JP2011000619A - 半田ごて用先端チップ - Google Patents

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Abstract

【課題】消耗した先端チップ(コテ先先端部分)のみを容易に交換することを可能とし、かつ、先端チップの温度変化を最小限に抑えて最適な作業温度の確保を低コストで実現する。
【解決手段】棒状の半田ごて本体(6)を挿通して遊嵌するための孔(12)が形成された筒状の所定の肉厚の蓄熱部(14a)と、該蓄熱部の先端からペン先のごとく縮径するチップ部(14b)とが一体的に形成され、かつ、前記蓄熱部の側面に貫通するネジ穴(16)が設けられた先端チップ本体(14)と、該先端チップ本体のネジ穴にねじ込むことで、蓄熱部の孔に挿通した半田ごて本体を側方から先端チップ本体に付勢して固定する止めネジ(18)と、前記先端チップ本体の後端部を覆うようにして蓄熱部に取り付けられ、かつ、蓄熱部の後端側から突出して前記孔と連通する内部空間を形成し、この内部空間に挿通した半田ごて本体を保持する抜け止め体(22)と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は半田ごての先端チップに関し、より詳細には、例えば鉛フリーハンダを使用した低温のハンダ付け作業などにおいて消耗した先端チップ(コテ先先端部分)のみを容易に交換することを可能とし、かつ、先端チップの温度変化を最小限に抑えて最適な作業温度の確保を低コストで実現することを可能とした半田ごて用先端チップに関する。
ハンダ付けとは、ハンダ付け対象物とハンダ(以下「ハンダ付け対象物等」という。)がハンダ溶解温度まで温まった際に、金属表面に化合金属膜が生成され結合される金属溶接の一種であり、半田ごての役割はハンダ付け対象物等をハンダ溶解温度まで温めるための熱量を供給することである。
図6に従来の半田ごて(50)の斜視図(図6(a))および半田ごて用のコテ先の側面図および断面図(図6(b))を図示した。図に示したように、このコテ先(30)は半田ごて本体(32)の先端に設けられた発熱体(36)(電気ヒータ)や温度センサ(35)を備えたヒータ部(34)に取り付けられて使用される。コテ先(30)は丸棒状のヒータ部(34)に着脱自在に挿入される円筒状のステンレス製の胴部(31)と、胴部の先端に取り付けられた銅製の伝熱体(38)とから構成されている。伝熱体(38)はその先端が鉛筆の先端のごとくテーパー状に細くなり、その後端の外径が胴部の内径とほぼ同じくする円筒状に形成されている。伝熱体(38)の後端は胴部に挿入されて固定され、発熱体(36)は伝熱体の後端の内側に配置される。
ハンダ付け作業は、先ずヒータ部(34)の発熱体(36)に通電することで伝熱体(38)を適温まで温めてやり、この熱を利用することによってハンダ付け対象物等をハンダ溶解温度まで温めてやることで行われる。
ところで近年では、環境問題への取り組みによる規制から、有鉛ハンダから鉛フリーハンダへの移行が増加してきている。鉛フリーハンダとは有鉛ハンダに比べ低温で作業を行う必要があるハンダであり、従来の一般的なハンダである有鉛ハンダの作業温度域が450度〜500度以上のであるのに対し、鉛フリーハンダの作業温度域は350度付近となっている。これは一般的な有鉛ハンダ自体の融点は180度〜230度であるものの、高い温度(450度〜500度以上)で作業すればハンダが早く溶けるため、作業効率向上の観点から高温での作業が行われる一方、鉛フリーハンダの作業温度域が350度付近と低温であるのは、鉛フリーハンダで高温作業を行おうとしても、ハンダの高温酸化が顕著でかつ強固な酸化膜が形成されてハンダを弾く現象が起きてしまい作業そのものができなくなってしまうこと、および、380度を超えたあたりから極端にコテ先の消耗度合いが加速し、生産ラインにおいて量産体制に入れないほどコテ先のためのコストがかかってしまうこと等の理由によるものである。
そのため近年では主として鉛フリーハンダ対策のため、厳格な温度制御を行ってより繊細な半田付け作業を可能としたコテ先も製造販売されている。
