JP2010530967A - 陽電子を放出し無機粒子を含む組成物、及び医薬、特に診断方法におけるその使用 - Google Patents

陽電子を放出し無機粒子を含む組成物、及び医薬、特に診断方法におけるその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、0.1nm〜100μm、好ましくは1nm〜10μm、特に好ましくは1nm〜1μmの径を有する、トパーズ(Al2F2)[SiO4]、及びチオライトNa[Al3F4]、好ましくはワーベライトAl3(PO4)2(OH,F)2、炭酸カルシウム(CaCO3)、マグヘマイト(γ-Fe2O3)、特に好ましくはゼオライト(一般式Mn[AlO2)x(SiO2)y](M=金属、例えばNa)、マグネタイト(Fe3O)4、及び硫酸バリウム(BaSO4)、非常に特に好ましくはリン酸ガリウム(GaPO4)、アパタイト又はフルオロヒドロキシアパタイト(Ca(PO4)3(OH,F)=3Ca3(PO4)2・Ca(OH,F)2)、及びフルオルスパルCaF2等の粒子性無機マトリックスを含有する医薬であって、アニオン及びカチオンの構造体型-形成元素の天然同位体分布に加えて、15O、30P、13N、好ましくは65Ga、11C、特に好ましくは131Ba、26Al、及び非常に特に好ましくは68Ga及び18F等の陽電子放出核種を含む、前記医薬、その調製、動物及びヒトに対する医薬、特に好ましくは画像診断剤、特に陽電子放出トモグラフィー(PET)におけるその組成物の使用、並びにインビトロ診断薬、に関する。

Description

50超の公知の陽電子エミッタの中で、医薬において採用され得るのは数個にすぎない。現在、ほとんどの重要なPET各種は、18F、11C、13N及び15Oである。それらは、18Fについては約110分〜15Oについては約2分の範囲である、その極端に短い半減期によって識別される。
これらの短い半減期は、実際に、これらの物質及び測定評価の提供において、莫大な需要をつくるが、それにもかかわらず、非常に短い曝露時間のために、放射線への低曝露の利点を患者に提供する。
これらのPET核種の更なる利点は、原則的に、任意の有機分子が放射活性的にそれらで標識され得ることである。すべての有機分子は、1以上の炭素原子を有し(通例として、12C)、それらの1つが11Cで置換され得る;多くの有機分子は更に酸素又は窒素原子を有する。
フッ素は、天然及び合成化合物において極稀に起こるが、それにもかかわらず、水素原子又はヒドロキシル基の置換によって比較的簡単に有機分子中に組み込まれる。18Fの比較的長い半減期は18F-標識放射性医薬の調製及び使用を助けるので、それは、最も頻繁に使用されるPET核種である。
従って、身体に内生的である上記のすべての化合物、例えば糖類、アミノ酸、酵素、ホルモン又は神経伝達物質、及び他の医薬は、その構造、よってその生化学的及び薬理学的性質を実質的に変えることなく、陽電子エミッタで標識され得る。投与された標識物質の絶対量は、生理学的濃度が影響されないように低い(マイクロモル範囲)。
陽電子エミッタの生成
医学的に使用されたすべての陽電子エミッタは極端に短い半減期を有するので、それらは保存することができず、現場で個別に調製される必要がある。粒子アクセレータ(一般的には、サイクロトロン)はこのために必要であるので、通常大きな大学病院に数個のPETが存在するのみである。
いわゆる標的反応は18Fイオンの生成を例に説明される。ここで、標的中の加速プロトンは18O-濃縮水の18O原子に影響を与える。フッ素原子18Fは、中性子の放出で形成される。
Figure 2010530967
これは負に荷電し、標的を18F水溶液として残す。
疑いもなく、18Fは、これまでPET放射性医薬の調製において最も大きな役割を果たしている。18Fは、ある程度、サイクロトロンを有するPETセンターから別の核施設に転送され得る陽電子エミッタでもある。
これに関して、実際の放射化学的合成は現場で行うように、放射性医薬は、即投与可能なものとして又は照射生成物として送達され得る(通常、18F)。
陽電子エミッタ11C、13N及び15Oは、その短い半減期のためにPETセンタにおける即使用のためにのみ製造され得る。
放射性化学合成
極めて稀なケースでは、サイクロトロンの標的において形成される形態での放射核種は、すでに放射性医薬である。そのため、有機化学化合物(無機化学とは反対に有機化学からの構造)に組み込まれる。
シンチグラフィで使用されるテクニチウム同位体Tc-99mは、通常、受容体特異的担体物質への複合体として結合されるが、PET核種は共有結合によって放射医学的に統合される。
そのためには、放射性元素及び物質がその非-放射性アナログと同一の化学的性質を有する限り、予備的化学の従来の反応とは異なる化学合成が必要とされる。
しかしながら、原則的として出発活性によって放出される放射線用量は、容認される限界値をかなり超えるので、ほとんどすべての規定どおりに調製されたPET放射性医薬は、手動では調製されず、自動合成モデュール又はロボットの助けを借りて遠隔調整によって調製される。
すべての自動合成モデュールの機能原則は、実際には、いつも、同じである。合成モデュールは、1つの容器から別の容器へ液体を移し、それらを攪拌し、加熱し、冷却し、濃縮し、抽出し、(殺菌)濾過し、容器に移すことができる。
新たな合成がわずかな時間内に器具内で進むことができるように、合成の後に必要とされる濯ぎ及び洗浄操作は、同様に、可能な場合には自動的に進むべきであり、実行が迅速かつ容易であるべきである。
最後に、同様に自動でのプレパラティブHPLCによる生成物の精製は、通常必要である。最後に、放射性医薬の水溶液は、塩化ナトリウム(溶液)の好適な量の添加によって等張になり、殺菌フィルタによる送達容器に強制的に入る。
最も重要なPET放射性医薬は、以下を含む:
・アミノ酸代謝における重要なマーカーとしての11C-メチオニン、
・心臓診断薬としての1-11C-酢酸塩、
・循環性疾患診断薬のための15O-標識水、及び
・パーキンソン病及び他のドーパミン性疾患の早期診断のための18F-フルオロ-DOPA
