JP2010524347A - 改良された低域性能を有するダイポールアンテナ - Google Patents

改良された低域性能を有するダイポールアンテナ Download PDF

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Abstract

【課題】 アンテナの動作周波数域のうち高周波数域におけるアンテナの性能を低下させることなく、低周波数域でのアンテナ性能を向上させる。
【解決手段】 ダイポールアンテナ10は、一対のコーン部と一対のイヤー部とを介してインピーダンス変成器30に結合された複数のアンテナ素子を有する。ダイポールアンテナ10はまた、動作周波数域の下端部のアンテナ性能を向上させるように特に構成されたハイパス整合回路網20を有する。ハイパス整合回路網20の第1の段(すなわち、アンテナ素子に最も近い側の段)は2つの直列キャパシタ(C1,C2)を有し、ハイパス整合回路網20の第2の段(すなわち、アンテナ素子から最も遠い側の段)は、2つのキャパシタC1,C2間にシャント接続されたインダクタLを有する。
【選択図】 図4

Description

本発明はアンテナに関し、特に、大型のテーパ型ダイポールアンテナ用のハイパス整合回路網に関する。
以下の記載および例は、背景を説明することのみを目的としたものである。
大型のテーパ型ダイポールアンテナ(「バイコニカルアンテナ」と称す場合もある)は、特に約20〜300MHzの周波数域において、強力な電磁界を発生させるために用いられている。このアンテナの放射電磁界は有用ではあるものの、アンテナの設計者らは、ニアフィールド(near field;近傍界)、とりわけニアフィールド電界(E-field )を利用することにより、単なる放射場によって得られる強度よりもさらに高い強度を発生させることができることを見出している。
ニアフィールドは、リアクティブニアフィールド(reactive near field )および放射ニアフィールド(radiating near field)と呼ばれる2つのサブフィールド領域を含む場合がある。放射ニアフィールドは、フレネル領域とも呼ばれる、アンテナフィールドの一部であり、リアクティブニアフィールドとファーフィールド(far field ;遠方界)領域との間に存在する。放射ニアフィールドでは、放射場が支配的であり、その角度フィールド分布(angular field distribution)は、アンテナからの距離に依存する。ただし、アンテナの最大寸法が放射電磁エネルギーの波長と比較して小さい場合には、放射ニアフィールドが存在しないこともある。
ほとんどの条件下において、ニアフィールドはダイポールアンテナからあまり遠くには広がらない。電気的に小さいダイポールアンテナの場合、ニアフィールドのほぼ全体がリアクティブニアフィールドからなるため、半径方向の距離がおよそR=λ/2πまでしか広がらない(λは放射電磁エネルギーの波長)。電気的に小さくないアンテナの場合、ニアフィールドは、リアクティブニアフィールド領域と放射ニアフィールド領域とからなる。一般に、放射ニアフィールド領域は、ダイポールアンテナの物理長の約半分の距離まで半径方向にニアフィールドを拡大させる。したがって、アンテナの物理長を増加させることにより、放射ニアフィールドを拡大させることができることが分かる。この放射ニアフィールドを拡大させることは、EMS試験用に電磁界を発生させる際に特に有用である。ニアフィールド成分を利用しないと、多くの場合、必要とされる電磁界強度を得ることが困難だからである。
場合によっては、物理的に可能な限り(すなわち、機械的干渉によって、長さの増加が妨げられてしまうまで)、そして電気的に可能な限り(すなわち、アンテナ長によって、許容し難いほどにパターンが悪化してしまうまで)、アンテナ長を長くすれば、ダイポールアンテナのニアフィールド強度を最大限まで増加させることは可能である。しかしながら、アンテナを物理的に可能な限り長くしても、動作周波数域の下端においてアンテナが電気的に小さくなってしまうことを防ぐことはできない。動作周波数域の下端において電気的に小さいアンテナは、たとえ物理的に大きい場合であっても、この周波数帯域において性能の低下を示すことになる。場合によっては、アンテナは、その低周波数帯域において許容し得る電磁界強度を発生させることができないこともある。
したがって、より高い周波数帯域におけるアンテナの性能を低下させることなく、より低い周波数帯域でのアンテナ性能を向上させる手段が望まれる。このような手段は、アンテナがその動作周波数域の全域にわたって適切な性能を維持することを可能とする。
いかなる場合であっても、以下に記載したダイポールアンテナの各種実施の形態が添付の請求の範囲の主題事項を限定するものである、と解釈してはならない。
一実施の形態によれば、アンテナの動作周波数域の下端部における性能を向上させたアンテナが提供される。このアンテナは、概して、整合回路網を介してインピーダンス変成器に接続された複数のアンテナ素子を有する。整合回路網は、例えば、アンテナの動作周波数域の上端部におけるアンテナ性能に悪影響を及ぼすことなくアンテナの動作周波数域の下端部におけるアンテナ性能を向上させるように特に構成されたハイパス整合回路網を含む。一つの実施の形態として、整合回路網の第1の段(すなわち、アンテナ素子に最も近い側の段)が少なくとも2つのキャパシタを有し、各々のキャパシタが、インピーダンス変成器と複数のアンテナ素子のうちの個々のアンテナ素子との間に直列接続されるように構成可能である。第1の段に設けられたキャパシタは、互いに同じキャパシタンス値を有していてもよいし、そうでなくともよい。整合回路網の第2の段(すなわち、アンテナ素子から最も遠い側の段)は、少なくとも2つのキャパシタ間にシャント接続されたインダクタを有する。
ここでの整合回路網は、アンテナ素子に近い側に設けられた回路網段(すなわち、第1の段)における、少なくとも一つのインダクタの前段に、少なくとも2つのキャパシタを配置することにより、アンテナの動作周波数域の下端部におけるアンテナ性能を向上させるものである。電圧定在波比(VSWR)は、アンテナ性能を特定するために用いられる一つの指標である。一つの実施の形態として、この整合回路網を用いることにより、アンテナが低周波数域において約(3:1)未満のVSWRを示すようにすることが可能となる。ただし、ここでのアンテナおよび整合回路網は、特定の性能値に限定されるものではなく、本発明の他の実施の形態として、格段に優れた低周波性能が得られるように構成することも可能である。
