JP2011006634A - エンボス加工用光硬化性組成物および硬化物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種性能に総合的に優れたエンボス加工用光硬化性組成物を提供する。
【解決手段】2種類以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマーを含み、かつ、粘度が90〜1000mPa・sであるエンボス加工用光硬化性組成物であって、(1)前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の85重量%以上が粘度2000mPa・s〜10000mPa・sで3官能以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(A)および粘度200mPa・s以下で1官能または2官能の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(B)で構成される組成物、または、(2)前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーとして、粘度800mPa・s以下で3官能以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(C)および粘度200mPa・s〜7000mPa・sで1官能または2官能の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(D)を含む組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、エンボス加工用光硬化性組成物および該組成物を用いた硬化物の製造方法に関する。特に、レンズパターンを形成するためのエンボス加工用光硬化性組成物に関する。
半導体用露光装置、内視鏡、記録再生装置、表示装置などの光学装置には、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、プリズムシート、レンズアレイなどの表面に微細な凹凸を有する光学レンズなど、精密加工を要する精密光学レンズが搭載されている。そして、精密加工の容易さの観点から、精密光学レンズには樹脂が多く採用されている。
しかしながら、樹脂レンズは傷が付くことが大きな問題である。そのため、特許文献1では特定の樹脂を用いることで、鉛筆硬度3H以上の硬いレンズを作製している。しかしながら、特許文献1では、射出成形によって作製しているため、加熱冷却に時間がかかり、また、一般にμmオーダーの微細加工には不向きなものとなっている。
上記課題を解決する為、光硬化性組成物をパターンが形成されたスタンパに押し付け、この状態で露光により光硬化性組成物を硬化させ、スタンパを剥離し、基板上にレンズなどの光学材料を形成する方法が用いられるようになってきた。このような方法はいわゆるエンボス加工として知られている。
具体的には、スタンパ上に光硬化性組成物を塗布し、この上から透明な基板を重ね合わせ、透明な基板側から露光する方法、あるいは、予め基板に光硬化性組成物を塗布し、透明なスタンパを重ね合わせ、スタンパ側から露光し、光硬化性組成物を硬化させ、光学材料を形成する方法がある。
さらに、スタンパと基板を重ね合わせる前に、雰囲気を減圧にしておいたり、窒素雰囲気下にしておいたりして、光硬化を促進する場合もある。
このようなエンボス加工に用いる光硬化性組成物が種々検討されている。例えば、特許文献2には、2つ以上の環状構造であって、高粘度のエポキシアクリレートを含む組成物を用いて、高速に精度良くレンズを作成する手法を開示している。また、特許文献3は、レンズ用光硬化性組成物に酸化防止剤を添加して、経時着色を回避することを提案している。
国際公開WO2006/082629号パンフレット 特開2005−10230号公報 特開平04−288314号公報
上述のとおり、エンボス加工に用いることを目的とした硬化性組成物は種々検討されている。しかしながら、本発明者が上記特許文献2に記載の組成物について検討を行ったところ、基板との密着が充分ではなく、スタンパに汚れが付き易く頻繁に洗浄する必要があることが分かった。また、硬化を進める為に、220℃で加熱処理をすると黄色く着色し、光学材料としては不適であることも分かった。また、特許文献3に記載の組成物について、本発明者が検討を行ったところ、該の光硬化性組成物は、塗布によって気泡を起因とする欠陥が発生すること、光硬化後のスタンパ離型性が悪いこと、パターン欠陥が生じることなどの多数の問題があることが分かった。さらに、特許文献3に記載の組成物においては、スタンパ汚れが生じ易く、頻繁にスタンパ洗浄を行う必要があり、酸化防止剤を添加しているものの、220℃加熱では、着色が強く生じ、光学材料としては、不適であることも分かった。
すなわち、従来から、レンズ等に用いることを目的とした硬化性組成物は種々検討されているが、何らかの欠陥があり、総合的に優れたエンボス加工用光硬化性組成物は存在しないことが分かった。
本発明は、かかる状況を打開することを目的とするものであり、塗布性、パターン形成性、スパンタ離型性、基板密着性、スパンタ汚れ、加熱後の着色、加熱後の耐傷性に総合的に優れたエンボス加工用光硬化性組成物を提供することを目的とする。
かかる状況のもと、本発明者は、エンボス加工により、高速に精度良く、基板との密着性の良い、かつ、加熱により着色しないレンズなどの成形品を得るべく、鋭意検討を行った。その結果、驚くべきことに、組成物の粘度を90〜1000mPa・sとし、さらに、重合性モノマーまたは重合性オリゴマーとして、特定の2種類以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマーを組み合わせて用いることにより、塗布性、パターン形成性、スパンタ離型性、基板密着性、スパンタ汚れ、加熱後の着色、加熱後の耐傷性に総合的に優れたエンボス加工用光硬化性組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、以下の手段により達成された。
[1] 2種類以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマーを含み、かつ、粘度が90〜1000mPa・sであるエンボス加工用光硬化性組成物であって、下記(1)または(2)を満たす組成物。
(1)前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の85重量%以上が、粘度2000mPa・s〜10000mPa・sで3官能以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(A)および粘度200mPa・s以下で1官能または2官能の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(B)で構成される。
(2)前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーとして、粘度800mPa・s以下で3官能以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(C)および粘度200mPa・s〜7000mPa・sで1官能または2官能の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(D)を含む。
[2][1]に記載のエンボス加工用光硬化性組成物であって、前記(1)を満たす組成物。
