JP2011014973A - イコライザ調整方法及びアダプティブイコライザ - Google Patents
イコライザ調整方法及びアダプティブイコライザ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011014973A JP2011014973A JP2009154734A JP2009154734A JP2011014973A JP 2011014973 A JP2011014973 A JP 2011014973A JP 2009154734 A JP2009154734 A JP 2009154734A JP 2009154734 A JP2009154734 A JP 2009154734A JP 2011014973 A JP2011014973 A JP 2011014973A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- equalizer
- timing
- signal
- eye
- value
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L25/00—Baseband systems
- H04L25/02—Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
- H04L25/03—Shaping networks in transmitter or receiver, e.g. adaptive shaping networks
- H04L25/03006—Arrangements for removing intersymbol interference
- H04L25/03012—Arrangements for removing intersymbol interference operating in the time domain
- H04L25/03019—Arrangements for removing intersymbol interference operating in the time domain adaptive, i.e. capable of adjustment during data reception
- H04L25/03038—Arrangements for removing intersymbol interference operating in the time domain adaptive, i.e. capable of adjustment during data reception with a non-recursive structure
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Dc Digital Transmission (AREA)
- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
Abstract
【課題】被調整信号のEyeが開いていない場合であっても、イコライザ強度を誤って下げることなく自動調節を行う
【解決手段】本発明にかかるアダプティブイコライザは、イコライザ101と、サンプラ102と、符号比較器103と、Eye開閉判定器106とを備える。Eye開閉判定器106は、入力信号波形が開口部を有するか否かを判定する。符号比較器103は、開口部を有するか否かの判定と、サンプラ102によりサンプリングされたサンプリングデータの符号値からイコライザ101の特性の調整を行う。
【選択図】図1
【解決手段】本発明にかかるアダプティブイコライザは、イコライザ101と、サンプラ102と、符号比較器103と、Eye開閉判定器106とを備える。Eye開閉判定器106は、入力信号波形が開口部を有するか否かを判定する。符号比較器103は、開口部を有するか否かの判定と、サンプラ102によりサンプリングされたサンプリングデータの符号値からイコライザ101の特性の調整を行う。
【選択図】図1
Description
本発明はイコライザ調整方法及びアダプティブイコライザに関する。
送信側の機器と受信側の機器との間の高速シリアル伝送方式において、伝送損失が大きくなると、ISI(Inter-Symbol Interference: 符号間干渉)ジッタが発生する。ISIジッタの発生により、受信側のEye開口が小さくなる。この原因は、一般に、伝送路がLPF(Low Pass Filter:ローパスフィルタ、低域通過フィルタ)の特性を示すため、伝送が長くなった場合、高周波成分の劣化が大きくなるからである。
高周波成分の劣化を補償する技術の一つとして、周波数特性を調整するリニアイコライザを受信側に搭載する方法がある。伝送路による高周波成分の劣化と、リニアイコライザによる高周波成分の強調とが同程度である場合、波形品質の良い(最適なEye波形を持つ)信号を得ることができる。
しかし、リニアイコライザによる高周波成分の強調が伝送路による高周波成分の劣化よりも弱い場合、ISIジッタの補償が不十分となる。一方、リニアイコライザによる高周波成分の強調が伝送路による高周波成分の劣化よりも強い場合、高周波成分が必要以上に多い信号を得ることとなる。従って、ユーザは、リニアイコライザの特性、すなわちリニアイコライザによる高周波成分の強調強度(以下、イコライザ強度とも記載する。)を伝送損失に合わせた最適な設定に調整する必要がある。ユーザがリニアイコライザの設定を変更することができないアプリケーションでは、イコライザ強度を自動調整できる機能が必要となる。
特許文献1にはイコライザ強度の自動調節技術が開示されている。図16に、特許文献1に記載のアダプティブイコライザ40の構成を示す。図17は、特許文献1記載のイコライザ強度の自動調節動作を示す制御フローである。特許文献1に記載の技術は、以下のようにイコライザ強度を自動調節する。
サンプラ104は、クロックタイミングでイコライザ出力46のサンプリングを行う(S510)。次に、サンプリングデータからデータ値の分析と(S520)、データ遷移の有無の判定(S530)とを行う。そして、遷移を含む連続的データ値の中での境界値と境界値前のデータ値1.5ビットとを比較する(S540)。その後、前記比較を用いてイコライザによる高周波成分の補償具合を判定し(S550)、オフセットコントローラ106及びアダプティブコントローラ102によってイコライザ強度を自動調節する(S560、S570)。
図18A、図18B、図18Cは、特許文献1に記載の信号調整方法を用いた際の具体的な動作波形を示す図である。図18Aはイコライザ強度が最適である場合、図18Bはイコライザ強度が不足している場合、図18Cはイコライザ強度が過剰である場合の動作波形を示す。
イコライザ強度が最適である場合(図18A)、隣接するデータビットの値が互いに異なる連続する3ビットのデータの中心ビットのデータ(以下、1ビット孤立データとも記載する。)の時間幅は1UI(Unit Interval)、つまりクロック2周期分に等しくなる。この場合、データ境界部分E2とD3の符号関係は不定(X)である。
イコライザ強度が不足している場合(図18B)、1ビット孤立データの時間幅は1UI未満となる。この場合、データの境界部分E2の符号(L)はD3の符号(H)と一致しない。
イコライザ強度が過剰な場合(図18C)、1ビット孤立データの時間幅は1UIよりも大きくなる。この場合、データの境界部分E2の符号(H)はD3の符号(H)と一致する。
