JP2010534403A - 薄膜トランジスタのためのテトラカルボン酸ジイミド半導体 - Google Patents

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Abstract

一方又は両方のイミド窒素に直接的に結合された、置換又は無置換のヘテロシクロアルキル環系を有するテトラカルボン酸ジイミドナフタレン系化合物を含む、有機半導体材料の層を含む薄膜トランジスタ。そのようなトランジスタは、離隔された第1及び第2のコンタクト又は前記材料と接触する電極をさらに含むことができる。さらに、好ましくは、基板上へ昇華によって、有機薄膜トランジスタデバイスの製作方法も開示し、ここでの基板温度は200℃以下である。

Description

本発明は、n−チャネル半導体膜内の半導体材料として、ヘテロシクロアルキル置換型(複素脂環式環置換型としても知られる)ナフタレン−1,4,5,8−ビス(カルボキシイミド)化合物を使用することに関する。本発明はまた、電子デバイスのための薄膜トランジスタにおけるこれらの材料の使用、及びこのようなトランジスタ及びデバイスの製造方法に関する。
薄膜トランジスタ(TFT)は、電子装置、例えばアクティブ・マトリックス液晶ディスプレイ、スマートカード、及び種々の他の電子デバイス並びにこれらの構成部分におけるスイッチング素子として、幅広く使用される。薄膜トランジスタ(TFT)は、電界効果トランジスタ(FET)の一例である。FETの最もよく知られている例は、MOSFET(金属酸化膜半導体−FET)であり、これは高速用途のための今日のコンベンショナルなスイッチング素子である。目下のところ、たいていの薄膜デバイスは、半導体として非晶質シリコンを使用して形成される。非晶質シリコンは、結晶質シリコンに対する低廉な代替物である。この事実は、大面積用途におけるトランジスタのコスト削減のために特に重要である。しかしながら、非晶質シリコンの用途は、比較的低速のデバイスに限られる。それというのもその最大移動度(0.5〜1.0cm2/Vsec)が、結晶質シリコンの約1000分の1の小ささであるからである。
非晶質シリコンは、TFTにおける使用に際して高結晶質シリコンよりも低廉ではあるが、非晶質シリコンは依然としてその欠点を有している。トランジスタの製造中における非晶質シリコンの堆積は、ディスプレイ用途にとって十分な電気的特性を達成するために比較的コストの高いプロセス、例えばプラズマ支援型化学気相堆積及び高い温度(約360℃)を必要とする。このような高い処理温度は、可撓性ディスプレイのような用途で使用するのに望ましいはずの特定のプラスチックから形成された基板を、堆積のために使用するのを許さない。
過去10年間、TFTの半導体チャネルにおいて使用するための無機材料、例えば非晶質シリコンの代わりになり得るものとして、有機材料が注目を集めている。有機半導体材料、特に有機溶剤中に可溶性である材料はより処理しやすく、従ってこれらの材料は、はるかに低廉な方法、例えばスピン塗布、浸漬塗布、及びマイクロコンタクト印刷によって大きな面積に適用することができる。さらに有機材料は、より低い温度で堆積させることができ、プラスチックを含む広範囲の基板材料を、可撓性電子デバイスのために利用可能にする。従って、有機材料から形成される薄膜トランジスタは、製作しやすさ、機械的フレキシビリティ、及び/又はあまり高くない作業温度が重要な考慮事項となるようなディスプレイ・ドライバ、ポータブル・コンピュータ、ポケットベル(登録商標)、トランザクション・カード内のメモリー素子、及び識別タグにおけるプラスチック回路の潜在的主要技術と見なすことができる。
0.01cm2/Vsを十分に超える有意な移動度、及び1000を超える電流オン/オフ比(以後「オン/オフ比」と呼ぶ)をその多くが必要とする電子構成部分において、スイッチング素子及び/又は論理素子を提供するためにTFT内に使用することができる新しい有機半導体材料を発見しようと多くの努力が為されている。このような特性を有する有機TFTは、電子用途、例えばディスプレイ及び識別タグのための画素ドライバのために使用することができる。しかし、これらの望ましい特性を示す化合物のほとんどは、「p型」又は「p−チャネル」であり、これは、デバイスのチャネル領域内に正電荷(正孔)を誘発するために、ソース電圧に対して負のゲート電圧が印加されることを意味する。
p型有機半導体材料の代わりとして、N型有機半導体材料をTFT内に使用することができる。「n型」又は「n−チャネル」という用語は、デバイスのチャネル領域内に負電荷を誘発するために、ソース電圧に対して正のゲート電圧が印加されることを意味する。
さらに、相補回路として知られる1つの重要なタイプのTFT回路は、p型半導体材料に加えてn型半導体材料を必要とする。Dodabalapur他、“Complementary circuits with organic transistors”,(Appl. Phys. Lett. 1996, 69, 4227)を参照されたい。具体的には、相補回路の製作は、少なくとも1つのp−チャネルTFT及び少なくとも1つのn−チャネルTFTを必要とする。相補回路のアーキテクチャを使用して、インバータのような単純な構成部分が実現されている。通常のTFT回路に対する相補回路の利点は、より低い電力散逸、より長い寿命、及びより良好なノイズ許容度を含む。このような相補回路において、p−チャネル・デバイスの移動度及びオン/オフ比と同様の規模の、n−チャネル・デバイスの移動度及びオン/オフ比を有することがしばしば望ましい。有機p型半導体と無機n型半導体とを使用したハイブリッド相補回路が、Dodabalapur他(Appl. Phys. Lett. 1996, 68, 2264)に記載されているように知られているが、しかし製作しやすさのために、このような回路内には有機n−チャネル半導体材料が望まれる。
TFT内で半導体n−チャネルとして使用するために開発されている有機材料の数は限られたものに過ぎない。このような1材料であるバックミンスターフラーレンC60は、0.08cm2/Vsの移動度を示すが、しかし空気中で不安定であると考えられる。R. C. Haddon、A. S. Perel, R. C. Morris、T. T. M. Palstra、A. F. Hebard及びR. M. Fleming,“C60 Thin Film Transistor”, Appl. Phys. Let. 1995, 67, 121を参照されたい。ペルフルオロ化銅フタロシアニンは0.03cm2/Vsの移動度を有し、そして空気中の作業に対して一般に安定であるが、しかし、この材料における移動度を最大化するために、100℃を超える温度に基板を加熱しなければならない。“New Air-Stable n-Channel Organic Thin Film Transistor”, Z. Bao, A. J. Lovinger及びJ. Brown, J. Am. Chem, Soc. 1998, 120, 207を参照されたい。ナフタレン・フレーム構造に基づくものを含む他のn−チャネル半導体も報告されているが、しかしこれらの移動度はより低い。Laquindanum他, “n-Channel Organic Transistor Materials Based on Naphthalene Frameworks”, J. Am. Chem, Soc. 1996, 118, 11331を参照されたい。1つのこのようなナフタレン系n−チャネル半導体材料であるテトラシアノナフトキノ−ジメタン(TCNNQD)は、空気中での作業が可能ではあるが、しかしこの材料は低いオン/オフ比を示しており、また、調製して精製するのが難しい。
ナフタレン芳香族フレーム構造に基づく芳香族テトラカルボン酸ジイミドはまた、n型半導体として、ソース電極とドレイン電極とが半導体の上側に位置するトップ・コンタクト形態のデバイスを使用して最大0.16cm2/Vsのn−チャネル移動度を提供することが実証されている。ボトム・コンタクト・デバイス、すなわち、ソース電極とドレイン電極とが半導体の下側に位置するデバイスを用いると、比較可能な結果が得られはするが、しかし、金でなければならない電極と、半導体との間に、チオール下層が適用されることが必要となった。Katz他“Naphthalenetetracarboxylic Diimide-Based n-Channel Transistor Semiconductors: Structural Variation and Thiol-Enhanced Gold Contacts”, J. Am. Chem. Soc. 2000 122, 7787;“A Soluble and Air-stable Organic Semiconductor with High Electron Mobility”, Nature 2000 404, 478;Katz他の欧州特許出願公開第1041653号明細書又は米国特許第6,387,727号明細書を参照されたい。チオール下層が存在しないと、Katz他の化合物の移動度は、ボトム・コンタクト・デバイスにおいて大幅に低くなることが判った。Katz他の米国特許第6,387,727号明細書は、縮合環テトラカルボン酸ジイミド化合物を開示しており、その一例が、N,N’−ビス(4−トリフルオロメチルベンジル)ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミドである。このような化合物は還元するのがより容易な顔料である。Katz他の米国特許第6,387,727号明細書において報告された最高移動度は、N,N’−ジオクチルナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミドの場合、0.1〜0.2cm2/Vsであった。
