JP2010523483A - ポリオキシジアルキルエーテルからの環状ホルムアルデヒド誘導体の製造方法 - Google Patents

ポリオキシジアルキルエーテルからの環状ホルムアルデヒド誘導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、さらに有利なトリオキサンの製造方法を提供することを目的とする。本発明は、特に、分離することが困難なホルムアルデヒド/トリオキサン/水の共沸混合物を形成しない点において有利な、トリオキサンの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、酸性触媒の存在下でのトリオキシメチレングリコールジメチルエーテルの転換、及び続いて起こる反応混合物の蒸留による後工程によりなる、トリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3)からのトリオキサンの製造方法により達成される。前記製造方法は以下の工程を含む:
a)トリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3)又はトリオキシメチレングリコールジメチルエーテルを含む混合物の反応器への供給、及び酸性触媒の存在下、それをトリオキサン、ホルムアルデヒド、水、メチレングリコール(MG)、ポリオキシメチレングリコール(MGn>1)、メタノール、ヘミホルマール(HF)、メチラール(POMDMEn=1)、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>1)を含む混合物へ転換する工程;
b)反応混合物を、ホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、メタノール、ヘミホルマール(HFn=1)、メチラール、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む低沸点留分b1と、トリオキサン、ポリオキシメチレングリコール(MG>1)、ヘミホルマール(HFn>1)、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>2)を含む高沸点留分b2とに蒸留分離する工程;
c)高沸点留分b2を、トリオキサンを含む低沸点留分c1と、ポリオキシメチレングリコール(MG>1)、ヘミホルマール(HFn>1)、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>2)を含む高沸点留分c2とに蒸留分離する工程。
【選択図】なし

Description

トリオキサンは通常、酸性触媒の存在下において水性ホルムアルデヒド溶液の蒸留によって製造される。トリオキサンはその後、塩化メチレン又は1,2−ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素、又は他の水不混和性溶媒と共に抽出することにより、ホルムアルデヒド及び水を含む蒸留液から除去される。
DE−A1 668 867に、水、ホルムアルデヒド及びトリオキサンを含む混合物から、トリオキサンを有機溶媒と共に抽出することにより除去する方法が記載されている。この方法では、二つの副区域で構成される抽出区域が、一つの側は慣例の有機の、実質的にはトリオキサンのための水不混和性の抽出剤により満たされ、そしてもう一つの側は水により満たされる。二つの副区域の間で、分離されるトリオキサン合成の蒸留物が供給される。溶媒が提供される側では、その後水性ホルムアルデヒド溶液が得られ、そして水が供給される側では、溶媒中に実質的にホルムアルデヒドを含まないトリオキサンの溶液が得られる。一例を挙げれば、トリオキサン合成で得られたものであって、且つ40質量%の水、35質量%のトリオキサン、及び25質量%のホルムアルデヒドからなる蒸留液が、パルスカラムの中間部から量り入れられ、そして塩化メチレンが前記カラムの上側から供給され、水が前記カラムの下側から供給される。これにより、前記カラムの下部で塩化メチレンの中で約25質量%のトリオキサン溶液が、及び前記カラムの上部で約30質量%の水性ホルムアルデヒド溶液が提供される。
この方法の不具合は、精製しなければならない抽出物が発生することである。使用されるいくつかの抽出剤は危険な物質(T or T+ substances of in the context of the German Hazardous Substances Directive)であり、それらの抽出剤の取り扱いは特別な予防措置を必要とする。
DE−A197 32 291に、実質的にトリオキサン、水、及びホルムアルデヒドからなる水性混合物から、トリオキサンを除去する方法が記載されている。前記トリオキサンの除去は、パーベーパレーションにより混合物からトリオキサンを除去し、そしてトリオキサンが豊富な浸透物を精留することによりトリオキサン及びトリオキサンの共沸混合物、水、及びホルムアルデヒドに分離することによる。
その実施例中で、40質量%のトリオキサン、40質量%の水、及び20質量%のホルムアルデヒドから構成される水性混合物が、大気圧下において第一の蒸留塔中で、水/ホルムアルデヒドの混合物、及びトリオキサン/水/ホルムアルデヒドの共沸混合物に分離される。共沸混合物はポリジメチルシロキサンと疎水性のゼオライトから構成される膜を含むパーベーパレーションユニットに移行される。トリオキサンが豊富な混合物は、大気圧下において第二の蒸留塔中で、トリオキサン、そして順に、トリオキサン、水、及びホルムアルデヒドの共沸混合物に分離される。前記共沸混合物はパーベーパレーション段階の上流に再利用される。この方法の不具合は、パーベーパレーションユニットのための非常に高い資本コストである。
