JP2010535221A - レスベラトロール誘導体を含有する化粧用組成物 - Google Patents

レスベラトロール誘導体を含有する化粧用組成物 Download PDF

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イーエルシー マネージメント エルエルシー
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Abstract

少なくとも1種のレスベラトロール誘導体を含む水性、エマルション、または無水形態の化粧用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、表面を着色するまたは処理する目的で、皮膚、髪、または爪などの角質表面に適用するための化粧用組成物の分野にある。用語「化粧」は、本明細書において使用されるとき、化粧用目的または医薬目的で角質表面に適用される局所用組成物を意味する。
3,5,4'-トリヒドロキシスチルベンとも称されるレスベラトロールは、一般式:
Figure 2010535221
を有するポリヒドロキシ置換化合物である。
レスベラトロールは、赤ブドウ、ラズベリー、ブルーベリー、および一部の他の植物液果類または抽出物中に存在する。レスベラトロールは、老化防止効果、抗癌効果、および抗ウイルス効果を有することが報告されている。レスベラトロールは、その認識されている若返りの作用ゆえに、種々の化粧用製剤、例えばスキンクリーム内に包含されてきた。しかし、レスベラトロールによる1つの問題は、レスベラトロールが、化粧用製剤中で通常不安定であることである。したがって、化粧用製剤において使用するときには、非常に少量でのみ使用することができる。レスベラトロールは、過剰量で存在すると加水分解して、包含している化粧用製剤に変色を引き起こす。
レスベラトロールの不安定性に対処する1つの方法は、ヒドロキシル基を3、5、および4'位において他の官能基で置換することによってレスベラトロールを誘導体化し、化粧用製剤においてより安定であるレスベラトロール誘導体を形成することである。無機酸、有機カルボン酸、単糖類、二糖類、もしくは多糖類、または他の官能基のレスベラトロール誘導体が、化粧用製剤、特にエマルション形の化粧用製剤においてより安定であることが見出されている。
本発明の目的は、少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、好ましくは、水性である化粧用製剤において加水分解的に安定であるものを含有する水性化粧用組成物を提供することである。
本発明の目的はまた、少なくとも1種のレスベラトロール誘導体を含有する無水化粧用組成物を提供することである。
本発明は、少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、水相、および少なくとも1種の油相形成剤を含有する油相を含む、エマルション化粧用組成物を対象とする。
本発明はまた、少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、少なくとも1種の水相形成剤を含有する水相、および油相を含むエマルション化粧用組成物であって、油相が少なくとも1種の非揮発性シリコン油を好ましくは含有する、エマルション化粧用組成物も対象とする。
本発明は、少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、および少なくとも1種の水相形成剤を含有する水相を含む水性化粧用組成物をさらに対象とする。
本発明は、少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、水相、油相、および少なくとも1種のシリコン界面活性剤を含むエマルション化粧用組成物をさらに対象とする。
本発明は、少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、水相、および少なくとも1種の直鎖もしくは分枝鎖揮発性または近揮発性(near volatile)シリコンを含有する油相を含む、エマルション化粧用組成物をさらに対象とする。
本発明は、少なくとも1種のレスベラトロール誘導体を含む無水化粧用組成物をさらに対象とする。
本発明の組成物は、無水、水性、または油中水型もしくは水中油型などのエマルション形であってよい。水性またはエマルション形であるとき、水分量は、全組成物中の約0.1〜99重量%、好ましくは約5〜85重量%、より好ましくは約7〜75重量%の範囲であってよい。エマルション形または無水形であるとき、油量は、全組成物中の好ましくは約1〜95重量%、好ましくは約5〜85重量%、より好ましくは約7〜65重量%の範囲になる。
レスベラトロール誘導体
この説明によって束縛されないが、化粧用組成物におけるレスベラトロールの実用的用途は、フェノール基に起因する不安定性によって制限されてきたと考えられる。本発明の組成物に用いられるレスベラトロール誘導体は保護基を含有し、保護基は、レスベラトロールのフェノール基を安定化して、レスベラトロール誘導体を、商業的に許容可能な製品においては優れた美観および安定性が必要とされるエマルションでの使用に好適なものにする働きをする。さらに、当該誘導体を含有する組成物は、皮膚に適用されたら、保護基が皮膚表面において好ましくは酵素または他の成分によって分子から容易に加水分解され、レスベラトロールの活性体を皮膚内に放出することができる。
本発明のレスベラトロール誘導体は、一般式:
Figure 2010535221
[式中、X、Y、およびZは、水素または保護基のいずれかである(ただし、X、Y、およびZのうち少なくとも1つが保護基である)]
を有する。
レスベラトロール誘導体は、全組成物中の約0.001〜95重量%、好ましくは約0.005〜90重量%、より好ましくは約0.1〜20重量%の範囲で存在してよい。
無機酸または有機酸のレスベラトロールエステル
無機酸のレスベラトロールエステル(X、Y、およびZの1つまたは複数が、リン酸基、硝酸基、スルホン酸基、および炭酸基などの無機酸官能基である)は、本発明において使用することができる。以下は、本発明の実施に特に好適である例示的な無機酸エステルのリストである:
3-ホスフェート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-ホスフェート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-ホスフェート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジホスフェート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジホスフェート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジホスフェート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリホスフェートスチルベン;
3-ニトレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-ニトレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-ニトレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジニトレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジニトレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジニトレート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリニトレートスチルベン;
3-スルホネート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-スルホネート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-スルホネート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジスルホネート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジスルホネート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジスルホネート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリスルホネートスチルベン;
3-カーボネート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-カーボネート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-カーボネート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジカーボネート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジカーボネート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジカーボネート-3-ヒドロキシスチルベン;および
3,5,4'-トリカーボネートスチルベン。
先に列挙したレスベラトロールエステルの製薬上許容される塩も、本発明の化粧用組成物に使用することができる。そのような塩として、Na、K、Mg、Ca、Fe、およびNH4からなる群から選択される1種または複数種の一価または二価のカチオンを挙げることができる。当該塩は、対応する塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを、レスベラトロールエステルを含有する溶液内に添加することによって形成することができる。
レスベラトロールのそのような無機酸エステルは、フェノールまたはポリフェノールのヒドロキシル基をリン酸、スルホン酸、および炭酸官能基で置換する周知の化学プロセスによって容易に形成することができる。例えば、米国特許第4,003,966号には、フェノールを選択的にリン酸化してそのリン酸エステルを形成する一段階過程が記載されており、その内容は、本明細書によって、あらゆる目的でその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
式(レスベラトロール三リン酸):
Figure 2010535221
を有するレスベラトロール三リン酸エステルとも称される3,4',5-トリホスフェートスチルベンが好ましい。
レスベラトロール三リン酸を含めたレスベラトロールのリン酸エステルが、国際特許出願公開WO2006/029484A1に開示されている(その全体が参照により本明細書によって組み入れられる)。レスベラトロール三リン酸は、WO2006/029484A1の実施例2に記載されている方法によって合成することができる。より具体的には、レスベラトロール(3,4,5-トリヒドロキシスチルベン)(25mmol、5.7g)およびジメチルアミノピリジン(7.5mmol、0.93g)のアセトニトリル(100ml)溶液を窒素下で-10℃まで冷却する。10分後、四塩化炭素(375mmol、36.2ml)およびDIEA(159mmol;27.7ml)ならびに混合物を撹拌下で30分間維持する。ジベンジルリン酸(113mmol、25.0ml)を添加して混合物をさらに12時間室温で撹拌する。反応過程をTLC(シリカF254、溶出:酢酸エチル/n-ヘキサン 80/20 v/v)によってモニターする。1リットルの0.5M KH2PO4を添加し、次いで混合物を酢酸エチルで抽出する。得られた生成物、トリ(ジベンジルリン酸)レスベラトロールをシリカゲル上で濾過によって精製し、酢酸エチル/n-ヘキサン(80/20 v/v)の混合物でまず洗浄して残存する未反応のレスベラトロールを除去し、次いでメタノールで洗浄して、黄色油を得る。
0℃において200mLの無水DCM中のトリ(ジベンジルリン酸)レスベラトロール(12.5mmol)にブロモメチルシラン(79mmol、10.4mL)を添加する。2時間後、300mLのH2Oを添加し、反応混合物を1時間撹拌する。水相を酢酸エチルで再び洗浄し、次いで凍結乾燥して橙色油を得る。
400mLのエタノールに溶解した、上記で得られた生成物に、CH3ONa(37mmol;2.03g)を添加し、反応物を室温で12時間撹拌する。エタノールをロタベーパーで蒸発させ、残渣をH2Oに溶解させる。水相を酢酸エチルで洗浄し、凍結乾燥する。得られた白色固体の質量スペクトルは、レスベラトロールに関して90%を超える総収率でレスベラトロール三リン酸(PM=468.1)の存在を示す。
所望により、レスベラトロール三リン酸を、有機塩基、または無機塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどで中和してよい。特に好ましくは、レスベラトロール三リン酸を水酸化ナトリウムで中和して、レスベラトロール三リン酸三ナトリウムを形成する。レスベラトロール三リン酸は、レスベラトロール三リン酸三ナトリウムのCTFA名を有し、中和された形態で味の素から購入してもよい。
レスベラトロールのカルボン酸エステル
本発明において使用され得る別の群のレスベラトロール誘導体は、レスベラトロールと脂肪族または芳香族カルボン酸とのエステルであり、ここで、X、Y、およびZの1つまたは複数が-C(O)-R1基であり、ここで、R1は、直鎖、分枝鎖、飽和もしくは不飽和、または環状C1〜C40アルキル、置換C1〜C40アルキル、C1〜C40アルケニル、置換C1〜C40アルケニル、C1〜C40アルキニル、置換C1〜C40アルキニル、アリール、C1〜C40アリール、およびC1〜C40置換アリールからなる群から選択される。1つの好ましい実施形態において、R基は、直鎖または分枝鎖の脂肪、またはC6〜C30の飽和または不飽和アルキル基である。置換基は、C1〜C40直鎖または分枝鎖、飽和または不飽和アルキル、ハロゲン(例えばフルオロ)、水素、アルコキシ、ヒドロキシルなどから選択されてよい。
レスベラトロールのエステルを形成するのに使用され得る例示的なカルボン酸として、限定されないが:置換または非置換飽和モノカルボン酸、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸(C4)、吉草酸、ヘキサン酸、カプリル酸(C8)、ラウリン酸、ステアリル酸(C18)、イソステアリル酸(分枝鎖C18)、リノール酸、リノレン酸、ミリスチン酸(C14)、アラキン酸(C20)、アリキドン酸(arichidonic acid)、エルカ酸、ベヘン酸(C22)、ラウリン酸(C12)、カプリン酸(C10)、カプロン酸(C6)、およびパルミチン酸(C16);不飽和モノカルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、ソルビン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ドコサヘキサエン酸、およびエイコサペンタエン酸;アミノ酸、例えばアルギニン、グルタミン、およびチロシン;ケト酸、例えばピルビン酸およびアセト酢酸;芳香族カルボン酸、例えばアスコルビン酸、安息香酸、サリチル酸、およびフェルラ酸;ジカルボン酸およびトリカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、コハク酸、およびグルタル酸が挙げられる。記号「C」に続く数は、アルキル鎖における炭素原子数を示す。環状ジスルフィドで置換されたカルボン酸、例えばリポ酸も好適である。
以下は、本発明の実施に特に好適である、レスベラトロールの例示的なカルボン酸エステルのリストである:
3-アセテート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-アセテート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-アセテート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジアセテート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジアセテート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジアセテート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリアセテートスチルベン;
3-プロピオネート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-プロピオネート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-プロピオネート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジプロピオネート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジプロピオネート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジプロピオネート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリプロピオネートスチルベン;
