JP2011015454A - 電力変換装置・電力変換ユニットおよび電力変換ユニットの設計方法 - Google Patents

電力変換装置・電力変換ユニットおよび電力変換ユニットの設計方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の電力変換ユニットが格納される電力変換盤においてファンの数を最小限に抑えて各電力変換ユニットに必要風量を確保する電力変換盤を提供する。
【解決手段】風路抵抗または発熱量の異なる複数の電力変換ユニットが筐体面に並列に格納される電力変換装置において、前記電力変換装置の筐体に具備され、前記電力変換ユニットの各々に設けられた吸気口を介して前記筐体の内部へ空気を吸引し、前記筐体の外部へ空気を排出するファンと、前記電力変換ユニットを通った空気を前記筐体の外部へ通風する通風ダクトを有し、各電力変換ユニットの冷却に最低限必要な必要圧力損失がほぼ等しくなるよう前記電力変換ユニット内に設けられた冷却フィンが設計されることを特徴とする電力変換装置によって解決される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷却方式を空冷とする電力変換盤,電力変換ユニットおよび電力変換ユニットの設計方法に関する。
インバータは、IGBTなどの半導体スイッチング素子が電気エネルギーの制御によって発熱するため、出力容量に応じた冷却機構が必要となる。空冷インバータの場合、半導体スイッチング素子はグリースなどで冷却フィンに加圧接着され、冷却フィンに風を流し放熱させることにより温度上昇を抑制している。
また、インバータのような電力変換ユニットが複数格納される電力変換盤では、各電力変換ユニットにそれぞれ必要な冷却風量を確保する必要がある。ここで空冷インバータユニットは、IGBT,冷却フィン,電解コンデンサ,制御基板,コンタクタ,エアフィルタなどの複数の要素で形成されるため、出力容量によって各ユニット内の要素の大きさが異なり、インバータユニットの大きさも異なる。そのため、このような複数のインバータユニットが格納されるインバータ盤では、風路抵抗や出力容量が異なる各インバータユニットで、IGBTの許容温度に対応した冷却風量が必要となる。
このような複数の電力変換ユニットが格納されるインバータ盤の冷却方式として、例えば特許文献1記載の技術では、各電力変換ユニットに個別にファンを設け、それぞれのユニットに必要な冷却風を確保する技術が記載されている。
特開2006−311679号公報
上記従来技術では、電力変換盤に格納される電力変換ユニット毎にファンが設けられるため、ユニット内にファンを置くスペースが必要となり、電力変換盤自体が大型化してしまうという課題があった。また、ファンの数がユニット数分存在するためファンの故障によるメンテナンスが多発してしまうという問題もあった。
本発明の目的は、複数の電力変換ユニットが格納される電力変換盤においてファンの数を最小限に抑えて各電力変換ユニットに必要風量を確保する電力変換盤を提供することにある。
上記の課題は、複数の電力変換ユニットが筐体面に並列に格納される電力変換装置において、前記電力変換装置の筐体に具備され、前記電力変換ユニットの各々を介して前記筐体の内部へ空気を吸引するファンと、前記電力変換ユニットを通った空気を前記筐体の外部へ通風する通風ダクトを有し、各電力変換ユニットの冷却に最低限必要な風量を得るための必要圧力損失の差がほぼ等しくなるよう前記電力変換ユニット内に設けられた冷却フィンが設計されることを特徴とする電力変換装置によって解決される。
また、複数の電力変換ユニットが筐体面に格納され、前記筐体に設置されるファンによって前記複数の電力変換ユニット内に冷却風を吸引する電力変換装置において、一の前記電力変換ユニットよりも前記ファンから遠い位置にある二の前記電力変換ユニットは、前記二の電力変換ユニットの冷却に最低限必要な風量を得るための必要圧力損失が前記一の電力変換ユニットの前記必要圧力損失よりも低くなるよう当該二の電力変換ユニット内の冷却フィンが設計されることを特徴とする電力変換装置によっても解決される。
