JP2011008703A - 透過型入力装置および前記透過型入力装置を使用した表示装置ならびに、透過型入力装置の製造方法 - Google Patents

透過型入力装置および前記透過型入力装置を使用した表示装置ならびに、透過型入力装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 導電層を有する基板とシートが対向する透過型入力装置において、表示装置の前方に配置したときに、光の干渉による表示画像の劣化を抑制できる透過型入力装置を提供する。
【解決手段】カラー液晶表示装置10の前方に配置される透過型入力装置30は、透光性の基板31と透光性のシート32が対向している。基板31の対向面31aに、頂部41と底部42がエッジ形状の凹凸40が形成され、その上に接着剤層34を介してITOなどの透光性の導電層35が形成されている。接着剤層34を介在させた導電層35の凹凸50は緩やかな曲面形状である。緩やかな曲面の凹凸50によって、ニュートンリングによる干渉縞の発生を抑制でき、またカラーフィルター18と重ねられたことに起因するモアレの発生を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、透光性の基板と透光性のシートが重ねられ、前記基板と前記シートのそれぞれの対向面に形成された透光性の導電層が空気層を介して対向している透光型入力装置に係り、特に、表示特性を向上させることができる透過型入力装置および前記透過型入力装置を使用した表示装置ならびに、透過型入力装置の製造方法に関する。
以下の特許文献1と2には、光を透過する透過型入力装置が開示されている。この透過型入力装置は、タッチパネルと称されるものであり、液晶表示装置の前方に配置される。透過型入力装置は、透光性の基板と透光性のシートが空気層を介して対向しており、基板とシートのそれぞれの対向面に透光性の導電層が形成されている。基板とシートの一方に形成された導電層がX方向の抵抗体で、他方の導電層がY方向の抵抗体である。シートの一部が押されて、シート側の導電層が基板側の導電層に接触したときに、その接触箇所におけるX方向の抵抗値の分割値とY方向の抵抗値の分割値を測定することで、シートを押圧した場所がX−Y座標上で特定される。
前記透過型入力装置において、シートの一部を押して基板に接触させると、シートが凹形状に湾曲するが、この湾曲部分で基板とシートとの間に空気層が介在しているために、いわゆるニュートンリングと称される同心円状の光の干渉縞が発生し、表示装置の表示品質が低下する問題がある。
特許文献1と特許文献2に記載された透過型入力装置は、基板の対向面に微細な凹凸を形成している。シートが押されたときに、基板とシートとの間に微細な凹凸に起因する目視で識別できない程度の微細な干渉縞を発生させることで、目に見えるような大きなニュートンリングの干渉縞の発生を抑制しようというものである。また、基板の対向面に形成された凹凸を、その頂部と底部が互いに平行に直線状に延びる構造とすることで、点在する凹凸を形成したときのようなレンズ効果による画像のボケや、ぎらつき感の発生を防止できるようにしている。
特開2005−18726号公報 特開2008−305212号公報
一方において、特許文献1と2に記載されているように、基板の対向面に微細な凹凸を有する透過型入力装置をカラー液晶表示装置の前方に配置すると、カラー液晶表示装置に設けられているカラーフィルターと、前記基板の対向面に形成された凹凸とで、モアレを発生しやすくなるという新たな課題が生じる。
カラーフィルターは、R(赤)、G(緑)、B(青)の色相のフィルター要素が液晶表示装置の画素に対応して規則的に並んでおり、基板の対向面に形成される凹凸も、フィルター要素と同等の微細なピッチで規則的に並んでいる。モアレは、フィルター要素の配列周期と凹凸の配列周期のズレによって発生する干渉縞である。この干渉縞は微細なピッチで現れるものであるが、背面照明の輝度が高く鮮やかな表示を実現しようとするカラー液晶表示装置においては、特にモアレが目立ちやすくなる。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、基板の対向面に凹凸を形成してシートが押圧されたときのニュートンリングによる干渉縞を目立ちにくくし、しかも、モアレの発生を抑制できる透過型入力装置を提供することを目的としている。
