JP2010540969A - 生物の質量スペクトル表現型比較における同位体パターンの生成と使用 - Google Patents

生物の質量スペクトル表現型比較における同位体パターンの生成と使用 Download PDF

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Abstract

生物間の表現型の類似性又は非類似性を検定するための方法を開示する。この方法では、混合した第1及び第2サンプルの複合サンプルを準備する。第1標準サンプルは平均濃度の、生物種中に存在する約1000AMU未満の分子量の化合物を含む。第2検定サンプルは、表現型を検定すべき生物中に存在する同様の分子量を有する化合物を含む。両サンプルの成分は、(i)液状媒体中にあり、かつ(ii)サンプルの各化合物は、同一の第1及び第2のそれぞれの量の、第1原子の第1及び第2安定同位体を有する。複合サンプルを被分析物について質量分光法により分析し、各被分析物について第1同位体の第2同位体に対する比を、複合サンプルの比メジアンと共に決定する。各被分析物の比をメジアンと比較する。範囲外の比は非類似性を示す。
【選択図】図1

Description

(関連出願への相互参照)
この出願は、発明の名称が「質量スペクトルデータの同位体パターンの生成及び使用方法」である2007年10月2日提出の米国仮特許出願第60/976,923号、発明の名称が「単純生物の質量スペクトルデータの同位体パターンの生成及び使用方法」である2008年8月5日提出の米国特許出願第12/186,381号、及び発明の名称が「質量スペクトルデータの同位体パターンの生成及び使用方法」である2008年8月5日提出の米国特許出願第12/186,395号の優先権を主張する。これらの出願の開示内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。
(技術分野)
本出願は、被検生物の表現型の類似性又は非類似性を同定するための質量スペクトル分析における同位体パターンの生成と使用に関する。更に詳細には、表現型を検定すべき生物学的生物を含むシステムで同位体パターンを使用して、複雑な生物学的生物の表現型の比較を行う。意図した方法は、標準としての第1表現型内にあることが分かっている化合物中に存在する予め定義された唯一の同位体パターンを利用して、被検第2表現型中に存在する化合物と比較する。
生物学的情報の決定のために安定同位体を使用することには、長く輝かしい歴史がある[Hellerstein, Metabolic Engineering 6:85100 (2004)参照]。最古かつ最頻の該利用は、代謝を探索する研究におけるものであり、特異的位置の特異的分子に安定同位体を組み入れる。この同位体標識した分子、つまり「前駆体」を短時間又は長時間in vivo生物、in vitro細胞系、又はin vitro無細胞系に供給した後、NMR、質量分析(MS)、化学的分解、又は他の検出手法を用いて同位体の運命を決定する。
放射性同位体の使用とは対照的に、安定同位体の使用は一般的に安全かつ規制がないとみなされる。通常、分子の代謝的運命を理解するときに正確さを獲得するため、研究は典型的に、特異的位置に組み入れた単一同位体を使用するが、安定同位体の使用の別の実施形態は、全体的に標識した分子(原子の>99%が同位体等価物で置き換わっている)、又は広く標識した分子(同位体が飽和レベル未満で標的分子内に広く分布している)を利用する。複数の同位体を標的分子に組み込み、全ての同位体フラグメントをそれらの差次的運命について調べる多くの既知の研究がある。全ての場合、これらの方法は標的分析であり、すなわち、これらの方法は特異的な標識原子の他の特異的分子への組み込みを探求する。
安定な同位体標識化合物の更に別の使用は、それらの非標識対応物の内部標準としての使用である。該実験では、分析前に既知濃度でサンプル又は抽出物に同位体標識分子を添加し、最後の測定が比較によって非標識物質の正確な濃度を決定する。このタイプの研究では、複数の分子を定量する場合に調査者が、同位体の異なる複数の標準物質を添加することは珍しい。実際に、生物全体が、完全でないにしても濃密に、たった1つの同位体から成る分子で構成されているような同位体的に定義された原料上で複雑な生物を育てることによって、極端に複雑な混合物を調製する極端な形態がある[Wu et al., Anal Biochem 336:164-171 (2005)]。この状況では、同一の標準物質を全サンプルに導入するが、相対的定量の目的のため以外には標準物質によって伝えられる情報はない。すなわち、標準物質は手元の実験に関係がない。歴史的に、このような標準物質は、特異的な質量差によっていずれの他の被分析物とも異なるように慎重に構築される。
〔発明の概要〕
本発明は、多くの場合同一種の生物である標準又はコントロール第1生物と比較した被検第2生物の表現型の類似性又は非類似性を検定するための方法を意図する。意図した方法は、実質的に等量の第1及び第2サンプルの混合物で構成される複合サンプルを準備する工程を含む。第1サンプルは、平均濃度の、第1(コントロール)生物の代表サンプル中に存在する約1000Da(AMU)未満の分子量を有する多数(majority)の成分化合物で構成される標準(コントロール)サンプルである。当該成分化合物は、(i)液状媒体、好ましくは水性媒体に溶解又は分散され、かつ(ii)各成分化合物は、同一の第1所定量の、第1原子の第1及び第2安定同位体で構成される。
第2代表サンプルは、表現型を検定すべき第2試験生物の代表サンプル中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する成分化合物で構成される検定サンプルである。この成分化合物は、(i)液状媒体、好ましくは水性媒体に溶解又は分散され、かつ(ii)各成分化合物は、同一の第2所定量の、前記第1原子の第1及び第2安定同位体で構成される。第1及び第2同位体の第1及び第2所定量は相互に異なり、かつ第1及び第2同位体はH又はD以外である。
分析用に調製された複合サンプルを被分析物ピークについて質量分光法により分析する。分析された各被分析物ピークについて第1同位体の第2同位体に対する比を決定する。複合サンプルのメジアン同位体比を決定する。分析された各被分析物ピークについての第1同位体の第2同位体に対する比(第1同位体対第2同位体の比)を複合サンプルの同位体比メジアンと比較する。その分析されたピーク同位体比が、複合サンプルの分析されたピーク同位体比メジアンから有意に逸脱している被検生物は表現型的に標準生物と非類似である。その分析されたピーク同位体比が、複合サンプルの分析されたピーク同位体比メジアンから有意には逸脱していない被検生物は表現型的に標準生物と類似している。
