JP2011004704A - 生体組織処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】細胞の洗浄が十分に行われたか否かを判定して、清浄かつ健全な状態の濃縮された細胞群を得る。
【解決手段】細胞懸濁液Aを収容する遠心分離容器2と、該遠心分離容器2をその底部2aが半径方向外方に向かうように回転させる回転部3と、遠心分離容器2内に分離された上清Bを吸引する上清吸引部4と、該上清吸引部4により上清Bが吸引された後に遠心分離容器2内に残る細胞群Dに対し洗浄液Cを供給する洗浄液供給部5と、該洗浄液供給部5により洗浄液Cを供給した後の遠心分離容器2内の細胞懸濁液Aの濁度を検出する濁度検出部6と、該濁度検出部6により検出された濁度が、所定の閾値を超えている場合に、洗浄不良と判定する判定部7とを備える生体組織処理装置1を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】細胞懸濁液Aを収容する遠心分離容器2と、該遠心分離容器2をその底部2aが半径方向外方に向かうように回転させる回転部3と、遠心分離容器2内に分離された上清Bを吸引する上清吸引部4と、該上清吸引部4により上清Bが吸引された後に遠心分離容器2内に残る細胞群Dに対し洗浄液Cを供給する洗浄液供給部5と、該洗浄液供給部5により洗浄液Cを供給した後の遠心分離容器2内の細胞懸濁液Aの濁度を検出する濁度検出部6と、該濁度検出部6により検出された濁度が、所定の閾値を超えている場合に、洗浄不良と判定する判定部7とを備える生体組織処理装置1を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、生体組織処理装置に関するものである。
従来、生体組織から分離された細胞を洗浄し、濃縮するために、生体組織を生理学的適合性のある塩類溶液中に懸濁し、消化酵素を添加することによって、生体組織を消化して得られた細胞懸濁液を遠心分離機を用いる処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この処置装置では、遠心分離容器内に細胞懸濁液を貯留して、遠心分離容器の底部が半径方向外方に向かうように回転させることにより、細胞懸濁液内に含まれる成分をその比重が大きい順に底部側から積層状態に分離することができる。
細胞懸濁液の遠心分離作業と、それによって細胞懸濁液の成分が細胞と上清とに分離された状態で上清を排出し、洗浄液を加えて再懸濁する作業とを繰り返すことで、細胞を洗浄し、最後の遠心分離作業によって、清浄な状態の細胞群を濃縮した状態で得ることができる。
しかしながら、細胞懸濁液に遠心力を作用させて細胞を分離する場合には、遠心分離容器の底部に分離された細胞がペレット状に固まってしまい、洗浄液を供給した際にペレット状の細胞群が解れないと、十分な洗浄が行われないという不都合がある。生体組織を消化して得られた細胞懸濁液には、比較的高い濃度の消化酵素が含有されているので十分な洗浄が行われないと、細胞がダメージを受けるという不都合がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、細胞の洗浄が十分に行われたか否かを判定して、清浄かつ健全な状態の濃縮された細胞群を得ることができる生体組織処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、細胞懸濁液を収容する遠心分離容器と、該遠心分離容器をその底部が半径方向外方に向かうように回転させる回転部と、前記遠心分離容器内に分離された上清を吸引する上清吸引部と、該上清吸引部により上清が吸引された後に前記遠心分離容器内に残る細胞群に対し洗浄液を供給する洗浄液供給部と、該洗浄液供給部により洗浄液を供給した後の前記遠心分離容器内の細胞懸濁液の濁度を検出する濁度検出部と、該濁度検出部により検出された濁度が、所定の閾値を超えている場合に、洗浄不良と判定する判定部とを備える生体組織処理装置を提供する。
