JP2011010480A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電流がダイオードを介して還流しても、それに影響されることなく、トランジスタのオープン故障を検出することができる電力変換装置を提供する。
【解決手段】モータ制御装置は、複数のスイッチング素子を有する昇圧コンバータ回路、3相インバータ回路と、オープン故障回路とを備えている。スイッチング素子は、IGBTと、IGBTに並列接続されるダイオードと、IGBTの温度を検出する温度センサとを有している。オープン故障判定手段は、温度センサの検出したIGBTの温度を取り込む。そして、IGBT間の温度差がオープン故障判定温度差より大きいとき、温度が低いIGBTがオープン故障していると判定する。従って、電流がダイオードを介して還流しても、それに影響されることなく、トランジスタのオープン故障を検出することができる。
【選択図】図2
【解決手段】モータ制御装置は、複数のスイッチング素子を有する昇圧コンバータ回路、3相インバータ回路と、オープン故障回路とを備えている。スイッチング素子は、IGBTと、IGBTに並列接続されるダイオードと、IGBTの温度を検出する温度センサとを有している。オープン故障判定手段は、温度センサの検出したIGBTの温度を取り込む。そして、IGBT間の温度差がオープン故障判定温度差より大きいとき、温度が低いIGBTがオープン故障していると判定する。従って、電流がダイオードを介して還流しても、それに影響されることなく、トランジスタのオープン故障を検出することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、トランジスタと、ダイオードとからなる、複数のスイッチング素子を有する電力変換装置に関する。
従来、電力変換装置として、例えば特許文献1に開示されている3相交流電動機のトルク制御装置がある。このトルク制御装置は、パワー素子からなるPWMインバータと、電流センサとを備えている。そして、3相電流の総和が零であるか否かによって電流センサの故障を判定する。パワー素子がオープン故障した場合も3相電流の総和が零でなくなることから、同様にしてパワー素子のオープン故障を検出することができる。
ところで、パワー素子は、トランジスタと、ダイオードとから構成されている。ダイオードは、トランジスタに並列接続されている。そのため、例えば、高電位側のトランジスタがオフした直後にオープン故障しても、流れていた電流が低電位側のトランジスタに並列されたダイオードを介して還流するため、3相電流の総和は零のままである。従って、このとき、高電位側のトランジスタのオープン故障を検出するとはできない。そして、高電位側のトランジスタを再びオンしようとしたとき、3相電流の総和が零でなくなり、このときはじめて高電位側のトランジスタのオープン故障を検出することができる。つまり、トランジスタがオフした直後にオープン故障しても、オープン故障を直ちに検出できないという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、電流がダイオードを介して還流しても、それに影響されることなく、トランジスタのオープン故障を検出することができる電力変換装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、トランジスタの温度に基づいてオープン故障を判定することで、電流がダイオードを介して還流しても、それに影響されることなく、直ちにトランジスタのオープン故障を検出できることを思いつき、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載の電力変換装置は、トランジスタと、トランジスタに並列接続されるダイオードと、を有する複数のスイッチング素子と、スイッチング素子を駆動する駆動回路と、駆動回路を介してスイッチング素子の駆動を制御する制御回路と、を備えた電力変換装置において、トランジスタの温度を検出する第1温度センサと、第1温度センサの検出したトランジスタの温度を比較し、比較結果に基づいてトランジスタのオープン故障を判定するオープン故障判定手段と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、トランジスタがオープン故障とすると、電流が流れなくなり、オープン故障したトランジスタの温度が変化する。そのため、トランジスタの温度を比較することで、トランジスタのオープン故障を判定することができる。従って、電流がダイオードを介して還流しても、それに影響されることなく、トランジスタのオープン故障を検出することができる。
