JP2010521763A - ディスクドライブのための改良された吸着性物品 - Google Patents

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Abstract

適宜、有機蒸気、酸性ガス及び95%RHの水分(湿気)に対する良好な吸着容量を維持しながら、25%RH〜45%RHの水分に対する吸着容量を改良して増大させる、ディスクドライブのための改良した活性カーボン吸着材。

Description

本発明は、ディスクドライブのための汚染物質を濾過し、吸着し、又は取り除くためのデバイスに関する。
高感度機器又は装置を含むエンクロージャーは、適切に作動するために非常にクリーンな環境を維持しなければならない。例示としては、機械的又は電気的操作を妨げる可能性がある粒子状及びガス状の汚染物質に対して感度が高い光学的表面又は電子接続部を備えるエンクロージャー、例えば、粒子、有機蒸気、水分及び腐食性蒸気に対して感度が高いコンピュータハードディクスドライブのようなデータ記録デバイス、及び流動体及び蒸気からの汚染物質は勿論のこと、水分堆積及び腐食に敏感である自動車で利用されるような電子制御ボックスを含む。そのようなエンクロージャー(以下、総称して「ディスクドライブ」として表す。)における汚染物質は、エンクロージャーの内側及び外側から発生する。例えば、コンピューターハードドライブにおいて、損傷は、内部構成要素からのガス放出及び粒子生成は勿論のこと、外部の汚染物質が原因の場合もある。
ディスクドライブは湿度変化に対して感度が高い。低湿は、静電気を増大させるか、又は潤滑効果性、厚み性若しくは機能性を減少させるので問題となる。ところが、高湿は、腐食性と潤滑剤膨張を促進する可能性がある。ディスク媒体は、次第に薄い保護層を有するようになり、腐食の危険を増大させている。垂直記録媒体は、中湿度でさえも腐食に対して影響を受けやすい金属の薄い層を有する。
水分濃度は有機又は他のガス濃度よりも有意に高いので、有機又は酸性ガス汚染物質からドライブを保護することよりも湿度から保護することのほうが、有意に更に大きい吸着容積を必要とする。結果として、湿度変動からの刺激を和らげることを必要とするドライブはかなりの量の吸着材を必要とする。関心が高い適切な相対湿度範囲で機能する吸着材は重要である。
水分の防御に加えて、周辺環境に存在する多くの他の汚染物質に対して、ディスクドライブを防御しなければならない。このことは、典型的なデータ処理環境では利用される可能性が少ない小サイズから中サイズのコンピューターシステムで利用されるドライブに対して当てはまり、特に、取り外し可能であって、移動可能であるドライブにおいて特に当てはまる。そのような適用の例示は、Personal Computer Memory Card International Association(PCMCIA)Slots、音楽デバイス、カーナビゲーション適用、及び携帯電話において利用されるディスクドライブを含む。各々の新しいコンシューマー適用によって、各々自身の一連の状態が作り出されて、その状態の中でディスクドライブが作動可能であることを必要とする。
吸着材に対する幾つかの性能の要件は、しばしば対立する。一つの要件は、低濃度有機蒸気を比較的高い容量で吸着することである。別の要件は、凝結を防ぐためにドライブ内部において高い水分容量を維持することである。三番目に必要なことは、ドライブ内部の相対湿度を制御するか、又は緩衝することである。第四番目の要件は、腐食を最小限にするためにドライブ内部の酸性ガスを制御することである。
有機蒸気は、非常に低いレベルに保たなければならない。ドライブ内部の汚染物質濃度は、しばしば1ppbレベル又はそれより低いレベルである。汚染物質がヘッド又はディスク上で凝結して、ドライブに対して問題を引き起こす可能性がある前に、吸着材はその汚染物質を吸着しなければならない。典型的には、大きな表面領域と高分布で存在するミクロポアとを有する吸着材が、これらの適用に対して一番良好である。
水分制御は、中レベル〜高レベルまでの相対湿度に対して特に重要である。ある水分が度々、ドライブ内部の最適な滑り効果のために好ましいので、ドライブはあまり乾燥状態になってはいけない。高RH状態で作動する場合、凝結によって、ドライブを深刻に腐食させて損傷を与える可能性がある。95%RHにおける高容量及び85%RH〜95%RH間の上方傾斜等温線を有する吸着材が特に好ましい。典型的には、大きなポア容積を有する吸着材が、高性能な水分容量に対して一番良好であるが、そのような吸着材は、小さな表面領域と低分布で存在するミクロポアを有する。このように、これらの吸着材は、低〜中のRHの水分処理において低効率性である。
ヘッド及びディスクの構成要素は、45%RHより高い湿度で腐食し始める可能性がある。このように、ドライブ保存及び輸送中に良好な防御をするために、25%RH〜45%RH間で高い水分容量が必要とされる。さらに、有意な水分容量によって、極端に異なるRHで操作をしている間のオン/オフのサイクル中にドライブを吸着材に緩衝させておくことが可能である。中領域のRH範囲の吸着性に対して、低領域のRH範囲ではあまり迅速には水分を吸着しないが、中領域のRH範囲では水分を吸着する吸着材が必要とされる。典型的には、これらの要求は、ディスクドライブ用途の公知の活性カーボンによっては満たされない。
シリカゲルが、吸着を促進し、湿度を緩衝するために、幾つかのディスクドライブ内で利用されている。しかし、シリカ吸着材もまた問題がある。まず、シリカゲルは、25%RHより低い湿度で有意な水分吸着容量を有し、そして、25%RH〜45%RHで中湿の容量を有するが、45%より上のRHでは、シリカは非常に小さい容量しか有さない。ディスクドライブが高温環境から低温環境に移動する場合、シリカは、凝結状態を防ぐための緩衝作用を少ししか有さない。その上、シリカゲルは、非常に硬い材料であって、その硬い材料がヘッド又はディスクに接触するならば、実質的な損傷を与えることになる。
全体的な吸着性能を増大させることにより、必要とされる吸着容量を得る目的で、ディスクドライブで利用される吸着材は少ない量で済むことができる。吸着材の体積を減少させることは、場所が非常に制限されているハードディスクドライブにおいては非常に重要である。
したがって、良好な有機ガス、酸性ガス及び高RHの制御を維持しながら、前述した欠点を解決し、中湿のRH(25%−45%RH)状態での水分制御を改善した改良吸着性フイルタに対するニーズがある。
一つの態様において、ディスクドライブのための官能末端基を有するカーボン吸着材を含む吸着性物品が提供される。そのカーボン吸着材が質量換算で少なくとも約13.5パーセントの酸素を含むように、その官能末端基は酸素を含む。そのカーボン吸着材が質量換算で少なくとも15.0パーセントの酸素を含むことが好ましい。その官能末端基が、カルボキシル、カルボニル、カルボン酸、フェノール、キノン、エーテル、無水物及びラクトンを含んでもよい。その官能末端基がそのカーボン吸着材に新しい化学的機能性を与えるように、その官能末端基が前記カーボン吸着材に共有結合することが好ましい。その吸着性物品が、タブレット、充填テープ吸着材を内蔵した布帛、吸着性ビーズ又は吸着性顆粒の形態でもよい。
別の態様において、ディスクドライブのためのカーボン吸着材を含む吸着性物品が、約6.0パーセントの窒素、硫黄、リン、臭素、塩素又はフッ素を含有する官能末端基を有するカーボン吸着材を含む。その官能末端基が、アミン、リン酸エステル、硫酸エステル、塩化物又はフッ化物を含むことが好ましい。