本発明は、細胞懸濁液を収容する遠心分離容器と、該遠心分離容器をその底部が半径方向外方に向かうように回転させる回転部と、前記遠心分離容器内に分離された上清を吸引する上清吸引部と、該上清吸引部により上清が吸引された後に前記遠心分離容器内に残る細胞群に対し洗浄液を供給する洗浄液供給部と、該洗浄液供給部により洗浄液を供給した後の前記遠心分離容器内の細胞懸濁液の濁度を検出する濁度検出部と、該濁度検出部により検出された濁度が、所定の閾値を超えている場合に、洗浄不良と判定する判定部とを備える生体組織処理装置を提供する。
本発明によれば、遠心分離容器内に細胞懸濁液を収容して回転部を作動させ、遠心分離容器をその底部が半径方向外方に向かうように回転させることにより、細胞懸濁液内の成分がその比重によって、細胞群と上清とに分離される。そして、上清吸引部によって分離された上清が吸引され、遠心分離容器内に残った細胞群に対して、洗浄液供給部から洗浄液が供給されて細胞群が再懸濁される。
この後に濁度検出部の作動により、遠心分離容器内の細胞懸濁液の濁度を検出し、判定部によって濁度が所定の閾値を超えている場合に洗浄不良と判定される。すなわち、上清部分の細胞懸濁液が一定レベルより澄んでいる場合、あるいは、細胞群部分の細胞懸濁液が一定レベルより濁っている場合には、いずれも、洗浄不良と判定され、その逆の場合には、洗浄が良好に行われていると判定される。これにより、洗浄不良を簡易に判定して、清浄かつ健全な状態の濃縮された細胞群を得ることができる。
上記発明においては、前記遠心分離容器が、前記底部近傍に半径方向に光を透過する透明部分を備え、前記濁度検出部が、前記透明部分を介して前記遠心分離容器内に透過させる光を発生する発光部と、前記遠心分離容器を挟んで前記発光部とは反対側に配置され、前記遠心分離容器を透過してきた前記発光部からの光を検出する受光部と、該受光部により受光された光量に応じて前記細胞懸濁液の濁度を算出する濁度算出部とを備えていてもよい。
このようにすることで、発光部から発せられた光が遠心分離容器の底部近傍の透明部分を介して遠心分離容器内に入射され、遠心分離容器内を透過してきた光が受光部により検出されて、濁度算出部により細胞懸濁液の濁度が算出される。これにより、遠心分離容器内から細胞懸濁液を取り出すことなく、非接触で、洗浄不良か否かを簡易に判定することができる。
また、上記発明においては、前記発光部と前記受光部との間に形成される光の経路が、前記回転部による前記遠心分離容器の回転動作後に前記遠心分離容器内に形成される上清と細胞群との境界面よりも上清側に配置され、前記判定部は、該濁度検出部により検出された濁度が、所定の閾値より低い場合に、洗浄不良と判定することとしてもよい。
このようにすることで、上清部分の細胞懸濁液が、細胞群の崩壊によって十分に濁った場合に、その濁度によって簡易に洗浄不良か否かを判定することができる。
このようにすることで、上清部分の細胞懸濁液が、細胞群の崩壊によって十分に濁った場合に、その濁度によって簡易に洗浄不良か否かを判定することができる。
また、上記発明においては、前記発光部と前記受光部との間に形成される光の経路が、前記回転部による前記遠心分離容器の回転動作後に前記遠心分離容器内に形成される上清と細胞群との境界面よりも細胞群側に配置され、前記判定部は、該濁度検出部により検出された濁度が、所定の閾値より高い場合に、洗浄不良と判定することとしてもよい。
このようにすることで、細胞群部分の細胞懸濁液が、細胞群の崩壊によって透明度が増大した場合に、その濁度によって簡易に洗浄不良か否かを判定することができる。
このようにすることで、細胞群部分の細胞懸濁液が、細胞群の崩壊によって透明度が増大した場合に、その濁度によって簡易に洗浄不良か否かを判定することができる。
また、上記発明においては、前記発光部と前記受光部との間に形成される光の経路が、必要な洗浄液を前記遠心分離容器内に貯留した場合の液面位置よりも底部側に配置されていてもよい。
