JP2011012642A - 尿素scr触媒の還元剤供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン排圧を過度に上昇させることなく、尿素SCR触媒の触媒機能の向上と尿素水の消費量とを抑えることができる尿素SCR触媒の還元剤供給装置を提供する。
【解決手段】エンジン7の排気管2に、前記エンジン7から排出される窒素酸化物をアンモニアを還元剤として用いて還元する尿素SCR触媒8が設けられ、前記尿素SCR触媒8よりも上流の排気管2に、尿素水を噴射するための尿素水インジェクタ5を設け、その尿素水インジェクタ5からの尿素水をアンモニアに加水分解して前記尿素SCR触媒8に供給するようにした還元剤供給装置1において、前記尿素SCR触媒8よりも上流の排気管2に、排気ガスの静圧を上昇させるべく該排気管2よりも拡径された膨らみ部3を設け、その膨らみ部3を、前記膨らみ部3と前記尿素SCR触媒8との間の排気管2にバイパス管4で接続し、そのバイパス管4に前記尿素水インジェクタ5を取り付けたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの排気管に設けられた尿素SCR触媒よりも上流の排気管に尿素水を噴射して、尿素SCR触媒に還元剤であるアンモニアを供給する尿素SCR触媒の還元剤供給装置に関するものである。
従来、エンジンから排出される有害な窒素酸化物を除去するために、排気管の途中にアンモニアを還元剤として用い窒素酸化物を無害なN2(窒素)に変換する選択還元触媒(尿素SCR触媒、以下SCRという)が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
また、エンジンから排出されるPM(粒子状物質)を捕捉し焼却するDPF装置の採用も一般的である。
これらDPFとSCRは、図4または図5に示すように配置される場合が多い。図4および図5に示すように、DPF101とSCR102とは、エンジンの排気管103に直列に並べて設けられる。
図4の構造では、DPF101の下流にSCR102が配置され、それらDPF101とSCR102との間の排気管103に尿素水(尿素水溶液ともいう)を噴射する尿素水インジェクタ104が設けられる。図5の構造では、DPF101の上流にSCR102が配置され、そのSCR102の上流の排気管103に尿素水インジェクタ104が設けられる。
このように尿素水インジェクタ104の尿素水を噴射するノズルは、SCR102に対し排ガス流れの上流側(図4および5の左側)に配置され、排気管103内に噴射される尿素水の量はマイコンにより制御されている。
尿素水インジェクタ104より排気管103中に噴射されたミスト状の尿素水の水分は気化し尿素は水蒸気と接触して160℃以上では加水分解によりシアヌル酸とアンモニアとなり、このアンモニアがSCR102中で窒素酸化物を還元する。
SCR102の浄化機能を効率よく働かせるためには還元剤であるアンモニアが尿素水から効率よく加水分解して生成され、排気ガスと均一に混合し、かつその混合気がSCR102内に均一に分散されることが必要である。
例えば、図6に示すように、尿素水の加水分解を促進し、効率よくアンモニアに変換するために、SCR102の上流に配置する尿素水インジェクタ104とSCR102の間には加水分解触媒105が用いられる。
また、図7に示すように、SCR102の排ガス上流位置には排気ガスと気化ガス(尿素水ミストおよびアンモニアからなる)の混合を均一化することを目的にミキサー106を配置し両ガスの混合を促進させる工夫がなされている。
特開2002−250220号公報
尿素水の消費を抑え、効率よく窒素酸化物を還元するためには尿素水より生成されるアンモニアの変換効率を上げることが重要である。そのために尿素水インジェクタ104とSCR102の間には十分な距離を取り、尿素水が加水分解する時間を長く取ることが望ましいが、これら車両に搭載させた場合にはスペースの制約が大きく、尿素水インジェクタ104とSCR102の間の距離を大きく取ることができない。
距離を大きく取れない場合、排気管103中に噴射された尿素水の大部分はミスト(尿素水の粒)状でSCR102に導入されSCR102内に吸着されアンモニアに分解する。ミストと排気ガスの混合は十分な距離を取れない場合には不均一になりやすいので、SCR102内部では使用されるアンモニア(尿素)が不均一に分布することになる。
