有するEVOH層とを有する。可撓性容器体は、表面保護層、酸素バリア層および硬質蓋体側に配置されるべき容器体シール層をこの順に積層してなる可撓性複合フィルムから形成され、酸素バリア層が酸素吸収性樹脂を含有するEVOHアウター層と介在層とEVOHインナー層とを有している。
【選択図】図1
Description
前記硬質蓋体は、印刷受容層、硬質中間層および硬質蓋体の裏面となるべき蓋体シール層をこの順に積層してなる硬質複合シートから形成されており且つ250μm以上700μm以下の厚みを有しており、
前記硬質中間層は、酸素吸収性樹脂を含有するエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層と、厚さ150μm以上500μm以下のポリスチレン樹脂層とを有し、少なくともエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層がポリスチレン樹脂層よりも印刷受容層側に配置されており、
前記可撓性容器体は、表面保護層、酸素バリア層および硬質蓋体側に配置されるべき容器体シール層をこの順に積層してなる可撓性複合フィルムから形成されており、
前記酸素バリア層が、表面保護層側にエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂アウター層と、容器体シール層側にエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂インナー層と、それらに挟持された介在層とを有し、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂インナー層及びエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂アウター層のうち少なくともエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂アウター層が酸素吸収性樹脂を含有することを特徴とする分配包装体を提供する。
<硬質蓋体用の硬質複合シート>
PET(20μm)/AD(10μm)/EVOH[90質量%]+酸素吸収性樹脂[10質量%](20μm)/AD(10μm)/HIPS[50質量%]+GPPS[50質量%](300μm)/AD(10μm)/LDPE[50質量%]+HDPE[50質量%](10μm)/LDPE(10μm)
Ny(20μm)/EVOH[85質量%]+酸素吸収性樹脂[15質量%](25μm)/Ny(10μm)/EVOH(25μm)/AD(20μm)/LDPE(100μm)
<硬質蓋体用の硬質複合シート>
PET(20μm)//EVOH[90質量%]+酸素吸収性樹脂[10質量%](20μm)//HIPS[80質量%]+GPPS[20質量%](300μm)/AD(10μm)/LDPE(10μm)/LDPE(10μm)
Ny(20μm)/EVOH[90質量%]+酸素吸収性樹脂[10質量%](40μm)/Ny(10μm)/EVOH(10μm)/AD(20μm)/LDPE(100μm)
<硬質蓋体用の硬質複合シート>
PET(20μm)//EVOH[90質量%]+酸素吸収性樹脂[10質量%](10μm)//HIPS[80質量%]+GPPS[20質量%](300μm)/AD(10μm)/LDPE(10μm)/LDPE(10μm)
<硬質蓋体用の硬質複合シート>
PET(20μm)/AD(10μm)/HIPS[50質量%]+GPPS[50質量%](300μm)/AD(10μm)/EVOH(20μm)/AD(10μm)/LDPE[50質量%]+HDPE[50質量%](10μm)/LDPE(10μm)
Ny(20μm)/EVOH(50μm)/AD(20μm)/LDPE(20μm)
<硬質蓋体用の硬質複合シート>
PET(20μm)/AD(10μm)/HIPS[50質量%]+GPPS[50質量%](300μm)/AD(10μm)/EVOH(10μm)/AD(10μm)/LDPE[50質量%]+HDPE[50質量%](10μm)/LDPE(10μm)
比較例1の硬質複合シートおよび実施例1の可撓性複合フィルムを使用すること以外、実施例1と同様にして、分配包装体詰め液状食品(マヨネーズ)を製造した。
<硬質蓋体用の硬質複合シート>
PET(20μm)//HIPS[80質量%]+GPPS[20質量%](300μm)//EVOH[90質量%]+酸素吸収性樹脂[10質量%](20μm)/AD(10μm)/LDPE[(10μm)/LDPE(10μm)
実施例3の硬質複合シートおよび可撓性複合フィルムを用い、内容物をマヨネーズからシャンプーに変更することにより、実施例1と同様の方法で分配包装体詰め毛髪化粧料(シャンプー)を製造した。
実施例1〜4および比較例1〜4で得られた分配包装体(即ち、分配包装体詰め食品、分配包装体詰め毛髪化粧料)の開口性を次に説明するように評価した。即ち、各実施例及び比較例の分配包装体について、それぞれ100個を準備し、各分配包装体を指でつまんでV字型に折り曲げ線に沿って折り曲げ、目視で開口性を評価した。その結果、実施例1〜4および比較例2で得られた分配包装体は、いずれも問題なく開口できた。一方、比較例1、3および4で得られたものは、開口できないものがあった。
<酸素バリア性試験評価用のロイコメチレンブルー寒天溶液の調製>
まず、0.01Mメチレンブルー水溶液(A液)10mL、0.01MSnCl2・0.01MHCl水溶液(B液)50mLおよび2wt%寒天水溶液1L(C液)を調製した。次いで、上記A液10mLおよび上記B液20mLをビーカーに入れてA液による青色を消失させた。すなわち、ロイコメチレンブルー水溶液(D液)を調製し、その後、あらかじめ煮沸しておいた上記C液に上記B液の30mLを加え、更に煮沸を続け、これに上記D液を加え、直ちに約70〜80℃に冷却し、ロイコメチレンブルー寒天溶液を調製した。分配包装体に充填密封したゲル化したロイコメチレンブルー寒天溶液は、酸素が浸入すると白色から青色へと変色する。
