JP2010535264A - トランスフェクション目的の直鎖ポリエチレンイミン(pei)を製造するための方法及びその方法で得られた直鎖pei - Google Patents
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Abstract
Description
− 所定量のアセトニトリルの徹底的な乾燥後に、該量の乾燥されたモノマーにおける溶媒として該アセトニトリルを使用すること、一方で、既定量の、徹底的に乾燥された重合反応開始剤を添加すること、及びそれら全部を混合すること、
− 得られた該PEOXを蒸発により精製して該溶媒を除去すること、一方で、メタノール及びジエチルエーテルを用いた少なくとも3回の連続する洗浄/沈殿段階及び対応する濾過を行うこと(但し、該乾燥、重合、及び精製の作業は、(i)1H−NMR試験を行うことにより、該PEOXポリマーの正確な同定、<1.0%レベルまでのモノマーの不在の確認、及び<5.0%レベルまでの溶媒の不在の確認、並びに(ii)ゲル浸透クロマトグラフィーにより、平均分子量(Mw)>23000Da及び<1.5の該PEOXの多分散性(Mw/Mn)を得るように配列される)、
− 1H−NMR試験を行うことにより、<5%の残留側鎖又はプロピオン酸の量を有するように、そして単一ピークとしてPEIを同定するために、十分に効率的に該PEIを得るために該PEOXを塩酸で加水分解すること
により、ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)(PEOX)を得るために該量のモノマーを重合させる段階を含む。
− PEOXの平均分子量(Mw)は40000Da<Mw<54000Daである;
− モノマー/開始剤比は約500である(「約」により±5%と理解されたい);
− モノマー/開始剤比は480である;
− モノマーは、99.95%よりも高い純度である;
− モノマーに添加する前に開始剤をアセトニトリルと混合する;
− 重合を、85℃折茂高い温度で20時間よりも長い時間行う;
− 重合温度は105℃以上である;
− 初回の濾過後に、残渣をMeOHなどの溶媒で十分に洗浄し、ジエチルエーテルの添加後に、ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)を油として溶液から自然に分離させ、溶媒全体をデカンテーションし、真空中で乾燥させる前に該洗浄及び分離を少なくとも4回繰り返す;
− 加水分解段階は、共沸蒸留により得られた、放出されたプロピオン酸を、定期的に、そして少なくとも1日間反応混合物から除去すること、一方で、1H−NMR分光法により反応工程をモニタリングすることを含む;
− 反応工程の最後に得られた残渣を水で希釈し、少なくとも3回蒸発させて痕跡量のプロピオン酸を除去し、次いで残渣を水に再び溶解させ、凍結乾燥の前に濾過する;
− メッシュの寸法が0.20μm〜0.25μmの無菌メンブレン、特に無菌細胞アセテートメンブレンを通過させて濾過をもたらす。
− 2−エチル−2−オキサゾリン、参照番号13,745−6、純度規格>99%、GC分析により決定された純度99.5〜99.7%、水分含量について規格なし;
− p−トルエンスルホン酸メチル、参照番号158992、純度規格>98%、GC分析により決定された純度99.9%。
式(正味)(C2H5N)n×(HCl)m:
トランスフェクションの前日に、24ウェルの組織培養プレートのウェル1個あたり5×104個のHeLa細胞(ATCC CCL−2)を、1mlのMEM完全培地(10%ウシ胎児血清、重炭酸ナトリウム、2mM glutamax(商標)、200U/mlペニシリン及び200μg/mlストレプトマイシンを補充されたアール塩類を有するイーグルMEM培地)に入れて蒔く。トランスフェクションの当日に、インビボ−直鎖PEI pCMV−Luc複合体を調製する。一つのウェルについて、1μgのDNA(pCMVLucプラスミド、1mg/ml、ルシフェラーゼ遺伝子をコード)を、マイクロチューブ(1.5ml)に入れた50μlの150mM NaClに添加し、次いでVortexで混合する。インビボ−直鎖PEI試料又は陽性対照を50μlの150mM NaCl(条件については表を参照)に添加し、この溶液をVortexで混合する。インビボ−直鎖PEI試料の溶液(予め水で7.5mMに希釈)、又は直鎖PEI陽性対照(7.5mM)、又は50μlの150mM NaCl溶液(DNA単独の条件)を一度にDNA溶液に添加し、次いでvortexで10秒間混合する。この溶液(100μl)を室温で30分間インキュベーションしてから、それをウェルに添加する。静かにかき混ぜて均一化した後で、5%CO2を含む加湿空気雰囲気中で37℃で24時間インキュベーションする。