[3]前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(A)の含量が前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量70重量%以下である、[2]に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[4]前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の90重量%以上が、前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(A)と前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(B)で構成される、[2]または[3]に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[5]前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(A)の粘度が、3000〜7000mPa・sである、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[6][1]に記載のエンボス加工用光硬化性組成物であって、前記(2)を満たす組成物。
[7]前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(B)の含量が前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の20重量%以下である、[6]に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[8]前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(C)の含量が前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー合計量の60重量%以下である、[6]または[7]に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[9]前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の80重量%以上が、前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(C)と前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(D)で構成される[6]〜[8]のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[10]前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の90重量%以上が、前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(C)と前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(D)で構成される[6]〜[8]のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[11]前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(C)の粘度が、12〜800mPa・sである、[6]〜[10]のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[12]前記組成物の粘度が、100〜1000mPa・sである、[1]〜[11]のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[13]さらに、離型剤、カップリング剤および酸化防止剤の少なくとも1種を含有する、[1]〜[12]のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[14]カップリング剤として、アミノ基を有するシランカップリング剤を含む、[13]に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[15] 離型剤として、シリコーンオイルを含む、[13]に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[16]カップリング剤として、アミノ基を有するシランカップリング剤を含み、かつ、離型剤として、シリコーンオイルを含有する、[13]に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[17]前記エンボス加工用光硬化性組成物は、光学レンズ用である、[1]〜[16]のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
[18][1]〜[17]のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物を露光硬化してなる、硬化物。
[19]基板上に、[1]〜[17]のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物を適用し、該エンボス加工用光硬化性組成物上に、パターンが形成されたスタンパを重ね合わせ、前記エンボス加工用光硬化性組成物を露光硬化し、前記スタンパを剥離することを含む硬化物の製造方法、または、
パターンが形成されたスパンタ上に、[1]〜[17]のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物を適用し、該エンボス加工用光硬化性組成物上に、基板を重ね合わせ、前記エンボス加工用光硬化性組成物を露光硬化し、前記スタンパを剥離することを含む硬化物の製造方法。
本発明により、塗布性、パターン形成性、スパンタ離型性、基板密着性、スパンタ汚れ、加熱後の着色、加熱後の耐傷性に総合的に優れたエンボス加工用光硬化性組成物を提供することが可能になった。このため、従来に比して著しく優れた光学レンズ等の光学材料を提供することが可能になる。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートの両方を含む意味で使用される。尚、本発明における粘度は特に述べない限り、25℃における粘度を言う。
本発明のエンボス加工用光硬化性組成物は、2種類以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマーを含み、かつ、粘度が90〜1000mPa・sであって、下記(1)または(2)を満たす組成物である。
(1)前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の85重量%以上が、粘度2000mPa・s〜10000mPa・sで3官能以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(A)(以下、「重合性モノマー等(A)」ということがある)および粘度200mPa・s以下で1官能または2官能の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(B)(以下、「重合性モノマー等(B)」ということがある)で構成される。
(2)前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーとして、粘度800mPa・s以下で3官能以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(C)(以下、「重合性モノマー等(C)」ということがある)および粘度200mPa・s〜7000mPa・sで1官能または2官能の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(D)(以下、「重合性モノマー等(D)」ということがある)を含む。
このような組成物とすることにより、塗布性、パターン形成性、スパンタ離型性、基板密着性、スパンタ汚れ、加熱後の着色、加熱後の耐傷性に総合的に優れたエンボス加工用光硬化性組成物を提供することが可能になる。以下、本発明の組成物について詳細に説明する。
