JP2011007436A - 調湿装置 - Google Patents
調湿装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011007436A JP2011007436A JP2009152147A JP2009152147A JP2011007436A JP 2011007436 A JP2011007436 A JP 2011007436A JP 2009152147 A JP2009152147 A JP 2009152147A JP 2009152147 A JP2009152147 A JP 2009152147A JP 2011007436 A JP2011007436 A JP 2011007436A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- adsorbent
- heat exchanger
- moisture
- adsorption heat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Central Air Conditioning (AREA)
Abstract
【課題】空気中の水分が吸着剤に大量に吸着されてドレン水が発生してしまうことを抑制する。
【解決手段】異常検出部(60)には、圧力センサ(60a,60b)で測定された圧力値が入力される。入力された圧力値により圧力差が算出され、空気が第1及び第2吸着熱交換器(51,52)を通過する際の圧力損失が算出される。異常検出部(60)では、圧力損失が所定の警戒ラインを越えたときに異常信号が出力される。この異常信号が出力されると、調湿装置(10)の運転動作が停止される。
【選択図】図2
【解決手段】異常検出部(60)には、圧力センサ(60a,60b)で測定された圧力値が入力される。入力された圧力値により圧力差が算出され、空気が第1及び第2吸着熱交換器(51,52)を通過する際の圧力損失が算出される。異常検出部(60)では、圧力損失が所定の警戒ラインを越えたときに異常信号が出力される。この異常信号が出力されると、調湿装置(10)の運転動作が停止される。
【選択図】図2
Description
本発明は、調湿装置に関するものである。
従来より、室外空気や室内空気を調湿し、調湿後の空気を室内へ供給する調湿装置が知られている。例えば、特許文献1には、吸着熱交換器を備えた調湿装置が開示されている。
特許文献1の調湿装置は、冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる冷媒回路を有している。冷媒回路には、圧縮機と、第1吸着熱交換器と、第2吸着熱交換器と、膨張弁と、四方切換弁とが接続されている。吸着熱交換器は、熱交換器の表面に吸着剤が担持されたものであり、水分の湿度調節を行うための吸着部材を構成している。
冷媒回路では、四方切換弁の設定に応じて冷媒の循環方向が可逆に切り換え可能となっている。調湿装置では、四方切換弁の設定が所定時間おきに切り換わることで、第1吸着熱交換器を高圧冷媒が流れて第2吸着熱交換器を低圧冷媒が流れる動作と、第1吸着熱交換器を低圧冷媒が流れて第2吸着熱交換器を高圧冷媒が流れる動作とが交互に行われる。
低圧冷媒を流れる方の吸着熱交換器(蒸発器)では、吸着剤に空気中の水分が吸着される。高圧冷媒を流れる方の吸着熱交換器(凝縮器又は放熱器)では、水分が吸着剤から脱離して空気に付与される。このように、各吸着熱交換器では、四方切換弁の切り換えに伴って、水分を吸着する動作(吸着動作)と、吸着した水分を空気中へ放出する動作(再生動作)とが交互に行われる。
この調湿装置は、各吸着熱交換器を通過した空気の一方を室内へ供給して他方を室外へ排出する。例えば、除湿運転中には、第1及び第2吸着熱交換器のうち蒸発器として動作する方を通過した空気が室内へ供給されて、凝縮器として動作する方を通過した空気が室外へ排出されるように、ケーシング内での空気の流通経路が設定される。この調湿装置では、このような空気の流通経路を複数のダンパの開閉動作によって切り換えるようにしている。
ここで、吸着熱交換器に担持される吸着剤としては、ゼオライトやシリカゲル等の無機材料を用いることが一般的であるが、本発明者は、水分の吸着性能をさらに向上させるために、有機高分子材料を用いることを考えた。具体的に、有機高分子材料を吸着剤として用いた場合には、吸着剤自身が吸湿することにより膨潤して放湿することにより収縮する。このように、有機高分子材料は、吸放湿時に体積変化することで、無機材料に比べてより多量の水分を吸放出することができ、水分の吸着性能を向上させることができる。
しかしながら、有機高分子材料を吸着剤として用いた場合には、吸着剤に吸着される水分量が多くなってケーシング内に大量のドレン水が発生してしまう。そのため、ケーシング内にドレンパンを設置するスペースを確保する必要があり、装置が大型化してしまうという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、空気中の水分が吸着剤に大量に吸着されてドレン水が発生してしまうことを抑制することにある。
上述した目的を達成するため、本発明は、吸着剤の膨潤量が異常値であることを検出したときに、その旨を示す異常信号を出力するようにした。
具体的に、本発明は、空気中の水分を吸着する吸着動作と、吸着した水分を空気中へ放出する再生動作とが行われる吸着部材(51,52)を備え、吸着動作中の該吸着部材(51,52)を通過した空気を室内へ供給するとともに、再生動作中の吸着部材(51,52)を通過した空気を室外へ排出する除湿運転を行う調湿装置を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、前記吸着部材(51,52)は、吸湿することにより膨潤して放湿することにより収縮する吸着剤を有しており、
