JP2010537811A - 電子デバイス製造装置の排出物に対し除害処理を施すための方法及び装置 - Google Patents

電子デバイス製造装置の排出物に対し除害処理を施すための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

排出物の流れに対して除害処理を施すよう構成された熱除害リアクタとこの熱除害リアクタからの排出物の流れを受け取るよう構成された排出装置等を含む、電子デバイス製造装置の排出物の除害システムが提供される。幾つかの他の実施形態が提供されている。

Description

関連出願
本出願は、「液体排出装置を備えた除害処理のための方法及び装置」名称で、2007年8月31日に出願された、出願番号60/969,601(代理人ドケット番号12701/L)の米国特許仮出願に基づく優先権を主張し、当該米国特許仮出願は、すべての目的のために本明細書において参照され組み込まれる。
発明の分野
本発明は主に電子デバイス製造に関し、特に電子デバイス製造装置の排出物に対する除害処理に関する。
発明の背景
電子デバイス製造装置から排出される不要な化学種は、一般には大気に放出されることが可能な化学種に変換される等して除害されるか、又は、更なる除害の処理が施される。電子デバイス製造装置からの典型的な排出物の流れは、それが大気中へと排出されるところの施設の排出口へ送られる前に、幾つかの除害プロセスが施される。例えば、排出物の流れは、熱ユニット、燃焼ユニット、電気的加熱酸化ユニット、プラズマユニット、水スクラバー、触媒ユニット等の1つ若しくは1つ以上による処理の対象となる。
除害処理の1つの形態は、不要な種を酸化し、大気へと放出することが出来る種を形成し、又は、下流の除害プロセスにより除害されうる種を形成する。酸化による除害は非常に効果的であるが、不要な種の酸化は、大気へと解放することが出来ない微粒子の物質を生み出し、効率を悪くし、若しくは、下流の除害装置に害を及ぼすかもしれない。従って、微粒子の物質が大気中に流入する前に、又は、その微粒子の物質が害を及ぼすか、または、悪い影響を及ぼすかもしれない下流の除害装置及び/又はプロセスに入る前に、排出物の流れから微粒子の物質を取り除くことが望まれる。
一実施態様において、電子デバイス製造装置の排出による除害システムが提供され、排出物の流れに対し除害処理を施すよう構成された熱除害リアクタと、この熱除害リアクタからの排出物の流れを受け取るよう構成された排出装置等を含む。
別の実施態様において、電子デバイス製造装置からの排出物に対し除害処理を施すための方法が提供され、熱酸化除害リアクタ内の排出物を酸化するステップと、排出装置内で除害リアクタからの排出物をスクラブするステップを含む。
本発明のこれらの、及び、他の実施態様に従い、幾つかの他の実施態様が提供されうる。本発明の他の特徴及び実施態様は以下の詳細な説明、添付された特許請求の範囲、添付された図面から十分に理解されるだろう。
本発明により設けられた排出による除害装置の側断面図である。 本発明により酸化/排出による除害システムの概略側面図である。 本発明による酸化/排出による除害システムの別の概略図である。 本発明による別の酸化/排出による除害システムの概略図である。 本発明による酸化/排出による除害システム内の電子デバイス製造装置の排出物に対し除害処理を施すための方法を示すフローチャートである。 本発明による酸化/排出による除害システム内の電子デバイス製造装置の排出物に対し除害処理を施すための別の方法を示すフローチャートである。
詳細な説明
不要な種を酸化することにより、大気中へと放出されうるような化学種を形成し、又は、下流の除害システムにより、処理され、及び/または、排出物の流れから取り除かれうるような種を形成することにより、電子デバイス製造装置の排出物の流れから不要な化学種が取り除かれうる。酸化によらない除害システムには、ウエットのスクラバー、乾式の樹脂床、触媒除害リアクタ、及び/又は、他のシステムが含まれるかもしれない。
上述したように、酸化リアクタに関連する1つの問題は、酸化反応が局所的な排出限度を上回るような量の微粒子を生成したり、例えば、ウェットスクラバー、乾式樹脂床、又は、触媒ユニット等の下流の除害システムを詰まらせたり、それらの効率を低下せしめるような微粒子を生成するかもしれないということである。従って、酸化リアクタの排出物の流れから微粒子を取り除くことが望ましい。