アンテナは、概して、ダイポールアンテナと、テーパ型ダイポールアンテナと、場合によってはモノポールアンテナとを含む群から選択される。(但し、モノポールアンテナは平衡アンテナ構造を達成し得ないが。) 一つの実施の形態として、アンテナには、例えばバイコニカルアンテナとも称されるテーパ型ダイポールアンテナが含まれる。このようなアンテナは、EMS試験の用途に対して特に有用である。
一つの実施の形態として、アンテナが一対のコーン部と一対のイヤー部とを備えるようにすることができる。コーン部は、アンテナ素子のうちの2つのアンテナ素子を所望角度で保持するように構成される。実質的に任意の円錐角を用いることができるが、一例として、60°の円錐角を選択すれば、アンテナに最大の動作帯域幅(例えば、およそ2オクターブの帯域幅)をもたらすことができる。イヤー部は、概して、アンテナ素子と、アンテナに接続されるインピーダンス変成器とを電気的かつ機械的に接続するように構成されている。一つの実施の形態として、インダクタは、上記一対のイヤー部間に差し渡されるようにしてシャント接続される。ただし、本発明の他の実施の形態として、インダクタを多少異なる態様で接続してもよい。
一つの実施の形態として、キャパシタは、インピーダンス変成器のハウジング内に配置可能である。但し、そのような配置が本発明のすべての実施の形態で最適であるとは限らない。好適な実施の形態としては、キャパシタが一対のコーン部に組み込まれ、または内蔵されるようにするのがよい。ここでは、例えば、各コーン部が前側部分と後側部分とを含むものとする。前側部分は、アンテナ素子のうち2つのアンテナ素子を所望角度(例えば、60°の円錐角)で保持するように構成される。後側部分は、前側部分と結合しており、コーン部を複数のイヤー部のうちの一つへと接続するように構成される。各前側部分は、その内部に埋め込まれた一つのキャパシタを有する。キャパシタをインピーダンス変成器から電気的に隔離するため、前側部分と後側部分との接続に先立って、誘電体を前側部分と後側部分との間に設けるようにする。
前側部分と後側部分とを互いに物理的に接続するためには、各種手段を用いることができる。一つの実施の形態として、複数のねじを用いて前側部分と後側部分とを接続することが可能である。多くの場合、ねじは、誘電体の内部に互いに反対方向に穿孔されると共に絶縁材料により満たすようにして構成される。これにより、コーン部の前側部分と後側部分とが電気的に隔離される。他の実施の形態として、前側部分、後側部分および誘電体を、それぞれがねじ山付きボスを有するように形成し、後側部分を誘電体にねじ込むと共に誘電体を前側部分にねじ込むようにしてもよい。なお、ここで特に検討されていない他の手段を用いてもよい。
上記のアンテナおよびハイパス整合回路網に加え、アンテナ動作周波数域の下端部におけるアンテナ性能を向上させるための方法が提供される。この方法は、例えば、アンテナの製造者、アンテナのエンドユーザ、新たなアンテナの設置を行う技術者、または、既存のアンテナ構造のアップグレードを行う技術者により実行されることを想定したものである。但し、この方法は、特定の人物に限定されず、何人も行うことができ、当業者により行われる場合もある。
この方法は概して、複数のアンテナ素子を有するアンテナの設置またはアップグレードのために用いられる。一つの実施の形態として、アンテナには、4つのアンテナ素子を備えたテーパ型ダイポールアンテナが用いられる。上記のように、少なくとも2つの直列キャパシタと少なくとも一つのシャントインダクタとを有するハイパス整合回路網を介して、これらのアンテナ素子をインピーダンス変成器に結合する。但し、本方法は、これとは異なる数および/または構造のアンテナ素子と整合回路網コンポーネントとを有し得る他の種類のアンテナの設置またはアップグレードのために用いることも可能である。また、以下に記載した方法のステップは、あたかも特定の順序により行われるかのように記載されているが、当業者であれば、これらのステップを、本発明の範囲から逸脱することなく実質的に異なる順序で行う方法を知り得るであろう。
一つの実施の形態として、本方法は、2つのアンテナ素子を所望角度で保持するようにそれぞれ構成された一対のコーン構造を用意することから始まる。上記のように、各コーン構造は、内蔵のキャパシタを有する。第1の段の容量をもたらすべく、インピーダンス変成器と2つのアンテナ素子との間にキャパシタを直列に接続する。一対のコーン構造の内部に設けられたキャパシタは、同じ容量値であってもよいし、異なる容量値であってもよい。
さらに、この方法は、各コーン構造の後端部を、アンテナ素子とインピーダンス変成器とを電気的かつ機械的に接続するイヤー構造に接続する工程を含む。次に、インダクタをイヤー構造同士間に差し渡すようにして結合させることにより、コーン構造に内蔵されたキャパシタ間にシャントインダクタンスを形成する。上記のように、内蔵されたキャパシタとシャントインダクタとは、アンテナ動作周波数域の下端部におけるダイポールアンテナ性能を向上させるように作用する。
場合によっては、アンテナに当初から設けられていたアンテナ素子をコーン構造の前端部に接続して、この方法を終えるようにしてもよい。場合によっては、元のアンテナ素子を新しいものに交換することが望ましい場合がある。一つの実施の形態として、この方法は、アンテナに当初から設けられていたアンテナ素子よりも物理的かつ電気的に長い第2の複数のアンテナ素子を用意する工程を含む。これらの第2の複数のアンテナ素子を、元のアンテナ素子の代わりにコーン構造の前端部に結合させることにより、アンテナ動作時においてこのアンテナにより生成されるニアフィールド強度を増加させることができる。
本発明の他の目的および利点は、以下の詳細な説明を読み、添付図面を参照することにより明らかとなるであろう。