更に別の態様において、ディスクドライブのための吸着性物品が、Boehm滴定によって決定されるように、約40meq/100グラム超の全酸性度を有するカーボン吸着材を含む。そのカーボン吸着材がBoehm滴定によって決定されるように、50meq/100グラム超の全酸性度を有することが好ましい。そして、そのカーボン吸着材がBoehm滴定によって決定されるように、70meq/100グラム超の全酸性度を有することがより好ましい。さらに、そのカーボン吸着材がBoehm滴定によって決定されるように、90meq/100グラム超の全酸性度を有することが最も好ましい。
また更に別の態様において、ディスクドライブのための吸着性デバイスは、14%超の中湿のRHで水分容量を有するように構成されるカーボン吸着材を含む。そのカーボン吸着材が17%超の中湿のRHで水分容量を有するように構成されることが好ましい。そのカーボン吸着材が20%超の中湿のRHで水分容量を有するように構成されることがより好ましい。
更なる態様において、ディスクドライブのための吸着性デバイスが提供され、吸着性デバイス容積の立法センチメートル毎に中湿のRHで少なくとも0.08gの水分をその吸着性デバイスが吸着するように、そのディスクドライブ中において、水分を吸収する構成を有するカーボン吸着材をその吸着性デバイスが含む。その吸着性デバイスが、吸着性デバイス容積の立法センチメートル毎に中湿のRHで少なくとも0.10gの水分を吸着することが好ましい。
また更なる態様において、カーボン吸着材が質量換算で中湿のRHで少なくとも14%の水分容量を有し、かつ、少なくとも約17.5パーセントのTMP容量を有するように構成されるカーボン吸着材を、ディスクドライブのための吸着性デバイスが含む。
本発明の実施と使用は、添付の図面と併せて検討される時に以下の記述から明白になる。
図1は、吸着性アセンブリのテープ又はタブレット形態で官能基を有する吸着材を利用するフイルタユニットの第一実施態様の断面図である。 図2は、吸着性ブリーザーフイルタのテープ又はタブレット形態で官能基を有する吸着材を利用する第二の実施態様の断面図である。 図3Aは、吸着性ボックスのテープ、タブレット又は粒子形態で官能基を有する吸着材を利用する第三実施態様の断面図である。 図3Bは、吸着性ブリーザーボックスのテープ、タブレット又は粒子形態で官能基を有する吸着材を示す第三実施態様の断面図である。 図4Aは、吸着性再循環フイルタのテープ、タブレット又は粒子形態で官能基を有する吸着材を利用する第四実施態様の上面図である。 図4Bは、吸着性再循環フイルタのテープ、タブレット又は粒子形態で官能基を有する吸着材を利用する第四実施態様の断面図である。 図5は、本発明の一つの実施態様を配置することができるハードディスクドライブの断面の略図を示す。 図6は、実施例を実施する際に利用される、重量測定法による水蒸気吸着/脱着アナライザーの概略図を示す。 図7は、実施例を実施する際に利用される、重量測定法による有機蒸気吸着測定システムの概略図を示す。
本発明は、25%〜45%の相対湿度の条件下、性能を改良する目的で吸着材を有するディスクドライブを提供する。ここにおいて用いられる、25%〜45%の相対湿度は、「中湿のRH」として示される。ここで述べられる吸着材は、85%RHより高い湿度での吸着性能を犠牲にすることなく、そして有機及び酸性ガスに対する防御を犠牲にすることなく、中湿のRHで良好な性能を示す。
最も活性なカーボン吸着材は、45%RHより低い湿度で、水分に対して低い容量を有する。言い換えれば、これらの範囲の活性カーボン表面は、疎水性である。この疎水性によって、45%RHより低い湿度では、活性カーボンの水分の吸着容量は小さくなる。親水性の表面を有する活性カーボンを提供することによって、中湿度における水分吸着は改良される。親水性表面は、官能末端基を作り出すために活性カーボンを処理することによって得られ得る。また、適切なプレカーサー材料及び処理、カーボン化並びに活性処理を選択することによって親水性活性カーボンを生産することも可能である。
活性カーボン表面を更に親水性にするために、官能末端基が活性カーボン表面に添加されてよい。例えば、酸素、窒素、臭素、塩素、フッ素及びリンのような原子又は、その他として表面の化学的性質に対して極性である分子を添加することによって、カーボンの表面の水分に対する親和性を変えることができる。これらの原子は、例えば、カルボキシル、カルボニル、フェノール、ケトン、アミン、リン酸塩、カルボキシル基含有物、キノン、無水物、エステル、ラクトン及びそのような他の化合物のような有機種に類似する基の形態でカーボンマトリックスに固着され得る。これらの基は、多数の化合物で活性カーボンを処理することによって、活性カーボンに添加され得る。
例えば、カーボンは、過硫酸アンモニアのようなものを含有する化学溶液に含浸することによって処理されてよい。代替的には、カーボンは、例えば、過酸化物のような他の化学物質で処理されてよい。また、例えば、オゾン、過硫酸ナトリウム又は硝酸のような他の化学物質で処理することは、カーボンに官能基を付加することになる。そのような処理は、いくつかのカーボン−カーボン結合を破壊して、カーボンの表面に共有結合する官能基を置換する。
カーボンの表面に官能末端基を提供する処理をした後、カーボン吸着材は、酸性ガスの吸着容量を改良するために処理されて、塩になる可能性がある。結果として得られたカーボンは、RHの全体の範囲にわたって良好な水分容量を有する官能性のカーボン吸着材であるが、特には中湿のRH範囲で優れた高い容量を示す。その上、低濃度有機物容量及び酸性ガス容量を低下させない。
活性カーボンの表面上の官能末端基は、元素分析、Boehm滴定、逆ガスクロマトグラフィー及び昇温脱離(「TPD」)を含む、幾つかの方法で測定され得る。官能末端基の存在と定量を決定するこれらの典型的な方法は、少しも限定的ではない。分析がどのように実行されようとも、活性カーボンは、表面の塩及び他の非共有結合処理物を洗浄するために分析前に脱イオン化水で洗浄して乾燥されてよく、結果的に正確なカーボン質量を保証する。
元素分析は、例えば、不活性雰囲気下でカーボンを熱分解することやカーボン以外の元素種を探すことを含めた、多くの方法によって実行されてよい。元素種の存在と定量により、活性カーボンに官能基が存在することを意味する。
官能末端基を定量化する別の方法は、Boehm滴定である。Boehm滴定は、一般的には、Salame及びBandoszによる、LANGMUIR、Volume15、Issue2、(1999)pp587−593に記載の「ExperimentalStudy Of Water Adsorption on Activated Carbon」に述べられている。
カーボンの表面の官能末端基を定量化の決定をする更に別の方法は、Bendosz、Jagiello及びSchwarzによる、ANALYTICAL CHEMISTRY Volume64、Number8、(1992)、ページ891−895に記載の題名「Comparison Of Methods To Assess Surface Acidic Groups On Activated Carbon」の論文に概要として述べられているように、逆ガスクロマトグラフィーである。
官能基を定量化する更に別の方法はTPDである。この方法は、Figueiredo、Pereira、Freitas及びOrfaoによる、Carbon、Volume37(1999)、ページ1379−1389に記載の「Modification Of The Surface Chemistry Of Activated Carbons」に述べられている。TPDにおいて、例えば、カルボキシル基、ラクトン基、フェノール基、カルボニル基、無水物基、エーテル基及びキニーネ基のようなある種の官能表面基は、CO及びCO2に分解することに関連する。分解中にCO及びCO2を放出することは、これらの官能末端基の存在を意味する。
