JP2011014256A - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電休止中においても高分子電解質膜の湿潤状態を維持し、長期間の休止後でも優れた発電特性を維持できる燃料電池を提供する。
【解決手段】固体高分子型燃料電池は、アノード6aと、カソード3aと、アノードとカソードとの間に配置された高分子電解質膜9aとを備えるセル2aを少なくとも1つ含むスタック1a、および、内部に高分子電解質膜9aを湿潤可能な液体を収容し、かつ前記液体を高分子電解質膜に供給するリザーバー15aを備える。スタック1aの、少なくとも一部の端面に、高分子電解質膜の少なくとも端面が露出し、リザーバー15aは開口部15bを有し、開口部15bが高分子電解質膜が露出した端面に接するように配置されており、リザーバー内の液体が開口部を通して、高分子電解質膜に供給される。
【選択図】図1

Description

本発明は、高分子電解質膜を用いる固体高分子型燃料電池に関し、特に、長期間の休止中においても高分子電解質膜の湿潤状態を維持できる構造とした燃料電池に関する。
家庭用電源、電気自動車用電源、携帯電話やノートブック型パーソナルコンピュータなどモバイル機器用電源として、高分子電解質膜を用いた固体高分子型燃料電池の開発が進められている。
固体高分子型燃料電池(以下単に「燃料電池」とする)は、膜電極接合体(以下「MEA」とする)と一対のセパレーターとを備えるセルを少なくとも1つ含むスタックを有する。MEAは、高分子電解質膜、アノードおよびカソードを含む。アノードおよびカソードは、それぞれ、触媒層とガス拡散層とを含み、アノードは、高分子電解質膜の厚み方向における一方の面に接合され、カソードは高分子電解質の他方の面に接合される。一対のセパレーターは、MEAを厚み方向の両面から挟持するように設けられる。燃料電池では、アノードに、水素、メタノールなどの燃料を供給し、カソードに空気などの酸化剤を供給することにより、発電が行われる。なお、燃料としてメタノールを直接アノードへ供給する燃料電池は、直接メタノール型燃料電池と呼ばれる。
従来の燃料電池には、いくつかの課題が存在している。
その1つは、長期間の休止による高分子電解質膜の乾燥が要因の出力低下である。高分子電解質膜は、充分に湿潤した状態においてのみ良好なプロトン伝導性を示す。このため、燃料電池の良好な発電特性を維持するためには、高分子電解質膜を常に湿潤した状態にしておく必要がある。
燃料電池の発電中には、高分子電解質膜を湿潤させるために、スタックの外部から水がセルに供給される。燃料として水素ガスなどの気体を用い、酸化剤として空気が用いられる場合には、燃料ガスおよび酸化剤ガスは、セルに供給される前に加湿器によって加湿される。また、燃料としてメタノール水溶液などの液体を用いる場合には、燃料によって高分子電解質膜を湿潤させることができる。さらには、燃料電池の発電中には、カソードにおいて水が生成する。生成した水によって高分子電解質膜を湿潤させることができる。
一方、燃料電池が休止中の時には、一般的に、上記のようなスタック外部からの水の供給は行われず、さらにカソードにおいて水も生成されない。高分子電解質膜は、発電停止の時点でスタック内部に残留した水で湿潤しているだけである。
一般的に、燃料電池を完全に密閉することは難しく、スタック内部に残留した水は、休止中に徐々に散逸していく。休止期間が短い場合には、高分子電解質膜の湿潤状態は大きな問題となるほど変化しない。しかしながら、長期間の休止の場合には、高分子電解質膜が乾燥してしまい、高分子電解質膜のプロトン伝導性が著しく低下してしまう。このような状態で発電すると、充分な出力が得られない。
休止中についての問題に対してではないが、高分子電解質膜を湿潤状態に保つために、これまでにも様々な技術が提案されてきている。
例えば、各セルのセパレーターの間に、親水性でかつ導電性の多孔質体の薄板からなる水透過板を設けるとともに、導電性の多孔質体からなるアノードセパレーターを用い、前記水透過板およびアノードセパレーターを介して、高分子電解質膜に水を供給する技術が提案されている(特許文献1)。
さらには、セパレーターおよびMEAの周囲部のガスケットに多数の孔を設け、前記複数の孔を介して、冷却水の一部をMEAに供給する技術が提案されている(特許文献2)。
特開平6−068884号公報 特開平8−148174号公報
上記のような従来技術では、休止中においても液体の水がMEAの一部に接触しているため、高分子電解質膜の乾燥を抑制することは可能であると考えられる。しかしながら、前記従来技術では、高分子電解質膜を湿潤させる水がスタックの内部を流れるため、スタックの体積が大きく増加してしまう。具体的には、特許文献1に開示されるように、各セルの間に水透過板を含む冷却板を挿入した場合、少なくとも冷却板の厚さだけ、スタックの厚みが増加することになる。特許文献2に開示されるように、MEAの周囲部のセパレーターやガスケットに多数の孔を設けた場合、多数の孔を設けるためには、セパレーターやガスケットの面積を通常よりも大きくする必要がある。このため、スタックの面積が増加することになる。さらに、スタックの内部の構成部品に多孔質な材料または多数の孔を設けた材料を用いているため、スタックの強度が低下する。
モバイル機器用および電気自動車用の燃料電池はもちろんのこと、家庭用の燃料電池であっても、スタックのサイズが小さいこと、および衝撃に対する強度が高いことは、重要である。
上記のような課題に鑑み、本発明は、燃料電池のスタックのサイズを増加させたり強度を低下させたりすることなく、長期間の休止中においても高分子電解質膜の湿潤状態を維持できる燃料電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、燃料電池の高分子電解質膜の湿潤方法について鋭意研究を行った。その結果、高分子電解質膜をスタックの端面に露出させ、リザーバーに収容した液体を、露出させた高分子電解質膜に接触させた構成とすることで、湿潤状態を維持できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(i)アノードと、カソードと、前記アノードと前記カソードとの間に配置された高分子電解質膜とを備えるセルを少なくとも1つ含むスタック、および
(ii)内部に前記高分子電解質膜を湿潤可能な液体を収容し、かつ前記液体を前記高分子電解質膜に供給するリザーバー
を備え、前記スタックの少なくとも一部の端面に、前記高分子電解質膜の少なくとも端面が露出しており、前記リザーバーは開口部を有し、前記開口部が、前記高分子電解質膜が露出した端面に接するように配置されており、前記リザーバー内の前記液体が、前記開口部を通して、前記高分子電解質膜に供給される、燃料電池に関する。前記液体は、水またはメタノール水溶液を含んでいることが好ましい。
前記高分子電解質膜は、前記スタックの少なくとも一部の端面から突出する突出部を有し、前記高分子電解質膜の突出部が、前記開口部から、前記リザーバーの内部に挿入されていることが好ましい。