データが遷移する場合、サンプリングデータ(D1,D2,E2,D3)は図19に示す8つのケースに分類される。このうち4つのケースは、イコライザ強度が過剰と判定し、残りの4つのケースはイコライザ強度が不足していると判定する。この判定を参照し、イコライザ強度を調節する。
例えば、図18Bの場合、(D1,D2,E2,D3)=(-1, -1, -1, +1)なので、"補償不足"と判定し、イコライザ強度を上げる。図18Cの場合、(D1,D2,E2,D3)=(-1, -1, +1, +1)なので、"過剰補償"と判定し、イコライザ強度を下げる。図18Aの場合、(D1,D2,E2,D3)=(-1, -1, X, +1)であるが、E2は50%の確率で+1または-1をとり、イコライザ強度は上下で振動することになる。本操作を継続して行なうことにより、イコライザが最適な強度設定へと収束する。
しかしながら、特許文献1に記載の信号調整方法によっては、以下の被調整信号を持つ場合に問題が生じる。図20は、特許文献1の信号調整方法では、イコライザ強度の自動調整を誤る場合を示す図である。図20の被調整信号は、出力の1ビット孤立データ部分(A)が符号判定閾値を超えない、かつ、2ビット連続データ部分(B及びC)の時間幅が1UIより大きく2UI未満のデータを示す。
ここで図20に示す被調整信号の特性の詳細を説明する。図21A、図21Bは、一連の信号の波形を重ね書きして作成されるアイパターンの例を示す図である。図21Aは、信号が図20の(A)に示すような符号判定閾値を超えない波形を含む場合において、この信号のアイパターンを作成する概念図である。符号判定閾値を超えない波形を重ね合わせると、Eye開口を持たないアイパターンが作成される。以下、このようにEye開口を持たないアイパターンを生成する波形を持つ信号を「開口部を有さない信号」または、「Eyeが閉じている信号」と表現する。
一方、図21Bは、符号判定閾値を超える波形を含む信号から作成されたアイパターンの概念図である。符号判定閾値を超える波形を含む信号をさらに重ね合わせたとしても、Eye開口を有するアイパターンが作成される。以下、このようにEye開口を持つアイパターンを生成する波形を持つ信号を「開口部を有する信号」または、「Eyeが開いている信号」と表現する。
図20の被調整信号、すなわちEyeが閉じている信号に対し、特許文献1の信号調整方法を適用し、イコライザ強度を自動調整した場合の動作を以下に述べる。
1ビット孤立データ部分(A)におけるサンプリング結果は(D1,D2,E2,D3) = (-1,-1,-1,-1) となる。このデータは、図19に示したデータのいずれにも該当しないため、イコライザ強度の調整は行われない。
2ビット連続データ部分(B)におけるサンプリング結果は (D1,D2,E2,D3) = (-1,-1,+1,+1) となる。このデータは、図19に示したテーブルによると、等化レベルが「過剰補償」と判定される。そのため、本来はオフセットを挙げて2ビットデータにすべきところ、逆にイコライザ強度を誤って下げてしまう。
また、(B)から1UI間隔でタイミングを遅らせた場合である(C)のタイミングでは、サンプリング結果は (D1,D2,E2,D3) = (-1,+1,+1,-1) となる。このサンプリング結果は、図19に示したテーブルによると、等化レベルが「おそらく過剰補償」と判定される。そのため、本来はイコライザ強度を上げるべきところ、逆にイコライザ強度を誤って下げてしまう。
上記のように、特許文献1の信号調整方法によっては、図20に示す被調整信号の場合、イコライザ強度は低い設定のままとなり、高くする自動調節が行われない。ここで仮に、イコライザ強度の初期値を高い設定から開始すれば最適設定に落ち着く動作をとることは可能である。しかし、ノイズや異常動作などによりイコライザ設定が変化して上記の状態となった場合、イコライザ強度はやはり低い設定のままに陥ってしまう。この場合に、イコライザを正常動作させるためには、ユーザはイコライザのリセット操作を行わなければならない。
本発明にかかるイコライザ調整方法の一態様は、入力信号のレベル調節を行うイコライザの特性を調整するイコライザ調整方法であって、前記入力信号のデータ遷移に基づいて、第1タイミングを選択し、前記入力信号の信号周期に基づき、前記第1タイミングから一定時間前の第2のタイミングと、前記第1タイミングから一定時間後の第3のタイミングとを選択し、前記第1のタイミングに基づき、前記入力信号をサンプリングし、前記サンプリングにより抽出したサンプリングデータから隣接するデータビットの値が互いに異なる連続する3ビットのデータを検出し、前記入力信号の受信波形が開口部を有するか否かを判定し、前記3ビットのデータを検出した場合、前記第1のタイミングでサンプリングした値と、前記第2のタイミングでサンプリングした値と、前記第3のタイミングでサンプリングした値と、前記開口部を有するか否かの判定とを参照して前記イコライザの特性の調整をするものである。
本発明では、1ビット孤立データが検出された場合、サンプリング値による判定に加えて、被調整信号のEyeが開いているか否かを参照し、イコライザ強度の調整を行うため、イコライザ強度を誤って調整しないイコライザ調整方法を提供することができる。
本発明により、被調整信号のEyeが開いていない場合であっても、イコライザ強度を誤って下げることなく、自動調節することができる。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態1の基本構成について説明する。図1に示す基本構成は、イコライザ101と、サンプリング回路102と、符号比較器103と、アップダウンカウンタ104と、イコライザ制御回路105と、Eye開閉判定器106と、レベル生成回路107と、を備える。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態1の基本構成について説明する。図1に示す基本構成は、イコライザ101と、サンプリング回路102と、符号比較器103と、アップダウンカウンタ104と、イコライザ制御回路105と、Eye開閉判定器106と、レベル生成回路107と、を備える。
イコライザ101には、図示していない送信装置からの受信信号が入力され、イコライザ101は指示されたイコライザ強度に基づき、入力信号の波形整形を行う。イコライザ101は、イコライザ制御回路105からのEQ_SET信号(イコライザ強度設定信号)の変更を受けると、高周波成分の強調度合を単調変化させる。
サンプリング回路102は、入力クロックタイミングでイコライザ101から出力された信号のサンプリングを行う。サンプリングは、データの遷移のタイミング(以下、エッジタイミングとも記載する。)と、エッジタイミングから0.5UI程度ずれたタイミング(以下、データタイミングとも記載する。)とで行う。具体的には、エッジタイミングから0.5UI程度遅れたデータタイミングを第1のタイミングとし、第1のタイミングに基づいてサンプリングをおこなう。サンプリング回路102は、第1のタイミングから0.5UI程度前後のタイミングである2つのエッジタイミングでの値を符号化したデータであるE[1:0]を符号比較器103へ出力する。また、サンプリング回路102は、第1のタイミングと、第1のタイミングから1UI程度前後のタイミングである3つのデータタイミングでの値を符号化したデータであるD[2:0]を符号比較器103へ出力する。なお、第1のタイミングから0.5UI前のタイミングを第2のタイミング、第1のタイミングから0.5UI後のタイミングを第3のタイミングとし、後述の符号比較器103は、第1、第2、及び第3のタイミングでのサンプリング値を利用して、イコライザ強度を調節する。符号比較器103の処理の詳細については後述する。
