JP2010533548A - 生体吸収性エラストマー動脈支持装置および使用方法 - Google Patents
生体吸収性エラストマー動脈支持装置および使用方法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
本発明は概して、薬物送達システムに関し、特に、インビボ動脈インプラントのための、および多様な異なるタイプの分子を徐放的に送達するための装置に関する。
生分解性ポリマーが、バイオテクノロジーおよびバイオエンジニアリングの様々な分野において、組織工学、外科用装置および薬物送達のためのインプラントとして広く使用されるようになっている。たとえば、非毒性構成単位、たとえば疎水性α-アミノ酸、脂肪族ジオールおよびジカルボン酸からなる、規則的なAA-BBタイプの生体類似性ポリ(エステルアミド)(PEA)、ポリ(エステルウレタン)(PEUR)およびポリ(エステルウレア)(PEU)。これらの生体類似性ポリマーは、それらの優れた血液および組織適合性(K. DeFife et al. Transcatheter Cardiovascular Therapeutics―TCT 2004 Conference. Poster presentation. Washington DC. 2004(非特許文献1)、J. Da, Poster presentation, ACS Fall National Meeting, San Francisco, 2006(非特許文献2))および生物学的分解プロファイル(G. Tsitlanadze, et al. J. Biomater. Sci. Polymer Edn. (2004). 15:1-24(非特許文献3))のおかげで、生物医学用途にとって重要な材料であることが証明されている。PEAの制御された酵素分解および低い非特異的分解速度により、PEAは薬物送達用途において魅力的なものとなっている。
本発明は、二官能性および多官能性架橋剤および線状ポリマーを使用して、エラストマー非生分解性または生分解性高分子網目構造、特に半相互侵入網目構造を形成することができるという発見に基づく。本発明の組成物において使用される架橋剤は、一つまたは複数の加水分解性官能基を含有し、活性種に暴露されると重合する。架橋剤の重合は、可塑化効果を付与することにより、増大した弾性を組成物に提供する。架橋剤が重合したのち、エラストマー組成物は、増大した靱性をも有するようになる。
線状ポリマーは、架橋していないホモポリマーまたはブロックコポリマーと定義される。生分解性ポリマーは当業者には周知である。線状ポリマーを説明するために使用される「生分解性」とは、生理学的条件下で約2時間〜1年、好ましくは約2ヶ月〜6ヶ月、より好ましくは約2週〜4ヶ月の半減期を有するものである。
下記一般構造式(I)によって示される化学式を有するPEA:
式中、
nは、約10〜約150であり、各R1は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C12)エポキシアルキレン、α,ω-ビス(o、mまたはp-カルボキシフェノキシ)-(C1〜C8)アルカン、3,3'-(アルケンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸、4,4'-(アルカンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸の残基およびそれらの組み合わせからなる群より選択され、各nモノマー中のR3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され、かつ各nモノマー中のR4は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C8)アルキルオキシ(C2〜C20)アルキレン、下記一般式(II)の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される
;または
下記一般構造式(III)によって示される化学構造を有するPEA:
式中、
mは、約0.1〜約0.9であり、pは、約0.9〜約0.1であり、nは、約10〜約150であり、各R1は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C12)エポキシアルキレン、α,ω-ビス(o、mまたはp-カルボキシフェノキシ)-(C1〜C8)アルカン、3,3'-(アルケンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸、4,4'-(アルカンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸の残基およびそれらの組み合わせからなる群より選択され、R2は、独立して、水素、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび保護基からなる群より選択され、各R3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され、各R4は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C8)アルキルオキシ(C2〜C20)アルキレン、一般式(II)の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントおよびそれらの組み合わせからなる群より選択され、かつR5は、独立して、(C2〜C20)アルキルまたは(C2〜C20)アルケニル、たとえば(C3〜C6)アルキルまたは(C3〜C6)アルケニル、好ましくは-(CH2)4-である;
下記構造式(IV)によって示される化学式を有するPEUR:
式中、
nは、約5〜約150の範囲であり、個々のnモノマー中のR3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され、R4およびR6は、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C20)アルキルオキシ(C2〜C20)アルキレン、構造式(II)の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される;
または
下記一般構造式(V)によって示される化学構造を有するPEUR:
式中、