・18F-2-フルオロ-2-デオキシグルコース(FDG)は、疑いの余地も無く、特に癌診断薬のみならず他の分野において使用される、最も重要なPET放射性医薬である(以下、参照)。
更に、ヒト診断において使用される、すべての放射性医薬、特にPET放射性医薬の重要な特徴は、すべての物質が診断的に活性な核種を有する単一マーキングのみを有することである。各分子は、よって、最大で1つの診断に利用できるシグナルを放出することができる。
核医薬での診断
核医薬におけるすべての研究の必須条件は、ヒトの身体への放射性物質、放射性医薬の投与である。これは、通常、静脈内で投与され、初めに、身体全体に渡って多かれ少なかれ均一に血中にそれ自体を分配する。
放射性医薬の生物学的機能、又はある物質及び受容体に対するその特異的親和性のために、不均一な再分配が起こる。それは、放射活性放射線に基づいて外部検出器又は断層撮影装置によって測定され、研究された臓器及び身体の部分の機能状態に関する結論を与える。
FDG-PETによる腫瘍診断
これまで最も頻繁に使用されてきたPET放射性医薬は、通常FDGと略される18F-2-フルオロ-2-デオキシグルコースである。これは、C2上のOH基の代わりに放射性18F原子を有するグルコース分子である。静脈内投与後に、それは、増加したグルコース要求と共に特に細胞内で蓄積する。
実際に身体は、「通常の」グルコースと18F-標識フルオロデオキシグルコースとを識別しない。ある種類の腫瘍の腫瘍細胞において増加した代謝は優勢になるので、FDG-PETが腫瘍を局在化できるように非-縮退細胞よりもグルコース又はFDGを取り込む。
しかしながら、放射性グルコースの異常な濃度は、必ずしも癌事象を示す必要はない。例えば、FDGは、脳内に非特異的に蓄積し、一方で、神経上の問題の研究を困難にさせ、脳組織の放射線への相当の曝露の結果を有する。
FDG-PET補助診断は、更に、増加したグルコース取り込みを有する腫瘍の種類の場合にのみ成功し、そのため、ゆっくりと成長する腫瘍の位置を考慮から外す。
測定技術
放出された陽電子が電子を受け、全く正反対の方向に飛行する2つのγ-量子に変換される前には、組織内の放出された陽電子の範囲は、最大でも数ミリメートルにすぎない。陽電子の放出から2つのγ-量子への質量の変換までのプロセス全体は、約10-10秒(0.1 ns)である。
同時又は対の検出器がPETによるγ-量子を検出するために使用される。180度の角で位置付けされた2つの個々の検出器のそれぞれが、約10 nsの非常に短い間隔の時間内に所定のエネルギーのγ-量子を記録する場合には、陽電子崩壊は、2つの検出器間の連結領域のどこかで起こったと結論付けられる。
検出器操作の分野における限界に加えて、固有分解能限界は、環境媒体(組織、組織液、血液等)中の陽電子の平均自由行路長によって決定される。陽電子崩壊の環境における電子密度が増加する場合には、陽電子と電子との相互作用の可能性が増加する。そのため、平均自由行路長は、短縮され、分解能限界はより低サイズに改善され得る。
纏めると、先行技術が特に以下の不利益及び限界を有する:
先行技術は、有機化学の多数の物質からの診断薬のみを記載している。時間を浪費する、通常、多段階の合成及び精製ステップが有機物質の調製に必要とされ、これは、核種の半減期のために、診断的活性生成物の相対的収量が増加する調製時間と共に低くなる、ことを意味している。使用されるPET診断薬、ほとんどFDGは、その上、脳内に極めて非特異的に蓄積し、一方で、神経上の問題の研究を困難にし、脳組織の放射線への相当の曝露の結果を有する。FDG-PET補助診断は、更に、増加したグルコースを有する腫瘍種類の場合にのみ成功し、そのためゆっくりと成長する腫瘍の位置を厳しく限定する。ヒト診断薬、特にPET放射性医薬における先行技術に従う放射性医薬は、診断上活性な核種での単一マーキングのみを有するので、各分子は、1つの診断上利用可能なシグナルの最大を放出することができる。有機PET放射性医薬は、更に、周囲組織と類似の電子密度を有する。そのため、空間分解能は改善され得ない。
本発明の目的は、新規医薬、具体的には、上記の先行技術の欠点を回避する診断上利用可能な物質、を提供することである。
従って、本発明の主題は、アニオン及びカチオンの構造体型-形成元素の天然の同位体分布に加えて、陽電子-放出核種量を含む、粒子性無機マトリックスを含む医薬であって、粒子性無機マトリックス当たりの陽電子放出核種の数は、好ましくは1以上である、前記医薬である。
図1のタイプ1は、上記の低溶解性無機化合物(C)の群からの、安定剤なしかつ凝集が阻害された本発明の粒子を記載する。粒子表面上の吸着した水分子及び/又は電荷は、本発明において粒子を安定化するように働く(その系はゾルと称される)。タイプ2は、表面活性分子を有する凝集に対して安定化されている本発明の粒子である。i.v.で投与され得る通常の安定剤、例えばポロキサマーに加えて、特にテーラーメイドのブロックコポリマーも使用できる。これらは、例えば、いわゆる二重親水性A−ブロック−Bコポリマーを含み、そのブロックAは調整/安定能を有し、そして第2のブロックBは、凝集から粒子を保護し、通常ポリエチレングリコール(PEG)からなる。本発明の粒子は、更に、更なる物質、例えば慣用的なコーティング物質、例えば糖類、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸又はポリメタクリル酸、脂肪酸、シリカ又は/及びシラン等でコートされ得る。タイプ3は、特定のリガンドの更なる結合によって得られる、標的特異的粒子構造を有する本発明の粒子の更なる態様を示す。これらのリガンドは、例えば、抗体、そのフラグメント、ペプチド、アプタマー、ダルピン、及び疾患特異的受容体に対して高い親和性を有する他の分子からなる群より選ばれる。該リガンドは、安定化のために使用される物質の化学的修飾によって結合されるか、又は本発明の粒子上に直接的に固定され得る。 図2は、本発明の粒子のコアは、2つの異なった物質から成ってよい(コアシェル構造;図2のタイプ1.1、1.2、1.3)。これに関して、好ましい実施態様では、インナーC2(又はアウターC1)は、更なる診断上利用可能な物質から成ってよい。