JP2010530681A - データ・パケットのヘッダ・サイズ縮小 - Google Patents

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Abstract

【課題】データ・パケットのヘッダ・サイズ縮小
【解決手段】
本発明は、少なくとも 外部ヘッダがルーティング目的のために残存するデータ・パケットから、内部ヘッダを除去することによって、データ・パケットのヘッダ・サイズを縮小する方法に関する。データ・パケットから内部ヘッダを除去する時には、受信側および/または送信側エンティティの新たに設定されたアドレスが、データ・パケットの残存する外部ヘッダ中に挿入される。除去された内部ヘッダを再構築するために、コンテクスト情報が受信側エンティティ内に提供され、該コンテクスト情報は、新たに設定されたアドレスによって、すなわち、外部ヘッダのソースおよび/または宛先アドレス中に参照される。縮小されたデータ・パケットは1個のヘッダのみが付いて送信され、これによって各データ・パケットのサイズを大幅に縮小する。元パケットは受信側エンティティにおいて完全に再構築され、これによって、各データ・パケットの通常の処理を続行することを可能にする。
【選択図】図6

Description

本発明は、ある特定の通信経路上にあるデータ・パケットのヘッダ・サイズを縮小する方法に関する。本発明はMNとCNの間の通信に主として適用され、中間ノードはデータ・パケットの付加的なカプセル化を利用し、これによって、データ・トラフィックを増加させる。とりわけ本発明は、送信側エンティティ内においてデータ・パケットの内部ヘッダを外部ヘッダのアドレスへとコード化し、後に受信側エンティティ内において、外部ヘッダ中の該アドレスによって識別される以前に生成されたコンテクスト情報から該内部ヘッダを復旧するための様々な方法ステップを提供する。さらに本発明は、本発明に参加するネットワーク・エンティティおよび移動ノードに関する。
通信システムは、インターネット・プロトコル(IP)ベースのネットワークへとますます進化している。通信システムは典型的には、互いに接続された多くのネットワークから成り、そこでは音声およびデータが一端末から他の端末へと断片状、いわゆるパケットで送信される。IPパケットは、接続のない状態で、ルータによって宛先へとルーティングされる。したがって、パケットはIPヘッダおよびペイロード情報を含み、このため、該ヘッダはなかんずく、ソースおよび宛先IPアドレスを含む。
IPネットワークは、拡張性の理由から、階層的なアドレス指定スキームを用いる。それ故に、IPアドレスは対応する端末を識別するだけでなく、この端末についての位置情報をさらに含む。ルーティング・プロトコルによって提供された付加情報によって、ネットワーク内のルータは、ある特定の宛先に向かう次ルータを識別することができる。
とりわけ、ルーティングと呼ばれる処理が、データ・パケットをあるソースからある宛先へと少なくとも一つの中間ネットワーク上を移動させるのに用いられる。該データ・パケットが宛先に到達するためには、データ・パケットは、宛先デバイスの物理的ネットワークに到達するまで、ある一つのルータから他のルータへと渡される必要がある。これは、ルーティングは段階的な方法に基づいているので、すなわち、ソースと宛先の間の厳密な経路が開始時に知られていないが各中間ルータは、データ・パケットの転送先となるネクスト・ホップ・ルータを知っているので、ネクスト・ホップ・ルーティングとも呼ばれる。これによって達成される主な利点は、あらゆる宛先ネットワークへの経路上にある全ルータを知るのではなく、各ルータが、ある所定のデータ・パケットに対していずれの近隣ルータが次の受信者となるべきかを知りさえすればよいことである。
例示的には、ソース・デバイスがパケットを自己のローカル・ルータへと送信した後に、ローカル・ルータのデータ・リンク層は、該パケットをルータ上方のIP層へと渡す。これに対応して、レイヤ2フレームを取り除いた後に、パケットのレイヤ3ヘッダが調べられ、ルータは、いずれのネクスト・ルータにパケットが送信されるべきかを決定する。それゆえに、パケットは適切なレイヤ2フレーム内で再カプセル化されて、下方のデータ・リンク層へと戻される。データ・リンク層は、パケットを、ルータの物理的ネットワーク・リンクのうち一リンクを介して、決定されたネクスト・ルータへと送信する。
この点においてルータは、様々なネットワークID(IPアドレス・プレフィクス)と該ルータが接続される他のルータとの間のマッピングを提供する、ルーティングテーブルと呼ばれる一連の情報を保持する。これに対応してルータは、あるデータ・パケットの宛先IPアドレスをルーティングテーブルに照らして確認し、ルーティングテーブルに対する該宛先アドレスの最も長い一致に基づいて、ネクスト・ホップ・ルータを判定する。加えて、ルーティングテーブルごとに定義された計量値によって、所定の基準に基づいて特定のルーティング入力を評価し、ひいては、いくつかの考えられる経路のうち最良の経路を選択することが可能になる。
このように、ルーティングテーブルはデータの効率的な提供に関連しており、および、事業者により手動でまたは動的に設定されうる。静的ルートの手動設定は、より小規模なネットワークに対してのみ実行可能であり、一方で、絶え間なく変化する一般的なインターネットでは、主として、動的なルーティングテーブルが適用される。ルーティングテーブルの自動構築は、ルーティング・プロトコルによって管理および更新され、ルータ間で交換されるルーティング情報を含む一連の定期的またはオン・デマンドのメッセージを伴う。
ネットワーク層3(OSI)は、パケットのルーティングが実際に発生している層であり、あるデータ・パケットのレイヤ3ヘッダは、中間ネットワークを介してルーティングされている間は変更されない。あるソースおよび宛先のより高位層は単に「論理的に」接続されている、すなわち、真の/物理的な接続性が全くないため、パケットは、下位層2および1を横断して、宛先へと物理的に配信される必要がある。それぞれのレイヤ2内では異なるプロトコルが用いられうるので、たとえばレイヤ3からレイヤ2へと渡される各データ・パケットは、適切に構成されなければならない。
したがって、通常、データ・パケットのカプセル化はある上位層プロトコルからある下位層プロトコルを介してデータを送信するのに用いられる。たとえば、IPv4およびIPv6プロトコルはネットワーク層プロトコルであり、また、ユーザ・データ・プロトコル(UDP)または送信制御プロトコル(TCP)はトランスポート層プロトコルである。それゆえに、ユーザ・データはUDPデータグラム(レイヤ4)中でカプセル化され、該UDPデータグラムは次いでIPパケット(レイヤ3)中でカプセル化される。続いてIPパケットは、カプセル化されたユーザ・データと一緒に、データ・リンク層プロトコル(イーサネット(登録商標)、レイヤ2等)上を送信されてもよく、データ・リンク層プロトコルでも再びカプセル化を伴う。
さらに、ある特定の層のある一つのプロトコルが、同じ特定の層の他のプロトコルによってカプセル化されたデータ・パケットを移送するために用いられる場合にも、カプセル化が同じ層内で用いられうる。トンネルと呼ばれる論理構造が、カプセル化を行うデバイスとカプセル化解除を行うデバイスの間で確立され、ここでは当該処理自体はトンネリングと呼ばれる。トンネリングは、一つのネットワーク・プロトコルのデータ・パケットを、該パケットをサポートしないであろう(異なるプロトコルによって制御された)ネットワークを介して送信するのに用いられうる。トンネリングは、私設アドレス指定およびセキュリティ等、または、モビリティサポートのための様々な種類の仮想私設ネットワーク(VPN)機能を提供するためにも用いられうる。例えば、GPRSトンネリング・プロトコル(GTP)、ポイント・ツー・ポイント・トンネリング・プロトコル(PPTP)またはIPセキュリティ・プロトコル(IPsec)がある。
最も一般的に用いられるトンネリング機構の一つがIP(レイヤ3)-in-IP(レイヤ3)カプセル化であり、これは、IPデータグラムを他のIPヘッダでカプセル化する処理のことを言い、モバイルIP等に用いられうる。MIPv6とも表されるモバイルIPv6(D. Johnson, C. Perkins, J. Arkko, "Mobility Support in IPv6", IETF RFC 3775, June 2004、http://www.ietf.org)は、移動ノードが、より高位層およびアプリケーションにトランスペアレントな態様で、すなわち、より高位層の接続を断つことなく、サブネット間を移動するのを可能にするIPベースのモビリティプロトコルである。言い換えれば移動ノードは、IPv6インターネット・ネットワーク内を動き回っている間、到達可能なままである。
通常、端末は電源を入れられると、アクセス・ネットワークのIPアドレス・プレフィクスに基づいたIPアドレスを設定する。端末が移動体、いわゆる移動ノード(MN)であり、IPプレフィクス・アドレスの異なるサブネット間を移動する場合は、階層的なアドレス指定スキームを理由として自己のIPアドレスを位相的な正確なアドレスへと変更しなければならない。しかしながら、TCP接続といったより高位層での接続は、通信側ノードのIPアドレス(およびポート)で定義されるので、ノードのうち一つが移動等の理由から自己のIPアドレスを変更する際に、アクティブなIPセッションへの接続が断たれる。前記課題に対応する考えられる一つのプロトコルがMIPv6プロトコルである。
MIPv6の主な原理は、移動ノードが、インターネット内の自己の位相的位置にかかわらず、自己のホーム・アドレス(HoA)によって常に識別され、一方、移動ノードの気付アドレス(CoA)は、移動ノードの現在の位相的位置についての情報を提供する。
より詳細には、移動ノード(主としてMNまたはユーザ装置UEと呼ばれる)は、設定された2個のIPアドレス、気付アドレスおよびホーム・アドレスを有する。移動ノードのより高位層は、以降主としてコレスポンデント・ノード(CN)と呼ばれる通信パートナー(宛先端末)との通信のためにホーム・アドレスを用いる。このアドレスは変化せず、移動ノードを識別する目的に資する。該アドレスは位相的には、移動ノードのホーム・ネットワーク(HN)に属する。対照的に気付アドレスは、移動のたびに変化し結果としてサブネットの変更をきたし、ルーティング下部構造のためのロケータとして用いられる。気付アドレスは位相的には、移動ノードが現在訪問中のネットワークに属する。ホーム・リンク上に位置する一組のホーム・エージェント(HA)のうち1個が、移動ノードのホーム・アドレスへの移動ノードの気付アドレスのマッピングを保持するとともに、当該移動ノードに対する着信トラフィックを自己の現在の位置へと向け直す。単一のホーム・エージェントの代わりに一組のホーム・エージェントを配置する理由は、冗長およびロード・バランシング等である。
現在モバイルIPv6は、動作の2個のモードを定義しており、そのうち一つは双方向トンネリングである(図1)。他方のモードはルート最適化モード(図2)である。双方向トンネリングを用いる際、コレスポンデント・ノード101によって送信され移動ノード102のホーム・アドレスへとアドレス指定されたデータ・パケットは、ホーム・ネットワーク110内のホーム・エージェント111によって傍受される。傍受される各データ・パケットは、MN102の気付アドレスへのネットワークを介して再送信される必要があるので、IP−in−IPカプセル化が必要である。したがって、傍受された各データ・パケットは、MN102のCoAへとアドレス指定された新しいIPデータ・パケット中にペイロードとして含まれ、外部ネットワーク120に配置されたMN102へとトンネリングされる。対応するトンネルの始点はカプセル化を行うホーム・エージェント111であり、終点は移動ノード102である。外部ネットワーク120中のローカル・エージェントが、移動ノードの代わりにメッセージを受信し、外部IPヘッダを除去し、カプセル解除されたデータ・パケットを移動ノード(図示しない)へと配信することもまた可能でありうる。
移動ノード102によって送信されたデータ・パケットは、ホーム・エージェント111へとリバース・トンネリングされ、該ホーム・エージェント111はパケットのカプセル化解除を行い、パケットをコレスポンデント・ノード101へと送信する。リバース・トンネリングとは、パケットが移動ノードによってホーム・エージェントへとトンネリングされることを意味し、「フォワード」トンネリングと「逆向きの」態様である。
MIPv6におけるこの動作に関して、ホーム・エージェント111のみが移動ノード102の気付アドレスについて通知される。したがって移動ノードは、バインディング更新(BU)メッセージをホーム・エージェントへと送信する。これらメッセージは都合よく、IPsecセキュリティ・アソシエーションを介して送信され、ひいては認証され完全性が保護される。
一般にIPsecは、IP層で他のプロトコルおよびアプリケーションにセキュリティを提供し、それらが安全に通信できるようにする。すなわちIPsecは、安全でない中間システム上にある2個の通信側ノード間に安全な経路を設定する。この点において、IPsecはセキュリティ・サービスを提供するいくつかの構成要素から成り、そのうちの主な2個の構成要素は認証ヘッダ(AH)プロトコルおよびカプセル化セキュリティ・ペイロード(ESP)プロトコルである。それらは、特定のヘッダをIPデータ・パケットへと付加することによって、真正性およびプライバシーをIPデータへと提供する。
図3は、MN102のホーム・エージェント111を介したCN101とMN102の間の例示的なデータ・パケット交換の図を示し、通信中のパケット・フォーマットが詳細に図示されている。CNとMNの間のすべての通信がMNのHA111を介して実行されている、すなわち、ルート最適化がこれまで全く実行されていないことが想定される。それゆえに、CNからMNへと送信されたあるデータ・パケットのIPヘッダは、MNのホーム・アドレスを宛先アドレスとして、CNのIPアドレスをソース・アドレスとして含む。パケットの宛先アドレスがMNのホーム・アドレスであることにしたがって、データ・パケットは、ホーム・ネットワークへルーティングされ、次いでMNのホーム・エージェントへとルーティングされる。
上記に説明したようにHAは、データ・パケットの受信後ただちに、MIPv6手順に基づいてIP−in−IPカプセル化を適用し、該カプセル化されたパケットをMNへと送信する。言い換えればHAは、IP−in−IPカプセル化を適用することによって該受信されたデータ・パケットをMNへとトンネリングする。より具体的にはHAは、他のIPヘッダをパケットに付加し、該付加的なヘッダは自己のアドレスをソース・アドレスとして、MNの気付アドレスを宛先アドレスとして含む。図3から明らかなように、これによってパケット・サイズをさらに40バイト拡張させる。本発明の様々な実施形態の以下の議論および記載のために、HAにて適用されるIP−in−IPヘッダが主として「外部ヘッダ」と呼ばれる一方で、外部ヘッダによってカプセル化されたヘッダは「カプセル化されたヘッダ」または「内部ヘッダ」と呼ばれることに留意するべきである。外部ヘッダおよびカプセル化されたヘッダ(単数または複数)はヘッダ連結を形成する。
MNによって戻されたデータ・パケットは、2個のIPヘッダでカプセル化される。外部ヘッダは、パケットをルーティングするためにルータによって用いられるとともに、データ・パケットのHAへのトンネリングに関するものであり、HAのアドレスを宛先アドレスとして、MNの気付アドレスをソース・アドレスとして含む。内部IPヘッダは、CNのアドレスを宛先として、MNのホーム・アドレスをソース・アドレスとして含む。
したがって、MNとCNの間の通信セッションの各データ・パケットはHAとMNの間で拡張され、結果として、対応するネットワーク内に付加的なトラフィックをもたらす。このことは、無線ネットワーク等、データ帯域幅能力が制限されたネットワーク内でとりわけ不利である。
このことは、付加的オーバーヘッドが、データ・パケットの受信側エンティティへの転送中に生成される一例にすぎない。他のシナリオでは、さらに付加的なヘッダのバイトを含んでもよい。たとえば、ある特定の経路上にデータのセキュリティが必要である場合には、前記経路上の暗号化されたデータ・パケットを送信するのに、IPsecプロトコルが用いられてもよいが、該プロトコルはさらに48バイトを付加する。さらに、前記経路がHAと移動ノードの間にあるならば、各データ・パケットが、88バイト(40バイト(IP−in−IP)+48バイト(IPsec))のオーバーヘッドを有することを意味する。
したがって、従来の上記の課題に鑑みて、本発明の一目的は、移動通信ネットワーク内の2個のエンティティ間でのデータ・パケットの交換を改善することである。
本発明のより具体的な目的は、移動通信システム内の2個のエンティティ間で交換されるデータ・パケットのヘッダ・サイズを縮小することである。
上記目的のうちのうち少なくとも一つは、独立請求項によって解決される。本発明の有利な実施形態は従属請求項である。
2個の端点間のトンネル内では、数個の異なるフローが移送できる。IPフローの場合には、各内部フローは、異なるIPヘッダ、すなわちソース/宛先アドレス、トラフィック・クラス、フロー・ラベル等の異なるIPヘッダを有してもよい。内部ヘッダをまず除去して後に完全に再構築できるためには、受信機での内部ヘッダの再構築を可能にするために、いくつかの情報がデータ・パケットとともに移送される必要がある。
頑強なヘッダ圧縮(ROHC)機構等、ヘッダ・オーバーヘッドを縮小するためのいくつかの提案は、移送されたデータ・パケットに付加される付加情報に基づいている。このこともまた、回避されるべきいくつかのオーバーヘッドを付加する。本発明中に記載されたヘッダ除去機構は、付加的オーバーヘッドをパケットへと付加せず、ひいては、あるトンネリングされたパケットのヘッダを単一のヘッダ、すなわち、外部ヘッダへと縮小しうる。
本発明の一態様によると、通信経路上のデータ・パケットは、内部ヘッダの一部(単数または複数)を除去することによって、次いで、内部ヘッダを再構築するための情報を含むコンテクストを手段として用いて受信側エンティティ内に内部ヘッダを再構築することによって、縮小される。該コンテクストはコンテクスト識別子によって受信側エンティティ内で識別され、該コンテクスト識別子は、送信側エンティティによって、データ・パケットの外部ヘッダのソースおよび/または宛先アドレスへとコード化され、該外部ヘッダから内部ヘッダの一部(単数または複数)が除去される。それゆえに、このことは付加的オーバーヘッドを何ら付加せず、最良の場合、外部ヘッダのみが残存する。
本発明の一実施形態は、第1のエンティティと第2のエンティティの間の移動通信システムにおいて、通信経路上で交換されるデータ・フローのデータ・パケットのサイズを縮小する方法を提供する。前記通信経路上のデータ・パケットはヘッダ連結を含み、ヘッダ連結中の外部ヘッダは第1および第2のエンティティの間の通信経路上でデータ・パケットを交換するのに用いられる。データ・パケット中においてヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別する新しいアドレスが設定される。
次いで、外部ヘッダの宛先またはソース・アドレス・フィールド中のアドレスが、該設定された新しいアドレスで置換される。該外部ヘッダではない少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部が、該データ・パケットを第2のエンティティへと送信する前に、ヘッダ連結から除去される。最後に、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が除去されたヘッダ連結がついたデータ・パケットが、第1のエンティティから第2のエンティティへと該通信経路を介して、該宛先またはソース・アドレス・フィールド中の設定された新しいアドレスがついた該外部ヘッダを用いて、送信される。
本発明の他の実施形態によると、ヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストは第1および第2のエンティティの間で交換される。新しいアドレスを設定した後ただちに、設定された新しいアドレスはヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストと関連付けられる。
本発明の有利な実施形態に関して、第1/第2のエンティティは、該外部ヘッダ以外の、ヘッダ連結中の該少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部がデータ・パケットから除去および再構築されるべきダウンリンクおよび/またはアップリンク方向を決定する。決定した後ただちに、第2/第1のエンティティは、該ヘッダ連結中の該少なくとも1個のヘッダのいずれの少なくとも一部が、除去および再構築されるべきかについて通知される。
本発明の別の実施形態では、該第1のエンティティは新しいアドレスを設定する。第1のエンティティから第2のエンティティへと送信されたデータ・パケットの外部ヘッダのソース・アドレス・フィールド中のアドレスが、第1のエンティティの該設定された新しいアドレスで置換される。同様に、第2のエンティティから第1のエンティティへと送信されたデータ・パケットの外部ヘッダの宛先アドレス・フィールド中のアドレスも同じく、第1のエンティティの該設定された新しいアドレスで置換される。1個のみの新しいアドレスを用いることによる一の利点は、1個のエンティティ(ここでは第1のエンティティ)のみが新しいアドレスを設定する必要があることである。このことは、第2のエンティティが配置されているネットワークが、制限されたアドレス空間等を理由に新しいアドレスを設定できない場合には、とりわけ有利である。