一実施態様において、本発明は排出による除害装置(以下、排出装置と称す)を提供し、それは排出物の流れから微粒子の物質を取り除くのにとても効果的でありうる。この排出装置は、排出装置の内部に低圧の領域を形成し、その領域に排出物の流れが押し出され、又は、引きこまれることにより動作しうる。この排出装置内の低圧は、例えば、細い腰部分と鐘の形を含むチューブであるかもしれない排出装置内への液体の強力な噴射により、生成されるかもしれない。この排出装置内での液体の噴射により、排出装置内へ(例えば、排出物の流れを引きだしたり、若しくは、排出物の流れが押し出されることを可能とする)排出物の流れの引き込みをもたらすベンチュリー効果が生成される。排出装置の内部において、排出物の流れは噴射された液体と混ざり合い、排出装置の放出ポートを介して排出される。比較的速度の速い、液体噴射による乱流及び細かい液滴が、微粒子と洗浄流体との間の接触の可能性を増加せしめる。排出物の流れがその液体と混ざり合うと、排出物の流れの中の微粒子は液体内に混ざり合う可能性が高くなり、その液体と共に通過し、例えば、たたき出されて、液体の管理槽(以下、タンクと称す)内の溜まりに流れ込む。微粒子がたたき出された排出物は液体を離れ、更なる除害装置、若しくは、大気へと送られる。
別の実施形態において、本発明は酸化リアクタ及び排出による除害装置を含む電子デバイス製造装置の排出除害システムを提供する。本発明のこの実施形態において、排出装置は、液体、及び/又は、微粒子に対する障害物を形成するための、例えば、水平ではなく、上向きに傾いている排出物のための導管を介して、酸化リアクタの流出口に接続されている。この排出物用導管の傾きは、液体、及び、より大きな、又は、より重い微粒子が、吸引口又は排出ポートを介して排出装置に入るのを困難にする。このことは、排出装置が詰まるのを防ぎ、より非効率的になるのを防ぐので、効果的である。上述のように、排出装置は、排出物用導管を介して排出装置内に排出物を取り込むための、排出装置内での低圧ゾーン若しくは吸引力を形成するかもしれない。吸引力の強度、及び、排出物導管の傾きの角度、長さ、形次第で、除害システムは、所定量以上の液体が、および、所定の大きさ以上の微粒子が排出装置内に入るのを防ぐように、設計され動作するかもしれない。
別の実施態様において、排出物の流れに対し更に処理を施すために、上述の説明された除害システムは、充填されたベッドウォータによるスクラバーや触媒ユニット等の更なる上流又は下流の除害システムと結合され、排出物の流れはさらに処理されるかもしれない。
図1は本発明の排出による除害装置100の側断面図である。排出による除害装置100は加圧された誘導液体源104及び排出物源106に結合されるかもしれない排出装置102を含む。また、排出装置102は(図示されていない)噴射ノズルを含み、それを介して誘導液体が排出噴射108を形成するようにされるかもしれない。図示のとおり、排出装置102は、排出装置102により処理され若しくはスクラブされた排出物を排出する出口若しくは排出ポート110を有する。排出ポート110は、図2、3、4を参照して以下に説明されるような(図1には示されていない)排出された排出物導管に接続されるかもしれない。
また、図1に示された排出装置102は、細くなる部分112、腰部分114、及び広く広がった部分である鐘形状の部分116を含むかもしれない。細いウエストのような形状は効率的な排出をもたらし、その効率は、排出の誘導液体圧力の関数としての排出の吸引力の強度、および、排出物の流れからの微粒子の除去率によって測定される。また、単純なチューブの形等の他の適宜な排出装置の形が用いられるかもしれない。誘導液体源104からの誘導液体は誘導液体ポート108を介して排出装置に流入する。排出物源106からの排出物は排出ポート120を介して排出装置内に流入する。
