JP2010523588A - ヒドロホルミル化方法用のカリックスアレーンビスホスファイト配位子 - Google Patents

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Abstract

遷移金属−配位子錯体触媒及び錯体触媒前駆体中に配位子として使用するためのカリックスアレーンビスホスファイト組成物。この配位子は特にα、β及びイソ−オレフィン異性体の混合物を含むラフィネート流を、一酸化炭素、水素及び遷移金属−配位子錯体触媒の存在下でヒドロホルミル化して直鎖及び分岐アルデヒド生成物の混合物を形成するヒドロホルミル化方法用の触媒及び触媒前駆体において有用である。錯体触媒はα及びβ−オレフィン反応体を、選択的に、イソ−オレフィン反応体よりも速く転化して、ノルマル(直鎖)対分岐鎖アルデヒド生成物の改善されたモル比をもたらす。未転化イソ−オレフィン異性体はその後に、アルデヒド生成物混合物から容易に分離される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2007年4月5日に出願された米国仮出願第60/921945号の利益を請求する。
発明の分野
本発明は、新規カリックスアレーンビスホスファイト組成物及びその遷移金属錯体によって触媒されるヒドロホルミル化方法への使用に関する。本明細書中において、用語「ヒドロホルミル化」は、1種又はそれ以上のアルデヒド生成物を製造するためにヒドロホルミル化触媒の存在下において1種又はそれ以上のオレフィンを一酸化炭素及び水素と反応させる方法を意味する。
ヒドロホルミル化方法の1つの重要な類は、ヒドロホルミル化用原料としてC4ブテン流を用いて、C5アルデヒド、好ましくはn−バレルアルデヒドを得ることを含む。いくつかの商業的運転においては、バレルアルデヒドを二量化し、二量化生成物を水素化して、可塑剤の製造に有用な2−プロピルヘプタノール又はそれと他のアルコールとの混合物を生成させる。或いは、バレルアルデヒドは水素化して、ペンタノール若しくはアミルアルコール又はそれらの種々のC5アルコール異性体の混合物を生成させることができ、そのアルコール又はアルコール混合物はいずれも溶媒として使用できる。バレルアルデヒドは酸化して、合成エステル潤滑油製品に使用できる吉草酸又はその異性体混合物を生成できる。
化学業界において、用語「ブテン」又は「ブチレン」は、4つの炭素原子及び1つの炭素−炭素不飽和二重結合を有する全ての炭化水素化合物を総称的に意味する。具体的なブテン類の例としては、ブテン−1、ブテン−2(シス及びトランス異性体を含む)及びイソブテン(又はイソブチレン)が挙げられる。
バレルアルデヒドのようなC5アルデヒドは、典型的には、石油のクラッキング及び大規模な精製方法によって得られるポリマーグレードのブテン−1のヒドロホルミル化によって製造される。これに対して、C4ラフィネート供給原料は、ポリマーグレードのブテン−1と比較して、豊富でより安価なC4オレフィン源である。本明細書中で使用する用語「C4ラフィネート」又は「C4ラフィネート供給原料」は、ブテンー1、ブテンー2(シス及びトランス異性体)及びイソブテンの混合物を含むC4供給流を意味する。C4ラフィネート供給原料は、炭化水素油の熱分解又は接触分解とそれに続くブタジエン除去処理によって得られるが、その他の点ではポリマーグレードのブテン−1よりも必要とされる精製がはるかに少ない。従って、ヒドロホルミル化においてはポリマーグレードブテン−1よりもC4ラフィネート供給原料を使用する方が有利であろう。
ブテン−1から得られるノルマル又は直鎖生成物であるn−バレルアルデヒドは、多くの下流最終用途に好ましい。これに対して、イソブテンから得られる3−メチルブチルアルデヒドは、分岐のために下流製品、特に可塑剤を低品質にするので、不所望な生成物である。ブテン−2から得られる2−メチルブチルアルデヒドは、許容され得る生成物である。更に、ブテン−2の少なくとも一部は、ヒドロホルミル化反応条件下ではブテン−1に異性化されることができ、それによっていっそう多くのノルマル又は直鎖異性体生成物が生成される。下流製品への影響を考えると、ヒドロホルミル化生成物流中のノルマルアルデヒド対分岐アルデヒドの異性体比(ノルマル/分岐比又はN:I異性対比)を最大にするのが有利である。
先行技術、例えば特許文献1は、遷移金属−有機燐配位子錯体触媒(配位子は有機ホスフィン又は有機ビスホスファイト化合物からなる)の存在下におけるC4ラフィネート供給原料のヒドロホルミル化によって、n−バレルアルデヒド、2−メチル−ブチルアルデヒド及び3−メチルブチルアルデヒドを含む生成物混合物を生成することを開示している。イソブテンがC4ラフィネート供給流の主な成分である(例えば1容量%より多い)場合には、典型的には、達成されるN:I異性体比は許容され得ないほど低い(<3/1)。更に、特許文献1に教示される限りにおいて、ブテン−2の転化率は、イソブテンの転化率と本質的に同じであり、それが、N:I異性体比が改善され得る程度を限定する。
ヒドロホルミル化生成物中のN:I異性体比を最大にする方法の1つは、ヒドロホルミル化生成物から不所望な3−メチルブチルアルデヒドを除去することを含むが、バレルアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒド及び3−メチルブチルアルデヒドを含む異性体混合物からの1つの異性体の選択的除去は困難で費用のかかる方法を伴う。
N:I生成物異性体比を最大にする別の方法は、C4ラフィネート供給原料から、問題のある3−メチル−ブチルアルデヒドを生じるイソブテン反応体を除去することを含む。特許文献2は、前処理してブタジエンが除去されたラフィネートI流(stream)と前処理してブタジエン及びイソブテンが除去されたラフィネートII流のヒドロホルミル化を開示している。供給流中のイソブテンの濃度が低下されているので、アルデヒド生成物N:I異性体比は増加していることが示される。当業者は、一般にC4ラフィネートからのイソブテンの除去もまた困難で費用のかかる方法であり、従ってまた実用的でないことがわかる。
前記とは異なり、C5生成物アルデヒドを含むヒドロホルミル化生成物混合物からの未転化イソブテンの分離はより容易に達成できるであろう。従って、イソブテンに比較してブテン−1及びブテン−2の転化率が増加したC4ラフィネート供給原料をヒドロホルミル化できる触媒に対するニーズが当業界に存在する。このような方法は、イソブテンの低下率を転化させると同時に、N:I生成物異性体比を増加させるであろう。得られるヒドロホルミル化生成物はバレルアルデヒド、2−メチル−ブチルアルデヒド、未転化オレフィン、主にイソブテン及び低下した量の3−メチルブチルアルデヒドを含むであろう。前記ヒドロホルミル化生成物からの未転化イソブテンの分離は単純で、コスト効率が良いであろう。
先行技術は、燐含有カリックスアレーン及び1−オクテンのような単一のオレフィン異性体の、n−ノナナールのような対応するアルデヒドへのヒドロホルミル化へのその使用を開示している。このような先行技術としては、特許文献3並びに非特許文献1及び非特許文献2が挙げられる。
WO−Al−2005/028407 米国特許第4,969,953号 米国特許第5,717,126号
S.Steyer,et al.,Dalton Transactions,2005,1301−1309 C.Kunze,et al.,Z.Anorg.Allg.Chem.2002,628
一態様において、本発明は、下記式:
RCH2−CH2−CH=CH2(以下、α−オレフィン反応体)(I)、
RCH2−CH=CH−CH3(以下、β−オレフィン反応体)(II)、及び
RCH2−CH(CH3)=CH2(以下、イソ−オレフィン反応体)(III)