このようにすることで、洗浄不良を判定するための発光部と受光部とを利用して、洗浄液の供給不足か否かを判定することもできる。すなわち、洗浄液の供給が不足した場合には、細胞懸濁液の液面が発光部と受光部との間の光路に達せず、光が細胞懸濁液内を通過しないので、十分に低い濁度であると判定されるので、洗浄液の供給不足または洗浄不良であると判断することができる。
このようにすることで、洗浄不良を判定するための発光部と受光部とを利用して、洗浄液の供給不足か否かを判定することもできる。すなわち、洗浄液の供給が不足した場合には、細胞懸濁液の液面が発光部と受光部との間の光路に達せず、光が細胞懸濁液内を通過しないので、十分に低い濁度であると判定されるので、洗浄液の供給不足または洗浄不良であると判断することができる。
また、上記発明においては、前記判定部により洗浄不良と判定された場合に、その旨を外部に報知する報知部を備えていてもよい。
このようにすることで、報知部の作動により、洗浄不良の旨を外部に報知して、事後の対策を迅速に行わせることができる。
このようにすることで、報知部の作動により、洗浄不良の旨を外部に報知して、事後の対策を迅速に行わせることができる。
また、上記発明においては、前記判定部により洗浄不良と判定された場合に、前記回転部による前記遠心分離容器の回転動作と、前記上清吸引部による上清の吸引動作と、前記洗浄液供給部による洗浄液の供給動作とを1回以上繰り返すよう、前記回転部、前記上清吸引部および前記洗浄液供給部を制御する制御部を備えていてもよい。
このようにすることで、洗浄不良と判定された場合に、制御部が、回転部、上清吸引部および洗浄液供給部を制御して、遠心分離容器の回転動作、上清の吸引動作および洗浄液の供給動作を1回以上繰り返すので、自動的に洗浄の機会を増加させて、洗浄不良を解消することができる。
このようにすることで、洗浄不良と判定された場合に、制御部が、回転部、上清吸引部および洗浄液供給部を制御して、遠心分離容器の回転動作、上清の吸引動作および洗浄液の供給動作を1回以上繰り返すので、自動的に洗浄の機会を増加させて、洗浄不良を解消することができる。
本発明によれば、細胞の洗浄が十分に行われたか否かを判定して、清浄かつ健全な状態の濃縮された細胞群を得ることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る生体組織処理装置1について図面を参照して、以下に説明する。
本実施形態に係る生体組織処理装置1は、図1に示されるように、細胞懸濁液Aを収容する遠心分離容器2と、該遠心分離容器2を回転させて、内部の細胞懸濁液Aを遠心分離する遠心分離機(回転部)3と、遠心分離容器2内部の上清Bを吸引する上清吸引管(上清吸引部)4と、遠心分離容器2内に洗浄液Cを供給する洗浄液供給管(洗浄液供給部)5と、遠心分離容器2内の細胞懸濁液Aの濁度を検出する濁度検出装置(濁度検出部)6と、該濁度検出装置6により検出された濁度に基づいて洗浄の良否を判定する判定装置(判定部)7と、判定装置7による判定結果を報知する報知部8とを備えている。
本実施形態に係る生体組織処理装置1は、図1に示されるように、細胞懸濁液Aを収容する遠心分離容器2と、該遠心分離容器2を回転させて、内部の細胞懸濁液Aを遠心分離する遠心分離機(回転部)3と、遠心分離容器2内部の上清Bを吸引する上清吸引管(上清吸引部)4と、遠心分離容器2内に洗浄液Cを供給する洗浄液供給管(洗浄液供給部)5と、遠心分離容器2内の細胞懸濁液Aの濁度を検出する濁度検出装置(濁度検出部)6と、該濁度検出装置6により検出された濁度に基づいて洗浄の良否を判定する判定装置(判定部)7と、判定装置7による判定結果を報知する報知部8とを備えている。
遠心分離容器2は、透明な材質からなる円筒状の容器であって、先端に向かって先細になるテーパ状の底部2aを有している。
