JP2010531668A - 発酵製品を生産するための方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、i)リグノセルロース含有材料を前処理するステップ;ii)前処理したリグノセルロース含有材料を加水分解するステップ;iii)発酵生物を用いて発酵するステップ、を含むリグノセルロース含有材料から発酵製品を生産するための方法において、発酵が、a)発酵培地1Lあたり10〜250×1010個の細胞という範囲内の発酵生物細胞計数、又はb)発酵培地1Lあたり2〜29gの乾燥重量の発酵生物という範囲内の発酵生物濃度で開始され実施される方法に関する。

Description

本発明は、1つ以上の発酵生物を使用してリグノセルロース含有材料から発酵製品を生産するための方法に関する。
化石燃料の埋蔵量に限界があること、そして温室効果ガスの排出に関する懸念のため、再生可能なエネルギー源を使用することに増々焦点があてられるようになっている。
リグノセルロース含有材料からの発酵製品の生産は、当該技術分野において公知であり、リグノセルロース含有材料の前処理、加水分解及び発酵を含む。
発酵ステップは、発酵可能な糖を所望の発酵製品に転換することのできる発酵生物を用いて実施される。発酵生物が発酵培地に接種された後、この生物は数多くの段階を通過する。初期段階は、「遅延期」と呼ばれ、有意な量の発酵製品が全く生産されない適応期間である。成長が増大する「対数期」及び最大の成長後の段階である「静止期」と呼ばれる次の2つの段階の間、有意な量の発酵製品が生産される。発酵サイクルは典型的に最長96時間継続する可能性があり、各サイクルを時間と費用のかかるものにしている。
リグノセルロース含有材料又はセルロース性「バイオマス」から発酵製品を生産するためのプロセスは、発酵プロセスにおいて使用される粗製加水分解物の中に見られる数多くの毒素に対する発酵生物の寛容性によっても制限される。加水分解物からの毒素の除去は、困難で、時間及び費用のかかるものである。費用の高い毒素除去ステップを回避するために、加水分解物中の固体百分率は、従来、総固体の10%未満に保たれ、かくして発酵生物に対する毒素の効果を最小限におさえている。残念なことに、総固体濃度の制限は、利用可能な発酵基質が少なく、バッチあたりの発酵製品の収量が低いことを意味している。
かくして、高い総固体濃度をもつ粗製加水分解物を利用し、リグノセルロース含有材料から所望の発酵製品を生産するのに必要な発酵時間を短縮することがきわめて望ましい。
本発明は、1つ以上の発酵生物を用いてリグノセルロース含有材料から発酵製品を生産するための方法に関する。
本発明は、リグノセルロース含有材料から発酵製品を生産するための方法において:
i)リグノセルロース含有材料を前処理するステップ;
ii)前処理したリグノセルロース含有材料を加水分解するステップ;
iii)発酵生物を用いて発酵するステップ;
を含む方法であって、
a)発酵培地1Lあたり10〜250×1010個の細胞という範囲内の発酵生物細胞計数、又は
b)発酵培地1Lあたり乾燥重量で2〜29gの発酵生物という範囲内の発酵生物濃度、
で発酵が開始され実施される方法に関する。
96時間後の2つの異なる酵母菌株内のバッチ発酵エタノール生産に対する、さまざまな量の糖溶液及び濾過された前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物の効果を実証している。 さまざまな初期酵母細胞濃度での濾過された前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物のエタノールバッチ発酵に対するRED STARTMの高い細胞密度の効果を実証している。 さまざまな初期酵母細胞濃度での前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物のエタノールバッチ発酵に対する酵母RWB218の高細胞密度の効果を実証している。 40g/Lの初期酵母細胞濃度での、濾過された前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物のバッチ発酵エタノール生産に対する、RED STARTMの高い細胞密度及びpH5での細胞再循環の効果を実証している。 40g/Lの初期酵母細胞濃度での、濾過された前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物のバッチ発酵エタノール生産に対する、RED STARTMの高い細胞密度及びpH6での細胞再循環の効果を実証している。 20g/Lの酵母細胞濃度での、遠心分離された前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物のフェッドバッチ発酵エタノール生産に対する、酵母RWB218の高い細胞密度及び細胞再循環の効果を実証している。 0〜24時間、20g/Lの酵母細胞濃度での、遠心分離された前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物のフェッドバッチ発酵エタノール生産に対する、酵母RWB218の高い細胞密度の効果を実証している。 さまざまな初期酵母細胞濃度での、前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物についてのさまざまな前処理方法で前処理されたトウモロコシ茎葉(CS)からのバッチ発酵エタノール生産に対する、酵母RWB218の高い密度の効果を実証している。
本発明は、1つ以上の発酵生物を用いてリグノセルロース含有材料から発酵製品を生産するための方法に関する。
本発明によると、発酵全体を通して非常に高い細胞計数で発酵を実施することにより、発酵時間を著しく短縮することができる。発酵生物あたりの発酵速度は従来の発酵プロセスの場合ほど高くはないかもしれないが、発酵全体を通して発酵生物の絶対数が多いという事実は、所望の発酵製品の生産が速くなるという結果をもたらす(これは時間単位あたりの発酵製品の絶対数として決定される)。
さらに、本発明によると、発酵生物は、以下で記述されている通りに回収して再利用することができる。短縮された発酵時間及び発酵生物の任意の再利用により、本発明の方法の全体的コストは従来の方法に比べ削減される。
したがって本発明は、リグノセルロース含有材料から発酵製品を生産するための方法において:
i)リグノセルロース含有材料を前処理するステップ;
ii)前処理したリグノセルロース含有材料を加水分解するステップ;
iii)発酵生物を用いて発酵するステップ;
を含む方法であって、
a)発酵培地1Lあたり10〜250×1010個の細胞という範囲内の発酵生物細胞計数、又は
b)発酵培地1Lあたり乾燥重量で2〜29gの発酵生物という範囲内の発酵生物濃度、
で発酵が開始され実施される方法に関する。
好ましい実施形態においては、不溶性の固体(リグニン及び未転換多糖類を含む)が発酵の前に除去される。例えば、不溶性の固体は、ステップi)でリグノセルロース含有材料を前処理した後に除去されてよい。不溶性固体が除去された前処理済みリグノセルロース由来材料を、次に、本発明にしたがって発酵させることができる。別の実施形態においては、不溶性固体は、ステップii)で、前処理済みリグノセルロース含有材料を加水分解した後に除去されてよい。不溶性固体が除去された、加水分解された前処理済みリグノセルロース由来材料を、次に、本発明にしたがって発酵させることができる。
発酵させるべきリグノセルロース由来の発酵性糖は、前処理又は加水分解ステップi)又はii)から、又はステップi)及びii)の両方に由来する母液(例えばろ液)の形をしている。好ましい実施形態においては、ステップii)の加水分解及びステップiii)の発酵は、分離型加水分解発酵ステップ(SHF)として、ハイブリッド加水分解発酵ステップ(HHF)として、又は同時加水分解発酵ステップ(SSF)として実施される。SSF、HHF及びSHFステップは当該技術分野において周知である。
1つの好ましい実施形態においては、発酵は、発酵培地1Lあたり20〜250×1010個の細胞という範囲内、より好ましくは発酵培地1Lあたり50〜250×1010個の細胞という範囲内、より好ましくは、発酵培地1Lあたり100〜250×1010個の細胞という範囲内、より好ましくは、発酵培地1Lあたり150〜250×1010個の細胞という範囲内、例えば発酵培地1Lあたり200〜250×1010個の細胞という範囲内の発酵生物細胞計数で実施されてよい。
1つの好ましい実施形態において、発酵は、発酵培地1Lあたり乾燥重量で3〜90gの発酵生物という範囲内、発酵培地1Lあたり乾燥重量で3〜50gの発酵生物という範囲内、好ましくは発酵培地1Lあたり乾燥重量で4〜50gの発酵生物という範囲内、好ましくは発酵培地1Lあたり乾燥重量で5〜50gの発酵生物という範囲内、より好ましくは発酵培地1Lあたり乾燥重量で10〜50gの発酵生物という範囲内、より好ましくは発酵培地1Lあたり乾燥重量で10〜40gの発酵生物という範囲内、特に発酵培地1Lあたり乾燥重量で10〜30gの発酵生物という範囲内の発酵生物濃度で実施されてよい。
本発明にしたがうと、発酵生物は固定化されてよい。例えば、発酵生物は、発酵させるべき加水分解された及び/又は前処理済みのリグノセルロース由来材料を供給する時に通る発酵タンク/容器内に懸垂される不活性で大表面積の支持体上に固定化されてよい。本発明にしたがって、あらゆる固定化技術を使用することができる。発酵生物を固定化するための技術は、当該技術分野において周知である。適切な固定化技術の実施例は、Kesavaら、1996年、「連続流膨張床生物反応器及び連続流撹拌タンク生物反応器内でのZymomonas mobilisの固定化された全細胞によるエタノール生産」、Journal of Industrial Microbiology、17号:11〜14頁;Goughら、1998年、「アルギン酸カルシウムゲル及びポリ(ビニル)アルコール冷却ゲル中で固定化されたKluyveromyces marxianus IMB3を用いた45℃での糖蜜からのエタノール生産」、Bioprocess Engineering、第19号:87〜90頁;Loveら、1998年、「アルギン酸カルシウム及びKissiris中で固定化されたKluyveromyces marxianus IMB3を用いた45℃での連続的エタノール発酵」、Bioprocess Engineering、第18号:187〜189頁;Abbiら、1996年「Candida shehatae (NCL-3501)の遊離及び固定化細胞によるペントース糖の生物転換:発酵挙動」Process Biochemistry、第31号:555〜560頁;Krishnanら、2000年、「固定化されたZymomonas mobilis CP4 (pZB5)によるグルコース及びキシロースからのエタノール生産」、Applied Biochemistry And Biotechnology、第84号−6:525〜541頁;Chibataら、1981年、Ann. Rev. Microhys. Bioeng、第10号:197〜216頁;Fukuiら、Ann. Rev. Microbial、第35号;145〜172頁;John F. Kennedy、1982年、Nature、第299号;777〜778頁(全ての参考文献は本発明に参照により援用される)の中に見い出すことができる。
1つの実施形態においては、発酵生物は有利には、回収され再利用されてよい。例えば、発酵生物は、発酵タンク/容器内の発酵培地からこれらを分離することによって、回収可能である。代替的には、発酵生物を発酵後の発酵培地から分離することによって回収してもよい。発酵製品を含有する発酵培地の画分を、例えば蒸留などによりさらに処理又は回収してもよい。回収した発酵生物を同じ発酵タンク/容器又は1つ以上のその他の発酵タンク/容器まで再循環してよい。換言すると、発酵生物を回収し発酵培地まで再循環させ、このようにして、本発明にしたがって1つ以上の付加的な発酵サイクルにおいて再利用してもよい。再循環された発酵生物を使用できる発酵サイクル数は、pH、発酵生物のタイプ、発酵製品濃度例えばエタノール濃度又は総固体(TS)濃度を含めた(ただしこれらに限定されるわけではない)一定数の要因により左右され得る。当業者であれば、再循環事象の数を最適化するために本発明にしたがってこれらの要因を改変することができる。
別の実施形態においては、発酵生物を回収し再循環させるプロセスに増殖ステップを付加してよい。例えば、回収された発酵生物を、後続する発酵サイクル内でそれを再循環又は再利用する前に一定の時限の間増殖させてもよい。
発酵生物を回収するためには、あらゆる技術を使用してよい。当該技術分野において周知の適切な技術としては、例えばフィルタプレス又は遠心分離を用いる濾過が含まれる。
好ましい実施形態にしたがうと、キシロースをキシルロースに転換することのできる酵素が、加水分解物及び/又は発酵中に存在してよい。かかるキシロース−キシルロース転換酵素は、好ましい一実施形態においては、キシロースイソメラーゼ(グルコースイソメラーゼと呼ばれることもある)であってよい。適切なキシロースイソメラーゼの実施例は以下の「キシロースイソメラーゼ」の項で見ることができる。キシロースからキシルロースへの転換は、Saccharomyces cerevisiaeといったような一般に用いられるC6発酵生物が、特にグルコースなどの発酵用C6糖と同時に、キシルロースをエタノールなどの所望の発酵製品へと転換させることを可能にするため有利である。
1つの実施形態においては、C6及びC5発酵性糖の発酵は、同時に実施される。C5及びC6糖の同時発酵は、以下の通りに実施される:
発酵ステップiii)はさらに、
a)前処理ステップi)又は加水分解ステップii)に由来するC5及びC6糖の同時発酵を含み;
b)発酵生物は回収され再循環される。
代替的には、別の実施形態において、加水分解ステップii)及び発酵ステップiii)はさらに、
1)前処理ステップi)に由来するC5及びC6糖の同時加水分解及び同時発酵、
を含む。
別の実施形態おいては、加水分解ステップii)及び発酵ステップiii)はさらに、
1)前処理ステップi)に由来するC5及びC6糖の同時に行われる加水分解及び発酵を含み;
2)発酵生物は回収され再循環される。
代替的には、別の実施形態において、C5発酵性糖の発酵は、C6発酵性糖の発酵に後続して実施される。C6及びC5糖の後続する発酵は、以下のように実施されてよい:
発酵ステップiii)はさらに、
a)前処理ステップi)又は加水分解ステップii)に由来するC6糖の発酵を含み;
b)C6発酵生物は回収され再循環され;
c)C5糖は発酵され;
d)C6発酵生物は回収され再循環される。
代替的には、別の実施形態において、加水分解ステップii)及び発酵ステップiii)がさらに、
1)前処理ステップi)に由来するC6糖の同時に行われる加水分解及び発酵を含み;
2)C5糖は発酵される。
代替的には、別の実施形態において、加水分解ステップii)及び発酵ステップiii)はさらに、
1)前処理ステップi)に由来するC6糖の同時に行われる加水分解及び発酵を含み;
2)不溶性固体は除去され;
3)C5糖は発酵され;
4)発酵生物は回収され再循環される。
一実施形態において、リグノセルロース含有材料は無毒化されていてよい。一実施形態において、材料は、加水分解及び/又は発酵の前に洗浄される。別の実施形態においては、リグノセルロース含有材料は、未洗浄のままといったように無毒化されていなくてよい。
リグノセルロース含有材料
「リグノセルロース」又は「リグノセルロース含有材料」というのは、主としてセルロース、ヘミセルロース及びリグニンからなる材料である。かかる材料は、「バイオマス」と呼ばれることが多い。
リグノセルロースバイオマスは、リグニン及びヘミセルロース葉梢内に包み込まれたセルロース繊維の複雑な構造である。リグノセルロースの構造は、酵素加水分解が起こり得ないような構造である。酵素加水分解を増強するためには、リグニンシール(lignin seal)を破り、ヘミセルロースを可溶化し、セルロースの結晶構造を分断するべく適切な圧力及び温度条件下での酸加水分解などによりリグノセルロースを前処理されなくてはならない。このとき、セルロースを例えばセルロース分解酵素処理により酵素で加水分解して、炭水化物ポリマーを、エタノールなどの所望の発酵製品へと発酵され得る発酵性糖に転換させることができる。前処理済みバイオマス中の残留ヘミセルロースをことごとく加水分解するために、ヘミセルロース分解酵素処理を利用してもよい。
リグノセルロース含有材料は、リグノセルロースを含有するあらゆる材料であってよい。好ましい実施形態においては、リグノセルロース含有材料は、少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、さらに一層好ましくは少なくとも90重量%のリグノセルロースを含有する。リグノセルロース含有材料がその他の構成成分例えばタンパク質性材料、デンプン及び糖、例えば発酵性又は非発酵性糖又はその混合物も含み得るということを理解すべきである。