1)オキサゾリンからポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)(PEOX)への重合;
2)PEOXの精製;
3)PEOXからポリエチレンイミン(直鎖PEI)への変換;
4)及び直鎖PEIの精製。
段階1:この方法は、21で開始する。段階1の重合(22)を最初に提供する。
− モノマーを除去するためのエーテルを用いたポリマー物質の沈殿(24);
− メタノール及びエーテルを用いた、洗浄物の3サイクル洗浄(25);
− 溶媒を除去するための蒸発(26);
− 工程内品質管理による管理(27):すなわち、ポリマーを同定するための1H−NMR、モノマーの欠如を確認するための1H−NMR、溶媒の不在(<1.0%)を確認するための1H−NMR。
ポリ(オキサゾリン)(PEOX)の精製された沈殿を得るためにさらに正確には、以下の段階が提供される。
− 30〜37% 水性HClへの添加;
− 水を用いたCH3−CH2−COOHの共沸蒸留(31);
− CH3−CH2−COOHを得るための塩酸の添加(32)。
− 過剰のHClの除去を伴う水の蒸発(34)(これにより、滅菌水に可溶化された直鎖PEI、HClを得ることができる(35))、次いで;
− 直鎖PEI、HCl粉末を提供するための凍結乾燥(36)。
− インビボ直鎖PEIの1H−NMR同一性及び純度;
− 1H−NMR−残留側鎖又はプロピオン酸;
− インビボ直鎖PEIのゲル浸透−多分散性;
− HeLa細胞のトランスフェクション−生物学的活性;
− エンドトキシンレベル。
アセトニトリルはHPLC等級であり、溶媒メタノール及びエーテルは欧州薬局方等級であった。工程助剤である水素化カルシウム及び炭酸ナトリウムはFlukaから購入した。
重合開始剤としてp−トルエンスルホン酸メチルを使用して2−エチル−2−オキサゾリンから開始してポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)を合成する。アルゴン下の火炎乾燥反応フラスコ中で反応を実施する。溶媒としてアセトニトリルを使用し、反応温度は85℃である。
バッチ番号1:
合成及び作業は上記プロトコールに準じた。
収量:40.95g(81.9%)(すなわち低すぎる)
1H−NMR−スペクトル:公知の不純物(プロトン化形態、1.78ppm)及びジエチルエーテルのシグナルが検出される。これらのシグナルに加えて、3.72ppmにシグナルを有する少量の未知不純物が検出される(図5)。
合成及び作業は上記プロトコールに準じた。
収量:43.71g(87.2%)(すなわち適合)
インビボ−直鎖PEIの合成のために、水において塩酸を用いてアミド結合を加水分解することにより、上記の中間体PEOXの側鎖を除去する。この混合物を120℃で撹拌する。
バッチ番号3:
合成及び作業は上記プロトコールに準じた。
収量:27.61g(87.7%)
1H−NMR−スペクトル:スペクトルは、インビボ−直鎖PEIについて単一ピークを示す(図9)。
バッチ番号4:
合成及び作業は上記プロトコールに準じた。
収量:29.43g(87.4%)
1H−NMR−スペクトル:スペクトルは、インビボ−直鎖PEIについて単一ピークを示す(図10)。
二つのバッチの直鎖PEIを合成した。1H−NMR−分光方による純度及び第2のバッチの生成物の収量は、最初のバッチに比べて再現性があり、満足のいくものであり、最初のバッチは、本発明の段階の幾つかを採用しなかったことが原因で、満足のいくものではなかった。
1.)購入されたモノマー2−エチル−2−オキサゾリン(EH−1268.4−2)のGC(表8及び図3参照)。
2.)蒸留されたモノマー2−エチル−2−オキサゾリン(EH−1268.4−2)のGC(表9及び図4参照)。
3.)バッチ番号1の1H−NMR−スペクトル(図5参照)。
4.)バッチ番号2の1H−NMR−スペクトル(図6参照)。
5.)バッチ番号1のGPC(図7及び表11参照)。
6.)バッチ番号2のGPC(図8及び表12参照)。
7.)バッチ番号3の1H−NMR−スペクトル(図9参照)。
8.)バッチ番号4の1H−NMR−スペクトル(図10参照)。
図4及び表9は、蒸留されたモノマー(段階22の直前)のGCを示す。蒸留のこの特異的段階は、市販の原材料の純度に比べた場合に、モノマーの純度が増加することを示す(表8及び図3)。