3-ブチレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-ブチレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-ブチレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジブチレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジブチレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジブチレート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリブチレートスチルベン;
3-バレレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-バレレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-バレレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジバレレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジバレレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジバレレート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリバレレートスチルベン;
3-ヘキサノエート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-ヘキサノエート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-ヘキサノエート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジヘキサノエート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジヘキサノエート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジヘキサノエート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリヘキサノエートスチルベン;
3-カプリレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-カプリレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-カプリレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジカプリレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジカプリレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジカプリレート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリカプリレートスチルベン;
3-ラウレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-ラウレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-ラウレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジラウレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジラウレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジラウレート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリラウレートスチルベン;
3-ステアレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-ステアレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-ステアレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジステアレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジステアレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジステアレート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリステアレートスチルベン;
3-パルミテート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-パルミテート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-パルミテート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジパルミテート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジパルミテート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジパルミテート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリパルミテートスチルベン;
3-アクリレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-アクリレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-アクリレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジアクリレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジアクリレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジアクリレート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリアクリレートスチルベン;
3-メタクリレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-メタクリレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-メタクリレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジメタクリレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジメタクリレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジメタクリレート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリメタクリレートスチルベン;
3-ソルベート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-ソルベート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-ソルベート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジソルベート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジソルベート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジソルベート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリソルベートスチルベン;
3-オレエート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-オレエート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-オレエート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジオレエート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジオレエート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジオレエート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリオレエートスチルベン;
3-リノレエート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-リノレエート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-リノレエート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジリノレエート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジリノレエート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジリノレエート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリリノレエートスチルベン;
3-リノレネート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-リノレネート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-リノレネート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジリノレネート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジリノレネート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジリノレネート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリリノレネートスチルベン;
3-ドコサヘキサエノエート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-ドコサヘキサエノエート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-ドコサヘキサエノエート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジドコサヘキサエノエート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジドコサヘキサエノエート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジドコサヘキサエノエート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリドコサヘキサエノエートスチルベン;
3-エイコサペンタエン酸-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-エイコサペンタエン酸-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-エイコサペンタエン酸-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジエイコサペンタエン酸-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジエイコサペンタエン酸-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジエイコサペンタエン酸-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリエイコサペンタエン酸スチルベン;
3-アルギネート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-アルギネート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-アルギネート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジアルギネート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジアルギネート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジアルギネート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリアルギネートスチルベン;
3-グルタメート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-グルタメート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-グルタメート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジグルタメート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジグルタメート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジグルタメート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリグルタメートスチルベン;
3-チロセート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-チロセート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-チロセート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジチロセート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジチロセート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジチロセート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリチロセートスチルベン;
3-ピルベート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-ピルベート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-ピルベート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジピルベート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジピルベート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジピルベート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリピルベートスチルベン;
3-アセトアセテート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-アセトアセテート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-アセトアセテート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジアセトアセテート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジアセトアセテート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジアセトアセテート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリアセトアセテートスチルベン;
3-アスコルベート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-アスコルベート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-アスコルベート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジアスコルベート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジアスコルベート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジアスコルベート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリアスコルベートスチルベン;
