JP2010538320A - 偏光物品およびその製造方法 - Google Patents

偏光物品およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010538320A
JP2010538320A JP2010522927A JP2010522927A JP2010538320A JP 2010538320 A JP2010538320 A JP 2010538320A JP 2010522927 A JP2010522927 A JP 2010522927A JP 2010522927 A JP2010522927 A JP 2010522927A JP 2010538320 A JP2010538320 A JP 2010538320A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dna
polarizing
substrate
polymer
nanorods
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010522927A
Other languages
English (en)
Inventor
エム オマリー,ショーン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Corning Inc
Original Assignee
Corning Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Corning Inc filed Critical Corning Inc
Publication of JP2010538320A publication Critical patent/JP2010538320A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • G02B5/3058Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state comprising electrically conductive elements, e.g. wire grids, conductive particles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C14/00Glass compositions containing a non-glass component, e.g. compositions containing fibres, filaments, whiskers, platelets, or the like, dispersed in a glass matrix
    • C03C14/002Glass compositions containing a non-glass component, e.g. compositions containing fibres, filaments, whiskers, platelets, or the like, dispersed in a glass matrix the non-glass component being in the form of fibres, filaments, yarns, felts or woven material
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • G02B5/3075Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state for use in the UV
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2214/00Nature of the non-vitreous component
    • C03C2214/08Metals

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Abstract

規定された化学組成およびサイズを有するDNAなどのポリマーを用いて、表面の規定された組成特性および/またはサイズ、ならびに形状特性を有する光学活性な有機染料または金属ナノ粒子などの偏光種の配列を鋳型化し、薄膜偏光器を製造する方法;金属ナノロッドを基板表面または基板内部に整列し、偏光器を作製する方法;および作製された偏光器。本発明の方法を用いることにより、重層化した偏光構造を作り出すことができる。

