JP2011011458A - 硬化性接着剤層を有する銅張積層体 - Google Patents

硬化性接着剤層を有する銅張積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】外的環境変化や熱的変化の影響を少なく安定して製造できる半田耐熱性、機械特性などに優れた耐熱性フィルム銅張積層体を提供すること。
【解決手段】耐熱性フィルムと銅箔とが接着剤層を介して積層された銅張積層体であって、該接着剤層はポリエステル樹脂、エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物及び多官能エポキシ化合物を含み硬化処理されたことを特徴とする銅張積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、半田耐熱性に優れた接着剤層を介して耐熱性フィルムと銅箔が積層された銅張積層体に関するものである。
従来より、多くの耐熱性フィルム、例えばポリイミドフィルムを用いたプリント配線板用途の接着剤が提案されている。特にフレキシブルプリント配線板の場合、例えば、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系等が知られているがいずれも単独では半田耐熱性、耐熱性フィルムに対する接着性や可とう性などバランスよく満足するものは少ない。従って半田耐熱性を重視したハード成分と接着性や可とう性を重視したソフト成分との2種またはそれ以上の成分の配合の試みが多く提案されている。この種の配合例として例えば、エポキシ/アクリルニトリルブタジエン系、エポキシ/ポリアミド系などが例示されるが耐熱性フィルムへの接着性や絶縁性に不安があり、またエポキシ/ポリエステル系についても十分な接着性や半田耐熱性が得られないなど問題があった。
特開平3−150158号公報 特開平3−159741号公報 特許第3849789号公報 特開2001−77515号公報 特開2001−513115号公報 特開2003−165898号公報
本発明はかかる従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、その目的は、半田耐熱性、耐熱性フィルムとの接着性や可とう性、電気絶縁性に優れたエポキシ/ポリエステル系接着剤を介して耐熱性フィルムと銅箔が積層された銅張積層体を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特にエポキシ/ポリエステル系の接着剤において、十分な接着性、半田耐熱性、電気絶縁性を得られない要因が、耐熱性フィルムからの持ち込み水分が接着剤層のポリエステルを加水分解させていることであることをつきとめ、ポリエステル樹脂のカルボン酸末端をエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物と反応させることでポリエステル樹脂の加水分解を抑制でき、さらに、加熱により多官能エポキシ化合物を硬化させ、活性光線照射によりエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物の不飽和基でラジカル架橋反応させ接着剤層を硬化させれば、接着性、半田耐熱性、電気絶縁性に優れる銅張積層板が得られることを見出し本発明の完成に至った。
即ち、本発明によれば、ポリエステルの加水分解を抑制し半田耐熱性、接着性、電気絶縁性に優れた接着剤層を介して耐熱性フィルムと銅箔が積層された銅張積層体が提供される。
(1)耐熱性フィルムと銅箔とが接着剤層を介して積層された銅張積層体であって、該接着剤層はポリエステル樹脂、エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物及び多官能エポキシ化合物を含み硬化処理されたことを特徴とする銅張積層体。
(2)ポリエステル樹脂が、Tgが−20℃以上5℃以下の非晶性ポリエステルである(1)に記載の銅張積層体。
(3)加熱及び活性光線の照射により、接着剤層が硬化処理された(1)又は(2)に記載の銅張積層体。
(4)活性光線が電子線又はγ線である(3)に記載の銅張積層体。
(5)(1)〜(4)いずれか記載の銅張積層体に使用される接着剤。
本発明の銅張積層体は、接着剤層にポリエステル樹脂、エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物及び多官能エポキシ化合物を含み硬化処理がなされる。エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物がポリエステル樹脂のカルボン酸末端に結合しているためポリエステル樹脂の加水分解が抑制され、さらに加熱により多官能エポキシ化合物を硬化させ、活性光線照射によりエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物の不飽和基でラジカル架橋反応させ接着剤層を硬化させているので、半田耐熱性、電気絶縁性および接着性に優れた接着剤層を有する銅張積層体を容易に得ることができる。