遠心分離機3は、遠心分離容器2を両端に装着する水平なアーム9と、該アーム9を水平回転させるモータ10とを備えている。遠心分離容器2は、アーム9の両端に水平軸線11回りにそれぞれ揺動可能に取り付けられている。これにより、モータ10の作動によりアーム9を水平回転させると、アーム9の両端の遠心分離容器2が、その底部2aを半径方向外方に向かわせるように揺動させられた状態で回転させられるようになっている。
遠心分離機3は、遠心分離容器2を両端に装着する水平なアーム9と、該アーム9を水平回転させるモータ10とを備えている。遠心分離容器2は、アーム9の両端に水平軸線11回りにそれぞれ揺動可能に取り付けられている。これにより、モータ10の作動によりアーム9を水平回転させると、アーム9の両端の遠心分離容器2が、その底部2aを半径方向外方に向かわせるように揺動させられた状態で回転させられるようになっている。
上清吸引管4は、その先端開口4aを遠心分離容器2内の長手方向の途中位置に配置している。この先端開口4aの位置は、遠心分離容器2内の細胞懸濁液Aが遠心分離されたときに形成される細胞群Dと上清Bとの境界面Eよりも若干上清B側となる位置に配置されている。これにより、上清吸引管4の先端開口4aから遠心分離容器2内の上清Bを吸引すると遠心分離容器2の底部2aに細胞群Dおよび若干の上清Bを残した状態となるまで上清Bを吸引することができるようになっている。
洗浄液供給管5は、その先端開口5aを遠心分離容器2の底部2a近傍に配置している。これにより、上清Bが吸引された後に洗浄液供給管5の先端開口5aから洗浄液Cを吐出すると、遠心分離容器2の底部2aにペレット状に残留している細胞群Dを洗浄液Cの流れによって攪拌し、再懸濁することができるようになっている。
上清吸引管4および洗浄液供給管5は、ロータリジョイント12を介して、外部の固定配管13とアーム9に固定された可動配管14とを接続して構成されている。これにより、遠心分離容器2の回転にかかわらず、上清吸引管4および洗浄液供給管5の接続状態が維持されている。また、固定配管13には、それぞれポンプ15,16が設けられており、上清Bの吸引および洗浄液Cの供給をそれぞれ行うことができるようになっている。
濁度検出装置6は、モータ10を停止して底部2aを鉛直下方に配置した状態の遠心分離容器2を半径方向に挟んで両側に配置される発光部6aと受光部6bとを備えている。発光部6aから発せられた光Lは、遠心分離容器2内を通過して、その一部が受光部6bにより受光されるようになっている。発光部6aと受光部6bとの間の光路は、遠心分離容器2内の細胞懸濁液Aが遠心分離されたときに形成される細胞群Dと上清Bとの境界面Eよりも上清B側となる位置であって、上清吸引管4および洗浄液供給管5とは交差しない位置に配置されている。
また、発光部6aと受光部6bとの間の光路は、細胞群Dを洗浄するために十分な量の洗浄液Cが遠心分離容器2内に供給された時点における細胞懸濁液Aの液面Fよりも鉛直下方側の位置に配置されている。
判定装置7は、濁度検出装置6の受光部6bに接続され、受光部6bによって検出された光の光量に関する情報に基づいて、遠心分離容器2内の細胞群Dの洗浄度合を判定するようになっている。
具体的には、判定装置7は、洗浄が十分に行われた場合の光量に関する情報を閾値として記憶しており、受光部6bによって検出された光量に関する情報がその閾値より大きい場合に、洗浄不良であると判定するようになっている。
報知部8は、例えば、モニタまたはスピーカであって、洗浄不良であると判定された場合に、その旨の警報を表示または警報音を鳴らすようになっている。
具体的には、判定装置7は、洗浄が十分に行われた場合の光量に関する情報を閾値として記憶しており、受光部6bによって検出された光量に関する情報がその閾値より大きい場合に、洗浄不良であると判定するようになっている。
報知部8は、例えば、モニタまたはスピーカであって、洗浄不良であると判定された場合に、その旨の警報を表示または警報音を鳴らすようになっている。