Description

関連出願の相互参照
本願は、参照することにより本明細書に取り込まれる、2007年8月30日出願の米国特許出願第11/897,899号の優先権の利益を主張する。
本発明は偏光物品およびその製造方法に関する。特に、本発明は基板上または基板内に規則正しく分散させた偏光種を含む偏光物品、および、有機鋳型材料または金属ナノロッドを使用することによりこれら偏光物品を作製する方法に関する。本発明は、例えば、幅広い波長において所望の偏光特性を有する、偏光器の作製に有用である。
偏光器は、電磁波(例えば光)の非偏光、または混合偏光の光線を、単一の偏光状態(通常は、単一の直線偏光)の光線に転換する装置である。偏光器は、多くの光学技術および器具に用いられ、偏光フィルタは写真撮影および液晶ディスプレイ技術の用途に有用である。
概念が最も単純な偏光器はワイヤグリッド偏光器であり、入射線に対して垂直な平面に配置された、精細な平行の金属ワイヤの規則的配列構造からなる。ワイヤに対して平行に整列した電場成分を有する電磁波は、ワイヤの長手方向に沿って電子の動きを誘発する。電子は自由に動くことから、偏光器は、光を反射するときの金属の表面と同じような挙動をする;一部のエネルギーはワイヤにおけるジュール加熱のせいで失われ、残りの波は入射線に沿って後方反射する。
ワイヤに対して垂直な電場を伴う波では、電子は、各ワイヤの幅方向には極端に遠くまで移動することはできず、したがって、エネルギーの損失または反射はほとんどなく、入射波は格子を通って移動することができる。ワイヤに対して平行な電場成分は吸収または反射されることから、伝送波は純粋にワイヤに対して垂直な方向の電場を有し、直線的に偏光する。端的に言えば、ある方向に移動する光のみが偏光器を通過し、残りの光は吸収または反射される。
実用では、ワイヤ間の分離距離は放射線の波長未満でなくてはならず、ワイヤの幅はこの距離のごく一部であるべきである。これは、マイクロ波、ならびに遠赤外および中赤外の光線にのみ、ワイヤグリッド偏光器が使用されることを意味する。高度なリソグラフィー技術を用いて可視光を偏光させて、非常に間隔が密な金属格子を作ることができる。偏光度は、波長および入射角にはほとんど依存しないことから、それらは投影などの広帯域用途に用いられる。
ある結晶は、結晶光学によって説明される効果に起因して、二色性、すなわち特定の方向に偏光した光の優先的な吸収を示す。したがって、それらは偏光器として使用することができる。この種の結晶で最もよく知られているのはトルマリンである。しかしながら、二色性効果が非常に波長依存性であり、結晶が着色して見えることから、この結晶は偏光器として用いられることはほとんどない。
ポラロイドカメラのフィルムは、その原型は、多くの微小なヘラパタイトの結晶の配列であった。その後のH−シート型は、いくぶんワイヤグリッド偏光器に似ている。それはヨウ素ドーピングを用いて、ポリビニル・アルコール(PVA)プラスチックから作られる。製造の間のシートの伸展により、PVA鎖が特定の一方向に整列することを確保する。ヨウ素ドーパントに由来する電子は鎖に沿って移動することが可能であり、鎖に平行に偏光した光がシートに吸着され、鎖に垂直に偏光した光が伝達されることを確実にする。ポラロイドカメラの耐久性および実用性の理由から、それは、例えばサングラス、写真撮影用フィルタ、および液晶ディスプレイなどの用途における、最も一般的なタイプの偏光器となる。それはまた、他のタイプの偏光器よりもかなり安価である。
重要な最新のタイプの吸収性の偏光器は、ガラスに埋め込まれた細長い銀のナノ粒子でできている。これらの偏光器はさらに耐久力があり、正確に偏光させた光の吸収が低く、ポラロイドカメラフィルムよりもはるかに良好に光を偏光させることができる。これらのガラス偏光器は光ファイバー通信に幅広く使用されている。このタイプで最もよく知られている偏光器は、Corning Incorporated社(米国ニューヨーク州コーニング所在)製造のPolarcor(登録商標)である。
青色およびUVの偏光器を製造する現行法は、典型的には高分解能リソグラフィーを使用する。それらは高価な装置および厳格な工程管理を必要とする。したがって、青色およびUVの波長領域の品質を満たす、手ごろな価格の偏光器、ならびにこれらの偏光器を作製するための別の方法が依然として必要とされている。
本発明の第1の態様によれば、
(A)基板と、
(B)基板の表面上の規則構造と、
を有してなる偏光物品が提供され、ここで前記規則構造は、
(B1)規定された組成、鎖長、および鎖立体配置を有する、整列鋳型ポリマーと、
(B2)空間特異的な方法で前記鋳型ポリマーに装着させた偏光種と、
を有してなる。
本発明の第1の態様にかかる偏光物品の特定の実施の形態では、鋳型ポリマーは、ポリ核酸、ポリアニリン、セルロース、および相溶性混合物、ならびにそれらの組合せから選択される。
本発明の第1の態様にかかる偏光物品の特定の実施の形態では、偏光種は有機偏光染料である。
本発明の第1の態様にかかる偏光物品の特定の実施の形態では、偏光種は元素金属である。特定の実施の形態では、元素金属は、Al、Ag、Au、Cu、Cr、Fe、Ni、Mo、W、Re、Os、Ir、Pt、Pd、Rh、Ru、および相溶性混合物、ならびにそれらの組合せから選択される。
本発明の第1の態様にかかる偏光物品の特定の実施の形態では、元素金属は、少なくとも3:1の長さ/幅の縦横比、および2nmよりも大きい幅を有するナノロッドの形態で存在する。
本発明の第1の態様にかかる偏光物品の特定の実施の形態では、偏光物品は、さらに、
(C)前記規則構造を被覆する保護層
を備えている。
保護層(C)を含む、本発明の第1の態様にかかる偏光物品の特定の実施の形態では、保護層は、低溶融無機ガラスおよびポリマー層、ならびにそれらの組合せから選択される。
本発明の第2の態様は、
(a)基板と、
(b)少なくとも3:1の長さ/幅の縦横比、および2nmよりも大きい幅を有する、複数の整列元素金属ナノロッドで実質的に構成される基板表面上の規則構造と、
を有してなる偏光物品である。
本発明の第2の態様にかかる偏光物品の特定の実施の形態では、元素金属ナノロッドは、Al、Ag、Au、Cu、Cr、Fe、Ni、Mo、W、Re、Os、Ir、Pt、Pd、Rh、Ru、および相溶性混合物、ならびにそれらの組合せのナノロッドから選択される。
本発明の第2の態様にかかる偏光物品の特定の実施の形態では、偏光物品は、さらに、
(c)前記規則構造を被覆する保護層
を有してなる。
上記保護層(c)を有してなる、本発明の第2の態様にかかる偏光物品の特定の実施の形態では、保護層は低溶融無機ガラスおよびポリマー層から選択される。
本発明の第3の態様は、
(A)基板と、
(B)偏光機能を提供する、前記基板に分散させた、少なくとも3:1の長さ/幅の縦横比、および2nmよりも大きい幅を有する、複数の整列元素金属ナノロッドと、
を有してなる偏光物品である。
本発明の第3の態様にかかる偏光物品の特定の実施の形態では、元素金属ナノロッドは、Al、Ag、Au、Cu、Cr、Fe、Ni、Mo、W、Re、Os、Ir、Pt、Pd、Rh、Ru、および相溶性混合物、ならびにそれらの組合せのナノロッドから選択される。
本発明の第4の態様は、基板および前記基板表面に偏光種の規則構造を有してなる、偏光物品の作製方法であって、
(I)規定された組成、鎖長、および鎖立体配置を有する鋳型ポリマーを提供し、
(II)偏光種を前記鋳型ポリマーに空間特異的な方法で装着し、
(III)前記鋳型ポリマーを前記基板の表面と接触させて、前記表面上の前記鋳型ポリマーの鎖を整列させる、
各工程を有してなる。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、本方法は、工程(II)および(III)の後に次の工程(IV):
(IV)前記偏光種を保護層で被覆する
工程をさらに有してなる。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(II)は工程(III)に先行する。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(III)は工程(II)に先行する。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、鋳型ポリマーは骨格(scaffold)構造を有する。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、鋳型ポリマーは、ポリ核酸、ポリアニリン、セルロース、および相溶性混合物、ならびにそれらの組合せから選択される。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(I)は、
(IA)化学的断片化、機械的断片化またはクロマトグラフィーにより、鋳型ポリマーのサイズ分布を調節する
工程を含む。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、偏光種は有機偏光染料である。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、偏光種は金属である。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、偏光種は、Al、Ag、Au、Cu、Cr、Fe、Ni、Mo、W、Re、Os、Ir、Pt、Pd、Rh、Ru、およびそれらの組合せから選択される金属である。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(II)は、
(II−1)複数の金属イオンを鋳型ポリマーと接触させ、
(II−2)前記鋳型ポリマーの鎖上の複数の位置において、前記金属イオンを前記鋳型ポリマーに結合し、
(II−3)前記金属イオンを元素金属へと還元する
各工程を含む。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(II)は、
(IIA)鋳型ポリマーと反応する機能部位を含むイオン結合剤(ion-associating agent)を提供し、
(IIB)鋳型ポリマーの鎖上の複数の位置において、前記鋳型ポリマーを、イオン結合剤の複数の機能部位に結合し、
(IIC)複数の金属イオンを、鋳型ポリマーと結合したイオン結合剤に結合して金属錯体を形成し、
(IID)前記金属イオンを元素金属へと還元する、
各工程を含む。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(II)は、
(IIa)(i)金属イオンと、(ii)鋳型ポリマーと反応する機能部位を含むイオン結合剤と、を含む複合体を提供し、
(IIb)前記鋳型ポリマーの鎖上の複数の位置において、前記鋳型ポリマーを、前記イオン結合剤の複数の機能部位と結合し、
(IIc)前記金属イオンを元素金属へと還元する、
各工程を含む。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(III)は、
(IIIA)プローブからのエレクトロスピニングによって、鋳型ポリマーのナノファイバーを形成し、
(IIIB)基板の表面上に前記ナノファイバーを沈着させて、その整列構造を形成する、
各工程を含む。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(II)は、さらに、
(II−4)前記元素金属のナノロッドを形成する、
工程を含む。
本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、次の工程(IIIa)が、工程(II)および(III)の後に行われる:
(IIIa)前記鋳型ポリマーを前記基板表面から除去し、前記表面上の偏光種として、整列金属を残す。
工程(IIIa)を含む、本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(IIIa)は、前記鋳型ポリマーを、不活性雰囲気または還元性雰囲気に供して焼成することを含む。
工程(IIIa)を含む、本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(IIIa)は、前記鋳型ポリマーを還元性雰囲気に供して焼成する工程を含み、それによって、前記鋳型ポリマーは実質的に除去され、鋳型ポリマーに関係する金属イオンは、存在する場合には、元素状態へと還元される。
上記工程(IV)を含む、本発明の第4の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(IV)において、前記保護層は、ポリマー層、低溶融無機ガラス層、スピンオンガラス材料、およびそれらの組合せから選択される。
本発明の第5の態様は、基板、および前記基板の表面に偏光種の規則構造を備えた、偏光物品を作製する方法であって、
(i)元素金属の複数のナノロッドを提供し、
(ii)前記ナノロッドを前記基板の表面上に装着し、それらを空間特異的な方法で整列させて、前記整列ナノロッドが、対象とする波長において偏光特性を提供できるようにする、
各工程を有してなる方法に関する。
本発明の第5の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、本方法は、工程(ii)の後に、次の工程(iii):
(iii)前記ナノロッドを保護層で被覆する、
工程をさらに有してなる。
上記工程(iii)を含む、本発明の第5の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(iii)において、前記保護層は、ポリマー層、低溶融無機ガラス層、スピンオンガラス層、およびそれらの組合せから選択される。
本発明の第5の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、ナノロッドは、少なくとも3の長さ/幅の縦横比を有する。
本発明の第5の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、ナノロッドは2nm〜500nmの幅を有する。
本発明の第6の態様は、偏光物品の作製方法であって、
(1)元素金属の複数のナノロッドを提供し、
(2)前記ナノロッドをガラス材料のバッチ混合物と混合し、
(3)工程(2)から得られた材料を加熱して、その中に分散したナノロッドを有する連続的なガラス材料を形成し、
(4)工程(3)から得られた前記ガラスを延伸させて、前記ナノロッドを前記ガラスのバルクの内部に整列させる、
各工程を有してなる方法に関する。
本発明の第6の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(1)は、ポリマーの鋳型化;ミセル系界面活性剤の自己集合;調節したナノ粒子の自己集合;電気分解;およびそれらの組合せから選択される方法によって、複数のナノロッドを提供することを含む。
本発明の第6の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(2)において、前記バッチ混合物は、工程(3)の間の金属ナノロッドの酸化を抑制する能力のある還元剤を含む。
本発明の第6の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(1)において、提供される前記ナノロッドは、偏光効果が所望される対象波長において、光学活性な組成および寸法を有する。
本発明の第6の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(2)、(3)、(4)およびその後の工程の少なくとも1つにおいて、前記ナノロッドが、偏光効果が所望される対象波長において、光学活性な状態に転換される。
本発明の第6の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、本方法は、工程(4)の後に、さらに次の工程(5):
(5)前記ナノロッドを保護層で被覆する
工程を含む。
本発明の第6の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、工程(5)において、前記保護層は、ポリマー層、低溶融無機ガラス層、およびそれらの組合せから選択される。
本発明の第6の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、前記ナノロッドは、少なくとも3の長さ/幅の縦横比を有する。
本発明の第6の態様にかかる方法の特定の実施の形態では、前記ナノロッドは、2nm〜500nmの幅を有する。