3-ベンゾエート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-ベンゾエート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-ベンゾエート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジベンゾエート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジベンゾエート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジベンゾエート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリベンゾエートスチルベン;
3-サリチレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-サリチレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-サリチレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジサリチレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジサリチレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジサリチレート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリサリチレートスチルベン;
3-フェルレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-フェルレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-フェルレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジフェルレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジフェルレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジフェルレート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリフェルレートスチルベン;
3-オキサレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-オキサレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-オキサレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジオキサレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジオキサレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジオキサレート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリオキサレートスチルベン;
3-マロネート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-マロネート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-マロネート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジマロネート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジマロネート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジマロネート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリマロネートスチルベン;
3-マレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-マレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-マレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジマレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジマレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジマレート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリマレートスチルベン;
3-スクシネート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-スクシネート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-スクシネート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジスクシネート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジスクシネート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジスクシネート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリスクシネートスチルベン;
3-グルタレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-グルタレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-グルタレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジグルタレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジグルタレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジグルタレート-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリグルタレートスチルベン;
3-グルタレート-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-グルタレート-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-グルタレート-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジグルタレート-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジグルタレート-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジグルタレート-3-ヒドロキシスチルベン;および
3,5,4'-トリグルタレートスチルベン。
レスベラトロールのカルボン酸エステルの1つの特に好ましい群は、レスベラトロールの飽和または不飽和のいずれかの脂肪酸エステル、例えば、酪酸レスベラトロール、吉草酸レスベラトロール、ヘキサン酸レスベラトロール、ソルビン酸レスベラトロール、ラウリン酸レスベラトロール、ステアリン酸レスベラトロール、パルミチン酸レスベラトロール、オレイン酸レスベラトロール、リノール酸レスベラトロール、リノレン酸レスベラトロール、エイコサペンタエン酸レスベラトロール、リポ酸レスベラトロール、およびドコサヘキサエン酸レスベラトロールである。そのようなレスベラトロールの脂肪酸エステルは、米国特許第6,572,882号(その内容は、あらゆる目的で、その全体が参照により本明細書に組み入れられる)に記載されているアルカリ性水性媒体中でのSchotten-Baumann反応に従って、レスベラトロールと酸誘導体とのエステル化によって容易に形成することができる。
別の特に好ましい群の、レスベラトロールのカルボン酸エステルは、レスベラトロールの芳香族カルボン酸エステル、例えば、フェルラ酸レスベラトロールであり、これは、水性媒体においてレスベラトロールをフェルラ酸と反応させることによって形成することができる。
レスベラトロールエーテル誘導体
本発明において使用され得るさらに別の群のレスベラトロール誘導体は、レスベラトロールエーテルであり、ここで、X、Y、およびZの1つまたは複数が-R2であり、ここで、R2は、直鎖、分枝鎖または環状C1〜C40アルキル、置換C1〜C40アルキル、C1〜C40アルケニル、置換C1〜C40アルケニル、C1〜C40アルキニル、置換C1〜C40アルキニル、C1〜C40アリール、置換C1〜C40アリール、ならびに単糖類、二糖類、オリゴ糖類、および多糖類からなる群から選択される。以下は、本発明の実施に特に好適である例示的なレスベラトロールエーテルのリストである:
3-メトキシ-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-メトキシ-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-メトキシ-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジメトキシ-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジメトキシ-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジメトキシ-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリメトキシスチルベン;
3-エトキシ-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-エトキシ-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-エトキシ-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジエトキシ-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジエトキシ-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジエトキシ-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリエトキシスチルベン;
3-プロピルオキシ-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-プロピルオキシ-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-プロピルオキシ-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジプロピルオキシ-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジプロピルオキシ-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジプロピルオキシ-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリプロピルオキシスチルベン;
3-フェニルオキシ-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-フェニルオキシ-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-フェニルオキシ-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジフェニルオキシ-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジフェニルオキシ-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジフェニルオキシ-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリフェニルオキシスチルベン;
3-グルコシド-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-グルコシド-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-グルコシド-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジグルコシド-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジグルコシド-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジグルコシド-3-ヒドロキシスチルベン;および
3,5,4'-トリグルコシドスチルベン。
本発明の1つの具体的な実施形態において、メトキシ-置換レスベラトロール誘導体が用いられる。例えば、本発明の組成物は3,5-ジメトキシ-4'-ヒドロキシスチルベンを含んでいてよく、これは、インディアンキノツリー(Indian Kino Tree)(プテロカルプス・マルスピウム(Pterocarpus marsupium))から抽出することができ、商品名「Pterostilbene」でSigma-Aldrich(セントルイス、ミズーリ州)から市販されている。
本発明の別の具体的な実施形態において、レスベラトロール誘導体は、例えば、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、スクロース、ラクトース、マルトース、トレハロースなどの1種または複数種の糖含有保護基を含有する。植物もしくは植物材料(例えばイタドリ(polygonum cuspidatum)組織)からの抽出またはビニフェラ種(vitis vinifera)細胞のインビトロ培養によって得ることができる、例えば、レスベラトロールグルコシドが本発明の化粧用組成物に用いられる。
レスベラトロールの窒素含有誘導体
本発明の組成物に用いられるレスベラトロール誘導体は、1種または複数種の窒素含有官能基を含有してもよく、すなわち、上記式中のX、Y、およびZの1つまたは複数が、アミド、アミン、イミン、アミジン、およびカルボキシアミジンからなる群から選択される。以下は、本発明の実施に特に好適である例示的なレスベラトロールエーテルのリストである:
3-アミド-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-アミド-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-アミド-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジアミド-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジアミド-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジアミド-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリアミドスチルベン;
3-アミノ-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-アミノ-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-アミノ-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジアミノ-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジアミノ-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジアミノ-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリアミノスチルベン;
3-イミノ-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-イミノ-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-イミノ-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジイミノ-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジイミノ-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジイミノ-3-ヒドロキシスチルベン;
3,5,4'-トリイミノスチルベン;
3-アミジノ-5,4'-ジヒドロキシスチルベン;
5-アミジノ-3,4'-ジヒドロキシスチルベン;
4'-アミジノ-3,5-ジヒドロキシスチルベン;
3,5-ジアミジノ-4'-ヒドロキシスチルベン;
3,4'-ジアミジノ-5-ヒドロキシスチルベン;
4',5-ジアミジノ-3-ヒドロキシスチルベン;および
3,5,4'-トリアミジノスチルベン。
発明の実施形態