パルス放射線分解時間分解マイクロ波導電率測定によって、線状アルキル側鎖を有するナフタレンテトラカルボン酸ジイミドの膜内に、比較的高い移動度が測定されている。Struijk他,“Liquid Crystalline Perylene Diimides:Architecture and Charge Carrier Mobilities”, J. Am. Chem. Soc.第2000巻, 122, 11057を参照されたい。
米国特許出願公開第2002/0164835号明細書(Dimitrakopoulos他)は、その一例がN,N’−ジ(n−1H,1H−ペルフルオロオクチル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミドであるナフタレン系化合物と比較して改善された、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド化合物から形成されたn−チャネル半導体膜を開示している。ジイミド構造内のイミド窒素に結合された置換基は、アルキル鎖、電子不足アルキル基、電子不足ベンジル基を含み、鎖は好ましくは4〜18原子長を有する。有機半導体としてペリレン・フレーム構造が使用された材料に基づくデバイスは、低移動度、例えばペリレンテトラカルボン酸二無水物(PTCDA)の場合には10-5cm2/Vsを、そしてN,N’−ジフェニルペリレンテトラカルボン酸ジミド(PTCDI−pH)の場合には1.5×10-5cm2/Vsをもたらした。Horowitz他“Evidence for n-Type Conduction in a Perylene Tetracarboxylic Diimide Derivative”, Adv. Mater. 1996, 8, 242、及びOstrick他、J Appl. Phys. 1997, 81, 6804を参照されたい。
米国特許出願公開第2005/0176970号明細書(Marks他)には、電子求引基でN及びコア置換された、モノ及びジイミドペリレン及びナフタレン化合物から形成された、改善されたn−チャネル半導体膜が開示されている。ジイミド構造内のイミド窒素に結合された置換基は、アルキル、シクロアルキル、置換型シクロアルキル、アリール、及び置換型アリール部分から選択することができる。しかしながら、Marks他は、イミド窒素上にシクロアルキル基を使用することの利点を何も認識していない。従って、N−オクチル及びN−シクロヘキシルを含有するペリレンジイミドから得られる移動度は、事実上区別ができない(第10頁、第1欄、例10)。米国特許出願公開第2005/0176970号明細書(Marks他)に報告されている最高移動度は、0.2cm2/Vsであった。Marks他は、ナフタレン化合物に関する試験データを示してはいないが、しかし化合物のコアがジシアノ二置換されることを必要としている。
2006年12月7日付けの米国特許出願第11/567,954号明細書(Shulka他)には、一方又は両方のイミド窒素上に4置換型シクロヘキシル基を有する化合物の場合、立体配置制御されたN,N’二置換型1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸ジイミドが、立体配置混合された1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸ジイミドと比較して優れたn型半導体特性を薄膜トランジスタ・デバイス内で呈することが開示されている。
上記のように、種々様々な1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸ジイミドが形成され、そしてn型半導体特性に関して試験されている。一般に、これらの材料はn型半導体として、トップ・コンタクト形態のデバイスを使用して最大0.16cm2/Vsのn−チャネル移動度を提供している。トランジスタ材料のための新しい、そして改善された有機半導体材料、そしてこれらの材料の製造及び使用のための改善された技術が当業者に必要である。有機薄膜トランジスタ・デバイスにおける有意な移動度及び電流オン/オフ比を示すn型半導体材料が特に必要である。
具体的には、アルキル基を有する1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸ジイミドと比較して、優れたn型半導体特性を示す1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸ジイミドが望まれる。
本発明は、ヘテロシクロアルキル置換型ナフタレン−1,4,5,8−ビス(カルボキシイミド化合物)であって、2つのイミド窒素のうちの少なくとも一方に、直接的に結合された(又は置換された)、少なくとも1個の非炭素ヘテロ原子を含む環中に4〜10個の原子を有するヘテロシクロアルキル環系(すなわち複素脂環式基)、例えば、環中に5個の炭素原子及び1個の窒素原子を有するピペリジン環を有する、ヘテロシクロアルキル置換型ナフタレン−1,4,5,8−ビス(カルボキシイミド化合物)を含むn−チャネル半導体膜又は材料に関する。ヘテロシクロアルキル環は独立して置換型又は無置換型であってよい。一方又は両方のヘテロシクロアルキル環系上の任意選択の置換基は、好ましくは電子供与基を含む。このような化合物から形成された半導体膜は、膜形態において、最大1.0cm2/Vsの電界効果電子移動度を呈することができる。このような半導体膜はまた、少なくとも105の範囲のデバイスのオン/オフ比を提供することができる。
本発明の1つの態様は、n−チャネル半導体膜に接続された、互いに離隔された第1及び第2のコンタクト手段をそれぞれが含む有機薄膜トランジスタ内に、このようなn−チャネル半導体膜を使用することに関する。前記第1及び第2のコンタクト手段から所定の間隔を置いて、第3のコンタクト手段を配置することができ、そして前記膜を通る第1のコンタクト手段と第2のコンタクト手段との間の電流を、第3のコンタクト手段に印加される電圧によって制御するように、第3のコンタクト手段を適合することができる。第1、第2、及び第3のコンタクト手段は、電界効果トランジスタにおけるドレイン、ソース及びゲート電極に相当することができる。
本発明の別の態様は、薄膜トランジスタの製作方法であって、好ましくは、n−チャネル半導体膜を基板上に昇華又は液相堆積させることにより行われ、堆積中の基板温度が100℃以下である、薄膜トランジスタの製作方法に関する。
より具体的には、本発明は、少なくとも一方のイミド窒素原子に結合された置換型又は無置換型ヘテロシクロアルキル環系を有するヘテロシクロアルキル置換型ナフタレン−1,4,5,8−ビス(カルボキシイミド)化合物を含む有機半導体材料の薄膜を、薄膜トランジスタ内に含む物品に関する。一方又は両方の環が置換されている場合、置換された各環上の置換基は好ましくは、少なくとも1つの電子供与有機基を含む。例えば、2つのヘテロシクロアルキル環系のうちの両方に1つ又は2つ以上の置換基が存在する場合、2つの環のそれぞれの環上のこのような置換基は、少なくとも1つの電子供与基を含む。より好ましくは、両方のこのようなヘテロシクロアルキル環系上の置換基の全てが、電子供与基である。
本発明の1つの態様の場合、本発明において使用されるヘテロシクロアルキル置換型ナフタレン−テトラカルボン酸ジイミド化合物は、下記一般構造Iによって表される:
Figure 2010534403
上記式中、A1及びA2のうちの少なくとも一方は独立して、環原子が4〜10個の置換型又は無置換型ヘテロシクロアルキル環系であり、存在する場合は、他方のA1又はA2は任意の有機置換基である。好ましくは、ヘテロシクロアルキル環系は、O、N、及びSから選択される1〜4つのヘテロ原子、好ましくは1つ又は2つのヘテロ原子を含有する無架橋型単環系又は架橋型二環系である。ヘテロシクロアルキル環系の例は、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、又はオキセパン、ジオキサン、アゼチジン、ピロリドン、ピペリジン、ヘキサヒドロアゼピン、ヘキサヒドロジアゼピン、テトラヒドロチオフェン、チエタン、テトラヒドロチオピラン、チエパン、モルホリン、並びに架橋型ヘテロシクロアルキル環系、例えばオキサビシクロ[4.4.0]デカン及びアザビシクロ[2.2.1]ウンデカンを含む。