吸着材は、様々な物理的な形態でディスクドライブのフイルタに導入され得る。例示として、例えば、Mortimer、Jr.による、発行された米国特許4,985,296号によって教示されている構造物のような充填テープ、例えば、不織布のような吸着材装填材料、タブレット又は粉状若しくは粒状形態を含む。有利なこととして、充填テープ構造物又はロール形態の物品(「Roll Goods」)は、完全に高処理容量を有した高速回転打ち抜き装置で使用することに適する。
例えば、吸着性ブリーザーフイルタ(組み込まれた拡散チューブを備える又は備えない吸着性ブリーザーフイルタ)、吸着性アセンブリ、吸着性再循環フイルタ、吸着性ボックス、吸着性ブリーザーボックス、Gore−SorberTMModule、又はディスクドライブ内に備え付けられた任意の他の吸着材含有フイルタ構造物のような多くの異なる吸着性フイルタ構造物中に、本発明は導入され得る。フイルタは、ドライブの内側に取り付けられてよく、又はドライブハウジングの開放部の中を通ってドライブの内側につながる状態でドライブの外側に取り付けられてもよい。
粒子の濾過機能性を有するフイルタ層を導入することによって、ここにおいて述べられる吸着材を利用するフイルタを多機能性にすることができる。多機能性フイルタは、ブリーザーフイルタ部を通って流入するエアーとドライブ内部の周辺を循環又は再循環するエアーとの両方を濾過する。
本発明の吸着材を利用するフイルタの例示は、限定はされないは、図1〜4によって示される。図1は、フイルタの断面図を示す。フイルタ10は、吸着性材料又は、ソーベントコア12を形成する吸着材充填テープを含む。層13は、接着性層又は、キャリアのどちらか一方の面に二つの接着性層を含む両面の接着性層とすることができる接着物でよい。層11は、典型的には、フイルタ内部又はフイルタ層11及び接着性層13の内部に吸着材を含有するために利用されるフイルタ層である。接着性層13は、さらに、ドライブケース14の表面にフイルタを接着するか、又はフイルタを取り付けるために利用され得る。
フイルタ層11は、吸収性媒体の内部に吸収性材料を完全に保持しながら、ガス状汚染物質を通り抜けてその媒体まで拡散させる多孔性材料を含んでよい。適切なフイルタ材料を、当業者であれば選択することが可能であり、吸着材のタイプ及び形態次第で選択することができる。適切なフイルタ層材料は、目こぼれしないポリマーフイルタペーパー若しくは積層フイルタ材料、多孔性のポリプロピレン膜、ナイロン、ポリカーボネートとポリエステルとの複合材料、ミックスセルロースエステル、三酢酸セルロース又はそれらの多孔性積層体を含んでよい。さらに、他のフイルタ材料を利用してもよい。
有利なこととして、PTFE膜のフイルタ材料は、吸着性材料を覆うために利用されることが可能であり、ろ過膜としての働きをすることができる。引用することによって援用されるが、Goreによる、米国特許3,953,566号で開示されているように、PTFEは、例えば、コヒーレントを維持してピンホールがない状態を維持しながら、極端に薄い寸法で形成することが可能であるように、プロセッシング上の有利な点を提供する。PTFEは、スリットすることができるか、又は好ましい幅に押出しすることができるように広幅で生産され得る。
そのようなPTFE膜のフイルタ材料は、0.3μm(ミクロン)サイズの粒子で99.97%のろ過効率性を達成し、1.27cm(0.5インチ)の水圧で、3.56cm/sec(7フィート/分)の透過性又は面速度を達成する。適切な膜のフイルタ材料は、W.L.Gore and Associates,Inc.からフイルタの完成された形態で市販されている。また、多種多様の他のPTFE膜は、異なる多孔度、濾過効率性、水蒸気透過率、耐久性、適合性、厚み、及び選択の可能性がある他の特性を有して存在する。
フイルタは、材料の構成及びフイルタ製造の予防次第では、微粒子化、ガス放出性及び不揮発性残渣程度が非常に低いフイルタになる可能性がある。コンポーネントは、利用される材料の温度の限界値まで他の汚染物質を追い払うために加熱されてよい。PTFEは、高温耐性があるため有利である。
吸着性層を封入する好ましい他のPTFE膜のフイルタ媒体は、本願において引用して援用される、発行されたBacinoらによる米国特許4,902,423号にしたがって生産される延伸PTFE膜の層である。
このフイルタ媒体は幾つかの有利な点を有する。最も有意なこととしては、毎分10.5フィート(毎分3.2メートル)で0.5mmH2O未満のエアー流に対して耐性を備えながらフイルタ媒体が非常に高い透過性を有することができることであり、そして、未だに、フイルタ内部に吸着性粒子を保持することができることである。また、吸着材保持とともに良好な粒子濾過を提供する、この高延伸膜の粒子濾過の効率性は非常に良好である(例えば、0.3μmで55%を超える。)。
そのような膜を用いることの追加的な価値は、その膜を極端に薄く、場合によっては、0.025mm(0.001")未満にすることができることである。フイルタが非常に小さいデバイスで必要とされる場合に、このことは非常に重要な意味を持つ可能性がある。
このフイルタ媒体は、布帛、不織布又は、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン ポリアミド等のような延伸多孔性材料の層によって構造的に支持されてよい。用いられるならば、好ましい支持体層は、Tennessee、Old Hickoryに在るReemay、Inc.から入手可能である、Reemay2014のポリエステル不織布33.9g/m2(1.0oz/yd2)である。そのような膜又は積層体の使用は、フイルタの吸着機能性に粒子濾過機能性を追加することができる。
吸着性層を覆うか又は封入する好ましい別のフイルタ媒体、そして、更に好ましくは、再循環フイルタを備えた実施形態において用いられるフイルタ媒体は、商標GORE−TRETTM再循環フイルタとして、W.L.Gore and Associates、Inc.からフイルタの完成品で入手可能である、静電摩擦電気材料の層である。この媒体の有利な点は、その媒体が非常に高い効率性(例えば、0.3μm(ミクロン)で90%を超える)を有することができ、また、非常に高い透過性(例えば、10.5fpm又は3.2m/minで1mmH2O未満)を有することである。脱イオン水で洗浄される場合には、この媒体は、一時的には電荷を失ってよい。ところが、異なって帯電した繊維の混合物の摩擦電気効果のため、乾燥中に電荷を取り戻す。
他のフイルタ材料もまた利用することができる。例えば、高い効率性とエアー流量に対する低い抵抗を有する他のエレクトレット又は他の摩擦電気材料が挙げられる。また、例えば、ポリプロピレン膜若しくはキャストポリマー膜又はフイルタ材料の所定の組み合わせのような他のフイルタペーパー又はフイルタ膜が利用されてもよい。
また、外側の保護層が、フイルタの耐久性を改良するためと、摩擦電気フイルタ媒体又は膜のフイルタ媒体に対するフイルタ支持媒体の何れか一方からの突出繊維を含有するために追加され得る。そのような保護層は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド及びポリエステル等のような押出し又は延伸プラスチック材料を含んでよい。代替としては、例えば、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布又は他の不織布のような外側の層が、外側の保護物又は繊維含有層として利用されてよい。