前記燃料電池は、前記リザーバーの内部に前記液体を流すための流路管を含んでいてもよい。
前記燃料電池が、メタノール水溶液またはメタノールを燃料として用いる場合、流路管を流れる前記液体は、前記燃料を含んでもよい。
前記燃料電池が、前記スタックの水冷却装置をさらに備える場合、流路管を流れる前記液体は、水冷却装置で用いられる冷却水を含んでもよい。
前記燃料電池が、燃料として水素ガスを用い、かつ前記燃料電池が、アノードに供給される水素ガスおよびカソードに供給される酸化剤ガスの少なくとも一方を加湿するための加湿器を有する場合、前記液体は、加湿器で用いられる水を含んでもよい。
流路管を流れる前記液体は、アノードおよびカソードの少なくとも一方から排出された水を含んでもよい。
上記燃料電池において、前記リザーバーは、前記液体を保持するための保持体を備えており、前記保持体から、前記液体が、リザーバーの開口部を通して、高分子電解質膜に供給されることが好ましい。
特に、前記リザーバーが流路管を備える場合、前記リザーバーは前記液体を保持するための保持体を備えており、さらに、保持体の断面積は、リザーバーの内部の断面積よりも小さく、保持体から、前記液体が、リザーバーの開口部を通して、高分子電解質膜に供給されることが好ましい。
なお、保持体の断面積およびリザーバーの内部の断面積は、前記液体の流れ方向に垂直な方向における断面積のことをいう。
前記リザーバーは、前記スタックに脱着可能に設けられていてもよい。さらに、前記リザーバーは、前記開口部とは異なる位置に設けられた穴部を備え、前記リザーバーに、前記穴部を通して、外部から前記液体を注入してもよい。
本発明によれば、発電の休止中においても高分子電解質膜を、リザーバーに収容された高分子電解質膜を湿潤可能な液体と常に接触させることができる。前記液体は接触部分から高分子電解質膜の中央部へと浸透していき、高分子電解質全体に行き渡ることになる。これにより、高分子電解質膜は常に湿潤状態を維持することができる。リザーバーに収容された液体は長期間の休止中においても容易に散逸してしまうことはないため、長期間の休止中でも高分子電解質膜の湿潤状態を維持することができる。
また、本発明の燃料電池においては、スタックの内部に、高分子電解質膜を湿潤可能な液体を直接供給する機構を含まないため、スタック自体は従来どおりの必要最小限の体積に抑えることができる。さらに、セパレーターを多孔質にしたり、セパレーターなどに貫通孔を形成したりする必要がないため、スタックの強度を低下させることもない。
本発明において、高分子電解質膜を湿潤可能な液体を収容したリザーバーは、スタックの外周部分に設けることができる。燃料電池システムにおいて、スタックの外周部分には、一般的に、冷却などのために、ある程度の空間が設けられている。この空間にリザーバーを配置することで、スタック全体としての体積を増加させることなく、本発明の実施が可能となる。
なお、燃料電池システムにおいて、スタックの外周部分にまったく空間がない場合には、スタックの外周部分にリザーバーを設置することによってスタック全体の体積が増加してしまうことになる。しかしながら、この場合でも、スタックの内部に前記液体を直接供給する構造に比べて、体積の増加を小さく抑えることが可能となる。スタックにおいては、燃料および酸化剤の漏出を防止するため、ある程度の幅を持たせたシール材またはガスケットなどをMEAの周囲に配置した状態で、セパレーターとMEAとを強く圧力をかけて締結する必要がある。このため、スタックの内部に高分子電解質膜を湿潤可能な液体を直接供給するには、例えばシール材およびセパレーターの幅を大きくして、前記液体の供給のための孔の周囲のシール材またはセパレーター部分の幅をある程度確保する必要がある。一方、本発明の燃料電池においては、リザーバーに収容された液体の漏出を防止するためのシール幅および圧力は、スタックの内部に液体を直接供給する場合のMEAとセパレーターを締結するときのシール幅および圧力の増加分に比べて格段に小さくても充分である。なお、リザーバーに収容された液体の漏出を防止するためのシール幅および圧力が小さくてよい理由としては、たとえば、(i)リザーバーは、スタックのように積層構造ではないため圧力が分散されないこと、(ii)リザーバーに液体を流すための流路管をさらに設ける場合、セル流路よりも断面積の大きい流路管を設けることができるため内圧が上昇しにくいこと、(iii)膨張収縮する高分子電解質膜を介在していないため圧力が抜けないことが挙げられる。
こうした効果により、本発明の燃料電池は、スタックのサイズを増加させたり強度を低下させたりすることなく、長期間の休止中においても高分子電解質膜の湿潤状態を維持することができる。さらに、本発明の燃料電池は、長期休止後でも優れた発電特性を有し、耐用期間全般にわたって、安定した電力の供給が可能になる。そのため、本発明の燃料電池は、家庭用電源、電気自動車用電源、モバイル機器用電源などとして極めて有用である。
本発明の一実施形態に係る燃料電池の構成を模式的に示す縦断面図である。 本発明の別の実施形態に係る燃料電池の構成を模式的に示す縦断面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る燃料電池の構成を模式的に示すブロック図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る燃料電池の構成を模式的に示す縦断面図である。 実施例で作製した燃料電池の各構成要素の配置を模式的に示す分解図である。
本発明の固体高分子型燃料電池は、(i)アノードと、カソードと、それらの間に配置された高分子電解質膜とを備えるセルを少なくとも1つ含むスタック、および(ii)内部に高分子電解質膜を湿潤可能な液体を収容し、かつ前記液体を高分子電解質膜に供給するリザーバーを備える。前記スタックの少なくとも一部の端面から、高分子電解質膜の少なくとも端面が露出している。前記リザーバーは開口部を有し、前記開口部が、前記スタックの高分子電解質膜が露出した端面に対向するように配置されており、前記リザーバー内の前記液体が、前記開口部を通して、高分子電解質膜に供給される。リザーバーは、スタックに装着されたときに、前記液体を収容した状態で、その内部が密閉されてもよい。あるいは、リザーバーは、その内部に前記液体を流すための流路管を含んでいてもよい。
本発明の燃料電池は、高分子電解質膜の端面をスタックの端面に露出させ、かつ高分子電解質膜を湿潤可能な液体(以下、湿潤用液体という)を収容するためのリザーバーを設けることに大きな特徴がある。前記以外は、従来から知られている固体高分子型燃料電池と同じ構成を採ることができる。
《実施の形態1》
図1に、本発明の一実施形態に係る固体高分子型燃料電池の構成を模式的に示す縦断面図を示す。本実施形態では、リザーバーが、スタックに装着されたときに、湿潤用液体を収容した状態で、その内部が密閉される場合について説明する。
図1の燃料電池は、スタック1aおよびリザーバー15aを含む。
スタック1aは、少なくとも1つのセル2aを含む。複数のセル2aが含まれる場合、複数のセル2aは、直列に接続される。なお、図1においては、スタック1aに含まれる1つのセル2aの断面のみを示している。