バイコニカルアンテナの模式図である。 図1に示したバイコニカルアンテナの、約10〜100MHzの動作周波数域における電圧定在波比(VSWR)を示すグラフである。 図1に示したバイコニカルアンテナの、上記動作周波数域における入力インピーダンスを示すグラフである。 本発明の一実施の形態に係る、ハイパス整合回路網およびインピーダンス変成器を有するバイコニカルアンテナを示す模式図である。 図4に示したバイコニカルアンテナの、約10〜100MHzの動作周波数域における電圧定在波比(VSWR)を示すグラフである。 図4に示したバイコニカルアンテナによる、約10〜40MHzの低周波数帯域におけるVSWRを示すグラフである。 図4に示したバイコニカルアンテナの、約10〜100MHzの動作周波数域におけるベース電流比を示すグラフである。 10kWの進行波電力(forward power )を用いて図4に示したバイコニカルアンテナにより発生させた20MHzにおける電界強度を示す図である。 アンテナから前方約2.5m離れた位置において、10kWの進行波電力を用いて図4に示したバイコニカルアンテナにより発生させた20MHzにおける電界強度を示す図である。 本発明の一実施の形態に係るバイコニカルアンテナの典型例を示す断面図である。 本発明の一実施の形態に係るバイコニカルアンテナの典型例を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係るバイコニカルアンテナの典型例を示す断面 図である。 内部に一体化された直列キャパシタを有する改良型コーン構造の一実施の形態を示す断面図である。 改良型コーン構造の(例えば機械的締結具を用いた)組み立て方の一態様を示す断面図である。 本発明の一実施の形態に係るアンテナ性能改良方法を示す流れ図である。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施の形態を詳細に説明する。但し、本発明は以下に示す形態の様々な変形や他の形態をも許容するものである。また、以下に示す実施の形態の図面および詳細な説明は、本発明を、ここに開示した特定の形態に限定することを意図しているのではなく、むしろ、添付した特許請求の範囲により定まる本発明の精神および範囲に属するすべての変形、均等物および代替物を包含することを意図している。
一般的に、「アンテナ」は、電磁波を電気信号に変換し、逆に電気信号を電磁波に変換するように構成された変換器である。「伝送線」すなわち「給電線」は、通常、信号源からアンテナへと信号エネルギーを伝えるために用いられる。あらゆるアンテナは、自由空間における全方向に対して何らかのエネルギーを放射する。しかしながら、注意深く構成すれば、概して相当量のエネルギーを所望の方向に伝達させると共に、他の方向への放射エネルギーを、無視できるほどに小さくすることができる。多くの場合、導電ロッドまたは導電コイル(「素子」と称する)をさらに追加し、および/または、アンテナ素子の長さ、間隔または向きを変化させることにより、特定の性質を有するアンテナを作製することができる。一般的に用いられるアンテナ構造としては、例えば、モノポールアンテナおよびダイポールアンテナが挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
場合によっては、アンテナが動作する「帯域幅」すなわち周波数帯域を拡大させることが望ましいことがある。アンテナの帯域幅は、より厚みを有する導体を用いること、導体をケージに置き換えることにより疑似的に導体の厚みを増すこと、導体をテーパ状にすること、導体の長さ方向に沿って一定間隔で負荷回路を追加すること等の、いくつかの手法により増加させることができる。負荷回路は、抵抗、インダクタ、および/またはキャパシタを含む複数の受動回路素子から選択される組み合わせにより構成される。
アンテナの帯域幅を拡大させる他の方法には、接地平面(ground plane)として機能するアンテナ基底部に整合回路網を設ける方法がある。整合回路網は、理想的には、アンテナの特性インピーダンスと、伝送線の特性インピーダンスまたはアンテナが接続される他の媒体の特性インピーダンスとの整合または平衡をとるように構成される。この目的のために、インピーダンス変成器がよく用いられる。この技術分野においては、さまざまな種類のインピーダンス変成器が知られている。一般的に用いられるインピーダンス変成器としては、例えば、等価遅延(equal-delay )変成器、グアネラ(Guanella)変成器、ブートストラップ(bootstrap )変成器、ルスロフ(Ruthroff)変成器、およびファラデー(Faraday )変成器等が挙げられる。但し、これらには限定されない。場合によっては、所望のインピーダンス整合度を得るために、受動回路素子(抵抗、キャパシタおよび/またはインダクタ等)が必要となることもある。なお、説明の明瞭化のため、本明細書において「整合回路網」または「整合回路網コンポーネント」という用語は受動回路素子を記述するのに用いるものとし、インピーダンス変成器は、別個かつ独立した構成要素として扱うものとする。
以下に説明するように、本発明は、高周波数域のアンテナ性能に悪影響を及ぼさずに、低周波数域のアンテナ性能を向上させるように特に構成された整合回路網を提供するものである。特に、本発明は、アンテナのベース電流が飛躍的に増大する結果、低周波数域においてより高いニアフィールド強度を得ることが可能なハイパス整合回路網を提供するものである。本明細書で説明するハイパス整合回路網は、動作帯域幅の拡大にのみ重点を置く従来の整合回路網とは異なり、動作周波数域の全域にわたって適切な性能を確保するものである。
なお、図面に関して説明すると、これらの図面は原寸大で示されていない。特に、図面に示したいくつかの構成要素の大きさは、それらの構成要素の特徴を強調するために大幅に誇張されている。また、図面は同じ尺度で示されていない。複数の図面において同様の構成を有する構成要素については、同一の参照符号を用いて示している。
テーパ型ダイポールアンテナ、すなわちバイコニカルアンテナは、比較的大きなインピーダンス帯域幅が得られるアンテナの一例である。例えば、市販されているバイコニカルアンテナの中には、約2オクターブの動作帯域幅にわたってアンテナが適度に良好に整合し、かつ放射パターンの振る舞いが極めて良好であるようなものもある。このため、テーパ型ダイポールは、一般に約20MHz〜約300MHzという広い周波数域にわたって許容し得る性能が求められる電磁気システム(EMS:electromagnetic systems )試験の用途において特に有用なものとなっている。ただし、テーパ型ダイポールアンテナはEMS試験にのみ限定されるものではなく、例えば超広帯域(UWB:ultra-wideband)電波信号の生成および受信(これらに限定されない)を含む他の数多くの用途に用いることができる。
図1は、約20〜300MHzという広い動作周波数域にわたって電磁(EM:electromagnetic )界を発生させることが可能なテーパ型ダイポールすなわちバイコニカルアンテナ10の一実施の形態を示す。一具体例として、バイコニカルアンテナ10は、例えば60°の円錐角を有し、約4:1という帯域幅(すなわち、2オクターブ)を有する。このバイコニカルアンテナ10はまた、例えば200[Ω]の信号源と比較的良好に整合すると共に動作周波数域のほぼ全域にわたって使用可能なパターンをもたらすものであり、その結果、ノイズ耐性(immunity)試験等の数多くのEMC試験の用途に適したものとなっている。ただし、バイコニカルアンテナ10は、特定の円錐角、動作帯域幅、周波数域、および用途に限定されるものではない。むしろ、特定用途の要求を満足するようにバイコニカルアンテナを調整するようにしてもよい。
