JP2010523602A - 眼疾患の治療におけるシクロヘキサンヘキソール誘導体の使用 - Google Patents

眼疾患の治療におけるシクロヘキサンヘキソール誘導体の使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、治療的に有効な量の、一つ以上のシクロヘキサンヘキソール誘導体またはその塩類、またはシクロヘキサンヘキソール誘導体と薬学的に許容可能な担体とを含む薬物を、対象に投与することにより、対象の眼疾患を治療するための方法に関する。特に本発明は、眼細胞におけるアミロイドβの折り畳み、オリゴマー化または凝集を調節することにより眼疾患を防止または治療するのに有用な、少なくとも一つの式(III)または(IV)のシクロヘキサンヘキソール誘導体を含む薬物を提供する。これらの薬物の投与方法には、全身、経胸膜、経口、静脈内、動脈内、筋肉内、局所、経吸入、経皮、皮下、腹腔内、胃腸投与、および眼または眼を囲む組織への直接投与が含まれる。式(III),(IV)。

Description

本発明は眼疾患のための組成物、方法および治療に関する。
誤って折り畳まれて凝集したタンパク質からなる細胞外沈着物が、高齢者の眼球、および加齢黄斑変性(AMD)等の眼疾患および障害を患う眼球に存在する。老化および加齢黄斑変性と関係するドルーゼン沈着物が、網膜色素上皮の基底膜下およびブルッフ膜の内膠原繊維層に見られる。ドルーゼンは、ビトロネクチン、アミロイドP、アポリポタンパク質E、およびアミロイドβを含む、アミロイド沈着物と一般に共通する、様々な脂質およびタンパク質を含む(非特許文献1)。原発開放隅角緑内症(POAG)および偽落屑症候群(PEX)も、アミロイド様物質の形成を特徴とする。POAGにおいては、アミロイド沈着物形成によるニューロン組織の破壊が萎縮視神経において見られ、PEXでは、前眼房の壁、特に水晶体前嚢、および隅角において沈着物が検出できる。アミロイドβおよびセリンプロテイナーゼインヒビターも、白内障眼球の房水中に見られる(非特許文献2)。Aβ1−42の硝子体内注射は、48時間で光受容体および網膜の内顆粒層における介在ニューロンのアポトーシス、神経節細胞層における大きな減少(非特許文献3;非特許文献4)、網膜表面積の減少、およびMullerグリア細胞およびミクログリアの顕著な活性化を引き起こすことが分かった。
Luibl,V等、J Clin Invest.(2006)116 378−385 JanciauskieneおよびKrakau,Documenta Ophthalmologica(2003)106:215−223 Jen,LS等、Nature(1998)392:140−1 Walsh DT等、Neurobiol Dis(2002)10:20−7
本発明は、治療的に有効な量の、単離された純粋なシクロヘキサンヘキソール化合物、特にシロ−シクロヘキサンヘキソール化合物またはそのアナログまたは誘導体を、投与するステップを含む、対象における眼疾患を治療するための方法に関する。本発明の方法は、眼疾患にかかりやすい対象において、治療的または予防的に用いられうる。
本発明は、治療的に有効な量の、治療後に有益な効果をもたらす、一つ以上のシクロヘキサンヘキソール化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、またはシクロヘキサンヘキソール化合物および薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルを含む薬物を、対象に投与するステップを含む、対象における眼疾患を治療するための方法も提供する。特に、本発明は、少なくとも一つのシクロヘキサンヘキソール化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、対象を治療するために有効な量、対象に投与するステップを含む、眼疾患を患う対象の治療のための方法に関する。
一態様においては、本発明は、眼疾患の症状を有する対象に投与すると有益効果、特に持続的有益効果を生じる、治療的に有効な量の一つ以上のシクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤またはビヒクルとを含む薬物を、投与するステップを含む、治療方法に関する。
特定の態様においては、有益効果は以下の一つ以上により示される:アミロイドβまたはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物の集合、折り畳み、蓄積、凝集速度および/またはクリアランスの調節(例えば阻害、逆転または減少)、特に眼細胞におけるアミロイドβの凝集またはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物(例えばドルーゼン)の集合の防止、減少または阻害、眼疾患の症状発現後のアミロイドβまたはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物の逆転または減少、アミロイドβ、またはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物の溶解および/または破壊、アミロイドβ、またはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物のクリアランスの増強、血管内皮成長因子(VEGF)またはVEGF活性の減少または阻害、および、眼疾患の進行の緩除化または停止。
一態様においては、眼機能改善を必要とする哺乳類を治療するための方法であり、哺乳類が、眼の機能を損ない、または減少させることが分かっている疾患、障害、虚弱または病気であると診断されておらず、眼機能を改善するために治療的に有効な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはシクロヘキサンヘキソール化合物、またはその栄養補助食品として許容可能な誘導体を含む栄養補助剤を、哺乳類に投与するステップを含む、方法が提供される。
さらなる態様においては、本発明は、眼細胞のアミロイドの折り畳み、オリゴマー化および/または凝集を調節するシクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルとを含む薬物を、治療的に有効な量、対象に投与するステップを伴う、方法を提供する。
さらなる態様においては、本発明は、眼細胞または組織における既存のアミロイド、アミロイドオリゴマーまたは凝集物の溶解/分解をもたらす、シクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルとを含む薬物を、治療的に有効な量、対象に投与するステップを伴う、方法を提供する。
一態様においては、本発明は、シクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルとを含む薬物を、眼細胞におけるアミロイドまたはアミロイドを含むオリゴマーまたは凝集物の集合を防止または阻害し、または沈着を減速するために治療的に有効な量、投与するステップを含む、眼細胞におけるアミロイドの集合を防止または阻害し、または沈着を減速するための方法を提供する。
一実施形態においては、本発明は、対象における眼疾患の症状発現後に、眼細胞におけるアミロイドまたはアミロイドを含むオリゴマーおよび/または凝集物を逆転または減少させるための方法であり、シクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルとを含む薬物を、治療的に有効な量、投与するステップを含む、方法を提供する。
一態様においては、本発明は、対象の眼細胞におけるアミロイドまたはアミロイドを含むオリゴマーまたは凝集物のクリアランスを増強するための方法であり、眼細胞のアミロイドまたはオリゴマーまたはアミロイドを含む凝集物のクリアランスを増強するために治療的に有効な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤またはビヒクルとを含む薬物を、投与するステップを含む、方法を提供する。
一態様においては、本発明は、眼疾患の症状または発病を改善するための方法であり、眼疾患の症状または発病を改善するために治療的に有効な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルとを含む薬物を、投与するステップを含む、方法を提供する。
一態様においては、本発明は、眼疾患の進行を改善するための方法であり、眼疾患の進行を改善するために治療的に有効な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルとを含む薬物を、投与するステップを含む、方法を提供する。
一態様においては、本発明は、AMDの進行、またはドライ型AMDからウェット型AMDへの進行を改善するための方法であり、治療的に有効な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルとを含む薬物を、投与するステップを含む、方法を提供する。
一態様においては、本発明は、眼疾患の発病または進行を遅延させるための方法であり、眼疾患の発病または進行を遅延させるために治療的に有効な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルとを含む薬物を、投与するステップを含む、方法に関する。
一態様においては、本発明は、AMDの発病または進行、またはドライ型AMDの発病またはウェット型AMDへの進行を遅延させるための方法であり、治療的に有効な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、またはシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルとを含む薬物を、投与するステップを含む、方法に関する。
一態様においては、本発明は、対象における眼疾患を防止するための方法であり、予防的に有効な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、または、予防的に有効な量のシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルとを含む薬物を、投与するステップを含む、方法に関する。
一態様においては、本発明は、眼疾患を有する対象の眼細胞を保護するための方法であり、予防的に有効な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩、または予防的に有効な量のシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルとを含む薬物を、投与するステップを含む、方法を提供する。
一態様においては、本発明は、副作用の発生を最小限にしながら、シクロヘキサンヘキソール化合物またはシクロヘキサンヘキソール化合物と薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルとを含む薬物を、治療的に有効な量、眼疾患治療を必要とする患者に投与するための方法を提供する。
一態様においては、本発明は、眼疾患の防止および/または治療のための薬物を提供する。したがって、本発明は、眼疾患を治療するための、シクロヘキサンヘキソール化合物、特に治療的に有効な量のシクロヘキサンヘキソール化合物を含む薬物を提供する。より具体的には、本発明は、対象に投与されて有益効果を提供し、眼疾患を治療するために構成された形の、薬物を提供する。一態様においては、薬物は、眼疾患を患う対象に対する投与が、アミロイドβまたはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物の集合、折り畳み、蓄積、凝集および/またはクリアランス速度の調節、特に、眼細胞におけるアミロイドβ凝集またはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物(例えばドルーゼン)の集合の防止、減少または阻害、眼疾患の症状発現後のアミロイドβまたはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物の逆転または減少、アミロイドβ、またはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物の溶解および/または破壊、アミロイドβ、またはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物のクリアランスの増強、VEGFまたはVEGF活性の減少または阻害、および眼疾患の進行の緩除化または停止をもたらすような形である。
本発明は、眼細胞におけるアミロイドオリゴマー化および/または凝集を調節するために治療的に有効な量のシクロヘキサンヘキソール化合物を含む薬物を特徴とする。一態様においては、本発明は、眼細胞におけるアミロイドオリゴマー化および/または凝集を減少および/または阻害し、または、眼細胞における既存のアミロイドオリゴマーまたは凝集物をする溶解および/または破壊するために治療的に有効な量のシクロヘキサンヘキソール化合物を含む、薬物を提供する。薬物は、薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクル中にありうる。
シクロヘキサンヘキソール化合物またはシクロヘキサンヘキソール化合物を含む薬物は、眼疾患を治療するために有効な任意の経路により、患者に投与されうる。
本発明は、眼疾患を治療するために治療的に有効な量の一つ以上のシクロヘキサンヘキソール化合物を含む、安定な薬物を調製するための方法を、さらに提供する。薬物が調製された後、それらは適切な容器中に配置され、眼疾患の治療のためにラベル付けされうる。本発明の薬物の投与では、このようなラベルに、投与の量、頻度および方法が含まれる。
本発明は、眼疾患を治療するため、または眼疾患を治療するための薬物の製剤のための、少なくとも一つのシクロヘキサンヘキソール化合物の使用も予定する。本発明は、眼疾患の防止のため、または眼疾患の防止のための薬物の製剤における、シクロヘキサンヘキソールの使用を、さらに提供する。薬物は、アミロイド、アミロイドオリゴマー化および/または凝集物形成、沈着、蓄積、クリアランスおよび/または持続の調節(例えば阻害)のための、ピル、錠剤、カプレット、軟および硬ゼラチンカプセル、ロゼンジ、サシェ剤、カシェ剤、ベジキャップ、液滴、エリキシル剤、懸濁液、エマルション、溶液、シロップ剤、エアゾール(固体または液体媒体中)滅菌注射可能溶液、および/または滅菌パッケージ化粉末等の、対象による摂取のための形でありうる。
本発明は、眼疾患の治療のため、特に眼疾患の症状を軽減するための、一つ以上のシクロヘキサンヘキソール化合物またはその栄養補助食品として許容可能な誘導体を含む、栄養補助剤組成物をさらに提供する。一態様においては、本発明は、シクロヘキサンヘキソール化合物またはその栄養補助食品として許容可能な誘導体を含む、眼機能を改善するための、哺乳類の消費および特にヒトの摂取用の栄養補助剤を提供する。別の態様においては、本発明は、補助剤をとっている個体の眼細胞変性および/または死を遅延させるための、シクロヘキサンヘキソール化合物またはその栄養補助食品として許容可能な誘導体を含む、補助剤を提供する。本発明の栄養補助剤は、味が良く、体内に効果的に吸収され、大きな治療効果を提供するのが好ましい。一態様においては、本発明の栄養補助剤は、飲料として調製されるが、顆粒剤、カプセルまたは坐薬の形で調製されてもよい。
本発明は、一つ以上のシクロヘキサンヘキソール化合物または同を含む薬物を含むキットも提供する。一態様においては、本発明は、一つ以上のシクロヘキサンヘキソール化合物を含む薬物、容器、および使用の指示を含む、眼疾患を防止および/または治療するためのキットを提供する。キットの構成内容には、薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルがさらに含まれうる。一態様においては、本発明は、薬物の投与またはキットが眼疾患の治療または予防に関係するという情報の宣伝を含む、本発明の薬物またはキットの販売を促進するための方法を提供する。
本発明のこれらおよび他の態様、特徴および利点は、以下の図面および詳細な記載から、当業者に明らかとなるはずである。
ARPE−19細胞(1.5×10)におけるVEGFのAβ1−42分泌に対するAZD103の効果を示す。 ARPE−19細胞(1.5×10)におけるVEGFのAβ1−42分泌に対するAZD103の効果を示す。
本明細書において用いられる全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者により一般に理解されているのと同じ意義を有する。便宜のため、明細書、実施例および添付の請求の範囲において用いられる一定の用語をここに集める。
本明細書における、エンドポイントによる数値的範囲の説明には、その範囲に包含される全ての数および分数が含まれる(例えば1〜5には、1,1.5,2,2.75,3,3.90,4,および5が含まれる)。また、数およびその分数はいずれも、「約」という用語により修飾されると推定されるものとする。「約」という用語は、言及される数のプラスまたはマイナス0.1〜50%、5〜50%、または10〜40%、好ましくは10〜20%、より好ましくは10%または15%を意味する。さらに、内容から逆が明示されない限り、「a」、「an」、および「the」には、複数の指示物が含まれるものとする。したがって、例えば「化合物」に対する言及には、二つ以上の化合物の混合物が含まれる。
「投与する」および「投与」という用語は、治療的に有効な量の本明細書に予定されるシクロヘキサンヘキソール化合物または薬物が、任意の期間、防止および/または治療目的で対象に送達されるプロセスをさす。化合物および薬物は、対象の臨床状態、投与部位および方法、投与量、患者の年齢、性別、体重および医師に公知のその他の要因を考慮して、適切な医療により投与される。
「治療する」という用語は、このような用語が適用される病気の進行、またはこのような病気の一つ以上の症状を、逆転、軽減、または阻害することをいう。治療には、診断時または後の、対象の管理およびケアが含まれる。治療は、急性または長期的方法で実行されうる。用語は、対象の状態に応じて、病気の防止をさし得、病気の発病の防止、または病気と関係する症状の防止を含む。用語は、病気で苦しむ前に、病気またはこのような病気に関係する症状の重症度を低下させることもさす。苦痛前のこのような病気の防止または重症度の低下は、投与時には病気に苦しんでいない対象に対する、シクロヘキサンヘキソール化合物または同を含む薬物の投与をさす。「防止する」は、病気またはこのような病気に関係する一つ以上の症状の再発を防止することもさす。治療の目的は、病気に対抗することであり、症状または合併症の発症を防止または遅延させ、または症状または合併症を軽減し、または病気を除去または部分的に除去するための、活性化合物の投与を含む。「治療」および「治療的に」という用語は、「治療」が上に定義されるところの治療行為をさす。
「対象」、「個体」または「患者」という用語は、本明細書において互換可能に使用され、哺乳類等の温血動物を含む動物をさす。哺乳類は、哺乳綱の任意のものを非限定的に含む。本開示における対象または患者としての哺乳類は、霊長目、食肉目、長鼻目、奇蹄類、偶蹄目、齧歯目およびウサギ目科からのものでありうる。他の特定の実施形態の中で、本発明の哺乳類は、Cams familians(イヌ)、Felis catus(ネコ)、Elephas maximus(ゾウ)、Equus caballus(ウマ)、Sus domesticus(ブタ)、Camelus dromedarious(ラクダ)、Cervus axis(シカ)、Giraffa camelopardalis(キリン)、Bos taurus(牛/ウシ)、Capra hircus(ヤギ)、Ovis aries(ヒツジ)、Mus musculus(マウス)、Lepus brachyurus(ウサギ)、Mesocricetus auratus(ハムスター)、Cavia porcellus(モルモット)、Meriones unguiculatus(スナネズミ)、またはHomo sapiens(ヒト)でありうる。特定の実施形態では、哺乳類はヒトである。他の実施態様においては、動物が治療され、動物は、鳥類および哺乳類の両方を含む脊椎動物でありうる。本発明の範囲内における対象として適切な鳥類には、Gallus domesticus(ニワトリ)およびMeleagris gallopavo(シチメンチョウ)が含まれる。治療のための典型的な対象には、眼疾患に罹患し、または眼疾患を有し、または以前に罹患したと疑われる人、または、眼疾患にかかりやすく、または眼疾患を患っており、または患ったことがある人が含まれる。対象は、眼疾患の遺伝的素因を有しても有しなくてもよい。特定の態様においては、対象は、眼疾患の症状を示す。本発明の実施形態においては、対象は、眼疾患にかかりやすく、または眼疾患を患う。
本明細書において利用されるところの、「健常者」という用語は、眼疾患であると診断されておらず、または眼疾患の症状を有しない対象、特に哺乳類を意味する。
「有益効果」とは、好ましい薬理学的および/または治療的効果、および生物活性の改善を含む、本発明の態様におけるシクロヘキサンヘキソール化合物またはその薬物の効果をいう。本発明の態様においては、有益効果には、アミロイドβまたはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物の集合、折り畳み、蓄積、凝集および/またはクリアランス速度の調節(例えば阻害、退行または減少)、特に、眼細胞におけるアミロイドβ凝集またはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物(例えばドルーゼン)の集合の防止、減少または阻害、眼疾患の症状発現後のアミロイドβまたはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物の逆転または減少、アミロイドβ、またはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物の溶解および/または破壊、アミロイドβ、またはアミロイドβを含むオリゴマーまたは凝集物のクリアランスの増強、VEGFまたはVEGF活性の減少または阻害、および、眼疾患の進行の緩除化または停止が含まれる。本発明の特定の実施形態においては、有益効果には以下が含まれるがこれに限定されない:眼機能の改善、眼細胞変性および/または死の遅延、および眼疾患の進行の緩除化または停止。本発明の実施形態においては、有益効果には、従来の療法を受けている対象における再発までの時間の増加が含まれる。
一実施形態においては、有益効果は、有益効果が治療終了に長期間持続される、「持続的有益効果」である。治療が、数週間、数ヶ月または数年間持続され、これにより、病気およびその合併症の重症度に大きな有益な影響を有しうる。本発明の態様においては、有益効果は、治療後少なくとも約2〜4週、2〜5週、3〜5週、2〜6週、2〜8週、2〜10週、2〜12週、2〜14週、2〜16週、2〜20週、2〜24週、2週〜12ヶ月、2週〜18ヶ月、2週〜24ヶ月、または数年間の長期間持続されうる。有益効果が持続される期間は、治療の継続時間およびタイミングと相関しうる。対象は、約または少なくとも約2〜4週、2〜6週、2〜8週、2〜10週、2〜12週間、2〜14週、2〜16週、2週〜6ヶ月、2週〜12ヶ月、2週〜18ヶ月、または数年間継続して、周期的または連続的に治療されうる。
有益効果は、シクロヘキサンヘキソール化合物の効果対このような化合物を伴わない場合の効果の統計的分析に関して、統計学的に有意な効果でありうる。「統計学的に有意」または「有意に異なる」効果またはレベルは、標準より高い、または低いレベルを表しうる。本発明の実施形態においては、差は、シクロヘキサンヘキソール化合物を伴わずに得られる効果と比較して、1.5,2,3,4,5,6,7,8,9,10,15,20,25,50,1〜10,1〜20,1〜30または1〜50倍高く、または低くなりうる。
「薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクル」という用語は、活性成分の有効性または活性を妨げず、投与されるホストに対して有毒でない媒体をいう。担体、賦形剤、またはビヒクルには、希釈剤、結合剤、接着剤、潤滑剤、崩壊する(disintegrates)、増量剤、湿潤または乳化剤、pH緩衝剤、および特定の薬物を調製するために必要でありうるアブゾーバント(absorbants)等の種々の材料が含まれる。担体などの例には、生食水、緩衝食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノール、およびそれらの組み合わせが含まれるがこれに限られない。活性物質のためのこのような媒体および薬剤の使用は、公知技術である。許容可能な担体、賦形剤またはビヒクルが、従来技術において商業的に使用される任意のものから選択されうる。
「薬学的に許容可能な塩(類)」は、薬学的に許容可能であり、所望の薬理学的性質を有する塩を意味する。薬学的に許容可能な塩類とは、過度の毒性、刺激、アレルギー反応等を伴わずに対象または患者の組織と接触しての使用に適する塩類であり、合理的な利益/リスク比に相応するものを意味する。薬学的に許容可能な塩類は、例えば、S.M.Berge,等,J.Pharmaceutical Sciences,1977,66:1に説明される。好適な塩類には、化合物中の酸性プロトンが無機または有機塩基と反応しうる場合に形成されうる塩類が含まれる。好適な無機塩類には、アルカリ金属、例えばナトリウムおよびカリウム、マグネシウム、カルシウム、およびアルミニウムにより形成されるものが含まれる。好適な有機塩類には、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミンなど、アミン塩基類等の有機塩基類により形成されるものが含まれる。適切な塩類には、無機酸類(例えば塩化水素および臭化水素酸)および有機酸類(例えば酢酸、クエン酸、マレイン酸、およびメタンスルホン酸およびベンゼンスルホン酸等のアルカン−およびアレーン−スルホン酸)により形成される酸付加塩類も含まれる。二つの酸性基が存在する場合には、薬学的に許容可能な塩は、モノ−酸−モノ−塩またはジ−塩でもあり得;同様に、二つ以上の酸性基が存在する場合には、このような基の一部または全てが塩化されうる。
「治療的に有効な量」は、一つ以上の所望の効果、特に一つ以上の有益効果をもたらす、シクロヘキサンヘキソール化合物またはその薬物の量または用量に関する。物質の治療的に有効な量は、対象の病態、年齢、性別および体重、および対象において所望の反応を誘発する物質の能力等の要因によって変動しうる。投与レジメンは、最適な治療反応(例えば有益効果、特に持続的有益効果)を提供するように調節されうる。例えば、複数の分割用量が毎日投与され、または治療状況の緊急性にしたがって用量が比例的に減少されうる。
「予防的に有効な量」という用語は、投与量および必要な期間で、所望の予防結果を達成するのに有効な量をいう。典型的には、予防用量は、病気の前または初期の段階で対象において使用されるため、予防的に有効な量は、治療的に有効量より少なくなる。
「純粋」という用語は、一般に、90%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%よりも純粋を意味し、「実質的に純粋」とは、本発明の方法または薬物に取り入れられるように作られた化合物が、従来の精製プロセスにより容易または合理的に除去できない不純物だけを有するように合成される化合物を意味する。
本明細書で用いられるところの「栄養補助食品として許容可能な誘導体」とは、指定の化学種の誘導体または代用品であり、目的の効果を生じるように同様の態様で働き、構造的に類似および生理的に互換であるものをいう。代用品の例には、塩類、エステル類、水和物類、または指定の化学物質の複合体が含まれるがこれに限定されない。代用品は、指定の化学物質の前駆体またはプロドラッグでもあり得、これがその後、in vivoの反応を経て指定の化学物質またはその代用品を生じうる。
「選択的」または、「選択的に」とは、その後に記載される事象または状況が、生じうるが生じる必要はなく、その記載には、事象または状況が生じる場合と、それが生じない場合とが含まれることを意味する。例えば、「ハロ基により選択的に置換されるアルキル基」とは、ハロが存在しうるがその必要はなく、その記載には、アルキル基がハロ基で置換される状況と、アルキル基がハロ基で置換されない状況とが含まれることを意味する。
本明細書に使用されるところの「眼細胞」またはその文法的同等物は、眼内に含まれる、すなわちin vivoの眼細胞をさす。眼細胞は、水晶体、角膜(内皮、間質および/または上皮角膜細胞)、虹彩、網膜、脈絡膜、強膜、毛様体、硝子体(vitrous body)、眼血管、シュレム管、眼筋細胞、視神経、および他の眼の感覚、運動および自律神経の細胞を含むがこれに限られない。
「シクロヘキサンヘキソール化合物」は、本明細書に記載の一つ以上の治療効果、特に有益効果を、完全または部分的に、直接または間接的に提供し、本明細書に記載の式I、II、IIIまたはIVの化合物、またはそのアナログまたは誘導体(例えば機能的誘導体、化学的誘導体または変異体)、塩(例えば薬学的に許容可能な塩)、プロドラッグ、多形体、結晶形、溶媒和化合物または水和物を含む、任意の化合物をさすものとする。本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物は、イノシトールである。
シクロヘキサンヘキソール化合物は、機能的誘導体、化学的誘導体、または変異体を含む。「機能的誘導体」は、本明細書に開示されるシクロヘキサンヘキソール化合物の活性と実質的に類似の(機能的また構造的)活性をもつ化合物をさす。「化学的誘導体」という用語は、通常は基本分子の一部ではない追加的な化学的部分を含む分子を表わす。「変異体」という用語は、シクロヘキサンヘキソール化合物またはその部分に、構造および機能において実質的に類似の分子をさす。両分子が実質的に類似の構造を有する場合、または両分子が類似の生物活性をもつ場合には、分子は、シクロヘキサンヘキソール化合物に「実質的に類似」である。「アナログ」という用語には、シクロヘキサンヘキソール化合物と機能が実質的に類似の分子が含まれる。「アナログ」は、他に構造的に類似であるが組成がやや異なる化学化合物を含みうる。差には、原子または官能基の、異なる元素の原子または官能基による置換が含まれるがこれに限られない。アナログおよび誘導体は、市販のコンピュータモデリングプログラムによる計算方法を使用して同定されうる。
シクロヘキサンヘキソール化合物には、薬学的に機能的な誘導体が含まれる。「薬学的に機能的な誘導体」は、対象に投与されるとシクロヘキサンヘキソール化合物またはその活性代謝物または残基を(直接または間接的に)提供できる、シクロヘキサンヘキソール化合物の任意の薬学的に許容可能な誘導体、例えばエステルまたはアミドを含む。このような誘導体は、過度の実験を行わずとも当業者に認識可能である(例えば薬学的に機能的な誘導体の例が記載された、Burger’s Medicinal Chemistry and Drug Discovery,5.sup.th Edition,Vol1:Principles and Practiceを参照)。
シクロヘキサンヘキソール化合物は、多形体として存在しうる結晶形を含む。水または一般の有機溶媒により形成される化合物の溶媒和化合物も、用語中に含まれるものとする。さらに、化合物の水和物形態およびその塩類が、本発明の範囲に含まれる。さらに、シクロヘキサンヘキソール化合物の、化合物のプロドラッグが、用語中に含まれる。