別の実施形態では、種々の生物の表現型同位体ピーク比又はプロファイルのライブラリーを調製し、その同一性が未知であるか又は知りたい生物との比較に使用する。従って、例えば、大腸菌、黄色ブドウ球菌、出芽酵母などの種々の菌株についての表現型ピーク比のライブラリーを、未知生物を比較できるカタログとして調製することができる。
この開示の一部を形成する図について説明する。
天然存在量のC-12(98.9% C12)グルコースを等量のC-13(98.9% C-13)グルコースと混合することによって得られた仮想質量スペクトルを示す。 左側(斜線)の実質的に純粋な天然C-12グルコースを等量の右側(菱形)の実質的に純粋なC-13グルコースと混合することによって得られた仮想質量スペクトルを示す(この状況は、WO05059566等の他の教示で最適とみなされている)。 左側(斜線)の非天然存在量のC-12(95% C-12/5% C-13)、及び右側(菱形)の変更した濃縮C-13(95% C-13及び5% C-12)を用いて、娘イオン上の同位体分布を変えることの効果を示す、グルコースの仮想質量スペクトルを示す。
本発明には、いくつかの利益及び利点がある。
1つの利益は、具体的にデザインした同位体比を用いて、スペクトルの複雑さと無関係に、スペクトル内で見られる被分析物ピークのソースを同定できることである。更に詳細には、スペクトルシグナルは、a)コントロール培養、又はb)実験培養から生じるか、或いはc)サンプル調製中に獲得された人為的結果であるか、或いはd)外部から加えられた薬物若しくは反応誘発物質、又は標準物質から生じうる。これらの分類の各化合物はユニークな特徴を有する。
本発明の1つの利点は、実験的に導入される変動、すなわち、「ノイズ」が統計学的に無効にされ、かつ/又は非常に最小限にされることである。
本発明の別の利益は、液体クロマトグラフィーと質量スペクトルのインタフェースにおいて、「イオン抑制」に起因するシグナルの損失があることである。イオン抑制は、電荷利用能より多くの化合物が存在するときはいつでも起こる。この状況では、他の化合物を犠牲にして荷電してくる化合物もある。イオン化効率の可変性は、正確に定量できない分子があるほどである。化合物のイオン化する能力はその構造の関数であり、かつその同位体分布によって有意には変わらないため、本方法はイオン抑制の問題をほぼ完全に除去する。
本発明のなおさらなる利益及び利点は、当業者には以下の開示から明白であろう。
〔発明の詳細な説明〕
表現型は、生物のいずれの観察可能な特徴でもあり、例えば、生物の形態、発生、生化学的若しくは生理学的特性、又は挙動である。表現型は、生物の遺伝子の発現、並びに環境因子の影響及び生物遺伝子と環境因子との可能な相互作用に起因する。生物の遺伝子型は、生物がその遺伝子コード内に持っている遺伝性指令である。外観及び挙動は環境及び発生条件によって変わるので、同じ遺伝子型の全ての生物が同じように見え、又は作用するわけではない。また同様に、よく似ている全ての生物が、必ずしも同一の遺伝子型を有するわけではない。1991年にWilhelm Johannsenがこの遺伝子型と表現型の区別を提案して、生物の遺伝と、遺伝が引き起こすものとの間の差異を明らかにした。[Johannsen, 1911 American Naturalist 45:129-159.]
本発明は、同一種の標準第1生物と比較した、被検第2(試験)生物の表現型の類似性又は非類似性を同定(表現型比較)するための方法を意図する。意図した方法は、実質的に等量の第1及び第2サンプルの混合物で構成される複合サンプルを準備する工程を含む。第1サンプルは、平均濃度の、表現型を検定すべき標準生物種の代表集団中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する多数の成分化合物で構成される標準サンプルである。当該成分化合物は、(i)第1の液状、好ましくは水性の媒体に溶解又は分散され、かつ(ii)各成分化合物は、同一の第1所定量の、第1原子の第1及び第2安定同位体で構成される。
第2サンプルは、表現型を検定すべき第2試験生物中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する成分化合物で構成される検定サンプルである。この成分化合物は、(i)第2の液状、好ましくは水性の媒体に溶解又は分散され、かつ(ii)各成分化合物は、同一の第2所定量の、前記第1原子の第1及び第2安定同位体で構成される。第1及び第2同位体の第1及び第2所定量は相互に異なり、かつ第1及び第2同位体はH又はD以外である。
第1及び第2の各サンプルの成分化合物は、好ましくは水性組成物である液状媒体に溶解又は分散される。第1及び第2の液状媒体は、各試料で同一である必要はないが、異なる場合、液体は好ましくは混和性である。水のみ又は緩衝液組成物を使用でき、水と例えばエタノール、メタノール、1-又は2-プロパノール及びブタノール等のアルコールとの種々の組合せを使用できる。水中40体積%のエタノールの混合物が好ましい媒体である。有用な他の液体として、アセトニトリル、ピリジン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホルアミド並びに米国特許第6,824,599号及びその中の引用文献で論じられているイオン性液体が挙げられる。
分光法によって複合サンプルを被分析物ピークについて分析する。分析された各被分析物ピークについて第1同位体の第2同位体に対する比を決定する。複合サンプルの同位体比メジアン又は第1プロファイルを決定する。分析された各被分析物ピークについての第1同位体の第2同位体に対する比(第2プロファイル)を複合サンプルの同位体比メジアンと比較する。その分析されたイオンピーク同位体比が、複合サンプルの分析されたイオンピーク同位体比メジアンから有意に逸脱している被検第2生物は、表現型的に標準生物と非類似である。その分析されたイオンピーク同位体比が、複合サンプルの分析されたイオンピーク同位体比メジアンから有意には逸脱していない被検生物は、表現型的に標準生物と類似している。サンプルメジアンからの有意な逸脱は、本明細書では、平均比からの2以上の標準偏差を意味するとみなされる。
複合サンプルはそれ自体2つのサンプルで構成され、各サンプルは、第1又は第2生物中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する成分化合物を含む。2つのサンプルを混合して複合物を形成する前か又は当該混合の後かつ質量スペクトル分析前に、より高分子量の成分化合物を除去することができる。現在、考えられる操作を最も少なく行えばよいことから、より高分子量成分の除去前にサンプルを混合することが好ましい。