例えば特許文献1の「半田ごて用ヒータ及び半田ごて」のように、コテ先の温度を熱電対等の温度センサによって検出し、コテ先温度が下がると同時に電気ヒータから熱供給を行う温度制御型のユニットが発案されている。この発明は精密なハンダ付け作業において低温の作業温度を保ちつつも作業時には瞬間的に電気ヒータから熱供給することで円滑な作業を確保を図ろうとしている。
実際に販売されているコテ先は、温度センサおよび発熱体とがコテ先と一体となった直径5mm程度で長さ10cm程度の鉛筆のごとき丸細棒形状をしており、半田付け作業によってコテ先チップ部の温度が下がると温度センサがこれを感知し、制御装置が発熱体に通電することで発熱体から即座に熱が供給されコテ先チップ部がほぼ一定の温度となるように制御されている。
この半田ごてヒータは温度制御による熱追従性能は優れているものの、コテ先およびヒータ・センサ複合体が一体的に形成されているため、コテ先が消耗した場合にはこれらを一体的に交換してやる必要がありコスト高となるといった問題があった。
そこで例えば特許文献2の「はんだ加熱器具およびその先端チップ」のように、電気ヒータ(発熱部)および温度センサ(温度検知部)に着脱自在に構成したコテ先(加熱部、はんだ加熱器具用先端チップ)を用いることで、消耗した先端チップのみの交換をすることができるように構成したコテ先も発案されている。
特開平10−258358号公報 特開2005−40861号公報
しかしながら引用文献2に記載された先端チップでは、加熱部と先端チップとの接触面積が小さいため、加熱部から先端チップへ熱伝導が思うようになされないといった問題があった。また先端チップの蓄熱性が低いため、半田付け作業に必要十分な熱量の供給が不足し、適切な温度管理の下での半田付け作業の実施が困難になることがあるといった問題があった。さらに、先端チップのスリーブへの取り付けが確実でなく先端チップが熱膨張をした場合に高温の先端チップがスリーブから外れて落下するおそれがあった。また逆に半田付け作業に伴いスリーブと先端チップとが焼き付いてしまい先端チップの取り外しができずその交換ができなくなる虞もあった。
本発明は上記問題点を解決すべく創案されたもので、電気ヒータおよび温度センサを一体化した棒状の半田ごて本体の先端に着脱することができ消耗した部分のみの交換が可能なため経済性に優れ、また電気ヒータから先端チップへの熱伝導が良好で、さらに半田付け作業による先端チップの温度低下を緩和することで温度センサによる検出感度が多少鈍った場合でも先端チップが作業温度を外れることがなく、加えて先端チップが熱膨張をした場合にも高温の先端チップが半田ごて本体から外れ落ちることを防止し、また焼き付きによって先端チップが半田ごて本体から取れなくなってしまうことを回避するための対策が施された半田ごて用先端チップを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、電気ヒータ(2)および温度センサ(4)をその先端部に内包した棒状の半田ごて本体(6)の先端に着脱自在に取り付けられる半田ごて用先端チップ(10)であって、前記半田ごて本体を挿通して遊嵌するための孔(12)が形成された筒状の所定の肉厚の蓄熱部(14a)と、該蓄熱部の先端からペン先のごとく縮径するチップ部(14b)とが一体的に形成され、かつ、前記蓄熱部の側面に貫通するネジ穴(16)が設けられた先端チップ本体(14)と、該先端チップ本体のネジ穴にねじ込むことで、蓄熱部の孔に挿通した半田ごて本体を側方から先端チップ本体に付勢して固定する止めネジ(18)と、前記先端チップ本体の後端部を覆うようにして蓄熱部に取り付けられ、かつ、蓄熱部の後端側から突出して前記孔と連通する内部空間を形成し、この内部空間に挿通した半田ごて本体を保持する抜け止め体(22)と、を備えた、ことを特徴とする半田ごて用先端チップを提供する。
ここで、前記抜け止め体(22)は、先端チップ本体よりも熱伝導性に劣る金属線材を巻き取ることで段付き筒状に形成されている、ことが好ましい。
また、前記チップ部(14b)の根元には、半田ごて本体(6)の先端を導き入れるための凹穴(24)が形成されている、ようにすることも好ましい。