DE−A103 61 518には、水性ホルムアルデヒド溶液からのトリオキサンの製造方法が記載されている。DE−A103 61 518の製造方法では、ホルムアルデヒド、トリオキサン、及び水を含む流入流体が、前述の水性ホルムアルデヒド溶液からトリオキサン合成段階で製造され、それからトリオキサンがこの流体から除去される。また、トリオキサン合成とトリオキサン除去の第一の蒸留段階は反応蒸留において結合することができる。
この目的を達成するために、トリオキサン合成段階で、水性ホルムアルデヒド溶液の流体が、同種又は異種の、イオン交換樹脂、ゼオライト、硫酸、及びp−トルエンスルホン酸のような酸性触媒の存在下、通常70〜130℃の温度で転換される。その転換は蒸留塔又は蒸発器(反応蒸発器)中で実施することができる。トリオキサン/ホルムアルデヒド及び水の生成物混合物は、その後蒸発器の蒸気様の蒸気引き出しの流体として、又は蒸留塔の頂上部で頂上部からの引き出しの流体として得られる。また、トリオキサン合成段階は、固定層反応器又は流動層反応器中で、同種の触媒に触れて実施することができる。前記同種の触媒は、例えば、イオン交換樹脂、又はゼオライトが挙げられる。
DE−A103 61 518に記載の方法のさらなる実施形態では、トリオキサン合成段階及び第一の蒸留段階は反応塔内で反応蒸留として実施される。回収部では、これは異種の酸性触媒の固定化触媒層を含んでもよい。また、もう一つの方法として、その塔の底部で酸性触媒が水性ホルムアルデヒド溶液と共に存在する場合、反応蒸留は同種の触媒の存在下で実施することができる。
先行技術で述べられた全ての方法に共通することは、トリオキサンが水性ホルムアルデヒド溶液から酸性触媒存在下で製造されるということである。問題として認められていることは、トリオキサン、ホルムアルデヒド、及び水が、1バールの気圧下において、69.5質量%のトリオキサン、5.4質量%のホルムアルデヒド、及び25.1質量%の水の組成を有する三元共沸混合物を形成するということである。それゆえ、トリオキサン合成のホルムアルデヒド及び水を含む生成物混合物からの純粋トリオキサンの除去は難しい。DE−A103 61 518によると、この共沸混合物は第一と第二の蒸留が異なる圧力で実施される圧力スイング蒸留により回避される。低圧で操作される第一の蒸留塔では、出発混合物はホルムアルデヒド含量が低いトリオキサン/水の混合物と、基本的にトリオキサンを含まないホルムアルデヒド/水の混合物とに分離される。トリオキサンを含まないホルムアルデヒド/水の混合物はトリオキサン合成に再利用される。高圧で操作される第二の蒸留塔では、トリオキサン/ホルムアルデヒド/水の混合物は、純粋トリオキサンと、トリオキサン含量が比較的低いトリオキサン/ホルムアルデヒド/水の混合物とに分離される。
DE−A1 668 867 DE−A197 32 291 DE−A103 61 518
本発明は、さらに有利なトリオキサンの製造方法を提供することを目的とする。本発明は、特に、分離することが困難なホルムアルデヒド/トリオキサン/水の共沸混合物を形成しない点において有利な、トリオキサンの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、酸性触媒の存在下でのトリオキシメチレングリコールジメチルエーテルの転換、及び続いて起こる反応混合物の蒸留による後工程によりなる、トリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3)からのトリオキサンの製造方法により達成される。前記製造方法は以下の工程を含む:
a)トリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3)又はトリオキシメチレングリコールジメチルエーテルを含む混合物の反応器への供給、及び酸性触媒の存在下、それをトリオキサン、ホルムアルデヒド、水、メチレングリコール(MG)、ポリオキシメチレングリコール(MGn>1)、メタノール、ヘミホルマール(HF)、メチラール(POMDMEn=1)、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>1)を含む混合物へ転換する工程;
b)反応混合物を、ホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、メタノール、ヘミホルマール(HFn=1)、メチラール、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む低沸点留分b1と、トリオキサン、ポリオキシメチレングリコール(MG>1)、ヘミホルマール(HFn>1)、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>2)を含む高沸点留分b2とに蒸留分離する工程;
c)高沸点留分b2を、トリオキサンを含む低沸点留分c1と、ポリオキシメチレングリコール(MG>1)、ヘミホルマール(HFn>1)、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>2)を含む高沸点留分c2とに蒸留分離する工程。
本発明の方法のスキーム(scheme)の熱力学シミュレーションが図1に示されている。(実施例1)
工程a)では、トリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3)、又はトリオキシメチレングリコールジメチルエーテルを含む混合物が酸性触媒の存在下に転換される。使用される酸性触媒は、同種の酸性触媒でも良く、異種の酸性触媒でも良い。一般に、反応は少量の水の存在下に実施される。適切な酸性触媒は、通常pKa<4の酸、即ち、りん酸、硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸のようなスルホン酸、ヘテロポリ酸、酸性イオン交換樹脂、ゼオライト、アルミノケイ酸塩、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化チタン、及び酸化ジルコニウムのような無機酸である。酸化物触媒は、それらの酸強度を増やすために、通常0.05〜10質量%で、硫酸基又はリン酸基でドープしても良い。反応は攪拌槽型反応器(CSTR)又は管型反応器で実施することができる。異種の触媒が使用される時は、固定層反応器が好ましい。また、トリオキサンに加えて、テトラオキサンが少量形成されても良い。
