JP2010528902A - 平版印刷版基板の製造方法及び画像形成性要素 - Google Patents

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Abstract

陽極酸化層を有するアルミニウム基体を、中間層ポリマー中のホスホン酸基の濃度及び後処理溶液中のアルミニウム(+3)濃度を注意深くコントロールすることによって中間層で被覆する。これらの基体は、平版印刷版の一部として用いると、改善された親水性、平版印刷インク反発性、及び改善された全体的な印刷適性を有する。

Description

本発明は、アルミニウム含有基板の製造方法、及びこの基板から製造された、画像形成性要素、例えば平版印刷版前駆体に関する。
コンベンショナルな印刷又は「湿式」平版印刷の場合、画像領域として知られるインク受容領域が親水性表面上に生成される。表面が水で湿潤され、そしてインクが着けられると、親水性領域は水を保持してインクをはじき、そしてインク受容領域はインクを受容して水をはじく。インクは画像が再現されるべき材料の表面に転写される。例えば、インクは中間ブランケットに先ず転写され、ブランケットは、画像が再現されるべき材料の表面にインクを転写するために使用される。
平版印刷版を調製するのに有用な画像形成性要素は、典型的には、基板の親水性表面上に適用された画像形成性層を含む。画像形成性層は、好適なバインダー中に分散することができる1種又は2種以上の輻射線感光性成分を含む。或いは、輻射線感光性成分はバインダー材料であってもよい。画像形成に続いて、画像形成性層の画像形成された領域又は非画像形成領域は、好適な現像剤によって除去され、下側に位置する親水性の基板表面を露出する。画像形成された領域が除去される場合には、要素はポジ型と考えられる。逆に、非画像形成領域が除去される場合には、要素はネガ型と考えられる。それぞれの事例において、残された画像形成性層領域(すなわち画像領域)はインク受容性であり、そして、現像プロセスによって露出された親水性表面領域は、水及び水溶液、典型的には湿し水を受容し、そしてインクをはじく。
画像形成性要素のタイプとは無関係に、平版印刷は一般に、金属基板(又は「支持体」)、例えばアルミニウム、又は種々の金属組成から成るアルミニウム合金を含む基板を使用して行われている。金属シートの表面は一般に、その上に配置される層、普通は画像形成性層に対する良好な付着性を保証するために、そして印刷中の非画像形成領域内の水保持性を改善するために、表面グレイニング処理を施すことにより、粗面化される。このようなアルミニウム支持型画像形成性要素は、時には、平板印刷版又は平版印刷版前駆体として知られている。
種々のアルミニウム支持体材料及びこれらの製造方法は、米国特許第5,076,899号明細書(Sakaki他)及び同第5,518,589号明細書(Matsura他)に記載されている。
平版印刷要素のためのアルミニウム含有基板を調製するために、素アルミニウムの連続ウェブを、例えば図1に概略的に示した一連の工程を用いて処理することができる。
連続アルミニウム・ウェブは一般に、巻き取り区間1から取り出され、アルミニウム・ウェブから油及び破片を除去するための脱脂区間2、アルカリ・エッチング区間3、第1濯ぎ区間4、グレイニング区間5(機械的グレイニング又は電気化学的グレイニング、又はその両方を含むことができる)、第2濯ぎ区間6、グレイニング処理後の酸又はアルカリ・エッチング区間7、第3濯ぎ区間8、陽極酸化被膜を提供するために好適な酸を使用する陽極酸化区間9、第4濯ぎ区間10、後処理区間11、最終又は第5濯ぎ区間12、そして、巻き戻されるか、又は画像形成性層配合物を適用するための塗布ステーション上に移される前に乾燥区間13を通される。
陽極酸化区間では、アルミニウム・ウェブは、その表面上に酸化アルミニウム層を形成するように処理されるので、印刷過程中に必要な高度な耐機械摩耗性を示すことになる。この酸化層は或る程度、既に親水性であり、このことは、水に対して高い親和性を有すること、そして印刷インクをはじくことに関して顕著ではある。しかし、酸化層は極めて反応性であり、すなわち画像形成要素内の画像形成性層の成分と相互作用し得る。酸化層は、アルミニウム基板表面を部分的又は完全に被覆することができる。
後処理区間(上記の図1における後処理区間11)において、酸化層に親水性保護層(当業者には「シール」、「サブ層」又は「中間層」としても知られる)を被覆することにより、1種又は2種以上の画像形成性層配合物が適用される前にその親水性を高める。親水性保護層は、ウェブを後処理溶液中に浸漬することにより、又はウェブ上に溶液を噴霧する(任意に、回収タンク、フィルタ、及び流体供給システムを用いる)ことにより、適用することができる。好適な中間層は、現像中に画像形成性層の可溶性領域が基板から容易に除去され、残留物を残さず、クリーンな親水性バックグラウンドを提供することを保証することもできる。親水性中間層は、酸化アルミニウム層を、高アルカリ性の現像剤を用いた現像時の腐食に対して、また画像形成性層からの色素浸透に対して保護することもできる。
これを目的として、種々様々な有機物質が記述されている。一般に、これらの物質は、官能基、例えばカルボキシ、スルホン酸、ホスホン酸、メルカプト、ヒドロキシル、又はアミン基を有するポリマーである。ホスホノ置換型シロキサン親水性保護層が、国際公開第2006/021446号パンフレット(Fiebag他)に記載されている。米国特許第7,049,048号明細書(Hunter他)には、同じ目的で、ビニルコポリマーが記載されている。或いは、国際公開第2006/028440号パンフレット(Strehmel他)に記載されているように、親水性保護層内に、ポリアルキレンオキシド側鎖を含有するコポリマーを使用することもできる。
例えば米国特許第4,153,461号明細書(Berghauser他)及び欧州特許第0 537 633号明細書(Elsaesser他)に記載されているように、ポリ(ビニルホスホン酸)(PVPA)、ビニルホスホン酸/アクリル酸(VPA/AA)コポリマー、及びポリ(アクリル酸)(PAA)を含む配合物から、他の親水性保護層が調製される。米国特許第6,218,075号明細書(Kimura他)には、ポリ(ビニルホスホン酸)の種々の組成物で金属基板を処理することが記載されている。
米国特許第4,427,765号明細書(Mohr他)には、酸性官能基(例えば亜リン酸基又はスルホン酸基)を有する水溶性有機ポリマーを、二価金属カチオンの塩とともに使用することが記載されている。ポリマーと金属カチオンとの錯体を形成すると考えられる、種々の有機ポリマー及び金属カチオンが記載されている。米国特許第5,314,787号明細書(Elsaesser他)には、アルミニウム基板を親水性ポリマー溶液で処理し、続いて、二価又は多価金属カチオンを含有する溶液で処理することが記載されている。
上記ポリマーは一般に、ポリマーを含有する後処理溶液中を固定速度で動かされているアルミニウム・ウェブに適用される。この製造工程中、後処理溶液を補充することにより、ポリマー濃度は概ね、指定範囲内に維持される。これと同時に、移動中のウェブに由来するアルミニウムイオンは、後処理溶液中のアルミニウム(+3)濃度を高め、これにより、「使い込まれた(seasoned)」処理溶液を生成する。「新鮮な」後処理溶液で出発する典型的な製造工程中、アルミニウム(+3)の量は増大し、移動中のウェブ上に堆積されるポリマーの量を変化させる。アルミニウムイオン濃度のこのような変化により、当該製造運転の或る時期に調製された印刷版基板は、当該製造運転の別の時期に調製された基板とは異なるものになる。アルミニウム基板のこのような変動性は、その親水性、印刷適性、付着性、又は他の特性に不都合な影響を及ぼすおそれがある。
後処理過程中に得られる基板表面特性の変動を低減することにより、平版印刷版内のアルミニウム基板の親水性(水受容性)、インク反発性、及び全体的な印刷適性を改善する必要がある。
本発明は、アルミニウム含有基板を製造する方法であって、
陽極酸化層を有するアルミニウム支持体表面を、ビニルホスホン酸から誘導されたポリマー及びAl+3塩を含む水性後処理溶液で処理する工程を含み、
前記ポリマーの濃度は、前記後処理溶液中で、1リットル当たり1.5×10-4〜1.5モルのホスホン酸基の目標ポリマー濃度の±50%以内の濃度に維持され、そして、Al+3の濃度は、前記後処理溶液中で、1×10-6〜1×10-1モル/リットルの範囲内の目標Al+3濃度の±50%以内の濃度に維持されており、
前記処理工程が、前記支持体1m2当たり少なくとも3×10-6モルのホスホン酸基を堆積させるのに十分である、
アルミニウム含有基板を製造する方法を提供することによって、上記問題点に対処する。
このようにして、本発明はまた、上記方法によって提供されたアルミニウム含有基板、及び基板上に1層又は2層以上の画像形成性層が配置された、これらの基板から製造された画像形成性要素をも提供する。
本発明の方法によって提供されたアルミニウム含有基板は、印刷中に使用される湿し水が低減されても、改善された基板親水性(水受容性)、インク反発性、及び改善された全体的な印刷適性を呈する。加えて、本発明により調製されたアルミニウム基板が、改善されたインク・クリーンアップ特性を呈し、これにより、所望のクリーンな画像に達するために必要とされる印刷されたシートの数が少なくなることも判った。このように、本発明は、印刷適性及びインク・クリーンアップ特性が改善されたサーマルポジ型「コンピュータ・トゥ・プレート(computer-to-plate)」平版印刷版を提供する。
これらの利点は、アルミニウム支持体にポリマー中間層を適用するために使用される後処理溶液中のアルミニウム(+3)の濃度及びビニルホスホン酸ポリマーの濃度を注意深く制御することにより得られる。周知の後処理溶液中に発生する濃度変動が低減されるように、アルミニウム(+3)濃度を目標濃度範囲内に制御し、そしてこのことによって、より一貫したアルミニウム表面(及びポリマー中間層)特性をもたらすことが特に有用である。例えば、後処理溶液はモニタリングすることができ、そして、後処理溶液がその使用開始時でさえも「使い込まれた」溶液状態になるように、アルミニウム(+3)濃度を制御することができる。
図1は、「背景技術」において上述したような平版印刷版のアルミニウム含有基板の典型的な製造方法を示す概略図である。
定義
特に断らない限り、本明細書中に使用される「アルミニウム含有基板」、「画像形成性要素」、「ポジ型の画像形成性要素」、及び「印刷版前駆体」という用語は、本発明の態様を意味するものとする。
「支持体」という用語は、アルミニウム含有材料(ウェブ、シート、フォイル、又はその他の形態)であって、次いで、種々の層がその上に被覆された親水性物品を意味する「アルミニウム含有基板」を調製するように処理される、アルミニウム含有材料を意味するように、本明細書中で使用される。このように、「アルミニウム含有基板」は、本発明の方法によって製造される物品を意味する。
「後処理溶液」及び「水性後処理溶液」という用語は、陽極酸化を施された基板(例えば、移動中の陽極酸化アルミニウム・ウェブ)上に中間層を塗布するために使用される水溶液を意味する。
加えて、特に断らない限り、本明細書中に記載された種々の成分、例えば、画像形成性要素内の種々の層の成分、又は本発明の方法に使用される水溶液の成分は、それらの成分のうちの1種又は2種以上を意味する。従って、単数を表す冠詞の使用は、単一の成分だけを必ずしも意味するものではない。
特に断りのない限り、パーセンテージは乾燥重量パーセント又は固形分%を意味する。
本明細書中に使用された「輻射線吸収化合物」とは、或る特定の輻射線波長に対して感光性であり、これらが配置された層内部で光子を熱に変換することができる化合物を意味する。これらの化合物は「光熱変換材料」、「増感剤」、又は「光−熱変換体」としても知られる。
ポリマーに関連する用語の定義を明らかにするために、International Union of Pure and Applied Chemistry(「IUPAC」)によって発行された「Glossary of Basic Terms in Polymer Science」Pure Appl. Chem. 68, 2287-2311(1996)を参照されたい。しかし、本明細書中の定義が支配的なものと見なされるべきである。
特に断りのない限り、「ポリマー」という用語は、オリゴマーを含む高分子量及び低分子量ポリマーを意味し、ホモポリマー及びコポリマーの両方を含む。
「コポリマー」という用語は、2種又は3種以上の異なるモノマーから誘導されたポリマーを意味する。すなわち、これらのポリマーは、少なくともおおよそ2種の異なる化学構造を有する反復単位を含む。
「主鎖」という用語は、複数のペンダント基を結合することができるポリマー中の原子鎖を意味する。このような主鎖の例は、1種又は2種以上のエチレン系不飽和重合性モノマーの重合から得られた「全炭素」主鎖である。しかしながら、他の主鎖がヘテロ原子を含むこともでき、この場合、ポリマーは、縮合反応又は何らかの他の手段によって形成される。