(1)粘度が90〜1000mPa・sであり、重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の85重量%以上が重合性モノマー等(A)および重合性モノマー等(B)で構成される組成物(以下、「本発明の組成物(1)」ということがある。)
本発明の組成物(1)は、重合性モノマー等(A)と重合性モノマー等(B)を含み、好ましくは、重合性モノマー等(A)の含量が重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の70重量%以下、より好ましくは60重量%以下である。このような範囲とすることにより、基板密着が良化する、あるいはクラック発生が抑制されるという効果が得られる。
また、本発明の組成物(1)は、重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の85重量%以上が重合性モノマー等(A)および重合性モノマー等(B)で構成されるが、好ましくは90重量%以上である。このような範囲とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される。
重合性モノマー等(A)と重合性モノマー等(B)は、それぞれ、1種類ずつであってもよいし、2種類以上含んでいてもよい。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において他の重合性モノマーを含んでいてもよい。
重合性モノマー等(A)
本発明で用いる重合性モノマー等(A)は、粘度2000mPa・s〜10000mPa・sで3官能以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマーである。粘度は、好ましくは3000〜8000mPa・sであり、より好ましくは4000〜7000mPa・sである。このような範囲とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される。
重合性モノマー等(A)は、重合性モノマーであっても、重合性オリゴマーであってもよいが、好ましくは重合性モノマーである。また、重合性オリゴマーの場合、ダイマーまたはトリマーが好ましい。このような範囲とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される。
重合性モノマー等(A)の分子量は、400〜3000であることが好ましく、500〜2000であることがより好ましい。このような範囲とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される。
重合性モノマー等(A)の揮発度は、0.1Torr、15分の減圧下で、重量減少0%〜5%であることが好ましく、重量減少0.01%〜2%であることがより好ましい。
重合性モノマー等(A)が有する重合性基は、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、アリル基から選択されることが好ましく、(メタ)アクリロイル基またはエポキシ基がより好ましく、少なくとも(メタ)アクリロイル基を含むことがさらに好ましい。
さらに、重合性モノマー等(A)として、(メタ)アクリレートを用いる場合、メタアクリレートよりも、アクリレートの方が好ましい。
重合性モノマー等(A)が有する官能基の数は、3つ以上であるが、好ましくは、3〜20であり、より好ましくは、3〜15である。
重合性モノマー等(A)は、脂肪族多価アルコールを有することが好ましく、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトール、あるいはこれらの混合物などを有することがより好ましい。
重合性モノマー等(B)
本発明で用いる重合性モノマー等(B)は、粘度200mPa・s以下で1官能または2官能の重合性モノマーまたは重合性オリゴマーである。粘度は、好ましくは1.5〜170mPa・sである。このような範囲とすることにより、固体添加剤の溶解不良を生じにくいという効果が得られる。
重合性モノマー等(B)は、重合性モノマーであっても、重合性オリゴマーであってもよいが、好ましくは重合性モノマーである。また、重合性オリゴマーの場合、ダイマーまたはトリマーが好ましい。このような範囲とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される。
重合性モノマー等(B)の分子量は、130〜700であることが好ましく、140〜550であることがより好ましい。
重合性モノマー等(B)の揮発度は、0.1Torr、15分の減圧下で、重量減少0〜70%であることが好ましく、重量減少0.1〜50%であることがより好ましい。
重合性モノマー等(B)が有する重合性基は、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、アリル基から選択されることが好ましく、(メタ)アクリロイル基またはエポキシ基がより好ましく、少なくとも(メタ)アクリロイル基を含むことがさらに好ましい。
さらに、重合性モノマー等(B)として、(メタ)アクリレートを用いる場合、メタアクリレートよりも、アクリレートの方が好ましい。
本発明の組成物(1)で用いられる重合性モノマー等は、例えば、特開2009−73078号公報の段落番号0046、0047、0049に記載の重合性モノマー等から選択することができる。尚、各重合性モノマー等の粘度は、後述する実施例の記載に従って測定することできる。
(2)粘度が90〜1000mPa・sであり、重合性モノマー等(C)および重合性モノマー等(D)を含む組成物(以下、「本発明の組成物(2)」ということがある。)
本発明の組成物(2)は、また、重合性モノマー等(C)の含量が重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の60重量%以下であることが好ましく、50重量%以下であることより好ましい。このような範囲とすることにより、機械的強度が良好であるという効果が得られる。
また、本発明の組成物(2)は、好ましくは、重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の80重量%以上が重合性モノマー等(C)および重合性モノマー等(D)で構成されるが好ましく、90重量%以上であることより好ましく、95重量%以上であることがさらに好ましい。このような範囲とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される。
重合性モノマー等(C)と重合性モノマー等(D)は、それぞれ、1種類ずつであってもよいし、2種類以上含んでいてもよい。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において他の重合性モノマーを含んでいてもよい。
重合性モノマー等(C)
本発明で用いる粘度800mPa・s以下で3官能以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマーである。粘度は、好ましくは12〜800mPa・sであり、より好ましくは14〜700mPa・sである。このような範囲とすることにより、固体添加剤の溶解不良が生じにくいという効果が得られる。
重合性モノマー等(C)は、重合性モノマーであっても、重合性オリゴマーであってもよいが、好ましくは重合性モノマーである。また、重合性オリゴマーの場合、ダイマーまたはトリマーが好ましい。このような範囲とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される。
重合性モノマー等(C)の分子量は、250〜600であることが好ましく、270〜480であることがより好ましい。
重合性モノマー等(C)の揮発度は、0.1Torr、15分の減圧下、重量減少0〜10%であることが好ましく、重量減少0.01〜5%であることがより好ましい。
