JP2011015601A - 永久磁石同期電動機の駆動制御装置 - Google Patents

永久磁石同期電動機の駆動制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、永久磁石同期電動機の駆動制御装置であって、特に、駆動制御のために必要なベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器の位相の確保に位相決定器を利用したセンサレス駆動制御装置に関するものである。本発明が対象とする位相決定器は、γδ座標系上の固定子電圧がδ軸上に存在するように、ベクトル回転器等用の位相を安定的に決定するものである。
【解決手段】 固定子電圧のδ軸要素相当値に一定係数を乗じて座標系基本速度を生成する座標系基本速度生成手段と、少なくとも固定子電圧のγ軸要素相当値を用いて座標系補正速度を生成し、座標系補正速度と座標系基本速度を加算処理して座標系最終速度を生成する座標系最終速度生成手段と、生成した座標系最終速度を積分処理し、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器に使用する位相を生成する位相生成手段とを、位相決定器に備えさすことにより、課題を解決した。
【選択図】図4

Description

本発明は、永久磁石同期電動機の駆動制御装置であって、特に、駆動制御のために必要なベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器(以下、ベクトル回転器等と略記)の位相の確保に位相決定器を利用したセンサレス駆動制御装置に関するものである。位相決定器は、ベクトル回転器位相決定手段を実現したのであり、位相推定器とも呼ばれる。本発明が対象とする位相決定器は、γ軸とδ軸の直交2軸からなるγδ座標系上の固定子電圧がδ軸上あるいはγ軸上に存在するように、ベクトル回転器等用の位相を推定的に決定するものである。固定子電圧がδ軸上あるいはγ軸上に存在するようなγδ座標系を、本発明は、γδ電圧座標系と呼称する。一般に、固定子電圧はγδ電圧座標系のいずれの軸上に存在してもよい。本発明は、この点を考慮し、一般性を失うことなく、直交2軸の中で固定子電圧が存在する軸をδ軸と呼称する。
回転子に永久磁石を有する永久磁石同期電動機の駆動用電圧・電流を利用したセンサレスベクトル制御法の伝統的アプローチは、駆動用電圧・電流を利用して回転子位相を推定し、回転子位相推定値を同真値と見なして、これを2個のベクトル回転器に用い、固定子電流をフィードバック制御するものである。本アプローチは、回転子位相真値を同推定値で単純置換する単純置換アプローチと捕らえることができる。単純置換アプローチにおいて永久磁石同期電動機の高効率駆動を行う場合には、回転子位相真値を利用するセンサ利用ベクトル制御と同様に、d軸電流指令値、q軸電流指令値が最小あるいは準最小損失軌跡上に存在するように、トルク指令値からこれら電流指令値を生成することになる。高効率駆動まで考慮に入れる場合、本アプローチは、2ステップアプローチと捕らえることもできる(非特許文献(2)参照)。
センサレスベクトル制御においては、上記の2ステップアプローチに代わって、1ステップで高効率駆動が可能である。1ステップによるアプローチは、固定子電流が最小/準最小損失軌跡上に存在するように、固定子電流位相を直接推定するものである。1ステップアプローチは、パラメトリックアプローチとノンパラメトリックアプローチに大別することができる(非特許文献(2)参照)。
パラメトリックアプローチは、状態オブザーバ、外乱オブザーバ等のパラメトリックな位相推定法において、電動機パラメータ真値と異なった値を利用することにより発生する位相推定誤差の特性を積極利用するものである(非特許文献(2)参照)。
ノンパラメトリックアプローチは、位相推定に電動機パラメータを直接的には使用しない。ノンパラメトリックアプローチを採用したベクトル制御法として、力率位相形ベクトル制御法が新中により提案されている(特許文献(2)、非特許文献(2)参照)。力率位相形ベクトル制御法においては、先ず、固定子電流があるγδ座標系のδ軸上に存在するように、換言するならば本座標系上のγ軸電流はゼロとなるように、これを制御する。この結果、固定子電流はδ軸上に存在することになる。本発明では、このようなγδ座標系をγδ電流座標系と呼称する(図13参照)。固定子電流をδ軸上に維持した上で、次に、力率位相制御を介して、固定子電流が存在するδ軸が準最小損失軌跡上に収斂すべく、これを制御する。
