JP2011011175A - 生活排水高度浄化処理循環システム及びこれを利用した生活排水高度浄化処理循環方法 - Google Patents

生活排水高度浄化処理循環システム及びこれを利用した生活排水高度浄化処理循環方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生活排水を化学薬剤(凝集剤)を使用しないで安全且つ廉価に飲用に適するまで高度に浄化し、繰り返し再利用する生活排水高度浄化処理循環システム及び生活排水高度浄化処理循環方法を提供する。
【解決手段】複合有効微生物群を貯留し培養する複合有効微生物群培養槽10と、高度曝気槽30に流入する複合有効微生物群量を調整する処理水量調整槽20と、処理水量調整槽20から流入した汚水中の汚れを吸着分解処理する高度曝気槽30と、高度曝気槽30にて処理された汚水を固相と液相に分離する直列配置の第一分離沈殿槽40及び第二分離沈殿槽50と、第一分離沈殿槽40と第二分離沈殿槽50にて沈殿した汚泥を回収し貯留する汚泥貯留槽60と、最後尾の分離沈殿槽である第二分離沈殿槽50にて分離された液相である浄化水を滅菌処理する滅菌器70とから成る生活排水高度浄化処理循環システム及び生活排水高度浄化処理循環方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、生活排水を飲用に適するほどに高度に浄化処理し、再利用したのち、さらに高度に浄化処理して再利用することを繰り返し行うことができる生活排水高度浄化処理循環システム及びこれを利用した生活排水高度浄化処理循環方法に関するものである。
従来、バクテリアなどの有効微生物を利用して排水を浄化処理する装置及び方法としては、産業排水及び工業排水を対象として、オゾン集積供給装置、オゾン反応沈殿槽、ろ過装置及び紫外線照射装置を設けた排水処理装置や水処理方法が提案されている(特許文献1)。また手洗いでの使用済みの排水や床排水や便器からの生活排水を浄化する装置及び方法としては、有効微生物着床用網状構造体と遠赤外線放射セラミック層により、有効微生物群を十分活動させることにより浄水化し、その浄水を再利用し得る排水処理再利用装置及び方法が提案されている(特許文献2)。
特開平9−174093号公報 特開平9−10784号公報
しかし、特許文献1において提案されている排水処理装置や水処理方法は、排水の浄化に主としてオゾンを使用するため装置が大掛かりであると共に高価であり、また装置のメンテナンスが頻繁に必要であるという課題があった。また特許文献2において提案されている排水処理再利用装置及び方法は、生活排水の浄化ではあるが、あくまで便器用あるいは洗浄用として再利用が可能なまでに浄化する程度に留まり、生活排水を飲用に適するまでに高度に浄化する装置や方法ではないという課題があった。
本発明が解決しようとする課題は、大掛かりなオゾン集積供給装置を使用することなしに、生活排水を飲用に適するまでに高度に浄化し、浄化した水を再度生活水として再利用すると共に、その排水をさらに本発明によって高度に浄化して再利用するということを、繰り返し行うことができる生活排水高度浄化処理循環システム及びこれを利用した生活排水高度浄化処理循環方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、生活排水中の汚濁物を分解する複合有効微生物群を貯留し培養する複合有効微生物群培養槽と、生活排水と複合有効微生物群培養槽中の複合有効微生物群と汚泥貯留槽中の汚泥とを混合して曝気し高度曝気槽に流入する複合有効微生物群量を調整する処理水量調整槽と、処理水量調整槽から流入した複合有効微生物群同士を衝突させて汚水中の汚れを吸着分解処理する高度曝気槽と、高度曝気槽にて処理された汚水を固相と液相に分離する直列配置の複数の分離沈殿槽と、複数の分離沈殿槽にて沈殿した汚泥を回収し貯留する汚泥貯留槽と、最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を滅菌処理する滅菌器とから成ることを特徴とする生活排水高度浄化処理循環システムを提供する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の複合有効微生物群培養槽、処理水量調整槽、高度曝気槽、直列配置の複数の分離沈殿槽、及び汚泥貯留槽と、最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を曝気することで有機物を沈殿分離する沈殿貯水槽と、沈殿貯水槽にて処理された浄化水を滅菌処理する滅菌器とから成ることを特徴とする生活排水高度浄化処理循環システムを提供する。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の複合有効微生物群培養槽、処理水量調整槽、高度曝気槽、直列配置の複数の分離沈殿槽、及び汚泥貯留槽と、最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を貯留する第一貯水槽と、第一貯水槽より流入する浄化水を曝気することで有機物を沈殿分離する沈殿貯水槽と、沈殿貯水槽にて分離処理された浄化水を貯留する第二貯水槽と、第二貯水槽の浄化水を滅菌処理する滅菌器とから成ることを特徴とする生活排水高度浄化処理循環システムを提供する。
請求項4記載の発明は、生活排水を請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理して飲用に適した生活水として再利用し、その生活排水を更に同一の請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理して浄化し飲用に適した生活水として繰り返し再利用することを特徴とする生活排水高度浄化処理循環方法を提供する。
本発明は、オゾン集積供給装置のような大掛かりな装置は使用せず、一般に入手可能な複合有効微生物群を培養して使用するため、極めて廉価であるという効果がある。また汚水を固相と液相に分離する際には硫酸アルミニウム等の化学薬剤(凝集剤)を一切使用しないため、生活排水を安全に飲用に適するまで浄化処理することができる効果がある。さらには、浄化された水は再び生活水として使用され生活排水となるが、当該生活排水は本発明によって繰り返し高度に浄化され生活水として使用することができる。
このように、本発明の生活排水高度浄化処理循環システム及びこれを利用した生活排水高度浄化処理循環方法によれば、限りある水を繰り返し浄化し、飲用に適した生活水として使用することができ、特に砂漠化等で水不足にある国や地域において利用価値が高く、また本発明の構成をユニット化し現場で組み立てられるようにすれば、地震、火災、戦争等での避難生活における生活水の確保に、極めて有効であるという効果がある。
また複数の分離沈殿槽で分離沈殿した固相である汚泥は、有機肥料として畑や樹木の栽培に使用することができ、また滅菌処理する前の高度に浄化された水は池等に供給して魚の養殖に使用し、また水耕栽培用の水としても利用することができる効果がある。
請求項1に係る発明の一実施例である生活排水高度浄化処理循環システムの全体を示した状態図である。 本発明に係る生活排水高度浄化処理循環システムを構成する高度曝気槽内に設けられた一組の散気管と逆洗管を示した状態斜視図である。 請求項3に係る発明の一実施例である生活排水高度浄化処理循環システムの全体を示した状態図である。 本発明に係る生活排水高度浄化処理循環システムを構成する高度曝気槽内に設けられた一組の網状体の間に投入された多数の接触材と、散気管と、逆洗管との関係を示す状態斜視図である。
本発明に係る請求項1記載の生活排水高度浄化処理循環システムは、生活排水中の汚濁物を分解する複合有効微生物群を貯留し培養する複合有効微生物群培養槽を備え、該複合有効微生物群培養槽に連接して、汚濁物が含まれた生活排水と、複合有効微生物群培養槽にて培養された複合有効微生物群と、汚泥貯留槽に貯留された汚泥を混合し曝気することで複合有効微生物群が汚水中の汚れを分解しながら増殖する処理水量調整槽が設けられている。
ここで言う複合有効微生物群とは、乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とする有用な微生物の共生体であり、一般に市販され入手可能な有効微生物群であるEM・1(商品名、(有)サン興産業製)やEM・アーゼロン(商品名、日本ライフ株式会社製)等と、油分解微生物バクテリアGT1000−HC(商品名、米国バイオジェネシス社製)が含まれているスノムワイドN(商品名、(有)アセンティ製)とを混合したものを言うが、生活排水を飲用に適するまで浄化できるという本発明と同じ効果が得られるのであれば、どのような複合有効微生物群の構成であっても良い。
処理水量調整槽で増殖した複合有効微生物群は汚水と共に水中ポンプによって隣接した高度曝気槽内に送り込まれるが、高度曝気槽内に送り込まれる複合有効微生物群量がより多くなるように、例えば処理水量調整槽と高度曝気槽の縦長さと横長さが同一であれば処理水量調整槽の深さを高度曝気槽の深さより深くして処理水量調整槽の容量を高度曝気槽の容量より大きくし、より多くの複合有効微生物群を処理水量調整槽内で増殖させることが望ましい。
より多くの複合有効微生物群が高度曝気槽に送られることで、高度曝気槽内での汚水の汚れを吸着分解処理する能力が増加する。
また処理水量調整槽は、これに連設された高度曝気槽に流入する複合有効微生物群量を調整する役割も有し、処理水量調整槽中に設けた例えば水中ポンプの適宜な作動により、高度曝気槽に送り込む汚水の量を調整する。