用途により、アンテナ近傍(すなわち、ニアフィールド)における発生電磁界の強度を増加させることが求められることがある。場合によっては、例えばバイコニカルアンテナの長さを伸ばすことにより、アンテナが発生する電界(E-field )の強度を増加させることができる。具体的には、アンテナ長を物理的に可能な限り(すなわち、機械的干渉によって、長さの増加が妨げられてしまうまで)長くするとともに、電気的に可能な限り(すなわち、アンテナ長によって、許容し難いほどにパターンが悪化してしまうまで)長くすることにより、ニアフィールド強度を最大限まで増加させることができる。
一つの実施の形態としてのバイコニカルアンテナ10は、約4メートルの長さを有し、約100MHzという高い周波数限界に至るまで適切な性能を得るのに用いられる。しかしながら、インピーダンス不整合に起因して、動作周波数域の下端(20MHz付近)のアンテナ性能に悪影響が生じる場合がある。すなわち、動作帯域幅の上端は、主としてパターン劣化により制限されることになるが、アンテナ性能は、この周波数域においては全体として十分に適正であるので、アンテナ長の増大による悪影響を受けることはないが、動作帯域幅の下端においては、主としてインピーダンス不整合により制限を受ける。以下に説明するように、インピーダンス不整合は、アンテナ性能を低下させ、場合によっては、動作周波数域の下端部においてアンテナを使用不能としてしまう。
インピーダンス整合の一つの評価基準は、電圧定在波比(VSWR:voltage standing wave ratio)、すなわち入射波に対する反射波の振幅比である。VSWRは、負荷インピーダンスとアンテナの特性インピーダンスとの間の不整合に起因して反射したパワーの量を示す指標となる。アンテナのインピーダンスが負荷インピーダンスと十分に整合していれば、入射波は負荷により吸収されるため、負荷に反射波は発生しない。これによりVSWRは減少し、アンテナのコンポーネント間のパワーの伝送が増加する。一方、アンテナと負荷との間にインピーダンス不整合が存在すると、負荷に反射波が発生し、これによりVSWRが増加し、パワーの伝送が減少してしまう。
比較のために述べると、十分に整合がとれたシステムは、15dB以上のリターンロス(すなわち、入射パワーに対する反射パワーの比)を有するが、これは約1.43:1以下のVSWRに相当する。設計者らは、比較的低い値のVSWR(例えば、1:1のVSWRは、完全に整合がとれたシステムに相当する)を得ることを目標としているが、デバイスが3dBのリターンロスすなわち約5.8:1のVSWRを示す場合、そのデバイスは適切に機能する。実際には、設計者らは、2:1から3:1のVSWRが得られるインピーダンス整合を追求することが一般的である。厳格な用途の場合では、VSWRで約1.5:1以上のインピーダンス整合を達成することが望まれる。
図2は、図1に示したバイコニカルアンテナにより得られるVSWRを表すものである。具体的には、このグラフは、約20〜100MHzの動作周波数域にわたって大型の(例えば、長さ4メートルの)バイコニカルアンテナにより得られるVSWRを示している。図2に示すように、VSWRは、動作周波数域の下端部において許容し難いほど高くなっている(例えば、25MHzで約7:1)。この場合、図1に示すバイコニカルアンテナ(10)は、動作周波数域の下端部において高い強度の電界を発生させることが不可能となってしまう。
場合によっては、図4に示すように、ハイパス整合回路網20と、インピーダンス変成器30とをアンテナに設けることにより、インピーダンス不整合を改善することができる。ハイパス整合回路網は、バイコニカルアンテナに適している。バイコニカルアンテナそれ自体がハイパス構造だからである。ハイパス整合は、システム伝達関数(system transfer function)における低周波数ロールオフ(low frequency roll-off)を効果的に増加させ、これにより(他の優れた設計の整合回路網と同様に)、帯域外の性能を犠牲にしつつ帯域内の性能を改善する。
図4は、ハイパス整合回路網20の一実施の形態を示す図である。このハイパス整合回路網20は、例えば大型のバイコニカルアンテナ10の、動作周波数域の下端部における性能を向上させるために用いられる。具体的には、図示した実施の形態は、2段構成のハイパス整合回路網を有している。その整合回路網の第1の段(すなわち、アンテナに最も近い側の段)は、2つのキャパシタC1およびC2から構成される(すなわち、2つのキャパシタが差動回路網として用いられている)。整合回路網の第2の段(すなわち、アンテナから最も遠い側の段)は、単一のシャントインダクタンスL1から構成される。なお、図4に示したハイパス整合回路網20は、様々な態様で実施可能である。好適なハイパス整合回路網の各種実施の形態については、図9〜図10を参照して後述する。
図4に示したハイパス整合回路網20は、第1の構成要素がキャパシタである点で通例とは少し異なっている。これは、一見すると、電気的に小さいアンテナにおいては効率が最も重要であるという整合回路網設計の定石から逸脱しているようにも考えられる。しかしながらこの場合、バイコニカルアンテナの長さを可能な限り伸ばすことが好ましい。長いダイポールアンテナの場合、入力抵抗は依然として200[Ω]よりもはるかに小さいが、入力リアクタンスは、動作周波数域の下端部においては、その大部分が誘導性である(例えば、長いダイポールアンテナの場合の入力インピーダンスと周波数との関係を示す図3を参照)。これは、アンテナが水平偏波の接地平面の近傍で動作している場合に特に当てはまる。図4に示すハイパス整合回路網20は、直列キャパシタをシャントインダクタンスの前段に設けることにより、入力インピーダンスが誘導性となる周波数域において(低周波数域内で)、アンテナ10がさらに効率的に動作することを可能としている。
