JP2011007402A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】貯蔵室を高湿に保つことで食品の鮮度維持を図り、且つ排水パイプを通した暖気の冷却器室への流入を抑制する。
【解決手段】冷凍室と該冷凍室の下方に設けられた野菜室と、前記冷凍室の後方に冷却器を備える冷却器室と、前記野菜室の後方に圧縮機を備える機械室と、該機械室内に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける露受け皿と、を有する冷蔵庫において、該冷却器室の下部に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける桶と、該桶と前記野菜室を連通して前記除霜水を排水する排水パイプと、該排水パイプの下方且つ前記野菜室内に設けられ前記排水パイプからの除霜水を受ける第二の桶と、該第二の桶と前記機械室を連通して前記露受け皿に排水する第二の排水パイプと、前記第二の桶の上方且つ前記排水パイプの下方に設けられ前記第二の排水パイプからの暖気があたり結露が促進される結露板と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、冷蔵庫に関する。
従来、冷却器に付着した霜の除霜水を庫外に排水するために、冷却器室と庫外とを連通する排水パイプを備え、該排水パイプを介して、庫外の暖気が冷却器室に入ることを抑制する構造が知られている。
特許文献1には、冷却器の除霜水を露受皿に導くドレンパイプを設け、該ドレンパイプの下端と受皿とから構成したエアトラップを備えた構成が記載されている。
特許文献2には、配水管の下端部に合成樹脂製の排水弁が回動可能に装着された構成が記載されている。
特許文献3には、除霜水をドレンホースによって野菜室の奥側面に設けられた貯水手段(親水性多孔質樹脂部材)へ導く構成が記載されている。
実開昭55−143483号公報 特許第3598234号公報 特開平4−353379号公報
特許文献1及び2に記載の構成では、庫外の暖気が冷却器室に流入することを抑制し、冷却効率の低下を防ぐことができる。特許文献3に記載の構成は、野菜室を高湿に保つことができる。
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、受皿内に貯留した除霜水が凍結する、という課題があった。すなわち、ドレンパイプは冷却器室に連通しており、冷却器室側からの冷気がドレンパイプを通って受皿に至ることで、該受皿内の除霜水を冷却し、凍結に至らしめるおそれがある。すると、除霜水は受皿に滴下されず、ドレンパイプ内に滞留し、やがて冷却器室内や貯蔵室内に溢れるおそれがある、という課題があった。
また、特許文献2に記載の構成において、合成樹脂製からなる排水弁は、水分に接触しており、冷却器室の低温と庫外の高温との著しい温度差の環境下に晒される。そのため、実使用状態で長期間経過後、開閉弁が劣化し、次第にドレンパイプ下端を閉じる機能が低下する。すると、庫外の暖気が冷却器室に流入することを抑制する、という効果を奏することができなくなる、という課題があった。
また、特許文献3に記載の構成では、常に貯水手段に水分が含有するため、菌が繁殖するおそれがあり、衛生面の課題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、貯蔵室を高湿に保つことで食品の鮮度維持を図り、且つ排水パイプを通した暖気の冷却器室への流入を抑制する冷蔵庫を得ることである。
上記課題を解決するために、本発明は、冷凍室と該冷凍室の下方に設けられた野菜室と、前記冷凍室の後方に冷却器を備える冷却器室と、前記野菜室の後方に圧縮機を備える機械室と、該機械室内に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける露受け皿と、を有する冷蔵庫において、該冷却器室の下部に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける桶と、該桶と前記野菜室を連通して前記除霜水を排水する排水パイプと、該排水パイプの下方且つ前記野菜室内に設けられ前記排水パイプからの除霜水を受ける第二の桶と、該第二の桶と前記機械室を連通して前記露受け皿に排水する第二の排水パイプと、前記第二の桶の上方且つ前記排水パイプの下方に設けられ前記第二の排水パイプからの暖気があたり結露が促進される結露板と、を有することを特徴とする。