[式中、各Rは同一であり、水素及びC1〜C4の一価アルキル基からなる群から選ばれる]
によって表される異性体オレフィンを含む反応体混合物を一酸化炭素及び水素と、遷移金属−カリックスアレーンビスホスファイト配位子錯体触媒及び、任意的に、遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子の存在下で、対応するノルマル及び分岐異性体アルデヒド生成物を含むヒドロホルミル化生成物混合物を形成するのに充分な反応条件下において接触させることを含むヒドロホルミル化方法を提供する。
更に、本発明の方法において、α−オレフィン及びβ−オレフィン反応体は、イソ−オレフィン反応体の転化率の約1.5倍超の転化率を達成する。
本発明において、カリックスアレーンビスホスファイト配位子は、下記式:
Figure 2010523588
[式中、カリックスアレーンはカリックス[4]アレーンであり;R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素及び置換又は非置換のアルキル基からなる群から選ばれ;Y1及びY2は、それぞれ独立して、置換及び非置換の一価アルキル、アルカリール、アラルキル及びアミド基からなる群から選ばれ;Ar1、Ar2、Ar3及びAr4は、それぞれ独立して、置換及び非置換の一価アリール基から選ばれるか、或いはAr1とAr2が接続されて置換若しくは非置換の二価アリーレン基を形成し且つ/又はAr3とAr4が接続されて置換又は非置換の二価アリーレン基を形成する]
によって表される。
本発明の方法は、有利には、α−オレフィン、β−オレフィン及びイソ−オレフィン異性体の混合物、好ましくはブテン−1、ブテン−2(シス及びトランス異性体)並びにイソブテンの混合物を含むC4ラフィネート供給原料のヒドロホルミル化を提供する。更に、本発明の方法は、イソ−オレフィン反応体と比較して高いα−オレフィン及びβ−オレフィンの転化率を達成する。従って、本発明の方法は、特にラフィネート供給原料を、改善されたノルマル/分岐(N:I)異性体生成物比を有するアルデヒド生成物混合物にヒドロホルミル化するのに適している。例えば、本発明の方法は、前記C4ラフィネート供給原料と共に用いて、同程度のイソブテン濃度を有するC4ラフィネート供給原料を用いる先行技術の方法に比較して改善されたN:I異性体比を有するバレルアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒド及び3−メチルブチルアルデヒドの生成物混合物を生成することができる。更に、アルデヒド反応生成物からのイソ−オレフィン、好ましくはイソブテンの分離は容易に行われる。
第2の態様において、本発明は、下記式:
Figure 2010523588
[式中、カリックスアレーンはカリックス[4]アレーンであり;R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素及び置換又は非置換の一価アルキル基からなる群から選ばれ;Y1及びY2は、それぞれ独立して、置換及び非置換の一価アルキル、アルカリール、アラルキル及びアミド基からなる群から選ばれ;R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R5’、R6’、R7’、R8’、R9’、R10’、R11’、R12’は、それぞれ独立して、水素、アルキル、アルカリール、アルコキシ、アリールオキシ、ケト、カルボニルオキシ及びアルコキシカルボニル基から選ばれる]
によって表される新規カリックスアレーンビスホスファイト組成物を提供する。
本発明の新規カリックスアレーンビスホスファイト組成物は、ヒドロホルミル化方法において使用される遷移金属−配位子錯体触媒及び触媒前駆体組成物において、配位子として有用である。
第3の態様において、本発明は、前記式Vによって表されるカリックスアレーンビスホスファイト配位子に結合された遷移金属を含み、前記遷移金属が、任意的に、更に一酸化炭素、水素又は一酸化炭素と水素の両者に結合している新規錯体触媒又は錯体触媒前駆体組成物を提供する。
第4の態様において、本発明は、溶媒、新規カリックスアレーンビスホスファイト配位子に結合した遷移金属を含む錯体触媒又は触媒前駆体組成物及び、任意的に、遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子を含む錯体触媒溶液又は錯体触媒前駆体溶液を提供し、前記カリックスアレーン配位子は前記式Vによって表され、前記遷移金属は、任意的に、更に一酸化炭素、水素又は一酸化炭素と水素の両者に結合することができる。
前記触媒及び触媒前駆体組成物並びにそれらの溶液はヒドロホルミル化方法において有用である。先行技術のヒドロホルミル化触媒に比較して、新規カリックスアレーンビスホスファイト配位子含有触媒は、イソ−オレフィン異性体と比べて、末端(α)及び内部(β)オレフィン異性体の予想外に高い転化率を提供する。
本発明のロジウム−カリックスアレーンビスホスファイト配位子錯体触媒を用いてヒドロホルミル化方法において個々の異性体のそれぞれについて測定された、時間の関数としてのブテン−1、シス−ブテン−2、トランス−ブテン−2及びイソブテンの転化率のグラフである。 本発明のロジウム−カリックスアレーンビスホスファイト配位子錯体触媒を更に用いたC4ラフィネート供給原料のヒドロホルミル化方法における、時間の関数としてのアルデヒド生成物生成のグラフである。
本明細書中に記載した本発明は、α−オレフィン、β−オレフィン及びイソ−オレフィン反応体を含むラフィネート供給原料のヒドロホルミル化に有利に適用でき、イソ−オレフィン異性体に比較して高いα−オレフィン及びβ−オレフィン異性体の転化率を達成する。この態様において、本発明は、下記式:
RCH2−CH2−CH=CH2(以下、α−オレフィン反応体)(I)、
RCH2−CH=CH−CH3(以下、β−オレフィン反応体)(II)、及び
RCH2−CH(CH3)=CH2(以下、イソ−オレフィン反応体)(III)、
[式中、各Rは同一であり、水素及びC1〜C4の一価アルキル基からなる群から選ばれる]
によって表される異性体オレフィンを含む混合物を一酸化炭素及び水素と、遷移金属−カリックスアレーンビスホスファイト配位子錯体及び任意的に遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子の存在下で、対応するノルマル及び分岐異性体アルデヒド生成物を含むヒドロホルミル化生成物混合物を形成するのに充分な反応条件下において接触させることを含むヒドロホルミル化方法を提供する。更に、本発明の方法において、α−オレフィン及びβ−オレフィン反応体は、イソ−オレフィン反応体の転化率の約1.5倍超の転化率を達成する。転化率は好ましくは、後述する同一の測定条件下で個々の異性体について測定したものである。本発明において、カリックスアレーンビスホスファイト配位子は、式IV:
Figure 2010523588
[式中、カリックスアレーンはカリックス[4]アレーンであり;R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素及び置換又は非置換のアルキル基、好ましくはC1〜C20アルキル、より好ましくはtert−ブチルからなる群から選ばれ;Y1及びY2は、それぞれ独立して、置換及び非置換の一価アルキル、アルカリール、アラルキル及びアミド基、好ましくは−CH2C(O)NR1314、−C(O)NR1314及び−CH2Ar(式中、R13及びR14は、それぞれ独立して、置換及び非置換の一価アルキル及びアリール基、より好ましくは置換又は非置換の一価C1〜C10のアルキル基及びC6〜C20のアリール基から選ばれ、Arは置換又は非置換の一価アリール基、より好ましくはC6〜C20の置換又は非置換の一価アリール基から選ばれる)からなる群から選ばれ;Ar1、Ar2、Ar3及びAr4は、それぞれ独立して、置換及び非置換の一価アリール基、好ましくはC6〜C20の置換又は非置換の一価アリール基から選ばれるか、或いはAr1とAr2が接続されて置換若しくは非置換の二価アリーレン基を形成し且つ/又はAr3とAr4が接続されて置換又は非置換の二価アリーレン基を形成し、好ましくはいずれの場合にもC12〜C25置換又は非置換の二価アリーレン基を形成する]