上記構造Iにおいて、第1及び第2のジカルボン酸イミド部分は、ナフタレン核の1,8位置及び4,5位置において、ナフタレン核の互いに対向する側で結合されている。ナフタレン核は、最大4つ、の独立して選択されるZ基で任意選択的に置換されることができ、mは0〜4の任意の整数である。好ましくは、Z基は独立して、このような化合物から形成される膜のn型半導体特性に影響を及ぼさない電子供与基(又は少なくとも電子求引基ではない)から選択される。
1つの特に有用な態様の場合、本発明において有用なヘテロシクロアルキルナフタレン−テトラカルボン酸ジイミド化合物は、下記一般構造IIによって表される:
Figure 2010534403
上記式中、YはO、S、又はNであり;R1、R2、R4、R5、R2’、R4’は、任意選択的に、環系上(互いに隣接する炭素上であってよい)の任意の2つのR基が組み合わさって架橋型環系の一部として置換型又は無置換型の4〜6員脂環式環を形成できることを除いて、それぞれ独立してH又は電子供与有機基である。YがO又はSである場合、pは0であり、そしてYがNである場合、pは1であり、そしてR3はH又は電子供与有機基である。A1は、有機置換基、任意選択的に、別のヘテロシクロアルキル基であり、独立して選択されるY及びR基とともに、上記構造IIにおいて、規定したものと同じである。
有利なのは、本発明によるトランジスタ・デバイスにおいて使用されるn−チャネル半導体膜が、高い移動度を得るために、膜に接続された第1及び第2のコンタクト手段の前処理を必ずしも必要としないことである。さらに、本発明において使用される化合物は有意な揮発性を有するので、有機薄膜トランジスタにおいてn−チャネル半導体膜を基板に適用するために、気相堆積を所望の場合に利用することができる。
本明細書中で、単数形で使用されたものは、「1つ又は2つ以上」の要素の言い換えを意味するために、「少なくとも1つ」と置き換え可能に使用される。
有機薄膜トランジスタ内の層に関連して本明細書中で使用された「上」「上方」及び「下」などの用語は、有機薄膜層がゲート電極の上方に位置するような層の順序を意味するが、しかし層がすぐに隣接すること、又は中間の層がないことを必ずしも示すものではない。
本発明の上記及びその他の目的、特徴、及び利点は、下記説明及び図面と関連させれば、より明らかになる。図面において、図面に共通の同一又は同様の構成を表すために、可能な場合には同一の符号を使用している。
図1は、ボトム・コンタクト形態を有する典型的な有機薄膜トランジスタを示す断面図である。 図2は、トップ・コンタクト形態を有する典型的な有機薄膜トランジスタを示す断面図である。
典型的な有機薄膜トランジスタの断面が図1及び図2に示されている。図1は、典型的なボトム・コンタクト形態を示し、図2は、典型的なトップ・コンタクト形態を示す。
図1及び図2の態様における各薄膜トランジスタ(TFT)は、ソース電極20、ドレイン電極30、ゲート電極44、ゲート誘電体56、基板28、及びソース電極20をドレイン電極30に接続する膜の形態を成す、本発明において使用される半導体70を含有し、この半導体は、本明細書中に記載されたヘテロシクロアルキル置換型ナフタレン−1,4,5,8−ビス(カルボキシイミド)化合物のクラスから選択される化合物を含む。
TFTが蓄積モード内で動作している場合、ソース電極から半導体へ注入された電荷は移動可能であり、主に100オングストロームの半導体−誘電体界面内部の薄いチャネル領域内で、電流はソースからドレインへ流れる。A. Dodabalapur、L. Torsi、H. E. Katz, Science 1995, 268, 270を参照されたい。図1の形態の場合、チャネルを形成するためには、電荷をソース電極20から横方向に注入するだけでよい。ゲート電界が存在しない場合には、チャネルは理想的には電荷キャリヤをほとんど有さず、結果として、ソース−ドレイン伝導がないのが理想的である。
オフ電流は、ゲート電圧を印加することにより電荷が意図的にチャネル内に注入されてはいないときに、ソース電極20とドレイン電極30との間に流れる電流と定義される。蓄積モードのTFTの場合、このことは、n−チャネルを想定すると、ゲート−ソース電圧が閾値電圧として知られる特定電圧よりも負である場合に生じる。Sze「Semiconductor Devices--Physics and Technology(半導体デバイス--物理学及び技術)」John Wiely & Sons (1981)、第438-443頁を参照されたい。オン電流は、適切な電圧をゲート電極44に印加することにより電荷キャリヤがチャネル内に意図的に蓄積されており、そしてチャネルが導電性であるときに、ソース電極20とドレイン電極30との間に流れる電流と定義される。n−チャネル蓄積モードのTFTの場合、このことは閾値電圧よりも正のゲート−ソース電圧で発生する。この閾値電圧はn−チャネル作業の場合、ゼロ又はわずかに正であることが望ましい。オンとオフとの切換えは、ゲート電極44からゲート誘電体56を横切って半導体−誘電体界面へ電界を印加し、そしてこの電界を除去することによって達成され、キャパシタを効果的に充電する。
本発明によれば、本発明において使用される有機半導体材料は、これがn−チャネル膜の形態で使用される場合、特殊な化学物質の下層を必要とすることなしに、不活性条件下で高い性能を示すことができる。
本明細書中に記載されたヘテロシクロアルキル置換型ナフタレン−1,4,5,8−ビス(カルボキシイミド)化合物、好ましくはヘテロシクロアルキル−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物を含む、本発明の改善されたn−チャネル半導体膜は、0.001cm2/Vsを超える、好ましくは0.01cm2/Vsを超える電界効果電子移動度を示すことができる。より好ましくは、本発明の化合物を含む膜は、0.1cm2/Vsを超える電界効果電子移動度を示す。
加えて、本発明において使用されるn−チャネル半導体膜は、少なくとも104、有利には少なくとも105のオン/オフ比を提供することができる。オン/オフ比は、ドレイン電流の最大値/最小値として測定される。それというのも、ゲート電圧はゼロから100ボルトまで掃引され、そしてドレイン−ソース電圧は一定値100ボルトに保持され、そして二酸化ケイ素ゲート誘電体を採用するからである。
さらに、これらの特性は、膜堆積前にn型半導体材料を空気に繰り返し曝露した後、並びに堆積後にトランジスタ・デバイス及び/又はチャネル層を空気に曝露した後で得られる。
理論に縛られたくはないが、本発明のナフタレン系テトラカルボン酸ジイミド化合物の望ましい特性に寄与していると思われるいくつかのファクターがある。材料の固体構造は、ナフタレン環系及び/又はイミドカルボキシル基を含有する共役ナフタレン・コア系の軌道が、隣接分子と相互作用することができ、その結果、高移動度をもたらすように充填された個々の分子を有する。この相互作用の方向は、アクティブ層としてこの材料を使用するデバイスにおいて、所望の電流の方向に対して平行な成分を有する。材料によって形成される膜の形態は、実質的に連続しているので、許容できないほどの妨害なしに材料を通って電流が流れる。
この化合物の最低空分子軌道は、妥当な作業機能を有する金属から、有用な電圧で電子を注入するのを可能にするエネルギーに位置する。この共役構造は一般に、真空エネルギーレベルを基準として、望ましい最低空分子軌道(LUMO)エネルギーレベル3.5eV-4.6eVを有する。当業者に知られているように、LUMOエネルギーレベル及び還元電位はほぼ、同じ材料特性を表す。LUMOエネルギーレベル値は、真空エネルギーレベルを基準として測定され、そして還元電位値は、溶液対標準電極で測定される。デバイス用途の利点は、半導体の伝導帯である結晶性固体中のLUMO、及び固体の電子親和力の両方が、真空レベルを基準として測定されることである。後者のパラメータは通常、溶液から得られる前者のパラメータとは異なる。