工程b)では、−好ましくは第一蒸留塔内の−生産物ガス混合物が、ホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、メタノール、ヘミホルマール(HFn=1)、メチラール、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む低沸点留分b1と、トリオキサン、ポリオキシメチレングリコール(MG>1)、ヘミホルマール(HFn>1)、及び3以上のオキシメチレン単位を有するポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>2)を含む高沸点留分b2とに分離される。形成される任意のテトラオキサンはトリオキサンと一緒に高沸点留分b2中で除去されるが、しかしまた、低沸点留分b1中ではある程度存在してもよい。その上、低沸点留分b1は、少量のギ酸及びギ酸メチルのようなさらなる二次成分を含んでも良い。
インデックスnは、いずれの場合にもオキシメチレン単位の数を示す。ヘミホルマールはホルムアルデヒド/メタノールのヘミアセテート(hemiacetate)を示す。ヘミホルマールHFn>1はnCH2O単位を有するホルムアルデヒドヘミアセテートの高級同族体である。
以下に記述する工程で使用される蒸留塔は、慣用の構造の蒸留塔である。有用な蒸留塔には、ランダム充填を有する塔、棚段塔、及び組織化充填を有する塔が含まれ、棚段塔及び組織化充填塔の使用が好ましい。“低沸点留分”という言葉は、塔の上層部分で回収される混合物に使用され、“高沸点留分”という言葉は、塔の低層部分で回収される混合物に使用される。一般的に、低沸点留分は塔の頂上部で回収され、高沸点留分は塔の底部で回収される。しかしながら、これは絶対的なものではない。また、塔の回収部または整流部でのサイドドロー(side draws)を介して回収することもできる。
第一の蒸留塔は通常1〜50の平板、好ましくは3〜30の平板を有する。その蒸留塔は通常1〜5バール、好ましくは1〜3バールの気圧下で操作される。頂上部の温度は通常0〜150℃、好ましくは20〜120℃であり、底部の温度は通常70〜220℃、好ましくは80〜190℃である。
高沸点留分b2は、好ましくは工程a)の反応器へ再利用される。
低沸点留分b1は、その後−好ましくは第二の蒸留塔で−トリオキサンを含む低沸点留分c1と、前記留分b1の残留成分を含む高沸点留分c2とに分離される。残っているテトラオキサンはいずれもトリオキサンと一緒に除去される。
第二の蒸留塔は通常1〜50の平板、好ましくは3〜30の平板を有する。その蒸留塔は通常0.5〜5バール、好ましくは0.8〜3バールの気圧下で操作される。頂上部の温度は通常0〜140℃、好ましくは20〜110℃であり、底部の温度は通常80〜220℃、好ましくは90〜200℃である。
本発明による方法の一つの変形では、メタノール及びギ酸メチルが低沸点留分b1から除去される。これは低沸点物除去段階でなされ、またそのような場合はメチラール及びヘミホルマールがさらなる低沸点物として除去される。低沸点留分b1はこうして水、メチレングリコール、メタノール、ギ酸メチル、及びヘミホルマール(HFn=1)を含む留分d1と、ホルムアルデヒド、水、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む留分d2とに分離される。また、d1及びd2の二つの留分はさらにギ酸を含む。留分d2はトリオキサン合成反応器(工程a))へ再利用される。
トリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3)又はトリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3)を含む混合物は、ホルムアルデヒド及びメタノールを含む混合物の転換、及びその後蒸留による生成物混合物の後工程による先行する合成で得ることができる。
本発明による方法の一つの変形では、ホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、メタノール、ヘミホルマール(HFn=1)、メチラール、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む低沸点留分b1全量が、トリオキシメチレングリコールジメチルエーテル合成へのさらなる分離を行うことなしに再利用される。
本発明による方法のさらなる変形では、上述の低沸点留分b1が、水、メチラール、メチレングリコール、メタノール、及びヘミホルマール(HFn=1)を含む低沸点留分d1と、ホルムアルデヒド、水、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む高沸点留分d2とに分離され、そして、留分d1はトリオキサン合成反応器(段階a))に再利用され、留分d2はトリオキシメチレンジメチルエーテル合成に再利用される。
また、もう一つの方法として、留分d2はその方法から副産物として放出され、又はPOMDMEn=3)合成に先立って行われるホルムアルデヒド合成へと導かれうる。
好ましい実施形態では、トリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)を含む混合物がトリオキサン合成(段階a))で使用される。それは、好ましくは以下に記述する本発明の方法の一つにより得られる。