前記吸着剤の膨潤量を検出するとともに、その検出値が所定値以上である場合に該膨潤量が異常値であることを示す異常信号を出力する異常検出手段(60)を備えたことを特徴とするものである。
前記吸着剤の膨潤量を検出するとともに、その検出値が所定値以上である場合に該膨潤量が異常値であることを示す異常信号を出力する異常検出手段(60)を備えたことを特徴とするものである。
第1の発明では、吸着部材(51,52)には吸着剤が担持されている。この吸着剤は、吸湿することにより膨潤、すなわち空気中の水分が吸着剤へ吸着される際に膨潤する一方、放湿することにより収縮、すなわち吸着剤から水分が脱離した際に収縮する。吸着剤の膨潤量は、異常検出手段(60)により検出される。この異常検出手段(60)では、その検出値が所定値以上である場合に膨潤量が異常値であることを示す異常信号が出力される。
このような構成とすれば、吸着剤に吸着される水分量が多くなって大量のドレン水が発生してしまうことを抑制することができる。具体的に、所定量以上の水分が吸着剤に吸着されたことを異常検出手段(60)で検出した場合には、吸着剤の膨潤量が異常値であることを示す異常信号が出力されるようになっている。この異常信号が出力されると、例えば、調湿装置の運転動作が停止されて、空気中の水分がそれ以上吸着剤に吸着されないように制御される。これにより、ドレン水の発生を効果的に抑制することができる。また、調湿装置の運転動作を停止するとともに、調湿装置のリモコンの表示モニタ等に警告メッセージを表示したり警告ランプを点灯するようにすれば、吸着剤の膨潤量が異常値であることをユーザーに警告することができて好ましい。
第2の発明は、第1の発明において、
前記異常検出手段(60)は、前記吸着部材(51,52)を通過する空気の圧力損失に基づいて前記吸着剤の膨潤量を検出するように構成されていることを特徴とするものである。
前記異常検出手段(60)は、前記吸着部材(51,52)を通過する空気の圧力損失に基づいて前記吸着剤の膨潤量を検出するように構成されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、異常検出手段(60)では、吸着部材(51,52)を通過する空気の圧力損失に基づいて吸着剤の膨潤量が検出される。このような構成とすれば、吸着部材(51,52)を通過する空気の圧力損失を測定するだけで、吸着剤の膨潤量を検出することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記吸着部材(51,52)は、熱交換器(51,52)の表面に吸着剤が担持されるとともに、冷凍サイクルが行われる冷媒回路(50)に接続される吸着熱交換器(51,52)で構成され、
前記異常信号は、前記冷媒回路(50)に接続された四方切換弁(54)の動作不良により前記吸着剤の膨潤量が異常値となったことを示すものであることを特徴とするものである。
前記吸着部材(51,52)は、熱交換器(51,52)の表面に吸着剤が担持されるとともに、冷凍サイクルが行われる冷媒回路(50)に接続される吸着熱交換器(51,52)で構成され、
前記異常信号は、前記冷媒回路(50)に接続された四方切換弁(54)の動作不良により前記吸着剤の膨潤量が異常値となったことを示すものであることを特徴とするものである。
第3の発明では、吸着部材(51,52)は、冷凍サイクルが行われる冷媒回路(50)に接続される吸着熱交換器(51,52)で構成される。この吸着熱交換器(51,52)は、熱交換器(51,52)の表面に吸着剤が担持される。そして、冷媒回路(50)に接続された四方切換弁(54)の動作不良により吸着剤の膨潤量が異常値となった場合に、異常検出手段(60)から異常信号が出力される。
このような構成とすれば、吸着剤の膨潤量が異常値となっていることのみをユーザーに単純に警告するだけではなく、吸着剤の膨潤量が異常値となった原因を特定して、合わせて警告することができ、ユーザーのメンテナンス性が向上する。すなわち、吸着熱交換器(51,52)に対する冷媒流通量が多すぎるために吸着剤の膨潤量が異常値となっている場合には、冷媒回路(50)に接続された四方切換弁(54)の動作不良である旨の警告をすればよい。
第4の発明は、第1又は第2の発明において、
前記吸着部材(51,52)に対する空気の供給又は停止を切り換えるダンパ(41〜44)を備え、
前記異常信号は、前記ダンパ(41〜44)の動作不良により前記吸着剤の膨潤量が異常値となったことを示すものであることを特徴とするものである。
前記吸着部材(51,52)に対する空気の供給又は停止を切り換えるダンパ(41〜44)を備え、
前記異常信号は、前記ダンパ(41〜44)の動作不良により前記吸着剤の膨潤量が異常値となったことを示すものであることを特徴とするものである。
第4の発明では、ダンパ(41〜44)により、吸着部材(51,52)に対する空気の供給又は停止が切り換えられる。そして、ダンパ(41〜44)の動作不良により吸着剤の膨潤量が異常値となった場合に、異常検出手段(60)から異常信号が出力される。
このような構成とすれば、吸着剤の膨潤量が異常値となった原因を特定して、ユーザーに警告することができる。すなわち、吸着熱交換器(51,52)に対する空気の供給量が多すぎるために吸着剤の膨潤量が異常値となっている場合に、吸着熱交換器(51,52)に対する空気の供給又は停止を切り換えるダンパ(41〜44)の動作不良である旨の警告をすればよい。
本発明によれば、吸着剤に吸着される水分量が多くなって所定量以上の水分が吸着剤に吸着されたことを異常検出手段(60)で検出した場合には、吸着剤の膨潤量が異常値であることを示す異常信号が出力されるようになっている。この異常信号が出力されると、例えば、調湿装置の運転動作が停止されて、空気中の水分がそれ以上吸着剤に吸着されないように制御される。これにより、ドレン水の発生を効果的に抑制することができる。
