JP2011000542A - 異物除去装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】異物除去装置において搬送物に混入した異物を除去する際の電力消費量を低減するとともに、異物とともに除去されて使用できなくなる搬送物を少なくする。
【解決手段】連続的に搬送物を搬送するための搬送部と、前記搬送物に混入している異物を検出するための異物検査部と、前記異物に圧縮空気を噴射するための圧縮空気噴射部と、負圧を発生させる吸引手段を有し、前記異物を吸引するための異物吸引部と、前記異物検査部で前記異物を検出した直後に、前記異物吸引部の吸引操作を開始する制御を行う制御部とを含む。
【選択図】図1
【解決手段】連続的に搬送物を搬送するための搬送部と、前記搬送物に混入している異物を検出するための異物検査部と、前記異物に圧縮空気を噴射するための圧縮空気噴射部と、負圧を発生させる吸引手段を有し、前記異物を吸引するための異物吸引部と、前記異物検査部で前記異物を検出した直後に、前記異物吸引部の吸引操作を開始する制御を行う制御部とを含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、異物除去装置に関する。
食品等の製造ラインの原料搬送工程や製造工程においては、金属、石、ガラス、毛髪、虫等の異物が混入するケースがあり、食品衛生上の問題となっている。このため、近年では、多くの食品製造メーカが金属検査機やX線検査装置を採用し、食品の製造工程において異物の除去作業を行っている。
しかしながら、毛髪や虫などの検出は非常に困難であるため、現状では作業者による目視検査に頼らざるを得ず、検査コストの増大や異物の見逃しが問題となっている。
特許文献1には、原料を移送する移送手段と、該移送手段で移送される原料に広帯域光を照射する照射手段と、前記原料の前記広帯域光を照射した部分の反射光または透過光により、中赤外線領域、近赤外線領域、および、可視光領域の3の波長領域の画像を撮像する撮像手段と、該撮像手段で得られた3の波長領域の画像情報から前記原料の撮像部分における2次元の吸光度の分布をそれぞれ求め、該吸光度の分布に基づいて前記原料中の異物の有無を判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする光学式異物検出装置が開示されている。
特許文献2には、食品に含まれる異物や不純物などを除去するための自動選別装置であって、前記食品に光を照射するための照明部、前記照明部により光が照射された前記食品のカラー画像を取り込むための画像取込部、および前記画像取込部によって取り込まれた前記食品のカラー画像から色情報を抽出し、予め記憶させた異物や不純物の色情報と比較して前記食品中の異物や不純物を検出するための画像処理コントローラを含む、自動選別装置が開示されている。
特許文献3には、選別対象物の良品・不良品とそれ以外の異物とを含む被選別原料を移動させる過程と、移動する被選別原料に可視光と近赤外光とを照射する過程と、被選別原料から得られる可視光に関する光情報を受光解析する過程と、被選別原料から得られる近赤外光に関する光情報を受光解析する過程と、受光した可視光に関する光情報の解析結果に基づいて被選別原料から不良品を排除選別する過程と、受光した近赤外光に関する光情報の解析結果に基づいて被選別原料から異物を排除選別する過程と、を備えることを特徴とする粒状物選別方法が開示されている。
特許文献4には、物品を搬送するシュートを囲って集塵チャンバーを構成し、該集塵チャンバーを、ダクトを介して集塵機に連結してなるシュート搬送物品の集塵装置において、該チャンバー内に搬送中の物品に圧縮エアーを吹き付けるエアーノズルを配置し、且つ前記集塵チャンバーに設けられている吸引ダクト取付壁面に対向する壁面にフィルタ付開口部を設けたことを特徴とするシュート搬送物品の集塵装置が開示されている。
本発明の目的は、異物除去装置において搬送物に混入した異物を除去する際の電力消費量を低減するとともに、異物とともに除去されて使用できなくなる搬送物を少なくすることにある。