「溶媒和化合物」という用語は、化合物の一つ以上の溶媒分子との物理的会合、または、溶質(例えば本発明の化合物)と溶媒、例えば水、エタノール、または酢酸とにより形成される可変化学量の複合体を意味する。この物理的会合には、水素結合を含む、様々な程度のイオンおよび共有結合を伴いうる。一定の場合、例えば一つ以上の溶媒分子が結晶質固体の結晶格子に組み込まれる場合においては、溶媒和化合物は単離可能である。一般に、選択される溶媒は、溶質の生物活性を妨げない。溶媒和化合物は、溶液相および単離可能溶媒和化合物の両方を含む。代表的な溶媒和化合物には、水和物、エタノレート、メタノレート等が含まれる。シクロヘキサンヘキソール化合物の無水物、共結晶、無水または非晶形も含まれる。「水和物」という用語は、その一水和物、二水和物、および様々な多水和物を含む、溶媒分子(単数または複数)がHOである溶媒和化合物を意味する。溶媒和化合物は、公知技術の様々な方法を用いて形成されうる。
結晶シクロヘキサンヘキソール化合物は、遊離塩基、塩、または共結晶の形でありうる。溶媒和化合物を形成するために、遊離塩基化合物が、適切な溶媒の存在下で結晶化されうる。酸性塩シクロヘキサンヘキソール化合物(例えばHCl、HBr、安息香酸)も、溶媒和化合物の製剤において用いられうる。例えば、溶媒和化合物は、酢酸または酢酸エチルを用いて形成されうる。溶媒和化合物分子は、水素結合、ファンデルワールス力、または分散力、または任意の二つまたは三つ全ての力の組み合わせにより、結晶構造を形成しうる。
溶媒和化合物を作るために用いられる溶媒の量は、ルーチン試験により決定されうる。例えば、シクロヘキサンヘキソール化合物の一水和物は、各当量のシクロヘキサンヘキソール化合物に約1当量の溶媒(HO)を有する。しかし、所望の溶媒和化合物の選択に応じて、より多い、または少ない溶媒が用いられうる。
本発明で使用されるシクロヘキサンヘキソール化合物は、非晶形であり、または異なる結晶多形体を有し、異なる溶媒和または水和状態に存在しうる。薬物の形態を変更することにより、その物理的性質を変更することが可能である。例えば、結晶多形は、典型的に互に異なる溶解性を有し、熱力学的に安定な多形は、熱力学的に安定でない多形よりも可溶性が低い。医薬多形体は、貯蔵期限、生物学的利用能、形態、蒸気圧、密度、色、および圧縮性等の特性も異なりうる。
「プロドラッグ」という用語は、その薬理効果(単数又は複数)を示す前に少なくともいくつかの生体内変化を経る、親化合物または活性製剤原料の共有結合された誘導体または担体を意味する。一般に、このようなプロドラッグは、代謝的に切断可能な基を有し、例えば血液中の加水分解により、in vivoで速やかに転換されて親化合物を生じ、一般に親化合物のエステルおよびアミドアナログを含む。プロドラッグは、化学的安定性の改善、患者の受け入れおよび遵守の改善、生物学的利用能の改善、作用継続時間の延長、臓器選択性の改善、製剤の改善(例えば水溶性増加)、および/または、副作用(例えば毒性)の減少を目的として調製される。一般に、プロドラッグ自体は、生物活性が弱く、またはこれを有さず、通常の条件下で安定である。プロドラッグは、例えば、各々が参照により全体として本細書に組み込まれる、A Textbook of Drug Design and Development,Krogsgaard−LarsenおよびH.Bundgaard(編),Gordon & Breach,1991,特にChapter 5:“Design and Applications of Prodrugs”;Design of Prodrugs,H.Bundgaard(編),Elsevier,1985;Prodrugs:Topical and Ocular Drug Delivery,K.B.Sloan(編),Marcel Dekker,1998;Methods in Enzymology,K.Widder等(編),Vol.42,Academic Press,1985,特にpp.309 396;Burger’s Medicinal Chemistry and Drug Discovery,5th Ed.,M.Wolff(編),John Wiley & Sons,1995,特にVol.1およびpp.172 178およびpp.949 982;Pro−Drugs as Novel Delivery Systems,T.HiguchiおよびV.Stella(編),Am.Chem.Soc.,1975;およびBioreversible Carriers in Drug Design,E.B.Roche(編),Elsevier,1987に説明されるもの等、公知技術の方法を用いて、親化合物から容易に調製されうる。
プロドラッグの例には、シクロヘキサンヘキソール化合物上のヒドロキシ官能基のエステル(例えば酢酸、蟻酸および安息香酸エステルの誘導体)およびカルバメート(例えばN,N−ジメチルアミノカルボニル)等が含まれる
一般に、シクロヘキサンヘキソール化合物の全ての物理的形態が、本発明の範囲内であるものとする。
本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式Iの基本構造の化合物、特に実質的に純粋な式Iの化合物を含み:
式中、Xは、シクロヘキサン、特にミオ−、シロ−、エピ−、キロ−、またはアロ−イノシトール基であり、R、R、R、R、RおよびRの一つ以上が独立して、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、シクロアルキニル、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、およびその薬学的に許容可能な塩、異性体、溶媒和化合物、またはプロドラッグである。本発明の態様においては、R、R、R、R、Rおよび/またはRの四つまたは五つまたは全てが、ヒドロキシルである。本発明の特定の態様においては、Xがシロ−イノシトールまたはエピ−イノシトールのラジカルである、式Iのシクロヘキサンヘキソール化合物が使用される。
本発明の一態様においては、式Iの化合物であり、式中、Xがシクロヘキサン、特にミオ−、シロ−、エピ−、キロ−、またはアロ−イノシトールラジカル、好ましくはシロ−またはエピ−イノシトールラジカルであり、R、R、R、R、RおよびRがヒドロキシルであり、または、R、R、R、R、RおよびRの一つ以上が独立してヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、シクロアルキニル、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミドであり、R、R、R、R、RおよびRの他が、ヒドロキシル、またはその薬学的に許容可能な塩、異性体、溶媒和化合物またはプロドラッグである、化合物が利用される。本発明の態様においては、R、R、R、R、Rおよび/またはRの四つまたは五つまたは全てが、ヒドロキシルである。
本発明の態様は、式IIのシクロヘキサンヘキソール化合物のクラス、特に単離された純粋な、特に実質的に純粋な、式IIの化合物であり:
式中、R、R、R、R、RおよびRはヒドロキシルであり、または、R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つ以上が独立してアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルホネート、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミドであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他がヒドロキシルである、化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を使用する。
本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物は、(a)R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つがアルキルまたはフッ素である場合には、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他のうちヒドロキシルであるものが四つ以下であり、(b)R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つがアミノまたはアジドである場合には、R、R、R、R、RおよびRのうちヒドロキシルであるものが四つ以下であり、(c)R、R、R、R、Rおよび/またはRの二つがアミノである場合には、R、R、R、R、RおよびRのうちヒドロキシルであるものが三つ以下であり、(d)R、R、R、R、Rおよび/またはRの三つがアミノ、カルボキシル、カルバミル、スルホニル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、またはチアゾリルである場合には、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他が全てヒドロキシルであることはできないという条件の、実質的に純粋な、本明細書に記載の式IまたはIIの化合物である。
本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物は、実質的に純粋な、式IIIの化合物であり:
式中、Xが、シクロヘキサン環であり、R、R、R、R、RおよびRが、ヒドロキシルであり、または、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも一つが独立して、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10シクロアルコキシ、C−C10アリール、C−C10アリールオキシ、C−C10アリール−C−Cアルコキシ、C−C10アロイル、C−C10ヘテロアリール、C−C10複素環、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、−NH、−NHR、−NR、=NR、−S(O)、−SH、−SOH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−Si(R、−OSi(R、−COH、−CO、オキソ、−POH、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、およびS(O)NRより選択され、RおよびRが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択され、R、R、R、R、RまたはRの残りの少なくとも一つが、ヒドロキシルである、化合物;またはその薬学的に許容可能な塩である。特定の態様においては、本発明は、式IIIの化合物の異性体、特にシロ−またはエピ−異性体を利用する。
本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物は、実質的に純粋な、式IVの化合物であり:
式中、R、R、R、R、RおよびRは、式IIIにつき定義されるとおりである、化合物、または、その薬学的に許容可能な塩である。
「アルキル」「アルコキシル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「ヒドロキシル」等を含む、本明細書においてラジカルに用いられる用語は、選択的に置換されたラジカル、すなわち非置換および置換されたラジカルの両方をさす。本明細書において用いられるところの「置換された」という用語は、指定の原子の正常な結合価を上回らず、置換の結果安定化合物が生じるという条件で、指定の原子上の任意の一つ以上の部分(例えばヒドロキシル)が、選択された基で置き換えられることを意味する。置換基および/またはラジカルの組み合わせは、そのような組み合わせが安定化合物をもたらす場合に限り、許容される。「安定化合物」とは、反応混合物から有用な程度の純度への単離、および有効な治療剤への製剤に耐えるために十分に強い化合物をさす。
単独または「アリールアルキル」等の他の用語中の「アルキル」は、直鎖(すなわち線形)または分枝鎖でありうる、一価の、飽和炭化水素ラジカルを意味する。本発明のある態様においては、アルキルラジカルは、約1〜24または1〜20の炭素原子、好ましくは約1〜10、1〜8、3〜8、1〜6、または1〜3の炭素原子を含む。アルキルラジカルの例には、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、アミル、sec−ブチル、tert−ブチル、tert−ペンチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、ウンデシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、ペンタデシル、n−ヘキサデシル、ヘプタデシル、n−オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ドシル(dosyl)、n−テトラコシル等を、その分枝形とともに含む。本発明のある実施形態においては、アルキルラジカルは、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、アミル、トリブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、tert−ペンチル、およびn−ヘキシルを含み、またはこれからなる群より選択される、C−C低級アルキルである。アルキルラジカルは、シクロヘキサンヘキソール化合物の製剤を大きく妨げず、化合物の効力を大きく減少させない位置で、置換基により選択的に置換されうる。アルキルラジカルは、選択的に置換されうる。ある態様においては、アルキルラジカルが、ハロ、低級アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルアルコキシ、ハロアルコキシアルキル、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、チオ、アミノ、置換アミノ、カルボキシル、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、硫酸、スルホキシド、置換カルボキシル、ハロゲン化低級アルキル(例えばCF)、ハロゲン化低級アルコキシ、ヒドロキシカルボニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、低級アルキルカルボニルアミノ、アリール(例えばフェニルメチル(すなわちベンジル))、ヘテロアリール(例えばピリジル)、および複素環(例えばピペリジニル、モルホリニル)を含む、一〜五の置換基により置換される。
本発明の態様においては、「置換アルキル」は、アルキル、アルコキシ、オキソ、アルカノイル、アリール、アラルキル、アリールオキシ、アルカノイルオキシ、シクロアルキル、アシル、アミノ、ヒドロキシアミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシアミノ、アラルキルアミノ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、カルボキシル、カルバミル、カルボキシルアミノ、ケト、チオケト、チオール、アルキルチオール、アリールチオ、アラルキルチオ、スルホンアミド、チオアルコキシ、およびニトロ等の、例えば一〜五つの置換基、好ましくは1〜3つの置換基により置換されるアルキル基をさす。
「アルケニル」という用語は、少なくとも一つの二重結合を含む、不飽和の、非環式分枝または直鎖炭化水素ラジカルをいう。アルケニルラジカルは、約2〜24または2〜10の炭素原子、好ましくは約3〜8の炭素原子、より好ましくは約3〜6または2〜6の炭素原子を含みうる。適切なアルケニルラジカルの例には、エテニル、プロペニル、例えばプロプ−1−エン−1−イル、プロプ−1−エン−2−イル、プロプ−2−エン−1−イル(アリル)、プロプ−2−エン−2−イル、ブテン−1−イル、ブト−1−エン−2−イル、2−メチル−プロプ−1−エン−1−イル、ブト−2−エン−1−イル、ブト−2−エン−2−イル、ブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1,3−ジエン−2−イル、ヘキセン−1−イル、3−ヒドロキシヘキセン−1−イル、ヘプテン−1−イル、およびオクテン−1−イル等が含まれる。好ましいアルケニル基には、エテニル(−CH=CH)、n−プロペニル(−CHCH=CH)、イソ−プロペニル(−C(CH)=CH)等が含まれる。アルケニルラジカルは、アルキルと同様に、選択的に置換されうる。
本発明の態様においては、「置換アルケニル」は、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルアルコキシ、ハロアルコキシアルキル、アルカノイル、アルカノイルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アルカノイルアミノ、アミノアシル、アミノアシルオキシ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルアルキル、カルバミル、ケト、チオケト、チオール、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、チオアルコキシ、アリール、ニトロ等の、例えば一〜三の置換基、好ましくは一〜二の置換基により置換されるアルケニル基をさす。
「アルキニル」という用語は、一つ以上の三重結合を含む、不飽和の、分枝または直鎖炭化水素ラジカルをさす。アルキニルラジカルは、約1〜20、1〜15、または2〜10の炭素原子、好ましくは約3〜8の炭素原子、より好ましくは約3〜6の炭素原子を含みうる。本発明の態様においては、「アルキニル」は、1〜4の三重結合を有する2〜6の炭素原子の直鎖または分枝鎖炭化水素基をさす。適切なアルキニルラジカルの例には、エチニル、プロピニル、例えばプロプ−1−イン−1−イル、プロプ−2−イン−1−イル等、ブチニル、例えばブト−1−イン−1−イル、ブト−1−イン−3−イル、およびブト−3−イン−1−イル、ペンチニル、例えばペンチン−1−イル、ペンチン−2−イル、および4−メトキシペンチン−2−イル、および3−メチルブチン−1−イル、ヘキシニル、例えばヘキシン−1−イル、ヘキシン−2−イル、およびヘキシン−3−イル、および3,3−ジメチルブチン−1−イルラジカル等が含まれる。このラジカルは、アルキルと同様に、選択的に置換されうる。「シクロアルキニル」という用語は、環状アルキニル基をさす。
本発明の態様においては、「置換アルキニル」は、例えば、アルキル、アルコキシル、アルカノイル、アルカノイルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アルカノイルアミノ、アミノアシル、アミノアシルオキシ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルアルキル、カルバミル、ケト、チオケト、チオール、アルキルチオ、スルホニル、スルホンアミド、チオアルコキシ、アリール、ニトロ等の置換基により置換されるアルキニル基をさす。
「アルキレン」という用語は、約1〜10、1〜8、1〜6、または2〜6の炭素原子を有し、二つ以上の共有結合のための連結点を有する、直鎖または分枝鎖ラジカルをいう。このようなラジカルの例は、メチレン、エチレン、エチリデン、メチルエチレンおよびイソプロピリデンである。
「アルケニレン」という用語は、約2〜10、2〜8または2〜6の炭素原子、少なくとも一つの二重結合を有し、二つ以上の共有結合のための連結点を有する、直鎖または分枝鎖ラジカルをさす。このようなラジカルの例は、1,1−ビニリデン(CH=C)、1,2−ビニリデン(−CH=CH−)、および1,4−ブタジエニル(−CH=CH−CH=CH−)である。
本明細書において使用されるところの「ハロゲン」または「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード、特にフルオロまたはクロロをさす。
「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」という用語は、単一の−OH基をさす。
「シアノ」という用語は、窒素原子により共有される三つまたは四つの共有結合を有する炭素ラジカル、特に−CNをさす。
「アルコキシ」という用語は、置換されうる、一〜約十の炭素原子のアルキル部分を有する、直鎖または分枝鎖オキシ−含有ラジカルをさす。具体的なアルコキシラジカルは、約1〜6、1〜4、または1〜3の炭素原子を有する「低級アルコキシ」ラジカルである。約1〜6つの炭素原子を有するアルコキシには、C−Cアルキルが本明細書に記載の意味を有する、C−Cアルキル−O−ラジカルが含まれる。アルコキシラジカルの実例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシが含まれるがこれに限定されない。「アルコキシ」ラジカルは、アルキル原子(特に低級アルキル)を含む本明細書に開示の一つ以上の置換基(substitutents)により、さらに選択的に置換されて、「アルキルアルコキシ」ラジカルを提供し;フルオロ、クロロまたはブロモ等のハロ原子によりさらに選択的に置換されて、「ハロアルコキシ」ラジカル(例えばフルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシ、テトラフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、およびフルオロプロポキシ)および「ハロアルコキシアルキル」ラジカル(例えばフルオロメトキシメチル、クロロメトキシエチル、トリフルオロメトキシメチル、ジフルオロメトキシエチル、およびトリフルオロエトキシメチル)を、提供しうる。
単独または組み合わせにおける「アシル」という用語は、例えば、選択的に置換される、ヒドリド、アルキル(例えばハロアルキル)、アルケニル、アルキニル、アルコキシ(アセチルオキシ、ブチリルオキシ、イソ−バレリルオキシ、フェニルアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシベンゾイルオキシ、およびアルコキシアルキルおよびハロアルコキシ等の置換アシルオキシを含む「アシルオキシ」)、アリール、ハロ、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、スルフィニル(例えばアルキルスルフィニルアルキル)、スルホニル(例えばアルキルスルホニルアルキル)、シクロアルキル、シクロアルケニル、チオアルキル、チオアリール、アミノ(例えばアルキルアミノまたはジアルキルアミノ)、およびアラルコキシより選択されるラジカルに結合される、カルボニルまたはチオカルボニル基を意味する。「アシル」ラジカルの実例は、ホルミル、アセチル、2−クロロアセチル、2−ブロムアセチル(bromacetyl)、ベンゾイル、トリフルオロアセチル、フタロイル、マロニル、ニコチニル等である。
本発明の態様においては、「アシル」は、Rが水素、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルである、基−C(O)Rをさす。例には、ホルミル、アセチル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘキシルメチルカルボニル、ベンゾイル、ベンジルカルボニル等が含まれるがこれに限定されない。
「シクロアルキル」という用語は、約3〜16または3〜15の炭素原子を有し、一、二、三または四つの環を含み、そのような環がペンダント状に結合され、または融合されうる、ラジカルをさす。本発明の態様においては、「シクロアルキル」は、不飽和(C−C環状炭素環にさらに融合されうる、1〜2の環と環あたり3〜7の炭素とを含む、選択的に置換された飽和炭化水素環系をさす。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロドデシル等の単環構造、またはアダマンタニル等の複環構造が含まれる。本発明のある態様においては、シクロアルキルラジカルは、約3〜10、3〜8、3〜6、または3〜4の炭素原子を有する「低級シクロアルキル」ラジカル、特にシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルである。「シクロアルキル」という用語は、シクロアルキルラジカルがアリールラジカルまたはヘテロシクリルラジカルと融合されるラジカルも包含する。シクロアルキルラジカルは、選択的に置換されうる。
本発明の態様においては、「置換シクロアルキル」は、アルキル、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノアシル、アミノアシルオキシ、オキシアシルアミノ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルアルキル、ケト、チオケト、チオール、チオールアルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、およびニトロを含むがこれに限定されない、1〜5(特に1〜3)の置換基を有するクロアルキル基をさす。
「シクロアルケニル」という用語は、約2〜16、4〜16、2〜15、2〜10、4〜10、3〜8、3〜6、または4〜6の炭素原子、一つ以上の炭素−炭素二重結合、および、一つ、二つ、三つ、または四つの環であり、そのような環がペンダント状に結合され、または融合されうる環を含む、ラジカルをさす。本発明のある態様においては、シクロアルケニルラジカルは、三〜七の炭素原子を有する「低級シクロアルケニル」ラジカル、特にシクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルおよびシクロヘプテニルである。シクロアルケニルラジカルは、本明細書に開示される基により選択的に置換されうる。
「シクロアルコキシ」という用語は、オキシラジカルに結合される、シクロアルキルラジカル(特に、3〜15、3〜8、または3〜6の炭素原子を有するシクロアルキルラジカル)をさす。シクロアルコキシラジカルの例には、シクロヘキソキシおよびシクロペントキシが含まれる。シクロアルコキシラジカルは、本明細書に開示される基により選択的に置換されうる。
単独または組み合わせにおける「アリール」という用語は、一、二、または三つの環を含み、このような環がペンダント状に結合し合い、または融合しうる、炭素環式芳香族系をさす。「融合される」という用語は、二つの隣接する原子を第一環と共通して有し、または共有することにより、第二環が存在する(すなわち結合または形成される)ことを意味する。本発明の態様においては、アリールラジカルは、4〜24の炭素原子、特に4〜10、4〜8、または4〜6の炭素原子を含む。「アリール」という用語は、フェニル、ナフチル、インデニル、ベンゾシクロオクテニル、ベンゾシクロヘプテニル、ペンタレニル、アズレニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニル、ジフェニル、アセフチレニル(acephthylenyl)、フルオレニル、フェナレニル、フェナントレニル、およびアントラセニル等の芳香族ラジカル、好ましくはフェニルを含むがこれに限定されない。アリールラジカルは、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、アラルキル、ハロ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルカノイルアミノ、チオール、アルキルチオ、ウレイド、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルバミル、アルコキシカルボニル、アルキルチオノ、アリールチオノ、アリールスルホニルアミン、スルホン酸、アルキスルホニル(alkysulfonyl)、スルホンアミド、アリールオキシ等の一〜四の置換基により、選択的に置換されうる(「置換アリール」)。置換基は、ヒドロキシ、ハロ、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリールまたはアラルキルによりさらに置換されうる。本発明の態様においては、アリールラジカルは、ヒドロキシル、アルキル、カルボニル、カルボキシル、チオール、アミノ、および/またはハロにより置換される。「アラルキル」という用語は、ベンジル等のアルキル基により直接結合されるアリールまたは置換アリール基をさす。置換アリールラジカルの他の具体例には、クロロベニズル(chlorobenyzl)およびアミノベンジルが含まれる。
「アリールオキシ」という用語は、酸素原子に結合した、上に定義されるところのアリールラジカルをさす。典型的なアリールオキシル基には、ナプチルオキシ(napthyloxy)、キノリルオキシ、イソキノジニルオキシ等が含まれる。
本明細書で用いられるところの「アリールアルコキシ」という用語は、アルコキシ基に結合したアリール基をさす。アリールアルコキシの代表例には、2−フェニルエトキシ、3−ナフト−2−イルプロポキシ、および5−フェニルペンチルオキシが含まれるがこれに限定されない。
「アロイル」という用語は、本明細書に定義されるカルボニルラジカルに結合する、上に定義されるところのアリールラジカルをさし、ベンゾイルおよびトルオイルを含むがこれに限定されない。アロイルラジカルは、本明細書に開示される基により選択的に置換されうる。
「ヘテロアリール」という用語は、炭素、窒素、硫黄および酸素より選択される3〜15、3〜10、5〜15、5〜10、または5〜8環員を有する、完全不飽和ヘテロ原子含有環形芳香族ラジカルであり、少なくとも一つの環原子がヘテロ原子であるものをいう。ヘテロアリールラジカルは、一、二または三つの環を含み、環がペンダント状に結合され、または融合されうる。「ヘテロアリール」ラジカルの例には、1〜4の窒素原子を含む不飽和5〜6員ヘテロモノシクリル基、特にピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル、テトラゾリル等;1〜5の窒素原子を含む不飽和縮合複素環基、特にインドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル等;酸素原子を含む不飽和3〜6員ヘテロ単環基、特に2−フリル、3−フリル等;硫黄原子を含む不飽和5〜6員ヘテロ単環基、特に2−チエニル、3−チエニル等、1〜2の酸素原子および1〜3の窒素原子を含む不飽和5〜6員ヘテロ単環基、特にオキサゾリル、イソオキサゾリル、およびオキサジアゾリル;1〜2の酸素原子および1〜3の窒素原子を含む不飽和縮合複素環基、特にベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル等;1〜2の硫黄原子および1〜3の窒素原子を含む不飽和5〜6員ヘテロ単環基、例えばチアゾリル、チアジアゾリル等;1〜2の硫黄原子および1〜3の窒素原子を含む不飽和縮合複素環基、例えばベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル等が含まれるがこれに限定されない。用語は、複素環ラジカルがアリールラジカルと融合するラジカル、特にベンゾフラン、ベンゾチオフェン等の二環式ラジカルも含む。ヘテロアリールラジカルは、本明細書に開示される基により選択的に置換されうる。