によって表される。
好ましい実施態様において、カリックスアレーンビスホスファイト組成物は、式V:
Figure 2010523588
[式中、カリックスアレーンはカリックス[4]アレーンであり;R1、R2、R3、R4、Y1及びY2は前述の通りであり;R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R5’、R6’、R7’、R8’、R9’、R10’、R11’、R12’は、それぞれ独立して、水素、アルキル、アルカリール、アルコキシ、アリールオキシ、ケト、カルボニルオキシ及びアルコキシカルボニル、好ましくは水素、C1〜C20アルキル、C7〜C20アルカリール、C1〜C20アルコキシ、C6〜C20アリールオキシ、−C(O)R15、−C(O)OR15及び−OC(O)R15(式中、R15は置換若しくは非置換の一価C1〜C15アルキル又は一価C6〜C15アリール基である)から選ばれる]
によって表される化合物を含む。好ましくは、R5、R5’、R12及びR12’によって表されるアリール環のオルト位は個別に水素及びC1〜C3一級アルキル基から選ばれる。
最も好ましい実施態様において、カリックスアレーンビスホスファイト配位子は、下記式(Va):
Figure 2010523588
によって表されるN,N−ジエチルアセトアミド−p−tert−ブチルカリックス[4]アレーンビスホスファイトを含む。
第3の態様において、本発明は、前記式Vによって表されるカリックスアレーンビスホスファイト組成物に結合された遷移金属を含み、遷移金属が、任意的に、更に一酸化炭素、水素又は一酸化炭素と水素の両者に結合している新規錯体触媒又は錯体触媒前駆体組成物を提供する。
第4の態様において、本発明は、溶媒、カリックスアレーンビスホスファイト配位子に結合した遷移金属を含む錯体触媒又は触媒前駆体組成物及び、任意的に、遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子を含み、前記カリックスアレーン配位子が前記式Vによって表され、前記遷移金属が、任意的に、更に一酸化炭素、水素又は一酸化炭素と水素の両者に結合することができる錯体触媒溶液又は錯体触媒前駆体溶液を提供する。
カリックスアレーンビスホスファイト組成物の製造は、三段合成で容易に実施される。第1工程において、置換又は非置換のフェノール又はビスフェノールを三塩化燐(PCl3)と反応させて、式VI:
Figure 2010523588
[式中、Ar1及びAr2は前に定義した通りであり、置換及び非置換の一価アリール基、好ましくはC6〜C20の置換又は非置換の一価アリール基から独立して選ばれるか、或いはAr1とAr2が接続されて置換又は非置換の二価アリーレン基、好ましくはC12〜C25の置換又は非置換の二価アリーレン基を形成する]
によって表されるジアリール又はアリーレンホスホロモノクロリダイトを製造する。化学量論的には、反応は、三塩化燐モル当たりフェノール2モル又は三塩化燐モル当たりビスフェノール1モルを消費する。典型的には、(ビス)フェノールモル当たりモル過剰の三塩化燐;例えば1.5〜4倍モル過剰の三塩化燐が好ましい。反応は、ニートな(ビス)フェノール中で又は反応を妨げずに(ビス)フェノール及び三塩化燐試薬を可溶化する非反応性溶媒中で実施できる。適当な溶媒としては、例えばエーテル、アルカン及び芳香族炭化水素が挙げられる。用いる場合には、溶媒は好ましくはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、トルエン及びそれらの混合物から選ばれる。典型的には、反応は約−40℃より高い、好ましくは約−10℃より高い温度において実施する。最大温度は、典型的には、(ビス)フェノール又は溶媒の還流温度であり、好ましくは約120℃未満、より好ましくは約95℃未満である。一般に、この方法は周囲圧力において実施するが、これより高い又は低い圧力も必要に応じて使用できる。酸素及び水分との接触を回避するために、窒素、アルゴン又はヘリウムのような不活性雰囲気下での反応が好ましい。
次に、カリックス[4]アレーンテトラ−オール(完全にヒドロキシル化されている)を商業的に、例えばAldrich Chemical Companyから入手するか、又は例えばMonographs in Supramolecular Chemistry,No.1,”Calixarenes”,David Gutsche,Washinton University,St.Louis,Missouri,1989(引用することによって本明細書中に組み入れる)において参照されたような既刊文献記載の方法によって製造する。第2合成工程において、カリックス[4]アレーンテトラ−オールとアミド、ジアルキルエーテル、ジ(アルキルアリール)エーテル又はジ(アリールアルキル)エーテルのようなブロッキング剤とを、カリックス[4]アレーンテトラ−オールモル当たりブロッキング剤2モルのモル比で、ビス置換カリックス[4]アレーンジオール(ビス置換基は2つの遠位(distal)ヒドロキシル基をブロックする)を生成するのに充分な反応条件下で反応させる。例えばカリックス[4]アレーンテトラ−オール1モルを2−ブロモ−N,N−ジエチルアセトアミド2モルと反応させる場合には、得られる生成物は、2つの遠位ヒドロキシル基をブロックするN,N−ジエチルアミド置換基を有するビス−(N,N−ジエチルアミド)カリックス[4]アレーンジオールである。「遠位」基は、隣接位ではなく、反対側又は遠く離れた側に位置する。例えばカリックス[4]アレーンテトラ−オールにおいては、1,3−ヒドロキシル位は、2,4位と同様に互いに遠位であるのに対して、1,2−ヒドロキシル位は、2,3−位、3,4−位及び4,1−位と同様に互いに隣接している。ビス置換カリックス[4]アレーンは、下記式VII:
Figure 2010523588
[式中、R1、R2、R3、R4、Y1及びY2は前に定義した通りである]
によって表すことができる。
第3の最終工程において、式VIIのビス置換カリックス[4]アレーンジオールを、場合によっては、式VIのジアリールホスホロモノクロリダイト又はアリーレンホスホロモノクロリダイトと反応させて、本発明のカリックス[4]アレーンビスホスファイト組成物(IV)を生成する。この第3の反応は、アミン塩基の存在下でジアリールホスホロモノクロリダイト又はアリーレンホスホロモノクロリダイトをビス置換カリックス[4]アレーンジオールと、それぞれモル比2:1で接触させることを含む。2モルのジアリールホスホロモノクロリダイトは同じジアリール官能基を有することができ;即ち、Ar1及びAr2は、Ar3及びAr4と同じ対である。或いは、1モルの第1のジアリールホスホロモノクロリダイト並びに1モルの第2の異なるジアリールホスホロモノクロリダイトを与えることもでき、即ち、Ar1及びAr2の対は、Ar3及びAr4の対と異なる。アミン塩基の適当であるが非限定的な例としては、トリエチルアミン、ピリジン及びN,N−二置換アニリンが挙げられる。アミン塩基の量は、典型的には、化学量論量であるか又は1当量若しくはそれ以上を上回る。溶媒を使用することができ;例えばエーテル、エステル又は芳香族炭化水素を使用するのが適当である。接触温度は、典型的には溶媒の還流温度に維持する。得られるカリックスアレーンビスホスファイト組成物IVは、当業者に知られた従来の分析方法によって、例えば元素分析(螢光X線又は中性子放射化分析又は原子吸光よる)、質量分析、赤外分光法、1H核磁気共鳴分光法(NMR)、13C NMR及び/又は31P NMRによって確認できる。