重合性モノマー等(C)が有する重合性基は、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、アリル基から選択されることが好ましく、(メタ)アクリロイル基またはエポキシ基がより好ましく、少なくとも(メタ)アクリロイル基を含むことがさらに好ましい。
さらに、重合性モノマー等(C)として、(メタ)アクリレートを用いる場合、メタアクリレートよりも、アクリレートの方が好ましい。
重合性モノマー等(C)は、脂肪族多価アルコール骨格を有することが好ましく、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、あるいはこれらの混合物を有することがより好ましい。
重合性モノマー等(D)
本発明で用いる重合性モノマー等(D)は、粘度200mPa・s〜7000mPa・sで1官能または2官能の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(D)である。粘度は、好ましくは600〜6500mPa・sである。このような範囲とすることにより、相溶性が良好で、異物欠陥が生じにくいという効果が得られる。
重合性モノマー等(D)は、重合性モノマーであっても、重合性オリゴマーであってもよいが、好ましくは重合性モノマーである。また、重合性オリゴマーの場合、ダイマーまたはトリマーが好ましい。このような範囲とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される。
重合性モノマー等(D)の分子量は、220〜800であることが好ましく、252〜600であることがより好ましい。
重合性モノマー等(D)の揮発度は、0.1Torr、15分の減圧下で、重量減少0〜10%であることが好ましく、重量減少0.01〜5%であることがより好ましい。
重合性モノマー等(D)が有する重合性基は、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、アリル基から選択されることが好ましく、(メタ)アクリロイル基またはエポキシ基がより好ましく、少なくとも(メタ)アクリロイル基を含むことがさらに好ましい。
重合性モノマー等(D)が有する官能基の数は、1または2であるが、好ましくは、1である。
重合性モノマー等(D)は、脂肪族多価アルコール骨格を有することが好ましく、ヒドロキシル基やエーテル結合などを有することがより好ましい。
本発明の組成物(2)で用いられる重合性モノマー等は、例えば、特開2009−73078号公報の段落番号0046、0047、0049に記載の重合性モノマー等から選択することができる。尚、各重合性モノマー等の粘度は、後述する実施例の記載に従って測定することできる。
本発明の組成物
本発明の組成物(1)および(2)(以下、「本発明の組成物」ということがある)の粘度は、90〜1000mPa・sであり、好ましくは、100〜1000mPa・sであり、より好ましくは、120〜900である。このような範囲とすることにより、基板塗布性を損なわず、また塗布後の液流れを抑制出来、良好な膜厚均一性を得られるという効果が得られる。
また、本発明の組成物は、上述したとおり、2種類以上の重合性モノマー等を組み合わせて用いることを特徴とするが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、他の重合性モノマーまたは重合性オリゴマーを含んでいてもよい。
本発明の組成物は、さらに、光重合開始剤、離型剤、カップリング剤または酸化防止剤等を含んでいてもよい。
(光重合開始剤)
本発明に用いられる光重合開始剤は、組成物の全固形分中、例えば、0.1〜15質量%含有し、好ましくは0.2〜12質量%であり、さらに好ましくは、0.3〜10質量%である。2種類以上の光重合開始剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
本発明で使用される光重合開始剤としては、例えば、市販されている開始剤を用いることができる。本発明で使用される光重合開始剤は、例えば、市販されている重合開始剤を用いることができる。これらの例としては、例えば、特開平2008−105414号公報の段落番号0091に記載のものを好ましく採用することができる。
さらに本発明の組成物には、光重合開始剤の他に、光増感剤を加えて、UV領域の波長を調整することもできる。本発明において用いることができる典型的な増感剤としては、クリベロ〔J.V.Crivello,Adv.in Polymer Sci,62,1(1984)〕に開示しているものが挙げられ、具体的には、ピレン、ペリレン、アクリジンオレンジ、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、ベンゾフラビン、N−ビニルカルバゾール、9,10−ジブトキシアントラセン、アントラキノン、クマリン、ケトクマリン、フェナントレン、カンファキノン、フェノチアジン誘導体などを挙げることができる。
(酸化防止剤)
さらに、本発明の組成物は、酸化防止剤を含むことが好ましい。本発明に用いられる酸化防止剤の含有量は、組成物の全固形分中、例えば、0.01〜5質量%であり、好ましくは0.1〜2質量%である。2種類以上の酸化防止剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
前記酸化防止剤は、熱や光照射による退色およびオゾン、活性酸素、NOx、SOx(Xは整数)などの各種の酸化性ガスによる退色を抑制するものである。特に本発明では、酸化防止剤を添加することにより、硬化膜の着色防止や、分解による膜厚減少を低減できるという利点がある。このような酸化防止剤としては、ヒドラジド類、ヒンダードアミン系酸化防止剤、含窒素複素環メルカプト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、チオシアン酸塩類、チオ尿素誘導体、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体などを挙げることができる。この中でも、特にヒンダードフェノール系酸化防止剤が硬化膜の着色、膜厚減少の観点で好ましい。
前記酸化防止剤の市販品としては、商品名 Irganox1010、1035、1076、1222(以上、チバガイギー(株)製)、商品名 Antigene P、3C、FR、スミライザーS、スミライザーGA80(住友化学工業(株)製)、商品名アデカスタブAO70、AO80、AO503((株)ADEKA製)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
(カップリング剤)
本発明の組成物はカップリング剤を含んでいることが好ましい。本発明に用いられるカップリング剤の含有量は、組成物の全固形分中、例えば、0.01〜30質量%であり、好ましくは、0.01〜15重量%である。2種類以上のシランカップリング剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
またアミノ基を有するカップリング剤を用いる場合の含有量は、0.01〜5質量%であり、好ましくは、0.05〜3質量%であり、さらに好ましくは、0.2〜2.4重量%であり、特に好ましくは、0.3〜2.0重量%である。
カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、スズカップリング剤等の各種カップリング剤を使用できる。
本発明におけるシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルーブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネ―トプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
本発明におけるチタンカップリング剤としては、例えば、特開2009−73078号公報の段落番号0084に記載のチタンカップリング剤を好ましく用いることができる。
