JP2011007118A - 真空ポンプ - Google Patents

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Yukihiko Takemi
幸彦 竹味
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Abstract

【課題】排出ガスの脈動による圧力変動を緩和して排気騒音を低減すると共にコストが安く、車両に搭載するにあたり占有空間が小さく且つ耐振性の高い真空ポンプを提供すること。
【解決手段】 シリンダ11の内周面11aに往復動自在に挿設したピストン12と、
駆動室36に備えられピストン12を往復動させる駆動手段30と、ピストン12とシリンダ11とシリンダヘッド5とに形成される作動室20と、作動室20にそれぞれ接続される吸気弁13及び排気弁14とを備えた真空ポンプ1であって、排気弁14を介在して作動室20の排出ガスを駆動室36へ導く排出ガス流路11dをシリンダ11の内周面11aを形成するシリンダ壁11c内に設け、駆動室36は順次駆動室側排気ポート41bと機器室46と機器室46に設けた緩和室側排気ポート41cを介して大気へ連通する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、排気脈動の圧力変動を緩和して排気騒音を低減した真空ポンプに関する。
従来技術の排気騒音を低減した真空ポンプとして、図9に示すように吸気弁101及び排気弁102を有するシリンダ103と、ピストンカップ104を装着しシリンダ103内を往復動するピストン105と、クランク108とコネクティングロッド107とを備えピストン105とモータ119とを連結するクランク機構106と、シリンダ103の図9における下端からクランク機構106を収納する駆動室117を形成するハウジング109と、シリンダ103の図9における上端に設けたヘッドカバー110とを備えた真空ポンプ100が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この真空ポンプ100は、ヘッドカバー110に備えた吸気ポート111及び排気ポート112と、ハウジング109に設けられ排気ポート112からハウジング109に排出ガスを導入するハウジング吸気口114と、排気ポート112とハウジング吸気口114とを接続する導管113と、ハウジング109から排出ガスを放出する為のハウジング排気口115と、ハウジング排気口115の下流に排出ガス量を制御する絞り弁116とを備えている。そして、ピストン105を下死点方向に移動させ真空チャンバー123の排出ガスを吸気ポート111から吸気弁101を通過させて作動室118へ吸入する。次に、ピストン105を上死点方向に移動させ、作動室118に吸入した排出ガスを排気弁102から順次排気ポート112と、導管113と、ハウジング吸気口114とを通過させて駆動室117に導入し、排気脈動による圧力変動を緩和させて絞り弁116から大気へ放出している。これにより、真空ポンプ100の排気騒音が低減される。
また、図10に示すように特許文献1の背景技術に記載の真空ポンプ120では、排気ポート112から排出ガスを大気中に放出する際に発生する排気騒音を低減するため、排気ポート112に導管122を介在して消音器121を設けている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−291940号公報
しかしながら、特許文献1によれば、導管113と、導管113と排気ポート112とを接続するコネクターと、導管113とハウジング吸気口114とを接続するコネクターとが必要になり、真空ポンプ100のコストが高くなる問題がある。
また、導管113はシリンダ103の外側に配設しているため真空ポンプ100の占有空間が増大し、真空ポンプ100を車両に搭載するに際、導管113と他部品との干渉を避けるスペースが必要になる問題がある。
また、導管113の振動を抑制するクランプ部品を設けず真空ポンプ100を車載すると、車両からの振動より導管113が破損するおそれがある。
特許文献1の背景技術に記載の真空ポンプ120では、消音器121と、消音器121と導管122とを接続するコネクターと、排気ポート112と導管122とを接続するコネクターとが必要になり、真空ポンプ120のコストが高くなる問題がある。
また、真空ポンプ120を車両に搭載する際、真空ポンプ120は消音器121と他部品との干渉を避けるスペースが必要になり、真空ポンプ120の占有空間が増大する問題がある。
