電気化学セルは、一次セル又は二次セルであることが可能である。一次電気化学セルは、一度だけ例えば使い尽くすまで放電させ、次いで廃棄するためものである。一次セルは、再充電することを意図したものではない。一次セルについては、例えば、デビッド・リンデン(David Linden)「電池ハンドブック(Handbook of Batteries)」(マグロウヒル(McGraw-Hill)、第2版、1995年)に記載されている。一方で、二次電気化学セルは、以下で再充電性セル又は電池とも呼ばれるものであり、例えば50回、100回など、多数回、再充電することができる。二次セルについては、例えば、フォーク(Falk)/サルキンド(Salkind)「アルカリ蓄電池(Alkaline Storage Batteries)」(ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, Inc.)、1969年)、米国特許第345,124号明細書、及び仏国特許第164,681号明細書に記載されており、これらはすべて参照によって本願に組込まれる。
図1は自動ロード/アンロード機構10を示しており、この自動ロード/アンロード機構10は、再充電式電池を充電区画の中に自動的にロードし、充電区画内にある間に電池を再充電し、充電動作が完了すると電池を機構10から取り出すことができるように電池をアンロードするように構成されている。
図示のように、機構10は、再充電式電池を受容するように構成された充電区画12a及び12bを有している。いくつかの実施形態において、機構10などの自動ロード/アンロード機構を有する装置は、1つのみ充電区画を有してよく、また、3つ以上の充電区画を有してもよい。
本明細書で説明する実施形態において、充電区画12a及び12bは、円柱状の構造を有しており、この円柱状の構造は、例えば、いくつかの実施形態では少なくとも90%の充電容量に5分〜15分で再充電されるように適合されたリン酸鉄リチウムの電気化学セルに基づいた電池を含み、丸い再充電性のAA及び/又はAAA電池を受容するように構成されている。リチウムイオン電池、鉛蓄電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、及び銀亜鉛蓄電池などを含めて、他のセル化学作用に基づいた他の電池が使用されることがある。充電区画12a及び12bは、例えば、角柱状の電池、ボタンセル電池などを含めて、電池に関する他の機械的外形を受容するように構成されてもよい。
機構10は、電池、特にLi−Fe−P電池などの比較的高い充電速度で充電する電池を再充電するとき、保護層をユーザーに与える。そのような高い充電速度と共に、充電アンペア数は高くなる。自動ロード/排出機構10を使用することにより、ユーザーが、高レベルの充電電流を通す接点と接する機会は相当少なくなる。
ロード/アンロード機構10は、逆駆動防止ウォームギヤセットを介して第1の作動装置16に機械的に結合された電気モーター14を有しており、この逆駆動防止ウォームギヤセットは、ウォームギヤ20を通じて電気モーター14に機械的に結合された円板形状のスプールギヤ18を有している。電気モーターは、例えば96V〜220V及び50Hz〜60Hzの定格若しくは他の地理的に好適な定格で電力を供給する外部AC電力源、12VのDC電力を供給する自動車のDC電力供給源などのDC電力供給源、並びに/又は電池を使用している。他の駆動機構、例えばクランク又はばね荷重式の機構が、モーターの代わりに使用されてもよい。ウォームギヤ20は、モーター14の動作中に中心の長手方向の軸線の周りに回転して、スプールギヤ18をその中心の周りに回転させるように構成されている。このタイプの装置は、高減速比を有し、したがって高トルクをもたらすように構成される。この装置はまた、モーターが動作していないときに不要な運動が発生することを減じるか又はなくするために、逆駆動運動を防止するように構成される。
図示されるように、第1の作動装置16は、電池を変位させるように構成されており、スプールギヤ18に固着された回転可能な楕円形状のプレート22を有するカム駆動装置と、充電器ハウジング又はエンクロージャに固定され、単一の自由度を有する、すなわちそれぞれの旋回点26a及び26bで上下に回転する、2つのアーム24a及び24bとを有している。スプールギヤ18が回転すると、楕円形状の円板22は、スプールギヤ18の回転運動に追従し、一方でアーム24a及び24bは旋回点26a及び26bの周りに旋回する。アーム24a及び24bの他方の2つの端部は、それぞれ充電区画12a及び12bが設けられた第1及び第2の変位可能なステージ28a及び28bと機械的に連係している。変位可能なステージ28aは、ロッドレール29a及び29b上に取り付けられており、ロッドレール29a及び29bは、変位可能なステージ28a上に画定された孔を貫いている。変位可能なステージ28bは同様に、ロッドレール29c及び29d(図3により明確に示す)上に取り付けられており、ロッドレール29c及び29dは、変位可能なステージ28b上に画定された対応する孔を貫いている。
以下で明らかとなるように、ウォームギヤ18及び楕円形状の円板22の回転により、運動、例えば上下運動がアーム24a及び29bに付与され、ステージ28a及び28bは、それらが取り付けられているそれぞれのロッドレールに沿って垂直に変位され、したがって、充電区画12a及び12b内に受容された電池の垂直位置が変化する(いくつかの実施形態において、アーム24a及び29bは、ある水平変位を同様に受ける)。