上述のように、本発明は、少なくとも一方のイミド窒素原子に置換型又は無置換型のヘテロシクロアルキル環が直接的に結合されたヘテロシクロアルキル置換型ナフタレン−1,4,5,8−ビス(カルボキシイミド)化合物を含む有機半導体材料の薄膜を、薄膜トランジスタ内に含む物品であって、ヘテロシクロアルキル環のそれぞれの環上のいずれの任意選択の置換基も少なくとも1つの電子供与有機基を含む、すなわち、2つのヘテロシクロアルキル環系のうちの一方又は両方の環系上に1つ又は2つ以上の置換基が存在する場合、このような置換基は、一方又は両方のヘテロシクロアルキル環上に少なくとも1つの電子供与基を含む、物品に関する。2つのヘテロシクロアルキル環系は、存在する場合は、互いに異なっていてよく、そして各ヘテロシクロアルキル環系は独立して、異なる置換を有するか、又は置換を有さないことが可能である。しかしながら、各ヘテロシクロアルキル環系は同じであることが好ましいものの、各環系上の置換基は、存在する場合は、相異なるものであってもよい。両ヘテロシクロアルキル環系が置換型である場合、両ヘテロシクロアルキル環系は、少なくとも1つの電子供与置換基を含む。ナフタレン・コアは好ましくは、シアノ基以外に、他の電子求引基、例えばハロゲン又はカルボニル含有基で置換されることはない。
本発明の1つの態様の場合、本発明において使用されるヘテロシクロアルキル置換型ナフタレン−テトラカルボン酸ジイミド化合物が、下記一般構造Iによって表される:
Figure 2010534403
上記式中、A1及びA2のうちの少なくとも一方は独立して、環原子が4〜10個の置換型又は無置換型ヘテロシクロアルキル環系であり、存在する場合は、他方のA1又はA2は任意の有機置換基である。好ましくは、ヘテロシクロアルキル環系は、O、N、及びSから選択される1〜4つのヘテロ原子、好ましくは1つ又は2つのヘテロ原子を含有する無架橋型単環系又は架橋型二環系である。ヘテロシクロアルキル環系の例は、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、又はオキセパン、ジオキサン、アゼチジン、ピロリドン、ピペリジン、ヘキサヒドロアゼピン、ヘキサヒドロジアゼピン、テトラヒドロチオフェン、チエタン、テトラヒドロチオピラン、チエパン、モルホリン、並びに架橋型ヘテロシクロアルキル環系、例えばオキサビシクロ[4.4.0]デカン及びアザビシクロ[2.2.1]ウンデカンを含む。
上記構造Iにおいて、第1及び第2のジカルボン酸イミド部分は、ナフタレン核の1,8位置及び4,5位置において、ナフタレン核の互いに対向する側で結合されている。ナフタレン核は、最大4つの、独立して選択されるZ基で任意選択的に置換されることができ、mは0〜4の任意の整数である。好ましくは、Z基は独立して、このような化合物から形成される膜のn型半導体特性に影響を及ぼさない電子供与基(又は少なくとも電子求引基ではない)から選択される。
1つの特に有用な態様の場合、本発明において有用なヘテロシクロアルキルナフタレン−テトラカルボン酸ジイミド化合物は、下記一般構造IIによって表される:
Figure 2010534403
上記式中、YはO、S、又はNであり;R1、R2、R4、R5、R2’、R4’は、任意選択的に、環系上のいずれか2つの(好ましくは隣接する)R基が組み合わさって架橋型環系の一部として置換型又は無置換型の4〜6員脂環式環を形成できることを除いて、それぞれ独立してH又は電子供与有機基である。YがO又はSである場合、pは0であり、そしてYがNである場合、pは1であり、そしてR3はH又は電子供与有機基である。A1は、有機置換基、任意選択的には別のヘテロシクロアルキル基である。
別の特に有用な態様の場合、本発明において有用なヘテロシクロアルキルナフタレン−テトラカルボン酸ジイミド化合物が、下記一般構造IIIによって表される:
Figure 2010534403
上記式中、X及びYは独立して又は別々に、O、S、又はNであり;R1、R2、R4、R5、R2’、R4’(第1ヘテロシクロアルキル環上)及びR6、R7、R9、R7’、R9’、及びR10(第2ヘテロシクロアルキル環上)は、任意選択的に、環系上のいずれか(好ましくは隣接する)2つのR基が組み合わさって架橋型環系の一部として置換型又は無置換型の4〜6員脂環式環を形成できることを除いて、それぞれ独立してH又は(好ましくは電子供与)有機基である。X及びYが独立してO又はSである場合、p又はqはそれぞれ0である。X及びYが独立してNである場合、p又はqはそれぞれ1であり、そしてR3及びR8は好ましくは、独立してH又は電子供与有機基である。
化合物中の一方又は両方のヘテロシクロアルキル環系(存在する場合)が置換されている場合、それぞれ一方又は両方のヘテロシクロアルキル環系上の少なくとも1つの置換基は、好ましくは電子供与基、好ましくはC1-C8有機置換基、より好ましくはC1-C4有機置換基、最も好ましくはアルキル置換基である。本明細書中に使用される「有機基」という用語は、炭素原子数1〜12、好ましくは炭素原子数1〜7の任意の置換型又は無置換型置換基を意味する。有機置換基は例えば、CH3、線状又は分枝状C2-C4アルキル、C1-C8アルキレン(一価不飽和型脂肪族炭化水素)、又はC1-C8アルコキシを含む。構造IIによって表された化合物内の第1及び第2環系が、単環系、例えばテトラヒドロピランである場合には、好ましくは、R1、R2、R4、R2’、R4’、R5、R6、R7、R9、及びR10の全てが水素であるか、又は電子供与置換基である。
構造II又はIII(置換基が適用され得る場合がある)において、R1、R2、R4、R5、R2’、及びR4’のうちの少なくとも2つ又は3つ、より好ましくは少なくとも4つ又は5つはHであり、そして同じ環上のいずれの置換基も電子供与基、好ましくはアルキル基、例えばCH3であり、そしてR6、R7、R9、R10、R7’、及びR9’のうちの少なくとも2つ又は3つ、より好ましくは少なくとも4つ又は5つはHであり、そして同じ環上のいずれの置換基も電子供与基、好ましくはアルキル基、例えばCH3である。好ましい電子供与基はアルキル基、例えばCH3である。構造II又はIII(置換基が適用され得る場合がある)におけるさらにより好ましい構造は、R1、R3(存在する場合)、R4、R2’、R4’、R5、R6、R8(存在する場合)、R7’、R9、R9’、及びR10の全てがHであり、そしてR2及びR7の両方が電子供与基、好ましくはアルキル基、例えばCH3である構造;又はR1、R2、R3(存在する場合)、R4、R2’、R4’、R5、R6、R7、R8(存在する場合)、R7’、R9、R9’、及びR10の全てがHである構造である。
1つの具体的な態様の場合、化合物中の2つのシクロヘキシル環のそれぞれの環上に、厳密に1つの、独立して選択される電子供与有機置換基があり、置換基は同一性及び/又は位置において異なっているか、或いは、置換基が同一性及び位置において同じである場合は、置換基は、イミド窒素に対してシクロヘキシル環上のパラ位置でなくオルト又はメタ位置にある。
上記構造I、II、又はIIIにおいて、ナフタレン核は、構造Iにおけるように、最大4つの、独立して選択されるZ基で、任意選択的に置換されることができ、mは0〜4の任意の整数である。好ましくは、Z基は独立して、電子供与基から選択される。ナフタレン核上のZ置換基は、例えば、このような化合物から形成された膜のn型半導体特性に不都合な影響を及ぼさないアルキル基、アルケニル基、及びアルコキシ基を含むことができる。シアノに加えて、避けるべき多くの数の電子求引基には、フッ素含有基及びカルボニル又はカルボキシ含有基を含むものの、全ての化合物において完全に排除されるわけではない。半導体特性に寄与する分子の積み重ね配列を成す化合物の共役コアの密な接近を妨害する傾向のある置換基を回避することも有利である。避けるべきこのような置換基には、高分枝状基、環構造、及び原子数12を超える基であって、具体的にはこのような基又は環が、共役コアの密な接近に重大な立体障壁をもたらすように配向されるものを含む。加えて、望ましい製作プロセスが妨げられるほど化合物の溶解度及び/又は揮発度を著しく低下させる置換基も回避されるべきである。
特に断りのない限り、「置換型」又は「置換基」という用語の使用は、任意の基又は水素以外の原子を意味する。加えて、「基」という用語が使用される場合、これは置換基が置換され得る水素を含有する場合に、置換基の無置換形態だけでなく、置換基が半導体有用性に必要な特性を破壊しない限り、任意の他の上記の(同じ位置に関して言及した)置換基(最大限可能な数まで)でさらに置換され得る範囲の形態をも含むことも意図される。所望の場合、置換基はそれ自体、許容され得る置換基で1回又は2回以上さらに置換されてよい。例えば、R基(R1〜R10)の場合、アルキル基をアルコキシ基で置換することができ、又はZ基の場合、アルキル基をフッ素原子で置換することができる。分子が2つ又は3つ以上の置換を有することができる場合には、特に断りのない限り、これらの置換基は一緒になって、脂肪族環又は不飽和環を形成することができる。
R基又はZ基に関連して、上記アルキル基のうちのいずれかの例は、特に断りのない限り、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、及び同種のものである。好ましくは炭素原子数1〜6、より好ましくは炭素原子数1〜4のアルキル基は、分枝状又は線状基を含むものとする。アルケニル基は、ビニル、1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、及び同種のものであってよい。
