JP2011013692A - カラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上記目的を達成するために、本発明は、透明基板と、前記透明基板上に形成され、少なくとも遮光材料および樹脂を含有する遮光部と、前記透明基板上の前記遮光部により区画された開口部に形成され、かつ前記遮光部の一部を被覆するように形成された着色層とを有するカラーフィルタであって、前記開口部の中心部に形成された着色層の膜厚が、前記遮光部の中心部の前記遮光部の膜厚を1とした場合に、2〜5の範囲内であることを特徴とするカラーフィルタを提供する。
【選択図】図1
Description
なお、上記膜厚は、触針式膜厚測定機(KLA TENCOR社製)を用い、針圧5mg、スキャンスピードを50μm/secとして測定した値である。
そのため、一般的な方法により着色層を形成する場合、例えば図2(a)に示すように、遮光部2を覆うように着色層形成用塗工液4が塗布されるが、この際、着色層形成用塗工液4が遮光部2の形状に追従することとなる。したがって、上記着色層形成用塗工液4を露光等して、不要部分の着色層形成用塗工液4を除去して着色層を形成した場合、例えば図2(b)に示すように、着色層3と遮光部2とが積層されている部分の膜厚が厚くなり、着色層3と遮光部2とが積層されている部分と、着色層3のみが形成されている部分との膜厚差が大きなものとなるのである。
まず、本発明に用いられる着色層について説明する。本発明に用いられる着色層は後述する透明基板上の遮光部により区画された開口部に形成され、かつその遮光部の一部を被覆するように形成されるものである。また、上記開口部の中心部に形成される着色層の膜厚は、遮光部の中心部の膜厚を1とした場合に、所定の範囲内となるように形成されるものである。
次に、本発明のカラーフィルタに用いられる遮光部について説明する。本発明に用いられる遮光部は、後述する透明基板上に形成されるものであり、少なくとも遮光材料および樹脂を含有するものであって、カラーフィルタの遮光部として用いられるものである。
次に、本発明に用いられる透明基板について説明する。本発明に用いられる透明基板は、上記遮光部および上記着色層が形成可能なものであれば特に限定されるものではない。
このような透明基板としては、例えば石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、上記着色層、遮光部、および透明基板を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば必要に応じて適宜保護層や電極層等が形成されていてもよい。
透明基板として、厚さ0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、基板の片側全面に下記の組成を有する遮光部用感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥後ホットプレート上で加熱した。その後、所定のフォトマスクを介して露光した後、焼成して遮光部(線幅25μm)を形成した。この際の遮光部の中心部における遮光部の膜厚は0.6μmとした。
・カーボンブラック分散溶液
(溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、固形分30%)
240重量部
・感光性樹脂組成物 60重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 100重量部
上記感光性樹脂組成物は、下記組成を有するものである。以下の実施例について用いられる感光性樹脂組成物についても、同様である。
・アクリル樹脂 32重量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 42重量部
・エピコート180S70(三菱油化シェル(株)社製) 18重量部
・Irg.369(チバスペシャリティケミカルズ(株)社製) 8重量部
上記遮光部の中心部における遮光部の膜厚を1とした際の、開口部に形成された着色層の中心部の膜厚(膜厚比)、および着色層および遮光部が積層された領域の最大膜厚と上記開口部の中心部に形成された着色層の膜厚との膜厚差(μm)とを表1に示す。
・PR254分散液
(溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、固形分30%)
230重量部
・感光性樹脂組成物 50重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220重量部
実施例1と同様の方法によって、遮光部および/または着色層の膜厚を変更した基板を作製した。それぞれの場合における遮光部の中心部における遮光部の膜厚(μm)、遮光部により区画された開口部の中心部に形成された着色層の膜厚(μm)、上記膜厚比、および上記膜厚差(μm)を表1に示す。
