JP2010539531A - 双眼鏡システム - Google Patents

Abstract

本発明は、シーンのデジタル画像を提供するように構成されたデジタル・カメラ・モジュールに対して着脱可能に接続されるビューイング・モジュールに係る。このビューイング・モジュールは、カメラ・モジュールにより提供されるデジタル画像がその中で視認可能な場合がある二つの接眼レンズを有している。このビューイング・モジュールは、接眼レンズの中で視認可能なシーンを、シーンの全体図とシーンの詳細図との間で切り換えるように構成され、ここで、シーンの詳細図は、シーンのデジタル静止画像である場合がある。本発明の優位性は、ユーザーのコンパクト・カメラなどのような、既に利用可能なカメラを使用し、それを本発明に基づくビューイング・モジュールを取り付けることが可能であり、それにより、カメラのユーザーが、先行技術に基づいて提供されるような、付加的に結合されたカメラ及び双眼鏡を購入する必要が無くなると言うことである。それに代わって、本発明に基づくビューイング・モジュールは、既に利用可能なカメラ・モジュールへのアクセサリーとして機能し、それにより、既に利用可能なカメラ・モジュールに更なる特徴を提供する。
【選択図】図２

Description

本発明は、デジタル・カメラ・モジュールに着脱可能に接続されるビューイング・モジュールに係る。

従来の手持ち式のビューイング装置を使用する場合、最大の有用な拡大率は，そのような手持ち式の装置を十分に安定させて保持する際にユーザーにより経験される困難性により制限される。装置の僅かな揺れが、ユーザーにより見られる画像に揺れを生じさせる。高い拡大率の場合には、揺れが画像に、その認識を困難にするような程度まで影響を及ぼす。それ故に、手持ち式のビューイング装置は、１０倍を超える拡大率に対して稀にしか使用されず、７倍または８倍の拡大率が、実用的な目的に対して一般的である。ビューイング装置が、空を背景にする鳥または飛行機などのような、大きな背景に対して小さく現れる対象を見るために使用されるとき、高拡大率の装置では、観察したいと思う対象を見付け出すことが困難になる場合がある。高い拡大率は、視野を狭くする。

WO 98／26321 は、この問題に対するソリューションを提供していて、その中に、装置で作り出される画像を静止させる可能性を備えた装置が記載されている。たとえ装置自体が揺れる場合であっても、静止された（frozen）画像が、その場合、不便さを伴わずに調べられる場合がある。この技術は、ユーザーに、静止された画像を、より大きい拡大率で詳細に調べる可能性をもたらす。見ようとする対象を見付け出すために、見る人は、ユーザーにシーンの全体図をもたらす低い拡大率を使用し、その後で、ユーザーであるところの見る人が、関心の対象を見付け出し、好ましくは、その対象を画像の中心領域に合わせると、直ちに画像が静止され、そして、揺れの影響を受けることなく、調べられることが可能になる。

しかしながら、上記の先行技術が高い機能を提供するとしても、このソリューションは、相対的に高価格であり、そのため、一般的な消費者に対して適切でない。

国際公開第ＷＯ９８／２６３２１号ハンフレット

それ故に、改良されたビューイング装置に対する必要性、特に、先行技術に基づくコストの問題を克服する、またはそれを少なくとも軽減する、改良されたビューイング装置に対するニーズがある。

本発明のアスペクトによれば、上記の目的は、ポータブル・ビューイング・モジュールが、シーンのデジタル画像を捉えるように構成されたポータブル・デジタル・カメラに、機械的または電気的な接続により着脱可能に接続されることにより達成される。このビューイング・モジュールは、二つの接眼レンズを有していて、カメラ・モジュールにより捉えられたデジタル画像がその中で視認可能である。このビューイング・モジュールは、接眼レンズの中で視認可能なシーンを、シーンの全体図とシーンの詳細図の間で、切り換えるように構成され、ここで、シーンの詳細図は、シーンのデジタル静止画像である。

本発明は、システム、コンパクト・カメラ、またはポータブル・デジタル・カメラなどのような、標準的なカメラ・モジュールを、アダプターに、即ち、本発明に基づくビューイング・モジュール（ポータブルであっても良い）に、結合することが可能である場合があり、それにより、双眼鏡の優位性を有し、更にまた、使用されるカメラ・モジュールに応じたズーム機能及び貯蔵機能を有するビューイング・システムを形成することができる、と言う理解に基づいている。本発明は、しかしながら、上述のような標準的なカメラの使用に限定されることはない。それに代わって、他のタイプの着脱可能なカメラ・モジュールを使用することも、当然に可能である。

ビューイング・モジュールとカメラ・モジュールの間の物理的な接続は、好ましくは、ビューイング・モジュールの受け入れ部を、受け入れ部分の形状ファクターがカメラ・モジュールの形状ファクターに適合するように、適合させることにより、実現されても良い。しかしながら、ビューイング・モジュールの受け入れ部分を、様々な異なるカメラに対して適合可能であるように、例えば、それぞれ特定のカメラに対して特に適合されたインサートを使用して構成することも、当然、可能である。その接続は、電気的なワイヤによる電気的な接続であっても良い。

本発明によりもたらされる優位性は、ユーザーのコンパクト・カメラなどのような、既に利用可能なカメラを使用して、それにビューイング・モジュールを取り付ける可能性を含み、それにより、カメラのユーザーが、先行技術に基づいて提供されるような、付加的に結合されたカメラ双眼鏡を購入することが不要になる。それに代わって、本発明に基づくビューイング・モジュールは、既に利用可能なカメラ・モジュールへのアクセサリーとして機能し、それにより、カメラ・モジュールに更なる特徴をもたらす。それ故に、ユーザーは、そのカメラを、通常のカメラとして使用するか、または、双眼鏡タイプのカメラとして使用するかの、いずれかについて選択することが可能である。ビューイング・モジュールとして、高価な電子機器を有しておらず、相対的に低コストで製造されることが可能であり、それにより、低コストの消費者環境において、適切なものとなる。本発明の他の優位性は、カメラ・モジュールにより既に利用可能な処理能力を、例えばコントロール・ユニットの形態で、使用する可能性を含む。

それに替わって、本発明の目的は、ビューイング・モジュールが、シーンのデジタル画像を提供するように構成されたデジタル・カメラ・モジュールに着脱可能に接続されることにより達成されることが可能である。このビューイング・モジュールは、二つの接眼レンズを有していて、その中で、カメラ・モジュールにより提供されるデジタル画像が視認可能であり、このビューイング・モジュールは、接眼レンズの中で視認可能なシーンを、シーンの全体図とシーンの詳細図の間で切り換えるように構成され、ここで、シーンの詳細図は、シーンのデジタル静止画像である。従って、このビューイング・モジュールは、最初に論じられたビューイング・モジュールとは独立して、有用である場合がある。