Z基又はR基に関連して、アリール基は、フェニル、ナフチル、スチリル、及び同種のものであってよい。アリールアルキル基はベンジル、フェネチル、及び同種のものであってよい。前述のもののうちのいずれかの基上の有用な置換基は、アルコキシ、及び同種のものを含む。
電子供与基に言及する際には、これは、「Physical Organic Chemistry」(McGraw-Hill Book Co., NY, 1940)においてL.P. Hammettによって記載されているようなハメット置換基定数(σp, σm)によって、又は「Steric Effect in Organic Chemistry」(Wiley and Sons, NY, 1956)及び他の標準的な有機テキストにおいてR. W. Taftによって定義されたタフト極性置換基定数(σi)によって示すこと又は評価することができる。反応部位の電子性質に影響を与える環置換基(パラ位置)の能力を特徴付けるこのパラメータは、当初、安息香酸のpKaに対するこれらの効果によって定量化された。その後の研究は元の概念及びデータを拡大して精緻化したが、しかし予測及び相関を目的とした場合には、例えば、C. Hansch他、J. Med. Chem., 17, 1207(1973)に記載されているような化学文献において、σpの標準集合を幅広く利用することができる。好ましくは、電子供与基のσp又はσmは、ゼロ未満、より好ましくは−0.05未満、最も好ましくは−0.1未満である。上記構造IIにおけるような本発明による構造内の基の電子供与特性を示すために、σp値を使用することができる。電子求引基は、Hammet値が0.20以上、好ましくは0.10以上の基である。例えば、非電子供与置換基の一例としては、ニトロ、フッ素、シアノ置換基が挙げられる。カルボニル、例えば置換型カルボニル及びカルボン酸置換基を含有する置換基は、例えば電子吸引性であっても、本発明のいくつかの態様において好ましいことがある。
有用なヘテロシクロアルキル置換型ナフタレン−1,4,5,8−ビス(カルボキシイミド)誘導体の具体例が、下記式によって示される。
Figure 2010534403
Figure 2010534403
Figure 2010534403
本発明において使用される対称N,N’−ビス(ヘテロシクロアルキル)置換型ナフタレン−1,4,5,8−ビス(カルボキシイミド)化合物は、過剰の好適なアミン、例えばチアシクロヘキシルアミンで、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物を環化することにより、好都合に調製される。典型的な手順が、欧州特許出願公開第251071号明細書、及び米国特許第4,156,757号明細書、同第4,578,334号明細書、及び同第4,719,163号明細書に記載されている。非対称ナフタレンテトラカルボン酸ジイミドを調製するための典型的な手順が、米国特許第4,714,666号明細書に記載されている。次いで、10-5〜10-6torrでトレイン昇華を施すことにより、粗材料を精製した。
本発明の別の態様は、半導体構成部分及びこのような構成部分を内蔵する電子デバイスの製造方法に関する。1つの態様の場合、基板を用意し、そして上記半導体材料層を基板に適用することができ、この層によって電気コンタクトが形成される。正確なプロセス順序は、所望の半導体構成部分の構造によって決定される。このように、有機電界効果トランジスタの製造に際して、例えばゲート電極を可撓性基板、例えば有機ポリマー・フィルム上に先ず堆積させ、次いで、ゲート電極を誘電体で絶縁することができ、次いでソース電極及びドレイン電極と、n−チャネル半導体材料層とを上側に適用することができる。このようなトランジスタの構造、ひいてはその製造順序は、当業者に知られた習慣的な形式で変化させることができる。従ってこの代わりに、ゲート電極を先ず堆積させ、続いてゲート誘電体を堆積させ、次いで有機半導体を適用することができ、そして最後にソース電極及びドレイン電極のためのコンタクトを半導体層上に堆積させることもできる。第3の構造では、先ずソース電極及びドレイン電極を堆積させ、次いで有機半導体を堆積させ、そして上側に誘電体及びゲート電極を堆積させることもできる。
当業者に明らかなように、薄膜トランジスタの上記構成部分間に他の構造を構成し、そして/又は中間表面改質層を挿入することができる。たいていの態様の場合、電界効果トランジスタは絶縁層、ゲート電極、本明細書中に記載された有機材料を含む半導体層、ソース電極、及びドレイン電極を含み、ゲート電極と有機半導体層との両方が絶縁層と接触し、そしてソース電極とドレイン電極との両方が半導体層と接触している限り、絶縁層、ゲート電極、半導体層、ソース電極、及びドレイン電極が任意の配列を成している。
製造中、試験中、及び/又は使用中にOTFTを支持するために支持体を使用することができる。当業者に明らかなように、商業的な態様のために選択される支持体は、種々の態様を試験又はスクリーニングするために選択される支持体とは異なっていてよい。いくつかの態様の場合、支持体は、TFTのためのいかなる所要の電気機能も提供しない。このタイプの支持体は、本明細書において「非関与支持体(non-participating support)」と称される。有用な材料は、有機又は無機材料を含むことができる。例えば、支持体は無機ガラス、セラミック・フォイル、高分子材料、充填高分子材料、被覆金属フォイル、アクリル、エポキシ、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリケトン、ポリ(オキシ−1,4−フェニレンオキシ−1,4−フェニレンカルボニル−1,4−フェニレン)(ポリ(エーテルエーテルケトン)又はPEEKと呼ばれることがある)、ポリノルボルネン、ポリフェニレンオキシド、ポリ(エチレンナフタレンジカルボキシレート)(PEN)、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(フェニレンスルフィド)(PPS)、及び繊維強化プラスチック(FRP)を含むことができる。
本発明のいくつかの態様において、可撓性支持体が使用される。これはロール処理を可能にし、ロール処理は連続的に行われることができ、平らな及び/又は剛性の支持体を凌ぐ、規模の経済性及び製造の経済性を提供する。選択される可撓性支持体は好ましくは、直径約50cm未満、より好ましくは25cm未満、最も好ましくは10cm未満のシリンダーの周面に、素手のような低い力によって、歪み又は破断を生じさせずに巻き付けることができる。好ましい可撓性支持体は巻き上げることができる。
本発明のいくつかの態様の場合、支持体は任意選択的である。例えば、図2のトップ形態において、ゲート電極及び/又はゲート誘電体が、結果として得られたTFTの意図された用途に十分な支持力を提供する場合、支持体は必要とされない。加えて、支持体は一時的な支持体と組み合わせることができる。このような態様において、一時的な目的、例えば製造、搬送、試験、及び/又は貯蔵のために一時的な支持体が望まれる場合、支持体に一時的な支持体を取り外し可能に付着させるか、又は機械的に固定することができる。例えば、可撓性高分子支持体は剛性ガラス支持体に付着させることができ、剛性ガラス支持体は取り除くことができる。
ゲート電極は任意の有用な導電性材料であってよい。金属、退縮ドープ型半導体、導電性ポリマー、及び印刷可能材料、例えばカーボンインク又は銀−エポキシを含む、当業者に知られた種々様々なゲート材料も好適である。例えば、ゲート電極は、ドープ型シリコン、又は金属、例えばアルミニウム、クロム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金、タンタル、及びチタンを含んでよい。導電性ポリマー、例えばポリアニリン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホネート)(PEDOT:PSS)を使用することもできる。加えて、これらの材料の合金、組み合わせ、及び多層が有用であってよい。
本発明のいくつかの態様の場合、同じ材料がゲート電極機能を提供し、そして支持体の支持機能も提供する。例えば、ドープ型シリコンは、ゲート電極として機能し、そしてOTFTを支持することができる。
ゲート誘電体は、ゲート電極上に提供される。このゲート誘電体は、OTFTデバイスの残りからゲート電極を電気的に絶縁する。こうして、ゲート誘電体は、電気絶縁材料を含む。ゲート誘電体は、具体的なデバイス及び使用環境に応じて幅広く変化することができる好適な誘電定数を有するべきである。例えば、約2〜100又はそれ以上の誘電定数が、ゲート誘電体に関して知られている。ゲート誘電体に有用な材料は、例えば無機電気絶縁材料を含んでよい。ゲート誘電体は、高分子材料、例えばポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、シアノセルロース、ポリイミドなどを含むことができる。ゲート誘電体は、異なる誘電定数を有する種々異なる材料の複数の層を含むことができる。