さらに、前記蓄熱部(14a)の外径が後端側が大きく先端側が小さくなるように、テーパー状又は階段状に形成されている、ことも好ましい。
また、前記先端チップ本体(14)の最先端部分を除く外周面がクロムめっき処理されている、ことも好ましい。
本発明によれば、半田ごて本体に先端チップのみを交換可能としたため経済性に優れることは勿論、半田ごて本体の電気ヒータを蓄熱部によって覆いまた止めネジによって半田ごて本体を先端チップ本体に付勢して押し付け密着させる構造とすることで、電気ヒータから先端チップへの熱伝導を効率化するとことができる。
また、蓄熱部からの熱供給により半田付け作業に伴うチップ部先端の急激な温度低下を抑制し、これにより温度センサによる精度の高い温度検出を不要として、先端チップを着脱式としたことによる電気ヒータから先端チップへの熱伝導悪化の影響を緩和してやることができる。
さらに、止めネジのほかに蓄熱部の後端部を覆うようにして取り付けた抜け止め体により、半田ごて本体から先端チップが抜け落ちることを確実に防止するとともに、蓄熱部後端部からの放熱を抑制して熱効率を向上させることができる。なお半田ごて本体への先端チップ本体の固定を遊嵌した状態から止めネジによって側方から付勢して行う方式とすることで、先端チップが半田ごて本体に焼き付いて取れなくなってしまう事態を回避することができる。
ここで抜け止め体を金属線材を巻き取ることで段付き筒状に形成したものとしてやれば、簡易かつ安価に抜け止め体を製作することができるだけでなく、先端チップ本体や半田ごて本体への固定をバネ状の抜け止め体の径方向の弾性力(締め付け力)を利用して行うことができる。このような構造の抜け止め体を採用することで、抜け止め体と半田ごて本体との間で焼き付きが発生した場合にも、抜け止め体の弾性力を利用して容易にこれを分離してやることができる。なお抜け止め体を熱伝導率が低く弾性が比較的高い耐熱樹脂線材などを用いて製作してやることもできる。
また、チップ部の根元に軸方向の凹穴を形成して半田ごて本体の先端を導き入れるようにすることで、チップ部の最先端と半田ごて本体の電気ヒータ及び温度センサの距離を短縮して、熱応答性を向上させることができる。
さらに、蓄熱部の形状をテーパー状又は階段状にしてやれば、半田付け作業において作業者の視界を遮ることなく蓄熱部の熱容量を増大してやることができる。
また、先端チップ本体の最先端部分以外の外周面(ハンダと接触する部分以外の先端チップ外周面)をクロムめっき処理してやれば、かかる部分からの放熱を減少させてハンダ付け作業の熱効率を向上させることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。
本発明の半田ごて用先端チップは有鉛ハンダに比べ低温(350度付近)で作業が行われる鉛フリーハンダを用いたハンダ付け作業などにおいて、消耗した先端チップ(コテ先チップ部分)のみを容易に交換することを可能としたものであり、先端チップを着脱式とすることの弊害、すなわち熱伝導の悪化やそれによるコテ先温度検知感度の低下を補完したこと等を特徴とするものである。
まず図1に本発明の半田ごて用先端チップ10を取り付けた状態の半田ごて50を斜視図で示した。この半田ごてはハンダ付け作業の際に使用者の持ち手となる握り手部51と、握り手部の一端から伸長するようにしてこれに取り付けられた丸棒状の半田ごて本体6等から構成され、握り手部の他端からは電源コード53およびセンサコード55(配線)が伸びている。
握り手部51は熱伝導率の小さな木や合成樹脂によって持ちやすい大きさおよび形状、例えば図に示したように外径が約4cm程度の丸棒形状でその一端にフランジ部57が形成された形状をしており、半田ごて本体6に伸びる電源コード53およびセンサコード55(配線)をその内部に通している。
図2に断面図で示した半田ごて本体6は軸方向長さが10cm程度で外径が5mm程度のステンレス製の円筒の中に、配線55、温度センサ4、電気ヒータ2を収容した構造を有している。なお電気ヒータ2および温度センサ4は半田ごて本体6の先端部分に配置されている。