このため、図6の構造では、ミストをSCR102手前で排気ガスと均一に混合する必要があり尿素水インジェクタ104とSCR102の間にミキサー106と称する穴あき板やガスの流れを乱す板状のものが設置される。
しかし、図6の構造は、ミキサー106を排気管103中に設置するためにエンジンの排圧が増加し燃費悪化を生じるという問題がある。
また、図7の構造では、ミストを早期にアンモニアガスに変換し排気ガスと混合することでSCR102内部でのアンモニア分布の不均一性の低減とアンモニアの生成効率を向上させる目的で尿素水インジェクタ104とSCR102の間に加水分解触媒105が配置される。
しかし、図7の構造は、加水分解触媒105により尿素水からアンモニアが精製される変換効率は向上するが、排気管103中に加水分解触媒105が配置されるためにエンジン排圧の増加が生じ燃費が悪化するという問題がある。
近年のターボ付きエンジンでは排圧増加による燃費悪化の影響が顕著に現れる。さらに、SCR102の上流に加水分解触媒105を配置することで排気系の熱容量が増し冷間始動後の排気系の温度上昇が遅くなる。この結果、SCR102の温度上昇が遅くなり、冷間始動直後からSCR102の触媒効果が現れるまでの時間が長くなるので、この間の窒素酸化物の大気中への排出量が低減できない。
尿素水のミストをよりガス状に近づけて排気管103内に噴射する手段として、尿素水に空気を混入させ尿素水インジェクタから供給する方式(エアアシスト方式)もあり効果は大きいものの、システムが複雑化することとコストが上がるために市場で採用されるには至っていない。
北米の市街地モードを想定した排気ガス測定モード(通称FTP75)では、冷間始動直後からSCR102の触媒機能が働きだすまでの間に、総排出量の半分以上の窒素酸化物が発生しており、排気系の熱容量低減が排ガス低減対策の重要な技術要素となっている。
そこで、本発明の目的は、前記課題を解決し、エンジン排圧を過度に上昇させることなく、尿素SCR触媒の触媒機能の向上と尿素水の消費量とを抑えることができる尿素SCR触媒の還元剤供給装置を提供することにある。
前記目的を達成するために本発明は、エンジンの排気管に、前記エンジンから排出される窒素酸化物をアンモニアを還元剤として用いて還元する尿素SCR触媒が設けられ、前記尿素SCR触媒よりも上流の排気管に、尿素水を噴射するための尿素水インジェクタを設け、その尿素水インジェクタからの尿素水をアンモニアに加水分解して前記尿素SCR触媒に供給するようにした還元剤供給装置において、前記尿素SCR触媒よりも上流の排気管に、排気ガスの静圧を上昇させるべく該排気管よりも拡径された膨らみ部を設け、その膨らみ部を、前記膨らみ部と前記尿素SCR触媒との間の排気管にバイパス管で接続し、そのバイパス管に前記尿素水インジェクタを取り付けたものである。
前記目的を達成するために本発明は、エンジンの排気管に、前記エンジンから排出される窒素酸化物をアンモニアを還元剤として用いて還元する尿素SCR触媒が設けられ、前記尿素SCR触媒よりも上流の排気管に、尿素水を噴射するための尿素水インジェクタを設け、その尿素水インジェクタからの尿素水をアンモニアに加水分解して前記尿素SCR触媒に供給するようにした還元剤供給装置において、前記尿素SCR触媒よりも上流の排気管に、排気ガスの圧力を上昇させるべく該排気管を絞る絞り弁を設け、その絞り弁の上流の排気管を、前記絞り弁と前記尿素SCR触媒との間の排気管にバイパス管で接続し、そのバイパス管に前記尿素水インジェクタを取り付けたものである。
好ましくは、前記尿素水インジェクタが、前記バイパス管の上流側の端部に近接して配置されたものである。
本発明によれば、エンジン排圧を過度に上昇させることなく、尿素SCR触媒の触媒機能の向上と尿素水の消費量とを抑えることができるという優れた効果を発揮するものである。