さらに、車両からの振動よる破損防止のために振動抑制用のクランプ部品を消音器121に配設せず真空ポンプ120を車両に搭載すると、車両からの振動により消音器121が破損する問題がある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、従来技術よりも排出ガスの脈動による圧力変動を緩和して排気騒音を低減すると共にコストが安く、車両に搭載するにあたり占有空間が小さく且つ耐振性の高い真空ポンプを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、シリンダと、シリンダの内周面に往復動自在に挿設したピストンと、ピストンを往復動させる駆動手段を備える駆動室と、シリンダのヘッド側に設けたシリンダヘッドと、シリンダと、ピストンと、シリンダヘッドとにより形成される作動室と、作動室に接続される吸気弁と、作動室に接続される排気弁と、内周面を形成するシリンダ壁内に設けられ排気弁を介在して作動室の排出ガスを駆動室へ導く排出ガス流路と、駆動室に設けられ駆動室の排出ガスを大気へ放出する駆動室側排気ポートとを備え、排出ガス流路を通過して駆動室へ流入する排出ガスの流路断面積が拡大され、駆動室から駆動室側排気ポートへ流入する排出ガスの流路断面積が縮小される。
また、請求項2に記載の発明は、シリンダと、シリンダの内周面に往復動自在に挿設したピストンと、ピストンを往復動させる駆動手段を備える駆動室と、シリンダのヘッド側に設けたシリンダヘッドと、シリンダと、ピストンと、シリンダヘッドとにより形成される作動室と、作動室に接続される吸気弁と、作動室に接続される排気弁と、内周面を形成するシリンダ壁内に設けられ排気弁を介在して作動室の排出ガスを駆動室へ導く排出ガス流路と、駆動室に設けられ駆動室の排出ガスを流出する駆動室側排気ポートと、駆動室側排気ポートを介して駆動室に連通される圧力変動緩和室と、圧力変動緩和室に設けられ圧力変動緩和室の排出ガスを大気へ放出する緩和室側排気ポートとを備え、排出ガス流路を通過して駆動室へ流入する排出ガスの流路断面積が拡大され、駆動室から駆動室側排気ポートへ流入する排出ガスの流路断面積が縮小され、駆動室側排気ポートから圧力変動緩和室へ流入する排出ガスの流路断面積が拡大され、圧力変動緩和室から緩和室側排気ポートへ流入する排出ガスの流路断面積が縮小される。
請求項1に記載の発明では、シリンダ壁内には排気弁を介在して作動室の排出ガスを駆動室へ導く排出ガス流路が設けられ、駆動室は駆動室の排出ガスを大気へ放出する駆動室側排気ポートとを備えている。そして、吸入弁の吸入側を真空チャンバーへ連通することにより、ピストンが下死点方向へ移動すると、吸入弁を介在して真空チャンバーの排出ガスは作動室へ吸引される。作動室へ吸引された排出ガスは、ピストンの上死点方向の移動により大気圧より高い圧力に昇圧され、排気弁から排出ガス流路を通過して駆動室へ流入する。すると、作動室から駆動室へ至る流路の流路抵抗と駆動室の空間容積とが連携し、駆動室において排気脈動による排出ガスの圧力変動が緩和される。また、排出ガスが駆動室へ流入する際の流路断面積拡大と駆動室から駆動室側排気ポートへの流路断面積縮小とにより音響エネルギーが消費され、駆動室側排気ポートから大気へ導かれ放出される。以上により、排気脈動による変動圧力に起因する排気騒音が低減され、低騒音の真空ポンプが提供できる。
また、従来技術の真空ポンプでは、作動室と駆動室とを連通するシリンダの外側に設けた導管とヘッドカバーに設けた排気ポートとを接続するコネクターと、前記の導管とハウジングに設けたハウジング吸気口とを接続するコネクターとを配備しなければならない。また、別の従来技術の真空ポンプでは、シリンダの外側にそれぞれ設けた消音器と導管とを接続するコネクターと、上記の導管とヘッドカバーに設けた排気ポートとを接続するコネクターとが必要になる。しかし、本発明の真空ポンプは、作動室の排出ガスを作動室に導く排出ガス流路がシリンダの内周面を形成するシリンダ壁内に設けられているので、前述の従来技術の真空ポンプで必要とされるコネクターは不要になる。さらに、シリンダ壁内に設けた排出ガス流路はシリンダの内周面を形成するシリンダボアと同時に成形できる。以上により本発明の真空ポンプのコストは、従来技術の真空ポンプに比べて低減される。
また、従来技術の真空ポンプでは、作動室と駆動室とを連通する導管あるいは消音器をシリンダの外側に設けているが、本発明の真空ポンプは、作動室と駆動室とを連通する排出ガス流路をシリンダ壁内に設けている。従って、本発明の真空ポンプを車両に搭載する際の真空ポンプの占有空間は、従来技術の真空ポンプの占有空間より減少する。
さらに、真空ポンプを車両に搭載する際、従来技術の真空ポンプでは、作動室の排出ガスを駆動室へ導く導管、あるいは、ヘッドカバーの排気ポートに導管を介在して設けた消音器はシリンダの外側に設けられているので、振動抑制用のクランプ部品を配備しなけれならない。本発明の真空ポンプは、作動室と駆動室とを連通する排出ガス流路がシリンダ壁内に設けられ、シリンダは従来技術の真空ポンプのシリンダの外側に設けた導管に比べて外径と肉厚が大きいので振動に対する疲労強度が従来技術の導管より大幅に高い。そして、排出ガス流路を形成するシリンダ壁部分は、振動に対する疲労強度の高いシリンダにより補強されている。従って、従来技術の真空ポンプの導管、あるいは、消音器に取付けられる振動抑制用のクランプ部品を配備することなく、車両に搭載可能な耐振性の高い真空ポンプが提供できる。