本発明の銅張積層体について説明する。本発明の銅張積層体は、耐熱性フィルムと銅箔とが接着剤層を介して積層された銅張積層体であって、該接着剤層はエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物、ポリエステル樹脂及び多官能エポキシ化合物を含み、硬化処理され架橋構造を形成していることを特徴とする。エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物がポリエステル樹脂のカルボン酸末端に結合しているためポリエステル樹脂の加水分解が抑制され、さらに加熱により多官能エポキシ化合物を硬化させ、活性光線照射によりエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物の不飽和基でラジカル架橋反応させ接着剤層を硬化させているので、半田耐熱性、電気絶縁性および接着性に優れた接着剤層を有する銅張積層体を容易に得ることができる。
(ポリエステル樹脂)
本発明の銅張積層体に使用される接着剤の構成成分の一つである、ポリエステル樹脂についてまず説明する。ポリエステル樹脂として特に限定はないが、好ましくはTgが−20℃〜5℃の非晶性ポリエステル樹脂である。
ポリエステル樹脂に使用する酸成分としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンフタル酸などの芳香族カルボン酸が例示することができ、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ダイマー酸などの脂肪族カルボン酸などが挙げられる。グリコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、プロピレングリコール、オクタネチレングリコール、デカンメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、2−メチルー1,3−プロパンジオールなどを挙げることができる。
具体的にTgが−20℃〜5℃の非晶性ポリエステル樹脂を得るには、酸成分のうち脂肪族カルボン酸の構成比率を調整することで容易に得ることができる。例えば、酸成分としてテレフタル酸20〜30モル%、イソフタル酸20〜30モル%、アジピン酸もしくはアゼライン酸20〜30モル%、グリコール成分としてエチレングリコール30〜50モル%、ネオペンチルグリコール50〜70モル%からなるポリエステル樹脂が好ましく使用できる。非晶性ポリエステル樹脂のTgが−20℃未満では接着剤の半田耐熱性が劣る恐れがあり、Tgが5℃を越える場合には接着性が低下する傾向にあるため、好ましくない。
また本発明における非晶性のポリエステル樹脂のカルボキシル末端基量は50eq/ton以下のポリエステル樹脂を用いることが好ましく、さらに好ましくは30eq/ton以下である。50eq/tonを超えると後記するエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物との末端反応でカルボキシ末端量が0.5mol%を超え、接着層の含水率が0.5wt%を超える結果となる恐れがあり好ましくない。
本発明の接着剤層(100重量部)に占めるポリエステル樹脂は40〜60重量部が好ましい。接着剤層に占めるポリエステル樹脂が40重量部未満では柔軟性や接着性が低下する傾向にあり、60重量部を越えると半田耐熱性が低下する傾向にあるため好ましくない。
(エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物)
本発明の銅張積層体に使用される接着剤の構成成分の一つである、エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物について説明する。エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物は、ポリエステル樹脂のカルボン酸末端と反応し、ポリエステル樹脂の加水分解を抑制する。
エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物は、分子中にエポキシ基と脂肪族不飽和基をそれぞれ少なくとも1個以上有するものをいう。ここで、脂肪族不飽和基とは、紫外線、電子線、γ線などの活性光線の照射によってラジカル重合反応を進行できる炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合を含む官能基を分子中に有するもののことである。公知のものを含め特に限定されるものではないが、アクリル基、メタクリル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、クロチル基、イソブテニル基、ヘキセニル基、ビニルエーテル基などを例示することができる。
