JP2011006587A - 高減衰積層体用ゴム組成物および高減衰積層体 - Google Patents

高減衰積層体用ゴム組成物および高減衰積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】加硫後のゴム組成物について切断時伸びの低下を抑制し減衰性を向上させた高減衰積層体用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】架橋可能なゴム成分100質量部と、シリカ10〜80質量部と、L体とD体との共重合比(L体/D体)がモル比で1/99〜99/1の共重合体であるポリ乳酸系樹脂0.1〜30質量部と、を含有する高減衰積層体用ゴム組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、高減衰積層体用ゴム組成物および高減衰積層体に関する。
近年、振動エネルギーの吸収装置として、防振装置、除振装置、免震装置等が急速に普及しつつある。そして、このような装置においては、振動エネルギー減衰性能を有するゴム組成物が使用されている。
例えば、橋梁の支承やビルの免震装置に用いられる免震用積層ゴムには、減衰性(振動をより多くの熱に変換して振動エネルギーを減衰させる)が高いことや、所望のせん断弾性率が発現することが要求されている。
このような免震用積層ゴムに用いられるゴム組成物として、本出願人は、特許文献1において「ジエン系ゴム100質量部と、カーボンブラック40〜75質量部と、シリカ5〜35質量部と、無機充填剤5〜55質量部と、石油樹脂5〜50質量部とを含有する高減衰積層体用ゴム組成物。」を提案している。
特開2006−143849号公報
しかしながら、本発明者が、上記特許文献1に記載の高減衰積層体用ゴム組成物について、減衰性をより向上させるため、カーボンブラックやシリカ等の配合量を検討したところ、減衰性を向上させることができても、未加硫時の粘度が上昇して加工性が劣ったり、加硫後のせん断弾性率が低下したりする場合があることが明らかとなった。
一方、本発明者は、ゴム成分に対して、シリカとポリ乳酸系樹脂とを特定量配合したゴム組成物を用いることにより、加工性に優れ、また、減衰性が高く、せん断弾性率に優れる高減衰積層体が得られることを知見している。
しかしながら、ポリ乳酸系樹脂の配合量を多くすると、加硫後のゴム組成物について、減衰性は向上するものの、切断時伸びが低下してしまうことが明らかとなった。
そこで、本発明は、加硫後のゴム組成物について切断時伸びの低下を抑制し減衰性を向上させた高減衰積層体用ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ゴム成分に対して、シリカと、乳酸のL体とD体との共重合体であるポリ乳酸系樹脂とを特定量配合したゴム組成物を用いることにより、加硫後のゴム組成物について切断時伸びの低下を抑制し減衰性が向上することを知見し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(6)を提供する。
(1)架橋可能なゴム成分100質量部と、シリカ10〜80質量部と、L体とD体との共重合比(L体/D体)がモル比で1/99〜99/1の共重合体であるポリ乳酸系樹脂0.1〜30質量部と、を含有する高減衰積層体用ゴム組成物。
(2)架橋可能なゴム成分100質量部と、シリカ10〜80質量部と、L体とD体との共重合体であってL体比率が95モル%以上である第1の共重合体と、L体とD体との共重合比(L体/D体)がモル比で1/99以上95/5未満である第2の共重合体とのブレンド体であるポリ乳酸系樹脂0.1〜30質量部と、を含有する高減衰積層体用ゴム組成物。
(3)前記第1の共重合体と前記第2の重合体との質量比(第1の重合体/第2の重合体)が、10/90〜50/50である上記(2)に記載の高減衰積層体用ゴム組成物。
(4)前記ゴム成分が、ジエン系ゴムである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の高減衰積層体用ゴム組成物。
(5)JIS K6251:2004に準拠して測定した23℃における切断時伸びが、550%以上である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の高減衰積層体用ゴム組成物。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の高減衰積層体用ゴム組成物と硬質板とを交互に積層して得られる高減衰積層体。
本発明によれば、加硫後のゴム組成物について切断時伸びが低下することなく減衰性が向上する高減衰積層体用ゴム組成物を提供することができる。