また、電力変換盤に格納され、自己のユニット面に設けられた吸気口を介して冷却フィンに空気を通風する電力変換ユニットにおいて、前記冷却フィンは、該電力変換ユニットの冷却に必要な圧力損失と、前記電力変換盤に格納される他の電力変換ユニットの冷却に必要な圧力損失とがほぼ等しくなるフィン間隔に設計されることを特徴とする電力変換ユニットによっても解決される。
また、一の電力変換ユニット内に設けられる冷却フィンのフィン間隔と当該一の電力変換ユニットの冷却に必要な必要圧力損失との関係に基づいて、前記必要圧力損失が前記一の電力変換ユニットと共に電力変換盤に格納される他の電力変換ユニットの必要圧力損失とほぼ等しくなる前記フィン間隔に設計する電力変換ユニットの設計方法によっても解決される。
本発明によると、複数の電力変換ユニットが格納される電力変換盤において、各電力変換ユニットの内部構成を最適化することで、ファンの数を最小限に抑え、電力変換盤の小型化が可能となる。
本発明の実施例1における電力変換盤の斜視図である。 本発明の実施例1におけるインバータユニットの上面図である。 本発明の実施例1におけるインバータユニットの側面図である。 本発明の実施例1における冷却フィンの側面図である。 本発明の実施例1におけるインバータユニットの必要圧損特性を示した図である。 本発明の実施例1における風量アンバランスの比較図。 本発明の実施例2における電力変換盤図である。 本発明の実施例3における電力変換盤図である 本発明の実施例4における電力変換盤図である。
以下図面を用いて、本発明による空冷インバータについての実施形態を説明する。
図1は本発明によるインバータ盤を示しており、インバータ盤1はユニット室2,ファン3,通風ダクト4,主回路室5などで構成される。インバータ盤1は金属筐体であり、主としてステンレスなどが用いられるが金属一般で構成される。鉄などが部分的に用いられることもある。ユニット室2において、インバータ盤1に挿抜可能なインバータユニット30が高さ方向に積み上げられる。ユニット30は出力容量に応じて3種の構造があり、小さな方からAユニット6,Bユニット7,Cユニット8となり、それぞれのユニットには個々に吸気口11が設けられている。本実施例では、A,B,Cユニット6〜8の奥行きの長さを統一している。Bユニット7はAユニット6と高さと奥行きが同じで幅のみを2倍としたものであり、Cユニット8はAユニット6の幅と高さをそれぞれ2倍したものである。状況に応じて、統一する辺を奥行きではなく高さや幅を統一して採用する場合もある。ユニット内部の構造については、後に詳細を記載する。
ユニット室2においては、高さ方向の最小単位であるAユニット6またはBユニット7を10段分の高さを確保している。Cユニットは2段で1個となるため、最大5段分積むことができる。Aユニット6のみをインバータ盤1に搭載する場合1段当たりに2個積むことできるので、1つのインバータ盤1においてAユニットを最大20個まで搭載することができる。インバータ盤1内部のユニットの個数および配置は出力容量や顧客の要望に依存するためA〜Cユニット6〜8は混在し空の段も存在するため、インバータ盤1内部のユニット組み合わせは数万通りとなる。これら全ての場合において、インバータ盤内の全ユニットに対して原理的に必要風量を確保しなければならず風量を最適化する必要がある。ユニット30内部の重さはAユニット6<Bユニット7<Cユニット8となるので、ユニット30挿抜時の作業性を向上するために上段からAユニット→Bユニット→Cユニットの順に優先して搭載する。
ユニット室2の下部の制御部10には、図示しない各種電源や制御配線などが納められている。ユニット室2の背面には通風ダクト4が存在しその内部には直流バスバや制御配線(図示しない)を格納している。通風ダクト4の上部には天井ファン3が設けられている。ファン3はユニット30内部には設けず、天井に統一的に設置する。ユニット30毎にファンを設けた場合、風量確保は容易となるがファン故障による取替えが多発するため配置しない。また、ユニット内にファンがないためスペースも縮小化できる。風量および圧損が不足する構成においては、複数の天井ファンを用いる場合もある。風9の経路は天井ファン3により統一的に空気を吸い込みその空気が共通の通風ダクト4を経由して、通風ダクト4に対して並列に並べられた複数の電力変換ユニット30を介して吸い込まれる。