図5Aおよび図5Bは、図4に示したバイコニカルアンテナ10およびハイパス整合回路網20により得られるVSWRを示す図である。ここでのVSWRは、前述の場合と同様に、大型のバイコニカルアンテナ(例えば、4メートルの長さ)から、約20〜100MHzの動作周波数域にわたって得たものであるが、図5Aおよび図5Bに示したVSWRは、低周波数域において大幅な改善を示している(例えば、25MHzで約2.5:1)。この改善により、バイコニカルアンテナ10が低周波数域でさらに効率的に動作することが可能となるので、この周波数域内でさらに高いニアフィールド強度を得ることができる。
図6〜図8は、バイコニカルアンテナ10およびハイパス整合回路網20により得られるニアフィールド強度の大幅な増加の例を表すものである。いかなる周波数においても、アンテナにより発生した電界は、ベース電流、すなわちアンテナの入力端子における電流に比例している。図6は、整合素子を用いずに発生させたベース電流に対する、ハイパス整合素子20を用いて発生させたベース電流の比を、約10ないし100MHzという動作周波数域にわたって示している。図6に示すように、ハイパス整合回路網20を用いることにより、20MHzでより多くの(約1/3アップ)のベース電流がアンテナにもたらされている。ベース電流は電界強度に比例するため、ベース電流が増加することにより、低周波数域において大幅に高い電界強度を発生させることが可能となる。
また、ハイパス整合回路網20を用いることにより、さらに大型のアンテナを用いることが可能となり、その結果、ある増幅器出力に対して、全体的に大幅に良好な電磁界が得られるようになる。一つの実施の形態として、バイコニカルアンテナ10を、約100MHzという高域周波数限界まで動作するように構成した場合、全長は、例えば4メートル程度になる。このような長さを有することにより、ニアフィールド領域(例えば、アンテナ基底部からアンテナの前方約2.5〜3.0メートルまでの領域)における電界強度を著しく増加させることができる。
図7は、約10kWの進行波電力を供給してアンテナ10およびハイパス整合回路網20により発生させた電界の強度(V/m)の例をアンテナの前方約0〜11メートルの距離にわたって示したグラフである。ここでは、最も悪いケース(すなわち、20MHz)におけるアンテナ生成電界強度の例を示している。10kWの増幅器を用いた場合、図7から分かるように、アンテナは、軸上(例えば、アンテナが床上2.5mにある場合、アンテナの前方2.5mかつ床上2.5m)において最小約100V/mの電界強度を生成している。
勿論、アンテナにより発生した電界は、接地平面から反射した影像(image )に起因して、高さが低いほど、より早く減衰する。図8は、そのような概念を図示したものであり、バイコニカルアンテナ10およびハイパス整合回路網20を用いて発生させた電界強度(V/m)を所定の高さ範囲にわたって表したものである。上記の場合と同様に、アンテナから前方2.5mの距離において、最も悪いケース(20MHz)での電界強度を示している。図8に示すように、電界強度は、アンテナが接地平面に向かって低くなるにつれて必然的に低下している。いずれにしても、図6〜図8から、アンテナの長さを増加させるとともに適切なハイパス整合回路網を用いてアンテナの主として誘導性の入力リアクタンスをオフセットすることによってさらに良好な電気的性能が得られることがわかる。
上記したように、本実施の形態で開示のハイパス整合回路網20は、インピーダンス変成器30との組み合わせにより動作する。この技術分野においては、等価遅延(equal-delay )変成器、グアネラ(Guanella)変成器、ブートストラップ(bootstrap )変成器、ルスロフ(Ruthroff)変成器、およびファラデー(Faraday )変成器等のさまざまな種類のインピーダンス変成器が知られている。但し、これらに限定されない。バランは、平衡回路と不平衡回路とを接続するために特に設計された変成器である。場合によっては、ハイパス整合回路網20を、多くのバイコニカルアンテナ構造で一般的に用いられているバラン構成と組み合わせて用いるようにしてもよい。一つの実施の形態として、例えば、(4:1)等価遅延インピーダンス変成バランを用いることにより、平衡をとりつつ、広帯域の(4:1)インピーダンス変換を行うことができる。なお、本発明の他の実施の形態として、他のインピーダンス変成器の構成を用いてもよい。
図9Aおよび図9Bは、本発明の一実施の形態に係るバイコニカルアンテナ10′を表すものである。図9Aおよび図9Bに示すように、バイコニカルアンテナ10′は、概して、複数のアンテナ素子40と、インピーダンス変成バラン50とを有している。バラン50は、例えば、上記した(4:1)等価遅延インピーダンス変成バランを含む。但し、バラン50は、特定のインピーダンス変成構造には限定されず、本発明の他の実施の形態においては、他の態様を用いるようにしてもよい。
図9Aおよび図9Bに示すように、バイコニカルアンテナ10′の4つのアンテナ素子40は、「コーン」と呼ばれる複数の円錐状の構造60により、適正角度で互いに結合している。一実施の形態では、例えば60度の円錐角を用いることにより、アンテナが約4:1の帯域幅(すなわち、2オクターブ)を得ている。但し、コーン部60は、60度の円錐角には限定されず、本発明の他の実施の形態においては他の円錐角にしてもよい。場合によっては、図9Bに示すように、一対のイヤー部70を用いてコーン部60とバラン50とを結合するようにしてもよい。イヤー部は、アンテナ素子40とバラン50との間を機械的および電気的に接続するように機能する。
上記したように、図4に示したハイパス整合回路網20は、様々な態様で実現可能である。図9Aおよび図9Bの実施の形態では、整合回路網内の直列キャパシタは、バラン50のハウジング内に組み込まれ、シャントインダクタンス80は、イヤー部70の間に差し渡されるようにして結合されている。直列キャパシタ(図9Aおよび図9Bでは図示せず)は、様々な異なる構造のキャパシタにより実現可能であり、例えば、真空キャパシタ、高電圧RFセラミックキャパシタ、および簡易的なプラスチックフィルムキャパシタ(例えば、高品質の高分子薄膜間に導体を挿入することにより形成されたもの)等が挙げられる。一つの実施の形態として、直列キャパシタは、開回路の伝送線スタブとして構成される。20〜100MHzの範囲で動作する対称アンテナ構造の場合のキャパシタの標準容量値は、その種類を問わず、例えば約100pFである。ただし、本発明の他の実施の形態として、(他の容量値をもち得る)他の種類のキャパシタを用いることもできる。