図1に示すように、アーム24a及び29bは、ステージ28a及び29bの垂直変位を促進するものであり、概ね水平な向きを有している。図1は、第1の作動装置16が垂直変位を生じさせる実施形態を示しているが、いくつかの実施形態において、第1の作動装置は、他の方向に電池の変位を生じさせてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、再充電式電池は、充電区画内に受容されたときに電池の長手方向の軸線が実質的に水平方向に向き付けられるように、側部から挿入されてもよい。これらの状況下で、第1の作動装置は、再充電式電池60a及び60bの水平変位を生じさせることができる。水平向きの場合、重力、又は電池が露出したときの充電器の側方移動が原因で、電池が区画から落下するのを防止するために、磁石がステージ28a及び29bの孔の底部に置かれてもよい。
図2を参照すると、電池を変位させるように構成されたカム駆動装置の部分背面図が示されており、旋回点26aに近接するアーム24aのアーム端部区分30aが、楕円形状の円板22と機械的に連係するタイヤ様のカム従動子32を有している(明確にするため、スプールギヤ18は、図2に示す図から除かれている)。楕円形状の円板が回転すると、カム従動子32は、円形形状の円板22の外縁部に追従する。楕円形状の円板22は、中心の旋回点23(楕円形状の円板がスプールギヤ18に固着されている旋回点)から測定して不均一な半径を有しているため、カム従動子32が、回転する楕円形状の円板22の外縁部に追従するとき、その垂直位置が変動し、楕円形状の円板22の外縁部上のどの点にカム従動子32が接触しているかに応じて、カム従動子32を上下させる。したがって、楕円形状の円板22が、その先細の端部25(円板22の旋回点23から最も長い距離を有する)が最高位置に達する、すなわち円板の回転経路内のいわゆるほぼ「12時の位置」につくとき、カム従動子32及びアーム24aの端部区間30aは、それらの最高位置に変位される。
図2に更に示すように、アーム24aのもう一方の端部に、ステージ28aの底部表面と機械的に連係する転がり軸受34aを有する転動境界面が取り付けられている。転がり軸受34aは、変位可能なステージ28aの底部表面に沿って変位されるように構成されている。いくつかの実施形態において、転動境界面は、他のタイプの摺動機構を有してもよい。円板22が回転すると、アーム24aの端部区分30aに取り付けられたカム従動子32が変位され、アーム24aを水平方向と垂直方向の双方に変位させる。例えば、円板22の先細の端部25が一番上の位置に向かって移動するように円板22が回転すると、カム従動子32によってアーム24aが上昇される。アーム24aが上昇されるとき、アーム24aは、アーム24aに取り付けられた転がり軸受34aを介して、変位可能なステージ28aを上方に押す。アーム24aは旋回点26aの周りに旋回しているため、アーム24aの上昇により、アーム24aもまた水平方向に内方に変位される。アーム24aに取り付けられた転がり軸受34aは、このようにして、変位可能なステージ28aの底部表面に沿って摺動する。
再び図1を参照すると、アーム24aの端部区分30aに、三日月形又はC字形状のギヤ36aが取り付けられている。C字形状のギヤは、対称的に相補的なC字形状のギヤ36bと機械的に連係しており、この対称的に相補的なC字形状のギヤ36bは、ギヤ36a及び36bのそれぞれの開放端部が反対方向に面するように、アーム24bの端部区分30bに取り付けられている。アーム24aの端部区分30aが概ね半径方向の経路において移動すると、端部区分30aに固定されたC字形状のギヤ36aは同じ方向に移動する。結果として、C字形状のギヤ36aの運動により、C字形状のギヤ36bは、概ね対称的に反対の半径方向経路において移動される。例えば、C字形状のギヤ36aが、概ね時計回りの方向に移動すると、C字形状のギヤ36aは、概ね反時計回りの方向に移動するようにC字形状のギヤ36bを作動させる。
C字形状のギヤ36bは、アーム24bに固定されている。変位可能なステージ28bの下方のアーム24bの端部区分に、転がり軸受34aと類似した転がり軸受34bを有する転動境界面が取り付けられている。転がり軸受34bは、アーム24bが移動しているとき、変位可能なステージ28bの底部表面に沿って変位されるように構成されている。このように、アーム24aが、カム従動子32を介して垂直に変位するように作動されると、アーム24aは、アーム24a及び24bの各端部区分30a及び30bに取り付けられたC字形状のギヤ36aと36bとの間の相互作用によって、同様に垂直に変位されるようにアーム24bを作動する。結果的に、アーム24bが垂直に変位すると、アーム24bは、転がり軸受34bを介して、変位可能なステージ28bを垂直に変位させる。
図3を参照すると、ロード/アンロード機構10は、充電器接点42a、42bの変位を制御するように構成された第2の作動装置40を有しており、充電器接点42a、42bは、充電区画12a及び12b内に受容された電池の端子に電気的に結合する。充電器接点はまた、電気接点を介して充電電流を電池に供給する充電回路に電気的に結合される。図3に示す実施形態において、第2の作動装置は、電池を充電区画の中に挿入できるように、充電器接点42a及び42bを水平に移動させている。第2の作動装置40は、第1の作動装置16が配されている側の反対の、スプールギヤ18の側部に配されている。充電器接点42a及び42bは、ロッドレール43a及び43b(図1に示す)上に取り付けられており、ロッドレール43a及び43bは、充電器接点42a及び42bの側部に近接して位置する長手方向の孔を貫いている。充電器接点42a及び42bはこのように、ロッドレール43a及び43bに沿って摺動可能に変位されるように構成されている。充電器接点42a及び42bには、例えば、市販のニッケルメッキ付き冷間圧延鋼のばね接点が挙げられる。充電器接点42a及び42bの水平位置は、充電器接点42a及び42bに取り付けられた、概ね垂直な向きに配置された2つのアーム44a及び44bを使用して制御される。