請求項2に記載の電力変換装置は、オープン故障判定手段は、トランジスタの温度をトランジスタ相互で比較し、比較結果に基づいてトランジスタのオープン故障を判定することを特徴とする。この構成によれば、トランジスタがオープン故障とすると、オープン故障したトランジスタの温度が、他のトランジスタの温度と異なることとなる。そのため、トランジスタの温度をトランジスタ相互で比較することで、トランジスタのオープン故障を確実に判定し、検出することができる。
請求項3に記載の電力変換装置は、オープン故障判定手段は、トランジスタ間の温度差がオープン故障判定温度差より大きいとき、温度の低いトランジスタがオープン故障していると判定することを特徴とする。この構成によれば、トランジスタがオープン故障とすると、オープン故障したトランジスタの温度が、他のトランジスタの温度より低くなる。そのため、トランジスタ間の温度差がオープン故障判定温度差より大きいとき、温度の低いトランジスタがオープン故障していると判定することで、トランジスタのオープン故障をより確実に判定し、検出することができる。
請求項4に記載の電力変換装置は、オープン故障判定手段は、トランジスタの温度をオープン故障判定温度と比較し、比較結果に基づいてトランジスタのオープン故障を判定することを特徴とする。この構成によれば、トランジスタがオープン故障とすると、オープン故障したトランジスタの温度が変化する。そのため、トランジスタの温度をオープン故障判定温度と比較することで、トランジスタのオープン故障を確実に判定し、検出することができる。
請求項5に記載の電力変換装置は、オープン故障判定手段は、トランジスタの温度がオープン故障判定温度より低いとき、オープン故障していると判定することを特徴とする。この構成によれば、トランジスタがオープン故障すると、そのトランジスタの温度が低下する。そのため、トランジスタの温度がオープン故障判定温度より低いとき、オープン故障していると判定することで、トランジスタのオープン故障をより確実に判定し、検出することができる。
請求項6に記載の電力変換装置は、スイッチング素子の周囲温度を検出する第2温度センサを有し、オープン故障判定手段は、第2温度センサの検出したスイッチング素子の周囲温度に基づいてオープン故障判定温度を変化させることを特徴とする。この構成によれば、周囲温度の影響を考慮してオープン故障を判定することができる。そのため、判定の精度を向上させることができる。
請求項7に記載の電力変換装置は、オープン故障判定手段は、スイッチング素子の周囲温度が上昇したとき、オープン故障判定温度を上昇させ、スイッチング素子の周囲温度が下降したとき、オープン故障判定温度を下降させることを特徴とする。この構成によれば、判定精度をより向上させることができる。
請求項8に記載の電力変換装置は、スイッチング素子に当接し、冷媒が流通してスイッチング素子を冷却する冷却器と、冷媒又は冷却器の温度を検出する第3温度センサと、を有し、オープン故障判定手段は、第3温度センサの検出した冷媒又は冷却器の温度に基づいてオープン故障判定温度を変化させることを特徴とする。この構成によれば、冷却の影響を考慮して、トランジスタのオープン故障を判定することができる。そのため、判定の精度を向上させることができる。
請求項9に記載の電力変換装置は、オープン故障判定手段は、冷媒又は冷却器の温度が上昇したとき、オープン故障判定温度を上昇させ、冷媒又は冷却器の温度が下降したとき、オープン故障判定温度を下降させることを特徴とする。この構成によれば、判定の精度をより向上させることができる。
請求項10に記載の電力変換装置は、第1温度センサは、トランジスタと一体に形成されていることを特徴とする。この構成によれば、トランジスタの温度を精度よく検出することができる。
請求項11に記載の電力変換装置は、制御回路は、オープン故障判定手段が、トランジスタがオープン故障していると判定したとき、オープン故障しているトランジスタの駆動を停止することを特徴とする。この構成によれば、トランジスタのオープン故障に伴う、他への悪影響を抑えることができる。
請求項12に記載の電力変換装置は、車両に搭載され、電力を変換することを特徴とする。この構成によれば、車両に搭載された電力変換装置において、電流がダイオードを介して還流しても、それに影響されることなく、トランジスタのオープン故障を検出することができる
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。本実施形態では、本発明に係る電力変換装置を、車両に搭載され、直流電力を交流電力に変換して、同じく車両に搭載された3相交流モータに供給するモータ制御装置に適用した例を示す。