用途
本発明により調製された処理されたアルミニウム含有基板は、種々の方法で使用し得る本発明の画像形成性要素を調製するために使用することができる。例えば、より詳細に下で説明するように、平版印刷版の前駆体を調製するために当該基板を使用することができる。しかしこれが本発明の唯一の用途というのではない。例えば、本発明のアルミニウム含有基板は、親水性アルミニウム含有表面を必要とするいかなる用途にも使用することができる。さらに、本発明の画像形成性要素は、サーマル・パターニング・システムとして、そしてマスキング要素及びプリント基板を形成するために使用することもできる。
基板
本発明により調製される基板は一般に、純アルミニウム及びアルミニウム合金から成る支持体を含む、主成分としてアルミニウムを有する電気化学グレイニング処理を施された支持体として最初は用意される。このように、電気化学グレイニング処理された支持体は、純アルミニウム、少量(最大10重量%)のその他の元素、例えばマンガン、ケイ素、鉄、チタン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、又はジルコニウムを有するアルミニウム合金、或いは、純アルミニウム又はアルミニウム合金シートがその上に積層又は堆積された高分子フィルム又は紙(例えばアルミニウム・シートとポリエステル・フィルムとから成る積層体)から成っていてよい。一般に、電気化学グレイニング処理を施された純アルミニウム及びアルミニウム合金が、本発明において使用される。支持体は、連続したウェブ、シート、及びコイル体を含むいかなる有用な形態又は形状を成すことができる。
結果として生じるアルミニウム含有基板の厚さは多様であることが可能であるが、しかし、印刷から生じる摩耗に耐えるのに十分であるべきであり、しかも印刷フォームの周りに巻き付けるのに十分に薄くあるべきである。一般に、支持体シートの厚さは100μm〜600μmである。
一般に、基板として調製するのに使用される支持体は、所望の引張り強度、弾性、結晶化度、導電率、及び平版印刷技術分野においてコンベンショナルなその他の物理特性を有している。これらの特性は、周知の処理、例えば熱処理、低温又は高温加工法、又は平版基板調製のためのアルミニウム合金加工技術分野においてコンベンショナルな他の方法を用いて達成することができる。
基板は、後で所望のシートに切ることができる連続ウェブとして基板を提供するように、連続ウェブ又はコイル状ストリップとして調製することができる。
本発明に従って、ホスホン酸基の方法が適用される前に、支持体のアルミニウム表面は一般に、好適な周知の手順を用いて、クリーニングされ、粗面化され、そして陽極酸化される。例えば、支持体の表面から油脂を除去するために、界面活性剤、有機溶剤、又はアルカリ性水溶液による脱脂処理が典型的に用いられる。次いで、表面は、良く知られた技術、例えば機械的粗面化、電気化学的粗面化、又はこれらの組み合わせ(マルチ・グレイニング)によって、粗面化(グレイニング処理)することができる。例えば米国特許第7,049,048号明細書(上記)(グレイニング手順に関して本明細書中に引用する)に記載されているように好適な方法で電気化学的グレイニング処理を実施することができる。
いくつかの態様の場合、アルミニウム含有支持体の表面は、米国特許出願公開第2008/0003411号明細書(Hunter他)に記載された手順及び化学物質を用いて電気化学的に粗面化することができる。これらの手順の場合、粗面化されるアルミニウム含有支持体は、好ましくは好適な強酸、例えば塩酸、硝酸、又はこれらの混合物を含有する電解液中で、交流電流に当てられる。電解液の酸濃度は一般には、塩酸の場合、少なくとも0.4%、典型的には0.7%〜2%であり、或いは硝酸の場合、少なくとも0.2%、典型的には0.4%〜2.5%である。例えば金属硝酸塩及び塩化物(例えば硝酸アルミニウム及び塩化アルミニウム)、モノアミン、ジアミン、アルデヒド、リン酸、クロム酸、ホウ酸、乳酸、酢酸、及びシュウ酸を含む任意選択の添加剤が、電解液中に防蝕剤又は安定剤として存在していてよい。
この電気化学的グレイニングは、18〜50℃、典型的には20℃〜40℃の温度で実施されるのが最も一般的である。温度は、ピットの深さを最良に制御するために、所与の酸濃度及び溶解アルミニウムのレベルに関して日常の試験を行うことにより、最適化することができる。
グレイニング過程に用いられる交流電流は、例えば方形波、台形波、又は正弦波を含む、正電圧と負電圧とを交互に繰り返す任意の所望の波形を有することができる。普通の単相又は三相電流を使用することができる。グレイニング処理は、50〜200A/dm2、典型的には50〜80A/dm2の電流密度で実施される。
電荷密度は一般には、850クーロン/dm2以下であり、そして典型的には、450〜750クーロン/dm2である。使用される具体的な酸及びその濃度に基づいて、適切な電流密度を選ぶことができる。例えば、塩酸濃度が0.7〜1.1%である場合、電荷濃度は最大600クーロン/dm2(典型的には500〜550C/dm2)であるべきである。酸濃度が1.1〜1.4%に増加する場合、電荷濃度は最大750クーロン/dm2(典型的には550〜650C/dm2)であるべきである。
電気化学的グレイニングは、その過程全体を通して同じ電荷密度で実施することができ、或いは、電荷密度を段階的に変化させることもできる。変化させる場合には、各グレイニング段階は、前又は後続のグレイニング段階とは異なる電流密度で実施される。例えば、電流密度を後続のグレイニング段階で連続的に増加(ランプ・アップ)又は減少(ランプ・ダウン)させることにより、段階的グレイニング法を達成することができる。
特定のグレイニング電流密度及びこれを使用する様式は、0.60μm未満、典型的には0.28〜0.60μm未満の表面中心線平均粗さ(Ra)を提供するように制御される。
加えて、アルミニウム金属表面の平均最大ピット深さ(Rv)は4.5μm以下であり、典型的には1.2〜4.5μmである。
この電気化学的グレイニングを施された金属シートは今や本発明の方法において使用することができるが、通常はこのような使用の前に、この金属シートに追加の処理を施す。一般には、この電気化学的グレイニングを施された金属表面は、少なくとも100mg/m2を除去するために、そして典型的には100〜1000mg/m2を除去するために、アルカリ性溶液でエッチングされる。エッチングは、高酸性溶液、又はpHが少なくとも13であり導電率が30〜90mS/cmである高アルカリ性溶液中に、金属シートを浸漬することにより行うことができる。その光学濃度を変化させるのに十分なアルミニウム金属を除去することが重要である。光学濃度は、アルミニウム・シートの表面上の「スマット(smut)」レベルに直接に関連する。除去されるアルミニウム金属の量は、エッチング過程における濃度、温度、及び滞留時間の関数である。従って、少なくとも100mg/m2を除去するのに最適なエッチング条件を見いだすための日常の試験において当業者が考え得るこれらのパラメータの多くの組み合わせがある。
電気化学的グレイニングを施されたアルミニウム支持体は次いで、金属表面上に酸化層を形成するために、温度20〜60℃の硫酸溶液(5〜30%)を通過する交流電流中で、5〜250秒間にわたって陽極酸化させることができる。リン酸を陽極酸化のために使用するときには、当業者には容易に明らかになるように、条件を変化させることができる。一般には、陽極酸化は少なくとも0.3g/m2、典型的には1.5〜4g/m2の酸化層を提供するように行われる。
アルミニウム含有支持体は次いで、例えば、ビニルホスホン酸のホモポリマー(PVPA)又はビニルホスホン酸コポリマー、例えばビニルホスホン酸と(メタ)アクリル酸(すなわちメタクリル酸、アクリル酸、又はその両方)とから誘導されたコポリマーを含有する後処理溶液で処理することにより、その表面をより親水性にするために親水性中間層を提供するように処理される。典型的には、電気化学的グレイニング、エッチング、そして陽極酸化を施されたアルミニウム支持体はPVPAで処理される。
陽極酸化層を有するアルミニウム支持体表面は、ビニルホスホン酸から誘導されたポリマー及びAl+3塩を含む水性後処理溶液で処理され、ポリマーの濃度は、後処理溶液中で、1リットル当たり1.5×10-4〜1.5モルのホスホン酸基の目標ポリマー濃度の±50%以内の濃度に維持され、そして、Al+3の濃度は、同じ後処理溶液中で、1×10-6〜1×10-1モル/リットルの範囲内の目標Al+3濃度の±50%以内の濃度に維持される。この処理工程は、支持体1m2当たり少なくとも3×10-6モルのホスホン酸基を堆積させる。
典型的には、後処理工程中、上記ポリマーの濃度は、水性後処理溶液中で、1リットル当たり1.5×10-3〜1×10-1モルの範囲内のホスホン酸基の目標ポリマー濃度の±15%以内の濃度に維持される。加えて、Al+3の濃度は、1×10-5〜1×10-3モル/リットルの範囲内の目標Al+3濃度の±15%以内の濃度に維持される。
アルミニウム支持体は種々の形態で処理することができるが、しかし通常は、グレイニング処理及び陽極酸化を施されたアルミニウム支持体の連続ウェブが、支持体表面に所望のポリマー層を提供するのに十分な速度で、水性後処理溶液中を通過させられる。図1に概略的に示す過程は、アルミニウム支持体ウェブを使用した典型的な基板製造法を表す。
本発明における後処理工程中、最大基板性能を提供するために、アルミニウム(+3)濃度を連続的に増加させる代わりに、その濃度は目標アルミニウム(+3)濃度に維持される。濃度維持条件については下で概説する。
大抵の態様の場合、アルミニウム支持体は、所望量の親水性ポリマーを堆積するのに適した時間にわたって後処理溶液中に浸漬される。下記考察内容のほとんどは、このような浸漬様式の後処理に、より直接的に関連する。しかしながら、言うまでもなく、本発明のいくつかの態様は「噴霧」様式を用いて実施することもできる。「噴霧」様式では、後処理溶液は、好適な流体供給システムを使用して、リザーバ又は回収タンクから1つ又は2つ以上の噴霧バーを使用して、アルミニウム支持体に供給又は適用される。リザーバ又は回収タンクはこの場合、アルミニウム(+3)濃度及び親水性ポリマー濃度が、本発明による種々の手段を使用して所望の目標濃度の±50%以内に制御されている適量の後処理溶液を含有することになる。
目標ポリマー濃度は、アルミニウム支持体上に堆積されるべきポリマーの所望量と、支持体が水性後処理溶液中にある時間とを割り出すことによって選ばれる。このことは、日常の試験によって、又はこの技術分野において用いられる標準仕様から行うことができる。目標ポリマー濃度及び後処理溶液中のウェブ滞留時間は、1m2当たり少なくとも3×10-6モルのホスホン酸基を堆積させるように選択される。
目標アルミニウム(+3)濃度は、水性後処理溶液中で種々の濃度を試し、そして画像形成された平版印刷版の部分として、結果として生じた基板の印刷適性を評価することにより、割り出すことができる。このことは、日常の試験によって、そして下記例に提供した教示内容を用いて行うこともできる。
後処理溶液中のホスホン酸基とAl+3イオンとのモル比は概ね1000:1〜1:10(典型的には10:1〜1:5)であり、そして後処理溶液のpHは、概ね1.5〜7(典型的には2〜4)である。
後処理工程は一般に、ウェブを1〜60秒間(典型的には5〜20秒間)、接触させながら、20〜80℃(典型的には40〜70℃)の温度で実施される。
ポリマー濃度、Al+3濃度、又は両濃度を維持又は増減するために、後処理溶液に1種又は2種以上の補充溶液をそれぞれ所与の速度で補充することにより、ポリマーの目標濃度を後処理溶液中に維持することができる。
アルミニウム(+3)濃度及びホスホン酸ポリマー濃度を、後処理溶液中の予め選択された目標濃度に制御することを、例えば下記工程を用いて実施することができる:
1) 目標Al+3濃度[Al+31及び目標ポリマー濃度[ポリマー]1を有する、後処理溶液を調製する。
2) Al+3濃度[Al+32及びポリマー濃度[ポリマー]2を有する、単一の混合された補充溶液又は別個の補充溶液を調製する。
3) 所与のウェブ幅(W)を有するアルミニウム基板ウェブを、当業者には容易に明らかな所定のウェブ速度(S)で、後処理溶液中を移動させる。
4) それぞれの濃度に対して±50%(典型的には±15%)以内の変動の範囲内で、アルミニウムイオン濃度及びポリマー濃度をそれぞれ[Al+31及び[ポリマー]1に維持するように、後処理溶液に、所与の速度(R)で、単一の混合された補充溶液又は別個の補充溶液を補充する。
この過程の中で、[Al+32、[ポリマー]2、及びRは、アルミニウム・ウェブが所定の時間に処理されるのに伴って、「定常状態」モードで概ね一定のアルミニウムイオン濃度及びポリマー濃度に達するように、日常の試験を用いて当業者によって容易に割り出すことができる。或いは、アルミニウム・ウェブ上へのポリマーの所望の堆積量(すなわち、後処理溶液からのポリマーの損失量)を計算すること、並びに、後処理溶液中に入るアルミニウムイオン量を計算することから、当業者が所望の[Al+32、[ポリマー]2、及びRを計算することもできる。