円柱状の電池用の図示した実施形態において、充電器接点42a及び42bはそれぞれ、例えば電池60a及び60bの正端子と接触し、それらの電池の負端子は、充電区画の底部に配された接点(図示せず)と接触することが理解されよう。その一方で、角柱状の電池の場合、接点42a及び42bは、正端子と負端子(図示せず)の双方を持ち、角柱状の電池上の対応する端子と接触する。円柱状の電池のように電池の両端部に接点を有する他のタイプの角柱状の電池は、円柱状の電池と同様の方式で収容することができる。
図4を参照すると、作動装置40は、環状の円板部分46と、その環状の円板部分46の実質的に中央に配された楕円形状の円板部分48とを有する閉形のカム駆動装置である(明確にするため、スプールギヤ18など、ロード/アンロード機構10の各種の要素が、図4の部分図に示されていない)。楕円形状の円板部分48はスプールギヤ18に固定されており、そのため、スプールギヤが回転すると楕円形状の円板部分は、旋回点49の周りに回転する。楕円形状の円板部分48は、旋回点49においてスプールギヤ18に固定されている。
円板部分48と環状の円板部分46は、1つの部品として設けることができる。円板部分48は、最初は中実である。円筒状及び楕円状の「レーストラック」溝が、一方の側に機械加工されている。これは、従動子を示すために図4では破断図として示されており、したがって図においては2つの部品に見える。環状の円板部分46と楕円形状の円板部分48(以下、環状の円板46と楕円形状の円板48)は1つの部品として実現されており、これらは、スプールギヤ18に接合され、旋回点49の周りに回転する。
環状の円板46及びその中に配された楕円形状の円板48は、「レーストラック」溝50を画定している。レーストラック溝50の内部に、タイヤ様のカム従動子52が配されており、このタイヤ様のカム従動子52は、楕円形状の円板48が回転すると溝50内部の楕円形状の円板48に追従するように構成されている。図4に更に示すように、カム従動子52は、回転する楕円形状の円板48によってカム従動子52が変位されるとアーム44aが水平に変位されるように、アーム44aに固定されている。アーム44aは先端部54aを有し、先端部54aは、充電器接点42aの底部表面から延びる穴56a内に受容されている。アーム44aが、カム従動子52に作用する楕円形状の円板48によって作動されると、アーム44aは水平に変位され(アーム44aは垂直変位も受ける)、したがって充電器接点42aをレールロッド43a及び43bに沿って水平に摺動させる。
再び図3を参照すると、アーム44a及び44bは、プッシュプルロッド57を通じて互いに取り付けられている。したがって、カム従動子52に作用する楕円形状の円板48による作動を通じてアーム44aが変位することにより、アーム44bが変位される。例えば、アーム44aが水平方向外方に変位されるように作動されると、アーム44bは、反対方向に水平方向外方に変位されるように、プッシュプルロッド57を通じて作動される。
以下で明らかとなるように、いくつかの実施形態において、第1及び第2の作動装置は、作動装置に結合されたそれぞれのアームの変位を特定の順序で生じさせる機械的調時機構を実現するように構成される。詳しくは、いくつかの実施形態において、第2の作動装置40は、例えば、第1の作動装置16によってアーム24a及び29bが変位可能なステージ28a及び28bをそれらの低位置に変位させるまで、アーム44a及び44bが、受容された電池の上の閉位置に変位されないように構成されている。換言すれば、作動装置16及び40は、異なる時間に作動させるそれぞれのアームの変位を生じさせ、したがって、電池が下降され、次いで充電器接点42a及び42bがその下降された電池の上に変位される、指定順序での動作が可能となる。充電動作が完了した後、第2の作動装置40は、充電器接点を開放させ、第1の作動装置はそれに続いて、変位可能なステージ28a及び28bを上昇させ、このようにして充電された電池の取り出しを可能にする。
いくつかの実施形態において、このタイプの指定順序での動作は、作動装置16及び40のそれぞれの楕円形状の円板を、それらの先細の端部が異なる半径方向位置につく(すなわち、それらが互いに対して位相を異にする)ように位置合わせすることによって実現されてもよい。したがって、楕円形状の円板22と48の双方が固定されたスプールギヤ18が回転し始めると、一方の楕円形状の、例えば円板22は、アーム24a及び24bの作動を生じさせる一方で、同時に、他方の回転する楕円形状の円板48は、その経路の半径方向区分において進行するが、その半径方向区分では、円板48は、円板48が作用するアームに大きな変位を生じることがない。機械的調時機構を実現するように作動装置16及び40を構成することにより、例えば、作動装置16及び40によって作動される各アームの絡み合いが原因で、偶発的なアームの誤動作が起こる可能性が減じられる。
図5〜9は、動作中のロード/アンロード機構10を示す。