nは、約5〜約150の範囲であり、mは、約0.1〜約0.9の範囲であり、pは、約0.9〜約0.1の範囲であり、R2は、独立して、水素、(C1〜C12)アルキル、(C2〜C8)アルキルオキシ、(C2〜C20)アルキル(C6〜C10)アリールおよび保護基からなる群より選択され、個々のmモノマー中のR3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され、R4およびR6は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C20)アルキルオキシ(C2〜C20)アルキレン、構造式(II)の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントおよびそれらの組み合わせからなる群より選択され、かつR5は、独立して、(C1〜C20)アルキルおよび(C2〜C20)アルケニルからなる群より選択され、たとえば(C3〜C6)アルキルまたは(C3〜C6)アルケニル、好ましくは-(CH2)4-である。
R3が-(CH2)3-である場合、ピロリジン-2-カルボン酸(プロリン)に類似したα-イミノ酸が使用される。
本発明の装置の管の第二の成分は、エステルタイプ架橋剤(ESC)、エステルアミドタイプ架橋剤(EAC)、水溶性エステルタイプ架橋剤(WESC)および水溶性エステルアミドタイプ架橋剤(WEAC)から選択される少なくとも一つの二官能性または多官能性架橋剤である。架橋剤を説明するために使用される「官能価」および「官能性」という用語は、1分子あたりの反応性官能価(二重結合または第一級アミン基)の数をいう。たとえば、二官能性架橋剤は二つの二重結合を含有する。官能価はまた、モノマー1kgあたりの二重結合の数として表すこともできる。本明細書に記載される架橋剤は、アクリレート、メタクリレートおよびシンナモイル官能価または第一級アミン基を有する。
下記式(IX)のアルキルフマレートがいくつかの研究グループによって可塑剤または溶媒および同時に架橋剤として不飽和脂肪族ポリエステルと組み合わせてうまく使用されている(J. P. Fisher et al., Biomaterials (2002) 22:4333-4343およびその中で引用されている文献)。下記一般構造式(IX)によって示されるジエチルフマレートは、本明細書に記載される構造式(IおよびIII〜VII)のポリマーと組み合わせて架橋剤として使用される場合には架橋剤として機能するが、ラジカル光架橋中にはむしろ不活性であり、架橋剤としてのフマル酸ベースのオリゴまたはポリ(エステルアミド)よりも長い暴露時間を要するということが見いだされた。
式中、
n=0〜12の任意の整数である。
エステルタイプ架橋剤(ESC)は、もっとも廉価で広く利用されている架橋剤であり、ジ-、トリ-、テトラ-またはポリ-アルコール、たとえばポリビニルアルコールと不飽和炭酸塩化物、たとえばアクリル酸、メタクリル酸またはケイ皮酸塩化物との相互作用によって合成することができる。ESC架橋剤の例は、すなわちAldrich Chemicalsから市販されている1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリトリトールトリ-およびテトラ-アクリレートを含む。しかし、これらの市販の架橋剤は、光誘導重合を阻害するおそれのある安定剤を含有する。したがって、さらなる精製手順が必要である。構造式(IおよびIII〜VII)を有する本明細書に記載されるポリマーと組み合わせてポリマー構築物を構築する場合には、調製されたばかりの、阻害剤を含まないESCの使用が有利である。阻害剤を使用せずにこれらのタイプの化合物を調製する方法が以下の実施例1に記載されている。本発明の装置および使用方法の管で使用される組成物における使用に適した二官能性エステルタイプ架橋剤(ESC-2)の例は、非毒性脂肪酸ジオールに基づく。「2」はESC (下記式X)の(二)官能価を示す。
また、本明細書に記載される組成物および方法における使用に適した水溶性エステルタイプ架橋剤(WESC)が見いだされている。二官能性WESC-2は、7を超えるpHで水溶性であり、マレイン酸ベースのジエステル二酸架橋剤である。本発明の組成物中の線状ポリマーが、10000〜100000Daの平均分子量を有する多糖類の不飽和誘導体である場合、活性種への架橋剤の暴露により、約200〜約1,500、たとえば約400〜約1,200の範囲の水中平衡膨潤率を有するハイドロゲルの性質を有する高分子網目構造が形成される。そのような水溶性架橋剤の化学構造は下記一般構造式(XI)によって示される:
式中、
n=2〜12の任意の整数である。
非毒性多官能性ジオールに基づく多官能性ESC、たとえば三、四および五以上の官能性の架橋剤を同様にして調製することができる(本明細書の実施例1および2に記載のようにして)。そのような多官能性架橋剤の調製における使用に適した多官能性ジオールは、非限定的に、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセロールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ/ヘキサアクリレートなどを含む。ペンタエリトリトールをアクリロイル、メタクリロイルおよびシンナモイル塩化物と縮合させることによって例示的なESC-4が調製されている。
式中、
nは、2、4、6または8であり、R7は、-CH=CH2、-C(CH3)=CH2、-CH=CH-(C6H5)、-CH=CH-COOHである。
本明細書の実施例に示すように、フマル酸で構成された不飽和PEAおよびエポキシPEAの分子内および分子間架橋のためにジアミンを適用することもできる。モデルジアミン(1,6-ヘキシレンジアミン、1,12-ドデカメチレンジアミン)による化学架橋は、穏やかな(加温)条件下で効率的に進行する。しかし、脂肪酸ジアミンはいくらか毒性であり、これらの化合物で形成される分子間結合は生分解性ではない。したがって、より有望な架橋剤は、対応するジ-p-トルエンスルホン酸塩から遊離塩基として分離したビス-(α-アミノ酸)-α,ω-アルキレンジエステル、すなわち(α-アミノアシルジオール)である。ビス-(α-アミノ酸)-α,ω-アルキレンジエステルは、上記AABBタイプのPEA、PEURおよびPEUポリマー(式(IおよびIII〜VII))の形成で使用される主要モノマーを代表する。
エステルアミドタイプ(EAC)架橋剤は、完全に生分解性の系を調製する場合およびエステルタイプ架橋剤が架橋性骨格ポリマーと低い混和性(低い親和性)しか示さない場合に有用である。EAC架橋剤は、そのエステルアミド性および非毒性α-アミノ酸起源のおかげで、他のタイプの線状ポリマーよりも、本明細書に開示されるα-アミノ酸ベースのPEA、PEURおよびPEUとより高い適合性を示すと予想される。
式中、