本発明は、本明細書にさらに記載される多くの実施形態を有する。各実施形態は、ある一定の必須成分を含有する組成物を提供するが、当該組成物は、他の実施形態について必須または必須でないとして列挙されている任意の1種または複数種の他の成分を同じ百分率範囲で含有していてよい。ほんの一例として、実施形態Iの組成物は、特定された量の本明細書に記載されている少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、水相、油相、および少なくとも1種の油相形成剤を含有する、油相を含むエマルション化粧用組成物を対象とする。実施形態Iの組成物はこれらの構成要素を必須成分として含有するが、他の実施形態の組成物において必須または必須でないとして列挙されている任意の1種または複数種の他の成分を特定された百分率範囲で含有していてよい。
実施形態I
本発明の実施形態Iは、同じ百分率範囲の上記に記載されている少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、水相、および少なくとも1種の油相形成剤を含有する油相を含むエマルション化粧用組成物を対象とする。水相は、全組成物中の約0.1〜99重量%、好ましくは約5〜85重量%、より好ましくは約7〜75重量%の範囲で存在していてよい。油相形成剤は、好適なテクスチャおよび粘度を有する審美的に満足させるエマルションに寄与する。さらに、油相形成剤は、適用されたときの組成物の感触に寄与し、組成物を例えばチューブ、瓶などの標準的な化粧用容器での貯蔵に適した粘り具合にする。
A.油相成分
好適な油として、シリコン、エステル、植物油、合成油、限定されないが本明細書に記載されている油が挙げられる。推奨範囲は、全組成物中の約1〜95重量%、好ましくは約5〜85重量%、より好ましくは約7〜65重量%である。
油は、揮発性、近揮発性、または非揮発性であってよく、室温で注ぎ込み可能な液体の形態である。用語「揮発性」は、油が、測定可能な蒸気圧、または20℃において少なくとも約2mmHgの蒸気圧を有することを意味する。用語「近揮発性」は、油が、20℃において約1〜2mmHgの蒸気圧を有することを意味する。用語「非揮発性」は、油が、20℃において約1mmHg未満の蒸気圧を有することを意味する。
1.揮発性または近揮発性油
a.揮発性または近揮発性シリコン
好適な揮発性または近揮発性油は、25℃において約0.5〜5センチストークの範囲の粘度を一般に有し、そのようなものとして、直鎖シリコン、環状シリコン、パラフィン系炭化水素、またはその混合物が挙げられる。
環状シリコンは、一般式:
Figure 2010535221
[式中、n=3〜6である]
を有する。
本発明による直鎖揮発性または近揮発性シリコンは、一般式:
Figure 2010535221
[式中、n=0、1、2、3、4、5、6、7、または8であり;好ましくは0、1、2、3、または4である]
を有する。
直鎖および環状の揮発性または近揮発性シリコンは、Dow Corning CorporationおよびGeneral Electricをはじめとする種々の商業的供給源から入手可能である。Dow Corningの揮発性シリコンは、商品名Dow Corning 244、245、344、および200 fluidで販売されている。これらのfluidは、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどを含む。直鎖揮発性シリコン、例えばヘキサメチルジシロキサン(粘度0.65センチストーク(cstと略記))、オクタメチルトリシロキサン(1.0cst)、デカメチルテトラシロキサン(1.5cst)、ドデカメチルペンタシロキサン(2cst)およびその混合物も好適である。
一般式:
Figure 2010535221
を有する分枝鎖揮発性シリコンであるメチルトリメチコンをはじめとする分枝鎖揮発性または近揮発性シリコンも好適である。
メチルトリメチコンは、25℃で1.5センチストークの粘度を有する、商品名TMF-1.5で、Shin-Etsu Siliconesから購入してもよい。
b.揮発性または近揮発性パラフィン系炭化水素
揮発性または近揮発性油として、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の炭素原子、より好ましくは8〜16個の炭素原子を有する種々の直鎖または分枝鎖パラフィン系炭化水素も好適である。好適な炭化水素として、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トリデカンならびに米国特許第3,439,088号および同第3,818,105号(両者とも、本明細書により参照により組み入れられる)に開示されているC8〜20イソパラフィンが挙げられる。
好ましいパラフィン系炭化水素は、70〜225、好ましくは160〜190の分子量、および30〜320、好ましくは60〜260℃の沸点範囲、ならびに25℃で約10cst未満の粘度を有する。そのようなパラフィン系炭化水素は、ISOPARS(商標)の商品名でEXXONから、およびPermethyl Corporationから入手可能である。好適なC12イソパラフィンは、商品名Permethyl 99AでPermethyl Corporationから製造されている。市販されている種々のC16イソパラフィン、例えばイソヘキサデカン(商品名Permethyl Rを有する)も好適である。
2.非揮発性油
種々の非揮発性油もまた、本発明の化粧用組成物における使用に好適である。非揮発性油は、25℃で約5〜10センチストークを超える粘度を一般に有し、25℃で最大約1,000,000センチポイズの粘度範囲であってよい。非揮発性油の例として、限定されないが以下が挙げられる:
a.エステル
好適なエステルは、モノエスエル、ジエステル、およびトリエステルである。組成物は、群から選択される1種または複数種のエステル、またはその混合物を含んでよい。
(i)モノエステル
モノエステルは、式R-COOH(式中Rは、2〜45個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和アルキル、またはフェニルである)を有するモノカルボン酸と、式R-OH(式中Rは、2〜30個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和アルキル、またはフェニルである)を有するアルコールとの反応によって形成されるエステルとして定義される。アルコールおよび酸の両方は、1種または複数種のヒドロキシル基で置換されていてよい。酸またはアルコールのいずれか一方または両方は、「脂肪」酸またはアルコールであってよく、約6〜30個の炭素原子、より好ましくは12、14、16、18、または22個の炭素原子を直鎖または分枝鎖の飽和または不飽和形において有してよい。本発明の組成物で用いられ得るモノエステル油の例として、ラウリン酸ヘキシル、イソステアリン酸ブチル、イソステアリン酸ヘキサデシル、パルミチン酸セチル、ネオペンタン酸イソステアリル、ヘプタン酸ステアリル、イソノナン酸イソステアリル、乳酸ステアリル、オクタン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリル、イソノナン酸イソノニルなどが挙げられる。
(ii)ジエステル
好適なジエステルは、ジカルボン酸と脂肪族もしくは芳香族アルコールとの反応生成物、または少なくとも2種の置換ヒドロキシル基を有する脂肪族もしくは芳香族アルコールとモノカルボン酸との反応生成物である。ジカルボン酸は、2〜30個の炭素原子を含んでよく、直鎖または分枝鎖の飽和または不飽和形であってよい。ジカルボン酸は、1個または複数のヒドロキシル基で置換されていてよい。脂肪族または芳香族アルコールは、2〜30個の炭素原子を含んでもよく、直鎖または分枝鎖の飽和または不飽和形であってよい。好ましくは1個または複数の酸またはアルコールは、脂肪酸またはアルコールであり、すなわち、12〜22個の炭素原子を含む。ジカルボン酸は、αヒドロキシ酸であってもよい。エステルは、ダイマーまたはトリマー形であってよい。本発明の組成物に使用され得るジエステル油の例として、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、セバシン酸ジブチル、ダイマージリノール酸ジセテアリル、アジピン酸ジセチル、アジピン酸ジイソセチル、アジピン酸ジイソノニル、ダイマージリノレン酸ジイソステアリル、フマル酸ジイソステアリル、リンゴ酸ジイソステアリル、リンゴ酸ジオクチルなどが挙げられる。
(iii)トリエステル
好適なトリエステルは、トリカルボン酸と脂肪族もしくは芳香族アルコールとの反応生成物、または3種以上の置換ヒドロキシル基を有する脂肪族もしくは芳香族アルコールとモノカルボン酸との反応生成物である。上記のモノエステルおよびジエステルと同様に、酸およびアルコールは、2〜30個の炭素原子を含み、飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖であってよく、1個または複数のヒドロキシル基で置換されていてよい。好ましくは、1個または複数の酸またはアルコールは、12〜22個の炭素原子を有する脂肪酸またはアルコールである。トリエステルの例として、アラキドン酸、クエン酸、またはベヘン酸のエステル、例えば、トリアラキジン、クエン酸トリブチル、クエン酸トリイソステアリル、クエン酸トリC12〜13アルキル、トリカプリリン、クエン酸トリカプリリル、ベヘン酸トリデシル、クエン酸トリオクチルドデシル、ベヘン酸トリデシル、またはヤシ油脂肪酸トリデシル、イソノナン酸トリデシルなどが挙げられる。
組成物での使用に好適なエステルは、C.T.F.A.Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook、第8版、2000年(参照によりその全体が本明細書により組み入れられる)の1670〜1676頁にさらに記載されている。
b.炭化水素油
1種または複数種の非揮発性炭化水素油を組成物に包含させることが望ましい場合がある。好適な非揮発性炭化水素油として、パラフィン系炭化水素およびオレフィン、好ましくは約20個超の炭素原子を有するものが挙げられる。そのような炭化水素油の例として、C24〜28オレフィン、C30〜45オレフィン、C20〜40イソパラフィン、水素化ポリイソブテン、ポリイソブテン、ポリデセン、水素化ポリデセン、鉱油、ペンタヒドロスクアレン、スクアレン、スクアラン、およびその混合物が挙げられる。1つの好ましい実施形態において、そのような炭化水素は、約300〜1000ダルトンの範囲の分子量を有する。
c.脂肪酸のグリセリルエステル
脂肪酸の合成または天然グリセリルエステル、すなわちトリグリセリドもまた、組成物での使用に好適である。植物供給源および動物供給源の両方を使用することができる。そのような油の例として、ヒマシ油、ラノリン油、C10〜18トリグリセリド、カプリル/カプリン/トリグリセリド、スイートアーモンド油、アプリコットカーネル油、ゴマ油、カメリナ・サティバ(camelina sativa)油、テリハボク種子油、ココナッツ油、トウモロコシ油、綿実油、アマニ油、インク油、オリーブ油、パーム油、イリッペ脂、アブラナ油、大豆油、グレープシード油、ヒマワリ種子油、クルミ油などが挙げられる。
合成または半合成グリセリルエステル、例えば、修飾された天然脂肪または油である脂肪酸モノ、ジ、およびトリグリセリド、例えば、グリセリンなどのポリオールのモノ、ジ、またはトリエステルもまた好適である。一例では、脂肪(C12〜22)カルボン酸を、1種または複数種の繰り返しグリセリル基、ステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、イソステアリン酸ポリグリセリル-3、イソステアリン酸ポリグリセリル-4、リシノール酸ポリグリセリル-6、ジオレイン酸グリセリル、ジイソステアリン酸(diisotearate)グリセリル、テトライソステアリン酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、ジステアリル酸ジグリセリル、リノール酸グリセリル、ミリスチン酸グリセリル、イソステアリン酸グリセリル、PEGヒマシ油、オレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル、牛脂脂肪酸PEGグリセリルなどと反応させる。
d.非揮発性シリコン
水溶性および水不溶性の両方の非揮発性シリコン油も、組成物での使用に好適である。そのようなシリコンは、25℃で約10〜800,000cst、好ましくは20〜200,000cstの粘度を好ましくは有する。好適な水不溶性シリコンとして、アミン官能性シリコン、例えばアモジメチコン;フェニル置換シリコン、例えばビスフェニルヘキサメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、フェニルトリメチコン、またはポリフェニルメチルシロキサン;ジメチコン、C2〜30アルキル基で置換されたジメチコン、例えばセチルジメチコンが挙げられる。
非揮発性シリコンは、以下の一般式:
Figure 2010535221
[式中、RおよびR'は、それぞれ独立して、C1〜30の直鎖もしくは分枝鎖の飽和もしくは不飽和アルキル、フェニルまたはアリール、トリアルキルシロキシであり、xおよびyは、それぞれ独立して0〜1,000,000である;ただし、xまたはyの少なくとも一方が存在し、Aはアルキルシロキシエンドキャップ単位である]
を有してよい。ここで、好適には、Aがメチルシロキシエンドキャップ単位;特にトリメチルシロキシであり;RおよびR'が、それぞれ独立して、C1〜30の直鎖もしくは分枝鎖アルキル、フェニル、トリメチルシロキシ、より好ましくはC1〜22アルキル、フェニル、またはトリメチルシロキシ、最も好ましくはメチル、フェニル、またはトリメチルシロキシであり、得られるシリコンは、ジメチコン、フェニルジメチコン、ジフェニルジメチコン、フェニルトリメチコン、またはトリメチルシロキシフェニルジメチコンである。他の例として、アルキルジメチコン、例えばセチルジメチコンなどが挙げられ、ここで、少なくとも一方のRは、脂肪アルキル(C12、C14、C16、C18、C20、またはC22)であり、他方のRはメチルであり、Aはトリメチルシロキシエンドキャップ単位であり、ただし、そのようなアルキルジメチコンは、室温において、注ぎ込み可能な液体である。フェニルトリメチコンは、商品名556 FluidでDow Coming Corporationから購入することができる。トリメチルシロキシフェニルジメチコンは、商品名PDM-1000でWacker-Chemieから購入することができる。液体シリコンワックスとも称されるセチルジメチコンは、Fluid 2502としてDow Corningから、または商品名Abil Wax 9801、もしくは9814でDeGussa Care & Surface Specialtiesから購入してもよい。
e.フッ素化油
種々のタイプのフッ素化油もまた、組成物での使用に好適であり得、限定されないがフッ素化シリコン、フッ素化エステル、またはパーフルオロポリエーテルを含む。フルオロシリコン、例えばトリメチルシリルエンドキャップフルオロシリコン油、ポリトリフルオロプロピルメチルシロキサン、および類似のシリコン、例えば米国特許第5,118,496号(本明細書によって参照により組み入れられる)に開示されているものが特に好適である。パーフルオロポリエーテルとして、米国特許第5,183,589号、同第4,803,067号、同第5,183,588号(これらのすべてが、本明細書によって参照により組み入れられる)に開示されているものが挙げられ、これらは、商標FomblinでMontefluosから市販されている。
B.油相形成剤
実施形態Iの発明は、少なくとも1種の油相形成剤を含む。実施形態II〜Vの発明は、本明細書に記載されている油相形成剤を同じ百分率範囲において任意により含んでよい。
種々の油相形成剤が存在してよい。用語「油相形成剤」は、粘度を増加させ得る、油相に溶解可能または分散可能な成分または成分の組合せ、または構造、その油相を意味する。油相形成剤は、レスベラトロール誘導体および残りの製剤成分と相溶性である。用語「相溶性」は、油相形成剤およびレスベラトロール誘導体が、概して安定である化粧用生成物に製剤化できることを意味する。形成剤は、高粘度を有する液体組成物、半固体、または一部の場合には自立可能な固体組成物を与えるのに十分な量で存在してよい。形成剤自体は、液体、半固体、または固体形で存在してよい。形成剤の推奨範囲は、全組成物中の約0.01〜70重量%、好ましくは約0.05〜50重量%、より好ましくは約0.1〜35重量%である。好適な油相形成剤として、シリコン系または有機系のものが挙げられる。これらは、ポリマーまたは非ポリマーであってよく、合成、天然、またはこれらの組合せであってよい。
1.シリコン形成剤
種々の油相形成剤は、シリコン系、例えばシリコンエラストマー、シリコンゴム、シリコンワックス、化粧用組成物に包含されるときに油相の粘度を増大させることができる程度の粘度を有するシリコンを与える重合度を有する直鎖シリコンであってよい。シリコン形成剤の例として限定されないが、以下が挙げられる:
a.シリコンエラストマー
本発明の組成物での使用に好適なシリコンエラストマーとして、付加反応-硬化によって、末端オレフィン性不飽和を有するSiH-含有ジオルガノシロキサンおよびオルガノポリシロキサン、またはα-ωジエン炭化水素を、白金金属触媒の存在下で反応させることによって形成されるものが挙げられる。そのようなエラストマーは、他の反応方法:例えば、オルガノスズ化合物の存在下で、ヒドロキシル末端ジオルガノポリシロキサンおよびSiH-含有ジオルガノポリシロキサンまたはα-ωジエンの間の脱水素化反応を介して、オルガノポリシロキサン組成物を縮合-硬化することによって;またはオルガノスズ化合物またはチタン酸エステルの存在下で、ヒドロキシル末端ジオルガノポリシロキサンおよび加水分解可能なオルガノシロキサンの間の縮合反応を用いて、オルガノポリシロキサン組成物を縮合-硬化することによって;オルガノパーオキサイド触媒の存在下で熱硬化するオルガノポリシロキサン組成物をパーオキサイド-硬化することによって形成されてもよい。
好適であり得る1つのタイプのエラストマーは、少なくとも2個の低級アルケニル基を各分子中に有するオルガノポリシロキサン、またはα-ωジエン;および少なくとも2個のシリコン結合水素原子を各分子中に有するオルガノポリシロキサン;ならびに白金型触媒の付加反応-硬化によって調製される。低級アルケニル基、例えばビニルは分子中の任意の位置に存在してよいが、片方または両方の分子末端における末端オレフィン性不飽和が好ましい。この構成要素の分子構造は、直鎖、分枝直鎖、環状、または網目状であってよい。これらのオルガノポリシロキサンはメチルビニルシロキサン、メチルビニルシロキサン-ジメチルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端ジメチルポリシロキサン、ジメチルビニルシロキシ末端ジメチルシロキサン-メチルフェニルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端ジメチルシロキサン-ジフェニルシロキサン-メチルビニルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキシ末端ジメチルシロキサン-メチルビニルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキシ末端ジメチルシロキサン-メチルフェニルシロキサン-メチルビニルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端メチル(3,3,3-トリフルオロプロピル)ポリシロキサン、およびジメチルビニルシロキシ末端ジメチルシロキサン-メチル(3,3,-トリフルオロプロピル)シロキサンコポリマー、デカジエン、オクタジエン、ヘプタジエン、ヘキサジエン、ペンタジエン、またはテトラジエン、またはトリジエンによって例示される。
硬化は、本明細書において言及されている触媒を用いた触媒作用下、ジメチルメチル水素シロキサン中のシリコン結合水素原子とシロキサンまたはα-ωジエンとの付加反応によって進行する。高架橋構造を形成するために、メチル水素シロキサンは、架橋剤としての機能を最適化するように、少なくとも2個のシリコン結合水素原子を各分子内に含む必要がある。
シリコン結合水素原子とアルケニル基との付加反応に用いられる触媒は、アルコールまたはケトンに場合により溶解した塩化白金酸、任意により熟成させた当該溶液、塩化白金酸-オレフィン錯体、塩化白金酸-アルケニルシロキサン錯体、塩化白金酸-ジケトン錯体、白金ブラック、およびキャリア担持白金によって具体的に例示される。
本発明の組成物での使用に好適なシリコンエラストマーの例は、溶媒、例えば揮発性または非揮発性シリコン、またはシリコン相溶性ビヒクル、例えばパラフィン系炭化水素またはエステルに分散または可溶化されたパウダー形であってよい。シリコンエラストマーパウダーの例として、Shin-Etsu製KSP-100、KSP-101、KSP-102、KSP-103、KSP-104、KSP-105のようなビニルジメチコン/メチコンシレスキオキサン(silesquioxane)クロスポリマー、フルオロ-シリコンエラストマーであるShin-Etsu製KSP-200のようなフルオロアルキル基を含むハイブリッドシリコンパウダー、およびフェニル置換シリコンエラストマーであるShin-Etsu製KSP-300などのフェニル基を含むハイブリッドシリコンパウダー;ならびにDow Corning製DC 9506が挙げられる。シリコン相溶性ビヒクルに分散したシリコンエラストマーパウダーの例として、商品名9040または9041でDow Corning Corporation、商品名SFE 839でGE silicones、または商品名KSG-15、16、18でShin-Etsu Siliconesを含めた種々の供給者によって供給されているジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーが挙げられる。KSG-15は、CTFA名シクロペンタシロキサン/ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーを有する。KSG-18は、INCI名フェニルトリメチコン/ジメチコン/フェニルビニルジメチコンクロスポリマーを有する。シリコンエラストマーは、Gransil(商標)でGrant Industriesから購入してもよい。長鎖アルキル置換を有するシリコンエラストマー、例えば商品名KSG-31、KSG-32、KSG-41、KSG-42、KSG-43、およびKSG-44でShin Etsuによって供給されているラウリルジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーも好適である。本発明で有用な架橋オルガノポリシロキサンエラストマーおよびこれらの製造プロセスは、Sakutaらに1990年11月13日に発行された米国特許第4,970,252号;Kilgourらに1998年6月2日に発行された米国特許第5,760,116号;Schulz、Jr.らに1997年8月5日に発行された米国特許第5,654,362号;およびPola Kasei Kogyo KKに譲渡された特願昭61-18708(これらの各々は、その全体において参照により本明細書に組み入れられる)にさらに記載されている。
b.シリコンゴム
1種または複数種のシリコンゴムも油相形成剤としての使用に好適である。用語「ゴム」は、ゴム様テクスチャを有するシリコンを与えるのに十分な重合度を有するシリコンポリマーを意味する。一部の場合において、ゴムを形成するシリコンポリマーは、架橋されていてもよい。シリコンゴムは、25℃において約500,000〜100,000,000cst、好ましくは約600,000〜20,000,000、より好ましくは約600,000〜12,000,000cstの粘度範囲を典型的には有する。ここで言及したすべての範囲は、すべての範囲内値、例えば550,000;925,000;3,500,000を含む。
組成物において用いられるシリコンゴムとして、限定されないが、一般式:
Figure 2010535221
[式中、R1〜R9は、それぞれ独立して、1〜30個の炭素原子を有するアルキル、アリール、またはアラルキルであり;XはOHもしくはC1〜30アルキル、またはビニルであり;ここでx、y、またはzは0であってよく、ただし、x、y、またはzの最大2個が同時に0であり、さらにx、y、およびzは、シリコンゴムが25℃において約500,000cst以上、約100,000,000センチストーク以下の範囲の粘度を有するようにする]
のものが挙げられる。式中RがメチルまたはOHであるのが好ましい。
そのようなシリコンゴムは、Wacker-ChemieまたはDow Corningなどをはじめとする種々のシリコン製造者から純粋な形態で購入することができる。そのようなシリコンゴムとして、商品名CM3092、Wacker-Belsil 1000、またはWacker-Belsil DM 3096でWacker-Belsilによって販売されているものが挙げられる。ジメチコノールとも称される、式中XがOHであるシリコンゴムは、商品名1401でDow Corning Corporationから入手可能である。シリコンゴムは、シリコン相溶性ビヒクル、例えば揮発性または非揮発性シリコンの溶液または分散液の形態で購入することもできる。そのような混合物の例は、INCI名ジメチコンを有する商品名HL-88でBarnet siliconesから購入してもよい。
c.シリコンワックス
別のタイプの油相形成剤として、室温で半固体または固体でありアルキルシリコンワックスと典型的には称されるシリコンワックスが挙げられる。用語「アルキルシリコンワックス」は、半固体または固体特性をシロキサンに付与する置換長鎖アルキル(例えばC16〜30)を有するポリジメチルシロキサンを意味する。そのようなシリコンワックスの例として、商品名Abil Wax 9800でDeGussa Care & Surface Specialtiesから、または商品名2503でDow Comingから購入することができるステアリルジメチコンが挙げられる。別の例は、商品名Gransil A-18でGransil Industriesから購入することができるビス-ステアリルジメチコン、またはビヘニルジメチコン、ベヘノキシジメチコンである。
2.他の形成剤
a.ポリアミドまたはシリコンポリアミド
種々のタイプのポリマー化合物、例えばポリアミドまたはシリコンポリアミドも油相形成剤として好適である。
用語シリコンポリアミドは、本明細書においてさらに記載されているシリコンモノマーおよびモノマー含有アミド基から構成されるポリマーを意味する。シリコンポリアミドは、一般式:
Figure 2010535221
[Xは、約1〜30個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキレンであり;R1、R2、R3、およびR4は、それぞれ独立して、1種もしくは複数種のヒドロキシルまたはハロゲン基で置換されていてよいC1〜30直鎖または分枝鎖のアルキル;1種もしくは複数種のC1〜30アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシル、またはアルコキシ基で置換されていてよいフェニル;あるいは一般式:
Figure 2010535221
を有するシロキサン鎖であり
Yは:
(a)(i)一般式R1CONR1を有する1種もしくは複数種のアミド基、または(ii)C5〜6環、または(iii)1種もしくは複数種のC1〜10アルキル基で置換されていてよいフェニレン、または(iv)ヒドロキシ、または(v)C3〜8シクロアルカン、または(vi)1種もしくは複数種のヒドロキシル基で置換されていてよいC1〜20アルキル、または(vii)C1〜10アルキルアミンで置換されていてよい約1〜40個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキレン;あるいは
(b)TR5R6R7
式中、R5、R6、およびR7は、それぞれ独立して、C1〜10直鎖または分枝鎖アルキレンであり、Tは、CR8であり、ここで、R8は、水素、三価原子N、P、もしくはAl、または1種または複数種のヒドロキシルもしくはハロゲン基で置換されていてよいC1〜30直鎖または分枝鎖アルキル;1種もしくは複数種のC1〜30アルキル基、ハロゲン、ヒドロキシル、またはアルコキシ基で置換されていてよいフェニル;または一般式:
Figure 2010535221
を有するシロキサン鎖である]
の部分を好ましくは含む。
式中R1、R2、R3、およびR4が、C1〜10、好ましくはメチルであり;XおよびYが、直鎖または分枝鎖アルキレンであることが好ましい。一般式:
Figure 2010535221
[式中、aおよびbは、それぞれ独立して、約60〜120℃の融点、および約40,000〜500,000ダルトンの分子量を有するシリコンポリアミドポリマーを与えるのに十分である]
を有するシリコンポリアミドが好ましい。本発明の組成物に用いられ得る1つのタイプのシリコンポリアミドは、PPG-3ミリスチルエーテルを含有する組成物で販売されているCTFA名ナイロン-611/ジメチコンコポリマーを有する商品名Dow Corning 2-8178 gellantでDow Coming Corporationから購入することができる。
ポリアミド、例えば商品名UniclearおよびSylvaclearでArizona Chemicalから購入されるものも好適である。そのようなポリアミドは、エステル末端またはアミド末端であってよい。エステル末端ポリアミドの例として、限定されないが、一般式:
Figure 2010535221
[式中、nは、エステル基の数がエステルおよびアミド基の総数の約10%〜50%の範囲にあるようなアミド単位数を示し;各R1は、独立して、少なくとも4個の炭素原子を含有するアルキルまたはアルケニル基であり;各R2は、独立してC4〜42個の炭化水素基である(ただし、R2基の少なくとも50%がC30〜42個の炭化水素である);各R3は、独立して、少なくとも2個の炭素原子、水素原子および任意により1種または複数の酸素または窒素原子を含有する有機基であり;各R4は、独立して、水素原子、C1〜10アルキル基またはR3もしくは別のR4に対する直接結合であり、R3およびR4が共に結合する窒素原子が、R4-N-R3(少なくとも50%の基R4が水素原子を表す)によって定義されている複素環構造部を形成するようになっている]
を有するものが挙げられる。
油相ゲル化剤として使用され得るエステルおよびアミド末端ポリアミドの一般的な例として、商品名Sylvaclear A200VまたはA2614V(両方ともCTFA名エチレンジアミン/水素化ダイマージリノール酸コポリマー/ビス-ジ-C14〜18アルキルアミドを有する)でArizona Chemicalによって販売されているもの;Sylvaclear AF1900V;Sylvaclear C75V(CTFA名ビス-ステアリルエチレンジアミン/ネオペンチルグリコール/ステアリル水素化ダイマージリノール酸コポリマーを有する);Sylvaclear PA1200V(CTFA名ポリアミド-3を有する);Sylvaclear PE400V;Sylvaclear WF 1500V;またはUniclear、例えばUniclear 100V G(INCI名エチレンジアミン/ダイマージリノール酸ステアリルコポリマーを有する);またはエチレンジアミン/ダイマージトール油脂肪酸ステアリルコポリマーが挙げられる。好適なポリアミドの他の例として、Versamid(商標)(例えばVersamid 930、744、1655)でHenkelによって販売されているもの、またはブランド名Onamid SもしくはOnamid CでOlin Mathieson Chemical Corp.によって販売されているものが挙げられる。
b.天然または合成有機ワックス
1種または複数種の天然または合成ワックス、例えば動物、植物、または鉱物ワックスもまた油相形成剤として好適であり得る。好ましくはそのようなワックスは、例えば約60〜150℃、より好ましくは約65〜100℃の高い融点を有する。そのようなワックスの例として、Fischer-Tropsch合成によって生成されるワックス、例えばポリエチレンもしくは合成ワックス;または種々の植物ワックス、例えばヤマモモ、キャンデリラ、オゾケライト、アカシア、蜜蝋、セレシン、セチルエステル、フラワーワックス、シトラスワックス、カルナウバワックス、ホホバワックス、日本ろう、ポリエチレン、微結晶、米ぬか、ラノリンワックス、ミンク、モンタン、ヤマモモ、オーリクリー、オゾケライト、パーム核ワックス、パラフィン、アボカドワックス、リンゴワックス、シェラックワックス、サルビアワックス、オオムギ麦芽外殻ワックス、グレープワックス、およびそのポリアルキレングリコール誘導体、例えばPEG6〜20蜜蝋、もしくはPEG-12カルナウバワックス;または脂肪酸もしくは脂肪アルコール(そのエステルを含む)、例えばヒドロキシステアリル酸(例えば12-ヒドロキシステアリル酸)、トリステアリン、トリベヘニンなどが挙げられる。
c.モンモリロナイト鉱物
組成物で用いられ得る1つのタイプの形成剤は、天然または合成モンモリロナイト鉱物、例えばヘクトライト、ベントナイト、およびこれらの鉱物を第四級アンモニウム化合物と反応させることによって得られるその第四級化誘導体、例えばステアラルコニウムベントナイト、ヘクトライト、第四級化ヘクトライト、例えばクオタニウム-18ヘクトライト、アタパルジャイト、炭酸エステル、例えば炭酸プロピレン、ベントンなどを含む。
d.シリカおよびシリケート
組成物で用いられ得る別のタイプの形成剤は、シリカ、シリケート、シリカシリレート、およびそのアルカリ金属またはアルカリ土類金属誘導体である。これらのシリカおよびシリケートは、特定の形態で一般に見出され、例として、シリカ、シリカシリレート、マグネシウムアルミニウムシリケートなどが挙げられる。
C.他の成分
実施形態Iの組成物は、本明細書にさらに記載されている種々の他の成分を同じ百分率範囲で付加的に含有してよい。
実施形態II
実施形態IIの組成物は、本明細書に記載されている同じ百分率範囲にある少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、および少なくとも1種の水相形成剤を含む水性化粧用組成物を対象とする。実施形態I、III、およびIVは、水相が、本明細書において言及されている水相形成剤を同じ百分率範囲で任意により含んでよい。水相は、全組成物中の約0.1〜99重量%、好ましくは約0.5〜90重量%、より好ましくは約0.5〜85重量%の水を含む。実施形態IIの組成物は、水性またはエマルション形であってよい。後者の場合、組成物は、実施形態Iについて上記されている1種または複数種の油を同じ百分率範囲で含んでよい。
A.水相形成剤
水相形成剤は、粘度を増大させるか、または組成物の水相を増粘させる剤である。水相形成剤は、レスベラトロール誘導体および製剤中の他の成分と相溶性である。好適な範囲は、全組成物中の約0.01〜30重量%、好ましくは約0.1〜20重量%、より好ましくは約0.5〜15重量%である。そのような剤の例として、種々のアクリレート系増粘剤、天然または合成ゴム、多糖類などが挙げられる。
1.多糖類