また、本発明は、カラーフィルターを備えた液晶表示装置と透過型入力装置を備えて、良質な表示特性を得ることができる表示装置を提供することを目的としている。
さらに、本発明は、転写接着法を使用して透過型入力装置を容易に製造できる透過型入力装置の製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、互いに対向する透光性の基板および透光性で可撓性のシートと、前記基板の対向面と前記シートの対向面のそれぞれに形成されて空気層を介して対向する透光性の導電層と、を有する透過型入力装置において、
前記基板の対向面に、頂部と底部が交互に繰り返す凹凸が形成され、前記対向面に樹脂層を介して前記導電層が積層され、前記導電層の表面が前記対向面の前記凹凸に倣う凹凸形状とされており、
前記対向面の前記凹凸の頂部よりも、前記導電層の表面の凹凸の頂部の方が曲率が小さいことを特徴とするものである。
本発明の透過型入力装置は、前記導電層が抵抗膜として機能し、抵抗式のタッチパネルとして使用されるものである。あるいは、基板に形成される導電層とシートに形成される導電層の一方がX方向に延びる多数の帯状の電極で、他方がY方向に延びる多数の帯状の電極であって、シートが押されたときに互いに接触して導通した電極を特定することで、X−Y座標上での押圧位置が特定されるものであってもよい。
本発明の透過型入力装置は、基板に設けられた凹凸により、シートが押されて凹状に変形したときのいわゆるニュートンリングの干渉縞の発生を抑制でき、また電極の表面の凹凸の頂部の曲率を小さくすることで、モアレの発生を抑制しやすくなる。
本発明は、前記対向面の前記凹凸の底部よりも、前記導電層の表面の凹凸の底部の方が曲率が小さいことが好ましい。
さらに本発明は、前記対向面の前記凹凸の頂部と底部との高さの差よりも、前記導電層の表面の凹凸の頂部と底部の高さの差の方が小さいものが好ましい。
前記樹脂層は、前記導電層を前記対向面に固定する接着剤層である。ただし、前記樹脂層が電極を接着するための接着剤層と別のものであり、または前記樹脂層と接着剤層とが重ねられて使用されてもよい。
さらに、本発明は、前記樹脂層と前記基板との屈性率の差が、空気層と基板との屈折率の差よりも小さい。
本発明は、前記対向面の前記凹凸は、隣り合う頂部と隣り合う底部が、互いに平行で直線的に延びているものが好ましい。
次に本発明の表示装置は、カラーフィルターを有する液晶表示装置の画面の前方に、前記いずれかに記載の透過型入力装置が配置されていることを特徴とするものである。
この表示装置では、カラーフィルターが、隣り合う行において画素の位置がずれる配列であっても、モアレの発生を抑制しやすい。
次に、本発明は、互いに対向する透光性の基板および透光性で可撓性のシートと、前記基板の対向面と前記シートの対向面のそれぞれに形成されて空気層を介して対向する透光性の導電層と、を有する透過型入力装置の製造方法において、
基材シートに前記導電層と接着剤層とが積層された転写シートを使用し、頂部と底部が交互に繰り返す凹凸が形成された前記基板の前記対向面に、前記接着剤層が対面するように前記転写シートを重ね、前記対向面に前記接着剤を介して前記導電層を接着した後に、前記基材シートを前記導電層から剥離して、
前記導電層の表面を前記対向面の前記凹凸に倣う凹凸形状とするとともに、前記対向面の前記凹凸の頂部よりも、前記導電層の表面の凹凸の頂部の曲率を小さくし、
その後に、前記基板と前記シートとを積層することを特徴とするものである。
この場合に、前記基材シートの厚さ寸法が、前記対向面の凹凸の頂部と底部との差よりも大きいものが好ましい。
本発明の透過型入力装置の製造方法は、導電層を接着剤で基板の凹凸に接着する転写法を用いて、基板の対向面の凹凸よりも緩やかな凹凸表面を持つ導電層を形成することが可能になる。