各nモノマー中のR3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され;R4は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C8)アルキルオキシ(C2〜C20)アルキレン、一般式(II)の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントおよびそれらの組み合わせからなる群より選択され;かつR7は、独立して、-CH=CH2、-C(CH3)=CH2、-CH=CH-(C6H5)および-CH=CH-COOHからなる群より選択される。
EAC架橋剤はまた、下記一般構造式(XIV)によって示される化学構造を有する多官能性、たとえば三、四、五または六官能性架橋剤であることもできる:
式中、
n=3〜6であり、R8は、多官能性脂肪族ポリオール、たとえばグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトールなどの残基である。たとえば、R8は、分岐鎖状(C2〜C12)アルキレンまたは分岐鎖状(C2〜C8)アルキルオキシ(C2〜C20)アルキレンからなる群より選択することができる。好ましくは、R8は、-CH(CH2-)2、CH3-CH2-C(CH2-)3、C(CH2-)4および(-CH2)3C-CH2-O-CH2-C(CH2-)3からなる群より選択される。
式中、
各nモノマー中のR3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され;かつR5は、-CH=CH2、-C(CH3)=CH2、-CH=CH-(C6H5)および-CH=CH-COOHからなる群より選択される。
または、EAC架橋剤は、下記一般構造式(XVI)によって示される化学式を有するポリアミドタイプ架橋剤(EAC-PA)であることができる:
式中、
nは、約10〜約150であり;R1は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、α,ω-ビス(o、mまたはp-カルボキシフェノキシ)-(C1〜C8)アルカン、3,3'-(アルケンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸、4,4'-(アルカンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸の残基およびそれらの組み合わせからなる群より選択され;かつR7は、-CH=CH2、-C(CH3)=CH2、-CH=CH-(C6H5)および-CH=CH-COOHからなる群より選択される。
さらにまたは、EAC架橋剤はまた、下記一般構造式(XVII)によって示される化学式を有するPEAポリマー(EAC-PEA)に基づくポリ(エステルアミド)架橋剤であることができる:
式中、
mは、約0.1〜約0.9であり;qは、約0.9〜約0.1であり;nは、約10〜約150であり;各R1は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、α,ω-ビス(o、mまたはp-カルボキシフェノキシ)-(C1〜C8)アルカン、3,3'-(アルケンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸、4,4'-(アルカンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸の残基およびそれらの組み合わせからなる群より選択され;mモノマー中のR3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され;R4は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C8)アルキルオキシ(C2〜C20)アルキレン、一般式IIの1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントおよびそれらの組み合わせからなる群より選択され;R5は、独立して、(C2〜C20)アルキルまたは(C2〜C20)アルケニルであり;かつR7は、独立して、-CH=CH2、-C(CH3)=CH2、-CH=CH-(C6H5)および-CH=CH-COOHからなる群より選択される。
本発明の動脈支持装置の管に使用されるポリマー混合物に含まれる架橋剤は、組成物の粘度を変化させ、組成物の硬化速度を調節するならば、反応性希釈剤とみなされる。反応性希釈剤は、上記のような架橋剤モノマーおよびマクロマー両方を含む。
本発明の動脈支持装置の管を構成する組成物はまた、添加剤、たとえばセラミックスの粒子を含むことができる。そのような添加剤の適切な非限定的例は、ヒドロキシアパタイト、焼き石膏、炭酸カルシウム、リン酸三カルシウム、ポリホスフェート、ポリホスホネートポリホスフェートなどを含む。
組成物はまた、治療用または診断用の様々な生体活性剤を含むことができる。生体活性剤は、本明細書に記載される本発明の動脈支持装置の管に含まれるポリマー混合物中に分散させることもできるし、または、本発明の動脈支持装置の外面を被覆するポリマーコーティング層中に分散させることもできるし、微粒子に組み込んだのち、その微粒子を組成物に組み込むこともできる。薬剤を微粒子に組み込むことは、本発明の動脈支持装置の製造に使用される本発明の組成物の成分の一つまたは複数と不都合に反応性である薬剤、すなわち、ヒドロキシまたはアミン官能価を有し、エステル結合を含む組成物に組み込まれる薬剤の場合に、有利であり得る。ポリマーコーティングおよびポリマー微粒子ならびにそれらの調製方法は当業者に周知であり、参照により本明細書に組み入れられる。
本発明の装置および方法で有用な生体活性剤は、組成物の投与および架橋または組成物を使用して、もしくは含んで製造された物品の埋め込み後に、組み込まれた診断剤を局所的または全身的に送達するために本発明の装置内に分散させることができる多様な治療および緩和剤のいずれかを含む。
本発明の組成物および方法で有用な生体活性剤はまた、組成物の投与および架橋または組成物を含有する物品の埋め込み後に、組み込まれた診断剤を局所的または全身的に送達するために本発明の組成物内に分散させることができる多様な診断剤のいずれかを含む。たとえば、画像診断剤を使用して、対象への埋め込み後の本発明の装置の生分解の長さをモニタリングすることができる。適切な画像診断剤は、ポジトロン放出断層撮影法(PET)、コンピュータ支援断層撮影法(CAT)、単一光子放射型コンピュータ断層撮影法、X線法、蛍光透視法、磁気共鳴画像診断法(MRI)などのような技術で使用されている市販薬剤を含む。