(第1実施形態)
まず、図1を参照してモータ制御装置の構成について説明する。ここで、図1は、第1実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。
まず、図1を参照してモータ制御装置の構成について説明する。ここで、図1は、第1実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。
図1に示すモータ制御装置1(電力変換装置)は、バッテリB1の出力する直流電圧を昇圧するとともに、3相交流電圧に変換して3相交流モータM1に供給し、3相交流モータM1を駆動する装置である。つまり、直流電力を交流電力に変換して3相交流モータM1を駆動する装置である。モータ制御装置1は、昇圧コンバータ回路10と、3相インバータ回路11と、駆動回路12と、オープン故障判定回路13(オープン故障判定手段)、制御回路14とを備えている。
昇圧コンバータ回路10は、バッテリB1の直流電圧を昇圧する回路である。つまり、直流電力を形態の異なる直流電力に変換する回路である。昇圧コンバータ回路10は、平滑コンデンサ100と、コイル101と、複数のスイッチング素子102、103と、平滑コンデンサ104とを備えている。
平滑コンデンサ100は、昇圧コンバータ回路10に入力されるバッテリB1の直流電圧を平滑する素子である。平滑コンデンサ100の一端はバッテリB1の正極端に、他端はバッテリB1の負極端にそれぞれ接続されている。
コイル101は、電流が流れることでエネルギーを蓄積、放出するとともに電圧を誘起する素子である。コイル101の一端は、平滑コンデンサ100の一端に接続されている。
スイッチング素子102、103は、スイッチングすることでコイル101にエネルギーを蓄積、放出させる素子である。スイッチング素子102、103は、IGBT102a、103a(トランジスタ)と、ダイオード102b、103bと、温度センサ102c、103c(第1温度センサ)とを備えている。
IGBT102a、103aは、スイッチングすることでコイル101にエネルギーを蓄積、放出させる素子である。ダイオード102b、103bは、還流電流を流すための素子である。温度センサ102c、103cは、IGBT102a、103aの温度を検出する素子である。IGBT102a、103aとダイオード102b、103bは、それぞれ別々のチップで構成されている。温度センサ102c、103cは、IGBT102a、103aを構成するチップに、IGBT102a、103aと一体に形成されている。
IGBT102a、103aのコレクタ、エミッタ、ゲートは、スイッチング素子102、103のコレクタ、エミッタ、ゲートを構成している。ダイオード102b、103bのアノードはIGBT102a、103aのエミッタに、カソードはIGBT102a、103aのコレクタにそれぞれ接続されている。
スイッチング素子102、103は、冷却水(冷媒)が流通して対象物を冷却する冷却器15に当接した状態で固定されている。スイッチング素子102、103は、直列接続されている。具体的には、スイッチング素子102のエミッタがスイッチング素子103のコレクタに接続されている。スイッチング素子102のコレクタと、スイッチング素子103のエミッタは、平滑コンデンサ104にそれぞれ接続されている。スイッチング素子102、103のゲートは、駆動回路12に接続されている。また、スイッチング素子102、103の直列接続点は、コイル101の他端に接続されている。さらに、温度センサ102c、103cは、オープン故障判定回路13に接続されている。
平滑コンデンサ104は、昇圧コンバータ回路10の出力する昇圧した直流電圧を平滑する素子である。平滑コンデンサ104の一端はスイッチング素子102のコレクタに、他端はスイッチング素子103のエミッタにそれぞれ接続されている。
3相インバータ回路11は、昇圧コンバータ回路10によって昇圧された直流電圧を3相交流電圧に変換する回路である。つまり、直流電力を交流電力に変換する回路である。3相インバータ回路11は、複数のスイッチング素子110〜115によって構成されている。
スイッチング素子110〜115は、スイッチングすることで、昇圧された直流電圧を3相交流電圧に変換する素子である。スイッチング素子110〜115は、IGBT110a〜115a(トランジスタ)と、ダイオード110b〜115bと、温度センサ110c〜115c(第1温度センサ)とを備えている。