上記したように、本発明の少なくとも一つの実施の形態では、シャントインダクタ80はイヤー部70の間に差し渡されるようにして結合されている。このシャントインダクタは、様々な態様で構成可能であり、例えば、電線コイル(例えば、銅線またはリッツ線/Litzendraht 線)や、磁性コア(例えば、フェライトまたは鉄粉)に巻回された電線コイルが挙げられる。なお、図9Bに示すシャントインダクタ80では電線コイル(例えば、銅)を用いているが、本発明の少なくとも一つの実施の形態では、インダクタを短絡回路の伝送線スタブとして構成することが好ましい場合もある。また、本発明の他の実施の形態として、本実施の形態で特に言及されていない他の種類のインダクタを用いることもできる。さらに、本発明の他の実施の形態として、インダクタを多少異なった態様で結合するようにしてもよい。
図9Aおよび図9Bに示した実施の形態では、バラン内部に直列キャパシタを収容するようにしていることから、既存のバランを再設計する必要があり、これが一つの欠点となり得る。バイコニカルアンテナ10′を所有しているユーザは、図9Aおよび図9Bに示したハイパス整合回路網がもたらす性能向上という利点を得るために、新しいバランを購入することが必要となる。
そのような再設計を防ぐため、本発明の少なくとも一つの好適な実施の形態では、図4に示した直列キャパシタを、バラン50ではなくコーン部60の内部に組み込むようにしてもよい。このような組み込みキャパシタは、コーン部の質量やモーメントを増加させる可能性があるが、そのような組み込み構造からは多くの利点が得られる。例えば、組み込み構造により、現場でハイパス調整素子を容易に素早く交換できるようになるため、ユーザは、既存のバラン構造を自分でアンプグレードすることが可能となる。これにより、ユーザが新たなバランを購入する必要性がなくなるので、大幅な費用対効果が得られる。また、バランからキャパシタが除かれるので、キャパシタに深刻な絶縁破壊が生じた際にバランに不都合が及ぶことが防止される。仮に、キャパシタをバラン自体に設けた場合には、そのような不都合を回避できない。
図10A、図10Bおよび図10Cは、本発明の他の実施の形態に係るバイコニカルアンテナ10″を表すものである。このバイコニカルアンテナ10″は、上記実施の形態と同様に、一対のコーン部65と一対のイヤー部70とを介してインピーダンス変成バラン90に接続された複数のアンテナ素子40を有している。上記したように、バラン90は、上記の(4:1)等価遅延インピーダンス変成バランを含んでいてもよいし、それ以外の構成でもよい。なお、簡潔にするため、以下では、同様の参照番号を付した同様の構成要素については説明しない。
上記実施の形態の場合と同様に、整合回路網の第1の段には、一対の直列キャパシタを有するハイパス整合回路網が設けられ、第2の段には、シャントインダクタンス80が設けられている。ただし、上記実施の形態とは異なり、図10A〜図10Cに示すハイパス整合回路網は、バラン90ではなくコーン部65の内部に直列キャパシタ100を組み入れている。一つの実施の形態として、直列キャパシタ100は、改良されたコーン部65の内部に配置される開回路伝送線スタブにより実現可能である。例えば、20〜100MHzの範囲内で動作するように設計された対称アンテナ構造の場合、直列キャパシタは約100pFの容量値に設定可能である。本実施の形態では、バラン90からキャパシタを取り除いたことにより、ハイパス調整素子を現場で交換することが可能となるとともに、(例えば、バラン50の内部に設けられたキャパシタに深刻な絶縁破壊が生じた場合に起こり得る)バランの障害を防止することができる。
図10Bおよび図10Cは、本発明の一実施の形態における組み込みキャパシタの詳細な構造を表すものである。これらの図面に示すように、各キャパシタ100は、バラン90と2つのアンテナ素子40との間に直列に接続されている。一つの実施の形態として、図10Bおよび図10Cに示したように、「ドアノブ(doorknob)」セラミックキャパシタまたは真空キャパシタ100を、改良されたコーン部65の2つの側面110,120の間に差し渡して両者間を結合するようにしてもよい。ただし、当業者であれば、本発明の他の実施の形態として(他のキャパシタンス値を有し得る)他の種類のキャパシタを用いる方法がわかるであろう。
一つの実施の形態として、改良されたコーン部65の前側部分130と後側部分150との間に誘電体140を挿入することによってキャパシタ100とバラン90とを電気的に隔離する構成が可能である。この誘電体は、バラン側すなわち整合回路網の第2の段に位置しており、これにより必要な絶縁性をもたらしている。一つの実施の形態として、誘電体は、FR−4からなるディスクのようなディスク状絶縁体または他の適切な誘電体を含む。ただし、当業者であれば、本発明の他の実施の形態として他の種類の誘電体を用いる方法がわかるであろう。
場合によっては、改良されたコーン部65の前側部分130と後側部分150とを、機械的な締結具を用いて互いに物理的に結合してもよい。例えば、図10Cに示すように、コーン部65の前側部分と後側部分とを、ねじ160により互いに結合してもよい。ねじ160は、絶縁体140の内部に互いに反対方向に穿孔され、コーン部の前側部分と後側部分との電気的接続を遮断すべく絶縁材料により満たされている。他の例(図示せず)として、前側部分130、後側部分150および誘電体140がそれぞれ、ねじ山付きボスを有するようにし、後側部分を誘電体にねじ込むと共に誘電体を前側部分にねじ込むようにしてもよい。なお、本実施の形態で特に言及されていない他の手段を用いることにより、コーン部65の前側部分と後側部分とを接続するようにしてもよい。ここに説明した記述は、この種のすべての実施の形態をカバーするものである。
以上、アンテナの動作周波数域の下端部の性能を改善したアンテナについての様々な実施の形態を説明した。上記したように、アンテナ素子の長さを伸ばすとともに、整合回路網の第1の段(すなわち、アンテナ素子に最も近い段)における直列キャパシタと、第2の段(すなわち、アンテナ素子から最も遠い段)における一または複数のシャントインダクタとを有するハイパス整合回路網を備えることにより、アンテナ性能を向上させることができる。図9A、図9B、および図10A〜図10Cに示した各実施の形態によれば、高周波数域の性能に悪影響を及ぼさずに、低周波数域のアンテナ性能を向上させることができる。一方、図10A〜図10Cに示した実施の形態は、ここで説明した性能の向上に加え、既存のアンテナ構造を容易にかつ迅速にアップグレードするための手段をもたらすものであり、したがって、アップグレードにかかる費用と時間とを最小限に抑えることが可能となる。