図5A及び5Bを参照すると、2つの電池60a及び60bが、それぞれ充電区画12a及び12bの中に挿入されている。電池ロード位置において、楕円形状の円板22(図5Aに示す)は、先細の端部25が実質的に回転経路の最も高い位置にあるように向き付けされている。したがって、アーム端部30aに固定されたカム従動子32とC字形状のギヤ36a及び36bとを介して円板22によって作動されるアーム24a及び24bは、ステージ28a及び29bがそれらの最も高い位置につくように、広げられる。
図5Bに示すように、作動装置40の楕円形状の円板48は、円板48の先細の端部が実質的に、回転経路の10時の位置につくように向き付けられており、そのため、電池カバー44a及び44bに固定されたアーム44a及び44bの端部区分は、最も内向きの位置につき、したがってカバーは実質的にレール43a及び43bの中央に集まることになり、したがって電池60a及び60bを受容するための充電区画が開放される。図示のように、楕円形状の円板22及び48のそれぞれの先細の端部は、円板が追従する回転経路に沿って異なる半径方向位置につき、それによって、機構10は、以下で明らかになるように、指定された作動順序を実現することが可能となっている。
図6A及び6Bを参照すると、充電サイクルの開始時に(例えば、ユーザーが、例えばロード/アンロード機構が配された充電装置の外部ケーシング上に配置された「開始(START)」ボタンを押すことによるか、又は、電池が充電区画内に受容されたというセンサーの指示にコントローラモジュールが応答することによる)、電気モーター14が動作し始めて、ウォームギヤ20及びスプールギヤ18を回転させる。スプールギヤは時計回りに回転するが(図6Aの正面図から見て)、スプールギヤ18に固定された楕円形状の円板22は、円板22の先細の端部25が半径方向経路の最も低い位置から約45°をなす(すなわち、先細の端部が半径方向経路の約「4時」の位置にある)半径方向位置へと回転する。この位置では、アーム24aのアーム端部区分30に取り付けられたカム従動子32は、円板22の幅広の端部に近接する円板22の区分と機械的に接触する位置へと作動されている。楕円形状の円板22の幅広の端部の又はその近くの点は、円板の先細の端部25から測定した半径と比較して、円板22の旋回点23へのより短い半径を有している。したがって、カム従動子32は、実質的に、達することができる最も低い位置にあり、結果的に、アーム24aは最低垂直位置に作動されている。加えて、アーム24aに取り付けられたC字形状のギヤ36aは、時計回りに回転され、したがって、アーム24bに取り付けられたC字形状のギヤ36bを反時計回りに回転させ、したがってアーム24bを最低垂直位置に作動させている。結果として、ステージ28a及び28bは最低垂直位置に変位され、したがって、充電区画12a及び12b内に受容された電池60a及び60bを下降させている。
図6Bを参照すると、図6Aに示したロード/アンロード機構の背面図が示されており、楕円形状の円板48及び環状の円板46によって画定された「レーストラック」溝50を有するカム駆動装置40は、楕円形状の円板48の先細の端部及び溝50の先細の端部が実質的に、楕円形状の円板48の回転経路の「3時」の位置につくように向き付けられている。この位置で、アーム44aに取り付けられたカム従動子52は、旋回点23から最も遠い位置にあり、したがって、アーム44aをその最外方の水平位置に作動させている。結果として、充電器接点42aは、最外方の水平位置にあり、この位置で、実質的に充電区画12aの上に配置される。アーム44aをその最外方の水平位置に作動させることにより、アーム44bがプッシュプルロッド57を通じてその最外方の水平位置に作動され、したがって、充電器接点42bは実質的に充電器区画12bの上の位置につく。
電池60a及び60bはそれらの最低位置に下降されると、全体的に見えなくなる。
いくつかの実施形態において、ロード/アンロード機構10は、電池/接点の境界面の過剰な側面荷重を防止するように構成される。具体的には、ステージ28a及び28bの垂直変位を制御するために使用される作動装置は、充電器接点42a及び42bが充電区画12a及び12bの上の位置に変位された後にステージ28a及び28bを上方にわずかに変位させるように、アーム24a及び24bを作動させる。
図7Aを参照すると、楕円形状の円板22は、円板22の先細の端部25が実質的にその最低位置(すなわち、実質的に「6時」の位置)につく位置へと、時計回り方向に更に回転している。この位置で、カム従動子32は、楕円形状の円板22の先細の端部25が実質的に「4時」の位置にあったときに達した位置よりもわずかに高い垂直位置に作動されており、同様に、アーム24aもまた、先細の端部25が「4時」の位置にあったときに有していた位置よりも高い垂直位置に作動される。
図7Bを参照すると、充電器接点42a及び43bの水平変位を制御するカム従動子40の回転により、カバー42a及び42bの水平変位に小さな変化が生じるが、電池カバーは全体として、実質的に充電区画12a及び12bの上に留まる。カバー42a及び42bは、電池が接触するために上方に移動するとき、電池の上で静止している。
電池が、接点42a及び42bと電気的にかつ機械的に接触するために上昇するとき、充電区画12bのリムは、電池カバー42bの側部から延びるタブ59bに固定された「充電位置」電気機械式リミットスイッチ58bと接触する(図1も参照)。上昇する充電区画12bとリミットスイッチ58bとの間の機械的接触により、リミットスイッチ58bは、直接モーター14に、又は、モーター14に動作を中止させることを含めてモーター14を制御するように構成されたコントローラ80(図11に示す)に供給される信号を生成し、このようにして、ステージ28a及び28bの作動並びに充電器接点42a及び42bの作動を中断させる。モーター14が動作を中断すると、以下でより詳細に説明する充電手順が開始される。