また、請求項2に記載の発明では、シリンダ壁内には排気弁を介在して作動室の排出ガスを駆動室へ導く排出ガス流路が設けられ、駆動室は駆動室の排出ガスを圧力変動緩和室へ流出する駆動室側排気ポートとを備え、そして、圧力変動緩和室は圧力変動緩和室の排出ガスを大気へ放出する緩和室側排気ポート備えている。これにより、排出ガスが駆動室へ流入すると、作動室から駆動室へ至る流路の流路抵抗と駆動室の空間容積とが連携し、駆動室において排気脈動による排出ガスの圧力変動が緩和される。また、排出ガスが駆動室へ流入する際の流路断面積拡大と駆動室から駆動室側排気ポートへの流路断面積縮小とにより音響エネルギーが消費される。そして、駆動室側排気ポートから圧力変動緩和室へ流入する。上述と同様に、圧力変動緩和室へ流入した排出ガスの排気脈動による圧力変動は、駆動室側排気ポートの流路抵抗と圧力変動緩和室の空間容積との連携により、圧力変動緩和室において緩和される。また、駆動室側排気ポートから圧力変動緩和室への流路断面積拡大と圧力変動緩和室から緩和室側排気ポートへの流路断面積縮小とにより音響エネルギーが消費されて、緩和室側排気ポートから大気へ放出される。以上により、駆動室側で排気騒音が低減された排出ガスは、更に圧力変動緩和室側で排気騒音が低減されるので、請求項1の発明の効果に記載の排気騒音を低減した真空ポンプより、更に排気騒音を低減できる。
また、本発明の真空ポンプは、作動室の排出ガスを作動室に導く排出ガス流路がシリンダの内周面を形成するシリンダ壁内に設けられているので、以下の効果を生じる。即ち、従来技術の真空ポンプで必要とされるコネクターは不要になる。さらに、シリンダ壁内に設けた排出ガス流路はシリンダの内周面を形成するシリンダボアと同時に成形できる。以上により本発明の真空ポンプのコストは、従来技術の真空ポンプに比べて低減される。また、本発明の真空ポンプを車両に搭載する際の真空ポンプの占有空間は、従来技術の真空ポンプの占有空間より減少する。さらに、シリンダは従来技術の真空ポンプのシリンダの外側に設けた導管に比べて振動に対する疲労強度が大幅に高く、排出ガス流路を形成するシリンダ壁部分は振動に対する疲労強度の高いシリンダにより補強されている。従って、従来技術の真空ポンプの導管、あるいは、消音器に取付けられる振動抑制用のクランプ部品を配備することなく、車両に搭載可能な耐振性の高い真空ポンプが提供できる。
本発明の実施例に係る真空ポンプの作動部を分解した斜視図である。 図1のX方向から見た本発明の実施例に係る真空ポンプの側面図である。 図2のZ−Z断面図である。 図2のY−Y断面図である。 本発明の実施例に係る真空ポンプのバルブボディの説明図である。 本発明の実施例に係る真空ポンプのバルブボディの説明図である。 図3のE部拡大図である。 図3に示すバルブボディとヘッドカバーとの間に設けたガスケットの説明図である。 従来技術の説明図である。 他の従来技術の説明図である。
以下に本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例に係る真空ポンプ1の作動部2を分解した分解斜視図で、図2は、図1に示すX方向から視た真空ポンプ1の側面図である。図3と図4は、それぞれ図2のZ−Z断面図とY−Y断面図である。図1、図2及び図3に示すように真空ポンプ1は、ピストン12(図3)を往復動させる駆動手段30(図3)を備える駆動部3と、駆動手段30を運転制御する制御部4と、往復動するピストン12により真空チャンバー(図示せず)を真空にする作動部2とにより構成される。
図3及び図4に示すように駆動部3は、ピストン12を往復動させる駆動手段30と、駆動手段30を備えたクランクケース35とを備える。図3に示すように駆動手段30は、モータ31と、モータ31の軸31aに挿嵌固定したクランク32と、クランク32とピストン12とを連結するコネクティングロッド33とを備える。モータ31は、ガスケット34を介在してモータ31の軸31aがクランクケース35の内側に収納されるように複数本のボルト37(図2)によりクランクケース35の図3における下側の端面35cに気密固定される。クランク32は、モータ31の軸31aを回転中心に回転するクランクピン32aと、バランサ32bとを備えている。
図4に示すようにコネクティングロッド33は、大端部33aに圧入された軸受33cと、小端部33bに圧入された軸受33dとを備える。そして、軸受33cの内径側にクランク32のクランクピン32aが圧入され、軸受33dの内径側にはピストン12に挿着したピストンピン12cが挿入される。これにより、モータ31の軸31aの回転はピストン12の往復動に変換される。
尚、本実施例の真空ポンプ1の駆動手段30は、モータ31の回転をクランク機構によりピストン12の往復動に変換しているが、ピストン12を駆動手段であるリニアモータ(図示せず)に接続してリニアモータの往復動を直接ピストン12へ伝達しても良い。