リグノセルロース含有材料は一般に、例えば植物の茎、葉、殻、外皮又は穂軸又は木の葉、枝及び木材の中に見出される。リグノセルロース含有材料としては、草本材料、農業廃棄物、林業廃棄物、都市固形廃棄物、古紙及びパルプ及び製紙工場廃棄物が含まれるが、これらに限定されるわけではない。リグノセルロース含有材料は、混合型マトリクス内にリグニン、セルロース及びセルロースを含有する植物細胞壁材料の形をしていてよい。
好ましい実施形態においては、リグノセルロース含有材料は、トウモロコシ繊維、稲藁、松材、木材チップ、ポプラ材、バガス及び紙そしてパルプ加工廃棄物のうちの1つ以上から選択される。
適切なリグノセルロース含有材料のその他の例としては、トウモロコシ茎葉、トウモロコシ穂軸、ポプラ及びカバノキなどの広葉樹材、針葉樹材、穀物の藁、例えば麦かん、スイッチグラス、すすき(Miscanthus)、もみ殻、都市固形廃棄物(MSW)、有機産業廃棄物、事務用紙又はそれらの混合物が含まれる。
好ましい一実施形態において、リグノセルロース含有材料は、トウモロコシ茎葉又はトウモロコシ穂軸である。別の好ましい実施形態においては、リグノセルロース含有材料はトウモロコシ繊維である。別の好ましい実施形態においては、リグノセルロース含有材料はスイッチグラスである。別の好ましい実施形態においては、リグノセルロース含有材料はバガスである。
前処理
リグノセルロース含有材料は、任意の適切な形で前処理されてよい。
前処理は、加水分解又は発酵の前に実施される。前処理の目的は、セルロース、ヘミセルロース及びリグニンを分離又は放出することにあり、こうして加水分解の速度又は効率を改善する。湿式酸化及びアルカリ前処理を含めた前処理方法は、リグニン放出を標的とし、一方希酸処理及び自己加水分解は、ヘミセルロース放出を標的とする。蒸気爆発がセルロース放出を標的とする前処理の一例である。
本発明によると、前処理ステップは、当該技術分野において周知の技術を用いた従来の前処理ステップである。好ましい一実施形態において、前処理は、水性スラリー中で発生する。リグノセルロース含有材料は、前処理中、10〜80重量%の間、好ましくは20〜70重量%の間、特に30〜60重量%の間、例えば50重量%前後の量で存在し得る。
化学的、機械的及び/又は生物学的前処理
本発明によると、リグノセルロース含有材料は、化学的、機械的、生物学的に又はこれらのあらゆる組合せにより、加水分解の前又はその間に前処理され得る。
好ましくは、化学的、機械的又は生物学的前処理は、加水分解に先立って実施される。代替的には、化学的、機械的又は生物学的前処理を加水分解と同時に、例えば1つ以上のセルロース分解酵素又はその他の酵素活性の添加と同時に実施して、例えばグルコース又はマルトースなどの発酵性糖を放出させてもよい。
本発明の一実施形態において、前処理済みリグノセルロース含有材料を洗浄するか又は別の形で無毒化してよい。しかしながら、洗浄又は無毒化は必ずしも必要なわけではない。好ましい一実施形態において、前処理済みリグノセルロース含有材料は洗浄も無毒化もされない。
化学的前処理
「化学的前処理」という語句は、セルロース、ヘミセルロース又はリグニンの分離又は放出を促進するあらゆる化学的前処理を意味する。適切な化学的前処理の例としては、例えば希酸、石灰、アルカリ、有機溶媒、アンモニア、二酸化硫黄、又は二酸化炭素での処理が含まれる。さらに、湿式酸化及びpH制御型熱水分解も同様に、化学的前処理とみなされる。
好ましい実施形態においては、化学的前処理は酸処理、より好ましくは連続的希酸又は弱酸処理例えば硫酸又は別の有機酸例えば酢酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、塩化水素、又はそれらの混合物での処理である。その他の酸を使用してもよい。弱酸処理というのは、処理pHがpH1〜5、好ましくはpH1〜3の範囲内にあることを意味する。1つの具体的実施形態においては、酸濃度は、0.1〜2.0重量%の酸という範囲内にあり、好ましくは硫酸である。酸をリグノセルロース含有材料と接触させてよく、混合物を160〜220℃例えば165〜195℃の範囲内の温度で、分から秒単位の範囲、例えば1〜60分、例えば2〜30分又は3〜12分の範囲内の時間保ってよい。硫酸などの強酸の添加は、ヘミセルロースを除去するために適用可能である。このような強酸の添加は、セルロースの可消化性を増強させる。
本発明によると、その他の化学的処理技術も企図されている。セルロース溶媒処理は、約90%のセルロースをグルコースに転換させることが示されてきた。同様に、リグノセルロース構造が分断されると、酵素加水分解を大幅に増強させることができるということも同様に示されてきた。アルカリ性H22、オゾン、オルガノソルブ(水性アルコール中でルイス酸、FeCl3、(Al)2SO4を使用)、グリセロール、ジオキサン、フェノール又はエチレングリコールなどが、セルロース構造を分断し加水分解を促進するものとして知られた溶媒に入る(Mosierら、2005年、Bioresource Technology、第96号:673〜686頁)。
塩基、例えばNaOH、Na2CO3及びアンモニアなどでのアルカリ化学前処理もまた、本発明にしたがって企図されている。アンモニアを用いた前処理は、例えば本発明に参照により援用されている、国際公開第2006/110891号(WO 2006/110891)、国際公開第2006/11899(WO 2006/11899)、国際公開第2006/11900号(WO 2006/11900)、国際公開第2006/110901号(WO 2006/110901)中に記述されている。
湿式酸化技術には、亜硫酸塩ベースの酸化剤などといった酸化剤の使用が関与する。溶媒前処理の例としては、DMSO(ジメチルスルホキシド)などでの処理が含まれる。化学的前処理は一般に、1〜60分、例えば5〜30分間実施されるが、前処理すべき材料に応じてより短い又はより長い時限実施してもよい。
適切な前処理方法のその他の例は、各々本発明に参照により援用されているSchellら、2003年、Appl. Biochem and Biotechn.、105〜108巻、69〜85頁、及びMosierら、2005年、Bioresource Technology、第96号:673〜686頁、及び米国特許出願公開第2002/0164730号(U.S. Application Publication No. 2002/0164730)によって記述されている。
機械的前処理
「機械的前処理」という語句は、リグノセルロース含有材料からのセルロース、ヘミセルロース又はリグニンの分離又は放出を促進するあらゆる機械的又は物理的前処理を意味する。例えば、機械的前処理には、さまざまなタイプの製粉、照射、蒸気処理/蒸気爆発そして熱水分解が含まれる。
機械的前処理には、粉砕すなわち機械的なサイズ縮小が含まれる。粉砕には、乾式製粉、湿式製粉及び振動ボールミル粉砕が含まれる。機械的前処理には、高圧及び/又は高温(蒸気爆発)が関与してよい。本発明の一実施形態において、高圧とは、300〜600psi、好ましくは400〜500psiの範囲内、例えば450psi前後の圧力を意味する。本発明の一実施形態において、高温とは、約100〜300℃、好ましくは約140〜235℃の範囲内の温度を意味する。好ましい実施形態において、機械的前処理は、以上で定義された通りの高圧高温を用いるバッチプロセススチームガン加水分解装置システムである。このために、Sunds Hydrolyzer(Sunds Defibrator AB(スウェーデン)より入手可)を使用してよい。
組合せ型化学的及び機械的前処理
好ましい実施形態においては、リグノセルロース含有材料は化学的及び機械的の両方の形で前処理される。例えば、前処理ステップには、希酸又は弱酸処理及び高温及び/又は高圧処理が関与していてよい。化学的前処理及び機械的前処理は、望まれる通り、逐次的又は同時に実施されてよい。
したがって、好ましい実施形態においては、リグノセルロース含有材料は、セルロース、ヘミセルロース又はリグニンの分離又は放出を促進するべく化学的及び機械的の両方の前処理に付される。
好ましい一実施形態において、前処理は、希酸又は弱酸蒸気爆発ステップとして実施される。別の好ましい実施形態においては、前処理は、アンモニア繊維爆発ステップ(又はAFEX前処理ステップ)として実施される。
生物学的前処理
「生物学的前処理」という語句は、リグノセルロース含有材料からのセルロース、ヘミセルロース又はリグニンの分離又は放出を促進するあらゆる生物学的前処理を意味する。生物学的前処理技術には、リグニン可溶化用微生物の適用が関与し得る。例えばHsu, T.-A.、1996年、「バイオマスの前処理」、Handbook on Bioethanol: Production and Utilization中、 Wyman, C.E., ed., Taylor & Francis, Washington, DC, 179〜212頁;Ghosh, P., 及びSingh, A.、1993年、「リグノセルロースバイオマスの酵素/微生物変換のための物理化学的及び生物学的処理」、Adv. Appl. Microbiol.、第39号:295〜333頁;McMillan, J.D.、1994年、「リグノセルロースバイオマスを前処理する:精査」、Enzymatic Conversion of Biomass for Fuels Production中、Himmel, M.E., Baker, J.O., and Overend, R.P., eds., ACS Symposium Series 566, American Chemical Society, Washington, DC、第15章;Gong, C.S., Cao, N.J., Du, J.,及びTsao, G.T.、1999年、「再生可能な資源からのエタノール生産」、Advances in Biochemical Engineering/Biotechnology中、Scheper, T., ed., Springer-Veriag Berlin Heidelberg, Germany、第65号:207〜241頁;Olsson, L, 及びHahn-Hagerdal, B.、1996年、「エタノール生産のためのリグノセルロース系加水分解物の発酵」、Enz. Microb. Tech.、第18号:312〜331頁;ならびにVallander, L., 及びEriksson, K -E. L.、1990年、「リグノセルロース材料からのエタノールの生産:技術的現状」、Adv. Biochem. Eng./Biotechnol.、第42号:63〜95頁を参照のこと。
加水分解
前処理済みリグノセルロース含有材料が発酵される前に、この前処理済みリグノセルロース含有材料を加水分解してセルロース及びヘミセルロースを発酵性糖へと分解することができる。好ましい一実施形態において、前処理済み材料は、発酵前に好ましくは酵素により加水分解される。
加水分解中の乾燥固体含有量は、5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、好ましくは20〜30重量%の範囲内にあってよい。加水分解は、好ましい実施形態においては、前処理済みリグノセルロース含有材料(すなわち基質)が漸進的に例えば酵素含有加水分解溶液中に供給されるフェッドバッチプロセスとして実施されてよい。
好ましい一実施形態において、加水分解は、酵素により実施される。本発明によると、前処理済みリグノセルロース含有材料は、例えばセルラーゼ又はヘミセルラーゼ又はそれらの組合せなどの1つ以上のセルロース分解酵素によって加水分解されてよい。
好ましい一実施形態において、加水分解は、セルロース分解増強活性を有する1つ以上のポリペプチドを含むセルロース分解酵素調製物を用いて実施される。好ましい一実施形態において、セルロース分解増強活性を有する1つ又は複数のポリペプチドは、ファミリーGH61A由来のものである。セルロース分解増強活性を有する適切な及び好ましいセルロース分解酵素調製物及びポリペプチドの例は、以下の「セルロース分解酵素」の節及び「セルロース分解増強ポリペプチド」の節で記述されている。
リグノセルロース含有材料は、リグニン、セルロース及びヘミセルロース以外の構成成分を含有し得ることから、ステップii)及びiii)の加水分解及び/又は発酵は、付加的な酵素活性例えばプロテアーゼ活性、アミラーゼ活性、炭水化物生成酵素活性及びエステラーゼ活性例えばリパーゼ活性の存在下で実施されてよい。
酵素加水分解は好ましくは、当業者であれば容易に決定できる条件の下で適切な水性環境内で実施される。好ましい実施形態においては、加水分解は問題の1つ又は複数の酵素のための適切な、好ましくは最適な条件の下で実施される。
適切なプロセス時間、温度及びpH条件は、当業者であれば容易に決定できる。好ましくは、加水分解は25〜70℃の間、好ましくは40〜60℃の間、特に50℃前後の温度で実施される。このステップは、好ましくはpH3〜8、好ましくはpH4〜6の間、特にpH5前後のpHで実施される。加水分解は、典型的には、12〜96時間、好ましくは16〜72時間、より好ましくは24〜48時間の間、実施される。
発酵
本発明によると、前処理及び/又は加水分解されたリグノセルロース含有材料由来の発酵性糖は、糖例えばグルコース、キシロース、マンノース及びガラクトースを直接的に又は間接的に所望の発酵製品へと発酵することのできる1つ以上の発酵生物により発酵されてよい。発酵条件は、所望の発酵製品及び発酵生物により左右され、当業者であれば容易に決定できる。
特にエタノール発酵の場合、発酵は、1〜48時間、好ましくは1〜24時間継続されてよい。1つの実施形態においては、発酵は、20〜40℃、好ましくは26〜34℃の間、特に32℃前後の温度で実施される。1つの実施形態においては、pHは5超である。別の実施形態においては、pHは、pH3〜7、好ましくは4〜6である。ただし、一部の、例えば細菌の発酵生物は、より高い発酵温度最適条件を有する。したがって、1つの実施形態においては、発酵は、40〜60℃の間、例えば50〜60℃の間の温度で実施される。当業者であれば、適切な温度条件を容易に決定できる。
発酵は、バッチ、フェッドバッチ又は連続反応装置内で実施可能である。フェッドバッチ発酵は、固定体積又は可変体積のフェッドバッチであってよい。1つの実施形態においては、フェッドバッチ発酵が利用される。フェッドバッチ発酵の体積及び速度は、例えば発酵生物、発酵性糖のアイデンティティ及び濃度そして所望の発酵製品によって左右される。かかる発酵速度及び体積は、当業者であれば容易に決定できる。
SSF、HHF及びSHF
本発明の一実施形態において、加水分解及び発酵は、同時加水分解発酵ステップ(SSF)として実施される。一般に、このことはすなわち、組合せ型/同時加水分解発酵が、問題の1つ又は複数の発酵生物についての適切な、好ましくは最適な条件(例えば温度及び/又はpH)で実施される、ということを意味している。
別の実施形態においては、加水分解ステップ及び発酵ステップは、ハイブリッド加水分解発酵(HHF)として実施される。HHFは、典型的に分離した部分的加水分解ステップで始まり、同時に行われる加水分解及び発酵ステップで終る。分離した部分的加水分解ステップは典型的には、問題の1つ又は複数の加水分解用酵素のための適切な、好ましくは最適の条件(例えばより高い温度)で実施される。後続する同時加水分解発酵ステップは、典型的には、1つ又は複数の発酵生物のための適切な条件(多くの場合、分離した加水分解ステップよりも低い温度)で実施される。
別の実施形態においては、加水分解及び発酵ステップを、発酵の開始前に加水分解が完了させる分離型加水分解発酵として実施してもよい。これを多くの場合「SHF」と呼ぶ。
回収
発酵の後で、発酵製品は、任意には、あらゆる適切な要領で発酵培地から分離されてよい。例えば、培地を蒸留して発酵製品を抽出してもよいし、或いは、精密濾過又は膜濾過技術により発酵培地から発酵製品を抽出してもよい。代替的には、発酵製品をストリッピングによって回収してもよい。回収方法は、当該技術分野において周知である。
発酵製品
本発明は、あらゆる発酵製品の生産に用いることができる。好ましい発酵製品としては、アルコール(例えばエタノール、メタノール、ブタノール);有機酸(例えばクエン酸、酢酸、イタコン酸、乳酸、グルコン酸);ケトン(例:アセトン);アミノ酸(例:グルタミン酸);気体(例えばH2及びCO2);抗生物質(例えばペニシリン及びテトラサイクリン);酵素;ビタミン(例えばリボフラビン、B12、ベータ−カロテン)及びホルモンが含まれる。
その他の製品としては、消費用アルコール産業製品例えばビール及びワイン;乳業製品、例えば発酵乳製品;皮革工業製品及びタバコ産業製品が含まれる。好ましい実施形態においては、発酵製品はアルコール、特にエタノールである。本発明にしたがって得られるエタノールといったような発酵製品は、好ましくは燃料用アルコール/エタノールとして使用されてよい。しかしながら、エタノールの場合、それは、飲用アルコールとしても使用可能である。