新中のγδ電流座標系に代わって、大西等は固定子電圧位相をδ軸位相に選定したγδ電圧座標系の利用を提唱している(特許文献(1)、非特許文献(1)参照)。図1に、γδ電圧座標系の1例を示した。固定子電圧V1がδ軸上に存在している点にを確認されたい。なお、同図には、参考までに、dq同期座標系も破線で示した。本発明は、大西等と同様に、γδ電圧座標系の位相を推定的に決定し、本座標系の上で固定子電流をフィードバック制御するものである。
図14は、特許文献(1)、非特許文献(1)に示された大西等の方法の概要図である。同図(a)、(b)は特許文献(1)からの、同図(c)は非特許文献(1)からの複写である。図14(a)〜(c)は概略的ではあるが、「γ軸電圧指令値を用いてゲインを算定し、δ軸電圧指令値と本ゲインとの乗算処理を通じてγδ電圧座標系の周波数(座標系速度)を算定し、本周波数(座標系速度)を積分処理して、ベクトル回転器等に使用する位相を決定する」ことを示している。特許文献(1)には、「δ軸電流指令値と本ゲインとの乗算処理による積信号に対して、さらに時間変動の緩和処理を施してγδ電圧座標系の周波数(座標系速度)とすることも可能である」旨が述べられている。
大西等の方法が安定的に動作し、γδ電圧座標系のための適切な周波数(座標系速度)が算定できるか否かは、乗算用ゲインの決定如何に依存している。しかし、特許文献(1)には、ゲイン決定の方法に関しては、全く記述がない。非特許文献(1)から得た図14(c)は、γ軸電圧指令値にある定数pを乗じて、乗算用ゲインを決定している様子を示している。しかし、非特許文献(1)にも、乗算用ゲイン決定に関しては、当該図面以上の詳しい説明はない。
本発明の発明者は、特許文献(1)、非特許文献(1)に代表される公開文献を参考に、大西等の方法に立脚して、γδ電圧座標系のための適切な周波数(座標系速度)と位相の決定を試みたが、安定な動作を得ることができなかった。
(1)大西徳生・山中健二・合田英治: 「電力変換制御装置、電力変換制御方法、および電力変換制御用プログラム」、特許4022630号(2006−6−27)
(2)新中新二:「永久磁石同期電動機の駆動制御装置」、特開平2008−199868(2007−2−10)
(1)山中健二・大西徳生: 「永久磁石同期電動機の位相追従同期センサレス制御システム」、電気学会論文誌D分冊、129、4、pp.432−437(2009−4)
(2)新中新二: 「永久磁石同期電動機のベクトル制御技術、下巻(センサレス駆動制御の真髄)」、電波新聞社(2008−12)
本発明は上記背景の下になされたものであり、その目的は、永久磁石同期電動機のセンサレス駆動制御装置の中で、特に、安定的にγδ電圧座標系が構成でき、γδ電圧座標系上で効率的な駆動制御が遂行できるセンサレス駆動制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、固定子電流を2x1ベクトルとして捕らえ、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器が指定した直交γδ座標系上のγ軸電流指令値、δ軸電流指令値に追従するように、固定子電流をフィードバック制御するフィードバック電流制御手段と、固定子電圧をγδ座標系上の2x1ベクトルとして捕らえ、固定子電圧がδ軸上あるいはγ軸上に存在するように、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器に使用する位相を決定するベクトル回転器位相決定手段と、を有する永久磁石同期電動機の駆動制御装置であって、固定子電圧が存在すべき軸をδ軸と定義するとき、該ベクトル回転器位相決定手段が、固定子電圧のδ軸要素相当値に一定係数を乗じて座標系基本速度を生成する座標系基本速度生成手段と、少なくとも固定子電圧のγ軸要素相当値を用いて座標系補正速度を生成し、座標系補正速度と座標系基本速度を加算処理して座標系最終速度を生成する座標系最終速度生成手段と、生成した座標系最終速度を積分処理して、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器に使用する位相を生成する位相生成手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、固定子電流を2x1ベクトルとして捕らえ、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器が指定した直交γδ座標系上のγ軸電流指令値、δ軸電流指令値に追従するように、固定子電流をフィードバック制御するフィードバック電流制御手段と、固定子電圧をγδ座標系上の2x1ベクトルとして捕らえ、固定子電圧がδ軸上あるいはγ軸上に存在するように、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器に使用する位相を決定するベクトル回転器位相決定手段と、を有する永久磁石同期電動機の駆動制御装置であって、固定子電圧が存在すべき軸をδ軸と定義するとき、該ベクトル回転器位相決定手段が、固定子電圧のγ軸要素相当値を利用し誘起電圧係数を正になるように推定し、誘起電圧係数推定値を生成する誘起電圧係数推定手段と、固定子電圧のδ軸要素相当値を誘起電圧係数推定値で除算処理して座標系速度を生成する座標系速度生成手段と、生成した座標系速度を積分処理して、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器に使用する位相を生成する位相生成手段と、を備えることを特徴とする。