高度曝気槽内では、汚水が高度曝気槽内に複数本設置された散気管から排出される空気によって曝気されるとともに、散気管の上方に近設した複数本の逆洗管からも同時に空気を勢いよく排出することで、汚水が高度曝気槽内でぶつかりあい、その結果、汚水中の有効微生物同士が高度曝気槽内で勢いよく衝突する。この衝突の際、有効微生物の一部はその細胞壁が壊れ、その中にある細胞質が浸出すると考えられる。浸出した細胞質はコロイド状で粘性、弾性を有するため、当該細胞質に汚水中の汚れが効率よく吸着されるものと判断される。
高度曝気槽にて処理された汚水は、汚れが有効微生物の細胞質を略中心として高度に凝集した状態と成っていると考えられ、当該汚水はその状態で、高度曝気槽に連設された分離沈殿槽に送り込まれる。分離沈殿槽では、有効微生物の細胞質に効率よく吸着した汚れが高度に凝集した状態にあると考えられるため、該凝集物の単位当たりの重量が大きく、このため自重による沈殿速度も比較的早くなり、効率良く分離沈殿槽内の底部に沈殿する。また、これらと分離した液相である浄化水が上方に滞留する。
分離沈殿槽は少なくとも2個直列配置で連接されていて、高度曝気槽に連設した第一分離沈殿槽では、有効微生物の細胞質に吸着した汚れが一部分解途中にあるため、分解時に発生したガスによって、上記凝集状態にある汚れの一部は上方に持ち上げられ浮遊することがある。上方に浮遊した凝集物は通常スカムと呼称されているが、当該スカムは連接している第二分離沈殿槽に流入しないように処理されるように成っている。
該処理は、まず固相である汚泥をエアーリフトによって吸い上げることによって汚泥貯留槽に送り、第一分離沈殿槽内の水位を下げる。その後、第一分離沈殿槽内に設けられた散気管から空気を排出し曝気する。該曝気によって、スカムに吸着したガスが払い除かれていわゆる脱窒が行われ、該スカムは再び第一分離沈殿槽の底部に沈殿し液相と分離する。このような処理により第二分離沈殿槽にはスカムが流入しない。
一方、第一分離沈殿槽や第二分離沈殿槽である複数の分離沈殿槽内の内壁は例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂のように表面が平滑な仕上げとなっていることが望ましく、十分に表面が平滑である場合は汚水中の凝集状態にある汚れが内壁面に付着することが無く、より高速で固相と液相の分離が行われる。
次に、第一分離沈殿槽で分離された液相は越流堰を越えて第二分離沈殿槽に送り込まれ、第一分離沈殿槽で分離沈殿された固相である汚泥は、エアーリフトによって吸い上げられることにより回収され、汚泥貯留槽に送り込まれるように成っている。
第二分離沈殿槽では流入してくる液相である水は、高度に浄化されているため、上記第一分離沈殿槽のように、スカムが発生することがなく、したがって第二分離沈殿槽内には、原則として空気を排出して曝気を行う散気管を設ける必要はない。しかし、より高度に浄化する目的で散気管を設けてもよく、さらにはより多くの数の分離沈殿槽を直列に連設しても良い。
第二分離沈殿槽で分離された水は高度に浄化されていて、当該浄化水は最後尾となる第二分離沈殿槽に連設された滅菌器で塩素や紫外線等を利用して細菌等が滅菌処理され、飲用に適した生活水として再利用される。
また第二分離沈殿槽で分離された水の一部は前記複合有効微生物群培養槽内に滅菌器を通さずに供給され、複合有効微生物群の培養に利用される。
次に本発明に係る請求項2記載の生活排水高度浄化処理循環システムは、上記請求項1記載の生活排水高度浄化処理循環システムにおいて、直列配置の複数の分離沈殿槽のうち最後尾の分離沈殿槽に連接して沈殿貯水槽が設けられていて、該沈殿貯水槽では最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を、沈殿貯水槽内に設けられた散気管及び逆洗管から排出される空気によって同時に曝気し、万が一にも含まれる微量の有機物を沈殿分離する。
有機物が沈殿分離された後の浄化水は、滅菌器に送られて滅菌処理され、飲用に適した生活水として再利用される。また沈殿貯水槽で分離された浄化水の一部は前記複合有効微生物群培養槽内に滅菌器を通さずに供給され、複合有効微生物群の培養に利用される。
また本発明に係る請求項3記載の生活排水高度浄化処理循環システムは、上記請求項1記載の生活排水高度浄化処理循環システムにおいて、直列配置の複数の分離沈殿槽のうち、最後尾の分離沈殿槽に連接して第一貯水槽を設け、最後尾の分離沈殿槽にて分離された浄化水を一時貯留する。第一貯水槽には沈殿貯水槽が連設されていて、第一貯水槽より流入する浄化水は、沈殿貯水槽内に設けられた散気管及び逆洗管から排出される空気によって同時に曝気され、万が一にも含まれる微量の有機物を沈殿分離する。
沈殿貯水槽には第二貯水槽が連設されていて、沈殿貯水槽から排出される高度に浄化された水は一時的に該第二貯水槽に貯留する。第二貯水槽から排出される浄化水は滅菌器を通して飲用に適した生活水として再利用される。また第二貯水槽から排出される浄化水の一部は複合有効微生物群培養槽内に滅菌器を通さずに供給され、複合有効微生物群の培養に利用される。
また本発明に係る請求項4記載の生活排水高度浄化処理循環方法は、生活排水を請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理することにより浄化して飲用に適した生活水として再利用し、その汚濁物を含んだ生活排水をさらに同一の請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理して浄化し飲用に適した生活水として繰り返し再利用するように成っている。
以下図1乃至図4に基づき詳細に説明する。
図1は請求項1に係る発明の一実施例である生活排水高度浄化処理循環システムの全体を示した状態図である。1は人々が生活をする家屋であって、台所、風呂、洗面所、便所などからの排水をすべて回収し、回収された該生活排水は図1において処理水量調整槽20の左端上部に流れ込むように排水回収管2が家屋1と処理水量調整槽20に連設されている。
処理水量調整槽20の左端上部には排水回収管2のほかに、生活排水中の汚濁物を分解するための複合有効微生物群を投入する複合有効微生物群投入管11が連設されると共に、汚水を処理した後の汚泥を貯留する汚泥貯留槽60中の汚泥を再度分解処理するために、該汚泥の一部が流下する汚泥流下管61が連設されている。
複合有効微生物群投入管11の他端は前記複合有効微生物群を貯留し培養する複合有効微生物群培養槽10の底部に連設され、複合有効微生物群培養槽10の上部には浄化水投入管59が連設されている。浄化水投入管59からは後述の第二分離沈殿槽にて分離された浄化水が流入するように成っている。
また、複合有効微生物群培養槽10内には、散気管12が配設されていて、浄化水投入管51から流下した浄化水中で複合有効微生物群が効率よく培養されるように、適宜送気ポンプ13から送られる空気が、散気管12の先端にT字状に固着されたノズル12a、12bから空気泡となって排出され曝気されるように成している。
複合有効微生物群は、EM・1(商品名、(有)サン興産業製)とスノムワイドN(商品名、(有)アセンティ製)の混合物であり、複合有効微生物群培養槽10には、水100リットルに対してEM・1を500ccとスノムワイドNを500g投入し、さらには破砕した野菜屑と天ぷら油等の植物性廃油を各々500g投入して約3日間曝気し培養した複合有効微生物群を貯留している。当該複合有効微生物群は、処理する生活排水の量にもよるが月に1回程度、新たに培養することで十分な量を確保することができる。
一方、前記処理水量調整槽20内には複数本の散気管21が上方から下方に向かって配設されていて、散気管21の上部は水平送気管22と連設され、水平送気管22は空気を送り込む送気ポンプ23と連設している。散気管21の先端にはT字状にノズル21a、21bが固着され、送気ポンプ23から送られる空気は水平送気管22及び散気管21を通ってノズル21a、21bから空気泡となって排出し、処理水量調整槽20中の汚水を曝気するように成している。
処理水量調整槽20中の汚水は図1において左から右へと徐々に流下移動するように成っていて、該処理水量調整槽20の右端には、処理水量調整槽20中の汚水を高度曝気槽30内に送り込む汚水送流管24が連設され、汚水送流管24の入口端部は処理水量調整槽20内の汚水中に埋設するように配置されると共に、その先端部には水中ポンプ25が固着されている。また汚水送流管24の他端は高度曝気槽30の左端に連設され、前記水中ポンプ25の駆動により送られる汚水が高度曝気槽30内に流入するよう成っている。
処理水量調整槽20内では複合有効微生物群が汚水と混合されながら曝気されるため、汚水中の汚れは複合有効微生物群によって分解されながら、複合有効微生物群は逆に増殖する状態と成っている。複合有効微生物群が含まれた汚水は汚水送流管24によって高度曝気槽30に送られるが、高度曝気槽30に送られる複合有効微生物群の量はより多いほうが好ましく、そのため図1においては処理水量調整槽20の容量は高度曝気槽30の容量より大きくなるように処理水量調整槽20の深さが高度曝気槽30の深さより深く成っている。
また水中ポンプ25にはフロートスイッチ(図示せず)が連設されていて、処理水量調整槽20中の水量が規定以上になった際に自動的にフロートスイッチが作動して水中ポンプ25が駆動し、処理水量調整槽20内の汚水が高度曝気槽30内に汚水送流管24を通して流下するように成っている。
高度曝気槽30内には図2に示すように先端部にT字状にノズル31a、31bが固着された散気管31と、同じく先端部にノズル32a、32bが固着された逆洗管32が、そのノズル部分において90度の角度を持ってクロスするように設けられ、図2に示す散気管31と逆洗管32をそれぞれ2本(合計4本)を一組として、図1の実施例では2組が高度曝気槽30内に配設されている。なお該散気管31と逆洗管32の配設本数は、曝気処理する汚水量に応じて増減させることができる。