最近、ポリオキシメチレンジメチルエーテルはディーゼル燃料添加材として重要になった。ディーゼル燃料の燃焼の際の煙及びすすの発生を低減するために、ポリオキシメチレンジメチルエーテルがC−C結合をほとんど有しない酸素化合物としてそれらに添加される。これに関連して、POMDMEn=3,4が特に効果的であることがわかった。ディーゼル燃料添加剤としての使用が発見されたために、トリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)を含む混合物が多量に製造される時、それがPOMDME合成のスケールメリットから利益になるので、非常に経済的で実行可能なトリオキサンの製造方法がこれらの混合物からの処理にて実現することができる。この場合、生成されたPOMDMEn=3,4の副流体はこうして次にトリオキサンに処理される。
低沸点留分b1が、水、メチラール、メチレングリコール、メタノール、ギ酸メチル、及びヘミホルマール(HFn=1)を含む留分d1と、ホルムアルデヒド、水、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む留分d2とに分離され、そして、低沸点留分d1がトリオキサン合成反応器(段階a))に再利用される時、及び、トリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)が以下に記述する本発明の方法の変形により得られる時、高沸点留分d2は好ましくは以下に記述する合成の変形の工程A)へと再利用される。
第一の変形では、トリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)の混合物がホルムアルデヒドとメタノールの反応、及びその後の蒸留による反応混合物の後工程により製造される。
前記変形は、以下の工程:
A)水性ホルムアルデヒド溶液及びメタノールを反応器に供給し、そしてそれらをホルムアルデヒド、水、メチレングリコール(MG)、ポリオキシメチレングリコール(MG>1)、メタノール、ヘミホルマール(HF)、メチラール(POMDMEn=1)、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>1)を含む混合物Aに転換する工程;
B)反応混合物Aを第一の蒸留塔に供給し、そしてそれをホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、メタノール、メチラール、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む低沸点留分B1と、ホルムアルデヒド、水、メタノール、ポリオキシメチレングリコール、ヘミホルマール、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>1)を含む高沸点留分B2とに分離する工程;
C)高沸点留分B2を第二の蒸留塔に供給し、そしてそれをホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、ポリオキシメチレングリコール、メタノール、ヘミホルマール、ジ−、トリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2,3,4)を含む低沸点留分C1と、ポリオキシメチレングリコール、高沸点のヘミホルマール(HFn>1)、及び高沸点のポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>4)を含む高沸点留分C2とに分離する工程;
D)低沸点留分C1と、適切であればホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールからなる一以上の再利用流体と、を第三の蒸留塔に供給し、そしてそれらをホルムアルデヒド、水、メタノール、ポリオキシメチレングリコール、ヘミホルマール、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む低沸点留分d1と、基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、ポリオキシメチレングリコール、トリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)からなる高沸点留分D2とに分離する工程;
E)高沸点留分D2を相分離装置に供給し、それを基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールからなる水相E1と、トリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)を含む有機相E2とに分離する工程;
F)有機相E2を第四の蒸留塔に供給し、そしてそれを基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールからなる低沸点留分F1と、基本的にトリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)からなる高沸点留分F2とに分離する工程;
G)任意で、水相E1を第五の蒸留塔に供給し、そしてそれを基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールからなる低沸点留分G1と、基本的に水からなる高沸点留分とに分離する工程、
を含む。
工程A)では、水性ホルムアルデヒド溶液及びメタノールが反応器に供給され、そしてホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、ポリオキシメチレングリコール、メタノール、ヘミホルマール、メチラール、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテルを含む混合物に転換される。