請求項3の発明は、固定子電流を2x1ベクトルとして捕らえ、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器が指定した直交γδ座標系上のγ軸電流指令値、δ軸電流指令値に追従するように、固定子電流をフィードバック制御するフィードバック電流制御手段と、固定子電圧をγδ座標系上の2x1ベクトルとして捕らえ、固定子電圧がδ軸上あるいはγ軸上に存在するように、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器に使用する位相を決定するベクトル回転器位相決定手段と、を有する永久磁石同期電動機の駆動制御装置であって、固定子電圧が存在すべき軸をδ軸と定義するとき、該フィードバック電流制御手段における該γ軸電流指令値を、少なくともδ軸電流相当値と回転子速度相当値とを用いて、生成するようにしたことを特徴とする。
次に本発明の効果を数式を用い、疑義の無い形で説明する。図1、図2を考える。図1は、γδ電圧座標系上において、固定子電圧V1がδ軸上に収斂した様子を示している。
一方、図2は、γδ電圧座標系上において、固定子電圧V1がδ軸上に収斂する前の様子を示している。図より理解されるように、収斂前のγδ電圧座標系上で評価する場合、固定子電圧は非ゼロのγ軸要素Vγを有する。請求項1の発明によれば、図2の状態から、図1の状態に遷移させることができると言う効果が得られる。本効果を以下に詳しく説明する。
図1のγδ電圧座標系には、dq同期座標系も破線で示した。図より理解されるように、定常状態では、d軸とγ軸、q軸とδ軸は、一定の位相差をもつ。また、定常状態では、dq同期座標系の速度(回転子電気速度)ω2nとγδ電圧座標系の速度ωγとは、同一である。定常状態の下では、dq同期座標系上で次の関係が成立する。
Figure 2011015601
上のν,i,iは、固定子電圧のq軸要素、固定子電流のd軸、q軸要素である。また、L,R,Φは、d軸インダクタンス、固定子巻線抵抗、誘起電圧係数(回転子磁束係数と等価)である。ω2nは、既に説明・利用しているように、回転子速度(dq同期座標系の速度)である。
比較的高い速度領域では固定子巻線抵抗の影響は相対的に小さいく、(1)式右辺の第2項の影響は無視できる。図1を用いて説明したように、dq同期座標系とγδ電圧座標系は、定常状態では、一定の位相差(通常の駆動では±π/6以内)をもって揃速回転している。(1)式より、概略的ではあるが、γδ電圧座標系上の固定子電圧δ軸要素に関し次の関係が成立する。
Figure 2011015601
上の(2)式より、次の関係を得ることができる。
Figure 2011015601
上式の左辺ωγはγδ電圧座標系の速度を意味している(図1参照)。また、右辺の第1項ω1は座標系基本速度を、第2項Δωは座標系補正速度を意味している。座標系基本速度は、固定子電圧δ軸要素に一定係数K1を乗じて生成している点には、特に注意されたい。このときの座標系基本速度の生成には、固定子電圧δ軸要素の真値に代わって、この指令値、近似値、推定値等であってよい。すなわち、固定子電圧δ軸要素相当値でよい。
(3)式の等式の成立は、「固定子電圧がδ軸上の存在するように、座標系補正速度Δωを生成する」ことを意味する。図1と図2より理解されるように、固定子電圧がδ軸上に存在しない場合に限り、非ゼロの固定子電圧γ軸要素Vγが存在する。換言するならば、固定子電圧のδ軸上への収斂は、固定子電圧γ軸要素Vγがゼロになるように、座標系補正速度を生成することを要請する。本要請を達成するには、例えば、図2の例のように固定子電圧δ軸要素が正の場合には、固定子電圧γ軸要素Vγが負の時には座標系補正速度を増加するように、固定子電圧γ軸要素が正の時には座標系補正速度を減少するように、座標系補正速度を生成すればよい。当然のことながら、本原理に基づく座標系補正速度の生成には、少なくとも固定子電圧のγ軸要素相当値(真値、指令値、近似値、推定値等)を用いる必要がある。