IGBT110a〜115aは、スイッチングすることで、昇圧された直流電圧を3相交流電圧に変換する素子である。ダイオード110b〜115bは、還流電流を流すための素子である。温度センサ110c〜115cは、IGBT110a〜115aの温度を検出する素子である。IGBT110a〜115aとダイオード110b〜115bは、それぞれ別チップとして構成されている。温度センサ110c〜115cは、IGBT110a〜115aを構成するチップに、IGBT110a〜115aと一体に形成されている。
IGBT110a〜115aのコレクタ、エミッタ、ゲートは、スイッチング素子110〜115のコレクタ、エミッタ、ゲートを構成している。ダイオード110b〜115bのアノードはIGBT110a〜115aのエミッタに、カソードはIGBT110a〜115aのコレクタにそれぞれ接続されている。
スイッチング素子110〜115は、スイッチング素子102、103と同様に、冷却器15に当接した状態で固定されている。スイッチング素子110、113、スイッチング素子111、114、スイッチング素子112、115は、それぞれ直列接続されている。具体的には、スイッチング素子110〜112のエミッタがスイッチング素子113〜115のコレクタにそれぞれ接続されている。直列接続されたスイッチング素子110、113、スイッチング素子111、114、スイッチング素子112、115は、並列接続されている。スイッチング素子110〜112のコレクタは、平滑コンデンサ104の一端に接続されている。スイッチング素子113〜115のエミッタは、平滑コンデンサ104の他端に接続されている。スイッチング素子110〜115のゲートは、駆動回路12に接続されている。また、スイッチング素子110、113、スイッチング素子111、114、スイッチング素子112、115の直列接続点は、3相交流モータM1にそれぞれ接続されている。さらに、温度センサ110c〜115cは、オープン故障判定回路13に接続されている。
駆動回路12は、制御回路14からの駆動信号に基づいてスイッチング素子102、103、110〜115を駆動する回路である。具体的には、IGBT102a、103a、110a〜115aを駆動する回路である。駆動回路12は、スイッチング素子102、103、110〜115のゲートにそれぞれ接続されている。また、制御回路14に接続されている。
オープン故障判定回路13は、温度センサ102c、103c、110c〜115cの検出結果に基づいて、IGBT102a、103a、110a〜115aのオープン故障を判定し、判定結果を制御回路14に伝達する回路である。オープン故障判定回路13は、温度センサ102c、103c、110c〜115cにそれぞれ接続されている。また、制御回路14に接続されている。
制御回路14は、外部から入力される指令、オープン故障判定回路13の判定結果に基づいて、駆動回路12を介して昇圧コンバータ回路10、3相インバータ回路11を制御する回路である。具体的には、IGBT102a、103a、110a〜115aのスイッチングを制御する回路である。制御回路14は、駆動回路12に接続されている。また、オープン故障判定回路13に接続されている。
次に、図1を参照してモータ制御装置の動作について説明する。図1において、制御回路14は、外部から入力される指令に基づいてIGBT102a、103a、110a〜115aのスイッチングを制御するための駆動信号を出力する。具体的には、PWM信号を出力する。駆動回路12は、制御回路14から入力される駆動信号に基づいてIGBT102a、103a、110a〜115aをスイッチングする。これにより、IGBT102a、103aがスイッチングし、平滑コンデンサ100によって平滑されたバッテリB1の直流電圧が昇圧される。また、IGBT110a〜115aがスイッチングし、平滑コンデンサ104によって平滑された昇圧された直流電圧が3相交流電圧に変換され、3相交流モータM1に供給される。つまり、直流電力が交流電力に変換され、3相交流モータM1に供給される。
次に、図1及び図2を参照してIGBTのオープン故障検出動作について詳細に説明する。ここで、図2は、図1のモータ制御装置におけるIGBTのオープン故障検出動作を説明するためのフローチャートである。
図1に示すオープン故障判定回路13は、温度センサ102c、103c、110c〜115cの検出したIGBT102a、103a、110a〜115aの温度を取り込む(ステップS100)。そして、IGBT間の温度差が予め設定されているオープン故障判定温度差より大きいか否かを判断する(ステップS101)。ここで、オープン故障判定温度差は、予め実測又は計算した、正常動作時のIGBTとオープン故障時のIGBTの温度差に設定されている。