好ましくは、ビューイング・モジュールは、カメラ・モジュールの動作をコントロールするためのコントロール・ユニットを更に有していても良く、その場合、各接眼レンズは、それぞれ、表示スクリーンを有し、この表示スクリーンは、カメラ・モジュールから画像信号を受け取って、シーンの視認可能な画像をもたらすように構成され、コントロール・ユニットは、接眼レンズの中で視認可能なシーンを切り替えるためのコントロール信号を受取るように構成される。

本発明に基づくビューイング・モジュールに着脱可能に接続されるカメラ・モジュールは、好ましくは、画像センサーを、例えば、ＣＭＯＳまたはＣＣＤ画像センサーの形態で、備えていても良い。カメラ・モジュールの中で使用されるセンサーは、コスト区分に依存することが可能であり、ここで、ＣＭＯＳセンサーは、一般的に、比較的安価であるが、潜在的に、現在のところ、ＣＣＤセンサーと比べて低い質を有する結果をもたらす。

更にまた、本発明に基づくビューイング・モジュールは、シーンの動画による全体図の画像を提供するので、例えば鳥の写真を撮る場合に、全体図サーチ・モードの中で、ユーザーが、全体図を得て対象を見付け出すことを、通常のカメラを使用する場合と比較して、シンプルにする。

好ましくは、ビューイング・モジュールは、それぞれの接眼レンズと共に配置された二つの表示スクリーンを、更に有していて、ここで、これらの表示装置は、カメラ・モジュールから画像信号を受け取って、シーンの視認可能な画像を提供するように構成されている。カメラ・モジュールと本発明に基づくビューイング・モジュールの間に設けられる物理的な接続と同様に、ビューイング・モジュールには、好ましくは、カメラ・モジュールを使用して捉えられた画像のデジタル表示を、ビューイング・モジュールに提供するための電気的な接続（有線または無線）が設けられても良い。

実施形態において、上記表示装置及び接眼レンズは、互いに直接接触して配置されている。しかしながら、それが常に必要であるわけではない。それに代わって、恐らくは、各表示装置と各接眼レンズの間に若干の距離があっても良く、それは、例えば、上記表示装置と接眼レンズの間に光学的なガイドを挿入することによりなされる。更に、画像信号は、例えばＶＧＡを使用するアナログ、または、例えばＵＳＢまたはファイヤワイヤ（FireWire）を使用するデジタルであって良い。

好ましい実施形態において、シーンの全体図が、第一の予め定められた拡大率を有する第一のレンズを使用してカメラ・モジュールにより提供されることが可能であり、また、シーンの詳細図が、第二の予め定められた拡大率を有する第二のレンズを使用してカメラ・モジュールにより提供されるされることが可能である。ここで、第一の拡大率は、第二の拡大率より低い。しかしながら、第一の拡大率と第二の拡大率の両方を提供する結合されたズームレンズを使用することも可能であろう。それは、例えば、電動式ズームレンズの形態であって、恐らくは、ビューイング・モジュールの中に含まれるコントロール・ユニットを使用してコントロールされる。このタイプの結合されたレンズを使用することにより、最終製品が、よりシンプルに且つよりコスト効率良くなる。また、当業者であれば分かるように、第一のより低い拡大率が、シーンの全体図を提供するために使用されることが可能である。

本発明の実施形態において、カメラ・モジュールは、更に、通信回路、及びカメラ・モジュールと他の電子的ユニットの間の無線通信を提供するアンテナを有している。そのような構成は、ユーザーが、捉えられた画像を、カメラ・モジュールと外部に設けられた電子的ユニット（例えばラップトップまたはパーソナル・コンピュータの形態の）との間で転送する場合に、特に有用である場合がある。本発明の好ましい実施形態において、カメラ・モジュールは、デジタル・カメラを有する携帯電話である場合がある。そのようなものとして、内蔵された通信回路、及び、外部の電子的ユニットとの無線通信を提供するためのアンテナを使用することが可能である場合がある。

通常のデジタル・カメラに代わって携帯電話のデジタル・カメラを使用することは、更なる優位性を有している。それは、例えば、無線通信の機能を有する特殊なカメラが不要になる場合があることである。それに代わって、携帯電話の既存の回路及びカメラ機能が、使用されることも可能である。最終ユーザーにとって、これが有利である場合がある。その理由は、カメラ付の携帯電話は，広く利用可能であって、それにより、高価でない最終システムをもたらすからである。

更にまた、一つの本発明の実施形態において、ビューイング・モジュールは、一つのレンズを有し、あるいは、より好ましくは、カメラ・モジュールのレンズの前に配置されたレンズ・システムを有している。レンズ・システムは、更なるズーム能力を提供するように構成されることが可能である。カメラ・モジュールがデジタル・カメラを有する携帯電話である場合には、一般的に携帯電話カメラによりもたらされる能力の低下を補償するように構成された更なるレンズ・システムを有することが、有用になるであろう。

他の好ましい実施形態において、ビューイング・モジュールは、更に、二つの更なるレンズを有し、それらは、各接眼レンズに対して、それぞれ、光学的に着脱可能に接続される。ここで、更なるレンズは、第三の予め定められた拡大率を有していて、、シーンの全体図を提供するように構成されている。このような、各接眼レンズに対して光学的に着脱可能に接続される、二つの更なるレンズの組み合わせは、写真を撮る機能を備えた双眼鏡として使用されることが可能であり、全体図モードにあるとき、潜在的に、より良い“トラッキング”をもたらす。また、二つの更なるレンズの使用は、潜在的に、ビューイング・モジュールのユーザーに、通常の双眼鏡を使用するとき一般的に存在する奥行きの感覚の情報をもたらす。更にまた、更なるレンズは、恐らくは、上述のシーンの全体図を提供するように構成されることが可能である。

好ましくは、コントロール・ユニットは、更に、接眼レンズにより提供される図を、カメラ・モジュールにより提供される画像と、更なるレンズにより提供されるシーンの全体図との間で、切り換えるように構成される。過大寸法のカメラ・センサーを使用することも可能であって、且つ、本発明の範囲の中に含まれる。このカメラ・センサーは、ビューイング・モジュールの中のデジタル表示装置に対して過大な寸法となる場合がある画像を作り出すことになる。その場合、全体図の設定を使用するとき、画像が、上記表示装置に適合するように縮小されても良い。詳細図の設定を使用するとき、上記表示装置の中で視認可能な画像は、ユーザーの選択により、過大寸法の画像の一部分のみであっても良い。例えば、過大寸法の画像が、ＱＶＧＡ−解像度を有し、そして、上記表示装置がＶＧＡ−解像度を有することが可能である。