本発明の積層体の実施態様の一例を表す高減衰積層体の断面概略図である。 オートグラフ引張試験時の応力−歪み曲線を示すグラフである。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明の第1の態様に係る高減衰積層体用ゴム組成物は、架橋可能なゴム成分100質量部と、シリカ10〜80質量部と、L体とD体との共重合比(L体/D体)がモル比で1/99〜99/1の共重合体であるポリ乳酸系樹脂0.1〜30質量部と、を含有する高減衰積層体用ゴム組成物である。
また、本発明の第2の態様に係る高減衰積層体用ゴム組成物は、架橋可能なゴム成分100質量部と、シリカ10〜80質量部と、L体とD体との共重合体であってL体比率が95モル%以上である第1の共重合体と、L体とD体との共重合比(L体/D体)がモル比で1/99以上95/5未満である第2の共重合体とのブレンド体であるポリ乳酸系樹脂0.1〜30質量部と、を含有する高減衰積層体用ゴム組成物である。
次に、本発明の第1の態様および第2の態様に係る高減衰積層体用ゴム組成物(以下、これらをまとめて「本発明のゴム組成物」ともいう。)に含有する架橋可能なゴム成分、シリカおよびポリ乳酸系樹脂について詳述する。
<架橋可能なゴム成分>
本発明のゴム組成物に含有するゴム成分は、硫黄化合物や過酸化物による架橋が可能なゴム成分であれば特に限定されず、その具体例としては、ジエン系ゴム、二重結合を有する熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
上記ジエン系ゴムとしては、具体的には、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ビニル−シスブタジエンゴム(VCR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)、クロロプレンゴム(CR)等が挙げられる。
また、上記二重結合を有する熱可塑性エラストマーとしては、具体的には、例えば、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、その水素化(水添)物(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)およびスチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)等が挙げられる。
これらの架橋可能なゴム成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、これらの架橋可能なゴム成分のうち、得られる本発明のゴム組成物の加硫後の引張強さが良好となり、切断時伸び等の物性がさらに良好となり、また、本発明のゴム組成物と硬質板とを交互に積層して得られる本発明の高減衰積層体(以下、「本発明の積層体」ともいう。)において、ゴム組成物と硬質板(例えば、一般構造用鋼板、冷間圧延鋼板等)との接着性が良好となる理由から、ジエン系ゴムであるのが好ましい。
なかでも、天然ゴムとビニル−シスブタジエンゴムとを含有するジエン系ゴムであるのがより好ましく、ビニル−シスブタジエンゴムを10質量%以上含有するジエン系ゴムであるのが更に好ましい。
ここで、ビニル−シスブタジエンゴムとは、C4留分を主成分とする不活性有機溶媒中における、シス−1,4−重合とシンジオタクチック−1,2重合とからなるポリブタジエンゴム複合体である。
ビニル−シスブタジエンゴムとしては、具体的には、例えば、シス1,4−結合含量90%以上のシス−1,4−ポリブタジエンゴム97〜80質量%と、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン3〜20質量%とからなる複合体等が挙げられる。
本発明においては、このようなビニル−シスブタジエンゴムとして、例えば、宇部興産社製のUBEPOL−VCR等の市販品を用いることができる。
<シリカ>
本発明のゴム組成物に含有するシリカは、従来公知のものを用いることができる。
シリカとしては、具体的には、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、コロイダルシリカ等を挙げることができる。
また、シリカは、平均凝集粒径が、5〜50μmのものが好ましく、5〜30μmのものがより好ましい。
本発明においては、上記シリカの含有量は、上述した架橋可能なゴム成分100質量部に対して10〜80質量部であり、15〜50質量部であるのがより好ましく、20〜40質量部であるのが更に好ましい。
<ポリ乳酸系樹脂>