本発明のカリックスアレーンビスホスファイト組成物は、カルボニル化方法、好ましくはヒドロホルミル化方法において使用する金属錯体触媒及び触媒前駆体において配位子として適用される。従って、本発明は、式IVによって表されるカリックスアレーンビスホスファイト配位子に結合された、好ましくは式Vによって表されるカリックスアレーンビスホスファイト配位子に結合された遷移金属を含む錯体触媒及び錯体触媒前駆体組成物の類を提供する。本発明の錯体触媒又は錯体前駆体組成物を構成する遷移金属は、好ましくはロジウム(Rh)、コバルト(Co)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)及びオスミウム(Os)並びにそれらの混合物からなる群から選ばれた遷移金属を含む第VIII族遷移金属を含み、好ましい金属はルテニウム、ロジウム、コバルト及びイリジウムであり、より好ましいのはロジウム及びコバルトであり、最も好ましいのはロジウムである。本明細書中で使用する用語「錯体」は、1つ又はそれ以上の配位子、この場合には、少なくとも1つのカリックスアレーンビスホスファイト配位子と遷移金属との結合によって形成された配位化合物を意味するものとする。本質的に、カリックスアレーンビスホスファイト配位子は、金属に比較して電子に富んでいる。これは、各配位子が2つの燐(III)ドナー原子を有し、そのそれぞれが、独立して又は協力して(例えばキレート化によって)遷移金属と配位共有結合を形成できる1つの利用可能な電子対又は非共有電子対を有するためである。金属の酸化状態は、任意の利用可能な酸化状態、カリックスアレーンビスホスファイト配位子への結合を可能にする電子的に中性(ゼロ)又は電子が欠乏している(正原子価)であることができる。更に、遷移金属の酸化状態及び配位錯体又は錯体前駆体の全体的な電荷は、ヒドロホルミル化方法における使用の間に変化できる。遷移金属上の利用可能な配位部位の数は当業界でよく知られており、典型的には約4〜約6の範囲であることができる。任意的に、一酸化炭素及び水素を遷移金属に結合させることができる。
本発明は、また、有機溶媒、可溶化遷移金属−カリックスアレーンビスホスファイト配位子錯体触媒及び遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子を含み、前記配位子が前述の式IV又は、好ましくは式Vによって表される遷移金属錯体触媒又は触媒前駆体溶液と記載できる。このような溶液は、有機溶媒、遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子及び遷移金属源材料、例えば相当する遷移金属化合物、水素化物、カルボニル、塩又は後述するような他の有機遷移金属錯体を含む溶液を形成し、その後にこのような溶液を、カリックスアレーンビスホスファイト配位子の少なくとも一部を遷移金属に結合させるのに充分な反応条件に供することによって製造できる。任意的に、一酸化炭素及び水素をこの溶液に溶解させ、遷移金属に結合させることができる。
本発明の遷移金属−カリックスアレーンビスホスファイト配位子錯体は当業界で知られた方法によって製造できる。ある場合には、触媒は前もって形成し、ヒドロホルミル化方法の反応媒体中に添加することができる。錯体触媒若しくは触媒前駆体組成物及びその配位子成分の確認には、当業者に知られた前述のような標準的確認方法、例えば元素分析、質量分析、赤外分光法、H1、P31及び/又はC13 NMR分光法を使用できる。
好ましくは、本発明の遷移金属−カリックスアレーンビスホスファイト配位子錯体触媒は、ヒドロホルミル化反応媒体中に添加されて活性触媒を現場形成する(in situ formation)遷移金属源材料から得られる。好ましいのは第VIII族源材料であり:例えばロジウム源材料、例えばロジウムアセチルアセトネート、ロジウムジカルボニルアセトアセトネート、Rh23、Rh4(CO)12、[Rh(Cl(CO)22、Rh6(CO)16,Rh(NO33などを、活性触媒の現場形成のためにカリックスアレーンビスホスファイト配位子と共にヒドロホルミル化反応媒体中に添加できる。好ましい実施態様において、ロジウムジカルボニルアセチルアセトネートをロジウム源として用い、溶媒の存在下でカリックスアレーンビスホスファイト組成物と反応させて、触媒ロジウム−カリックスアレーンビスホスファイト配位子錯体前駆体組成物を形成し、それを活性触媒の現場形成のために過剰の遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子と共に反応器中に導入する。ほとんどの場合における錯体触媒又は触媒前駆体の形成に充分な反応条件は、後述のヒドロホルミル化反応条件と同様であろう。
このヒドロホルミル化方法発明の実施の成功は、単核、複核又はそれ以上の多核形態で存在できる触媒活性金属錯体種の厳密式によって決まるものではなく、それを前提としないことに留意すべきである。実際に、触媒活性金属配位子錯体の厳密式は、分析的に測定するのが困難な可能性がある。理論又はメカニズムの論説に拘束するつもりはないが、一般的な形態の活性触媒種は、遷移金属を式IVの1つ又はそれ以上のカリックスアレーンビスホスファイト配位子との錯体組合せ中に、共に更に一酸化炭素と組合せて含むようである。触媒活性組成物は、また、1つ又はそれ以上の追加配位子、例えば水素又は遷移金属の配位部位又は核電荷を満足させる陰イオンを含むことができる。追加配位子の例としては、ハロゲン(Cl-、Br-、I-)、アルキル、アリール、置換アリール、CF3 -、C25 -、CN-、R’2PO-、R’P(O)(OH)O-[式中、各R’はアルキル又はアリールである]、CH3C(O)O-、アセチルアセトネート、SO4 2-、PF4 -、PF6 -、NO2 -、NO3 -、CH3-、CH2=CHCH2 -、C65CN、CH3CH=NO、NH3、ピリジン、(C253N、モノ−オレフィン、ジオレフィン、トリオレフィン及びテトラヒドロフランが挙げられる。
目的とするヒドロホルミル化方法を触媒するのに充分な量であれば、任意の量の錯体触媒をヒドロホルミル化反応媒体に使用できる。一般に、錯体触媒の濃度は、ヒドロホルミル化反応媒体の総重量に基づいて遊離金属として計算された場合に、10重量ppm超、好ましくは約25重量ppm超の遷移金属濃度を提供する。一般に、錯体触媒の濃度は、遊離金属として計算した場合に、約1,000重量ppm未満、好ましくは約800重量ppm未満、より好ましくは約600重量ppm未満の遷移金属濃度を提供する。
本発明の方法において使用するオレフィン反応体は前記式I、II及びIIIによって表されるα−オレフィン、β−オレフィン及びイソ−オレフィン異性体の混合物を含む。オレフィンは、好ましくはC4〜C6モノ−オレフィン、より好ましくはブテン−1、ブテン−2(シス及びトランス異性体)及びイソブテンの混合物を含むC4ラフィネートとして存在するC4オレフィン(即ちブテン)である。本発明の方法への使用に好ましいラフィネート供給原料は、以下の組成:1−ブテン約25〜約80%、トランス−2−ブテン約5〜約40%、シス−2−ブテン約5〜約25%、イソブテン約0.5〜約40%、n−ブタン約5〜約20%及びイソブテン約0.5〜5%(モルベース)を含む。1,3−ブタジエン、プロペン、プロパン、シクロプロパン、ペンテン類及びペンタン類のような混合−C4流中に通常見られる少量の他のガスは、いずれの場合にも1モル%未満の濃度で存在できる。本発明の目的では、C4供給原料は、必要に応じて少量(1モル%未満)のイソブテン又は多量のイソブテン(1モル%超で40モル%以下)を含むことができることに留意されたい。従って、本発明は、前処理してブタジエンが1モル%未満の濃度まで除去されたいわゆる「ラフィネートI」供給原料並びに前処理してブタジエン及びイソブテンがそれぞれ1モル%未満の濃度まで除去された「ラフィネートII」供給原料に適用できる。