また、調湿装置の運転動作を停止するとともに、調湿装置のリモコンの表示モニタ等に警告メッセージを表示したり警告ランプを点灯するようにすれば、吸着剤の膨潤量が異常値であることをユーザーに警告することができて好ましい。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る調湿装置をケーシングの一部及び電装品箱を省略して示す斜視図、図2は、調湿装置の一部を省略して示す概略の平面図、右側面図、及び左側面図である。図1及び図2に示すように、この調湿装置(10)は、取り込んだ室外空気(OA)の湿度を調節して室内へ供給するものである。なお、以下の説明で用いる「上」「下」「左」「右」「前」「後」「手前」「奥」は、特に断らない限り、調湿装置(10)を前面側から見た場合の方向を示すものとする。
前記調湿装置(10)は、ケーシング(11)を備えている。また、ケーシング(11)内には、冷媒回路(50)が収容されている。この冷媒回路(50)には、第1吸着熱交換器(51)、第2吸着熱交換器(52)、圧縮機(53)、四方切換弁(54)、及び電動膨張弁(55)が接続されている。この冷媒回路(50)の詳細は後述する。
前記ケーシング(11)は、やや扁平で高さが比較的低い直方体状に形成されている。図1に示すケーシング(11)では、左手前の側面(すなわち、前面)が前面パネル部(12)となり、右奥の側面(すなわち、背面)が背面パネル部(13)となり、右手前の側面が第1側面パネル部(14)となり、左奥の側面が第2側面パネル部(15)となっている。
前記ケーシング(11)には、第1吸込口(24)と、第2吸込口(23)と、給気口(22)と、排気口(21)とが形成されている。第1吸込口(24)及び第2吸込口(23)は、背面パネル部(13)に開口している。第1吸込口(24)は、背面パネル部(13)の下側部分に配置されている。第2吸込口(23)は、背面パネル部(13)の上側部分に配置されている。給気口(22)は、第1側面パネル部(14)における前面パネル部(12)側の端部付近に配置されている。排気口(21)は、第2側面パネル部(15)における前面パネル部(12)側の端部付近に配置されている。
前記ケーシング(11)の内部空間には、上流側仕切板(71)と、下流側仕切板(72)と、中央仕切板(73)と、第1仕切板(74)と、第2仕切板(75)とが設けられている。これらの仕切板は、何れもケーシング(11)の底板から立設されており、ケーシング(11)の内部空間をケーシング(11)の底板から天板に亘って区画している。
前記上流側仕切板(71)及び下流側仕切板(72)は、前面パネル部(12)及び背面パネル部(13)と平行な姿勢で、ケーシング(11)の前後方向に所定の間隔をあけて配置されている。上流側仕切板(71)は、背面パネル部(13)寄りに配置されている。下流側仕切板(72)は、前面パネル部(12)寄りに配置されている。
前記第1仕切板(74)及び第2仕切板(75)は、第1側面パネル部(14)及び第2側面パネル部(15)と平行な姿勢で配置されている。具体的に、第1仕切板(74)は、上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間の空間を右側から塞ぐように、第1側面パネル部(14)から所定の間隔をおいて配置されている。第2仕切板(75)は、上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間の空間を左側から塞ぐように、第2側面パネル部(15)から所定の間隔をおいて配置されている。
前記中央仕切板(73)は、上流側仕切板(71)及び下流側仕切板(72)と直交する姿勢で、上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間に配置されている。中央仕切板(73)は、上流側仕切板(71)から下流側仕切板(72)に亘って設けられ、上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間の空間を左右に区画している。
前記ケーシング(11)内において、上流側仕切板(71)と背面パネル部(13)の間の空間は、上下2つの空間に仕切られており、下側の空間が第1吸込通路(34)を構成し、上側の空間が第2吸込通路(32)を構成している。第1吸込通路(34)は、第1吸込口(24)と連通し、第2吸込通路(32)は、第2吸込口(23)と連通している。第1吸込通路(34)には、第1フィルタ(28)が設置されている。一方、第2吸込通路(32)には、第2フィルタ(27)が設置されている。
図1及び図2に示すように、前記ケーシング(11)内における上流側仕切板(71)と下流側仕切板(72)の間の空間は、中央仕切板(73)によって左右に区画されており、中央仕切板(73)の右側の空間が第1熱交換器室(37)を構成し、中央仕切板(73)の左側の空間が第2熱交換器室(38)を構成している。第1熱交換器室(37)には、第1吸着熱交換器(51)が収容されている。第2熱交換器室(38)には、第2吸着熱交換器(52)が収容されている。また、図示しないが、第1熱交換器室(37)には、冷媒回路(50)の電動膨張弁(55)が収容されている。
前記第1吸着熱交換器(51)の上流側及び下流側には、それぞれ圧力センサ(60a,60b)が配設されている。この圧力センサ(60a,60b)は、第1バイパス通路(81)に配置された異常検出部(60)に接続されている。また、第2吸着熱交換器(52)の上流側及び下流側には、それぞれ圧力センサ(60a,60b)が配設されている。この圧力センサ(60a,60b)は、第2バイパス通路(82)に配置された異常検出部(60)に接続されている。