典型的に質量分析計に導入する前に複合サンプルの成分自体を分離する。ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、サイズ排除クロマトグラフィー、電気泳動などを利用して当該分離を行うことができる。種々の分離手法を併用することもできる。このような分離及び分析の実例となる機器として、Agilent 6520 Accurate-Mass Q-TOF LC/MS;Agilent 5975 Series MSD;Thermo-Fisher LTQ; Thermo-Fisher ORBITRAP(登録商標);Waters MICROMASS(登録商標)GCT PremierTM;及びWaters LCT PremierTMが挙げられる。分離システムは、質量分析計の一部であってよく(GCにおけるように)、又は別個でもよい。さらなる機器として、Waters ACQUITY UPLC(登録商標);Agilent Rapid Resolution;及びThermo Surveyor Plusシステムとして知られる機械が挙げられる。
サンプルを混合するため、サンプルを適切な同位体で均一に広く標識する。酵素又は生体系によって有意には区別されていない2つの安定同位体がある元素を使用することができる。本明細書では、その万能の適用性のため炭素(特に、12C及び13C)を例示目的のために使用するが、さらなる例として、窒素(14N及び15N)、酸素(16O、17O、又は18O)、イオウ(32S、33S、34S、又は36S)、塩素(35Cl及び37Cl)、マグネシウム(24Mg、25Mg及び26Mg)、ケイ素(27Si、28Si及び29Si)、カルシウム(40Ca、42Ca、43Ca、及び44Ca)、並びに臭素(79Br及び81Br)の同位体が挙げられる。
最小限の生物学的同位体効果を示す同位体を使用することが重要である。例えば、水素の同位体(D又はTは、放射性なので好ましくない)の使用は、水素同位体は、重水素同位体が水素の二倍の質量を有するという事実のため代謝に観察可能な効果を生じさせることが多く、いくつかの酵素メカニズムのキネティクスを低下させる(他ではそうでないが)ことが分かっているので、適さないだろう。以下の議論は、検定で組み入れて使うための例示元素として炭素について検討する。しかし、他の元素の組合せが、あまり広くないが特有の洞察を提供できる例がある。
生物学的起源の化合物は、それらが生物学的プロセスを通じて全て相互に関係しているという点でユニークである。意図した方法は、それぞれが異なる同位体源物質に基づいている必要はないがほとんど同一の生物学的ポテンシャルの2つの集団を作りだ出すことによって、この真実を拡張する。従って、各生物学的サンプルは、異なる同位体分布で構成される完全な生化学的補体を有する。最も単純なケースでは、二分類のサンプル、例えば実験サンプルとコントロールサンプルを作製する。この議論の目的では、これらの分類の一方である「標準」又は「コントロール」サンプルは、同位体分布が主に炭素13であった媒体から誘導され、他方(「実験用」又は「検定サンプル」)は、主に炭素12であった媒体に基づく。
例示的に、単細胞生物を比較すべき場合、標準又はコントロールの第1生物は、栄養分内の第1原子の所定量の第1及び第2安定同位体を含む第1栄養媒体内で育てられ、一方、実験用の第2又は被検サンプル生物は、第1栄養媒体と実質的に同一であるが、前記第1栄養媒体に比べて異なる所定量の、前記栄養分内の当該第1原子の第1及び第2安定同位体を含む第2栄養媒体内で育てられる。
従って、炭素の安定同位体[炭素12(12C)及び炭素13(13C)]を使用するシステムでは、この例の同位体比は具体的に一方の炭素同位体の他方の同位体中5〜10%の希釈を含み;すなわち一方のサンプルを95%の炭素12(12C)と5%の炭素13(13C)でありうる炭素源(媒体中の栄養分)(以後、「C-12媒体」と呼ぶ)上で育て、かつ該状況では、他方のサンプルを媒体内に95%の炭素13と5%の炭素12を含む栄養分を含むミラード(mirrored)媒体(以後、「C-13媒体」と呼ぶ)内で育てる。これらの各場合に、生物系は媒体内の栄養分を取り込み、その上でそれ自体姿を変えるように成長するので、その部分の全てをそれらの起源に関して弁別的に同定可能である。
本明細書で使用する場合、所定の第1及び第2安定同位体量は、好ましくは直前で述べたような相互の「反転比」で存在し、第1比の分子数が第2比の分母数であり、第1比の分母数が第2比の分子数である。95%と5%という上記比を取る場合、第1比はC-12媒体中95/5の12C/13Cであり、一方第2比はC-13媒体中5/95の12C/13Cであろう。予想される好ましい比のセットは95/5と5/95である必要はなく、当該数値は便宜上用いただけであることを理解すべきである。これらの2つのサンプルを混合するか、混ぜるか又は他のやり方で複合すると、該複合サンプルは、「標準」又は「コントロール」サンプル由来の分子(実質的に多数を占める;すなわち、90%〜95%の13C)と、「実験」又は「検定」サンプル由来の分子(実質的に多数を占める;すなわち、90%〜95%の12C)の両分子を含む。該複合サンプルから同定された全ての化合物の質量分布を用いて、どちらかの元のサンプルからの各化合物についての相対的寄与を決定することができる。この方法によって教示される90%から95%比へ有意に逸れることは、解釈のポテンシャルを減じる。同位体比について以下の3つのケースを考慮されたい;1)12Cの天然存在量は約98.9%であり、一方13Cの天然存在量は約1.1%であり、2)それぞれほとんど純粋(すなわち、約100%)、又は3)制御された同位体比混合物。ケース1の天然存在量では、あらゆる化合物が、12Cバックグラウンド内の13C不純物の存在によって質量が変化する同位体異性体の収集物又は混合物であろう(図1参照)。従って、質量分光計で見られるように、これらの同位体異性体の分布は、多数イオンのピーク(「親」とも称する)から、より高質量にシフトしているイオンから逸れたいくつかのピーク(「娘」とも称する)を含むだろう。
不運なことに、多数の生化学薬品又は代謝物では、これらの二次ピークが極めて小さく、ノイズと区別できないので見失われることが多い。13Cの同様の「非天然存在量」、すなわち、98.9%の13Cと1.1%の12Cを作り出したとしたら、サンプルは最高質量としての多数ピークを有し、より低質量でそれからシフトダウンしているいくつかのピークを示すであろうが、この場合もやはり、多数のケースで、これらの追加ピークは、仮に検出できたとしても、ノイズと区別できないだろう。