本発明のさらに別の実施形態によると、第1のエンティティおよび第2のエンティティのそれぞれが1個の新しいアドレスを設定する。前記場合において、第1のエンティティから第2のエンティティへと送信されたデータ・パケットの外部ヘッダ中のソース/宛先アドレス・フィールドが、第1/第2のエンティティの該設定された新しいアドレスで置換される。
反対に、第2のエンティティから第1のエンティティへと送信されたデータ・パケットの外部ヘッダ中のソース/宛先アドレス・フィールドは、第2/第1のエンティティの該設定された新しいアドレスで置換される。ソース・アドレスが用いられる場合の考えられる一の利点は、いずれのパケットも前記アドレスへと向かわないので、受信側エンティティのインタフェース上で、付加的なIPアドレス設定する必要がないことである。
本発明の他の実施形態では、データ・パケットの外部ヘッダは、プレフィクスとインタフェース識別子とから成る元アドレスを含む。新しいアドレスは、元アドレスのプレフィクスを保持しインタフェース識別子を変更することによって、または、プレフィクスおよびインタフェース識別子を変更することによって設定される。
本発明のより有利な実施形態によると、データ・フロー内において、データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部は、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含む。前記場合において、変動値は、除去されるべき少なくとも1個のヘッダから、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部中の該変動値を備えたフィールドに対応する外部ヘッダ中のフィールドへと複写される。これによって、本発明の実施形態を完全に静的でないヘッダへと適用することが簡単に可能となる。
本発明の異なる実施形態を参照すると、データ・フロー内において、データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダは、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含む。除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールド中の該値の変化の割合は、データ・パケットごとに決定される。本発明の実施形態は、該値の変化の割合が所定値未満である場合にのみ実行される。
本発明のより有利な実施形態では、データ・フロー内において、データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部は、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含む。前記フィールドのこれら変動値のうち異なる値それぞれに対し、異なる新しいアドレスが設定される、異なる新しいアドレスそれぞれは、異なる値を含むヘッダ連結を再構築するための情報を含む異なるコンテクストを固有に識別する。
このことが有利なのは、例えば、除去されるべきヘッダ中のフィールドを変更することにかかわらず、あるデータ・パケットのヘッダを、最良の場合わずか1個の外部ヘッダへと縮小することが可能であるからである。
本発明の他の実施形態によると、データ・フロー内において、データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部は、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含む。第1のエンティティおよび第2のエンティティのそれぞれが新しいアドレスを設定することがさらに想定される。このような場合には、該外部ヘッダの該ソース/宛先アドレス・フィールド中のアドレスは、第1のエンティティの該設定された新しいアドレスで置換される。さらに、該外部ヘッダの該宛先/ソース・アドレス・フィールド中のアドレスは、第2のエンティティの該設定された新しいアドレスで置換される。該第1/第2のエンティティの該設定された新しいアドレスは、該変動値を備えた該フィールドを再構築するためのコンテクストを固有に識別し、該第2/第1のエンティティの該設定された新しいアドレスは、該変動値を備えた該フィールドを除いて、ヘッダ連結を再構築するためのコンテクストを固有に識別する。この融合的なアプローチは、少なくとも、変化するフィールドに対処するためにおそらく1個のエンティティのみが多数のIPアドレスを割り当てる必要がある一方、他のエンティティは、除去されるべき内部ヘッダの静的なフィールドの1個の新しいIPアドレスのみでなんとかやっていけるという理由で、有利である。
本発明の異なる実施形態に関して、第1のエンティティは、ヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部を表す第1のハッシュ値を生成する。第1のハッシュ値は、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドにある特定の計算を実行することから生じる。該生成された第1のハッシュ値と、該設定された新しいアドレスと、第1のハッシュ値の計算が実行される該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドの情報と、を含むメッセージが、第1のエンティティから第2のエンティティへと送信される。第2のエンティティは、該受信された情報によって指示された、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドに該特定の計算を、各受信されたデータ・パケットごとに実行することによって、第2のハッシュ値を生成する。第2のエンティティは、該受信された第1のハッシュ値を受信されたデータ・パケットそれぞれの第2のハッシュ値と照合することによって、再構築されるべきであり、および/または、少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部が除去されなければならない、受信されたデータ・パケットのヘッダ連結を、識別する。さらに第2のエンティティは、第1のエンティティの該受信された設定された新しいアドレスを、該識別されたヘッダ連結を再構築するためのコンテクストで関連付ける。完全なヘッダを第2のエンティティへと送信する代わりに、ハッシュ値を送信するだけで十分であり、これによってメッセージのサイズを縮小する。
本発明のより有利な実施形態によると、第1のエンティティは、ヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部を表す第1のハッシュ値を生成する。第1のハッシュ値は、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドにある特定の計算を実行することから生じる。該生成された第1のハッシュ値と、第1のハッシュ値の計算が実行される該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドの情報と、を含むメッセージが、第1のエンティティから第2のエンティティへと送信される。第2のエンティティは、該受信された情報によって指示された、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドに該特定の計算を、各受信されたデータ・パケットごとに実行することによって、第2のハッシュ値を生成する。第2のエンティティは、該受信された第1のハッシュ値を受信されたデータ・パケットそれぞれの第2のハッシュ値と照合することによって、再構築されるべきであり、および/または、少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部が除去されなければならない、受信されたデータ・パケットのヘッダ連結を識別する。第2のエンティティは、第1のエンティティの元アドレスと比較してサブネット・プレフィクスを保持し、第1のハッシュ値を第1のエンティティの新しいアドレスのインタフェース識別子として用いることによって、第1のエンティティの新しいアドレスを演繹する。さらに、第2のエンティティは、第1のエンティティの該演繹された新しいアドレスを、該識別されたヘッダ連結を再構築するためのコンテクストと関連付ける。ただし、第2のエンティティが任意のインタフェース識別子を設定することができるならば、第2のエンティティは、アドレスを設定するのに第1のエンティティの第1のハッシュ値を用いてもよい。次いで、第1のエンティティも第1のハッシュ値を知っているので、第1のエンティティは、いずれのIPアドレスが第2のエンティティによって用いられるかを知っている。したがって、第2のエンティティの該新しいアドレスについて第1のエンティティに連絡するべく、メッセージを第1のエンティティへと送信する必要はない。
本発明の一実施形態は、不完全なヘッダ連結を含む受信されたデータ・パケットから、ヘッダ連結を含むデータ・パケットを生成する方法を提供する。データ・パケットは、第1のエンティティと第2のエンティティの間の移動通信システムにおいて、通信経路上で交換されるデータ・フローに属する。不完全なヘッダ連結であるが、少なくとも外部ヘッダを含むデータ・パケットが受信される。データ・パケット中の該外部ヘッダは、第1のエンティティと第2のエンティティの間の通信経路上のデータ・パケットの交換のために用いられてきた。さらに該外部ヘッダは、完全なヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別するアドレスを含む。該受信されたデータ・パケットのための完全なヘッダ連結は、該受信されたデータ・パケットの外部ヘッダ中のアドレスによって識別されたコンテクスト中の情報に基づいて、再構築される。
本発明の他の実施形態によると、第2のエンティティは完全なヘッダ連結を再構築するか否かを決定する。完全なヘッダ連結を再構築しないと決定される場合には、完全なヘッダ連結のうちいずれの部分が再構築されるべきかが決定される。次いで、完全なヘッダ連結のうち該決定された部分が、該受信されたデータ・パケットの外部ヘッダ中のアドレスによって識別されたコンテクスト中の情報に基づいて再構築される。
本発明の一実施形態は、自己と第2のエンティティの間の移動通信システムにおいて通信経路上のデータ・フローのデータ・パケットのサイズを縮小するエンティティを提供する。前記通信経路上のデータ・パケットはヘッダ連結を含み、ヘッダ連結中の外部ヘッダは、エンティティと第2のエンティティの間の通信経路上でデータ・パケットを交換するのに用いられる。該エンティティ内の処理装置は、データ・パケット中のヘッダ連結の再構築のための情報を含むコンテクストを固有に識別する、新しいアドレスを設定する。処理装置は、外部ヘッダの宛先またはソース・アドレス・フィールド中のアドレスを、該設定された新しいアドレスで置換する。処理装置は、該外部ヘッダではない少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部をヘッダ連結から除去する。該エンティティ内の送信機は、該宛先またはソース・アドレス・フィールド中の該設定された新しいアドレスがついた該外部ヘッダを用いて、該外部ヘッダではない該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が除去されたヘッダ連結がついたデータ・パケットを、第2のエンティティへと送信する。
本発明の一実施形態は、不完全なヘッダ連結を含む受信されたデータ・パケットから、ヘッダ連結を含むデータ・パケットを生成するエンティティを提供する。該データ・パケットは、第1のエンティティと該エンティティの間の移動通信システムにおいて通信経路上で交換されるデータ・フローに属する。該エンティティ内の受信機が、不完全なヘッダ連結であるが、第1のエンティティと該エンティティの間の通信経路上のデータ・パケットの交換に用いられてきた、少なくとも外部ヘッダを含むデータ・パケットを受信する。外部ヘッダは、完全なヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別するアドレスを含む。処理装置が、該受信されたデータ・パケットの外部ヘッダ中のアドレスによって識別されたコンテクスト中の情報に基づいて、該受信されたデータ・パケットのための完全なヘッダ連結を再構築する。
本発明の別の実施形態は、第1のエンティティと第2のエンティティの間で交換されるデータ・フローのデータ・パケットのサイズを縮小する方法を提供する。前記データ・フローのデータ・パケットは、第1および第2のエンティティの間でデータ・パケットを交換するのに用いられる外部ヘッダと第1の内部ヘッダとを含むヘッダ連結を含む。さらに、第1および第2のエンティティは、インターネット・プロトコル・バージョン4をサポートするネットワーク内に配置されている。あるデータ・パケットの外部ヘッダは、インターネット・プロトコル・バージョン4タイプに適応している。データ・パケット中でヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストの固有に識別する新しいポート番号が、設定される。ヘッダ連結の該第1の内部ヘッダの宛先またはソース・フィールド中のポート番号は、該設定された新しいポート番号で置換される。データ・パケットを第2のエンティティへと送信する前に、該外部ヘッダおよび該第1の内部ヘッダではない、少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部がヘッダ連結から除去される。引き続いて、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が除去されたヘッダ連結がついたデータ・パケットが、該設定された新しいポート番号がついた該外部ヘッダおよび該第1の内部ヘッダを用いて、第1のエンティティから第2のエンティティへと送信される。
本発明の有利な実施形態によると、第1の内部ヘッダおよび該第1の内部ヘッダ中のポート番号は、ユーザ・データグラム・プロトコルまたは送信制御プロトコルに属する。
本発明の別の実施形態を参照すると、データ・フロー内において、データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部は、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含む。前記場合において変動値は、除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部から、外部ヘッダ中の適切なフィールドへと複写される。代替的には、該変動値を備えたフィールドは全く除去されない。さらに代替的には、該フィールド中に変動値を含むデータ・パケット中でヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストをそれぞれ固有に識別する新しいポート番号が、フィールドの各変動値に設定される。
本発明の他の有利な実施形態では、ネットワーク・アドレス変換、NATが第2のエンティティに用いられ、データ・パケットはNATルータを介して第1および第2のエンティティの間で交換される。NATルータ内で該設定された新しいポート番号を用いて、第1のエンティティからのデータ・パケットの受信および転送を可能にするために、データ・パケットは、宛先またはソース・フィールド中の該設定された新しいポート番号を用いて、第2のエンティティからNATルータを介して第1のエンティティへと送信される。
本発明の異なる実施形態によると、ネットワーク・アドレス変換、NATが第2のエンティティに用いられ、データ・パケットはNATルータを介して第1および第2のエンティティの間で交換される。設定メッセージは、第2のエンティティから第1のエンティティへとNATルータを介して送信され、該設定メッセージは、第2のエンティティから、該第1の内部ヘッダのソース・フィールド中の第1のポート番号を用いて送信され、該設定メッセージは、NATルータから第1のエンティティへと、該第1の内部ヘッダのソース・フィールド中の第2のポート番号を用いて転送される。次いで第1のエンティティ内で、第2のポート番号が、データ・パケット中でヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別する新しいポート番号として決定される。
本発明の別の実施形態では、該設定された新しいポート番号は、少なくともデータ・パケットが交換されるエンティティに関して、少なくとも1個のデータ・フローが存在するセッションに関して、および、データ・パケットのデータ・フローに関して階層的に構成されている。
本発明の一実施形態は、不完全なヘッダ連結を含む受信されたデータ・パケットから、ヘッダ連結を含むデータ・パケットを生成する方法を提供する。該データ・パケットは、第1のエンティティと第2のエンティティの間で交換されるデータ・フローに属する。不完全なヘッダ連結であるが、第1のエンティティと第2のエンティティの間のデータ・パケットの交換に用いられてきた、少なくとも外部ヘッダと第1の内部ヘッダとを含むデータ・パケットが受信される。第1の内部ヘッダは、完全なヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別するポート番号を含む。該受信されたデータ・パケットのための完全なヘッダ連結は、該受信されたデータ・パケットの該第1の内部ヘッダ中のポート番号によって識別されたコンテクスト中の情報に基づいて、再構築される。
本発明の一実施形態は、自己と第2のエンティティの間で交換されるデータ・フローのデータ・パケットのサイズを縮小するエンティティを提供する。該データ・パケットはヘッダ連結を含み、ヘッダ連結中の外部ヘッダと第1の内部ヘッダが、該エンティティと第2のエンティティの間でデータ・パケットを交換するのに用いられ、該エンティティと第2のエンティティとがインターネット・プロトコル・バージョン4をサポートするネットワーク内に配置される。該エンティティの処理装置が、あるデータ・パケットの外部ヘッダをインターネット・プロトコル・バージョン4タイプへと適合させる。該処理装置は、データ・パケット中のヘッダ連結の再構築のための情報を含むコンテクストを固有に識別する新しいポート番号をさらに設定する。該処理装置は次いで、該第1の内部ヘッダの宛先またはソース・フィールド中のポート番号を、該設定された新しいポート番号で置換する。該処理装置は、該外部ヘッダおよび該第1の内部ヘッダではない少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部を、ヘッダ連結から除去する。該エンティティの送信機が、宛先またはソース・フィールド中の該設定された新しいポート番号がついた第1の内部ヘッダを用いて、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が除去されたヘッダ連結がついたデータ・パケットを、第2のエンティティへと送信する。
本発明の一実施形態は、不完全なヘッダ連結を含む受信されたデータ・パケットから、ヘッダ連結を含むデータ・パケットを生成するエンティティをさらに提供する。該データ・パケットは、第1のエンティティと該エンティティの間で交換されるデータ・フローに属する。該エンティティの受信機が、不完全なヘッダ連結であるが、第1のエンティティと該エンティティの間のデータ・パケットの交換に用いられてきた、少なくとも外部ヘッダと第1の内部ヘッダとを含むデータ・パケットを受信する。該第1の内部ヘッダは、完全なヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別するポート番号を含む。次いで、該エンティティの処理装置が、該受信されたデータ・パケットの該第1の内部ヘッダ中のポート番号によって識別されたコンテクスト中の情報に基づいて、該受信されたデータ・パケットのための完全なヘッダ連結を再構築する。