補助的な貯蔵機能が、ビューイング・モジュールが、カメラにより提供されるデジタル貯蔵手段に加えて、デジタル貯蔵手段を有することによりもたらされることが可能である。そのような更なるデジタル貯蔵手段は、例えば、ＵＳＢ、または、フラッシュ・メモリー・カード（例えばコンパクト・フラッシュ）、メモリー・スティック、セキュアー・デジタル（Secure Digital）、などである。

更にまた、そして上述のように、本発明に基づくビューイング・モジュールは、好ましくは、カメラ機能を有する携帯電話に着脱可能に接続され、それにより、ビューイング・システムを形成する。当業者であれば分かるように、カメラ付き携帯電話以外の異なるタイプのカメラを使用することも、当然、可能であって、本発明の範囲の中に含まれる。

代替的な本発明の実施形態によれば、シーンの第一の図を捉えるように構成されたポータブル・デジタル・カメラ・モジュールと、上述のように、シーンの第二の図を捉えるための手段を更に備えたポータブル・ビューイング・モジュールと、を有する光学的システムが提供される。この光学的システムは、更に、一方の端部で接眼レンズの内の少なくとも一つに着脱可能に接続され、且つ第二の端部でポータブル・デジタル・カメラ・モジュールに着脱可能に接続される第一の管状部材と、一方の端部で少なくとも一つの接眼レンズに着脱可能に接続され、且つ第二の端部でポータブル・ビューイング・モジュールに着脱可能に接続される第二の管状部材と、を有していても良く、それにより、この光学的システムのユーザーが、シーンの第一の図及び第二の図の両方を見ることが可能になる。

この代替的な本発明の実施形態は、人間の周辺部での視覚がやや弱く、バイフォーカル眼鏡に対する場合と同様なやり方で、ユーザーの視野を分割することにより、ユーザーがシーンの第一の図及び第二の図の両方を見ることが可能になる場合がある、と言う理解に基づいている。かくして、第一のモード（例えば全体図モード）において、上記光学的システムのユーザーが、彼の視野の中心（即ち視線の中心）を、第一の管状部材の中心軸と本質的に一致するように定め、ここで、ユーザーは、シーンの第一の図を、恐らくは低いレベルの拡大率で見ることになる。このポイントで、第二の管状部材により提供される画像は、ユーザーの周辺部の視覚にあることになり、従って、シーンの第一の図（例えば全体図）を妨げることがない。

それ故に、もし、例えば、第一の管状部材の中心軸を水平の平面内に配置し、第二の管状部材の中心軸をより低いレベルに定めた場合には、ユーザーが、彼の視線の中心を、第二の管状部材の中心軸と一致するように再び向けることが可能になる場合がある。この時点で、第二のモード（可能である詳細なモード）の中で、第一の管状部材により提供される画像がユーザーの周辺部の視覚の中に入ることになり、かくして、第二の管状部材を通して第二の図を見ているとき、ユーザーを妨げることがない。

本発明の優位性は、二つの管状部材を導入することによって、上記光学的システムの中に複雑な要素を導入する必要性が無くなり、その結果、低コストの消費者環境において適切な、高価でない最終製品をもたらすと言うことである。上述のように、シーンの第一の図は、好ましくは、シーンの全体図であり、シーンの第二の図は、好ましくは、シーンの詳細図である。

更にまた、もし、例えば、シーンの第一の図が第一の拡大率レベルで提供され、第二の図が第二の拡大率レベルで提供され、第一の拡大率レベルが第二の拡大率レベルより低い場合、例えば鳥の写真を撮るときに、シーンの第一の画像は、ユーザーが、全体図“サーチ”モードにおいて全体図を見て、ユーザーのための対象を見付け出すことを、通常のカメラを使用する場合と比較して、シンプルにする。

好ましくは、シーンの第一の図は、１と８の間の拡大率レベルを有するように選択されても良く、シーンの第二の図は、約８と１６の間の拡大率レベルを有するように選択されても良い。他の拡大率レベルも、当然、可能であって、且つ、本発明の範囲の中に含まれる。

第一及び第二の管状部材は、好ましくは、円筒形、即ち管のような形状である。しかしながら、例えば、四角形、五角形、六角形、または異なる断面形状を有する管状部材などの、他のタイプの形状を使用することも、当然、可能な場合もある。

なお、留意すべきことはまた、上記光学的システムが、即ち上述のようなポータブル・ビューイング・モジュールを有していないものなどの、別個の構成として構成されることも可能であると言うことである。そのような場合には、上記光学的システムは、シーンの第一の図を提供するように構成された第一の光学的モジュールと；シーンの第二の図を提供するように構成された第二の光学的モジュールと；ビューファインダーと；を有するように構成されることが可能であり、ここで、上記光学的システムは、一端でビューファインダーに着脱可能に接続され、且つ第二の端で第一の光学的モジュールに着脱可能に接続された第一の管状部材と；一端でビューファインダーに着脱可能に接続され、且つ第二の端で第二の光学的モジュールに着脱可能に接続された第二の管状部材と；を更に有し、それにより、上記光学的システムのユーザーが、シーンの第一の図及び第二の図の両方を見ることが可能になる。この別個の構成は、上述のようなビューイング・モジュールとは独立して有用である場合がある。

好ましくは、ポータブル・ビューイング・モジュールは、シーンの直接図を提供するための望遠鏡モジュールを有し、ポータブル・カメラ・モジュールは、画像センサーを使用して捉えられたシーンのデジタル画像を表示するための表示装置を有し、ここで、第二の管状部材は、その第二の端部で望遠鏡モジュールに接続され、第一の管状部材は、その第二の端部で上記表示装置に接続される。それにより、上記光学的システムのユーザーが、シーンのデジタル静止画像とシーンの直接図の両方を見ることが、可能になる。デジタル図（例えばシーンの詳細図）を捉えるための画像センサーを使用することは、例えば、後でのプレイバックのためにシーンの詳細図を貯えることの可能性をもたらす。

留意すべきことは、ヴィデオ・シーケンスが複数の静止画像を有し、かくして、上記表示装置がデジタル静止画像の流れを表示するように構成されると言うことである。デジタル静止画像は、好ましくは、例えば８倍から１６倍に拡大されたシーンの詳細図であっても良い。上述のように、他の拡大率レベルも。当然、可能であって、本発明の範囲の中に含まれる。

もし、第一の管状部材と第二の管状部材の中心軸の間の角度が、少なくとも１０度であれば、好ましい。しかしながら、二つの管状部材の間の角度は、好ましくは５度と４５度の間で調整可能であっても良い。これは、異なるユーザーが、例えば、彼等の周辺部の視覚に基づいて、上記光学的システムを適合させることを可能にする。