「複素環」という用語は、炭素、窒素、硫黄および酸素より選択される約3〜15、3〜10、5〜15、5〜10、または3〜8環員を有し、少なくとも一つの環原子がヘテロ原子である、飽和および部分飽和ヘテロ原子含有環状基をさす。複素環ラジカルは、一、二または三つの環を含めばよく、このような環がペンダント状に結合し、または融合しうる。飽和複素環ラジカルの例には、1〜4の窒素原子を含む飽和3〜6員複素単環基[例えばピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、およびピペラジニル];1〜2の酸素原子および1〜3の窒素原子を含む飽和3〜6員複素単環基[例えばモルホリニル];および、1〜2の硫黄原子および1〜3の窒素原子を含む飽和3〜6員複素単環基[例えばチアゾリジニル]等が含まれるがこれに限定されない。部分飽和ヘテロシクリルラジカルの例には、ジヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、ジヒドロフランおよびジヒドロチアゾールが含まれるがこれに限定されない。複素環ラジカルの実例には、2−プロリニル、3−ピロリニル、ピロリジニル、1,3−ジオキソラニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ピペリジニル、1,4−ジオキサニル、モルホリニル、1,4−ジチアニル、チオモルホリニル等が含まれるがこれに限定されない。
単独で使用され、または他の用語に連結される「硫酸」という用語は、従来技術で公知であり、以下の式により表わされる基を含み:
式中、R16は、電子対、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、複素環、炭水化物、ペプチド、またはペプチド誘導体である。
単独で使用され、または、アルキルスルホニルまたはアリールスルホニル等、他の用語に連結される「スルホニル」という用語は、二価ラジカル−SO−をさす。R、R、R、RまたはRの一つ以上がスルホニル基である、本発明の態様においては、スルホニル基は、置換または非置換アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキニル基、または複素環基、炭水化物、ペプチド、またはペプチド誘導体に結合されうる。
「スルホネート」という用語は、従来技術で公知であり、以下の式により表される基を含み:
式中、R16は、電子対、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、複素環、炭水化物、ペプチド、またはペプチド誘導体である。
スルホン化アルキル基の例には、エチル硫酸、エタンスルホン酸、2−アミノエタン−1−オル硫酸、1−プロパンスルホン酸、2−プロパンスルホン酸、1,2−ジエタンジスルホン酸、1,2−エタンジオール二硫酸、1,3−プロパンジスルホン酸、1−プロパノール硫酸、1,3−プロパンジオール二硫酸、1−ブタンスルホン酸、1,4−ブタンジオール二硫酸、1,2−エタンジオール二硫酸、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸、3−ヒドロキシプロパンスルホン酸硫酸、1,4−ブタンスルホン酸、1,4−ブタンジオールモノ硫酸、1−ペンタンスルホン酸、1,5−ペンタンジスルホン酸、1,5−ペンタンジオール硫酸、4−ヘプタンスルホン酸、1,3,5−ヘプタントリオール三硫酸、2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール三硫酸、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール三硫酸、1,3,5,7−ヘプタンテトラオール四硫酸、1,3,5,7,9−ノナン五硫酸、1−デカンスルホン酸、およびその薬学的に許容可能な塩類が含まれる。
シクロアルキルスルホン化基の例には、1,3−シクロヘキサンジオール二硫酸、および1,3,5−ヘプタントリオール三硫酸が含まれる。
アリールスルホン化基の例には、1,3−ベンゼン二スルホン酸、2,5−ジメトキシ−1,4−ベンゼン二スルホン酸、4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−ナフタレンスルホン酸、3,4−ジアミノ−1−ナフタレンスルホン酸、およびその薬学的に許容可能な塩類が含まれる。
複素環式スルホン化化合物の例には、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸およびテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド−3,4−二スルホン酸、およびその薬学的に許容可能な塩類が含まれる。
スルホン化炭水化物の例には、スクロースオクタスルホネート、5−デオキシ−1,2−O−イソプロピリデン−α−D−キシロフラノース−5−スルホン酸またはそのアルカリ土金属塩、メチル−α−D−グルコピラノシド2,3−二硫酸、メチル4,−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラノシド2,3−二硫酸、2,3,4,3’,4’−スクロース五硫酸、1,3:4,6−ジ−O−ベンジリデン−D−マンニトール2,5−二硫酸、D−マンニトール2,5−二硫酸、2,5−ジ−O−ベンジル−D−マンニトール四硫酸、およびその薬学的に許容可能な塩類が含まれる。
単独で使用され、またはアルキルスルフィニル(すなわち−S(O)−アルキル)またはアリールスルフィニル等の他の用語に連結される「スルフィニル」という用語は、二価ラジカル−S(O)−をさす。
「スルホキシド」という用語は、ラジカル−S=Oをさす。
単独または組み合わせにおける「アミノ」という用語は、窒素原子(N)が、水素、ヒドロキシル、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはシリルの任意の組み合わせである三つの置換基に結合されるラジカルをさし、一般式が−NR1011であり、式中R10およびR11は、置換または非置換の水素、ヒドロキシル、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シリル、ヘテロアリール、または複素環の任意の組み合わせでありうる。選択的に、窒素原子上の一つの置換基は、ヒドロキシル基(−OH)であり、ヒドロキシルアミンとして知られるアミンを提供しうる。アミノ基の実例は、アミノ(−NH)、アルキルアミノ、アシルアミノ、シクロアミノ、アシクロアルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、および低級アルキルシリルアミノ、特にメチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、2−プロピルアミノ、ブチルアミノ、イソブチルアミノ、シクロプロピルアミノ、ベンジルアミノ、アリルアミノ、ヒドロキシルアミノ、シクロヘキシルアミノ、ピペリジン、ベンジルアミノ、ジフェニルメチルアミノ、トリチルアミノ、トリメチルシリルアミノ、およびジメチル−tert.−ブチルシリルアミノである。
「チオール」という用語は、−SHを意味する。
「スルフェニル」という用語は、R12が水素でない、ラジカル−SR12をいう。R12は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、シリル、複素環、ヘテロアリール、カルボニル、またはカルボキシルでありうる。
単独または組み合わせにおける「チオアルキル」という用語は、硫黄原子(S)が置換されうるアルキルに結合される、化学官能基さす。チオアルキル基の例は、チオメチル、チオエチルおよびチオプロピルである。
単独または組み合わせにおける「チオアリール」という用語は、硫黄原子(S)が、−R13が置換されうるアリール基である一般式−SR13のアリール基に結合される、化学官能基をさす。チオアリール基および置換チオアリール基の実例は、チオフェニル、パラ−クロロチオフェニル、チオベンジル、4−メトキシ−チオフェニル、4−ニトロ−チオフェニルおよびパラ−ニトロチオベンジルである。
単独または組み合わせにおける「チオアルコキシ」という用語は、硫黄原子(S)が、R15が置換されうるアルコキシ基である一般式−SR15のアルコキシ基に結合される、化学官能基をさす。本発明の態様においては、「チオアルコキシ基」は、1〜6の炭素原子を有し、−S−(O)−C−Cアルキル基をさし、式中C−Cアルキルは上に定義される通りの意義を有する。C−Cチオアルコキシとしても知られる1〜6の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖チオアルコキシ基またはラジカルの実例には、チオメトキシおよびチオエトキシが含まれる。
「カルボニル」という用語は、酸素原子と共有される四つの共有結合のうちの二つを有する炭素ラジカルをさす。
単独または組み合わせにおける「カルボキシル」という用語は、R14が選択的に置換されうる水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アミノ、チオール、アリール、ヘテロアリール、チオアルキル、チオアリール、チオアルコキシ、または複素環である、−C(O)OR14−をさす。本発明の態様においては、カルボキシル基はエステル型であり、エステル化基として低級アルキル基を含みうる。本発明の特定の態様においては、−C(O)OR14は、エステルまたはアミノ酸誘導体を提供する。エステル型は、本明細書において、特に「カルボン酸エステル」とも称される。本発明の態様においては、「カルボキシル」は、特に、アミノ、アミン、ハロ、アルキルアミノ、アリール、カルボキシル、または複素環の一つ以上で選択的に置換されるアルキルにより、置換されうる。特定の本発明の態様においては、カルボキシル基は、メトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、tert.ブトキシカルボニル等のtert.アルコキシカルボニル、例えば低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシル、ハロ、および/またはニトロにより選択的に置換されるフェニルを非限定的に含む一つまたは二つのアリールラジカルを有するアリールメチオキシカルボニル(arylmethyoxycarbonyl)、例えばベンジルオキシカルボニル、メトキシベンキシルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2−ブロモエトキシカルボニル、2−ヨードエトキシカルボニルtert.ブチルカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシ−カルボニル、ベンズヒドロキシカルボニル、ジ−(4−メトキシフェニル−カルボメトキシル、2−ブロモエトキシカルボニル、2−ヨードエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニル、または2−トリフェニルシリルエトキシカルボニル等である。エステル型の他のカルボキシル基は、有機シリルオキシカルボニルを含むシリルオキシカルボニル基である。このような化合物におけるシリコン置換基は、低級アルキル(例えばメチル)、アルコキシ(例えばメトキシ)、および/またはハロ(例えば塩素)により置換されうる。シリコン置換基の例には、トリメチルシリルおよびジメチルtert.ブチルシリルが含まれる。
単独または組み合わせにおける「カルボキサミド」という用語は、カルボニル基における二つの非共有結合の一つに付着する、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、モノシクロアルキルアミノ、アルキルシクロアルキルアミノ、およびジシクロアルキルアミノラジカルをさす。
「ニトロ」という用語は、−NO−を意味する。
シクロヘキサンヘキソール化合物におけるラジカルは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルカノイル、アルキレン、アルケニレン、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルキレン、ハロアルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルケニルオキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアルコキシ、ハロアルケニルオキシ、複素環、ヘテロアリール、スルホニル、スルフェニル、アルキルスルホニル、スルフィニル、アルキルスルフィニル、アラルキル、ヘテロアラルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、シクロアルケニルオキシ、アミノ、オキシ、ハロ、アジド、チオ、シアノ、ヒドロキシル、ホスホネート、ホスフィネート、チオアルキル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アリールスルホニル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールスルフィニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールオキシルアルキル、アリールアセトアミドイル、アリールオキシ、アロイル、アラルカノイル、アラルコキシ、アリールオキシアルキル、ハロアリールオキシアルキル、ヘテロアロイル、ヘテロアラルカノイル、ヘテロアラルコキシ、ヘテロアラルコキシアルキル、チオアリール、アリールチオアルキル、アルコキシアルキル、およびアシル基を含むがこれに限定されない、当業者に明らかな一つ以上の置換基で置換されうる。本発明の実施形態では、置換基には、アルキル、アルコキシ、アルキニル、ハロ、アミノ、チオ、オキシ、およびヒドロキシルが含まれる。
シクロヘキサンヘキソール化合物の広い定義が、本発明の用途のために本明細書に記載されるが、式I、II、IIIまたはIVの一定の化合物が、より具体的に記載されうる。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、単離された、具体的には純粋な、より具体的には実質的に純粋な、式Iの化合物であり、式中、Xは、シロ−イノシトール、エピ−イノシトールのラジカルまたはその構造異性体であり、式中、
(a)R、R、R、R、RおよびRはヒドロキシルであり、または
(b)R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つ以上、二つ以上、または三つ以上が独立して、選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミドであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他が、ヒドロキシルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、単離された、具体的には純粋な、より具体的には実質的に純粋な、式IIの化合物であり、式中、
(a)R、R、R、R、RおよびRはヒドロキシルであり、または
(b)R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つ以上、二つ以上、または三つ以上が独立して、選択的に置換されるアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルホネート、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミドであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他が、ヒドロキシルである。
本発明の特定の態様では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、(a)R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つがアルキルまたはフッ素であるとき、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他のうちの四つ以上がヒドロキシルであり、(b)R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つがアミノまたはアジドであるとき、R、R、R、R、Rおよび/またはRの四つ以上がヒドロキシルであり、(c)R、R、R、R、Rおよび/またはRの二つがアミノであるとき、R、R、R、R、Rおよび/またはRの三つ以上がヒドロキシルであり、(d)R、R、R、R、Rおよび/またはRがイソプロピリデンである、式IまたはIIの化合物を含まない。
本発明のいくつかの態様においては、R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つ以上がアルキル、アルコキシ、またはハロであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他が水素である、シクロヘキサンヘキソール化合物が利用される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IまたはIIの化合物であり、式IまたはIIの1、2、3、4、5、または6の一つ以上の位置の水素が、選択的に置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルホネート、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特に、選択的に置換されたアルキル、アルケニル、アルコキシ、アミノ、イミノ、チオール、ニトロ、シアノ、ハロ、またはカルボキシルを含む、R、R、R、R、RおよびRにつき本明細書に開示されるラジカルにより置換される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IまたはIIの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つ以上、二つ以上、または三つ以上が独立して、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルホネート、スルホキシド、硫酸、ニトロ、シアノ、イソシアネート、チオアリール、チオアルコキシ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、Cl、I、Br、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミドであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他がヒドロキシルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、単離された、具体的には純粋な、より具体的には実質的に純粋な、式IまたはIIの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つ以上、二つ以上、または三つ以上が独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、C−Cシクロアルコキシ、C−Cシクロアルコキシ、アシルオキシ、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルホネート、スルホキシド、硫酸、イソシアネート、チオアリール、チオアルコキシ、セレン(selene)、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、アリール、アロイル、アリールオキシ、アリールC−Cアルコキシ、アセチル、ヘテロアリール、複素環、アミノ、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、ニトロ、シアノ、ハロ(例えばCl、I、またはBr)、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミドであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他がヒドロキシルである。特定の態様においては、(a)R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つがアルキルまたはフッ素であるとき、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他のうちでヒドロキシルであるものが四つ以下であり、(b)R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つがアミノであるとき、R、R、R、R、Rおよび/またはRのうちでヒドロキシルであるものは四つ以下であり、(c)R、R、R、R、Rおよび/またはRの二つがアミノであるとき、R、R、R、R、RおよびRのうちでヒドロキシルであるものは三つ以下であり、(d)R、R、R、R、Rおよび/またはRはイソプロピリデンでない。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式Iの化合物であり、式中、Rはエクアトリアル位のヒドロキシルであり、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つ、二つ、三つ、または四つは独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルフェニル、スルホニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、C−Cシクロアルコキシ、アリールC−Cアルコキシ、Cl、I、またはBrであり、R、R、R、Rおよび/またはRの他がヒドロキシルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式Iの化合物であり、式中、Rはエクアトリアル位のヒドロキシルであり、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも二つは独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、C−Cシクロアルコキシ、アリールC−Cアルコキシ、Cl、I、またはBrであり、R、R、R、Rおよび/またはRの他がヒドロキシルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IIの化合物であり、式中、R、R、R、Rおよび/またはRは独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、ハロ、シリル、シリルオキシ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミドであり、R、R、R、Rおよび/またはRの他がヒドロキシルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IまたはIIの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも二つはヒドロキシルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他の一つ、二つ、三つ、四つまたはそれ以上が、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、C−Cシクロアルコキシ、アリールC−Cアルコキシ、Cl、I、またはBrである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IまたはIIの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも二つはヒドロキシルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他の二つ以上が、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、またはアシルオキシ、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、アミノ、イミノ、シアノ、イソシアネート、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、ハロ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、C−Cシクロアルコキシ、アリールC−Cアルコキシ、Cl、I、またはBrである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IまたはIIの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも二つはヒドロキシルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他の三つ以上は独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、アジド、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、C−Cシクロアルコキシ、アリールC−Cアルコキシ、Cl、I、またはBrである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IまたはIIの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも三つはヒドロキシルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他の一つ、二つ、または三つは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、C−Cシクロアルコキシ、アリールC−Cアルコキシ、Cl、I、またはBrである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IまたはIIの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも四つはヒドロキシルであり、R、R、R、Rおよび/またはRの他の一つまたは二つが、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルホネート、スルフェニル、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、アジド、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、C−Cシクロアルコキシ、アリールC−Cアルコキシ、Cl、I、またはBrである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IまたはIIの化合物であり、式中、R、R、R、RおよびRはヒドロキシルであり、Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、アジド、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミドである。実施形態においては、Rは、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、イミノ、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルホキシド、硫酸、チオアルコキシ、チオアリール、カルボキシル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にアルコキシ、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルホキシド、硫酸、チオアルコキシ、カルボキシル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミドからなる群より選択される。特定の実施形態では、Rは、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、C−Cシクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールC−Cアルコキシ、アセチル、ハロ、およびカルボン酸エステル、特にC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、C−Cシクロアルコキシ、アリールC−Cアルコキシ、Cl、I、またはBrからなる群より選択される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IまたはIIの化合物であり、式中、R、R、R、RおよびRはヒドロキシルであり、Rが、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、アジド、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミドである。実施形態においては、Rは、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、C−Cシクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールC−Cアルコキシ、アセチル、ハロゲン、およびカルボン酸エステルからなる群より選択される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つ、二つ、三つ、四つまたは五つがそれぞれ独立して:
(a)1〜24の炭素原子、特に1〜10または1〜6の炭素原子を伴うアルキル;
(b)3〜16の炭素原子、特に3〜10または3〜6の炭素原子を伴うシクロアルキル;
(c)2〜24の炭素原子、特に2〜10または2〜6の炭素原子を伴うアルケニル;
(d)4〜16の炭素原子、特に4〜10または4〜6の炭素原子を伴うシクロアルケニル;
(e)4〜24の炭素原子、特に4〜10、4〜8または6または炭素原子を伴うアリール;
(f)アラルキル、アルカリル、アラルケニルまたはアルケニルアリール;
(g)3〜10、特に3〜8または3〜6環員および酸素、窒素および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つの原子を含む複素環基;
(h)1〜6の炭素原子または1〜3の炭素原子を伴うアルコキシ、特にメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシまたはtert−ブトキシ、殊にメトキシ、または
(i)ハロ、特にフッ素、塩素、または臭素、殊に塩素
である。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、Rはヒドロキシルであり、R、R、R、Rおよび/またはRの一つ、二つ、三つ、四つまたは五つがそれぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、エイコシル、ドコシル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ、クロロ、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビニル、アリル、プロペニル、オクタジエニル、オクテニル、デセニル、ドデセニル、テトラデセニル、ヘキサデセニル、オクタデセニル、オクタデカジエニル、ノナデセニル、オクタデカトリエニル、アラキドニル、シクロペンテニル、シコペンタジエニル(cycopentadienyl)、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、フェニル、ビフェニル、テルフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、ピリジル、フリルまたはチアゾリルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、Rはヒドロキシルであり、R、R、R、Rおよび/またはRの一つ、二つ、三つ、四つまたは五つがそれぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、エイコシル、ドコシル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ、クロロ、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビニル、アリル、プロペニル、オクタジエニル、オクテニル、デセニル、ドデセニル、テトラデセニル、ヘキサデセニル、オクタデセニル、オクタデカジエニル、ノナデセニル、オクタデカトリエニル、アラキドニル、シクロペンテニル、シコペンタジエニル(cycopentadienyl)、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、フェニル、ビフェニル、テルフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、ピリジル、フリルまたはチアゾリルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つまたは二つが、カルボキシル、カルバミル、スルホニル、またはN原子を含む複素環、より具体的にはN−メチルカルバミル、N−プロピルカルバミル、N−シアノカルバミル、アミノスルホニル、イソオキサゾリル、イミダゾリルおよびチアゾリルである。