MIPv6による移動ノードとコレスポンデント・ノードの間の通信のための双方向トンネリングの使用を例示する図である。 MIPv6による移動ノードとコレスポンデント・ノードの間の通信のためのルート最適化の使用を例示する図である。 MIPv6の双方向トンネリング・モードにある場合の、MNとCNの間の通信中に用いられるデータ・パケット・フォーマットを示す図である。 様々なヘッダ・フィールドがついた標準的なIPヘッダを示す図である。 2個の新しいアドレスが内部ヘッダを除去/再構築するのに用いられる本発明の実施形態の前および後に適用される、MNとCNの間の通信中に用いられるデータ・パケット・フォーマットを、HAとMNの間の通信経路上のデータ・パケット・フォーマットと対比した図である。 2個の新しいアドレスが内部ヘッダを除去/再構築するのに用いられる本発明の実施形態による、ヘッダ除去を開始するためのMNとHAの間のメッセージ交換を図示するシグナリング図である。 本発明の一実施形態によるヘッダ除去コンテクスト識別子が、ソース・アドレス・フィールド中のIPアドレスのインタフェース識別子である、IPヘッダを描写した図である。 1個の新しいアドレスのみが内部ヘッダを除去/再構築するのに用いられる本発明の他の実施形態による、ヘッダ除去を開始するためのMNとHAの間のメッセージ交換を図示するシグナリング図である。 1個の新しいアドレスのみが内部ヘッダを除去/再構築するのに用いられる本発明の一実施形態を適用する前および後に、MNとCNの間の通信中に用いられるデータ・パケット・フォーマットを、HAとMNの間の通信経路上のデータ・パケット・フォーマットと対比した図である。 実際の内部ヘッダの代わりにハッシュ値が計算されおよびHAへと送信される本発明の他の実施形態による、ヘッダ除去を開始するためのMNとHAの間のメッセージ交換を図示するシグナリング図である。 変化するフィールドの値(ここでは、内部ホップ・リミット)もまたソース・アドレスへとコード化される本発明の異なる実施形態によるIPヘッダを描写した図である。 変化するフィールドが外部ヘッダのソース・アドレスへとコード化され、静的なフィールドが外部ヘッダの宛先アドレスへとコード化される融合的なアプローチが実行される、本発明の他の実施形態によるダウンリンク/アップリンク・データ・パケットのIPヘッダを示す図である。 変化するフィールドが外部ヘッダの宛先アドレスへとコード化され、静的なフィールドが外部ヘッダのソース・アドレスへとコード化される本発明の先の実施形態による、アップリンク/ダウンリンク・データ・パケットのIPヘッダを示す図である。 融合的なアプローチが実行される本発明の先の実施形態を適用する前および後の、MNとCNの間の通信中に用いられるデータ・パケット・フォーマットを、HAとMNの間の通信経路上のデータ・パケット・フォーマットと対比した図である。 MNがWLAN内に配置されている本発明の他の実施形態のネットワーク・シナリオの概観を示し、ここでは、様々なエンティティ間の様々なトンネルが図示された図である。 1個の外部ヘッダと3個の内部ヘッダとを含む本発明の先の実施形態のデータ・パケット・ヘッダを示す図である。 本発明の実施形態がHAとMNの間で実行され、その結果として、アップリンクおよびダウンリンクの2個の様々なフローをきたす、ネットワーク・シナリオの概観を示す図である。 本発明の先の実施形態を適用する前および後の、MNとCNの間の通信中に用いられるデータ・パケット・フォーマットを、HAとMNの間の通信経路上のデータ・パケット・フォーマットと対比した図である。 SIP/SDP拡張を用いる際の本発明の実施形態のシグナリング図である。 本発明の一実施形態が適用されたネットワーク・シナリオの概観を示し、該実施形態は続いて、ネットワーク内の様々なネットワークでヘッダ除去を実行することを説明するための図である。 対応するヘッダ・フィールドがついた標準的なIPv4ヘッダを示す図である。 2個のIPv4ソース・アドレスが内部ヘッダを除去/再構築するのに用いられる、本発明の一実施形態を適用する前および後で、MNとCNの間の通信中に用いられるデータ・パケット・フォーマットを、HAとMNの間の通信経路上のデータ・パケット・フォーマットと対比した図である。 外部IPv4ヘッダが採用される場合に、さらに内部ヘッダの変化するフィールド中の特定の値Xが結果生じる外部ヘッダのアドレスへとコード化される場合に、本発明の一実施形態を適用する前および後でデータ・パケットを比較する図である。 外部IPv4ヘッダが採用される場合に、さらに内部ヘッダの変化するフィールド中の特定の値Yが結果生じる外部ヘッダのアドレスへとコード化される場合に、本発明の一実施形態を適用する前および後でデータ・パケットを比較する図である。 外部IPv4ヘッダが採用される場合に、さらに内部ヘッダの変化するフィールド中の特定の値Xがポート番号へとコード化される場合に、本発明の一実施形態を適用する前および後でデータ・パケットを比較する図である。 外部IPv4ヘッダが採用される場合に、さらに内部ヘッダの変化するフィールド中の特定の値Yがポート番号へとコード化される場合に、本発明の一実施形態を適用する前および後でデータ・パケットを比較する図である。 ポート番号がコンテクスト識別子として用いられる本発明の一実施形態を適用する前および後の、MNとCNの間の通信中に用いられるデータ・パケット・フォーマットを、HAとMNの間の通信経路上のデータ・パケット・フォーマットと対比した図である。 ポート番号がコンテクストIDとして用いられる本発明の一実施形態を適用した後に、MNと2個のCN、CN1およびCN2の間での通信中に用いられるデータ・パケット・フォーマットを示す図である。 NATルータがHAとMNの間で配置されていると想定され、ポート番号がヘッダ除去のためにコンテクストIDとして用いられる、本発明の一実施形態を適用する前および後の、MNとCNの間の通信中に用いられるデータ・パケット・フォーマットを、HAとMNの間の通信経路上のデータ・パケット・フォーマットと対比した図である。 ePDGがHAとMNの間で配置されていると想定され、アドレスがヘッダ除去のためにコンテクストIDとして用いられる、本発明の一実施形態を適用する前および後の、MNとCNの間の通信中に用いられるデータ・パケット・フォーマットを、HAとMNの間の通信経路上のデータ・パケット・フォーマットと対比した図である。
以下において、添付図面を参照して本発明をより詳細に記載する。図面には類似または対応する詳細事項には同一の参照番号が付けられている。
定義
以下において、本文書中に高頻度に用いられるいくつかの術語の定義を提供する。
移動ノードは、通信ネットワーク内にある物理的なエンティティである。1個のノードはいくつかの機能的なエンティティを有しうる。機能的なエンティティとは、所定の一連の機能をあるノードまたは当該ネットワークの他の機能的なエンティティに実装および/または提供するソフトウェアまたはハードウェア・モジュールのことを言う。ノードは、通信施設、または、ノードが通信可能な媒体にノードを接続する1個以上のインタフェースを有してもよい。同様に、ネットワーク・エンティティは、機能的なエンティティを、通信施設または他の機能的なエンティティまたはコレスポンデント・ノードとの通信を可能にする媒体に接続する論理インタフェースを有してもよい。
カプセル化されたヘッダは、他のヘッダによってカプセル化される任意の種類のヘッダである。
ヘッダ連結は、連結中のヘッダ間の厳密な関係、ならびに、連結中の各ヘッダのコンテンツ(内容)を含む、連続的に配置された少なくとも2個のヘッダを意味する。
以下の段落は、本発明の様々な実施形態を記載する。例示的な目的のためにのみ、実施形態のいくつかは3GPP通信システムと関連して概略が説明される。本発明は、例えば3GPP通信システムといった移動通信システムと関連して有利に用いられうるが、本発明は、この特定の例示的な通信ネットワーク内での使用には限定されないことに留意するべきである。
上記の技術分野のセクション中で提供された説明は、本明細書中に記載された具体的な例示的な実施形態をよりよく理解するよう意図されており、該説明は、本発明を、移動通信ネットワーク中の処理および機能を、特定の記載された実施に限定するものとして理解されるべきでない。それにもかかわらず、本明細書中に提案された改善は、技術分野のセクションで記載されたアーキテクチャ/システム中で容易に適用されてもよく、本発明のいくつかの実施形態において、これらアーキテクチャ/システムの標準的で改善された手順も活用してもよい。
本発明の様々な実施形態を詳細に論じる前に、IPヘッダが図4中に提示される。該ヘッダは、データ・パケットごとに必要である。該ヘッダは、データ・パケットの処理およびルーティングを管理するのに用いられるアドレス指定および制御情報を含む。
図5は、本発明の一実施形態を適用する前および後の、CN101とMN102の間でHA111を介して交換されるデータ・パケットの対応するヘッダ・フォーマットを示す。一見したところ、ネットワーク・アーキテクチャは、前に紹介および議論された図3に非常に類似している。ヘッダ連結は2個のIPヘッダ、この例ではMIPv6プロトコルに起因するIPヘッダから成る。
本発明の該実施形態によると、MNとHAの間でデータ・パケットを交換するのに新しいアドレスが外部ヘッダ中で用いられ、データ・パケットを実際に送信する前に内部ヘッダが除去される。より詳細に図5に関して、本発明の本実施形態では、各データ・パケットの外部ヘッダのソース・アドレスが、該除去された内部ヘッダをコード化するのに用いられる。すなわち、新しいアドレスが、HAとMNの間の前記通信経路上のデータ・パケットのソース・アドレスとして用いられる。例えば、ホーム・エージェントの元アドレスHAを用いる代わりに、新しいアドレスHA2が、ホーム・エージェント111からMN102へと送信されているデータ・パケットのソース・アドレスとして用いられる。同時に、内部IPヘッダがダウンリンク・データ・パケットから除去される。類推的に、MNの元アドレスMNCOAの代わりに、新しいアドレスMNCOA2が、MN102からHA111へと送信されるデータ・パケットのソース・アドレスとして挿入され、および、該カプセル化されたヘッダは、データ・パケットを実際にHAへと送信する前に削除される。
MNであれまたはHAであれ受信側エンティティが、HAであれまたはMNであれ送信側エンティティによって以前削除されたカプセル化されたヘッダを含むヘッダ連結を再構築するには、該エンティティ内に適切なコンテクスト情報を保持することが必要である。より詳細にはHAは、MNによって削除されたカプセル化されたヘッダの厳密なコンテンツを知っている必要がある。さらに、該受信されたデータ・パケットの外部ヘッダ中に用いられる新しいアドレスMNCOA2が内部ヘッダをコード化するために採用されるので、削除された内部ヘッダと、コンテクストIDとしての役割を果たす新しいアドレスの間の関連付けは、HA内で利用可能でなければならない。したがって、HAがソース・アドレスであるMNCOA2がついたデータ・パケットを受信する時、HAは、新しいソース・アドレスを手段として用いて、該データ・パケットを、本発明の実施形態によるヘッダ除去手順が適用されたデータ・パケットとして、認識する。
それゆえに、HAは次いで、任意の種類の記憶装置内のHA内に以前に保存されたカプセル化されたヘッダを、受信されたデータ・パケットへと挿入する。外部ヘッダは、終了時に、完全なヘッダ連結が外部ヘッダを含めて復旧されるように、本発明の実施形態が適用される前の外部ヘッダに類似するよう構成されてもよい。厳密には、外部ヘッダ中のソース・アドレスMNCOA2は、MNの元アドレスMNCOAによって置き換えられる。次いで、データ・パケットは通常の形態でより高位層へと渡される。代替的には、外部ヘッダは、データ・パケットのMNからの受信の後にのみ、除去されうる。
反対に、MNは、データ・パケットを、該受信されたデータ・パケットの外部ヘッダ中のソース・アドレスがHA2の時に、本発明の実施形態によるヘッダ除去手順を受けたデータ・パケットとして認識する。かかるデータ・パケットを認識した後ただちに、MNはアドレスHA2を、任意の種類の記憶装置内において以前に保存された対応するカプセル化されたヘッダと照合するよう試みる。該関連付けられたカプセル化されたヘッダは、次いでデータ・パケットへと挿入され、外部ヘッダは上記に説明したように、同じく適合させられるか、あるいは単に除去される。
これによって、HAとMNの間で送信されるデータ・パケットのサイズを大幅に縮小することが可能である。より詳細には、本発明の該実施形態の実行前のヘッダのサイズは、2個のIPヘッダが存在しているので80バイトである。それとは対照的に、本発明の該実施形態を適用した後には、1個のヘッダのみが残存し、ひいては40バイトのみがオーバーヘッドとなる。一見したところ、ヘッダ・サイズは2倍だけ縮小し、2個のエンド・エンティティ間の経路に対して、帯域幅使用の重要な縮小をもたらす。
しかしながら本発明は、完全な内部ヘッダを除去することに限定されないことに留意するべきである。本発明の原理は、内部ヘッダ(単数または複数)の具体的な部分のみを除去することにも同様に適用される。例えば、残存する内部ヘッダ構造およびコンテンツを保持しながら、アドレス・フィールド(ソースおよび宛先アドレス)が、内部ヘッダから除去されてもよい。内部ヘッダのいずれの部分が除去されるべきかは、完全に、前記態様または事業者を決定するエンティティ次第である。
図6は、本発明の実施形態を可能にするためのMNとHAの間のシグナル交換を図示し、ここでMNは、2個以上のヘッダが存在する(後述する)か、または、完全な内部ヘッダが除去されるべきでなくその一部のみが除去されるべきである場合には、いずれのヘッダが除去されるべきかを決定する。また、MNは、HAとMNの間でのデータ・フローのダウンリンクならびにアップリンク方向において、いずれのヘッダが除去されるべきかを決定してもよい。少なくとも1個のエンティティが、本発明の実施形態を適用するか否かを決定し、本発明の実施形態が適用されるべき場合には、アップリンクおよびダウンリンク方向においてすべての内部ヘッダを除去するかまたはその一部のみを除去するかを決定する能力を有する必要があることに留意するべきである。例えば、内部ヘッダが、ある具体的なIPフロー内をパケットからパケットへと変化するフィールドを有する場合があり、これは本発明の該実施形態の実行を困難にするであろうが、この件は後により詳細に説明される。
UEが、図5の例に図示されるように、完全な内部ヘッダを除去することを決定すると想定する。さらに、本発明のこの例示的な実施形態では、該手順はMNによって開始され、ソース・アドレスは、内部ヘッダ情報を外部ヘッダへと識別するコンテクストIDをコード化するのに用いられるので、MNとHAの両方が新しいIPアドレスを設定する必要がある。
前記観点において、ホスト中のIPv6アドレスの動的な、すなわち非手動もしくは非静的な構成には、2個の機構:ステートフルアドレス自動設定およびステートレスアドレス自動設定がある。該ステートレス自動設定は、ホストの非手動の事前設定を必要とせず、ルータの最小の設定を必要とし、ネットワーク内に付加的なサーバーを何ら必要としない。該ステートレス機構は、ホストが、ホストごとに特有のインタフェース識別子の情報(レイヤ2アドレス等)とルータによって通告されたプレフィクス情報の組み合わせを用いて、自己のアドレスを生成するのを許可する。ルータは、IPリンクと関連付けられたサブネット(単数または複数)を識別するプレフィクスを通告し、一方、ホストはサブネット上のインタフェースを固有に識別する「インタフェース識別子」を生成する。通告されたプレフィクスと固有の識別子を組み合わせることによって、アドレスが形成される。ルータの非存在時には、ホストは公知のプレフィクスがついたリンク・ローカルなアドレスのみを生成することができる。しかしながら、同一のIPリンクに接続されたノード間の通信を可能にするには、リンク・ローカルなアドレスのみで十分である。
該ステートフル自動設定モデルでは、ホストは、IPアドレスおよび/または設定情報、およびパラメータをサーバーから取得する。前記サーバーは、いずれのアドレスがいずれのホストに割り当てられたかを追跡するデータベースを保持する。
ステートフルアドレス自動設定とステートレスアドレス自動設定の両方を同時に用いることもまた可能である。例えば、ある1個のIPアドレスはステートフル自動設定を用いて、他のIPアドレスはステートレス自動設定を用いて設定されることができ、あるいは、あるIPアドレスはステートレス機構に基づいて形成されてもよいが、最大転送単位(MTU)サイズ等、他のIP設定パラメータは中央サーバーによって設定されてもよい。
例えば、MNはIPアドレスを設定するためにステートレスアドレス自動設定を用いると想定すると、異なるインタフェース識別子が生成され、元の内部ヘッダを識別および再構築するために用いられる。すなわち、考えられる新しいIPアドレスMNCOA2は同一のプレフィクス(着信パケットの正確なルーティングにとって必要である)を有するが、元アドレスMNCOAとは異なるインタフェース識別子を有する。この場合、インタフェース識別子は、図7に示されるヘッダ除去コンテクスト識別子と呼ぶことができる。ソース・アドレスの半分のみが、ヘッダ除去コンテクストIDとして図示される。その理由は、この例示的な実施形態では、MNの新しいIPアドレスMNCOA2のインタフェース識別子のみが、元の識別子と比較して変更されている。
一般に、ROHCのような圧縮機構は、外部ヘッダに添付される付加的なヘッダにコンテクスト識別子を含めることによって、ヘッダ・サイズを縮小する。本発明の他の実施形態によると、ROHC等の機構を用い、前述したようにROHCコンテクスト識別子をソース、及び宛先アドレスにコード化することもまた可能である。
MNが配置されているサブネットが2個以上のサブネット・プレフィクスを所有するそれらの場合には、後に元の内部ヘッダを再構築するために完全な新しいIPアドレスを設定することも可能である。このことは、サブネット・プレフィクスならびにインタフェース識別子が、元アドレスMNCOAに関して新しいアドレスMNCOA2中で変更されることを意味する。この場合、該完全なIPアドレスがヘッダ除去コンテクスト識別子として記載でき、しかしながら、このことは、図7に示されておらず、図7は、ヘッダ除去コンテクストIDがインタフェース識別子であることのみを図示する。
類似の考察は、MNが該ステートフルアドレス自動設定(DHCPに基づく等)を用いてIPアドレスを設定する場合に適用される。
MN中の新しいIPアドレスの考えられる割り当てを論じた後、我々は図6に戻り、この図では、インタフェース識別子がアップリンク・ヘッダ除去(HR)コンテクストIDである、新しいIPアドレスが設定されることが図示されている。
図6には図示されないものの、MNが、後の使用のために、除去されるべきヘッダについての情報および新しいIPアドレスMNCOA2を保持することもまた必要である。引き続いてMNは、HAに、アップリンクHRコンテクストIDおよびヘッダ、すなわち、再構築されるべきアップリンク・ヘッダおよび除去されるべきダウンリンク・ヘッダの情報を含むヘッダ除去要求メッセージを連絡する。両方のヘッダを送信することによって、HAは後に、指示されたアップリンク・ヘッダを挿入することによる再構築の実行、ならびに、該指示されたダウンリンク・ヘッダがついたデータ・パケットを認識し指示されたダウンリンク・ヘッダを除去することによる除去を実行することができる。
ホーム・エージェントはHR要求を受信し、自己の新しいIPアドレスHA2を設定することを開始する。HAは、MNよりも新しいIPアドレスを生成する確率は同じなので、この時点では、この話題に関する更に詳細な議論は行わない。図6から明らかなように、HAは、元アドレスHAのインタフェース識別子を変更することによって新しいIPアドレスHA2を生成し、HA2は次いで、ダウンリンクHRコンテクストIDとして用いられる。
さらに、HAは、MNの新しいIPアドレスMNCOA2であるとともに、とりわけMNCOA2の新しいインタフェース識別子であるアップリンクHRコンテクストIDを、アップリンク・パケットからMNによって除去されるべき内部ヘッダと関連付けることによって、アップリンク内部ヘッダを再構築するためのコンテクストを生成する。
MNは、HAから受信されたデータ・パケットの中から、内部ヘッダが復旧されるべき該受信されたデータ・パケットを認識できるように、新しい割り付けられたHAのIPアドレスについて通知される必要がある。したがって、HAは、MNによって期待されるダウンリンクHRコンテクストID、すなわち新しいアドレスHA2、とりわけその中の新しいインタフェース識別子を含むヘッダ除去応答を、MNへと送信する。ヘッダ除去応答の受信後ただちに、MNは、ダウンリンクHRコンテクストIDを、HAによって除去される内部ヘッダと関連付けることによって、削除されたダウンリンク内部ヘッダを復旧するコンテクストを生成することができ、その結果、該受信されたデータ・パケットの除去されたカプセル化されたヘッダを後に再構築することができる。例えば、MNは、本発明の実施形態によるヘッダ除去手順のための特定のテーブルを設定することができ、該テーブルでは、ある受信されたデータ・パケットのソース・フィールド中のある特定のIPアドレスが、正確なデータ・パケット構成を達成するために挿入されなければならない適切な内部ヘッダと、関連付けられている。
上記に示唆されたHAとMNの間のシグナリングに対して変形が可能であることが、当業者によって簡単に理解されるべきである。前記シグナリングによって達成されるべき重要なことは、参加するエンティティの両方が、いずれのヘッダ(単数または複数)が除去/再構築されるべきであるかを知らなければならず、除去/再構築されるべき受信されたデータ・パケットをコード化/識別する対応するアップリンク/ダウンリンクHRコンテクスト識別子を知らなければならず、次いでいずれの内部ヘッダが受信および識別されたデータ・パケットに挿入されるべきかを知らなければならないことである。言い換えれば、外部ヘッダ情報と内部ヘッダの間の関係について互いに連絡するための手段が端点間に存在するべきである。再構築の後は、本発明のヘッダ除去手順を適用しなければ、受信されたデータ・パケットに差はないはずである。
一見したところ、様々な方法でシグナリングが行われうる。例えば、MNがシグナリング手順を開始する代わりに、HAが、いずれのヘッダが除去されるべきかを決定するのを開始し、新しいアドレスを割り当て、ヘッダ除去要求をMNへと送信してもよい。こうして、図6に例示されたシグナリング手順が反対に向きに実行される。
さらに、アップリンクおよびダウンリンク中でなく、アップリンクまたはダウンリンク中にのみに除去されるべきヘッダについてMNが決定しないことがありうる。次いで、HAは、ダウンリンクまたはアップリンクから除去されるべきヘッダを決定し、ひいては、決定についてMNに連絡するであろう。当業技術を有する読者には、シグナリング手順の他の実施形態が同様に提示される残りの記載事項から、他の代替例も明らかになるであろう。