シーンの直接図を更に改善するために、本発明に基づく光学的システムは、上記表示装置の入り切りをするための手段を、更に有している。全体図モードにあるとき、上記表示装置を切ることにより、上記表示装置が暗くなり、そして、この光学的システムのユーザーは、全体図モードでシーンを見ているとき、上記表示装置から来る光により妨げられることがなくなる。他方、シーンの詳細図を見るために、上記表示装置を入りにしたとき、上記表示装置のオフからオンへの切り換えが、ユーザーの注意を喚起することになり、それにより、ユーザーは、彼の視野の中心が、第二の管状部材（上記表示装置に着脱可能に接続されることが可能である）の中心軸に対して本質的に平行になるように、その視線を移すことになる。

上記光学的システムは、画像センサーの前に配置され、それにより、更なるズーム能力を提供するレンズを、更に有していても良い。そのようなレンズは、例えば、複数の拡大率レベルを提供する結合されたズームレンズ（例えば電動式ズームレンズ）であって、コントロール・ユニットを使用してコントロールされても良い。更に、上記光学的システムは、通信回路と；上記光学的システムと他の電子的ユニットの間の無線通信を提供するためのアンテナと；を更に備えていても良い。そのような追加は、ユーザーが、捉えられた画像を、上記光学的システムと外部に配置された電子的ユニットの間で、例えば、上記光学的システムとラップトップまたはパーソナル・コンピュータの間で、転送するときに、特に有用である場合がある。

それに替わって、画像センサーが、例えばカメラを形成するハウジングの中に含まれることも可能である。そのようなハウジングは、上記光学的システムに対して着脱可能に接続されることが可能であり、それにより、既に利用可能なカメラを使用することを可能にする。コンパクト・カメラやカメラ機能を有する携帯電話などのような、既に利用可能なカメラを使用し、そのカメラを上記光学的システムの残りの部分に取り付ける可能性をもたらすことにより、カメラのユーザーが、先行技術に基づいて提供されるような、付加的に結合されたカメラ及び光学的システムを購入することが不要になる。

その代わりに、この実施形態に基づく光学的システムは、既に利用可能なカメラに対するアクセサリーとして機能し、それにより、カメラに更なる特徴をもたらす。それ故に、ユーザーは、カメラを通常のカメラとして使用するか、あるいは、光学的システムのタイプとして使用するかの、いずれかを選択することが可能になる。そのような場合には、この光学的システムの残りの部分は、高価な電子機器を有する必要がなく、そのために、相対的に低コストで製造されることが可能であり、低コストの消費者環境において適切なものになる。

第一の光学的モジュールはまた、シーンの直接図を提供するための第一の望遠鏡モジュールを有していても良く、第二の光学的モジュールは、シーンの詳細図を提供するための第二の望遠鏡モジュールを有していても良い。そのような実施形態は、例えば、小火器のための照準に対して有用である場合があり、ここで、ユーザーがフォーカスを上記光学的システムからを移動させる必要無く、例えば、シーンの全体図及びシーンの詳細図の両方がユーザーに提供されることが可能である。この実施形態の優位性は、上記光学的システムが画像センサー及び表示装置を有する場合とは異なり、電力が提供される必要がないと言うことである。

留意すべきことは、第一の管状部材に着脱可能に接続された第一の表示装置、及び第二の管状部材に着脱可能に接続された第二の表示装置を使用し、その場合に、これらの表示装置が、例えば、異なる解像度を有する画像または異なるズームレベルで表示される画像を提供するように構成されることも、可能である場合があり、それも、本発明の範囲の中に含まれると言うことである。そのような場合、上記光学的システムは、完全にデジタルであっても良く、そして、両方のモードがシーンのデジタル画像を、好ましくは、異なる拡大率レベルおよび／または異なる解像度レベルで表示する。しかしながら、その代わりに、第一の図がデジタルであり、、第二の図が望遠鏡式のモジュールにより提供されることも可能である。

上記光学的システムは、好ましくは、双眼鏡装置の中のコンポーネントとして構成されても良いが、それのみに限定されない。そのような実施形態において、双眼鏡装置が、上述のように、二つの光学的システムを有するように構成されることが可能であり、ここで、各光学的システムのビューファインダーは、双眼鏡装置のユーザーの目が各ビューファインダーと一致するように、配置されることになる。

そのような双眼鏡装置は、ユーザーに、立体的なシーンの全体図を提供するのみでなく、詳細な立体的なシーンの図をも提供する。もし、双眼鏡装置に適切な貯蔵手段を設ける場合には、それが立体的なシーケンスを記録することが可能であっても良く、このシーケンスは、それにより、従来から知られている適切な立体的な装置を使用して、三次元のコンピュータ・ベースの画像の透視図または捉えられた立体画像を再び見ることを可能にする。

しかしながら、それに代わって、双眼鏡装置が、本発明に基づく一つの光学的システムと；デジタル静止画像を表示するための更なる表示装置と；シーンの直接拡大された図を可能にするための更なる望遠鏡モジュールと；更なるビューファインダーと；一端で更なるビューファインダーに着脱可能に接続され、且つ第二の端で更なる表示装置に着脱可能に接続される第三の管状部材と；一方の端部で更なるビューファインダーに接続され、且つ第二の端部で更なる望遠鏡モジュールに接続された第四の管状部材と；を有し、ここで、画像センサーにより捉えられたデジタル静止画像が、更なる表示装置に表示されても良い。

従って、唯一つの画像センサーが、デジタル画像を捉えるために使用されても良く、それらのデジタル画像が、次に、両方の表示装置に表示されても良い。この実施形態は、立体的な記録能力に対して、ある意味では、損失をもたらすとしても、唯一つの画像センサーの使用は、よりコンパクトな双眼鏡装置、そしてまた、高価でない製品をもたらすことになる。留意すべきことは、両眼に対して唯一つの表示装置を使用し、唯一つの表示装置に表示された画像を、各第一及び第三の管状部材を通して、ユーザーの眼のそれぞれにを導くために、光学的なガイド手段（例えばプリズム）を配置することも可能になるであろうと言うことである。

上述のように、各ビューファインダーは、好ましくは、双眼鏡装置のユーザーの目と一致するように構成される。それ故に、双眼鏡装置は、好ましくは、複数のユーザーに適応させるための瞳孔間距離調整機構を含んでいる。視覚の修正及びフォーカス機構に対する適応手段が、設けられても良い。

次に、これらの及び他の本発明のアスペクトが、添付図面を参照しながら、より詳細に説明される。これらの添付図面は、現時点における好ましい本発明の実施形態を示している。

図１は、ビューイング・システムの概念的なブロック図であって、カメラ・モジュールに着脱可能に接続される、本発明の実施形態に基づくビューイング・モジュールを有している。 図２は、本発明の実施形態に基づくビューイング・モジュールの斜視図を示し、ここで、携帯電話カメラがビューイング・モジュールの中に部分的に挿入されている。 図３は、他の本発明の実施形態に基づくビューイング・モジュールの斜視図を示し、ここで、携帯電話カメラがビューイング・モジュールの中に完全に挿入されている。 図４は、本発明の代替的な実施形態に基づく光学的システムを示す概略図である。 図５ａは、図４に示された光学的システムの例示の実施形態の図である。 図５ｂは、図４に示された光学的システムの例示の実施形態の図である。