上記エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物としては、公知のものを含め特に限定されるものではなく、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、2−アリルフェニルグリシジルエーテル、2,4−ジアリルフェニルグリシジルエーテル、2,6−ジアリルフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリアリルフェニルグリシジルエーテル、2−クロチルフェニルグリシジルエーテル、2,4−ジクロチルフェニルグリシジルエーテル、2,6−ジクロチルフェニルグリシジルエーテル、2,4,6−トリクロチルフェニルグリシジルエーテル、4−ビニルフェニルグリシジルエーテル、1,4−ジグリシジルオキシ−2,6−ジアリルベンゼン、4−ビニル−1−シクロヘキセン−1,2−エポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルメタアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルブチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルブチルメタアクリレート、アリル2,3−オキシプロピルカルボネート、プロペニル2,3−オキシプロピルカルボネート、ブテニル2,3−オキシプロピルカルボネート、ジアクリルモノグリシジルシアヌレート、ジメタクリルモノグリシジルシアヌレート、ジアリルモノグリシジルシアヌレート、ジアクリロイルモノグリシジルシアヌレート、ジクロチルモノグリシジルシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、ジアクリルモノグリシジルイソシアヌレート、ジメタクリルモノグリシジルイソシアヌレート、ジアクリロイルモノグリシジルイソシアヌレート、ジクロチルモノグリシジルイソシアヌレート、モノアクリルジグリシジルシアヌレート、モノメタクリルジグリシジルシアヌレート、モノアリルジグリシジルシアヌレート、モノアクリロイルジグリシジルシアヌレート、モノクロチルジグリシジルシアヌレート、モノアクリルジグリシジルイソシアヌレート、モノメタクリルジグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、モノアクリロイルジグリシジルイソシアヌレート、モノクロチルジグリシジルイソシアヌレート、及び上記化合物のグリシジル基を2,3−エポキシブチル基、2,3−エポキシ−2−メチルプロピル基、2,3−エポキシ−2−メチルブチル基等で置き換えた化合物、N−アリルグリシジルオキシベンズアミド、N,N−ジアリルグリシジルオキシベンズアミド、N,N−ジアリルグリシジルオキシイソフタラミド、N,N−ジアリルグリシジルオキシテレフタラミド、ジアリルグリシジルアミン、ジアリルビスフェノールAジグリシジルエーテル、ジアクリルビスフェノールAジグリシジルエーテル、ジメタクリルビスフェノールAジグリシジルエーテル、2,2−ビス(3−アリル−4−グリシジルオキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3−アリル−4−グリシジルオキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−アリル−4−グリシジルオキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3、5−ジアリル−4−グリシジルオキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3、5−ジアリル−4−グリシジルオキシフェニル)プロパン、ビス(3−アリル−4−グリシジルオキシフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジアリル−4−グリシジルオキシフェニル)エーテル、ビス(3−アリル−4−グリシジルオキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジアリル−4−グリシジルオキシフェニル)スルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジグリシジルオキシベンゾフェノン、N−〔4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルベンジル〕アクリルアミドなどが例示される。上記化合物のうち、分子内に2個以上の脂肪族系不飽和基を有するジアリルフェニルグリシジルエーテル、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、ジアクリルモノグリシジルイソシアヌレート、ジメタクリルモノグリシジルイソシアヌレート、ジアクリロイルモノグリシジルイソシアヌレート、ジアリルビスフェノールAジグリシジルエーテルなどが好ましく、特にジアリルモノグリシジルイソシアヌレート(以下、DA-MGICと略す)が好ましい。