或いは、後処理溶液の目標濃度[Al+31及び[ポリマー]1は、アルミニウム・ウェブの処理中に測定することができ、そして下記補充溶液:
a) [ポリマー]1を有するが、該後処理溶液のアルミニウムイオン濃度を前記[Al+31に減少させるために、濃度0又は前記[Al+31よりも実質的に低いアルミニウムイオン濃度もまた有する溶液、
b) [ポリマー]1を有するが、該後処理溶液のアルミニウムイオン濃度を前記[Al+31に増加させるために、前記[Al+31よりも実質的に高いアルミニウムイオン濃度もまた有する溶液、
c) 前記[Al+31を有するが、該後処理溶液のポリマー濃度を前記[ポリマー]1に増加させるために、前記[ポリマー]1よりも実質的に高いポリマー濃度もまた有する溶液、
の1種又は2種を所定の速度で添加することにより維持することができる。
アルミニウム補充溶液は、例えば水和硫酸アルミニウム、水和塩化アルミニウム、水和臭化アルミニウム、及び水和硝酸アルミニウムを含む1種又は2種以上のアルミニウム(+3)塩を使用して、所望のアルミニウム(+3)塩濃度に形成することができる。
水中に所望量のポリマーを溶解することにより、ポリマー補充溶液を形成することができる。
目標ポリマー濃度及び目標アルミニウム(+3)濃度は、個別の補充溶液を使用して維持することができるが、後処理溶液に導入される単一の合体補充溶液中でこれらの成分を合体させることも可能である。
他の上記溶液a)、b)、及びc)は、適量のアルミニウム塩及び/又はポリマーを使用して容易に形成することができる。
本明細書中に記載された補充溶液は、典型的には連続的に使用されるが、間欠的に、すなわちアルミニウム・ウェブの処理中に必要に応じて使用することもできる。或いは、いくつかの補充溶液(例えばポリマー補充溶液)を連続的に使用するのに対して、他の補充溶液(例えばアルミニウムイオン補充溶液)を間欠的に使用してもよい。
アルミニウム基板の裏側(非画像形成側)には、画像形成性要素の取り扱い及び「感触」を改善するために、静電防止剤及び/又はスリップ層又は艶消し層を被覆することができる。
画像形成性要素
本発明の基板は、平版印刷版として使用するために画像形成し処理することができるネガ型及びポジ型の画像形成性要素を含む多種多様な画像形成性要素を調製するために使用することができる。このような画像形成性要素は、一般に平版印刷版前駆体であり、基板上に配置された1層又は2層以上のインク受容性層を含む。すなわち、これらの要素は、下塗り層、接着層、保護カバー層として、又は他の非画像形成目的で一般に使用される任意の層の他に、1層又は2層以上の画像形成性層を含む。
画像形成性層(従って、要素)を、最大露光波長150〜1500nmのUV線、可視光、及び赤外線を含む任意の好適な画像形成輻射線に対して感光性にすることができる。画像形成性要素は、種々の装置上で画像を形成するように、そして、コンベンショナルな現像剤溶液を使用してオフプレス(機外)現像するように、又は湿し水、印刷インク、又はこれらの混合物を使用してオンプレス(機上)現像するように設計することができる。
例えば、本発明の実施に際して使用することができるネガ型の画像形成性組成物及び要素に関連する技術分野における刊行物が数多くある。これらの有用な組成物のうちのいくつかは、感光性であり、ナフトキノンジアジド、ジアゾ樹脂、感光性ポリマー、又は熱で切り換え可能なポリマー(すなわち、疎水性から親水性へ、熱によって切りかわるポリマー層、又はその逆の層)の使用に基づいている。
他の有用なネガ型組成物は一般に、重合性成分(例えばラジカル重合性モノマー、オリゴマー、又はポリマー、又は酸架橋型化合物)、開始剤組成物(例えばフリーラジカルを発生させる、又はカチオン触媒又は酸触媒重合又は架橋を促進する化合物)、特定の輻射線感光性のための適宜の増感剤又は輻射線吸収化合物(光熱変換材料としても知られる)、例えばカーボンブラック、IR色素、クマリン、オニウム塩、トリアジン、メタロセン、ポリカルボン酸、ヘキサアリールビスイミダゾール、及びホウ酸塩を含む。これらの組成物のうち、IR感光性組成物が好ましい。
本発明とともに使用することができるいくつかの特に有用なネガ型の画像形成性組成物及び要素の一例としては、欧州特許出願公開第770,494号(Vermeersch他)、同第924,570号(Fujimaki他)、同第1,063,103号(Uesugi)、同第1,182,033号(Fujimaki他)、同第1,342,568号(Vermeersch他)、同第1,449,650号(Goto)、及び同第1,614,539号(Vermeersch他)の各明細書、米国特許第4,511,645号(Koike他)、同第6,027,857号(Teng)、同第6,309,792号(Hauck他)、同第6,569,603号(Furukawa他)、同第6,899,994号(Huang他)、同第7,045,271号(Tao他)、及び同第7,049,046号(Tao他)の各明細書、米国特許出願公開第2003/0064318号明細書(Huang他)、同第2004/0265736号明細書(Aoshima他)、同第2005/0266349号明細書(Van Damme他)、及び同第2006/0019200号明細書(Van Damme他)の各明細書に記載されているものが挙げられる。特開2000−187322号公報(Takasaki)、同2001−330946号(Saito他)、同2002−040631号(Sakurai他)、同2002−341536号(Miyamoto他)、及び同2006−317716号(Hayashi)の各公報には他のネガ型組成物及び要素が記載されている。
本発明の画像形成性要素は、一般に、好適に照射されるとアルカリ現像剤中で溶解、分散、又は除去されることができる1種又は2種以上のポリマーバインダー内部に分散された輻射線吸収化合物にたよる、単層又は多層、感熱性、ポジ型の画像形成性要素となることができる。これらの要素の多数の例が、当該技術分野に存在する。このように、この画像形成性層は、照射されると、その照射(露光)領域において、アルカリ現像剤に対する溶解特性の変化を受ける。
例えば、「単層」ポジ型画像形成性要素が、例えば国際公開第2004/081662号パンフレット(Memetea他)、及び米国特許第6,255,033号(Levanon他)及び同第6,541,181号(Levanon他)の各明細書、欧州特許第1,627,732号明細書(Hatanaka他)、及び米国特許出願公開第2005/0214677号(Nagashima)、同第2004/0013965号(Memetea他)、同第2005/0003296号(Memetea他)、及び同第2005/0214678号(Nagashima)の各明細書に記載されている。
他の態様には、アルミニウム含有基板(本発明により提供される)と、内層(「下層」としても知られる)と、内層上に配置されたインク受容性外層(「トップ層」又は「トップ塗膜」としても知られる)とを含む画像形成性要素が含まれる。熱画像形成前には、外層は一般に、現像のために割り当てられた通常の時間内では、アルカリ現像剤によって溶解、分散、又は除去することはできないがしかし、熱画像形成後には、外層の画像形成された領域はより容易に、アルカリ現像剤によって除去可能となることができ、或いはアルカリ現像剤中に溶解することができる。内層も一般にアルカリ現像剤によって除去することができる。画像形成性要素内には、赤外線吸収化合物(以下で規定する)も存在し、そして赤外線吸収化合物は典型的には内層内に存在するが、しかし内層と外層との間の分離層内に任意選択的に存在してもよい。
熱画像形成性多層要素は、例えば米国特許第6,294,311号(Shimazu他)、同第6,352,812号(Shimazu他)、同第6,593,055号(Shimazu他)、同第6,352,811号(Patel他)、同第6,358,669号(Savariar-Hauck他)、及び同第6,528,228号(Savariar-Hauck他)の各明細書、及び米国特許出願公開第2004/0067432号(Kitson他)及び同第2005/0037280号(Loccufier他)の各明細書に記載されている。
内層は、外層と基板との間に配置される。典型的には、内層は基板上に直接的に配置される。内層は、現像剤によって除去することができ、そして好ましくは現像剤のスラッジ形成を低減するために、現像剤中に可溶性である支配的な第1高分子材料を含む。加えて、この第1高分子材料は好ましくは、外層を塗布するのに使用される溶剤中には不溶性なので、外層は、内層を溶解させることなしに、内層上に塗布することができる。この高分子材料は、本明細書中では「第1ポリマーバインダー」と呼ぶことにより、この層を、外層に関して下に説明する「第2ポリマーバインダー」と区別する。これらの第1ポリマーバインダーの混合物を、所望の場合には内層内に使用することができる。
内層のための有用な第1ポリマーバインダーの一例としては、(メタ)アクリロニトリルポリマー、ペンダントカルボキシ基を含む(メタ)アクリル樹脂、ポリビニルアセタール、マレイン酸処理ウッド・ロジン、スチレン-無水マレイン酸コポリマー、(メタ)アクリルアミドポリマー、例えばN−アルコキシアルキルメタクリルアミドから誘導されたポリマー、N置換型環状イミドから誘導されたポリマー、ペンダント尿素基又は環状尿素基を有するポリマー、又はこれらの組み合わせが挙げられる。湿し水及び攻撃的な洗剤の両方に対する耐性を提供する第1ポリマーバインダーが、米国特許第6,294,311号明細書(上記)に開示されている。
特に有用な第1ポリマーバインダーは、(メタ)アクリロニトリルポリマー、及びN置換型環状イミドから誘導されたポリマー(特にN−フェニルマレイミド)、(メタ)アクリルアミド(特にメタクリルアミド)、ペンダント尿素基又は環状尿素基を有するモノマー、及び(メタ)アクリル酸(特にメタクリル酸)を含む。このタイプの好ましい第1ポリマーバインダーは、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−(4−カルボキシフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、又はこれらの混合物から誘導された20〜75モル%の反復単位、アクリルアミド、メタクリルアミド、又はこれらの混合物から誘導された10〜50モル%の反復単位、及びメタクリル酸から誘導された5〜30モル%の反復単位を含むコポリマーである。メタクリルアミドのうちのいくらか又は全ての代わりに、他の親水性モノマー、例えばヒドロキシエチルメタクリレートを使用することができる。メタクリル酸のうちのいくらか又は全ての代わりに、他のアルカリ可溶性モノマー、例えばアクリル酸を使用することもできる。任意選択的に、これらのポリマーは、(メタ)アクリロニトリル又はN−[2−(2−オキソ−1−イミダゾリジニル)エチル]メタクリルアミドから誘導された反復単位を含むこともできる。
国際公開第2005/018934号パンフレット(Kitson他)及び米国特許第6,893,783号明細書(Kitson他)に記載されたベーキング可能な内層を使用することもできる。
他の有用な第1ポリマーバインダーは、重合形態において、カルボキシ基(例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸)を有するエチレン系不飽和重合性モノマー、及び当業者に知られているその他の同様のモノマー(アクリル酸及びメタクリル酸が好ましい)から誘導された5モル%〜30モル%の反復単位、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、又はこれらの混合物から誘導された20モル%〜75モル%の反復単位、任意選択的に、メタクリルアミドから誘導された5モル%〜50モル%の反復単位、及び下記構造(I):
CH2=C(R2)−C(=O)−NH−CH2−OR1
(I)
(上記式中、R1はC1−C12アルキル、フェニル、C1−C12置換型フェニル、C1−C12アラルキル、又はSi(CH33であり、そしてR2は水素又はメチルである)のモノマー化合物から誘導された3モル%〜50モル%の1種又は2種以上の反復単位を含むことができる。これらの高分子材料のうちの特定のものの製造方法が、米国特許第6,475,692号明細書(Jarek)に開示されている。
本発明において有用な第1ポリマーバインダーは、2種又は3種以上のエチレン系不飽和重合性モノマーから誘導された反復単位から成るヒドロキシ含有高分子材料であってもよく、ここでは、1〜50モル%の反復単位が、下記構造(II):
CH2=C(R3)C(=O)NR4(CR56mOH
(II)