また、冷凍室と該冷凍室の下方に設けられた野菜室と、前記冷凍室の後方に冷却器を備える冷却器室と、前記野菜室の後方に圧縮機を備える機械室と、該機械室内に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける露受け皿と、を有する冷蔵庫において、該冷却器室の下部に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける桶と、該桶と前記野菜室を連通して前記除霜水を排水する排水パイプと、該排水パイプの下方且つ前記野菜室内に設けられ前記排水パイプからの除霜水を受ける第二の桶と、該第二の桶と前記機械室を連通して前記露受け皿に排水する第二の排水パイプと、前記排水パイプと前記第二の排水パイプの間であって、且つ前記機械室から前記冷却器室への暖気の流入を阻止する位置に設けられた結露板と、を有することを特徴とする。
また、前記野菜室へ吹き出す冷気が前記結露板にあたる位置に野菜室吹出口を設けたことを特徴とする。
また、冷凍室と該冷凍室の下方に設けられた野菜室と、前記冷凍室の後方に冷却器を備える冷却器室と、前記野菜室の後方に圧縮機を備える機械室と、該機械室内に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける露受け皿と、を有する冷蔵庫において、該冷却器室の下部に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける桶と、該桶と前記野菜室を連通して前記除霜水を排水する排水パイプと、該排水パイプの下方且つ前記野菜室内に設けられ前記排水パイプからの除霜水を受ける第二の桶と、該第二の桶と前記機械室を連通して前記露受け皿に排水する第二の排水パイプと、前記排水パイプの前記桶側端部に設けられた金属製の冷却部材と、を有することを特徴とする。
また、前記排水パイプの前記野菜室側への突出部に断熱材を設けたことを特徴とする。
本発明は、貯蔵室を高湿に保つことで食品の鮮度維持を図り、且つ排水パイプを通した暖気の冷却器室への流入を抑制する冷蔵庫を得ることができる。
本発明に係る第一の実施の形態における冷蔵庫の正面図である。 図1における冷蔵庫の縦断面図である。 図2における冷蔵庫の要部拡大図である。 本発明に係る実施の形態における冷蔵庫の運転制御と温度変化の関係図である。 本発明に係る第二の実施の形態における冷蔵庫の要部拡大図である。 図5における冷蔵庫の要部拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る実施の形態における冷蔵庫の正面図である。図2は、図1における冷蔵庫の縦断面図である。図3は、図2における冷蔵庫の要部拡大図である。図4は、本発明に係る実施の形態における冷蔵庫の運転制御と温度変化の関係図である。
まず、図1,図2において、1は冷蔵庫本体である。冷蔵庫本体1は、上から冷蔵室2,製氷室3a及び上段冷凍室3b,冷凍室3,野菜室4等を有している。
また、5は冷蔵室扉、6aは製氷室扉、6bは上段冷凍室扉、6は冷凍室扉、7は野菜室扉を夫々示している。製氷室扉6a,上段冷凍室扉6b,冷凍室扉6及び野菜室扉7は、前後に移動することで各貯蔵室を開閉するように構成された、いわゆる引き出し式の扉である。
8は、冷蔵庫本体1の下部に形成された機械室である。9は、機械室8内に設けられた圧縮機である。10は、後述する冷却器14に付着した霜を溶かした際に発生する除霜水を受ける露受け皿である。露受け皿10は、図2に示すように機械室8内に設けられている。
11は、冷蔵室2と冷凍室3との間を断熱的に区画する仕切り壁である。12は、野菜室4と冷凍室3との間を断熱的に区画する仕切り壁である。
冷却器14は、冷凍室3の後方に設けられた冷却器室13内に設けられている。15は、冷却器室13内に設けられた冷気循環ファンである。冷気循環ファン15は、冷却器14で冷却された冷気を冷凍室3,冷蔵室2及び野菜室4等に冷気循環させる。各貯蔵室への循環冷気量は、後述する冷凍室ダンパ29及び冷蔵室ダンパ28による流量制御に基づき行われる。
16は、除霜用ヒータである。除霜用ヒータ16は、図示しないタイマ,温度調節器等を有し、所定時間経過後、除霜用ヒータ16が通電されて、冷却器14に付いた霜を融解する。