図6に例示されるようなシグナリング手順の結果として、HAおよびMNは今や本発明の実施形態によるヘッダ除去を実行することができる。より具体的には、CN101からのダウンリンク・データ・パケットがHA111に到達すると、HAは、具体的なヘッダ構造によって、データ・パケットを、本発明の実施形態によるヘッダ除去が適用されたデータ・パケットとして認識する。したがって、HAは、その目的のために特に割り付けられたIPアドレス(図5中、HA2)を、外部ヘッダのソース・アドレスへと挿入し、データ・パケット構造から内部ヘッダ(単数または複数)を除去する。変更されたデータ・パケットは今や、1個のヘッダとペイロードのみから成り、MNへと転送される。MNは今度は、前記変更されたデータ・パケットをHAから受信し、ソース・アドレス(図5中:HA2)を手段として用いて、該データ・パケットを、本発明の実施形態によるヘッダ除去を経験したデータ・パケットとして認識する。したがって、MNは、再構築が実行されなければならないことを知っており、該ソース・アドレスに対する参照作業を実行する。ただし、図6のシグナリング手順の開始時にダウンリンク内部ヘッダを再構築するためにコンテクストが生成されたならば、MNは前記コンテクストをソース・アドレス(HA2)によって固有に識別することができ、MNは今や、適切な内部ヘッダを受信されたデータ・パケットへと挿入し、外部ヘッダを元のソース・アドレスHAと適合させることができる。こうしてMNは結局のところ、あたかもヘッダ除去が全く適用されなかったかのように、同一のデータ・パケットを取得し、さらに受信されたデータ・パケットを通常どおり処理することができる。
反対に、MNからHAへと送信されるべきデータ・パケットは、サイズもまた同様に縮小されるべきである。MNは内部ヘッダを認識することによって、ある特定のデータ・パケットが、本発明の実施形態によるヘッダ除去を受けなければならないデータ・パケットに属することを決定する。次いで、外部ヘッダのソース・アドレスは、前に設定されたMNの新しいIPアドレスMNCOA2へと変更され、内部ヘッダは完全に削除される。その後すぐに、データ・パケットはHAへと送信され、HAはデータ・パケットを受信し、(外部)ヘッダのソース・アドレス・フィールド中のアドレス(MNCOA2)を手段として用いて、そのヘッダ連結が復旧される必要があるデータ・パケットとして、それを認識する。これに対応して、正確なカプセル化されたヘッダが参照され、次いで受信されたパケットへと挿入される。さらに、とりわけソース・アドレス中の外部ヘッダが、初期に提供された外部ヘッダと類似するよう構成される、すなわち、ソース・アドレス・フィールド中のアドレスMNCOA2が、MNの元アドレスMNCOAによって置換される。このようにして再構築されたデータ・パケットは、次いで本発明の実施の前と同じように処理されることができる。
本発明のヘッダ除去手順を停止するためには、両方エンティティに対して、さらなるヘッダ除去または再構築が何ら実行されないことを連絡すれば十分である。このことは、2個の参加するエンティティのうち一方によって、または、とりわけヘッダ除去を開始したエンティティによって行われうるが、それらには限定されない。ヘッダ除去手順の差し迫った停止を知っているかまたは該停止について通知される任意のエンティティが、順次参加するエンティティに通知することができる。次いで、エンティティは、データ・パケットを除去および/または再構築するのを中止する。
その中のデータ・パケットから除去されるべきカプセル化されたヘッダをコード化するのに、ソースIPアドレスを用いる一利点は、送信者が、ソースインタフェースを、ヘッダ除去のために用いられるすべてのIPアドレスで、設定する必要がないことである。その理由は、送信者が、このアドレスを宛先アドレスとして付けたパケットを必ずしも受信しないからである。データ・パケットのソース・アドレス・フィールド中のHRコンテクストIDをコード化する一欠点は、両方の端点が複数のIPアドレスを割り当てることができなければならないことである。
しかしながら、いくつかのヘッダ除去セッションのために新たに設定されたIPアドレスを再使用することが可能であり、すなわち、開始される新しいヘッダ除去手順それぞれに対して常に新しいIPアドレスを設定することは必要でない。例えば、MNとHAの間の通信経路上の第1のHRセッションについて、新しいIPアドレスHA2とMNCOA2は、HAおよびMNによってそれぞれ設定され、内部ヘッダの少なくとも一部が除去されるべきデータ・パケット中のソース・アドレスとして用いられることが想定される。結局のところ、第2のHRセッションが、他のMN2とHAの間の通信経路上で開始される。前記場合において、以前に設定された新しいIPアドレスHA2もまた、他のMN2に送信されたデータ・パケットのソース・アドレスとして用いられうる。明らかに、ソース・アドレスとしてHA2がついたデータ・パケットの受信後ただちに、他のMN2は、前記パケットを認識し、ヘッダ除去開始手順中に最初に保存されたコンテクストから、元のヘッダ連結を復旧することができる。
反対に、MNもまた、他のHRセッションのために自己のIPアドレスMNCOA2を、他のホーム・エージェント(MNが2個以上のホーム・エージェントを有する場合には)とともに、再使用しうる。
本発明の別の実施形態では、図8に図示されるように、1個のアドレス、ここでは、HAのIPアドレスが、両方向において内部ヘッダを識別するのに用いられる。これは、アクセス・ネットワーク内の限定されたIPアドレス空間等を理由とする。ここでは、UEはしたがって付加的なIPアドレスを割り当てることができない。図6に提示されたシグナリング処理と同様に、MNはおそらくは最初に、アップリンクおよびダウンリンク・フローの除去されるべきヘッダ(単数または複数)を決定する。次いで、ヘッダ除去要求が、再構築されるべきアップリンク・ヘッダおよび除去されるべきダウンリンク・ヘッダの情報とともにHAへと送信される。
ヘッダ除去要求は、どのようにヘッダ除去手順が厳密に実行されるべきかを受信側エンティティが演繹できるパラメータおよび/またはオプション(選択肢)をさらに含みうる。例えば、HR要求中に含まれるべき情報は、内部ヘッダ(単数または複数)が再構築されなければならないパケットを受信することを認識し、除去されるべき内部ヘッダをコード化するために、外部ヘッダ中のいずれのアドレス・フィールドが用いられるかを指すことができる。このことは代替的には、ヘッダ除去のいずれの変形が用いられるかを「ネゴシエーションする」ための付加的なシグナリングを伴いうる。また、本発明の特定の変形を示すいくつかのまたはすべてのパラメータが、参加するエンティティのうち一つが配置されているネットワークの事業者によって設定されうる。
再び図8を参照すると、HR要求がHA内に受信された後ただちに、ダウンリンクおよびアップリンク・フローに対して、新しいIPアドレスが割り当てられ、例えば、同一のサブネット・プレフィクスを元アドレスとして保持しながら、新しいインタフェース識別子が生成される。本発明の本実施形態によると、前記インタフェース識別子は、アップリンクおよびダウンリンクHRコンテクストの両方に対応する。
図8のシグナリング図中に描写されていないものの、HAは、アップリンクHRコンテクストIDと、MNによって各アップリンク・データ・パケットから除去されるアップリンク内部ヘッダとの間のマッピングを、提供するする必要がある。前記観点において、アップリンク内部ヘッダを再構築するための情報を含むコンテクストがHA内に提供され、HA内の前記コンテクストは、アップリンクHRコンテクストIDによって固有に指示される。
HAは、新しいIPアドレスであるかもしくはとりわけ新しいインタフェース識別子であるHRコンテクストIDがついたヘッダ除去応答を、UEへと送信する。HA内のマッピングと同様に、再構築を実行できるようにするべく、MNは、HRコンテクストIDと、HAによって各ダウンリンク・データ・パケットから除去されたダウンリンク内部ヘッダとの間の関連付けもまた必要とする。これに対応してMNは、不完全なヘッダ連結、この場合わずか1個の外部ヘッダを元の完全なヘッダ連結へと変換するのを許可するコンテクストを保持する。
HR応答の受信後に、UEおよびHAは内部ヘッダを除去することを開始できる。UEは、適切な宛先アドレスHA2がついたデータ・パケットを、ホーム・エージェントへと送信し、ホーム・エージェントは、適切なソース・アドレスHA2がついたデータ・パケットを、UEへと送信する。他の端点は、ソース/宛先アドレス中のHRコンテクストIDに基づいて、データ・パケットを認識し、HRコンテクストIDでタグ付けされたコンテクストを用いて、記憶装置に保存されている内部ヘッダを挿入することによって、ヘッダを再構築できる。
図9は、ホーム・エージェントの新しいアドレスHA2の使用を、データ・パケット中の唯一の指標/コード化情報として図示する。見てわかるように、ダウンリンク・データ・パケットのソース・アドレス・フィールドおよびアップリンク・データ・パケットの宛先アドレス・フィールド中のホーム・エージェントの元アドレスHAは、ヘッダ除去中に新しいアドレスHA2によって置換される。
したがって、コンテクストIDをコード化するためのソースIPアドレスの使用を宛先IPアドレスの使用と比較すると、その結果、両方は利点および欠点を有し、以下の表に要約される。以下の表は、ヘッダ除去がUEとHAの間の通信経路上に適用されるときのシナリオに対して説明される。
Figure 2010530681
表1:本発明の異なる実施形態による内部ヘッダ識別のための宛先IPアドレスに対するソースの使用を比較する
図6または8に示されるハイ・レベルシグナリング手順では、常にヘッダ情報全体がヘッダ除去要求内で転送されることが想定される。ヘッダ除去要求とともに送信されるべきデータの量を縮小するためには、完全なアップリンクおよびダウンリンク・ヘッダを送信する代わり、真のアップリンクおよびダウンリンク・ヘッダを演繹しうるハッシュ値を送信することが示唆される。より具体的には、MNが、アップリンクおよびダウンリンク・データ・パケットからいずれのヘッダが除去されるべきかを決定した後に、MNは、内部ヘッダ、または、完全な内部ヘッダから特定のフィールド(ソースおよび宛先IPアドレス等)を選択し、特別なハッシュ関数を実行することによって、その中からハッシュ値(アップリンク用に1個およびダウンリンク用に1個)を生成する。
それゆえに、アップリンクおよびダウンリンクの内部ヘッダをHAへと指示するためには、ハッシュ値を計算するのにいずれのヘッダ部分が用いられたかについての情報、および、該特定のハッシュ関数自体についての情報と一緒に、該2個のハッシュ値を送信すれば十分である。当然、当業者は、ハッシュ値を計算するのに用いられるヘッダ・フィールドおよび特定のハッシュ関数もまた、あらかじめ合意することができ、その結果、ハッシュ値のみを送信することが必要であり、しかし、ハッシュ関数またはヘッダ・フィールドについての情報は何ら必要ないことを知っている。
それ故に、本発明の本実施形態によるヘッダ除去要求は、2個のハッシュ値、MNの該設定された新しいアドレス、および、随意的には計算に用いられた特定のハッシュ関数およびヘッダ・フィールドについての情報から成る。
HAが前記ヘッダ除去要求メッセージを受信する時、HAは、UEにおいてすでに用いられた特定のハッシュ関数を、アップリンクおよびダウンリンク・フロー中のデータ・パケットの該合意または指示されたヘッダ・フィールドに対して実行できる。ダウンリンクおよびアップリンク・データ・パケットに対して計算されたハッシュ値は、ヘッダ除去要求中の受信されたハッシュ値に対して、HA内で照合される。これによって、MNによって除去/再構築されるべきと決定されたヘッダは、結局のところHA内で識別される。したがって、アップリンク内部ヘッダを再構築するためのコンテクストがHA内で確立され、該コンテクストは、アップリンクHRコンテクストIDと関連付けられており、該アップリンクHRコンテクストIDは、アップリンク・データ・パケットが自己のソース・アドレス・フィールド中の新しいIPアドレスを有する場合には、MNの新しいIPアドレス等でありうる。
それゆえにHAは、ヘッダが内部に再構築されるべきであるアップリンク・データ・パケットと、ヘッダが除去されるべきダウンリンク・データ・パケットを認識できる。用いられた本発明の特定の実施形態に依存して、HAは、新しいIPアドレスを設定する必要がありうるが、該IPアドレスは次いでHR応答メッセージ中でMNへとシグナリングされる。
これによって達成される主な利点は、完全な内部ヘッダではなく、最良の場合でも2個のハッシュ値のみが送信されるので、ヘッダ除去要求メッセージは、サイズにおいてより小さいことである。しかしながら、HAが正確なデータ・パケットを識別するためには、多数のハッシュ値が計算されなければならない可能性があるが、これは処理負荷を増加させる。この課題を緩和するために、HAが、すべての受信されたデータ・パケットに対して多すぎるハッシュ値を計算する必要がないよう、付加情報(宛先アドレス等)の信号を送ることが可能である。受信されたデータ・パケットを、HR要求メッセージ中に指示された特定の宛先アドレス等がついたパケットのみに限定することによって、処理負荷を大幅に縮小することができる。
本発明の他の実施形態によるシグナリング手順をさらに最適化することが可能である。とりわけ、これまでのところは、ヘッダ除去セッションのためにIPアドレスを生成するのに用いられる機構には、特別な要件は全くない。しかしながら、UEおよび/または他のHAが任意のインタフェース識別子(ヘッダ除去コンテクストID)を生成することが可能であるならば、例えば、ノードあたりのプレフィクスが通告される場合、次いでシグナリング手順をさらに最適化することができる。前記場合において、UEは、上記に論じられたようなアップリンクおよびダウンリンク・パケットの関連ヘッダ・フィールドに関するハッシュ値を計算することができ、このハッシュ値は、MNおよび/またはHAのIPアドレスのためのインタフェース識別子として、用いられうる。
より詳細に図10を参照すると、ハッシュ値は、UEによって以前に決定されたアップリンクおよびダウンリンク・ヘッダの一部(またはすべて)に基づいて計算される。アップリンク・ハッシュ値は次いで、MNによってインタフェース識別子として、自己の新しいアドレスを設定するのに用いられる。ヘッダ除去コンテクストIDは、両方向において、それぞれのハッシュ値であるインタフェース識別子である。UEは、ダウンリンク・ヘッダを復旧するための、ダウンリンクHRコンテクストID(インタフェース識別子=ダウンリンク・ハッシュ値)によって固有に識別されるコンテクスト情報を生成するのに即座に使用可能になる。その理由は、ダウンリンクHRコンテクストIDがHAによって用いられて、ダウンリンク・データ・パケットの内部ヘッダをコード化することを、UEはすでに知っているからである。
アップリンクおよびダウンリンクHRコンテクストID(アップリンクおよびダウンリンク・ハッシュ)、および随意的にハッシュ値の計算に用いられた特定のハッシュ関数およびヘッダ・フィールドの情報を含むHR要求メッセージが、HAへと送信される。さらに随意的にHR要求は、計算が実行されなければならないデータ・パケットの量を縮小するための付加的な識別情報を含んでもよい。
これに対応して、HAがHR要求メッセージを受信する時は、HAは、メッセージ中に含まれるダウンリンク・ハッシュ値を用いて、新しいIPアドレスを生成できる。HAはまた、ヘッダ除去が適用される際に、これによって、MNによってアップリンク・データ・パケットがコード化されるIPアドレスもまた知っている。HAが設定する新しいIPアドレス、とりわけ、ダウンリンクHRコンテクストID(ダウンリンク・ハッシュ値であるインタフェース識別子が)を、MNはすでに知っているので、HR応答メッセージの必要はない。
本実施形態は、HR要求メッセージはサイズにおいてさらに縮小されており、今や、アップリンクおよびダウンリンクHRコンテクストIDである2個のハッシュ値のみを最適に含むので有利である。図10中のヘッダ・フィールド・ポインタは、前述したようにHAがいずれのフィールドが計算を実行するのに用いられるかを知っている場合には、まさに随意的である。また、MNはダウンリンクHRコンテクストIDをすでに知っているので、何の応答メッセージももはや必要でない。
MNの新しいIPアドレスのための、または、後のHAのための重複アドレス検出(DAD)が失敗した場合、UEは、異なるハッシュ関数またはハッシュ・キーを用いて新しいインタフェース識別子を計算することができ、この情報を再びHAへと信号を送ることができる。代替的には、HAの新しいIPアドレスのためのDADが否定的である場合には、HAは、任意に新しいIPアドレスを設定し、通常どおりのHR応答メッセージがついた新しいIPアドレスを、UEに連絡してもよい。
これまでに論じられた本発明によるヘッダ除去は内部IPヘッダのみに限定されないことに留意するべきである。大抵は一定のフィールド(UDPヘッダ等)を有する他の内部ヘッダがある場合、前にすでに図示されたステップと同じステップを適用することによって、これらもまた同様に、簡単に除去および再構築することができる。
本発明によるヘッダ除去によると、元の内部ヘッダを再構築するためのコンテクストは、宛先アドレスであれまたはソース・アドレスであれ、外部ヘッダIPアドレスによって識別される。こうして、UEがモバイルであり、自己のL3リンクを変更する場合、外部ヘッダ・アップリンク・ソースIPアドレスおよび外部ヘッダ・ダウンリンク宛先IPアドレスもまたそれぞれ変化する。したがってUEは、他のトンネル端点、この場合、新しいIPアドレスがついたHAを更新しなければならない。UEが(他のトンネル端点のIPアドレスの代わりに)自己のIPアドレスを用いて内部ヘッダを識別する場合、いくつかのヘッダ除去セッションがある場合、UEは、ヘッダ除去要求またはヘッダ除去更新メッセージを再び用いることによって等、多くのIPアドレスに対する更新を同時に送信しなければならないかもしれない。より詳細には、UEは、ダウンリンクおよび/またはアップリンクHRコンテクストIDとして使用されている複数の新しいIPアドレスを設定しなければならない。HA内での以前のアドレスとの関連付けを代用するためには、複数のヘッダ除去セッションに対して、UEの新しいHRコンテクストIDおよび対応する内部ヘッダをそれぞれ含む複数のメッセージを送信することが必要である。
多くの更新メッセージの同時の送信を回避する一つの可能性は、大量のヘッダ除去要求/更新手順を用いることであり、該手順では、UEは、いくつかのIPアドレス(HRコンテクスト識別子)および合致する内部ヘッダ情報を含んでいる。
内部ヘッダを除去し、関連した情報を外部ヘッダ(ソース・アドレス等)へとコード化することによる一課題は、IPv6ヘッダのホップ・リミットまたはフロー・ラベル・フィールド等、内部ヘッダのいくつかのフィールドが、パケットごとにと変化しうることである。それゆえに、再構築のためのコンテクスト情報が、データ・パケットごとに、変化するフィールド中の新しい値で更新されないならば、内部ヘッダのコンテンツは、その中で値が変化することを理由に正確に復旧できない。
しかしながら、例えば、ホップ・リミット・フィールドの目的はパケット寿命を制限することであり、ひいては、ホップ・リミット・フィールド中の変化は、ラスト・ホップではおそらく無視することができる、すなわち、UEはホップ・リミット値の変化を知らない。とりわけ、値の変化は受信側エンティティ、ここではUEによって注目されることはない。その理由は、内部ヘッダは、ヘッダ除去手順を開始する時の初期値を指す情報から復旧されるからである。しかしながら、値の変化は、UEの動作に否定的に影響しない。
本発明の他の実施形態によると、フロー・ラベルおよびトラフィック・クラス・フィールドのような他の変化するフィールドは、値を外部ヘッダ中の適切なフィールドへと複写し、次いで、受信側にて再構築のために複写して戻すことによって、簡単に取り扱われうる。当然これは、外部ヘッダの対応するフィールド(単数または複数)が空であるか、または、値が無関係である場合等何ら問題を引き起こさずに上書きされることができる場合にのみ可能である。外部ヘッダの対応するフィールド中の値が一定である場合における他の可能性は、受信側エンティティ内にあるコンテクスト中に、上書きされる外部ヘッダ中の対応するフィールドのコンテンツを再構築する情報を、残存する内部ヘッダとともに含むことである。例えば、まず最初に、コンテクスト情報が、変化するフィールドを除いて、内部ヘッダを再構築するのに用いられる。次いで、外部ヘッダ中の対応するフィールドの値は、内部ヘッダ中の同一のフィールドへと複写される。最後に、外部ヘッダ中の対応するフィールドを正確な値で再構築するのに、コンテクスト情報が再び用いられ、これによって、あたかも何のヘッダ除去も適用されなかったかのように、同一のヘッダ連結に到達する。
変化するフィールドに対処するための他の単純な方法は、パケットを高頻度に変化するフィールドで識別し、ヘッダ除去をそれらトンネリングされたパケットへと適用しないことである。すなわち、高頻度に変化するフィールド値がついたデータ・パケットは、ヘッダ除去がつかないパケットのようにトンネリングされる。例えば、変化するフィールドの最も頻度の高い値が、ヘッダ除去が適用される前および/または途中に決定され、最も頻度の高い値がついたヘッダのみが除去される。すなわち、変化するフィールド中に最も頻度の高い値とは異なる値を有するすべての他のパケットが、本発明のヘッダ除去手順を適用することがなくてもトンネリングされる。
それにもかかわらず、除去されるべき内部ヘッダの所定のフィールド中の変化する値とは独立して、常に内部ヘッダを除去することが望ましい。さらに、内部ヘッダのすべてのフィールドが正確に再構築されなければならないことが必要かもしれず、外部フィールドは異なる目的(QoSハンドリング等)のために必要なため、占有されているので、該外部フィールドを用いることができないこともまた起こりうる。次いで、内部のフィールドは、適切な外部フィールドへと複写できない。