によって表されるモノマーのうちの1種又は2種以上から誘導され、上記式中、R3、R4、R5、R6は独立して、水素、炭素原子数1〜10の置換型又は無置換型の低級アルキル(例えばメチル、クロロメチル、エチル、イソ−プロピル、t−ブチル、及びn−デシル)、又は置換型又は無置換型フェニルであり、そしてmは1〜20である。
ヒドロキシ含有第1ポリマーバインダーの有用な態様は、下記構造(III)によって表すことができ、
Figure 2010528902
上記式中、Aは、下記構造(IV):
Figure 2010528902
によって表される反復単位を表し、上記式中、R7〜R10及びpは、構造(II)に関して上述したR3〜R6及びmと同じように規定される。
構造(IV)において、Bは、酸性官能基又はN−マレイミド基を含む反復単位を表し、Cは、A及びBとは異なる反復単位を表し、総反復単位を基準として、xは1〜50モル%であり、yは40〜90モル%であり、そしてzは0〜70モル%である。
構造(IV)のいくつかの態様において:
Aは、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド及びN−ヒドロキシメチルメタクリルアミドの一方又は両方から誘導された反復単位を表し、
Bは、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−(4−カルボキシフェニル)マレイミド、(メタ)アクリル酸、及びビニル安息香酸のうちの1種又は2種以上から誘導された反復単位を表し、
Cは、スチレンモノマー(例えばスチレン及びその誘導体)、メト(アクリレート)エステル、N置換型(メタ)アクリルアミド、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、アリルアクリレート、及び下記構造(V):
Figure 2010528902
(上記式中、R11は水素、メチル、又はハロであり、qは1〜3であり、X’は炭素原子数2〜12のアルキレンである)
によって表される化合物のうちの1種又は2種以上から誘導された反復単位を表し、全て総反復単位を基準として、xは10〜40モル%であり、yは40〜70モル%であり、そしてzは0〜50モル%である。
構造IIIの他の態様において、Bは、総反復単位を基準として、20〜50モル%の量の、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−(4−カルボキシフェニル)マレイミドのうちの1つから誘導された反復単位、及び10〜30モル%の量の、(メタ)アクリル酸及びビニル安息香酸のうちの1つから誘導された反復単位を表す。
このような態様の場合、Cは、メタクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、無水マレイン酸、又は
Figure 2010528902
から誘導された反復単位を表す。
さらに他の有用な第1ポリマーバインダーは、ペンダントリン酸基、ペンダントアダマンチル基、又は両タイプのペンダント基が結合されたポリマー主鎖を有する付加ポリマー又は縮合ポリマーである。ペンダントアダマンチル基は、尿素連結基又はウレタン連結基を介してポリマー主鎖に結合されているが、しかし他の連結基が存在することも可能である。
このタイプの第1ポリマーバインダーは、下記構造(VI)によって表すことができ、
Figure 2010528902
上記式中、AとBとは一緒にポリマー主鎖を表し、ここでAはさらに、ペンダントリン酸基、ペンダントアダマンチル基、又は両方を含む反復単位を含み、Bはさらに、異なる反復単位を表し、xは5〜100重量%を表し、yは0〜95重量%を表し、但し、Aがペンダントアダマンチル基を含む場合には、このような基は、尿素連結基又はウレタン連結基を介してポリマー主鎖に結合されている(しかし他の連結基が存在することも可能である)。
このような第1ポリマーバインダーは、下記構造(VII)によって表すことができ、
Figure 2010528902
上記式中、R12は、水素、炭素原子数1〜4の置換型又は無置換型の低級アルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、又はt−ブチル)、又はハロ基を表す。
Lは直接結合、又は結合鎖内の炭素原子数1又は2以上、そして任意選択的にヘテロ原子数1又は2以上を含む連結基を表す。有用な連結基の一例としては、炭素原子数1〜10の置換型又は無置換型の線状又は分枝状アルキレン基(例えばメチレン、メトキシメチレン、エチレン、イソ−プロピレン、n−ブチレン、t−ブチレン、及びn−へキシレン)、環式基内炭素原子数5〜10の置換型又は無置換型のシクロアルキレン基(例えば1,3−シクロペンチレン及び1,4−シクロへキシレン)、環式基内炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型のアリーレン基(例えば1,4−フェニレン、3−メチル−1,4−フェニレン、又はナフチレン)、又はこれらの組み合わせ、例えばアリーレンアルキレン、アルキレンアリーレン、及びアルキレンアリーレンアルキレン基を挙げることができる。L連結基は、上記アルキレン、シクロアルキレン、及びアリーレン基のうちのいずれかの有無にかかわらず、結合鎖内部に1種又は2種以上のオキシ、チオ、アミド、カルボニル、オキシカルボニル、カルボニルオキシ、カルボンアミド、スルホンアミド、尿素、ウレタン、及び炭酸塩[−O−C(=O)−O−]基を含むこともできる。Lは、これらの基のうちの2種又は3種以上の組み合わせを含むことができる。
構造(VII)において、R13はペンダントリン酸基、ペンダントアダマンチル基、又は両タイプのペンダント基を表す。耐溶剤性ポリマーは、リン酸基を有する1種又は2種以上の異なる反復単位、又はアダマンチル基を有する1種又は2種以上の異なる反復単位を含むことができる。或いは、ポリマーは、リン酸基を有する1種又は2種以上の異なる反復単位と、アダマンチル基を有する1種又は2種以上の異なる反復単位との混合物を含むことができる。R13がペンダントアダマンチル基を表すときには、Lは結合鎖内部に尿素連結基又はウレタン連結基を含む。
「リン酸」基に言及するときには、これは、一例としてアルカリ金属塩及びアンモニウム塩を含む、リン酸の対応する塩をも含むものとするが、これらの限定するものではない。その対イオンが、結果として生じたポリマーの性能又はその他の所望の画像形成特性に不都合な影響を及ぼさない限り、任意の好適な正の対イオンをペンダントリン酸基と一緒に使用することができる。
構造VI及びVIIの場合、Aがペンダントリン酸基を含む反復単位を表すときには、xは5〜20重量%、そしてyは80〜95重量%であり、或いは、Aがペンダントアダマンチル基を含む反復単位を表すときには、xは5〜40重量%、yは60〜95重量%である。
構造(VI)及び(VII)において、Bは、ペンダントリン酸基又はペンダントアダマンチル基を有さない1種又は2種以上のエチレン系不飽和重合性モノマーから誘導された反復単位を表す。B反復単位を提供するために、スチレンモノマー、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸又はそのエステル、(メタ)アクリロニトリル、ビニルアセテート、無水マレイン酸、N置換型マレイミド、又はこれらの混合物を含む種々のモノマーを使用することができる。
好ましくは、Bによって表される反復単位は、スチレン、N−フェニルマレイミド、メタクリル酸、(メタ)アクリロニトリル、又はメチルメタクリレート、又はこれらのモノマーのうちの2種又は3種以上の混合物である。
いくつかの好ましい態様の場合、第1ポリマーバインダーは、上記構造(VI)によって表すことができ、ここでxは5〜30重量%であり、そしてBは:
a) スチレン、N−フェニルマレイミド、メタクリル酸、及びメチルメタクリレートのうちの1種又は2種以上(これらの反復単位は、耐溶剤性ポリマー中の全ての反復単位の0〜70重量%を占める)、及び
b) アクリロニトリル又はメタクリロニトリルのうちの1種又は2種以上、又はこれらの混合物(これらの反復単位は、耐溶剤性ポリマー中の全ての反復単位の20〜95重量%を占める)
から誘導された反復単位を表す。
他の有用な第1ポリマーバインダーは主鎖を含み、そして主鎖には下記構造Q基が結合されており、
Figure 2010528902
上記式中、L1、L2、及びL3は独立して連結基を表し、T1、T2、及びT3は独立して末端基を表し、そしてa,b及びcは独立して0又は1である。
より具体的には、L1、L2、及びL3のそれぞれは独立して、炭素原子数1〜4の置換型又は無置換型アルキレン(例えばメチレン、1,2−エチレン、1,1−エチレン、n−プロピレン、イソ−プロピレン、t−ブチレン、及びn−ブチレン基)、環内炭素原子数5〜7の置換型シクロアルキレン(例えばシクロペンチレン及び1,4−シクロヘキシレン)、芳香族環内炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型アリーレン(例えば1,4−フェニレン、ナフチレン、2−メチル−1,4−フェニレン、及び4−クロロ−1,3−フェニレン基)、又は環内の炭素原子数5〜10及びヘテロ原子数1若しくは2以上の置換型又は無置換型の芳香族又は非芳香族二価複素環式基(例えばピリジレン、ピラジレン、ピリミジレン、又はチアゾリレン基)、又はこれらの二価連結基のうちの2種又は3種以上の基の任意の組み合わせである。或いは、L2及びL3は一緒に、炭素環構造又は複素環構造を形成するために必要な原子を表すこともできる。好ましくは、L1は、炭素−水素単結合、又はメチレン、エチレン、又はフェニレン基であり、そしてL2及びL3は独立して、水素、メチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、又は環式−(CH22O(CH2CH2)-基である。
1、T2、及びT3は独立して末端基、例えば炭素原子数1〜10の置換型又は無置換型アルキル基(例えばメチル、エチル、イソ−プロピル、t−ブチル、n−ヘキシル、メトキシメチル、フェニルメチル、ヒドロキシエチル、及びクロロエチル基)、炭素原子数2〜10の置換型又は無置換型アルケニル基(例えばエテニル及びヘキセニル基)、置換型又は無置換型アルキニル基(例えばエチニル及びオクチニル基)、環内炭素原子数5〜7の置換型又は無置換型シクロアルキル基(例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチル基)、環内に炭素原子及び1種又は2種以上のヘテロ原子を有する置換型又は無置換型の複素環式基(芳香族及び非芳香族の両方)(例えばピリジル、ピラジル、ピリミジル、チアゾリル、及びインドリル基)、及び芳香族環内炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型アリール基(例えばフェニル、ナフチル、3−メトキシフェニル、ベンジル、及び4−ブロモフェニル基)である。或いは、T2及びT3は一緒に、縮合環を含有することもできる環構造を形成するのに必要な原子を表す。また、「a」が0のときには、T3は水素ではない。
いくつかの態様の場合、構造Q基は、ポリマー主鎖内のα−炭素原子に直接に結合することができ、α−炭素原子にはまた電子求引基が結合されている。他の態様の場合、構造Q基は、連結基を介してポリマー主鎖に間接的に結合されている。
第1ポリマーバインダーは、下記構造(VIII)によって表すこともでき、
Figure 2010528902
上記式中、Aは、同じか又は異なるQ基を含む1種又は2種以上のエチレン系不飽和重合性モノマーから誘導された反復単位を表し、Bは、Q基を含まない1種又は2種以上の異なるエチレン系不飽和重合性モノマーから誘導された反復単位を表す。
より具体的には、構造VIIIにおける反復単位は、下記構造(VIIIa)又は(VIIIb)によって表すことができ、
Figure 2010528902
上記式中、R14及びR16は独立して、水素又はハロ、炭素原子数1〜7の置換型又は無置換型のアルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、又はブチル)、又は置換型又は無置換型のフェニル基である。好ましくは、R14及びR16は独立して、水素又はメチル又はハロ基であり、そしてより好ましくは、これらは独立して水素又はメチルである。
構造VIIIaにおけるR15は、上記のような電子求引基であり、この電子求引基の一例としては、シアノ、ニトロ、炭素環内炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型アリール基、芳香族複素環内の炭素、硫黄、酸素、又は窒素原子数5〜10の置換型又は無置換型ヘテロアリール基、−C(=O)OR20、及び−C(=O)OR20基(R20は、水素、又は炭素原子数1〜4の置換型又は無置換型アルキルである)(例えばメチル、エチル、n−プロピル、t−ブチル)、置換型又は無置換型シクロアルキル(例えば置換型又は無置換型シクロヘキシル)、又は置換型又は無置換型アリール基(例えば置換型又は無置換型フェニル)が挙げられる。シアノ、ニトロ、−C(=O)OR20、及び−C(=O)R20基は好ましく、そしてシアノ、−C(=O)CH3、−C(=O)OCH3が最も好ましい。