発酵生物
「発酵生物」という語句は、所望の発酵製品を生産するのに適した細菌及び真菌生物を含めたあらゆる生物を意味する。発酵生物は、C6又はC5発酵生物又はその組合せであってよい。C6及びC5発酵生物は、当該技術分野において周知である。
適切な発酵生物は、グルコース、フルクトース、マルトース、キシロース、マンノース及び/又はアラビノースといった発酵性糖を直接又は間接的に所望の発酵製品へと発酵すなわち転換させることができる。
発酵生物の例としては、酵母といった真菌生物が含まれる。好ましい酵母としては、Saccharomyces属の菌株、特にSaccharomyces cerevisiae又はSaccharomyces uvarumの菌株;Pichiaの菌株、好ましくはPichia stipitis例えばPichia stipitis CBS 5773又はPichia pastoris ; Candida属の菌株、特にCandida utilis、Candida arabinofermentans、Candida diddensii、Candida sonorensis、Candida shehatae、Candida tropicalis又はCandida boidiniiの菌株が含まれる。その他の発酵生物にはHansenula、特にHansenula polymorpha又はHansenula anomala;Kluyveromyces、特にKluyveromyces fragilis又はKluyveromyces marxianus;及びSchizosaccharomyces、特にSchizosaccharomyces pombeの菌株が含まれる。
好ましい発酵生物には、Escherichiaの菌株、特にEscherichia coli、Zymomonasの菌株、特にZymomonas mobilis、Zymobacterの菌株、特にZymobactor palmae、Klebsiellaの菌株、特にKlebsiella oxytoca、Leuconostocの菌株、特にLeuconostoc mesenteroides、Clostridiumの菌株、特にClostridium butyricum、Enterobacterの菌株、特にEnterobacter aerogenes及びThermoanaerobacterの菌株、特にThermoanaerobacter BG1L1(Appl. Microbiol. Biotech.、第77号:61〜86頁)及びThermoanarobacter ethanolicus、Thermoanaerobacter thermosaccharolyticum又はThermoanaerobacter mathranii.が含まれる。Corynebacterium glutamicum R、Bacillus thermoglucosidaisus、及びGeobacillus thermoglucosidasiusの菌株のように、Lactobacillusの菌株も同様に想定されている。
一実施形態において、発酵生物はC6糖発酵生物例えばSaccharomyces cerevisiaeの菌株である。
リグノセルロース由来材料の発酵に関しては、C5糖発酵生物が企図されている。大部分のC5糖発酵生物は同様に、C6糖も発酵させる。C5糖発酵生物の例には、Pichiaの菌株、例えばPichia stripitis種が含まれる。C5糖発酵用細菌も同様に公知である。同様に、一部のSaccharomyces cerevisiae菌株は、C5(及びC6)糖を発酵させる。例としては、例えばHoら、1998年、「Applied and Environmental Microbiology」、1852〜1859頁及びKarhumaaら、2006年、Microbial Cell Factories、第5号:18頁、及びKuyperら、2005年、FEMS Yeast Research、第5号、925〜934頁に関与しているものを含めたC5糖を発酵させる能力をもつSaccharomyces sppの遺伝子組換えされた菌株がある。
一部の発酵生物の発酵能は、発酵培地内に阻害物質が存在することによって阻害され得、かくしてエタノール生産能力が低下する。バイオマス加水分解物中の化合物及び高濃度のエタノールは、一部の酵母細胞の発酵能力を阻害することがわかっている。予備適応又は適応方法がこの阻害効果を削減し得る。典型的には酵母細胞の予備適応又は適応には、酵母の発酵能を増大しエタノール生産を増大させるために、発酵前に酵母細胞を逐次的に成長させることが関与している。酵母予備適応及び適応方法は、当該技術分野において公知である。かかる方法には例えば、粗製バイオマス加水分解物の存在下で酵母細胞を成長させること;フェノール化合物、フラルデヒド及び有機酸などの阻害物質の存在下で酵母細胞を成長させること;非阻害量のエタノールの存在下で酵母細胞を成長させること;及びアセトアルデヒドで酵母培養を補足することが含まれていてよい。1つの実施形態において、発酵生物は、発酵に先立ち1つ以上の予備適応又は適応方法にさらされる酵母菌株である。
酵母といった一部の発酵生物は、増殖及び発酵のための適切な窒素源を必要とする。数多くの窒素源を使用することができ、かかる窒素源は当該技術分野において周知である。1つの実施形態においては、低コストの窒素源が用いられる。かかる低コスト供給源は、例えば尿素、DDG、ウェットケーク又はマッシュコーンといった有機物質、あるいは、例えばアンモニア又は水酸化アンモニウムといった無機物質であり得る。
エタノール生産に適した市販の酵母としては、例えばETHANOL REDTM酵母(Fermentis / Lesaffre, USAより入手可)、FALITM (Fleischmann's Yeast、USAより入手可)、SUPERSTART及びTHERMOSACCTM 生イースト(Ethanol Technology、Wl、USAより入手可)、BIOFERM AFT 及び XR(NABC - North American Byproducts Corporation、GA、USAより入手可)、GERT STRAND(Gert Strand AB、Swedenより入手可)、及びFERMIOL(DSM Specialtiesより入手可)が含まれる。
発酵培地
「発酵培地(fermentation media又はfermentation medium)」という語句は、中で発酵が行なわれる環境を意味し、発酵基質すなわち1つ又は複数の発酵生物により代謝される炭水化物源を含み、1つ又は複数の発酵生物を含んでいてよい。
発酵培地は、1つ又は複数の発酵生物のための栄養物及び1つ又は複数の成長刺激物質を含んでいてよい。栄養物及び成長刺激物質は、発酵の技術分野で広く使用され、アンモニアなどの窒素源;ビタミン及びミネラル又はそれらの組合せを含む。
発酵後、発酵培地はさらに発酵製品を含み得る。
酵素
本発明の方法又はプロセスに関係して具体的に言及されていなくても、1つ又は複数の酵素ならびにその他の化合物が有効量で使用されることを理解すべきである。
セルロース分解活性
本明細書中で使用される「セルロース分解活性」という語句は、セロビオヒドロラーゼ活性を有する酵素(EC3.2.1.91)例えばセロビオヒドロラーゼI及びセロビオヒドロラーゼII、ならびにエンド−グルカナーゼ活性を有する酵素(EC3.2.1.4)及びベータグルコシダーゼ活性を有する酵素(EC3.2.1.21)を含むものとして理解される。
セルロースを発酵性糖に転換するためには少なくとも3つのカテゴリの酵素が重要である:すなわち、セルロース鎖を無作為に切断するエンドグルカナーゼ(EC3.2.1.4);セルロース鎖末端からセロビオシル単位を分割するセロビオヒドロラーゼ(EC3.2.1.91)及びセロビオース及び可溶性セロデキストリンをグルコースに転換するベータグルコシダーゼ(EC3.2.1.,21)である。セルロースの生分解に関与するこれら3つのカテゴリの酵素の中でも、セロビオヒドロラーゼが、天然結晶セルロースを分解するための鍵酵素であると思われる。
セルロース分解活性は、好ましい一実施形態において、真菌由来の酵素の調製物、例えばTrichoderma属の菌株、好ましくはTrichoderma reesei菌株;Humicola属の菌株、例えばHumicola insolensの菌株;又はChrysosporiumの菌株、好ましくはChrysosporium lucknowenseの菌株からの酵素調製物の形をしていてよい。
好ましい実施形態においては、セルロース分解酵素調製物は、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、セルロース分解酵素増強活性、ベータグルコシダーゼ活性、エンドグルカナーゼ、セルビオヒドロラーゼ又はキシロースイソメラーゼという活性のうちの1つ以上を含む。
好ましい一実施形態において、セルラーゼは、本発明に参照により援用されているPCT/米国特許第2008/065417号(PCT/US2008/065417)中で定義されている通りの組成物であってよい。具体的には、1つの実施形態においては、セルラーゼ組成物は、以下で記述される実施例1(セルラーゼ調製物A)の中で使用されており、好ましい一実施形態において、セルロース分解酵素調製物は、セルロース分解増強活性を有するポリペプチド、好ましくはファミリーGH61Aポリペプチド、好ましくは国際公開第2005/074656号(WO 2005/074656)(Novozymes)中で開示されているものを含む。セルロース分解酵素調製物はさらに、国際公開第2008/057637号(WO 2008/057637)中で開示されているベータグルコシダーゼ活性を有する融合タンパク質を含む、Trichoderma, Aspergillus又はPenicillium属の菌株に由来するベータグルコシダーゼなどのベータグルコシダーゼを含み得る。好ましい一実施形態において、セルロース分解酵素調製物は同様に、CBHII酵素、好ましくはThielavia terrestris cellobiohydralase II CEL6Aをも含んでいてよい。別の好ましい実施形態においては、セルロース分解酵素調製物は同様に、セルロース分解酵素好ましくは、Trichoderma reesei又はHumicola insolens由来のものを含んでいてもよい。
セルロース分解酵素調製物は同様に、国際公開第2005/074656号(WO 2005/074656)中に開示されているセルロース分解増強活性を有するポリペプチド(GH61A);ベータグルコシダーゼ(国際公開第2008/057637号(WO 2008/057637)に開示されている融合タンパク質)及びTrichoderma reeseiに由来するセルロース分解酵素をも含んでいてよい。
1つの実施形態においては、セルロース分解酵素は市販の製品、すなわちNovozymes A/S、デンマークから入手可能なCELLUCLAST(登録商標)1.5L又はCELLUZYMETM又はACCELERASETM1000(Genencor Inc. USA製)である。
前処理済みリグノセルロース含有材料を加水分解するために、セルロース分解酵素を添加してよい。セルロース分解酵素は、総固体(TS)1グラムあたり0.1〜100FPU、好ましくはTS1グラムあたり0.5〜50FPU、特にTS1グラムあたり1〜20FPUの範囲内で秤量されてよい。別の実施形態においては、総固体(TS)1グラムあたり少なくとも0.1mgのセルロース分解酵素、好ましくはTS1グラムあたり少なくとも3mgのセルロース分解酵素、例えばTS1グラムあたり5〜10mgの間の1つ又は複数のセルロース分解酵素が、加水分解のために用いられる。
エンドグルカナーゼ(EG)
「エンドクルカナーゼ」という用語は、セルロース、セルロース誘導体(例えばカルボキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロース)、リケニン、混合型ベータ−1,3グルカン例えば穀物ベータ−D−グルカン又はキシログルカン中のベータ−1,4結合、及びその他のセルロース成分含有植物材料の中で1,4−ベータ−D−グルコシド結合のエンド型加水分解の触媒として作用するエンド−1,4−(1,3;1,4)−ベータ−D−グルカン4−グルカノヒドロラーゼ(E.C.No.3.2.1.4)を意味する。エンドグルカナーゼ活性は、Ghose、1987年、Pure and Appl. Chem.、第59号:257〜268頁の手順にしたがって、カルボキシメチルセルロース(CMC)加水分解を用いて決定され得る。
好ましい一実施形態において、エンドグルカナーゼは、Trichoderma属の菌株、好ましくはTrichoderma reeseiの菌株;Humicola属の菌株、例えばHumicola insolensの菌株;又はChrysosporiumの菌株、好ましくはChrysosporium lucknowenseの菌株に由来していてよい。
セロビオヒドラーゼ(CBH)
「セロビオヒドラーゼ」という用語は、セルロース、セロオリゴ糖又は、あらゆるベータ−1,4−連結グルコース含有ポリマーの中で1,4−ベータ−D−グルコシド結合の加水分解の触媒として作用して鎖の還元又は非還元末端からセロビオースを放出する、1,4−ベータ−D−グルカンセロビオヒドロラーゼ(E.C.3.2.1.91)を意味する。
セロビオヒドロラーゼの例は、Trichoderma reseei由来のCBHI及びCBHII;Humicola insolens及びThielavia terrestrisセロビオヒドロラーゼ(CELL6A)由来のCBHIIを含め、以上で言及されている。
セロビオヒドロラーゼ活性は、Leverら、1972年、Anal. Biochem.、第47号:273〜279頁及び van Tilbeurgh ら、1982年、FEBS Letters、第149号:152〜156頁;van Tilbeurgh及びClaeyssens、1985年、FEBS Letters、第187号:283〜288頁により記述されている手順にしたがって決定されてよい。Leverらの方法は、トウモロコシ茎葉内のセルロースの加水分解を査定するのに適しており、van Tilbeurghらの方法は、蛍光二糖誘導体上でセロビオヒドロラーゼ活性を決定するのに適している。
ベータグルコシダーゼ
1つ以上のベータグルコシダーゼが、加水分解中に存在してよい。
「ベータグルコシダーゼ」という用語は、ベータ−D−グルコースの放出を伴う末端非還元ベータ−D−グルコース残基の加水分解の触媒として作用するベータ−D−グルコシドグルコヒドラーゼ(E.C.3.2.1.21)を意味する。本発明に関しては、ベータグルコシダーゼ活性は、本明細書中で記述されている通り異なる条件が利用されたという点を除いて、Venturiら、2002年、J. Basic Microbiol.、第42号:55〜66頁により記述された基本的手順にしたがってベータグルコシダーゼ活性が決定される。ベータグルコシダーゼ活性の1単位は、100mMのクエン酸ナトリウム、0.01%のTWEEN(登録商標)20中で基質としての4mMのp−ニトロフェニル−ベータ−D−グルコピラノシドからpH5、50℃で1分あたりに生産される1.0μmoleのp−ニトロフェノールとして定義づけされる。
好ましい一実施形態において、ベータグルコシダーゼは真菌由来、例えばTrichoderma、Aspergillus又はPenicillium属の菌株のものである。好ましい一実施形態において、ベータグルコシダーゼは、bgl1遺伝子によりコードされたベータグルコシダーゼなどの、Trichoderma reeseiに由来するものである(欧州特許第562003号(EP 562003)の図1参照)。別の好ましい実施形態においては、ベータグルコシダーゼは、Aspergillus oryzae(国際公開第2002/095014号(WO 2002/095014)にしたがってAspergillus oryzae中で組換えにより生産される)、Aspergillus fumigatus(国際公開第2002/095014号(WO 2002/095014)の実施例22にしたがってAspergillus oryzae中で組換えにより生産される)又はAspergillus niger(1981年、J. Appl.、第3巻、157〜163頁)に由来する。
ヘミセルラーゼ
ヘミセルロースはヘミセルラーゼ及び/又は酸加水分解により分解されてその5及び6炭糖成分を放出することができる。
本発明の一実施形態において、リグノセルロース由来材料は、1つ以上のヘミセルラーゼにより処理されてよい。
ヘミセルロースを好ましくはキシロースへと加水分解する上で使用するのに適したあらゆるヘミセルラーゼを使用してよい。好ましいヘミセルラーゼとしては、キシラナーゼ、アラビノフラノシダーゼ、アセチルキシランエステラーゼ、フエルロイルエステラーゼ、グルクロニダーゼ、エンド−ガラクタナーゼ、マンナーゼ、エンド又はエキソアラビナーゼ、エキソ−ガラクタナーゼ及びそれらのうちの2つ以上のものの混合物が含まれる。好ましくは、本発明において使用するためのヘミセルラーゼは、エキソ作用性ヘミセルラーゼであり、より好ましくは、ヘミセルラーゼは、pH7未満、好ましくはpH3〜7の酸性条件下でヘミセルロースを加水分解する能力を有するエキソ作用性ヘミセルラーゼである。本発明で使用するのに適したヘミセルラーゼの例としてはVISCOZYMETM(Novozymes A/S、デンマークより入手可)がある。