17は、上記除霜水を受ける樋である。18は、一端が桶17側に、他端(先端部18a)が野菜室4に開口した排水パイプである。すなわち、排水パイプ18は、仕切り壁12を貫通し、先端部18aが野菜室4側に開放していることから、樋17で受けた除霜水は、排水パイプ18により野菜室4側に滴下する。
19は、野菜室4に設けられた第二の樋である。第二の樋19は、排水パイプ18の先端部18aの下方に対向するよう設けられている。20は、第二の樋19が受けた除霜水を露受け皿10に導く第二の排水パイプである。
排水パイプ18及び第二の排水パイプ20は、樹脂製であり、一例として内径は10mmから15mmである。
冷却器14から滴下した除霜水は、樋17に集まり、排水パイプ18を通って先端部18aから第二の樋19に至る。そして、第二の桶19の除霜水は、第二の排水パイプ20に導かれ、露受け皿10に至る。第二の樋19及び第二の排水パイプ20は、比較的高温の野菜室4(一例として、3℃乃至5℃)に設けられており、野菜室4で除霜水が凍結するおそれは少ない。
冷凍室吹出口21から冷凍室3に吹き出された冷気は、冷凍室3内の食品等を冷却した後、冷凍室戻り口22より冷却器室13の下部に吸い込まれる。
一方、冷蔵室吹出口23から冷蔵室2の吹き出された冷気は、冷蔵室2内の食品等を冷却した後、冷蔵室戻り口24から野菜室吹出口25につながる風路に流入する。
野菜室吹出口25から野菜室4に吹き出された冷気は、野菜室4内の食品を冷却した後、仕切り壁12に形成された野菜室戻り口26を経て、冷却器室13下部に戻る。
27は、排水パイプ18の先端部18aの下方であって、且つ第二の樋19よりも上方に設けられた結露板である。結露板27によって、機械室8からの暖気が排水パイプ18を通して冷却器室13に入るのを抑制し、冷却器室13の温度上昇を抑制することができる。また、機械室8から塵埃等が排水パイプ18を通って冷却器室13内に流入することを抑制できる。
すなわち、結露板27は、第二の排水パイプ20を上昇してくる暖気等が排水パイプ18の先端部18aより直進して吸い込まれるのを防止するよう設けられている。
冷気循環ファン15が運転すると、冷却器14で熱交換した冷気が、冷却器室13内から汲み出されて、冷却器室13は負圧となる。この気圧差に起因して、機械室8内の暖気が排水パイプ18,第二の排水パイプ20を通して冷却器室13側に流れ込みやすくなる。なお、この暖気中には露受け皿10内で蒸発した除霜水の蒸気も含まれる。本実施の形態では、この蒸気を野菜室4の結露板27に衝突させて、野菜室4内の高湿化に利用するものである。
図2に示す如く、冷却器14で熱交換した冷気は、冷気循環ファン15をもって冷蔵室2及び冷凍室3等に供給される。また、冷蔵室ダンパ28及び冷凍室ダンパ29を有しており、夫々の開度を調整することにより、冷蔵室2及び冷凍室3への冷気供給量を制御する。また、冷蔵室ダンパ28より冷蔵室2に吹き出された冷気は、冷蔵室2を冷却後、図示しないダクトを経由して野菜室4に供給される。
ここで、野菜室4に収納する野菜等の鮮度食品の鮮度を長期維持するために、野菜室4を高湿化させることは重要である。
そこで、本実施の形態において、野菜室4に吹き出された冷気は、野菜室4の冷気循環経路の途中に位置する結露板27を通過した後、野菜室4内を循環して、野菜室戻り口26を経て冷却器室13に戻される。
すなわち、本実施の形態では、除霜水をそのまま利用せず、一旦庫外の露受け皿10に排水して機械室8の熱で蒸発させ、第二の排水パイプ20を上昇する蒸気(蒸留水)を結露板27に結露させる。そして、結露板27の結露水を野菜室吹出口25から吹き出される冷気により気化させて、高湿となった冷気を野菜室4内に循環させる。これにより、野菜室4は高湿となり、野菜等の生鮮食品の鮮度保持を図ることができる。
なお、冷凍室3に吹き出される冷気は、冷凍室ダンパ29を経た後、冷凍室吹出口21より冷凍室3に吹き出され、冷凍室戻り口22より冷却器室13に戻されるよう構成されている。
次に、冷蔵室ダンパ28及び冷凍室ダンパ29は、図4に示す如く動作する。すなわち、圧縮機9がON,OFFを繰り返す1サイクル運転中、冷気循環ファン15は常時運転される。なお、冷気循環ファン15は、除霜用ヒータ16に通電して行う除霜運転中は停止させ、各貯蔵室に冷気は循環させない。