例えば、マグネタイトは、核生成種子として使用され、上記の低溶解性無機化合物は沈殿されるか又はこれらに適用され得る。更なる実施態様では、タイプ1.1、1.2及び1.3の本発明の粒子のシェルは、任意の薬学的に許容されるシェルから成ってよい。 図3は、受動的標的化のメカニズムの説明を示す。健常な血管は閉じた内皮細胞を有する。それらは、不透性であり、血流に戻る、アルブミンのようなより大きな分子、またナノ粒子を保持する。腫瘍における血管の内皮細胞は、孔を有し、これらを通って本発明の小粒子は血流から組織に容易に拡散できる。更にリンパ球輸送は腫瘍組織において減少されるので、本発明の粒子は、正確なナノスケールの大きさに因ってのみ、腫瘍に蓄積する。 図4は、投与用の実施例1.2.1に従うCaF2分散の写真である。CaF2ナノ粒子は、形成された分布の僅かな乳白光によって見られる。 図5は、動的光散乱によって測定される実施例1.2.2に従うCaF2ナノ粒子の粒径分布の例である。 図6は、実施例1に従って特に実施例1.2.3に従って記載された調製教示と同様の11個の独立した実験によるCaF2ナノ粒子の粒径の調節を示す。粒径分布の平均径は、60 nm〜約400 nmまでこのようにして調節され得る。
粒子性無機マトリックスの可能な構造体型は、結晶構造、及び無定形構造、又はそれらの混合物を含んでよい。該用語は、コロイド、ゾル、懸濁液、ナノ懸濁液、並びに無定形及び結晶粒子を含む。
好ましくは、粒子性無機マトリックス当たりの、医薬、具体的には、診断上利用可能な陽電子放出核種の数は、1〜10,000,000、特に好ましくは5〜1,000,000、更に特に好ましくは10〜100,000である。
本発明の粒子(以下において、一般的な意味において、粒子性無機マトリックスでもある)は、水及び生理学的液体に低溶解性である、無機化合物から実質的に成る(構造体型の定義も参照)。例えば、トパーズ(Al2F2)[SiO4]、及びチオライトNa[Al3F4]、好ましくは、ワーベライトAl3(PO4)2(OH,F)2、炭酸カルシウムCaCO3、マグヘマイトγ-Fe2O3、特に好ましくはゼオライト、一般式Mn[AlO2)x(SiO2)y](M=金属、例えばNa)、マグネタイトFe3O4、及び硫酸バリウムBaSO4、及び特に好ましくはリン酸ガリウムGaPO4、アパタイト又はフルオロヒドロキシアパタイトCa(PO4)3(OH,F)=3Ca3(PO4)2・Ca(OH,F)2、及びフルオルスパルCaF2である。
陽電子放出核種は、好ましくは、15O、30P、13N、65Ga、11C、131Ba、26Al、68Ga及び18Fを含む群より選ばれる。従って、医薬上、本発明の粒子のための特に診断上利用可能な核種は、15O、30P、13Nであり、好ましくは65Ga、11Cであり、特に好ましくは131Ba、26Alであり、更に特に好ましくは68Ga又は18Fである。当業者に公知の医学上利用可能な同位体は、本発明の粒子を調製するために更に使用され得る。いくつかの同位体の選択は、表1に見られる。
Figure 2010530967
Figure 2010530967
Figure 2010530967
本発明の粒子の径は、0.1 nm〜100 μm、好ましくは1nm〜10 μm、特に好ましくは1nm〜1μmの範囲でよい。
本発明の医薬の好ましい実施態様において、本発明の粒子は、医薬的シェルにある。
本発明によれば、該シェルは、以下を含む群より選ばれる:合成ポリマー又はコポリマー、デンプン又はその誘導体、デキストラン又はその誘導体、シクロデキストリン又はその誘導体、脂肪酸、多糖、レシチン、又はモノ-、ジ-もしくはトリグリセリド又はその誘導体、あるいはそれらの混合物。
合成ポリマー又はコポリマーは、ポリエチレンソルビタンエステル、ポリオキシエチル及びその誘導体、ポリオキシプロピル及びその誘導体、非イオン性界面活性剤、ポリオキシステアレート(35−80)、ポリビニルアルコール、重合化スクロース、ポリヒドロキシアルキルメタクリルアミド、乳酸−グリコール酸コポリマー、ポリオルトエステル、ポリアルキル・シアノアクリート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリグリセロール、ポリヒドロキシ化ポリビニルマトリックス、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミド、ポリアミノ酸、スチレン-マレイン酸コポリマー、ポリカプロラクトン、カルボキシポリサッカライド、及びポリ無水物を含む群より選ばれる。
デンプン誘導体は、デンプン2−ヒドロキシメチルエーテル及びヒドロキシエチル−デンプンからなる群より選ばれる。
デキストラン又はその誘導体は、ガラクトシル化デキストラン、ラクトシル化デキストラン、アミノ化デキストラン、SH基を有するデキストラン、カルボキシル基を有するデキストラン、アルデヒド基を有するデキストラン、及びビオチン化デキストランを含む群より選ばれる。
シクロデキストリンは、β−シクロデキストリン及びヒドロキシプロピルシクロデキストリンを含む群より選ばれる。
脂肪酸は、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸、モノラウリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、及びモンステアリン酸ソルビタンを含む群より選ばれる。
本発明の医薬の別の好ましい実施態様では、無機粒子は、標的特異的リガンドに結合される。該リガンドは、タンパク質、抗体、抗体フラグメント、ペプチド、アプタマー、ダルピン、及び疾患特異的受容体に対して高い親和性を有する他の分子からなる群より選ばれる。受容体親和性を有する好適な分子は、当業者に知られている。
本発明の3つの図解した構造体型及び粒子の態様は、本明細書に記載されている(図1及び2参照)。
図1及び2の説明
図1のタイプ1は、上記の低溶解性無機化合物(C)の群からの、安定剤なしかつ凝集が阻害された本発明の粒子を記載する。粒子表面上の吸着した水分子及び/又は電荷は、本発明の粒子を安定化するように働く(その系はゾルと称される)。