図8Aを参照すると、充電手順が完了した後、モーター14は、例えばモーター14に動作を再開させる制御信号をコントローラ80に送信させることによって再始動されている。楕円形状の円板22は、回転を再開しており、ステージ28a及び28bを垂直下方にわずかに変位させるように、カム従動子32を、したがってアーム24aを作動させている。
楕円形状の円板22は、その先細の端部25が「9時」の半径方向位置と「10時」の半径方向位置との間につく位置へ回転し、その位置において、カム従動子32は、円板22の先細の端部25が6時の位置についていたときにカム従動子32がついていた垂直位置よりも低い垂直位置に載置されている。結果的に、ステージ28a及び28b、並びに電池60a及び60bは、矢印61a及び61bで示すように、充電が実施されていたときよりも低い垂直位置に移動される。ステージ28a及び28bを下降させ、したがって電池60a及び60bを下降させることにより、電池端子は接点42a及び42bから解放され、それにより、接点42a及び42bを、損傷することなく充電区画12及び12bの上の位置から後退させることが可能となる。
図8Bを参照すると、モーター14の動作を再開することにより、カム駆動装置40もまた回転を再開され、したがって、アーム44a及び44bは、それらに固定されたカム従動子50aを介して内方の水平位置へ作動するようになる。
アーム44a及び44bの作動の間、カム従動子32を大きく垂直変位させることがなく、それゆえに結果としてステージ28a及び28bを大きく垂直変位させることのない半径経路の一部分を通じて楕円形状の円板22が進行するとき、カム従動子32は、楕円形状の円板22の縁部に追従する。結果的に、ステージ28a及び28bは、充電器接点42a及び42nが実質的に、ロッドレール43a及び43bのほぼ中央に後退した後に、上方の垂直変位のうちの大部分を受ける。
図9A及び9Bを参照すると、充電器接点42a及び42bが実質的に、ロッドレール43a及び43bの中央に十分に後退したとき、電池60a及び60bは、取り出し位置へと上方に移動するように作動される。図示のように、楕円形状の円板22は、その半径方向経路を完了し、円板の先細の端部25が最も高い位置(すなわち、実質的に12時の位置)につく位置に戻る。結果として、カム従動子32は実質的に、楕円形状の円板22の旋回点29から最も遠い点にあり、結果的に、アーム24a及び24bは最上方の垂直変位へと作動されて、ステージ28a及び28bを上昇させ、電池60a及び60bを露出させる。楕円形状の円板22が、先細の端部25が12時の位置につく半径方向位置に達すると、「アンロード(unload)」リミットスイッチ58aが係合し、モーターが停止される。
図9Aに示すように、アンロードスイッチ58aは、図9Aで見ると機構の右上の角に取り付けられている。プレート59aは、「排出(eject)」スイッチを接点42aに取り付けている。ねじ付きロッド59bが、ステージ28aの底部に取り付けられており、ステージ28aは、電池が排出位置に達したときスイッチ58aを押し下げる(作動させる)。ロッド59bとスイッチ58aは、接点42a及び42bが中央の位置につき、かつ電池のステージ28a及び28bが「排出」又は「アンロード」位置についたときに、互いに近接する。
図10A及び10Bを参照すると、自動ロード/アンロード機構10を有する電池充電装置70が示されている。充電器70は、充電回路(図10A〜10Bには示さない)が配されたハウジング72を有している。充電回路は、接点42a及び42bと電気的に結合されている。変位可能なカバー42a及び42bが充電区画12a及び12bの上の位置に作動され、充電区画12a及び12b内部に受容された電池60a及び60bの端子と電気的に通信すると、充電回路は充電動作を開始させる。
図10Bに示すように、電池充電装置70は、充電器ケーシング71に封入されている。ケーシング71は、それぞれ充電区画12a及び12bに通じる開口部73a及び73bを有している。ユーザーは、電池60a及び60bなどの電池を、開口部73a及び73bを通じて配置する。
いくつかの実施形態において、充電器70は、再充電式電池をその電池の充電容量の少なくとも90%に15分未満で充電するように構成される。いくつかの実施形態において、充電器70は、少なくとも90%の充電を約5分で達成する。他の充電プロファイルも考えられる。
図11は、充電回路充電器72の例示的実施形態を示す。充電回路72は、ロード/アンロード機構10の充電区画12aのうちの1つに受容された、電池60a及び60bなどの再充電式電池に、最初に定充電電流を印加するように構成されている。定電流が電池に送られている期間の間(充電器が定電流つまりCCモードで動作しているとされる期間の間)、電池60aの電圧は増加する。電池の電圧が、例えば3.8Vの所定の上限電圧(この上限電圧はクロスオーバー電圧と呼ばれることがある)に達すると、充電回路72は、充電期間の残りの間、この値を有する電圧を電池60aに印加するように構成されている。所定のクロスオーバー値に実質的に等しい定電圧が電池60aに印加される期間の間、充電回路72は、定電圧つまりCVモードで動作しているとされる。