図1に関連して、適宜なデバイス(例えば、ジェット装置)等が用いられてもよいが、排出装置102は水による排出装置であってもよい。微粒子の物資等に対し親和性を有する液体が用いられるかもしれない。いかなる実践的な製品及びデバイスをも用いられうるが、排出装置102は、例えば、ミシガン州、リボニア(Livonia, MI)のエルムリッジ社(Elmridge Inc.)から市販されているジェット装置、TLGシリーズ(登録商標)であるかもしれない。水による排出装置が、本発明に従い排出物を処理するのに用いられるかもしれない。
更に、図1を参照すると、加圧された誘導液体源104が加圧された水の源であるかもしれない。本明細書においては説明の目的のために、水が用いられているが、他のいかなる液体も用いられうることが理解されるであろう。例えば、一実施形態において、(排出装置の外部にある源からの)流れが液体として用いられる。幾つかの実施形態において、排出装置に流れ込む排出物の流れは、誘導液体の少なくともいくらかを流れへと変換するに十分な熱量を有する。いかなる適宜な圧力も用いられうるが、加圧された誘導液体源104は、1平方インチあたり60ポンド(p.s.i.)の圧力を有する脱イオン水の源であるかもしれない。他のいかなる適宜な加圧水の源が用いられてもよいが、加圧された水は製造工場のある施設により供給されるかもしれない。
図1を参照すると、いかなる他の排出物の適宜な源が用いられてもよいが、排出物源106は電子デバイス製造装置の排出物源であるかもしれない。排出物は微粒子(例えば、排出物内に浮遊するに十分な小さい粒子、及び、水の中に沈みうるより大きい粒子等)、液体、ガス等を含みうる。そのような排出物のいくつか、若しくは、全ては、以下に詳細に説明されるように、排出装置102により処理されうる。
更に、図1を参照すると、排出噴射108は、他の適宜な液体が用いられるかもしれないが、加圧された誘導水の噴射であるかもしれない。例えば、その液体は、本発明の所定の実施形態において有用であるかもしれない化学物質及び水の混合物であるかもしれない。他の適宜な形が用いられてもよいが、図示のように、この噴射は断面において三角形であり、三次元において円錐形である。更に、その噴射は、いかなる適宜な方向に向けられてもよいが、排出装置102の放出口の方向を指向するように図示されている。
動作中、加圧誘導液体源104からの誘導液体は、誘導液体接続器118及びノズル(図示せず)を通って排出噴射108を形成する。排出噴射108は、少なくとも次の機能を遂行する。排出噴射108は、排出噴射108が動作していない時の排出装置102内の圧力に比べ、排出装置102内の圧力を低減するかもしれない。もし、排出装置102内の圧力の低減が、排出物源106内の排出物の圧力以下に、排出装置102内の圧力を下げるに十分であれば、排出物は、排出ポート120を介して、排出物源106から排出装置102へと取り込まれる(例えば、押し出される、および/又は、引き込まれる)。排出装置102内に押し出され又は引き込まれた排出物は、排出噴射108、および/又は、重力により、排出装置本体を介して排出ポート110から排出される。
また、排出噴射108は、排出装置102に引き出されるかもしれない排出物と混ざるためでもある。排出物と排出噴射108が排出物と混ざることにより、排出物から微粒子がたたき出され、及び/又は、誘導液体内に微粒子が取り込まれる。腰部分114を形成するための細まりつつある部分112における、排出装置102の細まりによって、排出物のほとんどの部分が、排出噴射108を形成する誘導液体に混ざることとなる。排出物が排出噴射108と混ざり合うことにより、排出物に水気を与え、水溶性の不要な化学種を取り除くことができ、このことは、もし排出物が触媒ユニット若しくは他の除害装置を経由するべきときに有効である。
排出物の入り口120の圧力は排出装置102の内部圧力に従い大きく変化しうる。いかなる実際的な圧力が用いられてもよい。例えば、いかなる適宜な圧力も用いられるが、約60p.s.i.で排出装置102に流入する加圧水の噴射が排出噴射108であるかもしれない。図示のとおり、本発明に従い、排出装置102は排出物源106から排出装置102へと排出物を取り込む(例えば、押し出す、および/若しくは,引き込む)。
特定の理論により制約されることは望まないが、排出装置102は、排出物源106からの排出物と液体噴射108と混ぜ合わせることにより、排出物から微粒子の物質を取り除くよう動作する。排出装置102の細くなった部分112により、排出物のほとんどの部分が液体噴射108と混ざって排出装置102を通過する。更に、腰部分114及び広がった領域116へと続く細くなった部分112は、排出装置により排出物源106から排出物を取り込む効率を増加せしめるのに供する。更に、幾つかの実施形態において、誘導液体が蒸気若しくは他の蒸留した液体である場合、若しくは、誘導液体の少なくとも一部分が排出物流体により蒸気若しくは蒸留液体に変換されている場合、その蒸気若しくはたの蒸留液体は、液体の誘導流体より、より小さい微粒子をたたき出すのにより有効であるかもしれない。このメカニズムは、蒸気が、微粒子上に凝結し、微粒子を、液体により取り込まれやすくするか、または、他の粒子により付着しやすくするというものである。例えば、液体蒸気は、排出物の温度がその液体の沸点より下回ると、急激に凝結するかもしれない。この液体蒸気は凝結し、より細かい微粒子を核とする液滴を構成し、それらをより重く、より大きくする。液体の液滴により捕獲された、より重い、より大きい粒子は、次のプロセスにより、より容易に洗浄されるかもしれない。
図2は、本発明による、酸化/排出による除害システム200の概略側面図である。この除害システム200は図1の排出装置102を含むかもしれない。排出装置102は排出パイプ202に結合され、排出装置のスクラブされた排出物の導管205を介して、タンク204に接続されるか、あるいは、液体流通可能な状態で結合される。排出パイプ202は、真っ直ぐなパイプか、または、1つ以上の曲がった部分、若しくは、1つ以上の折れ曲がった部分と、垂直若しくは垂直から傾いた方向を有するかもしれない。排出パイプ202の垂直方向からの傾きは、約1°と約89°との間、約3°と約60°との間、若しくは、約5°と約45°との間であるかもしれない。幾つかの実施形態において、排出パイプ202は、約5°と約15°との間、若しくは約10°垂直方向から傾いているかもしれない。
排出装置のスクラブされた排出物のための導管205は、追加的なものであり、排出装置102の出口110は、タンク204内に位置するか、あるいは、直接接続されているかもしれない。排出パイプ202は、ウォーターフォールパイプ206に接続され、排出物及び/又は除害された排出物がウォーターフォールパイプ206から、それを介して運ばれるような導管を提供する。
図示の通り、ウォーターフォールパイプ206はリアクタ208に結合され、リアクタは入力210、212、214を有し、それらは燃料供給源(図示せず)、排出物源(図示せず)、酸化源(図示せず)にそれぞれ接続されている。上述の通り、リアクタは、例えば、燃焼、電気熱若しくはプラズマ装置等のいかなる適宜な熱酸化リアクタであってもよい。また、ウォーターフォールパイプ206はウォーターフォールパイプ206の内部の壁216に沿って薄い水の膜を提供するかもしれないウォーターフォール(図示せず)を含むかもしれない。このウォーターフォール(図示せず)を形成する水は調整具218を介して貯水槽217に流れ込む。この水は、汲み上げられて、貯水槽217の内部の壁を越えて、ウォーターフォールパイプ206の内部の壁216をつたわって流れる。
排出装置102は(タンク204を介して)ベッドスクラバー220に結合され、ベッドスクラバー220は、更に、排出物、及び/又は、除害された排出物を更にスクラブ若しくは処理するかもしれない。ベッドスクラバー220は、更に排出物を処理する、1つ以上の充填ベッド222及びベッドスプレイ224を含む。充填されたベッド222は適宜な材料からなるビーズにより充填されており又は、水と排出物との間の接触を増加せしめるのに供するため適宜な材料により充填されるかもしれない。このベッド噴射224は、同じ源又は異なる源からの水若しくは他の適宜な液体の供給を受けるかもしれない。例えば、両ベッド噴射は、ポンプ(図示せず)および導管(図示せず)を介して、タンク204からの水の供給を受けるかもしれない。選択的に、ベッド噴射224の1つ若しくは両者は、プラント施設からの接続等により他の水源からの水を受け取るかもしれない。そのような他の水源から水を受け取ることは、処理、及び/若しくは、除害のためにタンク204から取り出される水を取り換えるのに供するかもしれない。