図1のタイプ2は、表面活性分子を有する凝集に対して安定化されている本発明の粒子である。i.v.で投与され得る通常の安定剤、例えばポロキサマーに加えて、特にテーラーメイドのブロックコポリマーも使用できる。これらは、例えば、いわゆる二重親水性A−ブロック−Bコポリマーを含み、そのブロックAは調整/安定能を有し、そして第2のブロックBは、凝集から粒子を保護し、通常ポリエチレングリコール(PEG)からなる。
本発明の粒子は、更に、更なる物質、例えば慣用的なコーティング物質、例えば糖類、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸又はポリメタクリル酸、脂肪酸、シリカ又は/及びシラン等でコートされ得る。
図1のタイプ3は、特定のリガンドの更なる結合によって得られる、標的特異的粒子構造を有する本発明の粒子の更なる態様を示す。これらのリガンドは、例えば、抗体、そのフラグメント、ペプチド、アプタマー、ダルピン、及び疾患特異的受容体に対して高い親和性を有する他の分子でよい。該リガンドは、安定化のために使用される物質の化学的修飾によって結合されるか、又は本発明の粒子上に直接的に固定され得る。
加えて、本発明の粒子のコアは、2つの異なった物質から成ってよい(コアシェル構造;図2のタイプ1.1、1.2、1.3)。これに関して、好ましい実施態様では、インナーC2(又はアウターC1)は、更なる診断上利用可能な物質から成ってよい。例えば、マグネタイト(例えば、Rosovist又はSupravist,Schering AG Germany)は、核生成種子として使用され、上記の低溶解性無機化合物は沈殿されるか又はこれらに適用され得る。
更なる実施態様では、タイプ1.1,1.2及び1.3の本発明の粒子のシェルは、任意の薬学的に許容されるシェルから成ってよい。
本発明の主題は、更に、薬学的に利用可能な組成物であって、該組成物に含まれる粒子の少なくとも0.001%が本発明の粒子である、組成物である。すなわち、ある条件下で、薬学的に利用可能な本発明の医薬に含まれる粒子の低量は、既に、この組成物を診断上又は治療上利用可能にさせるために十分である。
本発明の粒子をFDG、すなわちPETトレーサー市場の先行技術、と比較するならば、本発明の粒子の粒子特性から直接的に得られる多数の利点が記載されている。
1.簡便な調製:
無機ナノ粒子の調製のためには、FDGと比較して、有機合成ステップ及び精製が必要とされない。本発明の無機粒子性PETトレーサーは、室温で自発的に形成する。例えば、これは、同位体例えば18Fのヒドロキシアパタイトへの添加、及びいわゆる「コールドキット」中に予備調合された抽出物の混合によって実行される。分布中心又は核医学技術者はこのようにして資源を蓄える。
本明細書において「コールドキット」は、粒子性無機マトリックスが最初から放射性粒子を含まないことを意味する。放射性イオンは、次いで直接的に導入された後、無機形態での好適な放射性核種の添加による医薬が使用される。該放射性イオンは、交換反応において無機マトリックス中の格子空間を占め、無機マトリックスの超格子構造はこの方法によって妨害されない。
2.短い調製時間:
本発明の粒子製剤の調製時間は、同一の活性のFDGの合成及び精製に必要とされる時間の少なくとも10倍低い、すなわち、より活性な生成物が同一の送達時間に顧客に到達する。ナノ粒子の調製時間は、無機マトリックスの沈殿の速度によって決定され、これまで5分未満、好ましくは1分未満、より好ましくは10秒未満である。例えば、塩化カルシウムの水溶液とフッ化ナトリウムとの混合後1秒以内に、沈殿反応式に従って、フッ化カルシウム粒子は自発的に形成する。
3.長い利用性:
同位体、18Fの半減期は、実際には自然定数(約t1/2、110分)であるが、診断上利用可能製剤での本発明の粒子は、調製方法によって調節される粒子サイズに依って、最大数10万18F原子を含むことがある。このことは、各薬理学的に活性な粒子がまた、単に18F-標識トレーサーよりも10万倍長いPET画像において活性である、ことを意味している。これは、高価な生体分子の1:1複合体、例えば抗体及びPET同位体、が使用される場合に、特に商業的興味がある。このようにして標識された細胞はまた、PET画像の方法によってより長期に生物内でモニターされ得る。
4.受動的標的化:
健常な血管は、閉じられた内皮細胞を有する。それらは、不透性であり、血流に戻る、アルブミンのようなより大きな分子、またナノ粒子を保持する。腫瘍における血管の内皮細胞は、孔を有し、これらを通って本発明の小粒子は血流から組織に容易に拡散できる。更にリンパ球輸送は腫瘍組織において減少されるので、本発明の粒子は、正確なナノスケールの大きさに因ってのみ、腫瘍に蓄積する。
5.特異性:
ナノ粒子は、細胞関連標的のために好適である。すなわち、該粒子は、そのサイズ、表面構造及び電荷に依拠して、RESの細胞によって主に取り込まれる。これに関連して、血中を循環するマクロファージは、製剤の注入後に本発に従う粒子で直接的に標識され得る。このことは、例えば増加したマクロファージ活性が常に伴う炎症プロセスの画像化を可能にする。
6.分子画像化のためのプラットフォーム:
受動的及び細胞関連標的化の可能性に加えて、本発明の粒子は、無機粒子の更なる標的化アドレッシングを提供する。疾患特異的リガンドの、本発明の粒子表面への結合によって、例えば細胞表面に対する受容体の活性標的化は、可能である。
7.脳内での放射線への更に低い曝露
先行技術であるFDGとは反対に、本発明の粒子は脳内に非特異的に蓄積しない。一方、このことは、放射線への脳の曝露を減少させ、他方では、神経上の問題の研究が可能である。
8.非常に小さい焦点の検出:
更なる因子に加えた、PET画像の空間分解能は、組織内の陽電子の平均自由行路長(例えば、18F由来の陽電子の場合には約3mm)に本質的に依拠する。例えばFDG18F同位体が組織内で自由に崩壊するので、分解能はこの物理的限界未満では得られない。対照的に、本発明の粒子の同位体は、結晶格子中に固く取り込まれる。このことは、陽電子と電子との相互作用の可能性を増加し、平均自由行路長を減少する。PET空間分解能における改善が達成される。3mm未満の径を有する腫瘍が検出される分解能も可能である。この分解能は、使用される検出器に依拠するが、好適な検出器でアクセス可能であるので、実際にはすべての場合に達成される。