図11は、アンテナ動作周波数域の下端部におけるアンテナ性能を向上させるために用いられる方法の一実施の形態を表すものである。この方法は、例えば、アンテナの製造者、アンテナのエンドユーザ、新たなアンテナの設置を行うべき技術者、または図10A〜図10Cに示したコンポーネントを用いて既存アンテナ構造のアップグレードを行うべき技術者により実行されることを想定したものである。但し、この方法は、特定の人物または人々に限定されず、任意の当業者による実施が可能である。また、この方法は、図10A〜図10Cに示した実施の形態に厳密に限定されるものではない。場合によっては、以下に記載の方法のステップを適宜に変更または改変することにより、第1の段の直列キャパシタと第2の段のシャントインダクタとを有する他のハイパス整合回路網に対応することも可能である。
一つの実施の形態として、この方法に記載のアンテナは、4つのアンテナ素子を備えたテーパ型ダイポールアンテナであるものとする。上記したように、少なくとも2つの直列キャパシタと少なくとも一つのシャントインダクタとを有するハイパス整合回路網を介して、これらのアンテナ素子をインピーダンス変成器に接続させる。なお、ここで説明する方法は、これとは異なる数および/または構造のアンテナ素子と整合回路網コンポーネントとを有し得る他の種類のアンテナを設置またはアップグレードするために用いることも可能である。また、以下に記載の方法のステップは、あたかも特定の順序で行われるかのように記載されているが、当業者であれば、これらのステップを、本発明の範囲から逸脱することなく実質的に異なる順序で行う方法がわかるであろう。
一つの実施の形態として、この方法は、2つのアンテナ素子を所望角度で保持するようにそれぞれ構成された一対のコーン構造を用意する工程から始まる(ステップ200)。各コーン構造は、内蔵のキャパシタを有する。キャパシタは、第1の段の容量をもたらすべく、インピーダンス変成器と2つのアンテナ素子との間に直列接続されている。一対のコーン構造の内部に設けられたキャパシタは、同じ容量値であってもよいし、異なる容量値であってもよい。
この方法は、各コーン構造の後端部を、アンテナ素子とインピーダンス変成器とを電気的かつ機械的に接続するイヤー構造に接続する工程を含んでいる(ステップ210)。そして、上記したように、インダクタをイヤー構造に結合させることにより、各コーン構造に内蔵されたキャパシタ同士の間にシャントインダクタンスを形成する(ステップ220)。内蔵のキャパシタとシャントインダクタとは、アンテナ動作周波数域の下端部におけるダイポールアンテナ性能を向上させるように作用する。
場合によっては、コーン構造の後端部をイヤー構造に接続させる前に、シャントインダクタをイヤー構造間に差し渡すようにして結合させてもよい。あるいは、コーン構造をイヤー部に接続した後に、シャントインダクタをイヤー部間に結合させるようにしてもよい。場合によっては、イヤー部の内部に形成された既存の穴部を利用してシャントインダクタをイヤー部に接続してもよい。但し、すべての装置がそのような穴部を有しているとは限らないので、イヤー部をバランに接続するために一般に用いられる取り付けねじを用いて、シャントインダクタをイヤー部に接続してもよい。
場合によっては、元のアンテナ素子を新しいものに交換することが望ましい場合がある。より長いアンテナ素子を用いて既存のアンテナ構造をアップグレードする場合(ステップ230)、この方法は、アンテナに当初から設けられていたアンテナ素子よりも物理的かつ電気的に長い第2の複数のアンテナ素子を用意する工程を含む(ステップ250)。そして、これらのより長いアンテナ素子を、元のアンテナ素子の代わりにコーン構造の前端部に結合させることにより、アンテナ動作時においてこのアンテナにより生成されるニアフィールド強度を増加させることができる(ステップ260)。アップグレードを行う必要がない場合には、アンテナに当初から設けられていたアンテナ素子をコーン構造の前端部に接続することにより、この方法を完了する(ステップ240)。なお、アップグレードを行う実施の形態では、(ステップ200において)コーン構造を用意する前に、アンテナから既存のアンテナ素子を取り外す必要がある。
本明細書の開示内容に接した当業者であれば、本発明によってダイポールアンテナの低周波数域での性能を向上させ得ることがわかるであろう。具体的には、本発明は、入力インピーダンスが誘導性となる周波数域(例えば低周波数域)においてダイポールアンテナがより効率的に動作し得るようにするための独自のハイパス整合回路網を提供するものである。また、上記の説明を考慮すれば、本発明の各種態様の改変や代替的な実施の形態は当業者にとって明らかなものであろう。したがって、本願の特許請求の範囲は、そのような改変や変更のすべてを包含するように解釈がなされることを意図しており、よって、明細書および図面は、限定的ではなく例示的な意味合いで考慮されるべきである。
10,10′,10″…バイコニカルアンテナ、20…ハイパス整合回路網、30…インピーダンス変成器、40…アンテナ素子、50…バラン、60,65…コーン部、70…イヤー部、80…シャントインダクタ、90…インピーダンス変成バラン、100…直列キャパシタ、130…前側部分、140…誘電体、150…後側部分、160…ねじ。

Claims (20)

  1. 整合回路網を介して複数のアンテナ素子をインピーダンス変成器に接続してなるアンテ ナであって、
    前記整合回路網が、
    前記インピーダンス変成器と前記複数のアンテナ素子における個々のアンテナ素子との間にそれぞれ直列に接続された少なくとも2つのキャパシタと、
    前記少なくとも2つのキャパシタ間に分流(shunt )接続された少なくとも一つのインダクタと
    を有し、
    前記アンテナ素子に近い側の回路網段における、前記少なくとも一つのインダクタの前段に前記少なくとも2つのキャパシタが配置されることにより、前記整合回路網が、アンテナ動作周波数域の下端におけるアンテナ性能を向上させている
    アンテナ。
  2. 前記アンテナは、動作中に、前記アンテナ動作周波数域の下端において約3:1未満の電圧定在波比(VSWR)を示す
    請求項1に記載のアンテナ。
  3. 前記アンテナは、ダイポールアンテナである
    請求項1に記載のアンテナ。
  4. 前記アンテナが、
    一対のコーン部(cone)と、
    一対のイヤー部(ear )と
    をさらに備えている
    請求項1に記載のアンテナ。
  5. 前記少なくとも一つのインダクタが、前記一対のイヤー部の間に差し渡されるように接続されている
    請求項4に記載のアンテナ。
  6. 前記少なくとも2つのキャパシタが、前記一対のコーン部の内部に一体に組み込まれている