以下において、本発明が、添付図面を参照しながら、より十分に説明される。これらの添付図面の中には、現時点において好ましい本発明の実施形態が示されている。しかしながら、この発明は、多くの異なる形態で具体化されても良く、以下において説明される実施形態のみに限定されると解釈されるべきでない。むしろ、これらの実施形態は、徹底して及び完全に、本発明の範囲を当業者にを十分に伝えるために、提供されている。同様な参照符号は、全体に亘って、同様な要素を指している。

次に図面、特に図１を参照すると、そこには、ビューイング・システム１００のブロック図が描かれている。ビューイング・システム１００は、本発明の実施形態に基づくビューイング・モジュール１０２、及びカメラ・モジュール１０４を有していて、カメラ・モジュール１０４は、ビューイング・モジュール１０２に着脱可能に接続されている。更にまた、ビューイング・モジュール１０２は、二つの接眼レンズ１０６を有していて、それらの中で、カメラ・モジュール１０４により捉えられたデジタル画像が視認可能になる場合があり、それは、好ましくは、接眼レンズ１０６と共にそれぞれ配置された二つの表示スクリーン１０８を、接眼レンズ１０６を通してを見ることにより行われる。

しかしながら、接眼レンズと表示装置を一つの部分として統合することも可能であろう、それは、例えば、ユーザーが、一つの状態において表示スクリーン１０８を通して見ること、また、他の状態において表示スクリーン１０８上のデジタル画像を見るを可能にするように構成された表示スクリーン１０８を使用することにより、実現される。そのような具体化は、例えば、ＬＣＤ表示スクリーンを使用して可能になる場合がある。そのようなものとして、留意すべきことは、接眼レンズ１０６の定義は、ユーザーが表示スクリーン１０８をより容易に見ることを可能にするように、外部の光の大部分を遮る機能を有する一種のアイピ−ス（eyepieces）として解釈されるべきであると言うことである。

上述のように、カメラ・モジュール１０４は、好ましくは、既存のカメラであり、例えば、システム・カメラ、のコンパクト・カメラ、
またはカメラ機能を有する携帯電話などである。既存のカメラを使用することにより、利用可能な画像記録機能を使用することが可能になる場合があり、それによって、シーンの捉えられたデジタル画像が、接眼レンズ１０６と共に配置された表示スクリーン１０８にもたらされる。ビューイング・モジュール１０２とカメラ・モジュール１０４の間の接続は、かくして、物理的な接続でなくても良く、例えば、有線または無線接続による電気的な接続（Ｅで示されている）であっても良い。

異なる電気的な接続が利用可能であって、それは、例えば、ＵＳＢ、フファイヤワイヤ（FireWire）、ＶＧＡ、などのような有線接続、及び、ＷＬＡＮ、ブルートゥース（登録商標）、赤外線、などのような無線接続を含む。当業者であれば分かるように、既存の技術は、ビューイング・モジュール１０２とカメラ・モジュール１０４の間の電気的な接続に関して多数の異なる可能性を提供し、それにより、使用されるカメラ・モジュール１０４のタイプに対して、どの電気的な接続が採用されるかについて決定することを可能にする。

ここに示されている実施形態において、カメラ・モジュール１０４は、カメラ機能を有する携帯電話であって、それにより、好ましくは、アンテナ１１０、及び加工手段１１２を有していて、この加工手段は、捉えられた画像をカメラ・モジュール１０４から外部に設けられた電子的ユニット１１４へ転送することをを可能にする。この電子的ユニットは、例えば、ラップトップ、パーソナル・デジタル・アシスタント（ＰＤＡ）、またはデスクトップなどのような、ポータブル型または固定型のコンピュータの形態である。内蔵のモバイル機能を使用して、例えば、モバイル転送手段（例えば、ＣＤＭＡ、ＧＳＭ、３Ｇ、など）を使用して、捉えられた画像をリモートに配置された電子的ユニットに、例えばリモート・サーバーに、転送することが可能になる場合もある。

しかしながら、画像を外部の電子的ユニット１０４へ直接転送する可能性を有することなく、カメラ・モジュール１０４を使用することが、可能である場合もあり、それもまた、本発明の範囲の中に含まれる。そのような場合には、ビューイング・モジュール１０２に、上述のものと同様なアンテナ及び加工手段が設けられても良い。いずれの場合においても、ビューイング・モジュール１０２は、好ましくは、表示スクリーン上で視認可能な画像を、外部の電子的ユニット１１４へ転送するための有線出力１１６を有している。上述のものと同様な有線インターフェースが使用されることも可能である。

ビューイング・モジュールは、好ましくは、コントロール・ユニット１１８を有していて、このコントロール・ユニットは、ビューイング・モジュール１０２とカメラ・モジュール１０４の間の通信をコントロールし、ビューイング・モジュール１０２と外部の電子的ユニット１１４の間の通信をコントロールし、且つビューイング・システム１００の機能をコントロールする。ビューイング・システム１００の機能のコントロールは、表示スクリーン１０８をコントロールすること、及びシーンの全体図とシーンの詳細図の間でビューイング状態を切り換えることを含んでいる。

コントロール・ユニット１１８は、マイクロ・プロセッサ、マイクロ・コントローラ、プログラマブル・デジタル・シグナル・プロセッサ、または他のプログラマブル・デバイスを含んでいても良い。コントロール・ユニット１１８は、用途特定型集積回路（ＡＳＩＣ：application specific integrated circuit）、プログラマブル・ゲートアレイ・プログラマブル・アレイ・ロジック、プログラマブル・ロジック・デバイス、またはデジタル・シグナル・プロセッサを更に含んでいても良く、または、それらであっても良い。コントロール・ユニット１１８が、上記のマイクロ・プロセッサまたはマイクロ・コントローラなどのようなプログラマブル・デバイスを含む場合には、プロセッサは、プログラマブル・デバイスの動作をコントロールするコンピュータで実行可能なコードを更に含んでいても良い。

ビューイング・システム１００の好ましい形態において、シーンの全体図及びシーンの詳細図の両方が、カメラ・モジュール１０４により提供される。ある場合において、電動式レンズが、カメラ・モジュールの画像センサー１２０に着脱可能に接続されても良く、全体図と詳細図の間の切り替えが、電動式ズームレンズの拡大率を、より低い拡大率とより高い拡大率の間で調整することによりにより提供される。