本発明のゴム組成物に含有するポリ乳酸系樹脂は、乳酸のL体とD体との共重合体であり、乳酸におけるL体とD体の比率が後述する第1の態様および第2の態様を満たせば、この乳酸と、乳酸以外のヒドロキシ酸、ラクトンおよび乳酸と共重合可能なジエン系化合物からなる群から選択される1種のモノマーとの共重合体であってもよい。
ここで、第1の態様においては、L体とD体との共重合比(L体/D体)が、モル比で1/99〜99/1となるポリ乳酸系樹脂を用いる。このようなポリ乳酸系樹脂を用いることにより、加硫後の本発明のゴム組成物の切断時伸び低下を抑制することができる。
これは、乳酸の共重合体の結晶性が小さく、混合時に分子同士で集まる前に上述したシリカ、所望により含有するクレー等の無機充填剤やカーボンブラックと相互作用して無機充填剤の周囲に偏在しやすくなるため、分子(ポリ乳酸系樹脂)同士の凝集による応力集中が小さくなることによると考えられる。
また、第1の態様におけるポリ乳酸系樹脂のL体とD体との共重合比(L体/D体)は、45/55〜97/3であることがより好ましく、45/55〜85/15であることがさらに好ましい。加硫後の本発明のゴム組成物の切断時伸び低下をより抑制することができるからである。
本発明においては、このようなポリ乳酸系樹脂のうち、得られる本発明のゴム組成物の加硫後の引張強さが良好となり、切断時伸び等の物性がさらに良好となる理由から、融点が150℃以下であるのが好ましく、135℃以下であるのがより好ましい。なお、乳酸モノマーのL体とD体との共重合比(L体/D体)が90/10〜10/90である場合は、明確な融点はないため、便宜上、上記融点は軟化点のことをいう。
ここで、融点は、示差走査熱量測定(DSC−Differential Scanning Calorimetry)により、昇温速度10℃/minで測定した値である。
ところで、本発明の第1の態様に係るゴム組成物が、上述したポリ乳酸系樹脂として、D体比率の大きいポリ乳酸のみを含有する場合には、加硫後のゴム組成物について剛性の低下が見られる(後述する実施例3を参照)。
一方、本発明の第2の態様に係るゴム組成物においては、ポリ乳酸系樹脂として、L体比率の大きいポリ乳酸(第1の共重合体)とD体比率の大きいポリ乳酸(第2の共重合体)とのブレンド体を用いる。これにより、加硫後の本発明のゴム組成物の切断時伸びを低下させることなく減衰性を向上させるとともに、加硫後の剛性の低下を抑制できる(後述する実施例4〜7を参照)。
このような第1の共重合体のL体比率は95モル%以上であり、第2の共重合体の共重合比(L体/D体)はモル比で1/99以上95/5未満である。剛性低下をより抑制することができる理由から、第1の共重合体のL体比率が97モル%以上であり、第2の共重合体の共重合比(L体/D体)がモル比で1/99以上85/15未満であるのが好ましく、第1の共重合体のL体比率が99モル%以上であり、第2の共重合体の共重合比(L体/D体)がモル比で45/55以上85/15未満であるのがより好ましい。
なお、第1の共重合体のL体比率が100%である場合は、第1の共重合体であるポリ乳酸は、L体の単独重合体である。
本発明の第2の態様においては、第1の共重合体と第2の重合体との質量比(第1の重合体/第2の重合体)は、10/90〜50/50であることが好ましく、15/85〜50/50であることがより好ましく、15/85〜45/55であることがさらに好ましい。切断時伸び低下を抑制するためである。
本発明においては、上記ポリ乳酸系樹脂の含有量は、上述した架橋可能なゴム成分100質量部に対して0.1〜30質量部であり、1〜20質量部であるのがより好ましく、3〜15質量部であるのが更に好ましい。
また、本発明においては、上述したシリカおよびポリ乳酸系樹脂を上述した含有量の範囲内で含有することにより、加硫後の本発明のゴム組成物について、切断時伸びを低下させることなく、減衰性を向上させることができる。
<石油樹脂>
本発明のゴム組成物は、加硫後の引張強さや切断時伸び等の物性を良好とし、また、本発明の積層体の減衰性をより高くする観点から、石油樹脂を含有するのが好ましい。
石油樹脂としては、従来公知のものを使用することができ、例えば、C5系の脂肪族不飽和炭化水素の重合体、C9系の芳香族不飽和炭化水素の重合体、C5系の脂肪族不飽和炭化水素とC9系の芳香族不飽和炭化水素との共重合体等を使用することができる。
C5系の脂肪族不飽和炭化水素としては、具体的には、例えば、ナフサの熱分解により得られるC5留分中に含まれる、1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテンのようなオレフィン系炭化水素;2−メチル−1,3−ブタジエン、1,2−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,2−ブタジエンのようなジオレフィン系炭化水素;等が挙げられる。