本発明の実施形態では、式I、II、III、またはIVのシクロヘキサンヘキソール化合物であり、式中、Xがシクロヘキサンであり、R、R、R、R、RおよびRがヒドロキシルであり、または、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも一つが独立して、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10シクロアルコキシ、C−C10アリール、C−C10アリールオキシ、C−C10アリール−C−Cアルコキシ、C−C10アロイル、C−C10ヘテロアリール、C−C10複素環、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、−NH、−NHR、−NR、=NR、−S(O)、−SH、−SOH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−Si(R、−OSi(R、−COH、−CO、オキソ、−POH、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、およびS(O)NRより選択され、RおよびRが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択され、R、R、R、R、RまたはRの残りの少なくとも一つがヒドロキシルである、化合物;またはその薬学的に許容可能な塩が利用される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、RおよびRの全てがヒドロキシルではないという条件で;Rがヒドロキシルであり;R、R、R、RおよびRが独立してC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10シクロアルコキシ、C−C10アリール、C−C10アリールオキシ、C−C10アリール−C−Cアルコキシ、C−C10アロイル、C−C10ヘテロアリール、C−C10複素環、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、ヒドロキシル、−NH、−NHR、−NR−、=NR、−S(O)、−SH、−SOH、ニトロ、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−Si(R、−OSi(R、−COH、−CO、オキソ、−POH、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、およびS(O)NRより選択され、RおよびRが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、Rがヒドロキシルであり;R、R、R、RおよびRの一つがヒドロキシルであり;R、R、R、RおよびRの四つが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10シクロアルコキシ、C−C10アリール、C−C10アリールオキシ、C−C10アリール−C−Cアルコキシ、C−C10アロイル、C−C10ヘテロアリール、C−C10複素環、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、−NH、−NHR、−NR−、=NR、−S(O)、−SH、−SOH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−Si(R、−OSi(R、−COH、−CO、オキソ、−POH、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、およびS(O)NRより選択され、RおよびRが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、Rがヒドロキシルであり;R、R、R、RおよびRの二つがヒドロキシルであり;R、R、R、RおよびRの三つが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10シクロアルコキシ、C−C10アリール、C−C10アリールオキシ、C−C10アリール−C−Cアルコキシ、C−C10アロイル、C−C10ヘテロアリール、C−C10複素環、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、−NH、−NHR、−NR−、=NR、−S(O)、−SH、−SOH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−Si(R、−OSi(R、−COH、−CO、オキソ、−POH、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、およびS(O)NRより選択され、RおよびRが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、Rがヒドロキシルであり;R、R、R、RおよびRの三つがヒドロキシルであり;R、R、R、RおよびRの二つが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10シクロアルコキシ、C−C10アリール、C−C10アリールオキシ、C−C10アリール−C−Cアルコキシ、C−C10アロイル、C−C10ヘテロアリール、C−C10複素環、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、−NH、−NHR、−NR−、=NR、−S(O)、−SH、−SOH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−Si(R、−OSi(R、−COH、−CO、オキソ、−POH、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、およびS(O)NRより選択され、RおよびRが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、Rがヒドロキシルであり;R、R、R、RおよびRの四つがヒドロキシルであり;R、R、R、RおよびRの一つが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10シクロアルコキシ、C−C10アリール、C−C10アリールオキシ、C−C10アリール−C−Cアルコキシ、C−C10アロイル、C−C10ヘテロアリール、C−C10複素環、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、−NH、−NHR、−NR−、=NR、−S(O)、−SH、−SOH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−Si(R、−OSi(R、−COH、−CO、オキソ、−POH、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、およびS(O)NRより選択され、RおよびRが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、RおよびRの一つがC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアシル、ハロ、オキソ、=NR、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−CO、または−SOであり、RおよびRが上に定義されるとおりであり;R、R、R、R、RおよびRの残りのうちヒドロキシルであるものが四つ以下である。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、RおよびRの二つがC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアシル、ハロ、オキソ、=NR、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−CO、または−SOであり、RおよびRが上に定義されるとおりであり;R、R、R、R、RおよびRのうちヒドロキシルであるものが三つ以下である。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、RおよびRの三つがC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ、オキソ、=NR、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−CO、または−SOであり、RおよびRが上に定義されるとおりであり;R、R、R、R、RおよびRのうちヒドロキシルであるものが二つ以下である。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つ、二つ、三つ、四つ、または五つがヒドロキシルであり;R、R、R、R、Rおよび/またはRの他が独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、シクロアルキニル、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にアルキル、アルコキシ、アセチル、ハロ、カルボン酸エステル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、ニトロ、チオアルコキシ、シアノ、またはハロ、好ましくはC−Cアルキル、アルコキシアルコキシ、アセチル、ハロ、またはカルボン酸エステルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つが、アルコキシであり、具体的には、約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、ハロ(例えばフルオロ)、置換アルキル(例えばアルキルハロゲン、ハロアルキルハロゲン、アルキルハロアルキル)、シアノ、アミノ、ニトロ、またはシクロアルキル、より具体的にはCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、または3−4員シクロアルキル(例えばシクロプロピル)により置換されうる、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシ、およびtert−ブトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの二つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他が独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にアルキル、アルコキシ、アセチル、ハロ、カルボン酸エステル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、ニトロ、チオアルコキシ、シアノ、またはハロ、好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アセチル、ハロ、またはカルボン酸エステルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つが、アルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、ハロ(例えばフルオロ)、置換アルキル(例えばアルキルハロ、ハロアルキルハロ、アルキルハロアルキル)、シアノ、アミノ、ニトロ、またはシクロアルキル、より具体的には、CF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、または3−4員シクロアルキル(例えばシクロプロピル)により置換されうる、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの三つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他が独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にアルキル、アルコキシ、アセチル、ハロ、カルボン酸エステル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、ニトロ、チオアルコキシ、シアノ、またはハロ、好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アセチル、ハロ、またはカルボン酸エステルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つがアルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、ハロ(例えばフルオロ)、置換アルキル(例えばアルキルハロ、ハロアルキルハロ、アルキルハロアルキル)、シアノ、アミノ、ニトロ、またはシクロアルキル、より具体的にはCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、または3−4員シクロアルキル(例えばシクロプロピル)により置換されうる、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの四つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他が独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、具体的にはアルキル、アルコキシ、アセチル、ハロ、カルボン酸エステル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、ニトロ、チオアルコキシ、シアノ、またはハロゲン、好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アセチル、ハロ、またはカルボン酸エステルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つが、アルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、ハロ(例えばフルオロ)、置換アルキル(例えばアルキルハロ、ハロアルキルハロ、アルキルハロアルキル)、シアノ、アミノ、ニトロ、またはシクロアルキル、より具体的にはCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、または3−4員シクロアルキル(例えばシクロプロピル)により置換されうる、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの五つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの他が、アルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、ハロゲン(例えばフルオロ)、置換アルキル(例えばアルキルハロ、ハロアルキルハロ、アルキルハロアルキル)、シアノ、アミノ、ニトロ、またはシクロアルキル、特にCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、または3−4員シクロアルキル(例えばシクロプロピル)により置換されうる、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つ、二つ、または三つがそれぞれ独立して−OR17であり、R17が、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、または炭水化物である。一態様においては、R、R、R、R、Rおよび/またはRの一つ、二つ、または三つがそれぞれ独立して、−OR17であり、R17が、C−Cアルキル、最も具体的にはC−Cアルキルである。
選択された式I、II、III、またはIVのシクロヘキサンヘキソール化合物においては、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つが−OR20であり、R20は、−CF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、またはシクロプロピルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがアルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、ハロ(例えばフルオロ)、置換アルキル(例えばアルキルハロ、ハロアルキルハロ、アルキルハロアルキル)、シアノ、アミノ、ニトロ、またはシクロアルキル、より具体的にはCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、または3−4員シクロアルキル(例えばシクロプロピル)により置換されうる、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。本発明の特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが−OR20であり、R20はCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、またはシクロプロピルである。本発明の別の特定の実施形態においては、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rはメトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがアルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、ハロ(例えばフルオロ)、置換アルキル(例えばアルキルハロ、ハロアルキルハロ、アルキルハロアルキル)、シアノ、アミノ、ニトロ、またはシクロアルキル、より具体的にはCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、または3−4員シクロアルキル(例えばシクロプロピル)により置換されうる、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。本発明の特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが−OR20であり、R20は、CF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、またはシクロプロピルである。本発明の別の特定の実施形態においては、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rはメトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがアルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的にはアルキル、ハロ(例えばフルオロ)、置換アルキル(例えばアルキルハロ、ハロアルキルハロ、アルキルハロアルキル)、シアノ、アミノ、ニトロ、またはシクロアルキル、より具体的にはCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、または3−4員シクロアルキル(例えばシクロプロピル)により置換されうる、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。本発明の特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが−OR20であり、R20はCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、またはシクロプロピルである。本発明の別の特定の実施形態においては、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rはメトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがアルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、ハロ(例えばフルオロ)、置換アルキル(例えばアルキルハロ、ハロアルキルハロ、アルキルハロアルキル)、シアノ、アミノ、ニトロ、またはシクロアルキル、より具体的にはCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、または3−4員シクロアルキル(例えばシクロプロピル)により置換されうる、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。本発明の特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが−OR20であり、R20はCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、またはシクロプロピルである。本発明の別の特定の実施形態においては、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rはメトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが、アルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、ハロ(例えばフルオロ)、置換アルキル(例えばアルキルハロ、ハロアルキルハロ、アルキルハロアルキル)、シアノ、アミノ、ニトロ、またはシクロアルキル、より具体的にはCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、または3−4員シクロアルキル(例えばシクロプロピル)により置換されうる、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。本発明の特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが−OR20であり、R20はCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、またはシクロプロピルである。本発明の別の特定の実施形態においては、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rはメトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがアルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、ハロ(例えばフルオロ)、置換アルキル(例えばアルキルハロ、ハロアルキルハロ、アルキルハロアルキル)、シアノ、アミノ、ニトロ、またはシクロアルキル、より具体的にはCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、または3−4員シクロアルキル(例えばシクロプロピル)により置換されうる、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。本発明の特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが−OR20であり、R20はCF、CFCF、CFCH、CHNO、CHNH、C(CH、またはシクロプロピルである。本発明の別の特定の実施形態においては、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rはメトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、またはRの二つ、三つ、四つまたは五つがヒドロキシルであり;R、R、R、R、R、またはRの少なくとも一つが選択的に置換されたアルコキシであり;R、R、R、R、R、またはRの残りがあれば、それらは独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、ヒドロキシル、−NH、−NHR、−NR−、=NR、−S(O)、−SH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−CO、オキソ、−POH−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、およびS(O)NRより選択され、RおよびRが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、またはRの五つがヒドロキシルであり;R、R、R、R、R、またはRの一つがC−Cアルコキシであり;例えばR、R、R、R、R、またはRの少なくとも一つがメトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IVの化合物であり、式中、R、R、R、R、またはRの二つ、三つ、または四つがヒドロキシルであり;Rが選択的に置換されたアルコキシであり;R、R、R、R、またはRの残りは独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、ヒドロキシル、−NH、−NHR、−NR−、=NR、−S(O)、−SH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−CO、オキソ、−POH−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、および−S(O)NRより選択され、RおよびRが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IVの化合物であり、式中、RがC−Cアルコキシであり;R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり;例えばRがメトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの五つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他が置換アルコキシであり、具体的には約1〜6つの炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、具体的にはC−Cアルキル、より具体的にはC−Cアルキルにより置換された、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの五つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他がアルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、置換されうるハロ(例えばフルオロ、クロロ、またはブロモ)により置換されるメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。特定の実施形態では、R、R、R、R、R、および/またはRの五つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他が、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシ、テトラフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、またはフルオロプロポキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの五つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他が、ハロアルコキシアルキル、具体的にはフルオロメトキシメチル、クロロメトキシエチル、トリフルオロメトキシメチル、ジフルオロメトキシエチル、およびトリフルオロエトキシメチルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが置換アルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、具体的には低級アルキルにより置換される、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが置換アルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、具体的には低級アルキル、特にC−Cアルキルにより置換される、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが置換アルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、具体的には低級アルキル、より具体的にはC−Cアルキルにより置換される、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが置換アルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、具体的には低級アルキル、より具体的にはC−Cアルキルにより置換される、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが置換アルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、具体的には低級アルキル、より具体的にはC−Cアルキルにより置換される、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが置換アルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、アルキル、具体的には低級アルキル、より具体的にはC−Cアルキルにより置換される、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがアルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、ハロ(例えばフルオロ、クロロ、またはブロモ)により置換される、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシ、テトラフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、またはフルオロプロポキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがアルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、ハロ(例えばフルオロ、クロロ、またはブロモ)により置換される、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシ、テトラフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、またはフルオロプロポキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがアルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、ハロ(例えばフルオロ、クロロ、またはブロモ)により置換される、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシ、テトラフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、またはフルオロプロポキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがアルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、ハロ(例えばフルオロ、クロロ、またはブロモ)により置換される、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシ、テトラフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、またはフルオロプロポキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがアルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、ハロ(例えばフルオロ、クロロ、またはブロモ)により置換される、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシ、テトラフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、またはフルオロプロポキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがアルコキシ、具体的には約1〜6の炭素原子を有するアルコキシ、より具体的には、ハロ(例えばフルオロ、クロロ、またはブロモ)により置換される、特にメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシである。特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rが、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシ、テトラフルオロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、またはフルオロプロポキシである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの一つ、二つ、三つ、四つ、または五つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他が独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にアルキル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、ニトロ、チオアルコキシ、シアノ、またはハロ、好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アセチル、ハロ、またはカルボン酸エステルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つが、カルボン酸エステルである。本発明の態様においては、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つが、−C(O)OR14であり、OR14が、選択的に置換されうる、特に、アルキル、アミノ、ハロ、アルキルアミノ、アリール、カルボキシル、アリール、または複素環の一つ以上により置換されるアルキルで置換されうる、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アミノ、チオール、アリール、ヘテロアリール、チオアルキル、チオアリール、チオアルコキシ、または複素環である。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの二つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他が独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にアルキル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、ニトロ、チオアルコキシ、シアノ、またはハロ、好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アセチル、ハロ、またはカルボン酸エステルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つが、カルボン酸エステルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの三つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他が独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にアルキル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、ニトロ、チオアルコキシ、シアノ、またはハロ、好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アセチル、ハロ、またはカルボン酸エステルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つが、カルボン酸エステルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの四つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他が独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロゲン、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にアルキル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、ニトロ、チオアルコキシ、シアノ、またはハロ、好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アセチル、ハロ、またはカルボン酸エステルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つが、カルボン酸エステルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、またはRの五つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、またはRの他がカルボン酸エステルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの少なくとも一つが−C(O)OR14であり、R14は、選択的に置換されうる、具体的には、アルキル、アミノ、ハロ、アルキルアミノ、アリール、カルボキシル、アリール、または複素環の一つ以上により置換されるアルキルで置換されうる、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アミノ、チオール、アリール、ヘテロアリール、チオアルキル、チオアリール、チオアルコキシ、または複素環である。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがカルボン酸エステルである。本発明の態様においては、Rは−C(O)OR14であり、R14は、選択的に置換されうる、具体的には、アルキル、アミノ、ハロ、アルキルアミノ、アリール、カルボキシル、アリール、または複素環の一つ以上により置換されるアルキルで置換されうる、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アミノ、チオール、アリール、ヘテロアリール、チオアルキル、チオアリール、チオアルコキシ、または複素環である。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがカルボン酸エステルである。本発明の態様においては、Rは−C(O)OR14であり、R14は、選択的に置換されうる、具体的には、アルキル、アミノ、ハロ、アルキルアミノ、アリール、カルボキシル、アリール、または複素環の一つ以上により置換されるアルキルで置換されうる、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アミノ、チオール、アリール、ヘテロアリール、チオアルキル、チオアリール、チオアルコキシ、または複素環である。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがカルボン酸エステルである。本発明の態様においては、Rは−C(O)OR14であり、R14は、選択的に置換されうる、具体的には、アルキル、アミノ、ハロ、アルキルアミノ、アリール、カルボキシル、アリール、または複素環の一つ以上により置換されるアルキルで置換されうる、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アミノ、チオール、アリール、ヘテロアリール、チオアルキル、チオアリール、チオアルコキシ、または複素環である。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがカルボン酸エステルである。本発明の態様においては、Rは−C(O)OR14であり、R14は、選択的に置換されうる、具体的には、アルキル、アミノ、ハロ、アルキルアミノ、アリール、カルボキシル、アリール、または複素環の一つ以上により置換されるアルキルで置換されうる、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アミノ、チオール、アリール、ヘテロアリール、チオアルキル、チオアリール、チオアルコキシ、または複素環である。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがカルボン酸エステルである。本発明の態様においては、Rは−C(O)OR14であり、R14は、選択的に置換されうる、具体的には、アルキル、アミノ、ハロ、アルキルアミノ、アリール、カルボキシル、アリール、または複素環の一つ以上により置換されるアルキルで置換されうる、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アミノ、チオール、アリール、ヘテロアリール、チオアルキル、チオアリール、チオアルコキシ、または複素環である。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがカルボン酸エステルである。本発明の態様においては、Rは−C(O)OR14であり、R14は、選択的に置換されうる、具体的には、アルキル、アミノ、ハロ、アルキルアミノ、アリール、カルボキシル、アリール、または複素環の一つ以上により置換されるアルキルで置換されうる、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アミノ、チオール、アリール、ヘテロアリール、チオアルキル、チオアリール、チオアルコキシ、または複素環である。特定の実施形態では、アミノ酸誘導体またはエステル誘導体を提供するために、R14が選択される。本発明の好ましい実施形態においては、R14は、以下の一つである:
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの一つ、二つ、または三つがそれぞれ独立して:
であり、−CR30は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミドであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他がヒドロキシルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、および/またはRの少なくとも一つ、二つ、三つまたは四つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、および/またはRの他がアルキル、ハロ、アルコキシ、スルホニル、スルフィニル、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、カルボキシル、特にC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、またはハロである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの四つまたは五つがヒドロキシルであるという条件で、R、R、R、R、R、および/またはRがそれぞれ独立して、−CH、−OCH、F、N、NH、SH、NO、CF、OCF、SeH、Cl、Br、I、またはCNである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの五つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、またはRの一つ、より具体的にはRまたはRが、−CH、−OCH、CF、F、SeH、Cl、Br、I、およびCNからなる群より選択される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、III、またはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの四つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの二つが、−CH、−OCH、CF、F、−NO、SH、SeH、Cl、Br、I、およびCNからなる群より選択される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、またはRの四つがヒドロキシルであり;R、R、R、R、R、またはRの一つがそれぞれ独立して、CH、−OCH、NO、CF、OCF、F、Cl、Br、I、およびCNからなる群より選択される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、またはRの五つがヒドロキシルであり;R、R、R、R、R、またはRの一つが、CH、OCH、NO、CF、OCF、F、Cl、Br、I、およびCNからなる群より選択される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの四つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他の二つが、低級アルキル、具体的にはメチル、エチル、ブチル、またはプロピル、好ましくはメチルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの四つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他の二つが、低級シクロアルキル、具体的にはシクロプロピル、シクロブチル、およびシクロペンチルである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの二つ、三つ、四つまたは五つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他が独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、特にアルキル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、ニトロ、チオアルコキシ、シアノ、またはハロ、好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アセチル、ハロ、またはカルボン酸エステルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つがハロ、具体的にはフルオロ、クロロまたはブロモ、より具体的にはクロロである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの二つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他が独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、具体的にはアルキル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、ニトロ、チオアルコキシ、シアノ、またはハロ、好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アセチル、ハロ、またはカルボン酸エステルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つがハロ、具体的にはフルオロ、クロロまたはブロモ、より具体的にはクロロである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの三つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他が独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、具体的にはアルキル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、ニトロ、チオアルコキシ、シアノ、またはハロ、好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アセチル、ハロ、またはカルボン酸エステルであり、R、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つがハロ、具体的にはフルオロ、クロロまたはブロモ、より具体的にはクロロである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの四つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他が独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルコキシ、アロイル、ヘテロアリール、複素環、アシル、アシルオキシ、スルホキシド、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルホネート、スルフィニル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、チオアルコキシ、チオアリール、ニトロ、シアノ、イソシアネート、ハロ、セレノ、シリル、シリルオキシ、シリルチオ、カルボキシル、カルボン酸エステル、カルボニル、カルバモイル、またはカルボキサミド、具体的にはアルキル、アミノ、イミノ、アジド、チオール、チオアルキル、ニトロ、チオアルコキシ、シアノ、またはハロ、好ましくはC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アセチル、ハロ、またはカルボン酸エステルであり、R、R、R、R、RまたはRの少なくとも一つがハロ、具体的にはフルオロ、クロロまたはブロモ、より具体的にはクロロである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、またはRの二つ、三つ、四つまたは五つがヒドロキシルであり;R、R、R、R、R、またはRの少なくとも一つがハロであり;R、R、R、R、R、またはRの残りがあれば、それらは独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、−NH、−NHR、−NR−、=NR、−S(O)、−SH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−CO、オキソ、−POH−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、およびS(O)NRであり、RおよびRが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択される。
さらに別の態様では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、またはRの四つがヒドロキシルであり;R、R、R、R、R、またはRの一つがハロであり;R、R、R、R、R、またはRの一つが、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、ヒドロキシル、−NH、−NHR、−NR−、=NR、−S(O)、−SH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−Si(R、−CO、オキソ、−POH−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、およびS(O)NRであり、RおよびRが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択され、R、R、R、R、R、またはRの少なくとも一つがハロゲンである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、R、および/またはRの五つがヒドロキシルであり、R、R、R、R、R、および/またはRの他がハロ、具体的にはフルオロ、クロロまたはブロモ、より具体的にはクロロである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがハロ、具体的にはフッ素、塩素または臭素、より具体的にはクロロである。本発明の特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがクロロである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがハロ、具体的にはフルオロ、クロロまたはブロモ、より具体的にはクロロである。本発明の特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがクロロである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがハロ、具体的にはフルオロ、クロロまたはブロモ、より具体的にはクロロである。本発明の特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがクロロである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがハロ、具体的にはフルオロ、クロロまたはブロモ、より具体的にはクロロである。本発明の特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがクロロである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがハロ、具体的にはフルオロ、クロロまたはブロモ、より具体的にはクロロである。本発明の特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがクロロである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物は、式I、II、IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがハロ、具体的にはフルオロ、クロロまたはブロモ、より具体的にはクロロである。本発明の特定の実施形態では、R、R、R、R、およびRがヒドロキシルであり、Rがクロロである。
本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物は、シロ−イノシトール化合物、具体的には純粋または実質的に純粋なシロ−イノシトール化合物である。
「シロ−イノシトール化合物」は、式VaまたはVbの構造を有する化合物を含む:
シロ−イノシトール化合物は、式VaまたはVbの化合物を含み、式中、一〜六つ、一〜五つ、一つ、二つ、三つまたは四つ、好ましくは一つ、二つまたは三つ、より好ましくは一つまたは二つのヒドロキシル基が、置換基、具体的には一価の置換基で、立体配置を保持して置換される。本発明の態様においては、シロ−イノシトール化合物は、式VaまたはVbの化合物を含み、式中、一つ、二つ、三つ、四つ、五つまたは六つ、好ましくは一つまたは二つ、最も好ましくは一つのヒドロキシル基が、一価の置換基で、立体配置を保持して置換される。適切な置換基には、水素;アルキル;置換アルキル;アシル;アルケニル;置換アルケニル;アルキニル;置換アルキニル;シクロアルキル;置換シクロアルキル;アルコキシル;置換アルコキシ;アリール;アラルキル;置換アリール;ハロゲン;チオール;R41が水素、アシル、アルキル、または、R42およびR43が同じまたは異なり、アシルまたはアルキルを表す−R4243である、−NHR41;−PO;R44が水素、アルキル、または−OHである−SR44;または、R45が水素、アルキル、または−SOHである−OR45が含まれるがこれに限定されない。
本発明の態様においては、シロ−イノシトール化合物は、シロ−イノシトール化合物は、一つ以上のリン酸基により置換されるシロ−シクロヘキサンヘキソールを含まない。
本発明の特定の態様は、式VaまたはVbのシロ−イノシトール化合物を利用し、式中、一つ以上のヒドロキシル基が、アルキル、具体的にはC−Cアルキル、より具体的にはメチル;アシル;クロロまたはフルオロ;アルケニル;R41が水素、アシル、アルキル、または、R42およびR43が同じであるか異なり、アシルまたはアルキルを表す、−R4243である−NHR41;R44が水素、アルキル、または−OHである−SR44;および、R45が水素、アルキル、または−SOHである−OR45;より具体的には、R44が水素、アルキル、または−OHである−SR44、またはR45が−SOHである−OR45で置換される。
本発明の特定の態様は、式VaまたはVbのシロ−イノシトール化合物を利用し、式中、一つ以上のヒドロキシル基が、アルキル;置換アルキル;アシル;アルケニル;置換アルケニル;R41が水素、アシル、アルキル、または、R42およびR43が同じであるか異なり、アシルまたはアルキルを表す−R4243である、−NHR41;R44が水素、アルキル、または−OHである−SR44;または、R45が水素、アルキル、または−SOHである−OR45で置換される。
本発明の特定の態様は、式VaまたはVbのシロ−イノシトール化合物を利用し、式中、一つ以上のヒドロキシル基が、アルキル;置換アルキル;アシル;アルケニル;置換アルケニル;アルキニル;置換アルキニル;アルコキシ;置換アルコキシ;ハロゲン;チオール;R41が水素、アシル、アルキル、または、R42およびR43が同じであるか異なり、アシルまたはアルキルを表す−R4243である、−NHR41;−PO;R44が水素、アルキル、または−OHである−SR44;R45が水素、アルキル、またはR45が−SOHである−OR45である、−OR45で置換される。
本発明の特定の態様は、式VaまたはVbのシロ−イノシトール化合物を利用し、式中、一つ以上のヒドロキシル基が、アルキル;置換アルキル;アシル;アルケニル;置換アルケニル;アルキニル;置換アルキニル;アルコキシ;置換アルコキシ;ハロゲン;またはチオールで置換される。
本発明の特定の態様は、式VaまたはVbのシロ−イノシトール化合物を利用し、式中、ヒドロキシル基の一つが、アルキル、具体的にはC−Cアルキル、より具体的にはメチルで置換される。
本発明の特定の態様は、式VaまたはVbのシロ−イノシトール化合物を利用し、式中、ヒドロキシル基の一つが、アルコキシ、具体的にはC−Cアルコキシ、より具体的にはメトキシまたはエトキシ、最も具体的にはメトキシで置換される。
本発明の特定の態様は、式VaまたはVbのシロ−イノシトール化合物を利用し、式中、ヒドロキシル基の一つが、ハロゲン、具体的にはクロロまたはフルオロ、より具体的にはフルオロで置換される。
本発明の特定の態様は、式VaまたはVbのシロ−イノシトール化合物を利用し、式中、ヒドロキシル基の一つが、チオールで置換される。
本発明の実施形態では、AZD−103/ELND005(Elan Corporation)と指定されるシロ−イノシトール化合物が、本明細書に開示の製剤、剤形、方法および用途において使用される。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソールは、O−メチル−シロ−イノシトールである
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソールは、1−クロロ−1−デオキシ−シロ−イノシトールである。
本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソールは、エピ−イノシトール化合物、具体的には純粋または実質的に純粋なエピ−イノシトール化合物である。
「エピ−イノシトール化合物」には、式VIの基本構造を有する化合物を含む:
エピ−イノシトール化合物は、式VIの化合物を含み、式中、一〜六つ、一〜五つ、一つ、二つ、三つまたは四つ、好ましくは一つ、二つまたは三つ、より好ましくは一つまたは二つのヒドロキシル基が、置換基、具体的には一価の置換基で、立体配置を保持して置換される。本発明の態様においては、エピ−イノシトール化合物は、式VIの化合物を含み、式中、一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、または六つ、好ましくは一つまたは二つ、最も好ましくは一つのヒドロキシル基が、一価の置換基で、立体配置を保持して置換される。適切な置換基には、水素;アルキル;置換アルキル;アシル;アルケニル;置換アルケニル;アルキニル;置換アルキニル;シクロアルキル;置換シクロアルキル;アルコキシ;置換アルコキシ;アリール;アラルキル;置換アリール;ハロゲン;チオール;R41が水素、アシル、アルキル、または、R42およびR43が同じであるか異なり、アシルまたはアルキルを表す−R4243である、−NHR41;−PO;R44が水素、アルキル、または−OHである−SR44;またはR45が水素、アルキル、または−SOHである−OR45が含まれるがこれに限定されない。
本発明の特定の態様は、式VIのエピ−イノシトール化合物を利用し、式中、ヒドロキシル基の一つ以上が、アルキル、具体的にはC−Cアルキル、より具体的にはメチル;アシル;クロロまたはフルオロ;アルケニル;R41が水素、アシル、アルキル、または、R42およびR43が同じであるか異なり、アシルまたはアルキルを表す−R4243である、−NHR41;R44が水素、アルキル、または−OHである−SR44;および、R45が水素、アルキル、または−SOHである−OR45、より具体的には、R44が水素、アルキル、または−OHである−SR44、またはR45が−SOHであるOR45で置換される。