また、クランクケース35の図3における左側(シリンダ11側)の端面35a側にはガスケット16を介在してシリンダ11が設けられ、図3における上側の端面35bにはガスケット43を介在して制御部4のケース41が設けられる。そして、駆動手段30が備えられる駆動室36は、モータ31とケース41とに包囲されたクランクケース35の内側の空間35e、また空間35eとモータ31の空間31bとを合わせた空間から形成される。即ち、モータ31がブラッシを有するモータである場合は、駆動室36はブラッシの酸化防止の関点からクランクケース35の空間35eより形成されるのが好ましい。モータ31がブラッシレスモータである場合は、空間容積増大とモータ31の冷却の関点から駆動室36は、モータ31の側壁31cに一点鎖線で示す孔31d(図4)が開口されてクランクケース35の空間35eとモータ31の空間31bとが連通され、空間35eと空間31bとを合わせた空間より形成されるのが好ましい。尚、本実施例の真空ポンプ1の駆動室36は、クランクケース35の空間35eである場合を示す。
作動部2は、シリンダ11と、シリンダ11の内周面11aに往復動自在に挿設したピストン12と、シリンダ11のヘッド11b側に設けたバルブボディ5(シリンダヘッド)と、バルブボディ5に配設した吸気弁13及び排気弁14と、ガスケット18を介在してバルブボディ5の図3における左端面側を包囲するヘッドカバー15と、ガスケット16、17、18とを備える。そして、図1に示すように作動部2は、順次ガスケット16と、シリンダ11と、ガスケット17と、バルブボディ5と、ガスケット18と、ヘッドカバー15とが、軸方向へ積層され複数本のボルト21によってクランクケース35に固定される。
ピストン12は、外周側に装着されるピストンリング12aと、ライダーリング12bと、ピストンピン12cとを備え、ピストンリング12a及びライダーリング12bは、例えば充填材入り四フッ化樹脂などの無潤滑摺動材から形成される。そして、ピストン12と、シリンダ11と、バルブボディ5とに包囲され、吸気弁13から吸入される真空チャンバーの排出ガス(例えば、空気)を圧縮する作動室20が形成される。
図4に示すようにシリンダ11のシリンダ壁11c内には、軸に平行な排出ガス流路11dが設けられる。また、クランクケース35の端面35aには、作動室20から排出され排出ガス流路11dを通過した排出ガスを駆動室36へ導入する流路35dが開口され、駆動室36は駆動室側排気ポート41b(図3)を介して機器室46(圧力変動緩和室)へ連通される。
ここで、作動室20から駆動室36に至る流路の流路抵抗をR、駆動室36の空間容積をVとする。流路抵抗Rは、排出ガスの圧力(=一定圧力+排気脈動による変動圧力)の吸気弁13と排気弁14の開閉によって生じる排気脈動による変動圧力(以下、脈動圧力)の振れの緩和(圧力振幅の減少)と、一定圧力の圧力降下とを生じさせるように機能する。駆動室36の空間容積Vは、駆動室36に流入した排出ガスの脈動圧力の振れを緩和させるように機能する。そして、上記の流路抵抗Rと駆動室36の空間容積Vとが連携して、駆動室36で脈動圧力の振れが緩和される。駆動室36の脈動圧力の振れ値は、流路抵抗Rと、空間容積Vと、脈動圧力の角速度ω(=2πf、π:円周率、f:脈動圧力の周波数)との相乗値Rωが大きいほど減少される。従って、駆動室36は、作動室20から駆動室36に至る流路の流路抵抗Rと駆動室36の空間容積Vとが連携して、駆動室36は排気脈動による駆動室36の圧力変動を緩和する圧力変動緩和室として機能する。
また、クランクケース35の端面35c(図3)側の外周面には、真空ポンプ1を支持する支持部35fが設けられ、支持部35fには防振ブッシュ38が装着される。
尚、本実施例の真空ポンプ1では、排出ガス流路11dはクランクケース35に設けた流路35dを介して駆動室36へ連通されるが、排出ガス流路11dを直接、駆動室36へ連通しても良い。また、排出ガス流路11dは、シリンダ壁11c内に2個設けているが、1個以上であれば良い。
図3に示すように制御部4は、モータ31の回転を制御する駆動回路42と、駆動回路42を収納する機器室46を形成するケース41と、ガスケット43、44と、蓋45とを備え、クランクケース35の図3における上部のスペースに配設される。
ケース41は、図3における下端側に底壁41aを有し、上端側が開口されたカップ形状をなしている。そして制御部4は、クランクケース35の端面35bに順次ガスケット43と、ケース41と、ガスケット44と、蓋45とが積層され、複数本のボルト47によりクランクケース35に気密固定される。
ケース41の底壁41aには駆動室側排気ポート41bが設けられ、ケース41の外周側には機器室46の排出ガスを大気へ放出する緩和室側排気ポート41c(図2、図3)が設けられる。これにより、駆動室36は、順次駆動室側排気ポート41bと、機器室46と、緩和室側排気ポート41cとを経由して大気へ連通される。