本発明のヒドロホルミル化方法は、好ましくは遷移金属カリックスアレーンビスホスファイト配位子錯体触媒用の有機溶媒の存在下で実施する。ヒドロホルミル方法をそれほど妨げない任意の適当な溶媒を使用できる。例としては、ロジウム触媒ヒドロホルミル化方法に適当な溶媒には、例えば米国特許第3,527,809号;米国特許第4,148,830号;及び米国特許第5,929,289号に開示されたものがあり、これらを引用することによって本明細書中に組み入れる。適当な溶媒の非限定的例としては、飽和炭化水素、芳香族炭化水素、エーテル、アルデヒド、ケトン、ニトリル及びアルデヒド縮合生成物が挙げられる。より具体的な溶媒としては、例えば、以下の溶媒:テトラグリム、ペンタン類、シクロヘキサン、ベンゼン、キシレン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ブチルアルデヒド及びベンゾニトリルが挙げられる。2つ又はそれ以上の溶媒の混合物も使用できる。ロジウム触媒ヒドロホルミル化方法において、製造が望まれるアルデヒド生成物に対応する主な溶媒アルデヒド化合物及び/又は例えば米国特許第4,418,380号及び米国特許第4,247,486号(これらを引用することによって本明細書中に組み入れる)に記載されたヒドロホルミル化方法の間に現場で生成されるかもしれない、より高沸点のアルデヒド液体縮合副生成物を用いるのが好ましいであろう。実際に、必要に応じて連続法の開始時に任意の適当な溶媒を使用できるが、このような連続法の性質のため、主な溶媒は通常は最終的にアルデヒド生成物及びより高沸点のアルデヒド液体縮合副生成物の両方を含むであろう。溶媒の量は特に重要ではなく、反応媒体に所望の量の遷移金属濃度を与えるのに充分でありさえすればよい。典型的には、溶媒の量は、ヒドロホルミル化反応流体の総重量に基づき、約5〜約95重量%の範囲である。
更なる選択肢として、本発明のヒドロホルミル化方法は、遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子、即ち遷移金属に対して錯化されていない配位子の存在下で実施できる。遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子は前記のカリックスアレーンビスホスファイト配位子種のいずれかに相当することができる。遷移金属−カリックスアレーンビスホスファイト錯体触媒中の遷移金属に対して錯化されたカリックスアレーンビスホスファイト配位子と同一である遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子を用いるのが好ましいが、遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子と錯化カリックスアレーンビスホスファイト配位子とは同じであることは絶対必要というわけではなく;実際には、それらは異なることができる。典型的には、遷移金属モル当たり少なくとも1モルの遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子が反応媒体中に存在する。遷移金属モル当たりのカリックスアレーンビスホスファイト配位子の量は、好ましくは約1.2/1超、より好ましくは約1.5/1超である。遷移金属モル当たりのカリックスアレーンビスホスファイト配位子の量は、好ましくは約100/1未満、より好ましくは約50/1未満である。前記比は、遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子及び錯化カリックスアレーンビスホスファイト配位子の両方の和に相当する。反応媒体中の遊離配位子の所定の濃度を維持するために、構成カリックスアレーンビスホスファイト配位子をカルボニル化方法の間に任意の時点で任意の適当な方法で添加することができる。
ヒドロホルミル化を行うためのプロセス条件は、このような方法に関して従来用いられている周知の条件のいずれかから選ぶことができる。反応温度は、使用する個々のオレフィン混合物及び触媒並びに望ましい効率によって異なる。一般に約30℃より高い、好ましくは約40℃より高い反応温度におけるヒドロホルミル化が適当である。一般に約150℃未満、好ましくは120℃未満の反応温度におけるヒドロホルミル化が適当である。ヒドロホルミル化方法における水素、一酸化炭素及びオレフィン供給原料の総ガス圧は典型的には約1psia(7kPa)超、好ましくは約8psia(55kPa)超、より好ましくは約10psia(69kPa)超である。水素、一酸化炭素及びオレフィン供給原料の総ガス圧は典型的には約500psia(3447kPa)未満、好ましくは約300psia(2068kPa)未満、より好ましくは約100psia(689kPa)未満である。本発明のヒドロホルミル化方法の一酸化炭素分圧は典型的には約1psia(7kPa)超、好ましくは約3psia(21kPa)超である。本発明のヒドロホルミル化方法の一酸化炭素分圧は典型的には約300psia(2068kPa)未満、好ましくは約250psia(1724kPa)未満、より好ましくは約100psia(689kPa)未満である。水素分圧は典型的には約5psia(35psia)超、好ましくは約10psia(69kPa)超である。水素分圧は、典型的には約250psia(1724kPa)未満、好ましくは約150psia(1034kPa)未満である。気体水素対一酸化炭素のH2/COモル比は一般に約1/10超であり、好ましくは約1/1又はそれ以上であることができる。H2/COモル比は約100/1未満、好ましくは約10/1又はそれ以下であることができる。
本発明のヒドロホルミル化方法は、液相若しくは気相中で、又は好ましくは気液混合相中で実施でき、それはより好ましくは、触媒を含む連続液相及び気相再循環系又は再循環系の組合せを含むことができる。
本発明のヒドロホルミル化方法を前述のようにして実施する場合には、α−オレフィン異性体及びβ−オレフィン異性体の転化率は、個々の異性体について同一条件下で測定した場合、イソ−オレフィン異性体の転化率のそれぞれ約1.5倍超である。α−オレフィン異性体及びβ−オレフィン異性体の転化率は、個々の異性体について同一条件下で測定した場合、好ましくはイソ−オレフィン異性体の転化率のそれぞれ約2倍超、より好ましくは約3倍超である。比較を明確にするために、各異性体の転化率は、好ましくは評価する各異性体について同一である、制御された一連のヒドロホルミル化プロセス条件下で他の異性体の不存在下で個々に測定する。主に1−ブテンの2−ブテンへの異性化及び2−ブテンの1−ブテンへの異性化は転化率の測定を混乱させる可能性があるという理由で、異性体の混合物ではなく個々の異性体の使用が好ましい。個々の異性体について転化率を測定することによって、各異性体の真の転化率が正確に得られる。より好ましくは、全ての転化率評価運転において使用するために、具体的なCO:H2モル比、具体的なCO分圧、全圧、反応温度、オレフィンの量又はオレフィンの空間速度、カリックスアレーンビスホスファイト配位子の特定の形態、特定の遷移金属及びその量、全運転時間並びに反応流体のアリコートをオレフィンの転化率について分析しようとする具体的な時間間隔を含む具体的な一連のヒドロホルミル化プロセス条件を選択する。反応生成物流体の分析方法もまた、評価する各異性体について同一でなければならない。例えば同じガスクロマトグラフィーカラムを同一プログラミング下で使用すべきである。精製された形態の個々の異性体が容易に得られない場合には、転化率の評価は異性体混合物について行うことができる。その場合には、各異性体の転化率は可能な限り最良に推定できる。