1つの実施形態においては、ヘミセルラーゼはキシラナーゼである。一実施形態において、キシラナーゼは、好ましくは、微生物由来例えば真菌由来(例えばTrichoderma、Meripilus、Humicola、Aspergillus、Fusarium)又は細菌(例えばBacillus)由来のものである。好ましい一実施形態において、キシラナーゼは、糸状菌由来、好ましくはAspergillus例えばAspergillus aculeatusの菌株、又はHumicola好ましくはHumicola lanuginosaの菌株由来のものである。キシラナーゼは好ましくは、エンド−1,4−ベータ−キシラナーゼ、より好ましくはGH10又はGH−11のエンド−1,4−ベータ−キシラナーゼであってよい。市販のキシラナーゼの例としては、Novozymes A/S、デンマーク製のSHERZYMETM及びBIOFEED WHEATTMが含まれる。
ヘミセルラーゼは、ヘミセルロースを加水分解するのに有効な量、例えば、総固体(TS)の約0.001〜0.5重量%、より好ましくはTSの約0.05〜0.5重量%の量で添加されてよい。
キシラナーゼは、DM(乾物)基質1kgあたり0.001〜1.0g、好ましくは0.005〜0.5g、そして最も好ましくは0.05〜0.10gの量で添加されてよい。
キシロースイソメラーゼ
キシロースイソメラーゼ(D−キシロースケトイソメラーゼ)(E.C.5.3.1.5.)は、D−キシロースからD−キシルロースへの可逆的異性化反応の触媒として作用する酵素である。一部のキシロースイソメラーゼは同様に、D−グルコースの可逆的異性化をD−フルクトースへと転換させる。したがって、キシロースイソメラーゼは時として「グルコースイソメラーゼ」と呼ばれる。
本発明の方法又はプロセスにおいて使用されるキシロースイソメラーゼは、キシロースイソメラーゼ活性を有するあらゆる酵素であってよく、好ましくは糸状菌又は酵母などの細菌又は真菌由来であるあらゆる供給源に由来していてよい。細菌性キシロースイソメラーゼの例としては、Streptomyces、Actinoplanes、Bacillus 及び Flavobacterium,属及びT. neapolitana(Vieilleら、1995年、Appl. Environ. Microbiol.第61号(5)、1867〜1875頁)及びT. maritimeを含めたThermotoga属に属するものが含まれる。
真菌性キシロースイソメラーゼの例は、Basidiomycetesの派生種である。
好ましいキシロースイソメラーゼは、酵母Candida属の菌株、好ましくはCandida boidiniiの菌株に由来し、特に例えばVongsuvanlert ら、1988年、Agric. Biol. Chem.、第52号(7):1817〜1824頁により開示されたCandida boldiniiキシロースイソメラーゼである。キシロースイソメラーゼは好ましくは、Ogataら、Agric. Biol. Chem、第33号、1519〜1520頁又はVongsuvanlertら、1988年、Agric. Biol. Chem、第52号(2)、1519〜1520頁に開示されている、DSM70034及びATCC48180として寄託されたCandida boldiniiの菌株(Kloeckera 2201)に由来してよい。
1つの実施形態においては、キシロースイソメラーゼは、Streptomycesの菌株に由来し、例えばStreptomyces murinus(米国特許第4,687,742号(U.S. Patent No. 4,687,742));全て米国特許第3,616,221号(U.S. Patent No. 3,616,221)中に公開されているS. flavovirens、S. albus、S. achromogenus、S. echinatus、S. wedmorensis菌株に由来する。その他のキシロースイソメラーゼは、米国特許第3,622,463号(U.S. Patent No. 3,622,463)、米国特許第4,351,903号(U.S. Patent No. 4,351 ,903)、米国特許第4,137,126号(U.S. Patent No. 4,137,126)、米国特許第3,625,828号(U.S. Patent No. 3,625,828)、ハンガリー特許第12,415号(HU patent no. 12,415)、独国特許第2,417,642号(DE patent 2,417,642)、日本特許第69,28,473(JP patent no. 69,28,473)及び国際公開第2004/044129号(WO 2004/044129)の中で開示されている。
キシロースイソメラーゼは、固定化又は液体形態のいずれかであってよい。液体形態が好ましい。
市販のキシロースイソメラーゼの例としては、Novozymes A/S、デンマーク製のSWEETZYMETMTが含まれる。
キシロースイソメラーゼは、総固体1グラムあたり0.01〜100IGIUの範囲内の活性レベルを提供するように添加される。
セルロース分解増強活性
「セルロース分解増強活性」という語句は、本明細書では、セルロース分解活性を有するタンパク質によるリグノセルロース由来材料の加水分解を増強する生物活性として定義づけされる。本発明に関しては、セルロース分解増強活性は、セルロース分解増強活性をもたない等しい総タンパク質負荷(PCS中セルロース1gあたり1〜50mgのセルロース分解性タンパク質)での対照加水分解と比べて50%で1〜7日間、総タンパク質がPCS中セルロース1gあたり80〜99.5%w/wのセルロース分解性タンパク質とセルロース分解増強活性をもつ20%w/wのタンパク質で構成されているものとして、PCS中セルロース1gあたり1〜50mgの総タンパク質(前処理済みトウモロコシ茎葉)という条件下でセルロース分解性タンパク質により例えば前処理済みリグノセルロース含有材料などのリグノセルロース由来材料の加水分解からのセロビオースとグルコースの合計の増加又は還元糖の増大を測定することによって、決定される。
セルロース分解増強活性を有するポリペプチドは、同程度の加水分解に達するのに必要とされるセルロース分解酵素の量を好ましくは少なくとも10%、より好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも100%、より好ましくは少なくとも3倍、より好ましくは少なくとも4倍、より好ましくは少なくとも5倍、より好ましくは少なくとも10倍、より好ましくは少なくとも20倍、さらにより好ましくは少なくとも30倍、最も好ましくは少なくとも50倍、そしてさらに最も好ましくは少なくとも100倍削減することによって、セルロース分解活性を有するタンパク質を触媒とするリグノセルロース由来材料の加水分解を増大させる。
好ましい一実施形態において、加水分解及び/又は発酵は、増強活性を有するポリペプチドと組合せた状態でセルロース分解酵素が存在する中で行なわれる。好ましい一実施形態において、増強活性を有するポリペプチドは、ファミリーGH61Aのポリペプチドである。国際公開第2005/074647号(WO2005/074647)は、Thielavia terrestris由来のセルロース分解増強活性を有する単離ポリペプチド及びそのポリヌクレオチドを開示している。国際公開第2005/074656号(WO2005/074656)は、Thermoascus aurantiacus由来のセルロース分解増強活性を有する単離ポリペプチドとそのポリヌクレオチドを開示している。米国特許出願公開第2007/0077630号(U.S. Application Publication No. 2007/0077630)は、Trichoderma reesei由来のセルロース分解増強活性を有する単離ポリペプチドとそのポリヌクレオチドを開示している。
アルファアミラーゼ
本発明によると、任意のアルファアミラーゼを使用することができる。好ましいアルファアミラーゼは、微生物例えば細菌又は真菌由来のものである。どのアルファアミラーゼが最も適しているかはプロセス条件により左右され、当業者であれば容易に決定できる。
一実施形態において、好ましいアルファアミラーゼは、酸性アルファアミラーゼ、例えば真菌性酸性アルファアミラーゼ又は細菌性酸性アルファアミラーゼである。「酸性アルファアミラーゼ」という語句は、有効量で添加された場合に3〜7好ましくは3.5〜6又はより好ましくは4〜5の範囲内のpHで活性最適条件を有するアルファアミラーゼ(E.C.3.2.1.1)を意味する。
細菌性アルファアミラーゼ
別の好ましい実施形態においては、アルファアミラーゼはBacillus由来のものである。Bacillusアルファアミラーゼは好ましくは、B. licheniformis, B. amyloliquefaciens, B. subtilis又はB. stearothermophilusの菌株に由来し得るが、他のBacillus sp.由来であってもよい。企図されているアルファアミラーゼの具体例としては、国際公開第1999/19467号(WO 1999/19467)中の配列番号4に示されているBacillus licheniformisアルファアミラーゼ、国際公開第1999/19467号(WO 1999/19467)中の配列番号5のBacillus amyloliquefaciensアルファアミラーゼ及び国際公開第1999/19467号(WO 1999/19467)中の配列番号3に示されているBacillus stearothermophilusアルファアミラーゼ(全ての配列が本発明に参照により援用されている)がある。本発明の一実施形態において、アルファアミラーゼは、国際公開第1999/19467号(WO 1999/19467)中でそれぞれ配列番号1、2又は3に示されている配列のいずれかに対して少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%、さらに一層好ましくは少なくとも90%、例えば少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の同一性度を有する酵素であってよい。
Bacillusアルファアミラーゼは同様に、変異体及び/又はハイブリッド、特に国際公開第1996/23873号(WO 1996/23873)、国際公開第1996/23874号(WO 1996/23874)、国際公開第1997/41213号(WO 1997/41213)、国際公開第1999/19467号(WO 1999/19467)、国際公開第2000/60059号(WO 2000/60059)、及び国際公開第2002/10355号(WO 2002/10355)(全ての文書は本発明に参照により援用されている)のいずれかで記述されているものであってもよい。具体的に企図されているアルファアミラーゼ変異体は、米国特許第6,093,562号、第6,297,038号又は第6,187,576号(U.S. Patent No. 6,093,562、6,297,038 or 6,187,576)(本発明に参照により援用)の中で開示されており、R179〜G182の位置に1個又は2個のアミノ酸の欠失、好ましくは、国際公開第1999/19467号(WO 1999/19467)内で開示されている配列番号3に記された野生型BSGアルファアミラーゼアミノ酸配列に比べて好ましくはデルタ(181〜182)に対応する国際公開第1996/023873号(WO 1996/023873)(本発明に参照により援用されている)(例えば20頁、1〜10行目参照)の中で開示されている2重欠失、又は番号付けには国際公開第1999/19467号(WO 1999/19467)内の配列番号3を用いたアミノ酸R179及びG180の欠失(参考文献は本発明に参照により援用される)を有するBacillus stearothermophilusアルファアミラーゼ(BSGアルファアミラーゼ)変異体を含む。さらに一層好ましいのは、国際公開第1999/19467号(WO 1999/19467)に開示されている配列番号3に記された野生型BSGアルファアミラーゼアミノ酸配列に比べて、デルタ(181〜182)に対応する2重欠失を有しかつさらにN193F置換(|181*+H182*+N194Fとも記される)を含むBacillusアルファアミラーゼ特にBacillus stearothermophilusアルファアミラーゼである。
細菌性ハイブリッドアルファアミラーゼ
具体的に企図されているハイブリッドアルファアミラーゼは、(国際公開第1999/19467号(WO 1999/19467)の配列番号4で示されている)Bacillus licheniformisアルファアミラーゼの445のC末端アミノ酸残基及び(国際公開第1999/19467号(WO 1999/19467)の配列番号5に示されている)Bacillus amyloliquefaciensに由来するアルファアミラーゼの37のN末端アミノ酸残基を、(国際公開第1999/19467号(WO 1999/19467)の配列番号4内のBacillus licheniformis番号付けを用いて)G48A+T49I+G107A+H156Y+A181T+N190F+I201F+A209V+Q264Sという置換の1つ以上、特に全てを伴って、含んでいる。同様に好ましいのは、H154Y、A181T、N190F、A209V及びQ264Sという突然変異(又はその他のBacillusアルファアミラーゼ主鎖内の対応する突然変異)のうちの1つ以上、及び/又は176位と179位の間の2つの残基の欠失、好ましくはE178及びG179の欠失(国際公開第1999/19467号(WO 1999/19467)の配列番号5の番号付けを使用)を有する変異体である。
真菌性アルファアミラーゼ
真菌性アルファアミラーゼには、Aspergillus属の菌株例えばAspergillus oryzae、Aspergillus niger、及びAspergillus kawachiiアルファアミラーゼに由来するアルファアミラーゼが含まれる。
好ましい酸性真菌性アルファアミラーゼは、Aspergillus oryzae由来のフンガミル様アルファアミラーゼである。本発明によると、「フンガミル様アルファアミラーゼ」は、国際公開第1996/23874号(WO 1996/23874)内の配列番号10に示されているアミノ酸配列の成熟部分に対して高い同一性すなわち70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、95%超、96%超、97%超、98%超、99%超またさらには100%の同一性を示すアルファアミラーゼを表わす。
別の好ましい酸性アルファアミラーゼは、Aspergillus niger菌株に由来する。好ましい実施形態において、酸性真菌性アルファアミラーゼは、プライマリアクセッション番号第P56271としてSwiss-prot/Te EMBLデータベース内で「AMYA−ASPNG」として開示され、国際公開第1989/01969号(WO 1989/01969)(実施例3)の中で記述されているA. niger由来のものである。Aspergillus nigerに由来する市販の酸性真菌性アルファアミラーゼはSP288(Novozymes A/S、デンマークから入手可)である。
その他の企図されている野生型アルファアミラーゼとしては、Rhizomucor及びMeripilus属の菌株、好ましくはRhizomucor pusillus(参照により援用されている国際公開第2004/055178号(WO 2004/055178))又はMeripilus giganteusの菌株に由来するものが含まれる。
好ましい一実施形態において、アルファアミラーゼはAspergillus kawachiiに由来し、Kanekoら、1996年、J. Ferment. Bioeng.、81号:292〜298頁「Aspergillus kawachiiからの酸安定性アルファアミラーゼをコードする遺伝子の分子クローニング及びそのヌクレオチド配列の決定」によって、そしてさらにEMBL#AB008370として開示されている。
真菌性アルファアミラーゼは同様に、デンプン結合ドメイン(SBD)及びアルファアミラーゼ触媒ドメインを含む野生型酵素(すなわちノンハイブリッド)又はその変異体でもあってよい。1つの実施形態においては、野生型アルファアミラーゼは、Aspergillus kawachiiの菌株に由来する。
真菌性ハイブリッドアルファアミラーゼ