上記化合物は単独で用いても構わないし2種類以上を併用して用いても構わない。さらには上記化合物の重合体であってもよく、1種類のホモポリマーあるいは2種類以上の共重合体であっても構わない。さらに共重合においては、上記化合物と共重合可能な単量体であれば任意の化合物との共重合体であっても構わない。
ポリエステルのカルボン酸末端とエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物のエポキシ基との反応について以下説明する。
本反応は、ポリエステル樹脂およびエポキシ基含有脂肪族不飽和基含有化合物の融点同等以上の温度で混合し、ポリエステルのカルボン酸末端とエポキシ基礎含有脂肪族不飽和化合物のエポキシ基とを反応させる。
エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物のポリエステルに対する配合量は、所望の特性を満足する量であれば特に限定はされないが、ポリエステル樹脂100重量部に対して0.2〜10.0重量部が好ましく、より好ましくは0.4〜5.0重量部、更に好ましくは0.7〜2.5重量部である。配合量が0.2重量部未満の場合にはポリエステルのカルボキシ末端量の低減が不十分のため加水分解抑制が十分でなくなったり活性光線照射後の架橋反応不足などとなるため半田耐熱性に劣る恐れがある。また10.0重量部を越えると架橋反応が進み過ぎて接着性を低下する恐れがあり好ましくない。なお、ポリエステルとエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物との反応は、カルボン酸末端に対してエポキシ基が1.05〜1.1倍程度やや過剰になるように調整することが半田耐熱性の観点から好ましい。
例えば、Tgが−20℃〜5℃の非晶性ポリエステル樹脂とDA-MGIC(融点45℃)の場合、100℃程度の温度条件で混合・攪拌すれば一応の反応は進むが長時間の反応を要することから、150℃〜300℃の温度範囲での反応が好ましく、より好ましくは200℃〜300℃、更に好ましくは230℃〜280℃の温度範囲で反応させることが好ましい。300℃を超えるとエポキシ基含有脂肪族不飽和基含有化合物の熱分解が起こる恐れがあるため好ましくない。反応時間は1分以上60分以下が好ましい。
上記反応後のポリエステル末端のカルボン酸末端量は、0.5mol%以下であることが好ましく、更に好ましくは0.2mol%以下である。カルボキシ末端量が0.5mol%を超えると接着剤層の含水率が0.5wt%を超えポリエステルの加水分解の抑制効果が低減する恐れがある。接着剤層に含まれる水分は0.5wt%以下に抑えることが好ましく、より好ましくは0.3wt%以下である。
上記、ポリエステルとエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物との反応は、カルボン酸末端に対してエポキシ基が1.05〜1.1倍程度やや過剰になるように調整することが半田耐熱性の観点から好ましい。ポリエステルのカルボン酸末端と反応しなかった過剰なエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物は接着層から滲み出して接着性に悪影響を及ぼしたりそれ自身が熱劣化しゲル状物となり接着剤層中に残存し問題となる恐れがあるため、エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物の熱劣化に伴うゲル状物の発生を抑制するために重合抑制剤や重合禁止剤を併用し配合しても良い。
重合抑制剤の配合量は、エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物100重量部に対して0.01〜10.0重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5.0重量部である。重合禁止剤の配合量は、エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物100重量部に対して0.01〜1重量部が好ましく、より好ましくは0.01〜0.5重量部である。この重合抑制剤の配合量は、0.01重量部以下ではゲル抑制する効果がなく、10.0重量部以上配合しても抑制効果は向上せずむしろ重合抑制剤そのものの熱劣化を起こし易く好ましくない。
前述の重合抑制剤とは、分子中にフェノール骨格を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤が挙げられ、例えば、モノフェノール系からは2,6-ジーt−ブチルーp−クレゾール(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、2,6-ジーt−ブチルー4−エチルフェノール、ステアリルーβ―(3,5-ジーtブチルー4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート等、ビスフェノール系からは2,2‘−メチレンビス(4−メチルー6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4-エチルー6−t−ブチルフェノール)、4,4’-チオビス(3-メチルー6−t−ブチルフェノール)、4,4‘−ブチリデンビス(3−メチルー6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス{1,1−ジメチルー2−{β―(3−t−ブチルー4-ヒドロキシー5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル}2,4,8,10−テトラオキサスピロ{5,5}ウンデカン等が挙げられ、高分子型フェノール系からは1,1,3−トリス(2−メチルー4−ヒドロキシー5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチルー2,4,6−トリス(3,5−ジーt−ブチルー4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキスー{3−(3’、5‘−ジーt−ブチルー4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビスー{3−(3’、5‘−ジーt−ブチルー4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N‘―ヘキサンー1,6−ジイルビス{3−(3,5−ジーt−ブチルー4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド)、ビス(3,3‘−ビスー(4’−ヒドロキシー3‘−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド)グリコールエステル、1,3,5−トリス(3’、5‘−ジーt−ブチルー4’−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジンー2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、3,3’,3’’、5,5’、5’’−ヘキサーt−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレンー2,4,6−トリイル)トリーp−クレゾール、トコフェロール類等が挙げられこれ等に限定するものではない。また、これ等単独または併用使用することも出来る。
前述の重合禁止剤としては、分子構造がハイドロキノンおよび/又はベンゾキノン骨格またはその誘導体、アミン骨格および/又はその誘導体が挙げられ、具体例としては、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、p−トルキノン、t−ブチルーp−ベンゾキノン、2,5−ジフェニルーp−ベンゾキノン、2,5−ジーt−ブチルハイドロキノン、2,5−ジーt−アミルハイドロキノン、2,5−ビス(1,1,3,3−テトタメチレンブチル)ハイドロキノン、2,5−ビス(1,1−ジメチルブチル)ハイドロキノン、t−アミルハイドロキノン、オクチルハイドロキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、p−キシロキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジフェニルーp−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキシーp−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシーp−ベンゾキノン、2,5−ジアンロキシーp−ベンゾキノン、4−メトキシー1−ナフトール、フェノチアジン、ビス(α―メチルベンジル)フェノチアジン、3,7−ジオクチルフェノチアジン、ビス(α,α-ジメチルベンジル)フェノチアジン等が挙げられこれ等に限定するものではない。また各々単独および/又は併用使用することも出来る。特に、耐熱性に優れた2,5−ジーt−ブチルハイドロキノン、2,5−ジーt−アミルハイドロキノン、フェノチアジンが好ましく挙げられる。
(多官能エポキシ化合物)
本発明の銅張積層体に使用される接着剤の構成成分の一つである多官能エポキシ化合物について説明する。多官能エポキシ化合物としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであれば何れでも良く、例えばビスフェノールA型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、ノボラック型エポキシおよびそれらの臭素化物等が使用できる。