このように各ユニット30にはファンを設置せず、天井に配置されたファン3により統一的に冷却風を取り込むことによって、各ユニット30にユニットが設置されることによるインバータ盤1の大型化やファン故障によるメンテナンスの多発を防ぐことができる。
ここで、本実施例のように奥行きの長さが等しく設計されたA〜Cユニット6〜8を筐体面に対して並列に格納し、A〜Cユニット6〜8の個々に設けられた吸気口11を介して共通の通風ダクト4へ通風させた場合、通風ダクト4内の摩擦による圧力損失や合流圧力損失の影響を無視すると各ユニット6〜8にはほぼ等しい圧力損失がかかると考えられる。これは、A〜Cユニット6〜8の吸気口11直前の圧力と通風ダクト4側面の直後の圧力はほぼ等しいとみなせるためである。
例えばAユニット6とCユニット8を比較すると、Aユニット6の吸気口11とCユニット8の吸気口11は外気と接しており、間に風路抵抗となるものが存在しないことから、Aユニット6の吸気口11直前の圧力とCユニット8の吸気口11直前の圧力はほぼ等しいとみなせる。同様に通風ダクト4側の面を比較すると、各ユニット30は奥行きの長さが等しく通風ダクトと接する面が揃っているため、Aユニット6とCユニット8の通風ダクト4側面の間には風路抵抗となるものが無い。このことからAユニット6の通風ダクト4側面の直後の圧力とCユニット8の通風ダクト4側面の直後の圧力はほぼ等しいとみなせる。つまり、Aユニット6とCユニット8の風路前後の圧力は、ほぼ等しいとみなせるため、Aユニット6とCユニット8にはほぼ等しい圧力損失がかかる。これは、Aユニット6とCユニット8だけでなく各ユニットの間で成り立つため、本実施例における電力変換盤1では、A〜Cユニット6〜8にほぼ等しい圧力損失がかかると考えられる。
一方、複数のタイプの電力変換ユニットが格納されるインバータ盤において、上記のように天井ファン3で統一的に冷却風を吸引し各ユニット6〜8に等しい圧力損失がかかる場合、出力容量の異なる各ユニット6〜8で異なる冷却風量が必要とされる。そのため、いくつかのユニットには余剰な風量がかかることになりユニット間の温度アンバランスが発生してしまうという問題がある。また、各ユニット6〜8に必要風量を確保するために天井に設けるファン3が大型化してしまうという問題もある。
本実施例では、各ユニット6〜8にはファンを設置せず、天井ファン3により統一的に冷却風を取り込み、また、各ユニット6〜8内の構造、特に冷却フィンをインバータ盤1に対して最適な構造に設計する。これによって、余剰風量を削減可能となり、天井ファン3の大型化を防ぎ、結果インバータ盤1を小型化することができる。以下に、ユニット30内の構造および冷却フィンの設計方法について記す。
ユニット30内部の構造について説明する。図2はユニット30の上面図の概略例であり、図3はその側面図を示す。各ユニット30は半導体スイッチング素子であるIGBT31と、IGBT31に装着されIGBT31で発生した熱を放熱させる冷却フィン32と、ユニット内に吸引される空気から埃などを除去するエアフィルタ33と、電解コンデンサ34と、バスバ35と、コンタクタ36などの部品により構成される。冷却フィン32を通風ダクト4側に配置し、エアフィルタ33を吸気口11を介して吸気面に配置する。このとき冷却フィン32を囲い込むように仕切板37を配置し、通風ダクト4へ流れる風は必ず冷却フィン32を通るようにする。また、電解コンデンサ34はエアフィルタ33の前に配置し、エアフィルタの幅や高さを調整することによって電解コンデンサ34に満遍なく冷却風が当たるようにする。ユニット30は、出力容量に応じて各部品のサイズおよび個数などが異なる。