吸着材含有ソーベントコア12は、様々な多くの形態を含んでよく、緩く充填された粒子を含んでよく、充填又は高充填の多孔性材料又はタブレットまでも含んでよい。「ソーベント」及び「ソービング」の用語はここにおいて用いられているが、それらの用語は、吸収及び吸着工程、又はその他の方法にかかわらず、周囲のエアーから汚染物質を取り除く任意の材料を包含する意図である。緩く充填された粒子から形成されたソーベントコアは、バインダーを含むことが好ましく、そのバインダーは粒子を結び付ける。適切なバインダーは、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリビニリデンフッ化物(PVDF)、PVP(ポリビニルピロリドン)、ヒドロキシプロピルセルロース、アクリル及びその他通常使用される当該技術分野において周知のバインダーを含むが、それらに限定されることはない。
代替的には、ソーベントコアは、例えば孔隙がソーベントで充填されている多孔性ポリマー材料の骨格材料のような吸着材又は吸着材充填材料の一つ以上の層を含んでよい。可能性がある他のソーベントコア構造物は、ソーベント含浸布帛又は不織布を含み、その布帛又は不織布は、例えば、ラテックス又は他のバインダーを含むことができるセルロース又はポリマー不織布が挙げられ、ポリマー又はセラミックである、ソーベントの多孔性キャスティング及びフィラーも当然のことながら挙げられる。また、ソーベントコアは、例えば、Kynol America、Inc.のようなサプライヤーから入手可能な例えばノボライド布帛の活性生産物のカーボン化繊維又はカーボン化織物繊維から構成されてよい。さらに、それらは、活性吸着性形態に生産され得るカーボン化フェルト又は他の材料でもよい。ソーベントコアは、単一の粒子吸着材を含んでよく、又は異なるタイプの吸着材の混合物を含んでもよい。また、そのコアは、スクリム上に吸着性ビーズ又は粒子の単一層又は複数層を含有することが可能であり、又は吸着性材料のタブレット及びバインダーでもよい。吸着性材料が0.15g吸着材/cc超の吸着密度を有するまで、そのような吸着材を含有した又は組み込んだ布帛及び材料を容易に生産することができる。
ソーベントコア12の好ましい実施形態は、ソーベント充填PTFEシートを利用し、そして、ソーベント粒子は、引用してここにおいて援用される、Mor時間r,Jr.による発行された米国特許4,985,296号によって教示されているようにPTFE構造内に捕捉される。理想的には、粒子は、マルチモード(例えば、二モード又は三モード)方法で充填され、コアに含有される活性材料の量を最大限にするために、可能な限り粒子間の利用可能な多くの孔隙を充填するように異なるサイズの粒子が互いの周りに散りばめられる。また、この技術は多くのソーベントを可能とし、場合によっては、カーボン以外のソーベントを可能として、単一層中に充填されることを可能とする。吸着材含有層は、0.45g/ccの吸着材密度を超えるようなソーベント充填密度を有するように容易に生産され得る。
コア用途のバインダー材料としてのPTFEの利用が、更なる多くの利点を与える。PTFEは、糸くずを出さす、ガスを放出しない不活性なバインダーであるので、生産中及びフイルタの寿命の間、ソーベント材料のダスティングを効率的に減らすことができる。さらに、この材料のプロセッシング上の有利な点は、米国特許4,985,296号によると、比較的薄い高充填材料を生産する能力を含み、その材料は広幅シートで生産され、その後必要とされる完成品の幅にカットされ得る。この方法で、薄い吸着性コアが、非常に薄くて低プロファイルである吸着性フイルタのために生産され得る。
また、吸着性コアが、溝、隆起又は他の特徴を含むために成形されてよく、又は、底面部、上面部及び側面部に隣接した透過性層を含んでもよい。そのような溝又は透過性層は、エアー及び汚染物質を溝又は層を通って更に容易に拡散させて、吸着性コア層に到達することによって更に速い吸着速度を促進することができる。また、これらの特徴は、例えば、Adsorbent Breather Filterで見られるように、ドライブ中に濾過されたエアー流量を受け入れるために設計された部品のエアー流量に対する抵抗を更に低くすることに役立つ。
PTFE/吸着材の複合材料は、0.00254センチメートル(0.001")未満から1.016センチメートル(0.400")以上までの厚みで生産され得る。このことは、完成品のフイルタ厚み及び吸着材の充填について非常に大きな柔軟性を可能とする。さらに、充分な密度である、概算で80−95%の吸着材密度は、マルチモード充填及び物理的な圧縮を利用して可能であり、結果として、最大量の吸着材材料が、単位体積当たりに充填され得る。例えば、アクリル、融解プラスチック樹脂等のような他のバインダーと異なって、PTFEは、吸着性ポアをブロックせず、吸着容量を縮小することはない。
ケミソーベント(例えば、過マンガン酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム若しくは他の塩、又は取り除くことが必要とされる公知の汚染物質次第であるガス相の汚染物質を一掃するための反応物質が挙げられる)、粉末金属、イオン交換材料、及び触媒フィラー、さらに、これらの材料の幾つかの混合物が、酸性ガス又は不必要な他のガスに対する更なる吸着容量を付加するために、本発明の改良吸着材に添加されてよい。いくつかの適用に対して、吸着性材料の複数層を用いることが好ましい場合があり、異なる汚染物質がフイルタを通過する時に、各々の層は、それらの異なる汚染物質を選択的に取り除くために異なる吸着材又は吸着材混合物を含むことが好ましい。
本発明を利用するフイルタの各々の実施形態において、吸着性フイルタは、実質的に任意の好ましい寸法で構成されてよい。ディスクドライブ内部で使用することを考慮に入れると、そのサイズは、ドライブ及びそのようなフイルタを配置するための利用領域の形状の要因によって有意に変化する可能性がある。8.89センチメートル(3.5")ディスクドライブのためのフイルタは、典型的には、更に大きくなる。なぜならば、それらは、更に大きな利用領域を有するばかりではなく、更に大きな閉鎖環境を制御することを必要とするからであり、一方では、小さなドライブは小さな部品を繁茂に必要とする。ここにおいて述べられる吸着性物品は、任意のサイズのドライブ及び任意のサイズの筐体で利用されることができる。
官能基を有するカーボンを利用するフイルタはディスクドライブ内部で様々な位置で配置され得る。改良された吸着材を利用するフイルタが取り付けられてよいディスクドライブ内部の提案される配置は、作動することに対して物理的に邪魔にならない限り、磁気記憶ディスクの近傍、下部若しくは上部、リード/ライトヘッドのためのランプロードの近傍又はアーマチャの近傍を含む。また、フイルタは、フイルタを収容するために用いられるスロット又は他の特徴部内の小さな領域にも配置され得る。
フイルタは、接着層13によってディスクドライブに取り付けられてよい。接着層13は、意図された適用に耐えるために充分に高い剥離強度を有する必要があり、ある適用において、温度及び溶媒耐性、FDA承認要件及びガス低放出性の要求を満たす必要がある。典型的なガス低放出性の規格は、総質量損失が1%未満であり、かつ、捕集された揮発濃縮性材料が0.1%未満であるというASTM E−595−84規格である。このように、一つの態様において、本発明は、0.0050cm(0.002")厚みのポリマーフイルムの第一面に適用される0.0037cm(0.0015")厚みの永久アクリル粘着剤の第一層と、フイルムの第二面に適用される永久アクリル粘着剤の0.0037cm(0.0015")厚みの第二層とを利用する。後者の接着剤はフイルタ材料と吸着材とに接触し、第一の接着剤は、フイルタアセンブリの半分の層又は全層に結合するために利用されるか、又は筐体にアセンブリを取り付けるために利用される。