セル2aは、カソード3a、アノード6a、およびそれらの間に配置された高分子電解質膜9aを含む膜電極接合体(MEA)、ならびに前記MAEを挟み込むカソードセパレーター10aおよびアノードセパレーター12aを含む。MEAにおいて、カソード3aとアノード6aとは、高分子電解質膜9aを介して正対するように配置されている。
カソード3aは、カソード触媒層4aとカソード拡散層5aとを含む。カソード触媒層4aは、高分子電解質膜9aの厚み方向における一方の面に接触するように設けられている。カソード3aには、酸化剤が供給される。酸化剤としては、通常は空気が用いられる。
アノード6aは、アノード触媒層7aとアノード拡散層8aとを含む。アノード触媒層7aは、高分子電解質膜9aの厚み方向における他方の面に接触するように設けられている。アノード6aには、燃料が供給される。燃料としては、水素、メタノール、メタノール水溶液などが用いられる。
カソード触媒層4aは、たとえば、カソード触媒と、カソード触媒を担持する触媒担体と、高分子電解質を含むことができる。
カソード触媒には、酸素のような酸化剤を還元する機能を有する材料を使用することができ、たとえば、Ptなどの貴金属を使用できる。Ptは、たとえばCo、Auなどとの合金であってもよい。
触媒担体には、電子伝導性の材料を使用することができ、たとえば、炭素材料、導電性セラミックなどを使用できる。これらの中でも、導電率の高さや材料の安定性などから、炭素材料が好ましい。炭素材料としては、カーボンブラックやカーボンナノファイバーなどを使用できる。
高分子電解質には、プロトン伝導性を有する材料を使用することができ、たとえば、パーフルオロスルホン酸系高分子、炭化水素系高分子などを使用できる。
カソード拡散層5aの構成材料には、燃料電池の分野で常用される材料を使用できる。前記材料としては、たとえば、カーボン不織布、カーボンペーパー、カーボンクロスなどが挙げられる。前記材料は、水の排出性を向上させるため、撥水性の材料を含んでいてもよい。撥水性の材料には、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合樹脂(FEP)などのフッ素樹脂を使用できる。
カソード拡散層5aのカソード触媒層4aと接する面に、撥水性の微多孔質層を設けてもよい。撥水性の微多孔質層は、たとえば、炭素材料とフッ素樹脂を含むことができる。
アノード触媒層7aおよびアノード拡散層8aの構成は、カソード触媒層4aおよびカソード拡散層5aの構成と同じとすることができる。なお、アノード触媒層7aに含まれるアノード触媒には、水素ガス、メタノールなどの燃料を酸化する機能を有する材料を使用することができ、たとえば、Pt単体、PtRu合金などを使用できる。
高分子電解質膜9aとしては、湿潤した状態でプロトン伝導性を示す材料を用いることができる。前記材料としては、燃料電池の分野で常用される材料を用いることができ、たとえば、パーフルオロスルホン酸系高分子膜、炭化水素系高分子膜などが挙げられる。また、市販の燃料電池用高分子電解質膜を用いても良い。市販品としては、たとえば、ナフィオン(登録商標、デュポン(株)製)、フレミオン(登録商標、旭硝子(株)製)などが挙げられる。
カソードセパレーター10aは、カソード3aの高分子電解質膜9aと接する面とは反対側の面に接するように配置され、アノードセパレーター12aは、アノード6aの高分子電解質膜9aに接する面とは反対側の面に接するように配置されている。
さらに、カソード3aの周囲の高分子電解質膜9aの位置には、カソードガスケット14aが配置され、アノード6aの周囲の高分子電解質膜9aの位置には、アノードガスケット14bが配置されている。カソードガスケット14aは、酸化剤が外部に漏れることを防止し、アノードガスケット14bは、燃料が外部に漏れることを防止する。
カソードセパレーター10aのカソード3aに接する面には、酸化剤流路11aが形成されており、アノードセパレーター12aのアノード6aに接する面には燃料流路13aが形成されている。酸化剤のカソード3aへの供給および燃料のアノード6aへの供給は、酸化剤供給器(図示せず)および燃料供給器(図示せず)を用いることができる。空気供給器としては、ブロワ、ファン、空気ポンプなどを用いることができる。燃料供給器としては、レギュレーター、液体ポンプなどを用いることができる。
なお、スタック1aが複数のセル2aを含み、かつセル2aに燃料および酸化剤を供給するために空気供給器および燃料供給を用いる場合、複数のセル2aは、その厚み方向に積層される。
セパレーターの構成材料には、電子伝導性と強度を有する材料を使用することができ、中でも、安定性などから、炭素材料が好ましい。
また、酸化剤および燃料をセルに供給するために酸化剤供給器および燃料供給器を用いない場合、セパレーターの代わりに、スリット入り集電板を用いてもよい。カソードに接するカソード集電板の面には空気用スリットが形成されており、酸化剤である空気がカソードに供給される。アノードに接するアノード集電板の面には燃料用スリットが形成されており、燃料は、別に設けられた燃料タンクから燃料用スリットを通ってアノードへ供給される。このように、スリット入り集電板を用いることにより、酸化剤供給器および燃料供給器を用いることなく、酸化剤および燃料をMEAの全面に供給することができる。
なお、スタックが複数のセルを含み、セパレーターの代わりにスリット入り集電板を用いる場合、各セルは、高分子電解質膜の平面上に整列したスタック構成となる。つまり、複数のセルは、スリット入り集電板同士が重ならないように、セルの厚さ方向に垂直な方向に整列される。
本発明において、スタック1aの端面1bには、高分子電解質膜が露出している。一方、従来の一般的なスタックにおいて、高分子電解質膜の端面は、外部に露出していない。従来の一般的なスタックの構成を、以下に説明する。一般的に、カソードの面積とアノードの面積は等しく、カソードとアノードとは、高分子電解質膜を介して正対するように配置されている。高分子電解質膜は、カソードおよびアノードよりも面積が大きい。このため、MEAにおいて、高分子電解質膜の周縁部は、カソードおよびアノードの外周から突出している。一方で、MEAに積層されるセパレーターは、一般的に、高分子電解質膜よりも面積が大きい。さらに、カソードガスケットおよびアノードガスケットが、高分子電解質膜の突出している部分を充分に覆い隠すように設けられている。こうした積層構造のため、高分子電解質膜はガスケットによってスタックの内部に収容されており、よって、高分子電解質の端面は、スタックの端面に露出することはない。
上記のように、本発明で用いられているスタック1aにおいては、従来の一般的な積層構造とは異なり、高分子電解質膜9aの面積は、カソードセパレーター10aまたはアノードセパレーター12aの面積、あるいはガスケット14aまたは14bの外周の形状から得られる面積のうちの大きい方の面積に等しいか、より大きい。このため、スタック1aの少なくとも一部の端面1bに、高分子電解質膜9aを露出させることができる。