本発明の1つ以上の実施の形態は、次の利点の1つ以上を有する。(1)特定の調節可能な化学的特性および、サイズおよび形状の特性を有する構造を調製するための周知の手段が利用可能なポリマー鋳型、特にDNAの使用は、他の手段によっては容易に入手できない、明確な縦横比の有機および無機の鋳型化材料を提供することができる。(2)一連の偏光特性を有する広範囲の金属および光学活性な有機構造は、DNAの鋳型と連結することができ(associable)、一連の偏光波長を可能にする。(3)表面上の鋳型化した材料の密度は、希釈または多層的な方法によって調節可能である。(4)鋳型化材料は、ガラスにおける被覆化の前に、多くの手段によって表面に容易に整列させることができる。これは、ガラスの引き伸ばし(drawing)によって金属粒子の整列を被覆化後に行う現行法とは対照的に、さらに効率的な粒子の整列(およびさらに効率的な偏光)をもたらす。(5)被覆は、加熱および光化学的および化学的損傷などの環境応力に対して安定な、ナノ鋳型化した、光学的に修飾した表面を作製することができる。(6)鋳型化/被覆化方法を使用して偏光フィルムを順次取り付けることによって、追加のおよび/または複合の光学的性質を有する構造を調製してもよい。これらは、交差偏光器および負の屈折率の材料、またはフィルタと交差偏光器の組合せなどの光学的性質の複合混合を含みうる。(7)「Polarcor」製品は、現在、スペクトルの選択が限定されうる、銀または銅の金属粒子のいずれかを使用している。一連の金属に由来する、一連の縦横比を有するナノ粒子の生産を促進することによって、本発明の方法は、スペクトルの選択範囲、特に、現実的な解決策がここしばらく模索されてきた、青色領域を大幅に拡大する。
本発明のさらなる特徴および利点は下記の詳細な説明に記載され、一部には、説明から当業者に容易に明らかとなり、または明細書および添付の特許請求の範囲、並びに添付の図面に記載される本発明の実施によって認識されるであろう。
前述の概要および後述の詳細な説明は、単に本発明の典型であり、特許請求の範囲に示す本発明の性質および特徴を理解するための概観または骨組みを提供することが意図されているものと理解されたい。
添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に取り込まれて本明細書の一部を構成するものである。
本発明の実施の形態に従った偏光物品の構造の概略図。 本発明の別の実施の形態に従った偏光物品の構造の概略図。 ガラス表面に整列させたアルミニウム金属化した魚由来のDNAの顕微鏡画像。 DNAフィルムを作製するためのエレクトロスピニング法の概略図。 金属化したDNAでコーティングした基板上に低溶融ガラスを沈着するための装置の設定の概略図。
他に別記されない限り、本明細書および特許請求の範囲で用いられる特定の物理的性質についての材料、寸法、および数値の重量%を表すものなど、すべての数値は、すべての場合において、用語「約」によって修正されるものと理解されるべきである。また、本明細書および特許請求の範囲で用いられる正確な数値は、本発明の追加の実施の形態を形成するものと理解されるべきである。実施例に開示される数値の正確性を確保するように努めてきた。しかしながら、任意の測定した数値は、本質的に、それぞれの測定技術に見られる標準誤差に起因する、ある誤差を含みうる。
本発明の偏光物品は、カメラシステム、ディスプレイ装置、通信機器、光源、眼用レンズ、および窓の器具(fixture)などの任意の光学装置またはシステムにおける用途、またはそれらと共に用いる、偏光器でありうる。本発明の偏光物品は、用途に応じて、偏光機能を提供、すなわち、入射光を選択的にフィルタリングし、偏光した光を提供しうる。本発明の偏光物品は、直線偏光器、円偏光器、および交差偏光器でありうる。本発明の偏光物品は、IR、赤色スペクトル、完全可視スペクトル、青色スペクトル、またはUV波長の範囲など、単一の制限された波長範囲における偏光機能を提供しうる。本発明の偏光物品は、複数の非連続的な波長範囲において、偏光機能を提供しうる。それらの異なる波長範囲におけるフィルタ処理された光の偏光方向は、実質的に同一であっても、実質的に異なっていてもよい。本発明の技術を用いて、これらの種類のいずれか、またはすべての偏光物品を生産することができる。
本発明の偏光物品の対象とするカテゴリーは、吸収性の偏光器である。吸収性の偏光器の場合、本発明の偏光物品は、偏光効果が所望される、対象とする波長で伝達可能な基板を含むことが望ましく、偏光種を含む、および/または有する。基板は、任意の材料、望ましくは、無機ガラス材料(例えば、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、溶融石英またはシリカガラス、またはアルミノケイ酸塩ガラス)、ガラス−セラミック材料(透明なβ−クォーツ・ガラス−セラミック、またはZerodur(商標登録)など)、無機結晶材料(CaF2、MgF2、ZnTe、またはサファイア)、ポリマー(熱可塑性、熱硬化性、または液晶)、無機−有機複合材料、およびそれらの組合せおよび混合物などの固体材料でできていて構わない。
基板の表面および/または基板のバルクの内部の偏光種の規則的分布は、本発明の偏光物品に偏光機能を提供するために必要である。特定の実施の形態では、偏光種は実質的に平行な様式で整列し、本発明の偏光物品に偏光機能を与える。
本発明の偏光物品における偏光種は、有機または無機でありうる。有機偏光種の非限定的な例として、下記表Iのものが挙げられる。
Figure 2010538320
Figure 2010538320
本発明の偏光物品における無機偏光種は、限定はしないが、ヨウ素、ならびにAl、Ag、Au、Cu、Cr、Fe、Ni、Mo、W、Re、Os、Ir、Pt、Pd、Rh、Ru、それらの組合せおよび混合物などの元素金属が挙げられる。異なる金属を用いて、異なる波長範囲における偏光機能を提供することができる。複数の連続的または非連続的な波長範囲において偏光機能を有する交差偏光器および他の偏光器では、複数の金属が本発明の偏光物品に用いられうる。特定の実施の形態では、偏光種は、元素金属のナノロッドである。特定の実施の形態では、金属ナノロッドの長さ/幅の縦横比は少なくとも3であり、特定の実施の形態では少なくとも5であり、特定の他の実施の形態では少なくとも8であり、特定の他の実施の形態では少なくとも15であり、特定の他の実施の形態では少なくとも20である。特定の他の実施の形態では、金属ナノロッドの幅(直径)は、少なくとも2nmであり、特定の実施の形態では少なくとも5nmであり、特定の実施の形態では少なくとも10nmであり、特定の実施の形態では少なくとも50nmであり、特定の実施の形態では少なくとも50nmであり、特定の実施の形態では500nm未満である。
本発明の偏光物品にかかる特定の実施の形態では、1つ以上の偏光種は、実質的に基板の表面上にのみ、分散される。本発明の偏光物品の特定の他の実施の形態では、1つ以上の偏光種は、第1および第2の基板102および104の表面上または基板のバルク内の単一の偏光する薄層内にのみ実質的に分散する。特定の他の実施の形態では、1つ以上の偏光種は、基板の表面全体、または基板のバルク内の複数の薄層内に分散する。複数の偏光層は、偏光種が実質的に存在しない中間層のない、連続的な層構造を形成しうる。他の実施の形態では、複数の偏光層は、偏光種が実質的に存在しない1つ以上の中間層を含む、非連続的な層構造を形成しうる。
本発明の偏光物品にかかる特定の実施の形態では、偏光種は、保護層によって被覆されることが望ましい。保護層は、無機ガラス材料の層、有機および/または無機ポリマー材料の層、スピンオンガラス材料の層、ならびに相溶性混合物およびそれらの組合せを含みうる。保護層の主な機能は、偏光物品の耐用年数の間、偏光機能が所望のレベルを保持できるように、偏光種およびその構造を安定化させることである。典型的には、保護層は、偏光機能が所望される、対象波長範囲において、伝達可能であることが望ましい。
偏光種に加えて、本発明の偏光物品はさらに、偏光種が空間特異的な方法で取り付けられた、鋳型ポリマーを含みうる。
「空間特異的な」とは、鋳型ポリマー分子が適切に整列している場合に、そこに取り付けられた偏光種が所望の偏光機能を与えるような方法で、偏光種が鋳型ポリマーに取り付けられることを意味する。特定の実施の形態では、ポリマー上の偏光種の結合性(assosiation)は、ポリマー骨格および偏光剤の両方が一緒に整列する場合に同種の指向性の吸収、または入射光に対する反射率を許容する。ポリマー骨格上に位置する偏光種は所望の光学活性、%透過率、および偏光効率を得るのに十分な量であろう。ポリマーは、有機または無機であってよく、それ自体が固有の吸光度を有しうる。整列した場合に偏光種の必要のない、ポリマー自体のこの固有の吸光度は、所望の範囲の偏光波長活性を生じうる。偏光種は、ポリマー上における直接の結合性、化学的保持、または「シーディング・プロセス(seeding process)」を通じた成長によって、鋳型ポリマーに取り付けることができる。ポリマーおよび偏光種の組合せは、非固有の偏光種の光学活性(例えば吸光度)を獲得する。偏光種およびポリマー骨格の混合が表面またはマトリクス上に十分に整列された場合、それらは光の吸光度に対して「ベクトルの方向性」を提供する。すなわち、入射光は、実質的に、伝播の1つの軸に沿って吸収される。偏光種の非限定的な例として、金属、二色性の有機剤、およびヨウ素が挙げられる。
鋳型化とは、偏光種をポリマー鎖上に取り付ける方法のことをいう。ポリマー鎖、望ましくはその骨格構造は、所望の構造、サイズ分布、長さの持続性、および剛性のものである。「鋳型ポリマー」は、1つ以上のポリマーを含みうる。例えば、二本鎖DNA、または「二重鎖DNA」は、2つの分かれた単一のポリマー鎖からなる。しかしながら、三本鎖DNAも存在することが知られており、規定された構造の形成が可能である。鋳型化されたポリマー骨格は、追加の「鋳型化されていないポリマー」と組み合わせて、所望の光学活性を生じることも意図されている。例えば、鋳型ポリマーは、フィルム・キャスティングおよび加工技術のため、別のポリマーと組み合わせて差し支えない。当業者は、ポリ核酸は本明細書にモデル例として用いられているのであって、これらの原理が他のポリマー系にも適用可能であることを理解するであろう。
鋳型化したポリマー骨格上に偏光種を取り付ける方法としては、物理的力、化学的結合性、および/または化学的な結合形成が挙げられる。一部の例としては、限定はしないが、イオン結合形成、立体保持、化学的架橋、インターカレーション、水素結合、ファンデルワールス力、配列特異的ハイブリダイゼーション、化学的グラフト化、疎水性、静電気引力、およびそれらの任意の組合せが挙げられよう。一部の事例では、光偏光剤およびそれらの前駆体は、リガンドとみなされうる。リガンドは、共有結合、静電気的結合、またはインターカレーションによって、DNAと相互作用しうる。ポリ核酸は、光偏光剤との結合を有利に生じる、特定の構造的相互作用を有しうる。例えば、希土類イオンは、高い親和性を有する、DNAの負に帯電したリン酸骨格と結合しうる。臭化エチジウム、プロフラビン、ダウノマイシン、ドキソルビシンは、インターカレーション染料の例である。インターカレーターは、立体特異的結合性を通じてポリマー骨格上に位置し、二重鎖DNAの内部の塩基対の間に割り込むことができる。インターカレーターは、芳香族または多環式構造を伴った平面形状を有することが多い。
金属ナノ粒子は、二本鎖または一本鎖DNAと化学的結合を形成することができるように、化学的に機能することができる。金属に対するこれらの付着したDNA鎖の配列は、ポリ核酸の鋳型における相補配列のDNA鎖に関係するように作製することができる。さらには、金属イオンは、ポリマー骨格上に前駆体金属として鋳型化され、その後、還元されて、基底状態の金属を生じうる。DNAの塩基は、前駆体金属イオンが結合でき、その後に金属化できるように修飾することもできる。鋳型化から得られた金属構造はまた、それ自体がその後の金属化のための鋳型として用いられうることに留意することが重要である。言い換えれば、基底状態の金属ナノロッドは、コアシェル構造によく似た他の金属のその場(in situ)成長のための表面を提供することができる。
特定の実施の形態では、鋳型ポリマーは偏光種と共に、本発明の偏光物品の偏光規則構造を形成する。鋳型ポリマーは、規定された構造、鎖長、および鎖の立体配置を有することが望ましい。特定の実施の形態では、鋳型ポリマーは骨格構造を有することが望ましい。特定の実施の形態では、各鋳型ポリマー鎖は、単一の偏光種に取り付けられる。特定の他の実施の形態では、各鋳型ポリマー分子は、複数の偏光種に取り付けられる。特定の実施の形態では、各鋳型ポリマー分子は、単一の偏光分子に結合する。特定の他の実施の形態では、各鋳型ポリマー分子は、複数の偏光分子に結合する。規定された単位長さ、立体配置および組成を伴う高度の規則構造は、規定され、調節された構造、組成および立体配置を有する鋳型ポリマーから形成することができる。
鋳型ポリマーの非限定的な例としては、DNA(一本鎖、二本鎖、または三本鎖、合成または天然)およびRNAなどのポリ核酸;そこに取り付けられた追加の化学官能基を有するDNAおよびRNAなどの修飾ポリ核酸;セルロース(天然または合成);およびポリアニリンが挙げられる。二本鎖DNAのポリマー骨格構造上の一部の塩基対は、金属イオンと結合して金属錯体を形成する能力を有し、これらの塩基対を複数有する一本鎖DNAは、複数の金属イオンと結合することができることが知られている。特定の実施の形態では、鋳型ポリマーは、ポリマーの多分散性指数(PI)によって特徴付けられる狭い分子量分布を有することが非常に望ましい。鋳型ポリマーの多分散性指数(PI)は、鋳型ポリマーの分子のすべての、重量平均分子量:
Figure 2010538320
の、数平均分子量:
Figure 2010538320
に対する比:
Figure 2010538320
として定義される。
特定の実施の形態ではPI≦1.5である。特定の他の実施の形態ではPI≦1.2である。さらに特定の他の実施の形態ではPI≦1.1である。DNAの事例では、特定の実施の形態において、DNAは10〜1000塩基対(bp)の平均長を有することが望ましく、特定の実施の形態では20〜800塩基対、特定の他の実施の形態では20〜500塩基対、特定の他の実施の形態では50〜500塩基対、特定の他の実施の形態では100〜500塩基対である。特定の実施の形態では、本発明の偏光物品におけるDNAの鋳型ポリマーのすべての分子のすべての長さの標準偏差は、50塩基対以下であることが望ましく、特定の実施の形態では30塩基対以下、特定の他の実施の形態では20塩基対以下、特定の他の実施の形態では10塩基対以下である。典型的には、高い偏光性能を有する物品を得るためには、鋳型ポリマーおよび偏光種の高度の規則構造が望ましい。鋳型ポリマーの鎖長がより均一になると、偏光物品における偏光種の分散がより規則正しくなり、したがって、良好な光−偏光性能をもたらすことができる。本発明の方法のさまざまな態様の説明において下記に詳述するように、DNAなどの鋳型ポリマーの密な分子量分布をもたらすために、さまざまな試みを利用することができる。
したがって、上に概略的に記載したように、本発明の第1の態様を構成する、本発明のある種類の偏光物品は、
(A)基板と、
(B)前記基板の表面上の規則構造と、
を有してなり、前記規則構造が、
(B1)規定された組成、鎖長、および鎖立体配置を有する、整列した鋳型ポリマーと、
(B2)空間特異的な方法で前記鋳型ポリマーに装着させた偏光種と、
を備えている。
本発明の第2の態様を構成する、本発明の別の種類の偏光物品は、
(a)基板と、
(b)少なくとも3:1の長さ/幅の縦横比、および2nmよりも大きい幅を有する、複数の整列元素金属ナノロッドで実質的に構成される基板の表面上の規則構造と、
を有してなる。
本発明の第3の態様を構成する、本発明のさらに別の種類の偏光物品は、
(A)基板と、
(B)前記偏光機能を提供する、前記基板全体に分散した、少なくとも3:1の長さ/幅の縦横比および2nmよりも大きい幅を有する、複数の整列させた元素金属ナノロッドと、
を有してなる。
異なる種類の本発明の偏光物品は、上に概要を記載し、下に詳述する、本発明の方法の1つ以上の実施の形態によって調製されうる。図1および2は、本発明の偏光物品の2つの実施の形態の構造を概略的に示している。図1に示すように、偏光器101は、基板103と、基板103の表面上に偏光種の規則構造(実質的に互いに平行に整列した複数の金属ナノロッドなど)を有してなる偏光層103とを備えている。偏光層105上の一番上の保護層107もまた示されている。図2は、基板のバルク(および基板の表面203に近接した領域)全体に分散させた複数の偏光種205(実質的に互いに平行に整列した複数の金属ナノロッドなど)を含む基板203を備えた、偏光器201を示している。