ゲート誘電体にとって有用な材料の具体例は、ストロンチア酸塩、タンタル酸塩、チタン酸塩、ジルコン酸塩、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化タンタル、酸化チタン、窒化ケイ素、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコン酸チタン酸バリウム、セレン化亜鉛、及び硫化亜鉛を含む。加えて、これらの例の合金、組み合わせ、及び多層をゲート誘電体のために使用することもできる。これらの材料のうち、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、及びセレン化亜鉛が好ましい。加えて、高分子材料、例えばポリイミド、及び高い誘電定数を示す絶縁体も好ましい。このような絶縁体が、米国特許第5,981,970号明細書に論じられている。
ゲート誘電体はOTFT内に別個の層として提供するか、又は例えばゲート誘電体を形成するためにゲート材料を酸化させることにより、ゲート上に形成することができる。誘電層は、異なる誘電定数を有する2つ又は3つ以上の層を含むことができる。
ソース電極及びドレイン電極は、ゲート誘電体によってゲート電極から分離されるのに対して、有機半導体層は、ソース電極及びドレイン電極の上側又は下側に位置することができる。ソース電極及びドレイン電極は、任意の有用な導電性材料であることが可能である。有用な材料は、ゲート電極に関して上述した材料のうちのほとんど、例えばアルミニウム、バリウム、カルシウム、クロム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金、チタン、ポリアニリン、PEDOT:PSS、他の導電性ポリマー、これらの合金、これらの組み合わせ、及びこれらの多層を含む。
薄膜電極(例えばゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極)は、任意の有用な手段、例えば物理的蒸着(例えば熱蒸発、スパッタリング)又はインクジェット印刷によって提供することができる。これらの電極のパターン化は、周知の方法、例えばシャドー・マスク、加法的フォトリソグラフィ、減法的フォトリソグラフィ、印刷、マイクロコンタクト印刷、及びパターン塗布によって達成することができる。
有機半導体層は、薄膜トランジスタ物品に関して上述したように、ソース電極及びドレイン電極の上側又は下側に提供することができる。本発明はまた、本明細書中に記載された方法によって形成された複数のOTFTを含む集積回路を提供する。上記ヘテロシクロアルキルナフタレン−1,4,5,8−ビス(カルボキシイミド)化合物を使用して形成されたn−チャネル半導体材料は、任意の好適な基板上に形成することができ、基板は、支持体及び任意の中間層、例えば当業者に知られたものを含む誘電体又は絶縁体材料を含むことができる。
本発明の薄膜トランジスタ又は集積回路を形成するプロセス全体を、支持体最大温度約450℃未満、好ましくは約250℃未満、より好ましくは約150℃未満、及びさらにより好ましくは約100℃未満、又は室温付近の温度(約25℃〜70℃)でも、実施することができる。本明細書に含まれる本発明に関する知識を得れば、温度は一般に、支持体、及び当業者に知られた処理パラメータに応じて選択される。これらの温度は、伝統的な集積回路及び半導体の処理温度を十分に下回る。このことは、種々の比較的低廉な支持体、例えば可撓性高分子支持体のいずれかを使用することを可能にする。こうして、本発明は、有意に改善された性能を有する有機薄膜トランジスタを含有する比較的低廉な集積回路の製造を可能にする。
本発明において使用される化合物は容易に処理することができ、そして例えばこれらを蒸発させ得る程度に熱安定である。これらの化合物は有意な揮発度を有しているので、所望の場合には気相堆積が容易に達成される。このような化合物は、真空昇華によって基板上に堆積させることができる。
急速昇華法による堆積も可能である。このような1方法は、基板と、化合物を粉末形態で保持する供給源容器とを含有するチャンバに、35mtorrの真空を負荷し、そして化合物が基板上に昇華するまで数分間にわたって容器を加熱することである。一般に、最も有用な化合物は整列膜を形成し、非晶質膜はあまり有用でない。
本発明において使用される半導体膜が有用であるようなデバイスは、特に薄膜トランジスタ(TFT)、特に有機電界効果薄膜トランジスタを含む。また、米国特許出願公開第2004/0021204号明細書(Liu)の第13〜15頁に記載されているような、有機p−n結合を有する種々のタイプのデバイス内に、このような膜を使用することもできる。
TFT及びその他のデバイスが有用であるような電子デバイスは、例えば、より複雑な回路、例えばシフト・レジスタ、集積回路、論理回路、スマートカード、メモリー・デバイス、ラジオ周波数識別タグ、アクティブ・マトリックス・ディスプレイのためのバック平面、アクティブ・マトリックス・ディスプレイ(例えば液晶又はOLED)、太陽電池、リング・オシレータ、及び相補回路、例えばインバータ回路を、例えば入手可能なp型有機半導体材料を使用して形成されたその他のトランジスタとの組み合わせにおいて含む。アクティブ・マトリックス・ディスプレイの場合、ディスプレイの画素の電圧保持回路の一部として、本発明によるトランジスタを使用することができる。本発明のTFTを含有するデバイスの場合、このようなTFTは、当業者に知られた手段によって、作用接続される。
本発明はさらに、上記電子デバイスのいずれかの製造方法を提供する。このように本発明は、上記TFTのうちの1つ又は2つ以上を含む物品内で具体化される。
一例であることが意図される下記例によって、本発明の利点を実証する。
A. 材料の合成
Rademacher, A.他、Chem. Ber. 1982 115, 2927に記載されている一般的な方法又はその僅かな変更に従って、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物を過剰のヘテロシクロアルキルで環化することによって、N,N’−ビス(ヘテロシクロアルキル)置換型ナフタレン−1,4,5,8−ビス(カルボキシイミド)化合物を、従来通りに調製する。典型的な合成手順の例として、化合物I−3及びI−15の調製をここに記載する。本発明において使用される、選択される他の化合物は、当業者に共通の類似の手順を用いて同様に調製した。本発明に使用される非対称置換型ナフタレン−1,4,5,8−ビス(カルボキシイミド)化合物は、上記と同様に調製することができ、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物の代わりに、必要なナフタレン−1,8−カルボキシイミド−4,5−ジカルボン酸無水物を使用する。
化合物I−3の調製:
ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物(CAS 81−30−1)と4−アミノテトラヒドロチオピラン(CAS 21926−00−1;過剰)との混合物を5時間にわたってキノリン中で還流させながら加熱した。混合物を冷却し、数体積のメタノールで希釈した。結果として生じたスラリーを濾過し、そして捕集された固形物を、更なるメタノールで洗浄した。固形物を空気乾燥させることにより、事実上純粋な固形物を提供した。この材料は、その指定構造と合致するスペクトル特性を示した。
化合物I−15の調製:
ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物(CAS 81−30−1;1.34g,5.0mmol)と4−アミノ−N−メチルピペリジン(CAS 41838−46−4,13.1mmol)との、15mLのN,N−ジメチルアセタミド(DMAc)中の混合物を1時間にわたって密閉容器内で、140℃で加熱した。混合物を冷却し、数体積のメタノールで希釈した。結果として生じたスラリーを濾過し、そして捕集された固形物を、更なるメタノールで洗浄した。固形物を空気乾燥させることにより、粗固形物を収率83%で提供した。固形をDMAScから再結晶化することにより、淡黄色の固形物(1.49g,65%)を提供した。この材料は、その指定構造と合致するスペクトル特性を示した。
本発明において使用される全ての化合物は、15-5〜10-6torrでトレイン昇華を行うことにより精製した。
B. デバイスの調製