γδ電圧座標系の速度と位相の間には、純粋な微分と積分の関係が存在する。固定子電圧のγ軸要素をゼロとするようなγδ電圧座標系速度の積分は、γδ電圧座標系の位相となる。ひいては、本位相を、ベクトル回転器等に使用する位相とすることにより、固定子電圧をγδ電圧座標系上のδ軸上に安定的に収斂させることができる。
請求項1の発明に基づく具体的な1構成例は、次のように与えることができる。
Figure 2011015601
Figure 2011015601
、δ軸要素の相当値として、同真値と同指令値を用いた例を示している。頭符*は、関連信号の指令値を意味する。なお、5個の式から構成されている(4)式におけるsは微分演算子またはラプラス演算子を、微分演算子の逆数1/sは積分演算子を意味している。(4d)式に明示しているように、固定子電圧γ軸要素相当値は、極性反転の上で(負符号を付した上で)座標系補正速度の生成に利用されている。この点は、特許文献(1)、非特許文献(1)に示された大西等の方法と大きく異なる点であり、特に注意されたい。(4e)式の位相制御器C(s)は、次式に定義した(m+1)次の多項式H(s)が安定多項式となるように設計すればよい。
Figure 2011015601
請求項1の発明に基づく他の具体的1構成例は、次のように与えることができる。
Figure 2011015601
Figure 2011015601
(4)式に対する上の(6)式の相違は、座標系補正速度生成の簡略化にあり、位相制御器C(s)を含め他は同一である。(6d)式に基づき座標系補正速度Δωを生成する場合には、除算を回避できると言うメリットがある。
以上の説明より当業者には既に明らかなように、請求項1の発明によれば、「固定子電圧が存在すべき軸をδ軸と定義するとき、該ベクトル回転器位相決定手段が、固定子電圧のδ軸要素相当値に一定係数を乗じて座標系基本速度を生成する座標系基本速度生成手段と、少なくとも固定子電圧のγ軸要素相当値を用いて座標系補正速度を生成し、座標系補正速度と座標系基本速度を加算処理して座標系最終速度を生成する座標系最終速度生成手段と、生成した座標系最終速度を積分処理して、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器に使用する位相を生成する位相生成手段と、を備える」ので、固定子電圧をγδ電圧座標系上のδ軸上に安定的に収斂させることができると言う効果が得られる。
続いて、請求項2の発明による効果を説明する。(2)式より、次の等式を得ることができる。
Figure 2011015601
Figure 2011015601
らえることができる。この誘起電圧係数推定値は、(7)式の等式を満足するものでなくてはならない。すなわち、(7)式の左辺ωγは、γδ電圧座標系の速度となるもの、固定子電圧がγδ電圧座標系のδ軸上に収斂ことを可能とするものでなくてはならない。固定子電圧のδ軸上への収斂は、固定子電圧γ軸要素Vγがゼロになるように、(7)式左辺の座標系速度を生成することを要請する。本要請を達成するには、例えば、図2の例のように固定子電圧δ軸要素が正の場合、固定子電圧γ軸要素Vγが負の時には(7)式左辺の座標系速度を増加するように、固定子電圧γ軸要素が正の時には(7)式左辺の座標系速度を減少するように、これを生成すればよい。このためには、固定子電圧γ軸要素Vγが負の時には誘起電圧係数推定値が小さくなるように、反対に、固定子電圧γ軸要素が正の時には誘起電圧係数推定値が大きくなるように、誘起電圧係数推定値を定め、(7)式右辺に示した除算処理を遂行して、左辺の座標系速度を定めるようにすればよい。
γδ電圧座標系の速度と位相の間には、純粋な微分と積分の関係が存在する。固定子電圧のγ軸要素をゼロとするようなγδ電圧座標系速度の積分は、γδ電圧座標系の位相となる。ひいては、こうして得た位相を、ベクトル回転器等に使用する位相とすることにより、固定子電圧をγδ電圧座標系上のδ軸上に安定的に収斂させることができる。
請求項1の発明に基づく具体的な1構成例は、次のように与えることができる。
Figure 2011015601
Figure 2011015601
Figure 2011015601
δ軸要素の相当値として、同真値と同指令値を用いた例を示している。頭符*は、関連信号の指令値を意味する。また、関数Lmt()はリミッタ関数を意味しており、下限値は正に設定されている。本リミッタ関数は、主として、誘起電圧係数推定値が非正の値をとることを防止するためのものであるが、必要に応じ、許容可能な上限値を設定してもよい。