さらに、上記の一般的な積層構造の他にも、高分子電解質膜9aが面内方向とは異なる方向に折れ曲がっており、たとえばスタック1aの積層方向と同じ方向の端面から高分子電解質膜9aが露出している構成としてもよい。
なお、図1では、横断面が矩形のセルを作製し、前記セルの互いに対向する一組の端面に高分子電解質膜を露出させ、前記一組の端面の各々に、リザーバーを設けた場合を示している。このような構成により効率的に、高分子電解質膜を湿潤させることができる。
さらに、本発明の燃料電池では、高分子電解質膜9aを湿潤可能な液体(湿潤用液体)16aを収容したリザーバー15aが、高分子電解質膜9aが露出したスタック1aの端面に接するように設けられている。リザーバー15aは、リザーバー15aの所定の位置に開口部15bを有しており、この開口部15bが、スタック1aの高分子電解質膜9aの露出している端面に対向している。開口部15bは、リザーバー15aが、スタック1aに装着されたときに、湿潤用液体16aを収容した状態で、その内部を密閉できるリザーバー15aの位置に設けられる。リザーバー15aに収容された湿潤用液体16aは、開口部15bを介して、高分子電解質膜9aに供給される。
なお、図1では、スタック1aの積層方向に垂直な方向の端面に、高分子電解質膜9aの厚さ方向に垂直な方向の端面が露出している。さらに、スタック1aを積層方向から見たときの外周の形状は矩形であり、2つのリザーバー15aが、互い対向する、スタック1aの厚さ方向に垂直な方向における端面に沿って設けられている。
湿潤用液体16aを収容したリザーバー15aを設けることにより、長期間の休止中でも、高分子電解質膜9aの湿潤状態を維持することができる。つまり、リザーバー15aを設けることにより、発電の休止中においても、高分子電解質膜9aと、リザーバー15aに収容された湿潤用液体16aと常に接触させることができる。湿潤用液体16aは、高分子電解質膜9aの湿潤用液体16aと接触部分から高分子電解質膜9aの中央部へと浸透していき、高分子電解質9a全体に行き渡る。これにより、高分子電解質膜9aは常に湿潤状態を維持することができる。さらに、リザーバーに収容された湿潤用液体16aは、長期間の休止中においても容易に散逸してしまうことがないため、長期間の休止中でも、高分子電解質膜9aの湿潤状態を維持することができる。
また、本発明の燃料電池においては、スタック1aの内部に、湿潤用液体16aを直接供給する構造ではないため、スタック1a自体は従来どおりの必要最小限の体積に抑えることができる。さらに、セパレーター10a、12aを多孔質にしたり、セパレーター10a、12aなどに貫通孔を形成したりする必要がないため、スタック1aの強度を低下させることもない。
さらには、湿潤用液体16aを収容したリザーバー15aは、スタック1aの外周部分に設けることができる。燃料電池において、スタックの外周部分には、一般的に、冷却などのために、ある程度の空間が設けられている。本発明において、リザーバー15aは、この空間に配置することができるため、スタック1a全体としての体積を増加させることがない。あるいは、リザーバー15aを設けることによりスタック1aの体積が増加したとしても、その体積の増加は、それほど大きくない。このため、リザーバー15aを設けたとしても、燃料電池自体のサイズを増加させることは、ほとんどない。
スタック1aが複数のセル2aを含む場合には、リザーバー15aは、セル2aごとに設けてよい。または、開口部が複数のセル2aにまたがる1つのリザーバー15aを用いることにより、1つのリザーバー15aで、複数のセル2aに含まれる高分子電解質膜9aを湿潤させてもよい。
リザーバー15aを形成するための材質としては、燃料電池の運転状態において大きく腐食されない材料を特に限定することなく用いることができる。前記材料は、水、メタノール、水素、空気、100℃程度の温度などにある程度の耐性を備えていればよい。前記材料としては、一般的なプラスチック材料、カーボン材料などを好適に用いることができる。
なお、開口部15bが複数のセル2aにまたがる1つのリザーバー15aを設ける場合には、リザーバー15aの構成材料として絶縁性の材料を用いるか、リザーバー15aとスタック1aとの界面に絶縁性のガスケットなどを挿入する必要がある。
湿潤用液体16aとしては、発電特性を低下させない液体であれば、特に限定されない。このような湿潤用液体16aとしては、水またはメタノール水溶液を含む液体が好ましい。
本発明において、高分子電解質膜9aの少なくとも端面が、スタック1aの端面から露出していればよい。つまり、高分子電解質膜9aの端面が、スタック1aの端面に露出していてもよいし、図2に示すように、高分子電解質膜29aの端部29bが、スタック21aの端面21bから突出していてもよい。本発明においては、高分子電解質膜とリザーバー内の湿潤用液体との接触面積を考慮すると、後者がさらに好ましい。つまり、高分子電解質膜29aの端部29bが、スタック21bの端面から突出して、リザーバー15aの開口部15bからリザーバー15aの内部に挿入されていることが特に好ましい。図2は、本発明の別の実施形態に係る燃料電池を模式的に示す縦断面図を示す。なお、図2において、図1と同じ構成要素には、同じ番号を付している。
図2の燃料電池20に含まれるセル22aにおいては、高分子電解質膜29aの端部29bが、スタック21aの積層方向に垂直な方向における端面21bより突出している。高分子電解質膜29aの突出した端部29bは、リザーバー15aの開口部15bから、リザーバー15aの内部に挿入されている。このように、高分子電解質膜29aの端部29bをリザーバー15aの内部に侵入させることにより、高分子電解質膜29aと湿潤用液体16aとの接触面積をさらに増加させることができる。よって、高分子電解質膜29aに吸収される湿潤用液体16aをさらに増加させることができ、その結果、湿潤用液体16aが高分子電解質膜29aの内部まで浸透しやすくなる。
高分子電解質膜29aの端部29bのスタック21aの端面21bからの突出長さHは、十分な効果が得られるため、1mm以下であればよい。なお、突出長さHが1mmより長くなったとしても、得られる効果はそれほど増加しない。
この場合にも、スタック21aが複数のセル22aを含む場合には、リザーバー15aは、セル22aごとに設けてよい。または、開口部15bが複数のセル22aにまたがる1つのリザーバー15aを用いることにより、1つのリザーバー15aで、複数のセル22aに含まれる高分子電解質膜29aを湿潤させてもよい。
さらには、高分子電解質膜29aの端部29bが、スタック21aの端面21bの複数の位置から突出している場合、リザーバー15aは、前記複数の位置のそれぞれにリザーバー15aを設けてもよいし、開口部が前記複数の位置にまたがるリザーバー15aを用いてもよい。