組成物はまた、生理学的条件下で、組成物の分解速度よりも比較的速い速度で溶解する様々な無機塩、タンパク質様物質、たとえばゼラチンおよびそれらの組み合わせを含むことができる。ひとたび粒子が溶解すると、これらの粒子の比較的速やかな溶解が組成物中に孔を形成する。物質は、これらの目標に適した所望のサイズまたはサイズ分布を有するように選択することができ、制御された空隙率を提供するために組成物中に均一に分散させることができる。
組成物は、溶液中に懸濁される成分または粒子に悪影響を及ぼさない、またはそれらと反応しない溶媒に溶解させることができる。溶媒の相対量は、製造されるマトリックスの構造にはごくわずかな影響しか及ぼさないが、溶媒蒸発時間には影響する。溶媒中の組成物の濃度は、典型的には1〜50%w/vの範囲、好ましくは10〜30%w/vの範囲である。
一般式のα-アミノ酸を含有する構造式のポリマーを製造する方法は、当技術分野で周知である。たとえば、R4がα-アミノ酸に組み込まれている構造式(I)のポリマーの態様の場合、ポリマー合成のために、たとえばα-アミノ酸含有側基R3をジオールHO-R4-OHと縮合させることにより、側基R3を有するα-アミノ酸をエステル化によってビス-α,ω-ジアミンに変換することができる。その結果、反応性α,ω-アミノ基を有するジエステルモノマーが形成する。続いて、ビス-α,ω-ジアミンを二酸、たとえばセバシン酸またはビス活性化エステルまたはビス塩化アシルと重縮合反応させて、エステル結合およびアミド結合を有する最終ポリマー(PEA)を得る。または、たとえば、構造(I)のポリマーの場合、二酸ではなく、活性化された二酸誘導体、たとえばビス-パラ-ニトロフェニルジエステルを活性化二酸として使用することができる。加えて、ビス-ジカーボネート、たとえばビス(p-ニトロフェニル)ジカーボネートを活性化種として使用して、二酸の残基を含有ポリマーを得ることができる。PEURポリマーの場合、エステル結合およびウレタン結合を有する最終ポリマーが得られる。
式中、
および/または(b)R4は、-CH2-CH=CH-CH2-である。(a)が存在し、(b)が存在しない場合、(I)中のR4は、-C4H8-または-C6H12-である。(a)が存在せず、(b)が存在する場合、(I)中のR1は、-C4H8-または-C8H16-である。
本発明の装置がそこから作られる組成物は、重合すると組成物を架橋させて半相互侵入網目構造または高分子網目構造を形成するフリーラジカル重合性基を含有する。これらの組成物は、埋め込みのための固体装置を形成するためにエクスビボで重合させることもできるし、インサイチューで重合させることもできる。
本発明の装置の組成物をエクスビボで重合させる場合、材料を所望の管形状に成形し、架橋剤を架橋させることができるよう、組成物の粘度は、好ましくは、注入可能なペーストの粘度である。この態様において、組成物の溶液または分散液は、平坦面または成形面上に流延することもできるし、適切な管状型に注入することもできる。モノマーおよび/またはマクロマーが重合した後で形成する半相互侵入網目構造は、表面または型の形状を保持する。続いて、室温で一定の時間、たとえば24時間かけて組成物から溶媒を蒸発させる。残留溶媒があるならば後で組成物の凍結乾燥によって除去することができる。
本明細書に記載されるように装置をインサイチューで重合させる特定の用途の場合、組成物は上記のように調合される。組成物を対象の動脈部位に配置したのち、架橋させて固体相互侵入高分子網目構造を形成することができる。この実施態様においては、本明細書に記載されるような適切な粘度調整剤を加えることにより、組成物の粘度を調節することができる。
本装置の組成物は、一つまたは複数の適切なフリーラジカル、すなわち活性種、開始剤を使用して重合させることができる。たとえば、光開始剤および熱活性化性開始剤が、本発明の組成物の重合のために、細胞にとって毒性ではない濃度、たとえば組成物の1重量%未満、より好ましくは組成物の0.05〜0.01重量%の濃度で使用される。
エステルタイプ二官能性架橋剤(ESC-2)の合成
エステルタイプ二官能性架橋剤ESC-2、たとえば1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレートおよび1,6-ヘキサンジオールジメタクリレートは市販の製品であるが、新規な製剤を調製する際に使用するための高純度生成物を合成するための新規な手法の開発が望まれる。特に望ましいものは、目的生成物の望ましくない早期重合を避けるために、フリーラジカルを生成することなく、穏やかな条件下、不飽和酸塩化物を使用してヒドロキシル基をアシル化する簡便な方法の開発である。
マレイン酸に基づく水溶性エステルタイプ二官能性架橋剤(WSEC-2)の合成
この実施例は、水溶性エステルタイプ二官能性架橋剤(WSEC-2)の合成のための一般的手順を説明する。ベンゼン200mL中、脂肪酸ジオール0.05モル、マレイン酸無水物10.0g(0.1025モル、わずかに過剰)、p-トルエンスルホン酸一水和物0.19g (0.001モル)の混合物を8時間環流させた。反応混合物を室温に冷まし、沈殿した白色固体を濾別し、乾燥させ、ベンゼンから再結晶させた。この方法によって調製されたいくつかの新規なWSEC-2タイプ架橋剤の収率および特性を以下の表4にまとめる。
1)略号の意味:3=1,3-プロパンジオール、4=1,4-ブタンジオール、6=1,6-ヘキサンジオール、8=1,8-オクタンジオール、PER=ペンタエリトリトール、MLA=マレイニル
ジアミンタイプ非光反応性架橋剤
ビス(α-アミノ酸)エステルの酸塩の合成:
ビス(α-アミノ酸)-ジオールジエステルの酸塩の合成は米国特許第6,503,538 B1号に開示されている。スキーム3にしたがって手順を実施した。
式中、
R3=CH2C6H5、(L-Phe)またはCH2CH(CH3)2、(L-Leu)およびR4:6=(CH2)6、8=(CH2)8または12=(CH2)12。
典型的手順で、0.1モルのビス-(α-アミノ酸)-α,ω-アルキレンジエステルのジ-p-トルエンスルホン酸塩を0.21モルNa2CO3水溶液500mLに溶解し、10時間撹拌した。次いで、二層反応混合物を冷蔵庫に入れて一晩保存して、油状生成物をタール様塊へと硬化させた。水層をデカントし、タール様塊(遊離ジエステルジアミン)を蒸留水で室温にて洗浄した。これらの条件下、タール様塊は再び油状になった。冷蔵庫に戻したのち、塊は再び硬化し、水をデカントし、得られた生成物を真空中で室温でNaOH上で乾燥させた。得られたグリース様生成物の収率を以下の表5にまとめる。