ほとんど純粋な同位体出発原料のケースでは(図2参照)、多数ピークがなお更に優勢になり、他方のピークは更に見えそうにない。前述した両ケースでは、その時間の大部分で、各化合物の多数ピーク以外は何も見ることを期待できない。従って、上で定義したように、複合サンプルからのこれらの両ケースでは、サンプルの質量スペクトル内に、180及び181AMUにて、グルコース由来の2つのピークがあるだろう。これが既知化合物であり、以前に同定されているという事実に基づいて、これら2つを区別することができ、かつ「実験」応答が該C-13グルコースピークを検出可能限界未満に小さくしたとしたら、これを決定できるだろう。しかし、化合物がグルコースではなく、未知化合物であり、1つのピークしか存在しない場合、同定ピークが「コントロール」側又は「実験」側に由来するかを決定できないだろう。
この発明は、少数ピークが一般的に見られるであろう十分な量で確実に存在するように考案した物質を特に使用することによって、この状況を改良する。この場合、多数ピークに比し、少数ピークは質量が大きい(ひいては12Cベース細胞から逸れている)か、又は少数ピークは質量が小さい(ひいては13Cベース細胞から逸れている)ので、あらゆる化合物のソースを同定することができる。従って、「不純物」(すなわち、天然存在量より有意に高い、慎重に制御された量の、13C中の12C又は12C中の13C)のパーセンテージを増やすことが最適である(下表1A及び1B参照)。
表1A
Figure 2010540969
表1Aは、質量プロファイル;すなわち、種々パーセンテージのC13で希釈した質量180の分子化合物(C6H12O6)を有するC12ベース化合物の同位体分布を示す。従って、95%のC-12と5%のC-13を有する質量180のC12ベース分子は、180AMUの最高の親ピークの31.95%であるM+1(@ 181AMU)を有する。それは、親ピークの5.5%であるM+2を更に有するであろう。残りの値は、C-13によるC-12のより少ない希釈及びより大きい希釈を示す。
表1B
Figure 2010540969
表1Aとは反対に、表1Bは、質量プロファイル;すなわち、種々パーセンテージのC12で希釈した、質量186の分子化合物(C6H12O6)を有するC13ベース化合物の同位体分布を示す。従って、95%のC13と5%のC12を有する質量186のC13ベース分子は、186AMUの最高の親ピークの31.55%であるM-1(@ 185AMU)を有する。それは、親ピークの4.15%であるM-2を更に有するであろう。この分子は、他の原子種、例えば酸素、水素、窒素などからの同位体寄与のため、非常に小さいM+1などのピークを有することに留意されたい。
従って、13Cサンプル由来の複合物に寄与している化合物は、M-1にある娘(親の後に続く)を有するので区別されるが、12Cサンプル由来の当該ピークはM+1にそれらの娘(親の前にある)を有する。この規則を用いて、コントロール又は検定サンプルに由来するピークのソースを容易に区別することができる。
10%の不純物(12C中の13C又は 13C中の12C)は、親ピークのサイズの約66%である娘ピークをもたらす。天然存在量を超えた最適な増加は、問題の研究及び該研究が調べようとする分子の平均サイズの関数であるが、13C及び12Cの両媒体中の同位体比の増大の利益は常に利益である。
本方法を用いて、単細胞生物又は多細胞生物の表現型を比較することができる。例示として、細胞培養から単細胞生物を得る。当該細胞は植物細胞、例えば藻類細胞、酵母菌若しくは真菌、例えばサッカロミセス・セレビシア(Saccharomyces cerevisiae)及びピキア・パストリス(Picia pastoris)、細菌、例えばグラム陰性通性嫌気性生物大腸菌、又はグラム陽性生物黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、ストレプトコッカス・ソブリナス(Streptococcus(S). sobrinus)、及びストレプトコッカス・ミュータンス(S. mutans)等であってよい。生物は多細胞生物、例えば木又は花の観賞植物のような高等植物、又は線形動物(エレガンス線虫(Caenorhabditis elegans))、実験用ラット(Rattus norvegiensus)等の動物又はヒト等の霊長類であってもよい。従って、真核細胞又は原核細胞も考えられる。
細胞壁成分の表現型を単細胞生物間で比較すべき場合には、サンプルを例えば細胞溶解上清又はペレットから取ることができる。この状況では、標準又はコントロールの第1生物細胞は、栄養分内に第1原子の所定量の第1及び第2安定同位体を含む第1栄養媒体内で育てられ、一方、実験用の第2又は検定サンプル生物細胞は、実質的に第1栄養媒体と同一であるが、栄養分内に当該第1原子の、第1栄養培地と比べて異なる所定量の第1及び第2安定同位体を含む第2栄養媒体内で育てられる。
意図した方法は多細胞生物と利用することもできる。この場合、哺乳類などの高等生物、またヒトでさえ研究することができる。この例では、例えば血液、血清、筋肉又は骨、樹液、師部、形成層などの典型的サンプル中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する成分化合物の多数、及び該生物に適したそれらの量の所定の知識に基づいて、標準又はコントロールサンプルを合成し、普通のサンプリング手法を用いて得ることができる。この合成成分化合物サンプルは、各成分化合物中に所定の12C/13C比、例えば5/95を含む。可能な場合、被検生物は12C/13Cの逆転比、例えば95/5、又は約99.8/1.1の12C/13Cという天然存在量を含む栄養媒体上で育てられる(実際には後者の比ではスペクトル分析が困難なことがあるが)。
意図した方法は、分析すべき単一のサンプル内の1セットの関係を確立することに依存する。予測可能な形態のため、これらの関係は、ソフトウェア内でコード化できる1セットのアルゴリズムに方法全体を縮小できると解釈する。このソフトウェアは、これらの機能を自動様式で遂行し、かつ1)サンプル中で見られる分析化合物、2)当該分析化合物の12C/13C比、3)応答プロファイルに対する該化合物の関連性、4)非生物学的人為的結果、及び5)外部から加えられた化合物の誘導体を詳述するデータセットを作成する。
本方法は、その最も基本的に、最終データセットにパターンを与え、このパターンを該データセットの解釈で用いて、他のいずれの方法が達成できるより程度の高い精度、及び正確さを達成することができる。しかし、これらのパターンを作成することは一つのことであり、本方法を使用するのとは別である。