本発明の透過型入力装置およびこれを使用した表示装置は、シートを押したときのいわゆるニュートンリングの干渉縞を抑制でき、さらにカラーフィルターと基板の凹凸とを重ねたことに起因するモアレの発生を抑制できるようになる。
また本発明の透過型入力装置の製造方法は、基板の対向面に緩やかな凹凸の導電層を容易に形成できるようになる。
本発明の実施の形態として、カラー液晶表示装置と透過型入力装置とが重ねられた表示装置を示す断面図、 透過型入力装置の検知動作を示す説明図、 透過型入力装置の基板の対向面を拡大して示す斜視図、 カラーフィルターと、基板の凹凸との配置の一例を示す説明図、 透過型入力装置の製造方法の一工程を示す拡大断面図、 透過型入力装置の製造方法の一工程を示す拡大断面図、 透過型入力装置の基板の拡大断面図、 実施例を説明するための透過型入力装置の基板の拡大断面図、
図1に示す表示装置1は、透過型のカラー液晶表示装置10と、その表示側の前方に設けられた透過型入力装置30を有している。図1では、カラー液晶表示装置10と透過型入力装置30との間に隙間が形成されているが、実際はほとんど隙間なく密着している。カラー液晶表示装置10の背部には背面型照明装置2が設けられている。この背面型照明装置2は、発光ダイオードや陰極管などの光源と、光源からの光をカラー液晶表示装置10の背部に導く導光体とで構成されている。
なお、表示装置1としては、カラー液晶表示装置10と透過型入力装置30との間に、表面型照明装置が設けられ、カラー液晶表示装置10の背部に反射面が設けられているものであってもよい。表面型照明装置は、カラー液晶表示装置10と透過型入力装置30との間に配置された導光体と、導光体の側方に配置された光源とを有している。光源から発せられた光は導光体によってカラー液晶表示装置10の前方に導かれる。導光体の表面などに形成されたレンズ構造によって、光がカラー液晶表示装置10に向けて与えられ、前記反射面で反射され、反射光が、カラー液晶表示装置10と透過型入力装置30を透過するものである。
カラー液晶表示装置10と透過型入力装置30は、透光性の部材で構成されている。本明細書での透光性とは、可視光線透過率が90%以上のいわゆる透明のみならず、可視光線透過率が60%以上程度の半透明状態を含む概念である。
カラー液晶表示装置10は、下部基板11と上部基板12が透光性であり、ガラスまたは合成樹脂で形成されている。下部基板11の縁部と上部基板12の縁部との間に粘着層13が設けられて、下部基板11と上部基板12との隙間が周囲の全周において密着されている。
下部基板11の背面には偏光フィルター14が設けられ、下部基板11の表面には透光性の下部電極15と配向膜16が設けられている。上部基板12の表面には偏光フィルター17が設けられ、背面には、カラーフィルター18と透光性の上部電極19と配向膜21が積層されて形成されている。下部基板11の上に形成された配向膜16と上部基板12の下に形成された配向膜21との間に液晶層22が設けられている。
下部電極15と上部電極19は、ITO(Indium Tin Oxide)などの透光性の導電性材料によって、複数条の帯状パターンで形成されている。下部電極15と上部電極19は互いに直交して形成されている。下部電極15と上部電極19とのそれぞれの交点が画素を構成している。なお、アクティブ駆動のカラー液晶表示装置10では、画素の部分に薄膜トランジスタによるスイッチング素子が設けられる。
図4は、カラーフィルター18を拡大して示している。カラーフィルター18は、液晶表示装置のそれぞれの画素を覆うR(赤)、G(緑)、B(青)の色相のフィルター要素が配列して構成されている。カラーフィルター18は、R、G、Bの色相のフィルター要素が横方向に順番に並ぶ行を有し、この行が縦方向に複数列重なって配列している。縦方向に隣接する行どうしでは、フィルター要素が横方向へ0.5ピッチずつ位置ずれしている。フィルター要素および画素を図4のように0.5ピッチずれるように配列すると、電極から各画素へ送る駆動電力の配線抵抗を低減でき、液晶の駆動効率を高くすることができる。