本発明の他の実施形態に関して、変化するフィールドごとに、すなわち、除去される様々な内部ヘッダごとに別々に、ヘッダ除去を実行することが可能である。とりわけ、ホップ・リミット・フィールド、フロー・ラベル、トラフィック・クラスもまた、図11中に描写されるように、外部IPアドレスのインタフェース識別子へとコード化される。次いで、例えば、内部IPソース・アドレス−IP宛先アドレスの一対に対し、異なるホップ・リミット値が発生しうる場合は、異なるホップ・リミット値を含む内部ヘッダをコード化するためには、異なるホップ・リミット値ごとに、(図5に関して論じられるように、ソース・アドレスが用いられる場合には)異なる外部IPソース・アドレスが必要である。
しかしながら、このコード化の形態は、トンネル端点のインタフェース上で設定することができる利用可能なIPアドレスの数の制限と矛盾しうる。また、新しい割り付けられたIPアドレスごとに重複アドレス検出(DAD)が必要である場合は、多くの遅延およびシグナリング・オーバーヘッドが付加される。DADの課題を克服するための一つの可能性は、1個のノードごとにIPプレフィクスをUEへと割り当てることであり、次いで、UEは任意のインタフェース識別子を設定することができ、DADを実行する必要がない。
IPヘッダ中のアドレス消耗および変化するフィールドに対処する他の可能性は、本発明の以下の実施形態による融合的なアプローチを用いることである。このことは、ダウンリンク・パケット(すなわちHAからUEへと)の場合、送信されるべきパケットの宛先IPアドレス(UEのIPアドレス等)は、内部ヘッダの静的なフィールド(バージョンフィールド、ネクスト・ヘッダ・フィールド、ソースIPアドレス、宛先IPアドレス等)のことを指し、トンネル端点のソースIPアドレス(HAのIPアドレス等)は、変化するフィールドの値(ホップ・リミット等)のことを指すことを意味する。このことは、図12中に図示され、該図は、ホップ・リミット値が1個のデータ・パケットから他へと変化し、ダウンリンク・データ・パケットのソース・アドレスHA2へとコード化されることが想定される外部IPv6ヘッダを例示的に描写する。HAによって除去されるべき内部ヘッダの静的部は、移動ノードの新しいアドレスMNCOA2でコード化され、該アドレスは、宛先アドレスとしてダウンリンク・データ・パケット中に挿入される。
反対に、アップリンク・パケットのための外部ヘッダ・コンテンツが図13に示される。すなわち、アップリンク・データ・パケット(すなわちUEからHAへと)に対しては、送信されるパケットのソースIPアドレスMNCOA2(UEのIPアドレス等)は、内部ヘッダの静的なフィールド(バージョンフィールド、ネクスト・ヘッダ・フィールド、ソースIPアドレス、宛先IPアドレス等)のことを言い、対応するダウンリンク・パケットに用いられるIPアドレスと同じでありうる。トンネル端点の宛先IPアドレス(HAのIPアドレスHA等)は、変化するフィールドの値(ホップ・リミット等)のことを指してもよい。融合的なアプローチを適用する場合のヘッダ・パケット・フォーマットは図14中に描写される。
このアプローチの利点は、フローを識別するためには、UE側には1個の新しいIPアドレスのみが必要であることである。これに反して、他のトンネル端点(HA等)は、変化するフィールドに対処するために、多数のIPアドレスを割り当てる必要がある。しかしこれらIPアドレスは、すでに説明されたように、他のUEへとトンネリングするため等に再び用いることができる。
本発明の他の実施形態によると、MNが無線ローカル・ネットワーク・エリアに配置されており、WLANが3GPPシステムと相互に作用する。相互に作用する3GPP-WLANは、以下においてI−WLANと呼ばれる。無線ネットワーク内では、限定された帯域幅のみがその中で利用可能なので、データ・トラフィックを縮小することがとりわけ重要である。それにもかかわらず、当業者によって簡単に理解されうるように、ネットワーク・アーキテクチャ内で、後続のWLANシナリオとは異なる本発明の様々な実施形態の原理を実施することもまた可能である。3GPPアクセス(GERAN、UTRAN、E−UTRAN等)、非3GPPアクセス(WLAN、WiMAX、3GPP2、等)および、それらの間のモビリティのサポートがますます重要になりつつある。
図15は、3GPP−WLANアーキテクチャの簡略化した概観を描写し、ここでは、3GPPおよび非3GPPアクセスの間のモビリティのためのアンカーはゲートウェイであり、該ゲートウェイは、外部パケット・データ・ネットワーク(PDN)へのインタフェースもまたを提供し、PDN−GWと呼ばれる。3GPPおよび非3GPPアクセスの間のモビリティはモバイルIPに基づいており、これによって、用いられるプロトコルはクライアント・モバイルIPまたはプロキシ・モバイルIPのいずれかであることができる。非3GPPアクセスは、信頼されたアクセスと信頼されていないアクセスとに分けられる。信頼されていないアクセスでは、信頼されていないアクセス中のUEは事業者サービスにアクセスできる前に、進化したパケット・データ・ゲートウェイ(ePDG)への安全なトンネル(IPsecに基づく等)を最初に必要とすることが想定される。ePDGは、相互に作用するWLANに用いられるPDGに類似しており、これに反して、この安全なトンネルは、信頼されたアクセスからは必要とされていない。非3GPPアクセスが信頼されるか否かは事業者の決定であり、事業者ごとに異なってもよい。
加えて、WLANは、WLANアクセス・ポイントおよび中間AAA(認証、許可およびアカウンティング)要素を含む。WLANは、ルータといった他のデバイスをさらに含んでもよい。MNを可能なWLANは、コンピュータ、WLAN無線インタフェース・アダプタ等といった、エンド・ユーザが所有するすべての装置を備える。I−WLANでは、WLANに接続されたMNは、直接的にインターネット(直接的IPアクセスと呼ばれる)とアクセスするか、または、自己の3GPP事業者に接続して事業者サービスを用いるかのいずれでもよい。事業者は通常はMNのトラフィックの制御を保ちたいので、MNが3GPP事業者を介して、すなわちePDGを介して、データ・サービスにアクセスすることは普通である。
移動ノードがWLANに接続する場合、MNは、WLANネットワーク中にローカルIPアドレス(MNLA)を設定する。MNが、WLAN内でMIPv6プロトコルを用いることがさらに想定されており、このことは、HAがWLAN内に提供されていることを意味する。次いでMNLAは、コレスポンデント・ノードとの通信には用いられず、むしろ、これはMNがn3G−HAと自己との間のWLANネットワーク中にのみ用いるアドレスであり、MNLAは、データ・パケットをWLAN内のMNへと転送するのにn3G−HAによって用いられる。それ故に、MNは非3GPPホーム・アドレスをePDGとの通信のために用いる。すなわち、MNとePDGの間のIPsecトンネルが設定されたn3G−HoAを用いることによって確立される。
MNがePDGとのIPsecトンネル(セキュリティ・アソシエーション等)を確立すると、MNはePDGから遠隔のIPアドレスを受信する。MNが3G−HAと通信する場合、前記遠隔のIPアドレス(RA)がMNの新しいCoAとして用いられる。その後、MNはMIP手順を実行して、CoA(PDGのネットワークからの遠隔のIPアドレス)を自己の3G−HAに登録する必要がある。これを行う場合にのみ、MNは、WLANネットワークへのハンドオーバーの前に、3GPPネットワーク中のサービスを開始するために用いられてきた自己の元のホームIPアドレスを継続して用いることができる。
この接続シナリオは図15に図示される。WLANアクセス・ネットワーク内において、モバイルIPはローカルモビリティのために用いられ、こうして、UEとWLANアクセス・ネットワーク内の自己のホーム・エージェント(n3G−HA)の間にはIP−in−IPトンネルがある。さらに、ePDGには安全なトンネルが必要であり、結果としてUEとePDGとの間のIPsecトンネルをもたらす。次いで、3GPPと非3GPPアクセスの間のモビリティのためのクライアント・モバイルIPの使用によって、UEとPDN−GW(3G−HA)の間には、3GPPネットワーク中のホーム・エージェントとして機能する他のIP−in−IPトンネルがある。PDN−GWによって割り付けられたIPアドレスによって、UEから送信されるかまたはUEによって受信されたIPパケットは、無線リンク上に4個のIPヘッダをもたらすと思われ、これは図16で理解されることができる。とりわけ、付加的なヘッダ3×40バイト=120バイトに上る3個の内部ヘッダがある。とりわけIMS VoIPサービス等の場合には、実際の音声データ・ペイロードは通常小さいので、莫大量のオーバーヘッドが付加される。
IPsecトンネル・ヘッダもまたカプセル化セキュリティ・ペイロード(ESP)等として付加的なセキュリティ情報を含むならば、内部ヘッダ内のバイトの量はさらに高いかもしれない。再び図16を参照すると、元のデータ・パケットは、MNのホーム・アドレス(n3G−HoA)を宛先アドレスとして、ePDGのアドレスをソース・アドレスとして備え、対応するオプションフィールド中にカプセル化セキュリティ・ペイロード(ESP、長さ8バイト;図示しない)を含むIPsecヘッダによってカプセル化される。新しいカプセル化されたパケット、すなわち元のデータ・パケットのペイロードは、暗号化されてもよい。さらにESPは、データ・パケットの発生元認証、完全性および機密性を提供し、一方、IPsecトンネルによって付加されたパケット・オーバーヘッドは合計48バイトになる。
当業者は、上記に提示された発明のすべての実施形態は、図16に提示されたシナリオにも適用可能であることを理解するであろう。本発明の原理は当該特定のシナリオに簡単に適合しうる。また、本発明の以下の実施形態は3GPP−WLANアーキテクチャに限定されるものの、MNのネットワーク中の他のアクセス技術が可能であり、本発明の機構も同じくそれに適切に適用されうる。例えば、MNとCNの両方が、同一の種類のネットワークに接続されてもよく、該ネットワークは3GPPネットワークであってもよい。可能な他のアクセス技術は例えばWiMAX(マイクロ波アクセスの世界的相互運用性)である。
図17および図18には、n3G−HAがヘッダ除去を実行する本発明の一実施形態が図示され、ここでは、データ・パケットのソース・アドレスが、ヘッダ除去が適用されるデータ・パケットをコード化/認識するのに用いられる。図18から、当業者は、各データ・パケットのサイズは、本発明の実施形態を実行した後に、128バイト(168バイト−40バイト)縮小されることに気が付くであろう。
この例では、除去される3個の内部ヘッダ中には変化するフィールド(単数または複数)が全く存在しないことが想定される。しかしながら、当業者は、図16のこのシナリオ中の変化するフィールドに対処するためにも同様に、前に論じられてきた変化するフィールドに関する原理を実施できる。
MNとそのHAとの間で様々な実施形態を実行することは図示目的のための単なる例にすぎないことに留意するべきである。本発明はしかしながら、それに限定されない。本発明を、MNと、ePDGまたはPDN−GWのような他のネットワーク・エンティティとの間の通信経路上で実施することもまた可能である。加えて、ePDGおよび3G−HA等のような2個のネットワーク・エンティティの間のヘッダ除去セッションも、両方のエンティティが本発明の様々な実施形態を実行するための適切な手段を含む限り、同様に実行可能である。
これまでのところ図6、8および10に、単純なハイ・レベルシグナリング手順が記載されており、シグナリングはUEとHAの間にある。しかしながら、ヘッダ除去に関連したシグナリングのための別々のプロトコルが必要とされないことに言及されるべきである。シグナリングもまた、既存のプロトコル(トンネル設定/修正のため等)にも基づくことができる。これによって達成される一利点は、標準的な手順(すなわちMIPv6、MOBIKE等)を実行するための対応する機能性は、標準によって通常のネットワーク・エンティティ中に構成されると想定されるので、エンティティは修正される必要がないことである。
ヘッダ除去情報を交換するために拡張することができる考えられる一つのプロトコルは、IKEv2プロトコルである。ここでは、ヘッダ除去を実行するための情報は、例えば、構成ペイロードフィールド中に、または、CREATE_CHILD_SA中ないし付加情報交換中の付加的な通知フィールドとともに、移送されうる。
ヘッダ除去によって外部ヘッダのIPアドレスが元のトンネルパケットとどう変化したか比較し、そしてそれぞれのトンネル除去セッションごとに新たなIKEv2の構築を必要とするかもしれない。そのため、MOBIKEのようなIKEv2変形が用いられる。MOBIKEによって、IPsec SAとして用いられるIPアドレスを変更することが可能である。さらに、今や外部ヘッダ、すなわち外部ヘッダIPアドレスは、内部ヘッダをおよび適切なセキュリティ・アソシエーションをも再構築するための適切なコンテクストを固有に識別し、ひいては、ESPヘッダ中のセキュリティ・パラメータ指数(SPI)はさらに省略することができる。この場合、セキュリティ・アソシエーション・データベース(SAD)およびIPsec処理は、外部ヘッダ(すなわち用いられたIPアドレス)が、用いられたSPIの代わりにSAを識別するように、変更されるべきである。
ヘッダ除去フローごとの付加的な子IPsec SAの作成によっても、SAごとの付加的なキーの作成をもたらす。しかしながら、付加的なキーによるオーバーヘッドを縮小するために、異なるヘッダ除去IPsec SAの間で1個のキーを共有することもまた可能である。
複数のヘッダ除去SAが異なるフローに用いられる際に1個の共有されたキーによって確保されるであろうトラフィックの量は、1個の単一非ヘッダ除去SA中に1個のキーを用いて移送されるすべての異なるフローと比較して違いはないので、キーを共有する際に付加的なセキュリティ上のリスクはないはずである。
ヘッダ除去シグナリングを運搬するために拡張ができる他の考えられるプロトコルは、モバイルIPv6プロトコルである。次いで、ヘッダ除去要求は、おそらくは新しいモビリティ・オプション等として、MIP6バインディング更新(BU)メッセージ中に含まれてもよく、ヘッダ除去応答は、同じくおそらくは新しいモビリティ・オプション等としてMIP6バインディング受信確認(BACK)メッセージ中に含まれてもよい。BUおよびBACKは、除去できるヘッダについて、および、外部IPヘッダ、すなわち、少なくとも用いられたソースおよび宛先IPアドレスについて、もう一方のノードに連絡する。
ヘッダ除去シグナリングを実行するさらに別の方法は、例えば、GWとUEの間でトラフィックがIPトンネリングされる場合に、アプリケーション層シグナリング(SIP/SDP)を活用することである。ここではSIP/SDP(およびQoSネゴシエーション)シグナリングの間、用いられたIPアドレス、フロー・ラベル、トラフィック・クラス、プロトコルがネゴシエーションされる。こうして、付加的なトリガ、および、SIPシグナリング中に含まれるおそらくは新たに割り付けられたIPアドレスは、ゲートウェイとUEの間のヘッダ除去の使用を指示することができるであろう。SIP OKメッセージは、最終的なヘッダ・パラメータについてUEに連絡するために拡張されうる。図19は、SIP/SDPシグナリングが用いられる時の例示的なシグナリング・フローを示す。
セッションが開始される前に、UEは、このセッションに用いられる新しいIPアドレスを割り当ててもよい。UEは、ヘッダ除去が適用されるべきであることを指示する付加的なフラグ、および、おそらくはこのフローをトンネリングするために用いられるべき新しいIPアドレスがついたSIP招待メッセージを、SIPプロキシ(P−CSCF)へと送信する。したがって、P−CSCFはヘッダ除去が用いられるべきであることを検知する。内部IPヘッダ・フィールドについての情報は、SDPメッセージから導き出すことができる。
UE間の通常のSIP交換が実行されるが、付加的なヘッダ除去指示を伴わない。P−CSCFは、ポリシーおよび課金ルール機能(RCRF)に、ヘッダ除去要求および用いられるべきIPアドレスについて連絡する。RCRFは今度は、要求を許可してもよく、ヘッダ除去、すなわち除去されるべき内部ヘッダおよびUEの新しいIPアドレスについて、ゲートウェイに連絡してもよい。GWはその時も、該セッションのための新しいIPアドレスを割り当ててもよい。
GWは、ヘッダ除去受信をRCRFへと送信し、ダウンリンクHRコンテクストID、すなわち、割り付けられたIPアドレスについて、RCRFに連絡する。RCRFは引き続いて、ダウンリンクHRコンテクストIDについて、P−CSCFに連絡する。最後に、P−CSCFは、ヘッダ除去受信メッセージおよびダウンリンクHRコンテクストIDを含むSIP OKメッセージを、UEへと送信する。
シグナリングのSIP手順への上記の実施は単に例示的であり、限定的として理解されないものとすることに留意するべきである。むしろ、当業者は、適用されうる変形を簡単に知るであろう。
IETF MEXT作業グループにおいて現在論じられている話題は「一般的通知メッセージ」の実装である。この一般的なメッセージは、図19に例示される「ヘッダ除去要求/応答」シグナリングを実行するために、SIPシグナリングおよび他の手段を用いる代わり、用いられてもよい。
前記観点における他の可能性は、新しいモビリティ・ヘッダの種類を用いることであろう。前記場合において、通常はモバイルIPの一部であるメッセージは、前記種類を指示する異なるヘッダを採用することによって「ヘッダ除去要求/応答」シグナリングのために用いられるであろう。
本発明の他の実施形態によると、UEおよびUE上のアプリケーションに依存して、すべての内部ヘッダを再構築することは必要でないかもしれない。より高位の層によって必要とされている最内部ヘッダのみを再構築することで十分でありうる。図15を参照すると、例えば、UEへ/からの複数のトンネル(n3G−HAへの1個のIPトンネル、ePDGへの1個のIPsecトンネル、およびPDN−GWへの他のIPトンネル等)がある場合、トンネリングを伴わない元のIPフロー(UEと対応するホストの間の)のIPヘッダ、およびUE−PDNGWトンネルのヘッダ、およびUE−ePDGトンネルのヘッダも、ヘッダ除去によって除去することができる。こうして、この特定のセッションのためのUEとn3G−HAの間のトラフィックは、ダウンリンク・トラフィックのためのUEのIPアドレスを宛先アドレスとして、および、n3G−HAのIPアドレスをソース・アドレスとして有する1個のIPヘッダのみを有する。この場合、UEが両トンネルのトンネル端点である場合、UE−ePDGトンネルまたはUE−PDN−GW IPトンネルを再構築する必要はない。より高位層のためには、UE−CNセッションのために用いられるIPヘッダのみを再構築することで十分かもしれない。
さらに、アプリケーションに依存して、最内部ヘッダですら再構築される必要がないこともありうる。データ・ペイロードは直接アプリケーションに渡すことができる。
本発明の上記実施形態のうち一つによるヘッダ除去は、いくつかの内部ヘッダの除去を同時に許可する。例えば、図17に示されるシナリオでは、WLAN内のHAは、UE−ePDGトンネル、UE−PDN−GWトンネルおよびUE−CN IPセッションのヘッダを除去することができる。
しかしながら、トンネルは暗号化等することができ、そこで内部ヘッダは見えなくなり、それらを除去することは可能でない。この場合、複数の端点によってヘッダ除去がサポートされている場合は、MNとWLAN内の自己のHAの間のような、ある特定の通信経路上の同量のオーバーヘッド縮小を達成する連続的な態様で、ヘッダ除去は適用されうる。本実施形態によると、UEは各トンネル端点で別々にヘッダ除去手順を実行する。
例えば、UEとePDGの間およびUEとPDN−GWの間に安全なトンネルがありうる。次いで、WLAN内のHAがUE−PDN−GWヘッダまたはUE−CNヘッダを除去することは可能でないと思われ、ePDGがUE−CNヘッダを除去することも可能でないと思われる。本発明の本実施形態による連続的なヘッダ除去態様により、下記に論じられるようにHAとMNの間でヘッダ除去を達成することも依然として可能である。
UEは、以下の態様で手順を実行してもよい;最初にUEは、PDN−GWでヘッダ除去を実行して、UE−CN IPセッションのヘッダを除去する。引き続いて、UEはePDGでヘッダ除去を実行して、UE−CNヘッダを除去するために以前に作成されたUEPDN−GWセッションのヘッダを除去する。UEは、WLAN内のHAでヘッダ除去を実行し、UE−PDN−GWヘッダを除去するために以前に作成されたUE−ePDGセッションのヘッダを除去する。
結果生じるフローが図20に示される。CNからPDN−GWへのフローは変化しておらず、1個のIPヘッダを有する。PDN−GWからePDGへのフローでは、内部UE−CNヘッダが除去され、内部ヘッダごとに別々のフローが確立される。同じことが、ePDGおよびHAに行われ、内部ヘッダが除去され、別々のフローが確立される。様々なエンティティ間の各通信経路上で、交換されるデータ・パケット中には1個のヘッダのみが存在する。
IPv4はインターネットで依然として広範に用いられている。先の実施形態では、外部ヘッダは、実施形態のうち一つによるヘッダ除去を実行した後は、IPv6タイプに属することが想定されてきた。次いで、外部IPv6ヘッダの場合、および、UEがCNを備えたIPv4セッション、すなわち内部IPv4ヘッダを有し、両方のエンティティがIPv4アドレスを有する場合には、UEおよびCNのIPv4アドレスの連結が、コンテクストIDとして、すなわち、外部IPv6ヘッダのアドレスのインタフェース識別子として用いられうる。当然、UEおよびCNのIPv4アドレスの他の組み合わせもまた、インタフェース識別子を形成するための同一のものの単一の単純な連結とは別に可能である。