以上の説明より当業者には既に明らかなように、請求項2の発明によれば、「固定子電圧が存在すべき軸をδ軸と定義するとき、該ベクトル回転器位相決定手段が、固定子電圧のγ軸要素相当値を利用し誘起電圧係数を正になるように推定し、誘起電圧係数推定値を生成する誘起電圧係数推定手段と、固定子電圧のδ軸要素相当値を誘起電圧係数推定値で除算処理して座標系速度を生成する座標系速度生成手段と、生成した座標系速度を積分処理して、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器に使用する位相を生成する位相生成手段と、を備える」ので、固定子電圧をγδ電圧座標系上のδ軸上に安定的に収斂させることができると言う効果が得られる。
続いて請求項3の発明の効果について説明する。請求項1、請求項2の発明、あるいは他の発明により、γδ電圧座標系が実現できたとする。γδ電圧座標系はδ軸位相と固定子電圧の位相とを合わせたに過ぎず、これは効率駆動を直ちに保証するものではない。再び図1を考える。図1は、既にγδ電圧座標系が実現できた状態を示している。高効率駆動を図るには、固定子電流と固定子電圧の位相である力率位相θiνを制御する必要がある。図1より理解されるように、γδ電圧座標系上では、γ軸電流iγとδ軸電流iδの間には次の関係が成立している。
Figure 2011015601
Figure 2011015601
γ軸電流指令値を以下のように生成する。
Figure 2011015601
Figure 2011015601
高効率駆動をもたらす力率位相指令値は、回転子速度、固定子電流に依存して変動する。換言するならば、回転子速度、固定子電流を考慮して、力率位相指令値ひいてはγ軸電流指令を決定することにより、高効率駆動を達成することができる。請求項3の発明によれば、「固定子電圧が存在すべき軸をδ軸と定義するとき、該フィードバック電流制御手段における該γ軸電流指令値を、少なくともδ軸電流相当値と回転子速度相当値とを用いて、生成するようにした」ので、γδ電圧座標系上での電流指令値を利用したフィードバック電流制御を介し、高効率駆動を達成できると言う効果が得られる。
なお、請求項3の発明に基づくγ軸電流指令値の生成法の具体的1例としては、次のものを考えることができる。
Figure 2011015601
上の(11)式では、大括弧(・)の値は力率位相指令値の正接値に対応する。同式では、δ軸電流相当値として、δ軸電流真値またはδ軸電流指令値を利用した例となっている。また、速度相当値として、電気速度推定値または機械速度指令値を利用した例となっている。なお、上式におけるNpは極対数であり、Lmt()はリミッタ関数である。
(11)式における設計パラメータK,Kの一応の設計指針は、以下の通りである。
Figure 2011015601
Figure 2011015601
収斂後の固定子電圧と電圧座標系との関係を示す図 収斂前の固定子電圧と電圧座標系との関係を示す図 1実施形態例における駆動制御装置を含む駆動制御システムのブロック図 1実施形態例における位相決定器の基本構成を示すブロック図 1実施形態例における位相決定器の基本構成を示すブロック図 1実施形態例における位相決定器の基本構成を示すブロック図 1実施形態例におけるγ軸電流指令生成器の基本構成を示すブロック図 実機実験システムの概観を示す図 実機実験の応答結果例を示す図 実機実験の応答結果例を示す図 実機実験の応答結果例を示す図 実機実験の応答結果例を示す図 固定子電流と電流座標系との関係を示す図 電圧座標系構成のための従来のシステムブロック図
以下、図面を用いて、本発明の実施形態例を詳細に説明する。永久磁石同期電動機に対し本発明の駆動制御装置を適用した1実施形態例の基本的構造を図3に示す。1は永久磁石同期電動機を、2は位相決定器を、3は電力変換器を、4は電流検出器を、5a、5bは夫々3相2相変換器、2相3相変換器を、6a、6bは共にベクトル回転器を、7は余弦正弦信号発生器を、8は電流制御器を、9はγ軸電流指令生成器を、10は速度制御器を、11は機械速度推定器を示している。本図では、簡明性を確保すべく、2x1のベクトル信号を1本の太い信号線で表現している。以下のブロック図表現もこれを踏襲する。
特に、2の位相決定器は、固定子電圧の相当値(実測値、指令値など)を入力として得て、αβ固定座標系上で評価したγδ電圧座標系の位相と、回転子電気速度の推定値を出力している。余弦正弦信号発生器7はγδ電圧座標系位相を余弦・正弦信号に変換して、これをベクトル回転器6a、6bへ伝達している。電気速度推定値は、機械速度推定器11において、極対数Npで除されて、機械速度推定値に変換されている。γ軸電流指令生成器9は、δ軸電流と回転子機械速度指令値を利用して、γ軸電流指令値を生成している。4〜9にわたる6種の機器は、固定子電流をγδ電圧座標系上のベクトル信号として捕らえ、この2要素であるγ軸電流及びδ軸電流を各軸電流指令値に追随するように制御するフィードバック電流制御手段を構成している。また、位相決定器2が、ベクトル回転器位相決定手段を構成している。