これらは、適当な触媒の存在下で、重合または共重合されることが可能である。ここで、C5系の脂肪族不飽和炭化水素の重合体とは、一種のC5系の脂肪族不飽和炭化水素の単独重合体と、二種以上のC5系の脂肪族不飽和炭化水素の共重合体のいずれをもいう。
C9系の芳香族不飽和炭化水素としては、具体的には、例えば、ナフサの熱分解により得られるC9留分中に含まれる、α−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエンのようなビニル置換芳香族炭化水素等が挙げられる。
これらは、適当な触媒の存在下で、重合または共重合されることが可能である。ここで、C9系の芳香族不飽和炭化水素の重合体とは、一種のC9系の芳香族不飽和炭化水素の単独重合体と、二種以上のC9系の芳香族不飽和炭化水素の共重合体のいずれをもいう。
また、C5系の脂肪族不飽和炭化水素とC9系の芳香族不飽和炭化水素との共重合体は、該共重合体の軟化点が高くなる点で、C9系の芳香族不飽和炭化水素ユニットが60モル%以上であるものが好ましく、90モル%以上であるものがより好ましい。
C5系の脂肪族不飽和炭化水素とC9系の芳香族不飽和炭化水素との共重合体は、適当な触媒の存在下で、共重合可能である。
上記石油樹脂は、上述した架橋可能なゴム成分(特に、ジエン系ゴム)の物性に対し、その分子量および二重結合の反応性が影響を与えるので、軟化点(JIS K2207)が100℃以上のものが好ましく、120℃以上のものがより好ましい。
本発明においては、所望により石油樹脂を含有する場合の含有量は、上述した架橋可能なゴム成分100質量部に対して、5〜50質量部であるのが好ましく、10〜45質量部であるのがより好ましい。
<無機充填剤>
本発明のゴム組成物は、本発明の積層体の減衰性をより高く、せん断弾性率をより良好とする観点から、上述したシリカ以外の無機充填剤を含有するのが好ましい。
このような無機充填剤としては、具体的には、例えば、T−クレー、カオリンクレー、ろう石クレー、セリサイトクレー、焼成クレー、シラン改質クレー、炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、石英とカオリナイトとの凝集体、けいそう土等が挙げられる。
本発明においては、これらの無機充填剤のうち、減衰性、および、長期せん断変形に対する安定性を特に高く保つことができるという理由から、T−クレー、カオリンクレー、石英とカオリナイトとの凝集体であるのが好ましい。
本発明においては、所望により無機充填剤を含有する場合の含有量は、上述した架橋可能なゴム成分100質量部に対して、5〜55質量部であるのが好ましく、10〜50質量部であるのがより好ましく、15〜40質量部であるのが更に好ましい。
また、本発明においては、シリカと無機充填剤との合計量は、上述した架橋可能なゴム成分100質量部に対して、20〜75質量部であるのが好ましく、30〜65質量部がより好ましい。シリカと無機充填剤との合計量がこのような範囲である場合、減衰性がより高くなり、長期の繰り返しせん断変形に対する減衰性およびせん断弾性率がより安定なものとなる、バランスの優れた高減衰積層体用ゴム組成物が得られる。
そして、シリカと無機充填剤の質量比は、1/1〜1/2.5であるのが好ましく、1/1〜1/2.0であるのがより好ましい。シリカと無機充填剤との質量比がこの範囲の場合、良好な加工性が得られる。
<カーボンブラック>
本発明のゴム組成物は、加硫後の引張強さや切断時伸び等の物性を良好とし、本発明の積層体の減衰性をより高く、せん断弾性率をより良好とする観点から、カーボンブラックを含有するのが好ましい。
本発明においては、CTAB吸着比表面積が100m2/g以上のカーボンブラックを用いるのが好ましく、110〜370m2/gのカーボンブラックを用いるのがより好ましい。
CTAB吸着比表面積が100m2/g以上の範囲であると、得られる本発明の積層体の減衰性をより高く維持することができる。
ここで、CTAB吸着比表面積は、カーボンブラックがゴム分子との吸着に利用できる表面積を、CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド)の吸着により測定した値である。
このようなカーボンブラックとしては、例えば、SAF、ISAF、HAFを挙げることができる。なお、CATB吸着比表面積は、ASTM D3765−80に記載の方法により測定することができる。
また、本発明においては、所望によりカーボンブラックを含有する場合の含有量は、上述した架橋可能なゴム成分100質量部に対して、40〜75質量部であるのが好ましく、50〜75質量部であるのがより好ましい。