当技術分野で周知なように、質量スペクトルの分析は典型的に質量スペクトルのイオンピークを同定及び報告するために設計された、いわゆる「ピークピッカー」ソフトウェアの助けを借りて達成される。このソフトウェアはオープンアクセス内で、また個人ワーカーから商業的に入手可能である。1つの該プログラムは、Katajamaa et al., BMC Bioinformatics 2005, 6:179doi:10.1186/1471-2105-6-179に開示されており、別のプログラムは、Rognvaldsson et al., 2004 J. Chrom. B, 807(2, August 5):209-215; doi:10.1016/j.jchromb.2004.04.010に開示されている。市販製品は、Spectrum Square Associates, 755 Snyder Hill, Ithaca NY 14850 USAから商品名RAZOR TOOLS/6TMで入手可能な当該製品によって例示される。
作成されたパターンを使用するときに必要なソフトウェアは、作成されたパターンの性質に注意してから最終データセット内で該パターンを探さなければならない。1つの該アプリケーションでは、複合サンプルを準備し、例えばGC、HPLC又は他のクロマトグラフ分離などの分離相に供する。次に分離流出液を質量分光法で分析する。パターンは、一連のスキャンとして生の質量分光計データセット内に埋め込まれる。各スキャンはシーケンシャルタイムセグメントを表す。
パターンを探すために使用するアルゴリズムは多くの形を取りうるが、一例では、
1)質量分光計によって時間内の単一点で見られる全てのイオン(スキャン、又はおそらくデコンボリューテッド(de-convoluted)ピーク)を一つのサブユニットにまとめ;
2)このサブユニット内の被分析物イオンを最初にそれらのm/z値で選別してからそれらの高さ又は振幅に基づいて再選別し;
3)イオンのパターンを調べて(上から下へ)、イオン形跡の勾配が近似レベルになるところを決定する。この点がランダムノイズを定義し、全てのさらなるイオンを「ノイズ」とみなす。判断からノイズイオンを除く。
4)最大の高さ又は振幅を有するイオンから開始して、順次、以下のことを調べる:
a)各イオンについて(m/z又は質量Mを有する)個々のイオンを調べる(ソフトウェアによって尋ねられる):
i.M+1が、C-12多数分子、すなわち全体の取り込みが3%〜10%のC-13である分子に基づくそのサイズと適合性のサイズを有するか? この状況では、M+1は、分子が約180の質量を有し、かつ3%、5%、又は10%のC-13含量を有する場合、それぞれ18%、31%、又は66%の間であろう。そうであれば、被分析物イオンをC-12多数分子と同定し、全ての付随イオン(M+1、M+2など;同様に同定される)をさらなる判断から除く。そして、次の最も高い入手できる被分析物イオンを調べる。
ii.M-1が、C-13多数分子、すなわち全体の取り込みが3%〜10%のC-12である分子に基づくそのサイズと適合性のサイズを有するか? この状況では、M-1は、分子が約180の質量を有し、かつ3%、5%、又は10%のC-13含量を有する場合、それぞれ18%、31%、又は66%の間であろう。そうであれば、この被分析物をC-13多数分子と同定し、全ての付随イオン(M-1、M-2など;同様に同定される)をさらなる判断から除く。その後、次の最も高い入手できる被分析物イオンを調べる。
iii.M+2は、標準と関連するパターンを示すか? そうであれば、M+2を標準と同定し、全ての付随イオン(M+2など)をさらなる判断から除く。その後、次の最も高い入手できる被分析物イオンを調べる。
iv.上記のいずれもが真実でない場合、被分析物イオンは人為産物由来であり、実験的に有意でない。それをさらなる判断から除く。
b)この時点の全ての(かつ未だ説明されていない)被分析物イオンを分析するまで、このプロセスを繰り返す。
5)工程1〜4を全時点で繰り返す。
6)上記プロセスの結果は、全ての被分析物イオンを、C-12多数分子、C-13多数分子、標準由来かを同定するか又はそれらを判断から除く。
a)ここで時間内に全ての被分析物イオンをグループ化してピークを形成する(これが既に行われていない場合。他の現象では、これはより早い段階で行われうる。これらのピーク特性には、開始時間、終了時間、最大時間、基本質量、基本イオンの最大高さなどが含まれる。)
b)全てのC-12多数分子について、マッチングC-13多数分子を探す。このマッチング分子は、同様の時間特徴、すなわち、同様の開示時間、終了時間、及び最大時間を示す。収集するための値には、以下のものが含まれる:
i.C-12多数基本質量とC-13多数基本質量との間の質量差じは、分子中の炭素数を表す。
ii.C-12多数分子の最大高さとC-13多数分子の最大高さとの比。
c)全ての標準について、それらの時間を記録する。
7)保持指数を計算又は正規化するための標準的方法によって全ての対のアラインメントを達成することができる(例示的に内部標準を利用して)。
8)全ての対についての比の値の平均と標準偏差を計算する。
9)外れ値比を逸脱する全ての対は、平均からのその逸脱の評価によって同定される。この評価の最終工程は、実験デザイン及び分析条件に応じて変化しうる。
ここで述べた工程を再編成するか又はそれらの各結果を達成する多くの可能な方法があるが、該方法は全て上記工程の大部分を達成する必要があるだろう。
異なる生物の表現型同位体比の複数のメンバープロファイルを含むライブラリーをも意図する。ライブラリーの個々のメンバープロファイルは、例えば細菌、酵母菌、真菌、藻類、高等植物又は動物などの生物、例えば大腸菌、黄色ブドウ球菌、サッカロミセス・セレビシア、ピキア・パストリス、カノバクテリア(canobacteria)、緑藻類及び赤藻類などの株、変種、種又は属の表現型比であってよい。ライブラリーメンバーは、エシェリキア(Escherichia)属の未知生物がE. adecarboxylata、E. albertii、E. blattae、E. coli、E. fergusonii、E. hermannii、又はE. vulnerisであるかを決定できるように、単一属のものであってもよい。実質的にいずれのタイプの生物についても該ライブラリーを調製できることを理解すべきである。
意図したライブラリーは、異なる生物の表現型同位体比の複数のメンバープロファイルを含む。各メンバープロファイルは、質量スペクトルにより得られた第1同位体の第2同位体に対する複数の比であり、複合サンプルの同位体比メジアンに応じて分析された各被分析物ピーク内に存在する。