電流検出器4で検出された3相の固定子電流は、3相2相変換器5aでαβ固定座標系上の2相電流に変換された後、ベクトル回転器6aでγδ電圧座標系の2相電流に変換され、電流制御器8へ送られる。電流制御器8は、γδ電圧座標系上の2相電流が、各相の電流指令値に追随すべくγδ電圧座標系上の2相電圧指令値を生成しベクトル回転器6bへ送る。6bでは、γδ電圧座標系上の2相電圧指令値をαβ固定座標系上の2相電圧指令値に変換し、2相3相変換器5bへ送る。5bでは、2相信号を3相電圧指令値に変換し、電力変換器3への指令値として出力する。電力変換器3は、指令値に応じた電力を発生し、同期電動機1へ印加しこれを駆動する。このときのγδ電圧座標系上の2相電流指令値は、δ軸電流指令値に関しては速度制御器から、γ電流指令指令値はγ軸電流指令生成器9から得ている。図3においては、ベクトル回転器の左側に存在する固定子電圧、電流の信号は、γδ電圧座標系上の信号であることを明示すべく、脚符にγδを付している。なお、ベクトル回転器6a、6bは、3相2相変換器、2相3相変換器5a、5bと各々一体的に構成されこともある。本発明では、一体的に構成されたこれらをベクトル回転器内蔵変換器と呼称している。
図3の本例では、速度制御系を構成した例を示しているので、速度指令値と速度推定値を入力とする速度制御器10の出力としてδ軸電流指令値を得ている。制御目的が発生トルクにあり速度制御系を構成しない場合には、速度制御器10、機械速度推定器11は不要である。この場合には、δ軸電流指令値が外部から直接印加される。
上記構成機器において、本発明に特に関連する機器が、ベクトル回転器位相決定手段を実現した位相決定器2と、フィードバック電流制御手段においてγ軸電流指令値の生成を担っているγ軸電流指令生成器9である。このため、以降では、これら2機器に関し、詳細に説明する。
図4は、請求項1の発明に従って構成した位相決定器2の1実施形態例である。位相決定器2は、基本的には、座標系基本速度生成手段を実現した座標系基本速度生成器2a、座標系最終速度生成手段を実現した座標系最終速度生成器2b、位相生成手段を実現した位相生成器2cから構成されている。図4の実施形態例では、座標系最終速度(座標系速度
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タ2dを付加している。図4の位相決定器は、請求項1の発明に基づく1形態を示した(4)式に従って構成している。特に、固定子電圧のγ軸、δ軸要素の相当値としては、各々の指令値を利用した例となっている。当然のことながら、γ軸、δ軸要素の相当値として、(4)式に明示しているように、同真値(実測値)を利用してよい。また、他の相当値を利用してよい。
図5は、請求項1の発明に従って構成した位相決定器2の別の1実施形態例である。位相決定器2は、基本的には、座標系基本速度生成手段を実現した座標系基本速度生成器2a、座標系最終速度生成手段を実現した座標系最終速度生成器2b、位相生成手段を実現した位相生成器2cから構成されている。図5の実施形態例では、図4の実施形態例と同様に、座標系最終速度(座標系速度)ωγをローパスフィルタ処理して回転子電気速度推定値
Figure 2011015601
の発明に基づく1形態を示した(6)式に従って構成している。特に、座標系補正速度Δωを、(6d)式の最終式に従って生成する例となっている。図5の実施形態例は、固定子電圧のγ軸、δ軸要素の相当値として各々の指令値を利用した例となっている。当然のことながら、γ軸、δ軸要素の相当値として、(6)式に明示しているように、同真値(実測値)を利用してよい。また、他の相当値を利用してよい。
図6は、請求項2の発明に従って構成した位相決定器2の1実施形態例である。位相決定器2は、基本的には、誘起電圧係数推定手段を実現した係数推定器2e、座標系速度生成手段を実現した座標系速度生成器2f、位相生成手段を実現した位相生成器2cから構成されている。図6の実施形態例では、座標系速度ωγをローパスフィルタ処理して回転子電気速度推定値を得るべくローパスフィルタ2dを付加している。図6の位相決定器は、請求項2の発明に基づく1形態を示した(8)式に従って構成している。特に、固定子電圧のγ軸、δ軸要素の相当値としては、各々の指令値を利用した例となっている。当然のことながら、γ軸、δ軸要素の相当値として、(8)式に明示しているように、同真値(実測値)を利用してよい。また、他の相当値を利用してよい。
図7は、請求項3の発明に基づき構成したγ軸電流指令生成器9の1実施形態例である。具体的には、図7は(11)式の第3式に従った構成例となっている。δ軸電流相当値としては、δ軸電流真値(実測値)を使用し、回転子速度相当値としては回転子機械速度指令値を使用した例となっている。これに代わって、(11)式に明示しているように、δ軸電流相当値としてδ軸電流指令値を利用してよい。また、他の相当値を利用してよい。また、速度相当値としては、(11)式に明示しているように、回転子の電気速度推定値を利用してよい。図4〜図6に示した位相決定器の実施形態例に明示しているように、電気速度推定値は位相決定器から出力されている。
