JP2010537200A - 改善されたアルツハイマー診断法 - Google Patents

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Abstract

生物学的な体液のサンプル中のアミロイド−βペプチド(Aβ)、高リン酸化型タウ(pTau)又はタウの総量(tTau)のレベルの少なくとも1つと組合せたVLP−1のレベルの評価は、アルツハイマー病の診断の精度を改善する。

Description

関連出願
本出願は、2007年8月21日に出願されたアメリカ合衆国仮出願シリアル番号60/957,132号の利益を主張する。当該出願の記載内容は、その全体において、引用によって本出願に組み込まれる。
本発明は、アルツハイマー病などの神経変性疾患を診断する方法及びキットに関する。より具体的には、本発明は、バイオマーカーを使用して病気を診断することに使用される方法に関わる。
アルツハイマー病(AD)、西欧諸国における認知症ないし痴呆の最も一般的な形態の診断は、大部分は歴史的かつ臨床上の判断基準に基づく。多くの研究は、合理的な程度に高い診断精度の度合い(80〜90%)を報告するが、これらの研究は、しばしば専門センター(specialized centers)において進行性の病気を有すると評価された患者を含む。現在では、脳組織の死後の検査ないし検死解剖のみが、決定的な診断のツールである。そのため、AD用のバイオマーカーの開発ないし発達は、この病気の診断を大いに助けるだろう。さらに、そのようなマーカーは、将来の臨床試験において有効性を測定することに潜在的に利用することができるだろう。
現在のADバイオマーカーのほとんどの研究は、この病気に関する公知の病理学的な基質に着目している。ADの病理学的な特徴は、両者共に主に異常に凝集した内因性タンパク質から成るアミロイド斑及び神経原線維変性(もつれ)を含む。アミロイド斑は、細胞外のタンパク質性の凝集物である。それらは、主にアミロイド−βペプチド(Aβ)、アミロイド前駆体タンパク質(APP)の38〜42個のアミノ酸のペプチド断片から成る。主要な種、42−アミノ酸ペプチド(Aβ1−42)は、ADの患者の脳脊髄液(CSF)において、顕著に減少する。神経原線維変性は、主に神経炎において発見された神経細胞内のタンパク質凝集物である。神経原線維変性は、主に高リン酸化型タウ(pTau)、微小管関連タンパク質から成る。いくつかの研究は、ADのCSFにおいてタウの総量(tTau)及びpTauが上昇することを示している。
病気の診断においてこれら2つのバイオマーカーの使用を探索する研究は実施されているが、結果は、有用で決定的な方法に至っていない。ケースないし症例と、コントロールとの間のこれらのバイオマーカーに関する値における顕著な重複は、診断のバイオマーカーとしてのそれらの有用性を制限する。さらに、いくつかの報告がアミロイド斑の負荷と、認知症の度合いとの間の相関関係の欠如を実証しており、前者は後者に直接関連し得ないことを示唆する。現在、アルツハイマー病の診断に現在利用可能なツールよりも信頼できる改善されたツールに関するニーズがある。
ADの診断において有用性を有することができる別のクラスのバイオマーカーは、病因の特異的なマーカーよりも神経細胞死を反映するバイオマーカーである。そのようなマーカーは、機能的帰結に関連した病気の進行についての情報を提供することができ、治療上の効能をテストする更なる臨床試験において有用性を有する。
そのようなバイオマーカーの例は、ビジニン様タンパク質1(VLP−1)、中枢神経系の神経細胞ないしニューロンにおいて高い存在量で発現されるカルシウムセンサータンパク質である。VLP−1は、一過性局所的虚血後のラットのCSFにおいて評価され、虚血発作の患者の血漿中の上昇した濃度において検出可能である。脳損傷及びAD用のマーカーとしてのVLP−1の使用は、PCT国際出願WO2006/012351において記載されている。従って、VLP−1は脳損傷を指し示すけれども、それは、アルツハイマー病用の有用な診断[マーカー]としても確認(identify)されている。脳損傷の他の諸原因は、発作、窒息、浸潤性外科手術及び外傷などの容易に確認される状態に関連する。
発明の開示
本発明は、アルツハイマー病の発症の切迫(imminence)及び進行を予測するVLP−1バイオマーカーを含む方法を提供する。体液中、例えば、脳脊髄液中又は血清中にVLP−1の上昇したレベルが検出された場合には、それは、アルツハイマー病(AD)によって起こる障害のような脳障害に関連する。