本発明の種々の材料の電気特性を試験するために、トップ・コンタクト・ジオメトリーを使用して、電界効果トランジスタを典型的な形式で形成した。使用される基板は、トランジスタのゲートとしても役立つ、重度にドープされたシリコン・ウェハーである。ゲート誘電体は、厚さ185nmの熱成長させられたSiO2層である。ゲート誘電体の表面を処理することにより電気特性を改善できることが、p型及びn型トランジスタの両方に関して、以前に示されている。本明細書中に記載された試験のほとんどの場合、酸化物表面は、薄い(<10nm)スピン塗布ポリマー層、又はオクタデシルトリクロロシラン(OTS)の自己組織化単分子層(SAM)で処理された。典型的には、未処理酸化物試料が比較のための試験に含まれた。
ナフタレンテトラカルボン酸ジイミドのアクティブ層を、熱蒸発器内で真空蒸着によって堆積させた。堆積速度は1秒当たり0.1オングストロームである一方、基板温度は大抵の試験に関しては22℃に保持した。アクティブ層の厚さはいくつかの試験において種々様々であったが、しかし典型的には25nmであった。厚さ50nmの金コンタクトを、シャドー・マスクを通して堆積させた。チャネル幅を650ミクロンで保持する一方、チャネル長は50〜150ミクロンで変化させた。他のコンタクト材料の効果を見るために、いくつかの試験を実施した。いくつかのデバイスを、アクティブ材料の前にコンタクトが堆積されるボトム・コンタクト・ジオメトリーで形成した。
C. デバイス測定及び分析
製作されたデバイスの電気的特徴付けを、HEWLETT-PACKARD HP 4145B (登録商標)パラメータ分析器で実施した。空気中のデバイスの安定性を意図的に試験することを除けば、プローブ測定ステーションは、全ての測定に対して正のアルゴン環境内で保持した。白色光に対する感受性を検査する場合を除いては、測定を硫黄光下で実施した。デバイスを試験前に空気に曝露した。
実施されるそれぞれの試験に対して、調製された各試料に関して4〜12個の個々のデバイスを試験し、そしてその結果を平均した。各デバイス毎に、ゲート電圧(Vg)の種々の値に対するソース−ドレイン電圧(Vd)の関数として、ドレイン電流(ID)を測定した。たいていのデバイスの場合、測定されるゲート電圧のそれぞれに対して、Vdを0Vから80Vまで、典型的には0V、25V、50V、75V、及び100Vで掃引した。これらの測定において、デバイスを通る漏れ電流を検出するために、ゲート電流(Ig)も記録した。さらに、各デバイスに関して、ソース−ドレイン電圧の種々の値に対するゲート電圧の関数として、ドレイン電流を測定した。たいていのデバイスの場合、測定されるドレイン電圧のそれぞれに対して、Vgを0Vから100Vまで、典型的には50V、75V、及び100Vで掃引した。
データから抽出されたパラメータは、電界効果移動度(μ)、閾値電圧(Vth)、閾値下勾配(S)、及び測定されたドレイン電流のIon/Ioffの比を含む。電界効果移動度は飽和領域(Vd>Vg−Vth)において抽出した。この領域内では、ドレイン電流は、下記等式によって提供される(Sze“Semiconductor Devices--Physics and Technology”, John Wiely & Sons (1981)参照):
Figure 2010534403
上記式中、Wはチャネル幅、そしてLはチャネル長であり、Coxは酸化物層のキャパシタンスであり、これは、酸化物厚及び材料の誘電定数の関数である。この等式から、飽和電界効果移動度を、√Id対Vg曲線の線形部分に対する直線適合部分から抽出した。閾値電圧Vthは、この直線適合部分のx切片である。移動度は、線形領域(Vd ≦ Vg−Vth)から抽出することもできる。この場合、ドレイン電流は下記等式:
Figure 2010534403
によって提供される(Sze“Semiconductor Devices--Physics and Technology”, John Wiely & Sons (1981)参照)。
これらの試験の場合には、線形領域における移動度は抽出しなかった。それというのも、このパラメータはコンタクトにおける注入の問題点によって著しく多くの影響を受けるからである。一般に、低VdにおけるId対Vdの曲線が非線形であることは、デバイスの性能がコンタクトによる電荷の注入によって限られることを示す。所与のデバイスのコンタクトの不完全性とはほとんど無関係な結果を得るために、線形移動度ではなく飽和移動度を、デバイス性能の特性パラメータとして抽出した。
ドレイン電流の対数を、ゲート電圧の関数としてプロットした。log Idプロットから抽出されたパラメータは、Ion/Ioff比、及び閾値下勾配(S)を含む。Ion/Ioff比は単純に、最小ドレイン電流に対する最大ドレイン電流の比であり、Sは、ドレイン電流が増大しつつある(すなわちデバイスがオンになりつつある)領域内のId曲線の勾配の逆数である。
D. 結果
下記例は、本発明によるヘテロシクロアルキル置換型−1,4,5,8−ナフタレン系テトラカルボン酸ジイミドが、高い移動度及びオン/オフ比を有するn−チャネル半導体膜を提供することを実証する。飽和領域内で計算された移動度は、0.01〜1.0cm2/Vsであり、電流オン/オフ比は104〜105であった。n−チャネル性能に加えて、デバイスはまた、優れた再現性を示す。
例1
この例は、本発明による化合物I−15を使用したn型TFTデバイスの性能を実証する。
厚さ185nmの熱成長させられたSiO2層を有する重度ドープ型シリコン・ウェハーを、基板として使用した。ウェハーをピラニア溶液中で10分間にわたって洗浄し、続いてUV/オゾン・チャンバ内に6分間にわたって曝露した。次いで、洗浄された表面を、湿度制御環境下でヘプタン溶液から形成されたオクタデシルトリクロロシラン(OTS)の自己組織化単分子層で処理した。処理された表面の品質を保証するために水接触角及び層厚を測定した。良好な品質のOTS層を有する表面の水接触角は>90°であり、偏光解析法から測定された厚さは27Å〜35Åであった。
精製されたI−15化合物を、2×10-7Torrの圧力及び1秒当たり0.1オングストロームの速度の真空昇華により、石英結晶によって測定して20nmの厚さまで堆積させた。堆積中に基板を一定温度22℃で保持した。短時間にわたって試料を空気に曝露したあと、続いて、シャドー・マスクを通して50nmの厚さまでAuソース及びドレイン電極を堆積させた。形成されたデバイスのチャネル幅は650ミクロンであり、チャネル長は50〜150ミクロンで変化した。複数のOTFTを調製し、そして4〜12個のOTFTの代表試料を、それぞれの堆積作業に関して試験した。
HEWLETT-PACKARD HP 4145B半導体パラメータ分析器を使用してアルゴン雰囲気中で測定する前に、デバイスを空気に曝露した。各トランジスタ毎に、電界効果移動度μを、(ID1/2対VGプロットの勾配から計算した。平均移動度は、飽和領域において1.16cm2/Vsであることが判った。平均オン/オフ比は7×104であり、そして平均閾値電圧は55Vであった。こうして調製されたデバイスに関して、最大1.5cm2/Vsの飽和移動度が測定された。
例2
この例は、本発明による化合物I−3を使用したn型TFTデバイスの性能を実証する。
厚さ185nmの熱成長させられたSiO2層を有する重度ドープ型シリコン・ウェハーを、基板として使用した。ウェハーをピラニア溶液中で10分間にわたって洗浄し、続いてUV/オゾン・チャンバ内に6分間にわたって曝露した。次いで、洗浄された表面を、湿度制御環境下でヘプタン溶液から形成されたオクタデシルトリクロロシラン(OTS)の自己組織化単分子層で処理した。処理された表面の品質を保証するために水接触角及び層厚を測定した。良好な品質のOTS層を有する表面の水接触角は>90°であり、偏光解析法から測定された厚さは27Å〜35Åであった。
精製されたI−3化合物を、2×10-7Torrの圧力及び1秒当たり0.1オングストロームの速度の真空昇華により、石英結晶によって測定して20nmの厚さまで堆積させた。堆積中に基板を一定温度22℃で保持した。短時間にわたって試料を空気に曝露したあと、続いて、シャドー・マスクを通して50nmの厚さまでAuソース及びドレイン電極を堆積させた。形成されたデバイスのチャネル幅は650ミクロンであり、チャネル長は50〜150ミクロンで変化した。複数のOTFTを調製し、そして4〜12個のOTFTの代表試料を、それぞれの堆積作業に関して試験した。
HEWLETT-PACKARD HP 4145B半導体パラメータ分析器を使用してアルゴン雰囲気中で測定する前に、デバイスを空気に曝露した。各トランジスタ毎に、電界効果移動度μを、(ID1/2対VGプロットの勾配から計算した。平均移動度は、飽和領域において0.034cm2/Vsであることが判った。平均オン/オフ比は1×103であり、そして平均閾値電圧は19Vであった。こうして調製されたデバイスに関して、最大0.1cm2/Vsの飽和移動度が測定された。
これらの例は、本発明によるヘテロシクロアルキル置換型−1,4,5,8−ナフタレン系テトラカルボン酸ジイミドが、高い移動度及びオン/オフ比を有するn−チャネル半導体膜を提供することを実証する。
20 ソース電極
28 基板