スタック1aまたは21aに装着された場合に、湿潤用液体16aを収容した内部が密閉されるリザーバー15aは、その内部に、湿潤用液体16aを保持する保持体(図示せず)を収容しており、前記保持体から、リザーバー15aの開口部15bを通して、湿潤用液体16aが、高分子電解質膜9aまたは29aに供給されることが好ましい。リザーバー15aの内部が、湿潤用液体16aで完全に満たされた状態でない場合、湿潤用液体16aは、重力方向に引き下げられた状態となる。高分子電解質膜9aの端面または高分子電解質29aの端部29bが、湿潤用液体16aの液面よりも上方に位置する場合、高分子電解質膜9aまたは29aは、リザーバー15a内部の湿潤用液体16aの蒸気でのみ湿潤されることとなる。一方で、リザーバー15aが、その内部に湿潤用液体16aを保持する保持体を備え、前記保持体が高分子電解質膜9aまたは29aと接することにより、重力方向に関わらず、高分子電解質膜9aまたは29aと湿潤用液体16aとを接触させることができる。
なお、リザーバー15a内部を占める保持体の容積は、保持体と高分子電解質膜9aまたは29aとが接触していれば、リザーバー15aの内部の容積よりも小さくてもよいし、同じであってもよい。
保持体は、効率的に湿潤用液体16aを保持するために、多孔質で親水性であることが好ましい。保持体としては、スポンジ状の材料、フェルト状の材料、布状の材料などが好ましい。保持体を形成する材質としては、リザーバー15aを構成する材質と同じ材質を用いてもよいし、あるいはセルロース、ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルアルコールなどを用いてもよい。
リザーバー15aは、スタック1aに脱着可能に装着されていてもよい。これにより、メンテナンス、湿潤用液体16aの補充、交換などのために、リザーバー15aを燃料電池から取り外すことができる。
《実施の形態2》
本実施形態においては、リザーバーが、その内部に、高分子電解質膜を湿潤可能な液体を流すための流路管を含む場合について示す。
図3に、本実施形態に係る燃料電池を模式的に示すブロック図を示す。なお、図3において、図1と同じ構成要素には、同じ番号を付している。
図3の燃料電池30は、リザーバー35a内に、高分子電解質膜を湿潤可能な液体(湿潤用液体)を流すための流路管35cを含む。この場合、燃料電池30は、湿潤用液体を流路管35cへと流出するための流出部位35dと、湿潤用液体がリザーバーから流路管35cを通して流入するための流入部位35eとをさらに含む。
流路管35cを形成する材質としては、リザーバー35aを構成する材質と同じ材質を用いてもよいし、あるいは燃料電池の分野で常用される配管用の材質などを用いてもよい。
本発明の燃料電池が、メタノール水溶液またはメタノールを燃料として用いる場合、リザーバー35aおよび流路管35cを流れる湿潤用液体は、前記燃料を含んでいてもよい。たとえば、燃料であるメタノール水溶液を、流路管35cからリザーバー15aへと流入させたのち、前記メタノール水溶液を、再び燃料タンクへと流出させるか、スタック1aのアノードへと流出させればよい。
本発明の燃料電池が、スタック1aを冷却するための水冷却装置をさらに備える場合、リザーバー35aおよび流路管35cを流れる湿潤用液体は、水冷却装置で用いられる冷却水を含んでいてもよい。たとえば、水冷却装置に流路管35cを接続し、冷却水を、流路管35cからリザーバー35aへと流入させたのち、前記冷却水を、再び水冷却装置へと流出させてもよい。
本発明の燃料電池が、燃料として水素ガスを用い、アノードに供給する水素ガスおよびカソードに供給する空気の少なくとも一方を加湿するための加湿器を有する場合、リザーバー35aおよび流路管35cを流れる湿潤用液体は、加湿器で用いられる水を含んでいてもよい。
加湿器で用いられる水を液体のまま用いる場合には、加湿器における収容された水の液面より低い箇所に流路管35cを接続し、流路管35cからリザーバー35aへと流入させたのち、前記水を再び加湿器へと流出させればよい。
加湿器に収容された水をガスの状態でリザーバー35aに供給する場合には、加湿器における収容された水の液面より高い箇所に流路管35cを接続し、流路管35cからリザーバー35aへと流入させたのち、前記ガス状の水を再び加湿器へと流出させるか、または前記ガス状の水をスタック1aのカソードまたはアノードへと流出させればよい。
リザーバー35aおよび流路管35cを流れる湿潤用液体は、カソードおよびアノードの少なくとも一方から排出された水を含んでいてもよい。この場合、前記排出された水の一部を、リザーバーに流入させてもよい。燃料電池は、発電によって水を生成するため、スタック1aからは、発電によって生じた水が排出されることになる。スタック1aに含まれる少なくとも1つのセルの、カソードおよびアノードの少なくとも一方の排出口に流路管35cを接続して、生成された水を、流路管35cからリザーバー35aへと流入させる。この後、前記水は、最終的に燃料電池の外部へと排出すればよい。
上記のような構成により、湿潤用液体を、流路管35cからリザーバー35aへと流入させる場合、燃料電池の休止中は、湿潤用液体の供給も停止されることになる。この休止中においても、効率的に高分子電解質膜の湿潤状態を維持するために、本実施形態の燃料電池において、リザーバーは、湿潤用液体を保持するための保持体を備え、かつ保持体の断面積が、リザーバーの内部の断面積よりも小さく、かつ保持体から、湿潤用液体が、リザーバーの開口部を通して、高分子電解質膜に供給されることがさらに好ましい。このことを、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明のさらに別の実施形態に係る燃料電池を模式的に示す縦断面を示す。図4において、図1および図3と同じ構成要素には、同じ番号を付している。
図4の燃料電池40において、リザーバー35aの内部には、湿潤用液体16aを保持するための保持体47aが収容されている。保持体47aは、リザーバー35aの開口部35bを通して、スタック1aの高分子電解質膜9aが露出した端面に接している。つまり、湿潤用液体16aを保持した保持体47aが、高分子電解質膜9aに接している。このため、発電の休止中においても、湿潤用液体16aが保持体47aに保持されるため、湿潤用液体16aを、高分子電解質膜9aに供給することが可能となる。
さらに、保持体47aの断面積が、リザーバー35aの内部の断面積よりも小さい。このため、保持体47aは、リザーバー35aおよび流路管35cを流れる湿潤用液体16aの流れを阻害することもない。ここで、保持体47aの断面積およびリザーバー35aの内部の断面積は、湿潤用液体16aの流れ方向に垂直な方向の断面積のことをいう。
なお、図4において、湿潤用液体16aが、リザーバー35aの内部の保持体47aで占められていない容積の約半分程度を占めている場合を示している。
実施の形態1と同様に、保持体47aは、多孔質で親水性であることが好ましく、スポンジ状の材料、フェルト状の材料、布状の材料などであることが好ましい。保持体47aを形成する材質も、実施の形態1の場合と同じである。