本発明の方法は、意外なことに、同様なラフィネート供給原料及び反応条件を用いて運転する先行技術の触媒と比較して高いノルマル(又は直鎖)対分岐アルデヒド生成物モル比(N:I異性体比)を達成する。本発明において、N:I異性体比はオレフィン供給原料の具体的組成及び転化率の程度によって決まるが、典型的にはN:I異性体比は約3:1より大きく、好ましくは約4:1より大きく、より好ましくは約6:1より大きい。
用語解説
前記説明及び添付した特許請求の範囲において、いくつかの化学用語に言及するが、それらは以下の意味を有すると定義する。
本明細書中で使用する表現「式を有する」又は「式によって表される」は、限定を意図せず、用語「含んでなる」が一般に使用されるのと同様に使用する。
本明細書中で使用する用語「アルキル」は、直鎖、分岐鎖又は環状飽和炭化水素一価基(典型的には必ずしも1〜約20個の炭素原子を含むわけではないが)、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、オクチル、デシルなど;並びに典型的には約4〜約8個の炭素原子を含むシクロアルキル基、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロオクチルを意味する。用語「置換アルキル」は、下記の1つ又はそれ以上の置換基で置換された前記アルキル基の任意の1つを意味する。
本明細書中で使用する用語「アルコキシ」は、単一の末端エーテル結合を介して結合されたアルキル基を意味し、即ち、−O−アルキル(アルキルは前に定義した通りである)によって表すことができる。
本明細書中で使用する用語「アリール」は、単一の芳香環又は縮合された、直接結合された若しくは間接的に結合された(従って異なる芳香族基がメチレン又はエチレン部分のような共通の基に結合される)複数の芳香環を含む一価芳香族基を意味する。好ましいアリール基は、1つの芳香環又は2〜4つの縮合若しくは結合芳香環、例えばフェニル、ナフチル、ビフェニルなどを含む。用語「置換アリール」は、下記の1つ又はそれ以上の置換基で置換された芳香族基を意味する。
本明細書中で使用する用語「アリールオキシ」は単一の末端エーテル結合を介して結合された芳香族基を意味する。アリールオキシは−O−アリールで表すことができ、「アリール」は前に定義した通りである。
用語「アラルキル」又は「アリールアルキル」は1つ又はそれ以上のアリール置換基を有するアルキル基を意味する。
用語「アルカリール」又は「アルキルアリール」は1つ又はそれ以上のアルキル置換基を有するアリール基を意味する。
用語「脂環式」は単環、二環又は多環であることができる脂肪族環状部分を意味する。
本明細書中で使用する用語「置換基」又は「置換された」は、限定するものではないが、官能基:例えばハロゲン、ホスホナト、ホスホリル、ホスフィン、スルフィナト、C1〜C20アルキルスルファニル、C5〜C20アリールスルファニル、C1〜C20アルキルスルホニル、C5〜C20アリールスルホニル、C1〜C20アルキルスルフィニル、C5〜C20アリールスルフィニル、スルホンアミド、アミノ、アミド、イミノ、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシル、C1〜C20アルコキシ、C5〜C20アリールオキシ、C2〜C20アルコキシカルボニル、C5〜C20アリールオキシカルボニル、カルボキシレート、メルカプト、ホルミル、C1〜C20チオエステル、シアノ、シアナト、カルバモイル、エポキシ、スチレニル、シリル、シリルオキシ、シラニル、シロキサザニル並びにヒドロカルビル部分C1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C2〜C20アルキニル、C5〜C20アリール、C5〜C30アラルキル及びC5〜C30アルカリールを含むものとする。
用語「アミド」は式−C(O)NR1314又は−CH2C(O)NR1314[式中、R13及びR14は、置換及び非置換の一価アルキル及びアリール基、より好ましくは置換及び非置換のC1〜C15一価アルキル基及びC6〜C25一価アリール基からそれぞれ独立して選ばれる]の置換基を意味する。
用語「カルボニルオキシ」は、アセトキシ−OC(O)CH3のような式−OC(O)R15[式中、R15は置換又は非置換の一価のC1〜C15アルキル又は一価C6〜C15アリール基である]の置換基を意味する。
用語「アルコキシカルボニル」は、メトキシカルボニル−C(O)OCH3のような式−C(O)OR15[式中、R15は置換又は非置換の一価のC1〜C15アルキル又は一価のC6〜C15アリール基である]の置換基を意味する。
用語「ケト」は、−C(O)R15基[式中、R15は置換又は非置換の一価のC1〜C15アルキル又は一価のC6〜C15アリール基である]を意味する。
用語「任意的」又は「任意的に」は、その後に記載される事象又は状況が起こっても起こらなくてもよいことを意味する。例えば用語「任意的に置換された」は、非水素置換基が所定の原子上に存在してもしなくてもよいことを意味し、従ってその記載は、非水素置換基が存在する構造と非水素置換基が存在しない構造を含む。
以下の実施例は、本発明を例証するものであり、本発明の限定と見なしてはならない。ここでの説明及び実施例に基づけば、「特許請求の範囲」の範囲内に含まれる反応体、プロセス条件、遷移金属−配位子錯体触媒の種及びカリックスアレーンビスホスファイト配位子のような運転パラメーターの変動は、当業者には明らかであろう。ここで言及する全ての部、百分率及び比率は、特に断らない限り重量基準である。
実施例1
(a)2,2’−ビフェニルホスホロモノクロリダイトの合成
2,2’−ビフェノール(362.5g,1.908モル)を窒素ガス雰囲気下で2リットルのフラスコに装入する。三塩化燐(990.0g,7.21モル)を室温でフラスコに加え、得られた混合物をゆっくりと加熱還流させる。38℃において塩化水素ガスの激しい発生が観察される。83.5℃の温度まで気体が発生し続ける。次いで、混合物を真空蒸留して、2,2’−ビフェニルホスホロモノクロリダイトをオフホワイトの固体として生成する(373.6g、1.49モル;収率78%)。分析:31P{1H)NMR(CDCl3,121.66MHz)σ(PPM)180.00。
(b)2−ブロモ−N,N−ジエチルアセトアミドの合成
窒素雰囲気下で、1リットルのフラスコに2−ブロモアセチルブロミド(46.34g,230ミリモル)及びエーテル300mlを装入する。フラスコを−15℃に冷却し、エーテル200ml中ジエチルアミン(33.72g,460ミリモル)の溶液を1時間にわたってフラスコに加える。得られた粘稠なスラリーを更に1時間低温で撹拌し、次いで室温までゆっくりと加温し、一晩撹拌する。この混合物を冷水250mlに加え、得られた水溶液をエーテルで抽出する(3回,毎回エーテル200ml)。合したエーテル抽出物を燐酸(5重量%,200ml)、炭酸カリウム水溶液(8重量%,200ml)及びその後にブライン(150ml)で洗浄する。次いで、エーテル抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、淡褐色の残渣まで減圧濃縮する。残渣を真空蒸留して、2−ブロモ−N,N−ジエチルアセトアミドを無色透明な油(22.99g,収率52%)として生成する。1H NMR(300MHz,CDCl3),δ(PPM):1.08(t,3H),1.20(t,3H),3.33(q,4H),3.79(s,2H)。