本実施の形態では、サンプリング回路102が、サンプリング値を符号化したデータを出力し、符号化データをイコライザ強度の調整に用いる例について説明するが、これに限られるものではない。符号化処理は一例であり、サンプリング値を用いることで、被調整信号のEyeが開いていない場合であっても、イコライザ強度を誤って下げることなく、自動調節することができる。
なお、図4や図20等では、サンプリング回路102は、クロックの立ち上がりタイミングでサンプリングを行っているが、これに限られるものではない。例えば、エッジタイミングとデータタイミングとでサンプリング可能であれば、クロックの立ち上がりのタイミングとクロックの立下りのタイミングとでサンプリングしてもよい。また、エッジタイミングとデータタイミングとでサンプリング可能であれば、多相クロックの立ち上がりタイミング、多相クロックの立ち下りタイミング、または両方のタイミングでサンプリングしてもよい。
符号比較器103は、サンプリング回路102からのE[1:0]と、D[2:0]とを入力とする。また、符号比較器103は、Eye開閉判定器106からのEYE_OPEN信号も入力とする。符号比較器103は、E[1:0]と、D[2:0]と、EYE_OPEN信号と、を用い、データパターンの分析を行う。図2は、符号比較器103の動作を示す論理動作表である。符号比較器103は特定のデータパターンとEYE_OPEN信号とからイコライザ強度が最適か否かを判定する。イコライザ強度が不足していると判定した場合、符号比較器103は、アップダウンカウンタ104へUP="1"を出力する。イコライザ強度が過剰であると判定した場合、符号比較器103は、アップダウンカウンタ104へDOWN="1"を出力する。
アップダウンカウンタ104は、符号比較器103から入力されるUP="1"、及びDOWN="1"の入力回数をカウントする。アップダウンカウンタ104には、閾値となる1以上の整数N、Mが設定されている。そして、(UP="1"の入力回数)−(DOWN="1"の入力回数)= Nとなる場合(オーバーフロー)、アップダウンカウンタ104はイコライザ制御回路105にGAIN_UP="1"を出力するとともに、カウンタ内部状態をクリアする。また、(DOWN="1"の入力回数)−(UP="1"の入力回数)=Mとなるとき(アンダーフロー)、アップダウンカウンタ104は、イコライザ制御回路105に対してGAIN_DOWN="1"を出力するとともに、カウンタ内部状態をクリアする。なお、ユーザは閾値となるN、Mの値を適宜変更することができる。
イコライザ制御回路105は、GAIN_UP="1"が入力された場合、イコライザ強度を強い設定へ変更するEQ_SET信号をイコライザ101へ出力する。またGAIN_DOWN="1"が入力された場合、イコライザ強度を弱い設定へ変更するEQ_SET信号をイコライザ101へ出力する。
Eye開閉判定器106は、レベル生成回路107で生成された2つの参照電位(VTH_DC、VTH_AC)を用いて、イコライザ101出力のEye開閉の有無を判定する。Eyeが開いている場合、Eye開閉判定器106は、EYE_OPEN="1"を符号比較器103に出力する。一方、Eyeが閉じている場合、Eye開閉判定器106は、EYE_OPEN="0"を符号比較器103に出力する。
レベル生成回路107からの参照電位(VTH_DC、VTH_AC)は、Eye開閉判定器106からのVTH_SET信号により、イコライザ101の出力振幅に応じたレベルに自動調節される。
次に、本実施の形態にかかるイコライザ強度の自動調整動作を図3のフローチャートを用いて説明する。サンプリング回路102は、クロックタイミングで、イコライザ101から出力信号をサンプリングする(S301)。サンプリングは、前述のようにデータ遷移タイミングで行う。
次に、符号比較器103でサンプリングデータD[2:0]の分析を行う(S302、S303)。D[2:0]、つまり3つのデータタイミングのビット列が、"101"または"010"の場合、1ビット孤立データが入力されていると判定する。D[2:0]が、"101"または"010"以外の場合、1ビット孤立データが入力されていないとみなし、イコライザ強度の調整は行わない(S303:No)。
1ビット孤立データが入力された場合(S303:Yes)、符号比較器103は、E0とD1、及びE1とD1の符号関係を比較する(S304、S305)。ここで、イコライザ強度が不足している場合、イコライザ101からの1ビット孤立データの出力波形は図4に示すようになる。図4の1ビット孤立データの時間幅は1UIよりも小さいため、E0とD1の符号関係はE0≠D1となる。また、E1とD1の符号関係はE1≠D1となる。E0≠D1、及びE1≠D1となる符号関係を検出した場合(S305)、アップダウンカウンタ104にUP="1"を入力する(S308)。
アップダウンカウンタ104におけるカウントにおいて(S308)、(UP="1"の入力回数)−(DOWN="1"の入力回数)が一定数(N)に達した時、すなわちオーバーフローした時(S310)、アップダウンカウンタ104は、GAIN_UPを出力し、イコライザ制御回路105はイコライザ101への強度設定信号EQ_SETを高く変更する(S312)。
また、イコライザ強度が過剰な場合、イコライザ101からの1ビット孤立データの出力波形は図5のようになる。図5の1ビット孤立データの時間幅は、1UIよりも大きいため、E0とD1の符号関係はE0=D1となる。また、E1とD1の符号関係はE1=D1となる(S305)。
しかし、特許文献1に記載の信号調整方法によっては誤動作する場合、すなわち図20のようなデータが入力された場合、符号比較器103は、E0とD1の符号関係はE0=D1、E1とD1の符号関係はE1=D1と判定してしまう(S305)。
この場合、符号比較器103は、Eye開閉判定器106から入力されるEye開閉判定結果EYE_OPENの符号を参照する(S306)。イコライザの強度が過剰な場合、Eyeが開いている。一方、図20のような信号波形の入力の場合にはEyeが閉じている。そのため、Eyeの開閉有無により、イコライザ強度が過剰な場合と、図20のような信号波形の入力がなされた場合とを区別できる。
EYE_OPEN="0"、すなわちEyeが閉じている場合(S307:No)、イコライザの自動調整を行なわない。一方、EYE_OPEN="1"、すなわちEyeが開いている場合、イコライザ強度が過剰と判定し、符号比較器103はアップダウンカウンタ106にDOWN="1"を入力する(S309)。
アップダウンカウンタ104におけるカウントにおいて(S309)、(DOWN="1"の入力回数)−(UP="1"の入力回数)が一定数(M)に達した時、すなわちアンダーフローした時(S311:Yes)、アップダウンカウンタ104は、GAIN_DOWNを出力し、イコライザ制御回路105は、イコライザ101への強度設定信号EQ_SETを低く変更する(S313)。
また、イコライザ強度が最適である場合、イコライザ101からの1ビット孤立データの出力波形は図6のようになる。図6の1ビット孤立データの時間幅は1UIと等しくなる。この場合、E0とD1の符号関係は不定となる。つまり、E0は50%の確率で、符号が0または1となり、E0とD1の符号関係はE0=D1が出現する確率とE0≠D1となる確率とが等しくなる。同様に、E1とD1の符号関係は不定となる。つまり、E1は50%の確率で、符号が0または1となり、E1とD1の符号関係は、E1=D1が出現する確率と、E1≠D1となる確率とが等しくなる。従って、アップダウンカウンタ104へのUP="1"の入力回数(S308)と、DOWN="1"の入力回数(S309)とが等しくなるため、イコライザ101のイコライザ強度は最適設定で収束する。