得られたビス-α-アミノアシルジオールを、フマル酸で構成された不飽和PEA (式I)およびエポキシコハク酸で構成されたエポキシPEAを硬化させるための架橋剤として使用した。この硬化反応の場合、PEA 100mgをクロロホルム2mLに溶解し、ジアミノジエステル20mg (20重量%)を溶液に加え、溶液を疎水面に流延した。大気条件下でクロロホルムを蒸発乾固させ、得られた膜を室温で一週間保存した。次いで、膜を再び室温のクロロホルム2mLに入れた。膜はクロロホルムには不溶性であり(膨潤しただけ)、高分子網目構造形成が確認された。
トランスエポキシコハク酸、L-フェニルアラニンおよび1,6-ヘキサンジオールに基づく式IのPEAのインビトロ生分解:
(ポリ-t-ES-Phe-6)を様々な濃度のPhe-6,bと架橋させた。本発明の組成物の生分解の速度に対する架橋剤濃度の効果を測定するための実験を実施した。この実験に使用された膜は、それぞれ重さ400mgであり、架橋剤を5%、10%および30%含有するものであった。膜の調製には以下の重量比ポリマー:架橋剤を使用した。
対照、t-ES-Phe-6ポリマー400mg:0%ジアミン
5%w/wジアミン:t-ES-Phe-6 380mg+Phe6,b 20mg
10%w/wジアミン:t-ES-Phe-6 360mg+Phe6,b 40mg
30%w/wジアミン:t-ES-Phe-6 280mg+Phe6,b 120mg
エステルアミドタイプ光架橋剤(EAC)の合成
エステルアミドタイプ架橋剤の合成に関して、不飽和酸塩化物とのビス-(α-アミノ酸)α,ω-アルキレンジエステルのジ-p-トルエンスルホン酸塩の界面縮合を使用した。生成物EACは有機溶媒中で溶解性を保持した。
EAC-2の合成のための一般的手順においては、合成反応の前に二つの別々の溶液を調製した。
0.005モルのビス-(α-アミノ酸)α,ω-アルキレンジエステルのジ-p-トルエンスルホン酸塩(米国特許第6,503,538号に記載のようにして調製)およびNa2CO3 2.12g (0.02モル)を300mLフラスコに入れ、水60mLを加えた。固体が完全に溶解したのち、得られた溶液を0〜5℃に冷却した。
0.011モルの不飽和酸(アクリロイル、メタクリロイルまたはシンナモイル)塩化物をクロロホルム(または塩化メチレン) 30mLに溶解した。
この実施例は、例示的な水不溶性エステルアミドタイプ架橋剤EAC-4およびEAC-Pの合成を例示する。
テトラキス-(L-フェニルアラニン)-2,2-ビス-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオールテトラエステルのテトラ-p-トルエンスルホン酸塩(Phe-PER)の合成:
ペンタエリトリトール(PER) 3.40g (0.025モル)、L-フェニルアラニン18.17g (0.11モル)およびp-トルエンスルホン酸一水和物20.92g (0.11モル)を、Dean-Starkトラップを備えた500mL三口フラスコに入れ、トルエン250mLを加え、混合物を撹拌した。反応混合物を32時間環流させ、放出した水をDean-Stark凝縮器に捕集した。第一段階で、反応は均質に進行した。この手順の約9時間後、固体生成物が形成した。理論量の水を除去したのち、得られたガラス状固体を濾過し、真空中で乾燥させ、生成物を、イソプロピルアルコール(20mL)とジエチルエーテル(約20mL)との添加混合物に溶解した。溶液から沈殿した白色の結晶質生成物を濾別し、乾燥させた。テトラキス-(L-フェニルアラニン)-2,2-ビス-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオールテトラエステルのテトラ-p-トルエンスルホン酸塩(Phe-PER)の収率は60%であり、その融点は151〜154℃であった。0.1 NaOHによる滴定は、得られた生成物1モルあたり4モルのp-トルエンスルホン酸を示し、それにより、テトラキス誘導体の形成を確認した。
一般的な調製方法は、以下のように、Phe-PER-CAの形成(表7、#3)によって示されている。Phe-PER 2.83g (0.002モル)およびNa2CO3 1.69g (0.016モル)を300mLフラスコに入れ、蒸留水90mLを加えて溶液を形成し、溶液を0℃に冷却した。この冷却溶液に、塩化シンナモイル1.34g (0.0088モル)を加え、0℃で2時間激しく撹拌した。得られた二層反応混合物を分液漏斗に入れ、クロロホルム層を分離した。クロロホルムの蒸発ののち、得られた固体生成物を、ガラスフィルタ上、室温のエタノールで洗浄し、乾燥させた。Phe-PER-CA架橋剤の収率は41%であり、その融点は232〜236℃であった。臭素価:計算値51.39、実測値52.91。これらのデータは化合物の割り当て構造を確認する。
1)略号の意味:3=1,3-プロパンジオール、4=1,4-ブタンジオール、6=1,6-ヘキサンジオール、AA=アクリロイル、MA=メタクリロイル、CA=シンナモイル、MLA=マレイン酸、dec=分解(タール形成)
1)略号の意味:3=1,3-プロパンジオール、4=1,4-ブタンジオール、6=1,6-ヘキサンジオール、PER=ペンタエリトリトール、AA=アクリロイル、MA=メタクリロイル、CA=シンナモイル、MLA=マレイン酸
2)臭素価:不飽和結合と相互作用したBr2のグラム単位量
マレイン酸ベースの水溶性エステルアミドタイプ架橋剤(WEAC-2)の合成
二官能性水溶性エステルアミド可溶剤(WEAC-2)の合成のための一般的手順は次のとおりであった。0.005モルのビス-(α-アミノ酸)-α,ω-アルキレンジエステルのジ-p-トルエンスルホン酸塩およびトリエチルアミン1.53mL (0.011モル)を、撹拌下、室温でN,N-ジメチルホルムアミド(DMF) 30mLに溶解した。撹拌した溶液に、反応温度を25℃に維持にしながらマレイン酸無水物1.078g(0.011モル)を段階的に加えた(発熱反応)。マレイン酸無水物の全量を加えたのち、反応溶液を室温で1時間撹拌した。得られた溶液を酸性化水(pH1〜2)に注加し、分離した白色固体生成物を、減圧下、五酸化リン上で乾燥させた。新規なWEAC-2タイプ架橋剤の収率を表6の化合物#13〜15に示す。
ポリアミド(PA)タイプ多官能性架橋剤(EAC-PA)
ポリアミド(PA)タイプ多官能性架橋剤(EAC-PA)の合成は、ポリ(N,N'-セバコイル-L-リシン)に基づく合成によって例示される。EAC-PAは、以下の反応スキーム3に示すようなAABBタイプPAのマルチステップ変換によって調製した。第一ステップで、米国特許第6,503,538号に記載された手順に類似した手順により、活性重縮合法を適用することによってリシンベースのPA (8-Lys(Bz))を調製した。その後、対応するベンジルエステルから、Pd/HCOOHを使用する接触水素化分解またはNaOHのエタノール溶液によるポリアミドのけん化により、側鎖にカルボキシル基を有するポリマーを得た。