9.使用の拡大スペクトル:
本発明の粒子は、骨に関連して同等以上の電子密度を有し、すなわち、粒子の蓄積はCTで直接的に画像化され得る。本発明の粒子の非-放射活性製剤(例えばCaF2からなる、天然に最も高い頻度で存在するフッ素同位体19Fは放射性でない)は、F-MRIの画像化に好適である。
10.複数モデル画像化:
本発明の粒子、具体的には態様1.1、1.2及び1.3の粒子(図2参照)は、多様な画像化に好適である。それらは、陽電子エミッタに加えて更なる診断上利用可能な物質を含むからである。
可能な調製変形体
更に、本発明は、粒子性無機マトリックスを含む医薬の調製方法であって、アニオン及びカチオンの構造体型-形成元素の天然同位体分布に加えて、粒子性無機マトリックス当たりの陽電子放出核種の数が好ましくは1以上である、前記方法に関する。
よって、本発明の主題は、以下のステップの少なくとも1つを含む本発明の医薬の調製方法でもある:
(i) 沈殿反応式に従って可溶性塩の少なくとも2つの溶液を混合するステップ、ここで、少なくとも1つの塩は陽電子放出核種が豊富であり、ここで、1つの塩のカチオンが他の塩のアニオンと沈殿し、そして、陽電子放出量が、沈殿した化合物の一部、及びアニオン及びカチオンの構造体型-形成元素の天然同位体分布に加えて、陽電子放出核種の量を含む、粒子性無機マトリックス形態である、
(ii) アニオン及びカチオンの構造体型-形成元素の天然同位体分布に加えて、陽電子放出核種の量を含む、粒子性無機マトリックスを含む沈殿反応式に従う懸濁液の形成ステップ、
(iii) 無機マトリックスを形成するための、沈殿反応式に従う可溶性塩の少なくとも2つの溶液の混合ステップ、及びこれ続く、アニオン又はカチオン形態での陽電子放出核種の添加。
更に、本発明の主題は、以下のステップの少なくとも1つを含む本発明の医薬の調製方法でもある:
(iv) 沈殿反応式に従って可溶性塩の少なくとも2つの溶液を混合するステップ、ここで、少なくとも1つの塩は上記の陽電子放出核種の少なくとも1つが豊富であり、ここで、1つの塩のカチオンが他の塩のアニオンと沈殿し、そして、陽電子放出量が、沈殿した化合物の一部、及びアニオン及びカチオンの構造体型-形成元素の天然同位体分布に加えて、上記の陽電子放出核種の少なくとも1つの量を含む、粒子性無機マトリックス形態である、
(v) アニオン及びカチオンの構造体型-形成元素の天然同位体分布に加えて、上記の陽電子放出核種の少なくとも1つの量を含む、粒子性無機マトリックスを含む沈殿反応式に従う懸濁液の形成ステップ、
(vi) 無機マトリックスを形成するための、沈殿反応式に従う可溶性塩の少なくとも2つの溶液の混合ステップ、及びこれ続く、アニオン又はカチオン形態での上記の陽電子放出核種の少なくとも1つの添加。
本発明との関連では、安定剤及び/又はリガンド-担持安定剤を添加してよい。本発明との関連では、非-放射性同位体が更に使用できる。本発明の方法のための核生成種子としての前駆体の調製及び使用は、場合により行ってよい。本発明の方法は、例えば粒子構造におけるOH-イオンの18F-イオンとの交換を可能にする、交換プロセスを用いて同様に実行される。本発明の方法では、粒径は、抽出物(出発物質)の濃度比を変えることにより調節され得る。本発明の方法は、薬学的シェルの選択によって表面特性の修飾のためのステップが続くことができる。該方法は、当業者に公知の、物理的及び化学的並び生化学的方法によってリガンドを結合するためのステップが続くことができる。本発明の方法では、製剤の等張性が調整され得る。本発明の方法において、殺菌、オートクレーブ又は殺菌濾過が場合により行われる。本発明に従う方法において、所定の総粒径の無機粒子は更なるステップにおいて選択され得る。
本発明の方法の好ましい実施態様は以下に詳細に記載されている。
(a) 一般的調製:上記の化合物は、水溶性塩の2つの水溶液と、天然同位体分布及び陽電子放出抽出物の必要量とを単に混合することによって調製され得る。このことは、例えば、特定の混合チャンバ、例えば2つの入口ライン、混合チャンバ及び排出ラインを備えた(Yの形態の)三方フロー混合器中で攪拌又は振盪しながら徐々に加えることによって、又はマイクロシステム技術から知られているマイクロ混合器を用いて実行してもよい。放射性医薬の具体的な合成のための一般的なモジュールも使用できる。これらはその製造において必要な混合及び攪拌要素を含むからである。しかしながら、本明細書に記載の粒子の調製は、非常に簡単であるため、抽出物、混合チャンバ及び適用インジェクタが組み合わされている混合装置も開発されている。粒子性懸濁液は、溶液の混合後に直ちに形成し、調製時間は数秒の範囲内である。
(b) 様々な構造体型の任意の調製:混合は、安定剤(構造体型1及び1.1;図1及び2)を添加することなく、安定剤(構造体型2及び2.1;図1及び2)を添加、又はリガンド-担持安定剤(構造体型3及び3.1;図1及び2)を添加して行われる。リガンド又は修飾化リガンドとの共沈を行ってもよい。
(c) 非-放射性同位体の任意の追加:粒子は、放射性同位体、例えばサイクロトロン内の核反応によって水溶液中で得られる18F-を用いて、直接的に可溶性化合物から調製され得る。この方法は、19F-のような非-放射性同位体を用いて最適化され得る。
(d) 任意の調製及び前駆体の使用:更なる調製変形体は、コアシェル構造が形成されるように、核生成種子として役立ち得る前駆体の使用にある。標的化合物自体、それは天然同位体分布を有するが、又はマグネタイトもしくはマグヘマイト粒子のような第2の対照媒体は、核生成種子として使用され得る。
(e) 交換プロセスを用いる任意の調製:無機マトリックス中の非-放射性核種は、続いて、本発明では放射性核種によって交換され、よって本発明の無機マトリックスを製造できる。ヒドロキシアパタイトを例にとれば、本発明の構造体型の完成した製剤は、18F-水溶液と極簡単に反応され得る。18F-イオンは、ヒドロキシアパタイト構造中のOH-イオンと交換し、18F-フルオロヒドロキシアパタイト、超格子構造が妨害されることなくCa5(PO4)3(OH,18F)が形成される。