本発明におけるジルコニウムカップリング剤としては、例えば、特開2009−73078号公報の段落番号0085に記載のチタンカップリング剤を好ましく用いることができる。
本発明におけるアルミニウムカップリング剤としては、例えば、特開2009−73078号公報の段落番号0086に記載のチタンカップリング剤を好ましく用いることができる。
(離型剤)
本発明の組成物には、離型剤を任意に配合することができる。離型剤は、本発明の組成物の固形分全量中に0.01〜3質量%の割合で任意に添加できる。離型剤の割合を0.01質量%以上とすることにより、ガラスなどの基板との密着性の付与の向上についてより効果的である。一方、離型剤の割合を3重量%以下とすることにより、組成物がゲル化するのを抑制し、基板の密着性をより向上させることができる。添加量については、より好ましくは、0.05〜2質量%、さらに好ましくは、0.2〜1.5質量%である。また、一つ以上の複数の離型剤を添加することも可能である。
離型剤は、本発明の組成物の層に押し付けたスタンパを、樹脂層の面荒れや版取られを起こさずにきれいに剥離できるようにする目的で添加される。離型剤としては従来公知の離型剤、例えば、シリコーン系離型剤、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー(テフロンは登録商標)等の固形ワックス、弗素系、リン酸エステル系化合物等が何れも使用可能である。また、これらの離型剤をモールドに付着させておくこともできる。
シリコーン系離型剤は、本発明で用いられる上記光硬化性樹脂と組み合わせた時にモールドからの剥離性が特に良好であり、版取られ現象が起こり難くなる。シリコーン系離型剤は、オルガノポリシロキサン構造を基本構造とする離型剤であり、例えば、未変性または変性シリコーンオイル、トリメチルシロキシケイ酸を含有するポリシロキサン、シリコーン系アクリル樹脂等があげられ、一般的にハードコート用組成物で用いられているシリコーン系レベリング剤の適用も可能である。本発明では特に、シリコーンオイルが好ましい。
変性シリコーンオイルは、ポリシロキサンの側鎖および/または末端を変性したものであり、反応性シリコーンオイルと非反応性シリコーンオイルとに分けられる。反応性シリコーンオイルとしては、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、片末端反応性、異種官能基変性等が挙げられる。非反応性シリコーンオイルとしては、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪エステル変性、親水性特殊変性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸変性、フッ素変性等が挙げられる。
本発明で用いるエーテル変性シリコーンオイルの例としては、信越化学工業から販売されている、X22−4952、KF351A、KF352A、KF6012等が挙げられる。また、カルビノール変性シリコーンオイルの例としては、信越化学工業から販売されている、X22−160AS、X22−170BX、X22−176DX、X22−4039等が挙げられる。さらに、ヒドロキシル基変性シリコーンとしては、信越化学工業から販売されている、X22−160ASなどが挙げられる。
本発明の組成物では、特に、離型剤とシランカップリング剤を併用することにより、硬化膜の耐傷性が予想外に良化し、形成したパターンが傷つきにくくなる。加えて、スタンパの汚れが生じにくくなり、工程でのスタンパ洗浄回数を大幅に低減できるという効果も得られ、これにより、良質の光学材料を生産性高く製造することが可能となる。この効果は、シリコーンオイルと、アミノ基を含有するシランカップリング剤を併用することよりより顕著に発揮される。特に、組成物の全固形分中、シリコーンオイルの含量を0.2重量%〜1.5重量とし、アミノ基を含有するシランカップリング剤の含量を0.2〜2.4重量%とすることにより、その効果が顕著に発揮される。特に、特定の離型剤とカップリング剤を特定量で用いることにより、パターン離型性等のような離型剤とカップリング剤が本来的に奏する効果以外の効果にも効果的である点において極めて有意である。
(他の添加剤)
本発明の組成物には前記成分の他に必要に応じて、界面活性剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、可塑剤、密着促進剤、光酸増殖剤、光塩基発生剤、塩基性化合物、流動調整剤、消泡剤、分散剤等を添加してもよい。
界面活性剤
本発明に用いられる界面活性剤は、組成物の固形分中、例えば、0.001〜5質量%含有し、好ましくは0.002〜4質量%であり、さらに好ましくは、0.005〜3質量%である。2種類以上の界面活性剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
界面活性剤は、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤およびフッ素・シリコーン系界面活性剤の少なくとも1種を含むことが好ましく、フッ素系界面活性剤とシリコーン系界面活性剤の両方または、フッ素・シリコーン系界面活性剤を含むことがより好ましく、フッ素・シリコーン系界面活性剤を含むことが最も好ましい。
本発明で用いる非イオン性フッ素系界面活性剤の例としては、特開2009−73078号公報の段落番号0072に記載のものが好ましく用いられる。
溶剤
本発明の組成物は、溶剤を含んでいてもよい。具体的には、 本発明の組成物に含まれる溶剤は、組成物の15質量%以下の範囲であり、より好ましくは2質量%以下であり、含有しないことが特に好ましい。
本発明の組成物は、重合性モノマーが反応性希釈剤として働く場合がある等の理由により、本発明の組成物の成分を溶解させるための有機溶剤は、必ずしも含有する必要がない。また、有機溶剤を含まなければ、溶剤の揮発を目的としたベーキング工程が不要となるため、プロセス簡略化に有効となるなどのメリットが大きい。よって、本発明の組成物は、必ずしも、有機溶剤を含むものではないが、反応性希釈剤では、溶解しない化合物などを本発明の組成物の成分として溶解させる場合や粘度を微調整する際などに、任意に添加してもよい。本発明の組成物に好ましく使用できる有機溶剤の種類としては、光硬化性組成物やフォトレジストで一般的に用いられている溶剤であり、本発明の組成物に含まれる各主成分を溶解し、均一分散させ、これらの成分と反応しないものであれば特に限定されない。
本発明で用いることができる溶剤の例としては、特開2009−73078号公報の段落番号0066に記載のものが例示される。
本発明の組成物の用途
本発明の組成物は、エンボス加工用に用いる硬化性組成物として広く用いることができる。この中でも、光学材料に好ましく用いることができ、光学レンズにより好ましく用いることができ、レンチキュラーレンズに特に好ましく用いることができる。
また、本発明の組成物を用いた硬化物は、通常、パターンを形成するが、このパターンがピッチとして0.5〜2000μmスケールであることが好ましく、1〜1000μmスケールであることがより好ましい。このようなスケールのパターンを形成する場合に、本発明の効果をより効果的に発揮させることができる。
本発明の組成物は、以下のような方法によって、パターンを有する硬化物とすることができる。
(方法1)基板上に、本発明の組成物を適用し、該組成物上に、パターンが形成されたスタンパを重ね合わせ、組成物を露光硬化し、スタンパを剥離する方法
例えば、フレネルレンズ又はレンチキュラーレンズなどの形状を有するスタンパ上に塗布し、本発明の組成物の層を設け、その層の上に透明基板を接着させ、次いでその状態で透明基板側から高圧水銀灯などにより、紫外線を照射して本発明の性組成物を硬化させた後、スタンパから剥離する方法である。また、スタンパを透明にして、スパンタ側から露光してもよい。
(方法2)パターンが形成されたスパンタ上に、本発明の組成物を適用し、該組成物上に、基板を重ね合わせ、本発明の組成物を露光硬化し、スタンパを剥離する方法