代替の実施形態として、移動性の接着剤の単一層だけを使用してもよい。この実施形態において、接着剤は、吸着材を取り付けるための基材及び筐体にフイルタを取り付けるための接着剤の両方の機能として働く。これらの接着剤は、典型的には、PSTC#1(FTMI)によって測定されるように、22.3キログラム/メートル(20オンス/インチ)超の中湿から高湿の剥離強度を有する可能性がある。適切な接着剤は多くの所から市販されている。
図2で示されるフイルタは、吸着性ブリーザーフイルタである。温度勾配又は、ドライブ及びそのドライブの回転記録ディスクの機械的な操作のために、ドライブ中に作り出される可能性がある異なる圧力を平衡にすることを促進する目的でエアーがフイルタの中を通ってドライブの中や外に流れるように、ドライブケース14中のホール16上に配置されて接着層13の中を通るホール15を、そのフイルタは有する。適宜、拡散チューブが、接着層内部にチャンネルを提供することによって、吸着性ブリーザーフイルタに導入されてもよい。
図3A及び3Bは、おのおの、本発明の官能基を有する吸着材を利用することができる吸着性ボックス及び吸着性ブリーザーボックスを示す。ボックス20のハウジング22は、任意の成形可能材料か、又は組立材料である。ハウンジングに対する典型的な材料は成形可能なポリカーボネートであるが、幾種かのカーボン充填材料もまた使われてもよい。カバーフイルタ21は、吸着性材料23を収容するためにボックスに封印される。カバーフイルタは、例えば、限定はされないが、不織布、布帛又はスクリムタイプ材料のような他の材料層に積層されるか、若しくは取り付けられる膜からなる膜又は膜積層体でよい。そのような構造物の膜積層体は、実験用の濾過適用のための濾過媒体として、W.L Gore and Associatesから入手可能である。官能基を有する吸着材は、ボックス内部で多様な形態で存在することができる。一つの態様において、それは、粉状又は粒子状形態で吸着材を充填したボックスである。別の態様において、吸着材は、マトリックス材料に接着されるか、又はマトッリクス材料中に充填される。更に別の態様においては、吸着材はバインダーと混合され、タブレット形態の吸着材として生産される。タブレット化は、単位体積当たりの吸着材密度を増大させることができる。しばしば、タブレット中において、0.7g/ccの吸着材密度を得ることができる。しかし、完成品のタブレット密度もまた、基本となる吸着材の密度次第ではあるので、タブレット密度は0.5gm/cc以下のタブレットでよい。図3Bは、圧平衡のためにドライブの内側とドライブの外側と間でエアー流量を可能とするために、ドライブのホールと並列になることができるホール24を突起部が組み込むように、図3Bはボックス20中にホール24を追加する。
図4A及び4Bは、別のフイルタ形態である吸着性再循環フイルタ30の上面図及び断面図をそれぞれ示す。官能基を有する吸着材を含有する吸着性層32は、充填材料又は前述したように吸着材を接着させる材料でよい。典型的には、封印されたボーダー31は、同時にフイルタ層を封印する。フイルタ層は、図4Bで示されて、外側のスクリム又は層33、フイルタ層又は層34、及び吸着材含有層又は層32を有する。フイルタ層又は層34は、任意のフイルタ材料又は一連の材料でよい。好ましいフイルタ材料は、エレクトレットフイルタ材料である。外側のスクリム層又は層33は、典型的には、フイルタ材料からの繊維を含有し、吸着性層からの吸着材を含有することを促進し、結合することを促進し、並びにフイルタ形状及び形態を維持するために利用される。典型的な外側の層は、不織布材料の多数の公知サプライヤーから入手可能であるポリエステルスパンボンドポイントボンド材料でよい。他の材料としては、例えば、限定はされないが、ポリエステル、ポリプロピレン又はポリエチレンのような多数のプラスチック材料から押出された材料でよい。
図5は、図2で示されたフイルタと同じである本発明の実施形態を利用したフイルタ10を備えたハードディスクドライブの略図の断面図を示す。また、記憶ディスク40、記録ヘッド41、及び回転記憶媒体上で記録ヘッドを固定して位置取りするアーマチャ42が表されている。
(試験方法)
標準的な二つの基準が、通常、ディスクドライブで吸着材の性能を評価するために利用される。一つの基準は水分等温線であり、もう一つの基準は、例えば、0%RH及び30℃のような一定条件のトリメチルペンタン(「TMP」)のような低濃度有機蒸気の容量である。水分等温線を作り上げることや低濃度有機蒸気の容量を決定することは下記に述べられる。さらに、活性カーボンの官能末端基を定量化するための幾つかの方法が述べられる。また、例えば活性カーボンのような材料中の元素含有量を決定するための方法も概略して述べられる。
(重量法による水蒸気吸着/脱着分析)
水分等温線は、微量天秤に基づいた水蒸気吸着脱着アナライザー(FL(フロリダ州)、OrlandoのVTI Corporation)を利用して作り出された。アナライザーは、一定温度における、水分収着容量と相対湿度(RH)レベルとの関係を測定し、水分吸着/脱着等温線を生み出す。吸着材サンプルは、一定温度で様々なレベルのRHに曝され、水蒸気吸着/脱着によるサンプルの質量変化は、高精度の微量天秤で観測されて記録される。図6に概略的に示されているように、アナライザーは五つのパーツから構成された。一つ目は流量制御デバイスであり、そのデバイスは、好ましい水蒸気濃度(RH)が好ましい全流量でサンプルチャンバーに運搬されるように水蒸気及びキャリアガス(エアー又は窒素)の流量を制御した。二つ目は、ウォータージャケット及び内部ヒーターを備えるブラスサンプルチャンバーであり、そのチャンバーは、吸着材サンプルに対して一定の水蒸気濃度及び一定の温度環境を提供した。三つ目は、微量天秤であり、その微量天秤は、吸着/脱着処理中に吸着材サンプルの質量変化を測定するために利用された。四つ目は、水浴であって、その水浴は、サンプルチャンバーの中を通って流れる一定温度の水分を提供するために利用された。五つ目は、PC及びソフトウェアであって、それらは、エアー流量とRHとを制御するために利用され、微量天秤データを記録するために利用された。
サンプルをサンプルホルダーに手動で装填して、サンプルチャンバーに運搬した。サンプルは、水分を乾燥して取り除くためにドライエアーで105℃まで加熱し、その後25℃まで冷却した。吸着/脱着工程を開始するために、設定のRHレベルを有するエアー流量をサンプルチャンバーに導入した。各々の工程において、サンプル質量を観測して記録した。RH水準と同時に平衡状態のサンプル質量は、記録されて水蒸気吸着/脱着等温線を計算するために利用された。
ここにおいて用いられているように、中湿のRHの水分容量は、25%〜45%における吸着材の水分容量であり、吸着材サンプルの質量百分率として表現される。中湿のRHの水分容量は、45%RH及び25℃で吸着された水分の質量百分率から、25%RH及び25℃で吸着された水分の質量百分率を引いて計算される。
(重量法による有機蒸気吸着測定システム)