<金属化合物>
本発明のゴム組成物は、上述したポリ乳酸系樹脂の分解を促進し、ポリ乳酸系樹脂とシリカとが相互作用する部位を増加させる観点から、金属化合物を含有するのが好ましい。
上記金属化合としては、例えば、亜鉛化合物、アルミニウム化合物、銅化合物等が挙げられる。
これらのうち、亜鉛化合物であるのが好ましく、具体的には、酸化亜鉛、有機リン酸亜鉛、脂肪酸亜鉛であるのがより好ましい。なかでも、酸化亜鉛であるのが更に好ましい。
本発明においては、所望により金属化合物を含有する場合の含有量は、上述した架橋可能なゴム成分100質量部に対して、0.1〜10質量部であるのが好ましく、0.1〜3質量部であるのがより好ましい。
<シランカップリング剤>
本発明のゴム組成物は、得られる本発明のゴム組成物の加硫後の引張強さ、切断時伸び等の物性を向上させる観点から、シランカップリング剤を含有するのが好ましい。
上記シランカップリング剤としては、具体的には、例えば、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]テトラスルフィド、ビス−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]ジスルフィド、メルカプトプロピル−トリメトキシシラン、メルカプトプロピル−トリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド、トリメトキシシリルプロピル−メルカプトベンゾチアゾールテトラスルフィド、トリエトキシシリルプロピル−メタクリレート−モノスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、所望によりシランカップリング剤を含有する場合の含有量は、上述したシリカの含有量の0.1〜10質量%であるのが好ましく、1〜8質量%であるのがより好ましい。
<その他の添加剤>
本発明のゴム組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、その他の添加剤を含有することができる。
上記添加剤としては、例えば、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、可塑剤、軟化剤、加硫助剤、難燃剤、耐候剤、耐熱剤等が挙げられる。
加硫剤としては、具体的には、例えば、硫黄;TMTDなどの有機含硫黄化合物;ジクミルペルオキシドなどの有機過酸化物;等が挙げられる。
加硫促進剤としては、具体的には、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)などのスルフェンアミド類;メルカプトベンゾチアゾールなどのチアゾール類;テトラメチルチウラムモノスルフィドなどのチウラム類;ステアリン酸;等が挙げられる。
老化防止剤としては、具体的には、例えば、TMDQなどのケトン・アミン縮合物;DNPDなどのアミン類;スチレン化フェノールなどのモノフェノール類;等が挙げられる。
可塑剤としては、具体的には、例えば、フタル酸誘導体(例えば、DBP、DOP等)、セバシン酸誘導体(例えば、DBS等)のモノエステル類等が挙げられる。
軟化剤としては、具体的には、例えば、パラフィン系オイル(プロセスオイル)等が挙げられる。
本発明のゴム組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、上述した各成分を配合した未加硫ゴム組成物を、公知の方法、装置(例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等)を用いて、混練等により調製できる。
本発明のゴム組成物の加硫条件(一次架橋)は特に限定されず、硫黄化合物や過酸化物を用いた従来公知の加硫条件で加硫することができる。
本発明においては、一次架橋した本発明のゴム組成物に対して加熱処理を施すのが好ましい。
加熱処理の温度条件は、一次架橋温度と同程度の温度であれば特に限定されないが、一次架橋の温度より10℃低い温度から10℃高い温度の範囲内であるのが好ましく、一次架橋の温度より5℃低い温度から5℃高い温度の範囲内であるのがより好ましく、一次架橋の温度より2℃低い温度から2℃高い温度の範囲内であるのが更に好ましい。
また、加熱処理の時間は、一次架橋前(未加硫)の本発明のゴム組成物を使用してJIS K6300−2:2001に規定されたレオメータのトルクから得られる加硫曲線から求められる加硫時間t(95)の0.5〜3倍にするのが好ましく、0.5〜2倍にするのがより好ましい。