工程A)では、市販されている水性ホルムアルデヒド溶液を直接使用することができ、又はそれを、例えばEP−A1 063 221に記述があるように前もって濃縮することができる。一般的に、水性ホルムアルデヒド溶液のホルムアルデヒド濃縮物は20〜60質量%である。メタノールは好ましくは純粋な形で使用される。エタノールのような他のアルコールが少量存在することは問題ない。最大で30質量%までのエタノールを含むメタノールを使用することができる。
水、単量体の(遊離)ホルムアルデヒド、メチレングリコール(MG)、及び異なる鎖長のオリゴマーのポリオキシメチレングリコール(MGn>1)が、異なる長さのポリオキシメチレングリコールの特定の分布により特徴づけられる熱力学的平衡下で、お互い一緒に水性溶液中に存在する。また、“水性ホルムアルデヒド溶液”という言葉は、実質的に遊離水を含まず、むしろ基本的にメチレングリコール又はポリオキシメチレングリコールの末端OH基に化学的に結合する水のみを含むホルムアルデヒド溶液を指している。これは特に濃縮したホルムアルデヒド溶液の場合である。ポリオキシメチレングリコールは、例えば、2〜9のオキシメチレン単位を有しても良い。
使用される酸性触媒は、同種の、又は異種の酸性触媒でも良い。適切な酸性触媒は実質的に無水の硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸のようなスルホン酸、ヘテロポリ酸、酸性イオン交換樹脂、ゼオライト、アルミノケイ酸塩、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化チタン、及び酸化ジルコニウムのような無機酸である。酸化物触媒は、それらの酸強度を増やすために、通常0.05〜10質量%で、硫酸基又はリン酸基でドープしても良い。反応は攪拌槽型反応器(CSTR)又は管型反応器で実施することができる。異種の触媒が使用される時は、固定層反応器が好ましい。固定触媒層が使用される時は、生産物混合物は基本的に無酸性の生成物混合物を得るために、その後陰イオン交換樹脂と接触させることができる。また、それほど有利ではないが反応蒸留器を使用することができる。
反応は通常0〜200℃、好ましくは50〜150℃の温度下で、1〜20バール、好ましくは2〜10バールの気圧下で実施される。
工程B)では、反応混合物A)は第一の蒸留塔に供給され、そしてホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、メタノール、メチラール、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む低沸点留分B1と、ホルムアルデヒド、水、メタノール、ポリオキシメチレングリコール、ヘミホルマール、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>1)を含む高沸点留分B2とに分離される。
第一の蒸留塔は通常3〜50の平板、好ましくは5〜20の平板を有する。その蒸留塔は0.2〜10バール、好ましくは0.8〜6バールの気圧下で操作される。頂上部の温度は通常−20〜+160℃、好ましくは20〜130℃であり、底部の温度は通常30〜320℃、好ましくは90〜200℃である。
一般的に、低沸点留分B1はPOMDME反応器(工程A))に再利用される。
工程C)では、高沸点留分B2が第二の蒸留塔に供給され、そしてホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、ポリオキシメチレングリコール、メタノール、ヘミホルマール、ジ−、トリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2,3,4)を含む低沸点留分C1と、ポリオキシメチレングリコール、高沸点のヘミホルマール(HFn>1)、及び高沸点のポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>4)を含む高沸点留分C2とに分離される。
第二の蒸留塔は通常3〜50の平板、好ましくは5〜20の平板を有する。その蒸留塔は0.1〜10バール、好ましくは0.2〜6バールの気圧下で操作される。頂上部の温度は通常20〜260℃、好ましくは20〜230℃であり、底部の温度は通常80〜320℃、好ましくは100〜250℃である。
高沸点留分はPOMDME反応器(工程A))に再利用することができる。
一実施形態では、高沸点留分C2はメタノールと一緒にさらに(第二の)反応器に供給され、転換される。これは、長鎖のオリゴマーのポリオキシメチレングリコール、ヘミホルマール、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテルを、メタノールとの反応により短鎖に開裂する。それは第一の反応器の場合のように同じ酸化物触媒を使用することができる。反応生成物は好ましくは(第一の)反応器(工程A)の)に供給される。また、反応生成物は第一の蒸留塔に直接供給することができる。第二の反応器の温度は通常第一の反応器より高く、通常50〜320℃、好ましくは80〜250℃である。第二の反応器は通常1〜20バール、好ましくは2〜10バールの気圧下で操作される。
さらなる工程D)では、低沸点留分C1と、適切であれば、ホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールからなる一以上の再利用流体とが第三の蒸留塔に供給され、そしてホルムアルデヒド、水、メタノール、ポリオキシメチレングリコール、ヘミホルマール、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む低沸点留分D1と、基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、ポリオキシメチレングリコール、トリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)からなる高沸点留分D2とに分離される。