上記の一連の処理フローにより、本実施の形態にかかるイコライザ強度の自動調整が実現される。本処理フローを継続して行うことで、イコライザ強度は最適設定に収束する。しかし、イコライザ強度が収束状態にあっては、イコライザ強度が振動してしまい、イコライザ101からの出力信号にISIジッタが生じる可能性がある。この場合、一定期間後に上記一連の処理フローを停止し、イコライザ強度の設定が振動しないようにしてもよい。
イコライザ101の出力信号のEyeが閉じているか否かは、イコライザ出力の高周波成分(S_AC)ピークレベルの大小により判定する。イコライザ出力信号のEyeが閉じている場合、信号の高周波成分が大きく減衰しており、イコライザ出力の高周波成分(S_AC)のピークレベルは低くなっている。一方、イコライザ出力のEyeが開いている場合、信号の高周波成分は大きいため、イコライザ出力の高周波成分(S_AC)のピークレベルは高くなっている。
イコライザ出力の高周波成分(S_AC)ピークレベルは、イコライザ出力の振幅の大小によって変化する。そのため、イコライザ出力の振幅に応じた判定レベルとなるよう、参照電位(VTH_DC、VTH_AC)の自動調整を行なう必要がある。Eye開閉判定器106についての説明において、詳細を説明する。
Eye開閉判定器106とレベル生成回路107とについて説明する。図7は、Eye開閉判定器106とレベル生成回路107との具体的な構成例を示す図である。LPF1061は、イコライザ101からの出力信号である入力信号INの低周波成分S_DCを抽出する。HPF1062は、イコライザ101からの出力信号である入力信号INの高周波成分S_ACを抽出する。
コンパレータ1063は、S_DCとレベル生成回路107内の可変電圧源1071の生成電圧VTH_DC(スレッショルド電圧)とを比較する。S_DCピークレベルがVTH_DCよりも大きい場合(S_DCピークレベル>VTH_DC)、コンパレータ1063はパルス列(PULSE_DC)を出力する。一方、S_DCピークレベルがVTH_DCよりも小さい場合(S_DCピークレベル<VTH_DC)、コンパレータ1063は"0"を出力する。
コンパレータ1064は、S_ACとレベル生成回路107内の可変電圧源1072の生成電圧VTH_AC(スレッショルド電圧)とを比較する。S_ACピークレベルがVTH_ACよりも大きい場合(S_ACピークレベル>VTH_AC)、コンパレータ1064はパルス列(PULSE_AC)を出力する。一方、S_ACピークレベルがVTH_ACよりも小さい場合(S_ACピークレベル<VTH_AC)、コンパレータ1064は"0"を出力する。
カウンタ1065は、コンパレータ1063からのPULSE_DCと、タイマー1067からのTIME_OUT信号と、を入力とする。カウンタ1065は、可変電圧源1071と可変電圧源1072とに、調整信号であるVTH_SETを出力する。カウンタ1065にPULSE_DCがP回(1以上の任意の整数)以上入力された場合、カウンタ1065はVTH_SETを高い値に設定変更して出力する。また、カウンタ1065にTIME_OUT信号が入力された場合、VTH_SET信号を低い値に設定変更して出力する。
収束検出回路1066は、コンパレータ1063からのPULSE_DCと、コンパレータ1064からのPULSE_ACと、タイマー1067からのTIME_OUTと、を入力とする。収束検出回路1066はVTH_DC及びVTH_ACのレベルの収束判定、及びEYE_OPEN信号の出力を行なう。タイマー1067は、一定時間毎にTIME_OUT信号をカウンタ1065と収束検出回路1066とに出力する。
レベル生成回路107内の可変電圧源1071の生成電圧VTH_DCと可変電圧源1072の生成電圧VTH_ACは比例関係となるように設定しておく。
TIME_OUTの1周期内で、カウンタ1065が出力するVTH_SETの出力の変化回数が任意の範囲内である場合、収束検出回路1066の収束フラグ信号であるLOCKを"1"と設定する。VTH_SET変化がn回(n:自然数)の場合、n×P≦(PULSE_DCの入力回数)<(n+1)×P となる。したがって、TIME_OUT信号の1周期内で、PULSE_DCの入力回数をカウントすることでVTH_DCレベルの収束判定が可能となり、収束フラグ信号LOCKの設定を行うことができる。
LOCKが"1"であり、収束検出回路1066にPULSE_ACがQ回(Qは1以上の任意の整数)入力された場合、Eyeが開いていると判定し、収束検出回路1066はEYE_OPEN="1"を出力する。
ここで、LOCKが1である場合、つまりVTH_DCレベルが収束状態となった場合に信号レベル判定を行うのは、以下の理由の通りである。S_DCピークレベルがVTH_DCよりも著しく大きい場合(S_DCピークレベル>VTH_DC)、VTH_ACはVTH_DCと比例関係にあるため、最適なレベルよりもかなり低くなっている。そのため、イコライザ101からの出力信号のEyeが閉じている場合であっても、コンパレータ1064からのパルス列PULSE_ACが出力される可能性がある。一方、S_DCピークレベルがVTH_DCよりも小さい場合(S_DCピークレベル<VTH_DC)、VTH_ACはVTH_DCと比例関係にあるため、最適なレベルよりもかなり高くなっている。そのため、イコライザ101からの出力信号のEyeが開いている場合であっても、コンパレータ1064からの出力が"0"に固定される可能性がある。
VTH_DCがS_DCピークレベル付近で収束している場合において、S_ACピークレベルがVTH_ACよりも小さい場合(S_ACピークレベル<VTH_AC、コンパレータ1064からの出力が"0"に固定されている場合)、収束検出回路1066は、Eyeが閉じていると判定する。一方、VTH_DCがS_DCピークレベル付近で収束している場合において、S_ACピークレベルがVTH_ACよりも大きい場合(S_ACピークレベル>VTH_AC、コンパレータ1064からの出力がパルス列PULSE_ACである場合)、収束検出回路1066は、Eyeが開いていると判定する。
続いて、図8のフローチャートを用いてEye開閉判定器106による信号レベル判定の動作を説明する。
タイマー1067は、一定時間毎にTIME_OUT信号を出力する(S801)。TIME_OUT="1"ではなく(S802:No)、コンパレータ1063からパルス列(PULSE_DC)が出力された場合、カウンタ1065の値をインクリメントする(S802〜S805)。カウンタ1065にPULSE_DCが閾値(P回)以上入力された場合(オーバーフロー)、調整信号VTH_SETを高い値に設定変更する(S806、S807)。
VTH_DCが収束している場合、すなわち収束検出回路1066内部のフラグ信号LOCK="1"となっている場合(S808、S809)、収束検出回路1066はEye開閉判断を行う。
収束検出回路1066は、S_ACとVTH_ACとを比較し、S_ACが大きい場合、すなわち、コンパレータ1064にPULSE_ACが入力された場合、収束検出回路1066のPULSE_ACの入力回数をインクリメントする(S810〜S812)。収束検出回路1066へのPULSE_AC入力回数が閾値(Q回)と等しい回数入力された場合(オーバーフロー)、収束検出回路1066はEyeが開いていると判定する。Eyeが開いている場合、Eyeが開いていることを示す信号(EYE_OPEN="1")を出力する(S813、S814)。