散気管31と逆洗管32の上部端部は水平送気管33と連設され、水平送気管33は空気を送り込む送気ポンプ34と連設している。送気ポンプ34から送り込まれる空気は水平送気管33、散気管31、逆洗管32を通ってノズル31a、31b、32a、32bから空気泡となって同時に排出し、高度曝気槽30内の汚水を曝気する。ここで散気管31のノズル31a、31bは逆洗管32のノズル32a、32bに対して90度の角度を持って配設されているため、曝気される汚水は高度曝気槽30内で激しくぶつかり合う状態と成る。このため汚水中に含まれる有効微生物は、前述のように互いに勢いよく衝突し、衝突した有効微生物の一部はその細胞壁が壊れ、その中にある細胞質が浸出するものと考えられる。浸出した細胞質はコロイド状で粘性、弾性を有するため、当該細胞質に排水中の汚れが効率よく吸着されるものと判断される。
高度曝気槽30には、曝気水送流管35が連設されていて、前記水中ポンプ25の駆動により処理水量調整槽20内の汚水が高度曝気槽30内に送り込まれて、該高度曝気槽30内の水量が一定以上となると、自然に、隣接されている第一分離沈殿槽40内に設けられた下部が開放された円筒形状である第一縦流入管41内の略上部に流入するように成っている。
第一縦流入管41内に流入する汚水は、高度曝気槽30にて高度に曝気処理された結果、汚れが有効微生物の細胞質を略中心として高度に凝集した状態と成っていると考えられるため、該凝集した汚れは第一縦流入管41内で緩やかな流下により第一分離沈殿槽40の底部に沈殿する。
第一縦流入管41の下端部は、高度曝気槽30にて高度に曝気処理された汚水が第一縦流入管41内の上部に流入する際、すでに第一分離沈殿槽40の底部に沈殿している固相である沈殿物を舞い上がらせることがないように、第一沈殿分離槽40の底面より上方に配設されている。
このように第一分離沈殿槽40の底面には、汚れが凝集した沈殿物が滞留し、一方、第一分離沈殿槽40の上部には汚れと分離した浄化水が滞留する。
滞留した浄化水は順次越流堰42を越え、分離浄化水送流管43を通って、第一分離沈殿槽40に対して直列配置されている第二分離沈殿槽50内に設けられ下部が開放された円筒形状である第二縦流入管51内の略上部に流入する。第二縦流入管51内に流入する浄化水は浄化されているため、ほとんど凝集した汚れを含まないが、第二縦流入管51内を緩やかに流下することにより、微量含まれることがあるかもしれない凝集した汚れが第二分離沈殿槽50の底部に沈殿し、第二分離沈殿槽50の上部には高度に浄化された浄化水が滞留する。
なお、第二分離沈殿槽50内に設けられた第二縦流入管51の下端部は、前記第一縦流入管41と同様に、第一分離沈殿槽40にて汚れと分離された浄化水が第二縦流入管51内の上部に流入する際、万が一にも第二分離沈殿槽50の底部に沈殿している固相である沈殿物を舞い上がらせることがないように、第二沈殿分離槽50の底面より上方に配設されている。
第一分離沈殿槽40内にはスカム散気管44が上下に配設されていて、スカム散気管44の下部先端にはノズル44a、44bがT字状に固着されている。スカム散気管44の上部は送気ポンプ45と連設されていて、第一分離沈殿槽40の上部に前記スカムが浮遊した場合に、送気ポンプ45から空気を送り込み、ノズル44a、44bから空気泡を排出し曝気することで、浮遊しているスカムに付着したガスを払い除き脱窒処理するように成っている。
図1においては、第二分離沈殿槽50内にも、スカム散気管54が上下に配設されていて、万が一にも第二分離沈殿槽50内にスカムが浮遊した際には、スカム散気管54の下部先端にT字状に固着されたノズル54a、54bより、送気ポンプ55から送り込まれた空気が排出され空気泡となって曝気されるように成っている。
第一縦流入管41及び第二縦流入管51の中央部にはエアーリフト46、56が設けられていて、それぞれ第一分離沈殿槽40の底部に沈殿した汚泥又は第二分離沈殿槽50の底部に沈殿した汚泥を吸い上げ、汚泥回収管47、57を通って汚泥貯留槽回収管62を経て、汚泥貯留槽60内に回収されるように成っている。
第二分離沈殿槽50の上部に滞留している高度に浄化された浄化水は、順次越流堰52を超え、高度浄化水送流管58を流下して滅菌器70で塩素により滅菌され、飲用に適した生活水として家屋1内で再利用されるように成っている。滅菌器70は塩素による滅菌のほか、紫外線照射によって滅菌するもの、またはこれらを併用したものであっても良い。なお高度浄化水送流管58の滅菌器70の手前位置(図1においては滅菌器70の右側)には着脱自在のスクリーンを内蔵したスクリーンボックスが設けられ(図示せず)、高度浄化水送流管58内を流下する浄化水中の浮遊ゴミを該スクリーンにて除去するように成している。このため滅菌器70には浮遊ゴミは流入しない。
表1乃至表3に滅菌器70で滅菌された水の水質検査結果を示す。該水質検査は、(株)ミズラボ(計量証明事業登録 東京都第1290号)で行ったものである。
表1は平成15年度厚生労働省令101号水質基準に関する省令による検査方法による15項目の検査結果を、表2は全窒素、全りん、及びアンモニア性窒素の検査結果を、表3は5項目の検査結果を示しており、例えばBODは1と成っていて飲用に適するほどに高度に浄化されている。
Figure 2011011175
Figure 2011011175
Figure 2011011175
越流堰52を超えた高度に浄化された浄化水の一部は滅菌器70を通さずに浄化水投入管59を通って複合有効微生物群培養槽10に送られ再利用される。なお滅菌器70を通過した浄化水を家屋1内に安定して供給するため滅菌器70に連設して、該浄化水を一時的に貯留する貯留水槽を設けることができ、貯留水槽の容量を超える量の浄化水は排水回収管2に直接流下させるように形成することもできる。
汚泥貯留槽60内には散気管63が上下方向に配設されていて、その先端にはT字状にノズル63a、63bが固着され、散気管63の上部は送気ポンプ64に連設されている。
汚泥貯留槽60内に貯留されている汚泥は、徐々に固化していくため、適宜空気ポンプ64より空気を送り、散気管63のノズル63a、63bより空気泡を排出し曝気することで汚泥を軟化させ、汚泥流下管61から処理水量調整槽20に該汚泥が流下可能に成している。
なお、上記実施例1に係る生活排水高度浄化処理循環システムによって生活排水を繰り返し再利用した結果、浄化処理するための水量が不足する場合は、生活排水と共に河川や池等の水や雨水を排水回収管2を介して補給するように形成することができる。
次に実施例2について説明する。図3は請求項3に係る発明の一実施例である生活排水高度浄化処理循環システムの全体を示した状態図である。家屋1、複合有効微生物群培養槽10、処理水量調整槽20、高度曝気槽30、第一分離沈殿槽40、第二分離沈殿槽50、汚泥貯留槽60、滅菌器70の構成は前記実施例1と同様であるため説明を省略し、ここでは第二沈殿分離槽50に連設した第一貯水槽80と、これに連設した沈殿貯水槽90及びこれに連設した第二貯水槽85の構成について説明する。
第二沈殿分離槽50内の越流堰52を超えて流下する高度に浄化された浄化水は、第一貯留水配送管81を通って第一貯水槽80内の中央部に設けられ下部が開放された円筒形状である第一貯水槽縦流入管82内の略上部に流入する。
第一貯水槽80内に貯留された浄化水は、エアーリフト83によって吸い込まれて、沈殿貯水槽配水管84を通り、該沈殿貯水槽配水管84が連設されている沈殿貯水槽90に投入されるように成っている。なお本実施例ではエアーリフト83により送水しているが、これに替えて水中ポンプにより送水してもよい。
沈殿貯水槽90内は浄化水が図3において左から右へと順次流下可能なように、4枚の開放隔壁91a、91b、91c、91dで仕切られている。沈殿貯水槽配水管84より流下する浄化水は、まず第一室92に入る。第一室92、第二室93、第三室94には、図2で示すような散気管96及び逆洗管97が配設されていて、その先端にはノズルがT字状に固着され、他端は水平送気管99に連設されている。水平送気管99には送気ポンプ100が連設されていて、浄化水の状態により送気ポンプ100から空気が送られて、ノズルから同時に空気泡を排出して曝気処理が可能なように成している。
当該曝気処理により、第一室92、第二室93、第三室94内の浄化水に万が一にも含まれる有機物を沈殿分離することができる。
第三室94より流下した浄化水は第四室95の上部に移動するように成っていて、第四室95には活性炭若しくはこれに準ずるろ材で作製されたろ過材98が配設されている。第四室95の上部の浄化水は該ろ過材98を透過して第四室95の下部に移動する。その際浄化水はろ過材98によってさらに浄化される。ろ過材98を通過した浄化水は開放隔壁91dの下部を通過して第二貯留水配送管86を通って第二貯水槽85内に流下する。
第二貯水槽85内の中央部には、下部が開放された円筒形状である第二貯水槽縦流入管87が縦状に設けられていて、その中心位置にはエアーリフト88が配設されている。第二貯留水配水管86を通って第二貯水槽85内に貯留された浄化水は、該エアーリフト88によって吸い上げられ、高度浄化水送流管58内を流下して滅菌器70を通って滅菌され、飲用に適した生活水として家屋1内で再利用されるように成っている。滅菌器70は塩素による滅菌のほか、紫外線照射によって滅菌するもの、またはこれらを併用したものであっても良い。なお本実施例ではエアーリフト88により送水しているが、これに替えて水中ポンプにより送水してもよい。