本発明の特定の態様は、式VIのエピ−イノシトール化合物を利用し、式中、ヒドロキシル基の一つ以上が、アルキル;置換アルキル;アシル;アルケニル;置換アルケニル;R41が水素、アシル、アルキル、または、R42およびR43が同じであるか異なり、アシルまたはアルキルを表す−R4243である、−NHR41;R44が水素、アルキル、または−OHである−SR44;またはR45が水素、アルキル、または−SOHである−OR45で置換される。
本発明の特定の態様は、式VIのエピ−イノシトール化合物を利用し、式中、ヒドロキシル基の一つ以上が、アルキル;置換アルキル;アシル;アルケニル;置換アルケニル;アルキニル;置換アルキニル;アルコキシ;置換アルコキシ;ハロゲン;チオール;R41が水素、アシル、アルキル、または、R42およびR43が同じであるか異なり、アシルまたはアルキルを表す−R4243である、−NHR41;−PO;R44が水素、アルキル、または−OHである−SR44;R45が水素、アルキル、または、R45が−SOHである−OR45である、−OR45で置換される。
本発明の特定の態様は、式VIのエピ−イノシトール化合物を利用し、式中、ヒドロキシル基の一つ以上が、アルキル;置換アルキル;アシル;アルケニル;置換アルケニル;アルキニル;置換アルキニル;アルコキシ;置換アルコキシ;ハロゲン;またはチオールで置換される。
本発明の特定の態様は、式VIのエピ−イノシトール化合物を利用し、式中、ヒドロキシル基の一つが、アルキル、具体的にはC−Cアルキル、より具体的にはメチルで置換される。
本発明の特定の態様は、式VIのエピ−イノシトール化合物を利用し、式中、ヒドロキシル基の一つが、アルコキシ、具体的にはC−Cアルコキシ、より具体的にはメトキシまたはエトキシ、最もより具体的にはメトキシで置換される。
本発明の特定の態様は、式VIのエピ−イノシトール化合物を利用し、式中、ヒドロキシル基の一つが、ハロゲン、具体的にはクロロまたはフルオロ、より具体的にはフルオロで置換される。
本発明の特定の態様は、式VIのエピ−イノシトール化合物を利用し、式中、ヒドロキシル基の一つが、チオールで置換される。
本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソールは、エピ−イノシトールであり、具体的には純粋または実質的に純粋なエピ−イノシトールである。
本発明で利用されるシクロヘキサンヘキソール化合物は、当業者に一般に公知の反応および方法を用いて、その知識および本出願の開示に留意して調製されうる。使用される試薬および材料に適切であり、もたらされる反応に適した溶媒において、反応が実行される。有機合成の当業者には当然のことながら、化合物に存在する官能性が、提示された反応ステップに適合しなければならない。これには、本発明の所望の化合物を得るための、合成ステップの順序の変更、またはある特定のプロセススキームの他に対する選択が必要となる場合がある。また、当然のことながら、合成経路の開発における別の重要事項は、本発明において記載される化合物に存在する反応性官能基の保護のために使用される保護基の選択である。当業者に多くの代替物を説明する信頼できる報告書は、GreeneおよびWuts(Protective Groups In Organic Synthesis,Wiley and Sons,1991)である。
シクロヘキサンヘキソール化合物の調製において使用される出発物質および試薬は、Aldrich Chemical Company(Milwaukee,Wis.)、Bachem(Torrance,Calif.)、Sigma(St.Louis,Mo.)、またはLancaster Synthesis Inc.(Windham,N.H.)等、市販の供給業者から利用可能であり、または、当業者に周知の方法によって、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,vols.1−17,John Wiley and Sons,New York,N.Y.,1991;Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,vols.1−5 and supps.,Elsevier Science Publishers,1989;Organic Reactions,vols.1−40,John Wiley and Sons,New York,N.Y.,1991;March J.:Advanced Organic Chemistry,4th ed.,John Wiley and Sons,New York,N.Y.;およびLarock:Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers,New York,1989等の参考文献に記載される手順にしたがって、調製される。
出発物質、中間体、およびシクロヘキサンヘキソール化合物は、沈殿、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィ等の従来技術を用いて単離され、精製されうる。化合物は、物理定数および分光学的方法、特にHPLCを含む、従来法を使用して特徴づけされうる。
性質が塩基性であるシクロヘキサンヘキソール化合物は、様々な無機および有機酸類と多様な塩類を形成しうる。実施においては、まず反応混合物からシクロヘキサンヘキソール化合物を薬学的に許容不可能な塩として単離してから、後者をアルカリ試薬での処置により遊離塩基に転換し、その後遊離塩基を薬学的に許容可能な酸性付加塩に転換するのが望ましい。塩基化合物の酸付加塩は、塩基化合物を、実質的に当量の選択された鉱酸または有機酸により、水性溶媒中またはメタノールまたはエタノール等の適切な有機溶媒中で処置することにより、容易に調製される。溶媒を慎重に蒸発させて、所望の固体塩が得られる。
性質が酸性であるシクロヘキサンヘキソール化合物は、様々な薬理学的に許容可能なカチオンと塩基塩類を形成しうる。これらの塩類は、従来技術により、対応する酸性化合物を所望の薬理学的に許容可能なカチオンを含む水溶液で処置してから、得られた溶液を好ましくは減圧下で蒸発乾燥させることにより、調製されうる。あるいは、それらは、酸性化合物の低級アルカノール溶液および所望のアルカリ金属アルコキシドを混合してから、得られた溶液を前と同様に蒸発乾燥させることにより、調製されうる。いずれのケースでも、反応の完全性および最大収率を確保するために、試薬の理論量が典型的に用いられる。
シロ−イノシトール化合物は、従来のプロセスを使用して調製でき、または市販のソースから得られる。例えば、シロ−イノシトール化合物は、化学的および/または微生物プロセスを用いて調製されうる。本発明の態様においては、シロ−イノシトールは、M.SarmahおよびShashidhar,M.,Carbohydrate Research,2003,338,999−1001,Husson,C,等、Carbohyrate Research 307(1998)163−165;AndersonR.およびE.S.Walks,J.American Chemical Society(US),1948,70:2931−2935;Weissbach,A.,J Org Chem(US),1958,23:329−330;Chung,S.K.等、Bioorg Med Chem.1999,7(11):2577−89;またはKiely D.E.,およびFletcher,H.G.,J.American Chemical Society(US)1968,90:3289−3290により説明され;特開平9−140388号、独国特許出願公開第3,405,663号(Merck Patent GMBH)、特開平4−126075号、特開平5−192163号、または国際公開第06109479号に記載され、または国際公開第0503577号、米国特許出願公開第20060240534号、欧州特許出願公開第1674578号、日本特許第9140388号、特開平9140388号、特開平2−184912号、特開平3−102492号(Hokko Chemical Industries)に記載される、プロセスステップを用いて作られる。本発明の組成物および方法の特定の態様においては、シロ−イノシトールは、Husson,C.,等、Carbohydrate Research 307(1998)163−165に記載される化学的プロセスステップを用いて調製される。本発明の組成物および方法の他の態様においては、シロ−イノシトールは、国際公開第05035774号(欧州特許出願公開第1674578号および米国特許出願公開第20060240534号)、特表2003102492号、または特開平9140388号(Hokko Chemical Industries)に記載されるものと類似の微生物プロセスステップを用いて調製される。当業者に周知の方法を用いて、シロ−イノシトール化合物に置換基を導入することにより、誘導体が作られうる。
エピ−イノシトール化合物は、従来のプロセスを用いて調製でき、または市販のソースから得られる。本発明の態様においては、エピ−イノシトール化合物は、化学的および/または微生物プロセスを用いて調製されうる。例えば、エピ−イノシトールは、V.Pistara(Tetrahedron Letters 41,3253,2000)、Magasanik B.,およびChargaff E.(J Biol Chem,1948,174:173188)、米国特許第7,157,268号により、または国際公開第0075355号に記載されるプロセスにより調製されうる。当業者に周知の方法を用いて、エピ−イノシトール化合物に置換基を導入することにより、誘導体が作られうる。
シクロヘキサンヘキソール化合物は、ポリマー、炭水化物、ペプチドまたはその誘導体の一つ以上を含むがこれに限定されない、担体をさらに含みうる。担体は、一つ以上のアルキル、アミノ、ニトロ、ハロゲン、チオール、チオアルキル、硫酸、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルホキシド、ヒドロキシル基を含むがこれに限定されない、本明細書に記載の置換基により置換されうる。担体は、直接または間接的に、本発明の化合物に共有結合されうる。本発明の態様においては、担体は、アラニン、グリシン、プロリン、メチオニン、セリン、スレオニン、またはアスパラギンを含むアミノ酸である。他の態様においては、担体は、アラニル−アラニル、プロリル−メチオニルまたはグリシルグリシルを含むペプチドである。
担体には、本発明の化合物を特定の組織または臓器に標的化する分子も含まれる。特に担体は、能動または受動輸送による、脳への本発明の化合物の輸送を促進または増強しうる。
本明細書で使用されるところの「ポリマー」とは、同一の反復サブユニットまたは異なる反復サブユニットでありうる、二つ以上のモノマーサブユニットを含む分子をさす。一般にモノマーには、単純な構造の、炭素を含む低分子量の分子が含まれる。ポリマーは、選択的に置換されうる。本発明において使用されうるポリマーの例は、ビニル、アクリル、スチレン、炭水化物由来ポリマー、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリオキシエチレン、ポリメチレングリコール、ポリ−トリメチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー、およびコポリマー、塩類、およびその誘導体である。本発明の特定の態様においては、ポリマーは、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル,−1−プロパンスルホン酸−コアクリロニトリル、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸−コ−スチレン)、ポリ(ビニルスルホン酸)、ポリ(ナトリウム4−スチレンスルホン酸)、およびこれから得られる硫酸およびスルホネート;ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、およびポリ(ビニルアルコール)である。
本明細書で使用されるところの「炭水化物」とは、ポリヒドロキシアルデヒドまたはポリヒドロキシケトンおよびその誘導体をさす。最も単純な炭水化物は、通常は官能基を除き各炭素に一つの、多くのヒドロキシル基が付加された、小さな直鎖アルデヒドおよびケトンである、単糖である。単糖の例には、エリスロース、アラビノース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、トレオース、キシロース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、アルドヘキソース、フラクトース、ケトヘキソース、リボースおよびアルドペントースが含まれる。他の炭水化物は、単糖ユニットの数により、二糖、オリゴ糖または多糖を含む、単糖ユニットで構成される。二糖は、グリコシド共有結合により結合される、二つの単糖ユニットで構成される。二糖の例は、スクロース、ラクトースおよびマルトースである。オリゴ糖および多糖は、グリコシド結合により結合される単糖ユニットのより長い鎖で構成される。オリゴ糖は一般に、3〜9の単糖ユニットを含み、多糖は10を超える単糖ユニットを含む。炭水化物基は、式I、II、III、またはIVの化合物に対する結合の位置以外の、一つ、二つ、三つまたは四つの位置で置換されうる。例えば炭水化物は、選択的に置換される一つ以上のアルキル、アミノ、ニトロ、ハロ、チオール、カルボキシルまたはヒドロキシル基により置換されうる。置換炭水化物の例は、グルコサミンまたはガラクトサミンである。
本発明の態様においては、炭水化物は、糖、特にヘキソースまたはペントースであり、アルドースまたはケトースでありうる。糖は、DまたはL系列のメンバーであり得、アミノ糖、デオキシ糖、およびそれらのウロン酸誘導体を含みうる。炭水化物が六炭糖である本発明の実施形態においては、六炭糖は、グルコース、ガラクトース、またはマンノース、または、ヘキソサミン、ガラクトサミン、グルコサミン、特にD−グルコサミン(2−アミノ−2−ドエキシ(doexy)−D−グルコース)またはD−ガラクトサミン(2−アミノ−2−デオキシ−D−ガラクトース)等のアミノ糖残基等の置換六炭糖残基からなる群より選択される。好適なペントース糖には、アラビノース、フコースおよびリボースが含まれる。
糖残基は、1,1結合、1,2結合、1,3結合、1,4結合、1,5結合または1,6結合からのシクロヘキサンヘキソール化合物に連結されうる。結合は、シクロヘキサンヘキソール化合物の酸素原子を介しうる。酸素原子は、−CH−または−S−基により、一度または二度置換されうる。
「炭水化物」という用語は、レクチン等の糖タンパク質(例えばコンカナバリンA、コムギ胚芽凝集素、ナンキンマメ凝集素、セロムコイド、およびオロソムコイド)、およびセレブロシドおよびガングリオシド等のグリコリピドも含む。
本発明の実行における担体としての用途の「ペプチド」には、ペプチド結合により共有結合された一つ、二つ、三つ、四つ、または五つまたはそれ以上のアミノ酸を含む。ペプチドは、一つ以上の天然アミノ酸およびそのアナログ、誘導体、および同属種を含みうる。ペプチドは、その安定性、生物学的利用能、溶解性等を増加させるために修飾されうる。本明細書で用いられるところの「ペプチドアナログ」および「ペプチド誘導体」には、ペプチドの化学構造を模倣し、ペプチドの機能特性を保持する分子を含む。本発明の態様においては、担体は、アラニン、グリシン、プロリン、メチオニン、セリン、スレオニン、ヒスチジンまたはアスパラギン等のアミノ酸である。他の態様においては、担体は、アラニル−アラニル、プロリル−メチオニルまたはグリシルグリシル等のペプチドである。さらに他の態様においては、担体は、アルブミン、抗トリプシン、マクログロブリン、ハプトグロビン、カエルロプラスム(caeruloplasm)、トランスフェリン、α−またはβ−リポタンパク質、β−またはγ−グロブリンまたはフィブリノーゲン等のポリペプチドである。
ペプチドアナログ、誘導体、およびミメティクスをデザインするためのアプローチは、当分野で公知である。例えば、Farmer,P.S.,Drug Design(E.J.Ariens,ed.)Academic Press,New York,1980,vol.10,pp.119−143;Ball.J.B.およびAlewood,P.F.(1990)J Mol.Recognition 3:55;Morgan,B.A.およびGainor,J.A.(1989)Ann.Rep.Med.Chem.24:243;およびFreidinger,R.M.(1989)Trends Pharmacol.Sci.10:270を参照。Sawyer,T.K.(1995)“Peptidomimetic Design and Chemical Approaches to Peptide Metabolism”Taylor,M.D.およびAmidon,G.L.(eds.)Peptide−Based Drug Design:Controlling Transport and Metabolism,Chapter 17;Smith,A.B.3rd,等(1995)J.Am.Chem.Soc.117:11113−11123;Smith,A.B.3rd,等(1994)J.Am.Chem.Soc.116:9947−9962;およびHirschman,R.,等(1993)J.Am.Chem.Soc.115:12550−12568も参照。
ペプチド類似体、誘導体およびペプチドミメティクスの例には、一つ以上のベンゾジアゼピン分子により置換されるペプチド(例えばJames,G.L.等(1993)Science 260:1937−1942を参照)、メチル化アミド結合を伴うペプチドおよび「レトロ−インベルソ」ペプチド(例えばSistoによる米国特許第4,522,752号を参照)が含まれる。
ペプチド誘導体の例には、アミノ酸側鎖、ペプチド主鎖、またはアミノ−またはカルボキシ−末端が誘導体化されている、ペプチド(例えばメチル化アミド結合を伴うペプチド化合物)が含まれる。
ミメティック、特にペプチドミメティックという用語は、アイソスターを含むものとする。「アイソスター」という用語は、第一構造の立体化学コンフォメーションが第二構造に特異的な結合部位に合うために、第二化学構造に置換されうる化学構造をいう。用語は、当業者に周知のペプチド主鎖の修飾(すなわちアミド結合ミメティクス)を特に含む。このような修飾には、アミド窒素、アルファ−炭素、アミドカルボニルの修飾、アミド結合の完全置換、伸張、欠失または主鎖架橋が含まれる。アイソスターの他の例には、一つ以上のベンゾジアゼピン分子により置換されるペプチドが含まれる(例えばJames,G.L.等(1993)Science 260:1937−1942)。
他の可能な修飾には、N−アルキル(またはアリール)置換([CONR])、主鎖架橋によるラクタムおよび他の環状構造の構築、化合物中の全ての全てのLアミノ酸のD−アミノ酸への置換(「インベルソ」化合物)、またはレトロインベルソアミノ酸取り込み([NHCO])が含まれる。「インベルソ」とは、配列のL−アミノ酸例をD−アミノ酸で置換することを意味し、「レトロ−インベルソ」または「エナンチオ−レトロ」とは、アミノ酸配列の逆転(「レトロ」)、およびL−アミノ酸のD−アミノ酸での置換を意味する。例えば、親ペプチドがThr−Ala−Tryである場合、レトロ修飾型はTry−Ala−Thrであり、インベルソ型はthr−ala−tryであり、レトロ−インベルソ型はtry−ala−thrである(小文字はD−アミノ酸を示す)。親ペプチドと比較して、レトロ−インベルソペプチドは、側鎖の元の空間的配座を実質的に保持しながら逆転した主鎖を有し、親ペプチドに非常に似たトポロジーを有するレトロ−インベルソ異性体が生じる。Goodman等、“Perspectives in Peptide Chemistry”pp.283−294(1981)を参照。“レトロ−インベルソ”ペプチドのさらなる説明には、Sistoによる米国特許第4,522,752号も参照。
ペプチドは、一定のアミノ酸の側鎖上の官能基(例えばセリン)または他の適切な官能基を介して、本発明の化合物に結合されうる。本発明の実施形態においては、担体は、側鎖上の官能基を介してアミノ酸の三つ以上に基が結合する四つ以上のアミノ酸を含みうる。別の実施形態においては、担体は、一つのアミノ酸、特にアミノ酸のスルホネート誘導体、例えばシステイン酸である。
「眼疾患」という用語は、健常な状態の対象にとって正常でない眼の障害または病的状態をさす。用語には、前眼房(すなわち前房出血、癒着);脈絡膜(すなわち脈絡膜剥離、脈絡膜黒色腫、多病性脈絡膜症候群);接続語句conjunctive(すなわち結膜炎、良性粘膜類天疱瘡、ろ過胞合併症、結膜黒色腫、咽頭結膜熱、翼状片、結膜扁平上皮癌);眼球(例えば無眼球症、眼内炎);外眼障害(例えば外転神経麻痺、ブラウン症候群、デュアン症候群、内斜視、外斜視、眼球運動麻痺);眼内圧(例えば緑内障、低眼圧症、ポスナー−シュロスマン症候群);虹彩および毛様体(例えば無虹彩、虹彩脱出症、若年性黄色肉芽腫、毛様体黒色腫、虹彩黒色腫、ブドウ膜炎);涙器系(例えば無涙症、眼球乾燥症候群、涙せん腫瘍);水晶体(例えば白内障、水晶体偏位、眼内レンズ脱中心化またはずれ);眼瞼(例えば眼瞼炎、皮膚弛緩症、睫毛重生症、眼瞼外反症、眼瞼欠損、眼緊張低下症候群、逆さ睫毛、黄色板腫);一般眼科(例えば充血、白内障、黄斑変性);視神経(例えば髄膜腫、視神経炎、視神経症、乳頭浮腫);眼窩(例えば眼窩蜂巣炎、眼窩類皮腫、眼窩腫瘍);母斑症(例えば毛細血管拡張性運動失調、神経線維腫症−1);老視;瞳孔(例えば瞳孔左右不同症、ホーマー症候群);屈折障害(例えば乱視、遠視、近視);網膜(例えばコーツ病気、イールス病、黄斑浮腫、網膜炎、網膜症);強膜(例えば上強膜炎、強膜炎);代謝障害;神経障害;遺伝障害;血液および心血管障害;感染症;結合組織障害;皮膚障害;および内分泌障害と関係する状態または障害が含まれる。
本発明の組成物、方法および治療は、表1に開示される眼疾患を治療し、および/または表1に開示される眼疾患に関連する一つ以上の症状を軽減するために、用いることができる。表1は、眼疾患、および眼疾患を引き起こしうる、または眼疾患に関わる全身性疾患を列挙する。
眼疾患は、遺伝子欠損により生じうる。遺伝子が同定されているこのような眼疾患の例には、常染色体色素性網膜炎、常染色体優性白点網膜炎、中心窩の蝶形色素ジストロフィー、成体黄斑ジストロフィー、ノリエ病、青錐体1色覚(monochromasy)、先天性脈絡膜欠如および脳回転状萎縮症が含まれるがこれに限定されない。
眼疾患は、(将来遺伝成分を有することが示されうるが)特定の公知の遺伝子型により生じなくてもよい。これらの眼疾患には、加齢黄斑変性、網膜芽細胞腫、前部および後部ブドウ膜炎、網膜血管疾患、白内障、角膜ジストロフィー症等の遺伝性角膜欠損、網膜剥離および変性、および虹彩萎縮、および、糖尿病性網膜症等、緑内障および糖尿病に続発する網膜疾患が含まれるがこれに限定されない。
さらに、眼疾患には、単純ヘルペスウィルスまたはサイトメガロウィルス(CMV)感染等のウィルス感染、アレルギー性結膜炎および他の眼のアレルギー反応、ドライアイ、リソソーム蓄積症、糖原病、コラーゲン障害、グリコサミノグリカンおよびプロテオグリカン障害、スフィノゴリポドーシス(sphinogolipodoses)、ムコリピドーシス、アミノ酸代謝障害、甲状腺異常眼疾患、前部および後部角膜ジストロフィー症、網膜視細胞障害、手術後のもの等の角膜潰瘍および他の眼の創傷を含むがこれに限定されない、遺伝にもとづかないが、眼障害または機能不全を引き起こす状態を含む。
本発明の態様においては、本明細書に説明される組成物および方法は、アレルギー、緑内障、白内障、角膜疾患、硝子体網膜疾患および/または糖尿病性眼疾患を治療するために用いられうる。一実施形態においては、眼疾患は、糖尿病性網膜症、白内障および/または緑内障でありうる、糖尿病性眼疾患である。別の実施形態においては、眼疾患は、糖尿病性網膜症、黄斑変性、網膜剥離または涙、黄斑円孔、未熟児網膜症、網膜芽細胞腫、ブドウ膜炎、眼癌、光視症および飛蚊症および/または色素性網膜炎でありうる、硝子体網膜疾患である。別の実施形態においては、眼障害および/または疾患は、眼水腫、腺腫、ブドウ膜炎、強膜炎、神経炎および乳頭炎を含む群より選択されうる。
特定の実施形態では、眼疾患は緑内障である。緑内障とは、視神経の網膜神経節細胞の健全性または機能を変更または損傷する状態をいう。治療されない緑内障は、視神経の永久損傷およびその結果生じる視力喪失をもたらし、これは失明へと進行しうる。
別の特定の実施形態においては、眼疾患は、黄斑変性関連障害である。「黄斑変性関連障害」という用語は、例えば黄斑の細胞成長低下、黄斑の細胞の減少、黄斑の細胞(例えば網膜色素上皮細胞)の死または再配置の増加、正常な生物学的機能の喪失、またはこれらの事象の組み合わせの結果として、網膜黄斑が変性し、または機能不全になる多くの状態のいずれかを含む。黄斑変性は、黄斑の細胞および/または細胞外基質の組織構造の健全性の減少および/または黄斑細胞の機能の喪失をもたらす。黄斑変性関連障害の例には、加齢黄斑変性、ノースカロライナ黄斑ジストロフィー、ソースビー眼底変性症、シュタルガルト病、パターンジストロフィー、ベスト病、優性遺伝性ドルーゼン、およびmalattia leventinese(放射状ドルーゼン)が含まれるがこれに限定されない。用語には、黄斑の機能不全および/または変性の前または後に生じる黄斑外変化も含まれる。したがって用語は、黄斑の健全性または機能を変更または損傷する任意の状態(例えば網膜色素上皮またはブルック膜に対する損傷)も広く含む。例えば、用語には、網膜剥離、脈絡網膜性変性、網膜変性、視細胞変性、網膜色素上皮変性、ムコ多糖体沈着症、桿体錐体ジストロフィー、錐体桿体ジストロフィーおよび錐体変性が含まれる。
一実施形態においては、眼疾患は、加齢黄斑変性である。
特定の実施形態では、眼疾患は、中心窩地図状萎縮、加齢黄斑変性の非新生血管型、またはドライ型である。
特定の実施形態では、眼疾患は、加齢黄斑変性の新生血管型、滲出型、またはウェット型、特に典型型または潜在型(すなわち典型的脈絡膜血管新生および潜在性脈絡膜血管新生)である。
薬物
活性成分としてのシクロヘキサンヘキソール化合物またはその塩類は、患者に直接投与されうるが、活性成分および薬学的に許容可能な担体、賦形剤、およびビヒクルを含む薬物の形の製剤として投与されるのが好ましい。したがって本発明は、眼疾患により生じる眼疾患または症状を治療し、眼疾患の進行を抑制し、および/または有益効果を提供するための、治療的に有効な量の、単離された、特に純粋なシクロヘキサンヘキソール化合物、より具体的にはシロ−シクロヘキサンヘキソール化合物またはそのアナログまたは誘導体を含む薬物を予定する。
本発明の薬物またはこれらの画分は、意図する投与形態に基づいて選択され、従来の薬務と整合する、適切な薬学的に許容可能な担体、賦形剤およびビヒクルを含む。適切な薬剤担体、賦形剤およびビヒクルは、標準のテキスト、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(21st Edition,Popovich,N(eds),Advanced Concepts Institute,University of the Sciences in Philadelphia,Philadelphia,PA.2005)に記載される。本発明の薬物は、液溶体、懸濁液、エマルション、錠剤、ピル、カプセル、持続放出製剤または粉末を含む、患者への投与に適する任意の形でありうる。
経口投与に適切な製剤の例には、カプセル、錠剤、粉末、細顆粒、溶液およびシロップ剤が含まれ、活性成分が、ラクトース、デンプン、スクロース、セルロース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、グルコース、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、サッカリンナトリウム、炭酸マグネシウムマンニトール、ソルビタル(sorbital)等の、経口の、無毒性の薬学的に許容可能な不活性担体と組み合わせられうる。液体形態での経口投与のためには、活性成分が、エタノール、グリセロール、水等の、任意の経口の、無毒性の薬学的に許容可能な不活性担体と組み合わせられうる。適切な結合剤(例えばゼラチン、デンプン、トウモロコシ甘味料、グルコースを含む自然の糖類、自然のおよび合成のゴムおよびワックス)、潤滑剤(例えばオレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウムおよび塩化ナトリウム)、崩壊剤(例えばデンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイトおよびキサンタンガム)、香味剤および着色剤も、薬物またはその構成要素に組み合されうる。本明細書に説明される薬物は、湿潤または乳化剤、またはpH緩衝剤をさらに含みうる。
非経口投与に適切な薬物には、水溶液、シロップ剤、水性懸濁液または綿実油、ヤシ油または落花生油等の食用油の油性懸濁液およびエマルションが含まれうる。本発明の態様においては、非経口投与のための薬物には、治療的に活性の薬剤の非経口投与のために都合よく使用される、水、等張生食水、等張グルコース溶液、緩衝液または他の溶媒等の、滅菌の水性または非水性溶媒が含まれる。水性懸濁液に使用されうる分散または懸濁剤には、トラガカンタ、アルギネート、アカシア、デキストラン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ゼラチン、メチルセルロースおよびポリビニルピロリドン等の合成または天然ゴムが含まれる。非経口投与のための薬物には、安定剤、バッファーまたは保存剤等の従来の添加物、例えばメチルヒドロキシベンゾアート等の酸化防止剤または類似の添加物も含まれうる。
注射または点滴に使用されうる薬物のための添加物の例には、水性注射または使用前に溶解される注射を構成しうる、注射用蒸留水、生理食塩水およびプロピレングリコール、グルコース、塩化ナトリウム、D−マンニトールおよびグリセリン等の等張化剤、および無機酸、有機酸、無機塩基または有機塩基等のpH調整剤等の、溶解剤または可溶化剤が含まれる。
薬物は、従来の結合剤およびトリグリセリド等の担体を伴って、坐薬として調製されうる。例えばリポソーム、微小粒子、マイクロカプセルへのカプセル化など、様々な公知の送達システムが、本発明の薬物を投与するために用いられうる。薬物は、本明細書に記載される薬学的に許容可能な塩類としても調製されうる。
ある態様においては、本発明の薬物は、適切な眼科製剤における溶液、懸濁液またはエマルション(分散)であり、適切な緩衝系(例えばリン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムまたはホウ酸ナトリウム)を選択的に含む。眼内または眼周囲投与のための製剤は、侵襲的または非侵襲的医療処置の間に組織の物理的構造および機能を維持するように構成された、生理的に平衡の灌流液をさらに含みうる。生理的に平衡の灌流液は、電解質(例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムおよび/または塩化物);エネルギー源(例えばデキストロース);および溶液のpHを生理的レベルまたはその付近に維持するバッファーを一般に含みうる。生理的に平衡の眼内溶液は、周知および/または市販であり、Lactated Ringers Solution,BSS(登録商標)Sterile Irrigating Solution、およびBSS Plus(登録商標)Intraocular Irrigating Solution(Alcon Laboratories,Inc.Fort Worth,Tex)を含む。