本発明の第4の態様を構成する本発明の方法の1つのカテゴリーは、基板、および、基板の表面に偏光種の規則構造を備えた偏光物品を生産することができる。これらの方法は、
(I)規定された組成、鎖長、および鎖の立体配置を有する鋳型ポリマーを提供し、
(II)偏光種を前記鋳型ポリマーに空間特異的な方法で装着し、
(III)前記鋳型ポリマーを基板の表面と接触させて、前記表面上の前記鋳型ポリマーの鎖を整列させる、
各工程を有してなる。
鋳型ポリマーおよび偏光種については、本発明の偏光物品に関連して先に説明した。上に示しように、鋳型ポリマーは特定の範囲の鎖長分布、組成、および立体配置を有しうる。特定の実施の形態では、鋳型ポリマーは、これらの態様の1つまたはすべてにおいて、比較的狭い範囲の分子分布を有することが好ましい。これらの分布は、上記のように、とりわけ、多分散性指数によって特徴付けることができる。さまざまな化学的および物理的試みを使用して、鋳型ポリマーの組成、鎖のサイズ、および立体配置分布を調節することができる。例えば、超音波処理、酵素加水分解、およびHPLC(高圧液体クロマトグラフィー)などのクロマトグラフィーなど、物理的および化学的断片化を用いて、所定の範囲の鎖長分布、平均鎖長および立体配置を有するDNAなどの鋳型ポリマー材料を提供することができる。
工程(II)に関しては、本発明の偏光物品の説明に関連して先に示すように、鋳型ポリマー分子への偏光種の添加は、物理的親和、および/または、偏光種と鋳型ポリマーの分子の間にイオン結合、共有結合、および/または水素結合をもたらす偏光種との化学反応によって達成することができる。偏光種、またはそれらの前駆体は、その分子構造上に、鋳型ポリマーの鎖と反応する1つ以上の機能部位を有しうる。したがって、適切な物理的および化学的条件下で偏光種を鋳型ポリマーと接触させることは(例えば、偏光種またはそれらの前駆体の溶液または分散液と、鋳型ポリマーの溶液または分散液との混合による)、それらの間の結合の形成、および鋳型ポリマー鎖への偏光種の付加につながりうる。上記の本発明の偏光物品に関連して示すように、偏光種および/またはそれらの前駆体と鋳型ポリマーとのこれらの結合は、各鋳型ポリマーの分子の鎖の一方の端で生じるか、または有利には、各鋳型ポリマーの分子の鎖の複数の部位で生じうる。
鋳型ポリマーへの偏光種の付加は、鋳型ポリマーが基板の表面に接触する前または後で生じうる。よって、特定の実施の形態では、工程(II)は、工程(III)に先行しうる。他の実施の形態では、工程(III)は、工程(II)に先行しうる。
金属が本発明の偏光物品の偏光種であることが望ましい場合には、これらの偏光物品を作製するための本方法の特定の実施の形態では、鋳型ポリマーの鎖が、金属イオンと直接結合する能力のある活性部位を含む場合には、金属を鋳型ポリマーに直接結合するため、金属イオンを含む金属の前駆体化合物を用いて、鋳型ポリマーに接触することが望ましい。鋳型ポリマーが、金属イオンと直接結合する能力のある活性部位を有しない場合には、金属イオンを鋳型ポリマー鎖に付着させる前に、鋳型ポリマーと結合する能力のある機能部位を有するイオン結合剤(ion-associating agent)を鋳型ポリマーにさらにグラフトして差し支えない。あるいは、金属イオンは、最初にイオン結合剤(ion-associating agent)と結合して金属錯体を形成し、その後に錯体を鋳型ポリマーの鎖上にグラフトさせる。特定の実施の形態では、金属の前駆体化合物は、鋳型ポリマーの鎖と結合することができる金属イオンを含む。鋳型ポリマーと結合する際に、金属イオンはさらに、金属状態に還元される、還元条件に供される。還元された金属は、集合して、偏光機能についての所望の立体配置および寸法を有する金属ナノロッドおよび/またはナノワイヤを形成しうる。
基板の表面への鋳型ポリマーの接触は、スピンコーティング、ディップコーティング、フローコーティング、およびブラシコーティングなどのさまざまな手段によって達成することができる。あるいは鋳型ポリマーを、とりわけエレクトロスピニング法で繊維へと紡績し、その後、基板の表面に沈着させ、整列した所望の規則構造を形成し、最終製品に所望の偏光機能を提供して差し支えない。
最終的な偏光物品の所望の性能に悪影響を与えない場合には、鋳型ポリマーは、最終製品に保持されて構わない。しかしながら、特定の実施の形態では、規則正しい偏光構造に取り入れられた鋳型ポリマーおよび/または他の有機材料は、最終製品が形成される前に除去されることが望ましい。これらの実施の形態では、鋳型ポリマーは、有利には、とりわけ、不活性または還元性雰囲気での焼成などの高温処理によって除去することができる。金属イオンを金属へと還元することができること、および/または還元される前に元素金属が酸化されるのを防ぐことから、元素金属が最終製品における所望の偏光種である場合、H2含有雰囲気などの還元性雰囲気での焼成は特に有利である。
あるいは、本発明の偏光物品は、予備形成された金属ナノロッドを基板の表面上に沈着し、付加し、整列することにより、または基板のバルク内に予備形成された金属ナノロッドを形成することにより、作製されうる。金属ナノロッドを作製するためのさまざまな試みが知られている。試みの1つは、本発明の第4の態様に関して先に記載されるように、鋳型ポリマーの使用に関する。単独で、またはポリマーの鋳型化と組み合わせて使用することができる、他の試みの非限定的な例としては、ミセル系界面活性剤の自己集合;調節したナノ粒子の自己集合;電気分解;およびそれらの組合せが挙げられる。
ナノロッドについての説明は、偏光物品に関して先に与えられている。ナノロッドをガラス基板のバルクへと形成することに関しては、次の工程:
(1)元素金属の複数のナノロッドを提供し、
(2)前記ナノロッドをガラス材料のバッチ混合物と混合し、
(3)工程(2)から得られた材料を加熱して、分散したナノロッドを有する連続的なガラス材料を形成し、
(4)工程(3)から得られた前記ガラスを延伸させて、前記ナノロッドを前記ガラスのバルクの内部に整列させる、
各工程を有してなる方法が意図されている。
金属ナノロッドの合成には、多くの方法および戦略が存在する。特に、多孔質の無機基板内での成長、ポリカーボネート膜、ポリマー、バイオポリマー、電気化学的および界面活性剤系の方法など、多くの湿式化学技術が報告されている。特によく知られた界面活性剤系の方法は、種子介在性の成長技術である。この技術のさらに最新の改良は、2段階合成を必要とする。さらには、種子介在性の成長技術の表面に基づいた改良についても報告されている。ごく最近では、金属ナノロッドのサイズおよび縦横比のある程度の調節を提供する、2種類の溶媒/界面活性剤システムが報告された。典型的には、界面活性剤はキャップ化剤として作用して、還元過程の間に形成される金属の寸法を調節する。これらの界面活性剤に基づいた合成方法を、テルピリジンまたはポルフィリン構造など、金属イオンで組織された有機金属剤と組み合わせてもよい。湿式化学に加えて、多くの気相合成技術についても報告されている。Primet Precision Materials Inc.は、高温の流体相の遠心力装置を用いて金属ナノロッドを作ることについて記載している。国際公開第2007081876号パンフレットは、ナノテクスチャの刷り込み表面をナノ粒子の合成の鋳型として使用することについて記載している。調節されたナノロッド合成について、期待される湿式化学ではない他の技術としては、ディップペン・ナノリソグラフィ、分子線エピタキシー、傾斜角気相蒸着および気相における燃焼が挙げられる。
ナノロッドのポリマー系の合成が報告されている。ポリエチレン・テレフタレート(PET)のフィルム上の銀の沈着が報告されている。自己ドープ型ポリアニリン(SPANI)を用いた金属ナノロッドの作製についても報告されている。
ナノロッドのバイオポリマー合成の場合には、典型的には、ポリ核酸は、構造およびサイズ分布について最大の調節を提供する。ポリ核酸の金属化についても、幾つか記載されている。テルピリジンの金属イオン塩を、DNA骨格に沿ってDNA塩基対と結合するインターカレーション剤として使用し、金属の種子の成長を生じることについても記載されている。他の技術では、ナノ球形の金属を官能化して、一本鎖のDNAの化学的付加を可能にし、次いで相補的DNAと結合する。さらに別の事例では、DNA塩基は、金属イオンの保持が可能なように修飾され、その後に基底状態の金属へと還元される。
ナノロッドを作製するための工程段階を調節することによって、このバッチ溶融工程に使用する前に、光学活性なナノロッドを直接作成することができる。特定の実施の形態では、工程(2)では、バッチ混合物は、工程(3)の間に金属ナノロッドの酸化を抑制する能力のある還元剤を含むことが望ましい。他の実施の形態では、工程(2)、(3)、(4)およびその後の工程の少なくとも1つにおいて、ナノロッドが、偏光効果が所望される対象波長において、光学活性な状態に転換されることが望ましいであろう。
多くの用途では、偏光種は、低溶融ガラス層、ポリマー層、スピンオンガラス層、およびそれらの適合する組合せおよび混合物など、保護層によってさらに被覆化されることが望ましい。これらの被覆化する保護層は、とりわけ、化学的蒸着、スプレーコーティング、スパッタリング、フローコーティング、およびスピンコーティングによって形成することができる。
次に、DNAの鋳型化を取る本発明を、非限定的な例としてさらに例証する。
薄膜DNAの鋳型化にとって好ましい表面はガラスであり、さらにはプラスチックなどの他の基板も同様に可能でありうる。偏光器については、設計について、3つの主な形態:(1)表面上に明確な縦横比のDNAを備えた金属の整列;(2)明確な縦横比のDNA上の光学活性な有機物の整列;および(3)光学活性を可能にする内部ストランド間隔を有するDNA上での金属化した、または光学活性な有機物の長い金属ストランドの形成が存在する。DNAなどのポリマー構造は、表面に整列または配向し、光を光学的に操作する能力のある有機または金属構造のいずれかを保持または鋳型化するために使用される。DNAなどの核酸は、目下、表面に所望の縦横比および整列の両方をもたらすことができる、最も多目的なポリマー構造の1つであることから、好ましい実施の形態として選択される。規定された長さのDNAをもたらし、表面にDNAを整列し、DNAを金属化する、特定の方法が本明細書に記載される。明確な縦横比のこれらの整列したナノメートル規模の構造を、その後、安定化した低溶融ガラスなどの保護層で被覆化することができる。金属化または光学活性な有機染料で鋳型に関係させる方法は、自己集合の性質によるものであり、製造は動力学的に制限されない。DNAは、予備的に金属化するか、または整列前に吸収種に予備的に結合させることができる。本方法を順次繰り返して、被覆化された多層構造を提供してもよい。多層は、多色偏光器または交差偏光器、またはフィルタと交差偏光器などの組合せなど、追加の光学的性質を与えうる。本明細書では、本方法を薄膜偏光器の製作に有用にする特定の加工技術について記載する。
DNAは、さまざまな起源から得ることができる多目的な鋳型である。DNAは、化学的および光化学的に合成、酵素的に合成、および生物源から抽出することができる。DNAの汎用性は、文献の研究によって裏付けることができ、ここでDNAは適合可能な既知の構造を有する。DNAは凝集してトロイド状、管状および球状になりうる。DNAは、他の分子と相互作用することができ、結果的に凝集をもたらし、圧縮構造またはらせん形のフィラメント状の構造に凝縮される。配列を用いて、その形状を大幅に調節することもできる。それは、現在、電子リソグラフィーをはるかに下回る調節レベルである。DNAは、酵素的または化学的合成技術のいずれかを通じて合成されうる。DNAはまた、調節された断片構造へと消化させてもよい。DNAはまた、修飾構造へと結合、組換え、および発展させることができる。これらすべての理由で、DNAは表面を修飾する科学者に強力な薄膜ツールを提供する。
DNAは、ばらばらの(discrete)長さのバルクで作ることができる。ばらばらの長さのDNAは、吸収部位、またはその場(in situ)金属化を用いて、整列および鋳型化することができる。表面上の整列させたDNAは、260nmの範囲において、直線の二色性を示すことが分かっている。260nmの吸光度はDNAに固有のものである。よって、固有のヌクレオチドの吸光度を単独で有する整列したDNAは、限られたUV範囲においてのみ、薄膜偏光器として使用することができる。これらの構造上の吸収部位の結合は、指向性の偏光を提供する能力があることが予想される。あるいは、プラズモン共鳴金属を用いて、偏光特性を生じさせてもよい。可視偏光は、さらに、整列したDNAの薄膜を使用することにより、吸収種またはプラズモン発生種を含むように作られた、調整した範囲の波長にわたって達成されて差し支えない。表面におけるDNAの整列のための特定の方法は、本明細書に記載されている。幾つかの手段が存在し、それによってDNAは吸収種またはプラズモン発生種のいずれかを含むように誘導体化することができる。DNAは、多くの手段によって、その場で(in situ)金属化されうる。DNA構造は、金属ナノ粒子に最適の縦横比をもたらすことが望ましい、特定のナノメートル規模の長さを提供する。吸収種で官能化された、または金属化されたDNAは、低溶融ガラスコーティングを用いた被覆化、または、光重合などの技術によって施用されるポリマーの被覆化を通じて、光学的および熱的に安定化されうる。被覆化の後、交差偏光器および3次元偏光器(ホログラフィックの偏光器)などの複数の新規の光学的性質を有する構造を与えるために、整列した薄いDNAフィルムの多層化を行って差し支えない。
さまざまな工程の詳細について下記に記す:
1.規定された形状およびサイズ(すなわち長さおよび配置)のDNA鋳型の調製
DNA構造は、直線、回転楕円体、または十字形などの2Dおよび3D構造を含む、任意の設計された形状でありうる。DNAの長さは、ばらばらの単一のサイズであってよく、あるいは、整列した、または配向した薄膜へと加工する際に、可視偏光の一般的性質を提供する分布であって差し支えない。核酸の非限定的なサイズ調節技術としては、クロマトグラフィー(すなわち、HPLC/FPLC)、電気泳動、遠心分離、超遠心分離、マイクロフルイディクス、制限消化、沈降、磁気ビーズ抽出、超音波処理、PCRおよび他の増幅技術を用いたプライマー鋳型選択がある。
これらの寸法を有する金属構造では、可視偏光器に必要とされる規模の非常に明確な長さを達成することができることから、DNAは魅力的な鋳型化剤である。一般に、DNAおよびポリマーの鋳型化を用いて入手可能な縦横比は、現在利用可能なほとんどの他の技術よりもはるかに調節可能である。RNAおよび、RNAとDNAの混合物などの他の核酸も可能である。加えて、DNAを用いて、増幅、開裂、構造的圧縮、およびライゲーションを含むさまざまな操作が可能であり、それによって寸法調節が可能になる。二重鎖DNAの各塩基対は3.4Åに等しい。鎖ポリマーとしてのDNAの長さの持続性は、約500Åまたは170bpである。直線性を維持するため、DNA配列、ならびに緩衝液および温度の変性を最適化して、自己相互作用を最小限に抑えることができる。反対に、DNAの配列および緩衝条件は、構造を直線以外の形状に調節するために設計することができる。しかしながら、4kbよりも大きいストランドのAFM分析は実証されており、それらが直線寸法を維持できることを示唆した。4つの基本的な予想される構造は、偏光器用途:(1)直線状のDNAの鋳型;(2)円形のDNAの鋳型;(3)交差偏光器用の交差形のDNA;および(4)3次元の立方体または球形の凝集体を対象とする。これらの構造は、配列指向性の自己会合を通じて自然に生じるか、または共有結合化学または酵素的ライゲーション、および酵素的よじれ、およびねじれ変形を通じて強制的に設計されうる。マルチモード検出を用いて、物理的な度量衡学を得ることができる。
DNA源:合成および抽出
CPGおよびフォトリソグラフィー合成:
化学的合成:DNAは、標準的な自動合成装置、ホスホルアミダイトなどの試薬、およびCPGカラムを用いて、カスタム合成によって作ることができる。典型的には、これらの出来上がった状態のままの合成DNAは、100bpの長さに制限される。しかしながら、架橋またはスプリント(splint)ライゲーションと呼ばれるコンカテマー技術を通じて、合成一本鎖DNA(ssDNA)を結合させることができる。研究者が、従来の合成DNAによって作られるよりも長い一本鎖の鋳型を必要とする、鋳型を扱う作業をする過程では、この方法は有用である。例えば1つのオリゴ鎖は、第1のオリゴ鎖の一部に対して配列相補的な一部分、および結合すべき第2のオリゴ鎖の一部に対して相補的な別の部分を有する、相互の核酸の架橋を用いて、別のオリゴ鎖に結合しうる。表面のDNAのその場(in situ)成長のために、光反応性のホスホルアミダイトも用いられる。DNAの末端の化学基間の化学的架橋結合が可能である。