また、冷蔵室ダンパ28は、冷蔵室2の冷却運転中に開き、冷蔵室2及び野菜室4に冷気が循環される。さらに、圧縮機9を停止させ、冷気循環ファン15を運転した状態でも開状態とし、冷蔵室2及び野菜室4に冷気を循環させる。すなわち、冷却器14に付着した霜のエネルギーを有効利用して冷気の熱交換を行うことで、高湿の冷気を冷蔵室2そして野菜室4に送ることができる。
冷凍室ダンパ29は、冷凍室3の冷却運転中に開き、冷蔵室2の冷却運転中及び上記霜による冷蔵室2の冷却運転中には閉じている。
以上の如く、本実施の形態の冷蔵庫には、冷却器14の運転中に冷却器14に蓄えられた霜の熱を利用して、冷蔵室2及び野菜室4を冷却する、「霜冷却運転モード」を有する。
次に、図4を参照しながら、冷凍室3,冷蔵庫2及び野菜室4の温度について説明する。
図4において、aは、冷却器14の温度変化である。bは、冷凍室3の温度変化である。cは、冷蔵室2の温度変化である。dは、野菜室4の温度変化である。また、区間(B)は、冷蔵室2の冷却運転中を示す。区間(A)は、冷凍室3の冷却運転中を示す。区間(C)は、上記霜冷却運転モードを示している。そして、区間(B),(A),(C)が1サイクルの運転である。
また、eは、図3における排水パイプ18(E)の温度変化である。fは、図3における結露板27(F)の温度変化である。gは、図3における第二の桶19(G)の温度変化である。
圧縮機9は、区間(B),(A)の時にON(運転)し、区間(C)の時OFF(停止)している。冷気循環ファン15は、区間(B),(A),(C)で運転している。
さらに、冷蔵室ダンパ28は、区間(B),(C)で開き、区間(A)では閉じている。また、冷気を冷凍室3に送るための冷凍室ダンパ29は区間(B),(C)で閉じ、区間(A)で開いている。
結露板27の温度変化(f)は、特に区間(B)及び区間(C)のとき、野菜室4の温度変化(d)より低くなる。
従って、排水パイプ18を上昇する暖気の中に含まれる蒸気(除霜水が蒸発したもの)は、露点に達し、結露板27に結露する。
結露水は、野菜室吹出口25から吹き出された冷気によって気化され、野菜室を循環する。換言すると、区間(B),(C)の時には高湿の冷気が循環する。そして、野菜室4内に水分が補給されることで、一例として、湿度95%以上に保つことができる。
区間(A)において、結露板27の温度が野菜室4の温度より上昇する。このため、結露板27への結露が少なくなる。
しかし、区間(B),(C)で結露した結露水が結露板27に確保されていることにより、野菜室4は区間(B),(A),(C)の1サイクル中、結露水によって高湿化されるものである。
このように、本実施の形態では、野菜室4の高湿化のために、除霜水そのものを用いるのではなく、露受け皿10に滴下した除霜水を蒸発して得た、いわゆる蒸留水を利用したものである。これにより、露受け皿10内に除霜水と混在する塵埃等が野菜室4に吹き出されることを抑制でき、衛生面で向上を図ることができる。
次に図5及び図6を参照しながら、第二の実施形態を説明する。図5は、本発明に係る第二の実施の形態における冷蔵庫の要部拡大図である。図6は、図5における冷蔵庫の要部拡大図である。
図5及び6において、実施例1と同一符号を付したものは、以下に説明するものを除き、実施例1で説明したのと同等の構成であり、説明を省略する。
本実施の形態では、排水パイプ18に冷却部材30を備える。また、排水パイプ18の先端部18aは、断熱材31で覆われる。
冷却部材30は、金属製であり、排水パイプ18の桶17側に設けられている。除霜運転時、除霜用ヒータ16の熱を、排水パイプ18の先端部18aまで伝導する。これにより、排水パイプ18内の霜を溶かすことができ、排水パイプ18の霜詰まりを防止できる。
一方、冷却運転時(冷凍サイクル運転時)、冷却部材30は冷却器14から冷却エネルギーを受ける。これにより、冷却部材30は低温となり、排水パイプ18内に着霜させる働きをする。すなわち、冷却運転時、排水パイプ18を上昇する暖気は、排水パイプ18が霜つまりをしていることで、冷却器室13への流入が抑制される。
冷却部材30に霜が付くと、その霜が抵抗となり、野菜室4から排水パイプ18内を通る暖気量を制限する。従って、結露板27に結露水が多量に付くこととなる。
また、排水パイプ18の先端部18aは、冷却器14の熱影響を受け低温度となる。そのため、先端部18aを断熱材31で覆う、これにより、先端部18aの結露を抑制し、結露板27への結露を集中させることができる。断熱材31は、排水パイプ18の先端部18a(仕切り壁12)より突出し、野菜室4に臨んでいる部分を覆うものである。