ここで、駆動室側排気ポート41bの流路抵抗を流路抵抗R、機器室46の空間容積をVとする。流路抵抗Rは、駆動室側排気ポート41bを流れる排出ガスの圧力(=一定圧力+排気脈動による変動圧力)の脈動圧力の振れの緩和と、一定圧力の圧力降下とを生じさせるように機能する。機器室46の空間容積Vは、機器室46に流入した排出ガスの脈動圧力の振れを緩和させるように機能する。そして、上記の流路抵抗Rと、機器室46の空間容積Vとが連携して、機器室46では脈動圧力の振れが緩和される。機器室46の脈動圧力の振れ値は、流路抵抗Rと、空間容積Vと、脈動圧力の角速度ωとの相乗値Rωが大きいほど減少する。従って、機器室46は、駆動室側排気ポート41bの流路抵抗Rと機器室46の空間容積Vとが連携して、機器室46は排気脈動による機器室46の圧力変動を緩和する圧力変動緩和室として機能する。
尚、本実施例の真空ポンプ1は、駆動室36へ流入する排出ガスを駆動室側排気ポート41bと、機器室46を介在して緩和室側排気ポート41cから大気へ放出しているが、駆動室36へ流入する排出ガスを駆動室側排気ポート41bから大気へ放出しても良い。この場合も、作動室20から駆動室36に至る流路の流路抵抗Rと駆動室36の空間容積Vとが連携して、駆動室36では脈動圧力の振れが緩和される。即ち、流路抵抗Rの流路の入口の脈動圧力をΔP、駆動室36の脈動圧力をΔP、気体定数をR、排出ガス温度Tとし、上記の流路抵抗R及び駆動室側排気ポート41bの流路抵抗Rを線形の流路抵抗、脈動圧力ΔPを略正弦波形とする。脈動圧力ΔPも略正弦波形となり、ΔPとΔPとの比(ΔP/ΔP)は、(ΔP/ΔP)≒1/√{(Rω/RT)+(1+R/R}<1となる。従って、流路抵抗Rと、空間容積Vと、脈動圧力の角速度ωとの相乗値Rωが大きいほど、駆動室36の脈動圧力の振れは減少され、駆動室36は圧力緩和室として機能する。
また、機器室46には駆動回路42が備えられているが、駆動回路42等何も設けず空洞でも良い。
また、前述したようにモータ31がブラッシレスモータである場合は、モータ31の空間31bは孔31d(図4)を介してクランクケース35の空間35eと連通して駆動室36の一部として利用できるが、上述の機器室46と同様に圧力変動緩和室として利用できる。即ち、モータ31がブラッシレスモータである場合は、孔31d(駆動室側排気ポート)を駆動室側排気ポートとして機能させてクランクケース35の空間35eとモータ31の空間31bとを連通し、空間31bに図示していないが一端が大気へ開放する緩和室側排気ポートを空間31bへ接続する。これにより、モータ31の空間31b(圧力変動緩和室)は、機器室46と同じように圧力変動緩和室として機能する。そして、孔31dの流路抵抗と、空間31bの容積とが連携して、空間31bで脈動圧力の振れが緩和される。
図5と図6は共にバルブボディ5の説明図であり、図5(a)は図3に示す矢印A方向からの矢視図、図5(b)は図5(a)のCC断面図を示し、そして、図6(a)は図3に示す矢印B方向からの矢視図、図6(b)は図6(a)のDD断面図を示す。図5と図6に示すようにバルブボディ5は、吸気弁13を介在して真空チャンバーの排出ガスを作動室20へ吸引する吸入流路系5aと、作動室20で圧縮された排出ガスを排気弁14を介在して排出する排出流路系5bとを備える。
図5に示すように吸入流路系5aは、吸入流路5abと、複数個の流路孔5acと、吸気弁13を配設する吸気弁室5adとにより形成される。即ち、吸入流路5abの一端側は真空チャンバーへ連通される吸気ポート5aaを形成し、他端側は吸入流路5abの一部を形成する隔壁5cに設けた複数個の流路孔5acの一端へ連通される。流路孔5acの他端は吸気弁室5adへ連通され、吸気弁室5adは略六角形状に開口されて作動室20(図3)へ連通される。
図7は、図3のE部拡大図である。図7に示すように、吸気弁13は略傘型形状でゴム材により成形され、中心に設けた突起部13bと、突起部13bから略円錐状に拡がるリップ部13aとを備える。ガスケット17は、複数個の開口部17aと、複数個の開口部17bと、複数個の開口部17c(図4)を備えると共に、吸気弁13のリフト量の規制による応力緩和機能と吸気弁13の抜け防止機能とを備える。開口部17aは排出ガスが作動室20へ流入し、開口部17bは排出ガスが作動室20から流入し、そして開口部17cは排出ガスが排出ガス流路11dへ流入する。