本実施形態において、水タンクおよびポンプ等を用意しておき、発電休止中に、水タンク内の水を、ポンプを用いて、流路管35cを通して、リザーバー35aに流入させ、この後、前記水を、流路管35cを通して、水タンクに流出させてもよい。ポンプの作動の制御は、たとえば、燃料電池に制御部を設けておき、前記制御部により、発電の休止時に自動で行われるようにしてもよい。
なお、本実施形態においても、流路管35cが接続されていることを除いて、実施の形態1と同様に、開口部35bは、リザーバー35aがスタック1aに装着されたときに、湿潤用液体16aを内部に収容した状態で、その内部を密閉できるリザーバー35aの位置に設けられる。
さらに、本実施形態においても、実施の形態1の図2に示されるように、高分子電解質膜の端部が、スタックの端面から、突出していてもよい。高分子電解質膜の端部の突出長さは、1mm以下であることが好ましい。
実施の形態1および2において、リザーバーは、高分子電解質膜との接触のために設けられている開口部とは異なる位置に設けられた穴部(図示せず)を備えていてもよい。この穴部を通して、リザーバー内に、湿潤用液体を注入することができる。
本発明の燃料電池においては、長期間の休止中でも、リザーバーに収容された湿潤用液体が容易に散逸してしまうことはないが、リザーバーの内部を完全に密閉することも困難である。このため、湿潤用液体は、リザーバーから、わずかながらも散逸していく可能性がある。そこで、リザーバーに、開口部とは異なる位置に穴部を設けて、前記穴部から湿潤用液体を補充することにより、本発明の効果をさらに向上することができる。
なお、穴部は、湿潤用液体の注入を行うとき以外は、栓などで閉じた状態にされる。
本発明の燃料電池では、上記のように、高分子電解質膜のスタック端面から露出した部分に、湿潤用液体を接触させて、高分子電解質膜を湿潤している。湿潤用液体が高分子電解質膜の中央部まで速やかに浸透していくためには、高分子電解質膜のカソードおよびアノードの端部からスタックの端面までの部分の幅は短いことが好ましい。さらには、前記高分子電解質膜の突出している部分に、ガスケットからかかる圧力も小さい方が好ましい。前記ガスケットは、スタック内部の酸化剤および燃料が外部へ漏出しないために必要な部材であるが、リザーバーも含めてこの機能を有するように構成すると、ガスケットの幅を、一般的な燃料電池よりも小さくすることが可能となる。同様に、締結のための圧力も、一般的な燃料電池より小さくすることが可能となり、その結果、締結のための部材の体積を小さくすることも可能となる。
さらに、本発明の燃料電池は、メタノール水溶液またはメタノールを燃料として用いる直接メタノール型燃料電池であることがより好ましい。直接メタノール型燃料電池では、水素ガスを燃料として用いる燃料電池よりも、燃料の漏出を抑制するために必要なガスケットの幅および締結の圧力を小さくすることができる。このため、高分子電解質膜の端面に接触している湿潤用液体が、高分子電解質膜の中央部まで浸透しやすくなる。これらを考慮して、高分子電解質膜のカソードおよびアノードの端部からスタックの端面までの部分の幅、つまりガスケットのセルの積層方向に垂直な方向における幅L(図1参照)は、0.5〜5mmであることが好ましく、1〜2mmであることがさらに好ましい。
たとえば、図1〜4に示されるスタックにおいて、最外部のセパレーターの外側には、集電板、絶縁板、端板およびヒーターなどがさらに積層されていてもよい。また、セパレーターの代わりにスリット入り集電板を備える燃料電池においては、スリット入り集電板の外側には、集電体のスリットが塞がれないように、スリット入り絶縁板、端板およびヒーターなどがさらに積層されていてもよい。
以下に、本発明を、実施例を参照して具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
[触媒層の作製]
カソード触媒として、触媒担体であるカーボンブラック(商品名:ケッチェンブラックECP、ケッチェンブラックインターナショナル社製)に担持させたPt触媒を用いた。Pt触媒とカーボンブラックとの合計重量に占めるPt触媒の重量の割合は、50重量%とした。
カソード触媒をイソプロパノール水溶液に分散させた液6mlと、高分子電解質の分散液(商品名:ナフィオン(登録商標)5重量%溶液、アルドリッチジャパン(株)製)5mlとを混合し、触媒インクを調製した。このとき、触媒担体の重量に対する高分子電解質の重量の比は0.2とした。この触媒インクを、ドクターブレードを用いて、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シート上に塗布し、乾燥させて、略矩形のカソード触媒層を作製した。
カソード触媒に代えてアノード触媒を用いたこと以外は、上記と同様にして、略矩形のアノード触媒層を作製した。なお、アノード触媒としては、触媒担体であるケッチェンブラック(ECP)に担持させたPtRu触媒(原子比Pt:Ru=1:1)を用いた。PtRu触媒とケッチェンブラックとの合計重量に占めるPtRu触媒の重量の割合は、50重量%とした。
[拡散層の作製]
アセチレンブラック(商品名:デンカブラック、電気化学工業(株)製)と、PTFE分散液(試薬、固形分60重量%、アルドリッチジャパン(株)製)とを、イオン交換水に分散混合し、拡散層インクを調製した。このインクを、カーボンペーパー(商品名:AvCarb(登録商標)1071HCB、バラードマテリアルプロダクツ社製)の片面に塗布し、乾燥させて、カソード拡散層を作製した。
カーボンペーパーを東レ(株)製の商品名:TGP−H−090に変更したこと以外は、上記と同様にして、アノード拡散層を作製した。
[MEAの作製]
略矩形の高分子電解質膜(商品名:ナフィオン(登録商標)112、デュポン(株)製)の一方の面に上記で得られたカソード触媒層を積層し、他方の面に上記で得られたアノード触媒層を積層した。得られた積層体をホットプレスし、PTFEシートを引き剥がすことで、カソード触媒層およびアノード触媒層を高分子電解質膜へ転写した。このとき、カソード触媒層とアノード触媒層とは、高分子電解質膜を介して正対するように配置した。
次に、カソード触媒層の上に、上記で得られたカソード拡散層を積層し、アノード触媒層の上に上記で得られたアノード拡散層を積層し、ホットプレスにより、カソード触媒層にカソード拡散層を接合し、アノード触媒層にアノード拡散層を接合した。こうして、膜電極接合体(MEA)を得た。
得られたMEAにおいては、図5に示されるように、高分子電解質膜51の横方向において、高分子電解質膜51の外縁の位置を電極52の外縁の位置よりも、長さAだけ外側にした。高分子電解質膜51の縦方向において、高分子電解質膜51の外縁の位置を、電極52の外縁の位置よりも、長さBだけ外側にした。本実施例では、長さAおよび長さBはそれぞれ2mmとした。
なお、図5は、実施例で作製した燃料電池の各構成要素の配置を模式的に示す分解図である。図5において、セルに含まれる各構成要素の積層方向に垂直な方向から、一方のセパレーターおよびガスケットを除いた状態で、作製したセルが模式的に示されており、電極52は、アノードまたはカソードの一方を示しており、他方は図示していない。