本発明の異物除去装置は、連続的に搬送物を搬送するための搬送部と、前記搬送物に混入している異物を検出するための異物検査部と、前記異物に圧縮空気を噴射するための圧縮空気噴射部と、負圧を発生させる吸引手段を有し、前記異物を吸引するための異物吸引部と、前記異物検査部で前記異物を検出した直後に、前記異物吸引部の吸引操作を開始する制御を行う制御部とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、搬送物に混入した異物を除去する際の電力消費量を低減することができるとともに、異物とともに除去されて使用できなくなる搬送物を少なくすることができる。
本発明は、搬送物の製造、検査の過程で搬送物に混入した異物、特に毛髪を高精度検出して排出することを可能にする異物除去装置に関する。
対象となる異物の例としては、人毛である毛髪や獣毛のほか、糸くず等がある。このため、これらを線状異物と総称することにする。ただし、本発明の異物除去装置により除去することができる異物は、線状異物に限定されるものではなく、金属、石、ガラス、プラスチック、虫等、圧縮空気により除去することができるあらゆる異物を含むものとする。
公知技術においては、集塵機を常時稼動した状態で、圧縮空気で吹き飛ばしたゴミを吸引除去している。
この場合、ゴミがない状態でも集塵機を稼動し続けるため、不要な電力を消費するとともに、空気の流れが搬送物の搬送抵抗となって本来の搬送を阻害するおそれがある。
本発明は、上記の問題点を解決するものであり、ゴミ(異物)が検知されない状態では、空気の吸引を停止し、異物を検知した直後に空気の吸引を開始するための構成を有する異物除去装置を提供するものである。
本発明は、食品等の製造や検査の過程で搬送物に混入した毛髪を異物検査部で検出し、圧縮空気等で吹き飛ばして異物トレイに格納する構成を有する異物除去装置において、異物トレイ側に吸引手段又は集塵装置(排出装置とも呼ぶ。)を取り付ける。この吸引手段又は集塵装置で毛髪が異物トレイに格納されるのをサポートするものである。
本発明は、異物を検出した時にだけ除去装置を稼動することを特徴とする。吸引手段の立ち上げ時の減圧遅れを回避するため、減圧容器をあらかじめ減圧しておき、必要な時に弁を開けて吸引を開始する。
本発明の異物除去装置において、前記異物吸引部は、減圧空気容器とバルブとを有し、前記異物検査部で前記異物を検出しない状態では前記バルブを閉とし、前記減圧空気容器は、前記吸引手段により減圧状態が維持され、前記制御部は、前記異物検査部で前記異物を検出した直後に前記バルブを開とする制御を行うことを特徴とする。
本発明の異物除去装置において、前記異物吸引部は、前記異物を取り込むための吸引口を有し、前記圧縮空気噴射部は、前記圧縮空気を前記吸引口に向かって噴射するノズルを有することを特徴とする。
本発明の異物除去装置において、前記制御部は、前記吸引操作を開始した後、前記異物が前記ノズルの近傍を通過する時に圧縮空気を噴射する制御を行うことを特徴とする。
本発明の異物除去装置においては、前記吸引口と前記ノズルとの間に前記搬送物の落下経路を設けたことを特徴とする。
本発明の異物除去装置においては、前記搬送物と前記異物とを分離するための異物分離部を設けたことを特徴とする。
本発明の異物除去装置において、前記異物分離部は、前記吸引口と前記吸引手段との間に設けたことを特徴とする。
本発明の異物除去装置は、前記異物を格納するための異物格納部を設けたことを特徴とする。
本発明の異物除去装置においては、前記吸引口が移動可能であることを特徴とする。
以下、図を用いて本発明の構成を説明する。
図1は、本発明の一実施例である異物除去装置を示したものである。図1(a)は、異物除去装置の全体像を、また、図1(b)は、異物検査部の光学系の詳細を示したものである。
異物除去装置1は、搬送部、異物検査部、圧縮空気噴射部、異物吸引部及び制御部を含む構成である。
搬送部は、搬送手段2及び搬送駆動装置3を含み、異物検査部は、光源ユニット5、撮影手段6、画像間演算手段15及び異物検出手段16を含む。また、制御部は制御手段18である。圧縮空気噴射部は、異物が検出された場合に、異物に圧縮空気を噴射し、異物を含む搬送物4を仕分けするための仕分け手段19を含み、異物吸引部は、選別トレイ21及び吸引手段48(吸引ポンプ)を含む。