また、コンタクタ36と電解コンデンサ34を仕切板38で隔離することで風量の分量調整を可能とする。風9がコンタクタ36から冷却フィン32に吸い込まれるようするため、コンタクタ36から冷却フィン32に通風孔39を設ける。ここで、通風孔39の大きさを調整することでコンタクタ36側を通る通風量を適切な値に調節できる。このような構造により、全ての風は必ずエアフィルタと冷却フィンを通過する構造となり、電解コンデンサ34とコンタクタ36に流れる風をエアフィルタおよび仕切板38で調整可能である。ただし、コンタクタ36は保護目的であるので存在しない場合もある。
次に、冷却フィン32の形状について図4を用いて説明する。本実施例では、例としてコルゲートフィンを適用しているが他のフィン形状でも良い。冷却フィン32の両側面を仕切板321で囲い込む。このとき、仕切板321の材質は任意であるが絶縁性を強化するためにガラスエポキシやベークライトを使用するのが望ましい。底面には、対地間短絡を避けるため絶縁仕切板322を用いる。対地絶縁が取れる材質および厚みであれば良いが、ガラスエポキシやベークライトを適用する。
ここで、各ユニット30の風量最適化について述べる。必要風量とはIGBT31の許容温度からの差が10℃以内となるような冷却風量と定める。例えば、IGBT31の許容温度が120℃の場合は110℃〜120℃となるような温度となるようにする。冷却風量は風速およびフィン構造によって変化する。必要圧損とは冷却フィン32に最低限必要な風量を流すために各ユニット30全体にかかる圧力損失を意味する。ユニット30全体にかかる圧力損失は、風の流入口であるエアフィルタ33から流出口である冷却フィン32までの間の圧力損失となる。風の流入口であるエアフィルタ33の圧力は外気圧である。
図5は、冷却フィン32をコルゲート型とし囲い込みにより風を絞り込んだ本実施例の条件下において、フィン間隔324に対する必要圧力損失の依存性を示したグラフである。図中の点線は、フィン間隔324の変化に伴うAユニット6にかかるユニット圧損ΔP(縦軸)とユニット風量Q(横軸)の関係を示したものであり、下記の数式(1)で表わされる。ただし、RはAユニット6の風路抵抗である。
ΔP=RQ2 … 数式(1)
図中の点線は、フィン間隔324を狭くするとAユニット6の風路抵抗Rが大きくなり、フィン間隔324を広くするとAユニット6の風路抵抗Rが小さくなることを表わしている。図11から、同じユニット圧損ΔPでも、フィン間隔324が広い方がAユニット6に多くのユニット風量Qが流れることがわかる。一方、フィン板厚み323が一定の場合、フィン間隔324が広くなるとその分フィンの設置スペースが減りフィンの枚数が減少する。そのため、フィン枚数の減少によって冷却フィン32全体での放熱の効率は下がる。
このようにフィン間隔324とユニット風量Qおよびフィン枚数の関係に基づいて、Aユニット6の必要圧力損失をシミュレーションし、Aユニット6の必要圧損特性を求める図5中の実線のようになる。この必要圧損特性から、Aユニット6の必要圧損は極小値を持つことがわかる。例えば、フィン板厚み323を0.6mmとした場合、フィン間隔324が1.8mm〜2.9mmの間において極小値をとり、その範囲で必要圧損は極小必要圧損の+20%に収めることが可能となる。また本実施例では、必要圧力損失とフィン間隔との関係をシミュレーションしているが、数式(1)のように圧力損失Pと風量Qの関係は1対1であるので、必要圧損特性は風量Qとフィン間隔の関係を示すことでもある。
上記シミュレーションを各ユニット30で行うと、ユニット毎に極小必要圧損が異なる値を示す。一般的に構造物が小さいほど風路抵抗が大きくなり、出力密度も大きくなりやすいため、ユニットが小さいほど極小必要圧損が大きくなりやすい。つまり、全ユニット30の極小必要圧損の中で、最も構造の小さなAユニット6の極小必要圧損が最大となる。本実施例の構造条件下において通風ダクト4の内部の圧力損失(例えば合流による圧力損失や摩擦損失)の分布を無視した場合、各段ユニットに等価な圧力損失が掛かる。ゆえに、最小ユニットの極小圧力損失を満たすことにより他の全ユニット30の必要圧力損失を満たすことができる。