ステップS101において、IGBT間の温度差がオープン故障判定温度差より大きいとき、オープン故障判定回路13は、温度が低いIGBTがオープン故障していると判定し、その旨を制御回路14に伝達する。制御回路14は、オープン故障していると判定された温度が低いIGBTの駆動を停止する(ステップS102)。
一方、ステップS101において、IGBT間の温度差がオープン故障判定温度差以下であるとき、オープン故障判定回路13は、いずれのIGBTもオープン故障していないと判定し、その旨を制御回路14に伝達する。制御回路14は、オープン故障していないと判定されたIGBTの駆動を継続する(ステップS103)。
例えば、オープン故障判定回路13は、IGBT110aとIGBT111aの温度差が、オープン故障判定温度差より大きいか否かを判断する。そして、この温度差がオープン故障判定温度差より大きいとき、IGBT110aとIGBT111aのうち、温度が低いIGBTがオープン故障していると判定し、その旨を制御回路14に伝達する。制御回路14は、オープン故障しているIGBTの駆動を停止する。同様の判断を全てのIGBT間で行い、オープン故障の判定し、オープン故障している
IGBTの駆動を停止する。
IGBTの駆動を停止する。
最後に、効果について説明する。第1実施形態によれば、IGBTがオープン故障とすると、電流が流れなくなり、オープン故障したIGBTの温度が変化する。そのため、IGBTの温度を比較し、比較結果に基づいて判定することで、IGBTのオープン故障を確実に判定することができる。従って、車両に搭載されたモータ制御装置1において、電流がダイオードを介して還流しても、それに影響されることなく、IGBTのオープン故障を検出することができる。
また、第1実施形態によれば、IGBTがオープン故障とすると、オープン故障したIGBTの温度が、他のIGBTの温度と異なることとなる。そのため、IGBTの温度をIGBT相互(トランジスタ相互)で比較することで、IGBTのオープン故障を確実に判定し、検出することができる。
さらに、第1実施形態によれば、IGBTがオープン故障とすると、オープン故障したIGBTの温度が、他のIGBTの温度より低くなる。そのため、IGBT間(トランジスタ間)の温度差がオープン故障判定温度差より大きいとき、温度の低いIGBTがオープン故障していると判定することで、IGBTのオープン故障をより確実に判定し、検出することができる。
加えて、第1実施形態によれば、温度センサ102c、103c、110c〜115cは、IGBT102a、103a、110a〜115aを構成するチップに、IGBT102a、103a、110a〜115aと一体に形成されている。そのため、IGBT102a、103a、110a〜115aの温度を精度よく検出することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のモータ制御装置について説明する。
次に、第2実施形態のモータ制御装置について説明する。
まず、図3を参照してモータ制御装置の構成について説明する。ここで、図3は、第2実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。
図3示すように、モータ制御装置2は、昇圧コンバータ回路20と、3相インバータ回路21と、温度センサ26(第3温度センサ)と、駆動回路22と、オープン故障判定回路23(オープン故障判定手段)、制御回路24とを備えている。昇圧コンバータ回路20、3相インバータ回路21、駆動回路22、制御回路24は、第1実施形態の昇圧コンバータ回路10と、3相インバータ回路11と、駆動回路12と、制御回路14と同一構成である。
温度センサ26は、スイッチング素子202、203、210〜215が固定された冷却器25の温度を検出する素子である。温度センサ26は冷却器25に固定され、オープン故障判定回路23に接続されている。
オープン故障判定回路23は、温度センサ202c、203c、210c〜215c、26の検出結果に基づいて、IGBT202a、203a、210a〜215aのオープン故障を判定し、判定結果を制御回路24に伝達する回路である。オープン故障判定回路23は、温度センサ202c、203c、210c〜215c、26にそれぞれ接続されている。また、制御回路24に接続されている。
次に、図3及び図4を参照してIGBTのオープン故障検出動作について詳細に説明する。ここで、図4は、図3のモータ制御装置におけるIGBTのオープン故障検出動作を説明するためのフローチャートである。