図1は、本発明に係る一実施形態による尿素SCR触媒の還元剤供給装置の模式的な構造図である。 図2は、管径とガス速度および差圧との関係を説明するための図である。 図3は、第2の実施形態による尿素SCR触媒の還元剤供給装置の模式的な構造図である。 図4は、従来の尿素水インジェクタの配置を示した図である。 図5は、従来の尿素水インジェクタの配置を示した図である。 図6は、従来の尿素水インジェクタと加水分解触媒との配置を示した図である。 図7は、従来の尿素水インジェクタとミキサーとの配置を示した図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る尿素SCR触媒の還元剤供給装置(以下、還元剤供給装置という)は、例えばディーゼルエンジンが搭載された車両に適用される。
まず、図1に基づき本実施形態の還元剤供給装置の概略構造を説明する。
図1に示すように、車両に搭載されたエンジン7に、そのエンジン7からの排気ガスを排出するための主排気管2が設けられる。その主排気管2に、エンジン7から排出される窒素酸化物を、アンモニアを還元剤として用いて還元する尿素SCR触媒(以下、SCRという)8が設けられる。そのSCR8の上流の排気管2に、尿素水から分解されたアンモニアをSCR8に供給するための還元剤供給装置1が設けられる。
その還元剤供給装置1は、SCR8よりも上流の排気管2に設けられた尿素水インジェクタ5と、SCR8よりも上流の排気管2に設けられ該排気管2よりも拡径された膨らみ部3と、その膨らみ部3を、膨らみ部3とSCR8との間の排気管2に接続すると共に尿素水インジェクタ5が取り付けられたバイパス管4とを備える。
すなわち、還元剤供給装置1は、主排気管2の一部をSCR8の上流で膨らませた部位である膨らみ部3と、その膨らみ部3よりバイパスさせて主排気管2のSCR8の上流部分に戻るバイパス管4と、そのバイパス管4における主排気管2の膨らみ部3に近い部位に装着された尿素水インジェクタ5とで構成されている。
膨らみ部3は、排気ガスの静圧を上昇させるためのものであり、SCR8よりも上流の主排気管2に、SCR8から所定の間隔を隔てて配置される。その膨らみ部3は、主排気管2よりも拡径された管状に形成され、主排気管2に同心的に配置される。
図例の膨らみ部3は、紡錘状の外形形状を有しており、同一の管径A1で延びる直管状の中間部9と、その中間部9を上流側(図1の左側)の主排気管2に接続するテーパ状(ほぼ円錐状)の上流側接続部10と、中間部9を下流側(図1の右側)の主排気管2に接続するテーパ状の下流側接続部11とを有する。
中間部9は、主排気管2よりも拡径されており、図例の中間部9は主排気管2の管径A0に対して約140%の大きさの管径A1を有する。上流側接続部10は、主排気管2から下流側に至るにつれ管径が拡大され、下流側接続部11は、中間部9から下流側に至るにつれ管径が縮小される。
この膨らみ部3が、膨らみ部3よりも下流かつSCR8よりも上流の主排気管2にバイパス管4によって連通される。
そのバイパス管4は、一端(上流端)が膨らみ部3の中間部9に接続され、他端(下流端)が戻り部6にて膨らみ部3とSCR8との間の主排気管2に接続される。図例では、バイパス管4の両端部が、中間部9および戻り部6の側面(外周面)にほぼ直交するように接続される。
バイパス管4は、主排気管2よりも小径に形成される。バイパス管4の長さは、バイパス管4内に噴射された尿素水が、戻り部6(あるいはSCR8)に至るまでにアンモニアに分解されるような長さに設定される。バイパス管4の管径および長さは、例えば尿素水の噴射量、分解時間や、バイパス管4内を流れる排気ガスの流速などを考慮して決定される。
尿素水インジェクタ5は、バイパス管4内に尿素水を噴射(噴霧)するためのものであり、バイパス管4の上流側(膨らみ部3側)の端部に近接させて配置される。尿素水インジェクタ5は、例えば、尿素水の噴射方向がバイパス管4内の排気ガスの流れとほぼ同じ方向となるように、図示しないノズル(噴射口)をバイパス管4の下流側に向けてバイパス管4に取り付けられる。
尿素水インジェクタ5には、車両に搭載された尿素水タンク12から供給ライン13を介して尿素水が圧送、供給される。その尿素水インジェクタ5は、制御手段(以下、マイコンという)14により尿素水の噴射量や噴射時期が制御される。
次に、図1および図2に基づき本実施形態の作用について説明する。