前記第1吸着熱交換器(51)及び第2吸着熱交換器(52)は、いわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器の表面に吸着剤を担持させたものであって、全体として長方形の厚板状又は扁平な直方体状に形成されている。各吸着熱交換器(51,52)は、その前面及び背面が上流側仕切板(71)及び下流側仕切板(72)と平行になる姿勢で、熱交換器室(37,38)内に立設されている。各吸着熱交換器(51,52)は、空気中の水分を吸着する吸着動作と、吸着した水分を空気中へ放出する再生動作(脱着動作)とが行われる吸着部材を構成している。
本実施形態では、吸湿性を有する有機高分子材料が吸着剤として用いられている。吸着剤として用いられる有機高分子材料では、分子中に親水性の極性基を有する複数の高分子主鎖が互いに架橋されており、互いに架橋された複数の高分子主鎖が三次元構造体を形成している。
本実施形態の吸着剤は、水蒸気を捕捉(すなわち、吸湿)することによって膨潤する。この吸着剤が吸湿することによって膨潤するメカニズムは、以下のようなものと推測される。つまり、この吸着剤が吸湿する際には、親水性の極性基の周りに水蒸気が吸着され、親水性の極性基と水蒸気が反応することで生じた電気的な力が高分子主鎖に作用し、その結果、高分子主鎖が変形する。そして、変形した高分子主鎖同士の隙間へ水蒸気が毛細管力によって取り込まれ、水蒸気が入り込むことによって複数の高分子主鎖からなる三次元構造体が膨らみ、その結果、吸着剤の体積が増加する。
このように、本実施形態の吸着剤では、水蒸気が吸着剤に吸着される現象と、水蒸気が吸着剤に吸収される現象の両方が起こる。つまり、この吸着剤には、水蒸気が収着される。また、この吸着剤に捕捉された水蒸気は、互いに架橋された複数の高分子主鎖からなる三次元構造体の表面だけでなく、その内部にまで入り込む。その結果、この吸着剤には、表面に水蒸気を吸着するだけのゼオライト等に比べ、多量の水蒸気が捕捉される。
また、この吸着剤は、水蒸気を放出(すなわち、放湿)することによって収縮する。つまり、この吸着剤が放湿する際には、高分子主鎖同士の隙間に捕捉された水の量が減少してゆき、複数の高分子主鎖で構成された三次元構造体の形状が元に戻ってゆくため、吸着剤の体積が減少する。
なお、本実施形態の吸着剤として用いられる材料は、吸湿することによって膨潤して放湿することによって収縮するものであれば上述した材料に限定されず、例えば吸湿性を有するイオン交換樹脂であってもよい。
前記異常検出部(60)は、第1及び第2吸着熱交換器(51,52)に担持されている吸着剤の膨潤量を検出するとともに、その検出値が所定値以上である場合に膨潤量が異常値であることを示す異常信号を出力するものである。ここで、吸着剤の膨潤量は、第1及び第2吸着熱交換器(51,52)を通過する空気の圧力損失により算出される。
具体的に、前記異常検出部(60)には、圧力センサ(60a,60b)で測定された圧力値が入力される。入力された圧力値により圧力差が算出され、空気が第1及び第2吸着熱交換器(51,52)を通過する際の圧力損失が算出される。図3に示すように、この圧力損失が所定の警戒ラインを越えたときに、異常信号が出力されるようになっている。この異常信号が出力されると、調湿装置(10)の運転動作が停止されるとともに、調湿装置(10)のリモコンの表示モニタ等に警告メッセージを表示したり警告ランプを点灯する等、ユーザーに注意を喚起するようになっている。
ここで、吸着剤の膨潤量が異常値であることを単純に警告するだけではなく、ユーザーのメンテナンス性を考慮して、吸着剤の膨潤量が異常値となった原因を特定して、合わせて警告することが好ましい。例えば、第1及び第2吸着熱交換器(51,52)に対する冷媒流通量が多すぎるために吸着剤の膨潤量が異常値となっている場合には、冷媒回路(50)に接続された四方切換弁(54)の動作不良である旨の警告をすればよい。
また、第1及び第2吸着熱交換器(51,52)に対する空気の供給量が多すぎるために吸着剤の膨潤量が異常値となっている場合には、第1及び第2吸着熱交換器(51,52)に対する空気の供給又は停止を切り換える第1内気側ダンパ(41)、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第2外気側ダンパ(44)の何れかの動作不良である旨の警告をすればよい。
また、空気の供給量は適量であるにもかかわらず吸着剤の膨潤量が異常値となっている場合には、空気中の水分量が高湿度である旨の警告をすればよい。
なお、本実施形態では、第1及び第2吸着熱交換器(51,52)を通過する空気の圧力損失を、第1及び第2吸着熱交換器(51,52)の上流側及び下流側の差圧により検出するようにしているが、この形態に限定するものではない。例えば、第1及び第2吸着熱交換器(51,52)を通過する空気の風量が一定の場合には、下流側の空気の圧力のみを検出するようにして、出口圧力が極端に低下しているかどうかによって圧力損失を検出するようにしてもよい。また、給気ファン(26)の回転数や使用電力の変動量に基づいて、空気の圧力損失を検出するようにしてもよい。
また、本実施形態では、風量異変による異常検出部(60)の誤作動を防止するために、以下のような制御を行うようにしてもよい。例えば、風量を一定として調湿装置(10)を動作させた場合には、給気ファン(26)やインバータが故障して風量が変化したとしても、給気ファン(26)の入力電流値を読み取ることで、異常検出部(60)の誤作動を防止するようにしている。また、風量を可変として調湿装置(10)を動作させた場合には、その風量によって圧力損失の警戒ラインを変動させるようにすればよい。ここで、風量の値は、風量計やファンの入力電流値から算出することができる。