(c)N,N−ジエチルアセトアミド−p−tert−ブチルカリックス[4]アレーンジオールの合成
p−tert−ブチルカリックス[4]アレーンテトラ−オール(15.00g,23.10ミリモル,Aldrich Chemical Company)及び炭酸カリウム(3.51g、25.43ミリモル)のアセトニトリル(600ml)中懸濁液を室温において一晩撹拌する。2−ブロモ−N,N−ジエチルアセトアミド(9.98g,50.90ミリモル)を添加し、混合物を15時間還流させる。高温混合物を濾過してKBrを除去し、濾液を−20℃に冷却して、12.4g(収率61%)の白色結晶を得る。1H NMR(300MHz,CDCl3),δ(PPM):6.98(d,8H),4.85(s,4H),4.50(d,4H),3.46(m,8H),3.30(d,4H),1.27(t,6H),1.18(s,24H),1.09(s,18H)。
(d)N,N−ジエチルアセトアミド−p−tert−ブチルカリックス[4]アレーンビスホスファイト配位子の合成
Figure 2010523588
テトラヒドロフラン(5ml)中に溶解された2,2’−ビフェニルホスホロモノクロリダイト(1.15g,4.57ミリモル)の溶液を、テトラヒドロフラン(10ml)中に溶解されたN,N−ジエチルアセトアミド−p−tert−ブチルカリックス[4]アレーンジオール(2.00g,2.29ミリモル)及びトリエチルアミン(0.93g,9.14ミリモル)の溶液に室温で攪拌しながら素早く添加する。白色沈殿物が直ちに形成される。混合物を40分間加熱還流させる。混合物を室温に冷却後、固体を濾過し;濾液を蒸発させ;得られた固体生成物をアセトニトリル(50ml)中でこねる。固体生成物を濾過及び乾燥し、濾液を−30℃に冷却して更なる生成物を結晶化させる。これはN,N−ジエチルアセトアミド−p−tert−ブチルカリックス[4]アレーンビスホスファイトとして確認される。全収量:2.54g,88%。分析:31P{1H)NMR(CDCl3,121.66MHz)σ127.61;1H NMR(300MHz,CDCl3),δ(PPM):7.41,7.16及び7.02(16H,m,ビフェニルプロトン);6.94(4H,s,カリックスアレーン);6.54(4H,s,カリックスアレーン);4.93及び3.19(2X4H,d,JH−H=12.9Hz,ArCH2Ar);4.62(4H,s,OCH2CONEt2);3.28(8H,q,JH−H=7.5Hz,CON(CH2CH32);1.23及び0.89(2X18H,s,t−Bu);1.01及び0.89(2X6H,t,JH−H=7.5Hz,CON(CH2CH32);13C NMR(75MHz,CDCl3),δ(PPM):168.0(CONEt2);152.9,149.9,146.2,144.6,134.5,131.7,131.0,129.3,128.7,125.2(d,JC−C=12.4Hz);124.3,122.6(芳香族炭素);72.8(OCH2CONEt2);41.4及び39.6(CON(CH2CH32);34.0及び33.7(CMe3);32.8(ArCH2Ar);31.8及び31.2(C(CH33);14.3及び12.9(CON(CH2CH32)。
実施例2
以下の方法は、ヒドロホルミル化方法において、ロジウム及び実施例1(d)において製造したカリックスアレーンビスホスファイト配位子を含む触媒を用いて、ブテンの個々の異性体の転化率を測定するために実施する。ブテン−1はブテン−2に異性化され、逆も又同様であるので、ブテン−1及びブテン−2の正確な転化率を異性体混合物について測定するのは困難である。従って、転化率はより正確には個々の異性体のヒドロホルミル化について測定する。
ロジウム触媒前駆体(ジカルボニルアセチルアセトナトロジウム(I),0.034g,300ppm)及び実施例1(d)のN,N−ジエチルアセトアミド−p−tert−ブチルカリックス[4]アレーンビスホスファイト配位子(0.342g,2当量/Rh)を乾燥ボックス中においてセプタムで蓋をされるボトル中に量り入れる。固形分をテトラグリム中に溶解させ、得られた溶液を真空によって100ml Parrミニ反応器中に移す。次いで、触媒含有溶液を一酸化炭素:水素(合成ガス)1:1(45psig,310kPa)下で85℃まで撹拌しながら(1100rpm)20〜30分予熱する。液体オレフィン異性体(9.4g)を反応器上方の隔離セクションに装入し、合成ガスを用いて反応器中に圧入する。200psig(1379kPa)[132psi(又は910kPa)1:1合成ガス,オレフィン蒸気圧に関して補正]の全反応器圧をBrooksモデル5866流量計を用いて確立し、始めから終わりまで一定に保つ。総ガス吸収量をBrooks 0151E積算計を用いて測定する。液体反応サンプルを1時間毎に採取し、DB−1 30m×.32mmの1μフィルムカラムを装着したAgilent Technologies 6890 Gas Chromatograph(GC)で分析する。成分の量子化は、溶媒を除くGC面積%に基づく。各ブテン異性体、即ちブテン−1、シス−ブテン−2、トランス−ブテン−2及びイソブテンの転化率を表Iに示し、図1に時間の関数としてグラフで表す。
Figure 2010523588
イソブテンは、ブテン−1、シス−ブテン−2及びトランス−ブテン−2に比較して著しく遅い速度で転化されることがわかる。
実施例3
ブテンラフィネート流のヒドロホルミル化を以下のように実施する。ロジウム触媒前駆体(ジカルボニルアセチルアセトナト)ロジウム(I)(0.034g,300ppm)及び実施例1(d)において製造したN,N−ジエチルアセトアミド−p−tert−ブチルカリックス[4]アレーンビスホスファイト配位子(0.342g,2eq/Rh)を乾燥ボックス中においてセプタムで蓋をされるボトル中に量り入れる。固形分をテトラグリム(40.0ml)中に溶解させて触媒前駆体溶液を形成する。前駆体溶液を真空下で100ml Parrミニ反応器中に移す。次いで、溶液を容積比1:1の気体H2:CO(合成ガス)下で目的反応温度まで撹拌しながら(1100rpm)20〜30分予熱する。Shell Oil Companyから得られる、表IIに示した組成を有するC4ラフィネート供給流(4.7g)を液体の形態で反応器上方の隔離セクションに供給し、合成ガスを用いて加圧下で反応器中に供給する。
Figure 2010523588
運転反応器圧は、Brooksモデル5866流量計を用いて確立し、ラン全体にわたって一定に保つ。総運転圧は95psia(648kPa)であり;運転温度は75℃である。総ガス吸収量及び液体反応サンプルを実施例2と同様にして分析する。結果を表III及び図2に示す。
Figure 2010523588
図2は、ブテン−1並びにシス及びトランス−ブテン−2の転化によって得られる2−メチルブチルアルデヒド及びn−バレルアルデヒドの生成の合計のプロットを、専らイソブチレンの転化から得られる3−メチルブチルアルデヒドの生成のプロットを比較して示す(いずれのプロットも時間の関数として示してある)。
8時間運転された時点において、溶媒を除いた面積%に基づいた結果は、以下の通りである:
選択率
n−バレルアルデヒド 46.0モル%
2−メチルブチルアルデヒド 1.2モル%
3−メチルブチルアルデヒド 6.1モル%
未転化オレフィン及び飽和炭化水素 100%までの残余
モル比
n−バレルアルデヒド:2−メチルブチルアルデヒド=38.1:1