ここで、及び以下の“基本的に〜からなる”は、論点の留分が少なくとも90質量%、好ましくは少なくとも95質量%程度と示される成分からなるものであることを意味している。特に、高沸点留分D2は実質的にジオキシメチレングリコールジメチルエーテルをもはや含まない。高沸点留分D2のジオキシメチレングリコールジメチルエーテルの含量は、通常3質量%より低い。
第三の蒸留塔は、通常1〜50の平板、好ましくは1〜20の平板を有する。その蒸留塔は0.1〜10バール、好ましくは0.2〜6バールの気圧下で操作される。頂上部の温度は通常0〜160℃、好ましくは20〜130℃であり、底部の温度は通常50〜260℃、好ましくは80〜220℃である。
一般的に、低沸点留分D1はPOMDME反応器(工程A))に再利用される。
工程E)では、高沸点留分D2が相分離装置に供給され、基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールからなる水相E1と、トリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)を含む有機相E2とに分離される。加えて、また、有機相E2は同様にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールを含む。
工程F)では、有機相E2が第四の蒸留塔に供給され、基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールからなる低沸点留分F1と、基本的にトリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)からなる高沸点留分F2とに分離される。
第四の蒸留塔は、通常1〜100の平板、好ましくは1〜50の平板を有する。その蒸留塔は0.1〜10バール、好ましくは0.2〜6バールの気圧下で操作される。頂上部の温度は通常0〜160℃、好ましくは20〜130℃であり、底部の温度は通常100〜260℃、好ましくは150〜240℃である。
低沸点留分F1及び/又はG1は第三の蒸留塔(工程D))へ再利用流体として再利用してもよい。それらは好ましくは第三の蒸留塔へ再利用される。けれどもまた、低沸点留分F1及び/又はG1はPOMDME反応器(工程A))へも再利用流体として再利用される。
第二の、別の方法の変形では、トリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)の混合物がホルムアルデヒドとメタノールの反応、及びその後の蒸留による反応混合物の後工程により製造される。
前記変形は、以下の工程;
A)水性ホルムアルデヒド溶液及びメタノールを反応器に供給し、そしてそれらをホルムアルデヒド、水、メチレングリコール(MG)、ポリオキシメチレングリコール(MGn>1)、メタノール、ヘミホルマール(HF)、メチラール(POMDMEn=1)、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>1)を含む混合物Aに転換する工程;
B)反応混合物Aを反応蒸発器に供給し、そしてそれをホルムアルデヒド、水、メタノール、メチレングリコール、ポリオキシメチレングリコール、ヘミホルマール、メチラール、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>1)を含む低沸点留分B1と、ポリオキシメチレングリコール、高沸点のヘミホルマール(HFn>1)、及び高沸点のポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>4)を含む高沸点留分B2とに分離し、そして高沸点留分B2を反応器(工程A))へ再利用する工程;
C)低沸点留分B1を第一の蒸留塔に供給し、そしてそれをホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、メタノール、ヘミホルマール、メチラール、ジ−、トリ−、及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2,3,4)を含む低沸点留分C1と、ポリオキシメチレングリコール、高沸点のヘミホルマール(HF>1)、及び高沸点のポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>4)を含む高沸点留分C2とに分離し、そして高沸点留分C2を反応蒸発器(工程A))へ再利用する工程;
D)低沸点留分C1を第二の蒸留塔に供給し、そしてそれをホルムアルデヒド、水、メタノール、ポリオキシメチレングリコール、ヘミホルマール、メチラール、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む低沸点留分D1と、基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、ポリオキシメチレングリコール、トリ−、及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)を含む高沸点留分D2とに分離する工程;
E)高沸点留分D2を相分離装置に供給し、そしてそれを基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールからなる水相E1と、トリ−、及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)を含む有機相E2とに分離する工程;
F)有機相E2を第三の蒸留塔に供給し、そしてそれを基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールからなる低沸点留分F1と、基本的にトリ−及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)からなる高沸点留分F2とに分離する工程;