当該複合サンプルは、実質的に等量の第1及び第2サンプルの混合物で構成されり。第1サンプルは標準(コントロール)サンプルであり、平均濃度の、第1生物の代表サンプル中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する多数の成分化合物で構成される。各成分化合物は、第1原子の同一の第1所定量の第1及び第2安定同位体で構成される。第2サンプルは検定(試験)サンプルであり、表現型を検定する生物の代表サンプル中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する成分化合物で構成される。各成分化合物は、前記第1原子の同一の第2所定量の第1及び第2安定同位体で構成される。第1及び第2所定量の第1及び第2同位体は相互に異なり、かつ第1及び第2同位体はH又はD以外である。
意図した方法は、その適用性において一般的であり、以下の具体例によって説明する。
〔説明に役立つ実例〕
実施例1:大腸菌検定
この例では、細菌培養を比較して該培養が同一又は異なる株かを決定するように実験デザインを設定する。この例では、解答すべき問題の性質のため、適切なコントロールは同時培養である。
2つのエシェリキア・コリ(Escherichia coli)(大腸菌)の活発に成長している培養を、等張性であるが非栄養性(IN)緩衝液を用いて(遠心分離によって)1回以上の洗浄/リンスサイクルに供する。第1培養は既知株のものであり、一方第2培養は未知株のものである。結果として生じる細胞ペレットを同一のIN緩衝液に再懸濁かつ配分して等しいか又は近似的に等しい数の細菌細胞を有する12個のサンプルを2セット作製する。
これらの24個のサンプルからIN緩衝液を除去する。2つの同一媒体を調製し、一方(ここでは「C13媒体」と称する)では、唯一の炭素源が同位体濃縮された13C-グルコースであり(上述したように)、他方(ここでは「C12媒体」と称する)では、唯一の炭素源が同位体濃縮された12C-グルコース(上述したように)である。
第1培養の12個のサンプルをC13媒体で3回洗浄し、検定すべき培養の残りの12個のサンプルをC12媒体で同様に洗浄する。最終洗浄後、成長に適した容器に細胞を分配する。その容器内で利用できる唯一の媒体は、該細胞を最後に洗浄したC12又はC13のどちらかの媒体である。
上記工程を実施することによって、12個の同一培養を2セット調製し、それぞれ近似的に同数の統計学的に同様の細胞を有するが、その半分は成長のためにC12媒体を使用し(ここでは「C12サンプル」と称する)、残りは成長のためにC13媒体を使用する(ここでは「C13サンプル」と称する)。この説明の目的のため、C13サンプルはコントロールとみなされ、C12サンプルは検定すべき培養であるが、実際にはこの逆もありうる。重要な点は、各C13サンプルにとって等価なC12サンプルがあるようにサンプルを取り扱うことである。
両セットのサンプルを指数増殖に達するまで育て、数回の細胞分割を受けた。その後、指定時間で細胞/生物を収集し、サンプルをうまく調和させる。C13(コントロール)とC12(被検)の調和サンプルを収集プロセス中に混ぜ合わせて単一の複合サンプルを作製する。この例では、3つの別々の複合サンプルをそれぞれ0、1、4、及び24時間の時点で作製することができる。
複合サンプルの細胞を溶解させ、そのライセートをサイズ排除カラム又はHPLC又はGCで分画して、溶質分子(被分析物)が約1000AMU未満の最大分子量を有するサンプルを与える。複合サンプルについて詳細な質量スペクトル分析を行う。
複合サンプル全体の平均(又はメジアン)値である、各被分析物イオンについての個々のC12/C13比を決定する。(既知又は未知アイデンティティーの)各サンプルの被分析物の相対的なC12/C13比を決定する。サンプルの比の統計学的分散を決定する。
比メジアンからの有意な逸脱(2以上の標準偏差)であるC12/C13比を有する分析化合物は、表現型の差異の指標である。例えば、被分析物の平均比が1(1:1のC12/C13比)であるが、10(10:1)又は0.1(1:10)の比の被分析物もある場合、一般集団に対して外れ値である被分析物、例えば、10及び0.1の比を有する当該被分析物は、生化学的変化の点を最も強く示す当該被分析物である。
各遺伝子変異体は、「標準」コントロールに比べて特徴的なパターンを生じさせるので、差異を特徴づけることができるのみならず、非コントロール生物を特徴づけるための該差異の「ライブラリー」をも作製することができる。該ライブラリーの構築には、しっかり制御され、かつ再現性のある成長条件だけが必要である。
実施例2:多細胞生物−エレガンス線虫
ここでは線形動物、エレガンス線虫(C. elegans)を例として動物を検定するために実験デザインを設定する。解答すべき問題の性質のため、適切なコントロールは、この例では、第2ラウンドの新鮮な媒体の適用後1時間である、時間ゼロの生物のアリコートである。
コントロールのエレガンス線虫とその原料の活発に成長している培養を、等張性であるが非栄養性(IN)緩衝液を用いて(遠心分離によって)1回以上の洗浄/リンスサイクルに供する。結果として生じる線虫ペレットを同一のIN緩衝液に再懸濁させる。検定すべき線虫のサンプルについて同様の手順を使用する。このようにして、それぞれ等しいか又は近似的に等しい数の線虫を有する2つのサンプルを作製する。これらの2つのサンプルからIN緩衝液を除去する。
2つの同一媒体を調製する。一方(ここでは「C13媒体」と称する)では、唯一の炭素源が同位体濃縮された12C-グルコースであり(その上で線虫の細菌原料が成長する)、他方(ここでは「C13媒体」と称する)では、唯一の炭素源が高度に同位体濃縮された13C-グルコースである。
被検サンプルをC12媒体で3回洗浄し、残りのサンプルをC13媒体で同様に処理する。最終洗浄後、成長に適した容器に線虫を分配する。その容器内で利用できる唯一の栄養含有媒体は、該細胞を最後に洗浄したC12又はC13のどちらかの媒体である。
こうして、近似的に同数の生物を有する2つの同一のエレガンス線虫培養を調製する。培養の一方は成長のためにC12媒体を使用し(ここでは「C12サンプル」と称する)、他方は成長のためにC13媒体を使用する(ここでは「C13サンプル」と称する)。この説明の目的のため、C13サンプルはコントロール培養であり、C12サンプルは検定すべきサンプルである。重要な点は、C13サンプルにとって等価なC12サンプルがあるようにサンプルを取り扱うことである。両サンプルは、指数増殖に達するまで成長させるべきであり、少なくとも1又は2回の完全発生を受けた。適切な成長時間後、C13サンプルでは、その媒体を除去して新鮮なC13媒体と交換する。C12サンプルを同様に処理し、新鮮な媒体をも与える。
その後の適切な成長時間後、C13サンプルの媒体を除去して新鮮なC13媒体と交換し、線虫を年齢で分ける。最も若い段階だけを進行させる。C12サンプルを同様に処理し、新鮮な媒体をも与える。