(f) 粒径の任意の調節:ナノ粒子のサイズは、抽出物(出発物質)の濃度比によって調節され得る。
本発明の方法では、無機マトリックスをつくる沈殿反応において用いられるイオンは、好ましくは1×10-11 mol/l〜40 mol/lの濃度で、より好ましくは1×10-7 mol/l〜10 mol/lの濃度で、最も好ましくは1×10-4 mol/l〜1mol/lの濃度で加えられる。沈殿反応においてあるイオン濃度を確立することによって、本発明の粒子の所望のサイズは、上記のように調整され得る。
特に好ましくは、本発明の方法において、無機イオンマトリックスをつくる沈殿反応で使用されるイオンは、無機マトリックスとしてのトパーズ(Al2F2)[SiO4]の場合に1.1×10-4〜184 g/lの濃度で、無機マトリックスとしてのチオライトNa[Al3F4]の場合に3.9×10-4〜180 g/lの濃度で、無機マトリックスとしてのワーベライトAl3(PO4)2(OH,F)2の場合に2.1×10-4〜343 g/lの濃度で、無機マトリックスとしての炭酸カルシウム(CaCO3)の場合に7.1×10-3〜100 g/lの濃度で、無機マトリックスとしてのマグヘマイト(γ-Fe2O3)の場合に9.4×10-4〜160 g/lの濃度で、無機マトリックスとしてのゼオライト、一般式Mn[AlO2)x(SiO2)y](M=金属、例えばNa)の場合に1.3×10-4〜230 g/lの濃度で、無機マトリックスとしてのマグネタイト(Fe3O4)の場合に9.4×10-4〜230 g/lの濃度で、無機マトリックスとしての硫酸バリウム(BaSO4)の場合に9.1×10-3〜233 g/lの濃度で、無機マトリックスとしてのリン酸ガリウム(GaPO4)の場合に5.2×10-9〜164 g/lの濃度で、無機マトリックスとしてのアパタイト又はフルオロヒドロキシアパタイトCa(PO4)3(OH,F)=3Ca3(PO4)2・Ca(OH,F)2の場合に1.8×10-4〜504 g/lの濃度で、及び無機マトリックスとしてのフルオルスパル(CaF2)の場合に1.6×10-2〜78 g/lの濃度で添加される。
本発明の方法では、沈殿反応は、好ましくは0℃〜100℃、より好ましくは4℃〜60℃、最も好ましくは10℃〜40℃の温度で実行される。
(g) 表面特性の任意修飾:異なった安定剤を使用することによって、表面特性が決定され得る。薬学的シェルを形成するこれらの安定剤が調製される。
(h) リガンドの任意の結合:通常の物理的及び化学的並びに生物化学的方法によるリガントの付加。好適な結合法は、当業者に知られている。
(i) 任意の等張性の調整:特定の可溶性Cl又はNa化合物、又は等張化(isotonicizing)のための他の慣用的物質の使用によって、得られた製剤の後の等張性は直接的に考慮され得る。等張溶液はヒト血液と同一の浸透圧を有し(約7.5バール)、約0.9%の濃度の生理的食塩水に相当する。
(j) 任意の殺菌/オートクレーブ/殺菌濾過:製剤-前駆体又は完了した調製物は、慣用的方法によって殺菌され得る。好適な方法は、特に、0.2 μmの孔サイズを有する殺菌濾過、又は121℃、1バール、15〜30分でのオートクレーブでの加熱殺菌である。
記載された実施態様及び調製方法は、本発明の粒子が、標的された方法における薬理学的要件に適法され得るその性質、例えば組成物、同位体量、サイズ及び表面特性に関して、様々な製剤で提供され得ることを証明している。
本発明の粒子の使用
本発明の医薬は、インビトロ及びインビボ医薬、好ましくは診断薬で使用される。陽電子放出トモグラフィー(PET)及びPET-CT画像-補助診断における使用は、特に好ましい。本発明の粒子は、薬理学的研究及び獣医的薬の両方において、またヒト医薬において使用され得る。診断的使用については、活性用量が患者に投与される。投与は静脈内が好ましいい。次いで、身体での本発明の粒子の分布は、所定時間後に、PET又はPET-CTによって、あるいは場合により他の好適な方法によって決定される。好適な方法は当業者に知られている。本発明の医薬は、同様にして局所領域的療法において採用される。
可能な処方及び使用メカニズムは、以下を例に記載する。
MRI用コロイド例えばResovist及びSupravist(Scheirng AG, Germany)と同様の、本発明の粒子の使用
すべてのResovist処方、例えば肝臓の試験、及びResovist処方、例えば血管造影での、本発明の粒子の使用が可能である。
SPECT用コロイド例えばNanoCis(CisBio, France)と同様の、本発明の粒子の使用
すべてのNanoCis/NanoColl処方、例えば前哨リンパ節検出における本発明の粒子の使用は、原則的に可能である。コアにマグネタイトを有するコアシェル構造体型も、前哨リンパ節検出の分野における併画像化法のために使用できる。
「受動的標的化」のための本発明の粒子の使用
サイズ及び表面特性の調節は、ナノ粒子を、腫瘍組織の受動的標的化のためにテーラーメイドさせる。受動的標的化のメカニズムは、図3に図式的に示されている。
図3の説明
健常な血管は閉じた内皮細胞を有する。それらは、不透性であり、血流に戻る、アルブミンのようなより大きな分子、またナノ粒子を保持する。腫瘍における血管の内皮細胞は、孔を有し、これらを通って本発明の小粒子は血流から組織に容易に拡散できる。更にリンパ球輸送は腫瘍組織において減少されるので、本発明の粒子は、正確なナノスケールの大きさに因ってのみ、腫瘍に蓄積する。
腫瘍組織中の特定の媒体は、更に本発明の粒子がそこでの他の診断上利用可能な性質を仮定することを確実にする。
細胞関連標的化のための本発明の粒子の使用
本発明の粒子の使用は、サイズ、表面構造及び電荷に因って、RES細胞によって主に取り込まれる。これに関連して、血中を循環するマクロファージは、製剤の注入後に、本発明の粒子に直接的に標識され得る。このことは、例えば、増加したマクロファージ活性がいつも起こる炎症プロセスの画像化を可能にする。
「活性標的化」のための本発明の粒子の使用