G)任意で、水相E1を第四の蒸留塔に供給し、そしてそれを基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールからなる低沸点留分G1と、基本的に水からなる高沸点留分とに分離する工程、
を含む。
第一の変形から逸脱して、工程B)では、反応混合物Aが反応蒸留器に供給され、そしてホルムアルデヒド、水、メタノール、メチレングリコール、ポリオキシメチレングリコール、ヘミホルマール、メチラール、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>1)を含む低沸点留分B1と、ポリオキシメチレングリコール、ヘミホルマール(HFn>1)、及びポリオキシメチレングリコール(POMDMEn>3)を含む高沸点留分B2とに分離される。高沸点留分B2は反応器(工程A))へ再利用される。
反応蒸発器は、第一の蒸留塔の底部の蒸発器を構成する。第一の蒸留塔から回収した留分C2は、ポリオキシメチレングリコール、高沸点のヘミホルマール(HFn>1)、及び高沸点のポリオキシメチレングリコール(POMDMEn>4)を含む。この留分は水、メタノール、ポリオキシメチレングリコール、ヘミホルマール、及び短鎖のポリオキシメチレングリコールジメチルエーテルを高い割合で含む反応混合物Aと反応蒸留器中で混合される。こうして、反応蒸発器中で、長鎖成分から短鎖成分への開裂が導かれる。反応蒸留器は、通常第一の塔の圧力で操作される。またしかしながら、それは高圧で操作することもできる。反応蒸留器の操作圧力は通常0.1〜20バール、好ましくは0.2〜10バールであり、操作温度は通常50〜320℃、好ましくは80〜250℃である。
工程C)では、低沸点留分B1が第一の蒸留塔に供給され、ホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、メタノール、ヘミホルマール、メチラール、ジ−、トリ−、及びテトラメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2,3,4)を含む低沸点留分C1と、ポリオキシメチレングリコール、高沸点のヘミホルマール(HFn>1)、及び高沸点のポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>4)を含む高沸点留分C2とに分離される。高沸点留分C2は反応蒸留器(工程B))に戻される。
第一の蒸留塔は通常2〜50の平板、好ましくは5〜20の平板を有する。その蒸留塔は0.1〜10バール、好ましくは0.2〜6バールの気圧下にて操作される。頂上部の温度は通常0〜260℃、好ましくは20〜230℃であり、底部の温度は反応蒸発器の温度である。
工程D)では、低沸点留分C1が第二の蒸留塔に供給され、ホルムアルデヒド、水、メタノール、ポリオキシメチレングリコール、ヘミホルマール、メチラール、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む低沸点留分D1と、基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、ポリオキシメチレングリコール、トリ−、及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)からなる高沸点留分D2とに分離される。
第二の蒸留塔は通常1〜50の平板、好ましくは1〜20の平板を有する。その蒸留塔は0.1〜10バール、好ましくは0.2〜6バールの気圧下にて操作される。頂上部の温度は通常0〜160℃、好ましくは20〜130℃であり、底部の温度は通常50〜260℃、好ましくは80〜220℃である。
一般的には、低沸点留分D1はPOMDME反応器(工程A))に戻される。
工程E)では、高沸点留分D2が相分離装置に供給され、そして基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールからなる水相E1と、トリ−、及びテトラメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)を含む有機相E2とに分離される。そのうえ、有機相E2は同様にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールを含む。
工程F)では、有機相E2は第三の蒸留塔に供給され、基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールからなる低沸点留分F1と、基本的にトリ−、及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)からなる高沸点留分F2とに分離される。
第三の蒸留塔は通常1〜100の平板、好ましくは1〜50の平板を有する。その蒸留塔は0.1〜10バール、好ましくは0.2〜6バールの気圧下で操作される。頂上部の温度は通常0〜160℃、好ましくは20〜130℃であり、底部の温度は通常100〜260℃、好ましくは150〜240℃である。
高沸点留分F2は価値を有する生成物を構成する。高沸点留分F2は99質量%より多いPOMDMEn=3,4を含むことが多い。
一般的に、さらなる(任意の)工程G)では、水相E1がさらに後工程される。この目的のために、水相E1は第四の蒸留塔に供給され、そして基本的にホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、及びポリオキシメチレングリコールからなる低沸点留分G1と、基本的に水からなる高沸点留分とに分離される。
第四の蒸留塔は通常1〜30の平板、好ましくは1〜20の平板を有する。その蒸留塔は0.1〜10バール、好ましくは0.2〜6バールの気圧下で操作される。頂上部の温度は通常−20〜+120℃、好ましくは20〜100℃であり、底部の温度は通常40〜180℃、好ましくは60〜150℃である。