低濃度有機蒸気を吸着するための容量は、図7において概略的に示されたシステムを利用して決定される。そのシステムは五つのパーツから構成された。1)一つ目は、流量制御機器であり、2)二つ目は、サンプルチャンバーであり、3)三つ目は、微量天秤であり、4)四つ目は、水浴であり、5)五つ目は、データ収集装置である。静的条件下における吸着材の吸着「取り込み」曲線、すなわち、有意なガス流がなくそして一定であるガス/蒸気濃度状態での吸着性は次の方法で測定された。その方法で用いられた有機蒸気は、30℃及び0%RHで25wppmであるトリメチルペンタン(TMP)であった。
好ましい蒸気濃度を運搬することができるように、TMP蒸気及びキャリアガス(エアー又は窒素)からなる試験ガス流を、トータルで必要とされる流量でサンプルチャンバーに運搬した。ウォータージャケットされたサンプルチャンバーは一定の温度を提供し、そして、流量制御機器はチャンバー内に一定の蒸気濃度を提供する。水浴は、チャンバージャケットの中を通って流れる一定の温水を提供した。静的条件をシミュレートするために、チャンバーの中を通って通過する線流速が非常に小さくなる(1.0mm/秒未満)ように流量を制御した。微量天秤は、吸着処理中に吸着材サンプルの質量変化を観測するために用いられた。PC及びソフトウェアは、微量天秤データを記録するために用いられた。
サンプルを、サンプルホルダーに装填してサンプルチャンバーに配置した。サンプル質量が平衡状態に達し、そのサンプルが乾燥するまで、サンプルチャンバーに乾燥キャリアガスを流入した。その天秤を零点調整した後、試験ガス流を流入開始して、データ収集が自動的に始まった。サンプル質量が平衡状態に達した時に、試験を終了させた。
ここにおいて用いられている、TMP容量は、30℃及び0%RHで25wppmであるトリメチルペンタン(TMP)にカーボンサンプルが曝されている場合に、そのカーボンサンプルの質量百分率として表現されるそのカーボンサンプル上に吸着されたTMPの量である。
(Boehm滴定方法)
Boehm滴定は、活性カーボン表面上の官能基を定量化して活性カーボンの酸塩基特性を見積もるために利用する。その方法は、カーボンの酸性及び塩基性点についての酸/塩基滴定に基づいている。
実験を遂行するために、分析のために必要とされる活性カーボンを、クリーンで、乾燥した薬瓶に配置し、また、各々の溶液が、水酸化ナトリウム(NaOH)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、重炭酸ナトリウム(NaHNO3)及び塩酸(HCl)である0.05規定溶液を調製する。また、サンプル調製の際、脱イオン水を用いる。その後、0.05規定NaOH及び0.02規定H2SO4を滴定のために更に用いる。
1)活性カーボンから容易に取り除かれる水溶性種が洗浄水からなくなるまで、数回、分析される活性カーボンのサンプルを完全に洗浄する。全ての異質な水溶性塩、バインダー等のためには時間がかかるが、結果として、カーボンサンプルからそれらを抽出することができる。このことは、酸性ガスの吸着性を改良するために度々利用されるカーボンに付加することが可能な塩処理が原因となって生じるエラーを取り除く。
2)その後、カーボンに残された残存水分には、残存塩が存在しない可能性が高い。それゆえに、カーボンサンプルは、活性カーボンから全ての水分を取り除くために、0%RHでカーボンサンプルを乾燥した。その後、水分がないカーボン質量を測定する。
3)その後、四つの50mlの薬瓶の各々に分析する一グラムのカーボンを配置した。第一の薬瓶に、50mlの0.05規定の水酸化ナトリウム溶液を添加した。第二の薬瓶に、50mlの0.05規定の炭酸ナトリウム溶液を添加した。第三の薬瓶に、50mlの0.05規定の重炭酸ナトリウム溶液を添加した。そして、第四の薬瓶に、50mlの0.05規定の塩酸溶液を添加した。
4)その後、四つの薬瓶を個々に、封印し、室温で24時間攪拌をした。
5)最初の三つの薬瓶の各々からのサンプルを、Whatman製の0.2μm(ミクロン)AUTOVIAL’sで濾過をした。各々の濾過溶液(水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム)の5mlを、順々にピペットで採取して別個独立である個々のクリーンな薬瓶に入れた。そして過剰な塩基性は、pH4.5の終点を決定するために、pHメーターを利用して、0.02規定の硫酸溶液で中和した(そのようなpHメーターの一つは、Fischer Scientificによって供給されるAccumet XL50である。)。この滴定のために必要とされる酸の量は、その量を添加して、10mlビュレット(0.05ml目盛り区分)を用いて測定した。
6)また、塩酸を有する四つ目の薬瓶のサンプルも、Whatman製の0.2μm(ミクロン)AUTO薬瓶で濾過をした。濾過された塩酸サンプルの5mlを、ピペットで採取して、クリーンな薬瓶に入れた。そして、過剰な酸性は、0.05規定の水酸化ナトリウム溶液で中和し、8.2のpHの終点を決定するために、pHメーターを再び利用した。その滴定のために添加される酸の量は、その量を添加して、10mlビュレット(0.05ml目盛り区分)を用いて測定した。
7)また、任意の背景誤差を修正するために、脱イオン水のブランク滴定をも実施した。
8)酸性サイト数を以下のように計算をした。
a.最初のミリ当量(meq)/ボトル(瓶)は、規定度に対して工程3で添加された溶液の質量を倍掛けすることによって計算した。
b.ミリ当量(meq)/gは、工程5のサンプルの滴定中に添加される溶液の量から工程7のブランクの滴定で添加される溶液の量を差し引き、その量をアリコートの量で割って、工程5の滴定中に添加された溶液の規定度を、その結果の量に掛けることによって計算する。
c.その後、最終的なミリ当量(meq)/ボトル(瓶)は、上述したステップb)の計算で得られたミリ当量(meq)/gの値に、工程3で添加された溶液の質量を掛けて計算をした。
d.その後、サンプルのミリ当量(meq)/100gは、上述したステップa)の計算で得られた最初のミリ当量(meq)/ボトル(瓶)から上述したステップc)の計算で得られた最終的なミリ当量(meq)/ボトル(瓶)を差し引いて、それを、工程3で用いられたサンプルの質量で割って、その後、その結果に100を掛けることによって計算する。
e.これは、工程5で用いられた三つの全ての薬瓶に対して実行される。
9)塩基性サイト数も、工程6で用いられた薬瓶について、同様な方法で計算をする。
10)試験の結果は、活性カーボンサンプルのミリ当量(meq)/100g(又は、ミリ当量/100グラム)として記録される。Meqは、ミリグラム当量又は、ミリグラムにおける当量の略称であって、それは、国際単位として推奨される。
(元素分析方法)
元素分析は、官能末端基を定量化して、カーボン質量の百分率としてそれを表現するために利用されてよい。ここにおいて用いられている、サンプルの質量百分率は、100を掛けたサンプルの全質量によって割られた非カーボンの官能性元素の質量を意味する。担持キャリア、バインダー、塩及び他の非共有結合性添加剤の質量は考慮されない。