特定のリガンドによって、組織構造は標的された方法で認識され得る。例えば、抗-L-セレクチンは、リンパ節を証明するために好適である。ICAM及びVCAMは、MSの検出の場合に重要な役割も果たす特定の炎症マーカーである。E-セレクチンは、更に、炎症性病巣の認識に好適であり、多くの種類の腫瘍の認識にも好適である。EDB-フィブロネクチンは、血管新生特異的であり、抗-CD105(エンドグリン)抗体は乳癌の証明に使用され得る。使用され得る更なるリガンド及び受容体は、当業者に公知である。
本発明の粒子の調製は複雑ではなく、特定のリガンドは特に安定剤を介して変換され得るので、本発明の粒子は柔軟なプラットフォーム技術として役立つ。
幹細胞画像化のための本発明の粒子の使用(幹細胞トラッキング)
幹細胞マーキングは、本発明の粒子について可能である。
血液脳関門を踏み越えるための本発明の粒子の使用(BBB送達)
文献公知の送達法(例えばパスフィンダー技術)によって、血液脳関門を横切ることが可能である。
従って、本発明の主題は、増殖性疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患、消化管の疾患、動脈硬化症、卒中、梗塞、血管系、リンパ系、膵臓、肝臓、腎臓、脳及び膀胱への病的変化、リンパ系、膵臓、肝臓、腎臓、脳及び膀胱、並びに電気刺激伝達の疾患及び神経変性疾患からなる群より選ばれる疾患の陽電子放出トモグラフィーの手段による診断のための本発明の医薬でもある。これに関連して、増殖性疾患は、腫瘍、前癌状態、形成不全症、子宮内膜症及び化生からなる群より選ばれる。これに関連して、自己免疫疾患は、リウマチ様関節炎、炎症性腸疾患、変形性関節症、神経障害性の痛み、円形脱毛症、乾癬、乾癬性関節炎、急性膵炎、同種移植反応、アレルギー、肺のアレルギー炎症、多発性硬化症、アルツハイマー症、クーロン病及び全身性紅斑性狼瘡からなる群より選ばれる。
従って、本発明の主題は、増殖性疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患、消化管の疾患、動脈硬化症、卒中、梗塞、血管系、リンパ系、膵臓、肝臓、腎臓、脳及び膀胱への病的変化、リンパ系、膵臓、肝臓、腎臓、脳及び膀胱、並びに電気刺激伝達の疾患及び神経変性疾患からなる群より選ばれる疾患の局所領域的療法のための本発明の医薬でもある。これに関連して、増殖性疾患は、腫瘍、前癌状態、形成不全症、子宮内膜症及び化生からなる群より選ばれる。これに関連して、自己免疫疾患は、リウマチ様関節炎、炎症性腸疾患、変形性関節症、神経障害性の痛み、円形脱毛症、乾癬、乾癬性関節炎、急性膵炎、同種移植反応、アレルギー、肺のアレルギー炎症、多発性硬化症、アルツハイマー症、クーロン病及び全身性紅斑性狼瘡からなる群より選ばれる。
本発明は、更に以下の例によって説明される。
実施例1:PET診断剤としてのフッ化カルシウムCaF2ナノ粒子
1.1 一般的説明
CaF2は、水溶性化合物CaCl2とNaF(成功的な調製はKF、NH4F又はHFを用いて行ってもよい)との混合後の沈殿物としての、低溶解性化合物(フルオロスパーの溶解性:20℃で17 mg/l、18℃で16 mg/l)として、あるいはまた、好適な低濃度比の混合後のコロイド状分散形態(「ナノ粒子」)として、沈殿する。
Figure 2010530967
好適な安定剤、例えばポリキサマーF68の存在下で、ナノ粒子は、相当に高い濃度比の混合によっても形成される。カルコフィリック(calcophilic)安定剤、例えばポリアクリル酸-ブロック-PEG、ホスフェート官能基化ポリマー-ブロック-PEG、及びホスホニウム官能基化ポリマー-ブロック-PEG型のブロックコポリマーは、これには、特に好適である。
このことは、「低分子」可溶性生成物によって推論され得る。
Figure 2010530967
リガンド-PEG-カルコフィリック(calcophilic)ポリマー型の、抗体、そのフラグメント、ペプチド等の標的特異的リガンドへの、安定剤の化学的結合は、患者における対応する標的に標的された方法で結合できるナノ粒子を提供する。
18F-は、19F-と同様に化学的に働く。PET診断剤のために、必要な放射活性の、18F-、例えばH18F又はNa18F溶液が、Na18F溶液に添加され、成分が混合され、生成物が沈殿反応に従って沈殿のために使用される。
核種18Fは、約t1/2=110分の半減期を有する。それは、サイクロトロンでの以下の標的反応に従って調製される。
Figure 2010530967
18F-は、水溶液中でHFとして得られる。本明細書におけるフッ素濃度は、方法手段及びサイクロトロンのモデルによって、概して、50〜400 GBq/μmolである。
1.2 手段
1.2.1 界面活性剤無しのCaF2ナノ粒子
0.1 mol/lの濃度の1mlのKF水溶液を形成するように、18F-溶液の好適な量を非-放射性フッ化カルシウム(KF)溶液と混合した。1mlのKF水溶液(0.1 mol/l)を、0.05 mol/lの濃度の1mlのCaCl2水溶液と共に、バイアル中で振盪することによって混合した。形成した分散液の僅かな乳白光からわかるCaF2ナノ粒子が直ちに形成した(図4)。
動的光散乱(DLS)による粒子サイズ分布の決定は、71.5 nmの平均粒径を与えた(重み付け)。
実験の反復は、81.7 nmの粒径であった。
薄層クロマトグラフィー(移動相:メタノール又はメチルエチルケトン)及び好適な検出器によって、使用した放射活性の90%超が本発明の粒子に結合され、ベースラインに留まることが証明された(Rf=0)。
実験の第2シリーズでは、KF溶液の代わりに、フッ化ナトリウム(NaF)溶液(0.1 mol/l)を1mlのCaCl2水溶液(0.05 mol/l)と混合した。ここでは、CaF2ナノ粒子が形成し、分散は乳白光に見える。DLSによって決定された粒径は、ここでは75.9 nmであった。また、使用した放射活性の90%超が本発明の粒子に結合された。
1.2.2 界面活性剤安定化CaF2ナノ粒子
所望の放射活性を有する1mlのKF水溶液(0.1 mol/l)を、1mlのCaCl2水溶液(0.05 mol/l)と共に、バイアル中で振盪することによって混合した。1重量%のプルロニックF68(ポロキサマー188としても知られている)を予め溶解した。形成した分散液の僅かな乳白光からわかるCaF2ナノ粒子が直ちに形成した。