例えば、基板上に本発明の組成物を適用し、フレネルレンズ又はレンチキュラーレンズなどの形状を有するスタンパを重ね合わせ、次いでその状態でスタンパ側から高圧水銀灯などにより、紫外線を照射して本発明の組成物を硬化させた後、スタンパを剥離する方法である。また、基板を透明にして、基板側から露光してもよい。
本発明の組成物を適用するための基板は、石英、ガラス、光学フィルム、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属基板、紙、SOG、ポリエステルフイルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等のポリマー基板、TFTアレイ基板、PDPの電極板、ガラスや透明プラスチック基板、ITOや金属などの導電性基材、絶縁性基材、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーンなどの半導体作製基板など用途に応じて適宜選択される。
スタンパは、通常、金属、ガラス、あるいは樹脂などで構成され、紫外領域に対し、透明、あるいは不透明な材質で、フレネルレンズ又はレンチキュラーレンズなどの用途に応じた形状を有しているものである。例えば、特開2004−42475号公報などに記載がある。
基板上に組成物を適用する方法は、一般によく知られた方法、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート方法、スリットスキャン法などにより、適用することにより形成することができる。本発明の組成物からなる層の膜厚は、使用する用途によって異なるが、1〜500μmである。また、本発明の組成物は、多重塗布してもよい。
本発明の組成物を硬化させる光としては特に限定されないが、高エネルギー電離放射線、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光または放射線が挙げられる。高エネルギー電離放射線源としては、例えば、コッククロフト型加速器、ハンデグラーフ型加速器、リニヤーアクセレーター、ベータトロン、サイクロトロン等の加速器によって加速された電子線が工業的に最も便利且つ経済的に使用されるが、その他に放射性同位元素や原子炉等から放射されるγ線、X線、α線、中性子線、陽子線等の放射線も使用できる。紫外線源としては、例えば、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽灯等が挙げられる。放射線には、例えばマイクロ波、EUVが含まれる。また、LED、半導体レーザー光、あるいは248nmのKrFエキシマレーザー光や193nmArFエキシマレーザーなどの半導体の微細加工で用いられているレーザー光も本発明に好適に用いることができる。これらの光は、モノクロ光を用いても良いし、複数の波長の異なる光(ミックス光)でも良い。
露光に際しては、露光照度を1mW/cm〜50mW/cmの範囲にすることが望ましい。1mW/cm以上とすることにより、露光時間を短縮することができるため生産性が向上し、50mW/cm以下とすることにより、副反応が生じることによる永久膜の特性の劣化を抑止できる傾向にあり好ましい。露光量は5mJ/cm〜1000mJ/cmの範囲にすることが望ましい。5mJ/cm未満では、露光マージンが狭くなり、光硬化が不十分となりモールドへの未反応物の付着などの問題が発生しやすくなる。一方、1000mJ/cmを超えると組成物の分解による永久膜の劣化の恐れが生じる。
さらに、露光に際しては、酸素によるラジカル重合の阻害を防ぐため、チッソやアルゴンなどの不活性ガスを流して、酸素濃度を100mg/L未満に制御しても良い。
本発明の組成物を用いて、エンボス加工を行う場合、通常、スタンパの圧力を1〜5気圧にして行うのが好ましい。
なお、スタンパと本発明の組成物を接触させる前に予め、減圧処理(真空処理)しておく、あるいは引き続き窒素などの不活性ガスを導入し、加圧、光硬化させることもできる。さらに、窒素雰囲気下で、スタンパと本発明の組成物を接触させることもできる。
また、基板やスタンパに適用する前に、本発明の組成物をろ過して用いてもよい。
本発明の組成物を光学材料、特に、光学レンズとして用いる場合、上述したものの他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、特開2005−10230号公報、特開平4−288314号公報等に記載の技術を採用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
実施例A
下記表1〜3に示す重合性モノマー、光重合開始剤、酸化防止剤、シランカップリング剤およびシリコーンオイル、ならびに、必要に応じて、他の成分を配合して組成物を調整した。表1〜3では、各成分の含量は重量%で示している。
上記で得られた組成物について、以下の試験を行い、評価した。結果は表1〜3に示した。実施例1〜12、比較例4〜7の粘度は、90〜1000mPa・sの範囲内である。また、比較例1〜3、8は90〜1000mPa・sの範囲外である。
<粘度測定>
粘度の測定は、東機産業(株)社製のRE−80L型回転粘度計を用い、25±0.2℃で測定した。測定時の回転速度は、0.5mPa・s以上5mPa・s未満は100rpmで行い、5mPa・s以上10mPa・s未満は50rpmで行い、10mPa・s以上30mPa・s未満は20rpmで行い、30mPa・s以上60mPa・s未満は10rpmで行い、60mPa・s以上120mPa・s未満は5rpmで行い、120mPa・s以上は1rpmもしくは0.5rpmで行った。
<スピン塗布適性>
上記組成物を、アルカリ洗浄を行った0.7mm厚さのガラス基板上に厚さが25μmになるようにスピンコートした後、該ガラス基板を1分間静置して、面状観察を行い、以下のように評価した。
A:ハジキと塗布スジ(ストリエーション)が観察されない。
B:ハジキ、または塗布スジが少し観察された。
C:ハジキ、または塗布スジが強く観察された。
D:未塗布部分などが生じ、評価が不可能であった。
<パターン形成性>
上記組成物を、膜厚25μmとなるように10cm角ガラス基板(0.7mm厚)上にスピンコートした。ガラス基板上に形成された組成物の表面に、フッ素表面処理を施した5cm角スタンパ(直径50μmの蒲鉾状のポリメチルメタクリレート(PMMA)製レンチキュラーレンズ)を重ね合わせ、ORC社製の高圧水銀灯(ランプパワー2000mW/cm2)を光源とする露光装置で、スタンパの表面から300mJ/cm2の条件で露光し、露光後、スタンパを剥離し、レンチキュラーレンズの反転パターンを得た。得られたパターンをオーブンで220℃、30分間加熱することにより完全に硬化させた。転写後のパターン形状を走査型電子顕微鏡もしくは光学顕微鏡にて観察し、パターン形成性を以下のように評価した。
A:スタンパのパターン形状の原版パターンとほぼ同一である。
B:スタンパのパターン形状の原版パターンとほぼ同一であるが、若干の気泡混入がある。
C:スタンパのパターン形状の原版パターンとほぼ同一であるが、多くの気泡混入がある。
D:スタンパのパターン形状の原版パターンが転写されていない、あるいははっきりとパターンが異なる。
<スタンパ離型性>
上記組成物を、膜厚25μmとなるように10cm角のガラス基板(0.7mm厚)上にスピンコートした。ガラス基板上に形成された組成物表面に、5cm角のフッ素表面処理を施したスタンパ(直径50μmの蒲鉾状のPMMA製レンチキュラーレンズ)を重ね合わせ、ORC社製の高圧水銀灯(ランプパワー2000mW/cm2)を光源とする露光装置で、スタンパの表面から300mJ/cm2の条件で露光し、露光後、スタンパを剥離した。
スタンパを剥離する際に、硬化した組成物とスタンパの剥離挙動を観察し、以下のように評価した。
A:硬化した組成物とスタンパが、抵抗なく剥離した。
B:硬化した組成物とスタンパを剥離する際、抵抗があり、剥離音が聞こえた。
C:硬化した組成物の一部がスタンパ側に付着する、あるいは、ガラス基板から浮いてしまう。