以上、本発明に関し、各種の図を利用しつつ多様な実施形態例を詳しく説明した。次に、本発明による駆動制御装置の効果を確認すべく実機を用いた実験を行ったので、結果の1例を提示する。実験システムは、図3に従い構成した。供試電動機と負荷装置の様子を図8に示す。供試電動機は、400(W)の突極形永久磁石同期電動機である(図8左端)。実験に用いた位相決定器は図5と同一とし、γ軸電流指令生成器は図7と同一とした。供試電動機の仕様概要を表1に示す。
Figure 2011015601
上の表1におけるLi、Lmは固定子の同相インダクタンス、鏡相インダクタンスである(非特許文献(2)参照)。
位相決定器2及びγ軸電流指令生成器9における主要な設計パラメータは、提示の選定指針に基づき、次式とした。
Figure 2011015601
座標系最終速度生成器2bで使用する位相制御器C(s)は、次のように定めた。
Figure 2011015601
位相決定器2の内部に設けた回転子速度推定用ローパスフィルタは、帯域幅20(rad/s)の1次フィルタとした。γ軸電流指令生成器で使用するリミッタの上下限は、±0.4(rad)とした。
フィードバック電流制御ループは、制御周期125(μs)を考慮の上、帯域2000 (rad/s)が得られるように設計し、速度制御ループは、供試電動機の約53倍にも及ぶ負荷装置の巨大な慣性モーメントを考慮し、線形速度応答が確保される概ね上限帯域である帯域2(rad/s)が得られるように設計した。
発明の効果を確認すべく遂行する実験は、力行定常駆動、回生定常駆動、定格負荷の瞬時印加・除去、無負荷加減速追従とした。以下に、実験結果を示す。
(力行定常駆動) 第1象限での定常駆動実験を行った。実験結果の1例を図9に示す。同図(a)、(b)、(c)、(d)には、定格速度を考慮し、機械速度180、18、9、5(rad/s)での応答を与えた。ただし、力行負荷は定格を基本としたが、機械速度5(rad/s)の応答に限り、定格負荷での駆動はできなかったので、70%定格負荷とした。同図(a)は、上か
Figure 2011015601
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(回生定常駆動) 第4象限領域での実験を行った。実験結果の1例を図10に示す。同図(a)、(b)、(c)は、回生定格負荷かつ機械速度180、18、9(rad/s)での応答である。波形の意味は、図9と同一である。回生負荷は、機械速度180、18(rad/s)の場合は定格としたが、9(rad/s)では定格では駆動不能であったので、80%定格とした。なお、図10(b)、(c)においては、回転子位相−θγのスケールを0.5(rad/div)に変更している。
(定格負荷の瞬時印加・除去) 定格負荷の瞬時印加・除去の実験を行った。図11(a)は、機械速度9(rad/s)に速度制御しておき、ある瞬時に定格負荷を印加した場合の応答を調べたものである。同図では、上からδ軸電流、速度指令値、同応答値(エンコーダによる実測値)、u相電流を示している。時間軸は、2(s/div)である。インパクト印加時直後に約5(rad/s)まで速度低下しているが、脱調することなく回復し、速度制御を遂行している様子が確認される。図11(b)は、同図(a)と同一速度において事前に印加していた定格負荷を、瞬時に除去した場合の応答を調べたものである。図中の波形に意味は、同図(a)と同一である。正常な応答が確認される。
(無負荷での加減速追従) 供試電動機を、負荷装置から外し、無負荷での加減速・速度指令に対する追従特性を調べた。慣性モーメント0.0016(kgm)の供試電動機には慣性モーメント0.00055(kgm)のカップリングを付加した。この結果、本状態での供試電動機の実効的な定格パワーレイトは、約2250となる(表1参照)。パワーレイトと定格トルクの比を参考に、加速度±400(rad/s)、速度上下限20〜180(rad/s)、周期1.6(s)の台形信号を用意した。速度帯域は慣性モーメントを考慮して50(rad/s)に再設計し、本速度帯域が確保できるように、回転子速度推定用のローパスフィルタの帯域幅も50(rad/s)に再設計した。図12(a)は、この応答例である。上から、速度指令値、同応答値(エンコーダによる実測値)、δ軸電流、u相電流である。時間軸は0.2(s/div)である。図12(b)に、速度応答値(実測値)に代わって速度推定値を表示した。他の波形は、図12(a)と同一である。加減速な速度指令に対して、速度推定値が追従するように制御が遂行されていることが確認される。