透過型入力装置30は、いわゆるタッチパネルと称されるものである。図1に示すように、透過型入力装置30は、ポリカーボネートなどの透光性の合成樹脂材料で形成された基板31と、その表面に配置されたPET(ポリエチレンテレフタレート)などの透光性で可撓性の合成樹脂材料で形成されたシート32とを有している。基板31とシート32は、カラー液晶表示装置10の表示画面の全域を覆う大きさに形成されている。基板31の縁部とシート32の縁部の間にスペーサ33が設けられており、基板31とシート32との間隔が保たれている。縁部以外の領域においても、基板31の上に微小なスペーサが間隔を空けて設けられ、基板31とシート32との間隔が保たれている。
基板31の対向面31aには、樹脂層として接着剤層34が設けられ、この接着剤層34を介して下側導電層35が固定されている。接着剤層34と下側導電層35は透光性であり、接着剤層34はアクリル樹脂系の接着性樹脂で形成されている。下側導電層35はITOなどの透明導電性材料で形成されている。シート32の対向面32aには上側導電層36が形成されている。上側導電層36はITOなどの透明導電性材料で形成されており、シート32の対向面32aにスパッタまたはコーティングなどの手段で形成されている。
図1に示すように、基板31に設けられた下側導電層35と、シート32に設けられた上側導電層36との間に空気層37が形成されている。
図2は、透過型入力装置30の検知動作の原理を示している。下側導電層35の両端に、銀ペーストなどで形成された電極層38a,38bが設けられ、上側導電層36の両側に電極層39a,39bが設けられている。下側導電層35は電極層38a,38b間で一定の抵抗値を有し、上側導電層36は電極層39a,39b間で一定の抵抗値を有している。
動作時には、電極層38a,38b間に電圧が印加され、それとは別のタイミングで電極層39a,39b間に電圧が印加される。シート32が押されて、P点で上側導電層36と下側導電層35とが接触すると、下側導電層35をX方向に分割した抵抗値に対応する電圧が電極層39a,39bから得られ、上側導電層36をY方向に分割した抵抗値に対応する電圧が電極層38a,38bから得られる。これによりP点のX−Y座標上の位置が検知される。
図1と図3および図5ないし図7に示すように、基板31の対向面31aには凹凸40が形成されている。基板31は、ポリカーボネートなどの樹脂材料を溶融状態で金型内に射出することで形成され、この射出成形の際に前記凹凸40が同時に且つ一体に成形される。
図1と図7などに示すように、凹凸40は、頂部41と底部42が交互に繰り返している。頂部41と底部42は、きわめて大きな曲率(ほぼ無限大の曲率)で形成されており、実質的なエッジ形状である。頂部41と底部42との間は平面形状の傾斜面43であり、凹凸40の断面形状は三角形である。図示する実施の形態では断面形状が正三角形であるが、必ずしも正三角形でなくてもよい。図3に示すように、頂部41と底部42は互いに平行で直線状に延びている。図4には、カラーフィルター18を構成するフィルター要素の配列と、凹凸40の配列との関係が示されている。フィルター要素の配列方向に対して、凹凸40の頂部41と底部42が斜めに延びている。
図1では、基板31の厚さ寸法と、凹凸40の頂部41と底部42との高さの差H2とが2:1または3:1程度の比で図示されているが、実際には、基板31の厚さ寸法に対して前記高さの差H2はきわめて小さい。基板31の厚さ寸法が、0.3〜3mm程度であるのに対し、頂部41と底部42との高さの差H2は、0.1ないし10μm程度である。また、頂部41のピッチは100〜5000μm程度である。
図1と図3および図7に示すように、下側導電層35は、接着剤層34を介して基板31の対向面31aに固定されている。基板31に形成された凹凸40の谷部に接着剤層34が埋められ、下側導電層35の表面に、前記凹凸40に倣う形状の凹凸50が形成されている。下側導電層35の凹凸50の頂部51は、前記凹凸40の頂部41を覆う位置に形成され、凹凸50の底部52は、前記凹凸40の底部42を覆う位置に形成されている。