図5と図7に示すように、吸気弁室5adの隔壁5cの中央に孔5caが開口され、孔5caに吸気弁13の突起部13bが気密に装着され、吸気弁13の抜け防止のため吸気弁13の図7における右端面をガスケット17に当接させている。吸気弁13の閉状態では、吸気弁13のリップ部13aに作用する作動室20と流路孔5acとの排出ガスの差圧とリップ部13aの弾性力とにより、リップ部13aの外周側端面が流路孔5acの開口部分を包囲するように隔壁5cの弁座5cbに当接する。これにより、作動室20と流路孔5acとの連通が断たれる。吸気弁13の開状態では、リップ部13aに作用する流路孔5acと作動室20との排出ガスの差圧による力が、リップ部13aの弾性力より大きくなり、リップ部13aが作動室20側へリフトして隔壁5cの弁座5cbから離間する。この時、リップ部13aの一部はガスケット17に当接し、リップ部13aの応力が緩和される。そして、流路孔5acと作動室20とが連通され、吸入流路5abは流路孔5acと吸気弁室5adとガスケット17の開口部17aとを経由して作動室20へ連通される。
図6に示すように排出流路系5bは、複数個の流路孔5baと、排気弁室5bbと、流路5bcと、室5bdと、流路孔5beとから形成される。複数個の流路孔5baは隔壁5dに設けられ、一端は作動室20(図3)へ開口され、他端は排気弁室5bbへ開口される。排気弁室5bbは、円柱形状でヘッドカバー15側が開口され、外周から図6(a)における左右に延在する溝からなる流路5bcを備え、排気弁14が配設される。流路5bcの延在先端は、排気弁室5bbの図6(a)における上側半円を包囲するように設けた室5bdへ連通される。室5bdは、略三角形状の溝でヘッドカバー15側が開口され、室5bdを形成する略三角形状の隔壁5eに流路孔5beが設けられる。流路孔5beの一端は、排出ガス流路11dに接続される排気ポート5bfを形成する。そして、排気弁室5bbと、流路5bcと、室5bdとは、ガスケット18(図7)を介在してヘッドカバー15(図7)により大気に対し気密が確保される。
図7に示すように排気弁14は、断面が略凸型形状でゴム材よりなる弁体14aと圧縮バネ14bとを備え、前述したように排気弁室5bbに配設される。図8はガスケット18の説明図を示し、(a)は図3に示す矢印A方向からの矢視図で、(b)は(a)のFF断面図である。図8に示すようにガスケット18は、排気弁14の設置位置を確保するガイド部18aと、両面に大気側との気密を確保するシール部18b、18bとを備える。圧縮バネ14bはガスケット18と弁体14aとの間に設けられると共に、圧縮バネ14bの図7における左端の外周側がガイド部18aに内接する。これにより、排気弁14の作動中においても、排気弁14の設置位置がずれることなく確保される。
排気弁14の閉状態では、圧縮バネ14bの付勢力と弁体14aに作用する排気弁室5bbと作動室20との間の差圧とにより弁体14aの端面14aaが弁座5eaに当接する。これにより、流路孔5baと排気弁室5bbとの間の気密が確保される。排気弁14の開状態は、弁体14aに作用する作動室20と排気弁室5bbとの間の差圧による力が圧縮バネ14bの付勢力より大きくなり、弁体14aの端面14aaが弁座5eaから離間して、流路孔5baと排気弁室5bbとが連通される。従って、排気弁14の開状態においては、図4および図7に示すように作動室20は、順次ガスケット17の開口部17b(図7)と、排出流路系5b(流路孔5ba、排気弁室5bb、流路5bc、室5bdと、流路孔5be)と、ガスケット17の開口部17cと、シリンダ11の排出ガス流路11dと、クランクケース35の流路35dとを経由して駆動室36へ連通される。
次に、本発明の実施例に係る真空ポンプ1の作動と効果について説明する。駆動回路42によりモータ31の軸31aを回転させると、クランク32のクランクピン32aは軸31aを回転中心に回転する。この回転によりピストン12は、コネクティングロッド33を介してシリンダ11の内周面11aを往復動する。そして、ピストン12が上死点から下死点方向に僅か移動した位置において、排気弁14は既に閉じられている。一方、吸気弁13は、吸気弁13のリップ部13aに作用する流路孔5acと作動室20との排出ガスの差圧により、リップ部13aが作動室20側へリフトして隔壁5cの弁座5cbから離間し自動的に開かれる。これにより、吸気ポート5aaに接続された真空チャバー内の排出ガスが作動室20へ吸引され始め、ピストン12の下死点方向への移動により真空チャンバーの真空度は徐々に上昇する。
そして、ピストン12が下死点を通過し、下死点から僅か上死点方向へ移動した位置で、作動室20の圧力は流路孔5acの圧力より高くなり、吸気弁13のリップ部13aが弁座5cbに当接し、吸気弁13は自動的に閉じられる。更に、ピストン12が上死点方向へ僅か移動した位置で、作動室20の圧力は排気弁室5bbの圧力より高くなる。これにより、弁体14aに作用する作動室20と排気弁室5bbとの間の差圧による力が圧縮バネ14bの付勢力より大きくなり、弁体14aの端面14aaが弁座5eaから離間して排気弁14は自動的に開かれる。これにより、作動室20に吸引された排出ガスは、図4の太破線の矢印に示すように、順次ガスケット17の開口部17bと、バルブボディ5の排出流路系5bと、ガスケット17の開口部17cと、シリンダ壁11c内の排出ガス流路11dと、クランクケース35の流路35dとを通過して、駆動室36へ流入する。更に、駆動室36へ流入した排出ガスは、ケース41の駆動室側排気ポート41bと、機器室46とを通過して緩和室側排気ポート41cから大気へ放出される。