ここで最小ユニットの必要圧力損失の極小値と、他ユニットの必要圧力損失に差が存在するので、他のユニットには余剰な冷却風量が生じると考えられる。余剰な風量が流れると、各ユニット30の間で温度が不均一になってしまい、また風量を確保するため天井のファン3の大型化を招いてしまう。そこで、最小Aユニット6以外の他ユニット30においては、それらの必要圧力損失を最小ユニットの極小必要圧力損失付近にまで増加させることにより必要風量を減らす。
具体的には、Bユニット7およびCユニット8において上記シミュレーションにより各ユニットの必要圧損特性(図5の実線相当のもの)を求め、Aユニット6の極小必要圧力損失に対応したフィン間隔324を設計する。これに加えてエアフィルタ33の面積,材質,厚みなどを調整することによりBユニット7,Cユニット8の風路抵抗を変え必要圧損を最小Aユニット6の必要圧力損失の極小値に揃える。
本実施例では、通風ダクト4内の摩擦による圧力損失や合流圧力損失の影響は考慮していないが、上記のように各ユニット30を設計することで無限に存在するユニットの組み合わせにおいて、原理的に必要風量を最小化することができる。
例えばインバータ盤1にAユニット6とBユニット7を1個ずつ搭載した例を用いて、余剰風量が生じる場合と比較する。Aユニット6の必要圧力損失の極小値に対しBユニット7の必要圧力損失が80%となる場合を図6(b)に示す。ただし、図中の点線は各ユニットの冷却に必要な必要風量Qを示し、図中の棒グラフは各ユニットに流れる風量Qを示す。図6(b)に示すように、Aユニット6に必要な圧力損失を掛けるとBユニット7には余剰な圧力損失が掛かるため余剰な風量が流れる。余剰風量が大きくなる盤構成において必要圧損差が±20%を超えると、搭載可能なファンの能力の限界を超える恐れがある。
一方、Aユニット6の必要圧力損失の極小値とBユニット7の必要圧力損失の差が全くないように各ユニット30を設計した場合を図6(a)に示す。図6(a)に示すようにAユニット6の必要圧力損失の極小値とBユニット7の必要圧力損失の差が全くない場合には、過不足なく必要風量を流すことができる。つまり、Aユニット6の必要圧力損失の極小値に揃えることで、各ユニットの必要圧損差をファン能力を超えない範囲である±20%以内に抑えることが可能である。
また上記の例では、通風ダクト4内の摩擦による圧力損失や合流圧力損失の影響を無視していたが、それらの影響を無視できない場合には天井ファン3から遠い位置にある下段のインバータユニット30にかかる圧力損失は、上段のインバータユニット30にかかる圧力損失よりも若干低くなると考えられる。この場合、下段のインバータユニット30の必要圧損を上段のインバータユニット30の必要圧損よりも低くなるようにフィン間隔324を設計することで上記の圧力損失差の問題を解消できる。
以上本実施例では、インバータ盤1に格納される各ユニット30の奥行きを統一し、ユニット30に必要な圧力損失を、冷却フィン32のフィン間隔324に対する必要圧損特性を求める。求められた必要圧損特性から、必要圧損が極小値となるフィン間隔324に定めることで効率的に冷却風量を確保することができる。
また、異なるタイプのインバータユニット30が複数格納されるインバータ盤1において、出力密度や風路抵抗が最も大きいユニットに対して、冷却に必要な圧力損失が極小値となるようユニット内の冷却フィン32を設計する。これにより、他の全インバータユニット30の必要圧力損失を満たすことができるため、ユニット毎にファンを設ける必要が無く、メンテナンス性の向上およびインバータ盤の小型化が可能となる。
また、他のユニット30については、必要圧損が極小値となるよう設計されたユニット30に合わせて、必要圧力損失を揃えるように冷却フィン32を設計する。これにより、余剰風量が削減され、天井のファン3に出力の大きいファンを用いる必要がなく、結果インバータ盤1の小型化に貢献できる。