従って、本発明は、アミロイド−βペプチド(Aβ)、高リン酸化型タウ(pTau)及びタウの総量(tTau)から選択される少なくとも1つの他のバイオマーカーと組合せてVLP−1を評価することを含むADを診断する方法に向けられる。別のバイオマーカーと組合せてVLP−1を評価することは、いずれか1つの単独のバイオマーカーの解釈に頼る診断方法よりも良い、改善された診断方法を生ずる。ApoE ε4アレルのコピーの存在と組合せてVLP−1を評価することも診断方法を改善する。
本発明の範囲内にさらに含まれるものは、生物学的な体液のサンプル中に存在するVLP−1と、Aβ、pTau、tTauの少なくとも1つを含むバイオマーカー[の]ターゲットを定量(数量)化するための試薬を含む診断用のキット、並びにVLP−1を定量化するため及びApoE ε4アレルの存在又は不在(存否)を評価するための試薬を含むキットである。
図1は、ADの患者およびコントロールにおけるCSFのVLP−1レベルを示す。ボックス(枠)内の線は中央値を表し、ボックスは25−75パーセンタイルを包含し、エラーバーは、10−90パーセンタイルを包含する。有意な差がコントロール対ADの患者において発見された、p<0.001、スチューデントのt検定。
図2A及び図2Bは、AD対コントロールを診断するADバイオマーカーの予測的な能力を示す。図2Aは、ROC曲線下面積(AuC)、そしてVLP−1、Aβ、pTau及び全ての3つのバイオマーカー(ALL)の最適1次(線型)結合に関するAuCの95%信頼区間を示す。図2Bは、3DグラフにプロットされたVLP−1、Aβ及びpTauのCSFレベルを示す(コントロール:黒丸、AD:白丸)。
図3は、ApoE遺伝子型によるVLP−1のレベルを示す。CSFのVLP−1のレベルの平均(値)を、ApoE遺伝子型(ε3/ε3、ε3/ε4)に従ってグラフ化した。ApoE ε4/ε4におけるVLP−1のレベルの平均(値)は、ε3/ε3の個々の平均(値)の2倍を上回った、p<0.0 (3/3 vs. 4/4);**p<0.0(3/4 vs. 4/4)、チューキーの多重比較法(post-hoc Tukey's test)を用いたANOVA(分散分析)検定を使用した。
図4A−図4Cは、CSF中のVLP−1及びpTauのレベルの相関関係を示す。図4Aは、Aβに対してプロットされたCSFのVLP−1のレベルを示す。図4Bは、tTauに対してプロットされたCSFのVLP−1のレベルを示す。図4Cは、pTauに対してプロットされたCSFのVLP−1のレベルを示す。相関関係は、その他に比べて、VLP−1と、pTauとの間で、最も著しかった(r2 = 0.73)。
上記引用PCT国際出願公開WO2006/012351に記載されたように、生物学的な体液中、特に脳脊髄液中のVLP−1のレベルは、アルツハイマー病に関連する脳損傷の発生(率)に相関する。VLP−1レベルの決定(ないし測定)の結果をアミロイド−βペプチド、高リン酸化型タウ及びタウの総量から選択される少なくとも1つの代替のマーカーと結びつけることによって、診断の精度を改良することができることが今や発見された。VLP−1レベルのApoE ε4遺伝子型との相関関係によっても、その精度を改善することができる。
これらのマーカーの各々のレベルを評価する方法は、本発明の技術分野において知られる。そのような方法を記載する引用文献は、後述の実施例において記載される。しかしながら、本発明の方法は、これらの詳細な方法を採用することに限られず、これらのマーカーを決定するための、あるいはApoE ε4アレルの存在を評価するための任意の方法を使用することができる。そのような方法は、免疫測定法、クロマトグラフ的なアッセイ及び同様のものを含む。
診断される患者におけるレベルは決定され、正常なコントロールのレベルと比較される。典型的には、適切なエラーバー(誤差範囲)を有する正常者の標準的な値を、この条件ないし症状を患っていないことが知られた個々の統計的に意味のあるサンプルからの結果を平均化することによって生成することができる。本願明細書に記載のように、典型的には、CSF中のVLP−1、tTau及びpTauのレベルは、AD患者おいて顕著に高く、Aβ1−42のレベルは低い。後述の実施例において記載のように、適切なエラーバーを有するコントロールの平均値は、表2に示される。
正常のコントロールにおける関連するマーカーのレベルは、統計的に意味のある数の被検者、典型的には、10人以上の被検者、20人以上の被検者、30人以上の被検者又は50人以上の被検者に対して、テスト被検者についての本発明の方法を実行する過程において、実験的に決定することができる。しかしながら、正常のコントロールにおけるこれらのマーカーのレベルと関連する値は、[公知]文献にも刊行(ないし公表)されたものでもよく、そのような場合には、正常のコントロールにおける刊行されたマーカーのレベルを決定することは不必要であり、それどころかむしろ、[公知]文献を調べることによってこれらの値を取得することができる。開業医ないし医師は、特定のマーカーのレベルについて刊行された値が、十分に信頼することができ、かつ比較を行うために満足なテスト被検者に対するテストの実行において使用される方法に十分に似ている方法によって決定されている場合であるか、そして、そうであるか否かを理解するだろう。