ピストン12が上死点を通過して僅か下死点方向へ移動した位置で、作動室20の圧力は排気弁室5bbの圧力より低くなる。これにより、弁体14aに作用する排気弁室5bbと作動室20との間の差圧による力は圧縮バネ14bの付勢力より小さくなり、弁体14aの端面14aaが弁座5eaに当接して、排気弁14は自動的に閉じられ作動室20からの排気は停止される。更にピストン12が下死点方向へ僅か移動すると、前述したように吸気弁13が再び開かれる。以上により、真空ポンプ1の1サイクルが形成される。そして、この1サイクルが多数回繰り返されることにより、真空チャンバーは所定の真空度に到達する。
ところで、流路35dから排出ガスが駆動室36へ流入する際の流路断面積の急拡大と、駆動室36から駆動室側排気ポート41bへ流入する際の流路断面積の急縮小とにより、駆動室36内において排出ガスの音響エネルギーが消費される空洞型消音器が形成される。前述したようにピストン12の往復動により、吸入弁13から作動室20へ吸引された排出ガスは、排気弁14から排出され、排出流路系5bと、排出ガス流路11dと、流路35dを通過して駆動室36へ流入する。この時、作動室20から駆動室36へ至る流路の流路抵抗と駆動室36の空間容積とが連携して、駆動室36へ流入した排出ガスは排気脈動による圧力変動が緩和され、且つ、上述の空洞型消音器による流路断面積の急拡大と急縮小とにより音響エネルギーが消費されて、駆動室側排気ポート41bから機器室46へ流入する。これにより、排気脈動による変動圧力に起因する駆動室36から発生する排気騒音は低減される。
同様に、駆動室36の排出ガスが駆動室側排気ポート41bから機器室46へ流入する際の流路断面積の急拡大と、機器室46から緩和室側排気ポート41cへ流入する際の流路断面積の急縮小とにより、機器室46内において排出ガスの音響エネルギーが消費される空洞型消音器が形成される。そして駆動室36側の空洞型消音器と同様に、駆動室側排気ポート41bの流路抵抗と機器室46の空間容積とが連携して、機器室46へ流入した排出ガスは排気脈動による圧力変動が緩和され、且つ、機器室46側の空洞型消音器の流路断面積の急拡大と急縮小とにより音響エネルギーが消費されて、緩和室側排気ポート41cから大気へ放出される。これにより、排気脈動による変動圧力に起因する機器室46から発生する排気騒音は更に低減される。即ち、駆動室36側の空洞型消音器と機器室46側の空洞型消音器とが直列に配備されることにより、駆動室36側の空洞型消音器のみによる排出ガスの騒音低減に比べて、騒音低減効果は更に増大する。
以上により、低騒音の真空ポンプ1が提供できる。例えば、本実施例の真空ポンプ1は作動室20の排出ガスをバルブボディ5の排気ポート5bfから大気へ放出した場合と比べて、略20dB排気騒音が低減される。
また、機器室46に配備した駆動回路42は、機器室46を流動する排出ガスにより冷却される。
尚、本実施例の真空ポンプ1は、駆動室36へ流入する排出ガスを駆動室側排気ポート41bと、機器室46を介在して緩和室側排気ポート41cから大気へ放出しているが、駆動室36へ流入する排出ガスを駆動室側排気ポート41bから大気へ放出しても良い。この場合、作動室20から駆動室36へ至る流路の流路抵抗と駆動室36の空間容積とが連携して、駆動室36へ流入した排出ガスは排気脈動による圧力変動が緩和され、且つ、上述の空洞型消音器による流路断面積の急拡大と急縮小とにより音響エネルギーが消費されて、駆動室側排気ポート41bから大気へ放出される。これにより、作動室20の排出ガスをバルブボディ5の排気ポート5bfから大気へ放出した場合と比べて、排気脈動による変動圧力に起因する駆動室36から発生する排気騒音は低減され、また、本実施例の真空ポンプ1に比べて真空ポンプの構成が簡素になるが、真空ポンプ1に比べて排気騒音は若干増大する。
また、モータ31がブラッシレスモータであり、モータ31の空間31bを圧力変動緩和室として利用する場合も、機器室46の場合と同様に、モータ31の空間31bと、駆動室側排気ポート31dと、緩和室側排気ポート(図示せず)とにより空洞型消音器が形成される。そして、機器室46の場合と同様の作用により同様の効果を生じると共に、真空ポンプ1の構成が簡素になる。
さらに、従来技術の真空ポンプ100では、シリンダ103の外側に設けた導管113と排気ポート112とを接続するコネクターと、導管113とハウジング吸気口114とを接続するコネクターとが必要になる。また、従来技術の真空ポンプ120では、シリンダ103の外側に設けた消音器121と導管122とを接続するコネクターと、排気ポート112と導管122とを接続するコネクターとが必要になる。しかし、本実施例の真空ポンプ1は、作動室20の排出ガスが流れる排出ガス流路11dがシリンダ壁11c内に設けられている。従って、従来技術の真空ポンプ100あるいは120に必要な前述のコネクターは不要になる。さらに、排出ガス流路11dは、シリンダ11の内周面11aを形成するシリンダボアと同時に成形される。以上により、本実施例の真空ポンプ1のコストは低減される。