このように構成された本実施形態に係る生体組織処理装置1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る生体組織処理装置1を用いて、細胞懸濁液Aから濃縮された状態の清浄な細胞群Dを採取するには、図2に示されるように、遠心分離容器2内に細胞懸濁液Aを収容し(ステップS1)、遠心分離機3の作動により細胞懸濁液Aを遠心分離する(ステップS2)。
本実施形態に係る生体組織処理装置1を用いて、細胞懸濁液Aから濃縮された状態の清浄な細胞群Dを採取するには、図2に示されるように、遠心分離容器2内に細胞懸濁液Aを収容し(ステップS1)、遠心分離機3の作動により細胞懸濁液Aを遠心分離する(ステップS2)。
遠心分離機3は、モータ10の作動によりアーム9を水平回転させて、アーム9の両端に取り付けられた遠心分離容器2を水平軸線11回りに揺動させ、その底部2aを半径方向外方に向けた状態で回転させる。これにより、底部2a方向に向かう遠心力を作用させて、比重の大きな細胞群Dを遠心分離容器2の底部2aに、それより比重の小さい上清Bをその上層に積層状態に分離することができる。
この状態で、遠心分離機3の作動を停止して、遠心分離容器2をその長手方向が鉛直方向となるように直立状態とし、発光部6aと受光部6bとの間に配置する。
そして、上清吸引管4に接続されたポンプ15を作動させ、先端開口4aから上清Bを吸引することにより、遠心分離容器2内には、分離されたペレット状の細胞群Dと若干の上清Bとを残すことができる(ステップS3)。
そして、上清吸引管4に接続されたポンプ15を作動させ、先端開口4aから上清Bを吸引することにより、遠心分離容器2内には、分離されたペレット状の細胞群Dと若干の上清Bとを残すことができる(ステップS3)。
この後に、洗浄液供給管5に接続されたポンプ16を作動させ、先端開口5aから洗浄液Cを吐出することにより、遠心分離容器2内においては、ペレット状の細胞群Dが洗浄液Cによって再懸濁される(ステップS4)。
そして、発光部6aから光を発して遠心分離容器2内に入射させ、遠心分離容器2を透過してくる光の光量を受光部6bによって検出する(ステップS5)。
そして、発光部6aから光を発して遠心分離容器2内に入射させ、遠心分離容器2を透過してくる光の光量を受光部6bによって検出する(ステップS5)。
判定装置7は、受光部6bによって検出された光の光量に関する情報が、記憶されている閾値より大きいか否かを判定する(ステップS6)。閾値より大きい場合には洗浄不良であると判定し(ステップS7)、閾値以下の場合には洗浄が良好であると判定する。判定装置7において判定不良であると判定された場合には、報知部8によってその旨が警報として外部に報知される(ステップS8)。
すなわち、遠心分離された細胞群Dはペレット状に固まっているため、図3(a)に示されるように、洗浄液Cの供給によってもペレット状の形態が維持されたまま浮遊するだけで解れない場合がある。この場合には、各細胞の表面に付着した消化酵素や塵埃が十分に除去できない。細胞群Dが解れない場合には、上清B内に舞い上がる細胞数が少ないために、上清Bの透明度が維持された不均一な細胞懸濁液Aとなり、濁度は低いままである。したがって、このような場合には、受光部6bによって検出された光量に関する情報が、記憶されている閾値より大きくなり、洗浄不良であると判定することができる。
また、洗浄液Cが供給されることにより細胞群Dが解れて均一な細胞懸濁液Aが構成された場合には、図3(b)に示されるように、細胞懸濁液Aの濁度は、上清Bより増大し、受光部6bにより受光される光量は、閾値より小さくなる。これにより、洗浄が良好に行われたものと判定することができる。
また、図3(c)に示されるように、供給される洗浄液Cが十分ではない場合においても、十分な洗浄を行うことができない。この場合には、洗浄液Cを供給した後の細胞懸濁液A全体の液面Fが所定の高さに達しておらず、発光部6aと受光部6bとの間の光路は、液面Fの上方の空間を通過する。したがって、この場合にも、受光部6bにより検出される光量は大きく、洗浄不良である場合と同様に、洗浄液不足として検出することができる。