充電回路72は、電力変換モジュール74に結合されている。この電力変換モジュール74は、AC/DCコンバータモジュール76を有しており、このAC/DCコンバータモジュール76は、85V〜265V及び50Hz〜60Hzの定格で電力を供給する電源など、充電器の外部のAC電力源に電気的に結合されており、また、このAC電力を低いDC電圧(例えば5V〜24V)に変換し、例えば、この低いDC電圧を例えばDC−DCコンバータ78に与えて、再充電式電池を充電するのに好適なレベルを得る(例えばリン酸鉄リチウムの電気化学セルを有する再充電式電池には、例えば約3.7V〜4.2Vの間のレベルのDC電圧。)他のタイプのセルが、異なる電圧レベルを有してもよい)。
充電回路72はコントローラ80を有しており、このコントローラ80は、電池60a及び60bに印加される充電電流を決定し、その決定した充電電流に実質的に等しい電流を電池60a及び60bに印加し、指定された又は所定の時間が経過した後に充電電流を終了するように構成されている。コントローラ80はまた、所定の電池電圧又は充電レベルに達すると充電電流を終了するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、コントローラ80は、一定の12Cの充電速度が当てはまるようにバックコンバータ90を調整する(すなわち、1Cの充電速度は、1時間で電池を充電するのに必要とされる電流に相当し、したがって、12Cは、約1/12時間、すなわち5分で特定の電池を充電するのに必要とされる充電速度である)。そのような12Cの充電速度は、所定の最大充電電圧に達するまで又は5分間の期間が終了するまで当てはめられる。最大充電電圧に達すると、コントローラ80は制御モードを変更し、所定の充電時間、例えば5分間が終了するまで定電圧を電池60a及び60bに印加する。
いくつかの実施形態において、電池60a及び60bに印加される充電電流の決定は、例えば充電器70のケーシング71上に配されたユーザーインターフェースを通じて与えられたユーザー指定の入力に、少なくとも部分的に基づいていてもよい。そのようなユーザーインターフェースは、例えば再充電される電池の容量をユーザーが指示することができるスイッチ、ボタン、及び/又はノブを有していてもよい。加えて、いくつかの実施形態において、そのインターフェースは、例えば充電期間など、充電プロセスに密接に関係する他のパラメータをユーザーが指定できるように構成されてもよい(より長い充電期間、例えば15分〜1時間が望まれる状況下で)。使用する特定の充電電流を決定するために、ユーザー指定のパラメータに対応する好適な充電電流を示すルックアップテーブルがアクセスされる。
いくつかの実施形態において、充電電流の決定は、例えば、電池の容量及び/又は電池のタイプを表すデータを提供する識別機構を使用して、充電器70の充電区画内に配置された電池の容量を識別することによって実施されてもよい。電池の容量を表す抵抗率を有するID抵抗の使用に基づいた識別機構を有する例示的な充電装置の詳細な説明が、「電池判定を利用した超急速電池充電器(Ultra Fast Battery Charger with Battery Sensing)」という名称の、同時に出願される特許出願に提示されており、この特許出願の内容はすべて、参照によって本願に組込まれる。いくつかの実施形態において、充電電流の決定は、電池の容量及び/又はタイプ(例えば、電池の充電抵抗)を示す電池の電気特性のうちの少なくとも1つを測定することによって実施されてもよい。測定した電池の特性に基づいて充電電流を適応的に決定する例示的な充電装置の詳細な説明が、「適応的充電装置及び方法(Adaptive Charger Device and Method)」という名称の、同時に出願される特許出願に提示されており、この特許出願の内容はすべて、参照によって本願に組込まれる。
コントローラ80は、電池60a及び60bに対して実施される充電動作を制御するように構成された処理デバイス82を有している。処理デバイス82は、マイクロチップテクノロジー社(Microchip Technology Inc.)によるPIC18F1320マイクロコントローラなど、いかなるタイプの計算及び/又は処理デバイスであってもよい。コントローラ80の実装に使用されている処理デバイス82は、揮発性及び/又は不揮発性記憶素子を有しており、その揮発性及び/又は不揮発性記憶素子は、プロセッサに基づくデバイスの一般動作を可能にするためのコンピュータ命令、並びに、15分未満に少なくとも90%の充電容量を達成するような充電動作を含めた、充電器70に結合された電池60a及び60bに対する充電動作を実施するための実行プログラムを含んだソフトウェアを格納するように構成されている。処理デバイス82は、複数のアナログ及びデジタル入出力ラインを備えたアナログ−デジタル(A/D)コンバータ84を有している。またコントローラ80は、処理デバイス82によって生成されたデジタル信号を受信し、それに応答して、充電回路72のバックコンバータ90などのスイッチング回路のデューティサイクルを調整する電気信号を生成するデジタル−アナログ(D/A)コンバータデバイス86及び/又はパルス幅変調器(PWM)88を有している。