図示の通り、スクラブされた排出物は、スクラブ排出口226のところでベッドスクラバー220から流出し、そこから排出物は、更に除害システム(図示せず)へ、設備内の排出口(図示せず)へ、又は、大気中へと向かう。他のいかなる排出口が用いられてもよい。
タンクは液体表面230を有する液体228を含む。液体228は、水、又は、他のいかなる適宜な液体であってもよい。
動作中、電子デバイス製造装置からの排出物は入口212を通ってリアクタ208に流入する。燃料及び酸化剤が燃料供給口210及び酸化剤供給口214を介してリアクタ208に流入する。排出物はリアクタ208内で酸化され、ウォーターフォールパイプ206を通過する。貯水槽217から流れ、ウォーターフォールパイプ206の内部の壁216に沿って流れるウォーターフォール(図示せず)は、微粒子が内部の壁216内に集まるのを防ぐかもしれない。ウォーターフォールパイプ206から排出物の一部分が傾いた排出パイプ202を介して排出装置102に流れ込む。
リアクタ208等の酸化リアクタは典型的には大気圧以下の圧力下で動作する。これにより、酸化ユニット208の内部の壁、若しくは、ウォーターフォールパイプ206の外側の壁に穴があけられると、排出物が酸化ユニットからプラントの大気中へと流れだすよりむしろ、製造プラントからの空気が、酸化ユニットへと流れ込むこととなる。ウォーターフォールパイプ206を介してリアクタ208から排出パイプ202へと除害された排出物を流入せしめるために、排出装置102内の圧力は、リアクタ208及び/又はウォーターフォールパイプ206内の圧力より低くされる必要がある。図1を参照して前に説明したように、排出装置102内の圧力は、排出装置ノズル(図示せず)を介して加圧された、誘導液体ソース104からの誘導液体を流し、排出噴射108を形成することにより、低減されるかもしれない。このように、除害された排出物は、排出噴射108により誘引された排出装置102内の低減された圧力により排出パイプ202に引き込まれうる。
上述したように、除害された排出物は微粒子及び液体を含むかもしれない。例えば、電子デバイス製造装置の排出物がシランを含むのであれば、酸化リアクタ208からの排出物はシリコン酸化物を含むかもしれない。更に、またウォーターフォールパイプ206の内部の壁216を伝わるウォーターフォールからの水は、排出パイプ202へと引き込まれる。また、上述したように、例えば、所定の重さ、若しくは、直径の、より大きい微粒子等の、少なくともいくらかが、排出ポート120を介し排出装置に入ることを防ぎ、若しくは、それらをフィルターすることが望ましい。そのような排出物の除去、及び/又は、フィルタリングなしでは、排出装置102は最適な態様で動作しない(例えば、予防的なメンテナンス作業の間の動作時間が短くなったり、また、望ましい排出物の処理ができなくなる等)。
本発明の幾つかの実施態様において、酸化/排出による除害システム200は、上方向に傾いた除害された排出物のためのパイプ202により設計されるかもしれない。排出パイプ202の角度、若しくは、傾きにより、排出物のいくらかの部分(例えば、より重い部分、より大きい粒子等)は、排出ポート120のところで低減された圧力により、排出装置102に引き込まれないかもしれない。従って、排出物のそのような部分は、排出パイプ202を滑り落ち、ウォーターフォールパイプ206に流れ込むかもしれない。例えば、吸引ポート120のところで、排出装置102内の圧力を調整することにより、除害システム200は、排出装置102へ流れ込む排出物を所望の割合で引き込むように設計されるかもしれない。例えば、吸引ポート120のところでの排出装置102内の圧力を低減することにより(吸引を増加せしめることにより)、除害システム200は、より重い、及び/又は、より大きい粒子及び液体を排出パイプ202から排出装置102へと引き込むように設計されるかもしれない。反対に、吸引ポート120のところでの排出装置内での圧力を増加せしめることにより(吸引を減少せしめることにより)、除害システム200は、より重い、及び/又は、より大きい粒子及び液体を、排出パイプ202を介してウォーターフォールパイプ206へと戻り落ちるようにして、そこからタンク204へと戻り落ちるように設計されるかもしれない。従って、排出装置102に到達する排出物は、図1を参照して説明された方法に類似した態様により処理される。