本発明の方法を実行するために設計されたキットは、VLP−1の決定のための試薬、プラス、少なくとも1つの追加のマーカーの決定のため、又はApoE ε4アレルの存在を決定するための試薬を含むだろう。試薬の性質は、テストを実行することに使用される方法論のタイプに依存するだろう。免疫測定法、ELISAの[アッセイ]又はウェスタンブロットなどの免疫学的なアッセイが採用される場合には、VLP−1などのマーカーと免疫反応性の抗体が含まれるだろう。そのような抗体は、ポリクローナル又はモノクローナル、あるいは組換え的に生産されたものであり得る。アッセイがインビトロで行われるときには、ヒトに適合した形態は必要ではないが、本発明の実施における使用から除外される訳ではない。一般的には、しかしながら、結合性が低くなる傾向があるので、このような状況ないし文脈においては、これらは好ましいものではない。
典型的には、該キットは、マーカーのレベルの決定を実行するための説明書き(ないしは指示)も含むだろうし、テスト被検者のレベルと、正常のコントロールのレベルとの間の統計的な比較のための指図をさらに含むことができる。
テスト被検者は、典型的には、アルツハイマー病のリスクがあるものと認定されたそれらのヒトであるが、感受性の疑いに導くだろう任意の兆候ないし症状を欠く個々も含むこともできる。被検者は、本発明の方法において採用されるマーカーの1つの上昇したレベルを有することが既に示されていても良く、その場合には、以前のテストの結果と、少なくとも1つの追加のマーカーに関するテストとの組合せが、本発明の方法の実行のために提供されるデータを構成する。従って、本発明は、VLP−1のレベルと組合せて1以上のマーカーの以前の決定の結果を単純に評価する方法をさらに含み、これらの以前に測定されたマーカーのレベルを具体的に(physically)決定することを(必ずしも)含む必要はない。本発明の方法は、テスト被検者において以前に決定されているVLP−1のレベル及びアミロイド−βペプチド、高リン酸化型タウ、及びタウの総量から選択される少なくとも1つの追加のマーカーを以前に決定されたコントロール被検者のレベルと単純に比較すること、そして、テスト被検者におけるアルツハイマー病の存在又は不在を決定するために、両方のマーカーのレベルが、テスト被検者において予測されるように異なるか否かを決定することも含む。
サンプルの供給源ないしソースであり得る生物学的な体液は、血液、及び血漿又は血清などのその分画、脳脊髄液、尿、リンパ性の体液を含む。血清又は血漿、あるいは尿は、より都合が良い。脳脊髄液は、サンプリングに好ましい供給源である。
以下の実施例は、本発明を説明することが意図され、本発明を限定するものではない。
患者の評価
ADの臨床上の診断(まず確実なADのNINCDS−ADRDA判断基準)を有する33人の患者を評価した。24人の健康なコントロールも参加し、神経性の又は精神的な疾患が無かった。全ての被検者は、病歴、身体的及び神経精神医学的な評価、そしてミニメンタルステート検査(MMSE)を含む臨床上の評価が行われた。ApoE ε4遺伝子型も評価された。表1参照。

[表1]
実験被検者の人口統計
Figure 2010537200
各群の被検者の平均年齢は顕著に異ならなかった(コントロール:68.5歳 vs AD:64.9歳)。性別分布も顕著に異ならなかった(46% vs 55%)。AD群における病気の平均の継続期間は3.9年であった。MMSEスコアが評価され、AD群が顕著に低かった(23.0 vs 29.8、p<0.001)。
CSF中のtTau、pTau、Aβ1−42及びVLP−1レベルの決定
CSFサンプルを、第3/第4(L3/L4)間における腰椎穿刺によって収集した。サンプルの最初の部分は捨てて、その後の10mlをポリプロピレンチューブに収集し、2,000gで10分間遠心分離し(細胞を除去し)、一定量ごとに分注ないしアリコット化した状態で−80℃で凍結させた。全てのサンプルは、500個の赤血球/μl未満を有した。
CSFサンプルは、サンドイッチELISA法を使用して、タウの総量(tTau)、高リン酸化型タウ(pTau、Thr−181において)及びAβ1−42について、上述のように、ないしは[次の文献に]以前に記載されたようにアッセイした(Blennow, K., et al., Mol. Chem. Neuropathol. (1995) 26:231-245; Vanmechelen, E., et al., Neurosci. Lett. (2000) 285:49-52)。CSFのVLP−1は、サンドイッチELISA法(捕獲用のモノクローナル抗体と、検出用のウサギポリクローナル抗体)を使用して、記載されたように測定した(Laterza, O. F., et al., Clin. Chem. (2006) 52:1713-1721)。