構造(VIIIb)におけるR17及びR18は独立して、水素、又は炭素原子数1〜6の置換型又は無置換型アルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、t−ブチル、n−ヘキシル)、炭素原子数5又は6の置換型又は無置換型シクロアルキル(例えばシクロヘキシル)、炭素原子数6〜10の置換型又は無置換型アリール基(例えばフェニル、4−メチルフェニル、及びナフチル)、又は−C(=O)R19基であり、上記式中R19は、(R17及びR18に関して規定したような)置換型又は無置換型アルキル基、炭素原子数2〜8の置換型又は無置換型アルケニル基(例えばエテニル及び1,2−プロペニル)、(R17及びR18に関して規定したような)置換型又は無置換型シクロアルキル基、又はR17及びR18に関して規定したような)置換型又は無置換型アリール基である。好ましくは、R17及びR18は独立して、水素、又は置換型又は無置換型アルキル基、シクロアルキル、アリール、又は上記のような−C(=O)R19基(R19は炭素原子数1〜4のアルキルである)である。
構造(VIIIb)において、Yは直接結合、又は二価連結基である。有用な二価連結基の一例として、オキシ、チオ、−NR21−、置換型又は無置換型アルキレン、置換型又は無置換型フェニレン、置換型又は無置換型ヘテロシクリレン、−C(=O)−、及び−C(=O)O−基、又はこれらの組み合わせが挙げられ、上記式中R21は、水素、又はR17及びR18に関して上で規定したような、置換型又は無置換型アルキル基、置換型又は無置換型シクロアルキル基、置換型又は無置換型アリール基である。好ましくは、Yは直接結合、又はオキシ、−C(=O)O−、及び−C(=O)OCH2CH2O−、又は−C(=O)CH2CH2OC(=O)CH2−基である。
構造(VIII)において、総反復単位を基準として、xは1〜70モル%であり、yは30〜99モル%である。好ましくは、総反復単位を基準として、xは5〜50モル%であり、yは50〜95モル%である。
また構造(VIII)において、Bは、種々様々なエチレン系不飽和重合性モノマーから誘導された反復単位を表すことができる。特に有用な反復単位は、1種又は2種以上のN置換型マレイミド、N置換型(メタ)アクリルアミド、無置換型(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、又は酸性基を有するビニルモノマーから誘導され、そしてより好ましくは、1種又は2種以上のN−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−(4−カルボキシフェニル)マレイミド、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、(メタ)アクリルアミド、及び(メタ)アクリロニトリルから誘導される。複数のタイプのB反復単位を提供するように、これらのモノマーのうちのいくつかを共重合することができる。B反復単位の特に有用な組み合わせは、メタクリル酸、メタクリルアミド、及びN−フェニルマレイミドのうちの2種又は3種以上から誘導されたものを含む。
第1ポリマーバインダーは、内層内の支配的な高分子材料である。すなわち、これらは、内層内の総高分子材料の50%〜100%(乾燥重量)を占める。しかしながら、内層は、1種又は2種以上の一次的な追加の高分子材料を含んでいてもよく、但しこの場合、これらの一次的な追加の高分子材料が、内層の耐化学薬品性及び溶解特性に不都合な影響を及ぼさないことを条件とする。
有用な一次的な追加の高分子材料は、N−フェニルマレイミドから誘導された1〜30モル%の反復単位、メタクリルアミドから誘導された1〜30モル%の反復単位、アクリロニトリルから誘導された20〜75モル%の反復単位、及び下記構造(IX):
CH2=C(R23)−CO2−CH2CH2−NH−CO−NH−p−C64−R22
(IX)
(上記式中、R22はOH、COOH、又はSO2NH2であり、そしてR23はH、又はメチルである)の1種又は2種以上のモノマーから誘導された20〜75モル%の反復単位、及び任意には、構造(X):
CH2=C(R25)−CO−NH−p−C64−R24
(X)
(上記式中、R24はOH、COOH、又はSO2NH2であり、そしてR25はH、又はメチルである)の1種又は2種以上のモノマーから誘導された1〜30モル%、好ましくは、存在するならば3〜20モル%の反復単位を含むコポリマーを含む。
内層は、活性化メチロール及び/又は活性化アルキル化メチロール基を有する樹脂である1種又は2種以上の二次的な追加の高分子材料を含んでもよい。内層内のこれらの「二次的な追加の高分子材料」は、外層内に使用される「第2ポリマーバインダー」と混同されるべきではない。
二次的な追加の高分子材料は、例えば、レゾール樹脂、及びこれらのアルキル化類似体、メチロールメラミン樹脂、及びこれらのアルキル化類似体(例えばメラミン−ホルムアルデヒド樹脂)、メチロールグリコールウリル樹脂、及びアルキル化類似体(例えばグリコールウリル-ホルムアルデヒド樹脂)、チオ尿素−ホルムアルデヒド樹脂、グアナミン-ホルムアルデヒド樹脂、及びベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂を含む。商業的に入手可能なメラミン−ホルムアルデヒド樹脂及びグリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂は、例えばCYMEL(登録商標)樹脂(Dyno Cyanamid)及びNIKALAC(登録商標)樹脂(Sanwa Chemical)を含む。
活性化メチロール及び/又は活性化アルキル化メチロール基を有する樹脂は、好ましくはレゾール樹脂又はレゾール樹脂の混合物である。レゾール樹脂は当業者によく知られている。これらは、過剰のフェノールを使用して塩基性条件下で、フェノールとアルデヒドとを反応させることにより調製される。商業的に入手可能なレゾール樹脂は、例えばGP649D99レゾール(Georgia Pacific)、及びBSK-5928レゾール樹脂(Union Carbide)を含む。
有用な二次的な追加の高分子材料は、N−フェニルマレイミドから誘導された25〜75モル%の反復単位、メタクリルアミドから誘導された10〜50モル%の反復単位、メタクリル酸から誘導された5〜30モル%の反復単位を含むコポリマーを含むことができる。これらの二次的な追加のコポリマーは、米国特許第6,294,311号明細書(Shimazu他)及び同第6,528,228号明細書(Savariar-Hauck他)に開示されている。
当業者によく知られており、Macromolecules, Vol.2, 2nd Ed., H.G. Elias, Plenum, New York, 1984の第20章及び21章に記載されている方法、例えばラジカル重合によって、内層内において有用な第1ポリマーバインダー、並びに一次的及び二次的な追加の高分子材料を調製することができる。有用なフリーラジカル開始剤は、過酸化物、例えば過酸化ベンゾイル、ヒドロペルオキシド、例えばクミルヒドロペルオキシド、及びアゾ化合物、例えば2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)である。好適な反応溶剤は、反応物質に対して不活性であり、且つ他の点で反応に不都合な影響を与えることのない液体を含む。
いくつかの態様の場合、内層(及び好ましくは内層のみ)はさらに、600〜1500nm、そして典型的には700〜1200nmの輻射線を吸収し、300〜600nmで最小吸収を示す赤外線吸収化合物(「IR吸収化合物」)を含む。この化合物(「光熱変換材料」として知られることがある)は輻射線を吸収し、そしてこれを熱に変換する。高分子材料のうちの1種それ自体が、IR吸収部分を含んでもよいが、典型的には、赤外線吸収化合物は、別個の化合物である。この化合物は色素又は顔料、例えば酸化鉄及びカーボンブラックであってよい。有用な顔料の例は、ProJet 900、ProJet 860、及びProJet 830(全てZeneca Corporationから入手可能)である。
有用なIR吸収化合物はまた、当業者によく知られているように可溶化基で表面官能化されたカーボンブラックを含むカーボンブラックを含む。親水性、非イオン性ポリマーにグラフトされるカーボンブラック、例えばFX-GE-003(Nippon Shokubai製)、又はアニオン基で表面官能化されたカーボンブラック、例えばCAB-O-JET(登録商標)200又はCAB-O-JET(登録商標)300(Cabot Corporation製)も有用である。
不溶性材料による現像剤のスラッジ形成を防止するために、IR吸収色素(特にアルカリ現像剤中に可溶性の色素)が望まれる。好適なIR色素の一例としては、アゾ色素、スクアリリウム色素、クロコネート色素、トリアリールアミン色素、チアゾリウム色素、インドリウム色素、オキソノール色素、オキサキソリウム色素、シアニン色素、メロシアニン色素、フタロシアニン色素、インドシアニン色素、インドアニリン色素、メロスチリル色素、インドトリカルボシアニン色素、オキサトリカルボシアニン色素、チオシアニン色素、チアトリカルボシアニン色素、メロシアニン色素、クリプトシアニン色素、ナフタロシアニン色素、ポリアニリン色素、ポリピロール色素、ポリチオフェン色素、カルコゲノピリロアリーリデン及びビ(カルコゲノピリロ)ポリメチン色素、オキシインドリジン色素、ピリリウム色素、ピラゾリンアゾ色素、オキサジン色素、ナフトキノン色素、アントラキノン色素、キノンイミン色素、メチン色素、アリールメチン色素、スクアリン色素、オキサゾール色素、クロコニン色素、ポルフィリン色素、及び前記色素クラスの任意の置換形態又はイオン形態が挙げられる。好適な色素はまた、米国特許第6,294,311号明細書(上記)、及び同第5,208,135号明細書(Patel他)を含む数多くの刊行物、及びこれらに引用された参考文献にも記載されている。
有用なIR吸収化合物の例は、ADS-830A及びADS-1064(カナダ国ケベック州Baie D'Urfe、American Dye Source)、EC2117(ドイツ国Wolfen、FEW)、Cyasorb(登録商標)IR 99及びCyasorb(登録商標)IR 165(フロリダ州Lakeland、GPTGlendale Inc.)、及び下記例に使用されたIR吸収色素Aを含む。
近赤外線吸収シアニン色素も有用であり、そして例えば米国特許第6,309,792号明細書(Hauck他)、同第6,264,920号明細書(Achilefu他)、同第6,153,356号明細書(Urano他)、同第5,496,903号明細書(Watanate他)に記載されている。好適な色素は、コンベンショナルな方法及び出発材料を用いて形成することができ、或いは、American Dye Source(カナダ国)及びFEW Chemicals(ドイツ国)を含む種々の商業的供給元から得ることができる。近赤外線ダイオード・レーザービームのための他の有用な色素が、例えば米国特許第4,973,572号明細書(DeBoer)に記載されている。
低分子量IR吸収色素に加えて、ポリマーに結合されたIR色素部分を使用することもできる。さらに、IR色素カチオンを使用することができ、すなわち、このカチオンは、カルボキシ、スルホ、リン、又はホスホノ基を側鎖内に含むポリマーとイオン相互作用する色素塩のIR吸収部分である。
赤外線吸収化合物は、要素の総乾燥重量を基準として、一般に5%〜30%の量で、そして好ましくは12〜25%の量で画像形成性要素中に存在することができる。この量は、赤外線吸収化合物が位置する層の総乾燥重量を基準とする。
内層は、他の成分、例えば界面活性剤、分散助剤、保湿剤、殺生物剤、粘度形成剤、乾燥剤、消泡剤、保存剤、抗酸化剤、及び着色剤を含むことができる。
内層の乾燥被覆量は一般に、0.5〜2.5g/m2である。上記第1ポリマーバインダーは一般に、総乾燥層重量を基準として、少なくとも50重量%、そして典型的には60〜90重量%を占め、そしてこの量は、どのような他のポリマー及び化学成分が存在するかに応じて変化することができる。いかなる一次的及び二次的な追加の高分子材料(例えばノボラック、レゾール、又は上記コポリマー)も、内層の総乾燥重量を基準として、5〜45重量%の量で存在することができる。
画像形成性要素の外層は、内層上に配置されており、そして好ましい態様の場合、内層と外層との間には中間層はない。外層は、上記第1ポリマーバインダーとは異なる第2高分子材料を含む。外層は、赤外線吸収化合物を実質的には含まず、このことは、これらの化合物のいずれも外層内に意図的に内蔵されることはなく、そして他の層から外層内に拡散する量は僅かであることを意味する。