ある態様においては、本発明の薬物は、局所眼科製剤を含む眼科製剤である。特定の態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物と、眼科的に許容可能な担体、賦形剤またはビヒクルとを含む眼科製剤が提供される。眼科製剤は、水性の滅菌眼科溶液および懸濁液を形成する、眼科的に許容可能な保存剤、界面活性剤、増粘剤、バッファー、塩化ナトリウムおよび/または水を含みうる。シクロヘキサンヘキソール化合物および親水性基剤(例えばCarbopol(登録商標)(BF Goodrich Company)等のカルボキシビニルポリマーから得られるおよび選択的に保存剤および等張化剤を含む、眼科ゲル製剤も予定される。
薬物は、例えば細菌保持フィルタによる濾過、薬物への滅菌剤の添加、薬物の照射、または薬物の加熱により滅菌されうる。あるいは、薬物は、使用直前に滅菌溶媒に容易に溶解される滅菌の固形製剤、例えば凍結乾燥粉末として提供されうる。
薬物が調製されたら、適切な容器中に配置され、指定の状態(例えば眼疾患)の治療のためにラベル付けされうる。薬物の投与のために、このようなラベルは、投与の量、頻度および方法を含む。
シクロヘキサンヘキソール化合物は、栄養補助剤としての投与に適切な形でありうる。補助剤には、希釈剤または充填剤、粘性−改質剤、保存剤、香味料、着色剤、または従来技術で伝統的な他の添加物等の不活性成分が選択的に含まれうる。例えば、蜜蝋、レシチン、ゼラチン、グリセリン、キャラメルおよびカルミン等の従来成分が含まれうる。栄養補助剤の組成には、ピニトール等の第二活性成分またはその活性誘導体または代謝産物が選択的に含まれうる。
栄養補助剤は、液体栄養補助剤 例えば不要なdispensable液体)として提供され、あるいは組成物は、顆粒剤、カプセルまたは坐薬として調製されうる。液体補助剤は、水、グリコール類、油類、アルコール類、香味剤、保存剤、着色剤等を含む多数の適切な担体および添加物を含みうる。カプセル、顆粒剤または坐薬形においては、栄養組成物が、薬学的に許容可能な担体との混合物において調製される。
補助剤は、従来法を使用して調製される軟性ゲルの形で存在しうる。軟性ゲルは、典型的には、少量の補助剤を封入するゼラチンの層を含む。補助剤は、従来法を使用して作られうる、液体充填および密封ゼラチンカプセルの形であってもよい。
カプセル、顆粒剤または坐薬形の栄養補助剤組成物を調製するために、シクロヘキサンヘキソール化合物を含む一つ以上の組成物が、従来の製剤技術に従って、薬学的に許容可能な担体と密に混合されうる。カプセルおよび顆粒剤等の固体経口製剤には、デンプン、糖類、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤等の適切な担体および添加物が含まれうる。
本発明によれば、キットが提供される。一態様においては、キットは、シクロヘキサンヘキソール化合物または本発明の薬物をキットの形において含む。キットは、本発明のシクロヘキサンヘキソール化合物または薬物を含み、対象へのシクロヘキサンヘキソール化合物または薬物の投与のための指示も収める容器を収める、パッケージでありうる。本発明は、同時、別個、または連続使用のための指示とともに、シクロヘキサンヘキソール化合物または薬物を含む商用パッケージにも関する。特に、ラベルは、投与の量、頻度および方法を含みうる。
本発明の実施形態では、有益効果、特に持続的有益効果を提供するために、本発明の薬物の成分の一つ以上で満たされた一つ以上の容器を含む、医薬パックまたはキットが提供される。使用のための指示、または、医薬品または生物製剤のラベル、製造、使用または販売を規制する政府機関により定められる形の、当該機関によるヒトへの投与のための製造、使用または販売の承認を反映する通知等の様々な書面が、このような容器(単数または複数)に伴いうる。
本発明は、眼疾患を治療するために有用な材料を含む、製品およびキットにも関する。製品は、ラベルを伴う容器を含みうる。好適な容器の例には、ガラスおよびプラスチックを含む様々な材料から形成されうる、ボトル、バイアルおよび試験管が含まれる。容器は、眼疾患を治療するために有効なシクロヘキサンヘキソール化合物を含む、本発明の薬物または製剤を保持する。容器上のラベルは、製剤の薬物が黄斑変性等の眼疾患を治療するために使用されることを示し、用法も示しうる。容器は、点眼液用ボトル等、組成物の眼への投与のために構成されてもよい。容器または単位投与量は、眼または眼周囲組織等、眼を囲む組織内への移植または注射のために構成されてもよい。本発明の態様においては、容器中の薬物または製剤は、本明細書に開示される任意の眼科薬物または製剤を含みうる。
本発明は、シクロヘキサンヘキソール化合物の任意の一つ以上を含むキットも予定する。本発明の態様においては、本発明のキットは、本明細書に記載される容器を含む。特定の態様においては、本発明のキットは、本明細書に記載される容器と、バッファーを含む第二容器とを含む、キットは、バッファー、希釈剤、フィルタ、針、シリンジ、および本明細書に開示の任意の方法を実行するための指示(例えば緑内障または黄斑変性等の眼疾患を治療するための方法)を伴う添付文書を含むがこれに限定されない、商業的観点および利用者の観点から望ましい材料をさらに含みうる。本発明のキット中の薬物または製剤は、本明細書に開示される任意の眼科製剤または組成物を含みうる。
本発明の態様においては、キットは、眼疾患(例えば緑内障または黄斑変性)を患う対象の治療を含むがこれに限定されない、本明細書に開示される任意の方法に有用でありうる。本発明のキットは、本明細書に記載される任意の方法の実施のための指示を含みうる。
治療方法
本発明は、眼疾患を治療するため、特に眼疾患の重症度、症状および/または再発の周期を防止および/または改善するための、治療的に有効な量の、本発明のシクロヘキサンヘキソール化合物または薬物の使用を予定する。本発明は、哺乳類における、本発明の薬物または治療を用いた眼疾患の治療も予定する。このような使用および治療は、眼細胞および/または眼機能の変性を特に含むがこれに限定されない眼疾患の影響を遅延するために有効でありうる。
本発明によれば、シクロヘキサンヘキソール化合物は、一般集団の任意の対象に、その人が将来眼疾患を発症しうる可能性に対する予防として投与されうる。特定の実施形態においては、シクロヘキサンヘキソール化合物が、例えば家族における発病率が通常より高いことにより、または明確な遺伝的傾向により、眼疾患の危険があると疑われる対象に、投与されうる。本発明の特定の実施形態において、シクロヘキサンヘキソール化合物で予防的に治療されうる別の対象のカテゴリーは、農薬、除草剤、有機溶媒、水銀への曝露等、眼疾患の発症と関係すると考えられる環境曝露を受けている人である。
一態様においては、本発明は、一般集団の人、特に、例えば家族に罹患者がいること、および/または遺伝子欠損の存在のために、眼疾患を発症する危険があると考えられる人を、予防的に治療するための、本発明のシクロヘキサンヘキソール化合物または薬物の使用を提供する。さらに、本発明のシクロヘキサンヘキソール化合物または薬物は、すでに眼疾患(例えばAMD)と診断された人を、既存の眼損傷の進行を遅らせ、および/またはまだ検出されていない眼損傷の発病を遅らせるために治療するために用いてもよい。
さらに、シクロヘキサンヘキソール化合物は、眼疾患(例えばAMD)の初期の段階の対象に、特に眼疾患と診断されそうな判断後に、投与されうる。「初期」と考えられる期間は、症状発現後の最初の6か月、8か月または、12か月でありうる。
本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物が、症状発現を遅延させるために、後期段階の対象に投与されうる。「後期段階」と考えられる期間は、症状発現後12か月以降でありうる。
本発明の薬物および治療は、有益効果を提供するのが好ましい。一実施形態においては、特に黄斑変性関連障害のための、本発明の薬物または治療の有益効果は、以下の一つ以上または全てとして現れうる:
a)疾患の症状を有する対象への投与後の、眼疾患の症状の増加の減少、緩徐化または防止、または非存在。
b)好ましくは眼疾患の症状を伴う対象における、本明細書に開示のシクロヘキサンヘキソール化合物または薬物の非存在下で測定されるレベルに対する、眼細胞におけるアミロイドまたはアミロイドを含むオリゴマーまたは凝集物の蓄積の増加の、減少、緩徐化または防止。本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物または薬物は、少なくとも約2%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%の、アミロイドまたはアミロイドを含むオリゴマーまたは凝集物の蓄積の減少を誘導する。
c)アミロイドを含むオリゴマーおよび/または凝集物の集合のキネティクスにおける減少、特にこのようなオリゴマーおよび/または凝集物の集合のキネティクスにおける、2%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%の減少。
d)眼疾患の症状、特に黄斑変性を伴う対象における、本明細書に開示のシクロヘキサンヘキソール化合物または薬物の非存在下で測定されるレベルに対する、眼細胞変性の増加の、減少、緩徐化または防止。本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物または薬物が、少なくとも約2%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%の、眼細胞変性の減少を誘導する。
e)眼疾患の症状を伴う対象への投与後の、眼機能の増加または回復。本発明の態様においては、本明細書に開示のシクロヘキサンヘキソール化合物または薬物は、少なくとも約0.05%、0.1%、0.5%、1%、2%、5%、10%、15%、20%、30%、33%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、または99%の、対象における眼機能の増加を誘導する。
f)眼疾患を伴う対象における疾患進行速度の、減少または緩徐化。
g)眼機能不全の減少、緩徐化または防止。本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物または薬物が、少なくとも約2%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%の、眼機能不全の減少または緩徐化を誘導する。
h)VEGFまたはVEGF活性の減少または阻害。本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物または薬物が、少なくとも約1%、1.5%、2%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%の、VEGFまたはVEGF活性の減少を誘導する。
i)眼疾患の症状を伴う対象における、生存または寿命の増加。
本発明の態様においては、本発明の薬物または治療の有益効果が、(a)および(b);(a)、(b)、および(c);(a)、(b)、(c)、および(d);(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、および(f);(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、および(g);(a)〜(h);または(a)〜(i)として現れうる。
持続的有益効果、好ましくは統計学的に有意な持続的有益効果を有する、本発明のシクロヘキサンヘキソール化合物、薬物および方法が、選択されうる。一実施形態においては、統計学的に有意な持続的有益効果を提供する、治療的に有効な量のシクロヘキサンヘキソール化合物を含む、薬物が提供される。
いくつかの態様における、本発明の治療のより大きな効果および能力が、治療の治療可能比を改善し、不適当な副作用および毒性を減少させうる。選択された本発明の方法は、症状が現れてからずっと後に治療が開始された場合であっても、長期的に眼疾患を改善することもできる。本発明により、シクロヘキサンヘキソール化合物または同を含む薬物の投与後に、長期の有効な治療が達成されうる。
一態様においては、本発明は、対象における網膜、特に黄斑のアミロイドオリゴマーまたは凝集物を、治療的に有効な量の本発明のシクロヘキサンヘキソール化合物または薬物と接触させるステップを含む、眼疾患を治療するための方法に関する。
別の態様においては、本発明は、アミロイドオリゴマーおよび/または凝集物を投与後長期間阻害するために十分な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物を含む薬物を提供することにより、眼疾患を治療するための方法を提供する。
本発明は、さらなる態様においては、眼機能を増加させるために十分な用量のシクロヘキサンヘキソール化合物を提供する薬物を個体に投与するステップを含む、眼疾患の治療を必要とする患者の眼疾患を治療するための方法を提供する。本発明は、別の態様においては、眼細胞におけるアミロイドおよび/またはアミロイドオリゴマーおよび/または凝集物の蓄積を投与後長期間減少させるために、シクロヘキサンヘキソール化合物を哺乳類に、好ましくは眼内投与するステップを含む、眼疾患を治療するための方法を提供する。
本発明は、一実施形態において、眼疾患を治療するための方法を提供し、方法は、投与長期間眼機能不全を減少させるのに十分な量のシクロヘキサンヘキソール化合物を含む薬物を、これを必要とする哺乳類に投与し、これにより眼疾患を治療するステップを含む。
別の態様においては、本発明は、眼疾患を防止および/または治療するための方法を提供し、方法は、眼細胞においてオリゴマー化され、および/または凝集したアミロイドを投与長期間阻害するのに十分な量のシクロヘキサンヘキソール化合物を含む薬物を、これを必要とする哺乳類に投与するステップと;オリゴマー化され、および/または凝集したアミロイドの量を決定し、これにより眼疾患を治療するステップを含む。オリゴマー化され、および/または凝集したアミロイドの量は、アミロイドに特異的な抗体または検出可能な物質でラベルされたシクロヘキサンヘキソール化合物を使用して、測定されうる。
治療的に有効な量のシクロヘキサンヘキソール化合物を対象に投与するステップを含む、眼疾患の対象を治療するための方法であり、対象が、従来の治療剤または方法による過去の治療に反応しておらず、これにより対象を治療する、方法が提供される。一態様においては、治療的に有効な量のシクロヘキサンヘキソール化合物を対象に投与するステップを含む、加齢黄斑変性の対象を治療するための方法であり、対象が、従来の治療剤または方法による過去の治療に反応しておらず、これにより対象を治療する、方法が提供される。
薬学的に許容可能な製剤における、患者への実質的な毒性を伴わずに眼疾患を治療するために有効な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物から基本的になる組成物を眼内注射するステップを含む、眼疾患の治療を必要とする対象の眼疾患を治療するための方法。一態様においては、加齢黄斑変性(AMD)の対象を治療するための方法であり、薬学的に許容可能な製剤における、患者への実質的な毒性を伴わずにAMDを治療するために有効な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物から基本的になる組成物を眼内注射するステップを含む、方法が提供される。
本発明は、一つ以上の追加的治療剤、特に従来の治療剤または方法と組み合わせた本発明の薬物を使用するための方法も含む。緑内障を治療するための本発明の態様においては、対象は、従来の手術またはレーザー処置も受けうる。本発明の他の態様においては、対象が、薬理学的アプローチを用いて治療される。緑内障を治療するためのこのアプローチの例には、コリン作動性物質(例えばピロカルピン)、経口炭酸アンヒドラーゼ阻害剤(例えばアセタゾラミド(Diamox)、ドルゾラミド(Trusopt)、ブリンゾラミド(Azopt))、局所ベータ−アドレナリン作動性受容体アンタゴニスト(例えばチモロール、レボブノロール(Betagan)、およびベタキソロール)、アルファ−2アドレナリンアゴニスト(例えばアプラクロニジンおよびブリモニジン)、サイクロスポリンA(サイクロスポリン、局所製剤Arrestase)、およびプロスタグランジンアゴニスト(例えばラタノプロスト(Xalatan)、ビマトプロスト(Lumigan)、およびトラボプロスト(Travatan))の投与が含まれる。[薬理学的アプローチの例は、Khaw等、BMJ320,1619(2000)およびKhaw等、BMJ328,156(2004)に開示される]。
黄斑変性を治療するための本発明の態様においては、対象は、光凝固療法または光感作療法も受けうる(例えば米国特許第5,756,541号、第5,910,510号、第6,599,891号、第7,060,695号、第7,015,240号、米国特許出願公開第20030087889号および第20040019032号を参照)。例えば、対象は、光感作物質としてベルテポルフィンを用いた光感作療法を受けうる(例えばVisudyne Photodynamic Therapy(Novartis))。患者は、黄斑移動手術を受ければよく、または血液透析を用いて治療されうる。黄斑網膜に高濃度で見られる強力な抗酸化物質である、キサントフィルおよびゼアキサンチン等のカロチノイドも、対象に投与されうる[例えば、Chopdar等、BMJ326,485(2003)を参照]。対象は、シクロヘキサンヘキソール化合物と組み合わせて、抗血管内皮成長因子(抗VEGF)治療剤も受けうる。抗VEGF治療剤の例には、ペガプタニブ(Macugen)、ラニビズマブ(Lucentis)、ベバシズマブ(Avastin)が含まれる。いくつかの態様においては、トライアムシナロン(Kenalog)が、シクロヘキサンヘキソール化合物と組み合わせて投与されうる。
従来の療法を受ける対象に、治療的に有効な量のシクロヘキサンヘキソール化合物を、好ましくは従来の療法の効力を延長し、または再発までの時間を増加するために治療的に有効な量、投与するステップを含む、対象における、眼疾患(例えばAMD)を治療するための従来の療法の効力を延長するための方法が提供される。一態様においては、対象はAMDを患う。特定の態様においては、対象は抗VEGF治療剤、特にLucentisを受けている。療法およびシクロヘキサンヘキソール化合物は、任意の順序で、任意の期間、同時または順次投与されうる。一態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物は、従来の療法の終了後、(例えばある期間または持続的に)投与される。
本発明は、眼疾患の治療のため、または眼疾患治療における薬物の製剤のための、少なくとも一つのシクロヘキサンヘキソール化合物を含む薬物の使用も予定する。本発明は、一実施形態においては、眼疾患治療において治療効果、特に有益効果を提供するための、または眼疾患治療において治療効果、特に有益効果を提供するための薬物の製剤のための、治療的に有効な量の少なくとも一つのシクロヘキサンヘキソール化合物の使用に関する。さらなる実施形態においては、本発明は、眼疾患の長期的または持続的治療のため、または眼疾患の長期的または持続的治療のための薬物の製剤のための、シクロヘキサンヘキソール化合物の使用を提供する。
本発明の薬物および方法の治療効力および毒性は、細胞培養による、または実験動物を用いた標準的な医薬方法により、ED50(集団の50%に治療的に有効な用量)またはLD50(集団の50%に致死的な用量)統計値等の統計パラメータを計算すること等により、決定されうる。治療係数は、治療効果対毒性効果の用量比であり、ED50/LD50比として表されうる。大きな治療係数を示す薬物が、好ましい。
投与
本発明のシクロヘキサンヘキソール化合物および薬物は、活性薬剤(単数または複数)の、対象または患者の体内の薬剤作用の部位との接触を生じて、治療効果、特に有益効果、特に持続的有益効果をもたらす、任意の手段より投与されうる。投与方法には、全身的、経胸膜、静脈内、経口、動脈内、筋肉内、局所、経吸入(例えばミストまたはスプレー)、経鼻粘膜、皮下、経皮、腹腔内、胃腸内、および直接眼または眼を囲む組織への投与を含むがこれに限定されない。シクロヘキサンヘキソール化合物は、錠剤、ピル、粉末、カプセル、顆粒剤、注射可能薬物、クリーム、溶液、坐薬、エマルション、分散、食品プレミックスの形、および他の適切な形で投与されうる。化合物は、リポソーム製剤において投与されうる。シクロヘキサンヘキソール化合物は、プロドラッグとして投与されてもよい。
本発明の態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物または薬物は、眼または眼と関係する組織に投与される。化合物および薬物は、眼に局所投与されればよく、点眼薬または点眼剤の形でありうる。化合物および薬物は、注射により眼(眼内注射)または眼と関係する組織に投与されてもよい。それらは、結膜下注射、経中隔注射、硝子体内注射、経胸膜注射、網膜下注射、眼周囲注射、Tenon嚢下注射または眼球後注射により投与されてもよい。シクロヘキサンヘキソール化合物および薬物は、投与量期間中化合物を段階的に放出する、好ましくは生体適合性および/または生分解性徐放製剤であるインプラントとして、対象に投与されてもよい。眼内投与のためのインプラントは、従来技術において周知であり;例えば、米国特許第5,501,856号、第5476,511号および第6,331,313号を参照。シクロヘキサンヘキソール化合物は、イオン泳動法を用いて、例えば米国特許第4,454,151号および米国特許出願公開第20030181531号および20040058313号に説明されるための方法を用いて、投与されてもよい。
本発明のシクロヘキサンヘキソール化合物および薬物は、徐放のために、全身または局所送達用に調製されうる。治療効果、特に有益効果、特に持続的有益効果を提供するための、薬物および治療の効果を最適化する投与形態および経路を選択することは、熟練の医師または獣医師の能力の範囲内である。
本発明の投与レジメンは、選択されたシクロヘキサンヘキソールの薬力学的特性およびその投与モードおよび経路;患者の種、年齢、性別、健康、医療状態および体重、症状の性質および程度、併用治療の種類、治療頻度、投与経路、患者の腎臓および肝機能、および所望の効果等の公知の要因により変動する。
眼疾患治療において効果、特に有益効果において、より具体的には持続的有益効果を提供するために有効であるシクロヘキサンヘキソール化合物の量は、標準的臨床技術により決定されうる。製剤に用いられる正確な用量も、投与経路および疾患の重症度により、医師の判断および各患者の状況に応じて決定される。
投与に適切な投与量の範囲は、治療効果、特に有益効果、より具体的には持続的有益効果を提供するように特に選択される。シクロヘキサンヘキソール化合物の医薬単位投与量は、血液中または眼組織および/または眼と関係する組織において、薬物の所定の最終濃度を提供するように製造され、投与されるのが好ましい。
投与量の範囲は一般に、所望の生物反応を誘発するために有効である。投与量の範囲は一般に、約0.001μg〜約5g/kg/日、約0.01μg〜約5g/kg/日、約0.1μg〜約5g/kg/日、約0.1mg〜約5g/kg/日、約0.1mg〜約2g/kg/日、約0.5mg〜約5g/kg/日、約1mg〜約5g/kg/日、約1mg〜約500mg/kg/日、約1mg〜約200mg/kg/日、約1mg〜約100mg/kg/日、約5mg〜約100mg/kg/日、約10mg〜約100mg/kg、約25mg〜約75mg/kg/日、約1mg〜約50mg/kg/日、約2mg〜約50mg/kg/日、約2mg〜約40mg/kg/日、または約3mg〜約25mg/kg/日でありうる。本発明の態様においては、投与量の範囲は、一般に対象の体重あたり約0.01μg〜約2g/kg、約1μg〜約2g/kg、約1mg〜約2g/kg、5mg〜約2g/kg、約1mg〜約1g/kg、約1mg〜約200mg/kg、約1mg〜約100mg/kg、約1mg〜約50mg/kg、約10mg〜約100mg/kg、または約25mg〜75mg/kgである。薬物またはシクロヘキサンヘキソール化合物は、毎日一回、二回、またはそれ以上、特に毎日一回投与されうる。
本発明のいくつかの態様においては、毎日一回二回、三回、またはそれ以上、特に毎日一回または二回投与される、本明細書に開示される化合物の投与量の範囲は、約0.01μg〜5g/kg、1μg〜2g/kg、1〜5g/kg、1〜3g/kg、1〜2g/kg、1〜1g/kg、1〜600mg/kg、1〜500mg/kg、1〜400mg/kg、1〜200mg/kg、1〜100mg/kg、1〜90mg/kg、1〜80mg/kg、1〜75mg/kg、1〜70mg/kg、1〜60mg/kg、1〜50mg/kg、1〜40mg/kg、1〜35mg/kg、1〜30mg/kg、3〜30mg/kg、3〜20mg/kg、1〜20mg/kg、または1〜15mg/kgである。本発明の実施形態では、毎日二回投与される本明細書に開示される化合物の必要用量は、約1〜50mg/kg、1〜40mg/kg、2.5〜40mg/kg、3〜40mg/kg、または3〜30mg/kgである。本発明の実施形態では、化合物の必要な一日用量は、約0.01μg〜5g/kg、1μg〜5mg/kg、または1mg〜1g/kgであり、その範囲内では、1〜500mg/kg、1〜250mg/kg、1〜200mg/kg、1〜150mg/kg、1〜100mg/kg、1〜70mg/kg、1〜65mg/kg、2〜70mg/kg、3〜70mg/kg、4〜65mg/kg、5〜65mg/kg、または6〜60mg/kgである。
本発明のいくつかの態様においては、毎日一回二回、三回、またはそれ以上、特に毎日一回または二回投与される、シクロヘキサンヘキソール化合物の投与量の範囲は、約1〜100mg/kg、1〜90mg/kg、1〜80mg/kg、1〜75mg/kg、1〜70mg/kg、1〜60mg/kg、1〜50mg/kg、1〜40mg/kg、1〜35mg/kg、2〜35mg/kg、2.5〜30mg/kg、3〜30mg/kg、3〜20mg/kg、または3〜15mg/kgである。
本発明の実施形態では、シクロヘキサンヘキソール化合物の投与量の範囲は、約0.1mg〜約2kg/kg/日、約0.5mg〜約2g/kg/日、約1mg〜約1g/kg/日、約1mg〜約200mg/kg/日、約1mg〜約100mg/kg/日、約10mg〜約100mg/kg/日、約30mg〜約70mg/kg/日、約1mg〜約50mg/kg/日、約2mg〜約50mg/kg/日、約2mg〜約40mg/kg/日、または約3mg〜30mg/kg/日である。
本発明の実施形態では、毎日二回投与されるシクロヘキサンヘキソール化合物の必要用量は、約1〜約50mg/kg、1〜約40mg/kg、2.5〜約40mg/kg、3〜約40mg/kg、3〜約35mg/kg、特に約3〜約30mg/kgである。
本発明の他の実施形態においては、シクロヘキサンヘキソール化合物の必要な一日用量は、約1〜約80mg/kgであり、その範囲内で、1〜約70mg/kg、1〜約65mg/kg、2〜約70mg/kg、3〜約70mg/kg、4〜約65mg/kg、5〜約65mg/kg、または6〜約60mg/kgである。
シクロヘキサンヘキソール化合物は、毎日一回、毎日二回、約50〜約10000mg、50〜約2000mg、70〜約7000mg、70〜約6000mg、70〜約5500mg、70〜約5000mg、70〜約4500mg、70〜約4000mg、70〜約3500mg、70〜約3000mg、150〜約2500mg、150〜約2000mg、200〜約2500、200〜約2000mg、200〜約1500mg、700〜約1200mg、または1000mg、特に200〜2000mg、より具体的には700〜1200mg、最も具体的には1000mgを有する単一投与単位または複数投与単位(すなわち錠剤またはカプセル)で提供されうる。
本発明の態様においては、全身投与のために用いられうる投与量には、体重あたり約0.1μg/kg〜約300mg/kgの範囲内、または約1.0μg/kg〜約40mg/kgの範囲内、または約10μg/kg〜約20mg/kgの範囲内、または約0.1mg/kg〜約20mg/kgの範囲内、または約1mg/kg〜約20mg/kgの範囲内、または約0.1mg/kg〜約10mg/kgの範囲内、または約1mg/kg〜約10mg/kgの範囲内範囲内、または約0.1μg/kg〜約10mg/kgの範囲内の投与量の範囲の有効な量が含まれるがこれに限定されない。
本発明の態様においては、全身投与のために使用できる投与量は、(平方メートルまたはmで表される)体表面積に基づくと、体表面積あたり約0.1μg/m〜約300mg/m、または約10μg/m〜約300mg/mの範囲内、または約100μg/m〜約300mg/mの範囲内、または約1mg/m〜約300mg/mの範囲内、または約10mg/m〜約300mg/mの範囲内、または約10mg/m〜約200mg/mの範囲内、または約10mg/m〜約120mg/mの範囲内、または約40mg/m〜約120mg/mの範囲内、または約60mg/m〜約100mg/mの範囲内の投与量の範囲の有効な量を含むがこれに限定されない。
眼内および硝子体内投与または注射のための本発明の他の態様においては、利用できる投与量の例には、眼あたり約1μg、5μg、10μg、15μg、20μg、25μg、30μg、50μg、75μg、100μg、200μg、300μg、400μg、500μg、600μg、700μg、800μg、900μg、1mg、2mg、3mg、4mgまたは5mgの任意のものが含まれるがこれに限定されない。眼周囲投与または注射のために使用できる投与量の例には、眼あたり約25μg、50μg、100μg、150μg、200μg、250μg、300μg、350μg、400μg、500μg、600μg、700μg、750μg、800μg、900μg、1mg、1.5mg、2mg、2.5mg、3mg、3.5mg、4mg、4.5mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、12.5mg、15mg、20mg、25mg、30mg、40mgまたは50mgの任意のものが含まれるがこれに限定されない。
本発明の薬物または治療は、有益効果を提供するための、本発明の少なくとも一つの化合物の単位投与量を含みうる。「単位投与量」または「投与単位」は、そのままの活性薬剤、または一つ以上の固体または液体医薬賦形剤、担体またはビヒクルとの混合物を含む物理的および化学的に安定の単位投与量のままで患者に投与でき、容易に取り扱い、梱包できる、一体的すなわち単一の用量をさす。
対象は、実質的に任意の所望のスケジュールで、シクロヘキサンヘキソール化合物またはその薬物で治療されうる。本発明のシクロヘキサンヘキソール化合物または薬物は、一日に一回以上、特に一日に一回または二回、週一回、月一回、または連続的に投与されうる。しかし、対象は、一日おきまたは週一回等、より少ない頻度で、または、より頻繁に治療されてもよい。シクロヘキサンヘキソール化合物または薬物は、約または少なくとも約1週間、2週〜4週間、2週間〜6週間、2週間〜8週間、2週間〜10週間、2週間〜12週間、2週間〜14週間、2週間〜16週間、2週間〜6ヵ月間、2週間〜12ヵ月間、2週間〜18ヵ月間、2週間〜24ヵ月間、または24ヵ月間以上、周期的または継続的に対象に投与されうる。
ある態様においては、シクロヘキサンヘキソール化合物の投与量が、化合物を一定期間で段階的に放出し、より頻度の低い化合物の投与、例えば月に一回、毎2〜6ヶ月毎に一回、毎年約一回の投与、または繰り返す必要のない単回投与を可能にするインプラントを含む、徐放製剤または徐放インプラントにおいて投与されうる。徐放インプラント、デバイスまたは製剤は、注射による局所適用により眼に投与され、または、眼内、硝子体内、硝子体眼房、硝子体、網膜下、眼周囲、眼球後、結膜下、またはTenon嚢下等、眼または眼と関係する組織の様々な位置に、外科的に移植されうる。徐放製剤は、イオン泳動方法と組み合わせられうる。