下側導電層35に形成される凹凸50の頂部51のピッチおよび底部52のピッチは、対向面31aに形成された凹凸40の頂部41のピッチと底部42のピッチと同じである。図7に示すように、下側導電層35の表面の凹凸50の頂部51の曲率R1は、対向面31aに形成された凹凸40の頂部41の曲率R2よりも大きい。すなわち凹凸40の頂部41がエッジ形状であるのに対し、凹凸50の頂部51は緩やかな曲面となっている。
同様に、下側導電層35の表面の凹凸50の底部52の曲率は、凹凸40の底部42の曲率よりも大きい。また、下側導電層35の表面の凹凸50の頂部51と底部52とを結ぶ側面53は、曲面形状の頂部51と底部52とを結ぶ緩やかな曲面形状である。
図7に示すように、下側導電層35の表面の凹凸50の頂部51と底部52との高さの差H1は、凹凸40の頂部41と底部42との高さの差H2よりも小さい。
この表示装置1は、カラー液晶表示装置10が駆動され、背面型照明装置2が点灯し、あるいは表面型照明装置が点灯して、カラー液晶表示装置10の画像が明るく表示される。この表示状態は、透過型入力装置30を透過して、その前方から目視することができる。
この表示状態において、透過型入力装置30のシート32のいずれかの箇所が押されて、上側導電層36と下側導電層35とが接触すると、図2において説明した抵抗値の分割の原理によって、押圧点PのX−Y座標上の位置を検知することができる。
透過型入力装置30の基板31と接着剤層34と下側導電層35の互いの屈性率の差は、これらと空気層37の屈折率の差よりも小さい。すなわち、基板31と空気層37の屈折率の差よりも、基板31と接着剤層34の屈折率の差の方が小さい。また、基板31と空気層37の屈折率の差よりも、基板31と下側導電層35の屈折率の差の方が小さい。よって、空気層37の屈性率を基準としたときに、基板31と接着剤層34および下側導電層35は屈折率が互いに近似しており、光学的にほぼ一体として見ることができる。
また、基板31の対向面31aに形成された凹凸40の頂部41と底部42は曲率がきわめて大きいエッジ形状であるが、空気層37との境界部である下側導電層35の表面の凹凸50の頂部51と底部52は曲率が小さく緩い湾曲形状である。
シート32の一部がP点で押圧されると、その部分でシート32が撓むが、空気層37との境界面が微細なピッチの凹凸50であるため、それぞれの凹凸50とシート32との間に微細な干渉が生じ、いわゆるニュートンリングの干渉縞が大きく目立つように現れるのを抑制できる。図3に示すように、凹凸50は、頂部51と底部52が、互いに平行で直線状に延びているため、細かな点状の凹凸を形成した場合と比較して、レンズ効果による画像のボケやぎらつき感が発生しにくい。
図4に示すように、互いに微細で且つ規則的なパターンであるR、G、Bのフィルター要素と、凹凸40とが重なっている。しかし、空気層37との境界面である凹凸50の表面が、頂部51と底部52がエッジ形状ではなく緩い曲面であるためにモアレの発生を抑制できる。すなわち、配列ピッチが相違する2つの規則的な模様が重なると、規則的な模様の周期のずれに基づいてモアレが発生するが、凹凸50の頂部51と底部52が曲面形状であり、凹凸50の頂部51と底部52が光学的に鮮明でないために、規則的な模様に周期のずれに起因するモアレが鮮明に現れにくくなる。
図4に示すように、カラーフィルター18のR、G、Bのフィルター要素が、列ごとに0.5ピッチずつ位置ずれしている場合に、従来は、凹凸40の傾斜の向きをどの方向に合わせても、モアレを防止するのは困難とされていたが、この実施の形態のように、空気層37との境界面である凹凸50の頂部51と底部52を緩やかな曲面とすることで、モアレを抑制しやすくなる。
そのため、カラー液晶表示装置10の画像を常に鮮明に見ることができ、またシート32の一部を押して座標位置の入力を行う際に、ニュートンリングが生じにくくなる。
次に、前記透過型入力装置30の製造方法を説明する。