*注:この実施例において、最終PEIは質量>10000Da、さらに正確には約15000Da(すなわち、34180/99×43=14846Da)を有する。
Claims (15)
- トランスフェクションベクターとして使用するための直鎖ポリエチレンイミン(PEI)を合成及び調製する方法であって、
99%よりも高い純度の、所定量のモノマー2−エチル−2−オキサゾリンから、該量のモノマーを徹底的に乾燥させる段階、並びに
− 既定量のアセトニトリルを徹底的に乾燥させた後に、該量の乾燥されたモノマーにおける溶媒として該アセトニトリルを使用すること、一方で、既定量の、徹底的に乾燥された重合反応開始剤を添加すること、及びそれら全部を混合すること、
− 該溶媒を除去するために、該得られたPEOXを蒸発により精製すること、一方で、メタノール及びジエチルエーテルを用いて少なくとも3回の連続する洗浄/沈殿段階及び対応する濾過を行うこと(但し、該乾燥、重合、及び精製の作業は、(i)1H−NMR試験、該PEOXポリマーの正しい同定、<1.0%レベルまでのモノマーの不在の確認、及び<5.0%レベルまでの溶媒の不在の確認により、並びに(ii)ゲル浸透クロマトグラフィーを行うことにより、>23000Daの平均分子量(Mw)及び<1.5の該PEOXの多分散性(Mw/Mn)を得るように配列されている)
− 1H−NMR試験を行うことにより、<5%の量の残留側鎖又はプロピオン酸を有するために、及び単一ピークとして該PEIを同定するために、十分に効率的に該PEIを得るために、塩酸を用いて該PEOXを加水分解すること
により、ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)(PEOX)を得るために該量のモノマーを重合させる段階を含む方法。 - 中間体PEOXの平均分子量(Mw)が40000Da<Mw<54000Daであることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- モノマー/開始剤比が約500であることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
- モノマー/開始剤比が480であることを特徴とする、請求項3記載の方法。
- モノマーが、99.95%よりも高い純度であることを特徴とする、請求項4記載の方法。
- 開始剤が、モノマーへの添加前にアセトニトリルと混合されることを特徴とする、請求項5記載の方法。
- 重合が、85℃よりも高い温度で20時間よりも長い時間行われることを特徴とする、請求項6記載の方法。
- 重合温度が、105℃よりも高いことを特徴とする、請求項7記載の方法。
- 初回の濾過の後に残渣がMeOHで十分に洗浄されること、及びジエチルエーテルの添加後にポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)が油として溶液から自然に分離され、溶媒全体がデカンテーションされ、真空中での乾燥前に、該洗浄及び分離が少なくとも4回繰り返されることを特徴とする、請求項の1〜8いずれか1項記載の方法。
- 加水分解する段階が、定期的に、そして少なくとも1日間共沸蒸留により得られた、放出されたプロピオン酸を反応混合物から除去すること、一方で、1H−NMR分光法により反応工程をモニタリングすることを含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。
- 反応工程の最後に得られた残渣が水で希釈され、痕跡量のプロピオン酸を除去するために少なくとも3回蒸発され、次いで該残渣が水に再び溶解され、そして凍結乾燥の前に濾過されることを特徴とする、請求項10記載の方法。
- 濾過が、0.20μmから0.25μmのメッシュ寸法を有する無菌酢酸セルロースメンブレンを通過させて提供されることを特徴とする、請求項11記載の方法。
- 1.0%未満のモノマー、5.0%未満の溶媒の存在、>23000Daの分子量Mw、1.5未満の多分散性Mw/Mnを有する中間体生成物(PEOX)の精製により、前記請求項1〜12のいずれか1項記載の方法により得られるような、直鎖PEI。
- 中間体生成物PEOXが、40000<Mw<53000DaのようなPEOXの分子量Mwを有することを特徴とする、請求項13記載の直鎖PEI。
- 中間体生成物PEOXが、約25000Daの分子量Mwを有することを特徴とする、請求項13記載の直鎖PEI。
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