そして、加熱処理の温度をT(℃)とし加熱処理の時間をt(分)とした場合に、100≦T≦300、1000≦Ttを満たすことが好ましく、150≦T≦200、2000≦Ttを満たすことがより好ましい。加硫後の本発明のゴム組成物について、より切断時伸びを低下させずに減衰性を向上させることができるからである。
ここで、加硫曲線とは、JIS K6300−2:2001「振動式加硫試験機による加硫特性の求め方」に準拠し、レオメータとしてロータレス加硫試験機を使用し、所定の試験温度において、得られるトルクを縦軸とし、加硫時間を横軸にして得られるものである。なお、レオメータの試験温度は上述した一次架橋温度とする。
このような加硫曲線において、トルクが最大値Mに達したことが明らかなときは、加硫開始からトルクが最大値Mに達するまで要した加硫時間をt(max)とする。
また、加硫時間の経過によりトルクが上がり続けて明確な最大値Mを示さないときは、JIS K6300−2:2001において「加硫曲線が上昇し続け加硫曲線の傾きが安定した領域での特定時間における値を最大値とする」と定義されているので、本発明においては、特定時間として挙示されたうちからt(max)=30分とし、そのときのトルクをMとする。
また、t(95)については、JIS K6300−2:2001の規定から、加硫曲線におけるトルクの最小値Mと最大値Mとの差をM(ME=M−M)とし、試験開始からトルクがM+95%Mとなるまでの加硫時間をt(95)とした。
このような加熱処理を行うことにより、上述したポリ乳酸系樹脂の結晶を成長させることにより、本発明の積層体の減衰性をより向上させるとともに、広い温度範囲において優れた制振性を確保することができる。
本発明の積層体は、上述した本発明のゴム組成物と硬質板とを交互に積層して得られる高減衰積層体であり、橋梁の支承やビルの基礎免震等に用いられる構造体である。
図1に、本発明の積層体の実施態様の一例を表す高減衰積層体の断面概略図を示す。図1において、符号1は高減衰積層体(免震積層体)を表し、符号2は硬質板を表し、符号3は本発明の高減衰積層体用ゴム組成物を表す。
図1に一例として示すように、本発明の高減衰積層体1は、本発明の高減衰積層体用ゴム組成物3と、硬質板2(例えば、一般構造用鋼板、冷間圧延鋼板等)とが交互に積層されて構成される。
また、この高減衰積層体1は、本発明の高減衰積層体用ゴム組成物3と硬質板2との間に接着層を設けて構成してもよく、また、接着層を設けずに直接加硫して構成してもよい。
図1においては、本発明の高減衰積層体1は、本発明の高減衰積層体用ゴム組成物3と、硬質板2とを交互に積層させた状態が図示されているが、高減衰積層体用ゴム組成物3は2層以上を積層させた構造としてもよい。
また、図1においては、本発明の高減衰積層体用ゴム組成物3について6層、硬質板2について7層の合計13層の例を示してあるが、本発明の高減衰積層体1の本発明の高減衰積層体用ゴム組成物3と硬質板2との積層数はこれに限定されず、用いられる用途、要求される特性等に応じて、任意に設定できる。
更に、本発明の高減衰構造体1の大きさ、全体の厚さ、本発明の高減衰積層体用ゴム組成物3の層の厚さ、硬質板の厚さ等についても、用いられる用途、要求される特性等に応じて、任意に設定できる。
本発明の積層体を製造するには、本発明の高減衰積層体用ゴム組成物をシート状に成形した後に加硫して、シート状のゴム組成物を得た後、接着剤を含む層を設けて硬質板と交互に積層させてもよいし、また、あらかじめ未加硫の本発明の高減衰積層体用ゴム組成物をシート状に成形し、硬質板と交互に積層した後、加熱して加硫・接着を同時に行ってもよい。
本発明の積層体は、上述した本発明のゴム組成物を用いているため、減衰性が高く、切断時伸びおよび剛性にも優れるという効果を有する。
高減衰積層体は、振動エネルギーの吸収装置として用いられればその用途、適用条件等は、特に限定されない。中でも、上述の優れた特性を有するため、建築用の振動エネルギーの吸収装置として用いられるのが好ましく、例えば、各種の免震、除振、防振等の振動エネルギーの吸収装置(より具体的には、例えば、道路橋の支承や、橋梁、ビルの基礎免震、戸建免震用途)に好適に用いられる。
以下、本発明を実施例に従ってより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜7、比較例1,2)
まず、第1表に示す組成(単位は質量部)になるように、各成分を配合してB型バンバリーミキサーにて5分間混練し、未加硫ゴム組成物を調製した。次に、調製した未加硫ゴム組成物を、150℃、45分間の条件で、加硫した。次に、加硫後のゴム組成物に対して、150℃、20分間の条件で加熱処理を施した。
このような加熱処理を施した加硫後の本発明のゴム組成物についても、単に「加硫後の本発明のゴム組成物」と呼ぶ。