このように、外層は、光安定性、水不溶性、アルカリ現像剤可溶性の皮膜形成バインダー材料、例えばフェノール樹脂、ウレタン樹脂、及びポリアクリレートである第2ポリマーバインダーを含む。特に有用なバインダー材料は、例えば米国特許第6,352,812号(上記)、同第6,358,669号(上記)、同第6,352,811号(上記)、同第6,294,311号(上記)、同第6,893,783号(Kitson他)、同第6,645,689号(Jarek)の各明細書、米国特許出願公開第2003/0108817号(Patel他)、及び同第2003/0162126号(Kitson他)の各明細書、及び国際公開第2005/018934号パンフレット(Kitson他)に記載されている。
外層のための他の有用な皮膜形成第2バインダーは、フェノール樹脂、又はフェノールモノマー単位を含有するヒドロキシ含有ポリマーであり、これらのヒドロキシ含有ポリマーは、異なるモノマーのランダム、交互、ブロック又はグラフト・コポリマーであることが可能であり、そして、ビニルフェノール、ノボラック樹脂、又はレゾール樹脂のポリマーから選択することができる。
有用なポリ(ビニルフェノール)樹脂は、1種又は2種以上のヒドロキシフェニル含有モノマー、例えばヒドロキシスチレン及びヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートのポリマーであることが可能である。ヒドロキシ基を含有しない他のモノマーを、ヒドロキシ含有モノマーと共重合することができる。これらの樹脂は、周知の反応条件を用いて、ラジカル開始剤又はカチオン性重合開始剤の存在において、モノマーのうちの1種又は2種以上を重合することにより調製することができる。
有用なヒドロキシ含有ポリマーの例は、ALNOVOL SPN452、SPN400、HPN100(Clariant GmbH)、DURITE PD443、SD423A、SD126A、PD494A、PD-140(オハイオ州Columbus、Hexion Specialty Chemicals)、BAKELITE 6866LB02、AG、6866LB03(Bakelite AG)、KR 400/8(Koyo Chemicals Inc.)、HRJ 1085、及び2606(Schenectady International, Inc.)、及びLyncur CMM(Siber Hegner)を含み、これら全ては米国特許出願公開第2005/0037280号(上記)に記載されている。
上層内の有用なノボラック樹脂は非官能化型であるか、又は極性基で官能化することができる。極性基の一例としては、ジアゾ基、カルボン酸エステル(例えば酢酸、安息香酸)、リン酸エステル、スルフィン酸エステル、スルホン酸エステル(例えばメチルスルホネート、フェニルスルホネート、トシレート、2−ニトロベンゼントシレート、及びp−ブロモフェニルスルホネート)、及びエーテル基(例えばフェニルエーテル)が挙げられる。フェノールヒドロキシル基は、−T−Z基に変換することができ、ここで「T」は極性基を表し、そしてZは、別の非ジアジド官能基である(例えば国際公開第99/001795号パンフレット(McCullough他)及び米国特許第6,218,083号明細書(McCullough他)に記載されている)。フェノールヒドロキシル基は、o−ナフトキノンジアジド部分を含有するジアゾ基で誘導体化することもできる(例えば米国特許第5,705,308号明細書(West他)及び同第5,705,322号明細書(West他)に記載されている)。
内層内に有用なポリマーバインダーに関して上に示した構造(Q)で表される基によって置換されたフェノール反復単位を含む1種又は2種以上の「改質」フェノール樹脂バインダーを、外層内に含むことも可能である。このように、内層及び外層は、同じか又は異なる「改質」フェノール樹脂バインダーを含むことができる。
他の有用な第2ポリマーバインダーは、無水マレイン酸とスチレン、置換型スチレン又はスチレンモノマーの混合物とのコポリマーを含む。無水マレイン酸は一般に、コポリマー1〜50モル%を占める。コポリマー中の反復単位を提供するために、追加のモノマー、例えば(メタ)アクリレート、及び(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドを使用することもできる。
さらに他の有用な第2ポリマーバインダーは、1種又は2種以上の(メタ)アクリレートと、カルボキシ基を含有する炭素原子数14以下の1種又は2種以上のモノマーとのコポリマーを含む。有用な(メタ)アクリレートの一例としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、及びn−ブチルメタクリレートが挙げられる。カルボキシ基を有する有用なモノマーの一例としては、アクリル酸、メタクリル酸、3−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸、イタコン酸、マレイン酸、及び、ヒドロキシル含有モノマー(例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート)と、環状無水物(例えば無水コハク酸又は無水フタル酸)との反応から形成されたモノマーが挙げられる。(メタ)アクリレート・モノマーとカルボキシル含有モノマーとのモル比は、一般に80:20〜98:2である。このようなコポリマーは、無水マレイン酸、ビニルエーテル、(メタ)アクリロニトリル、及び(メタ)アクリルアミドのうちの1種又は2種以上から誘導された反復単位を含むこともできる。
さらにより有用な第2ポリマーバインダーは、ポリマー主鎖に直接又は間接に結合されたペンダントカルボキシ基を含む、米国特許出願公開第2004/013766号明細書(Kawauchi他)に記載されたコポリマーである。
第2ポリマーバインダーは、一般に下記構造(XI)又は(XII)
Figure 2010528902
によって表されるペンダントカルボキシ基を有する反復単位を含むことができ、これらの反復単位は第2ポリマーバインダー中の総反復単位の3モル%を占め、
上記式中、nは1〜3(好ましくは1又は2、より好ましくは1)である。
構造(XI)又は(XII)において、Rs及びRtは独立して、水素、炭素原子数1〜7の置換型若しくは無置換型のアルキル基(例えばメチル、エチル、t−ブチル、又はベンジル)、又はハロ基(例えばクロロ又はブロモ)である。好ましくは、Rs及びRtは独立して、水素、又は置換型若しくは無置換型のメチル基又はクロロ基であり、そしてより好ましくは、これらは独立して、水素又はメチル基である。
Xは、例えば多価脂肪族及び芳香族連結基、及びこれらの組み合わせを含む多価連結基である。大抵の態様の場合、Xは二価連結基である。このような基は、アルキレン、アリーレン、アルキレンアリーレン、アリーレンアルキレン、アルキレンオキシアルキレン、アリーレンオキシアリーレン、及びアルキレンオキシアリーレン基を含むことができ、これらの全ては無置換型であるか、又は第2ポリマーバインダーの性能に不都合な影響を及ぼさない1種又は2種以上の置換基で置換することができる。好ましくは、Xは、特にnが1である場合、置換型又は無置換型のフェニレン基である。
構造(XII)において、Yは、オキシ又は−NR−であり、Rは水素、又は炭素原子数1〜10の置換型又は無置換型のアルキル基(例えばメチル、エチル、イソ−プロピル、n−ヘキシル、及びベンジル基)である。好ましくは、Yはオキシ基である。
また構造(XII)において、Zは、例えば一価脂肪族及び芳香族基、及びこれらの組み合わせを含む一価有機基である。このような基は、Xに関して上述した多価基と同様に規定されるが、しかし、カルボニル基[C(=O)]又はアミド基(−NH−)基、又はこれらの組み合わせの有無にかかわらず、アリーレン又はアルキレン基、又はこれらの組み合わせを含むこともできる。例えば、有用なZ基は、−R’−NHC(=O)R’’基を含み、R’は、炭素原子数2〜6の置換型又は無置換型のアルキレン基(例えばエチレン及びイソ−プロピレン)であり、そしてR’’は、炭素原子数1〜10の置換型又は無置換型のアルキル基(例えばメチル、メトキシメチル、エチル、イソ−プロピル、n−ヘキシル、及びベンジル基)である。1つの特に有用なZ基は、CH2CH2NHC(=O)−フェニル基である。
Zは、炭素原子数1〜10の置換型又は無置換型のアルキル基(例えばメチル、エチル、イソ−プロピル、t−ブチル、n−ヘキシル、及びベンジル基)であってもよい。Zに対応する特に有用なアルキル基は、炭素原子数1〜8のアルキル基を含む(直鎖状及び分枝状ブチル基を含む)。
上記第2ポリマーバインダーは一般に、少なくとも20mg KOH/gの酸価を有する。第2ポリマーバインダーの酸性度を変化させるために、オキサゾリンと反応させることにより、又は周知の方法を用いてアルコール又はアルキルハロゲン化物でエステル化することにより、ペンダントカルボン酸基の量を調節(例えば低減)することができる。
この第2ポリマーバインダーはまた、周知の技術を用いて測定して、1,000〜250,000の数平均分子量を有している。
さらに、このような第2ポリマーバインダーは、下記構造(XIII)によって表すこともでき、
Figure 2010528902
上記式中、Aは、構造(XI)又は(XII)、又は両構造(XI)及び(XII)によって規定された反復単位を表す。このように、複数のタイプのモノマーは、A反復単位を提供するために使用することができる。
また構造(XIII)において、xは3〜15モル%であり、そしてyは85〜97モル%である。
構造(XIII)において、Bは、Aによって表されるものとは異なる反復単位を表す。これらは、無水マレイン酸を含む、A反復単位がそこから誘導されるモノマーと共重合することができる1種又は2種以上の不飽和重合性モノマーから誘導することができる。B反復単位の代表的な有用なモノマーの一例としては、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルケトン、オレフィン、N−マレイミドを含む不飽和イミド、不飽和無水物、例えば無水マレイン酸、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、(メタ)アクリロニトリル、又はスチレンモノマー、又はこれらのモノマーの任意の組み合わせが挙げられる。これらのクラス及び類似のクラスの具体的なモノマーが、例えば米国特許出願公開第2004/013766号明細書の段落[0044]〜[0054]に記載されている。
好ましくは、Bは、1種又は2種以上の(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、N−フェニルマレイミド、又は(メタ)アクリルアミド、例えばN−アルコキシアルキルメタクリルアミド、又はこのようなモノマーのうちの2種又は3種以上の組み合わせから誘導された構造(XIII)に対応する反復単位を表す。B反復単位がそこから誘導されるいくつかの特に有用なモノマーは、メチルメタクリレート、スチレン、ペンダント環状尿素基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー、及びこれらの組み合わせを含む。
構造XI及びXIIの反復単位を含む第2ポリマーバインダーは、種々様々な方法を用いて調製することができる。例えば、コンベンショナルなラジカル開始剤[例えば2,2’−アゾビス(イソ−ブチロニトリル)又はAIBN]を使用して、構造(XI)の反復単位に相当するマレイミド・モノマーをラジカル重合することによって、又は、反応物質に対して不活性の好適な溶剤中で、無水物コポリマーで対応アミンをイミド化することにより、ペンダントカルボン酸基を有するマレイミド・ポリマーを容易に調製することができる。無水マレイン酸を重合し、続いてアルコール又は第2アミンと反応させることにより、構造(XII)の反復単位を含むポリマーを得ることができる。構造(XII)の反復単位を含有するポリマーは、商業製品、例えばScripset(登録商標)540スチレン−無水マレイン酸コポリマー(デラウェア州Wilmington、Hercules)として入手可能である。第2ポリマーバインダーは、ホモポリマー又はコポリマーであってよい。
このように、外層内の有用なポリマーバインダーは、スチレン又はスチレン誘導体から誘導された反復単位と、無水マレイン酸から誘導された反復単位とを含むコポリマー、(メタ)アクリレートから誘導された反復単位と、(メタ)アクリル酸から誘導された反復単位とをコポリマー、又は両タイプのコポリマーの混合物を含む。これらのタイプのコポリマーの更なる詳細が、米国特許出願公開第2007/0065737号明細書(Kitson他)に記載されている。
第2ポリマーバインダーは一般に、その層の総乾燥重量を基準として、乾燥被覆量1〜100重量%で外層内に存在している。