好ましい一実施形態において、真菌性酸性アルファアミラーゼはハイブリッドアルファアミラーゼである。真菌性アルファアミラーゼの好ましい例としては、本発明に参照により援用されている国際公開第2005/003311号(WO 2005/003311)又は米国特許出願公開第2005/0054071号(U.S. Application Publication No. 2005/0054071)又は米国特許出願第60/638,614号(US patent application no. 60/638,614)(Novozymes)の中で開示されているものが含まれる。ハイブリッドアルファアミラーゼは、アルファアミラーゼ触媒ドメイン(CD)及び炭水化物結合ドメインモジュール(CBM)例えばデンプン結合ドメインそして任意にはリンカーを含み得る。
企図されているハイブリッドアルファアミラーゼの具体例としては、触媒ドメインJA118及びAthelia rolfsii SBDを伴うフンガミル変異体(米国特許第60/638,614号(US 60/638,614)中の配列番号100)、Athelia rolfsii AMGリンカー及びSBDを伴うRhizomucor pusillusアルファアミラーゼ(米国出願第60/638,614号(US application no. 60/638,614)中の配列番号101)、Aspergillus nigerグルコアミラーゼリンカー及びSBDを伴うRhizomucor pusillusアルファアミラーゼ(これは米国出願第11/316,535号(US application no. 11/316,535)中でアミノ酸配列番号20、配列番号72及び配列番号96の組合せとして表5中に又は国際公開第2006/069290号(WO 2006/069290)中の表5中でV039として開示されている)及びAthelia rolfsiiグルコアミラーゼリンカー及びSBDを伴うMeripilus giganteusアルファアミラーゼ(米国出願第60/638,614号(US application no. 60/638,614)中の配列番号102)を含め、米国特許出願第60/638,614号(US patent application no. 60/638,614)中の実施例の表1〜5中で開示されているものが含まれる。その他の具体的に企図されているハイブリッドアルファアミラーゼは、各々本発明に参照により援用されている米国出願第11/316,535号(US application no. 11/316,535)及び国際公開第2006/069290号(WO 2006/069290)中の実施例4で表3、4、5及び6に列挙されたものである。
企図されたハイブリッドアルファアミラーゼのその他の具体例としては、Aspergillus kawachiiリンカー及びデンプン結合ドメインを伴うAspergillus nigerアルファアミラーゼなどの、15頁の表3で開示されているものを含めた、米国特許出願公開第2005/0054071号(U.S. Application Publication no. 2005/0054071)中で開示されているものが含まれる。
同様に企図されているのは、上述のアルファアミラーゼのいずれかに対する高い同一性、すなわち、成熟酵素配列に対して70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、95%超、96%超、97%超、98%超、99%超またさらには100%の同一性を示すアルファアミラーゼである。
本発明によると、酸性アルファアミラーゼは、0.1〜10AFAU/gDS、好ましくは0.10〜5AFAU/gDS、特に0.3〜2AFAU/gDSの量で添加されてよい。
市販のアルファアミラーゼ製品
アルファアミラーゼを含む好ましい市販の組成物としては、DSM製のMYCOLASE、BANTM、TERMAMYLTM SC、FUNGAMYLTM、LIQUOZYMETM X及びSANTM SUPER、SANTM EXTRA L (Novozymes A/S)及びCLARASETM L-40,000、DEX-LOTM、SPEZYMETM FRED、SPEZYMETM AA及びSPEZYMETM DELTA AA(Genencor Int.)及び、商標名SP288で販売されている酸性真菌アルファアミラーゼ(Novozymes A/S、デンマークより入手可)が含まれる。
炭水化物源生成酵素
炭水化物生成源という語句は、グルコアミラーゼ(グルコース生成物質である)、ベータアミラーゼ及びマルトース生成アミラーゼ(マルトース生成物質である)を含む。炭水化物源生成酵素は、例えばエタノールなどの発酵製品を生産するためのプロセスにおいて用いられる場合に問題の1つ又は複数の発酵生物によってエネルギー源として使用可能である炭水化物を生産する能力をもつ。生成された炭水化物は直接的に又は間接的に所望の発酵製品好ましくはエタノールへと転換され得る。本発明によると、炭水化物源生成酵素の混合物が存在してもよい。特に企図されている混合物は、少なくともグルコアミラーゼとアルファアミラーゼ、特に酸性アミラーゼ、さらに一層好ましくは酸性真菌性アルファアミラーゼの混合物である。酸性真菌性アルファアミラーゼ活性(AFAU)とグルコアミラーゼ活性(AGU)の間の比率(AGUあたりのAFAU)は、本発明の実施形態において、少なくとも0.1、特に少なくとも0.16例えば0.12〜0.50以上の範囲内であってよい。
グルコアミラーゼ
本発明にしたがって使用されるグルコアミラーゼは、例えば微生物又は植物由来のあらゆる適切な供給源に由来するものであってよい。好ましいグルコアミラーゼは、Aspergillusグルコアミラーゼ特にA. niger G1又はG2グルコアミラーゼ(Boelら、1984年、EMBO J. 第3号(5)、1097〜1102頁及びその変異体、例えば国際公開第1992/00381号(WO 1992/00381)、国際公開第2000/04136号(WO 2000/04136)及び国際公開第2001/04273号(WO 2001/04273)で開示されたもの(Novozymes、デンマーク製);国際公開第1984/02921号(WO 1984/02921)中で開示されたA. awamoriグルコアミラーゼ;A. oryzaeグルコアミラーゼ(Agric. Biol. Chem.、1991年、第55号(4)、941〜949頁)及びその変異体又はフラグメントからなる群から選択された真菌又は細菌由来のものである。その他のAspergillusグルコアミラーゼ変異体には、熱安定性の増強されたもの、すなわちG137A及びG139A(Chenら、1996年、Prot. Eng.第9号、499〜505頁;D257E及びD293E/Q(Chenら、1995年、Prot. Eng.、第8号、575〜582頁);N182(Chenら、1994年、Biochem. J.、第301号、275〜281頁);ジスルフィド結合、A246C(Fierobeら、1996年、Biochemistry、第35号、8698〜8704頁);及びA435及びS436位でのPro残基の導入(Liら、1997年、Protein Eng.、第10号、1199〜1204頁)を伴う変異体が含まれる。
その他のグルコアミラーゼとしては、Athelia rolfsii(以前Corticium rolfsiiと記されたもの)グルコアミラーゼ(米国特許第4,727,026号(U.S. Patent No. 4,727,026)及び(Nagasakiら、1998年、「Corticium rolfsiiからの生デンプン分解性グルコアミラーゼの精製及び特性」、Appl. Microbiol. Biotechnol.、第50号;323〜330頁を参照のこと)、特にTalaromyces emersonii(国際公開第1999/28448号(WO 1999/28448))、Talaromycesleycettanus(米国特許第Re.32,153号(U.S. Patent No. Re. 32,153))、Talaromyces duponti、Talaromyces thermophilus(米国特許第4,587,215号(U.S. Patent No. 4,587,215))に由来するTalaromycesグルコアミラーゼが含まれる。
企図されている細菌性グルコアミラーゼには、Clostridium属、特にC. thermoamylolyticum(欧州特許第135,138号(EP 135,138))及びC. thermohydrosulfuricum(国際公開第1986/01831号(WO 1986/01831))及び(本発明に参照により援用されている)国際公開第2006/069289号(WO 2006/069289)中で開示されたTrametes cingulata由来のグルコアミラーゼが含まれる。
本発明によるとハイブリッドグルコアミラーゼも同様に企図されている。ハイブリッドグルコアミラーゼの例は、国際公開第2005/045018号(WO 2005/045018)中で開示されている。具体例としては、ハイブリッドグルコアミラーゼを教示しているかぎりにおいて本発明に参照により援用される国際公開第2005/045018号(WO 2005/045018)の実施例1の表1及び4の中で開示されたハイブリッドグルコアミラーゼが含まれる。
同様に企図されているのは、上述のグルコアミラーゼのいずれかに対する高い同一性、すなわち、成熟酵素配列に対して70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、95%超、96%超、97%超、98%超、99%超またさらには100%の同一性を示すグルコアミラーゼである。
市販されているグルコアミラーゼを含む市販の組成物は、AMG 200L、AMG 300 L; SANTM SUPER、SANTM EXTRA L、SPIRIZYMETM PLUS、SPIRIZYMETM FUEL、SPIRIZYMETM B34U及びAMGTM E(Novozymes A/S製);OPTIDEXTM 300(Genencor Int.製);AMIGASETM及びAMIGASETM PLUS(DSM製);G-ZYMETM G900、G-ZYMETM及びG990 ZR(Genencor Int.製)を含む。
グルコアミラーゼは、一実施形態において、0.02〜20AGU/gDS、好ましくは0.1〜10AGU/gDSの量、特に1〜5AGU/gDS、例えば0.5AGU/gDSの量で添加される。
ベータ−アミラーゼ
「ベータ−アミラーゼ」(E.C 3.2.1.2)という用語は、アミロース、アミロペクチン及び関係するグルコースポリマにおいて1,4−アルファ−グルコシド結合の加水分解の触媒として作用するエキソ作用性マルトース生成アミラーゼに従来から与えられてきた名前である。マルトース単位は、分子が分解されるか又はアミロペクチンの場合には分岐点に到達するまで、段階的に非還元鎖末端から連続的に除去される。放出されたマルトースは、ベータアノマー配置を有し、このためベータ−アミラーゼという名で呼ばれる。
ベータアミラーゼは、さまざまな植物及び微生物から単離された(W. M. Fogarty及びCT. Kelly、「Progress in Industrial Microbiology」、第15巻、112〜115頁、1979年)。これらのベータアミラーゼは、40℃〜65℃の範囲内の最適な温度と4.5〜7の範囲内の最適なpHを有することを特徴とする。大麦由来の市販のベータアミラーゼは、Novozymes A/S、デンマーク製のNOVOZYMTMWBA及びGenenor Int., USA製のSPEZYMETMBBAである。
マルトース生成アミラーゼ
アミラーゼは、マルトース生成アミラーゼであってもよい。マルトース生成アミラーゼ(グルカン1,4−アルファ−マルトヒドラーゼ、E.C.3.2.1.133)は、アミロース及びアミロペクチンを、アルファ配置のマルトースへ加水分解することができる。Bacillus stearothermophilus菌株NCIB11837由来のマルトース生成アミラーゼは、Novozymes A/Sから市販されている。マルトース生成アルファアミラーゼについては、本発明に参照により援用されている米国特許第4,598,048号、第4,604,355号及び第6,162,628号(U.S. Patent Nos. 4,598,048、4,604,355 and 6,162,628,)の中で記述されている。
マルトース生成アミラーゼは、好ましい一実施形態において、1DSグラムあたり0.05〜5mgの総タンパク質又は0.05〜5MANU/gDSの量で添加されてよい。
プロテアーゼ
プロテアーゼは、ステップii)の加水分解中、ステップiii)の発酵中又は同時加水分解発酵中に添加され得る。プロテアーゼは、発酵中、発酵生物特に酵母を解膠する目的で添加されてよい。プロテアーゼは任意のプロテアーゼであり得、好ましい一実施形態において、プロテアーゼは微生物由来、好ましくは真菌又は細菌由来の酸性プロテアーゼである。酸性真菌性プロテアーゼが好ましいが、その他のプロテアーゼも使用可能である。
適切なプロテアーゼには、微生物性プロテアーゼ例えば真菌性及び細菌性プロテアーゼが含まれる。好ましいプロテアーゼは酸性プロテアーゼ、すなわちpH7未満の酸性条件下でタンパク質を加水分解する能力を特徴とするプロテアーゼである。
企図されている真菌性プロテアーゼには、Aspergillus、Mucor、Rhizopus、Candida、Coriolus、Endothia、Enthomophtra、Irpex、Penicillium、Sclerotium及びTorulopsisに由来する真菌性プロテアーゼが含まれる。特に企図されているのは、Aspergillus niger(例えばKoazeら、1964年、Agr. Biol. Chem. Japan、第28号、216頁を参照のこと)、Aspergillus saitoi(例えばYoshida、1954年、J. Agr. Chem. Soc. Japan、第28号、66頁を参照のこと)、Aspergillus awamori(Hayashidaら、1977年、Agric. Biol. Chem.、第42号(5)、927〜933頁)、Aspergillus aculeatus(国際公開第1995/02044号(WO 1995/02044))又はAspergillus oryzaeに由来するプロテアーゼ、例えばpep Aプロテアーゼ及びMucor pusillus又はMucor miehei由来の酸性プロテアーゼである。
同じく企図されているのは、Bacillus菌株由来のプロテアーゼなどの中性又はアルカリ性プロテアーゼである。本発明のために企図されている特定のプロテアーゼは、Bacillus amyloliquefaciensに由来し、Swissprotにおいて登録番号PO6832として得ることのできる配列を有する。同様に企図されているのは、Swissprotにおいてアクセッション番号PO6832として得ることのできるアミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一性例えば少なくとも92%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は特定的には少なくとも99%の同一性を有するプロテアーゼである。
さらに企図されているのは、国際公開第2003/048353号(WO 2003/048353)の中で配列番号1として開示されているアミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一性、例えば92%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は特に少なくとも99%の同一性を有するプロテアーゼである。
同様に企図されているのは、E.C.3.4.22*(システインプロテアーゼ)、例えばEC.3.4.22.2.(パパイン)、EC3.4.22.6(キモパパイン)、EC3.4.22.7(アスクレパイン)、EC3.4.22.14(アクチニダイン)、EC3.4.22.15(カテプシンL)、EC3.4.22.25(グリシルエンドペプチダーゼ)及びEC3.4.22.30(カリカイン)内のプロテアーゼといったようなパパイン様プロテアーゼである。
1つの実施形態においては、プロテアーゼは、Aspergillus oryzaeとなどのAspergillusの菌株に由来するプロテアーゼ調製物である。別の実施形態においては、プロテアーゼは、Rhizomucorの菌株、好ましくはRhizomucor meiheiに由来する。別の企図されている実施形態においては、プロテアーゼ調製物は、好ましくはAspergillusの菌株例えばAspergillus oryzaeに由来するタンパク質分解調製物と、Rhizomucorの菌株、好ましくはRhizomucor meiheiに由来するプロテアーゼとの混合物である。