また、従来技術の真空ポンプ100は作動室118と駆動室117とを連通する導管113をシリンダ103の外側に設けており、従来技術の真空ポンプ120はシリンダ103の外側に消音器121を設けている。しかし、本実施例の真空ポンプ1は、流路35dを介して作動室20と駆動室36とを連通する排出ガス流路11dをシリンダ壁11c内に設けている。また、駆動室36側の空洞型消音器はクランクケース35を利用し、機器室46側の空洞型消音器はクランクケース35外側のスペースを利用している。以上により、真空ポンプを車両に搭載する際、本実施例の真空ポンプ1の占有空間は、従来技術の真空ポンプ100あるいは120の占有空間より減少する。
また、吸入流路系5aと排出流路系5bは、共にバルブボディ5に設けられ、排出流路系5bの排気ポート5bfは、ガスケット17を介在してシリンダ11に設けた排出ガス流路11dに接続されているので、本実施例の真空ポンプ1は小型になる。
さらには、真空ポンプを車両に搭載する際、従来技術の真空ポンプ100あるいは120では、作動室の排出ガスを駆動室へ導く導管113、あるいは導管122を介在してヘッドカバー110の排気ポート112に設けた消音器121に振動抑制用のクランプ部品を配備しなけれならない。しかし、本実施例の真空ポンプ1では、作動室20の排出ガスを駆動室36へ導く排出ガス流路11dはシリンダ壁11c内に設けられ、シリンダ11は従来技術の導管113に比べて外径と肉厚とが大きいので振動に対する疲労強度が従来技術の導管より大幅に高い。そして、排出ガス流路11dを形成するシリンダ壁11c部分は、振動に対する疲労強度の高いシリンダ11により補強されている。従って、本実施例の真空ポンプ1は、従来技術の真空ポンプ100の導管113、あるいは、真空ポンプ120の消音器121に取付けられる振動抑制用のクランプ部品を配備することなく、車両に搭載可能な耐振性の高い真空ポンプ1が提供できる。
1 真空ポンプ
5 バルブボディ(シリンダヘッド)
11 シリンダ
11c シリンダ壁
11a 内周面
11b ヘッド
11d 排出ガス流路
12 ピストン
13 吸気弁
14 排気弁
20 作動室
30 駆動手段
31b 空間(圧力変動緩和室)
31d 孔(駆動室側排気ポート)
36 駆動室
41b 駆動室側排気ポート
41c 緩和室側排気ポート
46 機器室(圧力変動緩和室)

Claims (2)

  1. シリンダと、
    前記シリンダの内周面に往復動自在に挿設したピストンと、
    前記ピストンを往復動させる駆動手段を備える駆動室と、
    前記シリンダのヘッド側に設けたシリンダヘッドと、
    前記シリンダと、前記ピストンと、前記シリンダヘッドとにより形成される作動室と、
    前記作動室に接続される吸気弁と、
    前記作動室に接続される排気弁と、
    前記内周面を形成するシリンダ壁内に設けられ前記排気弁を介在して前記作動室の排出ガスを前記駆動室へ導く排出ガス流路と、
    前記駆動室に設けられ前記駆動室の排出ガスを大気へ放出する駆動室側排気ポートとを備え、
    前記排出ガス流路を通過して前記駆動室へ流入する排出ガスの流路断面積が拡大され、前記駆動室から前記駆動室側排気ポートへ流入する排出ガスの流路断面積が縮小される、ことを特徴とする真空ポンプ。
  2. シリンダと、
    前記シリンダの内周面に往復動自在に挿設したピストンと、
    前記ピストンを往復動させる駆動手段を備える駆動室と、
    前記シリンダのヘッド側に設けたシリンダヘッドと、
    前記シリンダと、前記ピストンと、前記シリンダヘッドとにより形成される作動室と、
    前記作動室に接続される吸気弁と、
    前記作動室に接続される排気弁と、
    前記内周面を形成するシリンダ壁内に設けられ前記排気弁を介在して前記作動室の排出ガスを前記駆動室へ導く排出ガス流路と、
    前記駆動室に設けられ前記駆動室の排出ガスを流出する駆動室側排気ポートと、
    前記駆動室側排気ポートを介して前記駆動室に連通される圧力変動緩和室と、
    前記圧力変動緩和室に設けられ前記圧力変動緩和室の排出ガスを大気へ放出する緩和室側排気ポートとを備え、
    前記排出ガス流路を通過して前記駆動室へ流入する排出ガスの流路断面積が拡大され、前記駆動室から前記駆動室側排気ポートへ流入する排出ガスの流路断面積が縮小され、
    前記駆動室側排気ポートから前記圧力変動緩和室へ流入する排出ガスの流路断面積が拡大され、前記圧力変動緩和室から前記緩和室側排気ポートへ流入する排出ガスの流路断面積が縮小される、ことを特徴とする真空ポンプ。
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