シーンの全体図を提供するためのより低い拡大率は、例えば約４倍に予め定められることが可能であり、シーンの詳細図は、例えば約１６倍に予め定められることが可能である。しかしながら、異なる拡大率レベルを使用することも可能であり、しかしながら、シーンの詳細図は、好ましくは、６倍の拡大率よりも低く抑えられるべきである。その理由は、より高い拡大率レベルでは、揺れに対する感受性が高くなるからである。しかしながら、これは、常に必要である訳ではない。

他の好ましい実施形態において、過大なサイズの画像センサー１２０が使用されることが可能であり、それにより、一般的な場合において、電動式ズームレンズを使用することが不要になる。しかしながら、過大なサイズの画像センサー１２０と電動式ズームレンズを結合することも可能であろう。過大なサイズの画像センサー１２０を使用するとき、カメラ・モジュール１０４は、全体図の状態において、表示スクリーン１０８に表示することが可能であるものよりも大きいデジタル画像を捉える場合がある。それ故に、詳細図の状態に切り替えたときには、画像センサーにより提供される画像の小さな部分のみが、表示スクリーン１０８に提供されることになる。

例示された実施形態において、表示スクリーンは、６４０Ｘ４８０ピクセルのサイズを有するデジタル画像を表示するように構成され、画像センサー１２０は、５１２０Ｘ３８４０ピクセルのサイズを有するデジタル画像を捉えることが可能である場合がある。即ち、画像センサー１２０が、表示スクリーン１０８で視認可能な場合がある画像情報の８倍の画像情報を捉えることが可能である。捉えられた画像を８倍を縮小することにより、即ち８：１の縮小により、シーンの全体図が提供される。その後、シーンの詳細図に切り替えたとき、当初捉えられた画像の６４０Ｘ４８０“ウインドウ”のみが、表示スクリーン上で視認可能になる場合がある、それにより、デジタル・ズームによる結果の質を落とすことなく、画像のズーミングが行われる。

実際には、表示スクリーン上で視認可能な解像度は、シーンの全体図からシーンの詳細図への切り替えの中で、増大する。その理由は、過大なサイズの画像の縮小は、一般的に、隣接するピクセルに対する平均値の計算を含んでいるからである。

更に他の好ましい実施形態において、更に且つオプションとして、ビューイング・モジュールは、“アナログ”のシーンの全体図を提供するための二つの更なるレンズ１２２を備えていても良い。このアナログの全体図は、画像センサー１２０が不十分なヴィデオ信号を提供する場合に、即ち、捉えられたデジタル画像の連続的な流れであるが、所望の質を有する静止画像を提供する場合に、時において、有用である場合がある。この実施形態において、ビューイング・モジュール１０２に、更なるレンズ１２２と接眼レンズ１０６の間の光学的なコネクター１２４が設けられても良く、また、表示スクリーン１０８により提供される画像と更なるレンズ１２２により提供されるアナログ画像との間を切り換えるための機能が設けられても良い。

そのような場合には、上述のＬＣＤ表示スクリーンが使用されることが可能であろう。あるいは、または、移動可能な表示スクリーンが使用されることが可能であり、この表示スクリーンは、一つの状態において、接眼レンズ１０６と更なるレンズ１２２の間の光学的経路の上に置かれ（即ち、シーンの詳細図において）、他の状態において、この移動可能な表示スクリーンは、更なるレンズ１２２と接眼レンズ１０６の間の光学的経路から離れた位置に置かれる。更なるレンズ１２２により提供されるアナログ全体図は、約４倍の拡大率有することが可能であるが、他の拡大率も可能であって、且つ本発明の範囲の中に含まれる。

シーンの全体図とシーンの詳細図の間で切り替えを行うとき、十字線などが、全体図の中心を示すために使用されることが可能である。かくして、全体図モードにあるとき、ユーザーは、興味の対象のである場合があるシーンの中のポイントに十字線で狙いを定め、それから、シーンの詳細図に切り替えても良い。それは、その場合、シーンの全体図の中にある十字線と同一の中心を有する領域の詳細な表示をもたらすことになる。他の方法も、従来から知られている。

図２に移ると、この図は、本発明の実施形態に基づくビューイング・モジュールの斜視図２０２を示している。ここで、携帯電話カメラ２０４が、ビューイング・モジュール２０２の内側のガイド手段２２４により、ビューイング・モジュール２０２の中に部分的に挿入されていても良い。上述のように、ビューイング・モジュール２０２は、二つの接眼レンズ１０８を有していて（図２の中に一つだけ見ることができる）、その中で、携帯電話カメラにより提供されるデジタル画像が視認可能である場合がある。接眼レンズの中で視認可能なシーンを、シーンの全体図とシーンの詳細図の間で切り換えるために、ビューイング・モジュール２０２の一方の側に、プッシュ・ボタン２２６が設けられることが可能である。プッシュ・ボタン２２６は、好ましくは、コントロール・ユニット１１６に着脱可能に接続されても良い。ビューイング・モジュール２０２とカメラ・モジュール２０４の間の電気的な接続は、Ｅで示されている。

ビューイング・モジュール３０２の他の好ましい実施形態は、図３に示されていて、その中で、携帯電話カメラがビューイング・モジュールの中に完全に挿入されている。この実施形態において、ビューイング・モジュール３０２には、携帯電話２０４のカメラ・レンズの前に配置された更なるレンズ３３０が設けられている。上述のように、更なるレンズ（またはレンズ・システム）は、更なるズーム能力を提供するように、且つ、恐らくは携帯電話カメラにより実行される潜在的な縮小を補償するように構成されることが可能である。図３の中のビューイング・モジュールは、更にまた、接続された状態で携帯電話２０４の周りを本質的に取り囲むための更なるガイド手段が設けられている。

代替的な実施形態が、図４に示されている。ここには、光学的システム４００の概念的な図が示されている。光学的システム４００は、第一の管状部材４０２及び第二の管状部材４０４を有している。各管状部材４０２，４０４は、それぞれ、中心軸Ｃ１，Ｃ２を有している。各管状部材４０２，４０４の第一の端部は、ビューファインダー４０６に着脱可能に接続されることが可能であり、このビューファインダーの上に、接眼レンズ４０８もまた配置されることが可能である。第一の管状部材４０２の第二の端部に、第一の光学的モジュールが配置されることが可能である。

この実施形態において、望遠鏡モジュール４１０は、シーンの直接図（例えば、図４の中に示された車４１２）を提供するように構成されている。望遠鏡モジュールは、一般的に、複雑なレンズ・システムを有していて、それらは、図４の中に、二つのレンズＬ１、Ｌ２を使用して示されている。当業者であれば分かるように、異なるレンズ構成も可能であって、且つ本発明の範囲の中に含まれる。