元素分析は、Galbraith Laboratory Procedure ME−11 Revision Number15を利用して実行された。St.Joseph MichiganのLECO Corporationから入手可能であるLECO CHN 2000アナライザーを利用した。アナライザーは、サンプル(典型的には約200mg)を1000℃の酸素中で燃焼し、元素であるカーボン、水素及び窒素をCO2、H2O、N2及びNOxに、それぞれ変換させる。これらのガスは、カーボン及び窒素の含有量を決定する赤外セルと、N2を決定する熱伝導性セルとを通過する。200mgのサンプルサイズに基づいた範囲は、カーボンに対しては、0.01%〜100%、水素に対しては、0.01%〜50%、そして窒素に対しては、0.01%〜50%である。スズ粉末又は五酸化バナジウム(V25)を、燃焼し難いサンプルのために添加してもよい。取扱説明書及び使用説明書で述べられているように、正確性を検証するために適切なキャリブレーション及びブランクを、事前に、そしてサンプルと共に実行する。キャリブレーションサンプルは、例えば、71.09%カーボン、6.71%水素及び10.36%窒素であるNIST−トレーサブルのアセトアニリド(NIST SRM 141C)のようなNIST−トレーサブルである。また、例えば、上述したアセトアニリド又はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)のような他の材料のコントロール又はリファレンスサンプルを適切に実行する。
酸素は、PerkinElmer240 Elemental Analyzer(Oxygen Modification)を利用して、Galbraith Laboratories Method E8−3 rev8で分析した。サンプル(1.0〜2.5mg)を、白金カーボン上で1000℃のヘリウムストリーム中で熱分解して、そして、酸化銅(II)(酸化銅)によってCO2に変換するCOを作り出す。決定は熱伝導性検出器によって実行され、マイクロプロセッサは、取扱説明書に記載されたサンプルに基づいて質量百分率としてサンプルのO2含有量を計算した。アセトアニリドは、データの正確性を検証するためにキャリブレーションスタンダード及びコントロールリファレンスをとして用いた。また、ある化学物質が充分な量で存在するならば、正確な結果を得るために代替的な方法を必要とする。この方法に対する参考文献は、Handbook of Practical Organic Micro−Analysis、すなわち、1980年に発行されたS.Banceによる、Recommended Methods for Determining Elements and Groupsであることは勿論のこと、Massachusett Wellesleyに在る、PerkinElmer Corporationから入手可能であるModel240 Elementalアナライザーの取扱説明書である。
フッ素、臭素、塩素及び他の元素は、これらの方法及び他の公知の方法によって分析され得る。例えば、フッ素はASTM1179を用いて測定されてよく、Test Method BD3761 Mod ISE、Galbraith Method E35−2は、臭素官能末端基を決定するために利用されてよく、そして、フッ素は、Galbraith Method E9−1を利用して決定されてよい。
本発明の範囲を限定する意図はなく、本発明が如何に生産されて使用されるかを以下の実施例は示す。
実施例1
Calgon Carbon Corporationから、パーツナンバー3042の活性カーボンを得た。560gの過硫酸アンモニウム及び1000mlの水に溶解した100ml硫酸で2時間活性カーボンを浸漬することによってカーボン表面上の酸素含有官能末端基を引き起こすために、100gのカーボンを更に処理し、その後、何回もそのカーボンをリンスして残存溶液を濯いで、そのカーボンを乾燥した。DI水で洗浄すること又はリンスすることは、残存試薬がそのカーボンから取り除かれるまで続けて実行される。元素分析及びBoehm滴定で試験することによって、質量換算で酸素が17.6%であり、及び全酸性基が175.3meq/100gmである結果となった。重量測定法による水分吸着性及び重量測定法による有機蒸気吸着性試験も実行され、25%RHから45%RHの水分容量が質量換算で17.2%であり、TMP容量が質量換算で20.9%であるという結果になった。この性能は、ディスクドライブで好ましく用いられる吸着材と比較して勝る結果となる。表1は、市販されているディスクドライブで確認される幾つかの比較例となる吸着材と実施例1から得られた性能を比較する。
Figure 2010521763
実施例2
China(中国)、Shanghai 200436に在る、Shanghai No.1 Activated Carbon Fiber Co.、Ltd.から、吸着性のフェルトVAF100を購入した。元素分析及びBoehm滴定によって、質量換算で11.39%及び77.4meq/100gmの全酸性基を得る結果となった。前述した重量測定法による水分吸着性及び重量測定法による有機蒸気吸着性試験にしたがって、吸着性について試験をし、25%RHから45%RHの水分容量が質量換算で22.2%であり、TMP容量が質量換算で23.8%であるという結果になった。表2は、中湿のRHにおける実施例の水分容量と市販されているディスクドライブから取り除かれた吸着デバイスの水分容量を示す。表2は、また、公知の吸着デバイスと比較した場合に実施例の酸素含有量及び酸性度が増加したことを示す。
Figure 2010521763
実施例3
次の特徴的なことを備えて吸着性アセンブリを生産した。0.00762センチメートル(0.003インチ)の厚みを有するポリエステルフイルムの両面を接着剤でコーティングした。接着剤は、0.00381センチメートル(0.0015インチ)厚みの高温度アクリル粘着剤であった。この両面接着剤構造物は、Pennsylvania、Glenn Rockに在るAdhesives Research Companyから入手可能である。
80質量%の活性カーボン及び20質量%のPTFE吸着材コアを生産した。米国特許4,985,296号で述べられている方法にしたがって、その材料の混合物を共凝固した。その後、その材料の生地をボール状にして、ローラーで引き伸ばして、0.889センチメートル(約350ミル)厚み、12.7センチメートル(5インチ)長、及び7.62センチメートル(3インチ)幅の金属状のローリングピンを備える厚板シートにした。そのシートを60℃まで加熱して、その後、八つの連続した工程で、カレンダー加工してテープにした。全てのロールダウンのスピードは毎分1.52メートルであった。0.38センチメートル(150ミル)のギャップ設定装置を使って、第一の二つの工程は、まず、X方向であって、その後Y方向であった。第三番目と第四番目の工程は、0.254センチメートル(100ミル)のギャップ設定装置を使って、再び、X方向であって、その後Y方向であった。次の二つの工程は、0.127センチメートル(50ミル)のギャップ設定装置を使って、再び、X方向であって、その後Y方向であり、そして最終的な二つの工程は、0.0508センチメートル(20ミル)のギャップ設定装置を使って、再び、X方向であって、その後Y方向であった。結果として得られたテープは、0.2286センチメートル(約90ミル)の厚みであって、ある程度のメモリーを有する圧縮性であった。テープのエッジ部を、12.7センチメートル(5インチ)〜15.24センチメートル(6インチ)まで削り、20分間、180℃オーブンに置いた。そして、10分後にシートをひっくり返した。
吸着性テープは、0.453g/ccの最終的な密度を有するか、又は0.362g/ccのカーボン密度を有する。実施例2の未加工のカーボンデータの吸着性性能データを用いて、充填されたテープの吸着性の性能を計算した。中湿のRHにおいて予測された水分容量は、0.0955g/ccであり、95%RHで0.2365g/ccである。計算されたTMP容量は0.1023g/ccである。
表3は、実施例3の充填されたテープの単位体積当たりに基づき、そしてディスクドライブのデバイス中で測定して計算されたカーボンの水分及びTMP処理性能を示す。
Figure 2010521763
実施例4