CSFのtTau及びpTauのレベルは、AD患者において、コントロールに比べて有意に高く(両者ついてp<0.001、表2)、従来の知見と一致した (Arai, H., et al., Ann. Neurol. (1995) 38:649-652; 前記Blennow, et al.,; Tapiola, T., et al., Neuroreport (1997) 8:3961-3963; Andreasen, N., et al., World J. Biol. Psychiatry (2003) 4:147 155)。Aβ1−42のレベルは、ADの患者において、コントロールに比べて低く(p<0.001、表2)、多数の他の研究と一致した(前記Arai, et al.,; 前記Blennow, et al.,; 前記Tapiola, et al.,; 前記Andreasen, et al.,)。表2中の単位ないしユニットは、CSFのpg/mLである。

[表2]
コントロール及びADの患者におけるCSFのレベル(pg/mL)
Figure 2010537200
CSFにおけるVLP−1のレベルは、ADの患者において、コントロールに比べて有意に高かった(387±27 vs. 234±21、p<0.001、図1)。
バイオマーカーの統計的な解析
2つの群の間の患者の特徴及びバイオマーカーにおける差は、適切なようにカイ二乗検定又はスチューデントのt検定を使用して比較した。チューキーの多重比較法を用いたANOVA検定(ANOVA with a post-hoc Tukey's test)を複数の群の間の比較に使用した。これらのバイオマーカーの診断上の能力は、あらゆる全ての閾値をまたぎ真陽性の割合(感受性)対偽陽性の割合(1−特異度)をプロットする受診者動作特性(ROC)曲線を使用して評価された。診断の精度についての世界的な尺度ないしメジャーとして、各個々のバイオマーカーについてのROC曲線下の面積(AUC)、並びに全てのバイオマーカーの最適1次(線型)結合(optium linear combination)も算出した(Xiong, C., et al., Med. Decis. Making (2004) 24:659-669)。全ての統計的な比較を、統計パッケージSAS(バージョン9)を使用して実行したが、一方では、全てのROC解析は、ROCKIT、シカゴ大学におけるKurt Rossmann研究室から利用可能な広範囲に使用されたフリーウェアを使用して行った。0.05未満のp値を、有意性(significance)を指し示すことに採用し、全ての統計的なテストないし検定は双方向的(two-sided)であった。
本願発明者らは、全てのバイオマーカーの組合せと比較して各個々の単独のバイオマーカーについての受信者動作特性(ROC)解析を行った。VLP−1、Aβ、pTau及び全てのバイオマーカーの最適1次(線型)結合についてのROC曲線下の面積(AUC)を図2Aに示す。1次(線型)結合は、診断精度におけるおよそ5%の改良になった。3Dプロット(図2B)は、VLP−1及びpTauの高いレベルと、Aβ1−42の低いレベルは、ADとの診断になる。
ApoE遺伝子型及びVLP−1のレベルの評価
CSFのVLP−1のレベルの平均(値)は、ADの患者の集団内で、種々のないし異なるApoE遺伝子型によって相関が行われた。ApoE ε4/ε4の個々(n=5)が最高レベルのVLP−1を有し、ε3/ε4(n=20)及びε3/ε3(n=8)の個々がそれに続いた(図3)。ApoE ε4遺伝子型を、増加した神経細胞死と関連させることができる。
VLP−1の他の病理学的なバイオマーカーに対する相関関係
VLP−1と、tTau、pTau又はAβ1−42との間の相関を行い、図4A−図4Cに示した。pTauは、最大の相関関係を示した(図4C、r=0.73)。

Claims (18)

  1. 被検者におけるアルツハイマー病を診断する方法であって、
    当該方法は、アミロイド−βペプチド(Aβ)、高リン酸化型タウ(pTau)及びタウの総量(tTau)から選択される少なくとも1つの追加のマーカーのレベルを決定することと組合せて、ヒト被検者の生物学的な体液のサンプル中のビジニン様タンパク質1(VLP−1)のレベルを決定すること、
    前記マーカーのレベルを、正常のコントロールにおける同一のマーカーのレベルと比較することを含み、