電源コード53およびセンサコード55は、図示しない外部の温度制御装置に接続されており、この温度制御装置は温度センサ4で検出した先端チップ最先端部の温度に基づき電気ヒータ2への電力の供給を制御して、先端チップ最先端部の温度を設定した一定の温度範囲に維持するようになっている。
また半田ごて本体6は握り手部51に着脱自在となっており、半田ごて本体を握り手部に挿入すると電源コード53が電気ヒータ2に接続され、配線55が温度センサ4に接続されるようになっている。
以上に説明した半田ごて50に取り付けられて使用される本発明の半田ごて用先端チップの具体的な実施例について以下に説明する。
図3は本実施例の半田ごて用先端チップの斜視図であり、図4はこの半田ごて用先端チップを半田ごて本体に取り付ける様子を示した軸方向断面図である。
半田ごて用先端チップ10は、先端チップ本体14と、先端チップ本体に取り付けられる抜け止め体22と、先端チップ本体に螺合される止めネジ18から構成されており、半田ごて本体6に着脱自在となっている。したがって、先端チップ10が消耗した場合には、この部分のみを交換することができる。
先端チップ本体14は、前述した丸棒状の半田ごて本体6を挿入して遊嵌するための内径が5mm強の丸い孔12が形成された外径が1.5cm、長さが2cm程度の大きさの円筒状の蓄熱部14aと、この蓄熱部の先端からペン先のごとく外径をテーパー状に縮径する略円錐形をしたチップ部14bとが、銅材を用いて一体形成されている。このように先端チップ本体14は、その蓄熱部14aの円筒肉厚が5mm程度であり、ここに電気ヒータ2から供給された多くの熱が蓄積されるようになっている。
なお筒状の蓄熱部14aの肉厚は円滑なハンダ付け作業を行う上で十分な熱量を蓄熱でき、かつ、半田ごての使用者がチップ部先端を見る際にその視界を遮ることのない厚みであり、例えば3〜10mm程度の肉厚とするのが好ましい。また蓄熱部14aを、その外径が先端側が小さく後端側が大きくなるような階段状やテーパー状に形成してやることもできる。
この蓄熱部14aの存在によって、ハンダ付け作業においてハンダ付け対象物にチップ部先端から熱を供給した場合にも、蓄熱部14aからチップ部14bに熱が補充されるためチップ部の急激な温度低下を回避することができる。そのため温度センサ4によるチップ部14bの温度の検出精度が落ち電気ヒータ2への通電が遅れたとしても、チップ部が作業温度を外れてしまう事態を回避することができる。
またこの蓄熱部14aにはその先端側から5mm程度の位置に径方向に中心軸まで貫通する直径2mm程度のネジ穴16が形成されている。
先端チップ本体14のチップ部14bは、根元側の外径が1.5cm、長さが2cm程度であり、根元側の0.5cmの範囲で急激に縮径してから残りの1cmの範囲で緩やかに縮径するペン先形状をしており、その最先端部はハンダ付け作業の用途によって三角刀形状や平刀形状など種々の形状となっている。このチップ部14bの根元の中心にはその軸方向に深さが5mm程度の凹穴24が形成されており、ここに半田ごて本体6の先端が挿入されて配置されることとなる。
さらに先端チップ本体14のハンダと接触する部分(チップ部14bの最先端部)を除く外周面にはクロムめっきが施されている。このクロムめっきは先端チップ本体14の耐腐食性を高めるとともに、放熱を抑制して熱効率を向上させるためのものである。
抜け止め体22は、例えばピアノ線などの金属線材や耐熱性樹脂線材を巻き取ることで筒状に形成したスパイラル筒となっており、先端チップ本体14の後端部の1cm程度を覆うようにして巻きつけられることで先端チップ本体14に取り付けられ、また先端チップ本体の蓄熱部14aの後端側から軸方向に突出して蓄熱部の孔12と連通する内部空間を形成するように段付き筒状に細くなっている。この抜け止め体22の突出した部分の内径は蓄熱部14aの孔12の内径よりも若干細く、したがってこの空間に挿入される丸棒状の半田ごて本体6は、蓄熱部14aの孔には遊嵌される一方、抜け止め体の突出部分には締め付けられるようにして嵌挿される。
なお抜け止め体22が先端チップ本体14から取れてしまうことを防ぐために、先端チップ本体14の後端側に周方向の溝を(1本又は複数本)形成してやり、ここに抜け止め体を構成する金属線材を引っ掛けるようにして巻き付けてやることが好ましい。