第二の管状部材４０４の第二の端部に、第二の光学的モジュールが設けられることが可能である。この実施形態において、それは、デジタル画像またはヴィデオ・シーケンスを表示するための表示装置４１４である。表示装置４１４は、好ましくは、表示装置パネル、及び表示装置のパネル（例えばＬＣＤを形成する）の背後に配置されたバックライトを有している。デジタル画像、またはヴィデオ・シーケンスが、画像センサーを有するデジタル・カメラ４１６、例えば、ＣＣＤまたはＣＭＯＳセンサーにより提供されることが可能である。

デジタル・カメラ４１６は、好ましくは、望遠鏡モジュール４１０と同一のシーン（例えば、車４１２）を外すように構成されも良い。好ましくは、望遠鏡モジュール４１０がシーンの全体図を提供し、デジタル・カメラ４１６がシーンの詳細図を提供する。示された実施形態において、カメラに電動式レンズ４１８が設けられるても良い。固定された拡大率を有するレンズが、可能である場合もある。

光学的システム４００は、更に、表示装置４１４をコントロールするためのコントロール・ユニット４２０、デジタル・カメラ４１６、及び表示装置４１４とデジタル・カメラ４１６の間の通信を有している。上述のように、コントロール・ユニット４２０は、マイクロ・プロセッサ、マイクロ・コントローラ、プログラマブル・デジタル・シグナル・プロセッサ、または他のプログラマブル・デバイス、または他の同様なデバイスを含んでいても良い。

また、光学的システム４００は、デジタル・カメラ４１６を使用して捉えられた画像／ヴィデオ・シーケンスを貯えるための貯蔵手段を有することが可能であり、捉えられた画像及びヴィデオ・シーケンスを外部の装置に転送するための通信手段が設けられることが可能であり、それは、例えば、ラップトップ、パーソナル・デジタル・アシスタント（ＰＤＡ）、またはデスクトップなどのような、ポータブルまたは固定型のコンピュータの形態である。この転送は、有線または無線であっても良く、それは、例えば、ＵＳＢ、フファイヤワイヤ（FireWire）、ＶＧＡなどなどのような有線接続、及び、ＷＬＡＮ、ブルートゥース（登録商標）、赤外線、などのような無線接続を含む。

以上で論じたように、既存のデジタル・カメラを使用することも可能である場合があり、それも本発明の範囲の中に含まれる。そのようなカメラの例は、カメラ機能を有する携帯電話であっても良い。携帯電話を使用し、内蔵のモバイル機能を使用して、例えば、モバイル転送手段（例えばＣＤＭＡ、ＧＳＭ、３Ｇ、など）を使用して、捉えられた画像をリモートに配置された電子的ユニット（例えば、リモート・サーバー）に転送することが可能である場合もある。

示された光学的システム４００の形態において、シーンの全体図が、“アナログ手段”を使用して、即ち望遠鏡モジュール４１０を使用して、提供されることが可能であり、詳細図が、“デジタル手段”、即ちデジタル・カメラ４１６を使用して、提供されることが可能である。しかしながら、異なる組み合わせ、例えば、アナログ全体図―アナログ詳細図、デジタル全体図−アナログ詳細図、または、デジタル全体図−デジタル詳細図、を提供することも可能であろう。

シーンの全体図が、低い拡大率レベルで、提供されることが可能であり、例えば、約４倍に予め定められることが可能であり、シーンの詳細図が、例えば、約１６倍の拡大率レベルを有するように予め定められることが可能である。異なる拡大率レベルを使用することも可能であろう。しかしながら、シーンの詳細図は、好ましくは、６倍より低い拡大率に抑えられるべきである。その理由は、より高い拡大率レベルは、揺れに対する感受性が高くなるからである。

他の好ましい実施形態において、デジタル・カメラ４１６に、過大なサイズの画像センサーが設けられることが可能である。過大なサイズの画像センサーを使用するとき、デジタル・カメラ４１６が、表示装置４１４上に表示することが可能である場合があるものより大きい場合があるデジタル画像を捉える。これは、シーンの詳細図の中で、左右に回し且つ傾ける可能性を可能にする。

例示の実施形態において、表示装置４１４は、６４０Ｘ４８０ピクセルのサイズを有するデジタル画像を表示するように構成されるても良く、画像センサーが、５１２０Ｘ３８４０ピクセルのサイズを有するデジタル画像を捉えること可能であっても良い。即ち、画像センサーが、表示装置４１４上で視認可能な場合がある画像情報の８倍の画像情報を捉えることが可能である。

動作の間、光学的システムのユーザー４００は、彼の目４２２を接眼レンズ４０８と接触する状態に合わせる。“全体図モード”において、ユーザーは、真っ直ぐ前方を見る（即ちＣ１に対して平行な視線）、かくして、シーンの全体図を望遠鏡モジュール４１０を通して見ることが可能になる。彼の視線を再び位置付けることにより、好ましくは、下側に（他の方向も可能である）位置付けることにより、表示装置４１４に表示されるシーンの詳細図が、ユーザーの視野の中に入ることになり、それにより、詳細図のモードに入る。

上述のように、現時点でユーザーの視野の中にない図が、それに代わって、ユーザーの周辺視覚の中に入ることになり、それにより、現時点でユーザーの視野（即ち、Ｃ２に対して平行な視線）の中にある図を妨げることない。二つの管状部材４０２，４０４の中心軸Ｃ１，Ｃ２の間の角度αは、好ましくは、少なくとも１０度であっても良い。しかしながら、ユーザーに依存して、角度αが、好ましくは、５度と４５度の間で調整可能であっても良い。

ユーザーの経験を更に改善するために、光学的システム４００は、好ましくは、表示装置の入り切りをするための手段４１４を有している。そのような手段は、例えば、ボタンまたはスイッチであって、好ましくは、コントロール・ユニット４２０に着脱可能に接続されても良い。更にまた、シーンの全体図に、好ましくは、全体図の中心を示すために、十字線などが設けられても良い。かくして、全体図モードにあるとき、ユーザーが、シーンの中の、興味の対象のである場合があるポイントに、十字線の狙いを定めても良く、その後で、彼の視線を詳細なモードに移し、そこに、シーンの全体図の中の十字線と同一の中心を有する領域が表示されることになる。

また、上述のように、二つの光学的システム４００を、二重の機能を有する双眼鏡として使用するために、結合することが可能である場合がある。そのような双眼鏡において、二つのデジタル・カメラを使用することが必要でない場合もあり、それにより、デジタル・カメラの内の一つが省略されることが可能である。