    請求項4に記載のアンテナ。
  7. 前記コーン部の各々が、
    前記アンテナ素子のうちの2つのアンテナ素子を所望角度で保持すると共に前記キャパシタのうちの一方を含むように構成された前側部分と、
    前記前側部分に結合され、前記コーン部を前記イヤー部の一方に接続するように構成された後側部分と、
    前記前側部分と前記後側部分との間に設けられ、前記キャパシタを前記インピーダンス変成器から電気的に絶縁する誘電体と、
    前記前側部分を前記後側部分に物理的に接続する手段と
    を有する請求項4に記載のアンテナ。
  8. 前記手段が、前記誘電体の内部に互いに反対方向に穿孔されると共に絶縁材料により満たされることにより前記コーン部の前記前側部分と前記後側部分とを電気的に絶縁する複数のねじを有する
    請求項7に記載のアンテナ。
  9. 前記手段が、前記前側部分と、前記後側部分と、前記誘電体とを、ねじ山付きのボスにより形成することを含み、これにより、前記後側部分を前記誘電体にねじ止めすると共に前記誘電体を前記前側部分にねじ止めすることを可能としている
    請求項7に記載のアンテナ。
  10. 最大寸法が約4メートルである複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子をインピーダンス変成器に結合するように構成された取り付け構造と、
    ハイパス整合回路網と
    を備え、
    前記取り付け構造は、
    前記アンテナ素子のうちの2つのアンテナ素子を所望角度で保持するようにそれぞれ構成された一対のコーン構造と、
    前記コーン構造の一方を前記インピーダンス変成器に接続するようにそれぞれ構成され、これにより前記アンテナ素子と前記インピーダンス変成器との間を電気的および機械的に接続する一対のイヤー構造と
    を有し、
    前記ハイパス整合回路網は、
    前記2つのアンテナ素子と前記インピーダンス変成器との間に直列に結合されるように前記コーン構造の各一方の内部にそれぞれ埋め込まれた少なくとも2つのキャパシタと、
    前記一対のイヤー構造の間に前記少なくとも2つのキャパシタを介して差し渡されるように分流(shunt )接続された少なくとも一つのインダクタと
    を有する
    アンテナ。
  11. 少なくとも2つのキャパシタと、
    少なくとも一つのインダクタと
    を備え、
    (i)前記キャパシタの各々を、複数の放射素子における個々の放射素子とアンテナに結合されたインピーダンス変成器との間にそれぞれ直列に接続し、
    (ii)前記少なくとも一つのインダクタを、前記少なくとも2つのキャパシタ間に分流(shunt )接続し、
    (iii)前記放射素子に近い側の回路網段における、前記少なくとも一つのインダクタの前段に前記少なくとも2つのキャパシタを配置する
    ことにより、前記アンテナの動作周波数域の下端における前記アンテナの性能が向上す るように構成された
    整合回路網。
  12. 前記整合回路網は、前記アンテナの動作周波数域の上端における性能に悪影響を及ぼすことなく前記アンテナの動作周波数域の下端における前記アンテナの性能を向上させるように構成されたハイパス整合回路網である
    請求項11に記載の整合回路網。
  13. 前記整合回路網は、動作中に、前記アンテナが前記アンテナの動作周波数域の下端において約3:1未満の電圧定在波比(VSWR)を示すことを可能とする
    請求項11に記載の整合回路網。
  14. 前記キャパシタが、一対のコーン構造の内部に一体に組み込まれ、
    前記一対のコーン構造の各々が、前記アンテナの2つの放射素子を前記インピーダンス変成器に結合するように構成されている
    請求項11に記載の整合回路網。
  15. 前記コーン構造の各々が、
    前記2つの放射素子を所望角度で保持するように構成されると共に、前記一対のキャパシタのうちの一方を含む前側部分と、
    前記前側部分に結合され、前記コーン構造を、「イヤー」部と称される付加構造を介して前記インピーダンス変成器に接続するように構成された後側部分と
    を有する請求項14に記載の整合回路網。
  16. 前記コーン構造の各々が、さらに、
    前記前側部分と前記後側部分との間に設けられ、前記キャパシタを前記インピーダンス変成器から電気的に絶縁する誘電体と、
    前記前側部分を前記後側部分に物理的に接続する手段と
    を有する請求項15に記載の整合回路網。
  17. 前記手段が、前記誘電体の内部に互いに反対方向に穿孔されると共に絶縁材料により満たされることにより前記コーン部の前記前側部分と前記後側部分とを電気的に絶縁する複数のねじを有する
    請求項16に記載の整合回路網。
  18. 前記手段が、前記前側部分と、前記後側部分と、前記誘電体とを、ねじ山付きボスにより形成することを含み、これにより、前記後側部分を前記誘電体にねじ止めすると共に前記誘電体を前記前側部分にねじ止めすることを可能としている
    請求項16に記載の整合回路網。
  19. 複数のアンテナ素子をインピーダンス変成器に接続してなるアンテナの動作周波数域の下端における性能を向上させる方法であって、
    前記アンテナ素子のうちの2つのアンテナ素子を所望角度で保持すると共にキャパシタを内蔵するようにそれぞれ構成された一対のコーン構造を設け、
    前記アンテナ素子と前記インピーダンス変成器との間を電気的および機械的に接続するように構成されたイヤー構造に各コーン構造の後端部を接続し、
    前記イヤー構造間に差し渡すようにしてインダクタを結合することにより、前記コーン構造に内蔵された前記キャパシタ間にシャントインダクタンスを設け、
    前記内蔵されたキャパシタおよび前記シャントインダクタの作用によって、前記アンテナの動作周波数域の下端における前記ダイポールアンテナの性能を向上させる
    アンテナ性能改良方法。
  20. さらに、
    前記アンテナに当初より設けられていた前記複数のアンテナ素子よりも物理的かつ電気的に長い複数の第2のアンテナ素子を用意し、
    前記複数の第2のアンテナ素子を前記コーン構造の前端部に接続することにより、アンテナ動作中に前記アンテナにより発生するニアフィールド(near field)の強度を増加させる
    請求項19に記載のアンテナ性能改良方法。
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