一本鎖DNAおよび二本鎖DNAの酵素的合成
100bp長よりも長いオリゴ鎖を必要とする用途では、酵素的DNA増幅を用いてもよい。DNA増幅を行うための幾つかの手段が存在する。ポリメラーゼ連鎖反応が最も一般的である。この場合、2本の短いDNA一本鎖を、増幅すべきストランドと組み合わせる。2本の短いストランドはプライマーと呼ばれ、それらは増幅すべきDNAの末端と相補的な同一配列を含まなくてはならない。これらのプライマーは、チオールまたはビオチンまたはアミン基を含むように修飾して差し支えない。その後、DNAを緩衝液中、DNAポリメラーゼおよびdNTPモノマーと合わせる。次いで混合物を熱循環させて変性を生じさせ、プライマーおよび3’−オーバーハングの伸長をアニーリングする。最初のストランドの幾何学的複製を得られるまで(2n複製、n=サイクル数)、反復工程を続ける。プライマー自体を用いて、表面または他の単位複製配列または合成DNAへの単位複製配列のアンカリングに有用な、5’末端のオーバーハングを生じさせることができる。プライマーはまた、修飾塩基でタグ化されてもよい。あるいは、直線および指数関数的ローリングサークルDNA増幅、単鎖置換増幅、Qβレプリカーゼ増幅、逆転写酵素増幅、ヘリカーゼ/DNAポリメラーゼ増幅、および多重置換増幅は、すべてDNAの増幅に使用して差し支えない。インビトロ合成DNAのさらに別の代替は、インビボにおける生物学的抽出物に由来するDNAがもたらされる。これらのDNAは、多くの手段によって抽出して差し支えなく、ナノメートルレベルの材料設計に有用な鋳型を提供しうる。多くの企業がゲノムDNAを精製可能なキットを販売している(例えばPromega社製のWizard prep’s)。細菌は、多くの手段によって精製されうるゲノムDNAおよびプラスミドDNAの両方を産生することができる。他の形態のDNAは、細菌の人工染色体および染色体外DNAである。核酸はメチル化などの内因性の酵素的修飾も含みうる。同様に、DNAは化学的に修飾することもできる。スプリントライゲーションに酷似したものは、一般に「粘着末端」DNAと呼ばれる末端を含めることにより、短い二重鎖DNAの自己組織化を長いコンカテマー二重鎖にすることができる。これは、ターミナル・トランスフェラーゼ酵素(TdT)を介してホモポリマー配列を含むssDNAの伸長を伴う二重鎖DNAのテーリングによって達成することができる。ターミナル・トランスフェラーゼは、モノマーのdNTPを二重鎖DNAに付加する。2本の分離した二重鎖を凝集させるためには、1つのストランドを1つの既知の塩基(dATP、dTTP、dCTPおよびdGTP)のうちの1つにテーリングし、およびもう一方のストランドを相補的塩基にテーリングすることのみを要する。例えば、二重鎖1は3’末端でポリAとテーリングし、二重鎖2はポリTとテーリングする。合体する際、末端は互いに粘着性である。サイズはアガロースまたはポリアクリルアミドゲルで確認することができる。
DNAの精製は、高スループット抽出用に拡張することができる。技術は、電気泳動、遠心分離、カラム抽出、HPLC、FPLC、沈降、強磁性ビーズ抽出、および膜濾過に及ぶ。用いられるDNAのそれぞれ個別のタイプについて、これらの方法を選択および最適化して差し支えない。
DNAのサイジング
DNAの長さは、概して、それらの起源の結果生じるものである。合成DNAの長さは、それらの合成によって明確である。長い合成オリゴ鎖は、ゲル電気泳動またはHPLCでさらに精製することができる、不完全な(failure)配列を含むことが多い。細胞から精製した抽出DNAは、ゲノムに応じて、メガ塩基の長さよりも長く達成されうる。制限酵素による消化は、ばらばらのサイズ範囲の長さを縮小するために行うことができる。制限酵素は、それらの機構に応じて、特定の配列位置で、ssDNAおよびdsDNAの両方のDNA鎖を開裂する。制限酵素の混合物を用いて所望の長さを達成してもよい。
フォトリソグラフィー合成、または架橋溶液系合成を用いた化学的に合成した核酸の混合
フォトリソグラフィーで合成したDNAは、その後、表面のDNAを伸長するため、溶液由来のDNAを用いて伸長させて差し支えない。PNA、RNA、LNA、ソラレンで標識化、アミンおよびチオール標識化、蛍光プローブ標識化、およびspiegelmerなどの修飾した核酸を、表面の、フォトリソグラフィー的に生成したDNAと組み合わせてもよい。フォトリソグラフィーは表面の「探知機」または「誘導配列」として使用されうる。
2.規定されたサイズおよび形状を有する有機または金属種の鋳型化
ガラス青色偏光器における金属成分の典型的な縦横比は幅約20nm、長さ70nmである。青色偏光器の作製に好ましい金属はアルミニウムである。よって、上記縦横比(70nmの長さ=205bp dsDNA)の複合金属(金、アルミニウムなど)を含むDNA二重鎖を作ることができる。これらの長さは、上述のように、多くの手段を通じて容易に入手することができる。付加物によるその場(in situ)金属化の幅は、おおよそ2nmである。しかしながら、付加物の設計または、溶液条件に加えて還元時間を調節することは、幅のより良好な調節を可能にしうる。明確なサイズの金属ナノ粒子が商業的に入手可能である。これらの場合、構造への直接の鋳型化が必要であろう。DNAは、表面で接触する前に、光学活性な有機偏光種または金属と予備的に結合しうる。ポリリジンまたは核酸結合タンパク質などのスペーサー剤を加えてもよい。
DNAを用いた光学的薄膜
修飾していない「天然」のDNAの整列した薄膜は、1970年代から、260nmおよび赤外線の領域の範囲の固有の吸光度において、直線状の二色性および偏光を示すことが知られている。しかしながら、DNAの吸光度または蛍光は、DNAへの吸収種の付加によって変えられる。付加工程は、(1)光−架橋結合;(2)立体的、イオン性、疎水性の相互作用(例えば、金属イオン、臭化エチジウム、YOYO染料、TFO結合、および、抗体および一本鎖DNA結合タンパク質など、タンパク質またはペプチドの「アプタマー様の」結合剤、またはビオチニル化DNAに対するストレプトアビジンなどのハプテン結合タンパク質)を介したDNA構造への結合;(3)アミン含有DNAへのアミン反応性吸収有機染料の使用など、化学的共役および架橋結合;および(4)DNAが、DNA塩基自体の化学的誘導化を通じて、光学的「組織的に」変化する第4の方法を含みうる。整列したDNAの表面に基づいた誘導化は、規定されたスペクトルの領域にわたって、表面に偏光を導入するための1つの方法である。純粋な無機偏光製品では、整列「保持」ポリマーフィルムと共にナノ構造化金属を「焼成」または「燃焼」させて、可視偏光およびその後の低溶融ガラスによる被覆化に、無機相のみを保有することができる。
DNAの金属化
DNAのメタレーションまたは金属化とは、金属を直接DNAに結合する方法のことをいう。
DNAの金属化は、調節した縦横比を介して表面プラズモン共鳴および屈折率を与えることにより、DNAを偏光剤に転換することができるさらに別の手段である。これらの金属化されたDNAを次に、DNAフィルム内または上をさらに加工して差し支えない。その後の低溶融ガラスを用いた、配向した偏光薄膜の被覆化は、金属の酸化または鋳型化した縦横比の熱的崩壊などのさまざまな環境応力から金属を安定化することができる。DNAの鋳型内または上への金属の導入は、有機成分に熱的安定を提供することができ、より高いTg低溶融ガラスによる被覆化を可能にしうる。文献では、DNAの金属化は、Pt、Ag、Au、Pd、Cu、Ni、Ru、Os、およびIrなど、幾つかの元素金属を含んでいる。文献には、金属化を可能にする一連の方法が存在する。金属化は、(1)DNAの鋳型に予備形成された金属ナノ粒子を共役する、DNAの直接の鋳型化、(2)官能基で末端化された予備形成されたナノ粒子の化学的架橋結合、(3)アデニンおよびグアニンへの金属イオン−付加物の還元を介した成長による、その場(in situ)金属化、(4)DNA構造にキレートを埋め込む、金属イオン−付加物、(5)GoldEnhance(商標登録)(Nanoprobes Inc.社製)に見られる、銀の上の金、または金の上の銀の鋳型化など、金属のその場(in situ)成長における金属、(6)DNA標識化ナノ粒子の予備形成のrecA誘導挿入、(7)DNAの副溝に結合する金属イオンの還元、を通じて生じうる。DNA上の金属の成長は、1.5nm〜100nmの範囲でありうる。一部の方法は、連続的な金属化特性またはナノロッドを生じうるが、その他は金属クラスターのサイズのばらつきを生じる。一部の事例では、金属ナノ粒子および構造のためのDNAの鋳型は、非連続的な「糸に通したビーズ」のような成長を一緒に溶融するために、犠牲となりうる。金属の溶融工程は、化学的処理の導入または、電子の電流流れ、電気分解、加熱処理、マイクロ波処理、および赤外線レーザー処理などの処理へのポリマー鋳型化金属のエネルギーの曝露を含みうる。例えば集中的なマイクロ波を金属鋳型化ポリマー全体に通して、有機相を燃やし、調節された不活性雰囲気における金属ナノ粒子を溶融または「一緒にネッキング(neck together)」して差し支えない。
金属の取り込みについてのDNAの化学的修飾:一例としてのチオールのDNAへの取り込み
特定の実施の形態では金の構造をDNAに取り込むことが望ましいであろう。チオール基は金ナノ粒子をDNA上に結合させる手段として有用である。金のナノ粒子は、非共役または共役したナノ粒子として得ることができる。金ナノ粒子のチオール化したDNAへの直接の結合が知られている。酵素的方法を用いた、チオール基をDNA構造に導入するための幾つかの方法が存在する。合成プライマーを用いて、チオールを末端標識化プライマーとして導入することができる。核酸の組み込みを用いた修飾塩基の導入もまた、PCR、RCA、MDA、ヘリカーゼ−PCR、および修飾塩基を用いるニックトランスレーションなど、複製する酵素を用いて行って差し支えない。これらの技術では、アミン含有dUTP塩基は、酵素を使用することにより、増幅したDNA鎖に組み込まれる。DNAに組み込まれる一般的な塩基は、アミノアリルdUTPである。チオールまたは他の構造を二重鎖構造に組み込むための幾つかの別の技術もまた存在する。最初に、結合技術が可能である。この場合、チオール基を含む二重鎖認識剤は、DNAの長さに沿って、周期的な方式で結合することができる。1つの例は、チオールで修飾したソラレンである。ソラレンは、二重鎖DNAの領域に選択的に結合する。チオール含有ソラレンは、アミン化ソラレンをトラウト試薬と反応させて、第1級アミン基をチオール基に転換することによって作出することができる。あるいは、Molecular Probes社製のUlysis(商標)DNA標識化キットを用いた直接的な組み込みも可能であろう。チオールDNAを二重鎖に組み込むためのさらに別の手段は、recA様タンパク質を介したストランド交換反応、またはそれらの構造内にチオールを有する三重鎖DNAの手段のいずれかの使用による。これらの手段は、チオールを取り込むために用いられるが、これらの技術が、他の材料をDNAに取り込むために同様に良好に用いられることを認識することも、同様に重要である。金属イオンをキレートする(金属を基底状態に還元するため)ペプチドのアプタマーを、DNA骨格にデコレーションしてもよい。あるいは、金属ナノ粒子または金属ナノロッドなどの完全に形成された金属構造は、鋳型化したDNA構造への捕捉親和性によって保持されて差し支えない。
3.表面上のDNA鋳型化構造への接触およびその整列
表面がDNAを整列するか、あるいはDNAは他の手段によって整列されうる。多孔質、2D、プラスチック、金属、微粒子、ナノ粒子、ナノロッド、マイクロロッド、電気紡糸したナノファイバー、ポリマー、液晶、結晶、合成サファイア、ダイヤモンド、鏡、セラミック、ガラス・セラミック、無機ポリマー、無機および有機のハイブリッド表面など、任意の表面を用いることができる。鋳型化DNAを接触させる前に、DNA、RNA、またはPNA、修飾核酸(例えば、spiegelmer、ソラレンDNAまたはLNA)およびrecA ssDNA断片を表面に配置して構わない。予備的に付加された核酸を用いて、DNAを整列および固定してもよい。表面は、整列を補助するためのフォトレジスト特性を含みうる。整列したDNAが光学材料で予備的に鋳型化されていない場合、DNAが安定化するならば、その場で(in situ)鋳型化して構わない。表面の整列DNAの固定化は、蒸着による化学的架橋結合または、glymoまたはソラレンなどの光架橋剤などの標準的な反応性シランによるDNAの表面へのDNAの反応性などの多くの手段によって達成されうる。反応性および帯電したシランの複合混合も、表面での核酸の固定化に有用でありうる(例えば、帯電した第4級アミンとglymoとの組合せ)。
DNAの整列および配向
核酸の配列は2次元および3次元構造を生じさせうる。DNAのナノ格子は文献に報告されている。DNA(DNAの格子構造を含む)は、電荷の吸引力、共有結合などのさまざまな物理的手段を通じて表面に保有されうる。よって、整列した構造のような格子を作るツールとして配列主導の相補性を用いた、多くの手段が存在する。配列以外に、DNA材料が表面に整列しうる多くの物理的手段も存在する。DNAの整列をの使用可能性にするのに十分に適合しうる幾つかの方法を以下に記載する。
整列方法#1:表面のDNAのポリマー指向性の整列したコーティング
ポリビニルカルバゾールおよびポリフェナザシリンなどの特定のポリマーコーティングを保有する表面のDNA整列。これらの技術では、ポリマーコーティングした表面を往復するDNA溶液の吸引は、スピンコーティングしたポリマー表面にDNAを伸ばし、整列する能力のある気液界面を作り出すことができる。風乾したDNAは、それ自体は表面に共有結合しない。しかしながら、glymoまたはアミン含有などのシラン層をコーティングするポリマーを用いて、表面への共有結合技術を組み合わせることにより、DNAの共有結合的保持を可能にする。言い換えれば、表面を最初にシラン(3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、またはGAPSなどのアミン含有シランなど)と接触させ、次いで、整列するポリマー(例えばポリビニルカルバゾール)でスピンコーティングして差し支えない。あるいは、他のポリマーの組合せもDNA/ポリマー整列の調節に有効でありうる。例えばキトサンまたはEMAを最初にコーティングした後、ポリビニルカルバゾールでコーティングしてもよい。加えて、DNA、DNA結合ペプチドまたはタンパク質をコーティング層として用い、これを次に整列するポリマーでコーティングすることができる。その後、DNAの鋳型を表面に施用し、被覆して整列を補助する。Glymoは、DNAにおけるアミンに共有結合を形成することができる。あるいは、グルタルアルデヒドを用いてDNAのアミン基をGAPSシランコーティングのアミン基に結合することができる。例えば、ジブロック共重合体(ポリスチレン−b−ポリ(メタクリル酸メチル)すなわちPS−b−PMMA)を用いて、表面にDNAを整列させることができる。表面のDNAを用いて液滴を引っ張る、または吸引する工程は、分子コーミングと呼ばれる。整列方法の別の修飾としては、熱作用、カオトロピック溶媒、整列ポリマーを最も良好に沈着する溶媒、DNAと整列ポリマーの共沈着、流動効果、架橋結合効果、および光−架橋結合効果が挙げられる。
修飾シランは整列特性を提供するために誘導体化されうる。これらの例の1つは、ソラレンで誘導体化したシランである。ソラレンは、チミンに共有結合可能な光−架橋結合剤である。製造の理由から、「鋳型化可能な」ポリマー(例えばDNA)を、他の方法を用いて、整列ポリマーでコーティングした表面に被覆することが好ましいであろう。一例として、エアーナイフが挙げられる。この場合、DNA溶液は、調節速度における気流によって、スライド上に一定方向に被覆される。この方法は、所望の程度の整列被覆が達成されるまで、何度も繰り返して差し支えない。DNAの鋳型の密度は、希釈効果によって調節して構わない。内部ストランドのスペーサーは、高分子剤(例えばキトサン)または生物学的添加剤(抗DNA抗体またはストレプトアビジン)を用いてDNAの鋳型を結合して、所望の内部ストランドの鋳型間隔をさらに調節してもよい。同様に、スライド上にDNAを放射状にスピンコーティングすることも可能であろう。他の技術には、ラングミュアー・ブロジェット(Langmuir-Blodget)のトラフ・コーティング、またはDNA浴への調節された浸漬が含まれる。マイクロフルイディクスなど、流体(気液界面)流れの他の形態も、整列したポリマーでコーティングした表面に使用して差し支えない。上述のように、DNAは、良好に調節された鋳型化可能なポリマーの好ましい実施の形態の1つである。しかしながら、これらの技術のいずれかと共に、他のポリマーも使用することが可能でありうる。