図3に示すオープン故障判定回路23は、温度センサ26の検出した冷却器25の温度を取り込む(ステップS200)。そして、冷却器25の温度に基づいて、予め設定されているオープン故障判定温度を変化させる(ステップS201)。ここで、オープン故障判定温度は、予め実測又は計算した、冷却器25の温度が所定温度のときの正常動作時のIGBTの温度と、オープン故障時のIGBTの温度を判定できる値に設定されている。冷却器25の温度がオープン故障判定温度の設定基準となる所定温度より上昇したとき、オープン故障判定温度を上昇させる。冷却器25の温度がオープン故障判定温度の設定基準となる所定温度より下降したとき、オープン故障判定温度を下降させる。
その後、オープン故障判定回路23は、温度センサ202c、203c、210c〜215cの検出したIGBT202a、203a、210a〜215aの温度を取り込む(ステップS202)。そして、IGBTの温度をオープン故障判定温度と比較し、IGBTの温度がオープン故障判定温度より低いか否かを判断する(ステップS203)。
ステップS203において、IGBTの温度がオープン故障判定温度より低いとき、オープン故障判定回路23は、当該IGBTがオープン故障していると判定し、その旨を制御回路24に伝達する。制御回路24は、オープン故障していると判定された当該IGBTの駆動を停止する(ステップS204)。
一方、ステップS203において、IGBTの温度がオープン故障判定温度以上であるとき、オープン故障判定回路23は、当該IGBTはオープン故障していないと判定し、その旨を制御回路24に伝達する。制御回路24は、当該IGBTの駆動を継続する(ステップS205)。
例えば、オープン故障判定回路23は、冷却器25の温度に基づいて、予め設定されているオープン故障判定温度を変化させる。そして、IGBT210aの温度が、オープン故障判定温度より低いか否かを判断する。IGBT210aの温度がオープン故障判定温度より低いとき、オープン故障判定回路23は、IGBT210aがオープン故障していると判定し、その旨を制御回路24に伝達する。制御回路24は、オープン故障しているIGBT210aの駆動を停止する。同様の判断を全てのIGBTで行い、オープン故障の判定し、オープン故障しているIGBTの駆動を停止する。
最後に、効果について説明する。第2実施形態によれば、IGBTがオープン故障とすると、オープン故障したIGBTの温度が変化する。そのため、IGBTの温度をオープン故障判定温度と比較し、比較結果に基づいて判定することで、IGBTのオープン故障を確実に判定し、検出することができる。
また、第2実施形態によれば、IGBTがオープン故障すると、オープン故障したIGBTの温度が低下する。そのため、IGBTの温度がオープン故障判定温度より低いとき、オープン故障していると判定することで、IGBTのオープン故障をより確実に判定し、検出することができる。
さらに、第2実施形態によれば、冷却器25の温度に基づいてオープン故障判定温度を変化させる。そのため、冷却の影響を考慮して、IGBTのオープン故障を判定することができる。そのため、判定の精度を向上させることができる。
加えて、第2実施形態によれば、冷却器25の温度がオープン故障判定温度の設定基準となる所定温度より上昇したとき、オープン故障判定温度を上昇させる。冷却器25の温度がオープン故障判定温度の設定基準となる所定温度より下降したとき、オープン故障判定温度を下降させる。そのため、判定の精度をより向上させることができる。
なお、第2実施形態では、冷却器25の温度に基づいてオープン故障判定温度を変更している例を挙げているが、これに限られるものではない。例えば、冷却水の温度を検出する温度センサを設け、この温度センサの検出した冷却水の温度に基づいてオープン故障判定温度を変更してもよい。また、スイッチング素子202、203、210〜215の周囲温度を検出する温度センサ(第2温度センサ)を設け、この温度センサの検出したスイッチング素子202、203、210〜215の周囲温度に基づいてオープン故障判定温度を変更してもよい。いずれの場合においても、同様の効果を得ることができる。