n−バレルアルデヒド:3−メチルブチルアルデヒド=7.6:1
n−バレルアルデヒド:総分岐アルデヒド=6.3:1

Claims (19)

  1. 下記式:
    RCH2−CH2−CH=CH2(以下、α−オレフィン反応体)(I)、
    RCH2−CH=CH−CH3(以下、β−オレフィン反応体)(II)、及び
    RCH2−CH(CH3)=CH2(以下、イソ−オレフィン反応体)(III)
    [式中、各Rは同一であり、水素及びC1〜C4の一価アルキル基からなる群から選ばれる]
    によって表される異性体オレフィンを含む反応体混合物を一酸化炭素及び水素と、遷移金属−カリックスアレーンビスホスファイト配位子錯体触媒及び、任意的に、遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子の存在下で、対応するノルマル及び分岐異性体アルデヒド生成物を含むヒドロホルミル化生成物混合物を形成するのに充分な反応条件下において接触させ、その結果としてα−オレフィン及びβ−オレフィン反応体がイソ−オレフィン反応体の転化率の1.5倍超の転化率を達成することを含んでなり、前記カリックスアレーンビスホスファイト配位子が下記式:
    Figure 2010523588
    [式中、カリックスアレーンはカリックス[4]アレーンであり;R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素及び置換又は非置換のアルキル基からなる群から選ばれ;Y1及びY2は、それぞれ独立して、置換及び非置換の一価アルキル、アルカリール、アラルキル及びアミド基からなる群から選ばれ;Ar1、Ar2、Ar3及びAr4は、それぞれ独立して、置換及び非置換の一価アリール基から選ばれるか、或いはAr1とAr2が接続されて置換若しくは非置換の二価アリーレン基を形成し且つ/又はAr3とAr4が接続されて置換又は非置換の二価アリーレン基を形成する]
    によって表されるヒドロホルミル化方法。
  2. 前記α−オレフィン反応体がブテン−1であり、前記β−オレフィン反応体がブテン−2(シス及び/又はトランス異性体を含む)であり、且つ前記イソ−オレフィン反応体がイソブテンである請求項1に記載の方法。
  3. 前記遷移金属がルテニウム、ロジウム、コバルト及びイリジウムから選ばれる請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記方法を、飽和炭化水素、芳香族炭化水素、エーテル、アルデヒド、ケトン、ニトリル及びアルデヒド縮合生成物からなる群から選ばれた溶媒の存在下で、実施する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記方法を、請求項1の式によって表される遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子の存在下で、実施する請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 遷移金属に対するカリックスアレーンビスホスファイト配位子のモル比が1.2/1より大きく100/1未満である請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記方法を、30℃より高く150℃未満の温度において、実施する請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記方法を、1psia(7kPa)より高く500psia(3,447kPa)未満の全圧で、実施する請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記一酸化炭素分圧が1psia(7kPa)より高く300psia(2,068kPa)未満であり;且つ前記水素分圧が5psia(35kPa)より高く250psia(1,724kPa)未満である請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 一酸化炭素に対する気体水素のH2/COモル比が1/10より大きく100/1未満である請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 遷移金属の濃度が10ppmより大きく1,000ppm未満である請求項1〜10のいずれか1項に記載のカルボニル化方法。
  12. 前記カリックスアレーンビスホスファイト配位子が下記式:
    Figure 2010523588
    で表されるN,N−ジエチルアミド−p−tert−ブチルカリックス[4]アレーンビスホスファイト配位子である請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 分岐アルデヒド生成物に対するノルマルアルデヒド生成物の比が4:1より大きく、任意的に、α−オレフィン及び/又はβ−オレフィン反応体の転化率がイソ−オレフィン反応体の転化率の2倍より大きい請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 下記式:
    Figure 2010523588
    [式中、カリックスアレーンはカリックス[4]アレーンであり;R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素及び置換又は非置換の一価アルキル基からなる群から選ばれ;Y1及びY2は、それぞれ独立して、置換及び非置換の一価アルキル、アルカリール、アラルキル及びアミド基からなる群から選ばれ;R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R5’、R6’、R7’、R8’、R9’、R10’、R11’、R12’は、それぞれ独立して、水素、アルキル、アルカリール、アルコキシ、アリールオキシ、ケト、カルボニルオキシ及びアルコキシカルボニル基から選ばれる]
    で表される新規カリックスアレーンビスホスファイト組成物。
  15. 1及びY2がそれぞれアミド基であり;R1、R2、R3及びR4がそれぞれ一価のC1〜C20アルキル基から選ばれ;R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R5’、R6’、R7’、R8’、R9’、R10’、R11’、R12’がそれぞれ水素である請求項14に記載の組成物。
  16. 下記式:
    Figure 2010523588
    で表されるN,N−ジエチルアミド−p−tert−ブチルカリックス[4]アレーンビスホスファイト配位子を含む請求項14又は15に記載の組成物。
  17. 請求項14〜16のいずれか1項のカリックスアレーンビスホスファイト配位子に結合された遷移金属を含んでなり、前記遷移金属が、任意的に、一酸化炭素、水素又は一酸化炭素及び水素の両方に更に結合されている錯体触媒又は錯体触媒前駆体組成物。
  18. 前記遷移金属がルテニウム、ロジウム、コバルト又はイリジウムである請求項17に記載の錯体触媒又は錯体触媒前駆体組成物。
  19. 溶媒、カリックスアレーンビスホスファイト配位子に結合された遷移金属を含む錯体触媒又は触媒前駆体組成物及び、任意的に、遊離カリックスアレーンビスホスファイト配位子を含んでなり、前記カリックスアレーンビスホスファイト配位子が請求項14〜16のいずれか1項に記載のカリックスアレーン配位子によって代表され;任意的に、前記遷移金属が一酸化炭素、水素又は一酸化炭素及び水素の両方に更に結合されることができる錯体触媒溶液又は錯体触媒前駆体溶液。
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