ポリ酸8-Lys(H) (5g)を、不活性雰囲気下、乾燥DMF50mLに溶解した。次いで、N,N'-カルボニルジイミダゾール(Im2CO) 2.6gを室温で加え、40分間撹拌した。得られた溶液に、ジエタノールアミン(DEA) 1.7gを加え、撹拌をさらに4時間継続した。得られたポリマーを乾燥アセトン中の沈殿によって反応溶液から分離し、濾別し、乾燥させた。91%の収率で得られたポリオール8-Lys-DEAは非常に吸湿性であり、水溶性であった。DMF中のポリマーのUVスペクトル(図4)は、8-Lys(H)の場合と同じくらい弱い残留ベンジル基吸光度を示した。残留カルボキシル基含量を電位差滴定法によって測定すると、87%の変換率を示した。
ポリ8-Lys-DEA/MAの合成:
ポリ8-Lys-DEA 1gを乾燥N,N-ジメチルアセトアミド(DMA) 10mLに溶解し、塩化メタクリロイル1g (過剰)を0〜5℃で滴下した。得られた溶液を4時間撹拌したのち、温度を室温に上げ、撹拌をさらに20時間継続した。溶液を水に注加し、沈殿したポリマーをNaHCO3 (5%)水溶液で5〜6回洗浄し、再び水洗した。メタクリル側鎖部分を有するポリマーを、減圧下、室温で乾燥させた。収率は89%であった。臭素価によって測定された達成されたヒドロキシル基の変換率は94%であった。
塩化シンナモイルによるポリ8-Lys-DEAのアシル化を上記8-Lys-DEA/MAの場合と同じ条件下で実施した。達成された最終生成物の収率は92%であった。臭素価によって測定されたOH基の変換度は92%変換率に相当した。したがって、ポリ8-Lysポリマー1モルあたりの二重結合のモル単位含量は、0.92×0.87×0.92×2 (1COOH基あたり二つの付着する二重結合部分を考慮する)=1.47である。
エポキシ側基を有するポリアミドタイプ多官能性架橋剤(EAC-PA)
この実施例は、本明細書のスキーム4にしたがって実施されたマルチステップ合成を説明する。まず、ポリN,N'-セバコイル-L-リシン(8-Lyz(H))を、ジエタノールアミンの場合の実施例8に記載された様式(スキーム6)と同様な様式で、カルボニルジイミダゾールを縮合剤として使用して、モノエタノールアミンとの相互作用により、8-Lyz(H)の対応するポリアルコールポリ(2-オキシエチルアミド)に変換した。ポリオールのヒドロキシル価(計算値4.31、実測値4.03)は、アミド化による変換率93.5モル%に相当する。その後、溶媒N,N-ジメチルアセトアミド中、第三級アミンを使用せずにアシル化を実施した。理由は、トリエチルアミンの存在下で得られたポリマーが有機溶媒に不溶性であったからである(望ましくない架橋が発生していた)。
アクリル酸誘導体(スキーム6、EAC-PA。ここで、R7=CH=CH)二重結合への臭素の付加:計算値32.82、実測値29.94)、91.2モル%の変換率および76.7モル%のマクロ鎖中の二重結合含量に相当。ケイ皮酸誘導体(R7=CH=CH-C6H5)は、側鎖二重結合の変換(計算値27.74、実測値27.50)を示し、これは、99.1モル%の変換率および83.4モル%のマクロ鎖中の二重結合含量に相当する)。
合成した架橋剤の光化学活性試験
光化学的変換を実験するために、15の二官能性(EAC-2)および6の四官能性(EAC-4)エステルアミドタイプ架橋剤を選択した(表6および7より)。選択した21のエステルアミドタイプ架橋剤を三重再結晶(結晶質生成物の場合)またはエタノール溶液から蒸留水への三重再沈殿(非晶出性の粘稠性の液体の場合)によって精製した。すべての生成物を真空中50℃で乾燥させ、デシケータ中に減圧下で貯蔵した。
1. アクリル酸およびメタクリル酸から誘導される架橋剤は速やかな硬化を起こす。
2. 2+2付加環化を介して重合を起こすケイ皮酸およびマレイン酸の誘導体はずっと低速の光変換を示した。
3. 四官能性架橋剤は二官能性類似物よりもはるかに活性である。
4. 架橋剤の大多数(二官能性および四官能性)は光変換を起こし、光開始剤の非存在下で5〜10分以内にゲルを形成した。
1)略号の意味:4=1,4-ブタンジオール、6=1,6-ヘキサンジオール、AA=アクリロイル、MA=メタクリロイル、CA=シンナモイル、MLA=マレイン酸、(+)=不溶性になる(架橋した)、(-)=架橋せず(クロロホルムに可溶)。
2)400Wメタルハライド灯、試料までの距離20cm。
1)略号の意味:3=1,3-プロパンジオール、4=1,4-ブタンジオール、6=1,6-ヘキサンジオール、PER=ペンタエリトリトール、AA=アクリロイル、MA=メタクリロイル、CA=シンナモイル、(+)=不溶性になる(架橋した)。
2)400Wメタルハライド灯、試料までの距離20cm。
この実施例は本発明の架橋剤の使用を例示する。方法:本明細書に記載される引っ張り強さ計測は、クロロホルム溶液から平均厚さ0.125mmに流延させたダンベル形PEU膜(4×1.6cm)を、Nexygen FMソフトウェア(Amtek, Largo, FL)を使用するPCを組み込んだ引っ張り強さ機(Chatillon TDC200)またはMultitest 1-I (Mecmesin Ltd, UK)上、60mm/minのクロスヘッド速度で引っ張り試験に供することによって得た。
半IPN実験のために、一般式(I)(式中、R1=(CH2)4であり、R3=CH2C6H5であり、R4=(CH2)4である)の線状マトリックスポリマーPEA4-Phe-4を合成した。Mw=65,500Da、Mw/Mn=1.80、DMF、PMMA中GPC)。
1)一般式(XIII)のEAC-2、R4:6=1,6-ヘキサンジオール、R7:AA=アクリロイル、MA=メタクリロイル、CA=シンナモイル、MLA=マレイン酸。
2)試料を室温の水に24時間予備浸漬した。
3)(-)は「自己粘着性認めず」を意味する。
1)式(I)(式中、R1=(CH2)4、R3=CH2C6H5、R4=(CH2)4)のPEA
2)Phe-6-MAをEAC-2として適用(ビス(L-Phe)-1,6-ヘキサンジオールジエステルのジメタクリレート)。
3)膜を5分間暴露。400Wメタルハライド灯、試料までの距離20cm。