実施例1〜3および比較例1〜4で用いた内容物(マヨネーズ)に代えてロイコメチレンブルー寒天溶液を用いた。つまり、可撓性複合フィルムのポケット部に、ゲル化前のロイコメチレンブルー寒天溶液をできる限り満注充填し、吐出口となる突条帯を形成した硬質複合シートと合わせ一部を除きヒートシールした。次いで、個々の分配包装体に切断し、未シール部分よりエアーを除いた後、完全にヒートシールした。次いで、これを冷蔵庫内に入れ、寒天溶液を固化させた。
各分配包装体を35℃、未加湿状態の環境下(dry)で保管し、色の状態により評価した。表1中の下線は複合フィルムの特徴的部分を示す。また表2中「1」は白色、「5」は青色、数値が大きいほど酸素が進入していることを意味し、「−」はその後の保管を中止したことを意味する。
表2からわかるように、硬質蓋体の硬質中間層のEVOH層をPS層よりも内容物側に配置した分配包装体は、蓋体のEVOH層を厚くしたり、あるいは硬質蓋体のEVOH層および/または可撓性容器体の酸素バリア層のEVOH層に酸素吸収性樹脂を含有させたとしても、期待するほどの酸素バリア性の向上はみられなかった(比較例1〜4)。
11 硬質蓋体の表面
12 折り曲げ線
13 突部
14 印刷受容層
15 硬質中間層
15a ポリスチレン樹脂層(PS層)
15b エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層(EVOH層)
16 蓋体シール層
17 ハーフカット部
20 可撓性容器体
21 ポケット部
22 表面保護層
23 酸素バリア層
23a 酸素バリアアウター層(EVOHアウター層)
23b 酸素バリアインナー層(EVOHインナー層)
23c 介在層
24 容器体シール層
100 分配包装体
200 硬質複合シート
300 可撓性複合フィルム
Claims (8)
- 表面の中央部に表面側から形成されたハーフカット部を有する折り曲げ線と折り曲げたときに吐出口を形成する突部とを有する硬質蓋体、及び内容物を収容するためのポケット部を有する可撓性容器体を有し、硬質蓋体の裏面に可撓性容器体の周縁部が融着されてなる分配包装体において、
前記硬質蓋体は、印刷受容層、硬質中間層および硬質蓋体の裏面となるべき蓋体シール層をこの順に積層してなる硬質複合シートから形成されており且つ250μm以上700μm以下の厚みを有しており、
前記硬質中間層は、酸素吸収性樹脂を含有するエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層と、厚さ150μm以上500μm以下のポリスチレン樹脂層とを有し、少なくともエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層がポリスチレン樹脂層よりも印刷受容層側に配置されており、
前記可撓性容器体は、表面保護層、酸素バリア層および硬質蓋体側に配置されるべき容器体シール層をこの順に積層してなる可撓性複合フィルムから形成されており、
前記酸素バリア層が、表面保護層側にエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂アウター層と、容器体シール層側にエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂インナー層と、それらに挟持された介在層とを有し、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂インナー層及びエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂アウター層のうち少なくともエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂アウター層が酸素吸収性樹脂を含有することを特徴とする分配包装体。 - 前記印刷受容層がポリエステル樹脂層を有し、蓋体シール層がポリエチレン樹脂層を有する請求項1記載の分配包装体。
- 前記硬質中間層において、ポリスチレン樹脂層よりも印刷受容層側に配置されているエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層の厚みが15μm超50μm以下である請求項1または2記載の分配包装体。
- 前記エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂アウター層の厚さが、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂インナー層の厚さよりも大きい請求項1〜3のいずれかに記載の分配包装体。
- 前記酸素バリア層が、表面保護層の表面から可撓性複合フィルムの全厚の5〜50%の範囲に位置する請求項1〜4のいずれかに記載の分配包装体。
- 前記介在層が、ポリアミド樹脂層を有する請求項1〜5のいずれかに記載の分配包装体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の分配包装体の可撓性容器体のポケット部に液状又はペースト状物が充填されてなる分配包装体詰め製品。
- 液状またはペースト状物が、液状食品またはペースト状食品である請求項7記載の分配包装体詰め製品。
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