前記ケーシング(11)の内部空間において、下流側仕切板(72)の前面に沿った空間は、上下に仕切られており、この上下に仕切られた空間のうち、上側の部分が給気側通路(31)を構成し、下側の部分が排気側通路(33)を構成している。
前記上流側仕切板(71)には、開閉式のダンパが4つ設けられている。各ダンパは、概ね横長の長方形状に形成されている。具体的に、上流側仕切板(71)のうち第2吸込通路(32)に面する部分(上側部分)では、中央仕切板(73)よりも右側に第1内気側ダンパ(41)が取り付けられ、中央仕切板(73)よりも左側に第2内気側ダンパ(42)が取り付けられる。また、上流側仕切板(71)のうち第1吸込通路(34)に面する部分(下側部分)では、中央仕切板(73)よりも右側に第1外気側ダンパ(43)が取り付けられ、中央仕切板(73)よりも左側に第2外気側ダンパ(44)が取り付けられる。
前記下流側仕切板(72)には、開閉式のダンパが4つ設けられている。各ダンパは、概ね横長の長方形状に形成されている。具体的に、下流側仕切板(72)のうち給気側通路(31)に面する部分(上側部分)では、中央仕切板(73)よりも右側に第1給気側ダンパ(45)が取り付けられ、中央仕切板(73)よりも左側に第2給気側ダンパ(46)が取り付けられる。また、下流側仕切板(72)のうち排気側通路(33)に面する部分(下側部分)では、中央仕切板(73)よりも右側に第1排気側ダンパ(47)が取り付けられ、中央仕切板(73)よりも左側に第2排気側ダンパ(48)が取り付けられる。
前記ケーシング(11)内において、給気側通路(31)及び排気側通路(33)と前面パネル部(12)との間の空間は、仕切板(77)によって左右に仕切られており、仕切板(77)の右側の空間が給気ファン室(36)を構成し、仕切板(77)の左側の空間が排気ファン室(35)を構成している。
前記給気ファン室(36)には、給気ファン(26)が収容されている。また、排気ファン室(35)には排気ファン(25)が収容されている。給気ファン(26)及び排気ファン(25)は、何れも遠心型の多翼ファン(いわゆるシロッコファン)である。給気ファン(26)は、下流側仕切板(72)側から吸い込んだ空気を給気口(22)へ吹き出す。排気ファン(25)は、下流側仕切板(72)側から吸い込んだ空気を排気口(21)へ吹き出す。
前記給気ファン室(36)には、冷媒回路(50)の圧縮機(53)と四方切換弁(54)とが収容されている。圧縮機(53)及び四方切換弁(54)は、給気ファン室(36)における給気ファン(26)と仕切板(77)との間に配置されている。
前記圧縮機(53)は、圧縮機モータの回転数が可変(すなわち、容量が可変)なインバータ式の圧縮機で構成されている。また、圧縮機(53)は、固定スクロールと可動スクロールとが噛み合わされて、可動スクロールが固定スクロールに対して偏心回転して冷媒を圧縮する、公知のスクロール式の圧縮機で構成されている。
前記ケーシング(11)内において、第1仕切板(74)と第1側面パネル部(14)の間の空間は、第1バイパス通路(81)を構成している。第1バイパス通路(81)の始端は、第1吸込通路(34)だけに連通しており、第2吸込通路(32)からは遮断されている。第1バイパス通路(81)の終端は、仕切板(78)によって、給気側通路(31)、排気側通路(33)、及び給気ファン室(36)から区画されている。仕切板(78)のうち給気ファン室(36)に臨む部分には、第1バイパス用ダンパ(83)が設けられている。
前記ケーシング(11)内において、第2仕切板(75)と第2側面パネル部(15)の間の空間は、第2バイパス通路(82)を構成している。第2バイパス通路(82)の始端は、第2吸込通路(32)だけに連通しており、第1吸込通路(34)からは遮断されている。第2バイパス通路(82)の終端は、仕切板(79)によって、給気側通路(31)、排気側通路(33)、及び排気ファン室(35)から区画されている。仕切板(79)のうち排気ファン室(35)に臨む部分には、第2バイパス用ダンパ(84)が設けられている。
なお、図2の右側面図及び左側面図では、第1バイパス通路(81)、第2バイパス通路(82)、第1バイパス用ダンパ(83)、及び第2バイパス用ダンパ(84)の図示を省略している。
〈冷媒回路の構成〉
図4に示すように、冷媒回路(50)は、第1吸着熱交換器(51)、第2吸着熱交換器(52)、圧縮機(53)、四方切換弁(54)、及び電動膨張弁(55)が設けられた閉回路である。この冷媒回路(50)は、充填された冷媒を循環させることによって、蒸気圧縮冷凍サイクルを行う。
図4に示すように、冷媒回路(50)は、第1吸着熱交換器(51)、第2吸着熱交換器(52)、圧縮機(53)、四方切換弁(54)、及び電動膨張弁(55)が設けられた閉回路である。この冷媒回路(50)は、充填された冷媒を循環させることによって、蒸気圧縮冷凍サイクルを行う。
前記冷媒回路(50)において、圧縮機(53)は、その吐出側が四方切換弁(54)の第1ポートに、その吸入側が四方切換弁(54)の第2ポートにそれぞれ接続されている。また、冷媒回路(50)では、第1吸着熱交換器(51)と電動膨張弁(55)と第2吸着熱交換器(52)とが、四方切換弁(54)の第3ポートから第4ポートへ向かって順に接続されている。
前記四方切換弁(54)は、第1ポートと第3ポートが連通して第2ポートと第4ポートが連通する第1状態(図4(a)に示す状態)と、第1ポートと第4ポートが連通して第2ポートと第3ポートが連通する第2状態(図4(b)に示す状態)とに切り換え可能となっている。このような四方切換弁(54)の設定の切り換えに応じて、冷媒回路(50)での冷媒の循環方向が反転する。そして、冷媒回路(50)では、四方切換弁(54)の切り換えに応じて、第1吸着熱交換器(51)を高圧冷媒が流れて第2吸着熱交換器(52)を低圧冷媒が流れる動作と、第1吸着熱交換器(51)を低圧冷媒が流れて第2吸着熱交換器(52)を高圧冷媒が流れる動作とが交互に行われる。