整列方法#2:DNAを整列するための分子コーミング
DNAはまた、通常、分子コーミングと称されるものを用いて、「整列可能」であると報告された。分子コーミングでは、DNAを毛管針(capillary needle)内に浸漬し、その針をスライドに被覆して、表面全体にDNAを広げて引き伸ばす。この同一の方法を、ガラスまたはプラスチック表面へDNAの配置にも適用して差し支えない。表面上へのDNAの同様の分散は、ワイヤを用いてポリマーコーティングしたスライド全体にDNA溶液を引き伸ばす、ワイヤーカッター法によって得られうる。
整列方法#3:磁場整列
磁場の誘導を用いてDNAフィルムを整列することができることが報告されている。ポリマーの磁場整列は、反磁性異方性を通じて生じると考えられている。磁場を用いて、カーボン・ナノチューブおよびタンパク質を整列させている。DNAを磁場で整列すると同時に、この同一の試みは、(1)光を偏光する能力があり、(2)低溶融ガラスで被覆される能力がある、他のポリマーフィルムを整列させるのにも用いることができる。寒剤を含まない超電導磁石(例えばJASTEC 10T)は、2、4、6、8、および10Tの範囲のテスラ磁場を生じる、均質の磁場を40平方mmのスペースに生じさせることができる。磁場を水平または垂直方向に印加すると同時に、DNAサンプルを乾燥させる。水平な磁場は整列したDNAフィルムを誘発することが分かっている。磁性金属含有DNAを用いて、正確な縦横比のDNAを磁場内に整列させてもよい。
整列方法#4
DNAフィルムは、外部磁場の補助なしに、風乾によってDNAのみから作ることができる。無作為のDNAフィルムは、ゼリー状の形態のDNAを直接、固体基板上に沈着し、時間とともに空気乾燥することによって作ることができる。ゲル状態は、DNAを酢酸ナトリウムの3M溶液および80%イソプロパノールと混合することによって形成される。短いDNA(<3Kb)では、低濃度のゲル状態は通常、短いDNAからは形成されず、整列を示さない。長いDNA鎖(>20Kb)は偏光を有する密集したDNAフィルムを形成することができると報告されている。その技術は、ゲル化形態のDNAを用い、糸状に押出成形し、「湿った形態」でガラス基板にスプールし、空気乾燥する。典型的には、高濃度の食塩水が用いられる。高濃度の短いDNA(<2Kb)は、ゲル状態で100mg/mlまで濃縮し、湿度を調節した条件下で空気乾燥した場合に、良好に整列した偏光フィルムを形成することが報告されている。最近では、UV照射によって自己集合する短いDNAを用いた、整列したDNAフィルムの形成が報告されている。原理的には、これらの技術は、ポリマーとしてのDNAが軟らかい湿った状態から良好に密集した周期的な構造に凝縮可能であることを実証している。任意の他のポリマーについても、この同一の方法が可能であるに違いない。よって、多くのポリマーを使用して、密に詰まった、整列したフィルムが形成されうる。これらの「フィルム」形成ポリマーを金属化DNAまたは有機鋳型化DNAと共混合して、整列したフィルムを形成することが可能になりうる。担体ポリマーを用いて、乾燥時に、「ドープ」されたDNAの鋳型の良好に密集したフィルムを形成して差し支えない。担体ポリマーフィルムを多くの方法に使用して、制限されることなく、その後の加工処理を行うことができよう。それらを消極的に風乾するフィルム剤として用いてもよく、または光−架橋結合を用いて整列したフィルムを形成してもよい。他の可能性としては、蒸着、レーザー切断、または蒸発がある。光自体が担体ポリマーの凝縮を調節してもよい。キトサンなどのスペーサーポリマーを用いて、金属化DNAの内部ストランドの間隔を調節してもよい。
整列方法#5
エレクトロスピニング
負の電位(例えば−1000ボルト)を有するDNA溶液供給装置403;電気的に接地した回転基板409に近接近した、403に接続する針状プローブ405を備えた、エレクトロスピニング装置401を図4に概略的に示す。DNAファイバー407は、針状プローブの先端に形成され、基板によって受け入れられ、回収される。金属化されたDNAを「担体」ポリマー内に分散し、エレクトロスピニングとして知られる方法を用いて接地面にスピンして構わない。金属化DNAまたは予備的に金属化されたDNAをエレクトロスピニングすることができる典型的な混合物は、20mg/mlのポリL−アスパラギン酸、20mgのDABCO(抗光漂白剤)、PEOポリマー200mg/ml、および0.5mg/ml以上のDNAである。受容平面と、microfab社製の伝導性の金の針との間隔は約3cmである。スプール工程はステッピング・モーターを用いて行い、同心の円形の沈着したDNAドープ化PEOを形成して差し支えない。典型的な予想電圧は、約10,000ボルトである。キトサンなどの他のスペーサー剤を含めてもよい。
電場整列、光電場整列、光ピンセットによる整列(optical tweeze alignment)、高周波による整列(radiofrequency alignment)および外部の力の可能な混合など、多くの追加の方法が、鋳型化ポリマーの整列に適しうる。金属化ポリマーが固体基板の長い連続的な溝に沈着した、ナノ・エッチングした溝を有する表面を構築することができることが意図されている。これらの溝は、十分な偏光選択を提供できるように、20〜100nmの間隔があって差し支えない。その後の表面上の整列のために局所的電場または磁場を金属化DNAに提供する、表面またはDNAの鋳型に加えられる薬剤も使用して差し支えない。両親媒性のブロック共重合体の自己集合を用いた、複合無機および有機表面の修飾が可能である。概念的には、整列ポリマーまたはDNAのいずれかの整列を補助するためのこれらの表面および任意の他の表面の修飾も可能である。炭化した表面構造も使用して差し支えない。集合した格子についての捕捉プローブのマイクロアレイも意図されている。さらに別の可能性は、基板の引き伸ばしおよび伸長に必要とされる加熱の適用後に基板を伸長することを目的とした、固体基板上または内部の正確な縦横比の金属化DNAの沈着および蒸発乾燥である。A. Rupprecht(Biotechnology and Bioengineering, Vol. XII, pg. 93-121, 1970)は、DNAのウエット・スピン法を用いてnaDNAまたはLiDNAの高度に配向した薄膜を調製する方法についても記載している。簡潔にいえば、主軸様のスプール装置にストランドをスプールすることにより、水−アルコール溶液中のゼリー状の高濃度のDNA塩溶液を、ファイバーによって固体基板上に引き込む。これらのスプールされたDNAファイバーの表面は、それらを乾燥して偏光可能な高度に配向したフィルムを生じる際に、ゲル化または溶融化する。これらの配向したDNAフィルムは偏光することが報告されている(Rupprecht. Biochim Biophys Acta. 1970 Jan 21; 199 (1):277-80を参照のこと)。これらのフィルム化工程に用いられる、DNA(またはDNAとポリリジンなどのスペーサー剤との組み合わせ)または任意の鋳型化可能なポリマーも、やはり、吸収物質と共に金属化または誘導体化して、波長特異的な偏光などの調節された光学的性質を生じさせて差し支えない。最近の取り組みは、エレクトロスピンニングしたDNAフィルムによって得られうる。次に、整列した鋳型化DNAまたはポリマーは、低溶融ガラスまたはポリマーおよびまたは任意の他の材料で被覆されうる。
格子集合またはDNAの鋳型の特定の伸長のためのコンカテマー技術
つなぎ合わせたPCR単位複製配列(または超音波処理DNA抽出物)の整列も有用である。粘着末端のDNAへの導入は、明確な内部ストランドの間隔を有する金属領域を作るためのターミナル・トランスフェラーゼ(TdT)テーリング、またはTdTテーリングを用いてプライマーのオーバーハングを調節することによって達成されうる。「つなぎ」合わせる方法を用いて、金属および非金属の交互の間隔を提供してもよい。簡単に言えば、PCR単位複製配列は、オリゴ架橋によって接続される配列を用いてテーリングされる。この最初の骨格は、付加物と連結して長い予備的金属領域を形成しうる。つぎに結合した予備的金属鋳型を、粘着性のオーバーハングに相補的な末端を有する内部ストランドのスペーサーによって空間的に分離する。
光学活性な構造の被覆化および安定化
光学活性なナノメートル構造は、低溶融ガラス(「LMG」)における被覆化により、あるいは、プラスチックまたはポリマーを用いて、安定化することができる。LMGを用いた、多くの組成および沈着技術が可能である。コーティングの時間、RF頻度、電場のエネルギー、イオン化ガス組成物およびLMG自体の組成の選択は、すべて可変であり、最適化されうる。第1の層の被覆化方法は、幾つかの層について、何度も繰り返されて差し支えない。
低溶融ガラスを用いた、金属を意図したポリマーの被覆化
DNAなどのポリマー薄膜上で鋳型化された有機剤または金属剤は、その後、さらに安定な構造を得るため、低溶融ガラスの薄膜沈着によって被覆化することができる。任意のDNA鋳型化材料は、この方法により、熱および酸化などの外部応力から保護することができる。低溶融ガラス材料は、「未焼成」の組成物を含めた多くの手段によってコーティングされて差し支えない。しかしながら、組成物は、さまざまな層間の所望の%透過率が要求される最終工程で有利に働くように最適化されうる。例えば、スズ−フルオロリン酸塩ガラスの4μm厚の層は、DNA、金属、蛍光または観察される整列を顕著に変更することなく、スライド上の金属化されたDNAおよび蛍光標識化したYOYO−1 DNAを被覆化するために用いられている。この特定の被覆化は、85℃に至るまで、安定性を提供する。よって、それらの被覆化層組成は、それに応じて調整されうる。低溶融ガラスのこれらの薄膜コーティングは、薄膜ポリマーコーティングを顕著に安定化することができる。沈着のためのLMGの材料組成の選択は、光透過率または表面の有機鋳型との適合性に基づくであろう。図5は、LMG蒸着装置の設定501を概略的に示している。このコーティング方法では、低溶融ガラスプラグ511を帯電した無線周波数基盤509上に配置する。ナノ鋳型化した基板505および507は、真空チャンバ503のプラグと反対側に配置する。チャンバ503をイオン化ガスで満たし、低溶融ガラスプラグ511に同一周波数で衝撃を加える。低溶融ガラスプラグ511上のイオン化ガスの衝撃エネルギーは、低溶融ガラス材料を向かい合う帯電した基板505および507の表面の方に送り届けるのに十分である。低溶融ガラスの多くの組成物は鋳型化した材料507全体に蒸着されうる。金属鋳型化材料507は、有機鋳型化組成物よりも高いTgガラス組成で被覆される能力を有していなくてはならない。さまざまな光学的性質を提供するため、ポリマー鋳型の複数の層が形成されうる。例えば、交差偏光器は、連続する多層上の鋳型化した材料の方向を調節することにより製造することができる。
本明細書に記載する、すべての被覆した光学膜は、物理的特性を兼ね備え、または改善する、多くの界面構造へと構造化することができる。円偏光器、フィルタの組合せ、および鏡偏光器は、すべて実施可能である。加えて、広範な他の操作にも、光学的鋳型化のためのDNAの修飾が適用されうることが意図されている。例えば、ディップペン・ナノリソグラフィ、光ピンセット(optical tweezers)、電気泳動、AFM蒸着、電気メッキ、プラズマ誘起ポリマー合成、分子線エピタキシー、ラングミュアー・ブロジェット(Langmuir-Blodget)のトラフ技術を、DNAおよびDNA鋳型化した構造を調節するためのさまざまな方法に導入することができる。
実施例:偏光器の作製
金属系の偏光器についての縦横比の選択は、偏光される光の波長および偏光を行う金属(または金属の組合せ)に応じて決まる。銀のナノロッドを使用する偏光器では、1:5の縦横比(長さに対する幅の縦横比)が必要である。正確な縦横比を確保するためには、用いる各方法についてのDNAの金属化の範囲の知識が必要とされる。金属付加物の金属化技術では、各金属化が約2nmまで成長したと仮定すると、おおよそ10nmの長さのDNA二重鎖が用いられる。塩基対の長さの計算は、10nmを0.334nm/塩基または30塩基対の長さの二重鎖で割る。これらのDNAは容易に合成的に作られるが、HPLC、遠心分離および電気泳動など、未処理抽出物のための精製技術を用いた調達も可能である。粒子の成長またはサイズまたは2nmを超える鋳型化サイズの他の金属化技術が選択された場合には、より長い二重鎖DNAが必要である。例えば、Nanoprobes社(米国ニューヨーク州ヤファンク所在)製のGoldenhance(商標)試薬は、おおよそ1時間の合成時間内に約20〜100nmの大きさに金(金属)の粒子を成長させると予想される。金または銀の20nmの粒子では、70nm〜100nmの長さが必要とされると思われる(または250〜300bp長のDNA)。考慮すべき別の一般的な要因は、粒子密度である。金属ナノ粒子の密度は、光の透過を調節するのに十分であることが必要である。粒子密度は、施用された単一のフィルムに含まれていて差し支えなく、あるいは、低溶融ガラスを被覆化するフィルムの間に積み重ねられた層による、フィルム層の多層を用いることができる。
手順1:
・1mg/mlのDNA溶液(20mMのHEPES、pH8.0、およびDNAの長さ30bp=10nm)に2mg/mlのアルミニウムイオンテルピリジン付加物を加え、付加物を室温で一晩、DNAと反応させる。
・付加物-DNA溶液をPD−10ゲル濾過カラムに通し、純粋な付加物で標識化したDNAを単離する。2〜3mlを回収する。
・3mlsを1mlまでSpeedvacで乾燥する。
・100mMのホウ酸(pH9.2)中、30mg/mlの水素化ホウ素ナトリウムを500μl加える。反応に4時間かけた。白色沈殿が形成される。
・ 遠心分離を用いて金属ナノロッドを除去する。上清をデカンテーションする。
・(任意)工程1におけるDNAの長さが300bp長だった場合、より厚いナノ粒子の形成が必要とされうる。これを達成するため、メーカーの使用説明書に従ってGoldenhance溶液を適用して、工程5から金属ナノロッドの予備形成物の周りに20nmの金の殻の形成を可能にする。
・遠心分離を使用してナノ粒子を精製する。
・金属化されたDNAを長鎖DNA1mg/mlと組み合わせる。おおよその体積は1mlであり、LiClまたはNaClを加えてイオン強度を調整することが必要となりうる(UV架橋を用いてDNAを一緒に固定化してもよい)。
・1mlの3M酢酸ナトリウム(pH5.2)を加える。
・1mlの80%冷イソプロパノールを加える。
・ゲル形成のための時間を取る。
・溶液をガラスのロッドと接触させることにより、金属化されたDNA溶液をストランド内に引き入れる。
・ゲルのストランドが所望の被覆率で連続的な重なりを形成するまで、ガラススライドの周囲にDNAをスプールする。
・フィルムが乾燥するまで、スライドを調節された湿度チャンバ内に一晩置く。乾燥の際に、整列したフィルムが崩壊する別のポリマーを「DNA」担体ポリマーに置き換えてもよいことに留意。乾燥工程の調節はまた、真空オーブン乾燥、あるいは窒素または空気の気流など、一連の工程カテゴリーに含まれていてもよい。
・低溶融ガラスの被覆化のため、スライドまたは表面を、図6のように真空チャンバに置く。
手順2:
・0.5%のアガロース・ゲル1×TBE(gelstar染料を使用)を、所望の縦横比の金属化されたDNAを用いて負荷する。アガロース・ゲルを、電気泳動用トラフを通過する、1×TBE緩衝液に浸漬する。全体のゲル被覆を完了するため、金属で鋳型化したDNAの連続的な負荷を使用して差し支えない。
・ 100ボルトの電流を印加して、分子生物学で通常行われているように、金属化されたDNAをゲル内に引き入れる。
・ゲルを除去し、DNAの配置のため、ゲルを撮像する。
・かみそりの刃または外科用メスを用い、金属化されたDNAを保有するゲル領域を切り取り、ガラススライド(例えば1737またはEagle)上に置く。
・ゲルをスライドと共に、真空オーブン内に60〜70℃で1時間、置く。
・ゲルを除去し、崩壊性のフィルムを2つの偏光器ボックスに撮像し、写真を取る。明るい光が生じるが、アルミニウム金属が回転する際に明るさが消失する。
上記手順を繰り返し、必要な変更を加えて、交差偏光機能を提供しうる多層構造を調製して差し支えない。
本発明の範囲および精神から逸脱することなく、本発明にさまざまな改変および変更をなしうることは、当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、特許請求の範囲およびそれらの等価物の範囲内にある改変および変化にも及ぶことが意図されている。