第二貯水槽85内の浄化水の一部は滅菌器70を通さずに浄化水投入管59を通って複合有効微生物群培養槽10に送られ再利用される。なお滅菌器70を通過した浄化水を家屋1内に安定して供給するため滅菌器70に連設して、該浄化水を一時的に貯留する貯留水槽を設けることもでき、貯留水槽の容量を超える量の浄化水は排水回収管2に直接流下させるように形成することができることは実施例1と同様である。
加えて、上記実施例2に係る生活排水高度浄化処理循環システムによって生活排水を繰り返し再利用した結果、浄化処理するための水量が不足する場合は、生活排水と共に河川や池等の水や雨水を排水回収管2を介して補給するように形成することができることも上記実施例1と同様である。
次に図4について説明する。図4は上記実施例1及び実施例2における高度曝気槽30の他の実施例を示している。図4において、上記散気管31が散気管101に当たり、上記逆洗管32は逆洗管102に当たる。
図4における高度曝気槽130の中央部を挟むように網状体103a、103bがそれぞれ左右に張設されていて、その中央部には多数のプラスチック製の接触材104が浮遊状態に配設されている。接触材104は種々の形状とすることができるが、該接触材104は網状体103a、103bの一つの升目よりも大きく形成され、このため網状体103aの上方には通過することが無く、また網状体103bの下方にも通過することが無い。
散気管101、逆洗管102の先端部には図2と同様にノズル101a、101b、102a、102bがそれぞれT字状に固着されていて、送気ポンプ105から送られる空気は水平送気管106を経て散気管101、逆洗管102に達し、それぞれのノズル101a、101b、102a、102bから空気泡となって同時に排出され、高度曝気槽130内の汚水は勢いよくかき混ぜられ曝気されるように成している。
高度曝気槽130内の汚水がかき混ぜられると接触材104同士も衝突し、汚水中に存在する有効微生物も接触材104との衝突によって、死滅する機会が増加すると考えられる。死滅した有効微生物量が増加すると、上述のように汚水中の汚れが、有効微生物の壊れた細胞壁から浸出する細胞質により多く吸着し、より高度に凝集すると思われる。
なお、実施例2において沈殿貯水槽90の底部には、沈殿貯水槽90内の底部に汚れが沈殿した場合に備えて、該沈殿物を回収する沈殿回収管(図示せず)を回収バルブ(図示せず)を介して連設し、該沈殿回収管の他端を前記汚泥貯留槽回収管62に連設して、沈殿貯水槽90内の沈殿物を、回収バルブを開放することによって汚泥貯留槽60に回収する如く構成することもできる。
1 家屋
2 排水回収管
10 複合有効微生物群培養槽
11 複合有効微生物群投入管
12 散気管
12a、12b ノズル
13 送気ポンプ
20 処理水量調整槽
21 散気管
21a、21b ノズル
22 水平送気管
23 送気ポンプ
24 汚水送流管
25 水中ポンプ
30 高度曝気槽
31 散気管
31a、31b ノズル
32 逆洗管
32a、32b ノズル
33 水平送気管
34 送気ポンプ
35 曝気水送流管
40 第一分離沈殿槽
41 第一縦流入管
42 越流堰
43 分離浄化水送流管
44 スカム散気管
44a、44b ノズル
45 送気ポンプ
46 エアーリフト
47 汚泥回収管
50 第二分離沈殿槽
51 第二縦流入管
52 越流堰
54 スカム散気管
54a、54b ノズル
55 送気ポンプ
56 エアーリフト
57 汚泥回収管
58 高度浄化水送流管
59 浄化水投入管
60 汚泥貯留槽
61 汚泥流下管
62 汚泥貯留槽回収管
63 散気管
63a、63b ノズル
64 送気ポンプ
70 滅菌器
80 第一貯水槽
81 第一貯留水配送管
82 第一貯水槽縦流入管
83 エアーリフト
84 沈殿貯水槽配水管
85 第二貯水槽
86 第二貯留水配送管
87 第二貯水槽縦流入管
88 エアーリフト
90 沈殿貯水槽
91a、91b、91c、91d 開放隔壁
92 第一室
93 第二室
94 第三室
95 第四室
96 散気管
97 逆洗管
98 ろ過材
99 水平送気管
100 送気ポンプ
101 散気管
101a、101b ノズル
102 逆洗管
102a、102b ノズル
103a、103b 網状体
104 接触材
105 送気ポンプ
106 水平送気管
130 高度曝気槽
請求項1記載の発明は、乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とする有用な微生物の共生体と、油分解微生物とから成る複合有効微生物群を貯留し培養する複合有効微生物群培養槽と、生活排水と複合有効微生物群培養槽中の複合有効微生物群と汚泥貯留槽中の汚泥とを混合して曝気し複合有効微生物群を増殖させると共に高度曝気槽に流入する複合有効微生物群量を調整する処理水量調整槽と、散気管と逆洗管から同時に空気を排出することで、処理水量調整槽から流入した複合有効微生物群同士を衝突させて汚水中の汚れを吸着分解処理する高度曝気槽と、高度曝気槽にて処理された汚水を固相と液相に分離する直列配置の複数の分離沈殿槽と、複数の分離沈殿槽に沈殿した汚泥を回収して貯留する汚泥貯留槽と、最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を滅菌処理する滅菌器とから成ることを特徴とする生活排水高度浄化処理循環システムを提供する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の複合有効微生物群培養槽、処理水量調整槽、高度曝気槽、直列配置の複数の分離沈殿槽、及び汚泥貯留槽と、最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を曝気することで有機物を分離する沈殿貯水槽と、沈殿貯水槽にて処理された浄化水を滅菌処理する滅菌器とから成ることを特徴とする生活排水高度浄化処理循環システムを提供する。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の複合有効微生物群培養槽、処理水量調整槽、高度曝気槽、直列配置の複数の分離沈殿槽、及び汚泥貯留槽と、最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を貯留する第一貯水槽と、第一貯水槽より流入する浄化水を曝気することで有機物を分離する沈殿貯水槽と、沈殿貯水槽にて分離処理された浄化水を貯留する第二貯水槽と、第二貯水槽の浄化水を滅菌処理する滅菌器とから成ることを特徴とする生活排水高度浄化処理循環システムを提供する。
請求項4記載の発明は、生活排水を請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理して生活水として再利用し、その生活排水を更に同一の請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理して浄化し生活水として繰り返し再利用することを特徴とする生活排水高度浄化処理循環方法を提供する。
このように、本発明の生活排水高度浄化処理循環システム及びこれを利用した生活排水高度浄化処理循環方法によれば、限りある水を繰り返し浄化し、生活水として使用することができ、特に砂漠化等で水不足にある国や地域において利用価値が高く、また本発明の構成をユニット化し現場で組み立てられるようにすれば、地震、火災、戦争等での避難生活における生活水の確保に、極めて有効であるという効果がある。
本発明に係る請求項1記載の生活排水高度浄化処理循環システムは、乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とする有用な微生物の共生体と、油分解微生物とから成る複合有効微生物群を貯留し培養する複合有効微生物群培養槽を備え、該複合有効微生物群培養槽に連接して、汚濁物が含まれた生活排水と、複合有効微生物群培養槽にて培養された複合有効微生物群と、汚泥貯留槽に貯留された汚泥を混合し曝気することで複合有効微生物群が汚水中の汚れを分解しながら増殖する処理水量調整槽が設けられている。
ここで言う複合有効微生物群の中で、乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とする有用な微生物の共生体とは、例えば、一般に市販され入手可能な有効微生物であるEM・1(商品名、(有)サン興産業製)やEM・アーゼロン(商品名、日本ライフ株式会社製)等をいい、油分解微生物とは、例えば油分解微生物バクテリアGT1000−HC(商品名、米国バイオジェネシス社製)が含まれているスノムワイドN(商品名、(有)アセンティ製)を言う。
該処理は、まず固相である汚泥をエアーリフトによって吸い上げることによって汚泥貯留槽に送り、第一分離沈殿槽内の水位を下げる。その後、第一分離沈殿槽内に設けられた散気管から空気を排出し曝気する。該曝気によって、スカムに吸着したガスが払い除かれて、該スカムは第一分離沈殿槽の底部に沈殿し液相と分離する。このような処理により第二分離沈殿槽にはスカムが流入しない。
第二分離沈殿槽で分離された水は高度に浄化されていて、当該浄化水は最後尾となる第二分離沈殿槽に連設された滅菌器で塩素や紫外線等を利用して細菌等が滅菌処理され、生活水として再利用される。
次に本発明に係る請求項2記載の生活排水高度浄化処理循環システムは、上記請求項1記載の生活排水高度浄化処理循環システムにおいて、直列配置の複数の分離沈殿槽のうち最後尾の分離沈殿槽に連接して沈殿貯水槽が設けられていて、該沈殿貯水槽では最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を、沈殿貯水槽内に設けられた散気管及び逆洗管から排出される空気によって同時に曝気し、万が一にも含まれる微量の有機物を分離する。