一方、タイマー1067の出力信号TIME_OUT="1"である場合、VTH_DC及びVTH_ACのレベル収束判定を行う(S802:Yes)。
TIME_OUT信号の1周期内で、カウンタ1065からのVTH_SET信号の設定変更回数が任意の範囲内である場合、収束検出回路1066は、VTH_DC及びVTH_ACのレベルが収束したと判定する。VTH_DC及びVTH_ACのレベルが収束したと判定した場合、収束検出回路1066内部の収束フラグ信号であるLOCKを"1"(LOCK="1")に設定する(S815、S816、S818)。
LOCK="1"であり、かつタイマー1周期のPULSE_ACの回数が規定回数以下であれば、イコライザ101からの入力信号INからの高周波成分が不足しているとみなす。なお、PULSE_ACの回数を判定する規定回数は1以上の任意の整数であり、適宜変更可能である。イコライザ101からの入力信号INからの高周波成分が不足していると判定した場合、収束検出回路1066は、Eyeが閉じていることを示す信号(EYE_OPEN="0")を出力する(S820、S821)。
TIME_OUT信号の1周期内で、カウンタ1065からのVTH_SET信号の設定変更回数が任意の範囲外である場合、収束検出回路1066は、VTH_DC及びVTH_ACのレベルが収束していないと判定する。VTH_DC及びVTH_ACのレベルが収束していないと判定した場合、収束検出回路1066内部の収束フラグ信号であるLOCKを"0"に設定する(S817)。また、収束検出回路1066は、Eyeが閉じていることを示す信号(EYE_OPEN="0")を出力する(S821)。
最後に、カウンタ1065は、VTH_SETの値を1段階低い値に設定する(S822)。上記のように、イコライザ101からの入力信号の振幅が大きい場合、VTH_DC及びVTH_ACのレベルは上昇する。一方、イコライザ101からの入力信号の振幅が小さい場合、VTH_DC及びVTH_ACのレベルは低下する。上記一連の処理を継続することにより、VTH_DCは、S_DCピークレベル付近で収束する。これにより、最終的にVTH_DC及びVTH_ACは自動的に最適レベルに調整される。また、上記のフロー(S801〜S822)によれば、リアルタイムでイコライザ101の出力信号のEye開閉判定を行うことができる。
続いて、Eye開閉判定器106の処理を、図9のタイミングチャートを用いて説明する。図9には、TIME_OUT信号の3周期(図9(A)、図9(B)、図9(C))にかかるEye開閉判定器106の動作が示されている。
図9に示す例では、カウンタ1065によるVTH_SETの値の変更は、PULSE_DCの入力が1回行われた際に行う(P=1)。また、収束検出回路1066は、PULSE_ACが1回以上入力された際にEyeが開いていると判定する(Q=1)。VTH_DCの収束判定条件は「TIME_OUT信号1周期内におけるカウンタ1065出力の変化回数が1回(n=1)であるとき」とし、収束検出回路1066の収束フラグ信号であるLOCKの値は、図9(A)の時点では"0"であるものとする。
図9(A)の期間におけるEye開閉判定器106の処理を説明する。コンパレータ1063は、S_DCピークレベルとVTH_DCとを比較する。S_DCピークレベルがVTH_DCよりも大きい時点で、コンパレータ1063はPULSE_DCをカウンタ1065へ出力する。
カウンタ1065は、PULSE_DCが入力された時点で、VTH_SETの値を高い設定へ変更する。PULSE_DCの入力により、VTH_SETは一段階高い設定(2)に変更される。これにより、VTH_DC及びVTH_ACのレベルが上昇する。
同様に、S_DCピークレベルがVTH_DCよりも大きい時点で、コンパレータ1063はPULSE_DCをカウンタ1065へ再度出力する。カウンタ1065は、PULSE_DCが入力された時点で、VTH_SETの値を再度高い設定(3)に変更される。これにより、VTH_DC及びVTH_ACのレベルが上昇する。
図9(A)に示す期間において、S_ACピークレベルがVTH_ACよりも大きくなり、コンパレータ1064はPULSE_ACを収束検出回路1066へ出力している。この場合、LOCK="0"であるため、収束検出回路はEYE_OPEN="0"を出力する。
続いて、図9(B)の期間におけるEye開閉判定器106の処理を説明する。タイマー1067は、カウンタ1065にTIME_OUT信号を入力する。カウンタ1065は、TIME_OUT信号の入力を受け付けた時点で、VTH_SETを一段階低い設定(2)に変更する。これにより、VTH_DC及びVTH_ACのレベルが低下する。
また、図9(A)の期間において、カウンタ1065はVTH_SETの設定を2回変更しているため((1)→(2)→(3))、収束判定回路1066がVTH_DCのレベルが収束していないと判定する。よって、LOCKの値は変更されない(LOCK="0")。
S_DCピークレベルがVTH_DCよりも大きい時点で、コンパレータ1063はPULSE_DCをカウンタ1065へ出力する。PULSE_DCの入力により、VTH_SETは一段階高い設定(3)に変更される。これにより、VTH_DC及びVTH_ACのレベルが上昇する。
図9(B)に示す期間において、S_ACピークレベルがVTH_ACよりも大きくなり、コンパレータ1064はPULSE_ACを収束検出回路1066へ出力している。この場合、LOCK="0"であるため、図9(A)に示す期間と同様に収束検出回路はEYE_OPEN="0"を出力する。
続いて、図9(C)の期間におけるEye開閉判定器106の処理を説明する。カウンタ1065は、TIME_OUT信号の入力を受け付けた時点で、VTH_SETを一段階低い設定(2)に変更する動作は図9(B)での処理と同様である。
図9(B)の期間において、カウンタ1065はVTH_SETの設定を1回変更しているため((2)→(3))、収束検出回路1066がVTH_DCのレベルが収束したと判定する。そのため、収束検出回路1066内部の収束フラグ信号であるLOCKを"1"(LOCK="1")に設定する。
S_ACがVTH_ACよりも大きくなった時点で、コンパレータ1064はPULSE_ACを収束検出回路1066に出力する。LOCK="1"となった状態で、PULSE_ACが入力されたため、収束検出回路1066は、Eyeが開いていると判定し、EYE_OPEN="1"を出力する。
本実施の形態にかかるイコライザ調整方法を図20の被調整信号に適用した例を図10に示す。Eye開閉判定器106は、イコライザ101からの出力信号からEyeの開閉を判定し、EYE_OPEN="0"を出力している。1ビット孤立データ部分(A)におけるサンプリング結果(D0,E0,D1,E1,D2) = (0,0,0,0,0)であり、EYE_OPEN="0"となる。符号比較器103は、符号比較器の論理動作(図2)に従い、この場合には、イコライザ強度の調整は行なわない。また、2ビット孤立データ部分(B)におけるサンプリング結果(D0,E0,D1,E1,D2) = (0,1,1,1,0)であり、EYE_OPEN="0"となる。符号比較器103は、符号比較器の論理動作(図2)に従い、この場合の場合にも、イコライザ強度の調整は行なわない。
上記一連の処理により、Eyeが閉じている被調整信号が入力された場合であっても、Eye開閉判定の結果を基に、イコライザ強度の調整を行う。そのため、Eyeが閉じている被調整信号に対しても、誤ってイコライザ強度を下げてしまうという誤操作を防止することができる。
実施の形態2
本発明の実施の形態2は、被調整信号のEyeが閉じている場合には、強制的にイコライザ強度を強める制御を符号比較器103に追加したことを特徴とする。