止めネジ18は、直径が2mm程度で長さが5mm程度の無頭ネジが好ましく、その締め付けは一端面に形成された凹穴にレンチ等の先端を挿し入れてこれを回転させることで行われる。この止めネジ18は蓄熱部14aに埋没に近い状態で設置されるため、作業者の視界を遮るなど半田付け作業の邪魔となることはない。
このように本発明の半田ごて用先端チップ10によれば、ハンダ付け作業によって先端チップが消耗した場合にこの部分のみを交換できるため経済性に優れ、製造コストの低減に貢献することができる。
また半田ごて本体6を先端チップ本体14の蓄熱部14aの孔12に差し込んで遊嵌して半田ごて本体の電気ヒータ2を蓄熱部で覆った状態で止めネジ18によって先端チップ本体に押し付け、先端チップ本体を半田ごて本体に固定するとともに両者を密着させることで、半田ごて本体の電気ヒータから先端チップ本体への熱伝導を効率化することができる。
また半田ごて本体6を先端チップ本体14に遊嵌して止めネジ18で固定し、また、抜け止め体22に半田ごて本体を嵌挿する構造とすることで、半田ごて本体と先端チップ本体との焼き付による固着を回避することができる。
さらに、蓄熱部14aの後端部を覆うようにして取り付けた抜け止め体22により、半田ごて本体6から熱膨張によって先端チップ10が抜け落ちることを防止するとともに、蓄熱部14a後端部からの放熱を抑制することで熱効率を更に向上させることができる。
次に上述した蓄熱部14aを設けた本発明の半田ごて用先端チップ10の優位性を説明するために、従来型の半田ごて用コテ先(蓄熱部なし。電気ヒータおよび温度センサとの一体型。)と、本実施例の半田ごて用先端チップ10を使用したコテ先の熱シミュレーションを図5に示した。
図5(a)の従来型の半田ごて用コテ先では、ヒータ部に通電が開始されてから十分な時間が経過して350℃となった際のコテ先の蓄熱量を100とする。初回のハンダ付け作業では、ハンダ付け対象物にコテ先の先端から50の熱量が供給されてハンダ付けが行われる。するとハンダ付け作業終了後にはコテ先の蓄熱量は50となってしまうが、実際には温度センサによってコテ先の温度低下が検知され、制御装置が電気ヒータに通電することで直ちに熱が供給されて、例えば蓄熱量が75を下回ることがないように管理される。一方制御装置は、コテ先が高温となりすぎないよう、すなわちコテ先の蓄熱量が100を上回ることがないように電気ヒータ2への通電を制御する。このようにして温度センサ、電気ヒータ、制御装置によってコテ先の蓄熱量は75〜100の範囲内に維持される。ここで、このような狭い範囲内にコテ先の蓄熱量を維持して円滑なハンダ付け作業を確保するためには高感度の温度センサを使用したり高出力の電気ヒータを使用する必要がある。しかしながら、そのような温度センサや電気ヒータを採用すると半田ごてのコストが上昇したり、半田ごてが大型化するといった不都合がある。
図5(b)の本実施例の半田ごて用先端チップを用いたコテ先では、蓄熱部等に多くの熱量が蓄熱されるため電気ヒータに通電が開始されてから十分な時間が経過して350℃となった際の蓄熱量は200となる。初回のハンダ付け作業ではハンダ付け対象物にコテ先の先端から50の熱量が供給され、この作業終了後にはコテ先の蓄熱量は150となる。
続けて2回目のハンダ付け作業を行う際にも未だ150もの熱量が残っているため直ちに作業に取り掛かることができる。そして3回目のハンダ付け作業後の蓄熱量は50となるが、実際には蓄熱量が125を下回ってから75以上で温度センサによってコテ先の温度低下が検知され、制御装置が電気ヒータに通電することで熱が供給される。このように制御装置は、コテ先の蓄熱量が75〜200の範囲内で維持されるように管理するが、コテ先の蓄熱量の維持範囲が広く、また電気ヒータからの熱供給のための十分な時間も時間も確保できるため、温度センサによる温度検出感度が比較的低く、また電気ヒータの出力が比較的低くともハンダ付け作業温度を容易に維持することができる。したがって本願発明において先端チップを着脱式としたことで電気ヒータから先端チップへの熱伝導が多少悪くなったとしても、蓄熱部からの随時の熱供給によってその不具合を補完することができる。これにより、高感度の温度センサや高出力の電気ヒータの使用が不要となる。