以上、本発明による効果を、実験的に検証・確認した。当業者には波形応答より容易に理解されるように、実験結果は「本発明は、所期の効果をもたらすものである」ことを示している。
本発明は、中高速域でのセンサレス駆動が中心で、計算負荷の低減が求められる応用(例えば、ポンプ、ファン、圧縮機など)に好適である。
1 永久磁石同期電動機
2 位相決定器
2a 座標系基本速度生成器
2b 座標系最終速度生成器
2c 位相生成器
2d ローパスフィルタ
2e 係数推定器
2f 座標系速度生成器
3 電力変換器
4 電流検出器
5a 3相2相変換器
5b 2相3相変換器
6a ベクトル回転器
6b ベクトル回転器
7 余弦正弦信号発生器
8 電流制御器
9 γ軸電流指令生成器
10 速度制御器
11 機械速度推定器

Claims (3)

  1. 固定子電流を2x1ベクトルとして捕らえ、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器が指定した直交γδ座標系上のγ軸電流指令値、δ軸電流指令値に追従するように、固定子電流をフィードバック制御するフィードバック電流制御手段と、固定子電圧をγδ座標系上の2x1ベクトルとして捕らえ、固定子電圧がδ軸上あるいはγ軸上に存在するように、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器に使用する位相を決定するベクトル回転器位相決定手段と、を有する永久磁石同期電動機の駆動制御装置であって、固定子電圧が存在すべき軸をδ軸と定義するとき、該ベクトル回転器位相決定手段が、
    固定子電圧のδ軸要素相当値に一定係数を乗じて座標系基本速度を生成する座標系基本速度生成手段と、
    少なくとも固定子電圧のγ軸要素相当値を用いて座標系補正速度を生成し、座標系補正速度と座標系基本速度を加算処理して座標系最終速度を生成する座標系最終速度生成手段と、
    生成した座標系最終速度を積分処理して、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器に使用する位相を生成する位相生成手段と、
    を備えることを特徴とする永久磁石同期電動機の駆動制御装置。
  2. 固定子電流を2x1ベクトルとして捕らえ、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器が指定した直交γδ座標系上のγ軸電流指令値、δ軸電流指令値に追従するように、固定子電流をフィードバック制御するフィードバック電流制御手段と、固定子電圧をγδ座標系上の2x1ベクトルとして捕らえ、固定子電圧がδ軸上あるいはγ軸上に存在するように、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器に使用する位相を決定するベクトル回転器位相決定手段と、を有する永久磁石同期電動機の駆動制御装置であって、固定子電圧が存在すべき軸をδ軸と定義するとき、該ベクトル回転器位相決定手段が、
    固定子電圧のγ軸要素相当値を利用し誘起電圧係数を正になるように推定し、誘起電圧係数推定値を生成する誘起電圧係数推定手段と、
    固定子電圧のδ軸要素相当値を誘起電圧係数推定値で除算処理して座標系速度を生成する座標系速度生成手段と、
    生成した座標系速度を積分処理して、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器に使用する位相を生成する位相生成手段と、
    を備えることを特徴とする永久磁石同期電動機の駆動制御装置。
  3. 固定子電流を2x1ベクトルとして捕らえ、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器が指定した直交γδ座標系上のγ軸電流指令値、δ軸電流指令値に追従するように、固定子電流をフィードバック制御するフィードバック電流制御手段と、固定子電圧をγδ座標系上の2x1ベクトルとして捕らえ、固定子電圧がδ軸上あるいはγ軸上に存在するように、ベクトル回転器あるいはベクトル回転器内蔵変換器に使用する位相を決定するベクトル回転器位相決定手段と、を有する永久磁石同期電動機の駆動制御装置であって、固定子電圧が存在すべき軸をδ軸と定義するとき、該フィードバック電流制御手段における該γ軸電流指令値を、少なくともδ軸電流相当値と回転子速度相当値とを用いて、生成するようにしたことを特徴とする永久磁石同期電動機の駆動制御装置。
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