光源ユニット5及び撮影手段6は、搬送物及び異物の画像を撮影するためのものであり、画像間演算手段15及び異物検出手段16は、画像から異物を検出するためのものである。制御手段18は、異物検査部で異物を検出したとの信号を受けて仕分け手段19による圧縮空気の噴射及び吸引手段48による吸引操作を開始する制御を行うものである。
つぎに、本発明の異物除去装置1の各構成要素について詳細を説明する。
搬送物4は、搬送物供給装置20によって供給される。搬送物4は、搬送手段2の上に置かれ、異物除去装置1内を通過する。搬送手段2は、通常、一定幅を持つベルト102を含み、モータなどの搬送駆動装置3によって移動する。搬送された搬送物4は、光源ユニット5内に導かれる。
光源ユニット5内は、搬送手段2の移動方向に沿ってベルトの両端にストロボ光源11a、11bを配置している。ストロボ光源11a、11bはそれぞれ、直接、搬送物4に光を当てないようにほぼ上向きに照射するようにしている。また、照射した光は、搬送方向に伸びた半円筒状の反射板12、すなわちトンネル状に湾曲した反射板12に当たって、その反射光が搬送物4に間接的に、しかも各方向からできるだけ均一に当たるようにしている。また、この反射板12はトンネル状でなく、半球状でも良く、反射によって間接的にしかも均一に搬送物4に照射できれば形状は特に問わない。搬送物4の上方には反射板12をはさんで撮影手段6がある。
撮影手段6は、ストロボ光源11a、11bの光が直接入らないような位置となっている。撮影手段6は、レンズ10と光を分光するためのプリズム7と1つ以上の撮像素子8で構成される。搬送物4からの反射光13はレンズ10を経由し、プリズム7で3つの波長帯域(主に青(B)、緑(G)、赤(R))に分光され、それぞれCCD(Charge Coupled Device、CCDイメージセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)とも呼ぶ。)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor、CMOSイメージセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)とも呼ぶ。)の撮像素子8で受光される。分光する波長帯は特にRGBにこだわらなくても、2つ以上の波長帯域に分光できれば良い。
また、必要に応じて、レンズ10の前段にフィルタ9を設け、不要な波長は取り除いても良い。それぞれの撮像素子8で受光された画像は画像間演算手段15に導かれ、それぞれの画像から特異な輝度値変化分を抽出する。その後、特異な輝度値変化分から異物検出手段16にて異物の検出を行う。その検出結果はモニタ17などで確認することができる。
また、制御手段18では撮影手段6での撮影、露光とストロボ光源11a、11bの同期をとるための制御や、搬送手段2との撮影タイミングの制御、さらに異物を検出した後の異物を吐き出すための仕分け手段19の制御を行う。仕分け手段19は仕分け手段位置に来た異物を排出する。この結果、搬送物4から異物を含む部分が選別され、選別トレイ21に格納される。
つぎに、検出した異物の排出方法について説明する。
異物を排出するにあたり、搬送物をできるだけ無駄にしない方法が望ましいためには、ピンポイントで異物を排出するピンポイント排出が望ましい。ピンポンイト排出をするには、異物の座標を求めることが必要である。
この座標の算出方法について、図2を用いて説明する。
検査する搬送物4は、搬送手段2により送られて来て、撮像エリア31にて撮像される。撮像されたデータは、画像処理が行われ、異物があるかどうか判定される。
ここで、異物があった場合は、まず、線状異物30の重心位置を求める。この重心位置から搬送手段2の終端までの距離を算出してX座標とし、ベルト幅方向の重心位置に該当する仕分け手段19の番号(図中のNO.1〜4)をY座標とする。
図2の場合、線状異物30を排出するには、線状異物30を検出後、(X、Y)座標を求め、X座標及び搬送速度Vを用いて仕分け手段19に到達する時間を算出し、線状異物30が仕分け手段19に到達時に仕分け手段19のNO.2を制御すれば良い。また、モータ3にエンコーダを取り付けて、そのパルスから距離を算出することも可能である。