アスパラギン酸プロテアーゼは、例えば「タンパク質分解酵素ハンドブック」、A.J. Barrett、N D. Rawlings 及びJ F. Woessner編、Academic Press、San Diego、1998年、第270章)中で記述されている。アスパラギン酸プロテアーゼの適切な例としては、例えば、本発明に参照により援用されているR. M. Berkaら、Gene、第96号、313頁(1990年)));R.M. Berkaら、Gene、第125号、195〜198頁(1993年);及びGomiら、Biosci. Biotech. Biochem. 第57号、1095〜1100頁(1993年)の中で開示されているものが含まれる。
市販の製品としては、ALCALASER、ESPERASETM、FLAVOURZYMETM、PROMIXTM、NEUTRASER、RENNILASER、NOVOZYMTM FM 2.0L及び NOVOZYMTM 50006(Novozymes A/S、デンマークより入手可)及びGC106TM及びGenenor Inf. Inc, USA製のSPEZYMETMFANが含まれる。
プロテアーゼは、DS1gあたり0.0001〜1mgの酵素タンパク質、好ましくはDS1gあたり0.001〜0.1mgの酵素タンパク質という量で存在し得る。代替的には、プロテアーゼは、0.0001〜1LAPU/gDS、好ましくは0.001〜0.1LAPU/gDS及び/又は0.0001〜1mAU−RH/gDS、好ましくは0.001〜0.1mAU−RH/gDSの量で存在していてよい。
本明細書中で記述され特許請求されている発明は、本明細書中で開示されている具体的実施形態が本発明の複数の面の例証として意図されているという理由から、これらの実施形態により範囲が限定されるべきものではない。あらゆる同等の実施形態が、1つ以上の実施形態の組合せと同様、本発明の範囲内に入るよう意図されている。本明細書中に示され記述されているものに加えて本発明のさまざまな修正が、以上の記述から当業者には明らかとなるであろう。このような修正もまた、添付のクレームの範囲内に入るように意図されている。
さまざまな参考文献が本明細書中で引用されており、その開示は全体が参照により援用される。本発明は以下の実施例によりさらに記述されるが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものとしてみなされるべきものではない。
材料及び方法
材料
セルラーゼ調製物A:国際公開第2005/074656号(WO 2005/074656)中で開示されているセルロース分解増強活性(GH61A)を有するポリペプチド;ベータグルコシダーゼ(国際公開第2008/057637号(WO 2008/057637)で開示されている融合タンパク質)及びTrichoderma reeseiに由来するセルロース分解酵素を含むセルロース分解性組成物。セルラーゼ調製物Aは、同時係属出願PCT米国特許第2008/065417号(PCT/US2008/065417)中で開示されている。
酵母:
Red Star / Lesaffre, USAから入手可能なRED STARTM
RWB218は、Royel Nedalco/オランダから重量したものであり、Kuyperら、2005年、FEMS Yeast Research、第5号、925〜934頁の中で記述されている。
未洗浄の前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS):National Renewable Energy Laboratory, Golden, COから得た、酸触媒作用と蒸気爆発済のもの。
方法
同一性の決定
2つのアミノ酸配列間又は2つのヌクレオチド配列の間の関係性は、「同一性」というパラメータによって記述される。
2つのアミノ酸配列間の同一性度は、ギャップペナルティ10及びギャップ長ペナルティ10という多数のアラインメントパラメータ及び同一性表と共にLASERGENETMMEGALIGNTMソフトウェア(DNASTAR、Inc.、Madison、Wl)を使用してClustal方法(Higgins、1989年、CABIOS、第5号:151〜153頁)によって決定することができる。対合アラインメントパラメータはKtuple=1、ギャップペナルティ=3、ウインドウ=5及びダイアゴナル=5である。
2つのヌクレオチド配列間の同一性度は、ギャップペナルティ10及びギャップ長ペナルティ10という多数のアラインメントパラメータ及び同一性表と共にLASERGENETM MEGALIGNTM ソフトフェア(DNASTAR、Inc.、Madison、Wl)を使用してWilbur-Lipman方法(Wilbur及びLipman、1983年、Proceedings of the National Academy of Science USA、第80号:726〜730頁)によって決定することができる。対合アライメントパラメータは、Ktuple=3、ギャップペナルティ=3、及びウインドウ=20である。
濾紙検定(FPU検定)を用いたセルラーゼ活性の測定
1. 方法の情報源
1.1. 方法は、Adney、B.及びBaker、J.、1996年、「実験室分析手順、LAP-006」、National Renewable Energy Laboratory(NREL)による「セルラーゼ活性の測定」という題の文書の中で開示されている。それは、セルラーゼ活性を測定するためのIUPAC方法に基づいている(Ghose、T.K.、「細胞活性測定」、Pure & Appl. Chem.、第59号、257〜268頁、1987年)。
2. 手順
2.1. 以下で記述されている通り、着色の後吸光度値を読取るべく96ウェルの平板を使用するという点を除いて、Adney及びBaker、1996年、上掲書によって記述されている通りに実施される。
2.2. 酵素検定管:
2.2.1 巻いた濾紙片(#1 Whatman;1×6cm;50mg)を試験管(13×100mm)の底に置く。
2.2.2 管に0.05Mクエン酸ナトリウム緩衝液(pH4.80)1.0mLを添加する。
2.2.3 濾紙と緩衝液が入った管を、循環水浴中で50℃(±0.1℃)で5分間インキュベートする。
2.2.4 インキュベーションの後、クエン酸緩衝液中の酵素希釈物0.5mLを管に添加する。酵素希釈物は、2.0mgのグルコースという目標値をわずかに上回る及び下回る値を生み出すように設計されている。
2.2.5 管の中味を、3秒間穏やかにボルテックス処理することにより混合する。
2.2.6 ボルテックス処理の後、管を、循環水浴中において50℃(±0.1℃)で60分間インキュベートする。
2.2.7 60分間のインキュベーションの直後に、管を水浴から取り出し、3.0mLのDNS試薬を各管に添加して反応を停止させる。管を3秒間ボルテックス処理して混合する。
2.3 ブランク及び対照
2.3.1 1.5mLのクエン酸緩衝液を試験管に添加して、試薬ブランクを調製する。
2.3.2 試験管の底に巻いた濾紙片を入れ1.5mLのクエン酸緩衝液を添加することにより、基質対照を調製する。
2.3.3 適切な酵素希釈物0.5mLと1.0mLのクエン酸緩衝液を混合することにより各酵素希釈物について酵素対照を調製する。
2.3.4 試薬ブランク、基質対照及び酵素対照を酵素検定管と同じ要領でかつこれらと同時に検定する。
2.4 グルコース標準
2.4.1 グルコースの原液(10.0mg/mL)を100mL調製し、5mLのアリコートを凍結させる。使用前に、アリコートを解凍し、ボルテックス処理をして混合する。
2.4.2 原液の希釈物をクエン酸緩衝液中で以下のように作る:
G1=1.0mLの原液+0.5mLの緩衝液=6.7mg/mL=3.3mg/0.5mL
G2=0.75mLの原液+0.75mLの緩衝液=5.0mg/mL=2.5mg/0.5mL
G3=0.5mLの原液+1.0mLの緩衝液=3.3mg/mL=1.7mg/0.5mL
G4=0.2mLの原液+0.8mLの緩衝液=2.0mg/mL=1.0mg/0.5mL
2.4.3 0.5mLの各希釈物を1.0mLのクエン酸緩衝液に添加することにより、グルコース標準管を調製する。
2.4.4 酵素検定管と同じ要領でこれと同時にグルコース標準管を検定する。
2.5 着色
2.5.1 60分間のインキュベーション及びDNSの添加後に、管を全て合わせて水浴中で5分間沸とうさせる。
2.5.2 沸とう後、これらを氷/水浴中で急冷する。
2.5.3 冷却した時点で、管を簡単にボルテックス処理し、パルプを沈降させる。その後、96ウェルの平板中の200マイクロLのddH20に対して管からの50マイクロLを添加することによって各管を希釈させる。各ウェルを混合し、吸光度を540nmで読取る。
2.6 計算(例はNREL文書中に提供されている)
2.6.1 A540に対する4つの標準(G1−G4)についてのグルコース濃度(mg/0.5mL)をグラフにすることにより、グルコース標準曲線を作成する。直線回帰(Prism Software)を用いてこれを適合させ、その線についての等式を用いて、各々の酵素検定管について生成されたグルコースを決定する。
2.6.2 Y軸(酵素希釈物)が対数スケール上にある状態で、合計酵素希釈物に対する生産されたグルコース(mg/0.5mL)のプロットを作成する。
2.6.3 2.0mgを僅かに超えるグルコースを生産した酵素希釈物とそれを僅かに下回る量を生産した希釈物の間に1本の線を引く。この線から、ちょうど2.0mgのグルコースを生産したはずの酵素希釈物を決定する。
2.6.4 濾紙単位/mL(FPU/mL)を以下の通りに計算する:
FPU/mL=0.37/2.0mgのグルコースを生産する酵素希釈物
グルコアミラーゼ活性
グルコアミラーゼは、AGI単位又はグルコアミラーゼ単位(AGU)で測定することができる。
グルコアミラーゼ活性(AGI)
グルコアミラーゼ(アミログルコシダーゼと同義)はデンプンをグルコースに転換する。グルコースの量は、ここでは、活性決定のためのグルコースオキシダーゼ方法によって決定される。この方法は、米国穀物化学者学会、(2000年);ISBN;1−891127−12−8からの「米国穀物化学者学会認可済み方法」第1〜2巻AACC中の第76−11節デンプン−グルコースオキシダーゼを用いたグルコースの測定が後続するグルコアミラーゼ方法の中で記述されている。
1グルコアミラーゼ単位(AGI)というのは、この方法の標準条件下で1分間1マイクロモルのグルコースを形成することになる酵素の数量である。
標準条件/反応条件:
基質:可溶性デンプン、濃度約16gの乾物/L。
緩衝液:酢酸塩、約0.04M、pH=4.3
pH:4.3
インキュベーション温度:60℃
反応時間:15分
反応の終結:約0.2g/L(pH約9)の濃度に至るまでNaOH
酵素濃度:0.15〜0.55AAU/mL
デンプンは、比色指標として実験室で使用される弱沸とう性デンプンであるLintnerデンプンでなくてはならない。Lintnerデンプンは、ヨウ素で青色に変色する能力を保つように天然デンプンの希塩酸処理によって得られる。
グルコアミラーゼ活性(AGU)
ノボグルコアミラーゼ単位(AGU)は、37℃、pH4.3、基質:マルトース232.2mM、緩衝液:酢酸塩0.1M、反応時間5分という標準条件下で1分あたり1マイクロモルのマルトースを加水分解する酵素の量として定義される。
自動分析システムを使用してよい。存在するあらゆるアルファ−D−グルコースをベータ−D−グルコースに変えるようにグルコースデヒドロゲナーゼ試薬にムタロターゼが添加される。グルコースデヒドロゲナーゼは、上述の反応の中でベータ−D−グルコースと特異的に反応して、原初のグルコース濃度の尺度として340nmで光度計を用いて決定されるNADHを形成する。
Figure 2010531668
Figure 2010531668
この分析方法をさらに詳述するフォルダー(EB−SM−0131−02/01)がNovozymes A/S、デンマークから依頼に応じて入手可能であり、このフォルダは本発明に参照により援用されている。
アルファアミラーゼ活性
アルファアミラーゼ活性(KNU)
アルファアミラーゼ活性は、基質としてジャガイモデンプンを用いて決定可能である。この方法は、酵素による加工デンプンの分解に基づいており、反応後にはヨウ素溶液とデンプン/酵素溶液の試料との混合が続く。当初、黒っぽい青色が形成されるが、デンプンの分解中、青色は薄くなり、徐々に赤褐色となり、これを色ガラス標準と比較する。
1キロノボアルファアミラーゼ単位(KNU)は、標準条件(すなわち37℃+/−0.05:0.0003MCa2+及びpH5.6)下で5260mgのデンプン乾燥物質Merck Amylum solubileをデキストリン化する酵素の量として定義される。
この分析方法をさらに詳述するフォルダー(EB−SM−0009−02/01)がNovozymes A/S、デンマークから依頼に応じて入手可能であり、このフォルダは本発明に参照により援用されている。
酸性アルファアミラーゼ活性
本発明にしたがって使用される場合、あらゆる酸性アルファアミラーゼの活性はAFAU(酸性真菌性アルファアミラーゼ単位)で測定されてよい。代替的には、酸性アルファアミラーゼの活性を、AAU(酸性アルファアミラーゼ単位)で測定してもよい。
酸性アルファアミラーゼ単位(AAU)
酸性アルファアミラーゼ活性は、絶対的方法であるAAU(酸性アルファアミラーゼ単位で測定可能である。1酸性アミラーゼ単位(AAU)は、標準化された条件下で1時間あたり1gのデンプン(乾物100%)を、色基準の1に等しい公知の強度をもつヨウ素溶液との反応後に620nmの透過率を有する製品へと転換する酵素の量である。
標準条件/反応条件:
基質:可溶性デンプン、濃度約20gDS/L
緩衝液:クエン酸塩、約0.13M、pH=4.2
ヨウ素溶液:40.176gのヨウ化カリウム+0.068gのヨウ素/L
水道水:15°〜20°dH(ドイツ式硬度)
pH:4.2
インキュベーション温度:30℃
反応時間:11分
波長:620nm
酵素濃度:0.13〜0.19AAU/mL
酵素作用範囲:0.13〜0.19AAU/mL
デンプンは、比色指標として実験室で使用される弱沸とう性デンプンであるLintnerデンプンでなくてはならない。Lintnerデンプンは、ヨウ素で青色に変色する能力を保つように天然デンプンの希塩酸処理によって得られる。
酸性アルファアミラーゼ活性(AFAU)
酸性アルファアミラーゼ活性は、酵素標準との関係において決定されるAFAU(酸性真菌性アルファアミラーゼ単位)で測定されてよい。1AFAUは、以下で言及する標準条件下で1時間あたり5260mgのデンプン乾物を分解する酵素の量として定義される。
エンド型アルファアミラーゼ(1,4−アルファ−D−グルカン−グルカノヒドロラーゼ、E.C.3.2.1.1)である酸性アルファアミラーゼは、デンプン分子の内部領域内でアルファ−1,4−グルコシド結合を加水分解して、異なる鎖長をもつオリゴ糖及びデキストリンを形成する。ヨウ素で形成される色の強度は、デンプンの濃度に正比例する。アミラーゼ活性は、規定の分析条件下でのデンプンの濃度の減少として、逆比色分析を用いて決定される。
Figure 2010531668
標準条件/反応条件:
基質:可溶性デンプン、約0.17g/L
緩衝液:クエン酸塩、約0.03M
ヨウ素(12):0.03g/L
CaCl2:1.85mM
pH:2.50±0.05
インキュベーション温度:40℃
反応時間:23秒
波長:590nm
酵素濃度:0.025AFAU
酵素作用範囲:0.01〜0.04AFAU
この分析方法をさらに詳述するフォルダー(EB−SM−0259−02/01)が、Novozymes A/S、デンマークへ依頼すれば入手可能であり、このフォルダは本発明に参照により援用されている。
キシロース/グルコースイソメラーゼ検定(IGIU)
1IGIUは、標準分析条件で1分あたり1マイクロモルの初期速度でグルコースをフルクトースに転換する酵素の量である。
標準条件:
グルコース濃度:45%w/w
pH:7.5
温度:60℃
Mg2+濃度:99mg/L(1.0g/L MgSO4 *7H2O)
活性剤、SO2濃度:100ppm(0.18g/L Na225
緩衝液、Na2CO9、濃度:2mM Na2CO3
プロテアーゼ活性
プロテアーゼ検定方法(LAPU)
1ロイシンアミノペプチダーゼ単位(LAPU)は、基質としてのL−ロイシン−p−ニトロアニリド26mM、0.1Mのトリス緩衝液(pH8.0)、37℃、10分の反応時間という条件で1分あたり1マイクロMの基質を分解する酵素の量である。
LAPUは、依頼によりNovozymes A/S、デンマークから入手可能であるEB−SM−0298.02/01の中で記述される。
プロテアーゼ検定方法−AU(RH)
タンパク質分解活性は、基質として変性ヘモグロビンを用いて決定してよい。タンパク質分解活性の決定のためのアンソン−ヘモグロビン方法においては、変性ヘモグロビンが消化され、未消化のヘモグロビンはトリクロロ酢酸(TCA)を用いて沈殿させられる。TCA可溶性生成物の量は、フェノール試薬を用いて決定され、この試薬はチロシン及びトリプトファンで青色を示す。
1アンソン単位(AU(RH))は、標準条件(すなわち25℃、pH5.5及び10分の反応時間)下で、1ミリグラム当量でチロシンと同じ色をフェノール試薬で示す量のTCA可溶性生成物を1分あたりに遊離させるような初期速度でヘモグロビンを消化する酵素量として定義される。