他の最適化では、先の実施形態において詳細に論じられたように、内部ヘッダがIPv4タイプであり、外部ヘッダがIPv6タイプであり、代替的に、内部ヘッダ・フィールドを様々なソース/宛先アドレスへとコード化する場合には、内部IPv4フィールドは以下の規則によって外部IPv6ヘッダへと複写されてもよい。
Figure 2010530681
すでに既述したように、上記に記載された本発明の様々な実施形態では、図4中に表示されるようにトンネリングされたデータ・パケットのヘッダ除去が、外部ヘッダがIPv6ヘッダである場合に適用されることが想定される。これは例えば、UEがIPv6のみをサポートするアクセス・ネットワーク中にあり、ひいては、IPv6ヘッダを外部ヘッダとして用いる場合である。しかしながら、本発明はIPv6ヘッダ・タイプのみに限定されない。少なくとも2個の付加的なシナリオが可能である。
第1のシナリオによると、IPv6がサポートされていることは常には想定できない、すなわち、いくつかのアクセス・ネットワークはIPv4のみをサポートしうる。次いでUEは、IPv4アドレスのみを割り当てることができ、トンネリング(DSMIPまたはIPsec等)の場合には、たとえ内部パケットがIPv6パケットである場合であっても、外部ヘッダはIPv4ヘッダとなるであろう。
第2のシナリオによると、移動ノードが配置されているアクセス・ネットワークは、両方のIPバージョン、IPv4およびIPv6、をサポートしてもよい。前記場合において、UEは両者の間で選択してもよい。しかしながら、DSMIPv6等の場合には、MNがIPv6気付アドレスを優先することが有利である。
第1のシナリオによる課題の一つは、本発明の先の実施形態において上記に詳しく記載した、外部IPv6ヘッダを想定するヘッダ除去が、IPv4と協働しないことである。第2のシナリオによる課題の一つは、IPv6ヘッダの長さが40バイトである一方で、IPv4ヘッダのみは20バイト(および28バイトの付加的なUDPヘッダ)であることである。こうして、選択されたIPv6ヘッダは、IPv4ヘッダのサイズの約2倍(1.43倍)であろう。
本発明の他の実施形態によると、外部IPv6ヘッダを用いる代わりに、可能な場合には外部ヘッダがIPv4タイプへと常に変更される。より具体的には、ヘッダ除去を実行する際に、移動ノードおよびPDN−GWのアクセス・ネットワークがIPv4をサポートする場合には、内部IPv6ヘッダが除去され、外部IPv4ヘッダがデータ・パケットに適用される。IPv4タイプの例示的なヘッダが図21に図示される。
主な利益は、IPv4のみのアクセス・ネットワークに対するトンネル除去機構もまた可能になることである。さらに、IPv4ならびにIPv6がサポートされている場合には、IPv4外部ヘッダを用いるヘッダ除去機構は、IPv6外部ヘッダでのヘッダ除去を用いる場合よりも、さらにより小さなデータ・パケットを結果としてもたらす。さらには、ヘッダ除去後に結果生じるデータ・パケットは、IPv6ヘッダを用いてCNから送信された初期のデータ・パケットよりもさらに小さい。
これら2つの利益は、図22を用いてより詳細に図示され、該図は一般に、先の実施形態の図5に対応する。図5および図22を比較すると、HAとMNの間で交換されるIPv6データ・パケット・ヘッダは図22中のIPv4データ・パケット・ヘッダの2倍であることは明らかである。さらに、図22内では、CNとHAの間で交換されるデータ・パケット、および、HAとMNの間で交換されるデータ・パケットはサイズもまた異なる。これは、IPv4とIPv6の様々なヘッダ・サイズを理由とする。
本発明の先の実施形態においてすでにアドレス指定されたように、除去される内部ヘッダ中の変化するフィールド(すなわちトラフィック・クラス、フロー・ラベルまたはホップ・リミット)でありうる。前記フィールド内の値は、データ・パケットごとに変化しうるので、値は別々におよび変化するフィールドごとにアドレス指定される必要がある。この課題は、変更する値を備えた対応するフィールドを単に除去しないことによって、克服されうる。こうして、先に様々な異なる実施形態において説明された発明に関するヘッダ除去手順によると、静的なフィールドのみが除去されるであろう。
内部ヘッダ中の変化するフィールドを取り扱う他の可能性は、変化するフィールドのコンテンツを最終的な外部ヘッダへと複写することである。しかし、内部IPv6ヘッダおよび外部IPv4ヘッダの変化するフィールドの複写は、IPv4およびIPv6ヘッダ・フィールドが異なるという点で課題を提起する。
しかしながら、たとえヘッダ・フィールドが異なっていても、考えられる一つの例示的な内部IPv6ヘッダの外部IPv4ヘッダへの複写方法が、以下の表に示される。
Figure 2010530681
内部IPv6フィールドの外部IPv4フィールドへのこのマッピングは、外部IPv4フィールドが用いられない場合にのみ可能である。とりわけフロー・ラベル・フィールドの複写のためには、IPv6パケットはフラグメント化されない必要がある。そうでなければ、IPv4識別フィールドは、除去された内部IPv6フラグメント化ヘッダの識別を運搬するのは必至である。識別フィールドおよびフラグメント・オフセット・フィールドが内部フロー・ラベル・フィールドを運搬するのに用いられる場合は、より多くのフラグメント・フラグが0に設定されるべきである。外部ヘッダ・フィールドがすでに使用中である(識別フィールド等)場合には、内部ヘッダの対応するフィールド(フロー・ラベル等)は内部ヘッダ内で保守されるべきである。ここでの(いつもの通りの)一つの可能性は、この場合は、内部IPv6フラグメント・ヘッダを除去しないことである。
外部ヘッダ・フィールドが変化する内部IPv6ヘッダ・フィールド(ホップ・リミット等)をコード化できない場合を克服する他の可能性は、異なるIPv4ソースおよび/または宛先アドレスを用いることである。このことは、図11、12および13と関連して論じられた実施形態と類似している。このことは、再び図23および24に図示され、図では異なるIPv6ホップ・リミットが異なる外部IPv4宛先アドレスへとコード化される。
にもかかわらず、上記に記載された外部ヘッダ・フィールドに関する限定とは別に、IPv4は、IPv6と比較してさらなる限定を有する。まず、IPv4はステートレスアドレス自動設定をサポートしない、すなわち、UEは、プレフィクスおよび生成されたインタフェース識別子に基づいてアドレスを設定できない。さらに、IPv4は、限定されたアドレス空間に悩まされる。UEは、任意の数のIPv4アドレスを割り当てることはできないかもしれないが、非常に限定された数のみ、最悪の場合にはまたは1個の単一のアドレスを割り当てうる。別の課題は、ネットワーク・アドレス変換(NAT)と関連する私設IPv4アドレスが広範に用いられることである。簡略に説明すると、UEには、アクセス・ネットワーク内に私設IPv4アドレスが割り当てられ、次いで、外部ノードと通信して、該私設IPアドレスは、NATルータによって公開IPアドレスへと変換される。これらの場合には、コンテクストIDの外部IPv4ヘッダへのコード化は可能でない。
より具体的には、当業者にすでに知られているように、IPv4は比較的小さいアドレス空間のみを有する。ネットワーク・アドレス変換は、ソースおよび/または宛先IPアドレスを再書き込みすることを伴う対応するNATルータを介して、ネットワーク・トラフィック、および通常は、IPパケットが通過する際のTCP/UDPポート数を送受信することによって、IPv4アドレス不足に対処する。
典型的な設定では、ローカル・ネットワークは、指定された「私設」IPアドレス・サブネットのうち一つを用い、前記サブネット内のノードは対応する私設アドレスを有する。さらに、当該ネットワーク上のNATルータもまた、当該アドレス空間内に私設アドレスを有し、単一の「公開」アドレス(「過負荷の」NATとして知られる)またはインターネット・サービス・プロバイダー等によって割り当てられた複数の「公開」アドレスでインターネットに接続される。トラフィックがローカル・ネットワークからインターネットへと通過するとき、各パケット内のソース・アドレスは、オンザフライでノードの私設アドレスから公開アドレスへと(単数または複数)変換される。
ルータは、アクティブな接続(とりわけ 宛先アドレスおよびポート)それぞれについての基本的なデータを追跡する。応答がルータに戻ると、ルータは、アウトバウンド段階中に保存された接続追跡データを用いて、内部ネットワークのいずれに応答を転送するかを決定する。TCPまたはUDPクライアント・ポート番号を用いて、過負荷のNATの場合にはパケットを逆多重化し、または、パケットの戻り時には、複数の公開アドレスが利用可能である場合にIPアドレスおよびポート番号を用いる。インターネット上のシステムに対し、ルータ自体が、このトラフィックに対するソース/宛先であるかのようである。
言い換えれば、ベーシック・ネットワーク・アドレス変換(Basic NAT)またはネットワーク・アドレス・ポート変換(NAPT)といった、様々な種類のNATが可能である。Basic NATによって、私設および公開IPアドレスの間に一対一のマッピングがある。代替的には、NATは過負荷であってもよい。次いで公開IPv4アドレスが、NATの後方のいくつかのホストによって用いられる。これら過負荷のNATを横断するために、NAPTが用いられる。この場合、TCPまたはUDPポート番号は、NATの後方の、ホストへの接続をそれぞれ識別するのに用いられる。例えば、UDPトンネリングは、IPv4アクセス・ネットワーク内のDSMIPv6(デュアル・スタックMIPv6)の場合に用いられ、すなわち、MNとHAの間のパケットはUDPおよびIPv4によってトンネリングされる。
本発明の他の実施形態によると、新しいソースおよび宛先IPアドレスを割り付ける代わりに、データ・パケットを交換するために、UDPトンネリングでIPv4を用いる場合、(NATを横断する等のため)UDPヘッダはヘッダ除去に再び用いることができる。例えばUDPポート番号が、通信ピア・エンティティによって除去された内部ヘッダを再構築するために、コンテクストIDに新たに設定されてもよい。このことは、IPアドレスをコンテクストIDとして用いる代わりに、または、これと組み合わせて行ってもよい。
加えて、変更する値を有するフィールドを取り扱うには、前記変化するフィールド中の各異なる値それぞれに対し1個の特別なUDPポート番号を設定することが可能である。このことは図25および26に図示され、それぞれの図は、ヘッダ除去の前および後のデータ・パケットを示す。図25中のUDPポート番号はコンテクストIDとして用いられ、ホップ・リミット=Xに属する。それゆえに、Xとは異なるホップ・リミットがついたデータ・パケットは、図26に図示するようなコンテクストID「port nr.Y」に属するホップ・リミットYといった異なるUDPポート番号をコンテクストIDとして有するであろう。図27は、図26と関連して論じられた本発明の本実施形態によるヘッダ除去を適用する前および後の、MNとCNの間の通信中に用いられるデータ・パケット・フォーマットを、HAとMNの間の通信経路上のデータ・パケット・フォーマットと対比して示す。
ヘッダ除去手順の設定は、先の実施形態のものと同一であってもよい。さらに、ただし、UEとPDN−GW(UEのHA)の間にヘッダ除去が適用されるべきであるならば、ヘッダ除去シグナリング・フロー内にて、UEは、PDN−GWへのヘッダ除去要求メッセージ中に、除去されるべき内部ヘッダおよび考えられる変化するフィールドに関する望まれる挙動を指示する。UEが、様々なフローのための付加的なIPアドレスに除去されたヘッダを割り当てられない場合、UEは異なるフローに用いられるべき異なるUDPポートを指示する。
図28の例において、UEが、私設IPv4アクセス・ネットワークからNATを介した2個のCNと通信し、ヘッダ除去がUEとPDN−GWの間で用いられる場合には、データ・パケットがどのように見えるかが示される。CN1およびCN2は、IPv6ヘッダがついたすなわちPDN−GWにて割り付けられたデータ・パケットを、UEのホーム・アドレスへと送信している。PDN−GWは、IPv4およびUDPトンネリングとともにDSMIPv6を用いて、パケットをUEへとトンネリングする。加えて、本発明の本実施形態によるとPDN−GWはIPv6ヘッダを除去し、異なるCNからのパケットに対し、異なるUDP宛先ポートを用いる。NATにおいて、公開IPv4アドレスは、UEの私設IPv4アドレスへと変更され、ポート番号もまたNATによって割り当てられた番号へと変更されうる。この場合、PDN−GWが宛先ポート4444(CN1からのパケット)または4445(CN2からのパケット)を検知する時には、PDN−GWは、本実施形態によるヘッダ除去を実行することを知っている。しかしながら、NATルータでのUDPポート番号の変更を理由として、UEに対応するコンテクストIDはそれぞれ23456および23457である。それゆえに、UEがUDPポート番号23456および23457を検知する場合、UEは、それぞれ完全なヘッダ連結を再構築する再構築コンテクストを識別しうる。
UEがNATの後方にある場合に考慮されるべき1個の論点は、アドレス依存フィルタリングまたはアドレスおよびポート依存フィルタリングがNAT中に適用されうることである。この場合、内部端点または外部端点のポート番号が変化する場合、パケットはNATで落とされる。すなわち、上記の例では、PDN−GWがパケットをUEへと送信し、以前の通信中には用いられなかったポート番号(NATの設定に依存するソースおよび/または宛先)を用いる場合は、パケットは転送される代わりにNATによって落とされる。これを克服するために、UEは、パケットを、適切な内部IPアドレスおよびポートから、外部ノードのIPアドレスおよびポートへと最初に送信しなければならない。このことは、NATルータがUEへの着信パケットを受信および転送することを、可能にするであろう。
さらに、このことはまた、変化するフィールドがPDN−GWから送信されるUDPポート中でコード化される場合には、PDN−GWは、パケットをPDN−GWアドレスおよび適切なポートへと送信するために、既存の接続上のUEをトリガしなければならないことを意味する。これは、変化するフィールドの新しい値が、発明に関するヘッダ除去に対して考慮される必要があるたびに、行われなければならない。
別の論点は、NATがUDPヘッダのポート番号を変更しうることである。例えば、NATの後方の異なるホストが同一の外部ノードと通信している場合は、これらホストは内部で同一のポート番号を用いている。この場合は、PDN−GWに、用いられるべき宛先ポートについて連絡しても十分でないかもしれない。その理由は、図28にすでに示したように、PDN−GWによって見られる宛先ポート番号はUEによって用いられる番号と異なりうるからである。実際のところ、2個以上のホストが内部で同一のポート番号を用いる場合、NATは、1個の公開IPアドレスのみを用いて、前記2個のホストに対するデータ・パケット着信を区別するべく、前記ポート番号を2個の異なるポート番号へと変更する必要がある。
したがって、本発明の一実施形態は、UEが適切なアップリンクおよびダウンリンク・セッションに用いられるべき、UDPソース・ポートからの、ヘッダ除去要求メッセージを送信することを示唆している。言い換えれば、コンテクストIDを交換するための、再構築情報といった情報をさらにおそらくは含む、コンテクスト設定メッセージが、コンテクストID(ポート番号)を前記メッセージのソース・ポート番号として用いて、UEからPDN−GWへと送信される。次いで、NATがUDPポート番号を変更する時、PDN−GWに受信された設定メッセージは、実際のメッセージ内にコンテクストID(ポート番号)として指示されたメッセージとは異なるソース・ポート番号を有する。こうして、メッセージのソース・ポート番号は、実際のメッセージ中に指示されたメッセージの代わりに、コンテクストIDとして用いられることを、PDN−GWは決定しうる。
図29は図28と類似の配置を示すが、しかしながら、1個のCNのみで、両方向におけるデータ・パケット交換を図示している。NATルータが、UEと自己のHAであるPDN−GWの間に配置されると想定する。図示された本発明のこの例示的な実施形態の場合、コンテクストIDがデータ・パケットのポート番号へとコード化されることもまた想定されている。
ダウンリンク、すなわちCNからUEまでは、コンテクストIDはUDP宛先ポートである。より具体的には、PDN−GWにはUDPポート4444、UEにはUDPポート23456である。データ・パケットがUDPポート4444へと送信されるべきであるとPDN−GWが検知すると、PDN−GWは、先の実施形態のうち一つによるヘッダ除去を実行し、ひいては、1個の外部ヘッダ、ここではIPv4ヘッダのみと、UDPヘッダを保持する。前記より小さいデータ・パケットは次いでNATへと送信され、NATはUEの私設アドレスおよび異なるUDPポート番号を用いることによって、データ・パケットの宛先フィールドを変更する。UEはデータ・パケットを受信し、UDPポート番号23456から、ヘッダ除去が適用されたことを認識してもよく、次いで、コンテクストIDによって識別されたコンテクストを用いて完全なヘッダ連結を再構築してもよい。
ヘッダ除去を適用しないデータ・パケット・フォーマットおよびコンテンツと比較すると、UDPヘッダの宛先フィールド中に用いられるUDPポート番号は異なっている、すなわち、HAとNATルータの間では3333、または、NATルータとMNの間では5987であることが顕著である。
反対に、アップリンク上では、ソースUDPポート番号がコンテクストIDとして用いられる。より詳細には、ソースUDPポート番号23456が、UEに、発進データ・パケットにヘッダ除去を実行させることを促す。ソースUDPポート番号4444は、PDN−GWを誘発して、コンテクストID4444によって識別されたコンテクスト情報を用いて、ヘッダ再構築を実行する。
ここで本発明の異なる実施形態を参照すると、考えられる一つのシナリオは、DSMIPv6のUEがまず信頼されたアクセスに接続されること、すなわち、PDN−GWがアクセス・ネットワークから到達可能であり、UEは、バインディング更新を直接的にPDN−GWへと送信できることである。加えて、UEはPDN−GW中にヘッダ除去コンテクストを確立した可能性がある。次いでUEは、ハンドオーバーを信頼されていないアクセスへと行っており、ローカルIPv6プレフィクスを割り当て、対応するローカルIPv6アドレスを有する。さらに、PDN−GWはアクセス・ネットワークから直接的に到達可能でないので、UEがBUをPDN−GWへと送信できる前に、UEはePDGとの接続を確立する必要がある。ePDGとの接続は、データ・パケットのさらなるカプセル化をさらに含んでもよい。図30は、MNが信頼されないネットワーク内に配置され、ePDGを介してPDN−GWおよびCNと通信する必要がある時の、パケット・フォーマットおよびコンテンツを図示している。
「前」とともに示されるデータ・パケットにおいて、ePDGとMNの間には各データ・パケット中に合計3個のIPヘッダが存在することは明らかである。より詳細には、最内部ヘッダとは、データ・パケットを送信し導くためにCNによって用いられるヘッダのことを言う。第2の内部ヘッダはMIPによりHAによって接続され、インターネット・プロトコルのバージョン6またはバージョン4、ここではIPv4に属しうる。ePDGは次いで、別のヘッダ中の前記パケットをカプセル化し、セキュリティの理由でIPsecプロトコルのESPヘッダに接続する。それゆえに、UE内で受信されたパケットは3個のIPヘッダおよびESPヘッダを有する。
HAおよびUEの間で先の実施形態によるヘッダ除去を実行することによって、図30にHAとePDGの間に「後」で示されるデータ・パケットより明らかなように、CNによって用いられるIPv6ヘッダを除去することが可能である。
該ヘッダ除去後にHAによってデータ・パケットを送信するために用いられる、別のヘッダ除去をePDGとUEの間で実行することによって、外部ヘッダを除去し、ひいては1個のヘッダおよび随意的にESPヘッダを保持することすら可能である。
例示的なコンテクストIDはダウンリンク中の下記である。
HAは、あるデータ・パケットのソース・アドレス115.1.1.7を検知し、それに応答してヘッダ除去を実行する。ePDGは、宛先アドレス110.10.7があるデータ・パケットに用いられるであろうことを検知し、先の実施形態のうち一つによるヘッダ除去も実行する。次いで、データ・パケットを受信するMNは、宛先アドレス・フィールド中のコンテクストID110.10.0.7に気が付き、ePDGで設定されたヘッダ再構築を実行し、これによって、HAによるヘッダ除去後のHAとePDGの間で採用されるヘッダ構造がついたデータ・パケットになる。
引き続いて、MNは、データ・パケットの外部ヘッダのソース・アドレス・フィールド中のコンテクストID115.1.1.7に気が付くと思われ、HAで設定されたヘッダ再構築を実行し、これによって、「前」で示されるデータ・パケット・フォーマットによって図示される完全なヘッダ連結がついたデータ・パケットになる。