基板31は、溶融樹脂を金型に射出して成形する。このとき金型のキャビティの内面形状によって、基板31の対向面31aに凹凸40が形成される。射出成形で基板31を形成することで、凹凸40の形状を正確に決めることができる。したがって、頂部41と底部42の形状が精密に決められ、またバリなどが生じにくくなる。なお、前記凹凸40を、金型で基板31をプレスして形成することも可能である。
図5には、転写シート60が示されている。転写シート60は、絶縁性の合成樹脂で形成された基材シート61を有している。基材シート61の下面にITOによる下側導電層35が積層され、さらにその下側に接着剤層34が積層されている。接着剤層34は例えばアクリル系であり、紫外線硬化型のものが好ましく使用される。また、接着剤層34の表面は保護シート62で覆われている。
ITOで形成された下側導電層35の厚さ寸法Taは、凹凸40の頂部41と底部42との高さの差H2よりも小さく、好ましくは厚さ寸法TaがH2の1/2以下である。例えば、前記高さの差H2が2〜5μmであり、下側導電層35の厚さ寸法Taが0.5〜1.5μm程度である。接着剤層34の厚さ寸法Tbは、前記高さの差H2の2/3以上で4/3以下が好ましく、厚さ寸法Tbは、例えば2〜6μm程度である。
ここで、接着剤層34と下側導電層35を基板31に転写する際に、凹凸40に対して凹凸50を緩やかにするために、基材シート61の厚さ寸法Tcが、前記高さの差H2よりも大きいことが必要であり、好ましくは厚さ寸法TcがH2の10倍以上である。例えば、基材シート61の厚さ寸法Tcは、30〜60μmである。
図5に示すように、保護シート62を剥離して、接着剤層34を露出させ、図6に示すように、接着剤層34を、基板31の対向面31aに形成されている凹凸40に押し付ける。接着剤層34を、凹凸40の谷部の内部に隙間なく充填させると、下側導電層35の表面に、凹凸40の形状に倣って凹凸50が形成される。
図6に示すように、転写シート60の基材シート61の厚さ寸法Tcが大きく、下側導電層35の硬度が接着剤層34の硬度よりも高いため、その表面に設けられている下側導電層35の表面に、エッジを有する凹凸40よりも緩い曲面形状の頂部51と底部52を有する凹凸50が形成される。
基材シート61を基板31に十分に押し付けた状態で、紫外線によって接着剤を硬化させる。図6に示すように、基材シート61を下側導電層35から剥離させると、図7に示すように、対向面31aに下側導電層35が設けられた基板31を製造できる。
この基板31と、上側導電層36を有するシート32を、スペーサ33を介して重ねることで、透過型入力装置30を製造することができる。
透過型入力装置30を試作して、ニュートンリングとモアレの発生状態を調べた。試作した透過型入力装置30の基板31の断面を図8に模式的に示す。
使用した転写シート60は、ITOで形成した下側導電層35の厚さ寸法Taが0.7μm、接着剤層34の厚さ寸法が3μm、基材シート61の厚さTcが50μmのものを使用した。
基板31は凹凸40の頂部41と底部42の高さの差H2を3.14μmとし、頂部41のピッチPおよび底部42のピッチPを400μmとした。
転写シート60の接着剤層34を基板31の凹凸40に押し付けて凹凸40の表面に接着剤層34を介して下側導電層35を固着させた。このとき、基材シート61を基板31に押し付ける押圧力を段階的に変化させて、下側導電層35の表面の凹凸50の頂部51と底部52の高さの差H1が、0.1μmから1.5μmまで10段階で変化するものを試作した。
図8に示す基板31を有する透過型入力装置30をカラー液晶表示装置10の前方に設置し、シート32を押したときのニュートンリングによる干渉縞の発生と、カラーフィルターとの関係により生じるモアレの発生について視覚による検査を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2011008703