種々の多糖類が、好適な水相増粘剤であり得る。そのような多糖類の例として、天然由来の材料、例えば寒天、アガロース、アルカリゲネス多糖類、アルギン、アルギン酸、アカシアゴム、アミロペクチン、キチン、デキストラン、カシアゴム、セルロースゴム、ゼラチン、ジェランガム、ヒアルロン酸、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ペクチン、スクレロチウムゴム、キサンタンゴム、ペクチン、トレハロース、ゼラチンなどが挙げられる。
2.アクリレートポリマー
例えば、モノマーAおよびB(ここで、Aは、アクリル酸、メタクリル酸、およびその混合物からなる群から選択され;Bは、C1〜22アルキルアクリレート、C1〜22アルキメタクリレート、およびその混合物からなる群から選択される)から構成されるアクリルポリマー増粘剤が好適である。一実施形態において、Aモノマーは、1種または複数種のアクリル酸またはメタクリル酸を含み、Bモノマーは、C1〜10、最も好ましくはC1〜4アルキルアクリレート、C1〜10、最も好ましくはC1〜4アルキルメタクリレート、およびその混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、Bモノマーは、1種または複数種のメチルもしくはエチルアクリレートまたはメタクリレートである。アクリルコポリマーは、ポリマーの約10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%、より好ましくは25〜45重量%の固形分を有し、残りは水を有する水溶液で供給されてよい。アクリルコポリマーの組成物は、Aモノマーの約0.1〜99部およびBモノマーの約0.1〜99部を含んでよい。アクリルポリマー溶液として、商品名CapigelでSeppic,Inc.によって販売されているものが挙げられる。
A、B、およびCモノマーのコポリマーであるアクリルポリマー増粘剤も好適である。ここで、AおよびBは先に定義されている通りであり、Cは、一般式:
Figure 2010535221
[式中、Zは-(CH2)mであり;mは1〜10であり、nは2〜3であり、oは2〜200であり、Rは、C10〜30直鎖または分枝鎖アルキルである]
を有する。上記第2の増粘剤の例は、AおよびBが上記に定義されている通りであり、CがCOであり、ここで、n、o、およびRが上記に定義されている通りであるコポリマーである。そのような第2の増粘剤の例として、アクリレート/ステアレス-20メタクリレートコポリマー(商品名Acrysol ICS-1でRohm & Haasによって販売されている)が挙げられる。
少なくとも1種の親水性単位、および脂肪鎖を含有する少なくとも1種のアリルエーテル単位を含有するアクリレート系アニオン性両親媒性ポリマーも好適である。親水性単位がエチレン性不飽和アニオン性モノマー、より具体的にはビニルカルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸またはその混合物を含有し、脂肪鎖を含有するアリルエーテル単位が式:
CH2=CR'CH2OBnR
[式中R'は、HまたはCH3を示し、Bはエチレンオキシ基であり、nは0または1〜100の整数であり、Rは、8〜30個の炭素原子、好ましくは10〜24個、より詳細には12〜18個の炭素原子を有するアルキル、アリールアルキル、アリール、アルキルアリールおよびシクロアルキル基から選択される炭化水素基を示す]
のモノマーに相当するものが好ましい。この場合には、R'がHを示し、nが10に等しく、Rがステアリル(C18)基を示すのがより好ましい。このタイプのアニオン性両親媒性ポリマーは、米国特許第4,677,152号および同第4,702,844号(その両方が、本明細書により、その全体において参照により組み入れられる)に記載され、調製される。これらのアニオン性両親媒性ポリマーの中でも、先に言及されている20〜60重量%のアクリル酸および/またはメタクリル酸、5〜60重量%の低級アルキルメタクリレート、2〜50重量%の脂肪鎖含有アリルエーテル、ならびに0〜1重量%の架橋剤(周知の共重合性ポリエチレン性不飽和モノマー、例えばジアリルフタレート、アリル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、(ポリ)エチレングリコールジメタクリレートおよびメチレンビスアクリルアミドである)から形成されるポリマー。そのようなポリマーの工業的な一例は、メタクリル酸、エチルアクリレート、ステアリルアルコールもしくはステアレス-10のポリエチレングリコール(10のEO単位を有する)エーテルの架橋ターポリマー、特に、30%の、メタクリル酸、エチルアクリレートおよびステアレス-10アリルエーテルの架橋ターポリマー(40/50/10)を含有する水性エマルションである、名称SALCARE SC80およびSALCARE SC90でAllied Colloids社によって販売されているものである。
アクリレートコポリマー、例えば、メタクリル酸、メチルメタクリレート、メチルスチレンイソプロピルイソシアネートおよびベヘン酸PEG-40モノマーのコポリマーであるポリアクリレート-3;アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム、ナトリウムアクリレート、アクリルアミドおよびビニルピロリドンモノマーのコポリマーであるポリアクリレート-10;またはアクリロイルジメチルアクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム、ナトリウムアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ブチルアクリレート、およびアクリルアミドモノマーのコポリマーであるポリアクリレート-11も好適である。
アクリル基の1個または複数個が置換長鎖アルキル(例えば6〜40、10〜30など)基を有し得る架橋アクリレート系ポリマー、例えば、C10〜30アルキルアクリレートと、アクリル酸、メタクリル酸、またはこれらの酸の単純エステルの1種または複数種のモノマーとを、スクロースのアリルエーテルもしくはペンタエリスリトールのアリルエーテルで架橋したコポリマーであるアクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマーも好適である。そのようなポリマーは、CarbopolまたはPemulenの商品名で一般に販売されており、CTFA名カルボマーを有する。
水相増粘剤として、アクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウム/VPコポリマーであるAristoflex(商標)、例えばAristoflex AVC;同じポリマーであるAristoflex AVL(カプリル/カプリントリグリセリド、トリラウレス-4、およびセスキイソステアリン酸ポリグリセリル-2を含有する混合物中に分散したAVCであることが分かっている);またはアクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウム/ベヘネス-25メタクリレートクロスポリマーであるAristoflex HMBなどでClariantによって販売されているアクリレート系ポリマー増粘剤もまた特に好適である。
3.高分子量PEGまたはポリグリセリン
重合度が1,000〜200,000の範囲である種々のポリエチレングリコール(PEG)誘導体もまた水相増粘剤として好適である。そのような成分は、名称「PEG」によって、続いて数千の重合度によって示され、例えばPEG-45Mは、45,000の繰り返しエチレンオキシド単位を有するPEGを意味する。好適なPEG誘導体の例として、PEG 2M、5M、7M、9M、14M、20M、23M、25M、45M、65M、90M、115M、160M、180Mなどが挙げられる。
繰り返し部分の数が15〜200、好ましくは約20〜100の範囲である繰り返しグリセリン部分であるポリグリセリンもまた好適である。好適なポリグリセリンの例として、CFTA名ポリグリセリン-20、ポリグリセリン-40などを有するものが挙げられる。
B.他の成分
実施形態IIの組成物は、本明細書にさらに記載されている他の成分を同じ百分率範囲で含んでよい。
実施形態III
本発明の第3の実施形態は、本明細書において上記されている同じ百分率範囲にある少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、および少なくとも1種のシリコン界面活性剤を含むエマルション化粧用組成物を対象とする。実施形態IIIのエマルション組成物は、全組成物中の約0.1〜99重量%、好ましくは約5〜85重量%、より好ましくは約7〜75重量%の水、および全組成物中の約0.01〜50重量%、好ましくは約0.05〜45重量%、より好ましくは約0.1〜40重量%のシリコン界面活性剤を含む。さらに、実施形態I、II、IV、およびVの組成物は、1種または複数種のシリコン界面活性剤を本明細書において規定されている百分率範囲で任意により含んでよい。
A.ジメチコンコポリオールまたはアルキルジメチコンコポリオール
用いられ得る1つのタイプのシリコン界面活性剤は、ジメチコンコポリオールまたはアルキルジメチコンコポリオールと一般に称される。この界面活性剤は、約2〜18の親水性/親油性バランス(HLB)を有する油中水型または水中油型のいずれかの界面活性剤である。好ましくは、シリコン界面活性剤は、約2〜12、好ましくは約2〜10、最も好ましくは約4〜6のHLBを有するノニオン性界面活性剤である。用語「親水性基」は、オルガノシロキサンポリマー骨格上に置換されるとき、ポリマーの置換部分に親水性の性質を付与する基を意味する。親水性を付与する基の例は、ヒドロキシ-ポリエチレンオキシ、ヒドロキシル、カルボン酸エステル、およびその混合物である。用語「親油性基」は、オルガノシロキサンポリマー骨格上に置換されるとき、ポリマーの置換部分に親油性の性質を付与する有機基を意味する。親油性を付与する有機基の例は、C1〜40直鎖または分枝鎖アルキル、フルオロ、アリール、アリールオキシ、C1〜40ヒドロカルビルアシル、ヒドロキシ-ポリプロピレンオキシ、またはその混合物である。
好適なシリコン界面活性剤の1つのタイプは、一般式:
Figure 2010535221
[式中pおよびqは、0〜40(この範囲は、その間のすべての数および部分範囲、例えば2、3、4、13、14、15、16、17、18などを含む)であり、PEは、(-C2H4O)a-(-C3H6O)b-Hであり、ここで、aは0〜25であり、bは0〜25である(ただしaおよびbは、同時に0であることはできず、ここでx、yおよびzは、それぞれ独立して0〜1,000,000の範囲であり、ただし、これらは同時にすべてが0であることはできない)]
を有する。1つの好ましい実施形態において、x、y、z、a、およびbは、ポリマーの分子量が、約5,000〜約500,000、より好ましくは約10,000〜100,000の範囲にあり、最も好ましくはおよそ約50,000であるようになっており、ポリマーは、総称的にジメチコンコポリオールと称される。
1つのタイプのシリコン界面活性剤では、pは、長鎖アルキルがセチルまたはラウリルであり、界面活性剤が総称的にセチルジメチコンコポリオールまたはラウリルジメチコンコポリオールとそれぞれ呼ばれるようになっている。
いくつかの場合において、ポリマー中の繰り返しエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド単位の数もまた特定されており、例えばPEG-15/PPG-10ジメチコンとも称されるジメチコンコポリオールは、15個のエチレングリコール単位および10個のプロピレングリコール単位をシロキサン骨格上に含有する置換基を有するジメチコンをいう。上記の一般構造における1種または複数種のメチル基を、より長い鎖のアルキル(例えばエチル、プロピル、ブチルなど)またはエーテル(例えばメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテルなど)で置換することもできる。
シリコン界面活性剤の例は、CTFA名シクロテトラシロキサン(および)シクロペンタシロキサン(および)PEG/PPG-18ジメチコンを有する商品名Dow Corning 3225C Formulation Aid;または、CTFA名シクロペンタシロキサン(および)PEG/PPG-18/18ジメチコンを有する5225C Formulation Aid;またはCTFA名PEG/PPG-18/18ジメチコンを有するDow Coming 190 Surfactant;またはCTFA名ラウリルPEG/PPG-18/18メチコンを有するDow Corning 193 Fluid、Dow Corning 5200でDow Corningによって販売されているもの;あるいはGoldschmidtによって販売されている、CTFA名セチルPEG/PPG-14/14ジメチコンを有するAbil EM 90;またはGoldschmidtによって販売されている、CTFA名ビス-セチルPEG/PPG-14/14ジメチコンを有するAbil EM 97;イソステアリン酸ポリグリセリル-4およびラウリル酸ヘキシルも含有する混合物中にCTFA名セチルPEG/PPG-10/1ジメチコンを有するAbil WE 09;あるいはShin-Etsu Siliconesによって販売されている、CTFA名:PEG-11メチルエーテルジメチコンを有するKF-6011;Shin-Etsu Siliconesによって販売されている、CTFA名PEG/PPG-20/22ブチルエーテルジメチコンを有するKF-6012;またはShin-Etsu Siliconesによって販売されている、CTFA名PEG-9ジメチコンを有するKF-6013;またはShin-Etsu Siliconesによって販売されている、CTFA名PEG-3ジメチコンを有するKF-6015;またはShin-Etsu Siliconesによって販売されている、CTFA名PEG-9メチルエーテルジメチコンを有するKF-6016;またはShin-Etsu Siliconesによって販売されている、CTFA名PEG-10ジメチコンを有するKF-6017;またはShin-Etsu Siliconesによって販売されている、CTFA名ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンを有するKF-6038である。
B.架橋シリコン界面活性剤
乳化性エラストマーと称される、種々のタイプの架橋シリコン界面活性剤もまた好適である。これらは、シリコンエラストマーが少なくとも1種の親水性部分、例えばポリオキシアルキレン化された(polyoxyalkylenated)基を含むことを除いて、「シリコンエラストマー」の項に上記されているように典型的には調製される。典型的には、これらのポリオキシアルキレン化されたシリコンエラストマーは、ケイ素に結合している少なくとも1個の水素を含むジオルガノポリシロキサンと少なくとも2個のエチレン性不飽和基を含むポリオキシアルキレンとの架橋付加反応によって得ることができる架橋オルガノポリシロキサンである。少なくとも1つの実施形態において、ポリオキシアルキレン化架橋オルガノ-ポリシロキサンは、それぞれケイ素に結合している少なくとも2個の水素を含むジオルガノポリシロキサンと、少なくとも2個のエチレン性不飽和基を含むポリオキシアルキレンとの、任意により白金触媒の存在下での架橋付加反応によって得られ、これは、例えば米国特許第5,236,986号および米国特許第5,412,004号、米国特許第5,837,793号および米国特許第5,811,487号(その内容は、参照により組み入れられる)に記載されている。
本発明の少なくとも1つの実施形態において用いられ得るポリオキシアルキレン化されたシリコンエラストマーとして、名称KSG-21、KSG-20、KSG-30、KSG-31、KSG-32、KSG-33でShin-Etsu Siliconesによって販売されているもの;ジメチコンに分散されたジメチコン/PEG-10/15クロスポリマーであるKSG-210;PEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマーであるKSG-310;イソドデカンに分散されたPEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマーであるKSG-320;KSG-330(トリエチルヘキサノインに分散されている)、PEG-10ラウリルジメチコンクロスポリマーおよびPEG-15ラウリルジメチコンクロスポリマーの混合物であるKSG-340が挙げられる。
PCT/WO2004/024798(参照によりその全体が本明細書により組み入れられる)に開示されているもののようなポリグリセロール化シリコンエラストマーもまた好適である。そのようなエラストマーとして、Shin-Etsu社のKSGシリーズ、例えばジメチコンに分散されたジメチコン/ポリグリセリン-3クロスポリマーであるKSG-710;または種々の溶媒、例えばイソドデカン、ジメチコン、トリエチルヘキサノインに分散された、Shin-Etsuの商品名KSG-810、KSG-820、KSG-830、またはKSG-840で販売されているラウリルジメチコン/ポリグリセリン-3クロスポリマーが挙げられる。商品名9010およびDC9011でDow Comingによって販売されているシリコンもまた好適である。
1種の好ましい架橋シリコンエラストマー乳化剤は、ジメチコン/PEG-10/15クロスポリマーである。
C.他の成分
実施形態IIIの組成物は、本明細書において規定されている他の成分を同じ百分率範囲で含んでよい。