実施例1により赤色着色層が形成された透明基板に、下記組成の緑色着色層形成用塗工液を用いて、公知の顔料分散法にしたがって、実施例1と同様の方法により緑色着色層を形成した。この際、遮光部により区画された開口部に形成された着色層の中心部の膜厚が1.2μmとなるように形成した。この際の、上記膜厚比、および上記膜厚差(μm)を表1に示す。
・PG36/PY150分散液
(溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、固形分30%)
245重量部
・感光性樹脂組成物 35重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 220重量部
実施例11と同様の方法により、実施例2〜10、および比較例1〜6により赤色着色層が形成された透明基板上に、それぞれ緑色着色層を形成した。それぞれの場合における遮光部の中心部における遮光部の膜厚(μm)、遮光部により区画された開口部の中心部に形成された着色層の膜厚(μm)、上記膜厚比、および上記膜厚差(μm)を表1に示す。
実施例1および実施例11により赤色着色層および緑色着色層が形成された透明基板に、下記組成の青色着色層形成用塗工液を用いて、公知の顔料分散法にしたがって、実施例1と同様の方法により青色着色層を形成した。この際、遮光部により区画された開口部に形成された着色層の中心部の膜厚が1.2μmとなるように形成した。この際の、上記膜厚比、および上記膜厚差(μm)を表1に示す。
・PB15:6/PV23分散液
(溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、固形分30%)
220重量部
・感光性樹脂組成物中のIrg.369をIrg.907(チバスペシャリティケミカルズ(株)社製)に変更した感光性樹脂組成物 60重量部
・プロピレングリコールモノメチルアセテート 220重量部
実施例21と同様の方法によって、実施例12〜20、および比較例7〜12により緑色着色層が形成された透明基板上に、それぞれ青色着色層を形成した。それぞれの場合における遮光部の中心部における遮光部の膜厚(μm)、遮光部により区画された開口部の中心部に形成された着色層の膜厚(μm)、上記膜厚比、および上記膜厚差(μm)を表1に示す。
上述した実施例1〜30、および比較例1〜18までのカラーフィルタ上に、スパッタリング法により透明電極(ITO)膜を形成した。この際の膜厚は1200Åであった。
続いて、この透明電極膜上に、ポリイミド樹脂配向膜を形成し、常法に従いラビング処理を行った。その後、上記透明基板と同様の透明基板上にTFTアレイを形成し、TFTアレイ基板とした。このTFTアレイ基板上に配向膜を形成し、ビーズ状のスペーサを散布して配置した。
上記カラーフィルタと上記TFTアレイ基板とをシール材を用いて貼り合わせ、液晶注入口から液晶を注入し、この液晶注入口を封止して液晶セルとした。続いて、上記液晶セルの両面に偏光板を貼り合わせて、全透過型液晶パネルとした。
この全透過型液晶パネルの表示ムラを観察し、評価を行った結果をそれぞれ表1に示す。上記ラビング時のラビングムラによる配向不良、または配向膜剥がれから表示ムラが観察されなかった全透過型液晶パネルを○、ラビングムラによる配向不良、または配向膜剥がれから表示ムラが若干観察された全透過型液晶パネルを△、ラビングムラによる配向不良、または配向膜剥がれから表示ムラがはっきりと観察された全透過型液晶パネルを×とした。
実施例1〜30、および比較例1〜18までのカラーフィルタにおける、遮光部の中心部の膜厚と遮光部により区画された開口部の中心部に形成された着色層の膜厚との膜厚比と、着色層および遮光部が積層された領域の最大膜厚および遮光部により区画された開口部の中心部に形成された着色層の膜厚の膜厚差(μm)との関係を示したグラフを図4に示す。このグラフより、上記膜厚比が2以上である本発明の実施例1〜30においては、上記膜厚差が0.4μm以下となり、表1に示すように、配向膜をラビングした際のラビングムラによる配向不良等のない、高品質なカラーフィルタとすることができることが確認された。
2…遮光部
3…着色層
Claims (3)
- 透明基板と、前記透明基板上に形成され、少なくとも遮光材料および樹脂を含有する遮光部と、前記透明基板上の前記遮光部により区画された開口部に形成され、かつ前記遮光部の一部を被覆するように形成された着色層とを有するカラーフィルタであって、
前記開口部の中心部に形成された着色層の膜厚が、前記遮光部の中心部の前記遮光部の膜厚を1とした場合に、2〜5の範囲内であることを特徴とするカラーフィルタ。 - 前記着色層が、前記遮光部の端部から4μm〜8μmの範囲内被覆するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
- 前記遮光部の端部から1μmの位置における前記遮光部の膜厚が、前記遮光部の中心部の前記遮光部の膜厚の70%以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタ。
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