一態様においては、本発明は、シクロヘキサンヘキソール化合物またはその栄養補助食品として許容可能な誘導体を含む補助剤を、ヒトに投与するステップを含む、ヒトの食事を補うためのレジメンを提供する。対象は、少なくともほぼ毎日、またはより頻繁に、例えば一日おきまたは週一回、補助剤で治療されうる。本発明の補助剤は、毎日摂取されてもよいが、週に数回または個別の用量等、より低い頻度での摂取も有益でありうる。特定の態様においては、本発明は、約1〜約1000、5〜約200または約25〜約200ミリグラムのシクロヘキサンヘキソール化合物またはその栄養補助食品として許容可能な誘導体を、一日単位でヒトに投与するステップを含む、ヒトの食事を補うためのレジメンを提供する。別の態様においては、約50〜100ミリグラムのシクロヘキサンヘキソール化合物が、一日単位でヒトに投与される。
本発明の補助剤は、食事とともに、または食事の後に、摂取されうる。したがって補助剤は、人の朝食時に、および/または人の昼食時にとられればよい。一部分が、食事の直前、間、または直後に投与されうる。毎日の摂取では、補助剤の一部が、ヒトの朝食の直前、間、または直後に摂取され、補助剤の第二部分がヒトの昼食の直前、間、または直後に摂取されうる。朝部分および昼部分がそれぞれ、ほぼ同量のシクロヘキサンヘキソール化合物を提供しうる。本明細書に記載の補助剤およびレジメンは、一般に認められた栄養的ガイドラインに従った平衡食、および週数回の適度〜軽い運動のプログラムと組み合わせられると、最も有効でありうる。
特定の態様においては、補助剤のグラムにつき、補助剤1グラムあたり:約5ミリグラム〜約50ミリグラムの一つ以上のシクロヘキサンヘキソール化合物またはその栄養補助食品として許容可能な誘導体を含む補助剤をヒトに投与するステップを含む、ヒトの食事を補うためのレジメンが提供される。一実施形態においては、補助剤の一部分が、ヒトの朝食時に投与され、補助剤の第二部分が、ヒトの昼食時に投与される。
本発明が、具体的実施例によりさらに詳細に説明される。以下の実施例は、説明のために提供され、本発明をいかなる様式でも制限するものではない。
(実施例1)
点眼薬
AZD103またはELND005を含む局所投与のための溶液組成物が、以下に示すように調製されうる:
AZD103/ELND005が、0.5%ヒドロキシエチルセルロース中に直接溶解されて、溶液が形成されうる。滅菌の成分を使用し、無菌条件下で行うことにより、製剤が滅菌されうる。
以下の組成を有する点眼液製剤がさらに調製されうる:
(実施例2)
ヒト一次レチナール色素上皮に対する非線維性アミロイドオリゴマーの毒性へのAZD103/ELND005の効果。
培養SH−SY5Yヒト神経芽腫細胞およびヒト一次RPE細胞における、アミロイドオリゴマーの毒性に対するAZD103/ELND005の効果が、3−[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミドベース(MTTベース)のアッセイ(Sigma Aldrich;Luibl,V.等、J Clin Invest.,2006,116:378も参照)を用いて、分光測光法的に評価される。Bioscience Resources Inc.からRPE細胞が得られ、2mM L−グルタミン、100U/mlペニシリン、100μgストレプトマイシンおよび10%ウシ胎児血清を添加したDMEM中で、37℃で維持されうる。
(実施例3)
脈絡膜血管新生および網膜滲出を抑制するためのAZD103またはELND005の局所投与。
AZD103またはELND005の製剤が、C57BL/6マウスのレーザー誘導性ブルック膜破裂を用いて脈管形成が誘導される、脈絡膜脈管形成モデルにおいてテストされる。具体的には、生後4〜5週の雌C57BL/6Jマウス(n=10/群)に、網膜後極の9時、12時および3時の位置に、532nmダイオードレーザ光凝固による三つの熱傷が与えられる。レーザー熱傷後、マウスは、ビヒクルまたはAZD103またはELND005製剤で治療される。2週後に、マウスが、フルオレセインでラベルされたデキストランで灌流され、脈絡膜のフラットマウント標本が画像分析ソフトウェアを用いて分析されて、蛍光染色された血管新生が確認され、網膜あたりの血管新生の全面積が計算される。
(実施例4)
緑内障の症状は、網膜神経節細胞(RGCs)の減少を伴う。緑内障は一般に、眼内圧上昇と結びつき、これがアミロイドの局所蓄積を通じて、RGCsの減少につながりうる。AZD−103の能力が、二つの方法で誘導されるRGCアポトーシスに対するその効果を検査することにより決定される:アミロイドの眼への直接投与、および眼内圧の実験的上昇。
アミロイド投与:新たに作成されたAβ1−42オリゴマー(0.55nM)が、Dark Agoutiラットに、硝子体内注射される。反対側の眼がコントロールとして用いられ、Aβでなく水が注射される。動物は、アミロイド注射後72時間まで、様々な時点で評価され、RGCアポトーシスのレベルが定量される。アポトーシス網膜細胞が、Alexa Fluor488でラベルされたアネキシン5の硝子体内注射によりラベルされ、コンフォーカルレーザー走査検眼鏡を用いて実時間で検出される。各観察時点後に少数の動物が屠殺されて、従来の組織学的技術によりRGCアポトーシスが確認される。アポトーシスRGCsの数が、盲検者により手動で計数される。RGCアポトーシスの量が、全RGC数の密度または割合に関して表される。このシステムにおけるAZD−103の効果を決定するために、ラットが、アミロイド投与前に飲料水中10mg/mlのAZD−103で適宜7日間処置されてから、観察の終了まで処置される。
眼内圧の実験的上昇:強膜上静脈への高張食塩水(1.8M)の注射により、片側の眼内圧の上昇が誘導される。反対側の眼が、コントロールとなる。一体的眼内圧測定を可能にするために、Tonopen XLにより眼内圧が定期的にモニタされる。2週目、4週目、8週目、12週目および24週目に、上述のように動物のRGCアポトーシスが評価される。このシステムにおけるAZD−103の効果を決定するために、ラットが、生食水の注射前に、飲料水中10mg/mlのAZD−103で適宜7日間処置されてから、観察の終了まで処置される。
(実施例5)
網膜の視細胞減少により加齢黄斑変性の症状が生じる。網膜色素上皮(RPE)層の減少または機能不全は、視細胞に不可欠な栄養の支えを除去し、その減少を誘発し、進行性の視力喪失をもたらす(ドライ型AMD)。あるいは、RPEにより発現されるVEGFが、網膜に血管新生を誘導する。これらの血管からの流体の漏出が、突然の視力喪失につながる(ウェットAMD)。両方の症状において、RPEが重要な細胞層であると思われる。疾患型の間のさらなる共通項として、RPE層に隣接した(外の)細胞外沈着物、ドルーゼンの沈着が、全てのAMDの病的特質である。アミロイドβは、ドルーゼンの主な構成成分の一つであり、AMDにおいて観察される沈着物を、正常な眼に時に観察されるものと区別する。Aβは、一次RPE細胞を含む多数の細胞型に有毒であることが分かっており、RPE細胞からのVEGFの発現を誘導することも示されている。したがってAβは、RPE細胞に対するその効果を通じて、ドライ型およびウェットAMDの両方の症状に関与しうる。
RPE細胞のVEGF発現に対するAβの効果の効力を消すAZD−103の能力が、以下の材料および方法を使用して調査された。
材料:ヒトVEGF Duoset,2nd Generationが、R&D Systemsから得られた[#DY293B]。3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン基質液(TMB)がSigmaから得られた[#S8865]。TMBの停止液もSigmaから得られた[#S5814]。Tween−20は、Fisherから得られ[#BP337−500];Probuminは、Milliporeから得られ[#82−045−1];10Xリン酸緩衝食塩水(PBS)は、Rocheから得られた[#11666789001]。
細胞培養:RPE特異的マーカー;CRALBPおよびRPE−65(ATCC CRL−2302)を発現する、自然発生網膜色素上皮細胞系統、ARPE−19が、1:1混合のダルベッコ改変イーグル培地およびハムF12培地中で、10%ウシ胎児血清、100U/mlペニシリンおよび100ug/mlストレプトマイシンを含むHEPESバッファーを伴って、5%CO中37℃で維持された。
アミロイドβ1−42オリゴマー:1mgの合成アミロイドβ1−42(AnaSpec,San Jose,CA)が、1mlの無血清DMEM/F12に溶解され、ボルテックスされ、10分間超音波処理された。そして、混合物が、穏やかな振盪を伴って37℃で一晩インキュベートされた。インキュベーションの後の培地が、任意の不溶性凝集物を除去するために、14000rpmで10分間遠心分離された。オリゴマー溶液が、同日にアッセイに使用された。
細胞処置:ARPE−19細胞(12〜14継代)が、1.5×10細胞の密度で、96ウェル組織培養プレートに二次培養された。細胞を付着させるために、細胞が、5%COインキュベータ中で、37℃で一晩インキュベートされた。次の日、全ての培地が変えられ、細胞が無血清DMEM/F12中で、1μg/ml〜20μg/mlの濃度のAβ1−42オリゴマーの存在または非存在下で、インキュベートされた。AZD103で、37℃で2時間プレインキュベートされている、Aβ1−42により1:0.5、1:1、および1:2の処置比(重量:重量比)で処置された細胞もあった。処置された細胞は、37℃、5%COで、さらに24時間インキュベートされた。それから培地が集められ、1000rpmで10分間遠心分離されて、細胞細片が除去された。そして、培地が、ELISAによりVEGFのレベルにつき評価された(R&D Systems,Minneapolis,MN)。
VEGF ELISA:Aβ1−42およびAZD103の存在または非存在下で成長させた細胞培養から集められた調整培地が、血管内皮成長因子(VEGF)発現につき、ヒトVEGF duoset ELISA発現キットをメーカーの説明にしたがって(R&D Systems)用いて検査された。マウス抗ヒトVEGFが捕捉抗体(1μg/ml)として使用され、ビオチン化ヤギ抗ヒトVEGF(100ng/ml)が、検出抗体として使用された。上清が、室温で2時間、(96ウェル中)捕捉抗体でインキュベートされた。ウェルが、洗浄バッファー(リン酸緩衝食塩水(PBS)pH7.4中0.05%Tween−20)で三回洗浄された後、室温で2時間、検出抗体でインキュベートされた。三回洗浄後、ウェルが、ストレプトアビジン−HRPで20分間インキュベートされた。その後、各ウェルに3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン基質液(TMB)の添加が行われ、室温で30分間インキュベートされた。反応が停止され、発色現象が450nmの波長で分光測光法により読み取られた。
結果は、図1および2に示される。VEGF分泌が、無血清培地における新たに調製されたAβ1−42オリゴマーの濃度の5ug/mlの濃度までの増加により、アップレギュレートされる。Aβ1−42を伴うAZD103のプレインキュベーションは、未処置細胞において見られるVEGFの基礎レベルを超えて分泌を減少させずに、分泌VEGFの量を減らす方向に有効である。VEGF分泌が記載どおり分析され、処置を受けなかった標準ARPE−19細胞との比較として表される。AZD−103は、RPE細胞によるVEGF発現に対するAβの効力を消すことができると思われる。この発現は、基礎レベル(すなわちAβの非存在下での発現量と同等)に戻される。これらの結果は、AZD−103が、ウェットAMDの発症および継続において重要な分子相互作用の一つを防ぎうることを示す。さらに一般的にいえば、AZD−103は、AβがRPE細胞に潜在的に病理的効果を及ぼすのを防止でき、したがってウェットおよびドライ型AMDの両方において有用でありうる。
(実施例6)
AMDの眼の症状が、三つの生理的に関連したリスク因子を適用することにより、ネズミモデルにおいて再現されうる:特異的APOE遺伝子型(APOE4)、高齢、および高脂肪/高コレステロール(HF−C)食餌。これらのマウスは、ヒトAMDの進行に類似の、一時的な非完全浸透型の網膜下色素上皮(RPE)沈着物(基底沈着物)、RPE萎縮および脈絡膜血管新生を発現する[Malek,G.,等、(2005),Proc Natl Acad Sci USA 102,11900−5]。電気生理学的表現型が、この症状と関係する。APOE4HF−Cマウスの網膜電図(ERG)記録は、統計学的に有意な減少したa−およびb−波振幅を示す[Ding JD等、(2008),Vision Res.48(3):339−45]。網膜/RPE損傷、基底沈着物の蓄積およびERGの減衰を防ぐAZD−103の能力が、評価される。
適宜の水と普通のマウス食餌(ND)に維持された周囲条件下で従来どおり収容された高齢の雄APOE4マウスが、三つの処置群に割り当てられる。この割り当てはランダムであるが、動物の年齢は群全体でバランスされる。一つの群(n=9)が、普通食に維持される。第二群(n=12)は、8週間HF−C食餌(35%脂肪、20%タンパク質、45%炭水化物、1.25%コレステロール、0.5%コール酸ナトリウム)に切り替えられる。第三群(n=15)は、7日間AZD−103を適宜受ける(10mg/mlで飲料水に溶解)。それらはその後、8週間HFC食餌に切り替えられ、その間AZD−103を適宜受け続ける。動物は、食事割り当ての前、および食餌割り当ての8週間後に、評価される。この時点以後に、全ての動物が屠殺される。全ての動物につき、以下の評価が行われる:
1. 食餌割り当て前後の基底部検査および写真撮影。
2. 食餌割り当て前後の、絶食させた動物の全血の全血漿コレステロールレベル。
3. 食餌割り当て前後の、全視野ERG。動物を、少なくとも12時間暗所適応させる。各動物が、ケタミン/キシラジンカクテルで麻酔され、瞳孔が拡張され、37℃加温パッドに動物が安定化される。2.5%ヒドロキシプロピルメチルセルロースの点眼を伴って眼に接触して配置された白金インジウムワイヤループ電極を用いて、ERG追跡が記録される。マウスが明順応刺激装置チャンバーに配置され、動物が閃光(0.0005から開始し、1000cd−s/m2の最大強度を1logステップで減衰させる)に曝露される。a−波振幅が、ベースラインからa−波トラフまで測定され、b−波振幅は、a−波トラフからb−波ピークまで測定される。
4. 死後のアミロイドβ、AMD損傷と関係する他のタンパク質(ビトロネクチン、apoE、apoB)、および視細胞シナプス端末と関係するタンパク質:SV2 VGLUT1、PKCαを含むタンパク質の免疫組織化学的局在化。
5. 視細胞の定量。眼が固定され、エポン−スパー樹脂に埋め込まれ、500nmで切断され、ガラススライドにマウントされる。視神経を二分する断面が、網膜層の測定、および細胞数カウントに使用される。外核層の厚みおよび視細胞の線密度が、計算される。
ERGの病理評価を行う人員は、データ収集および重症度の評価が終わるまで、投与群を識別できないようにする。
本発明は、本明細書に記載される特定の実施形態により、範囲が限定されない。これは、そのような実施形態が、本発明の一態様の一つの例示のみを目的とするためであり、任意の機能的に等価の実施形態が、本発明の範囲内である。実際に、本明細書に図と共に記載されるもの加えて、本発明の様々な変更が、前述の説明および添付の図面から当業者に明らかとなる。このような変更は、添付の請求の範囲に含まれるものとする。
本明細書に引用される全ての刊行物、特許および特許出願は、個々の刊行物、特許または特許出願が、参照により全体として本明細書に組み込まれるものと特に個々に示されたのと同じ程度に、参照により全体として本明細書に組み込まれる。本明細書に記載の全ての刊行物、特許および特許出願は、その中に報告される、本発明と関連して使用されうるための方法等を説明し、開示する目的で、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書中のいかなる記載も、過去の発明により、本発明がかかる開示に先行する権利がないことを認めるもと解釈されてはならない。
表1
アカントアメーバ角膜炎
調節性内斜視
後天性鼻涙管閉塞
後天性眼振盪
急性角膜水腫
急性網膜壊死
外転神経麻痺
腺腫
成人眼窩腫瘍
成人黄斑ジストロフィー
求心性瞳孔障害
AIDS
無涙症
白子症
アレルギー性結膜炎
アレルギー性副鼻腔炎
一過性黒内障
弱視
アミノ酸代謝障害
閉塞隅角緑内障
隅角後退緑内障
網膜色素線条症(Angloid Streaks)
無虹彩
瞳孔左右不同症
強直性脊椎炎
無眼球症(Anophthalmas)
前部ブドウ膜炎
動脈炎性虚血性視神経症
星状硝子体症
乱視
過敏性皮膚炎
単純型糖尿病網膜症
細菌結膜炎
細菌角膜潰瘍
基底細胞癌
ベーチェット病
ベル麻痺
ベスト病
眼瞼炎
眼瞼痙攣
盲、眼の痛み
青錐体1色覚(Blue Cone Monochromasy)
網膜動脈分枝閉塞症
網膜静脈分枝閉塞症
ブラウン症候群(Brown Snydrome)
水疱性角膜症(Bullous Keraathy)
中心窩蝶形色素ジストロフィー
毛細血管性血管腫
白内障
海綿状血管腫
蜂巣炎
網膜中心動脈閉塞症
網膜中心静脈閉塞症
中心性漿液性網脈絡症
霰粒腺
化学的熱傷
幼児期眼窩腫瘍
脈絡膜剥離
脈絡膜悪性黒色腫
脈絡膜新生血管膜
脈絡膜血管新生
先天性脈絡膜欠如
慢性開放隅角緑内障
良性粘膜類天疱瘡
毛様体黒色腫
臨床的に意義のある黄斑浮腫
CMV網膜炎
コーツ病
コーガン−リース症候群
コラーゲン障害
色覚異常
網膜振盪症
先天性白内障
先天性緑内障
先天性遺伝性角膜内皮変性症
先天性網膜色素上皮肥大
先天性鼻涙管閉塞
先天性眼振
先天性眼瞼下垂
結膜扁平上皮癌(Conjuctival Squamous Cell Carcinoma)
眼球結膜出血
結膜悪性黒色腫
結膜炎
コンタクトレンズ関連の問題
コンタクトレンズ溶液過敏症
収斂不全
角膜擦過傷
角膜ジストロフィー
角膜浮腫
角膜異物
角膜感染
角膜移植術後遺症
角膜潰瘍
脳神経麻痺
結晶性角膜変性症
類嚢胞黄斑部浮腫
涙嚢炎
皮膚弛緩症
類皮腫および類表皮嚢胞
糖尿病性網膜症
壊死性強膜炎
複視
脱臼眼内レンズ
睫毛重生症
乱視
複視
ダウン症候群(Down Snydrome)
ドライアイ
眼球乾燥症候群
ドライ型黄斑変性
デュエーン症候群
甲状腺眼疾患
イールス病
腸性先端皮膚炎(Ecrodermatitis Enteropathica)
水晶体偏位
眼瞼外反症
眼内炎
内反症
網膜上膜
上強膜炎
内斜視
外斜視
露出性角膜炎
滲出性網膜剥離
眼瞼欠損(Eyelid Colomboma)
ろ過胞合併症
光視症
飛蚊症
眼緊張低下症候群
第四脳神経麻痺
フックス角膜内皮変性症(Fuch’s Endothelial Dystroph)
真菌性角膜炎
ガードナー症候群
巨細胞性動脈炎
巨大乳頭結膜炎
緑内障
糖原病
グリコサミノグリカン障害
グレーブス病
脳回転状萎縮症
ハロ
ヘルペス性角膜炎
単純ヘルペスウィルス
帯状疱疹ウィルス
ホーマー症候群
麦粒腫
ホルネル症候群
遠視
高血圧性網膜症
上斜視
前房出血
緊張低下
感染症(アクチノミセス症、ボツリヌス菌中毒、HIV、ジフテリア(Diptheria)、Escherichia Coli、結核、梅毒による眼病変)
伝染性副鼻腔炎
炎症性偽腫瘍
眼内異物
眼内レンズ脱中心化または脱臼
退縮性下垂症
虹彩角膜内皮症候群
虹彩萎縮症
虹彩悪性黒色腫
虹彩脱出症
不正乱視
虚血性視神経症
虚血性網膜症
若年性慢性関節リウマチ
若年性黄色肉芽腫
カポシ肉腫
キーンズ・セイアー症候群
角結膜炎
円錐角膜
角膜症
涙腺腫瘍
格子状ジストロフィー
レーバー先天性黒内障
レーバー遺伝性視神経萎縮症
白血病
白色瞳孔
角膜輪部類皮腫(Limbal Demoid)
低眼圧緑内障リンパ性腫瘍
リソソーム蓄積症
黄斑変性
黄斑浮腫
黄斑円孔
角膜上皮基底膜ジストロフィー
マルファン症候群
巨大角膜
黒色腫
代謝異常(痛風、高リポタンパク血症、眼脳腎症候群)
転移性神経芽細胞腫
転移性眼窩腫瘍
片頭痛
髄膜腫(Miningioma)
ムコリピドーシス
多巣性脈絡膜症候群
多発性硬化症
重症筋無力症
近視
鼻涙管閉塞
壊死性強膜炎
血管新生緑内障
神経炎
神経線維腫
神経線維腫症
血管新生緑内障
夜盲症
結節性強膜炎
非動脈炎性虚血性視神経症
ノリエ病
眼振盪
眼瘢痕性類天疱瘡
眼球浮腫
眼球ヘルペス
眼Hislasmosis症候群(Ocular Hislasmosis Syndrome)
眼ヒストプラスマ症
低眼圧症
眼虚血症候群
眼血管新生
眼酒さ(Ocular Rosacea)
眼球運動麻痺
視神経膠腫
視神経鞘髄膜腫
視神経炎
視神経症
眼窩底吹き抜け骨折
眼窩蜂巣織炎
眼窩炎性偽腫瘍
眼窩内リンパ系腫瘍
眼窩腫瘍
眼窩類皮腫(Orbtal Dermoid)
眼痛
乳頭炎
乳頭浮腫
毛様体扁平部炎
周辺視力低下
第一次硝子体過形成遺残(PHPV)
ピータース奇形
母斑症(毛細血管拡張性運動失調、神経線維腫症−1)
咽頭結膜熱(Pharyugoconjuctival Fever)
フリクテン症
色素性緑内障
瞼裂斑
下垂体卒中
下垂体腫瘍
プラキニル毒性
ポスナー−シュロスマン症候群
後発白内障
後部強膜炎
後部ブドウ膜炎
後部硝子体剥離
妊娠
老眼
眼窩隔膜前蜂巣炎
原発開放隅角緑内症
プリズム
増殖糖尿病網膜症
眼球突出
プロテオグリカン障害
偽内斜視
偽剥脱性緑内障
偽脳腫瘍
弾性線維性偽性黄色腫
乾癬
翼状片
下垂症
再発性角膜びらん
充血
屈折異常
ライター症候群
網膜変性
網膜剥離
網膜剥離または涙
網膜片頭痛
網膜血管新生
網膜視細胞障害
網膜炎
色素性網膜炎
白点網膜炎
網膜芽細胞腫
未熟児網膜症
網膜分離症
網膜血管疾患
水晶体後方線維増殖症
横紋筋肉腫
裂孔原性網膜剥離
リーガー異常/症候群
サルコイドーシス
強膜炎
鎌状赤血球症
副鼻腔炎
第六脳神経麻痺
皮膚悪性黒色腫
点頭痙攣
スフィノゴリポドーシス(Sphinogolipodoses)
扁平上皮癌
シュタルガルト病
ステロイド緑内障
スティーブンス・ジョンソン症候群
斜視
卒中
上方輪部角結膜炎
眼瞼腫脹
交感性眼炎
癒着
梅毒
流涙
巨細胞性動脈炎
第三脳神経麻痺
タイトコンタクトレンズ症候群
トキソカラ症
トキソプラズマ症
トラコーマ
牽引性網膜剥離
逆さ睫毛
紫外線角膜症(Ultraviolet Keraathy)
ブドウ膜炎
春季角結膜炎
ウィルス性結膜炎
視覚異常
視覚片頭痛
硝子体網膜疾患
硝子体出血
Vogt−小柳−原田症候群
ウェット型黄斑変性
ウイルソン病
黄色板腫

Claims (20)

  1. 眼疾患を治療するための薬物であり、治療的に有効な量の、式IIIまたはIVのシクロヘキサンヘキソール化合物であり:
    式中、
    Xは、シクロヘキサン環であり、R、R、R、R、RおよびRがヒドロキシルであり、または、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも一つが独立して、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10シクロアルコキシ、C−C10アリール、C−C10アリールオキシ、C−C10アリール−C−Cアルコキシ、C−C10アロイル、C−C10ヘテロアリール、C−C10複素環、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、−NH、−NHR、−NR、=NR、−S(O)、−SH、−SOH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−Si(R、−OSi(R、−COH、−CO、オキソ、−POH、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、およびS(O)NRより選択され、RおよびRが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択され、R、R、R、R、RまたはRの残りの少なくとも一つは、ヒドロキシルである、化合物;またはその薬学的に許容可能な塩を含む、薬物。
  2. 前記シクロヘキサンヘキソール化合物が、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、RおよびRの全てがヒドロキシルではないという条件で;Rはヒドロキシルであり;R、R、R、RおよびRは独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10シクロアルコキシ、C−C10アリール、C−C10アリールオキシ、C−C10アリール−C−Cアルコキシ、C−C10アロイル、C−C10ヘテロアリール、C−C10複素環、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、ヒドロキシル、−NH、−NHR、−NR−、=NR、−S(O)、−SH、−SOH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−Si(R、−OSi(R、−COH、−CO、オキソ、−POH、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、および−S(O)NRより選択され、RおよびRは独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択される、請求項1に記載の薬物。
  3. 前記シクロヘキサンヘキソール化合物が、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、RおよびRの一つが、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアシル、ハロ、オキソ、=NR、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、CO、または−SOであり、RおよびRは独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択される、請求項1に記載の薬物。
  4. 前記シクロヘキサンヘキソール化合物が、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、RおよびRの二つが、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアシル、ハロ、オキソ、=NR、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、CO、または−SOであり、RおよびRは独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択され;R、R、R、R、RおよびRのうちヒドロキシルであるものが四つ以下である、請求項1に記載の薬物。
  5. 前記シクロヘキサンヘキソール化合物が、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つ、二つ、三つまたは四つがヒドロキシルであり、他方のR、R、R、Rおよび/またはRがC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、またはハロである、請求項1に記載の薬物。
  6. 前記シクロヘキサンヘキソール化合物が、シロ−イノシトールである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬物。
  7. アミロイド凝集物沈着を特徴とする眼疾患の治療に使用するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物。
  8. シクロヘキサンヘキソール化合物の量が、アミロイド凝集物の集合、折り畳み、蓄積、凝集速度および/またはクリアランスを調節するために有効である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物。
  9. シクロヘキサンヘキソール化合物の量が、眼疾患の症状発現後に、眼細胞における、集合を防止、途絶または阻害し、またはアミロイド凝集を逆転または減少させるために有効である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物。
  10. 眼疾患の症状発現後に、対象の眼細胞における、アミロイド、および/またはアミロイドを含むオリゴマーおよび/または凝集物の集合を防止または阻害し、または逆転または減少させるための方法であり、治療的に有効な量の、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を投与するステップを含む、方法。
  11. 眼疾患の症状発現後に、対象の眼細胞における、アミロイドを含むオリゴマーおよび/または凝集物のクリアランスまたは分解を途絶または増強するための方法であり、治療的に有効な量の、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を投与するステップを含む、方法。
  12. 眼疾患の症状発現後に、対象の眼機能を改善し、および/または眼細胞の変性を減速させるための方法であり、治療的に有効な量の、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を投与するステップを含む、方法。
  13. 対象における眼疾患に関係する眼の障害の発現または進行を遅延させるための方法であり、治療的に有効な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物または請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を、該対象に投与するステップを含む、方法。
  14. 対象の緑内障を治療するための方法であり、治療的に有効な量の、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を、該対象に投与するステップを含む、方法。
  15. 対象の黄斑変性を治療するための方法であり、黄斑細胞における既存のアミロイド凝集物の溶解および/または破壊をもたらす、請求項1〜6のいずれか1項に定義されるシクロヘキサンヘキソール化合物および薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルを投与するステップを含む、方法。
  16. 眼機能の改善を必要とする哺乳類を治療するための方法であり、該哺乳類は、眼機能を損ない、または減少させることが知られる疾患、障害、虚弱または病気であると診断されておらず、該方法が、眼機能を改善するために治療的に有効な量の、請求項1〜6のいずれか1項に定義されるシクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩を、該哺乳類に投与するステップを含む、方法。
  17. 対象の眼細胞における、アミロイドオリゴマーおよび/または凝集物の集合を防止または阻害し、アミロイドオリゴマーおよび/または凝集物のクリアランスを増強し、または、アミロイドオリゴマーおよび/または凝集物の沈着を減速させるための方法であり、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を、該対象に投与するステップを含む、方法。
  18. 眼疾患を患う対象において、症状発現後に、アミロイド凝集物沈着および眼細胞変性を逆転させる方法であり、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を、該対象に投与するステップを含む、方法。
  19. 眼疾患を治療するための、請求項1〜6のいずれか1項に定義されるシクロヘキサンヘキソール化合物の使用。
  20. 少なくとも一つの請求項1〜9のいずれか1項に記載の薬物と、容器と、眼疾患を治療するための指示とを含む、キット。
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