    正常のコントロールと比較したときの、VLP−1の高いレベルと、前記被検者におけるAβの低いレベル、pTauの高いレベル又はtTauの高いレベルのいずれかとの組合せが、アルツハイマー病の前記被検者についての診断になり、そして
    前記方法がVLP−1又は単独の前記追加のバイオマーカーのいずれかに基づく決定に比べて、アルツハイマー病の診断の診断精度における改善を提供すること
    を特徴とする方法。
  2. サンプルが脳脊髄液から得られることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. サンプルが血漿、血清又は尿から得られることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記追加のマーカーの少なくとも2つのレベルが決定され、比較されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記追加のマーカーの少なくとも3つのレベルが決定され、比較されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 正常のコントロールにおけるマーカーのレベルが少なくとも20人の正常のヒト被検者において実験的に決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 正常のコントロールにおける前記マーカーのレベルが文献に記載された値として取得されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 被検者におけるアルツハイマー病を診断するためのキットであって、
    請求項1−7のいずれか1つに記載の方法を実行するための試薬を含むキット。
  9. VLP−1と免疫反応性の抗体を含むことを特徴とする請求項8に記載のキット。
  10. 被検者のアルツハイマー病を診断する方法であって、
    当該方法は、前記被検者におけるApoE ε4アレルの存在を決定することと組合せて、ヒト被検者の生物学的な体液のサンプル中のVLP−1のレベルを決定すること、
    前記VLP−1のレベルを、正常のコントロールにおけるVLP−1のレベルと比較することを含み、
    VLP−1の高いレベルと、前記被検者におけるApoE ε4アレルの存在との組合せがアルツハイマー病の前記被検者についての診断になり、そして
    該方法が単独のVLP−1に基づく決定に比べて、アルツハイマー病の診断の診断精度における改善を提供すること
    を特徴とする方法。
  11. サンプルが脳脊髄液から得られることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. サンプルが血漿、血清又は尿から得られることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 被検者におけるアルツハイマー病を診断するためのキットであって、
    請求項10に記載の方法を実行するための試薬を含むキット。
  14. VLP−1と免疫反応性の抗体を含むことを特徴とする請求項13に記載のキット。
  15. テスト被検者のアルツハイマー病を診断する方法であって、
    当該方法は、前記テスト被検者におけるVLP−1のレベル、そして前記被検者におけるAβ、pTau及びtTauから選択される少なくとも1つの追加のマーカーのレベルを正常の被検者における前記マーカーのレベルと比較することを含み、
    前記マーカーのレベルと比較したときの、VLP−1の高いレベルと、前記テスト被検者におけるAβの低いレベル、pTauの高いレベル又はtTauの高いレベルとの組合せがアルツハイマー病の前記被検者についての診断になること
    を特徴とする方法。
  16. 前記追加のマーカーの少なくとも2つのレベルが比較されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記追加のマーカーの少なくとも3つのレベルが比較されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. テスト被検者のアルツハイマー病を診断する方法であって、
    当該方法は、テスト被検者におけるVLP−1のレベルを正常の被検者におけるVLP−1のレベルと比較すること、及び
    テスト被検者におけるApoE ε4アレルの存在又は不在を確認することを含み、
    VLP−1の高いレベルと、前記テスト被検者におけるApoE ε4アレルの存在との組合せが、アルツハイマー病の前記被検者についての診断になること
    を特徴とする方法。
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