1時間が経過した後(T=0)、C13培養を24等分し、各アリコート中の線虫を収集して凍結させる(コントロールとして)。3つのC12(被検)培養を同様に時間(T=0)で収集し、収集した線虫をその調和したC13収集コントロールに加える。更に三通りのセットの線虫をT=24、T=48、T=120時間で収集する。これらの線虫を収集しながら、それらをうまく調和したT=0サンプルと番わせて複合サンプルを作製する。複合サンプルを貯蔵のため迅速に液体窒素内で凍結させる。凍結サンプルを粉砕し、解凍し、蒸留水又は他の水性分散剤と混合してから、そのように調製した分散サンプルを質量によってその成分に分離し、約1000AMU以下の分子量を有する当該成分を更に分離し、結果として分離された被分析物を上述したように質量分析で検定する。
複合サンプルについて詳細な分析(メタボロミクス、プロテオミクス、トランスクリプトーム、又は他のいずれもの炭素ベース分類の化合物の分析)を行う。複合サンプル全体の平均(又はメジアン)値となるように、各被分析物イオンについて個々のC12/C13比を決定する。(既知又は未知アイデンティティーの)各サンプルの被分析物の相対的なC12/C13比を決定する。サンプルの比の統計学的分散を決定する。平均比からの有意な逸脱(2以上の標準偏差)であるC12/C13比を有する分析化合物は、調査した2種の線虫間の表現型の差異の指標である。
実施例3:実験用ラットの比較
ヒトは、他の大きい生物と共に、C-13ベースの対象がいつも達成されるのと極端に異なるという点で、極端なケースを代表する。従って、必要なサンプルを近似する、C-13ベース化合物の合成混合物を製造する必要がある。これは、代表集団内の多数の成分化合物の平均濃度を確立し、この規格どおりに混合物を作製することによって達成される。
生物の生物学的多様性が高い場合、「平均化」サンプルを作製すると有用である。より大きい生物の場合、適切な同位体バランスを用いて適切な濃度の適切な化合物の合成混合物を通じて「平均」サンプルを作製することによってのみこれを近似することができる。
この平均化サンプルの調製は、「生物学的的に平均化された」実験サンプル及びコントロールサンプルを形成するための個々サンプルの複合化を必要とする可能性がある。この例では、動物、ここでは説明のためラット、Rattus norvegiensusに及ぼす生理学的ストレス(24時間絶食することによって誘導される)の効果を決定するために実験デザインを設定する。解答すべき問題の性質のため、適切なコントロールはラット血漿の複合サンプルであり、実験サンプルは、実験処理(この例では、24時間の飢餓であろう)を受けたラット由来のラット血漿の複合サンプルである。同様に、感染症を誘発された動物を感染症のない動物と比較するか、又は糖尿病の動物を正常な非糖尿病動物と比較するなどが可能である。実験の性質のため、コントロール集団は、同時期である必要がないことからC-13動物が便利であり、実際に実験を行う前に入手可能な標準コントロールであってよい。
この試験システムは動物から成るので、本検定は、原料に固有の大きい分散に起因するノイズが多い。サンプルの平均化を利用すると、固有の生物学的可変性を平均化し、ひいてはサンプルをより代表的な標準状態にするので、この問題を部分的に相殺する。この結果、調製前には複雑なデザインが必要であるが、実験を単純化することとなる。
6週齢で、実験動物を実験条件(ここでは説明のため光サイクルが開始する時に始まる24時間の絶食)に供する。従って、実験サンプル、血漿サンプルを次の日の光サイクルの最初に採取する。
実験グループから全サンプルを同様に収集する。
全ての実験動物からの等アリコートの血漿を混合することによって、複合(この例では、平均)実験サンプルを作製する。
C-13等価食餌を与えた動物から同様にコントロールサンプルを収集して複合化した(この例では、平均)。
工程1〜5を実施することによって、必要な情報内容、すなわち実験応答条件の定義とコントロール条件の定義を含む2つの同様のサンプルで得るに至るべきである。これが分析用の複合サンプルを作製するために混合すべきサンプルの対を生じさせる。
詳細な分析(メタボロミクス、プロテオミクス、トランスクリプトーム、又は他のいずれもの炭素ベース分類の化合物の分析)を複合サンプルについて行う。複合サンプル全体の平均(又はメジアン)値となるように、各被分析物イオンについての個々のC12/C13比を決定する。(既知又は未知アイデンティティーの)各サンプルの被分析物の相対的なC12/C13比を決定する。サンプルの比の統計学的分散を決定する。平均比からの有意な逸脱(2以上の標準偏差)であるC12/C13比を有する分析化合物は、調査した2種の実験室ラット集団間の表現型の差異の指標である。
本明細書で引用した各特許及び論文は、参照によって本明細書に組み込まれる。文字「a」又は「an」の使用は、1又は2以上を包含する意図である。
前記説明及び実施例は例示であり、限定と解釈すべきでない。この発明の精神及び範囲内で更に他の変形が可能であり、当業者には容易に分かるであろう。

Claims (20)

  1. 同種の標準生物の表現型の類似性又は非類似性と比較した被検生物の表現型の類似性又は非類似性を検定するための方法であって、以下の工程、
    (a)実質的に等量の第1及び第2サンプルの混合物で構成される複合サンプルを準備する工程であって、
    前記第1サンプルは、表現型を検定すべき生物種の代表サンプル中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する多数の成分化合物の平均濃度で構成される標準サンプルであり、前記成分化合物は、(i)第1の液状媒体に溶解又は分散され、かつ(ii)各成分化合物は、第1原子の第1及び第2安定同位体の同一の第1所定量で構成され、
    前記第2サンプルは、表現型を検定すべき生物の代表サンプル中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する成分化合物で構成される検定サンプルであり、前記成分化合物は、(i)第2の液状媒体に溶解又は分散され、かつ(ii)各成分化合物は、前記第1原子の第1及び第2安定同位体の同一の第2所定量で構成され、
    前記第1及び第2所定量の第1及び第2同位体は相互に異なり、かつ前記第1及び第2同位体はH又はD以外であるである工程、
    (b)被分析物について前記複合サンプルを質量分光法により分析する工程、
    (c)分析された各被分析物について第1同位体の第2同位体に対する比を決定する工程、
    (d)前記複合サンプルのメジアン同位体比を決定する工程、及び