IV.第4実施形態
本発明の第4実施形態は、本明細書において上記されている同じ百分率範囲の少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、および実施形態Iに記載されている同じ百分率範囲の少なくとも1種の直鎖もしくは分枝鎖の揮発性または近揮発性シリコンを含むエマルション化粧用組成物を対象とする。直鎖もしくは分枝鎖の揮発性または近揮発性シリコンは、全組成物中の約0.1〜90重量%、好ましくは約0.5〜85重量%、好ましくは約1〜75重量%の範囲の量で存在してよい。
A.他の成分
直鎖または分枝鎖の揮発性または近揮発性シリコンに加えて、実施形態IVの組成物は、本明細書において規定されている同じ百分率範囲にある他の成分を含んでよい。
V.第5実施形態
本発明の第5実施形態は、上記の、同じ百分率範囲にある少なくとも1種のレスベラトロール誘導体を含む無水化粧用組成物を対象とする。加えて、実施形態Vの無水組成物は、実施形態Iに記載された、同じ百分率範囲にある1種または複数種の油を含んでよい。加えて、実施形態Vの組成物は、本明細書において上記の同じ百分率範囲にある種々の他の成分を任意により含んでよい。
VI.他の成分
A.他の界面活性剤
実施形態I〜Vの組成物は、1種または複数種の界面活性剤を含んでよい。界面活性剤は、油中水型または水中油型のいずれかの安定なエマルションの形成を助ける。そのような界面活性剤は、存在するならば、全組成物中の約0.001〜30重量%、好ましくは約0.005〜25重量%、より好ましくは約0.1〜20重量%の範囲であってよい。実施形態IIIにおいて記載されたシリコン界面活性剤は、実施形態I、II、IV、およびVにおける組成物の任意の構成要素であってよい。実施形態I〜Vの組成物中に存在していてよい他の界面活性剤として、限定されないが以下が挙げられる:
1.有機ノニオン性界面活性剤
好適なノニオン性界面活性剤として、アルコールとアルキレンオキシド、通常はエチレンまたはプロピレンオキシドとの反応によって形成されたアルコキシ化アルコール、またはエーテルが挙げられる。好ましくは、アルコールは、6〜30個の炭素原子を有するいずれかの脂肪アルコールである。そのような成分の例として、ステアリルアルコールとエチレンオキシドとの反応によって形成され、エチレンオキシド単位数が2〜100の範囲であるステアレス2〜100;ベヘニルアルコールとエチレンオキシドとの反応によって形成され、繰り返しエチレンオキシド単位数が5〜30であるベヘネス5〜30;セチルおよびステアリルアルコールの混合物とエチレンオキシドとの反応によって形成され、分子中の繰り返しエチレンオキシド単位数が2〜100であるセテアレス2〜100;セチルアルコールとエチレンオキシドとの反応によって形成され、繰り返しエチレンオキシド単位数が1〜45であるセテス1〜45などが挙げられる。他のアルコキシ化アルコールは、脂肪酸およびモノ、ジまたは多価アルコールとアルキレンオキシドとの反応によって形成される。例えば、C6〜30脂肪カルボン酸および単糖類(例えばグルコース、ガラクトース、メチルグルコースなど)である多価アルコールなどと、アルコキシ化アルコールとの反応生成物。例として、グリセリル脂肪酸エステル、例えばオレイン酸PEGグリセリル、ステアリン酸PEGグリセリル;またはPEGポリヒドロキシアルカノート、例えばジポリヒドロキシステアリン酸PEGと反応したポリマーアルキレングリコールが挙げられ、ここで、繰り返しエチレングリコール単位数は、3〜1000の範囲である。
ノニオン性界面活性剤として、カルボン酸とアルキレンオキシドまたはポリマーエーテルとの反応によって形成されるものもまた好適である。得られる生成物は、一般式を有し:RCOはカルボン酸エステル基であり、Xは水素または低級アルキルであり、nはポリマー化アルコキシ基の数である。ジエステルの場合、2個のRCO-基が同一である必要はない。好ましくは、RはC6〜30直鎖または分枝鎖の飽和または不飽和アルキルであり、nは1〜100である。
モノマー、ホモポリマー、またはブロックコポリマーのエーテルもまた、ノニオン性界面活性剤として好適である。典型的には、そのようなエーテルは、モノマーであるアルキレンオキシド、一般にはエチレンまたはプロピレンオキシドの重合によって形成される。そのようなポリマーであるエーテルは、以下の一般式を有し:ここで、RはHまたは低級アルキルであり、nは、繰り返しモノマー単位数であり、1〜500の範囲である。
他の好適なノニオン性界面活性剤として、アルコキシ化ソルビタンおよびアルコキシ化ソルビタン誘導体が挙げられる。例えば、アルコキシ化、特にソルビタンのエトキシ化により、ポリアルコキシ化ソルビタン誘導体を与える。ポリアルコキシ化ソルビタンのエステル化により、ソルビタンエステル、例えばポリソルベートを与える。例えば、ポリアルコキシ化ソルビタンは、C6〜30、好ましくはC12〜22脂肪酸でエステル化され得る。そのような成分の例として、ポリソルベート20〜85、オレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、パルミチン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、ステアリン酸ソルビタンなどが挙げられる。
ある一定のタイプの両性、両性イオン性、またはカチオン性界面活性剤を組成物において用いてもよい。そのような界面活性剤の説明は、米国特許第5,843,193号(参照によりその全体が本明細書により組み入れられる)に記載されている。
B.保湿剤
1種または複数種の保湿剤を実施形態I〜Vの組成物中に含むこともまた望ましい場合がある。そのような保湿剤は、存在するならば、全組成物中の約0.001〜25重量%、好ましくは約0.005〜20重量%、より好ましくは約0.1〜15重量%の範囲であってよい。好適な保湿剤の例として、グリコール、糖などが挙げられる。好適なグリコールは、モノマーまたはポリマー形であり、例として、ポリエチレンおよびポリプロピレングリコール、例えば、4〜200個の繰り返しエチレンオキシド単位を有するポリエチレングリコールであるPEG 4〜200;ならびにC1〜6アルキレングリコール、例えばプロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコールなどが挙げられる。好適な糖は、その一部は多価アルコールでもあり、好適な保湿剤でもある。そのような糖の例として、グルコース、フルクトース、蜂蜜、水素化蜂蜜、イノシトール、マルトース、マンニトール、マルチトール、ソルビトール、スクロース、キシリトール、キシロースなどが挙げられる。好ましくは、本発明の組成物に用いられる保湿剤は、C1〜6、好ましくはC2〜4アルキレングリコール、最も具体的にはブチレングリコールである。
C.植物抽出物
1種または複数種の植物抽出物を実施形態I〜Vの組成物中に含めることが望ましい場合がある。そのような場合、推奨範囲は、全組成物中の約0.0001〜10重量%、好ましくは約0.0005〜8重量%、より好ましくは約0.001〜5重量%である。好適な植物抽出物として、酵母発酵抽出物、パディカ・パボニカ(padica pavonica)抽出物、サーマス・サーモフィリス(thermus thermophilis)発酵抽出物、アマナズナ種子油、ボスウェリア・セラータ(boswellia serrata)抽出物、オリーブ抽出物、アリボドプシス・タリアナ(aribodopsis thaliana)抽出物、フサアカシア抽出物、ギニョウカエデ(サトウカエデ)、アシドホルス(acidopholus)、ショウブ、トチノキ、ハラタケ、リュウゼツラン、キンミズヒキ、藻類、アロエ、シトラス、アブラナ、シナモン、オレンジ、リンゴ、ブルーベリー、クランベリー、ピーチ、西洋ナシ、レモン、ライム、エンドウ、海草、カフェイン、緑茶、カミツレ、ウィローバーク、桑、ポピー、およびCTFA Cosmetic Ingredient Handbook、第8版、第2巻の1646〜1660頁に記載されているものを含めた、植物(ハーブ、根、花、果実、種子)、例えば花、果実、植物などからの抽出物が挙げられる。さらに具体的な例として、限定されないが、ヨーロッパカンゾウ(Glycyrrhiza Glabra)、ブラックヤナギ(Salix Nigra)、マクロシクスティス・ピリフェラ(Macrocycstis Pyrifera)、セイヨウリンゴ(Pyrus Malus)、ユキノシタ(Saxifraga Sarmentosa)、ビリス・ビニフェラ(Vilis Vinifera)、モルス・ニグラ(Morus Nigra)、コガネバナ(Scutellaria Baicalensis)、ローマカミツレ(Anthemis Nobilis)、クラリセージ(Salvia sclarea)、ローズマリー(Rosmarinus Officianalis)、レモン果実エキス(Citrus Medica Limonum)、オタネニンジン(Panax Ginseng)、およびその混合物が挙げられる。
D.日焼け止め
1種または複数種の日焼け止めを実施形態I〜Vの組成物に含めることもまた望ましい場合がある。そのような日焼け止めとして、化学的UVAもしくはUVB日焼け止めまたは微粒子形態の物理的日焼け止めが挙げられる。
1.UVA化学的日焼け止め
所望により、組成物は1種または複数種のUVA日焼け止めを含んでよい。用語「UVA日焼け止め」は、約320〜400nmの波長のUV放射線を遮断する化合物を意味する。好ましいUVA日焼け止めは、一般式:
Figure 2010535221
[式中R1はH、ORおよびNRRであり、ここで、各Rは、独立してH、C1〜20直鎖または分枝鎖アルキルであり;R2はHまたはOHであり;R3はH、C1〜20直鎖または分枝鎖アルキルである]
を有するジベンゾイルメタン化合物である。
式中R1がORであり、ここでRがC1〜20直鎖または分枝鎖アルキル、好ましくはメチルであり;R2がHであり;R3が、C1〜20直鎖または分枝鎖アルキル、より好ましくは、ブチルであるものが好ましい。
この一般式を有する好適なUVA日焼け止め化合物として、4-メチルジベンゾイルメタン、2-メチルジベンゾイルメタン、4-イソプロピルジベンゾイルメタン、4-tert-ブチルジベンゾイルメタン、2,4-ジメチルジベンゾイルメタン、2,5-ジメチルジベンゾイルメタン、4,4'ジイソプロピルベンゾイルメタン、4-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン、4,4'-ジイソプロピルベンゾイルメタン、2-メチル-5-イソプロピル-4'-メトキシジベンゾイメタン、2-メチル-5-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタンなどが挙げられる。アボベンゾンとも称される4-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタンが特に好ましい。アボベンゾンは、商標Parsol 1789でGivaudan-Roureから、また、商品名Eusolex 9020でMerck & Co.から市販されている。
組成物は、組成物の約0.001〜20重量%、好ましくは0.005〜5重量%、より好ましくは約0.005〜3重量%のUVA日焼け止めを含んでよい。本発明の好ましい実施形態において、UVA日焼け止めはアボベンゾンであり、全組成物中の約3重量%以下で存在する。
2.UVB化学的日焼け止め
用語「UVB日焼け止め」は、約290〜320nmの波長のUV放射線を遮断する化合物を意味する。種々のUVB化学的日焼け止めが存在し、米国特許第3,215,724号(参照によりその全体が本明細書により組み入れられる)に記載されているα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリル酸エステルが挙げられる。α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリル酸エステルの1つの特定の例は、オクトクリレンであり、これは2-エチルヘキシル2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレートである。一部の場合において、組成物は、全組成物中の最大で約110重量%のオクトクリレンを含んでよい。好適な量は、約0.001〜10重量%の範囲である。オクトクリレンは、商品名Uvinul N-539でBASFから購入してもよい。
他の好適な日焼け止めとして、米国特許第3,781,417号(参照によりその全体が本明細書により組み入れられる)に記載されているベンジリデンカンファー誘導体が挙げられる。そのようなベンジリデンカンファー誘導体は、一般式:
Figure 2010535221
[式中Rはp-トリルまたはスチリル、好ましくはスチリルである]
を有する。4-メチルベンジリデンカンファーが特に好ましく、これは、商品名Eusolex 6300でMerckによって販売されている脂溶性UVB日焼け止め化合物である。
一般式:
Figure 2010535221
[式中、RおよびR1はそれぞれ独立してC1〜20直鎖または分枝鎖アルキルである]
を有する桂皮酸エステル誘導体も好適である。式中、Rがメチルであり、R1が分枝鎖C1〜10、好ましくはC8アルキルであるのが好ましい。好ましい化合物は、オクトキシネート(Octoxinate)またはメトキシ桂皮酸オクチルとも称されるメトキシ桂皮酸エチルヘキシルである。化合物は、商品名Parsol MCXでGivaudan Corporationから、または商品名Uvinul MC 80でBASFから購入してもよい。メトキシ桂皮酸ジエタノールアミンをはじめとする、そのようなメトキシ桂皮酸エステルのモノ、ジ、およびトリエタノールアミン誘導体もまた好適である。シノキセート(上記化合物の芳香族エーテル誘導体)も許容可能である。存在するならば、シノキセートは、全組成物中の約3重量%以下で見出される必要がある。
UVB遮断剤として、一般式を有する種々のベンゾフェノン誘導体もまた好適であり、式中、R〜R9は、それぞれ独立してH、OH、NaO3S、SO3H、SO3Na、Cl、R"、OR"であり、式中、R"は、はC1〜20直鎖または分枝鎖アルキルである。そのような化合物の例として、ベンゾフェノン1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、および12が挙げられる。ベンゾフェノン誘導体がベンゾフェノン3(オキシベンゾンとも称される)、ベンゾフェノン4(スリソベンゾンとも称される)、ベンゾフェノン5(スリソベンゾンナトリウム)などであるのが特に好ましい。ベンゾフェノン3が最も好ましい。
一般式:
Figure 2010535221
[式中、R1、R2、R3、およびR4は、それぞれ独立してH、OH、NH2、またはC1〜20直鎖または分枝鎖アルキルである]
を有する一部のサリチル酸メンチル誘導体もまた好適である。式中R1、R2、およびR3がメチルであり、R4がヒドロキシルまたはNH2であり、名称サリチル酸ホモメンチル(ホモサレートとしても公知)またはアントラニル酸メンチルを有する化合物が特に好ましい。ホモサレートは、商品名Eusolex HMSでMerckから市販されており、アントラニル酸メンチルは、商品名HeliopanでHaarmann & Reimerから市販されている。ホモサレートは、存在するならば、全組成物中の約15重量%以下で見出される必要がある。
種々のアミノ安息香酸誘導体は、一般式:
Figure 2010535221
[式中R1、R2、およびR3はそれぞれ独立してH、1個または複数のヒドロキシ基で置換されていてよいC1〜20直鎖または分枝鎖アルキルである]
を有するものをはじめとする好適なUVB吸収剤である。式中、R1がHまたはC1〜8直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、R2およびR3がH、またはC1〜8直鎖もしくは分枝鎖アルキルであることが特に好ましい。PABA、エチルヘキシルジメチルPABA(パディメートO)、エチルジヒドロキシプロピルPABAなどが特に好ましい。パディメートOは、存在するならば、全組成物中の約8重量%以下で見出される必要がある。
サリチル酸エステル誘導体もまた、許容可能なUVB吸収剤である。そのような化合物は、一般式を有し、式中Rは、直鎖または分枝鎖アルキルであり、モノ、ジ、またはトリエタノールアミンから形成される上記化合物の誘導体が挙げられる。サリチル酸オクチル、サリチル酸TEA、サリチル酸DEA、およびその混合物が特に好ましい。
一般に、存在するUVB化学的日焼け止めの量は、全組成物中の約0.001〜45重量%、好ましくは0.005〜40重量%、より好ましくは約0.01〜35重量%の範囲であってよい。
所望により、本発明の組成物は、製剤化されて、約1〜50、好ましくは約2〜45、最も好ましくは約5〜30の範囲のある一定のSPF(日焼け防止指数)値を有することができる。SPF値の計算は、当該技術分野で周知である。好ましくは、特許を受けようとする組成物は、4を超えるSPF値を有する。
E.微粒子材料
実施形態I〜Vの組成物は、顔料の形態の微粒子材料、不活性微粒子、またはその混合物を含んでよい。存在するならば、推奨範囲は、全組成物中の約0.1〜75重量%、好ましくは約0.5〜70重量%、より好ましくは約0.1〜65重量%である。組成物が顔料およびパウダーの混合物を含んでよい場合、好適な範囲は、全組成物中の約0.01〜75重量%の顔料および0.1〜75重量%パウダーを含む。
1.パウダー