図５ａ及び５ｂに移ると、これらは、本発明に基づく光学的システム２００の更に他の例の二つの異なる斜視図を示している。ビューファインダー４０６が、上述のように、第一及び第二の管状部材４０２，４０４に着脱可能に接続されても良い。図５ａにおいて、接眼レンズが示されていないが、ビューファインダー４０６に対して接続された接眼レンズを配置することも可能でであろう。光学的システム５００の一方の側に、表示装置４１４を配置するための第一の区画５０２が設けられることが可能であり、光学的システム５００の他の側に、管状のモジュール４１０を配置するための第二の区画５０４が設けられることが可能である。更にまた、光学的システム５００に、第一の管状部材４０２の中心軸Ｃ１と第二の管状部材４０４の中心軸Ｃ２との間の角度αを、それぞれ、調整するための調整手段５０６が設けられることが可能である。

当業者であれば、本発明は、上述の好ましい実施形態のみに限定されることが全くないと言う事が分かる。反対に、多くの変更及び変形が、添付された請求項の範囲の中で可能である。例えば、ビューイング・モジュール、ビューイング・システム、光学的システム、または夜間撮影機能を備えたカメラ・モジュールを、設けることが可能である場合がある、それにより、薄暗い明かりまたは夜間の環境において、対象をより良く見る可能性を実現する。また、特別な貯蔵能力のために、ビューイング・モジュールおよび／または光学的システムに、デジタル記憶手段が設けられることが可能である。更にまた、カメラ・モジュールを使用して捉えられたデジタル静止画像が、従来から知られている異なるデジタル画像加工方法を使用して加工され、画質が高められることが可能であり、それは、好ましくは、本発明に基づくビューイング・モジュールの中に含まれるコントロール・ユニットにより行われる。

Claims (16)

1. シーンのデジタル画像を捉えるように構成されたポータブル・デジタル・カメラに対して、機械的または電気的な接続により着脱可能に接続されるポータブル・ビューイング・モジュールであって、
   このビューイング・モジュールは、カメラ・モジュールにより捉えられたデジタル画像が視認可能な二つの接眼レンズを有し、
   このビューイング・モジュールは、これらの接眼レンズの中で視認可能なシーンを、シーンの全体図とシーンの詳細図との間で切り換えるように構成され、
   シーンの詳細図が、シーンのデジタル静止画像であることを特徴とするビューイング・モジュール。
2. 下記特徴を有する請求項１に記載のビューイング・モジュール：
   前記カメラ・モジュールの動作をコントロールするためのコントロール・ユニットを更に有し、
   各接眼レンズは、それぞれ、表示スクリーンを有し、
   これらの表示スクリーンは、前記カメラ・モジュールから画像信号を受け取って、シーンの視認可能な画像を提供するように構成され、
   前記コントロール・ユニットは、前記接眼レンズの中で視認可能なシーンを切り換えるためのコントロール信号を受取るように構成されている。
3. 下記特徴を有する請求項１または２に記載のビューイング・モジュール：
   シーンの全体図は、第一の予め定められた拡大率を有する第一のレンズを使用するカメラ・モジュールにより提供され、
   シーンの詳細図は、第二の予め定められた拡大率を有する第二のレンズを使用するカメラ・モジュールにより提供され、
   第一の拡大率は、第二の拡大率より低い。
4. 下記特徴を有する請求項３に記載のビューイング・モジュール：
   第一のレンズ及び第二のレンズは、調整可能な拡大率を有する同一のレンズである。
5. 下記特徴を有する請求項１から４の何れか１項に記載のビューイング・モジュール：
   前記ポータブル・ビューイング・モジュール及び前記ポータブル・デジタル・カメラ・モジュールの内の少なくとも一つは、通信回路、及び前記カメラ・モジュールと他の電子的ユニットの間の無線通信を提供するためのアンテナを更に有している。
6. 下記特徴を有する請求項１から５の何れか１項に記載のビューイング・モジュール：
   前記ポータブル・カメラ・モジュールは、デジタル・カメラを有する携帯電話である。
7. 下記特徴を有する請求項１から６の何れか１項に記載のビューイング・モジュール：
   前記ビューイング・モジュールは、前記カメラ・モジュールのレンズの前に配置され、それにより、更なるズーム能力を提供するレンズを、更に有している。
8. 下記特徴を有する請求項１から７の何れか１項に記載のビューイング・モジュール：
   当該ビューイング・モジュールは、各接眼レンズに、それぞれ、光学的に着脱可能に接続される二つの更なるレンズを更に有し、
   これらの更なるレンズは、第三の予め定められた拡大率を有し、且つ、シーンの全体図を提供するように構成されている。
9. 下記特徴を有する請求項８に記載のビューイング・モジュール：
   前記コントロール・ユニットは、更に、前記接眼レンズにより提供される図を、前記カメラ・モジュールにより提供される画像と、更なるレンズにより提供されるシーンの全体図との間で、切り換えるように構成されている。
10. 請求項１から９に記載のビューイング・モジュールと；
    カメラ機能を有する携帯電話と；
    を有するビューイング・システム。
11. 光学的システムであって、
    − シーンの第一の図を捉えるように構成されたポータブル・デジタル・カメラ・モジュールと；
    − 請求項１から１０に記載のポータブル・ビューイング・モジュールと；
    を有し、
    シーンの第二の図を捉えるための手段を、更に有し、
    当該光学的システムは、
    一端で接眼レンズの内の少なくとも一つに着脱可能に接続され、第二の端で前記ポータブル・デジタル・カメラ・モジュールに着脱可能に接続された、第一の管状部材と；
    一端で少なくとも一つ接眼レンズに着脱可能に接続され、第二の端で前記ポータブル・ビューイング・モジュールに着脱可能に接続された、第二の管状部材と；
    を更に有し、
    それにより、当該光学的システムのユーザーが、シーンの第一の図及び第二の図の両方を見ることを可能にすること、
    を特徴する光学的システム。
12. 下記特徴を有する請求項１１に記載の光学的システム：
    前記ポータブル・ビューイング・モジュールは、シーンの直接図を提供するための望遠鏡モジュールを有し、
    前記ポータブル・カメラ・モジュールは、画像センサーを使用して捉えられたシーンのデジタル画像を表示するための表示装置を有し、
    第二の管状部材は、その第二の端部で望遠鏡モジュールに接続され、第一の管状部材は、その第二の端部で表示装置に接続されている。
13. 下記特徴を有する請求項１１または１２に記載の光学的システム：
    第一と第二の二つの管状部材の中心軸（Ｃ１，Ｃ２）の間の角度は、少なくとも１０度である。
14. 下記特徴を有する請求項１１から１３のいずれか１項に記載の光学的システム：
    前記コントロール・ユニットは、前記表示装置の入り切りをするように構成されている。
15. 下記特徴を有する請求項１１から１４のいずれか１項に記載の光学的システム：
    前記画像センサーは、ＣＣＤセンサーまたはＣＭＯＳセンサーの内の少なくとも一つである。
16. 下記特徴を有する請求項１１から１５のいずれか１項に記載の光学的システム：
    前記画像センサーの前に配置され、それによりズーム能力を提供するレンズを、更に有している。

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