また、接着剤層(100重量部)に占める多官能エポキシ化合物は25〜55重量部が好ましい。25重量部未満では半田耐熱性が低下する傾向にあり、55重量部を超えると柔軟性、接着性が低下する傾向にあるため好ましくない。ポリエステル樹脂と多官能エポキシ化合物との触媒活性反応および多官能エポキシ化合物の硬化反応には公知の硬化剤、例えばイミダゾール系硬化剤、酸無水物硬化剤、多塩基性硬化剤等を必要に応じて使用することができる。イミダゾール系硬化剤としては2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチルー4−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノー6−〔2‘−メチルイミダゾールー(1’)〕―エチルーs−トリアジンなどが例示でき、2−エチルー4−メチルイミダゾール〔2E4MZ〕が好ましい。また酸無水物や多塩基性硬化剤の具としては、無水コハク酸、無水トリメリット酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジデシル、トリメリット酸トリイソデシルなどが例示でき、無水トリメリット酸が好ましい。イミダゾール硬化剤は1〜5重量部、酸無水物硬化剤や多塩基性硬化剤は5〜15重量部で配合されることが好ましい。
(耐熱性フィルム)
本発明の銅張積層体に用いる耐熱性フィルムとしては、例えば、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリベンゾイミダゾールフィルム、ポリイミドベンゾオキサゾールなど公知の耐熱性フィルムを用いることができる。例えば、カプトン、アピカル、ユーピレックスなどが公知の市販品を用いることもできる。12μm〜100μm程度の厚みのものが好ましく、260℃の溶融半田に浸漬処理されても熱劣化しないものが好ましい。
(銅箔)
本発明に用いる金属箔としては、具体的には銅箔、アルミニウム箔、ステンレススチール箔などがあり通常12μm〜50μm厚みの金属箔で、特に好ましくは、電解銅箔、圧延銅箔などの銅箔が好ましく使用できる。
(銅張積層体)
本発明の銅張積層体に使用する接着剤は、上記、ポリエステル樹脂、エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物、多官能エポキシ化合物等を適当な溶剤に溶解して使用することができる。例えばトルエン/MEKの約50%ブレンドからなる溶剤に溶解して、接着剤の樹脂溶液濃度が40〜60%程度になるように調整して、耐熱性フィルムや銅箔に塗布して使用することができる。このとき、ポリエステル樹脂とエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物を予め反応させた後、多官能エポキシ化合物等を配合して接着剤溶液をしても良いし、上記のように一度に溶解させて接着剤溶液として使用しても良い。
本発明において耐熱性フィルム、例えばポリイミドフィルムに接着剤を塗布して積層する方法は一般的な方法が採用できる。特に制限はないが前記接着剤の溶剤溶液を通常の塗布方法、例えばバーコーティング、ロールコーティング、ダイレクトロールコーティング、グラビアコーティングなどの塗布方法を用いてポリイミドフィルムに塗布、乾燥して積層することができる。接着剤の厚みは5〜200μmが好ましく、より好ましくは15〜100μmである。ポリイミドフィルムに塗布した接着剤の乾燥は、100〜250℃の温度範囲が好ましく、より好ましくは100℃〜150℃である。時間は、1〜30分間程度が好ましく、より好ましくは1〜10分間の加熱乾燥をすることが好ましい。なお、接着剤は、上記のように耐熱性フィルムに塗布しても良いし、金属箔側へと塗布しても構わない。
次に接着剤層を介して耐熱性フィルムを金属箔を重ね合わせて銅張積層体にする。積層に際しては加熱・圧着・硬化処理を行う。これらの条件は任意に設定することができる。加熱温度の条件としては、70〜250℃の温度範囲が好ましく、より好ましくは70℃〜150℃である。加圧圧着の条件としては、1kg/cm2〜100kg/cm2の範囲が好ましく、より好ましくは10kg/cm2〜50kg/cm2であり、加圧圧着する時間は5秒〜1時間が好ましく、より好ましくは10秒〜30分間である。
圧着後さらにポストキュアー(後硬化)を行ない、ポリエステル樹脂とエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物とを末端で反応させ、多官能エポキシ化合物を充分に硬化させる。ポストキュアーは後記する活性光線で処理する前に行い、100〜300℃の温度範囲が好ましく、より好ましくは200℃〜270℃である。ポストキュアーは10分〜8時間程度処理することが好ましく、より好ましくは15分〜3時間で処理する。尚、ポストキュアーは、銅箔の酸化変色を防止するため、窒素雰囲気下で加熱乾燥処理をすることが好ましい。
本発明の銅張積層体に使用される接着剤層は、銅張積層体の耐熱性フィルム面側から活性光線を照射することにより接着剤層の架橋処理をする。活性光線とは、紫外線、電子線、γ線など含む電離放射線と言われもので、照射エネルギーの透過力が大きい電子線やγ線が好ましく使用できる。活性光線は、ポストキュアーした後に照射する。活性光線は空気中でも不活性ガス中で照射しても良いが、酸素が架橋反応を阻害する恐れがあるので窒素など不活性ガス雰囲気下で照射することが好ましい。活性光線の照射線量は、所望の物性を満足するものであれば特に限定はしないが、20〜3000KGyが好ましく、より好ましくは50〜1500KGyである。20kGy未満では架橋反応が不十分となる傾向にあり、3000kGyを超えるとポリエステルが分解してしまい耐熱性、接着性を低下してしまう恐れがある。これら電離放射線の照射は、枚葉またはロールツーロール製造時のいずれも限定するものではない。