結露板27は、以上説明した如く、結露水以外にも塵埃等が付着するおそれがある。しかし、除霜水によって結露板27に付着した塵埃は流されるため、清潔に保つことができる。さらに、結露板27には、抗菌処理等を施しておくと良い。これにより、結露板27は常に濡れた状態であっても、菌の繁殖等を抑制することができる。
さらに、結露板27への着水量を確保するために、結露板27を多孔質体等にするか、或いは樹脂板と金属板との組み合わせ等とする構成であってもよい。
かかる結露板27を有する冷蔵庫において、冷却運転時、第二の排水パイプ20及び排水パイプ18を経由して、機械室8から冷却器室13側に吸い込まれる暖気は、結露板27に衝突して、大幅に低減される。よって、冷却器室13の温度上昇は抑制される。この温度上昇は、排水パイプ18内にある冷却部材30によっても抑制される。
また、結露板27には、露受け皿10で蒸発した除霜水(蒸留水)が結露する。結露した除霜水は、気化して野菜室4を循環する冷気に含まれ、野菜室4の高湿化を図る。
これにより、野菜室4に保存した野菜等からの水分の蒸散が阻止されて、野菜等の生鮮食品の長期保存及び鮮度保持が可能となる。
本実施の形態は、以上説明した如き構成を有するものである。これにより、次の効果が得られる。
第一に、除霜水を冷却器14下部に設置した樋17から排水パイプ18を通って野菜室4内に導き、第二の樋19に開放する。そして、第二の樋19から第二の排水パイプ20を通って機械室8に設置した露受け皿10に導く。
この構成において、冷却運転(冷凍サイクル運転)が始まると、冷却器室13に設置した冷気循環ファン15を運転させ、冷却器14と熱交換した冷気を冷凍室3に送る。このとき、冷凍室3は負圧となる。これに伴い、機械室8内の暖気は、排水パイプ18を通して冷却器室13に吸い込まれる。この暖気の中には、一旦露受け皿10に排水された除霜水の蒸気を含む。本実施の形態は、この蒸気を野菜室4の高湿化に利用するものである。野菜室4に結露した結露水は、除霜水であるが蒸発した蒸留水となるので、従来の除霜水そのものを野菜室に取り込む構成とは異なり、その成分が相違するため衛生性が向上する。
第二に、野菜室4内に除霜水を導く排水パイプ18の出口(先端部18a)と第二の樋19との間に、結露板27を設ける。そして、結露板27に機械室8から除霜水の蒸気を当て、野菜室4を高湿状態に保持するものである。よって、第二の排水パイプ20で野菜室4側に導かれた蒸気は、結露板27にぶつかり露点温度にまで降下し、結露板27に結露する。すなわち、結露板27の結露水を野菜室4の高湿化に利用するものである。
また、機械室8からの暖気中の塵埃等は、結露板27に付着させて、除霜水とともに排水するものである。
以上より、本実施の形態は、経済的且つ構造的にも有利な野菜室4の高湿化構造を得ることができる。
第三に、結露板27を排水パイプ18の出口(先端部18a)と第二の樋19との間に設けることで、冷蔵庫の冷却運転時、排水パイプ18を通して外気が冷却器14下部に吸い込まれるのを抑制する。そして、冷気循環ファン15を運転することで、冷却器室13の冷気が冷凍室3に循環され、冷凍室3が負圧状態となる。これに伴い、排水パイプ18を通して、機械室8内の蒸気を含む暖気が冷凍室3側に流れ込む。この暖気が多量に冷凍室3に流入することは、省エネルギー化に反する。そこで、本実施の形態においては、この流れを結露板27にて遮断しているので、省エネルギー化を図るとともに、塵埃等を結露板27で捕らえ、冷却器14の性能低下を防止するものである。
第四に、冷却器14下部に設置した樋17から野菜室4内に除霜水を導く排水パイプ18内に、冷蔵庫の冷却運転時、霜付きを促進する冷却部材30を設ける。そして、冷却部材30を冷却器14と同等温度に冷却することで、冷蔵庫の冷却運転時、排水パイプ18を霜で塞ぎ、排水パイプ18内を通じた野菜室4側からの暖気上昇を防止し、省エネルギー化を図ったものである。なお、排水パイプ18内の霜は、次回除霜運転時に除霜用ヒータ16により除霜される。
第五に、排水パイプ18の先端部18aと第二の樋19との間に設けられた結露板27を、野菜室吹出口25の下方に設ける。これにより、結露板27は、野菜室吹出口25の吹き出し冷気により冷却され、結露水生成の促進を促すことができる。また、結露板27に付いた結露水は気化して、効率良く野菜室4の循環冷気に含まれるので、野菜室4全体を高湿化できる。