−運転動作−
前記調湿装置(10)の運転動作について説明する。この調湿装置(10)では、除湿運転、加湿運転、単純換気運転を選択的に行う。
前記調湿装置(10)の運転動作について説明する。この調湿装置(10)では、除湿運転、加湿運転、単純換気運転を選択的に行う。
〈除湿運転〉
本実施形態の除湿運転は、室外空気(OA)を除湿し、除湿後の空気を供給空気(SA)として室内へ供給すると同時に、室内空気(RA)を排出空気(EA)として室外へ排出する。すなわち、除湿運転では、室内の除湿と室内の換気とが同時に行われる。
本実施形態の除湿運転は、室外空気(OA)を除湿し、除湿後の空気を供給空気(SA)として室内へ供給すると同時に、室内空気(RA)を排出空気(EA)として室外へ排出する。すなわち、除湿運転では、室内の除湿と室内の換気とが同時に行われる。
除湿運転では、給気ファン(26)及び排気ファン(25)が運転状態となる。また、除湿運転では、複数のダンパの開閉状態が切り換わることで、後述する第1動作と第2動作とが交互に繰り返される。なお、第1動作と第2動作とは、所定の設定時間(例えば3分間)置きに切り換えられる。また、除湿運転において、第1バイパス用ダンパ(83)及び第2バイパス用ダンパ(84)は、常に閉状態となる。
前記給気ファン(26)が運転されると、室外空気(OA)が調湿装置(10)の第1吸込口(24)へ流入する。一方、排気ファン(25)が運転されると、室内空気(RA)が調湿装置(10)の第2吸込口(23)へ流入する。
除湿運転の第1動作では、図5に示すように、第1内気側ダンパ(41)、第2外気側ダンパ(44)、第2給気側ダンパ(46)、及び第1排気側ダンパ(47)が開状態となり、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第1給気側ダンパ(45)、及び第2排気側ダンパ(48)が閉状態となる。また、この第1動作中の冷媒回路(50)では、四方切換弁(54)が第1状態(図4(a)に示す状態)に設定され、第1吸着熱交換器(51)が凝縮器となって第2吸着熱交換器(52)が蒸発器となる。その結果、第1吸着熱交換器(51)では、吸着した水分を空気中へ放出する再生動作が行われ、第2吸着熱交換器(52)では、空気中の水分を吸着する吸着動作が行われる。
除湿運転の第1動作では、第1吸込口(24)へ流入した室外空気(OA)が、第2熱交換器室(38)へ流入し、蒸発器側の第2吸着熱交換器(52)を通過する。第2吸着熱交換器(52)では、空気中の水分が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第2吸着熱交換器(52)で除湿された空気は、給気口(22)から調湿装置(10)の外部へ流出して室内へ供給される。
また、第2吸込口(23)へ流入した室内空気(RA)は、第1熱交換器室(37)へ流入し、凝縮器側の第1吸着熱交換器(51)を通過する。第1吸着熱交換器(51)では、冷媒で加熱された吸着剤から水分が脱離し、この脱離した水分が空気に付与される。第1吸着熱交換器(51)で水分を付与された空気は、排気口(21)から調湿装置(10)の外部へ流出して室外へ排出される。
除湿運転の第2動作では、図6に示すように、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第1給気側ダンパ(45)、及び第2排気側ダンパ(48)が開状態となり、第1内気側ダンパ(41)、第2外気側ダンパ(44)、第2給気側ダンパ(46)、及び第1排気側ダンパ(47)が閉状態となる。また、この第2動作中の冷媒回路(50)では、四方切換弁(54)が第2状態(図4(b)に示す状態)に設定され、第1吸着熱交換器(51)が蒸発器(吸着動作側)となって第2吸着熱交換器(52)が凝縮器(再生動作側)となる。
第2動作では、第1吸込口(24)へ流入した室外空気(OA)が、第1熱交換器室(37)へ流入し、蒸発器側の第1吸着熱交換器(51)を通過する。第1吸着熱交換器(51)では、空気中の水分が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第1吸着熱交換器(51)で除湿された空気は、給気口(22)から調湿装置(10)の外部へ流出して室内へ供給される。
また、第2吸込口(23)へ流入した室内空気(RA)は、第2熱交換器室(38)へ流入し、凝縮器側の第2吸着熱交換器(52)を通過する。第2吸着熱交換器(52)では、冷媒で加熱された吸着剤から水分が脱離し、この脱離した水分が空気に付与される。第2吸着熱交換器(52)で水分を付与された空気は、排気口(21)から調湿装置(10)の外部へ流出して室外へ排出される。
〈加湿運転〉
本実施形態の加湿運転は、室外空気(OA)を加湿し、加湿後の空気を供給空気(SA)として室内へ供給すると同時に、室内空気(RA)を排出空気(EA)として室外へ排出する。すなわち、加湿運転では、室内の加湿と室内の換気とが同時に行われる。
本実施形態の加湿運転は、室外空気(OA)を加湿し、加湿後の空気を供給空気(SA)として室内へ供給すると同時に、室内空気(RA)を排出空気(EA)として室外へ排出する。すなわち、加湿運転では、室内の加湿と室内の換気とが同時に行われる。
加湿運転では、給気ファン(26)及び排気ファン(25)が運転状態となる。また、加湿運転では、複数のダンパの開閉状態が切り換わることで、後述する第1動作と第2動作とが交互に繰り返される。なお、第1動作と第2動作とは、所定の設定時間(例えば4分間)置きに切り換えられる。また、加湿運転において、第1バイパス用ダンパ(83)及び第2バイパス用ダンパ(84)は、常に閉状態となる。
図4に示すように、給気ファン(26)が運転されると、室外空気(OA)が調湿装置(10)の第1吸込口(24)へ流入する。一方、排気ファン(25)が運転されると、室内空気(RA)が調湿装置(10)の第2吸込口(23)へ流入する。