実施例2の粉末状のカーボン及び20%ヒドロキシルプロピルセルロースバインダーを用い、ハンドタブレットプレス機がそれらの混合物を圧縮して、寸法が0.312"、0.25"、0.060"である圧縮長方形タブレットにして、吸着性タブレットを生産した。元素分析及びBoehm滴定によって、カーボン質量換算で酸素が11.3%であり、及びカーボン中の全酸性基が77meq/100gmである結果となった。前述した重量測定法による水分吸着性試験にしたがって吸着性タブレットを試験し、25%RHから45%RHの水分容量が、カーボン中の質量換算で22.2%である結果となった。
実施例5から16
幾つかの実施例となる官能基を有するカーボンを調製した。それらの各々のカーボンは、処理時間、温度及び過硫酸アンモニウム濃度において異なる組み合わせを有する。様々な時間温度の条件で、水中での過硫酸アンモニウムの量を変更して、実施例1の50gのRMS未加工のカーボンを処理し、秤量前にチャンバー内を平衡状態にして、まず、乾燥サンプルを25℃25%RHのチャンバーに配置して、その後、25℃45%RHチャンバーに配置して、それぞれの質量の違いを量ることによって、45%RH〜25%RH間で異なる吸着容量を決定した。酸素含有量もまた測定した。
過硫酸アンモニウムを、温度制御した1リットルの反応釜の脱イオン水に添加した。その溶液を攪拌しながら、カーボンをゆっくりと添加した。発熱反応のため温度上昇を観測するために、温度を定期的に記録した。各々のサンプル(下記の一覧)の反応時間が終了すると、約600mlの脱イオン水で洗い流したブフナー漏斗で各々のサンプルを濾過した。その後、濾過されたカーボンをビーカーに移した。約400mlの脱イオン水をビーカーに添加し、ビーカーを攪拌プレートから外すまで磁性スターラーで15分間攪拌し、カーボンを定着させた。カーボンを定着させると、現存する上澄み液を静かに移した。このリンス処理を全部で三回のリンスにするために、更に二回繰り返した。その後、別の約400mlの水をビーカーに添加し、少なくとも24時間浸漬させるために放置した。24時間後、現存する上澄み液を静かに移し、上述のリンス方法と同様な方法にしたがって、もう一回、カーボンをリンスした。その後、約600mlの脱イオン水で洗い流したブフナー漏斗でその材料を濾過した。その後、少なくとも24時間で、対流オーブン中でカーボンを100℃で乾燥した。表4は、これらのサンプルに対して確認される時間、温度、濃度、水分吸着性の質量差及び酸素含有量を示す。
Figure 2010521763
実施例17から18
更なる実施例において、時間、温度及び過酸化物濃度の処理パラメーターを変更した。様々な時間温度の条件で、水中での過酸化物の量を変更して、実施例1の50gのRMS未加工のカーボンを処理した。
前述の実施例で述べた方法を用いてサンプルを調製したが、実施例17及び18で用いた試薬は過酸化物であった。用いられる初期の過酸化物溶液は、質量換算で35質量%の過酸化物水溶液であった。脱イオン水を混合して質量換算で35質量%溶液になるように希釈をした。酸素含有量を評価した。重量分析は、45%RH〜25%の吸着容量を決定するために利用され、秤量前にチャンバー内を平衡状態にして、まず、乾燥サンプルを25℃25%RHのチャンバーに配置して、その後、25℃45%RHチャンバーに配置して、それぞれの質量の違いによって決定された。表5は、確認される時間、温度、濃度、質量差及び酸素含有レベルを示す。
Figure 2010521763
本発明の特定の実施形態は、ここにおいて示されて述べられたが、本発明は、そのような実例示及び記述に限定されるべきではない。官能末端基を有するカーボンを作り出すために様々な方法を使用してよい。例として、官能末端基を付加する目的で活性カーボンを処理するために、オゾン、硝酸、過硫酸ナトリウム、硫酸及び過マンガン酸カリウムを用いてよい。また、プレカーサー材料の適切な選択と活性処理によって、官能基を活性中又は活性後に形成させて、官能末端基を有するカーボンを作り出すことができる。変更例及び変形例は、次の特許請求の範囲内で本発明の一部として導入されて具体化されてよいことは明白である。

Claims (17)

  1. ディスクドライブのためのカーボン吸着材を含む吸着性物品であって、該カーボン吸着材が質量換算で少なくとも約13.5パーセントの酸素を含むように、該カーボン吸着材が酸素を含む官能末端基を有する、吸着性物品。
  2. 前記カーボン吸着材が質量換算で少なくとも15.0パーセントの酸素を含む、請求項1に記載の吸着性物品。
  3. 前記官能末端基が、無水物、カルボキシル、カルボニル、カルボン酸、フェノール、キノン、エーテル及びラクトンからなる群から選ばれる、請求項1に記載の吸着性物品。
  4. 前記官能末端基が前記カーボン吸着材に新しい化学的機能性を与えるように、前記官能末端基が前記カーボン吸着材に共有結合する、請求項1に記載の吸着性物品。
  5. 前記カーボン吸着材が、タブレット、充填テープ吸着材を内蔵した布帛、吸着性ビーズ及び吸着性顆粒からなる群から選ばれる形態である、請求項1に記載の吸着性物品。
  6. ディスクドライブのためのカーボン吸着材を含む吸着性物品であって、該カーボン吸着材が、窒素、硫黄、リン、臭素、塩素及びフッ素からなる群から選ばれる元素を少なくとも約6.0パーセントの割合で含むように、該カーボン吸着材が官能末端基を有する、吸着性物品。
  7. 前記官能末端基が、アミン、リン酸エステル、硫酸エステル、塩化物及びフッ化物からなる群から選ばれる、請求項6に記載の吸着性物品。
  8. ディスクドライブのためのカーボン吸着材を含む吸着性物品であって、該カーボン吸着材が、Boehm滴定によって決定されるように、約40meq/100グラム超の全酸性度を有する、吸着性物品。
  9. 前記カーボン吸着材が、Boehm滴定によって決定されるように、50meq/100グラム超の全酸性度を有する、請求項8に記載の吸着性物品。
  10. 前記カーボン吸着材が、Boehm滴定によって決定されるように、70meq/100グラム超の全酸性度を有する、請求項8に記載の吸着性物品。
  11. 前記カーボン吸着材が、Boehm滴定によって決定されるように、90meq/100グラム超の全酸性度を有する、請求項8に記載の吸着性物品。
  12. ディスクドライブのためのカーボン吸着材を含む吸着性デバイスであって、該カーボン吸着材が14%超の中湿のRHで水分容量を有するように構成される、吸着性デバイス。
  13. 前記カーボン吸着材が17%超の中湿のRHで水分容量を有するように構成される、請求項12に記載の吸着性デバイス。
  14. 前記カーボン吸着材が20%超の中湿のRHで水分容量を有するように構成される、請求項12に記載の吸着性デバイス。
  15. ディスクドライブのためのカーボン吸着材を含む吸着性デバイスであって、吸着性デバイス容積の立法センチメートル毎に中湿のRHで少なくとも0.08gの水分を該吸着性デバイスが吸着するように、該カーボン吸着材が水分を吸収する構成を有する、吸着性デバイス。
  16. 前記カーボン吸着材が、前記吸着性デバイス容積の立法センチメートル毎に中湿のRHで少なくとも0.10gの水分を吸着する構成を有する、請求項15に記載の吸着性デバイス。
  17. ディスクドライブのためのカーボン吸着材を含む吸着性デバイスであって、該カーボン吸着材が質量換算で中湿のRHで少なくとも14%の水分容量を有し、かつ、少なくとも約17.5パーセントのTMP容量を有するように該カーボン吸着材が構成される、吸着性デバイス。
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