[セルの作製]
MEAの両面の、高分子電解質膜のカソードおよびアノードよりも突出している部分にゴム製ガスケット53を積層した。このとき、高分子電解質膜51の横方向において、ガスケット53の外縁の位置を、電極52の外縁の位置から長さCだけ外側にした。高分子電解質膜51の縦方向において、ガスケット53の外縁の位置を、電極52の外縁の位置から長さDだけ外側にした。本実施例では、長さCは4mmとし、長さDは2mmとした。
次に、両面にガスケット53が配置されたMEAに、一対の黒鉛製セパレーターを、MEAが前記セパレーターで挟み込まれるようにして積層した。セパレーターの面積は、ガスケットの外周の形状から得られる面積と等しくなるようにした。つまり、セパレーターの外周の形状と、ガスケット53の外周の形状と同じにした。
次いで、得られた積層層を、集電板、ラバーヒーター、絶縁板および端板でこの順番に挟み込むようにして積層したのち、金属製のボルトとナットで端板を締結し、セルを作製した。
こうして、作製したセルの、積層方向に対して垂直方向に位置する一対の側面に、高分子電解質膜の端面を露出させた。
次に、得られたセルに、リザーバーを取り付けた。ポリカーボネート樹脂製のバスタブ型のリザーバーを用いた。2つのリザーバーを、それぞれ、セルの高分子電解質膜の端面が露出している2つの側面に装着した。具体的には、前記側面において、MEAを挟み込む2つのセパレーターに、リザーバーの上部および下部を小型ビスで固定することにより、セルに、リザーバーを取り付けた。なお、リザーバーとセパレーターとの間にはゴム製ガスケットを配置しておいた。また、リザーバーには、あらかじめイオン交換水を満たしておいた。
こうして、リザーバー内の湿潤用液体が、高分子電解質膜の露出部に接するようにした。
リザーバーが設けられたセルに、空気ポンプからの配管を装着し、燃料ポンプからの配管を装着することにより、本発明の燃料電池を作製した。燃料として1mol/Lメタノール水溶液を用いた。セルの発電の制御装置として、また、セルで発電した電力を消費するための外部負荷として、電子負荷装置を用いた。
[評価試験]
長期間休止した後における発電特性を評価するために、上記にようにして得られた直接メタノール型燃料電池を、次のような試験に供した。
電子負荷装置により150mA/cm2の定電流で10分間の連続発電を行った。このとき、セル温度は60℃に保ち、空気の利用率は50%、燃料の利用率は70%とした。この後、空気と燃料の供給およびヒーターによる加熱を停止し、この状態で、30日間、発電を休止した。30日の発電休止後、休止前と同様の条件で10分間の連続発電を行った。
休止前発電の平均電圧(初期電圧)に対する休止後の発電の平均電圧の比率を百分率値で算出することで、発電特性を評価した。結果を表1に示す。表1において、得られた値は、電圧維持率として示している。
(実施例2)
高分子電解質膜51の縦方向において、長さBを3mmとした。つまり、高分子電解質膜51の端部を、セルの積層方向に垂直な方向における、所定の一対の側面から1mmずつ突出させた。こうして、高分子電解質膜の端部が、リザーバーの内部まで挿入された構造とした。前記以外は、実施例1と同様にして、燃料電池を作製した。作製した燃料電池について、実施例1と同様にして評価試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
燃料として水素ガスを用いた。空気ポンプからの配管および燃料レギュレーターからの配管にそれぞれ加湿器を挿入した。前記以外は、実施例2と同様にして燃料電池を作製した。発電中、加湿器の温度は60℃に保った。なお、発電休止中、加湿器は停止した。
作製した燃料電池について、実施例1と同様にして評価試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
燃料ポンプとリザーバーとを接続する第1流路管、およびリザーバーとアノード入口とを接続する第2流路管を設け、燃料を、アノードに供給する前に、リザーバーの内部に流した。前記以外は、実施例2と同様にして燃料電池を作製した。第1流路管および第2流路管には、シリコーンチューブを用いた。
作製した燃料電池について、実施例1と同様にして評価試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
セルの冷却のためのラジエター、冷却水循環ポンプ、および冷却水循環のための配管を設け、さらに、冷却水の循環経路にリザーバーが位置するように流路管を接続した。前記以外は、実施例2と同様にして燃料電池を作製した。流路管および冷却水循環のための配管には、シリコーンチューブを用いた。
作製した燃料電池について、実施例1と同様にして評価試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
加湿器の下部とリザーバーを接続する流路管を設け、加湿器の水がリザーバーの内部を流れるようにしたこと以外は、実施例3と同様にして燃料電池を作製した。
作製した燃料電池について、実施例1と同様にして評価試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
リザーバーの内部に、保持体を挿入し、さらに、空気加湿器の上部とリザーバーを接続する第1流路管を設け、リザーバーとカソード入口を接続する第2流路管を設けた。前記以外は、実施例3と同様にして燃料電池を作製した。保持体としては、フェルト状の多孔質体(商品名:ハトシートCCV、王子キノクロス社製)を用いた。また、保持体は、リザーバー内に、高分子電解質膜と接触するように配置し、さらに保持体の断面積はリザーバーの断面積の半分とした。ここで、リザーバーの内部の断面積および保持体の断面積とは、湿潤用液体の流れ方向に対して垂直な方向における断面積のことである。なお、このことは、以下の実施例でも同じである。
作製した燃料電池について、実施例1と同様にして評価試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
リザーバーの内部に保持体を挿入し、かつカソード出口およびアノード出口から排出される液の排出経路に流路管を接続して、前記流出経路に流れる液の少なくとも一部をリザーバーに流入させた。前記以外は、実施例2と同様にして燃料電池を作製した。本実施例においても、保持体としては、フェルト状の多孔質体(商品名:ハトシートCCV、王子キノクロス社製)を用いた。また、保持体は、リザーバー内に、高分子電解質膜と接触するように配置し、さらに保持体の断面積はリザーバーの内部の断面積の半分とした。
作製した燃料電池について、実施例1と同様にして評価試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例9)
リザーバーの内部に保持体としてポリウレタン製の多孔質体を挿入し、かつ前記保持体を高分子電解質膜と接触するように配置したこと以外は、実施例2と同様にして燃料電池を作製した。保持体の断面積はリザーバーの断面積の半分とした。