この実施例は、ランダムコイルの三次元網目構造が形成される加硫ゴムの調製に使用される技術と類似した架橋技術を使用してポリマーの弾性を改善することができることを示す。靱性のエラストマー材料を達成するためのそのような戦略は自然界にも見られる。たとえば、細胞外マトリックスの主要な繊維状タンパク質成分であるコラーゲンおよびエラスチンは、いずれも架橋して弾性を達成している(Voet D. & Voet J. G. Biochemistry (John Wiley & Sons, New York, 1995)。光反応性生分解性架橋剤ESCまたはEACと架橋した、不飽和二重結合を主鎖中に有する生分解性PEAポリマーをこの実験で使用するように選択した。以下の構築物PEA 75/25 Seb/Fum-Leu-6の例示的なフマル酸ベースの不飽和コ-PEAを、他所(Guo K. et al., J. Polym. Sci. Part A: Polym. Chem. (2005), 43, 1463-1477)で記載されている方法と同様な方法によって調製した。
式中、
75/25は、式(I)のコポリマー中のフマル酸に対するセバシン酸のモル比であり、R3=CH2C6H5であり、かつR4=(CH2)6である。
1)式(I)(式中、R1=75/25(CH2)8/CH=CH、R3=CH2C6H5、R4=(CH2)4)のPEA
2)膜を5分間暴露。400Wメタルハライド灯、試料までの距離20cm。
3)Phe-6-MAをESC-2として適用(ビス(L-Phe)-1,6-ヘキサンジオールジエステルのジメタクリレート)。
これまでの実施例においては、本発明の二官能性架橋剤を試験した。比較のために、この実施例においては、市販の架橋剤であるペンタエリトリトールテトラアクリレートを、分子量Mw=56000Da、多分散度=1.73およびTg=19.7℃の75/25 Seb/Fum-Leu-6 (下記式)のPEAと高分子網目構造を形成するためのモデル架橋剤として試験した。
1)用いたPEAはSeb/Fum 75/25-Leu-6であった。
2)ジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-ホスフィンオキシド(Darocur TPO(商標))
3)膜を5分間暴露。UV10000mW/cm2、光源からの距離4cm。
Claims (25)
- ミクロサイズの孔と管に沿って軸方向に離間した一連のスカイブカット(skive cut)とを有する細いエラストマー管を含む装置であって、
該管の組成物が、
線状生分解性ポリマー;および
少なくとも一つの加水分解性官能基を有する少なくとも一つの二官能性または多官能性架橋剤であって、フリーラジカルに暴露されると重合して半相互侵入高分子網目構造を形成する、架橋剤
の混合物を含む、装置。 - R8が、-CH(CH2-)2、CH3-CH2-C(CH2-)3、C(CH2-)4および(-CH2)3C-CH2-O-CH2-C(CH2-)3からなる群より選択される、請求項2記載の装置。
- 架橋剤が、下記一般構造式(XIII)によって示される化学構造を有する二官能性エステルアミド架橋剤である、請求項1記載の装置:
式中、
各nモノマー中のR3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され;R4は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C8)アルキルオキシ、(C2〜C20)アルキレン、一般式(II)の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントおよびそれらの組み合わせからなる群より選択され;かつR7は、独立して、-CH=CH2、-C(CH3)=CH2、-CH=CH-(C6H5)および-CH=CH-COOHからなる群より選択される。 - 架橋剤が、下記一般構造式(XVII)によって示される化学式を有するポリ(エステルアミド)架橋剤である、請求項1記載の装置:
式中、
mは、約0.1〜約0.9であり;qは、約0.9〜約0.1であり、nは、約10〜約150であり、各R1は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、α,ω-ビス(p-カルボキシフェノキシ)-(C1〜C8)アルカン、3,3'-(アルケンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸、4,4'-(アルカンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸の残基およびそれらの組み合わせからなる群より選択され;mモノマー中のR3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され;R4は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C8)アルキルオキシ(C2〜C20)アルキレン、一般式IIの1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントおよびそれらの組み合わせからなる群より選択され;R7は、独立して、-CH=CH2、-C(CH3)=CH2、-CH-CH-(C6-H5)および-CH=CH-COOHからなる群より選択され;かつR5は、独立して、(C2〜C20)アルキルまたは(C2〜C20)アルケニルである。 - 生分解性線状ポリマーが、下記ポリマーの少なくとも一つを含む、請求項1記載の装置:
下記一般構造式(I)によって示される化学式を有するポリ(エステルアミド)(PEA):
式中、
nは、約10〜約150であり、各R1は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C12)エポキシアルキレン、α,ω-ビス(p-カルボキシフェノキシ)-(C1〜C8)アルカン、3,3'-(アルケンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸、4,4'-(アルカンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸の残基およびそれらの組み合わせからなる群より選択され、各nモノマー中のR3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され、各nモノマー中のR4は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C8)アルキルオキシ(C2〜C20)アルキレン、下記一般式(II)の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される
下記一般構造式(III)によって示される化学構造を有するPEA:
式中、
mは、約0.1〜約0.9であり、pは、約0.9〜約0.1であり、nは、約10〜約150であり、各R1は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C12)エポキシアルキレン、α,ω-ビス(o、mまたはp-カルボキシフェノキシ)-(C1〜C8)アルカン、3,3'-(アルケンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸、4,4'-(アルカンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸の残基およびそれらの組み合わせからなる群より選択され、R2は、独立して、水素、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび保護基からなる群より選択され、各R3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され、各R4は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C8)アルキルオキシ(C2〜C20)アルキレン、一般式(II)の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントおよびそれらの組み合わせからなる群より選択され、かつR5は、独立して、(C2〜C20)アルキルまたは(C2〜C20)アルケニルである;
下記構造式(IV)によって示される化学式を有するポリ(エステルウレタン)(PEUR):
式中、
nは、約5〜約150の範囲であり、個々のnモノマー中のR3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され、R4およびR6は、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C8)アルキルオキシ(C2〜C20)アルキレン、構造式(II)の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される;
下記一般構造式(V)によって示される化学構造を有するPEUR:
式中、
nは、約5〜約150の範囲であり、mは、約0.1〜約0.9の範囲であり、pは、約0.9〜約0.1の範囲であり、R2は、独立して、水素、(C1〜C12)アルキル、(C2〜C8)アルキルオキシ、(C2〜C20)アルキル(C6〜C10)アリールおよび保護基からなる群より選択され、個々のmモノマー中のR3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され、R4およびR6は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C8)アルキルオキシ(C2〜C20)アルキレン、構造式(II)の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントおよびそれらの組み合わせからなる群より選択され、かつR5は、独立して、(C1〜C20)アルキルおよび(C2〜C20)アルケニルからなる群より選択される。 - PEAにおいて、少なくとも一つのR1が、α,ω-ビス(4-カルボキシフェノキシ)(C1〜C8)アルカンまたは4,4'(アルカンジオイルジオキシ)二ケイ皮酸の残基またはそれらの組み合わせであり、かつR4が、一般式(II)の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントである、請求項8記載の装置。
- 架橋剤が、下記一般構造式(XIII)によって示される化学構造を有する、請求項1記載の装置:
式中、
各nモノマー中のR3は、独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C6〜C10)アリール(C1〜C6)アルキルおよび(CH2)2SCH3からなる群より選択され;R4は、独立して、(C2〜C20)アルキレン、(C2〜C20)アルケニレン、(C2〜C8)アルキルオキシ(C2〜C20)アルキレン、一般式(II)の1,4:3,6-ジアンヒドロヘキシトールの二環式フラグメントおよびそれらの組み合わせからなる群より選択され;かつR7は、独立して、-CH=CH2、-C(CH3)=CH2、-CH=CH-(C6H5)および-CH=CH-COOHからなる群より選択される。 - 組成物が、約400nm〜約700nmの範囲の波長を有する光への暴露によって架橋する、請求項1記載の装置。
- 架橋剤が架橋して半相互侵入網目構造を形成する、請求項1記載の装置。
- ポリマーが主鎖中に少なくとも一つの二重結合を含み、かつ組成物が、光活性化への暴露によって架橋したのち高分子網目構造を形成する、請求項1記載の装置。
- 架橋前に約1.0〜約2.0の範囲、および架橋後に約2.3〜約3.0の範囲のヤング率を有する、請求項1記載の装置。
- 架橋剤が架橋している、請求項1記載の装置。
- 組成物が、ポリマー中に分散した生体活性剤をさらに含む、請求項1記載の装置。
- 管が、装置を活性種に暴露する前に約50ミクロン〜約2mmの厚さのエラストマー壁を有する、請求項1記載の装置。
- 管の長さにわたって周方向の圧力を加えると、装置の崩壊を伴うことなく壁の厚さが約25ミクロン〜約1mmまで減少する、請求項1記載の装置。
- 管が、内径において、装置を活性種に暴露する前の約100%〜約800%まで拡張する、請求項1記載の装置。
- 拡張時の管の内径が約1mm〜約6mmである、請求項19記載の装置。
- 管におけるスカイブカットが、管の長手に沿って約2mmのカットされていないセグメントによって間隔を空けられ、それらの間に1mmのスカイビングされたセグメントがある、請求項1記載の装置。
- 管が約5mm〜約16mmの長さを有する、請求項1記載の装置。
- 装置が埋め込まれたとき制御された様式で放出される少なくとも一つの生体活性剤を中に分散させて含む外部ポリマーコーティングをさらに含む、請求項1記載の装置。
- 請求項1記載の装置を対象に埋め込む方法であって、
(a) 請求項1記載の装置を活性種に暴露する前に、該装置を対象の動脈に導入する工程、および
(b) 該装置を該動脈中インサイチューで活性種に暴露して架橋剤をその中で架橋させ、半相互侵入高分子網目構造を形成させる工程
を含み、該装置が対象の動脈に埋め込まれる、方法。 - 暴露する工程が、装置を光開始に供することを含む、請求項24記載の方法。
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