AU(RH)は、依頼によりNovozymes A/S、デンマークから入手可能であるEAL−SM−0350の中で記述されている。
マルトース生成アミラーゼ活性(MANU)の決定
1MANU(Maltogenic Amylase Novo Unit)は、30分間37℃でpH5.0の0.1Mのクエン酸緩衝液1mlあたり10mgのマルトトリオース(Sigma M8378)基質の濃度で1分につき1マイクロモルのマルトースを放出するのに必要とされる酵素の量として定義され得る。
酵母乾燥重量の測定
乾燥酵母細胞顆粒を直接秤量することによりRED STARTMの乾燥重量を決定した。OD及び乾燥細胞重量の予め定められた相関関係を用いて、分光光度計により600nmで細胞の光学密度(OD)を測定することで、RWB218の乾燥重量を決定した。1というODは、乾燥細胞の0.26g/Lに相関している。
実施例1
高細胞計数エタノール生産
エタノールの生産に対する高酵母ピッチ(yeast pitch)(細胞計数)及び細胞再循環の効果を、濾過された前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物をさまざまな初期酵母細胞濃度で接種することによってテストした。発酵開始から24時間及び48時間後に、細胞を遠心分離により再循環させ、使用済みの加水分解物を取り出し、新鮮な加水分解物を添加した。
方法:
セルロース1gあたり10mgのセルラーゼ調製物Aと20%(w/w)の初期不溶性固体濃度を用いて、50℃で72時間、未洗浄のPCS(酸触媒作用、蒸気爆発を受けたもの、The National Renewable Energy Laboratory, Golden, CO)を加水分解した。加水分解の後、3000rpmでスラリーを10分間遠心分離し、0.45ミクロンのWhatmanフィルタを用いて濾過により上清を収集した。
24ウェルの細胞培養平板(Whatman International Ltd.、Florham Park、NJ)のウェル内に、1gの乾燥細胞/L〜50gの乾燥細胞/Lの範囲内の可変的量のRED STARTM酵母を添加した。各々のウェルに、pH5.0のPCS酵素加水分解物を4mL添加し、細胞を穏やかに撹拌しながら再懸濁させた。平板を密封し、150rpmで撹拌しながら、32℃で乾燥空気インキュベータ内においてインキュベートした。エタノール判定のために、0、4、8及び24時間で試料を採取した。エタノール定量のためには、酵素カップリングしたマイクロタイター平板検定を使用した(試薬はDiagnostic Chemicals Ltd.、Prince Edward Island、Canada製)。24時間後に、12分間3000rpmでの遠心分離により細胞を収集し、上清を廃棄した。次に4mLの新鮮なPCS加水分解物を各ウェルに添加し、酵母細胞を撹拌用ガラス棒で再懸濁させた。試料を直後にそして32℃で24時間にわたる2回目のインキュベーションの後に収集し、その後、発酵平板を再度遠心分離し、上清を廃棄した。各ウェルに再び4mLの新鮮なPCS加水分解物を添加し、細胞を再度懸濁させた。試料を直ちにそして発酵3日目の4、8及び24時間目に収集した。発酵を開始から72時間で終了させ、各ウェルを標準HPLC分析のために試料採取した。
Figure 2010531668
実施例2
低細胞計数エタノール生産
異なる酵母菌株におけるバッチ発酵エタノール生産に対するさまざまな量の糖溶液及び濾過された前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物の効果をテストした。結果は図1にまとめられている。
方法:
RED STARTM酵母及びRWB218(Nedalco)によりエタノールを生産するために、10個の異なる培地をバッチ発酵させた。培地1〜5は、0.5%(w/v)の酵母抽出物及び1%(w/v)のペプトンで補足したグルコース及びキシロース溶液であった。培地6〜10は、異なる総固体レベルを有する濾過された未洗浄の前処理済みトウモロコシ茎葉(fuwPCS)酵素加水分解物であった。培地5〜9の糖レベルを調整して、キシロース及びグルコース濃度を、fuwPCS加水分解物の全固体20%内に見られるものと同等にし、異なるレベルの阻害に対する菌株の耐性をテストした。全ての培地を濾過滅菌した。
培地1:40g/Lでキシロースのみ
培地2:40g/Lでグルコースのみ
培地3:キシロース20g/Lとグルコース20g/L(低用量)
培地4:キシロース60g/L及びグルコース80g/L(高用量)
培地5:キシロース40g/L及びグルコース75g/L中のTS0%のfuwPCS
培地6:キシロース40g/L及びグルコース75g/L中のTS1%のfuwPCS
培地7:キシロース40g/L及びグルコース75g/L中のTS5%のfuwPCS
培地8:キシロース40g/L及びグルコース75g/L中のTS10%のfuwPCS
培地9:キシロース40g/L及びグルコース75g/L中のTS15%のfuwPCS
培地10:キシロース40g/L及びグルコース75g/LのTS20%のfuwPCS。
未洗浄のPCS(酸触媒作用、蒸気爆発を受けたもの。The National Renewable Energy Laboratory, Golden, CO)を希釈し、NaOHでpH5.0に調整した。加水分解に先立ち、ペニシリン、クエン酸緩衝液及びYP培地(0.5%(w/v)の酵母抽出物及び1%(w/v)のペプトン)も添加した。試料を、20%(w/w)の総固体濃度でセルラーゼ調製物Aを用いて50℃で96時間加水分解した。加水分解の後、スラリーを3000rpmで10分間遠心分離し、pH5.0の上清を無菌濾過により収集し、発酵に使用した。
発酵を、96時間30℃で、加圧滅菌した20ml入りのミニバイアル内で続行した。以上で列挙した通り10個の発酵培地内で、両方の酵母をテストした。全ての試験はトリプリケートで実施した。0.25g/L前後の初期細胞密度で、20ml入りのミニバイアルに入った5mlの発酵培地に、前培養を接種した。その後、4日間150rpmで振とう機内でミニバイアルをインキュベートした。発酵の終了時点で試料をとり、HPLCによりエタノール、グルコース、キシロース、酢酸及びグリセロールレベルを測定した。HPLC調製は、40%のH2SO4の添加(1%v/v添加)により反応を停止させること、遠心分離することそして、0.20マイクロメートルのフィルタを通して濾過することから成っていた。試料を、分析まで4℃で保管した。RI検出器と連結されたAgilentTM1100HPLCシステムを使用した。分離カラムは、Bio RadTM製のアミネックスHPX−87Hイオン排除カラム(300mm×7.8mm)であった。
実施例3
高細胞計数エタノールの生産
さまざまな初期酵母細胞濃度で、濾過された前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物を接種することにより、バッチ発酵エタノール生産に対する高いRED STARTM酵母ピッチ(細胞計数)の効果をテストした。結果は図2中にまとめられている。
方法:
セルロース1gあたり50mgのセルラーゼ調製物Aと20%(w/w)の初期不溶性固体濃度を用いて、50℃で120時間、未洗浄のPCS(The National Renewable Energy Laboratory, Golden, CO製の酸触媒作用を受けた前処理済みトウモロコシ茎葉)を加水分解した。加水分解の後、Beckman-Coulter卓上遠心分離機を用いて3000rpmで10分間スラリーを遠心分離して固体を分離した。結果として得た液体加水分解物に栄養物すなわち酵母抽出物及びペプトンを各々5g/Lのレベルで補足し、Red Star乾燥酵母の初期酵母細胞濃度を、20g/Lから90g/Lまで変動させることにより、150mLの作用範囲をもつ250mL入りのナルゲンボトル内においてpH5.0及び温度32℃で24時間振とう機インキュベータを用いて150rpmで発酵させた。3、7及び24時間目に試料を収集し、HPLCを用いてグルコース消費及びエタノール生産について分析した。
実施例4
高細胞計数エタノールの生産
さまざまな初期酵母細胞濃度で、前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物を接種することにより、バッチ発酵エタノール生産に対する高いRWB218酵母ピッチ(細胞計数)の効果をテストした。結果は図3中にまとめられている。
方法
未洗浄のPCS(酸触媒作用、蒸気爆発を受けたもの、The National Renewable Energy Laboratory, Golden, CO)を水で希釈し、NaOHでpH5.0に調整した。加水分解に先立ってペニシリン及びクエン酸緩衝液も添加した。23%(w/w)の総固体濃度でセルラーゼ調製物Aと共に50℃で95時間試料を加水分解した。加水分解後、スラリーを3000rpmで15分間遠心分離し、上清を収集した。発酵に先立ち、上清に、0.5%の酵母抽出物(w/v)及び0.5%(w/v)のペプトンを補足し、NH4OHでpHを6.0に調整した。加水分解物の最終的総固体濃度を20%(w/w)にするべく、一定量の水を添加した。
125ml入りフラスコ内において30℃で発酵を続行した。各フラスコに上述の加水分解物液体が50ml入っており、これに1リットルあたり2、5、10、20、40及び60gの細胞という初期細胞密度でRWB218を接種した。フラスコを、24時間振とう機内において150rpmでインキュベートした。HPLCによりエタノール、グルコース、キシロース、酢酸及びグリセロールレベルを測定するため、0、2、4、6、8、10、12、22、及び24時間の発酵時点で試料を採取した。HPLC調製は、HPLC調製は、40%のH2SO4の添加(1%v/v添加)により反応を停止させること、遠心分離することそして、0.20マイクロメートルのフィルタを通して濾過することから成っていた。試料を、分析まで4℃で保管した。RI検出器と連結されたAgilentTM1100HPLCシステムを使用した。分離カラムは、Bio RadTM製のアミネックスHPX−87Hイオン排除カラム(300mm×7.8mm)であった。
実施例5
再循環高細胞計数エタノールの生産
40g/Lという初期酵母細胞濃度で、濾過された前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物を接種することにより、バッチ発酵エタノール生産に対する高いRED STARTM酵母ピッチ(細胞計数)及びpH5での細胞再循環の効果をテストした。発酵開始から24時間及び48時間後に、遠心分離により細胞を再循環させ、使用済みの加水分解物を取り出し、新鮮な加水分解物を添加した。結果は図4中にまとめられている。
方法:
セルロース1gあたり50mgのセルラーゼ調製物Aと20%(w/w)の初期不溶性固体濃度を用いて、50℃で120時間、未洗浄のPCS(The National Renewable Energy Laboratory, Golden, CO製酸触媒作用を受けた前処理済みトウモロコシ茎葉)を加水分解した。加水分解の後、Beckman-Coulter卓上遠心分離機を用いて3000rpmで10分間スラリーを遠心分離して固体を分離した。結果として得た液体加水分解物に栄養物すなわち酵母抽出物及びペプトンを各々5g/Lのレベルで補足し、40g/Lという初期酵母細胞濃度で、150mLの作用範囲をもつ250mL入りのナルゲンボトル内においてpH5.0及び温度32℃で24時間、振とう機インキュベータを用いて150rpmで発酵させた。24時間毎に、液体加水分解物及び酵母細胞の入ったナルゲンボトルを、Beckman-Coulter卓上遠心分離機を用いて10分間3000rpmで遠心分離した。エタノールを含有する発酵した液体加水分解物を傾瀉させ、栄養物を含有する新鮮な加水分解物を添加し(150mLの体積)、同じナルゲンボトル内で酵母細胞を再懸濁させ、先の通り振とう機インキュベータ内において32℃、150rpmで再度インキュベートした。試料を、各発酵サイクルについて3、7及び23.5時間の時点で収集し、HPLCを用いてグルコース消費及びエタノール消費について分析した。
実施例6
再循環高細胞計数エタノールの生産
40g/Lという初期酵母細胞濃度で、濾過された前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物を接種することにより、バッチ発酵エタノール生産に対する高いRED STARTM酵母ピッチ(細胞計数)及びpH6での細胞再循環の効果をテストした。各発酵サイクルの開始から12時間後に、遠心分離により細胞を再循環させ、使用済みの加水分解物を取り出し、新鮮な加水分解物を添加した。結果は図5中にまとめられている。
方法:
セルロース1gあたり50mgのセルラーゼ調製物Aと20%(w/w)の初期不溶性固体濃度を用いて、50℃で120時間、未洗浄のPCS(The National Renewable Energy Laboratory, Golden, CO製酸触媒作用を受けた前処理済みトウモロコシ茎葉)を加水分解した。加水分解の後、Beckman-Coulter卓上遠心分離機を用いて3000rpmで10分間スラリーを遠心分離した。結果として得た液体加水分解物に栄養物すなわち酵母抽出物及びペプトンを各々5g/Lのレベルで補足し、40g/Lという初期酵母細胞濃度で、150mLの作用範囲をもつ250mL入りのナルゲンボトル内においてpH6.0及び温度32℃で24時間振とう機インキュベータを用いて150rpmで発酵させた。pHを6.0に調整するために、10%(w/w)の水酸化ナトリウム溶液を使用した。12時間毎に、液体加水分解物及び酵母細胞の入ったナルゲンボトルを、Beckman-Coulter卓上遠心分離機を用いて10分間3000rpmで遠心分離した。エタノールを含有する発酵した液体加水分解物を傾瀉させ、栄養物を含有する新鮮な加水分解物を添加し(150mLの体積)、同じナルゲンボトル内で酵母細胞を再懸濁させ、先の通り振とう機インキュベータ内において32℃、150rpmで再度インキュベートした。試料を、各発酵サイクルの後、3、7及び11.5時間の時点で収集し、HPLCを用いてグルコース消費及びエタノール消費について分析した。同じ実験を、およそ20g/Lのグルコースが追加された培地中で15%(w/w)の初期固体濃度で実施した。合計9回の発酵サイクルについて、細胞を8回再循環した。各々の発酵サイクルはおよそ37g/Lのエタノールを生産し、9回の発酵サイクルの後でさえ、再循環された酵母の発酵生産性の損失は全くみられなかった(データ示さず)。
実施例7
再循環高細胞計数エタノールの生産
20g/Lという酵母細胞濃度で、遠心分離された前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物を接種することにより、フェッドバッチ発酵エタノール生産に対する高いRWB218酵母ピッチ(細胞計数)及び細胞再循環の効果をテストした。各発酵の開始から24時間後に、遠心分離により細胞を再循環させ、使用済みの加水分解物を取り出し、新鮮な加水分解物を添加した。各発酵サイクルについての結果は図6a中に示され、最初の発酵サイクルの詳細は図6bに示されている。
未洗浄のPCS(酸触媒作用、蒸気爆発を受けたもの、The National Renewable Energy Laboratory, Golden, CO)を水で希釈し、NaOHでpH5.0に調整した。加水分解に先立ってペニシリン及びクエン酸緩衝液も添加した。23%(w/w)の総固体濃度でセルラーゼ調製物Aと共に50℃で95時間試料を加水分解した。加水分解後、スラリーを3000rpmで15分間遠心分離し、上清を収集した。発酵に先立ち、上清に、0.5%(w/v)の酵母抽出物及び0.5%(w/v)のペプトン又は0.1%(w/v)の尿素を補足し、NH4OHでpHを6.0に調整した。加水分解物の最終的総固体濃度を20%(w/w)にするべく、一定量の水を添加した。
250ml入りのナルゲンボトル内において30℃で発酵を実施した。1本のボトルには最初、酵母抽出物とペプトンで補足された上述の加水分解物液体40mlが入っており、もう1本のボトルには、尿素で補足された上述の加水分解物液体40mlが入っていた。両方のボトルに、(200mlという合計作用範囲に基づいて)1リットルあたり20gの細胞という細胞密度でRWB218を接種した。その後ボトルを振とう機内において150rpmでインキュベートした。バッチと同じ加水分解物液体の補給を、2時間の発酵の後に開始させた。合計補給体積は160mlであり、合計補給時間は22〜40時間であった。補給を完了した後、発酵ビールと酵母細胞の入ったナルゲンボトルを15分間3000rpmで遠心分離した。160mlの上清含有エタノールを傾瀉し、ボトルの中に残された残り40mlを酵母細胞と充分混合させた。ボトルを先の通り30℃及び150rpmで再度インキュベートし、先のものと同じ加水分解物液体をさらに160ml補充した補給ボトルで補給を再度開始した。各発酵サイクル中試料を収集して、HPLCによりエタノール、グルコース、キシロース、酢酸及びグリセロールレベルを測定した。HPLC調製は、40%のH2SO4の添加(1%v/v添加)により反応を停止させること、遠心分離することそして、0.20マイクロメートルのフィルタを通して濾過することから成っていた。試料を、分析まで4℃で保管した。RI検出器と連結されたAgilentTM1100HPLCシステムを使用した。分離カラムは、Bio RadTM製のアミネックスHPX−87Hイオン排除カラム(300mm×7.8mm)であった。