図12はバックコンバータ90を示し、このバックコンバータ90は、2つの、例えばバイポーラ接合トランジスタ(BJT)92及び94と、インダクタ96とを有しており、このインダクタ96は、電力変換モジュール74がバックコンバータ90と電気的に連係しているときにはエネルギーを蓄積し、電力変換モジュール74がバックコンバータ90から電気的に隔離されている期間の間にはそのエネルギーを電流として放出する(明確にするため、回路図は電池60aのみを示している)。また、図12に示すバックコンバータ90は、同様にエネルギー蓄積要素としても使用されるコンデンサ98を有している。インダクタ96及びコンデンサ98はまた、バックコンバータ90の出力におけるスイッチング電流及び電圧リップルを減じるための出力フィルタとしても働く。図12に示すバックコンバータ90などのバックコンバータの動作については、例えば、「急速な電池充電装置及び方法(Fast Battery Charger Device and Method)」という名称の、同時に出願される特許出願においてより具体的に記載されており、この特許出願の内容はすべて、参照によって本願に組込まれる。
トランジスタのオン期間、つまりデューティサイクルは、初期には、コントローラ又はフィードバックループが出力電流及び電圧を測定する間、0%のデューティサイクルから逓増される。決定された充電電流に達すると、フィードバック制御ループは、例えば比例積分微分つまりPID機構を使用して、閉ループ線形フィードバック計画を用いてトランジスタのデューティサイクルを管理する。充電器の電圧出力、又は端子出力がクロスオーバー電圧に達すると、トランジスタのデューティサイクルを制御するために、類似の制御機構が使用されてもよい。
したがって、トランジスタ92のオン期間の間に電力変換モジュール74によって供給される電流と、トランジスタ92のオフ期間の間にインダクタ96及び/又はコンデンサ98によって供給される電流は、結果として、必要な充電電流に実質的に等しい有効電流となるはずである。
いくつかの実施形態において、コントローラ80は、例えば、コントローラ80の端子80c(ISENSEとマークされている)を介して一方又は双方の電池における測定値を伝える電流センサーによって測定された、電池60a及び60bを通じて流れる電流の測定値を周期的に受信する(例えば0.1秒毎)。受信したこの測定電流値に基づいて、コントローラ80は、電池60a及び60bを通じて流れる電流が充電電流レベルに実質的に等しい値に収束するように、デューティサイクルを調節してこの電流の調節を生じさせる。このように、バックコンバータ90は、電池60a及び60bに供給される調節可能な電流レベルをもたらす調節可能なデューティサイクルで動作するように構成される。
電圧センサー及び/又は電流センサーに加えて、充電器70は、電池60a及び60b及び/又は充電器70のいずれかの他の特性を測定するように構成された他のセンサーを有していてもよい。例えば、充電器70の温度制御が必要とされる実施形態において(例えば、15分間を超える充電期間を有する充電器に対して)、充電器70は、電池60a及び60bに結合された温度センサー(例えばサーミスタ)、及び/又は、充電回路72が配され得る回路基板に結合された温度センサーを有していてもよい。
図13は、再充電式電池60a及び60bを再充電するための例示的な充電手順100を示す。電池60a及び60bは、機構10及び回路ハウジング72を封入するケーシング71上の開口部73a及び73bを通じて配置される。次いで、ユーザーは、ケーシング71上に配された「開始(START)」ボタンを押すことによって、充電サイクルを開始することができる。いくつかの実施形態において、感知機構が、電池が充電区画内に配置されたことを検知することができ、したがって充電サイクルを自動的に開始することができる。
充電サイクルが開始されると、モーター14は動作を開始し、ステージ28a及び28bの変位を制御する作動装置を作動させて、第1の位置(すなわち受容位置)から、充電電流が印加される第2の位置(すなわち充電位置)に、電池60a及び60bを変位させる(102)。本明細書で説明する例示的実施形態において、モーター14は、楕円形状の円板22を有するカム駆動装置16の回転を生じさせ、次にこの楕円形状の円板22は、ステージ28a及び28bを機構10の内側へと変位させるように、カム従動子32を介してアーム24a及び24bを作動させる。モーター14の動作はまた、第2の作動装置40の回転を生じさせてアーム44a及び44bを作動させ、充電器接点42a及び42bが電池60a及び60bの端子に接触するように充電器接点42a及び42bを電池60a及び60bの上に変位させる。
電池60a及び60bがそれらの充電位置に変位された後、「充電位置」リミットスイッチ58aはモーター14の動作を中断させ、したがって、ステージ28a及び28bの、そして充電接点42a及び42bの変位を停止する。
これで電池がそれらの充電位置につき、電池の端子が接点42a及び42bの電気接点と電気的に連係する状態となり、充電プロセスを進めることができる。所望により、充電手順を始めるのに先立って、充電器70は、特定の障害状態が存在するか否かを判断する。例えば、充電器70は、電池60a及び60bの電圧Va及びVbをそれぞれ測定する(104)。充電器70は、測定電圧が所定の範囲(例えば2V〜3.8V)にあるか否かを判断する(106)。電池60a及び60bのいずれの測定電圧Va及びVbも所定の許容範囲になく、したがって現在の状態での充電動作が不安全となると判断される状況下では、充電器は充電動作を続行せず、充電手順は終了してもよい。これらの状況下で、電池は、本明細書で説明するようにアンロードされる(120)。