1、2・・・モータ制御装置(電力変換装置)、10、20・・・昇圧コンバータ回路、100、200・・・平滑コンデンサ、101、201・・・コイル、102、103、202、203・・・スイッチング素子、102a、103a、202a、203a・・・IGBT(トランジスタ)、102b、103b、202b、203b・・・ダイオード、102c、103c、202c、203c・・・温度センサ(第1温度センサ)、104、204・・・平滑コンデンサ、11、21・・・3相インバータ回路、110〜115、210〜215・・・スイッチング素子、110a〜115a、210a〜215a・・・IGBT(トランジスタ)、110b〜115b、210b〜215b・・・ダイオード、110c〜115c、210c〜215c・・・温度センサ(第1温度センサ)、12、22・・・駆動回路、13、23・・・オープン故障判定回路(オープン故障判定手段)、14、24・・・制御回路、15、25・・・冷却器、26・・・温度センサ(第3温度センサ)、B1、B2・・・バッテリ、M1、M2・・・3相交流モータ
Claims (12)
- トランジスタと、前記トランジスタに並列接続されるダイオードと、を有する複数のスイッチング素子と、
前記スイッチング素子を駆動する駆動回路と、
前記駆動回路を介して前記スイッチング素子の駆動を制御する制御回路と、
を備えた電力変換装置において、
前記トランジスタの温度を検出する第1温度センサと、
前記第1温度センサの検出した前記トランジスタの温度を比較し、比較結果に基づいて前記トランジスタのオープン故障を判定するオープン故障判定手段と、
を有することを特徴とする電力変換装置。 - 前記オープン故障判定手段は、前記トランジスタの温度を前記トランジスタ相互で比較し、比較結果に基づいて前記トランジスタのオープン故障を判定することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記オープン故障判定手段は、前記トランジスタ間の温度差がオープン故障判定温度差より大きいとき、温度の低い前記トランジスタがオープン故障していると判定することを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
- 前記オープン故障判定手段は、前記トランジスタの温度をオープン故障判定温度と比較し、比較結果に基づいて前記トランジスタのオープン故障を判定することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記オープン故障判定手段は、前記トランジスタの温度が前記オープン故障判定温度より低いとき、オープン故障していると判定することを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
- 前記スイッチング素子の周囲温度を検出する第2温度センサを有し、
前記オープン故障判定手段は、前記第2温度センサの検出した前記スイッチング素子の周囲温度に基づいて前記オープン故障判定温度を変化させることを特徴とする請求項4又は5のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記オープン故障判定手段は、前記スイッチング素子の周囲温度が上昇したとき、前記オープン故障判定温度を上昇させ、前記スイッチング素子の周囲温度が下降したとき、前記オープン故障判定温度を下降させることを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
- 前記スイッチング素子に当接し、冷媒が流通して前記スイッチング素子を冷却する冷却器と、
前記冷媒又は前記冷却器の温度を検出する第3温度センサと、
を有し、
前記オープン故障判定手段は、前記第3温度センサの検出した前記冷媒又は前記冷却器の温度に基づいて前記オープン故障判定温度を変化させることを特徴とする請求項4又は5のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記オープン故障判定手段は、前記冷媒又は前記冷却器の温度が上昇したとき、前記オープン故障判定温度を上昇させ、前記冷媒又は前記冷却器の温度が下降したとき、前記オープン故障判定温度を下降させることを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。
- 前記第1温度センサは、前記トランジスタと一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記制御回路は、前記オープン故障判定手段が、前記トランジスタがオープン故障していると判定したとき、オープン故障している前記トランジスタの駆動を停止することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 車両に搭載され、電力を変換することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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