    (e)前記分析された各被分析物についての第1同位体対第2同位体の比を前記複合サンプルのメジアン同位体比と比較する工程であって、分析された同位体比が前記複合サンプルの分析されたメジアン同位体比から有意に逸脱している被検生物は前記標準生物と表現型的に非類似であり、分析された同位体比が前記複合サンプルの分析されたメジアンイオン同位体比から有意には逸脱していない被検生物は前記標準生物と表現型的に類似している工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記検定サンプルの前記成分化合物が、前記第1原子の前記第1及び第2安定同位体をそれらの天然存在量で含む、請求項1に記載の方法。
  3. 多くても全ての被分析物について、前記第1同位体対第2同位体の比を分析する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1及び第2の液状媒体が同一である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記第1及び第2の液状媒体が水性である、請求項1に記載の方法。
  6. 同種の標準生物の表現型の類似性又は非類似性に対する被検生物の表現型の類似性又は非類似性を同定するための方法であって、以下の工程、
    (a)表現型を検定すべき生物種の代表サンプル中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する多数の成分化合物の平均濃度で構成される第1標準サンプルを準備する工程であって、前記成分化合物は、(i)水性媒体に溶解又は分散され、かつ(ii)各成分化合物は、第1原子の第1及び第2安定同位体の同一の第1所定量で構成される工程、
    (b)表現型を検定すべき生物中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する成分化合物で構成される第2検定サンプルを準備する工程であって、前記成分化合物は、(i)水性媒体に溶解又は分散され、かつ(ii)各成分化合物は、それらの天然存在比で存在する前記第1原子の第1及び第2安定同位体で構成され、
    前記第1及び第2所定量の前記第1及び第2同位体は相互に異なり、かつ前記第1及び第2同位体はH又はD以外である工程、
    (c)実質的に等量の前記第1及び第2サンプルを混合して複合サンプルを形成する工程、
    (d)被分析物について前記複合サンプルを質量分光法により分析する工程、
    (e)分析された各被分析物について第1同位体対第2同位体の比を決定する工程、
    (f)前記複合サンプルのメジアン同位体比を決定する工程、及び
    (g)分析された各被分析物についての第1同位体対第2同位体の比を前記複合サンプルのメジアン同位体比と比較する工程であって、分析されたピーク同位体比が前記複合サンプルメジアンの分析されたピーク同位体比から有意に逸脱している被検生物は前記標準生物と表現型的に非類似であり、分析された同位体比が前記複合サンプルメジアンの分析された同位体比から有意には逸脱していない被検生物は前記標準生物と表現型的に類似している工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  7. 前記検定サンプルを細胞培養から得る、請求項6に記載の方法。
  8. 前記細胞培養が植物細胞で構成される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記植物細胞が藻類細胞である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記植物細胞が高等植物細胞である、請求項8に記載の方法。
  11. 前記細胞培養が細菌細胞で構成される、請求項7に記載の方法。
  12. 前記細胞培養が動物細胞で構成される、請求項7に記載の方法。
  13. 前記検定サンプルを植物から得る、請求項6に記載の方法。
  14. 前記検定サンプルを動物から得る、請求項6に記載の方法。
  15. 前記第1及び第2同位体が、12C及び13C、16O、17O及び18O、14N及び15N、32S、33S、34S及び36S、35Cl及び37Cl、24Mg、25Mg及び26Mg26、27Si、28Si及び29Si、40Ca、42Ca、43Ca、及び44Ca、並びに79Br及び81Brから成る群より選択される、請求項6に記載の方法。
  16. 前記第1標準サンプルの成分化合物中に存在する第1原子の第1及び第2安定同位体の前記第1所定量が、前記第2検体サンプルの成分化合物の第1原子の前記第1及び第2安定同位体の天然存在比に対して逆転比量で存在する、請求項6に記載の方法。
  17. 前記第1標準サンプルが、第1生物の代表サンプル中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する成分化合物の多数及び当該成分の量の所定知識に基づいて調製される合成サンプルである、請求項6に記載の方法。
  18. 異なる生物の表現型同位体比の複数のメンバープロファイルを含むライブラリーであって、各メンバープロファイルは、複合サンプルの同位体比メジアンに応じて分析された各被分析物ピーク内に存在する、質量スペクトルにより得られた第1同位体対第2同位体の比であり、
    前記複合サンプルは、実質的に等量の第1及び第2サンプルの混合物で構成され、
    前記第1サンプルは標準サンプルであり、第1生物の代表サンプル中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する多数の成分化合物の平均濃度で構成され、各成分化合物は、第1原子の同一の第1所定量の第1及び第2安定同位体で構成され、
    前記第2サンプルは検定サンプルであり、表現型を検定する生物の代表サンプル中に存在する約1000AMU未満の分子量を有する成分化合物で構成され、各成分化合物は、前記第1原子の同一の第2所定量の第1及び第2安定同位体で構成され、
    前記第1及び第2所定量の第1及び第2同位体は相互に異なり、かつ前記第1及び第2同位体はH又はD以外であることを特徴とするライブラリー。
  19. 前記ライブラリーの個々のメンバープロファイルが、生物の株、変種、種の表現型比である、請求項18に記載のライブラリー。
  20. 前記第1及び第2同位体が、12C及び13C、16O、17O及び18O、14N及び15N、32S、33S、34S及び36S、35Cl及び37Cl、24Mg、25Mg及び26Mg26、27Si、28Si及び29Si、40Ca、42Ca、43Ca、及び44Ca、並びに79Br及び81Brから成る群より選択される、請求項18に記載のライブラリー。
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