さらに、この場合に、上清Bを透過して受光部6bにより検出される光量より空間を通過して検出される光量の方が大きいので、洗浄不良を判定する閾値とは別に、洗浄液不足を判定する閾値を設けることで、判定内容を区別して報知することができる。
遠心分離容器2が複数備えられている場合には、モータ10の回転によって、各遠心分離容器2を発光部6aと受光部6bとの間に配置して、それぞれ、洗浄の良否を判定することにすればよい。
遠心分離容器2が複数備えられている場合には、モータ10の回転によって、各遠心分離容器2を発光部6aと受光部6bとの間に配置して、それぞれ、洗浄の良否を判定することにすればよい。
報知部8により、洗浄不良あるいは洗浄液不足が報知された場合には、オペレータは、洗浄液Cの注入を行い(ステップS9)、十分な洗浄が行われていない場合にはステップS2からの動作を繰り返すことができる(ステップS10)。そして、十分な洗浄が行われた場合には、再度遠心分離を行い(ステップS11)、上清Bを吸引することによって(ステップS12)、濃縮された清浄な細胞群Dを得ることができる。
このように、本実施形態に係る生体組織処理装置1によれば、透明な遠心分離容器2の外部から透過させた光の光量を検出するだけで、細胞を遠心分離容器2内から取り出して検査することなく、非接触で洗浄の良否を簡易に判定することができる。したがって、洗浄が十分に行われないまま細胞群Dが濃縮されてしまう不都合の発生を防止して、清浄で健全な細胞群Dを得ることができる。
なお、本実施形態においては、洗浄不良あるいは洗浄液不足である旨を報知部8によって報知することにより、ユーザにより洗浄液Cの追加供給を行わせて、十分な洗浄を繰り返させることとしたが、これに代えて、図4および図5に示されるように、洗浄不良が判定されたら、遠心分離動作、上清吸引動作および洗浄液供給動作を繰り返させるように、遠心分離機3およびポンプ15,16を制御する制御装置(制御部)17を備えることにしてもよい。あるいは、報知部8による洗浄不良の報知と、制御装置17による動作の繰り返しの両方を行わせることにしてもよい。
また、本実施形態においては、遠心分離容器2全体が透明な材質により構成されている場合を例示して説明したが、これに代えて、発光部6aからの光が透過させられる領域のみに部分的に透明部分を有する遠心分離容器2を採用してもよい。
また、上清Bと細胞群Dとの境界面Eと、洗浄液供給後の細胞懸濁液Aの液面Fとの間に発光部6aから受光部6bに至る光路を配置することとしたが、これに代えて、境界面Eよりも底部2b側に光路を配置することにしてもよい。
この場合には、判定装置7は、所定の閾値よりも光量が低い場合に洗浄不良であると判定することにすればよい。すなわち、ペレット状の細胞群Dはほとんど光を透過させないので、受光部6bに検出される光量は低く、洗浄液供給によって細胞群Dが解れることにより、透明度が増加して光量が高くなるので、所定の閾値より光量が低い場合には、洗浄不良であると判定することができる。
この場合には、判定装置7は、所定の閾値よりも光量が低い場合に洗浄不良であると判定することにすればよい。すなわち、ペレット状の細胞群Dはほとんど光を透過させないので、受光部6bに検出される光量は低く、洗浄液供給によって細胞群Dが解れることにより、透明度が増加して光量が高くなるので、所定の閾値より光量が低い場合には、洗浄不良であると判定することができる。
A 細胞懸濁液
B 上清
C 洗浄液
D 細胞群
E 境界面
F 液面
L 光
1 生体組織処理装置
2 遠心分離容器
2a 底部
3 遠心分離機(回転部)
4 上清吸引管(上清吸引部)
5 洗浄液供給管(洗浄液供給部)
6 濁度検出装置(濁度検出部)
6a 発光部
6b 受光部
7 判定装置(判定部、濁度算出部)
8 報知部
15 ポンプ(上清吸引部)
16 ポンプ(洗浄液供給部)
17 制御装置(制御部)
B 上清
C 洗浄液
D 細胞群
E 境界面
F 液面
L 光
1 生体組織処理装置
2 遠心分離容器
2a 底部
3 遠心分離機(回転部)
4 上清吸引管(上清吸引部)