実施例1において、インバータ盤1に必要風量の大きなユニット30が多数搭載され、かつ、出力容量を高める場合を考える。この場合、出力容量が増大するため各ユニット30に必要な風量も増加する。これにより通風ダクト4の内部の圧力損失の分布に偏りが発生し下段のユニット30に必要風量が確保しにくくなる恐れがある。そこで、図7に示すように風量を満たせない下段の数ユニット30内部には補助ファン40を設ける。これによって、風量が不足する下段のユニット30においても必要風量を確保することができる。補助ファン40を設けるのは、風量が不足するユニット30だけであるので全ユニットに補助ファンを設ける場合と比較し、メンテナンス性が向上される。
冷却フィン32以外の他の部位を極端に小さくした場合、それが圧力損失の最大要因となってしまうことがある。これにより、サイズが小さいほど必要圧力損失が小さくなることが成り立たなくなる場合がある。本実施例では、必要圧力損失が大きなタイプのユニットからファン近くに搭載することによって、縦ダクト内部の圧力損失の分布をうまく利用することが可能となる。
本実施例では、図8に示すようにファン3を通風ダクト4の側面に配置する。これにより、天井にファン3を設けた場合と比較し天井ファン分の高さを低くでき、また、通風ダクト4内部の圧力損失の分布を変化させることができる。
本実施例では、図9に示すようにユニット室下部にファン3を設置する。これにより、実施例4と同様に縦サイズを小型化できるようになる。この場合、制御室を別途設ける必要があるがその場所は指定しない。
以上本発明によると、必要風量に対応した必要圧力損失を極小化することにより、余剰な風量を減らすことが可能となりファンの極小化および盤面積の小型化が可能となる。また、インバータ盤に格納される各インバータユニットの必要圧力損失を揃えることにより余剰な風量を低減することが可能となる。
本発明により、インバータ盤のユニットの奥行きを統一することによるコンパクト化を実現しながら、インバータ盤全体の風量を最適化することが可能となりインバータ盤全体の小型化に貢献できる。
1 インバータ盤
2 ユニット室
3 ファン
4 通風ダクト
5 主回路室(交流)
6 ユニットA
7 ユニットB
8 ユニットC
9 風
10 制御部
11 吸気口
31 IGBT
32 冷却フィン
33 エアフィルタ
34 電解コンデンサ
35 バスバ
36 コンタクタ
37,38,321 仕切板
39 通風孔
40 補助ファン
322 絶縁仕切板
323 フィン板厚み
324 フィン間隔

Claims (15)

  1. 風路抵抗または発熱量の異なる複数の電力変換ユニットが筐体面に並列に格納される電力変換装置において、
    前記電力変換装置の筐体に具備され、前記電力変換ユニットの各々に設けられた吸気口を介して前記筐体の内部へ空気を吸引し、前記筐体の外部へ空気を排出するファンと、
    前記電力変換ユニットを通った空気を前記筐体の外部へ通風する通風ダクトを有し、
    各電力変換ユニットの冷却に最低限必要な風量を得るための必要圧力損失がほぼ等しくなるよう前記電力変換ユニット内に設けられた冷却フィンが設計されることを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1において、
    前記各電力変換ユニット内の前記冷却フィンのフィン間隔は、
    前記電力変換ユニットの前記必要圧力損失と前記冷却フィンのフィン間隔との関係を示す必要圧損特性に基づいて設計されることを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項2において、
    一の前記電力変換ユニットは、前記一の電力変換ユニットの前記必要圧損特性において前記必要圧力損失がほぼ極小値となる前記冷却フィンのフィン間隔に設計されることを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項3において、
    他の前記電力変換ユニットは、当該他の電力変換ユニットの前記必要圧力損失が前記一の電力変換ユニットの前記必要圧力損失となるフィン間隔に設計されることを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかにおいて、
    前記各電力変換ユニットの前記通風ダクト側の面が同一平面状に配置されることを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項1において、