低沸点留分F1及び/又はG1は第二の蒸留塔(工程D))へ再利用流体として戻される。それらは好ましくは第二の蒸留塔へ戻される。また、低沸点留分F1及び/又はG1はPOMDME反応器(工程A))へ再利用流体として戻される。
本発明を以下の実施例により詳述する。
図1に示された本発明の方法のスキームの熱力学シミュレーションでは、表に記載された流体6−11を塔1、2、及び3の頂上部又は底部で得た。
以下のパラメータを選択した:塔1は2バールの気圧下で、40の理論平板を用いて操作する。還流比は1.5、頂上部の温度は77℃、及び底部の温度は145℃である。供給流5を塔1の20番目のトレイへ供給する。
塔1の底部の流出物6を塔2の15番目のトレイへ供給する。塔2は30のトレイを有し、そして1.5バールの気圧下で操作される。頂上部の温度は127℃であり、底部の温度は173℃である。還流比は1.5である。塔2の底部の流出物8を反応器4へ再利用する。
塔1の頂上部の流出物9を塔3へ供給する。この流体を20番目のトレイへと供給する。塔3は合計30のトレイを有する。塔3は1.7バールの気圧下で操作される。還流比は1.8である。頂上部の温度は59℃であり、底部の温度は92℃である。
それぞれの流体の構成を以下の表中に質量%で説明する。
Figure 2010523483

Claims (7)

  1. トリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3)からのトリオキサンの製造方法であって、
    酸性触媒の存在下にトリオキシメチレングリコールジメチルエーテルの転換、及び続いて起こる反応混合物の蒸留による後工程よりなる製造方法において、
    以下の工程;
    a)トリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3)又はトリオキシメチレングリコールジメチルエーテルを含む混合物を反応器へ供給し、そしてそれを酸性触媒の存在下にトリオキサン、ホルムアルデヒド、水、メチレングリコール(MG)、ポリオキシメチレングリコール(MGn>1)、メタノール、ヘミホルマール(HF)、メチラール(POMDMEn=1)、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>1)を含む混合物に転換する工程;
    b)前記反応混合物をホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、メタノール、ヘミホルマール(HFn=1)、メチラール、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む低沸点留分b1と、トリオキサン、ポリオキシメチレングリコール(MGn>1)、ヘミホルマール(HFn>1)、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>2)を含む高沸点留分b2とに蒸留分離する工程;
    c)前記高沸点留分b2を、トリオキサンを含む低沸点留分c1と、ポリオキシメチレングリコール(MGn>1)、ヘミホルマール(HFn>1)、及びポリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn>2)を含む高沸点留分c2とに蒸留分離する工程、
    を含むことを特徴とする、トリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3)からのトリオキサンの製造方法。
  2. 前記高沸点留分c2が、工程a)の反応器へ再利用されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記低沸点留分b1が、水、メチラール、メチレングリコール、メタノール、ギ酸メチル、及びヘミホルマール(HFn=1)を含む低沸点留分d1と、ホルムアルデヒド、水、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む高沸点留分d2とに分離され、且つ前記高沸点留分d2が工程a)の反応器へ再利用されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. トリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3)又はトリオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3)を含む混合物が、ホルムアルデヒド及びメタノールを含む混合物の転換、及び続いて起こる蒸留による生成物混合物の後工程による先行する合成により得られることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. ホルムアルデヒド、水、メチレングリコール、メタノール、ヘミホルマール(HFn=1)、メチラール、及びジオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=2)を含む前記低沸点留分b1が、トリオキシメチレングリコールジメチルエーテル合成に再利用されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記低沸点留分d1が、トリオキシメチレングリコールジメチルエーテル合成に再利用されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  7. トリ−、及びテトラオキシメチレングリコールジメチルエーテル(POMDMEn=3,4)を含む混合物が、工程a)で使用されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
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