5 洗浄液供給管(洗浄液供給部)
6 濁度検出装置(濁度検出部)
6a 発光部
6b 受光部
7 判定装置(判定部、濁度算出部)
8 報知部
15 ポンプ(上清吸引部)
16 ポンプ(洗浄液供給部)
17 制御装置(制御部)
Claims (7)
- 細胞懸濁液を収容する遠心分離容器と、
該遠心分離容器をその底部が半径方向外方に向かうように回転させる回転部と、
前記遠心分離容器内に分離された上清を吸引する上清吸引部と、
該上清吸引部により上清が吸引された後に前記細胞懸濁液内に残る細胞群に対し洗浄液を供給する洗浄液供給部と、
該洗浄液供給部により洗浄液を供給した後の前記遠心分離容器内の細胞懸濁液の濁度を検出する濁度検出部と、
該濁度検出部により検出された濁度が、所定の閾値を超えている場合に、洗浄不良と判定する判定部とを備える生体組織処理装置。 - 前記遠心分離容器が、前記底部近傍に半径方向に光を透過する透明部分を備え、
前記濁度検出部が、前記透明部分を介して前記遠心分離容器内に透過させる光を発生する発光部と、前記遠心分離容器を挟んで前記発光部とは反対側に配置され、前記遠心分離容器を透過してきた前記発光部からの光を検出する受光部と、該受光部により受光された光量に応じて前記細胞懸濁液の濁度を算出する濁度算出部とを備える請求項1に記載の生体組織処理装置。 - 前記発光部と前記受光部との間に形成される光の経路が、前記回転部による前記遠心分離容器の回転動作後に前記遠心分離容器内に形成される上清と細胞群との境界面よりも上清側に配置され、
前記判定部は、該濁度検出部により検出された濁度が、所定の閾値より低い場合に、洗浄不良と判定する請求項2に記載の生体組織処理装置。 - 前記発光部と前記受光部との間に形成される光の経路が、前記回転部による前記遠心分離容器の回転動作後に前記遠心分離容器内に形成される上清と細胞群との境界面よりも細胞群側に配置され、
前記判定部は、該濁度検出部により検出された濁度が、所定の閾値より高い場合に、洗浄不良と判定する請求項2に記載の生体組織処理装置。 - 前記発光部と前記受光部との間に形成される光の経路が、必要な洗浄液を前記遠心分離容器内に貯留した場合の液面位置よりも底部側に配置されている請求項2または請求項3に記載の生体組織処理装置。
- 前記判定部により洗浄不良と判定された場合に、その旨を外部に報知する報知部を備える請求項1に記載の生体組織処理装置。
- 前記判定部により洗浄不良と判定された場合に、前記回転部による前記遠心分離容器の回転動作と、前記上清吸引部による上清の吸引動作と、前記洗浄液供給部による洗浄液の供給動作とを1回以上繰り返すよう、前記回転部、前記上清吸引部および前記洗浄液供給部を制御する制御部を備える請求項1に記載の生体組織処理装置。
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JP2009153691A JP2011004704A (ja) | 2009-06-29 | 2009-06-29 | 生体組織処理装置 |
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JP2009153691A JP2011004704A (ja) | 2009-06-29 | 2009-06-29 | 生体組織処理装置 |
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2009
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WO2013035407A1 (ja) * | 2011-09-09 | 2013-03-14 | シャープ株式会社 | 粒子検出装置 |
JP2013068597A (ja) * | 2011-09-09 | 2013-04-18 | Sharp Corp | 粒子検出装置 |
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