本発明の実施の形態2は、被調整信号のEyeが閉じている場合には、強制的にイコライザ強度を強める制御を符号比較器103に追加したことを特徴とする。
実施の形態1で示したイコライザ強度の自動調整動作(図3)によっては、Eye開閉判定器の出力を判定し(S306)、Eyeが閉じている場合には(EYE_OPEN="0")、イコライザ強度の調整は行わない。そのため、イコライザによるISIジッタの補償が不十分であるにも関わらず、イコライザ強度を下げてしまうという誤操作を防止できる。しかし、本来はイコライザ強度を強める必要があるが、実施の形態1のイコライザ調整方法によっては、イコライザ強度を強めるという操作には至らない。
図11のフローチャートは、実施の形態2にかかるイコライザ強度の自動調整動作を示す。本実施の形態におけるイコライザ強度の自動調整動作について、実施の形態1と異なる部分を説明する。
サンプリングデータの分析処理(S1102)の前に、Eye開閉判定器106からの出力を判定、すなわちEYE_OPEN="1"であるか否かを判定する(S1107)。Eyeが閉じていると判定した場合(EYE_OPEN="0")、符号比較器103は、強制的にアップダウンカウンタ104にUP="1"を入力する(S1108)。上記の処理により、Eyeが閉じている場合には、Eyeが開いている状態(EYE_OPEN="1")となるまで、イコライザ強度は上昇する。Eyeが開いた状態(EYE_OPEN="1")となった場合、実施の形態1と同様の方法で、サンプリングデータの分析(S1102)と、符号比較(S1104)とを行うことにより、イコライザ強度の調整を行う。
なお、実施の形態1のイコライザ強度の自動調整動作(図3)では符号関係チェック(905)とカウンタのデクリメント(S309)との間にEye開閉出力確認(S306、S307)が存在する。しかし、本実施の形態のイコライザ強度の自動調整動作(図18)では、Eye開閉出力確認(S306、S307)が存在しない。これは、符号関係チェック(S1805)の処理に到達した時点でEYE_OPEN="1"であるため、再度Eye開閉出力確認を行うことは冗長であり、省略している。
実施の形態2のイコライザ強度の自動調整動作(図11)は、符号比較器103の論理動作を図12のものとすることで実現できる。上記一連の処理により、被調整信号のEyeが閉じている場合には、Eyeが開く状態となるまで、強制的にイコライザ強度を高めることができる。
実施の形態3
本発明の実施の形態3は、入力信号の振幅に関わらず、イコライザからの出力信号の振幅を一定とする、つまり振幅利得を自動的に調整するAGC(Auto Gain Control)機能を実現したことを特徴とする。
本発明の実施の形態3は、入力信号の振幅に関わらず、イコライザからの出力信号の振幅を一定とする、つまり振幅利得を自動的に調整するAGC(Auto Gain Control)機能を実現したことを特徴とする。
一般的に、入力信号の振幅が小さい場合、出力信号の振幅を大きくするため、高利得とする制御を行う。しかし、入力信号の振幅が大きい場合においても、高利得のままであると、出力信号がリミットしてしまう。
ここで、仮に実施の形態1におけるイコライザ101の後段に判定帰還イコライザ(DFE: Decision Feedback Equalizer)等の線形システムを接続した場合、一度リミットしてしまった信号処理に対する信号処理効果が低くなる可能性がある。そのため、後段回路の入力信号のダイナミックレンジを保証するため、AGC機能が必要となる。
入力信号の振幅が小さい場合、AGC機能は、イコライザからの出力信号を大きくするため、高利得とする。一方、入力信号の振幅が小さい場合、AGC機能は、後段回路の入力信号のダイナミックレンジを超えないよう、低利得として、出力信号の振幅を抑える。このような処理により、出力信号の振幅を一定範囲に保つ。
図13は、AGC機能を実現したイコライザ調整方法の基本構成を示す図である。実施の形態3における基本構成は、実施の形態1の基本構成と異なり、可変利得アンプ108を備える。また、レベル生成回路107の設定は一定であり、VTH_DC及びVTH_ACは一定レベルに固定される。また、Eye開閉判定器106からの出力信号であるVTH_SETをGAIN_SETとして、可変利得アンプ108への入力としている。
可変利得アンプ108は、Eye開閉判定器106からのGAIN_SET信号(利得設定)の変更により、振幅利得が単調変化するように構成する。
なお、イコライザ強度の自動調整動作は、実施の形態1または実施の形態2と同様であるため(図3、図11)、説明は省略する。
図14のフローチャートは、本実施の形態におけるEye開閉判定器106の動作を示す。実施の形態2におけるEye開閉判定器106の処理では、VTH_SETの調整(S807、S822)と、VTH_DCの収束確認及び収束検出(S808、S815)とを行う。一方、本実施の形態におけるEye開閉判定器106の処理では、GAIN_SETの調整(S1407、S1422)と、GAIN_SETの収束確認及び収束検出(S1408、S1415)とを行う。
本実施の形態における説明では、カウンタ1065によるGAIN_SETの値の変更は、PULSE_DCの入力が1回行われた際に行う(P=1)。また、収束検出回路1066は、PULSE_ACが1回以上入力された際にEyeが開いていると判定する(Q=1)。可変利得アンプ設定の収束判定条件は、「TIME_OUT信号1周期内におけるカウンタ1065出力の変化回数が1回(n=1)であるとき」とする。
本実施の形態にかかるEye開閉判定器106の処理を、図15のタイミングチャートを用いて説明する。図15には、TIME_OUT信号の3周期(図15(A)、図15(B)、図15(C))にかかるEye開閉判定器106の動作が示されている。
図15(A)の期間におけるEye開閉判定器106の処理を説明する。実施の形態1と同様に、S_DCピークレベルがVTH_DCよりも大きい時点で、コンパレータ1063はPULSE_DCをカウンタ1065へ出力する。
カウンタ1065は、PULSE_DCが入力された時点で、GAIN_SETの値を低い設定(3)に変更し、可変利得アンプ108の利得が低下する。可変利得アンプ108の利得が低下することにより、イコライザ入力EQ_INの振幅及びイコライザ出力OUTの振幅が減少する。同様に、S_DCピークレベルがVTH_DCよりも大きい時点で、コンパレータ1063はPULSE_DCをカウンタ1065へ再度出力する。カウンタ1065は、PULSE_DCが入力された時点で、GAIN_SETの値を再度低い設定(2)へ変更し、可変利得アンプ108の利得が再度低下する。
図15(A)に示す期間において、S_ACピークレベルがVTH_ACよりも大きくなり、コンパレータ1064はPULSE_ACを収束検出回路1066へ出力している。この場合、LOCK="0"であるため、収束検出回路はEYE_OPEN="0"を出力する。
続いて、図15(B)の期間におけるEye開閉判定器106の処理を説明する。タイマー1067は、カウンタ1065にTIME_OUT信号を入力する。カウンタ1065は、TIME_OUT信号の入力を受け付けた時点で、GAIN_SETを一段階高い設定(3)に変更する。これにより、可変利得アンプ108の利得が上昇し、イコライザ入力EQ_INの振幅及びイコライザ出力OUTの振幅が増加する。
図15(A)の期間において、カウンタ1065はGAIN_SETの設定を2回変更しているため((4)→(3)→(2))、収束判定回路1066は可変利得アンプ設定レベルが収束していないと判定する。よって、LOCKの値を変更しない(LOCK="0")。