上記表から明らかなように、凹凸50の頂部51と底部52との高さの差H1を小さくしていくと、頂部51と底部52の曲率が小さくなり、その結果、ニュートンリングによる干渉縞の発生を抑制する能力が低下していく。逆に、凹凸50の頂部51と底部52との高さの差H2を小さくしていくと、頂部51と底部52の曲率が大きくなり、その結果、凹凸50の光学的な境界が明確になって、カラーフィルターとの間でモアレの干渉を発生しやすくなる。
表1から、ニュートンリングによる干渉縞とモアレの干渉の双方を発生しにくくするために、凹凸50の頂部51と底部52との高さの差H1が0.2μmから0.7μmの間にあることが好ましく、0.4μmから0.6μmの間にあることがさらに好ましい。
また、凹凸50の頂部51と底部52の高さの差H1と凹部40の頂部41と底部42の高さの差H2との比であるH1/H2は、0.063から0.23の間であることが好ましく、0.12から0.2の間であることがさらに好ましい。
1 表示装置
2 背面型照明装置
10 カラー液晶表示装置
11 下部基板
12 上部基板
18 カラーフィルター
30 透過型入力装置
31 基板
31a 対向面
32 シート
32a 対向面
34 接着剤層(樹脂層)
35 下側導電層
36 上側導電層
40 凹凸
41 頂部
42 底部
50 凹凸
51 頂部
52 底部
60 転写シート
61 基材シート

Claims (10)

  1. 互いに対向する透光性の基板および透光性で可撓性のシートと、前記基板の対向面と前記シートの対向面のそれぞれに形成されて空気層を介して対向する透光性の導電層と、を有する透過型入力装置において、
    前記基板の対向面に、頂部と底部が交互に繰り返す凹凸が形成され、前記対向面に樹脂層を介して前記導電層が積層され、前記導電層の表面が前記対向面の前記凹凸に倣う凹凸形状とされており、
    前記対向面の前記凹凸の頂部よりも、前記導電層の表面の凹凸の頂部の方が曲率が小さいことを特徴とする透過型入力装置。
  2. 前記対向面の前記凹凸の底部よりも、前記導電層の表面の凹凸の底部の方が曲率が小さい請求項1記載の透過型入力装置。
  3. 前記対向面の前記凹凸の頂部と底部との高さの差よりも、前記導電層の表面の凹凸の頂部と底部の高さの差の方が小さい請求項1または2記載の透過型入力装置。
  4. 前記樹脂層は、前記導電層を前記対向面に固定する接着剤層である請求項1ないし3のいずれかに記載の透過型入力装置。
  5. 前記樹脂層と前記基板との屈性率の差が、空気層と基板との屈折率の差よりも小さい請求項1ないし4のいずれかに記載の透過型入力装置。
  6. 前記対向面の前記凹凸は、隣り合う頂部と隣り合う底部が、互いに平行で直線的に延びている請求項1ないし5のいずれかに記載の透過型入力装置。
  7. カラーフィルターを有する液晶表示装置の画面の前方に請求項1ないし6のいずれかに記載の透過型入力装置が配置されていることを特徴とする表示装置。
  8. カラーフィルターは、隣り合う行において画素の位置がずれる配列である請求項7記載の表示装置。
  9. 互いに対向する透光性の基板および透光性で可撓性のシートと、前記基板の対向面と前記シートの対向面のそれぞれに形成されて空気層を介して対向する透光性の導電層と、を有する透過型入力装置の製造方法において、
    基材シートに前記導電層と接着剤層とが積層された転写シートを使用し、頂部と底部が交互に繰り返す凹凸が形成された前記基板の前記対向面に、前記接着剤層が対面するように前記転写シートを重ね、前記対向面に前記接着剤を介して前記導電層を接着した後に、前記基材シートを前記導電層から剥離して、
    前記導電層の表面を前記対向面の前記凹凸に倣う凹凸形状とするとともに、前記対向面の前記凹凸の頂部よりも、前記導電層の表面の頂部の曲率を小さくし、
    その後に、前記基板と前記シートとを積層することを特徴とする透過型入力装置の製造方法。
  10. 前記基材シートの厚さ寸法が、前記対向面の凹凸の頂部と底部との差よりも大きい請求項9記載の透過型入力装置の製造方法。
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