以下本発明を実施例で具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されることはない。なお、各種測定機器及び測定法は次に示した。
(1)半田耐熱性
JIS C6471に順じて温度100℃に設定された乾燥機中に試験片を1時間以上処理した後、260℃噴流ハンダ槽に10秒間浸漬しふくれ、剥がれなどの外観検査を行なった。尚、ポストフラックスはMH-820V(タムラ化研製)を使用した。
良:ふくれ、剥がれなし 不良:ふくれ有り
(2)半田浴汚れ
上記(1)の半田耐熱性評価試験片の接着層面に半田浴のカスが付着していないか観察した。
接着層の耐熱性が劣ると表面が粘着してきてカスが付着するので、この評価により接着層の耐熱性評価ができる。
なし:汚れ付着なし 有:汚れ付着有り
(3)銅箔引き剥がし強度(g/mm)
JIS C6471に順じて方法A(銅箔を、銅箔除去面に対して90°方向に引き剥がす方法)で銅箔/ポリイミドフィルム間の接着剤の強度を測定した。
(4)カルボキシ末端基量(酸価)
ポリエステルとエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物をシリコーン基材に塗工した後、250℃30分で加熱乾燥し試料を採集した。試料を凍結粉砕した後、十分乾燥し試料0.1gを10mlのベンジルアルコールで加熱溶解した後、フェノールフタレインを指示薬とし、0.1NのNaOHのメタノール/ベンジルアルコール=1/9の溶液を使用して滴定して測定した値(eq/ton)である。
(5)カルボキシル末端量の定量
(4)で得られた試料をフーリエ変換核磁気共鳴装置(BRUKER製AVANCE500)を用い、以下の条件で測定を行なった。
測定溶媒 :重水素化クロロホルム/ヘキサフロロイソプロパノール
=9/1(vol比)、トリエチルアミンを12mM濃度に添加。
試料溶液濃度 :3%
1H共鳴周波数 :500MHz
検出パルスのフリップ角:45°
データ取り込み時間:4秒
遅延時間 :1秒
積算回数 :128回
測定温度 :室温
化学シフト基準 :CHC13 δ=7.26ppm
1H−NMR測定をし、得られたピークからテレフタル酸を100%として、モル%で算
出した。
(6)接着層含水率の測定
銅箔引き剥がし試験を行なった試験片を25℃、50%RHの標準状態で数日保管し、その後接着層を剥し平沼微量水分測定装置「AQ-7」を用い測定した。
本装置では乾燥窒素気流中で試料を加熱し、水分を含んだ窒素ガスを電解液に導入して水分を測定するもので間接蒸発滴定法(EV-6水分気化付属装置)と言われる。
この値が低いほど接着層が含水しにくいことを示すので、低いほど好ましいと言える。
(7)接着層厚み
厚み測定機を用いて測定した。接着層の厚みは、ポリイミドフィルム含む厚みを測定した後ポリイミドフィルムの厚みを引いた値とした。
(8)電子線照射
測定機器
照射機 エレクトロカーテンラボ機
加速電圧 165KV
電子流 5mA
測定方法
試験で得られた試料をトレーにセットしポリイミドフィルム面に電子線を照射した。
(9)ガラス転移温度 示差走査熱量計を用い、測定試料10mgをアルミパンに入れ、蓋を押さえて密封し、セイコーインスツルメンツ(株)製示差走査熱量分析計(DSC)DSC−220を用いて、20℃/minの昇温速度で測定することにより求めた。ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と遷移部における最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とした。
(実施例1)
ポリエステル樹脂 バイロン550(東洋紡績製、Tg=−15℃、酸価=25eq/ton)50部にエポキシ基含有脂肪族不飽和化合物 DA-MGIC(日本化成製)1.5部配合し充分混合したのち250℃30分加熱処理して樹脂の酸価(eq/ton)を測定した結果、酸価はゼロであった。またH-NMRから計算したカルボキシ末端基量を定量した結果0.19mol%であった。
次に上記とは別個に、前記バイロン550が50部とDA-MGICが1.5部を混合した後、多官能エポキシ化合物 エピコートEP802(シェル化学製)36.5部、イミダゾール硬化剤 2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成製)2部、無水トリメリット酸(三菱ガス化学製)10部を配合し、トルエン/MEKの約50%ブレンドからなる溶剤に溶解して、樹脂溶液濃度が40〜60%程度になるように接着剤を調整した。