加湿運転の第1動作では、図7に示すように、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第1給気側ダンパ(45)、及び第2排気側ダンパ(48)が開状態となり、第1内気側ダンパ(41)、第2外気側ダンパ(44)、第2給気側ダンパ(46)、及び第1排気側ダンパ(47)が閉状態となる。また、この第1動作中の冷媒回路(50)では、四方切換弁(54)が第1状態(図4(a)に示す状態)に設定され、第1吸着熱交換器(51)が凝縮器(再生動作側)となって第2吸着熱交換器(52)が蒸発器(吸着動作側)となる。
加湿運転の第1動作では、第2吸込口(23)へ流入した室内空気(RA)が、第2熱交換器室(38)へ流入し、蒸発器側の第2吸着熱交換器(52)を通過する。第2吸着熱交換器(52)では、空気中の水分が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第2吸着熱交換器(52)の吸着剤へ水分を付与した空気は、排気口(21)から調湿装置(10)の外部へ流出して室外へ排出される。
また、第1吸込口(24)へ流入した室外空気(OA)は、第1熱交換器室(37)へ流入し、凝縮器側の第1吸着熱交換器(51)を通過する。第1吸着熱交換器(51)では、冷媒で加熱された吸着剤から水分が脱離し、この脱離した水分が空気に付与される。第1吸着熱交換器(51)で加湿された空気は、給気口(22)から調湿装置(10)の外部へ流出して室内へ供給される。
加湿運転の第2動作では、図8に示すように、第1内気側ダンパ(41)、第2外気側ダンパ(44)、第2給気側ダンパ(46)、及び第1排気側ダンパ(47)が開状態となり、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第1給気側ダンパ(45)、及び第2排気側ダンパ(48)が閉状態となる。また、この第2動作中の冷媒回路(50)では、四方切換弁(54)が第2状態(図4(b)に示す状態)に設定され、第1吸着熱交換器(51)が蒸発器(吸着動作側)となって第2吸着熱交換器(52)が凝縮器(再生動作側)となる。
加湿運転の第2動作では、第2吸込口(23)へ流入した室内空気(RA)が、第1熱交換器室(37)へ流入し、蒸発器側の第1吸着熱交換器(51)を通過する。第1吸着熱交換器(51)では、空気中の水分が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第1吸着熱交換器(51)の吸着剤へ水分を付与した空気は、排気口(21)から調湿装置(10)の外部へ流出して室外へ排出される。
また、第1吸込口(24)へ流入した室外空気(OA)は、第2熱交換器室(38)へ流入し、凝縮器側の第2吸着熱交換器(52)を通過する。第2吸着熱交換器(52)では、冷媒で加熱された吸着剤から水分が脱離し、この脱離した水分が空気に付与される。第2吸着熱交換器(52)で加湿された空気は、給気口(22)から調湿装置(10)の外部へ流出して室内へ供給される。
〈単純換気運転〉
本実施形態の単純換気運転は、室外空気(OA)をそのまま供給空気(SA)として室内へ供給すると同時に、室内空気(RA)を排出空気(EA)として室外へ排出する。すなわち、単純換気運転では、室内の調湿は行われず、室内の換気だけが行われる。
本実施形態の単純換気運転は、室外空気(OA)をそのまま供給空気(SA)として室内へ供給すると同時に、室内空気(RA)を排出空気(EA)として室外へ排出する。すなわち、単純換気運転では、室内の調湿は行われず、室内の換気だけが行われる。
単純換気運転では、図9に示すように、第1バイパス用ダンパ(83)及び第2バイパス用ダンパ(84)が開状態となり、第1内気側ダンパ(41)、第2内気側ダンパ(42)、第1外気側ダンパ(43)、第2外気側ダンパ(44)、第1給気側ダンパ(45)、第2給気側ダンパ(46)、第1排気側ダンパ(47)、及び第2排気側ダンパ(48)が閉状態となる。また、単純換気運転中において、冷媒回路(50)の圧縮機(53)は停止状態となる。
単純換気運転では、室外空気(OA)が調湿装置(10)の第1吸込口(24)へ流入する。この空気は、第1バイパス通路(81)から第1バイパス用ダンパ(83)を通って給気ファン室(36)へ流入し、その後に給気口(22)を経由して室内へ供給される。
同時に、室内空気(RA)が調湿装置(10)の第2吸込口(23)へ流入する。この空気は、第2バイパス通路(82)から第2バイパス用ダンパ(84)を通って排気ファン室(35)へ流入し、その後に排気口(21)を経由して室外へ排出される。
−実施形態の効果−
以上のように、本実施形態に係る調湿装置(10)によれば、吸着剤に吸着される水分量が多くなって所定量以上の水分が吸着剤に吸着されたことを異常検出部(60)で検出した場合には、吸着剤の膨潤量が異常値であることを示す異常信号が出力されるようになっている。この異常信号が出力されると、調湿装置(10)の運転動作が停止されて、空気中の水分がそれ以上吸着剤に吸着されないように制御される。これにより、ドレン水の発生を効果的に抑制することができる。
以上のように、本実施形態に係る調湿装置(10)によれば、吸着剤に吸着される水分量が多くなって所定量以上の水分が吸着剤に吸着されたことを異常検出部(60)で検出した場合には、吸着剤の膨潤量が異常値であることを示す異常信号が出力されるようになっている。この異常信号が出力されると、調湿装置(10)の運転動作が停止されて、空気中の水分がそれ以上吸着剤に吸着されないように制御される。これにより、ドレン水の発生を効果的に抑制することができる。