図3は、本発明による実施例の異物除去装置の構成要素である異物吸引部を示す斜視図である。
搬送手段2の出口は、搬送物4が落下してシュート44に落ち、搬送物トレイ45に格納されるようになっている。また、搬送手段2とシュート44との間には、エアーノズル41をベルト幅方向(Y軸方向)に複数個並べ、それぞれのエアーノズル41が電磁弁42でエアー噴出しを制御できるようにしている。エアーの噴出により飛ばされた搬送物4及び異物30は異物トレイ47に収納される構造となっている。ここで、搬送物4は、シュート44に落下するまでの間、自然落下するが、この経路を落下経路と呼ぶことにする。
搬送物4が搬送される過程で異物30が検出されると、制御手段18で搬送方向(X軸方向)と、Y軸方向の排出位置を計算し、搬送物が落下すると、その(X、Y)座標に対応したエアーノズルがエアー43を噴出する。エアーを掛けられた搬送物4及び異物30は、フード46を通過して異物トレイ47に収納される。また、フード46には、吸引ダクト121を介して吸引手段48が取り付けられており(吸引手段48は、異物トレイ47に取り付けても良く、吸引手段48の吸引口は、異物検出時、異物30の近くまで可動するようにしても良い。また、吸引手段48は、複数台使用しても良い。)、異物トレイ47(異物格納部)に異物30が格納されるのをサポートしている。
ここで、フード46の開放面を吸引口(符号101で示す。)と呼ぶことにする。エアー43(圧縮空気)は、エアーノズル41(単にノズルともいう。)から吸引口101に向かって噴射される。すなわち、吸引口101とエアーノズル41との間に搬送物4の落下経路を設けてある。
また、フード46と異物トレイ47とが接する面に、異物30を捕捉(トラップ)し、かつ、寸法(直径)の小さい搬送物4を通過させるメッシュ状のフィルタ(異物分離部と呼ぶ。)を設置してもよい。これにより、異物30を搬送物4から容易にふるい分けすることができる。
この吸引手段48で、そのまま異物30を吸い込むことも可能である。また、吸引手段48が取り付けられているフード46又は異物トレイ47にフィルタを取り付けて、異物30が異物トレイ47に格納されるようにすることも可能である。
また、フィルタ(異物分離部)を吸引口101と吸引手段48との間、すなわちダクト121に設けて異物30のみをトラップし、吸引した搬送物4は、異物分離部の下流側のダクト121又は吸引手段48の内部に設けたフィルタ(搬送物捕捉部)に貯留させてもよい。
圧縮空気が噴出するエアーノズル41は、通常、1か所だけであるため、異物30の除去に伴う搬送物4の損失は最小限で済む。
これは、異物30の位置を検出することにより可能となる。本実施例においては、図1に示す異物検査部によって正確な異物検出を可能としている。
従来の排出機においては、食品等の製造、検査の過程で搬送物に混入した毛髪を異物除去装置で検出して、圧縮空気等で吹き飛ばして除去していた。しかし、毛髪は軽いため、圧縮空気等で吹き飛ばしただけでは、異物トレイに格納されない場合があり、検出した毛髪を紛失してしまう可能性があった。この場合、毛髪の排出ミスか、紛失かはすぐには判断できず、その確認作業が発生していた。
図4は、従来の異物除去装置の排出機構を示す側面図である。
従来の方式では、異物30(線状異物)、特に毛髪などの軽い異物は、圧縮空気等で吹き飛ばしただけでは、フード46から跳ね返ったり、フード46に張り付いたりして、異物トレイ47に格納されない場合があった。
図5は、本発明による実施例の異物除去装置の構成要素である異物吸引部を示す側面図である。
本実施例の異物吸引部は、図4で示した従来の方式と比較すると、フード46に吸引手段48が取り付けられている。
運転時において、異物除去装置1で検出された異物30(線状異物)は、エアーノズル41から圧縮空気が噴出され、フード46内に吹き飛ばされる。しかし、吸引手段48が起動しているため、フード46付近は、フード46内に引き込まれ易くなっており、一度、フード46に入った異物30は、このフード46の外には出られないようになっている。このため、エアーノズル41から噴出した圧縮空気により吹き飛ばした異物30、特に、毛髪などの軽い異物は、異物トレイ47に確実に格納されるようになっている。