S_DCピークレベルがVTH_DCよりも大きい時点で、コンパレータ1063はPULSE_DCをカウンタ1065へ出力する。PULSE_DCの入力により、GAIN_SETは一段階低い設定(2)に変更される。これにより、可変利得アンプ108の利得が低下する。この後は、S_DCピークレベルがVTH_DCよりも大きくなることは無いため、コンパレータ1063はこの期間において以後、PULSE_DCは出力されない。
図15(B)に示す期間において、S_ACピークレベルがVTH_ACよりも大きくなり、コンパレータ1064はPULSE_ACを収束検出回路1066へ出力している。この場合、LOCK="0"であるため、図15(A)に示す期間と同様に収束検出回路はEYE_OPEN="0"を出力する。
続いて、図15(C)の期間におけるEye開閉判定器106の処理を説明する。カウンタ1065は、TIME_OUT信号の入力を受け付けた時点で、GAIN_SETを一段階高い設定(3)に変更する動作は図15(B)での処理と同様である。
図15(B)の期間において、カウンタ1065はGAIN_SETの設定を1回変更しているため((3)→(2))、収束判定回路1066は可変利得アンプ設定レベルが収束したと判定する。よって、LOCKの値を"1"に変更する(LOCK="1")。
S_ACがVTH_ACよりも大きくなった時点で、コンパレータ1064はPULSE_ACを収束検出回路1066に出力する。LOCK="1"となった状態で、PULSE_ACが入力されたため、収束検出回路1066は、Eyeが開いていると判定し、EYE_OPEN="1"を出力する。
上記一連の処理により、可変利得アンプ設定が収束した場合(LOCK="1")、S_DCピーク振幅が、一定レベルに設定したVTH_DCへ収束する。すなわち、イコライザ出力の振幅が一定レベルに調整されたことになり、AGC機能が実現されている。
なお、図13に示す構成では、可変利得アンプ108の後段にイコライザ101を配置しているがこれに限られるものではない。イコライザ101の後段に可変利得アンプ108を配置しても、同様の機能が実現可能である。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
101 イコライザ
102 サンプリング回路
103 符号比較器
104 アップダウンカウンタ
105 イコライザ制御回路
106 Eye開閉判定器
107 レベル生成回路
102 サンプリング回路
103 符号比較器
104 アップダウンカウンタ
105 イコライザ制御回路
106 Eye開閉判定器
107 レベル生成回路
Claims (10)
- 入力信号のレベル調整を行うイコライザの特性を調整するイコライザ調整方法であって、
前記入力信号のデータ遷移に基づいて、第1のタイミングを選択し、前記入力信号の信号周期に基づき、前記第1のタイミングから一定時間前の第2のタイミングと、前記第1のタイミングから一定時間後の第3のタイミングとを選択し、
前記第1のタイミングに基づき、前記入力信号をサンプリングし、
前記サンプリングにより抽出したサンプリングデータから隣接するデータビットの値が互いに異なる連続する3ビットのデータを検出し、
前記入力信号の受信波形が開口部を有するか否かを判定し、
前記3ビットのデータを検出した場合、前記第1のタイミングでサンプリングした値と、前記第2のタイミングでサンプリングした値と、前記第3のタイミングでサンプリングした値と、前記開口部を有するか否かの判定とを参照して前記イコライザの特性の調整をするイコライザ調整方法。 - 前記イコライザの特性の調整は、
前記第1のタイミングでサンプリングした値の符号値と、前記第2及び前記第3のタイミングでサンプリングした値の符号値とが異なる場合に前記イコライザによる高周波成分の強調を強め、
前記第1のタイミングでサンプリングした値の符号値と、前記第2及び前記第3のタイミングでサンプリングした値の符号値とがすべて同じであり、かつ前記判定により開口部を有すると判定した場合、前記イコライザによる高周波成分の強調を弱め、
上記以外の場合には、前記イコライザの特性を調整しない請求項1に記載のイコライザ調整方法。 - 前記イコライザの特性の調整は、
前記判定により開口部を有さないと判定した場合に、前記イコライザによる高周波成分の強調を強める請求項2に記載のイコライザ調整方法。 - 前記イコライザからの出力信号と、一定の参照電位とから利得設定を算出し、前記利得設定を用いて前記出力信号の振幅を自動調整する請求項1乃至3いずれかに記載のイコライザ調整方法。
- 前記入力信号の高周波成分のピーク値と、前記入力信号の低周波成分のピーク値の比率を比較することにより前記開口部を有するか否かを判定する請求項1乃至4いずれかに記載のイコライザ調整方法。
- 入力信号のレベル調整を行うイコライザの特性を調整するイコライザと、
前記入力信号のデータ遷移に基づいて、第1のタイミングを選択し、前記入力信号の信号周期に基づき、前記第1のタイミングから一定時間前の第2のタイミングと、前記第1のタイミングから一定時間後の第3のタイミングとを選択し、前記第1のタイミングに基づき、前記入力信号をサンプリングするサンプラと、
前記入力信号の受信波形が開口部を有するか否かを判定するEye開閉判定器と、
前記サンプリングにより抽出したサンプリングデータから隣接するデータビットの値が互いに異なる連続する3ビットのデータを検出し、前記3ビットのデータが検出された場合、前記第1のタイミングでサンプリングした値と、前記第2のタイミングでサンプリングした値と、前記第3のタイミングでサンプリングした値と、前記開口部を有するか否かの判定とを参照して前記イコライザの特性の調整をするための判定信号を出力する符号比較器と、
前記判定信号に基づいて前記イコライザへレベル調整信号を出力するイコライザ制御回路と、
を備えるアダプティブイコライザ。 - 前記符号比較器は、
前記第1のタイミングでサンプリングした値の符号値と、前記第2及び前記第3のタイミングでサンプリングした値の符号値とが異なる場合に前記イコライザによる高周波成分の強調を強めるための信号を出力し、
前記第1のタイミングでサンプリングした値の符号値と、前記第2及び前記第3のタイミングでサンプリングした値の符号値とがすべて同じであり、かつ前記判定により開口部を有すると判定した場合、前記イコライザによる高周波成分の強調を弱めるために信号を出力し、
上記以外の場合には、前記イコライザの特性調整のための信号を出力しない請求項6に記載のアダプティブイコライザ。 - 前記符号比較器は、
前記判定により開口部を有さないと判定した場合に、前記イコライザによる高周波成分の強調を強める請求項7に記載のアダプティブイコライザ。 - 前記イコライザからの出力信号と、一定の参照電位とから利得設定を算出し、前記利得設定を用いて前記出力信号の振幅を自動調整するフィードバック回路を有する請求項6乃至8いずれかに記載のアダプティブイコライザ。
- 前記Eye開閉判定器は、
前記入力信号の高周波成分のピーク値と、前記入力信号の低周波成分のピーク値の比率を比較することにより前記開口部を有するか否かを判定する請求項6乃至9いずれかに記載のアダプティブイコライザ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009154734A JP2011014973A (ja) | 2009-06-30 | 2009-06-30 | イコライザ調整方法及びアダプティブイコライザ |