D:硬化した組成物が全てスタンパ側に付着し、正常な剥離ができない。
<露光後ガラス基板密着>
上記組成物を、膜厚25μmとなるように10cm角ガラス基板(0.7mm厚)上にスピンコートした。ガラス基板上に形成された組成物表面に、フッ素表面処理を施した5cm角スタンパ(直径50μmの蒲鉾状のPMMA製レンチキュラーレンズ)を重ね合わせ、ORC社製の高圧水銀灯(ランプパワー2000mW/cm2)を光源とする露光装置で、スタンパの表面から300mJ/cm2の条件で露光し、露光後、スタンパを剥離し、レンチキュラーレンズの反転パターンを得た。
このように形成したパターン表面に18mm幅の積水化学製の粘着テープ(品番252)を貼り付け、5回指で擦ったあと粘着テープを剥離し、硬化膜の様子を観察し、以下のように評価した。
A:硬化した組成物はガラス基板から全く剥がれなかった。
B:硬化した組成物の一部(半分未満)が基板から剥がれた。
C:硬化した組成物の半分以上が基板から剥がれた。
D:硬化した組成物が全てテープに付着し、ガラス基板から剥がれた。
<スタンパ汚れ>
上記組成物を、膜厚25μmとなるように10cm角ガラス基板(0.7mm厚)上にスピンコートした。ガラス基板上に形成された組成物表面に、フッ素表面処理を施した5cm角スタンパ(直径50μmの蒲鉾状のPMMA製レンチキュラーレンズ)を重ね合わせ、ORC社製の高圧水銀灯(ランプパワー2000mW/cm2)を光源とする露光装置で、スタンパの表面から300mJ/cm2の条件で露光し、露光後、スタンパを剥離し、レンチキュラーレンズの反転パターンを得た。
このパターン形成を繰り返し行い、スタンパ表面を目視、および光学顕微鏡で観察し、スタンパ汚れを以下のように評価した。
A:100回繰り返し後にも、スタンパ表面に汚れは観察されない。
B:5回繰り返し後に、スタンパ表面に、オイル状もしくは硬化物破片が観察された。
C:1回パターン形成後、硬化した組成物が部分的にスタンパに付着した。
D:1回パターン形成後、硬化した組成物がスタンパに付着してしまい、スタンパのほぼ全面が汚れた。
<加熱後のガラス基板密着>
上記組成物を、膜厚25μmとなるように10cm角ガラス基板(0.7mm厚)上にスピンコートした。ガラス基板上に形成された組成物表面に、フッ素表面処理を施した5cm角スタンパ(直径50μmの蒲鉾状のPMMA製レンチキュラーレンズ)を重ね合わせ、ORC社製の高圧水銀灯(ランプパワー2000mW/cm2)を光源とする露光装置で、スタンパの表面から300mJ/cm2の条件で露光し、露光後、スタンパを剥離し、レンチキュラーレンズの反転パターンを得た。得られたパターンをオーブンで220℃、30分間加熱することにより完全に硬化させた。
この硬化膜上に18mm幅の積水化学製の粘着テープ(品番252)を貼り付け、指で5回擦った後、テープを剥がした。基板密着は、以下のように評価した。
A:硬化膜は、ガラス基板上から全く剥がれない。
B:硬化膜の半分未満の部分が、ガラス基板から剥がれ、テープに付着した。
C:硬化膜の半分以上が、ガラス基板から剥がれ、テープに付着した。
D:加熱硬化後に、ガラス基板から剥がれが生じ、評価できなかった。
<加熱後の着色>
上記組成物を、膜厚10μmとなるように10cm角ガラス基板(0.7mm厚)上にスピンコートした。ガラス基板上に形成された組成物を窒素置換した状態で(酸素濃度を0.1%以下に調整)、ORC社製の高圧水銀灯(ランプパワー2000mW/cm2)を光源とする露光装置で、300mJ/cm2の条件で露光し、得られた硬化膜をオーブンで220℃、30分間加熱することにより完全に硬化させた。
A:透過率が95%以上
B:透過率が90%以上
C:透過率が80%以上
D:透過率が80%未満
<加熱後の耐傷性>
上記組成物を、膜厚10μmとなるように10cm角ガラス基板(0.7mm厚)上にスピンコートした。ガラス基板上に形成された組成物を窒素置換した状態で(酸素濃度を0.1%以下に調整)、ORC社製の高圧水銀灯(ランプパワー2000mW/cm2)を光源とする露光装置で、300mJ/cm2の条件で露光し、得られた硬化膜をオーブンで220℃、30分間加熱することにより完全に硬化させた。これらをJIS5400による鉛筆硬度試験で、耐傷性を評価した。
Figure 2011006634
Figure 2011006634
尚、上記表におけるリポキシVR−60は25℃で固体であった。また、ウレタンアクリレートは、特許文献3(特開平4−288314号公報)に記載の方法によって合成した。
Figure 2011006634
上記表1から明らかなとおり、本発明の組成物は、塗布適性、パターン形成性、スタンパ離型性、露光後ガラス基板密着、スタンパ汚れ、加熱後のガラス基板密着、加熱後の着色、加熱後の耐傷性全ての性能に総合的に優れていることが確認された。これまで、これらの一部の課題について解決された組成物はあったが、全てにおいて優れたものはなかった。本発明は、これらのすべてにおいて優れている点で、その価値が極めて高い。
一方、表2に記載の比較例1は特許文献2に記載の組成物であり、比較例3は特許文献3に記載の組成物であるが、これらの組成物を用いた場合、露光後ガラス基板密着、加熱後のガラス基板密着等に劣ることが分かった。特に、加熱後のガラス基板密着については深刻であった。
さらに、組成物の粘度が90〜1000mPa・sであっても、単独のモノマーで構成した組成物(比較例4、5)では、総合的に各種性能に劣り、特に加熱後耐傷性に劣ることがわかった。加えて、組成物の粘度が90〜1000mPa・sであって、2種類以上の重合性モノマーを用いても、本発明で規定する重合性モノマー等の組み合わせに該当しない場合、(比較例6、7)、同様に各種性能に総合的に劣ることが分かった。さらに、粘度が本発明の範囲外の場合も(比較例8)、同様に各種性能に総合的に劣ることが分かった。
実施例B
上記実施例Aの実施例1、2、4〜12において、シランカップリング剤およびシリコーンオイルを添加せずに同様に行った。その結果、得られた組成物は、実用レベルではあるものの、塗布適性、スパンタ離型性、露光後ガラス基板密着、スパンタ汚れ、加熱後のガラス基板密着および加熱後耐傷性のいずれか1つ以上においてやや劣る傾向にあることが分かった。
上記実施例Aの実施例1、2、4〜12において、シランカップリング剤(KBM903、信越化学製)を、アミノ基を含有しないシランカップリング剤(KBM5193、信越化学製)に代え、他は同様に行った。その結果、得られた組成物は、実用レベルではあるものの、スパンタ離型性、露光後ガラス基板密着、スパンタ汚れ、加熱後のガラス基板密着のいずれか1つ以上がやや劣る傾向にあることが分かった。
上記実施例Aの実施例1において、シランカップリング剤の含量を0.1重量%とし、他は同様に行った。その結果、得られた組成物は、実用レベルではあるものの、露光後ガラス基板密着および加熱後のガラス基板密着がやや劣ることが分かった。
上記実施例Aの実施例1において、シランカップリング剤の含量を2.5重量%とし、他は同様に行った。その結果、得られた組成物は、実用レベルではあるものの、スパンタ離型性およびスパンタ汚れがやや劣る傾向にあることが分かった。
上記実施例Aの実施例1において、シリコーンオイルの含量を0.1重量%とし、たは同様に行った。その結果、得られた組成物は実用レベルではあるものの、スパンタ汚れがやや劣る傾向にあることが分かった。
上記実施例Aの実施例1において、シリコーンオイルの含量を1.6重量%とし、たは同様に行った。その結果、得られた組成物は、実用レベルではあるものの、加熱後のガラス基板密着がやや劣る傾向にあることが分かった。
上記の結果から、本発明の重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの組み合わせにおいて、アミノ基を含有するシランカップリング剤と、シリコーンオイルを併用することにより、塗布適性、パターン形成性、スタンパ離型性、露光後ガラス基板密着、スタンパ汚れ、加熱後のガラス基板密着、加熱後の着色および加熱後の耐傷性について、総合的に、より優れた組成物が得られることが分かった。