以上説明したように本発明によれば、先端チップのみを交換可能とすることで経済性の向上が図られるだけでなく、先端チップのみを交換可能としたことによる弊害、すなわち半田ごて本体の電気ヒータから先端チップへの熱伝導の悪化を蓄熱体からの熱供給によって補完することができる。また止めネジおよび抜け止め体を用いて半田ごて本体に先端チップを固定することで、その抜け落ちを防ぐとともに、焼き付によって先端チップが半田ごて本体と固着してしまうことを回避し、さらに先端チップ後端部からの放熱を抑制して熱効率を向上させることができる。
なお本発明の半田ごて用先端チップの形状や材質等は、上記実施例に記載したものに限られず発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができるのは勿論である。
本発明の半田ごて用先端チップを取り付けた状態の半田ごての斜視図である。 半田ごて本体の軸方向断面図である。 本実施例の半田ごて用先端チップの斜視図である。 半田ごて用先端チップを半田ごて本体に取り付ける様子を示した軸方向断面図である。 従来型の半田ごて用コテ先と本実施例の半田ごて用先端チップを使用したコテ先の熱シミュレーションを示した図である。 従来の半田ごての分解斜視図および半田ごて用のコテ先の断面図である。
2 電気ヒータ
4 温度センサ
6 半田ごて本体
10 半田ごて用先端チップ
12 孔
14 先端チップ本体
14a 蓄熱部
14b チップ部
16 ネジ穴
18 止めネジ
22 抜け止め体
24 凹穴
30 コテ先
31 胴部
32 半田ごて本体
34 ヒータ部
36 発熱体(電気ヒータ)
38 伝熱体
50 半田ごて
51 握り手部
53 電源コード
55 センサコード
57 フランジ部

Claims (5)

  1. 電気ヒータ(2)および温度センサ(4)をその先端部に内包した棒状の半田ごて本体(6)の先端に着脱自在に取り付けられる半田ごて用先端チップ(10)であって、
    前記半田ごて本体を挿通して遊嵌するための孔(12)が形成された筒状の所定の肉厚の蓄熱部(14a)と、該蓄熱部の先端からペン先のごとく縮径するチップ部(14b)とが一体的に形成され、かつ、前記蓄熱部の側面に貫通するネジ穴(16)が設けられた先端チップ本体(14)と、
    該先端チップ本体のネジ穴にねじ込むことで、蓄熱部の孔に挿通した半田ごて本体を側方から先端チップ本体に付勢して固定する止めネジ(18)と、
    前記先端チップ本体の後端部を覆うようにして蓄熱部に取り付けられ、かつ、蓄熱部の後端側から突出して前記孔と連通する内部空間を形成し、この内部空間に挿通した半田ごて本体を保持する抜け止め体(22)と、を備えた、ことを特徴とする半田ごて用先端チップ。
  2. 前記抜け止め体(22)は、先端チップ本体よりも熱伝導性に劣る金属線材を巻き取ることで段付き筒状に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の半田ごて用先端チップ。
  3. 前記チップ部(14b)の根元には、半田ごて本体(6)の先端を導き入れるための凹穴(24)が形成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半田ごて用先端チップ。
  4. 前記蓄熱部(14a)の外径が後端側が大きく先端側が小さくなるように、テーパー状又は階段状に形成されている、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半田ごて用先端チップ。
  5. 前記先端チップ本体(14)の最先端部分を除く外周面がクロムめっき処理されている、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半田ごて用先端チップ。
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