ハンドオーバー中のシグナリング・オーバーヘッドを縮小するこのシナリオにおける考えられる一つの代替的な最適化は、ePDGへのトンネル確立中に、UEがヘッダ除去を使用したい旨の信号を、UEがePDGに対して送ることである。同時に、UEはePDGからのアドレス・プレフィクスを要求し、次いで、新しいCoAプレフィクスの付いたBUをPDN−GWへと送信する。さらに、UEはePDGに対し、自己がパケットをカプセル化しPDNGWからUEへとトンネリングするべきでないが、その代わりに、ePDGが、PDN−GWからのダウンリンク・パケットの外部ヘッダのソース・アドレス・プレフィクスを、ePDGからの新しいプレフィクスで置換するとともに宛先アドレス・プレフィクスをローカル・アドレス・プレフィクスによって置換するよう指示する。それゆえに、別のヘッダ除去をePDGで確立する必要はないであろうが(図30を参照のこと)、しかし、指示された外部ヘッダを変更する一方、ESPヘッダ、ひいてはePDGとMNの間のセキュリティを保持することによって、付加的なトンネルを十分回避できるであろう。
シグナリング・オーバーヘッドを縮小するための、PDN−GWを離れる際のコンテクストIDの除去を簡素化する等、他の最適化は、コンテクストIDの構成中に階層を有することである。例えば、コンテクストIDは3つの部分に分けることができる:
1.PDN−GWを参照するPDN−GWコンテクスト
2.いくつかのフロー(音声+映像)から成る等、セッションを参照するセッション・コンテクストID、および
3.セッション中のフローを参照するフロー・コンテクストID。
例えば、ポート番号23456等をコンテクストIDとして用いる場合、数「23」は、これによってヘッダ除去セッションが確立されるであろうエンティティ、この場合PDN−GWを示すであろう。数「4」はセッションを指示しうるし、残りの数「56」は異なるフローを区別するであろう。
したがって、UEがあるPDN−GWからのすべてのセッション/フローを終了したい場合、UEはPDN−GWコンテクストIDのみを指示し、すべてのヘッダ除去コンテクストを削除することができる。これに反して、UEがあるセッションのすべてのフローを終了したい場合は、UEはセッション・コンテクストIDのみを指示し、該セッションに属するすべてのヘッダ除去コンテクスト(すなわち、すべてのフロー)は、1ステップで終了することができる。
さらに、UEは、CNへのセッションに対するUEとPDN−GW等の間のトンネルのためのヘッダ除去コンテクストを作成したかもしれない。しかしながら、UEが例えば信頼されない非3GPPアクセス・ネットワーク中にある場合、UEは、同一のセッションに対するUEとePDGの間のトンネルのためにヘッダ除去コンテクストを追加的に作成してもよい(図30および対応する議論を参照のこと)。そこで、同一のセッションに対して、UE内には複数のコンテクストIDがある。このシナリオでは、ネットワーク内のリソースを縮小することが必要でない場合は、コンテクストPDN−GWを休止状態に置くことができる。ePDGがついたコンテクストのみが設定されてもよく、このコンテクストのみが次いで用いられるであろう。これに反して、該ネットワーク内のヘッダ除去が用いられるべきである場合は、1個のパケットには2個のコンテクストがある。ここで考えられる一つの改善策は、上記に記載された階層的な3部構成のコンテクストを用いて、PDN−GWコンテクストIDについて、ePDGに連絡することとであり、ePDGはコンテクストIDの他の部分を再使用してもよく、PDNGWコンテクストIDを自己のePDGコンテクストIDへと変更する。
当業者に明らかなように、本発明の上記に論じられた実施形態は、本発明の背後にある概念を実施する方法についての単なる例である。先の実施形態の様々な組み合わせが可能であり、実施の実際の要件に依存しうる。例えば、コンテクストIDとしてのUDPポート番号の使用は、コンテクストIDとしてのIPアドレスの使用、例えば、一方をアップリンク用他方をダウンリンク用に組み合わせてもよく、または、ポート番号とIPアドレスの1個のコンテクストIDとしての組み合わせでもよい。別の例示的な組み合わせは、IPv4であれIPv6であれ、IPアドレスに対する階層的に構成されたコンテクストIDの使用であろう。
一見したところ、本発明の原理は非常に柔軟であり、そこから最大の利益を達成するためにこの特定のシナリオに適合されうる。
あるデータ・パケットは、データ・パケット中のコンテクストIDを探す際に、ヘッダ除去手順に参加する2個のピア・エンティティ、例えばUEおよびPDN−GWによってのみ、ヘッダ除去が実行されたデータ・パケットとして識別されうる。言い換えれば、外側からは、現在のデータ・パケットが、ヘッダ除去を行ったデータ・パケットか否かを決定することは可能でない。しかしながら、いくつかの機能にとっては、「通常の」データ・パケットを、いずれのヘッダ除去が実行されたか今後実行されるデータ・パケットから区別することは有利であるかもしれない。例えば、ネットワーク内の課金は、ペイロードのサイズに基づいて実行されてもよい。ヘッダ除去がついたパケットのペイロード部のほうが、ヘッダ除去がつかないパケットと比較してより大きい。したがって、パケットは異なって課金されるべきであり、ネットワーク内の課金機能はパケットを区別するできるべきである。
DSMIPv6の場合、データ・パケット中にてTLVヘッダがUDPヘッダの後に来る可能性がある。このTLVヘッダが、データ・パケットがタイプ「除去されたヘッダがついたIP」であることを示すのに用いられてもよい。次いで、前記TLVヘッダの後のペイロードは、除去された内部ヘッダ(の一部)がついた実際のデータ・パケットであろう。
本発明の他の実施形態は、ハードウェアおよびソフトウェアを用いて上記に記載された様々な実施形態の実施に関する。本発明の様々な実施形態は、演算装置(処理装置)を用いて実施または実行されてもよい。演算装置または処理装置は、例えば、汎用目的処理装置、デジタル信号処理装置(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理装置等であってもよい。本発明の様々な実施形態はまた、これらデバイスの組み合わせによって実行または具現化されてもよい。
さらに、本発明の様々な実施形態はまた、処理装置によってまたは直接的にハードウェア中で実行されるソフトウェア・モジュールを手段として用いて、実施されてもよい。また、ソフトウェア・モジュールおよびハードウェアの実装の組み合わせが考えられうる。ソフトウェア・モジュールは、任意の種類のコンピュータで読み取り可能な保存媒体、例えば、RAM、EPROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ、レジスタ、ハード・ディスク、CD−ROM、DVD等に保存されうる。
以前の段落では、本発明の様々な実施形態およびその変形が記載されてきた。非常に多数の変形および/または修正が、広く記載されたような本発明の精神または範囲から逸脱することなく、具体的な実施形態中に示されるように、本発明に行われうることが、当業者によって理解されるであろう。
大部分の実施形態は、3GPP−ベースの通信システムと関連して概略が説明されてきており、以前のセクション中に主として用いられた術語は、3GPP術語に関することにさらに留意するべきである。しかしながら、3GPPベースのアーキテクチャに関する様々な実施形態の術語および記載は、本発明の原理および思想がかかるシステムに限定することを意図していない。
また、上記の技術分野のセクションで与えられた詳細な説明は、本明細書中に記載された大抵は3GPPに特有の例示的な実施形態をよりよく理解するよう意図されており、本発明が、移動通信ネットワーク中の処理および機能の記載された具体的な実施に限定されると理解されるべきでない。それにもかかわらず、本明細書中に提案される改善は、技術分野のセクションに記載されたアーキテクチャ中に容易に適用されてもよい。さらに、本発明の概念もまた、3GGPによって現在論じられたLTE RAN内に容易に用いられてもよい。

Claims (58)

  1. 第1のエンティティと第2のエンティティの間の移動通信システムにおいて通信経路上で交換されるデータ・フローのデータ・パケットのサイズを縮小する方法であって、前記通信経路上のデータ・パケットはヘッダ連結を含み、ヘッダ連結中の外部ヘッダは第1および第2のエンティティの間の通信経路上でデータ・パケットを交換するのに用いられ、該方法は、
    データ・パケット中でヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別する新しいアドレスを設定するステップと、
    外部ヘッダの宛先またはソース・アドレス・フィールド中のアドレスを、該設定された新しいアドレスで置換するステップと、
    データ・パケットを第2のエンティティへと送信する前に、該外部ヘッダではない少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部をヘッダ連結から除去するステップと、
    該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が除去されたヘッダ連結がついたデータ・パケットを、第1のエンティティから第2のエンティティへと、該宛先またはソース・アドレス・フィールド中の該設定された新しいアドレスがついた該外部ヘッダを用いて通信経路を介して送信するステップと、
    を含む方法。
  2. 該連結されたヘッダが、インターネット・プロトコルまたは様々なプロトコルのヘッダである請求項1に記載の方法。
  3. データ・パケットの該宛先またはソース・アドレス・フィールド中の該設定された少なくとも1個の新しいアドレスが、第1と第2のエンティティ間でデータ・パケットを交換し、ヘッダ連結の再構築を可能にするのに用いられる請求項1又は2に記載の方法。
  4. 第1および第2のエンティティの間でヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを交換するステップと、
    新しいアドレスを設定した後ただちに、設定された新しいアドレスを、ヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストと関連付けるステップと、
    を更に含む請求項1から3からのいずれか1つに記載の方法。
  5. 該外部ヘッダ以外の、ヘッダ連結中の該少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部がデータ・パケットから除去および再構築されるべきダウンリンクおよび/またはアップリンク方向を第1/第2のエンティティ中で決定するステップと、
    決定した後ただちに、該ヘッダ連結中の該少なくとも1個のヘッダのいずれの少なくとも一部が、除去および再構築されるべきかについて、第2/第1のエンティティに連絡するステップと、
    を更に含む請求項1から4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 第1のエンティティが新しいアドレスを設定し、該置換するステップは、第1のエンティティから第2のエンティティへと送信されたデータ・パケットの外部ヘッダのソース・アドレス・フィールド中のアドレスと、第2のエンティティから第1のエンティティへと送信されたデータ・パケットの外部ヘッダの宛先アドレス・フィールド中のアドレスとを、第1のエンティティの該設定された新しいアドレスで置換する請求項1から5のいずれか1つに記載の方法。
  7. 第1のエンティティおよび第2のエンティティのそれぞれが1個の新しいアドレスを設定し、該置換するステップは、第1のエンティティから第2のエンティティへと送信されたデータ・パケットの外部ヘッダ中のソース/宛先アドレス・フィールドを、第1/第2のエンティティの該設定された新しいアドレスで置換し、
    第2のエンティティから第1のエンティティへと送信されたデータ・パケットの外部ヘッダ中のソース/宛先アドレス・フィールドを、第2/第1のエンティティの該設定された新しいアドレスで置換する請求項1から5のいずれか1つに記載の方法。
  8. データ・パケットの外部ヘッダがプレフィクスとインタフェース識別子とから成る元アドレスを含み、該新しいアドレスを設定するステップは
    元アドレスのプレフィクスを保持しインタフェース識別子を変更することによって、または、プレフィクスおよび該インタフェース識別子を変更することによって、新しいアドレスを設定する請求項1から3のいずれか1つに記載の方法。
  9. データ・フロー内において、データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含み、該方法は、
    除去されるべき少なくとも1個のヘッダからの変動値を、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部中の該変動値を備えたフィールドに対応する外部ヘッダ中のフィールドへと複写するステップを更に含む請求項1から8のいずれか1つに記載の方法。
  10. 該変動値を複写するステップが、外部ヘッダ中の対応するフィールドが空である場合、または、
    ヘッダ連結を再構築するためのコンテクストが、外部ヘッダ中の対応するフィールド中の値を復旧するための情報を含む場合に実行される請求項9に記載の方法。
  11. データ・フロー内において、データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき少なくとも1個のヘッダは、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含み、該方法は、
    あるデータ・パケットから他のデータ・パケットへと、除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールド中の該値の変化の割合を決定するステップと、
    該値の変化の割合が所定値未満である場合には、請求項1から9のいずれかに記載のデータ・パケットのサイズを縮小するステップを実行するステップと、
    を更に含む請求項1から10のいずれか1つに記載の方法。
  12. データ・フロー内において、データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含み、
    前記フィールドのこれら変動値のうち異なる値それぞれに対し、異なる新しいアドレスが設定され、該アドレスそれぞれは、異なる値を含むヘッダ連結を再構築するための情報を含む異なるコンテクストを固有に識別する請求項1から11のいずれか1つに記載の方法。
  13. データ・フロー内において、データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部は、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含み、第1のエンティティおよび第2のエンティティのそれぞれが新しいアドレスを設定し、該置換するステップは、
    該外部ヘッダの該ソース/宛先アドレス・フィールド中のアドレスを、第1のエンティティの該設定された新しいアドレスで置換し、該外部ヘッダの該宛先/ソース・アドレス・フィールド中のアドレスを第2のエンティティの該設定された新しいアドレスで置換し、
    該第1/第2のエンティティの該設定された新しいアドレスは、該変動値を備えた該フィールドを再構築するためのコンテクストを固有に識別し、該第2/第1のエンティティの該設定された新しいアドレスは、該変動値を備えた該フィールドを除く、ヘッダ連結を再構築するためのコンテクストを固有に識別する請求項1から12のいずれか1つに記載の方法。
  14. 該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドにある特定の計算を実行することによって、ヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部を表す第1のハッシュ値を、該第1のエンティティにて生成するステップと、
    該生成された第1のハッシュ値と、該設定された新しいアドレスと、第1のハッシュ値の計算が実行される該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドの情報とを含むメッセージとを、第1のエンティティから第2のエンティティへと、送信するステップと、
    該受信された情報によって指示された、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドに該特定の計算を、各受信されたデータ・パケットごとに実行することによって、第2のハッシュ値を、該第2のエンティティにて生成するステップと、
    該受信された第1のハッシュ値を受信されたデータ・パケットそれぞれの第2のハッシュ値と照合することによって、再構築されるべきであり、および/または、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が除去されなければならない、受信されたデータ・パケットのヘッダ連結を、該第2のエンティティにて識別するステップと、
    第2のエンティティにて、第1のエンティティの該受信された設定された新しいアドレスを、該特定されたヘッダ連結を再構築するためのコンテクストで関連付けるステップと、
    を更に含む請求項1から13のいずれか1つに記載の方法。
  15. 該第1のエンティティから該第2のエンティティへと送信されたメッセージが、該特定の計算が該第2のエンティティによって実行されるデータ・パケットを識別して、該第2のハッシュ値を生成するための情報を更に含む請求項14に記載の方法。
  16. 該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドにある特定の計算を実行することによって、ヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部を表す第1のハッシュ値を、該第1のエンティティにて生成するステップと、
    該生成された第1のハッシュ値と、該第1のハッシュ値の計算が実行される該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドの情報とを含むメッセージを、該第1のエンティティから該第2のエンティティへと送信するステップと、
    該受信された情報によって指示された、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドに該特定の計算を、各受信されたデータ・パケットごとに実行することによって、第2のハッシュ値を、該第2のエンティティにて生成するステップと、
    該受信された第1のハッシュ値を受信されたデータ・パケットそれぞれの該第2のハッシュ値と照合することによって、再構築されるべきであり、および/または、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が除去されなければならない、受信されたデータ・パケットのヘッダ連結を、該第2のエンティティにて、識別するステップと、
    該第1のエンティティの元アドレスと比較して該サブネット・プレフィクスを保持し、該第1のハッシュ値を該第1のエンティティの新しいアドレスのインタフェース識別子として用いることによって、該第2のエンティティにおいて、該第1のエンティティの新しいアドレスを演繹するステップと、
    該第2のエンティティにて第1のエンティティの該演繹された新しいアドレスを、識別されたヘッダ連結を再構築するためのコンテクストと関連付けるステップと、
    を更に含む請求項1又は13に記載の方法。
  17. モバイルIPv6プロトコルからのメッセージが、該第1および第2のエンティティの間で情報を交換するのに用いられる請求項1から16のいずれか1つに記載の方法。
  18. 請求項1から16のいずれか1つに記載のステップがヘッダ連結の各ヘッダに連続的に適用される請求項1から17のいずれか1つに記載の方法。
  19. 該第1のエンティティが第1のネットワーク内に配置されており、第2のネットワークへと移動し、該方法は、
    該第2のネットワークへと移動した後ただちに、ヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別する他の新しいアドレスを、該第1のエンティティによって設定するステップと、
    該設定された新しいアドレスの代わりに、ヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別するために使用中である他の新しいアドレスについて、該第2のエンティティに連絡するステップと、
    を含む請求項1から18のいずれか1つに記載の方法。
  20. 該第1のエンティティが、請求項1から19のいずれか1つに記載のデータ・パケットのサイズを縮小する方法を、該第2のエンティティと同時に複数回実行し、該第1のエンティティは、該第2のエンティティとともに該方法が実行される該複数回のうちそれぞれに対し、設定された新しいアドレスをそれぞれ保持し、
    該連絡するステップは、該第1のエンティティから該第2のエンティティへと、該第1のエンティティの該複数の設定された新しいアドレス、および、該複数の第1のエンティティの設定された新しいアドレスのうちそれぞれによって固有に識別されるべき、該第2のエンティティ中の対応するコンテクストの情報を含む大量のメッセージを送信することを含む請求項19に記載の方法。
  21. 該第2のエンティティは該第1のエンティティを介してコレスポンデント・ノードと通信し、該コレスポンデント・ノードおよび該第2のエンティティのアドレスはインターネット・プロトコル・バージョン4に属するとともに、外部ヘッダはインターネット・プロトコル・バージョン6に属し、外部ヘッダのための新しいアドレスの構成は該コレスポンデント・ノードおよび該第2のエンティティのアドレスに基づいている請求項1から20のいずれか1つに記載の方法。