また、この吸引手段48で、そのまま異物30を吸い込むことも可能となっている。本装置は、毛髪などの軽い異物の除去をより確実にするため、吸引手段48の風量は、エアー噴出側であるエアーノズル41の風量より多くしている。
また、吸引手段48は、エアーノズル41から圧縮空気を噴射する前に起動し、噴出後に停止するように制御している。これは、噴出側の風量が勝っている場合やエアー噴出側と吸引側とのタイミングが合わない場合に異物がフード46の外に出てしまう可能性があるため、これを防止するためである。
本発明は、このように異物検出時、エアー噴出と吸引手段48とを組み合わせることで、毛髪などの軽い異物を効果的に排出することを特徴としている。
図6は、異物除去装置の動作フローである。まず、装置起動判定処理51で、異物除去装置の起動操作が行われたか確認を行う。起動操作が行われた場合は、装置起動処理52を行う。装置起動処理52では、図1の搬送手段2及び搬送物供給装置20が起動し、検査する搬送物4が、異物除去装置1に搬送される。
つぎに、搬送物4を撮影する画像撮影処理53を行い、撮影したデータに対して画像処理54を行う。次に画像処理54の結果から異物判定処理55を行う。ここで異物有りと判定した場合は、異物検出画像表示処理56を行い、検出した異物の画像を図1のモニタ17に表示する。つぎに、異物座標算出処理57により、異物の座標を算出し、排出指令処理58を行う。つぎは、装置停止判定処理59により、異物除去装置の停止操作が行われたか確認を行う。
停止操作が行われない場合は、画像撮影処理43を行い、以下、上述の処理を繰り返す。停止操作が行われた場合は、装置停止処理60が行われる。装置停止処理60では、図1の搬送手段2、搬送物供給装置20が停止する。
図7は、従来の排出処理(異物除去処理)における動作フローである。
排出処理は、図1の制御手段18で制御される。
まず、排出指令判定処理61で、排出指令があるか確認を行う。ここで、排出指令がある場合は、排出判定処理62を行う。排出判定処理62では、異物の座標データを参照し、X座標と搬送手段2の速度とから現在の異物の位置を特定し、異物が搬送手段2の終端まで来ているか確認を行う。異物が搬送手段2の終端まで来ている場合は、異物排出処理63を行う。異物排出処理63は、異物の座標データ参照し、Y座標に対するエアーノズル41の電磁弁42をオンにして、対象異物を排出する。この結果、排出された異物は、異物トレイ47に格納される。
図8は、本発明の実施例の排出処理(異物除去処理)における動作フローである。
本実施例においては、異物を排出するエアーノズル41が複数あるのに対して、吸引手段48が1つであること、また、異物を連続で検出した場合の排出ミスの可能性を考慮して吸引手段48の状態監視を行い、制御を行う必要がある。
まず、排出指令判定処理61で、排出指令があるか確認を行う。ここで、排出指令がある場合は、吸引手段停止判定処理64を行う。吸引手段が停止中の場合は、吸引手段起動処理65を行い、吸引手段を起動する。
つぎに、排出判定処理62を行い、排出可能なら異物排出処理63を行う。また、排出指令判定処理61で排出指令がない場合は、吸引手段起動判定処理66を行う。ここで、吸引手段が起動中の場合は、吸引手段停止処理67を行い、吸引手段を停止する。このように吸引手段を必要な時にだけ起動するように制御している。
このように、本発明によれば、異物検出時、エアー噴出と吸引手段を組み合わせて、それぞれ細かく制御することで、毛髪などの軽い異物のピンポイント排出の実現と排出時、毛髪などの軽い異物の紛失を防止する効果がある。
図9は、本発明による他の実施例である異物除去装置の構成要素の異物吸引部を示す側面図である。
本実施例においては、フード46にダクト121、バルブ112、減圧空気容器111及び吸引手段48を上流側よりこの順で接続し、異物検査部で異物30を検出しない状態ではバルブ112を閉とし、減圧空気容器111は、吸引手段48により減圧状態が維持される。異物検査部で異物30を検出した直後に、制御部の制御信号によりバルブ112を開とする制御を行うようになっている。
本実施例によれば、異物30を検出した直後に吸引手段48を稼動するのではなく、あらかじめ減圧空気容器111を減圧状態にしておくため、吸引開始の制御信号を受けた直後にバルブ112を開として吸引を開始することができる。