使用した放射活性の90%超が本発明の粒子に結合された。
動的光散乱(DLS)による粒子サイズ分布の決定は、64.5 nmの平均粒径を与えた(重み付け)。粒径分布の例を図5に示す。
実験を7回繰返し、粒径をDLSにより決定した。24時間後、粒径分布を再度測定した。結果を表2に纏める。
Figure 2010530967
該実験系は、ナノ粒径の非常に優れた再現性を示す(変動計数<7%)。室温での24時間放置後の平均粒径は、60.3±4.0 nm(n=7)から64.9±3.5 nm(n=6)までわずかに増加したが、この増加は実験系の単なる標準偏差の枠内であり、そのため、統計的に有意でない。従って、CaF2ナノ粒子は、少なくとも24時間の粒径分布に関して安定である。
1.2.3 CaF2ナノ粒子の粒径の調節
上記の実験系と同様にして、より高い濃度のKF溶液及びCaCl2溶液からCaF2ナノ粒子を調製した。再現性試験の結果(実施例1.2.2)と共に、1mlの0.2 mol/l KF溶液と0.1 mol/l CaCl2溶液との混合、あるいは0.4 mol/l KF溶液と0.2 mol/l CaCl2溶液との混合の、各々の場合における結果としての粒径を図6に示す。粒径は、濃度が増加するにつれて、約60 nm〜約400 nm増加する。
実施例2:低溶解性無機11C又は15O炭酸塩化合物粒子、及びPET診断剤としてのその使用
例:PET診断剤としてのナノ粒子性炭酸カルシウム、CaCO3
以下の標的反応によってサイクロトロン中で核種を調製した。
Figure 2010530967
ナノ粒子は、好適な安定剤、例えばF68の存在下で沈殿反応に従って形成した。カルコフィリック安定剤、例えばポリアクリル酸-ブロック-PEG、ホスフェート官能基化ポリマー-ブロック-PEG、及びホスホニウム官能基化ポリマー-ブロック-PEG型のブロックコポリマーは、特に好適である。リガンド-PEG-ブロック-カルコフィリックポリマー種の、抗体、抗体フラグメント、ペプチド等の標的-特異的リガンドへの安定剤の化学的結合は、患者において対応する標的に標的された方法で結合できるナノ粒子を与えた。
実施例3:18フルオロヒドロキシアパタイト化合物(Ca5(PO4)3(OH,18F))粒子、及びPET診断剤としてのその使用
3.1 ヒドロキシアパタイト粒子の調製
5重量パーセントの濃度で存在するように、クエン酸を0.1モーラーのCaCl2水溶液に加えた。0.1モーラーのNaOH溶液で9〜11のpHに調整した。次いで、Na3PO4水溶液でCa/P比が1.67となるような方法で、Na3PO4水溶液を調製した。室温で磁気攪拌器で攪拌しながら、Na3PO4水溶液をCaCl2溶液に徐々に加えた。ヒドロキシアパタイト沈殿が形成した。
3.2 18フルオロヒドロキシアパタイト粒子の調製
18フルオロヒドロキシアパタイト粒子の調製のために、実施例3.1の分散液を、必要な放射活性強度で、すなわち好適な濃度の18F-イオンを含む溶液と混合した。ヒドロキシルイオンをフッ素イオンと交換することによって、画像診断化に好適な18フルオロヒドロキシアパタイト粒子を形成した。

Claims (8)

  1. アニオン及びカチオンの構造体型-形成元素の天然同位体分布に加えて、陽電子放出核種を含む粒子性無機マトリックスを含む医薬であって、
    粒子性無機マトリックス当たりの陽電子放出核種の数が1以上であり、該粒子性無機マトリックスが、トパーズ(Al2F2)[SiO4]、チオライトNa[Al3F4]、ワーベライトAl3(PO4)2(OH,F)2、炭酸カルシウム(CaCO3)、マグヘマイト(γ-Fe2O3)、ゼオライト(一般式Mn[AlO2)x(SiO2)y](M=金属、例えばNa)、マグネタイト(Fe3O)4、硫酸バリウム(BaSO4)、リン酸ガリウム(GaPO4)、アパタイト又はフルオロヒドロキシアパタイト(Ca(PO4)3(OH,F)=3Ca3(PO4)2・Ca(OH,F)2)、及びフルオルスパルCaF2からなる群より選択され、
    該陽電子放出核種が、15O、30P、13N、65Ga、11C、131Ba、26Al、68Ga及び18Fを含む群より選ばれる、前記医薬。
  2. 前記粒子性無機マトリックスが、0.1nm〜100μmの径を有する、請求項1記載の医薬。
  3. 前記粒子性無機マトリックスが、薬学的シェルにある、請求項1又は2に記載の医薬。
  4. 前記粒子性無機マトリックスが、標的−特異的リガンドに結合される、請求項1〜3のいずれか1項記載の医薬。
  5. 以下のステップ:
    (i) 沈殿反応式に従って可溶性塩の少なくとも2つの溶液を混合するステップ、ここで、少なくとも1つの塩は陽電子放出核種が豊富であり、ここで、1つの塩のカチオンが他の塩のアニオンと沈殿し、そして、陽電子放出量が、沈殿した化合物の一部、及びアニオン及びカチオンの構造体型-形成元素の天然同位体分布に加えて、陽電子放出核種の量を含む、粒子性無機マトリックス形態である、
    (ii) アニオン及びカチオンの構造体型-形成元素の天然同位体分布に加えて、陽電子放出核種量を含む、粒子性無機マトリックスを含む沈殿反応式に従う懸濁液の形成ステップ、
    (iii) 無機マトリックスを形成するための、沈殿反応式に従う可溶性塩の少なくとも2つの溶液の混合ステップ、及びこれ続く、アニオン又はカチオン形態での陽電子放出核種の添加
    の少なくとも1つを含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の医薬の製造方法。
  6. 医薬組成物であって、そこに含まれる粒子の少なくとも0.001%が、請求項1〜4のいずれか1項記載の粒子性無機マトリックスである、前記組成物。
  7. 画像診断において使用するための請求項1〜4のいずれか1項記載の医薬。
  8. 疾患の局所領域的治療のための請求項1〜4のいずれか1項記載の医薬。
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