US12/779,324 US20100329327A1 (en) | 2009-06-30 | 2010-05-13 | Equalizer adjustment method and adaptive equalizer |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009154734A JP2011014973A (ja) | 2009-06-30 | 2009-06-30 | イコライザ調整方法及びアダプティブイコライザ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011014973A true JP2011014973A (ja) | 2011-01-20 |
Family
ID=43380708
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009154734A Pending JP2011014973A (ja) | 2009-06-30 | 2009-06-30 | イコライザ調整方法及びアダプティブイコライザ |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20100329327A1 (ja) |
JP (1) | JP2011014973A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20130077629A (ko) * | 2011-12-29 | 2013-07-09 | 에스케이하이닉스 주식회사 | 데이터 이퀄라이징 회로 및 데이터 이퀄라이징 방법 |
US8860477B2 (en) | 2012-12-12 | 2014-10-14 | Fujitsu Limited | Receiver circuit |
CN107786476A (zh) * | 2016-08-31 | 2018-03-09 | 华为技术有限公司 | 一种滤波器、时域均衡器以及接收机 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101931223B1 (ko) * | 2011-12-29 | 2018-12-21 | 에스케이하이닉스 주식회사 | 데이터 이퀄라이징 회로 및 데이터 이퀄라이징 방법 |
WO2017175365A1 (ja) * | 2016-04-08 | 2017-10-12 | 株式会社日立製作所 | 電気信号伝送装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7283586B2 (en) * | 2003-05-06 | 2007-10-16 | Northrop Grumman Corporation | Adaptive equalizer matched filter error metric concept and apparatus |
US7801208B2 (en) * | 2006-05-30 | 2010-09-21 | Fujitsu Limited | System and method for adjusting compensation applied to a signal using filter patterns |
-
2009
- 2009-06-30 JP JP2009154734A patent/JP2011014973A/ja active Pending
-
2010
- 2010-05-13 US US12/779,324 patent/US20100329327A1/en not_active Abandoned
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20130077629A (ko) * | 2011-12-29 | 2013-07-09 | 에스케이하이닉스 주식회사 | 데이터 이퀄라이징 회로 및 데이터 이퀄라이징 방법 |
KR101856661B1 (ko) * | 2011-12-29 | 2018-06-26 | 에스케이하이닉스 주식회사 | 데이터 이퀄라이징 회로 및 데이터 이퀄라이징 방법 |
US8860477B2 (en) | 2012-12-12 | 2014-10-14 | Fujitsu Limited | Receiver circuit |
CN107786476A (zh) * | 2016-08-31 | 2018-03-09 | 华为技术有限公司 | 一种滤波器、时域均衡器以及接收机 |
CN107786476B (zh) * | 2016-08-31 | 2020-09-08 | 华为技术有限公司 | 一种滤波器、时域均衡器以及接收机 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20100329327A1 (en) | 2010-12-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11595235B2 (en) | Adaptive equalization using correlation of data patterns with errors | |
US9438450B1 (en) | Receiver and associated control method | |
JP7033786B2 (ja) | イコライザ調整装置、イコライザ調整方法、受信機および送受信システム | |
US20050226355A1 (en) | Receiver circuit comprising equalizer | |
US20130148712A1 (en) | Conditional adaptation of linear filters in a system having nonlinearity | |
US8743943B2 (en) | High-speed data reception circuitry and methods | |
US9350572B1 (en) | Apparatus for clock and data recovery | |
CN103053140B (zh) | 自适应型接收系统及自适应型收发系统 | |
US7400675B2 (en) | System and method for digital adaptive equalization with failure detection and recovery | |
JP2011014973A (ja) | イコライザ調整方法及びアダプティブイコライザ | |
US20090097538A1 (en) | Methods And Apparatus For Adaptive Equalization Using Pattern Detection Methods | |
US8369470B2 (en) | Methods and apparatus for adapting one or more equalization parameters by reducing group delay spread | |
KR102032370B1 (ko) | 데이터 리커버리 회로 및 이를 이용한 적응적 이퀄라이제이션 계수 조절 방법 | |
JP2012217081A (ja) | 適応型受信システム、適応型送受信システム及び複数チャネル送受信システム | |
US11824702B2 (en) | Receiver for removing intersymbol interference |