外層は、上記フェノール樹脂に加えて、又はこの樹脂の代わりに、皮膜形成バインダー材料として非フェノール高分子材料を含むこともできる。このような非フェノール高分子材料は、無水マレイン酸と1種又は2種以上のスチレンモノマー(すなわち、スチレン、及びベンゼン環上に種々の置換基を有するスチレン誘導体)とから形成されたポリマー、メチルメタクリレートと1種又は2種以上のカルボキシ含有モノマーとから形成されたポリマー、及びこれらの混合物を含む。これらのポリマーは、上記モノマーから誘導された反復単位、並びに、追加の、しかし任意のモノマー[例えば(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、及び(メタ)アクリルアミド]から誘導された反復単位を含むことができる。
いくつかの態様において、外層はさらに、ベンゾキノンジアジド及び/又はナフトキノンジアジド部分を含むモノマー又はポリマー化合物を含んでいてよい。ポリマー化合物は、例えば米国特許第5,705,308号明細書(West他)及び同第5,705,322号明細書(West他)に記載されているようなベンゾキノンジアジド及び/又はナフトキノンジアジド部分で誘導体化されたフェノール樹脂であることが可能である。このような化合物の混合物を使用することもできる。このタイプの有用な高分子化合物の例は、P-3000、ピロガロール/アセトン樹脂のナフトキノンジアジド(フランス国、PCASから入手可能)である。ジアジド部分を含有するその他の有用な化合物が、例えば米国特許第6,294,311号明細書(上記)及び同第5,143,816号明細書(Mizutani他)に記載されている。
ベンゾキノンジアジド及び/又はナフトキノンジアジド部分を有するモノマー又はポリマー化合物は、外層の総乾燥重量を基準として、概ね5%の量で外層内に存在することができる。
外層は、アルカリ可溶性ポリマーのための溶解抑制成分として機能し得る着色剤である追加の化合物を含む。これらの着色剤は典型的には、ポリマーバインダー中の種々の基との水素結合のための受容体部位として作用すると考えられる極性官能基を有している。アルカリ現像剤中に可溶性の溶解抑制剤が好ましい。有用な極性基の一例としては、ジアゾ基、ジアゾニウム基、ケト基、スルホン酸エステル基、ホスフェートエステル基、トリアリールメタン基、オニウム基(例えばスルホニウム、ヨードニウム、及びホスホニウム基)、窒素原子が複素環内に内蔵されている基、及び正電荷原子を含有する基(例えば四級化アンモニウム基)が挙げられる。更なる詳細、及び代表的な着色剤は、例えば米国特許第6,294,311号明細書(上記)に記載されている。特に有用な着色剤は、トリアリールメタン色素、例えばエチル・バイオレット、クリスタル・バイオレット、マラカイト・グリーン、ブリリアント・グリーン、ビクトリア・ブルーB、ビクトリア・ブルーR、及びビクトリア・ピュアブルーBOを含む。これらの化合物は、現像された画像形成性要素内の非画像形成領域を画像形成された領域から区別するコントラスト色素として作用することができる。
着色剤が外層内に存在する場合には、その量は極めて多様であり得るが、しかし一般には、外層の総乾燥重量を基準として、少なくとも0.1%〜30%の量で存在する。
外層は任意選択的に、プリントアウト又はコントラスト色素、界面活性剤、分散助剤、保湿剤、殺生物剤、粘度形成剤、乾燥剤、消泡剤、保存剤、及び抗酸化剤を含むこともできる。塗膜界面活性剤が特に有用である。
外層の乾燥塗膜被覆量は一般に、0.2〜1g/m2である。
好ましいものではないが、内層と外層との間に存在し、しかも内層及び外層と接触している分離層が設けられていてよい。この分離層は、内層から外層への輻射線吸収化合物の移動を最小化するためのバリアとして作用することができる。この分離「バリア」層は一般に、アルカリ現像剤中に可溶性の第3ポリマーバインダーを含む。この第3ポリマーバインダーが、内層内の第1ポリマーバインダーとは異なる場合、これは好ましくは、内層の第1ポリマーバインダーが不溶性である少なくとも1種の有機溶剤中に可溶性である。好ましい第3ポリマーバインダーは、ポリ(ビニルアルコール)である。一般に、バリア層は内層の5分の1未満の厚さであるのがよく、そして好ましくは内層の10分の1未満の厚さであるのがよい。
画像形成性要素の調製
画像形成性要素は、本発明のアルミニウム含有基板の表面上に1層又は2層以上の画像形成性層を適用することによって調製することができる。複数の層はコンベンショナルな塗布方法又は積層方法を用いて、順次、例えば内層配合物を、次いで外層配合物を内層上に適用することができる。内層配合物と外層配合物との混和を回避することが重要である。
種々の層は、好適な塗布用溶剤中に所望の成分を分散又は溶解することにより適用することができ、そしてその結果生じた配合物は、好適な装置及び手順、例えばスピン塗布、ナイフ塗布、グラビア塗布、ダイ塗布、スロット塗布、バー塗布、ワイヤロッド塗布、ローラ塗布、又は押し出しホッパー塗布を用いて、基板に順次又は同時に適用される。配合物は、好適な支持体(例えばオン・プレス印刷胴)上に噴霧することにより適用することもできる。
種々の層(例えば内層及び外層)を塗布するために使用される溶剤は、配合物中のポリマーバインダー及びその他の成分の性質に応じて選択される。例えば、内層配合物及び外層配合物の混和を防止するか、又は外層配合物が適用された時に内層が溶けるのを防止するために、外層配合物は、内層の第1ポリマーバインダーがその中では不溶性である溶剤から塗布されるべきである。種々の層を、これらを混和させることなしに提供するために、溶剤をどのように選ぶべきかは当業者には明らかである。
或いは、それぞれの層組成物の溶融混合物から押し出し塗布法によって配合物を適用することもできる。典型的には、このような溶融混合物は、揮発性有機溶剤を含有しない。
他の配合物の塗布前に溶剤を除去するために、種々の層配合物の適用の間に、中間乾燥工程を用いることができる。乾燥工程は、種々の層の混和を防止するのを助けることもできる。
層を乾燥させた後、乾燥された層からの湿分の除去を阻止する条件下で、画像形成性要素(特に多層画像形成性要素)をさらに、少なくとも4時間(好ましくは少なくとも20時間)にわたって、40℃〜90℃の温度で熱処理することができる。このような熱処理は、少なくとも24時間にわたって、50〜70℃の温度で実施することができる。熱処理中、画像形成性要素は、前駆体からの湿分除去に対する効果的なバリアを形成するために、不透水性シート材料内に包まれるか又は収容され、或いは、画像形成性要素の熱処理は、相対湿度が少なくとも25%に制御されている環境内で行われる。加えて、不透水性シート材料を、画像形成性要素の端部の周りでシールすることもでき、この場合、不透水性シート材料は、画像形成性要素の端部の周りでシールされた高分子フィルム又は金属フォイルである。
いくつかの態様の場合、この熱処理は、スタックが少なくとも100要素(好ましくは少なくとも500要素)の同じ画像形成性要素を含む状態で、又は画像形成性要素がコイルの形態を成しているときに実施することができる。
画像形成性要素は、例えば印刷版前駆体、印刷胴、印刷スリーブ、及び印刷テープ(可撓性印刷ウェブを含む)を含むいかなる有用な形態をも有することができる。
印刷版前駆体は、好適な基板上に配置された所要の内層及び外層を有する、任意の有用なサイズ及び形状(例えば正方形又は長方形)から成ることができる。印刷胴及びスリーブは、円筒形態の基板と内層及び外層とを有する回転印刷部材として知られる。印刷スリーブのための基板として、中空又は中実の金属コアを使用することができる。
画像形成及び現像
使用中、画像形成性要素は、好適な源を使用して、UV線、可視光、及び赤外線を含む好適な輻射線源に当てられる。波長600nm〜1500nm、典型的には波長700nm〜1200nmの赤外線レーザーを使用して照射することが望ましい。画像形成性要素に露光を施すために使用されるレーザーは、ダイオード・レーザー・システムの信頼性及びメンテナンスの手間の少なさにより、好ましくはダイオード・レーザーであるが、しかし他のレーザー、例えば気体又は固体レーザーを使用することもできる。レーザー画像形成のための出力、強度、及び露光時間の組み合わせは、当業者には容易に明らかである。目下、商業的に入手可能なイメージセッターにおいて使用される高性能レーザー又はレーザー・ダイオードは、波長800〜850nm又は1040〜1120nmの赤外線を放射する。
画像形成装置は、プレートセッターとしてだけ機能することができ、或いは、平版印刷機内にこれを直接的に内蔵することもできる。後者の場合、印刷は画像形成直後に開始することができ、これによりプレス準備時間をかなり軽減することができる。画像形成装置は、画像形成性部材をドラムの内側又は外側の円筒面に装着した状態で、フラットベッド型記録器として、又はドラム型記録器として構成することができる。有用な画像形成装置の例は、波長約830nmの近赤外線を発光するレーザー・ダイオードを含有する、Creo Corporation(カナダ国ブリティッシュコロンビア州Burnaby、Eastman Kodak Companyの子会社)から入手可能なCreo Trendsetter(登録商標)イメージセッターのモデルとして入手することができる。他の好適な輻射線源は、波長1064nmで作動するCrescent 42T Platesetter、及びScreen PlateRite 4300シリーズ又は8600シリーズのプレートセッター(イリノイ州Chicago、Screenから入手可能)を含む。追加の有用な輻射線源は、要素が印刷版胴に取り付けられている間に該要素を画像形成するために使用することができるダイレクト画像形成プレスを含む。好適なダイレクト画像形成印刷プレスの例は、Heidelberg SM74-DIプレス(オハイオ州Dayton、Heidelbergから入手可能)を含む。画像形成は一般に、ダイレクト・デジタル画像形成、すなわち「コンピュータ・トゥ・プレート(computer-to-plate)」画像形成によって行われる。
画像形成性要素に画像を形成すると、画像形成された(露光された)領域と非画像形成(非露光)領域とから成る潜像を含む画像形成された要素が生じる。
高pH現像剤及び有機溶剤含有現像剤が、本発明の画像形成性要素を処理するのに有用である。これを目的として適正な現像剤をどのように選ぶかは当業者には明らかであろう。
画像形成されたポジ型の画像形成性要素に対して、現像は、1層又は2層以上の層、例えば外層及び下側の層(内層を含む)の露光された領域を除去し、そして本発明の基板の親水性表面を露出させる。基板の親水性表面の露光された(又は画像形成された)領域はインクをはじくのに対して、外層の非露光(又は非画像形成)領域はインクを受容する。画像形成された要素は一般に、コンベンショナルな処理条件を用いて現像される。
現像に続いて、画像形成された要素は水で濯ぎ、そして好適な様式で乾燥させることができる。乾燥させた要素は、コンベンショナルなガミング溶液(好ましくはアラビアゴム)で処理することもできる。
画像形成され、現像された要素は、結果として得られる画像形成された要素の連続運転時間を長くするために実施することができるポストベーキング作業において、ベーキングすることもできる。ベーキングは、7〜10分間にわたって220℃〜240℃、又は30分間にわたって120℃で実施することができる。
画像形成された要素の印刷面に平版印刷インク及び湿し水を、印刷のために適用することができる。インクは、外層の親油性領域によって取り込まれ、そして湿し水は、画像形成・現像プロセスによって露出された親水性表面(通常は本発明のアルミニウム含有基板)によって取り込まれる。インクは次いで、その上に画像の所望の刷りを提供するために、好適な受容材料(例えば布地、紙、金属、ガラス、又はプラスチック)に転写される。画像形成された部材から受容材料へインクを転写するために、中間「ブランケット」ローラがしばしば使用される。
下記例は、本発明の実施を例示するために提供されるものであって、本発明を限定しようと意図するものでは決してない。
例及び分析法において使用された成分及び材料は下記の通りである:
バインダーAは、N−フェニルマレイミドと、メタクリルアミドと、メタクリル酸とのコポリマーを表す(40.2:34.9:24.9モル%)。
BLOは、γ-ブチロラクトンを表す。
DEKは、ジエチルケトンを表す。
エチル・バイオレットは、式(p-(CH3CH2)2NC64)3+Cl-を有するC.I.42600(CAS 2390-59-2、λmax=596nm)である(米国ウィスコンシン州Milwaukee、Aldrich Chemical Company)。
IR色素Aは、Eastman Kodak Companyから得られ、下記構造によって表される。
Figure 2010528902
IR色素Bは、FEW Chemicals GmbHから得られ、下記構造を有する。
Figure 2010528902