排出装置102の内部圧力は誘導液体の圧力を制御し、これにより排出噴射108の力を制御することにより制御されるかもしれない。誘導液体の圧力を増加することにより、排出噴射108の力は増加するかもしれない。逆に、誘導液体の圧力を減少せしめることにより、排出噴射108の力が減少されるかもしれない。一般に、より大きい力の排出噴射108は、より小さい力の排出噴射108より、排出装置102内に、より低い圧力をもたらすであろう。
上述したように、加圧された誘導液体の源104は、製造施設にある液体源であるかもしれないし、又は、いかなる他の適宜な液体源であってもよい。
吸引ポート120のところでの排出装置102の圧力を変えることに加え、排出パイプ202の長さ、及び/又は、傾き角度αが変えられるかもしれない。例えば、排出装置102のある圧力に対して、より長い排出パイプ202は、より短い排出パイプ202より、より重い及び/又はより大きい粒子及び液体の排出への流入を阻み、防止するかもしれない。同様に、排出装置102の所定の圧力に対して、排出パイプ202のより大きい傾きの角度アルファは、より小さい傾きの角度を有する排出パイプ202より、より重い、及び/又は、より大きい粒子及び液体の排出装置への流入を阻み、防止するかもしれない。
更に、図2を参照すると、排出装置によりスクラブされた排出物は導管205を介して流れ、液体表面230のところ、若しくは、その近くでタンク204に流入する。図示したように、導管205の流出口は、ほぼタンク204の流体表面230とほぼ同じレベルにあるが、導管205の流出口は、液体表面230より、より上、又は、より下であってもよい。そのような実施形態は図3及び図4を参照して後で説明される。排出装置102から出た後、スクラブされた排出物はタンク204を通り、ベッドスクラバー220を通り、スクラバー排出口226への方向へ向かう。ベッドスクラバー220は、スクラブされて排気物がスクラバー排出口226のところでベッドスクラバー220から排出される前に、更に、排出物をスクラブするかもしれない。ベッドスクラバーが図示されているが、他の適宜な更なる処理、及び/又は、排出物の除害が、ベッドスクラバー220に代えて、若しくは、それに追加して行われるかもしれない。
図3は本発明による別の酸化/排出による除害システム300の概略側面図である。図示の通り、この除害システム300は図1及び図2を参照して説明されたコンポーネンツの多くを含む。そのようなコンポーネンツは本明細書において図1及び図2に用いられた参照番号により表されている。そのようなコンポーネンツに追加して、この3番目の例示の排出物除害システム300はポンプ導管304を介してタンク204に結合されるリサイクリングポンプ302を含むかもしれない。このポンプ導管304はタンク204の中に延び、液体表面230の下に延びるかもしれない。このリサイクリングポンプ302は誘導液体パイプ306に結合され、誘導液体ポート118のところで排出装置102に結合される。選択的に、誘導液体パイプ306は冷却装置308を通過するかもしれない。冷却装置308は熱交換器であるか、または、いかなる他の適宜な冷却装置であってもよい。
図2を参照して上述したように、排出装置102はウォーターフォールパイプ206を介してリアクタ208より排出物が供給されるかもしれない。ウォーターフォールパイプ206はウォーター噴射310を含むかもしれない。ウォーター噴射310はいかなる適宜な場所に位置してもよいと理解されるべきであるが、図示の通り、ウォーター噴射310は排出パイプ202の上部に位置するかもしれない。ウォーター噴射310は水、若しくは、液体の源(図示せず)からのポート311を介して、新鮮な水、若しくは、液体の供給を受けてもよいが、タンク204から供給を受けてもよい。
動作中、除害システム300は、除害システム200と類似の態様により動作するが、以下の差異があるかもしれない。例えば、ウォーターフォールパイプ206を介してリアクタ208から流入する除害された排出物は、図2を参照して説明された処理に追加して、ウォーター噴射310により冷却され、及び/又は、処理され、及び/又は、除害されるかもしれない。ウォーター噴射310は微粒子等をいくらか濡らすように、排出物の部分と混ざり合う。ウォーター噴射310より濡らされた、排出物のそのような部分は、タンク204へ流れ込む。排出物のいくつかの部分は、図2を参照して説明された類似の態様により、排出パイプ202に流入するかもしれない。もちろん、この追加の処理は図2の除害システムに組み込まれるかもしれない。