Claims (10)

  1. (A)基板と、
    (B)基板の表面上の規則構造と、
    を有してなる偏光物品であって、前記規則構造が、
    (B1)規定された組成、鎖長、および鎖の立体配置を有する、整列鋳型ポリマーと、
    (B2)空間特異的な方法で前記鋳型ポリマーに装着させた偏光種と、
    を備えた、偏光物品。
  2. 前記鋳型ポリマーが、ポリ核酸、ポリアニリン、セルロース、および相溶性混合物、ならびにそれらの組合せから選択されることを特徴とする請求項1記載の偏光物品。
  3. 前記偏光種が元素金属であることを特徴とする請求項1記載の偏光物品。
  4. 前記元素金属が、少なくとも3:1の長さ/幅の縦横比、および2nmよりも大きい幅を有するナノロッドの形態で存在することを特徴とする請求項3記載の偏光物品。
  5. (a)基板と、
    (b)少なくとも3:1の長さ/幅の縦横比、および2nmよりも大きい幅を有する、複数の整列元素金属ナノロッドで実質的に構成される、前記基板の表面上の規則構造と、
    を有してなる、偏光物品
  6. (c)前記規則構造を被覆する保護層
    をさらに有してなる、請求項5記載の偏光物品。
  7. (A)基板と、
    (B)偏光機能を提供する、前記基板に分散させた、少なくとも3:1の長さ/幅の縦横比、および2nmよりも大きい幅を有する、複数の整列元素金属ナノロッドと、
    を有してなる、偏光物品。
  8. 基板および、前記基板の表面に偏光種の規則構造を備えた偏光物品の製造方法であって、
    (I)規定された組成、鎖長、および鎖の立体配置を有する鋳型ポリマーを提供し、
    (II)偏光種を前記鋳型ポリマーに空間特異的な方法で装着し、
    (III)前記鋳型ポリマーを前記基板の表面と接触させて、前記表面上の前記鋳型ポリマー鎖を整列させる、
    各工程を有してなる方法。
  9. 基板、および、前記基板の表面に偏光種の規則構造を備えた偏光物品の製造方法であって、
    (i)元素金属の複数のナノロッドを提供し、
    (ii)前記ナノロッドを前記基板の表面上に装着し、それらを空間特異的な方法で整列させて、前記整列ナノロッドが、対象とする波長において偏光特性を提供できるようにする、
    各工程を有してなる方法。
  10. 偏光物品の製造方法であって、
    (1)元素金属の複数のナノロッドを提供し、
    (2)前記ナノロッドをガラス材料のバッチ混合物と混合し、
    (3)工程(2)から得られた前記材料を処理して、分散したナノロッドを有する連続的なガラス材料を形成し、
    (4)工程(3)から得られた前記ガラスを延伸させて、前記ナノロッドを前記ガラスのバルク内部に整列させる、
    各工程を有してなる方法。
JP2010522927A 2007-08-30 2008-08-27 偏光物品およびその製造方法 Pending JP2010538320A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/897,899 US20090059367A1 (en) 2007-08-30 2007-08-30 Light-polarizing article and process for making same
PCT/US2008/010132 WO2009032118A1 (en) 2007-08-30 2008-08-27 Light-polarizing article and process for making same