作製した燃料電池について、実施例1と同様にして評価試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
高分子電解質膜51の横方向における電極52の外縁の位置からガスケット53およびセパレーターの外縁の位置までの長さCを4mmとし、高分子電解質膜51の横縦方向における電極52の外縁の位置からガスケット53およびセパレーターの外縁の位置までの長さDを4mmとした。つまり、セルの積層方向に垂直な方向におけるいずれの側面からも高分子電解質膜を露出させなかった。さらにリザーバーを設けなかった。前記以外は、実施例1と同様にして燃料電池を作製した。
作製した燃料電池について、実施例1と同様にして評価試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
燃料として水素を用い、空気ポンプおよび燃料レギュレーターからの配管にそれぞれ加湿器を挿入したこと以外は、比較例1と同様にして燃料電池を作製した。発電中、加湿器の温度は60℃に保った。発電休止中、加湿器は停止した。
作製した燃料電池について、実施例1と同様にして評価試験を行った。結果を表1に示す。
なお、表1には、高分子電解質が露出しているか、突出しているか、あるいは露出していないかについても示している。さらに、表1には、流路管の有無、保持体の有無、湿潤用液体の種類、および初期電圧についても示している。
Figure 2011014256
高分子電解質膜をスタックの端面から露出させ、かつ高分子電解質にリザーバーに収容された湿潤用液体を接触させた実施例1〜9は、いずれも、長期間の休止の後でも良好な発電特性を示している。これは、長期間の休止中も、高分子電解質膜の湿潤状態を維持することができているためであると考えられる。さらに、燃料の種類、ならびにリザーバーの内部に収容される湿潤用液体の種類、湿潤液体のリザーバーへの流入方法などによらず、いずれも同様の効果が得られている。
これに対して、高分子電解質膜をスタックの端面から露出していない比較例1〜2の燃料電池は、いずれも、長期間の休止の後に、発電特性が大幅に低下している。
以上の結果から、本発明によって、長期間の休止後でも良好な発電特性を維持することのできる燃料電池が得られることがわかる。
本発明の燃料電池は、長期間の休止後でも優れた発電特性を維持できるため、例えば、家庭用電源、自動車用電源、モバイル機器用電源などとして極めて好適に用いることができる。
1a、21a スタック
1b、21b スタックの端面
2a、22a セル
3a カソード
4a カソード触媒層
5a カソード拡散層
6a アノード
7a アノード触媒層
8a アノード拡散層
9a、29a 高分子電解質膜
29b 突出した端部
10a カソードセパレーター
11a 空気流路
12a アノードセパレーター
13a 燃料流路
14a カソードガスケット
14b アノードガスケット
15a、35a リザーバー
15b 開口部
16a 湿潤用液体
35c 流路管
35d 流入部位
35e 流出部位
47a 保持体
51 高分子電解質膜
52 電極
53 ガスケット

Claims (12)

  1. (i)アノードと、カソードと、前記アノードと前記カソードとの間に配置された高分子電解質膜とを備えるセルを少なくとも1つ含むスタック、および
    (ii)内部に前記高分子電解質膜を湿潤可能な液体を収容し、かつ前記液体を前記高分子電解質膜に供給するリザーバー
    を備え、
    前記スタックの少なくとも一部の端面から、前記高分子電解質膜の少なくとも端面が露出しており、
    前記リザーバーは開口部を有し、前記開口部が、前記高分子電解質膜が露出した端面に対向するように配置されており、
    前記リザーバー内の前記液体が、前記開口部を通して、前記高分子電解質膜に供給される、固体高分子型燃料電池。
  2. 前記液体が、水またはメタノール水溶液を含む、請求項1記載の固体高分子型燃料電池。
  3. 前記高分子電解質膜が、前記スタックの少なくとも一部の端面から突出する突出部を有し、
    前記高分子電解質膜の突出部が、前記開口部から、前記リザーバーの内部に挿入されている、請求項1または2記載の固体高分子型燃料電池。
  4. 前記リザーバーが、前記リザーバーの内部に、前記液体を保持するための保持体を含み、
    前記保持体から、前記液体が、前記開口部を通して、前記高分子電解質膜に供給される、請求項1〜3のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池。
  5. 前記リザーバーが、前記スタックに脱着可能に設けられている、請求項4記載の固体高分子型燃料電池。
  6. 前記リザーバーの内部に前記液体を流すための流路管をさらに含む、請求項1〜3のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池。
  7. 前記燃料電池が、メタノール水溶液またはメタノールを燃料として用い、
    前記流路管を流れる前記液体が、前記燃料を含む、請求項6記載の固体高分子型燃料電池。
  8. 前記燃料電池が、前記スタックの水冷却装置をさらに備え、
    前記流路管を流れる前記液体が、前記水冷却装置で用いられる冷却水を含む、請求項6記載の固体高分子型燃料電池。
  9. 前記燃料電池が、燃料として水素ガスを用い、
    前記燃料電池が、前記アノードに供給される水素ガスおよび前記カソードに供給される酸化剤ガスの少なくとも一方を加湿するための加湿器を有し、
    前記流路管を流れる前記液体が、前記加湿器で用いられる水を含む、請求項6記載の固体高分子型燃料電池。
  10. 前記流路管を流れる前記液体が、前記アノードおよび前記カソードの少なくとも一方から排出された水を含む、請求項6記載の固体高分子型燃料電池。
  11. 前記リザーバーが、前記液体を保持するための保持体を備え、かつ前記保持体の断面積が、前記リザーバーの内部の断面積よりも小さく、
    前記保持体から、前記液体が、前記開口部を通して、前記高分子電解質膜に供給される、請求項6〜10のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池。
  12. 前記リザーバーが、前記開口部とは異なる穴部を備え、前記穴部を通して、外部から前記液体を注入できる、請求項1〜11のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池。
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CN110797560A (zh) * 2019-11-08 2020-02-14 重庆大学 一种具有水凝胶固态电解质的微型无膜液体燃料电池
CN110808393A (zh) * 2019-11-08 2020-02-18 重庆大学 可拆卸及封装压力可调的水凝胶储供液型无膜燃料电池

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