除害システム202と除害システム300の動作上の、更なる差異点は、流体表面230の同じレベルのあたりで導管205を介して排出装置102を出るのに対し、除害システム300では、排出装置によりスクラブされた排出物は、排出装置102を出て、導管205を介してタンク204に流れ込み、流体表面230より下に流れ込む。スクラブされた排出物は、タンク204内において液体228から泡立たせた後、ベッドスクラバー220へ流れるかもしれない。
図3の除害システム300と図2の除害システム200の動作上の、更なる違いは、排出装置108のための誘導液体の液体源に関連する。図2において加圧された誘導液体の液体源は一般的に説明されていた。図3の除害システム300においては、誘導液体の液体源はタンク204であるかもしれない。すなわち、ポンプ302は導管304を介して液体228を引き出すかもしれない。ポンプ302は誘導液体コネクター118及び排出ノズル(図示せず)へ導管306を介して、その液体を押し出し、排出噴射108を形成する。選択的に、ポンプ302はその液体を冷却装置308に通すようにしてよい。誘導液体の冷却は、よりよい排出装置102の性能をもたらすかもしれない。例えば、より冷たい誘導液体は、排出パイプ202を介しての排出物の引き出しをより改善し、微粒子の除害をより改善し、及び/又は、例えば、ハロゲン、及び/又は、流体中の微粒子等の排出物中の要素への誘導液体の反応を改善することとなる。いくつかの実施形態において、フィルター(図示せず)が、ポンプ302を介して排出装置102への微粒子の搬送を低減するか、あるいは、防ぐために、設けられるかもしれない。
図4は本発明による酸化/排出システムの概略側面図である。図示の通り、除害システム400は図1の排出装置100のコンポーネンツ及び図2および図3の除害システム200及び300のコンポーネンツの多くを含む。そのようなコンポーネンツは図1、2、3と同じ適宜な参照番号により識別される。
図4の除害システム400は、排出装置によりスクラブされた排出物のパイプ205の先端が、液体表面230の上部で、排出装置によりスクラブされた排出物を排出するよう位置している点を除き、図3の除害システム300と実質的同様のものである。
動作中、図4の除害システム400は、以下の例外はあるものの、図3の除害システムと実質的同様な態様により動作する。図4の除害システム400において、排出装置によりスクラブされた排出導管205から流出する排出装置によりスクラブされた排出物は、図3の除害システム300のように液体表面230の下ではなく、むしろ、液体表面230の上部でタンク204に流入する。
図2、3、4の垂直方向に排出装置102が示されているが、排出装置102は、水平方向を含むがそれには限られない、いかなる別の適宜な方向に置かれるかもしれない。
図5は本酸化/排出による除害システムにより、電子デバイス製造装置の排出物に対し、除害処理を施すための方法500を図示するフローチャートである。ステップ502において、電子デバイス製造装置からの排出物は熱除害リアクタにより酸化される。ステップ504において、熱除害リアクタからの排出物は排出除害装置においてスクラブされる。排出除害装置は図1に関連して説明されたものと同様のものである。追加のステップ506において、排出除害装置からの排出物はウェットスクラバーにおいてスクラブされる。ウェットスクラバーは充填されたベッド、及び、ビーズを含む1つ以上のベッド、若しくは、他の高表面積材料、及び、1つ以上の液体噴射を含むかもしれない。液体は、水、又は、他のいかなる適宜な液体であってもよい。