また、調湿装置(10)の運転動作を停止するとともに、調湿装置(10)のリモコンの表示モニタ等に警告メッセージを表示したり警告ランプを点灯することで、吸着剤の膨潤量が異常値であることをユーザーに警告することができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、空気中の水分が吸着剤に大量に吸着されてドレン水が発生してしまうことを抑制することができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
10 調湿装置
41 第1内気側ダンパ
42 第2内気側ダンパ
43 第1外気側ダンパ
44 第2外気側ダンパ
50 冷媒回路
51 第1吸着熱交換器(吸着部材)
52 第2吸着熱交換器(吸着部材)
54 四方切換弁
60 異常検出部(異常検出手段)
41 第1内気側ダンパ
42 第2内気側ダンパ
43 第1外気側ダンパ
44 第2外気側ダンパ
50 冷媒回路
51 第1吸着熱交換器(吸着部材)
52 第2吸着熱交換器(吸着部材)
54 四方切換弁
60 異常検出部(異常検出手段)
Claims (4)
- 空気中の水分を吸着する吸着動作と、吸着した水分を空気中へ放出する再生動作とが行われる吸着部材(51,52)を備え、吸着動作中の該吸着部材(51,52)を通過した空気を室内へ供給するとともに、再生動作中の吸着部材(51,52)を通過した空気を室外へ排出する除湿運転を行う調湿装置であって、
前記吸着部材(51,52)は、吸湿することにより膨潤して放湿することにより収縮する吸着剤を有しており、
前記吸着剤の膨潤量を検出するとともに、その検出値が所定値以上である場合に該膨潤量が異常値であることを示す異常信号を出力する異常検出手段(60)を備えたことを特徴とする調湿装置。 - 請求項1において、
前記異常検出手段(60)は、前記吸着部材(51,52)を通過する空気の圧力損失に基づいて前記吸着剤の膨潤量を検出するように構成されていることを特徴とする調湿装置。 - 請求項1又は2において、
前記吸着部材(51,52)は、熱交換器(51,52)の表面に吸着剤が担持されるとともに、冷凍サイクルが行われる冷媒回路(50)に接続される吸着熱交換器(51,52)で構成され、
前記異常信号は、前記冷媒回路(50)に接続された四方切換弁(54)の動作不良により前記吸着剤の膨潤量が異常値となったことを示すものであることを特徴とする調湿装置。 - 請求項1又は2において、
前記吸着部材(51,52)に対する空気の供給又は停止を切り換えるダンパ(41〜44)を備え、
前記異常信号は、前記ダンパ(41〜44)の動作不良により前記吸着剤の膨潤量が異常値となったことを示すものであることを特徴とする調湿装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009152147A JP2011007436A (ja) | 2009-06-26 | 2009-06-26 | 調湿装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009152147A JP2011007436A (ja) | 2009-06-26 | 2009-06-26 | 調湿装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011007436A true JP2011007436A (ja) | 2011-01-13 |
Family
ID=43564306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009152147A Pending JP2011007436A (ja) | 2009-06-26 | 2009-06-26 | 調湿装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011007436A (ja) |
-
2009
- 2009-06-26 JP JP2009152147A patent/JP2011007436A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009109091A (ja) | 調湿装置 | |
KR101191604B1 (ko) | 조습장치 | |
JP6252703B1 (ja) | 調湿装置 | |
JP5292768B2 (ja) | 調湿装置 | |
US9228751B2 (en) | Humidity controlling ventilator | |
US9228753B2 (en) | Ventilation system | |
JP5109590B2 (ja) | 調湿装置 | |
JP2010133612A (ja) | 空調システム | |
JP5402213B2 (ja) | 調湿装置 | |
JP2011002132A (ja) | 調湿システム | |
JP5082775B2 (ja) | 換気装置 | |
JP5109595B2 (ja) | 調湿装置 | |
JP2011007436A (ja) | 調湿装置 | |
JP2010281502A (ja) | 調湿装置 | |
JP5109593B2 (ja) | 調湿装置 | |
JP6372517B2 (ja) | 調湿装置 | |
JP6009531B2 (ja) | 除湿システム | |
JP5195216B2 (ja) | 調湿システム | |
JP6443402B2 (ja) | 調湿装置 | |
JP2011002131A (ja) | 調湿装置 | |
JP5109592B2 (ja) | 調湿装置 | |
JP2017138078A (ja) | 除湿システム | |
JP2009109145A (ja) | 空調システム | |
JP2013194957A (ja) | 調湿装置 | |
JP2014149119A (ja) | 除湿システム |