有機物が分離された後の浄化水は、滅菌器に送られて滅菌処理され、生活水として再利用される。また沈殿貯水槽で分離された浄化水の一部は前記複合有効微生物群培養槽内に滅菌器を通さずに供給され、複合有効微生物群の培養に利用される。
また本発明に係る請求項3記載の生活排水高度浄化処理循環システムは、上記請求項1記載の生活排水高度浄化処理循環システムにおいて、直列配置の複数の分離沈殿槽のうち、最後尾の分離沈殿槽に連接して第一貯水槽を設け、最後尾の分離沈殿槽にて分離された浄化水を一時貯留する。第一貯水槽には沈殿貯水槽が連設されていて、第一貯水槽より流入する浄化水は、沈殿貯水槽内に設けられた散気管及び逆洗管から排出される空気によって同時に曝気され、万が一にも含まれる微量の有機物を分離する。
沈殿貯水槽には第二貯水槽が連設されていて、沈殿貯水槽から排出される高度に浄化された水は一時的に該第二貯水槽に貯留する。第二貯水槽から排出される浄化水は滅菌器を通して生活水として再利用される。また第二貯水槽から排出される浄化水の一部は複合有効微生物群培養槽内に滅菌器を通さずに供給され、複合有効微生物群の培養に利用される。
また本発明に係る請求項4記載の生活排水高度浄化処理循環方法は、生活排水を請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理することにより浄化して生活水として再利用し、その汚濁物を含んだ生活排水をさらに同一の請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理して浄化し生活水として繰り返し再利用するように成っている。
第一分離沈殿槽40内にはスカム散気管44が上下に配設されていて、スカム散気管44の下部先端にはノズル44a、44bがT字状に固着されている。スカム散気管44の上部は送気ポンプ45と連設されていて、第一分離沈殿槽40の上部に前記スカムが浮遊した場合に、送気ポンプ45から空気を送り込み、ノズル44a、44bから空気泡を排出し曝気することで、浮遊しているスカムに付着したガスを払い除くように成っている。
第二分離沈殿槽50の上部に滞留している高度に浄化された浄化水は、順次越流堰52を超え、高度浄化水送流管58を流下して滅菌器70で塩素により滅菌され、生活水として家屋1内で再利用されるように成っている。滅菌器70は塩素による滅菌のほか、紫外線照射によって滅菌するもの、またはこれらを併用したものであっても良い。なお高度浄化水送流管58の滅菌器70の手前位置(図1においては滅菌器70の右側)には着脱自在のスクリーンを内蔵したスクリーンボックスが設けられ(図示せず)、高度浄化水送流管58内を流下する浄化水中の浮遊ゴミを該スクリーンにて除去するように成している。このため滅菌器70には浮遊ゴミは流入しない。
当該曝気処理により、第一室92、第二室93、第三室94内の浄化水に万が一にも含まれる有機物を分離することができる。
第二貯水槽85内の中央部には、下部が開放された円筒形状である第二貯水槽縦流入管87が縦状に設けられていて、その中心位置にはエアーリフト88が配設されている。第二貯留水配水管86を通って第二貯水槽85内に貯留された浄化水は、該エアーリフト88によって吸い上げられ、高度浄化水送流管58内を流下して滅菌器70を通って滅菌され、生活水として家屋1内で再利用されるように成っている。滅菌器70は塩素による滅菌のほか、紫外線照射によって滅菌するもの、またはこれらを併用したものであっても良い。なお本実施例ではエアーリフト88により送水しているが、これに替えて水中ポンプにより送水してもよい。
本発明は、生活排水を飲用に適するほどに高度に浄化処理し、再利用したのち、さらに高度に浄化処理して再利用することを繰り返し行うことができる生活排水高度浄化処理循環システム及びこれを利用した生活排水高度浄化処理循環方法に関するものである。
従来、バクテリアなどの有効微生物を利用して排水を浄化処理する装置及び方法としては、産業排水及び工業排水を対象として、オゾン集積供給装置、オゾン反応沈殿槽、ろ過装置及び紫外線照射装置を設けた排水処理装置や水処理方法が提案されている(特許文献1)。また手洗いでの使用済みの排水や床排水や便器からの生活排水を浄化する装置及び方法としては、有効微生物着床用網状構造体と遠赤外線放射セラミック層により、有効微生物群を十分活動させることにより浄水化し、その浄水を再利用し得る排水処理再利用装置及び方法が提案されている(特許文献2)。
特開平9−174093号公報 特開平9−10784号公報
しかし、特許文献1において提案されている排水処理装置や水処理方法は、排水の浄化に主としてオゾンを使用するため装置が大掛かりであると共に高価であり、また装置のメンテナンスが頻繁に必要であるという課題があった。また特許文献2において提案されている排水処理再利用装置及び方法は、生活排水の浄化ではあるが、あくまで便器用あるいは洗浄用として再利用が可能なまでに浄化する程度に留まり、生活排水を飲用に適するまでに高度に浄化する装置や方法ではないという課題があった。
本発明が解決しようとする課題は、大掛かりなオゾン集積供給装置を使用することなしに、生活排水を飲用に適するまでに高度に浄化し、浄化した水を再度生活水として再利用すると共に、その排水をさらに本発明によって高度に浄化して再利用するということを、繰り返し行うことができる生活排水高度浄化処理循環システム及びこれを利用した生活排水高度浄化処理循環方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とする有用な微生物の共生体と、油分解微生物とから成る複合有効微生物群を貯留し培養する複合有効微生物群培養槽と、生活排水と複合有効微生物群培養槽中の複合有効微生物群と汚泥貯留槽中の汚泥とを混合して曝気し複合有効微生物群を増殖させると共に高度曝気槽に流入する複合有効微生物群量を調整する処理水量調整槽と、槽内中央部に接触材を浮遊状態に配設すると共に、散気管と逆洗管を90度の角度を持って配設し、散気管と逆洗管から同時に空気を排出して曝気することで、処理水量調整槽から流入した複合有効微生物群同士を衝突させて汚水中の汚れを吸着分解処理する高度曝気槽と、高度曝気槽にて処理された汚水を固相と液相に分離する直列配置の複数の分離沈殿槽と、複数の分離沈殿槽に沈殿した汚泥を回収して貯留する汚泥貯留槽と、最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を滅菌処理する滅菌器とから成ることを特徴とする生活排水高度浄化処理循環システムを提供する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の複合有効微生物群培養槽、処理水量調整槽、高度曝気槽、直列配置の複数の分離沈殿槽、及び汚泥貯留槽と、最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を曝気することで有機物を分離する沈殿貯水槽と、沈殿貯水槽にて処理された浄化水を滅菌処理する滅菌器とから成ることを特徴とする生活排水高度浄化処理循環システムを提供する。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の複合有効微生物群培養槽、処理水量調整槽、高度曝気槽、直列配置の複数の分離沈殿槽、及び汚泥貯留槽と、最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を貯留する第一貯水槽と、第一貯水槽より流入する浄化水を曝気することで有機物を分離する沈殿貯水槽と、沈殿貯水槽にて分離処理された浄化水を貯留する第二貯水槽と、第二貯水槽の浄化水を滅菌処理する滅菌器とから成ることを特徴とする生活排水高度浄化処理循環システムを提供する。
請求項4記載の発明は、生活排水を請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理して生活水として再利用し、その生活排水を更に同一の請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理して浄化し生活水として繰り返し再利用することを特徴とする生活排水高度浄化処理循環方法を提供する。
本発明は、オゾン集積供給装置のような大掛かりな装置は使用せず、一般に入手可能な複合有効微生物群を培養して使用するため、極めて廉価であるという効果がある。また汚水を固相と液相に分離する際には硫酸アルミニウム等の化学薬剤(凝集剤)を一切使用しないため、生活排水を安全に飲用に適するまで浄化処理することができる効果がある。さらには、浄化された水は再び生活水として使用され生活排水となるが、当該生活排水は本発明によって繰り返し高度に浄化され生活水として使用することができる。
このように、本発明の生活排水高度浄化処理循環システム及びこれを利用した生活排水高度浄化処理循環方法によれば、限りある水を繰り返し浄化し、生活水として使用することができ、特に砂漠化等で水不足にある国や地域において利用価値が高く、また本発明の構成をユニット化し現場で組み立てられるようにすれば、地震、火災、戦争等での避難生活における生活水の確保に、極めて有効であるという効果がある。
また複数の分離沈殿槽で分離沈殿した固相である汚泥は、有機肥料として畑や樹木の栽培に使用することができ、また滅菌処理する前の高度に浄化された水は池等に供給して魚の養殖に使用し、また水耕栽培用の水としても利用することができる効果がある。