  22. 該新しいアドレスは、該コレスポンデント・ノードおよび該第2のエンティティのアドレスを合わせて一列に並べることによって設定される請求項21に記載の方法。
  23. 外部ヘッダはインターネット・プロトコル・バージョン6に属し、データ・フロー内において、インターネット・プロトコル・バージョン4に属するとともにデータ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含み、該方法は、
    フィールドの変動値を内部ヘッダから外部ヘッダの適切なフィールドへと複写するステップを更に含む請求項1から21のいずれか1つに記載の方法。
  24. 該第1および第2のエンティティがインターネット・プロトコル・バージョン4をサポートするネットワーク内に配置され、該方法は、
    データ・パケットの外部ヘッダをインターネット・プロトコル・バージョン4タイプに適合させるステップを更に含む請求項1から23のいずれか1つに記載の方法。
  25. 該設定された新しいアドレスが、少なくともデータ・パケットが交換されるエンティティに関して、少なくとも1個のデータ・フローが存在するセッションに関して、データ・パケットのデータ・フローに関して階層的に構成されている請求項1から24のいずれか1つに記載の方法。
  26. 不完全なヘッダ連結を含む受信されたデータ・パケットから、ヘッダ連結を含むデータ・パケットを生成する方法であって、該データ・パケットは、第1のエンティティと第2のエンティティの間の移動通信システムにおいて通信経路上で交換されるデータ・フローに属し、該方法は、
    不完全なヘッダ連結であるが、該第1のエンティティと該第2のエンティティの間の通信経路上のデータ・パケットの交換に用いられてきた、少なくとも外部ヘッダを含むデータ・パケットを受信するステップであって、該外部ヘッダは、完全なヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別するアドレスを含むステップと、
    該受信されたデータ・パケットの外部ヘッダ中のアドレスによって識別された該コンテクスト中の情報に基づいて、該受信されたデータ・パケットのための完全なヘッダ連結を再構築するステップと、
    を含む方法。
  27. 該第2のエンティティにて、該完全なヘッダ連結を再構築するか否かを決定するステップと、
    該完全なヘッダ連結を再構築しないと決定される場合には、該完全なヘッダ連結のうちいずれの部分が再構築されるべきであるかを決定するステップと、
    該受信されたデータ・パケットの外部ヘッダ中のアドレスによって識別された該コンテクスト中の情報に基づいて、該完全なヘッダ連結のうち決定された部分を再構築するステップと、
    を更に含む請求項26に記載の方法。
  28. 請求項1から25のいずれか1つに記載のステップを、請求項26又は27に記載のステップと組み合わせる、該第1のエンティティと該第2のエンティティの間でデータ・パケットを交換する方法。
  29. エンティティと第2のエンティティの間の移動通信システムにおいて通信経路上のデータ・フローのデータ・パケットのサイズを縮小するエンティティであって、前記通信経路上のデータ・パケットはヘッダ連結を含み、ヘッダ連結中の外部ヘッダは該エンティティと該第2のエンティティの間の通信経路上でデータ・パケットを交換するのに用いられ、該エンティティは、
    該データ・パケット中のヘッダ連結の再構築のための情報を含むコンテクストを固有に識別する新しいアドレスを設定するよう構成された処理装置と、
    該処理装置は、外部ヘッダの宛先またはソース・アドレス・フィールド中のアドレスを、該設定された新しいアドレスで置換するよう更に構成され、
    該処理装置は、該外部ヘッダではない少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部をヘッダ連結から除去するよう更に構成され、
    該宛先またはソース・アドレス・フィールド中の該設定された新しいアドレスがついた該外部ヘッダを用いて、該外部ヘッダではない該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が除去されたヘッダ連結がついた該データ・パケットを、該第2のエンティティへと送信するよう構成された送信機と、
    を含むエンティティ。
  30. ヘッダ連結を再構築するための情報を含む害コンテクストを受信するよう構成された受信機を更に含み、
    該処理装置は、新しいアドレスを設定した後ただちに、該設定された新しいアドレスを、ヘッダ連結を再構築するための情報を含む該受信されたコンテクストと関連付けるよう構成されている請求項29に記載のエンティティ。
  31. 該処理装置は、該外部ヘッダ以外の、ヘッダ連結中の該少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部が除去および再構築されるべきダウンリンクおよび/またはアップリンク方向を決定するよう構成され、
    該送信機は、該ヘッダ連結中の該少なくとも1個のヘッダのいずれの少なくとも一部が除去および再構築されるべきかについての情報を含むメッセージを、該第2のエンティティへと送信するよう構成されている請求項29又は30に記載のエンティティ。
  32. 該処理装置が、該第2のエンティティへと送信されたそれらデータ・パケットの外部ヘッダのソースまたは宛先アドレス・フィールド中のアドレスを、該エンティティの該設定された新しいアドレスで置換するようさらに構成されている請求項29から31のいずれか1つに記載のエンティティ。
  33. 該エンティティがプレフィクスとインタフェース識別子とから成る元アドレスによって到達可能であり、
    該処理装置が、元アドレスのプレフィクスを保持しインタフェース識別子を変更することによって、または、元アドレスのプレフィクスおよびインタフェース識別子を変更することによって、新しいアドレスを設定するよう構成されている
    請求項29から32のいずれか1つに記載のエンティティ。
  34. データ・フロー内において、該データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含み、
    該処理装置が該変動値を、除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドから、該変動値を備えたフィールドに対応する外部ヘッダ中のフィールドへと、複写するよう更に構成されている請求項29から33のいずれか1つに記載のエンティティ。
  35. データ・フロー内において、該データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含み、
    該処理装置が、あるデータ・パケットから他のデータ・パケットへと、除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールド中の該値の変化の割合を決定するよう更に構成され、
    該処理装置は、該値の変化の割合が所定の閾値未満である決定される場合にのみ、新しいアドレスを設定するよう構成されている請求項29から33のいずれか1つに記載のエンティティ。
  36. データ・フロー内において、該データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含み、
    受信機が、該変動値を備えた該フィールドを再構築するためのコンテクストを固有に識別するよう、該第2のエンティティによって設定された、該第2のエンティティの新しいアドレスについての情報を含むメッセージを受信するよう構成され、
    該処理装置が、該外部ヘッダのソース・アドレス・フィールド中のアドレスを、該エンティティの該設定された新しいアドレスで置換するよう構成され、該外部ヘッダの宛先アドレス・フィールド中のアドレスを該第2のエンティティの該設定された新しいアドレスで置換するよう構成されている請求項29から33のいずれか1つに記載のエンティティ。
  37. 該処理装置が、ヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドにある特定の計算を実行するようさらに構成され、
    該処理装置が、該特定の計算の結果から、ヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部を表す第1のハッシュ値を生成するようさらに構成され、
    該送信機が、該生成された第1のハッシュ値と、該第1のハッシュ値の計算が実行される該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドの情報とを含むメッセージを、該第2のエンティティへと送信するよう更に構成されている請求項29から36のいずれか1つに記載のエンティティ。
  38. 該エンティティが、移動ノード、または、該移動ノードと通信中のコレスポンデント・ノードと該移動ノードの間に配置されたネットワーク・エンティティである請求項29から36のいずれか1つに記載のエンティティ。
  39. 請求項2から25のいずれか1つに記載の方法のステップを実行するおよび/または参加する手段を更に含む請求項29から38のいずれか1つに記載のエンティティ。
  40. 不完全なヘッダ連結を含む受信されたデータ・パケットから、ヘッダ連結を含むデータ・パケットを生成するエンティティであって、該データ・パケットが、第1のエンティティと該エンティティの間の移動通信システムにおいて通信経路上で交換されるデータ・フローに属し、該エンティティは、
    不完全なヘッダ連結であるが、該第1のエンティティと該エンティティの間の通信経路上のデータ・パケットの交換に用いられてきた、少なくとも外部ヘッダを含むデータ・パケットを受信するよう構成され、該外部ヘッダは、完全なヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別するアドレスを含む受信機と、
    該受信されたデータ・パケットの外部ヘッダ中のアドレスによって識別された該コンテクスト中の情報に基づいて、該受信されたデータ・パケットのための完全なヘッダ連結を再構築するよう構成された処理装置と、
    を含むエンティティ。
  41. 少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部が該完全なヘッダ連結から除去されて、該不完全なヘッダ連結に到達し、
    該受信機は、該第1のエンティティから、ヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部を表す生成された第1のハッシュ値を含むメッセージを受信するよう構成され、該第1のハッシュ値は、該第1のエンティティによって、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドにある特定の計算を実行することによって生成され、該メッセージは、該第1のハッシュ値の計算が実行される該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドの情報を更に含み、
    該処理装置は、該第1のエンティティから受信された各データ・パケットごとに、該受信された情報によって指示された、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部のフィールドに該特定の計算を実行することによって、第2のハッシュ値を生成するよう更に構成され、
    該処理装置は、該第1のハッシュ値を受信されたデータ・パケットそれぞれの該第2のハッシュ値と照合するよう更に構成され、
    該処理装置は、該照合の結果に基づいて、再構築されるべきヘッダ連結を特定するよう更に構成され、
    該処理装置は、該第1のエンティティの設定された新しいアドレスを該識別されたヘッダ連結を再構築するためのコンテクストと関連付けるようさらに構成されている請求項40に記載のエンティティ。
  42. 該エンティティが、移動ノード、または、該移動ノードと通信中のコレスポンデント・ノードと該移動ノードの間に配置されたネットワーク・エンティティである請求項40又は41に記載のエンティティ。
  43. 請求項26又は27に記載の方法ステップを実行するかまたは参加する手段を更に含む請求項40から42のいずれか1つに記載のエンティティ。
  44. 第1のエンティティと第2のエンティティの間で交換されるデータ・フローのデータ・パケットのサイズを縮小する方法であって、前記データ・フローのデータ・パケットは、該第1および該第2のエンティティの間でデータ・パケットを交換するのに用いられる外部ヘッダと第1の内部ヘッダとを含むヘッダ連結を含み、該第1および該第2のエンティティがインターネット・プロトコル・バージョン4をサポートするネットワーク中に配置され、該方法は、
    あるデータ・パケットの外部ヘッダを該インターネット・プロトコル・バージョン4タイプへと適合させるステップと、
    該データ・パケット中でヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別する新しいポート番号を設定するステップと、
    ヘッダ連結の該第1の内部ヘッダの宛先またはソース フィールド中のポート番号を、該設定された新しいポート番号で置換するステップと、
    該データ・パケットを該第2のエンティティへと送信する前に、該外部ヘッダおよび該第1の内部ヘッダではない、少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部をヘッダ連結から除去するステップと、
    該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が除去されたヘッダ連結がついた該データ・パケットを、該第1のエンティティから該第2のエンティティへと、該設定された新しいポート番号がついた該外部ヘッダおよび該第1の内部ヘッダを用いて送信するステップと、
    を含む方法。
  45. 該第1の内部ヘッダおよび該第1の内部ヘッダ中のポート番号が、ユーザ・データグラム・プロトコルまたは送信制御プロトコルに属する請求項44に記載の方法。
  46. 該データ・フロー内において、該データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含み、該方法は、
    除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部から、該外部ヘッダ中の適切なフィールドへと、変動値を複写するステップを更に含む請求項44又は45に記載の方法。
  47. 該データ・フロー内において、該データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含み、該除去するステップは、該変動値を備えた該フィールドを除去しない請求項44又は45に記載の方法。
  48. 該データ・フロー内において、該データ・パケット中のヘッダ連結から除去されるべき該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が、データ・パケットごとに変化しうる値を備えたフィールドを含み、該フィールド中に変動値を含む該データ・パケット中でヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストをそれぞれ固有に識別する新しいポート番号が、フィールドの各変動値に設定される請求項44又は45に記載の方法。
  49. ネットワーク・アドレス変換、NATが該第2のエンティティに用いられ、該データ・パケットはNATルータを介して該第1および第2のエンティティの間で交換され、該方法は、
    NATルータ内で該設定された新しいポート番号を用いて、該第1のエンティティからのデータ・パケットの受信および転送を可能にするために、宛先またはソース・フィールド中の該設定された新しいポート番号を用いて、該第2のエンティティから、該NATルータを介して、該第1のエンティティへとデータ・パケットを送信するステップを更に含む請求項44から48のいずれか1つに記載の方法。
  50. ネットワーク・アドレス変換、NATが該第2のエンティティに用いられ、該データ・パケットはNATルータを介して該第1および該第2のエンティティの間で交換され、該方法は、
    設定メッセージを、該第2のエンティティから該第1のエンティティへと該NATルータを介して送信するステップであって、該設定メッセージは、該第2のエンティティから、該第1の内部ヘッダのソース・フィールド中の第1のポート番号を用いて送信され、該設定メッセージは、該NATルータから該第1のエンティティへと、該第1の内部ヘッダのソース・フィールド中の第2のポート番号を用いて転送されるステップと、
    該第1のエンティティ内で、該第2のポート番号を、該データ・パケット中でヘッダ連結を再構築するための情報を含む該コンテクストを固有に識別する該新しいポート番号として決定するステップと、
    を更に含む請求項44から49のいずれか1つに記載の方法。
  51. 該設定された新しいポート番号が、少なくともデータ・パケットが交換されるエンティティに関して、少なくとも1個の・データ・フローが存在するセッションに関して、データ・パケットのデータ・フローに関して階層的に構成されている請求項44から50のいずれか1つに記載の方法。
  52. 新しいアドレス又はポート番号を設定する際に、既に存在する新しいアドレス又はポート番号と比較して、前記新しいアドレス又はポート番号の関連する構造部のみが変更され、前記変更された構造部のみが通知される請求項25又は51に記載の方法。
  53. 不完全なヘッダ連結を含む受信されたデータ・パケットから、ヘッダ連結を含むデータ・パケットを生成する方法であって、該データ・パケットは第1のエンティティと第2のエンティティの間で交換されるデータ・フローに属し、該方法は、
    不完全なヘッダ連結であるが、該第1のエンティティと該第2のエンティティの間の該データ・パケットの交換に用いられてきた、少なくとも外部ヘッダと第1の内部ヘッダとを含むデータ・パケットを受信するステップであって、該第1の内部ヘッダは、完全なヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別するポート番号を含むステップと、
    該受信されたデータ・パケットの該第1の内部ヘッダ中のポート番号によって識別された該コンテクスト中の情報に基づいて、該受信されたデータ・パケットのための完全なヘッダ連結を再構築するステップと、
    を含む方法。
  54. エンティティと第2のエンティティの間で交換されるデータ・フローのデータ・パケットのサイズを縮小するエンティティであって、該データ・パケットはヘッダ連結を含み、ヘッダ連結中の外部ヘッダと第1の内部ヘッダが、該エンティティと該第2のエンティティの間でデータ・パケットを交換するのに用いられ、該エンティティと該第2のエンティティとがインターネット・プロトコル・バージョン4をサポートするネットワーク内に配置され、該エンティティは、
    あるデータ・パケットの外部ヘッダをインターネット・プロトコル・バージョン4タイプへと適合させるよう構成された処理装置と、
    該処理装置は、該データ・パケット中のヘッダ連結の再構築のための情報を含むコンテクストを固有に識別する新しいポート番号を設定するよう更に構成され、
    該処理装置は、該第1の内部ヘッダの宛先またはソース・フィールド中のポート番号を、該設定された新しいポート番号で置換するよう更に構成され、
    該処理装置は、該外部ヘッダおよび該第1の内部ヘッダではない少なくとも1個のヘッダの少なくとも一部を、ヘッダ連結から除去するよう更に構成され、
    宛先またはソース・フィールド中の該設定された新しいポート番号がついた該第1の内部ヘッダを用いて、該少なくとも1個のヘッダの該少なくとも一部が除去されたヘッダ連結がついた該データ・パケットを、該第2のエンティティへと送信するよう構成された送信機と、
    を含むエンティティ。
  55. 請求項44から52のいずれか1つに記載の方法のステップを実行するかまたは参加する手段を更に含む請求項54に記載のエンティティ。
  56. 不完全なヘッダ連結を含む受信されたデータ・パケットから、ヘッダ連結を含むデータ・パケットを生成するエンティティであって、該データ・パケットは、第1のエンティティと該エンティティの間で交換されるデータ・フローに属し、該エンティティは、
    不完全なヘッダ連結であるが、該第1のエンティティと該エンティティの間の該データ・パケットの交換に用いられてきた、少なくとも外部ヘッダと第1の内部ヘッダとを含むデータ・パケットを受信するよう構成された受信機であって、該第1の内部ヘッダは、完全なヘッダ連結を再構築するための情報を含むコンテクストを固有に識別するポート番号を含む受信機と、
    該受信されたデータ・パケットの該第1の内部ヘッダ中のポート番号によって識別された該コンテクスト中の情報に基づいて、該受信されたデータ・パケットのための完全なヘッダ連結を再構築するよう構成された処理装置と、
    を含むエンティティ。
  57. 請求項29から39のいずれか1つに記載のデータ・パケットのサイズを縮小するエンティティを備え、請求項40から43のいずれか1つに記載のデータ・パケットを生成するエンティティを備える通信システム。
  58. 請求項54又は55に記載のデータ・パケットのサイズを縮小するエンティティを備え、請求項56に記載のデータ・パケットを生成するエンティティを備える通信システム。
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