次にこの接着剤を用いて耐熱性フィルム25μm厚ポリイミドフィルム カプトン(東レ・デュポン製)上に塗工し、110℃で5分加熱乾燥し50μm厚を有する接着層を作製した。次にこの接着層面側に1OZ(約35μm)の電解銅箔をロールラミネートして積層体を作製し、得られた積層体を窒素下250℃2時間ポストキューした後、ポリイミドフィルム面側に1000kGyの電子線を照射処理して耐熱性フィルム銅張積層体を作製した。得られた銅張積層体の半田耐熱性、半田汚れ、接着強度、接着層含水率の性能評価を行なった。その結果を表1に示した。
(実施例2)
実施例1のDA-MGICの配合量を2.0部にした以外、実施例1と同様な方法で250℃30分加熱処理して樹脂を作製し測定したところ酸価はゼロでカルボキシ末端基量は0.17mol%であった。
次に上記とは別個に、前記バイロン550が50部とDA-MGICが2部の混合樹脂に、多官能エポキシ化合物を36部とした以外は実施例1と同様に、イミダゾール硬化剤、無水トリメリット酸を配合し接着剤を作製した。
次に実施例1と同様な方法で塗工、加熱して積層体を作製しポストキォユアーおよび電子線照射処理して耐熱性フィルム銅張積層体を作製した。得られた半田耐熱性、半田汚れ、接着強度、含水率の性能評価結果を表1に示した。
(実施例3)
実施例1のバイロン550の配合量を40部にした以外同量のDA-MGICを配合し充分混合した後、250℃30分加熱処理して樹脂の酸価とカルボキシ末端基量を求めたところ酸価はゼロでカルボキシ末端基量は0.16mol%であった。
次に上記とは別個に、前記バイロン550が40部とDA−MGIC1.5部の混合樹脂に多官能エポキシ化合物を46.5部配合した以外は、イミダゾール硬化剤、無水トリメリット酸を実施例1と同量配合して接着剤を作製した。
次に実施例1と同様な方法で塗工、加熱して積層体を作製しポストキォユアーおよび電子線照射処理して耐熱性フィルム銅張積層体を作製した。得られた半田耐熱性、半田汚れ、接着強度、含水率の性能評価を行なった。性能評価結果を表1に示した。
(実施例4)
実施例1のバイロン550からバイロン500(東洋紡績製、Tg=4℃、酸価=25eq/ton)に代え実施例1と同様な方法で250℃30分加熱処理し樹脂の酸価を測定した結果、酸価はゼロであった。またカルボキシ末端量も0.18mol%であった。
次に上記とは別個に、バイロン550からバイロン500とした以外は実施例1と同様にDA−MGIC、多官能エポキシ化合物、イミダゾール硬化剤、無水トリメリット酸を配合し接着剤を作製した。
次に実施例1と同様な方法で塗工、加熱して積層体を作製しポストキユアーおよび電子線照射処理して耐熱性フィルム銅張積層体を作製した。得られた半田耐熱性、半田汚れ、接着強度、含水率の性能評価を行なった。性能評価結果を表1に示した。
(比較例1)
ポリエステル樹脂バイロン550(東洋紡績製、Tg=−15℃、酸価=25eq/ton)50部を250℃30分し加熱処理した樹脂の酸価を測定したところ25eq/tonであった。
次に前記バイロン550が50部と多官能エポキシ化合物 エピコートEP802(シェル化学製)を38部、イミダゾール硬化剤 2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成製)を2部、無水トリメリット酸(三菱ガス化学製)を10部を配合し充分混合した接着剤を作製した。
次にこの接着剤を耐熱性フィルムの25μm厚ポリイミドフィルム カプトン(東レ・デュポン製)上に塗工し、110℃で5分加熱乾燥して50μm膜厚みの接着層を作製した。次にこの接着層面側に1OZ(約35μm)の電解銅箔をロールラミネートして積層体を作製した。この積層体を窒素下250℃2時間ポストキューして銅張積層体を作製した。得られた銅張積層体の半田耐熱性、半田汚れ、接着強度、含水率の性能評価を行なった。性能評価結果を表1に示した。
表1からも明らかなように、実施例1〜4で得られた銅張積層体は半田耐熱性に優れる。更に、半田汚れもなく接着性に優れる耐熱性フィルム銅張積層体である。
Figure 2011011458
以上述べてきたように本発明の耐熱性フィルム銅張積層体は、優れた耐熱性や機械特性を有し、プリント配線板用材料として有用であり、また、本発明における製造方法によれば外的環境変化や熱的変化の影響を少なくでき安定して製造することができる。

Claims (5)

  1. 耐熱性フィルムと銅箔とが接着剤層を介して積層された銅張積層体であって、該接着剤層はポリエステル樹脂、エポキシ基含有脂肪族不飽和化合物及び多官能エポキシ化合物を含み硬化処理されたことを特徴とする銅張積層体。
  2. ポリエステル樹脂が、Tgが−20℃以上5℃以下の非晶性ポリエステルである請求項1に記載の銅張積層体。
  3. 加熱及び活性光線の照射により、接着剤層が硬化処理された請求項1又は2に記載の銅張積層体。
  4. 活性光線が電子線又はγ線である請求項3に記載の銅張積層体。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の銅張積層体に使用される接着剤。
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