請求項1に係る発明の一実施例である生活排水高度浄化処理循環システムであって高度曝気槽の槽内中央部に浮遊状態に配設した接触材を省略した、全体状態図である。 本発明に係る生活排水高度浄化処理循環システムを構成する高度曝気槽内に設けられた一組の散気管と逆洗管を示した状態斜視図である。 請求項3に係る発明の一実施例である生活排水高度浄化処理循環システムであって高度曝気槽の槽内中央部に浮遊状態に配設した接触材を省略した、全体状態図である。 本発明に係る生活排水高度浄化処理循環システムを構成する高度曝気槽内の槽内中央部に浮遊状態に配設した接触材と、散気管と、逆洗管との関係を示す状態斜視図である。
本発明に係る請求項1記載の生活排水高度浄化処理循環システムは、乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とする有用な微生物の共生体と、油分解微生物とから成る複合有効微生物群を貯留し培養する複合有効微生物群培養槽を備え、該複合有効微生物群培養槽に連接して、汚濁物が含まれた生活排水と、複合有効微生物群培養槽にて培養された複合有効微生物群と、汚泥貯留槽に貯留された汚泥を混合し曝気することで複合有効微生物群が汚水中の汚れを分解しながら増殖する処理水量調整槽が設けられている。
ここで言う複合有効微生物群の中で、乳酸菌、酵母、光合成細菌を主体とする有用な微生物の共生体とは、例えば、一般に市販され入手可能な有効微生物であるEM・1(商品名、(有)サン興産業製)やEM・アーゼロン(商品名、日本ライフ株式会社製)等をいい、油分解微生物とは、例えば油分解微生物バクテリアGT1000−HC(商品名、米国バイオジェネシス社製)が含まれているスノムワイドN(商品名、(有)アセンティ製)を言う。
処理水量調整槽で増殖した複合有効微生物群は汚水と共に水中ポンプによって隣接した高度曝気槽内に送り込まれるが、高度曝気槽内に送り込まれる複合有効微生物群量がより多くなるように、例えば処理水量調整槽と高度曝気槽の縦長さと横長さが同一であれば処理水量調整槽の深さを高度曝気槽の深さより深くして処理水量調整槽の容量を高度曝気槽の容量より大きくし、より多くの複合有効微生物群を処理水量調整槽内で増殖させることが望ましい。
より多くの複合有効微生物群が高度曝気槽に送られることで、高度曝気槽内での汚水の汚れを吸着分解処理する能力が増加する。
また処理水量調整槽は、これに連設された高度曝気槽に流入する複合有効微生物群量を調整する役割も有し、処理水量調整槽中に設けた例えば水中ポンプの適宜な作動により、高度曝気槽に送り込む汚水の量を調整する。
高度曝気槽内では、汚水が高度曝気槽内に複数本設置された散気管から排出される空気によって曝気されるとともに、散気管の上方に近設し、散気管と90度の角度を持って配設された複数本の逆洗管からも同時に空気を勢いよく排出することで、汚水が高度曝気槽内でぶつかりあい、その結果、汚水中の有効微生物同士が高度曝気槽内で勢いよく衝突する。この衝突の際、有効微生物の一部はその細胞壁が壊れ、その中にある細胞質が浸出すると考えられる。浸出した細胞質はコロイド状で粘性、弾性を有するため、当該細胞質に汚水中の汚れが効率よく吸着されるものと判断される。
高度曝気槽にて処理された汚水は、汚れが有効微生物の細胞質を略中心として高度に凝集した状態と成っていると考えられ、当該汚水はその状態で、高度曝気槽に連設された分離沈殿槽に送り込まれる。分離沈殿槽では、有効微生物の細胞質に効率よく吸着した汚れが高度に凝集した状態にあると考えられるため、該凝集物の単位当たりの重量が大きく、このため自重による沈殿速度も比較的早くなり、効率良く分離沈殿槽内の底部に沈殿する。また、これらと分離した液相である浄化水が上方に滞留する。
分離沈殿槽は少なくとも2個直列配置で連接されていて、高度曝気槽に連設した第一分離沈殿槽では、有効微生物の細胞質に吸着した汚れが一部分解途中にあるため、分解時に発生したガスによって、上記凝集状態にある汚れの一部は上方に持ち上げられ浮遊することがある。上方に浮遊した凝集物は通常スカムと呼称されているが、当該スカムは連接している第二分離沈殿槽に流入しないように処理されるように成っている。
該処理は、まず固相である汚泥をエアーリフトによって吸い上げることによって汚泥貯留槽に送り、第一分離沈殿槽内の水位を下げる。その後、第一分離沈殿槽内に設けられた散気管から空気を排出し曝気する。該曝気によって、スカムに吸着したガスが払い除かれて、該スカムは第一分離沈殿槽の底部に沈殿し液相と分離する。このような処理により第二分離沈殿槽にはスカムが流入しない。
一方、第一分離沈殿槽や第二分離沈殿槽である複数の分離沈殿槽内の内壁は例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂のように表面が平滑な仕上げとなっていることが望ましく、十分に表面が平滑である場合は汚水中の凝集状態にある汚れが内壁面に付着することが無く、より高速で固相と液相の分離が行われる。
次に、第一分離沈殿槽で分離された液相は越流堰を越えて第二分離沈殿槽に送り込まれ、第一分離沈殿槽で分離沈殿された固相である汚泥は、エアーリフトによって吸い上げられることにより回収され、汚泥貯留槽に送り込まれるように成っている。
第二分離沈殿槽では流入してくる液相である水は、高度に浄化されているため、上記第一分離沈殿槽のように、スカムが発生することがなく、したがって第二分離沈殿槽内には、原則として空気を排出して曝気を行う散気管を設ける必要はない。しかし、より高度に浄化する目的で散気管を設けてもよく、さらにはより多くの数の分離沈殿槽を直列に連設しても良い。
第二分離沈殿槽で分離された水は高度に浄化されていて、当該浄化水は最後尾となる第二分離沈殿槽に連設された滅菌器で塩素や紫外線等を利用して細菌等が滅菌処理され、生活水として再利用される。
また第二分離沈殿槽で分離された水の一部は前記複合有効微生物群培養槽内に滅菌器を通さずに供給され、複合有効微生物群の培養に利用される。
次に本発明に係る請求項2記載の生活排水高度浄化処理循環システムは、上記請求項1記載の生活排水高度浄化処理循環システムにおいて、直列配置の複数の分離沈殿槽のうち最後尾の分離沈殿槽に連接して沈殿貯水槽が設けられていて、該沈殿貯水槽では最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を、沈殿貯水槽内に設けられた散気管及び逆洗管から排出される空気によって同時に曝気し、万が一にも含まれる微量の有機物を分離する。
有機物が分離された後の浄化水は、滅菌器に送られて滅菌処理され、生活水として再利用される。また沈殿貯水槽で分離された浄化水の一部は前記複合有効微生物群培養槽内に滅菌器を通さずに供給され、複合有効微生物群の培養に利用される。
また本発明に係る請求項3記載の生活排水高度浄化処理循環システムは、上記請求項1記載の生活排水高度浄化処理循環システムにおいて、直列配置の複数の分離沈殿槽のうち、最後尾の分離沈殿槽に連接して第一貯水槽を設け、最後尾の分離沈殿槽にて分離された浄化水を一時貯留する。第一貯水槽には沈殿貯水槽が連設されていて、第一貯水槽より流入する浄化水は、沈殿貯水槽内に設けられた散気管及び逆洗管から排出される空気によって同時に曝気され、万が一にも含まれる微量の有機物を分離する。
沈殿貯水槽には第二貯水槽が連設されていて、沈殿貯水槽から排出される高度に浄化された水は一時的に該第二貯水槽に貯留する。第二貯水槽から排出される浄化水は滅菌器を通して生活水として再利用される。また第二貯水槽から排出される浄化水の一部は複合有効微生物群培養槽内に滅菌器を通さずに供給され、複合有効微生物群の培養に利用される。
また本発明に係る請求項4記載の生活排水高度浄化処理循環方法は、生活排水を請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理することにより浄化して生活水として再利用し、その汚濁物を含んだ生活排水をさらに同一の請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理して浄化し生活水として繰り返し再利用するように成っている。
以下図1乃至図4に基づき詳細に説明する。
図1は請求項1に係る発明の一実施例である生活排水高度浄化処理循環システムであって高度曝気槽の槽内中央部に浮遊状態に配設した接触材を省略した、全体状態図である。槽内中央部に接触材を浮遊状態に配設した高度曝気槽の一実施例は図4に示している。1は人々が生活をする家屋であって、台所、風呂、洗面所、便所などからの排水をすべて回収し、回収された該生活排水は図1において処理水量調整槽20の左端上部に流れ込むように排水回収管2が家屋1と処理水量調整槽20に連設されている。
処理水量調整槽20の左端上部には排水回収管2のほかに、生活排水中の汚濁物を分解するための複合有効微生物群を投入する複合有効微生物群投入管11が連設されると共に、汚水を処理した後の汚泥を貯留する汚泥貯留槽60中の汚泥を再度分解処理するために、該汚泥の一部が流下する汚泥流下管61が連設されている。
複合有効微生物群投入管11の他端は前記複合有効微生物群を貯留し培養する複合有効微生物群培養槽10の底部に連設され、複合有効微生物群培養槽10の上部には浄化水投入管59が連設されている。浄化水投入管59からは後述の第二分離沈殿槽50にて分離された浄化水が流入するように成っている。
また、複合有効微生物群培養槽10内には、散気エアー管12が配設されていて、浄化水投入管5から流下した浄化水中で複合有効微生物群が効率よく培養されるように、適宜送気ポンプ13から送られる空気が、散気エアー管12の先端にT字状に固着された散気管12a、12bから空気泡となって排出され曝気されるように成している。