図6は酸化/排出による除害システムにおける電子デバイス製造装置からの排出物に対し除害処理を施すための方法600を図示するフローチャートである。ステップ602において、電子デバイス製造装置からの排出物は熱除害リアクタにおいて除害される。排出物は図2に関連して説明されたようにウォーターフォールパイプ等の冷却チャンバー内のウォーター噴射によって冷却されるかもしれない。ステップ604において、除害された排出物は傾いた導管により、排出装置に引き込まれる。上述したように、重さ、若しくは、直径のいずれかにおいて、所定の大きさより大きい微粒子、及び、液体が、排出装置102内に引き込まれないように、導管の傾きの角度、長さ、および、真空引き込みの大きさは、選択される。ステップ606において、除害された排出物は排出装置内においてスクラブされ、排出物内に取り込まれた、かなりの量の微粒子は、タンク204内にたたき出される。ステップ608において、排出装置によりスクラブされた排出物は、選択的にウェットスクラバー内で更にスクラブされる。
上述の説明は本発明の例示的な実施形態のみを開示するものである。本発明の範囲内に入る、上記に開示された装置及び方法を変形できることは、本技術分野の同業者にとって、容易に明らかである。
従って、本発明はその例示的な実施形態実施態様に関連して開示されてきたが、他の実施形態も以下の特許請求の範囲に定義されるような本発明の精神及び範囲内に入ることを理解すべきである。

Claims (15)

  1. 排出物の流れに対し除害処理を施すよう構成された熱除害リアクタと、
    前記熱除害リアクタからの前記排出物の流れを受けるよう構成された排出装置とを含む電子デバイス製造装置の排出物除害システム。
  2. 前記熱リアクタは燃焼酸化リアクタ、エレクトロ熱酸化リアクタ、及び、プラズマリアクタの内の少なくとも1つを含む請求項1記載の除害システム。
  3. 前記熱リアクタから前記排出装置への前記排出物の流れの一部分を流すよう構成された傾きを有した導管を更に含む請求項1記載の除害システム。
  4. 前記導管は、更に、液体及び所定の大きさより大きい微粒子のうちの1つ若しくはそれ以上が、前記熱リアクタから前記排出へ引き込まれることを防ぐことにより、前記排出物の流れを切り分けるよう構成されている請求項3記載の除害システム。
  5. 前記排出装置からの液体を受け取るよう構成されたタンクを含み、前記排出装置は前記タンクからの第2の液体を受けるよう構成された請求項1記載の除害システム。
  6. 前記第2の液体を冷却するよう構成された冷却装置を更に含む請求項5の除害システム。
  7. 熱除害リアクタ内で排出物を酸化し、
    排出装置内において前記熱除害リアクタからの前記排出物をスクラブすることを含む電子デバイス製造装置からの排出物に対し除害処理を施すための方法。
  8. 排出装置内で前記排出物をスクラブするステップは、排出ポートを介して前記排出装置内に前記排出物を引き込むことを含む請求項7記載の方法。
  9. 液体及び所定の大きさより大きい微粒子のうちの1つ又はそれ以上が前記排出装置に引きこまれることを防ぐステップを更に含む請求項8記載の方法。
  10. 液体及び所定の大きさより大きい微粒子ののうちの1つ又はそれ以上が前記排出装置に取り込まれることを防ぐステップは、前記排出ポートへの傾いた導管に前記排出物を引き込むことを含む請求項9記載の方法。
  11. 液体及び所定の大きさより大きい微粒子のうちの1つ若しくはそれ以上が前記排出装置内に取り込まれることから防ぐステップは、前記排出ポートでの所要の吸引力を生成する圧力により前記排出装置に誘導液体を導入することを含む請求項9記載の方法。
  12. 前記排出装置内の導液体として前記タンクからの液体を用いるステップを含む請求項7記載の方法。
  13. 前記排出装置内の前記誘導液体としての前記液体を用いる前に、前記タンクからの前記液体を冷却するステップを更に含む請求項12記載の方法。
  14. 熱除害リアクタ内で排出物を酸化し、
    排出装置内で蒸気により熱除害リアクタからの前記排出物をスクラブすることを含む電子デバイス製造装置からの排出物に対し除害処理を施すための方法。
  15. 前記蒸気の1つの源は、前記排出装置の外部の蒸気源、および、誘導液体のうちの少なくとも1つであり、前記誘導液体の少なくとも一部分は前記排出物により蒸気に変換される請求項14記載の方法。
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