また、本実施例の場合、減圧空気容器111が減圧状態を維持できていれば、吸引手段48は、常に稼動しておく必要はなく、間欠的に稼動すればよい。
さらに、減圧空気容器111が減圧状態を確実なものとするために、減圧空気容器111と吸引手段48との間にもバルブを設けてもよい。このバルブは、吸引手段48の稼動と同時に開とし、吸引手段48が停止している間は閉とすればよい。
以上のように、本発明においては、吸引手段48を常時稼動する必要がないため、搬送物4に混入した異物30を除去する際の電力消費量を低減し、異物30とともに除去されて使用できなくなる搬送物4(搬送物の損失)を少なくすることができる。また、搬送物の搬送抵抗を低減することができる。
1:異物除去装置、2:搬送手段、3:搬送駆動装置、4:搬送物、5:光源ユニット、6:撮影手段、7:プリズム、8:撮像素子、9:フィルタ、10:レンズ、11a、11b:ストロボ光源、12:反射板、13:反射光、15:画像間演算手段、16:異物検出手段、17:モニタ、18:制御手段、19:仕分け手段、20:搬送物供給装置、21:選別トレイ、30:異物、31:撮像エリア、41:エアーノズル、42:電磁弁、43:エアー、44:シュート、45:搬送物トレイ、46:フード、47:異物トレイ、48:吸引手段、51:装置起動判定処理、52:装置起動処理、53:画像撮影処理、54:画像処理、55:異物判定処理、56:異物検出画像表示処理、57:異物座標算出処理、58:排出指令処理、59:装置停止判定処理、60:装置停止処理、61:排出指令判定処理、62:排出判定処理、63:異物排出処理、64:吸引手段停止判定処理、65:吸引手段起動処理、66:吸引手段起動判定処理、67:吸引手段停止処理、111:減圧空気容器、112:バルブ。
Claims (9)
- 連続的に搬送物を搬送するための搬送部と、前記搬送物に混入している異物を検出するための異物検査部と、前記異物に圧縮空気を噴射するための圧縮空気噴射部と、負圧を発生させる吸引手段を有し、前記異物を吸引するための異物吸引部と、前記異物検査部で前記異物を検出した直後に、前記異物吸引部の吸引操作を開始する制御を行う制御部とを含むことを特徴とする異物除去装置。
- 前記異物吸引部は、減圧空気容器とバルブとを有し、前記異物検査部で前記異物を検出しない状態では前記バルブを閉とし、前記減圧空気容器は、前記吸引手段により減圧状態が維持され、前記制御部は、前記異物検査部で前記異物を検出した直後に前記バルブを開とする制御を行うことを特徴とする請求項1記載の異物除去装置。
- 前記異物吸引部は、前記異物を取り込むための吸引口を有し、前記圧縮空気噴射部は、前記圧縮空気を前記吸引口に向かって噴射するノズルを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の異物除去装置。
- 前記制御部は、前記吸引操作を開始した後、前記異物が前記ノズルの近傍を通過する時に圧縮空気を噴射する制御を行うことを特徴とする請求項3記載の異物除去装置。
- 前記吸引口と前記ノズルとの間に前記搬送物の落下経路を設けたことを特徴とする請求項3又は4に記載の異物除去装置。
- 前記搬送物と前記異物とを分離するための異物分離部を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の異物除去装置。
- 前記異物分離部を前記吸引口と前記吸引手段との間に設けたことを特徴とする請求項6記載の異物除去装置。
- 前記異物を格納するための異物格納部を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の異物除去装置。
- 前記吸引口は、移動可能であることを特徴とする請求項3〜8のいずれか一項に記載の異物除去装置。
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2009
- 2009-06-19 JP JP2009145895A patent/JP2011000542A/ja active Pending
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