本実施形態では、尿素水よりアンモニアを効率よく生成するため、主排気管2(例えばφ50)の一部を膨らませて(例えばφ70に拡径)、この膨らみ部3で排気ガスの流速を落として動圧を静圧変換し(正圧)、膨らみ部3よりバイパスした配管(バイパス管4)に尿素水インジェクタ5を取り付ける。また、バイパスしたバイパス管4は尿素水インジェクタ5の下流で主排気管2に戻す。戻し箇所の排気管(戻り部6)の管径は元の管径(φ50)に戻し、ガス流速を上げることで膨らみ部3よりも動圧分だけ圧力を低くする。
これでバイパス管4の分岐部である膨らみ部3と、下流部の合流部である戻り部6に圧力差を設けることができ、バイパス管4に膨らみ部3から主排気管2の戻り部6に向かうガスの流れを作る。尿素水をバイパス管4内で気化させガス体として主排気管2に戻すことで加水分解触媒とミキサーを不要とし、加水分解触媒とミキサーによる圧損の増加を除くことでエンジン排圧の増加を抑制する。
図1に基づきバイパス管4を通る排気ガスの流れについて説明する。
膨らみ部3よりも上流(および下流)の主排気管2の断面積をA0、その断面積A0の主排気管2を流れる排気ガスの静圧をP1、主排気管2を流れる排気ガスのガス流速をV0とする。また、膨らみ部3の断面積をA1、排気ガスの比重量をγ、重力加速度をgとする。
ガス流速V0による動圧はγ×V02/(2×g)であるので膨らみ部3の上流の全圧はP1+γ×V02/(2×g)となる。
断面積A1の膨らみ部3において排気ガスのガス流速V1はV1=A0×A1×V0となり全圧が変わらないとすれば、この部位での静圧はΔP=γ×V02/(2×g)−γ×V12/(2×g)だけ増加する。主排気管2の戻り部6以降ではバイパスしたガスが再度合流するので、この部位の管径A0と膨らみ部3上流の主排気管2の管径A0が同じ場合には静圧はP1に戻る。
したがって、主排気管2の膨らみ部3と戻り部6との間には圧力差が生じ、膨らみ部3から戻り部6に向かうガス(排気ガス、アンモニアガスなど)の流れが生じる。バイパス管4の長さ(距離)は主排気管2を迂回するため長く取ることができる。
バイパス管4の膨らみ部3に近い部位に設けられた尿素水インジェクタ5からバイパス管4中に尿素水を噴射すると、噴射された尿素水はバイパス管4中でミストから気化し、ガス体となって戻り部6より主排気管2に合流する。
すなわち、尿素水インジェクタ5をバイパス管4に取り付けることにより、尿素水は主排気管2にガス状(気化ガスおよびバイパス管4内で加水分解したアンモニア)で供給されることになる。
主排気管2と膨らみ部3との管径A0、A1の違いにより発生する差圧の例を図2に示す。
図2は主排気管2の管径(mm)をφ50とし、膨らみ部3の管径をφ50からφ145まで変えた場合に膨らみ部3でのガス流速(m/s)と発生する静圧差(mmHg)を示すものである。図2において、黒丸が管径とガス流速(ガス速度)との関係、白丸が管径と静圧差との関係を示す。
膨らみ部3の管径が大きくなるほど、ガス流速が低下し静圧差が増大することがわかる。図例では、膨らみ部3の管径がφ70以上のときに、バイパス管4に排気ガスを流通させるために十分な差圧が生じていると考えられる。このことから膨らみ部3の管径は、例えば主排気管2の管径の約140%以上に設定される。
以上のように本実施形態によれば、簡単な構造により加水分解触媒を不要としてエンジン排圧の増加を抑え燃費悪化を防止すると共にSCR8の触媒機能の向上と尿素水の消費量を抑えることができる。
すなわち、従来の構造(図6参照)では、排気管内に噴射された尿素水はミスト状であるので加水分解触媒105を用いてアンモニアガスとしてSCR102に導入する。また特に加水分解触媒105を用いない場合(図7参照)には噴射された尿素水の一部がミスト状でSCR102に導入されるのでSCR102内のアンモニアの分散が不均一になりやすく、尿素水インジェクタ104下流(後段)にミキサー106を必要とした。SCR内のアンモニアの均一分散に効果が高いエアアシスト方式はシステムの複雑さやコストが掛かるために市場では採用されていない。
これに対して、本実施形態では尿素水をバイパス管4中でガス化させて主排気管2に導入するのでエアアシスト方式と同様の効果が期待でき、かつSCR内部でのアンモニアの均一混合が促進されるので、ミキサー、加水分解触媒が不要になる。
また、尿素水インジェクタ5をバイパス管4に配置したので、尿素水インジェクタ5からの尿素水をアンモニアに確実に分解することができ、SCR8の触媒機能を向上させることができる。