<減衰性>
加硫後の本発明のゴム組成物から、10mm幅、2mm厚の短冊状の試験片を作製した。作製した試験片をオートグラフ引張試験機によってクロスヘッドスピード500mm/分で5回150%伸張させた際の、5回目のヒステリシスロス[%]を算出した。ヒステリシスロスは、図2に示す応力−歪み曲線図におけるABCDAに相当する面積とABCEAに相当する面積との比(ABCDA/ABCEA)に100を乗じることによって算出した。ヒステリシスロスからエネルギーの減衰性を評価した。結果を第1表に示す。
<切断時伸び、剛性>
JIS K6251:2004に準拠して、加硫後の本発明のゴム組成物を2mm厚のダンベル状試験片(ダンベル条3号形)に切り出し、23℃における切断時伸び[%]、100%モジュラス(M100)[MPa]を測定した。M100から剛性を評価した。結果を第1表に示す。
Figure 2011006587
第1表中の各成分は、以下のものを使用した。
・天然ゴム:STR20、SIAM INDO RUBBER社製
・ビニル−シスブタジエンゴム:UBEPOL−VCR、宇部興産社製
・カーボンブラック:ダイヤブラックI、三菱化学社製
・シリカ:ニップシールVN3、東ソー・シリカ社製
・無機充填剤:SUPREX CLAY、ケンタッキーテネシークレイカンパニー社製
・石油樹脂:ハイレジン#140(軟化点140℃、東邦化学社製)
・酸化亜鉛:亜鉛華3号、正同化学工業社製
・ポリ乳酸1:Nature Works 4032D(D体比率:1.0モル%未満、融点:175℃、重量平均分子量:180000、Nature Works社製)
・ポリ乳酸2:LACEA H−440(D体比率:4.0モル%、融点:155℃、重量平均分子量:150000、三井化学社製)
・ポリ乳酸3:Nature Works 4060D(D体比率:12.7モル%、軟化点:95℃、重量平均分子量:180000、Nature Works社製)
・ポリ乳酸4:合成品(D体比率:50.2モル%、軟化点:64℃、重量平均分子量:85000)を用いた。ポリ乳酸4は、次の合成方法により得られた。まず、DL−ラクチド100gに開始剤としてn−ドデカノール1gを加え、窒素雰囲気下、160℃で3時間撹拌してポリマーを調製した。次いで、得られたポリマーをクロロホルムに溶かした後、メタノールに再沈殿させた。これをろ過し、乾燥し白色の粉末状ポリマーをポリ乳酸4として回収した。
・硫黄:粉末イオウ、細井化学工業社製
・加硫促進剤:ノクセラーCZ、大内新興化学工業社製
第1表に示す結果から、ポリ乳酸系樹脂を含有しない比較例1に対して、D体比率が1.0モル%未満のポリ乳酸1を10質量部含有する比較例2は、減衰性の向上は見られるものの、切断時伸びが低下してしまうことが分かった。
これに対して、実施例1〜3は、比較例2と比べて切断時伸びの低下を抑制しつつ、比較例1よりも減衰性が向上することが分かった。
また、実施例4〜7は、切断時伸びを低下させることなく減衰性を向上させるとともに、剛性の低下を抑制できることが分かった。
1 高減衰積層体(免震積層体)
2 硬質板
3 本発明の高減衰積層体用ゴム組成物

Claims (6)

  1. 架橋可能なゴム成分100質量部と、
    シリカ10〜80質量部と、
    L体とD体との共重合比(L体/D体)がモル比で1/99〜99/1の共重合体であるポリ乳酸系樹脂0.1〜30質量部と、
    を含有する高減衰積層体用ゴム組成物。
  2. 架橋可能なゴム成分100質量部と、
    シリカ10〜80質量部と、
    L体とD体との共重合体であってL体比率が95モル%以上である第1の共重合体と、L体とD体との共重合比(L体/D体)がモル比で1/99以上95/5未満である第2の共重合体とのブレンド体であるポリ乳酸系樹脂0.1〜30質量部と、
    を含有する高減衰積層体用ゴム組成物。
  3. 前記第1の共重合体と前記第2の重合体との質量比(第1の重合体/第2の重合体)が、10/90〜50/50である請求項2に記載の高減衰積層体用ゴム組成物。
  4. 前記ゴム成分が、ジエン系ゴムである請求項1〜3のいずれかに記載の高減衰積層体用ゴム組成物。
  5. JIS K6251:2004に準拠して測定した23℃における切断時伸びが、550%以上である請求項1〜4のいずれかに記載の高減衰積層体用ゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の高減衰積層体用ゴム組成物と硬質板とを交互に積層して得られる高減衰積層体。
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