    前記各電力変換ユニットの内部は、前記通風ダクト側から前記冷却フィン、電解コンデンサ,エアフィルタの順に構成され、さらに前記冷却フィンおよび前記電解コンデンサと仕切板によって隔たれたコンタクタとを有し、
    前記仕切り板には前記エアフィルタを介して前記コンタクタ側に吸引された空気を前記冷却フィンへ通風する通風孔が設けられることを特徴とする電力変換装置。
  7. 請求項1において、
    前記複数の電力変換ユニットは、前記ファンから体積の小さいものから順に配置されることを特徴とする電力変換装置。
  8. 請求項1において、
    前記ファンのみで前記各電力変換ユニットへの空気の吸引を行うことを特徴とする電力変換装置。
  9. 複数の電力変換ユニットが筐体面に並列に格納される電力変換装置において、
    前記電力変換装置の筐体に具備され、前記電力変換ユニットの各々に設けられた吸気口を介して前記筐体の内部へ空気を吸引し、前記筐体の外部へ空気を排出するファンと、
    前記電力変換ユニットを通った空気を前記筐体の外部へ通風する通風ダクトを有し、
    各電力変換ユニットの冷却に最低限必要な風量を得るための必要圧力損失の差が±20%以内になるよう前記電力変換ユニット内に設けられた冷却フィンが設計されることを特徴とする電力変換装置。
  10. 格納方向の辺の長さがほぼ等しい複数の電力変換ユニットが格納される電力変換装置において、
    前記複数の電力変換ユニットのうち一の電力変換ユニットは、当該電力変換ユニットの冷却に最低限必要な風量を得るための必要圧力損失と当該電力変換ユニット内に設けられる冷却フィンのフィン間隔との関係を示す必要圧損特性に基づいて前記冷却フィンが設計され、当該電力変換装置の筐体に設けられるファンのみによって当該電力変換ユニット内に冷却風を取り込むことを特徴とする電力変換装置。
  11. 請求項10において、
    前記一の電力変換ユニットは、前記一の電力変換ユニットの前記必要圧損特性において前記必要圧力損失がほぼ極小値となる前記冷却フィンのフィン間隔に設計されることを特徴とする電力変換装置。
  12. 請求項10において、
    前記一の電力変換ユニットの前記冷却フィンは、前記一の電力変換ユニットの前記必要圧力損失が前記他の電力変換ユニットの前記必要圧力損失となるフィン間隔に設計されることを特徴とする電力変換装置。
  13. 複数の電力変換ユニットが筐体面に並列に格納され、前記筐体に設置されるファンによって前記複数の電力変換ユニット内に冷却風を吸引する電力変換装置において、
    一の前記電力変換ユニットよりも前記ファンから遠い位置にある二の前記電力変換ユニットは、前記二の電力変換ユニットの冷却に最低限必要な風量を得るための必要圧力損失が前記一の電力変換ユニットの前記必要圧力損失よりも低くなるよう当該二の電力変換ユニット内の冷却フィンが設計されることを特徴とする電力変換装置。
  14. 電力変換盤に格納され、自己のユニット面に設けられた吸気口を介して冷却フィンに空気を通風する電力変換ユニットにおいて、
    前記冷却フィンは、該電力変換ユニットの冷却に必要な圧力損失と、前記電力変換盤に格納される他の電力変換ユニットの冷却に必要な圧力損失とがほぼ等しくなるフィン間隔に設計されることを特徴とする電力変換ユニット。
  15. 一の電力変換ユニット内に設けられる冷却フィンのフィン間隔と当該一の電力変換ユニットの冷却に必要な必要圧力損失との関係に基づいて、前記必要圧力損失が前記一の電力変換ユニットと共に電力変換盤に格納される他の電力変換ユニットの必要圧力損失とほぼ等しくなる前記フィン間隔に設計する電力変換ユニットの設計方法。
JP2009154511A 2009-06-30 2009-06-30 電力変換装置・電力変換ユニットおよび電力変換ユニットの設計方法 Active JP5150569B2 (ja)

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