さらに、上記アミノ基を含有するシランかプリング剤とシリコーンオイルを併用することにより、その効果が顕著に発揮されることが確認された。
本発明のエンボス加工用硬化性組成物は、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、導光板、光拡散板、プリズムシート等の光学材料に広く用いることができる。特に、より高度な光学的機能を有する複雑な凹凸パターンであっても精度よく、かつ、大量に連続生産することが可能である。

Claims (19)

  1. 2種類以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマーを含み、かつ、粘度が90〜1000mPa・sであるエンボス加工用光硬化性組成物であって、下記(1)または(2)を満たす組成物。
    (1)前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の85重量%以上が、粘度2000mPa・s〜10000mPa・sで3官能以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(A)および粘度200mPa・s以下で1官能または2官能の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(B)で構成される。
    (2)前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーとして、粘度800mPa・s以下で3官能以上の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(C)および粘度200mPa・s〜7000mPa・sで1官能または2官能の重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(D)を含む。
  2. 請求項1に記載のエンボス加工用光硬化性組成物であって、前記(1)を満たす組成物。
  3. 前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(A)の含量が前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量70重量%以下である、請求項2に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  4. 前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の90重量%以上が、前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(A)と前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(B)で構成される、請求項2または3に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  5. 前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(A)の粘度が、3000〜7000mPa・sである、請求項2〜4のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  6. 請求項1に記載のエンボス加工用光硬化性組成物であって、前記(2)を満たす組成物。
  7. 前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(B)の含量が前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の20重量%以下である、請求項6に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  8. 前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(C)の含量が前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー合計量の60重量%以下である、請求項6または7に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  9. 前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の80重量%以上が、前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(C)と前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(D)で構成される請求項6〜8のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  10. 前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマーの合計量の90重量%以上が、前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(C)と前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(D)で構成される請求項6〜8のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  11. 前記重合性モノマーまたは重合性オリゴマー(C)の粘度が、12〜800mPa・sである、請求項6〜10のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  12. 前記組成物の粘度が、100〜1000mPa・sである、請求項1〜11のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  13. さらに、離型剤、カップリング剤および酸化防止剤の少なくとも1種を含有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  14. カップリング剤として、アミノ基を有するシランカップリング剤を含む、請求項13に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  15. 離型剤として、シリコーンオイルを含む、請求項13に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  16. カップリング剤として、アミノ基を有するシランカップリング剤を含み、かつ、離型剤として、シリコーンオイルを含有する、請求項13に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  17. 前記エンボス加工用光硬化性組成物は、光学レンズ用である、請求項1〜16のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物を露光硬化してなる、硬化物。
  19. 基板上に、請求項1〜17のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物を適用し、該エンボス加工用光硬化性組成物上に、パターンが形成されたスタンパを重ね合わせ、前記エンボス加工用光硬化性組成物を露光硬化し、前記スタンパを剥離することを含む硬化物の製造方法、または、
    パターンが形成されたスパンタ上に、請求項1〜17のいずれか1項に記載のエンボス加工用光硬化性組成物を適用し、該エンボス加工用光硬化性組成物上に、基板を重ね合わせ、前記エンボス加工用光硬化性組成物を露光硬化し、前記スタンパを剥離することを含む硬化物の製造方法。
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