第六に、冷却器14下部に設置した樋17より、野菜室4内に除霜水を導く排水パイプ18の野菜室4側への突出部(先端部18a)を断熱材31で覆った構成である。すなわち、野菜室4内で排水パイプ18が低温となることを抑制し、結露板27を最も低い温度に保持するようにしたものである。これにより、結露板27に結露が集中し、効率良く野菜室4の高湿化が図れものである。
以上のように、本実施の形態1及び2は、排水パイプ18を上昇する除霜水の蒸気を利用して野菜室4内の高湿化を図ると共に、排水パイプ18を通して暖気が冷却器室13に入るのを抑制するものである。また、暖気に含まれる塵埃が冷却器室13に流入することを抑制し、露受け皿10に排出するようにしたものである。よって、野菜室4を高湿化でき、省エネルギー化を図ることができる。
2 冷蔵室
3 冷凍室
4 野菜室
8 機械室
9 圧縮機
10 露受け皿
13 冷却器室
14 冷却器
17 樋
18 排水パイプ
18a 先端部
19 第二の樋
20 第二の排水パイプ
25 野菜室吹出口
27 結露板
30 冷却部材
31 断熱材

Claims (5)

  1. 冷凍室と該冷凍室の下方に設けられた野菜室と、前記冷凍室の後方に冷却器を備える冷却器室と、前記野菜室の後方に圧縮機を備える機械室と、該機械室内に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける露受け皿と、を有する冷蔵庫において、
    該冷却器室の下部に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける桶と、
    該桶と前記野菜室を連通して前記除霜水を排水する排水パイプと、
    該排水パイプの下方且つ前記野菜室内に設けられ前記排水パイプからの除霜水を受ける第二の桶と、
    該第二の桶と前記機械室を連通して前記露受け皿に排水する第二の排水パイプと、
    前記第二の桶の上方且つ前記排水パイプの下方に設けられ前記第二の排水パイプからの暖気があたり結露が促進される結露板と、
    を有することを特徴とする冷蔵庫。
  2. 冷凍室と該冷凍室の下方に設けられた野菜室と、前記冷凍室の後方に冷却器を備える冷却器室と、前記野菜室の後方に圧縮機を備える機械室と、該機械室内に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける露受け皿と、を有する冷蔵庫において、
    該冷却器室の下部に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける桶と、
    該桶と前記野菜室を連通して前記除霜水を排水する排水パイプと、
    該排水パイプの下方且つ前記野菜室内に設けられ前記排水パイプからの除霜水を受ける第二の桶と、
    該第二の桶と前記機械室を連通して前記露受け皿に排水する第二の排水パイプと、
    前記排水パイプと前記第二の排水パイプの間であって、且つ前記機械室から前記冷却器室への暖気の流入を阻止する位置に設けられた結露板と、
    を有することを特徴とする冷蔵庫。
  3. 請求項1又は2において、前記野菜室へ吹き出す冷気が前記結露板にあたる位置に野菜室吹出口を設けたことを特徴とする冷蔵庫。
  4. 冷凍室と該冷凍室の下方に設けられた野菜室と、前記冷凍室の後方に冷却器を備える冷却器室と、前記野菜室の後方に圧縮機を備える機械室と、該機械室内に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける露受け皿と、を有する冷蔵庫において、
    該冷却器室の下部に設けられ前記冷却器の除霜水を受ける桶と、
    該桶と前記野菜室を連通して前記除霜水を排水する排水パイプと、
    該排水パイプの下方且つ前記野菜室内に設けられ前記排水パイプからの除霜水を受ける第二の桶と、
    該第二の桶と前記機械室を連通して前記露受け皿に排水する第二の排水パイプと、
    前記排水パイプの前記桶側端部に設けられた金属製の冷却部材と、
    を有することを特徴とする冷蔵庫。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記排水パイプの前記野菜室側への突出部に断熱材を設けたことを特徴とする冷蔵庫。
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