実施例8
高細胞計数エタノールの生産
さまざまな初期酵母細胞濃度で、前処理済みトウモロコシ茎葉(PCS)酵素加水分解物を接種することにより、さまざまな前処理方法で前処理されたトウモロコシ茎葉(CS)からのバッチ発酵エタノール生産に対する高いRWB218酵母ピッチ(細胞計数)の効果をテストした。結果は図7中にまとめられている。
方法
未洗浄の自己前処理済みトウモロコシ茎葉及び未洗浄の焼灼剤前処理済みトウモロコシ茎葉(The National Renewable Energy Laboratory, Golden, CO)を水で希釈し、それぞれNaOH又はH2SO4のいずれかでpH5.0に調整した。加水分解に先立ってペニシリン及びクエン酸緩衝液も添加した。20%(w/w)の総固体濃度でセルラーゼ調製物A及びSHEARSYMTMと共に50℃で48時間試料を加水分解した。加水分解後、スラリーを3000rpmで15分間遠心分離し、上清を収集した。発酵に先立ち、上清に、0.5%(w/v)の酵母抽出物及び0.5%(w/v)のペプトンを補足した。
125ml入りフラスコ内において30℃で発酵を続行した。各フラスコに上述の加水分解物液体が50ml入っており、これに1リットルあたり2、5、10、20及び40gの細胞という初期細胞密度でRWB218を接種した。フラスコを24時間、振とう機内において150rpmでインキュベートした。HPLCによりエタノール、グルコース、キシロース、酢酸及びグリセロールレベルを測定するため、0、2、4、6、20及び24時間の発酵時点で試料を採取した。HPLC調製は、HPLC調製は、40%のH2SO4の添加(1%v/v添加)により反応を停止させること、遠心分離することそして、0.20マイクロメートルのフィルタを通して濾過することから成っていた。試料を、分析まで4℃で保管した。RI検出器と連結されたAgilentTM1100HPLCシステムを使用した。分離カラムは、Bio RadTM製のアミネックスHPX−87Hイオン排除カラム(300mm×7.8mm)であった。

Claims (72)

  1. リグノセルロース含有材料から発酵製品を生産するための方法において:
    i)リグノセルロース含有材料を前処理するステップ;
    ii)前処理したリグノセルロース含有材料を加水分解するステップ;
    iii)発酵生物を用いて発酵するステップ;
    を含む方法であって、
    a)発酵培地1Lあたり10〜250×1010個の細胞という範囲内の発酵生物細胞計数、又は
    b)発酵培地1Lあたり乾燥重量で2〜29gの発酵生物という範囲内の発酵生物濃度、
    で発酵が開始され実施される方法。
  2. 不溶性の固体が発酵の前に又はその途中で除去される、請求項1に記載の方法。
  3. 不溶性の固体が、ステップi)でリグノセルロース含有材料を前処理した後に除去される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 不溶性固体が、ステップii)で前処理済みリグノセルロース含有材料を加水分解した後に除去される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 発酵が、発酵培地1Lあたり20〜250×1010個の細胞という発酵生物細胞計数範囲で実施される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 発酵が、発酵培地1Lあたり50〜250×1010個の細胞という発酵生物細胞計数範囲で実施される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 発酵が、発酵培地1Lあたり100〜250×1010個の細胞という発酵生物細胞計数範囲で実施される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 発酵が、発酵培地1Lあたり200〜250×1010個の細胞という発酵生物細胞計数範囲で実施される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 発酵が、発酵培地1Lあたり乾燥重量で3〜90gの発酵生物という範囲内の発酵生物濃度で実施される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 発酵が、発酵培地1Lあたり乾燥重量で3〜50gの発酵生物という範囲内の発酵生物濃度で実施される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 発酵が、発酵培地1Lあたり乾燥重量で4〜50gの発酵生物という範囲内の発酵生物濃度で実施される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 発酵が、発酵培地1Lあたり乾燥重量で10〜50gの発酵生物という範囲内の発酵生物濃度で実施される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 発酵が、発酵培地1Lあたり乾燥重量で10〜40gの発酵生物という範囲内の発酵生物濃度で実施される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 発酵が、発酵培地1Lあたり乾燥重量で10〜30gの発酵生物という範囲内の発酵生物濃度で実施される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 発酵生物が固定化されている、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 発酵生物が発酵後に回収される、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 発酵生物が、発酵培地から発酵生物を分離することにより回収される、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 発酵生物が発酵後に回収され再利用される、請求項1に記載の方法。
  19. 発酵生物が発酵後に発酵培地から分離され請求項1に記載の方法において再利用される請求項1に記載の方法。
  20. 発酵生物がフィルタプレスを用いた濾過又は遠心分離により発酵培地から回収される、請求項16〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 加水分解ステップii)及び発酵ステップiii)がSSF、HHF又はSHFとして実施される、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 加水分解中にキシロースイソメラーゼが使用される、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 発酵ステップiii)がさらに、
    a)前処理ステップi)又は加水分解ステップii)に由来するC6糖の発酵を含み;
    b)C6発酵生物が回収され再循環され;
    c)C5糖が発酵され;
    d)C6発酵生物が回収され再循環される、
    請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 加水分解ステップii)及び発酵ステップiii)がさらに、
    1)前処理ステップi)に由来するC6糖の同時に行われる加水分解及び発酵を含み;
    2)C5糖が発酵される、
    請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  25. 加水分解ステップii)及び発酵ステップiii)がさらに、
    1)前処理ステップi)に由来するC6糖の同時に行われる加水分解及び発酵を含み;
    2)不溶性固体が除去され;
    3)C5糖が発酵され;
    4)発酵生物が回収され再循環される、
    請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  26. 発酵ステップiii)がさらに、
    a)前処理ステップi)又は加水分解ステップii)に由来するC5及びC6糖の同時発酵を含み;
    b)発酵生物が回収され再循環される、
    請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  27. 加水分解ステップii)及び発酵ステップiii)がさらに、
    1)前処理ステップi)に由来するC5及びC6糖の同時加水分解及び同時発酵、
    を含む、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  28. 加水分解ステップii)及び発酵ステップiii)がさらに、
    1)前処理ステップi)に由来するC5及びC6糖の同時に行われる加水分解及び発酵を含み;
    2)発酵生物が回収され再循環される、
    請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  29. リグノセルロース含有材料が発酵又は加水分解の前に無毒化される、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  30. リグノセルロース含有材料が無毒化されていない、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。
  31. リグノセルロース含有材料が化学的、機械的又は生物学的に前処理されている、請求項1〜30のいずれか1項に記載の方法。
  32. リグノセルロース含有材料が1つ以上のセルラーゼ又はヘミセルラーゼ酵素又はそれらの組合せを用いた処理によって加水分解されている、請求項1〜31のいずれか1項に記載の方法。
  33. さらに、加水分解中、セルロース分解増強活性を有する1つ以上のポリペプチドが存在している、請求項32に記載の方法。
  34. セルロース分解増強活性を有するポリペプチドがファミリーGH61Aポリペプチドである、請求項32又は33に記載の方法。
  35. ファミリーGH61Aポリペプチドがサーモアスカス(Thermoascus)菌株に由来する、請求項34に記載の方法。
  36. サーモアスカス(Thermoascus)菌株がサーモアスカス・オーランティアカス(Thermoascus aurantiacus)である、請求項35に記載の方法。
  37. GH61Aポリペプチドが、国際公開第2005/074656号(WO 2005/074656)中で開示されているものである、請求項36に記載の方法。
  38. ファミリーGH61Aポリペプチドがチエラビア(Thielavia)菌株に由来する、請求項34に記載の方法。
  39. チエラビア(Thielavia)菌株がチエラビア・テルレストリス(Thielavia terrestris)である、請求項38に記載の方法。
  40. GH61Aポリペプチドが国際公開第2005/074656号(WO 2005/074656)中で開示されているものである、請求項39に記載の方法。
  41. ファミリーGH61Aポリペプチドがトリコデルマ(Trichoderma)菌株に由来する、請求項34に記載の方法。
  42. トリコデルマ(Trichoderma)菌株がトリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)である、請求項41に記載の方法。
  43. GH61Aポリペプチドが米国特許第2007/0077630号(US 2007/0077630)中で開示されているものである、請求項42に記載の方法。
  44. 1つ以上のベータグルコシダーゼが加水分解中に存在する、請求項1〜43のいずれか1項に記載の方法。
  45. ベータグルコシダーゼがアスペルギルス(Aspergillus)菌株に由来する、請求項44に記載の方法。
  46. アスペルギルス(Aspergillus)菌株がアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)である、請求項45に記載の方法。
  47. ベータグルコシダーゼがトリコデルマ(Trichoderma)菌株に由来する、請求項44に記載の方法。
  48. トリコデルマ(Trichoderma)菌株がトリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)である請求項47に記載の方法。
  49. 加水分解のために用いられるセルラーゼが、トリコデルマ(Trichoderma)菌株から誘導されたセルロース分解性調製物である、請求項1〜48のいずれか1項に記載の方法。
  50. トリコデルマ(Trichoderma)菌株が、トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)菌株である、請求項49に記載の方法。
  51. 加水分解ステップii)においてセルラーゼ調製物Aが使用される、請求項1〜50のいずれか1項に記載の方法。
  52. 前処理済みリグノセルロース含有材料がさらに、炭水化物生成酵素、アルファアミラーゼ及びそれらの組合せからなる群から選択された1つ以上のデンプン分解酵素で処理される、請求項1〜51のいずれか1項に記載の方法。
  53. 炭水化物供給源生成酵素が、グルコアミラーゼ、ベータアミラーゼ、マルトース生成アミラーゼ及びそれらのうち2つ以上の混合物からなる群から選択されている、請求項52に記載の方法。
  54. 発酵製品がエタノールである、請求項1〜53のいずれか1項に記載の方法。
  55. 発酵が、C6又はC5発酵生物を用いて実施される、請求項1〜54のいずれか1項に記載の方法。
  56. 発酵生物が酵母、好ましくはサッカロミセス(Saccharomyces)属の菌株、好ましくはサッカロマイセス・セレヴィシエ(Saccharomyces cerevisiae)である、請求項1〜55のいずれか1項に記載の方法。
  57. 酵母が、サッカロマイセス・セレヴィシエ(Saccharomyces cerevisiae)及びピキア・スチピチス(Pichia stipitis)からなる群から選択されている、請求項56に記載の方法。
  58. ステップii)又はステップiii)が25℃〜40℃の間の温度で実施される、請求項1〜57のいずれか1項に記載の方法。
  59. ステップii)又はステップiii)が、29℃〜35℃の間の温度で実施される、請求項58に記載の方法。
  60. ステップii)又はステップiii)が30℃〜34℃の間の温度で実施される、請求項58に記載の方法。
  61. ステップii)又はステップiii)が32℃前後の温度で実施される、請求項58に記載の方法。
  62. 発酵中のpHが3〜7の間である、請求項1〜61のいずれか1項に記載の方法。
  63. 発酵中のpHが4〜6の間である、請求項62に記載の方法。
  64. 発酵が1〜48時間実施される、請求項1〜63のいずれか1項に記載の方法。
  65. 発酵が1〜24時間実施される、請求項64に記載の方法。
  66. リグノセルロース含有材料が、トウモロコシ茎葉、トウモロコシ繊維、広葉樹材、針葉樹材、穀物の藁、スイッチグラス、すすき(Miscanthus)、もみ殻、都市固形廃棄物、有機産業廃棄物、事務用紙又はそれらの混合物に由来する、請求項1〜65のいずれか1項に記載の方法。
  67. 発酵培地内に導入されるリグノセルロース含有材料が洗浄されていない、請求項1〜66のいずれか1項に記載の方法。
  68. 発酵培地内に導入されるリグノセルロース含有材料が未洗浄でかつ前処理されており、トウモロコシ茎葉、トウモロコシ穂軸、トウモロコシ繊維、木材、スイッチグラス、バガス、及び穀物の藁からなる群から選択される、請求項1〜67のいずれか1項に記載の方法。
  69. 発酵がバッチ発酵である、請求項1〜68のいずれか1項に記載の方法。
  70. 発酵がフェッドバッチ発酵である、請求項1〜68のいずれか1項に記載の方法。
  71. 発酵製品が発酵後に回収されている、請求項1〜70のいずれか1項に記載の方法。
  72. 発酵中のpHがpH5.0超である、請求項1〜71のいずれか1項に記載の方法。
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