複合有効微生物群は、EM・1(商品名、(有)サン興産業製)とスノムワイドN(商品名、(有)アセンティ製)の混合物であり、複合有効微生物群培養槽10には、水100リットルに対してEM・1を500ccとスノムワイドNを500g投入し、さらには破砕した野菜屑と天ぷら油等の植物性廃油を各々500g投入して約3日間曝気し培養した複合有効微生物群を貯留している。当該複合有効微生物群は、処理する生活排水の量にもよるが月に1回程度、新たに培養することで十分な量を確保することができる。
一方、前記処理水量調整槽20内には複数本の散気エアー管21が上方から下方に向かって配設されていて、散気エアー管21の上部は水平送気管22と連設され、水平送気管22は空気を送り込む送気ポンプ23と連設している。散気エアー管21の先端にはT字状に散気管21a、21bが固着され、送気ポンプ23から送られる空気は水平送気管22及び散気エアー管21を通って散気管21a、21bから空気泡となって排出し、処理水量調整槽20中の汚水を曝気するように成している。
処理水量調整槽20中の汚水は図1において左から右へと徐々に流下移動するように成っていて、該処理水量調整槽20の右端には、処理水量調整槽20中の汚水を高度曝気槽30内に送り込む汚水送流管24が連設され、汚水送流管24の入口端部は処理水量調整槽20内の汚水中に埋設するように配置されると共に、その先端部には水中ポンプ25が固着されている。また汚水送流管24の他端は高度曝気槽30の左端に連設され、前記水中ポンプ25の駆動により送られる汚水が高度曝気槽30内に流入するよう成っている。
処理水量調整槽20内では複合有効微生物群が汚水と混合されながら曝気されるため、汚水中の汚れは複合有効微生物群によって分解されながら、複合有効微生物群は逆に増殖する状態と成っている。複合有効微生物群が含まれた汚水は汚水送流管24によって高度曝気槽30に送られるが、高度曝気槽30に送られる複合有効微生物群の量はより多いほうが好ましく、そのため図1においては処理水量調整槽20の容量は高度曝気槽30の容量より大きくなるように処理水量調整槽20の深さが高度曝気槽30の深さより深く成っている。
また水中ポンプ25にはフロートスイッチ(図示せず)が連設されていて、処理水量調整槽20中の水量が規定以上になった際に自動的にフロートスイッチが作動して水中ポンプ25が駆動し、処理水量調整槽20内の汚水が高度曝気槽30内に汚水送流管24を通して流下するように成っている。
高度曝気槽30内には図2に示すように先端部にT字状に散気管31a、31bが固着された散気エアー管31と、同じく先端部に逆洗管32a、32bが固着された逆洗エアー管32が、その散気管31a、31bと逆洗管32a、32bにおいて90度の角度を持ってクロスするように設けられ、図2に示す散気エアー管31と逆洗エアー管32をそれぞれ2本(合計4本)を一組として、図1の実施例では2組が高度曝気槽30内に配設されている。なお散気エアー管31と逆洗エアー管32の配設本数は、曝気処理する汚水量に応じて増減させることができる。
散気エアー管31と逆洗エアー管32の上部端部は水平送気管33と連設され、水平送気管33は空気を送り込む送気ポンプ34と連設している。送気ポンプ34から送り込まれる空気は水平送気管33、散気エアー管31、逆洗エアー管32を通って散気管31a、31b、逆洗管32a、32bから空気泡となって同時に排出し、高度曝気槽30内の汚水を曝気する。ここで散気エアー管31の散気管31a、31bは逆洗エアー管32の逆洗管32a、32bに対して90度の角度を持って配設されているため、曝気される汚水は高度曝気槽30内で激しくぶつかり合う状態と成る。このため汚水中に含まれる有効微生物は、前述のように互いに勢いよく衝突し、衝突した有効微生物の一部はその細胞壁が壊れ、その中にある細胞質が浸出するものと考えられる。浸出した細胞質はコロイド状で粘性、弾性を有するため、当該細胞質に排水中の汚れが効率よく吸着されるものと判断される。
高度曝気槽30には、曝気水送流管35が連設されていて、前記水中ポンプ25の駆動により処理水量調整槽20内の汚水が高度曝気槽30内に送り込まれて、該高度曝気槽30内の水量が一定以上となると、自然に、隣接されている第一分離沈殿槽40内に設けられた下部が開放された円筒形状である第一縦流入管41内の略上部に流入するように成っている。
第一縦流入管41内に流入する汚水は、高度曝気槽30にて高度に曝気処理された結果、汚れが有効微生物の細胞質を略中心として高度に凝集した状態と成っていると考えられるため、該凝集した汚れは第一縦流入管41内で緩やかな流下により第一分離沈殿槽40の底部に沈殿する。
第一縦流入管41の下端部は、高度曝気槽30にて高度に曝気処理された汚水が第一縦流入管41内の上部に流入する際、すでに第一分離沈殿槽40の底部に沈殿している固相である沈殿物を舞い上がらせることがないように、第一沈殿分離槽40の底面より上方に配設されている。
このように第一分離沈殿槽40の底面には、汚れが凝集した沈殿物が滞留し、一方、第一分離沈殿槽40の上部には汚れと分離した浄化水が滞留する。
滞留した浄化水は順次越流堰42を越え、分離浄化水送流管43を通って、第一分離沈殿槽40に対して直列配置されている第二分離沈殿槽50内に設けられ下部が開放された円筒形状である第二縦流入管51内の略上部に流入する。第二縦流入管51内に流入する浄化水は浄化されているため、ほとんど凝集した汚れを含まないが、第二縦流入管51内を緩やかに流下することにより、微量含まれることがあるかもしれない凝集した汚れが第二分離沈殿槽50の底部に沈殿し、第二分離沈殿槽50の上部には高度に浄化された浄化水が滞留する。
なお、第二分離沈殿槽50内に設けられた第二縦流入管51の下端部は、前記第一縦流入管41と同様に、第一分離沈殿槽40にて汚れと分離された浄化水が第二縦流入管51内の上部に流入する際、万が一にも第二分離沈殿槽50の底部に沈殿している固相である沈殿物を舞い上がらせることがないように、第二沈殿分離槽50の底面より上方に配設されている。
第一分離沈殿槽40内にはスカム散気エアー管44が上下に配設されていて、スカム散気エアー管44の下部先端には散気管44a、44bがT字状に固着されている。スカム散気エアー管44の上部は送気ポンプ45と連設されていて、第一分離沈殿槽40の上部に前記スカムが浮遊した場合に、送気ポンプ45から空気を送り込み、散気管44a、44bから空気泡を排出し曝気することで、浮遊しているスカムに付着したガスを払い除くように成っている。
図1においては、第二分離沈殿槽50内にも、スカム散気エアー管54が上下に配設されていて、万が一にも第二分離沈殿槽50内にスカムが浮遊した際には、スカム散気エアー管54の下部先端にT字状に固着されたスカム散気管54a、54bより、送気ポンプ55から送り込まれた空気が排出され空気泡となって曝気されるように成っている。
第一縦流入管41及び第二縦流入管51の中央部にはエアーリフト46、56が設けられていて、それぞれ第一分離沈殿槽40の底部に沈殿した汚泥又は第二分離沈殿槽50の底部に沈殿した汚泥を吸い上げ、汚泥回収管47、57を通って汚泥貯留槽回収管62を経て、汚泥貯留槽60内に回収されるように成っている。
第二分離沈殿槽50の上部に滞留している高度に浄化された浄化水は、順次越流堰52を超え、高度浄化水送流管58を流下して滅菌器70で塩素により滅菌され、生活水として家屋1内で再利用されるように成っている。滅菌器70は塩素による滅菌のほか、紫外線照射によって滅菌するもの、またはこれらを併用したものであっても良い。なお高度浄化水送流管58の滅菌器70の手前位置(図1においては滅菌器70の右側)には着脱自在のスクリーンを内蔵したスクリーンボックスが設けられ(図示せず)、高度浄化水送流管58内を流下する浄化水中の浮遊ゴミを該スクリーンにて除去するように成している。このため滅菌器70には浮遊ゴミは流入しない。
表1乃至表3に滅菌器70で滅菌された水の水質検査結果を示す。該水質検査は、(株)ミズラボ(計量証明事業登録 東京都第1290号)で行ったものである。
表1は平成15年度厚生労働省令101号水質基準に関する省令による検査方法による15項目の検査結果を、表2は全窒素、全りん、及びアンモニア性窒素の検査結果を、表3は5項目の検査結果を示しており、例えばBODは1と成っていて飲用に適するほどに高度に浄化されている。
Figure 2011011175
Figure 2011011175
Figure 2011011175
越流堰52を超えた高度に浄化された浄化水の一部は滅菌器70を通さずに浄化水投入管59を通って複合有効微生物群培養槽10に送られ再利用される。なお滅菌器70を通過した浄化水を家屋1内に安定して供給するため滅菌器70に連設して、該浄化水を一時的に貯留する貯留水槽を設けることができ、貯留水槽の容量を超える量の浄化水は排水回収管2に直接流下させるように形成することもできる。
汚泥貯留槽60内には散気エアー管63が上下方向に配設されていて、その先端にはT字状に散気管63a、63bが固着され、散気エアー管63の上部は送気ポンプ64に連設されている。
汚泥貯留槽60内に貯留されている汚泥は、徐々に固化していくため、適宜空気ポンプ64より空気を送り、散気エアー管63の散気管63a、63bより空気泡を排出し曝気することで汚泥を軟化させ、汚泥流下管61から処理水量調整槽20に該汚泥が流下可能に成している。
なお、上記実施例1に係る生活排水高度浄化処理循環システムによって生活排水を繰り返し再利用した結果、浄化処理するための水量が不足する場合は、生活排水と共に河川や池等の水や雨水を排水回収管2を介して補給するように形成することができる。