すなわち、バイパス管4は主排気管2から分岐しているので、主排気管2に比べてレイアウト、形状の点で設計の自由度が高い。そのため、尿素水がバイパス管4内で確実にアンモニアに分解されるような長さにバイパス管4を形成することができる。
その他にも、本実施形態の還元剤供給装置1は、エアアシスト方式に比べて簡単な構造であり製造コストの低減を図ることができる。
(第2の実施形態)
次に、図3に基づき第2の実施形態について説明する。
本実施形態の還元剤供給装置は、第1の実施形態のものに対して、膨らみ部が省略される点と、排気管に絞り弁が設けられる点と、バイパス管が絞り弁の上流と下流とを接続する点とが主に異なり、他はほぼ同様の構成を有する。そこで、第1の実施形態と同一の要素には同一の符号を付し説明を省略する。また、エンジン、尿素タンクなどについての図示も省略する。
本実施形態では、主排気管2に可動式の絞り弁22を設けると共に絞り弁22を跨いだバイパス管23を設ける。絞り弁22を絞るとバイパス管23の上下流位置(絞り弁22の前後)に圧力差が生じ、バイパス管23内にガス流れが作られる。このバイパス管23内にガス流れにより、尿素水インジェクタ5からの尿素水がガス化されてSCR8に供給される。
より具体的には、本実施形態の還元剤供給装置21は、SCR8よりも上流の主排気管2に、排気ガスの圧力を上昇させるべく主排気管2を絞る絞り弁22を設け、その絞り弁22の上流の主排気管2を、絞り弁22とSCR8との間の主排気管2にバイパス管23で接続し、そのバイパス管23に尿素水インジェクタ5を取り付けたものである。
絞り弁22は、バイパス管23の上流端と下流端(戻り部6)との間に所望の差圧を生じさせる所定開度と、全開との間で開度調整される。
この絞り弁22がマイコン14により制御される。そのマイコン14は、尿素水を噴射しない通常時には絞り弁22を全開とし、尿素水を噴射する際には、噴射前に絞り弁22を予めを所定開度とし噴射後に再び全開とする。
この実施形態でも、ミキサーや加水分解触媒を主排気管2に設ける場合に比べてエンジン排圧の上昇を抑制することができ、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
1 還元剤供給装置
2 主排気管(排気管)
3 膨らみ部
4 バイパス管
5 尿素水インジェクタ
7 エンジン
8 SCR(尿素SCR触媒)
21 還元剤供給装置
23 バイパス管

Claims (3)

  1. エンジンの排気管に、前記エンジンから排出される窒素酸化物をアンモニアを還元剤として用いて還元する尿素SCR触媒が設けられ、
    前記尿素SCR触媒よりも上流の排気管に、尿素水を噴射するための尿素水インジェクタを設け、その尿素水インジェクタからの尿素水をアンモニアに加水分解して前記尿素SCR触媒に供給するようにした還元剤供給装置において、
    前記尿素SCR触媒よりも上流の排気管に、排気ガスの静圧を上昇させるべく該排気管よりも拡径された膨らみ部を設け、その膨らみ部を、前記膨らみ部と前記尿素SCR触媒との間の排気管にバイパス管で接続し、そのバイパス管に前記尿素水インジェクタを取り付けたことを特徴とする尿素SCR触媒の還元剤供給装置。
  2. エンジンの排気管に、前記エンジンから排出される窒素酸化物をアンモニアを還元剤として用いて還元する尿素SCR触媒が設けられ、
    前記尿素SCR触媒よりも上流の排気管に、尿素水を噴射するための尿素水インジェクタを設け、その尿素水インジェクタからの尿素水をアンモニアに加水分解して前記尿素SCR触媒に供給するようにした還元剤供給装置において、
    前記尿素SCR触媒よりも上流の排気管に、排気ガスの圧力を上昇させるべく該排気管を絞る絞り弁を設け、その絞り弁の上流の排気管を、前記絞り弁と前記尿素SCR触媒との間の排気管にバイパス管で接続し、そのバイパス管に前記尿素水インジェクタを取り付けたことを特徴とする尿素SCR触媒の還元剤供給装置。
  3. 前記尿素水インジェクタが、前記バイパス管の上流側の端部に近接して配置された請求項1または2記載の尿素SCR触媒の還元剤供給装置。
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