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010538320A true JP2010538320A (ja) 2010-12-09

Family

ID=40032716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010522927A Pending JP2010538320A (ja) 2007-08-30 2008-08-27 偏光物品およびその製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20090059367A1 (ja)
EP (2) EP2498107A3 (ja)
JP (1) JP2010538320A (ja)
TW (1) TWI439742B (ja)
WO (1) WO2009032118A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021032630A (ja) * 2019-08-21 2021-03-01 日東電工株式会社 放射線透過抑制フィルム、ならびに該放射線透過抑制フィルムを用いた放射線透過抑制フィルターおよび撮影装置

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090311799A1 (en) * 2008-06-13 2009-12-17 Sotzing Gregory A Nucleic Acid Materials for Nonradiative Energy Transfer and Methods of Production and Use
WO2010135319A1 (en) * 2009-05-18 2010-11-25 University Of Connecticut Nucleic acid-based photovoltaic cell
KR101694265B1 (ko) * 2010-05-14 2017-01-10 삼성디스플레이 주식회사 편광 필름, 편광판, 상기 편광 필름의 제조 방법 및 상기 편광판을 포함한 유기 발광 장치
EP2764399B1 (en) * 2011-10-07 2023-06-28 ImagineOptix Corporation Polarization conversion systems with polarization gratings and related fabrication methods
KR101872895B1 (ko) * 2012-03-05 2018-06-29 동우 화인켐 주식회사 흡수형 편광자 및 이의 제조방법
US9551819B2 (en) * 2012-08-29 2017-01-24 Lg Chem, Ltd. Method for manufacturing polarized light splitting element and polarized light splitting element
CN104109909B (zh) 2013-04-18 2018-09-04 财团法人工业技术研究院 纳米金属线材与其制作方法
US9933647B2 (en) 2013-05-08 2018-04-03 Empire Technology Development Llc Display devices including oriented nucleic acid layers and methods of making and using the same
CN103984055A (zh) * 2014-05-09 2014-08-13 京东方科技集团股份有限公司 一种偏光结构及其制作方法、显示面板
CN104765092A (zh) * 2015-04-13 2015-07-08 京东方科技集团股份有限公司 一种偏光片及其制造方法、显示装置
TWI631439B (zh) * 2017-08-04 2018-08-01 元智大學 應用於偏光片的製造方法及其製造系統
DE102019119782A1 (de) * 2019-07-22 2021-01-28 Rheinisch-Westfälische Technische Hochschule (Rwth) Aachen Verfahren zum strecken eines nukleinsäuremoleküls
US11926726B2 (en) 2020-11-18 2024-03-12 United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force Polyimide-gold-nanorod J-aggregates with broadened surface plasmonic resonance band and method of manufacture
DE102022132004A1 (de) 2022-12-02 2024-06-13 Martin-Luther-Universität Halle-Wittenberg, Körperschaft des öffentlichen Rechts Verfahren zur Herstellung eines Materials umfassend uniaxial orientierte Mikro- und/oder Nanostäbe von Poly(schwefelnitrid)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08239398A (ja) * 1995-03-03 1996-09-17 Sogo Yatsukou Kk 水不溶性、自己支持性透明dna・脂質複合体フィルムおよびその製造方法
JP2003139951A (ja) * 2001-10-31 2003-05-14 Fuji Photo Film Co Ltd 光学異方性薄膜およびその製造方法
JP2003202340A (ja) * 2001-12-28 2003-07-18 Sumitomo Precision Prod Co Ltd 生化学検体の検出方法と検出チップ
WO2004096831A2 (en) * 2003-04-30 2004-11-11 MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Method of producing three-dimensional structures using motor proteins
JP2006220522A (ja) * 2005-02-10 2006-08-24 National Institute For Materials Science Dnaとdna結合分子の結合様式の判定方法及びその判定に使用する試料の作製方法
JP2007171365A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Nippon Zeon Co Ltd 反射性偏光フィルム、反射性偏光フィルムの製造方法、および液晶表示装置
JP2007179026A (ja) * 2005-11-30 2007-07-12 Fujifilm Corp 光学補償フィルム、それを用いた光学補償フィルム一体型偏光板および液晶表示装置
JP2007193327A (ja) * 2005-12-30 2007-08-02 Corning Inc 押出を用いる広幅偏光子を作成する方法

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3813265A (en) * 1970-02-16 1974-05-28 A Marks Electro-optical dipolar material
DE3373301D1 (en) * 1982-09-29 1987-10-08 Corning Glass Works Drawing laminated polarizing glasses
NL9201561A (nl) * 1992-09-07 1994-04-05 Docdata Bv Polarisatiefilter alsmede werkwijze voor het vervaardigen daarvan.
EP0999459A3 (en) * 1998-11-03 2001-12-05 Corning Incorporated UV-visible light polarizer and methods
US7301199B2 (en) * 2000-08-22 2007-11-27 President And Fellows Of Harvard College Nanoscale wires and related devices
JP3549198B2 (ja) * 2001-09-21 2004-08-04 Hoya株式会社 偏光ガラス及びその製造方法
JP2007519017A (ja) * 2003-07-04 2007-07-12 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 光学回折素子
US20050158763A1 (en) * 2003-12-19 2005-07-21 Albena Ivanisevic Aligned long DNA molecules on templates and methods for preparing
US7414784B2 (en) * 2004-09-23 2008-08-19 Rohm And Haas Denmark Finance A/S Low fill factor wire grid polarizer and method of use
US20070183025A1 (en) * 2005-10-31 2007-08-09 Koji Asakawa Short-wavelength polarizing elements and the manufacture and use thereof
US7771802B2 (en) * 2005-11-30 2010-08-10 Fujifilm Corporation Optical compensation film, polarizing plate and liquid crystal display apparatus
US8944804B2 (en) 2006-01-04 2015-02-03 Liquidia Technologies, Inc. Nanostructured surfaces for biomedical/biomaterial applications and processes thereof
EP3595016A1 (en) * 2006-10-12 2020-01-15 Cambrios Film Solutions Corporation Nanowire-based transparent conductors and method of making them
US20090052029A1 (en) * 2006-10-12 2009-02-26 Cambrios Technologies Corporation Functional films formed by highly oriented deposition of nanowires

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08239398A (ja) * 1995-03-03 1996-09-17 Sogo Yatsukou Kk 水不溶性、自己支持性透明dna・脂質複合体フィルムおよびその製造方法
JP2003139951A (ja) * 2001-10-31 2003-05-14 Fuji Photo Film Co Ltd 光学異方性薄膜およびその製造方法
JP2003202340A (ja) * 2001-12-28 2003-07-18 Sumitomo Precision Prod Co Ltd 生化学検体の検出方法と検出チップ
WO2004096831A2 (en) * 2003-04-30 2004-11-11 MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Method of producing three-dimensional structures using motor proteins
JP2006220522A (ja) * 2005-02-10 2006-08-24 National Institute For Materials Science Dnaとdna結合分子の結合様式の判定方法及びその判定に使用する試料の作製方法
JP2007179026A (ja) * 2005-11-30 2007-07-12 Fujifilm Corp 光学補償フィルム、それを用いた光学補償フィルム一体型偏光板および液晶表示装置
JP2007171365A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Nippon Zeon Co Ltd 反射性偏光フィルム、反射性偏光フィルムの製造方法、および液晶表示装置
JP2007193327A (ja) * 2005-12-30 2007-08-02 Corning Inc 押出を用いる広幅偏光子を作成する方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021032630A (ja) * 2019-08-21 2021-03-01 日東電工株式会社 放射線透過抑制フィルム、ならびに該放射線透過抑制フィルムを用いた放射線透過抑制フィルターおよび撮影装置

Also Published As

Publication number Publication date
TW200925673A (en) 2009-06-16
US20090059367A1 (en) 2009-03-05
EP2185955A1 (en) 2010-05-19
TWI439742B (zh) 2014-06-01
EP2498107A2 (en) 2012-09-12
WO2009032118A1 (en) 2009-03-12
EP2498107A3 (en) 2013-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010538320A (ja) 偏光物品およびその製造方法
Aghebat Rafat et al. Surface‐Assisted Large‐Scale Ordering of DNA Origami Tiles
Mokashi‐Punekar et al. Construction of chiral, helical nanoparticle superstructures: progress and prospects
Lee et al. Virus‐based alignment of inorganic, organic, and biological nanosized materials
Knecht et al. Amine-terminated dendrimers as biomimetic templates for silica nanosphere formation
Jones et al. Templated techniques for the synthesis and assembly of plasmonic nanostructures
US20070116627A1 (en) Carbon nanotube compositions and devices and methods of making thereof
Bi et al. Smart bilayer polyacrylamide/DNA hybrid hydrogel film actuators exhibiting programmable responsive and reversible macroscopic shape deformations
Korpi et al. Highly ordered protein cage assemblies: A toolkit for new materials
US7662572B2 (en) Compositions and liquid crystals
Ariga et al. Self-assembled microstructures of functional molecules
Lee et al. Free-standing nanocomposite multilayers with various length scales, adjustable internal structures, and functionalities
Liu et al. Applied chemistry of natural DNA
KR20140050027A (ko) 예정된 형상을 갖는 나노입자의 형성 방법
JP2003508342A (ja) コロイドフォトニック結晶
Zhang et al. DNA origami as seeds for promoting protein crystallization
Chao et al. Hetero-assembly of gold nanoparticles on a DNA origami template
JP7226329B2 (ja) 色素凝集粒子、色素内包粒子、および蛍光標識材
US6677043B2 (en) Nano-wrapped molecular materials
JP2018533490A (ja) プログラム可能な自己組織化パッチナノ粒子と、それに関連する装置、システム、及び方法
Kowalska et al. Hydrophobic gold nanoparticles with intrinsic chirality for the efficient fabrication of chiral plasmonic nanocomposites
CN115121803B (zh) 一种基于dna框架结构的多聚纳米团簇的合成方法
Zinchenko Templating of inorganic nanomaterials by biomacromolecules and their assemblies
Cao et al. Optically Active Chiral DNA–Silica Hybrid Free-Standing Films
Torres-Huerta et al. Biomolecule-based optical metamaterials: design and applications

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110817

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130604

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130904

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130911

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20131004

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20131011

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20131105

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20131114

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140715

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20141224