微粒子物質は、着色または非着色(例えば、白色)非顔料性パウダーであってよい。好適な非顔料性パウダーとして、オキシ塩化ビスマス、マイカチタン(titanated mica)、ヒュームドシリカ、球状シリカ、ポリメチルメタクリレート、微粉化テフロン(登録商標)、窒化ホウ素、アクリレートコポリマー、ケイ酸アルミニウム、アルミニウムデンプンコハク酸オクテニル、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、セルロース、白亜、トウモロコシデンプン、珪藻土、フラー土、グリセリルデンプン、ヘクトライト、水酸化ケイ素、カオリン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、マルトデキストリン、モンモリロナイト、微晶質セルロース、コメデンプン、シリカ、タルク、マイカ、二酸化チタン、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ロジン酸亜鉛、アルミナ、アタパルジャイト、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、デキストラン、カオリン、ナイロン、シリル化シリカ、シルクパウダー、セリサイト、大豆粉、酸化スズ、水酸化チタン、リン酸三マグネシウム、クルミ殻パウダー、またはこれらの混合物が挙げられる。先に言及したパウダーは、パウダー表面を被覆し、粒子を性質上より親油性にするレシチン、アミノ酸、鉱油、シリコン、または種々の他の薬剤の単独または組合せによって表面処理されていてよい。
2.顔料
微粒子材料は、種々の有機および/または無機顔料を含んでよい。有機顔料は、一般に、D&CおよびFD&Cブルー、ブラウン、グリーン、オレンジ、レッド、イエローなどと呼ばれるアゾ、インジゴイド、トリフェニルメタン、アントラキノン、およびキサンチン染料をはじめとする種々の芳香族タイプである。有機顔料は、一般に、レーキとも称される認定された着色添加物の不溶性金属性塩からなる。無機顔料として、酸化鉄、ウルトラマリン、クロム、水酸化クロム顔料およびその混合物が挙げられる。レッド、ブルー、イエロー、ブラウン、ブラックおよびその混合物の酸化鉄が好適である。
F.防腐剤
実施形態I〜Vの組成物は、全組成物中の好ましくは0.001〜8重量%、特に好ましくは0.01〜6重量%、さらに好ましくは0.05〜5重量%の防腐剤を含有することができる。種々の防腐剤が好適であり、例えば、安息香酸、ベンジルアルコール、ベンジルヘミホルマール、ベンジルパラベン、5-ブロモ-5-ニトロ-1,3-ジオキサン、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール、ブチルパラベン、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、ジアゾリジニル尿素、安息香酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、カプリリルグリコール、ビグアニド誘導体、フェノキシエタノール、キャプタン、二酢酸クロロヘキシジン、ジグルコン酸クロルヘキシジン、二塩酸クロルヘキシジン、クロロアセトアミド、クロロブタノール、p-クロロ-m-クレゾール、クロロフェン、クロロチモール、クロロキシレノール、m-クレゾール、o-クレゾール、DEDMヒダントイン、ジラウリン酸DEDMヒダントイン、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、ジイセチオン酸ジブロモプロパミジン、DMDMヒダントインなどが挙げられる。1つの好ましい実施形態において、組成物はパラベンを含まない。
G.ビタミンおよび酸化防止剤
実施形態I〜Vの組成物は、ビタミンおよび/またはコエンザイム、ならびに酸化防止剤を含んでよい。そうであるとき、全組成物中の0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜8重量%、より好ましくは0.05〜5重量%が推奨される。好適なビタミンとして、アスコルビン酸およびその誘導体、チアミン、リボフラビン、ピリドキシンなどのビタミンB、ピロリン酸チアミン、フラビンアデニンジヌクレオチド、葉酸、リン酸ピリドキサール、テトラヒドロ葉酸などのコエンザイムが挙げられる。また、ビタミンAおよびその誘導体が好適である。例えば、パルミチン酸ビタミンA、酢酸ビタミンA、ビタミンAの他のエステル、ならびにβカロチンの形態のビタミンAである。さらに、ビタミンEおよびその誘導体、例えば、酢酸ビタミンE、ニコチン酸ビタミンE、またはビタミンEの他のエステルもまた好適である。加えて、ビタミンD、およびビタミンKが好適である。
好適な酸化防止剤は、腐敗を防止または遅らせるのを助ける成分である。本発明の組成物での使用に好適である酸化防止剤として、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、エリスロビン酸ナトリウム、メタ亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、没食子酸プロピル、塩酸システイン、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソールなどが挙げられる。
H.フィルム形成剤
1種または複数種のフィルム形成成分を本発明の化粧用組成物中に含むことが望ましい場合がある。好適なフィルム形成剤は、フィルムの角質表面への形成に寄与する成分である。一部の場合において、これらのフィルム形成剤は、角質表面に適用される化粧が3〜16時間の時間範囲にわたって状態を保ち得るように、長い付着性および耐移り性を提供するフィルムを提供することができる。そのようなフィルム形成剤は、存在するならば、全組成物中、約0.01〜50重量%、好ましくは約0.1〜40重量%、より好ましくは約0.5〜35重量%の範囲であってよい。フィルム形成剤は、ポリマー形で最もよく見出され、天然または合成ポリマーであってよい。合成の場合、シリコンポリマー、有機ポリマーまたはシリコンおよび有機基のコポリマーが許容可能であり得る。
1.シリコン樹脂
1つの特に好適なタイプのシリコンフィルム形成剤は、シリコン樹脂である。シリコン樹脂は、一般に、M、D、T、およびQ単位の組合せを含む高架橋構造である。用語「M」は、一般式:
[Si-(CH3)3-O]0.5
を有する単官能性シロキシ単位を意味する。M単位がメチルでない場合(例えばエチル、プロピル、エトキシなど)、M単位は、その後にダッシュ記号を有してよい(例えばM')。
用語「D」は、一般式:
[Si-(CH3)2-O]1.0
を有する二官能性シロキシ単位を意味する。二官能性単位は、メチル以外のアルキル基、例えばエチル、プロピル、アルキレングリコールなどで置換されていてよく、この場合D単位はD'と称されてもよく、ダッシュ記号は置換を示す。
用語「T」は、一般式:
[Si-(CH3)-O]1.5
を有する三官能性シロキシ単位を意味する。三官能性単位は、メチル以外の置換基で置換されていてよく、この場合T'と称されてもよい。
用語「Q」は、一般式:
[Si-O-]2.0
を有する四官能性シロキシ単位を称する。
本発明の組成物においてフィルム形成剤として使用され得るシリコン樹脂は、M、T、およびQ単位の高度に架橋された組合せを好ましくは含む。そのような樹脂の例として、749 FluidとしてDow Coming Corporationから、またはシリコンとしてSR-1000(商品名)でGE Siliconesから購入することができるトリメチルシロキシシリケートが挙げられる。また、高い百分率のT基を含むシリコン樹脂、例えば、CTFA名ポリメチルシルセスキオキサンを有しWacker-Chemieによって販売されているMK樹脂が好適である。
2.シリコンおよび有機モノマーのコポリマー
シリコンおよび有機モノマーのコポリマー、例えばアクリレート、メタクリレートなどもまたフィルム形成剤としての使用に好適である。そのような好適なフィルム形成ポリマーの例として、シリコンアクリレートまたはビニルシリコンコポリマーと一般に称されるもの、例えばブランド名「Silicone Plus」ポリマーで3Mによって販売されているもの、例えば、CTFA名ポリシリコン-7を有するSA-70、イソブチルメタクリレートとn-ブチル末端停止ポリジメチルシロキサンプロピルメタクリレートとのコポリマー;またはCTFA名ポリシリコン-6を有し、イソブチルメタクリレートと反応したメチル-3メルカプトプロピルシロキサンとジメチルシロキサンとのコポリマーであるVS-70;または、CTFA名ポリシリコン-8を有し、一般構造:
Figure 2010535221
[式中Rはアクリレートコポリマー基を示す]
を有するVS-80が挙げられる。
3.有機ポリマー
また、好適なフィルム形成剤として、種々のタイプの有機ポリマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、またはこれらの単純なC1〜10カルボン酸エステル、例えばメチルメタクリレート、メチルアクリレートなどから形成されるポリマーが挙げられる。
4.天然ポリマー
種々のタイプの天然ポリマー、例えばセラック、天然樹脂、キチンなどもまた好適である。
VII.化粧用組成物
実施形態I〜Vの化粧用組成物は、種々の形態、例えばスキンクリームもしくはローション、またはカラー化粧用組成物、例えばファンデーションメーキャップ、マスカラ、リップカラー、頬紅、アイシャドウなどで見出すことができる。レスベラトロール誘導体は、誘導体のタイプに応じてエマルションの水相または油相で見出すことができる。例えば、一部の親水性誘導体、例えばレスベラトロール三リン酸、レスベラトロールトリスルホン酸などは水溶性であり、一般にエマルションの水相または水性組成物中に見出される。一部の他の誘導体は性質上親油性であり、エマルションの油相においてより見出されやすい。
典型的なスキンクリームまたはローションは、約5〜98%の水、1〜85%の油、および約0.1〜20%の1種または複数種の界面活性剤を含む。好ましくは、界面活性剤はノニオン性であり、シリコンの形態または有機ノニオン性界面活性剤であってよい。
典型的な水性カラー化粧用組成物、例えばファンデーション、頬紅、アイシャドウなどは、約0.1〜65%の、顔料または顔料とパウダーとの組合せである微粒子に加えて、約5〜98%の水、1〜85%の油、および約0.1〜20%の1種または複数種の界面活性剤を好ましくは含む。
典型的なマスカラ組成物は、フィルム形成性である天然または合成ポリマー、例えばアクリルコポリマーの水性分散液、ポリウレタンの水性分散液、またはシリコン樹脂に加えて、約5〜98%の水、1〜85%の油、および約0.1〜20%の界面活性剤を一般に含む。
典型的なカラー化粧用組成物、例えばファンデーション、頬紅、アイシャドウ、リップスティックなどは、約1〜85%の油、約1〜90%の形成剤、および0.1〜65%の顔料または顔料とパウダーとの組合せである微粒子を好ましくは含み得る。任意により、組成物は、約0.1〜25%の界面活性剤を含んでよい。
典型的な睫毛または眉毛用の無水カラー組成物は、約1〜98%の油、1〜85%の形成剤、および約0.1〜85%の微粒子を含む。
本発明の典型的な無水エマルション組成物は、約0.1〜75%の非水性極性溶媒、0.1〜50%の形成剤を含む。これらは、セラム、ジェル、またはクリームの形態で見出すことができる。
本発明を、説明目的のみで記載される以下の実施例に関連してさらに記載する。
皮膚処理用水中油型(1)、およびシリコン油中水中油型(2)、クリームを以下のように調製した:
Figure 2010535221
Figure 2010535221
Figure 2010535221
水相成分および油相成分を別々に合わせ、次いで乳化してエマルションを形成することによって組成物を調製した。
シリコン油中水型エマルションスキンセラムを以下のように調製した:
Figure 2010535221
油相成分および水相成分を別々に合わせ、次いでよく混合して乳化することによって組成物を調製した。
水中油型(O/W)および油中水型(W/O)エマルションマスカラを以下のように調製した:
Figure 2010535221
シクロメチコンおよびジメチコン以外の油相成分を合わせ、固体が融解するまで約90℃に加熱することによってマスカラを作製した。混合物にシクロメチコンおよびジメチコンを添加し、加熱により約60℃で維持した。水相成分を合わせて約60℃に加熱し、混合物と合わせた。相を乳化して最終混合物を形成した。
エマルションファンデーションメーキャップ組成物を以下のように調製した:
Figure 2010535221
水相、油相、および顔料相を低せん断ミキサーによって別々に調製した。相を高せん断ブレンドによって合わせてファンデーションメーキャップ組成物を形成した。
無水エマルション皮膚処理セラムおよびジェルを以下のように調製した:
Figure 2010535221
レスベラトロール三リン酸およびグリセリンを合わせることによって組成物を調製した。残りの成分を合わせてよく混合し、続いてレスベラトロール三リン酸のグリセリン溶液を添加した。
ファンデーションメーキャップを以下のように調製した:
Figure 2010535221
顔料を油の一部分の中で砕くことによって組成物を調製した。残りの成分を加熱しながら合わせてよく混合し、顔料粉砕物を組成物中に包含させた。組成物は半固体であり、ファンデーションとしての使用に好適なベージュ色の着色組成物であった。
リップスティック組成物を以下のように調製した:
Figure 2010535221
顔料をセチルエステルの一部分の中で砕くことによって組成物を調製した。ワックスおよび油を加熱しながら別々に合わせ、よく混合した。顔料粉砕物を混合物に添加し、よく撹拌した。混合物をモールド内に注ぎ、室温まで冷却させた。
パウダーアイシャドウおよび頬紅組成物を以下のように調製した:
Figure 2010535221
Figure 2010535221
顔料を油の一部分の中で砕くことによって組成物を調製した。ワックスおよび油を加熱しながら別々に合わせ、よく混合した。顔料粉砕物を混合物に添加した。組成物をパン内に押圧した。
本発明を好ましい実施形態に関連して記載したが、本発明の範囲を上記した特定の形態に制限することを意図しておらず、反対に、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲内に含まれ得る変形物、修飾物、および等価物を包含することを意図している。

Claims (20)

  1. 少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、水相、および少なくとも1種の油相形成剤を有する油相を含む、エマルション化粧用組成物。
  2. 前記油相形成剤が、少なくとも1種のシリコンゴム、非乳化性シリコンエラストマー、またはシリコンワックスを含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記油相形成剤が、少なくとも1種の非乳化性シリコンエラストマーを含む、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記レスベラトロール誘導体が、無機酸のレスベラトロールエステルである、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記レスベラトロール誘導体が、任意により金属塩で中和されている、レスベラトロールの一リン酸、ニリン酸または三リン酸エステルである、請求項4に記載の組成物。
  6. 少なくとも1種の非揮発性シリコンをさらに含む、請求項2に記載の組成物。
  7. 少なくとも1種の水相形成剤を含有する水溶液または分散液中に少なくとも1種のレスベラトロール誘導体を含む、水性化粧用組成物。
  8. 前記水相形成剤が、多糖、アクリレートポリマー、高分子量PEG、ポリグリセリン、またはそれらの混合物を含む、請求項7に記載の組成物。
  9. エマルション形である、請求項7に記載の組成物。
  10. 少なくとも1種の油をさらに含む、請求項7に記載の組成物。
  11. 少なくとも1種の油相形成剤をさらに含む、請求項7に記載の組成物。
  12. 少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、水相、油相、および少なくとも1種のシリコン界面活性剤を含む、エマルション化粧用組成物。
  13. 前記シリコン界面活性剤が、ジメチコンコポリオール、アルキルジメチコンコポリオール、および乳化性シリコンエラストマーのうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載の組成物。
  14. 少なくとも1種のレスベラトロール誘導体、水相、および少なくとも1種の直鎖もしくは分枝鎖揮発性または近揮発性(near volatile)シリコンを含有する油相を含む、エマルション化粧用組成物。
  15. 前記直鎖揮発性シリコンが、20℃において少なくとも約2mmHgの蒸気圧を有する、請求項14に記載の組成物。
  16. 前記直鎖近揮発性シリコンが、20℃において約1〜2mmHgの蒸気圧を有する、請求項14に記載の組成物。
  17. 前記直鎖シリコンが、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン、またはそれらの混合物を含む、請求項14に記載の組成物。
  18. 前記分枝鎖揮発性シリコンが、25℃において約1.5センチストークの粘度を有するメチルトリメチコンを含む、請求項14に記載の組成物。
  19. 少なくとも1種のレスベラトロール誘導体および微粒子を含む、無水着色化粧用組成物。
  20. 前記微粒子が、顔料、パウダー、またはそれらの混合物である、請求項19に記載の組成物。
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