次に実施例2について説明する。図3は請求項3に係る発明の一実施例である生活排水高度浄化処理循環システムであって高度曝気槽の槽内中央部に浮遊状態に配設した接触材を省略した、全体状態図である。家屋1、複合有効微生物群培養槽10、処理水量調整槽20、高度曝気槽30、第一分離沈殿槽40、第二分離沈殿槽50、汚泥貯留槽60、滅菌器70の構成は前記実施例1と同様であるため説明を省略し、ここでは第二沈殿分離槽50に連設した第一貯水槽80と、これに連設した沈殿貯水槽90及びこれに連設した第二貯水槽85の構成について説明する。
第二沈殿分離槽50内の越流堰52を超えて流下する高度に浄化された浄化水は、第一貯留水配送管81を通って第一貯水槽80内の中央部に設けられ下部が開放された円筒形状である第一貯水槽縦流入管82内の略上部に流入する。
第一貯水槽80内に貯留された浄化水は、エアーリフト83によって吸い込まれて、沈殿貯水槽配水管84を通り、該沈殿貯水槽配水管84が連設されている沈殿貯水槽90に投入されるように成っている。なお本実施例ではエアーリフト83により送水しているが、これに替えて水中ポンプにより送水してもよい。
沈殿貯水槽90内は浄化水が図3において左から右へと順次流下可能なように、4枚の開放隔壁91a、91b、91c、91dで仕切られている。沈殿貯水槽配水管84より流下する浄化水は、まず第一室92に入る。第一室92、第二室93、第三室94には、図2で示すような散気エアー管96及び逆洗エアー管97が配設されていて、散気エアー管96の先端には散気管がT字状に固着され、逆洗エアー管97の先端には逆洗管がT字状に固着され、他端は水平送気管99に連設されている。水平送気管99には送気ポンプ100が連設されていて、浄化水の状態により送気ポンプ100から空気が送られて、散気管及び逆洗管から同時に空気泡を排出して曝気処理が可能なように成している。
当該曝気処理により、第一室92、第二室93、第三室94内の浄化水に万が一にも含まれる有機物を分離することができる。
第三室94より流下した浄化水は第四室95の上部に移動するように成っていて、第四室95には活性炭若しくはこれに準ずるろ材で作製されたろ過材98が配設されている。第四室95の上部の浄化水は該ろ過材98を透過して第四室95の下部に移動する。その際浄化水はろ過材98によってさらに浄化される。ろ過材98を通過した浄化水は開放隔壁91dの下部を通過して第二貯留水配送管86を通って第二貯水槽85内に流下する。
第二貯水槽85内の中央部には、下部が開放された円筒形状である第二貯水槽縦流入管87が縦状に設けられていて、その中心位置にはエアーリフト88が配設されている。第二貯留水配水管86を通って第二貯水槽85内に貯留された浄化水は、該エアーリフト88によって吸い上げられ、高度浄化水送流管58内を流下して滅菌器70を通って滅菌され、生活水として家屋1内で再利用されるように成っている。滅菌器70は塩素による滅菌のほか、紫外線照射によって滅菌するもの、またはこれらを併用したものであっても良い。なお本実施例ではエアーリフト88により送水しているが、これに替えて水中ポンプにより送水してもよい。
第二貯水槽85内の浄化水の一部は滅菌器70を通さずに浄化水投入管59を通って複合有効微生物群培養槽10に送られ再利用される。なお滅菌器70を通過した浄化水を家屋1内に安定して供給するため滅菌器70に連設して、該浄化水を一時的に貯留する貯留水槽を設けることもでき、貯留水槽の容量を超える量の浄化水は排水回収管2に直接流下させるように形成することができることは実施例1と同様である。
加えて、上記実施例2に係る生活排水高度浄化処理循環システムによって生活排水を繰り返し再利用した結果、浄化処理するための水量が不足する場合は、生活排水と共に河川や池等の水や雨水を排水回収管2を介して補給するように形成することができることも上記実施例1と同様である。
次に図4について説明する。図4は上記実施例1及び実施例2における高度曝気槽30の槽内を示している。
図4における高度曝気槽30の中央部を挟むように網状体36a36bがそれぞれ左右に張設されていて、その中央部には多数のプラスチック製の接触材37が浮遊状態に配設されている。接触材37は種々の形状とすることができるが、該接触材37は網状体36a36bの一つの升目よりも大きく形成され、このため網状体36aの上方には通過することが無く、また網状体36bの下方にも通過することが無い。
散気エアー31、逆洗エアー32の先端部には図2と同様に散気管31a31b逆洗管32a、32bがそれぞれT字状に固着されていて、送気ポンプ34から送られる空気は水平送気管33を経て散気エアー31、逆洗エアー32に達し、それぞれの散気管31a、31b逆洗管32a、32bから空気泡となって同時に排出され、高度曝気槽30内の汚水は勢いよくかき混ぜられ曝気されるように成している。
高度曝気槽30内の汚水がかき混ぜられると接触材37同士も衝突し、汚水中に存在する有効微生物も接触材37との衝突によって、死滅する機会が増加すると考えられる。死滅した有効微生物量が増加すると、上述のように汚水中の汚れが、有効微生物の壊れた細胞壁から浸出する細胞質により多く吸着し、より高度に凝集すると思われる。
なお、実施例2において沈殿貯水槽90の底部には、沈殿貯水槽90内の底部に汚れが沈殿した場合に備えて、該沈殿物を回収する沈殿回収管(図示せず)を回収バルブ(図示せず)を介して連設し、該沈殿回収管の他端を前記汚泥貯留槽回収管62に連設して、沈殿貯水槽90内の沈殿物を、回収バルブを開放することによって汚泥貯留槽60に回収する如く構成することもできる。
1 家屋
2 排水回収管
10 複合有効微生物群培養槽
11 複合有効微生物群投入管
12 散気エアー
12a、12b 散気管
13 送気ポンプ
20 処理水量調整槽
21 散気エアー
21a、21b 散気管
22 水平送気管
23 送気ポンプ
24 汚水送流管
25 水中ポンプ
30 高度曝気槽
31 散気エアー
31a、31b 散気管
32 逆洗エアー
32a、32b 逆洗管
33 水平送気管
34 送気ポンプ
35 曝気水送流管
36a、36b 網状体
37 接触材
40 第一分離沈殿槽
41 第一縦流入管
42 越流堰
43 分離浄化水送流管
44 スカム散気エアー
44a、44b スカム散気管
45 送気ポンプ
46 エアーリフト
47 汚泥回収管
50 第二分離沈殿槽
51 第二縦流入管
52 越流堰
54 スカム散気エアー
54a、54b スカム散気管
55 送気ポンプ
56 エアーリフト
57 汚泥回収管
58 高度浄化水送流管
59 浄化水投入管
60 汚泥貯留槽
61 汚泥流下管
62 汚泥貯留槽回収管
63 散気エアー
63a、63b 散気管
64 送気ポンプ
70 滅菌器
80 第一貯水槽
81 第一貯留水配送管
82 第一貯水槽縦流入管
83 エアーリフト
84 沈殿貯水槽配水管
85 第二貯水槽
86 第二貯留水配送管
87 第二貯水槽縦流入管
88 エアーリフト
90 沈殿貯水槽
91a、91b、91c、91d 開放隔壁
92 第一室
93 第二室
94 第三室
95 第四室
96 散気エアー
97 逆洗エアー
98 ろ過材
99 水平送気管
100 送気ポンプ

Claims (4)

  1. 生活排水中の汚濁物を分解する複合有効微生物群を貯留し培養する複合有効微生物群培養槽と、
    生活排水と複合有効微生物群培養槽中の複合有効微生物群と汚泥貯留槽中の汚泥とを混合して曝気し高度曝気槽に流入する複合有効微生物群量を調整する処理水量調整槽と、
    処理水量調整槽から流入した複合有効微生物群同士を衝突させて汚水中の汚れを吸着分解処理する高度曝気槽と、
    高度曝気槽にて処理された汚水を固相と液相に分離する直列配置の複数の分離沈殿槽と、
    複数の分離沈殿槽にて沈殿した汚泥を回収して貯留する汚泥貯留槽と、
    最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を滅菌処理する滅菌器とから成ることを特徴とする生活排水高度浄化処理循環システム。
  2. 請求項1記載の複合有効微生物群培養槽、処理水量調整槽、高度曝気槽、直列配置の複数の分離沈殿槽、及び汚泥貯留槽と、
    最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を曝気することで有機物を沈殿分離する沈殿貯水槽と、
    沈殿貯水槽にて処理された浄化水を滅菌処理する滅菌器とから成ることを特徴とする生活排水高度浄化処理循環システム。
  3. 請求項1記載の複合有効微生物群培養槽、処理水量調整槽、高度曝気槽、直列配置の複数の分離沈殿槽、及び汚泥貯留槽と、
    最後尾の分離沈殿槽にて分離された液相である浄化水を貯留する第一貯水槽と、
    第一貯水槽より流入する浄化水を曝気することで有機物を沈殿分離する沈殿貯水槽と、
    沈殿貯水槽にて分離処理された浄化水を貯留する第二貯水槽と、
    第二貯水槽の浄化水を滅菌処理する滅菌器とから成ることを特徴とする生活排水高度浄化処理循環システム。
  4. 生活排水を請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理して飲用に適した生活水として再利用し、その生活排水を更に同一の請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の生活排水高度浄化処理循環システムにより処理して浄化し飲用に適した生活水として繰り返し再利用することを特徴とする生活排水高度浄化処理循環方法。


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