D11は、PCAS(フランス国、Longjumeau)から得られた着色剤であり、下記構造を有する。
Figure 2010528902
P3000は、PCAS(フランス国、Longjumeau)から得られたピロガロールアセトン凝縮物の215ナフトキノンジアジドスルホネート・エステルである。
PD140Aは、Borden Chemical(ケンタッキー州Louisville)から得られたノボラック樹脂(75% m−クレゾール及び25% p−クレゾール、MW7000)である。
PGMEは、1−メトキシプロパン−2−オールである(Dowanol PMとしても知られる)である。
ポリ(ビニルホスホン酸)(ポリマー1)の合成:
凝縮器を備え70℃で加熱された10リットルの反応容器内に酢酸エチル(3650g)を装入した。ビニルホスホン酸(1950g)モノマーを1000gの酢酸エチル中に混合した。このモノマー混合物中にAIBN(52g)を溶解させ、そしてモノマー混合物を、4時間にわたって70℃で反応容器内に液滴状に添加した。この添加後に、反応混合物を2時間にわたって70℃に維持し、そして次いで室温まで冷ました。沈殿した白色粉末を濾過によって単離し、1リットルの酢酸エチルで洗浄することにより、所望のポリマー1を提供した。
ビニルホスホン酸とメタクリル酸とのコポリマー(ポリマー2)の合成:
凝縮器を備え70℃で加熱された10リットルの反応容器内に酢酸エチル(3650g)を装入した。ビニルホスホン酸モノマー(1950g)とメタクリル酸(1243g)とを酢酸エチル(1000g)中に混合した。このモノマー混合物中にAIBN(52g)を溶解させ、そしてモノマー混合物を、4時間にわたって70℃で反応容器内に液滴状に添加した。この添加後に、反応混合物を2時間にわたって70℃に維持し、そして次いで室温まで冷ました。沈殿した白色粉末を濾過によって単離し、1リットルの酢酸エチルで洗浄することにより、所望のポリマー2を提供した。
アクリル樹脂1の合成:
攪拌機、凝縮器、及び滴下漏斗を備えた10リットルのフラスコ内に、2990gのN,N−ジメチルアセトアミドを添加し、これを次いで90℃で加熱した。窒素雰囲気下で、740.5gのN−フェニルマレイミド、1001gのメタクリルアミド、368gのメタクリル酸、643gのアクリロニトリル、203.6gのPhosmer M (Unichemical)、222.5gのスチレン、10.6gのAIBN、16gのn−ドデシルメルカプタン、及び2670gのN,N−ジメチルアセトアミドの混合物を2時間にわたってフラスコ内に滴下した。混合物に5.3gのAIBNを添加し、これを100℃で加熱し、そして4時間にわたって攪拌した。反応中、5.3gのAIBNを1時間の間隔を置いて添加した。反応後、混合物を60℃まで冷却し、そして50リットルの水中に注いだ。結果として生じた固形物を濾過し、洗浄し、そして真空下で24時間にわたって60℃で乾燥させることにより、2873gの所望のアクリル樹脂1を提供した(収率90%)。
下記表Iに示すように種々の量の中間層ポリマー及びアルミニウムイオン濃度で、水性後処理溶液を調製した。
Figure 2010528902
*Al+3はAl2(SO43・16H2Oとして添加した。Al+3の濃度は、Al+3(g/l)=2×M(Al+3)/M(Al2(SO4)3・16H2O)として計算した。
発明例及び比較例:
水酸化ナトリウムを使用して脱脂し、そして20%塩酸塩中で電解グレイニング処理を施した0.50μm Raのアルミニウム・シートから、アルミニウム含有基板を調製した。次いでアルミニウム・シートを、20%硫酸を使用して2A/dm2で陽極酸化処理し、洗浄し、そして乾燥させた。2.7g/m2の酸化層を得た。表Iに示された個々の水性後処理溶液中に10秒間にわたって60℃で、結果として生じた基板を浸漬した。下記表IIに示された水性後処理溶液を使用して、例1〜8及び比較例1〜4において使用される12の異なる処理された基板をこのように得た。
Figure 2010528902
ポリマー2(0.5g/l)及びアルミニウム(+3)イオン(0.02g/l)の1リットル溶液を調製し、そして60℃に加熱することにより、pH2.80及び導電率0.58mS/cmの中間層溶液(溶液A)を形成した。
20g/lのポリマー2を有する、ポリマー2の補充溶液Aを調製した(補充液A)。Al3+の補充溶液Bを45.15g/lのAl3+で調製した。
上記のように中間層を適用する前に、アルミニウム板を連続的に処理した。板を30m/分で動かした。溶液Aに補充液Aを0.3リットル/分で、補充液Bを0.02リットル/分で、そして脱イオン水を13リットル/分で補充しながら、アルミニウム基板を溶液A中に連続して浸漬した。溶液AをpH2.7〜2.9及び導電率0.50〜0.70mS/cmで維持しながら、脱イオン水の量を調節した。
アルミニウム基板を0分(処理開始、例9)、処理開始から1時間後(例10)、及び処理開始から3時間後(例11)に試験した。3つの発明例の結果を下記表IIIに示す。
Figure 2010528902
下記表IVに示された成分を使用して、内層塗布用配合物を調製した。
Figure 2010528902
下記表Vに示された成分を使用して、上層塗布用配合物を調製した。
Figure 2010528902
下層塗布用配合物を、ロール塗布機を使用してアルミニウム含有基板上に塗布することにより、ポジ型の画像形成性要素を調製し、そして100℃で2分間にわたって乾燥させた。次いで乾燥された下層上に上層塗布用配合物を塗布し、そして100℃で2分間にわたって乾燥させた。下層及び上層の塗膜重量は、それぞれ1.5g/m2及び0.5g/m2であった。
下記表VIに挙げた成分を混合することにより、アルカリ現像剤を調製した。
Figure 2010528902
現像剤のpH及び導電率はそれぞれ、11.5及び1.2mS/cmであった。
調製された画像形成性要素を、PTR4300イメージ・セッター(Dainippon Screen)を使用して150mJ/cm2で露光した。これらを、商業的な処理装置P-1310X(Kodak Polychrome Graphics)内で5倍に希釈された上記現像剤中で現像し、次いで、仕上げガムPF2(Kodak Polychrome Graphics、1+1.5希釈)で処理することにより、平版印刷版を提供した。
下記方法及び印刷条件を用いて、印刷試験を実施した:
印刷機:R-201(Man Roland)、
インク:Space color, Fusion G Magenta(Dai Nippon Ink and Chemical)、
湿し水:NA 108W(Dai Nippon Ink and Chemical)、及び1%のイソプロピルアルコール。
制限水位試験
上述の印刷条件を用いて、60水位(最大:100)で印刷するように、全ての被験印刷版を使用した。印刷シートの影領域を、より低い水位を用いて塞いだ。影領域が塞がれることになる水位を評価した。望まれる結果は、使用される水がより少量であり詰まりが少ない、良好なプリントを得ることであった。
インク・クリーンアップ特性試験
上記印刷条件を用いて、5000枚の枚葉紙を印刷した。次いで、印刷を停止し、湿し水なしで、インク・ローラを使用して印刷版上全体にインクを着けた。30分後、印刷を再開し、湿し水を供給し、そして非画像形成領域からインクを除去した。画像形成されていない影領域内にインクがないことを示すために必要とされる枚葉紙の数を割り出すことにより、インク・クリーン特性(又は「インク・ロールアップ試験」)を評価した。
これらの試験の結果を下記表VIIに示す。
Figure 2010528902
本発明により処理されたアルミニウム含有基板を含む例1〜11から得られた印刷版は、制限水位試験及びインク・クリーンアップ特性試験を実施すると、比較例1〜4から得られた印刷版と比較して改善された印刷特性を示した。これは、高親水性基板がかなりの程度までインクをはじいたことから、アルミニウム含有基板の処理中にポリマー及びAl+3の濃度を、選択された目標濃度範囲内に制御することが、印刷適性及びインク・クリーンアップ特性の改善を可能にしたことを実証する。

Claims (20)

  1. アルミニウム含有基板を製造する方法であって、
    陽極酸化層を有するアルミニウム支持体表面を、ビニルホスホン酸から誘導されたポリマー及びAl+3塩を含む水性後処理溶液で処理する工程を含み、
    前記ポリマーの濃度は、前記後処理溶液中で、1リットル当たり1.5×10-4〜1.5モルのホスホン酸基の目標ポリマー濃度の±50%以内の濃度に維持され、そして、Al+3の濃度は、前記後処理溶液中で、1×10-6〜1×10-1モル/リットルの範囲内の目標Al+3濃度の±50%以内の濃度に維持されており、
    前記処理工程が、前記支持体1m2当たり少なくとも3×10-6モルのホスホン酸基を堆積させるのに十分である、
    アルミニウム含有基板を製造する方法。
  2. 前記処理工程中、前記後処理溶液中で、前記ポリマーの濃度が、1リットル当たり1×10-3〜1×10-1モルの範囲内のホスホン酸基の目標ポリマー濃度の±15%以内の濃度に維持される請求項1に記載の方法。
  3. 前記処理工程中、前記後処理溶液中で、Al+3の濃度が、1×10-5〜1×10-3モル/リットルの範囲内の目標Al+3濃度の±15%以内の濃度に維持される請求項1に記載の方法。
  4. 前記ポリマーが、ビニルホスホン酸から誘導されたホモポリマー又はビニルホスホン酸及び(メタ)アクリル酸から誘導されたコポリマーである請求項1に記載の方法。
  5. 前記後処理溶液中のホスホン酸基とAl+3イオンとのモル比が、1000:1〜1:10であり、そして前記後処理溶液のpHが1.5〜7である請求項1に記載の方法。
  6. 前記ポリマー濃度、Al+3濃度、又は両濃度を、維持する、増加させる又は減少させるために、1種又は2種以上の補充溶液を用いてそれぞれ所与の速度で、前記後処理溶液を補充することにより、前記後処理溶液中で、前記ポリマーの目標濃度が維持される請求項1に記載の方法。
  7. ポリマー及びAl+3の前記濃度が、ポリマー及びAl+3をそれぞれ含有する別個の補充溶液を用いて、前記後処理溶液を補充することにより維持される請求項1に記載の方法。
  8. 前記目標アルミニウム濃度[Al+31及び前記目標ポリマー濃度[ポリマー]1が、前記処理工程中に測定され、そして
    下記補充溶液:
    a) [ポリマー]1を有するが、該後処理溶液のアルミニウムイオン濃度を前記[Al+31に減少させるために、濃度0又は前記[Al+31よりも実質的に低いアルミニウムイオン濃度もまた有する溶液、
    b) [ポリマー]1を有するが、該後処理溶液のアルミニウムイオン濃度を前記[Al+31に増加させるために、前記[Al+31よりも実質的に高いアルミニウムイオン濃度もまた有する溶液、
    c) 前記[Al+31を有するが、該後処理溶液のポリマー濃度を前記[ポリマー]1に増加させるために、前記[ポリマー]1よりも実質的に高いポリマー濃度もまた有する溶液、
    の1種又は2種以上を、所定の速度で前記後処理溶液に添加することにより維持される請求項1に記載の方法。
  9. 前記支持体が予め硫酸で陽極酸化されている請求項1に記載の方法。
  10. 前記処理工程が、1〜60秒間、20〜80℃の温度で実施される請求項1に記載の方法。
  11. 前記支持体が、少なくとも0.3g/m2の被覆量の陽極酸化層を有している請求項1に記載の方法。
  12. 請求項1に従って製造されたアルミニウム含有基板。
  13. 請求項1に従って製造された基板を含み、前記基板上に配置された1層又は2層以上の画像形成性層を有する画像形成性要素。
  14. 前記画像形成性層が、熱エネルギーに対して感受性を有する請求項13に記載の要素。
  15. 前記画像形成性層が、赤外線に対して感光性を有する請求項13に記載の要素。
  16. 前記画像形成性層が、ポジ型の画像形成性層である請求項13に記載の要素。
  17. 前記基板上に配置された単一の画像形成性層を含むポジ型の画像形成性要素である請求項13に記載の要素。
  18. 前記基板上に配置された画像形成性内層及び画像形成性外層を含むポジ型の画像形成性要素である請求項13に記載の要素。
  19. 前記外層が:
    スチレン又はスチレン誘導体から誘導された反復単位と、無水マレイン酸から誘導された反復単位とを含むコポリマー、
    (メタ)アクリレートから誘導された反復単位と、(メタ)アクリル酸から誘導された反復単位とを含むコポリマー、又は
    両方のタイプのコポリマーの混合物
    であるポリマーバインダーを含む請求項18に記載の要素。
  20. 前記画像形成性層がインク受容性であり、そして画像形成前にはアルカリ現像剤に対して可溶性又は分散性でない、平版印刷版前駆体である請求項13に記載の要素。
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