30 ドレイン電極
44 ゲート電極
56 ゲート誘電体
70 半導体

Claims (25)

  1. ヘテロシクロアルキル置換型ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物であって、当該化合物中の一方又は両方のイミド窒素に直接的に結合されたヘテロシクロアルキル環系を有しており、当該ヘテロシクロアルキル環系はそれぞれ4〜10個の環原子を有し、1つ又は2つ以上の、独立して選択される置換基が、各ヘテロシクロアルキル環系上、一方又は両方のイミド窒素上、及びナフタレン・コア上に、任意選択的に存在している、ヘテロシクロアルキル置換型ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物を含む有機半導体材料の薄膜を、薄膜トランジスタ内に含む物品。
  2. 該化合物中のヘテロシクロアルキル環系上の任意の置換基が、少なくとも1つの電子供与有機置換基を含む、請求項1に記載の物品。
  3. 該ヘテロシクロアルキル置換型ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物が、下記一般構造Iによって表される請求項1に記載の物品:
    Figure 2010534403
    (上記式中、A1及びA2のうちの少なくとも一方は独立して、置換型又は無置換型の、環内に4〜10個の原子を含むヘテロシクロアルキル環系であり、A1又はA2のうちの一方だけが、置換型又は無置換型複素環系である場合は、他方は有機置換基であり、該置換型又は無置換型ヘテロシクロアルキル環系は、O、N、及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する、無架橋型単環系又は架橋型二環系であり、Zは該化合物のナフタレン核上の任意選択の独立して選択される置換基であり、そしてmは0〜4の任意の整数である)。
  4. 第1及び第2のヘテロシクロアルキル環系の両方が、少なくとも1つの電子供与基で置換されている、請求項1に記載の物品。
  5. 該第1及び第2のヘテロシクロアルキル環系のうちの一方又は両方が、CH3、線状もしくは分枝状のC2−C4アルキル、アルケニル、アルコキシ、又は炭素原子数1〜4の他の電子供与有機基から選択される少なくとも1つの電子供与基によって置換されている、請求項3に記載の物品。
  6. 該薄膜トランジスタが、誘電層、ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極を含む電界効果トランジスタであり、そして該ゲート電極と該有機半導体材料薄膜との両方が該誘電層と接触し、そして該ソース電極と該ドレイン電極との両方が該有機半導体材料薄膜と接触している限り、該誘電層、該ゲート電極、該有機半導体材料薄膜、該ソース電極、及び該ドレイン電極が任意の配列を成している、請求項1に記載の物品。
  7. 該有機半導体材料薄膜が、0.01cm2/Vsを超える電子移動度を示すことができる、請求項1に記載の物品。
  8. 各ヘテロシクロアルキル環系が、単環又は二環式ヘテロシクロアルキル環である、請求項1に記載の物品。
  9. 該ナフタレン核上の該Z置換基が、アルキル基、アルケニル基、及びアルコキシ基から成る群から選択される、請求項3に記載の物品。
  10. 各ヘテロシクロアルキル環系が、置換型又は無置換型4−ピペリジン又は4−テトラヒドロチオピラン環である、請求項1に記載の物品。
  11. 該ヘテロシクロアルキル置換型ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物が、下記一般構造IIによって表される請求項1に記載の物品:
    Figure 2010534403
    (上記式中、YはO、S、又はNであり、R1、R2、R4、R5、R2’、R4’(まとめてR基と呼ぶ)は、任意選択的に、環系上の任意の2つのR基が組み合わさって架橋型環系の一部として置換型又は無置換型の4〜6員脂環式環を形成できることを除いて、それぞれ独立してH又は有機基であり、YがO又はSである場合、pは0であり、そしてYがNである場合、pは1であり、そしてR3はH又は有機基であり、そしてA1は、有機置換基、任意選択的に、独立して選択される別のヘテロシクロアルキル基であり、そしてZは、該化合物のナフタレン核上の任意選択的に独立して選択される置換基であり、そしてmは0〜4の任意の整数である)。
  12. R基が全て水素である、請求項11に記載の物品。
  13. 該化合物中の第1及び第2のヘテロシクロアルキル環系の両方が、アルキル基である少なくとも1つの電子供与基を含む、請求項11に記載の物品。
  14. 該ヘテロシクロアルキル置換型ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物が、下記一般構造IIIによって表される請求項1に記載の物品:
    Figure 2010534403
    (上記式中、X及びYは独立してO、S、又はNから選択され、R1、R2、R4、R5、R2’、R4’及びR6、R7、R9、R7’、R9’、及びR10(まとめてR基と呼ぶ)は、任意選択的に、環系上の任意の2つのR基が組み合わさって架橋型環系の一部として置換型又は無置換型の4〜6員脂環式環を形成できることを除いて、それぞれ独立してH又は有機基であり、X及びYが独立してO又はSである場合、p又はqはそれぞれ0であり、そしてX及びYが独立してNである場合、p又はqはそれぞれ1であり、そしてR3及びR8は独立してH又は有機基であり、そしてZは、該化合物のナフタレン核上の任意選択的に独立して選択される置換基であり、そしてmは0〜4の任意の整数である)。
  15. 該化合物中の該第1及び第2のヘテロシクロアルキル環系の一方又は両方が、アルキル基である少なくとも1つの電子供与基によって置換されている、請求項14に記載の物品。
  16. 前記構造内で、各R基がそれぞれ独立して、H、CH3、線状もしくは分枝状の、C2−C4アルキル、アルケニル、アルコキシ、又は炭素原子数1〜4の他の電子供与有機基から選択される、請求項14に記載の物品。
  17. 前記構造内で、R1、R2、R2’、R3、R4、R4’及びR5のうちの少なくとも2つがHであり、そしてR6、R7、R7’、R8、R9、R9’及びR10のうちの少なくとも2つがHである、請求項14に記載の物品。
  18. 前記構造内で、R1、R2、R2’、R3、R4、R4’及びR5のうちの少なくとも5つがHであり、そしてR6、R7、R7’、R8、R9、R9’及びR10のうちの少なくとも5つがHである、請求項16に記載の物品。
  19. 該2つのシクロヘキシル環のそれぞれの環上に、厳密に1つの、独立して選択される電子供与有機置換基があり、そして該置換基は、同一性及び/又は位置において異なっているか、又は該置換基が同一性及び位置において同じである場合は、該置換基は、該イミド窒素に対して該ヘテロシクロアルキル環上のパラ位置でなくオルト又はメタ位置にある、請求項14に記載の物品。
  20. 該R基及び/又は該Z基が独立して、アルキル、アルケニル、及びアルコキシ基から選択される、請求項14に記載の物品。
  21. 該薄膜トランジスタのソース/ドレイン電流のオン/オフ比が、少なくとも104である、請求項1に記載の物品。
  22. 該ゲート電極が、該有機半導体材料薄膜を通る該ソース電極と該ドレイン電極との間の電流を、該ゲート電極に印加される電圧によって制御するように適合されている、請求項6に記載の物品。
  23. 請求項1に記載の複数の薄膜トランジスタを含む集積回路、アクティブ・マトリックス・ディスプレイ、及び太陽電池から成る群から選択される電子デバイスであって、該複数の薄膜トランジスタが、任意選択的に可撓性である非関与支持体上にある、電子デバイス。
  24. 薄膜半導体デバイスの製作方法であって、当該方法は、
    (a) 請求項1に記載のヘテロシクロアルキル置換型ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物を含む、nチャネル有機半導体材料の薄膜を、該有機半導体材料が0.01cm2/Vsを超える電界効果電子移動度を示すように、基板上に堆積する工程;
    (b) 離隔されたソース電極とドレイン電極とを形成する工程、ここで離隔されたソース電極及びドレイン電極は、n−チャネル半導体膜によって分離され、そして該n−チャネル半導体膜と電気的に接続されている;及び
    (c) 該有機半導体材料から離隔されたゲート電極を形成する工程
    を必ずしも上記順序通りではなく含んで成る。
  25. 前記化合物が、昇華によって該基板上に堆積され、そして該基板が、堆積中に100℃以下の温度を有する、請求項24に記載の方法。
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