充電器70は、電池のタイプ、充電期間、電池の容量などを含めた、充電プロセスと密接に関係する情報に基づいて、電池60a及び60bを充電するために使用される充電電流及び/又は充電期間を決定する(108)。例えば、充電器70は、電池60a及び60bを少なくとも90%の充電容量に15分未満で充電する充電電流を決定するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、より長い充電期間(例えば1時間〜4時間)、種々の電池容量、及び種々の充電レベルに好適な充電電流が決定されてもよい。
充電電流を決定するために使用される情報は、例えば充電器70のケーシング71上に配されたユーザーインターフェースを通じて与えられてもよい。それに加えてかつ/又はそれに代わって、そのような情報は、電池の特性(例えば、容量、タイプ)を表す情報を電池が充電器に通信することができる識別機構を通じて与えられてもよい。いくつかの実施形態において、印加する充電電流の決定は、電池の電気特性(例えば充電抵抗)を測定し、そのような測定に基づいて電池60a及び60bのタイプ及び/又は容量を判断することによって得られた情報に基づいてもよい。充電器70が、特定のタイプの容量を有する特定のタイプの電池を受容するように構成されている場合、充電器70は、その特定の電池及び容量に好適な所定の充電電流を使用する。充電電流の決定は、充電電流を種々の電池の容量、電池のタイプ、充電期間などと関連付けるルックアップテーブルにアクセスすることによって実施されてもよい。
電池60a及び60bに印加される充電電流を決定すると、予め指定された充電動作の時間を測定するように構成されたタイマーが始動される(110)。タイマーは、例えば、プロセッサ84の専用のタイマーモジュールであってもよく、また、プロセッサ84の内部又は外部クロックによって測定される一定の時間間隔で増分されるカウンタであってもよい。
例えば図12に示すバックコンバータ90などの電流/電圧調整回路が、決定された電流に実質的に等しい定電流が再充電式電池60a及び60bに印加されるように制御される(112)。説明したように、決定された充電電流は、その充電電流に実質的に等しい電流が電池12に印加されるように、例えばバックコンバータ90のトランジスタ92に印加されるデューティサイクル信号を生成するために使用される。このように、コントローラの出力信号は、例えばバックコンバータ90のトランジスタ92に印加されて、電力変換モジュール74からの電圧が電池60a及び60bに印加される。特定のデューティサイクルのオフ時間の間、電力変換モジュール74は、電池60a及び60bから遮断され、インダクタ96及び/又はコンデンサ98に蓄積されたエネルギーが、電流として電池に放出される。電力変換モジュール74から印加される電流と、インダクタ96及び/又はコンデンサ98から放出される電流とが組合わされ、結果として、決定された充電電流に実質的に等しい有効電流となる。
いくつかの実施形態において、充電器70は、CC/CV充電プロセスを実施する。したがって、そのような実施形態において、所定の上限電圧(すなわちクロスオーバー電圧)にいつ達したかを判断するために、電池60a及び60bの端子における電圧が周期的に測定される(114)。電池60a及び60bの端子における電圧が、所定の上限電圧、例えば4.2Vに達すると、電流/電圧調整回路は、クロスオーバー電圧レベルに実質的に等しい定電圧レベルが電池60a及び60bの端子において維持されるように(例えば、トランジスタ92及び94の電気的作動を通じて)制御される(116)。
充電時間に実質的に等しい期間が経過したと判断された後(118)、又は(電池60a及び60bの周期的測定を通じて判断できるように)特定の充電又は電圧レベルに達した後、(例えば、トランジスタ92の電気的作動を中断して、電力変換モジュール74から送られる電力を終了させることによって)電池60a及び60bに印加される充電電流が終了される。
電池60a及び60bは、モーター14の動作を再開することによって、充電器から取り出すことができる(120)。モーター14の動作により、スプールギヤ18は回転を再開され、したがって、カム駆動装置16及び40は、それらが作用するそれぞれのアームを作動させる。2つの作動装置によって実現される指定順序での動作において、回転する楕円形状の円板22を有するカム駆動装置16は、充電器接点42a及び42bが、損傷を受けることなく充電区画12a及び12bの上の位置から後退し始めることを可能にするために、2つの電池をわずかに変位させるようにアーム24a及び24bを作動させる。楕円形状の円板48と、それと共にレーストラック溝50を画定する環状の円板46とを有するカム駆動装置40は、充電器接点42a及び42bを実質的にロッドレール43a及び43bの中央に後退させるように、アーム44a及び44bを作動させる。回転する楕円形状の円板22は、ステージ28a及び28bを変位させ、したがって電池60a及び60bをそれらのアンロード位置に移動させるように、アーム24a及び24bを作動させる。その位置で、「アンロード」リミットスイッチが係合し、モーター14の動作が中断し、電池60a及び60はユーザーによって取り出すことができる。
充電回路及び充電手順の更なる例示的実施形態については、例えば、「急速な電池充電の装置及び方法(Fast Battery Charger Device and Method)」及び「リン酸鉄リチウム超急速電池充電器(Lithium Iron Phosphate Ultra Fast Battery Charger)」という名称の、同時に出願される特許出願において記載されており、これらすべての特許出願の内容はすべて、参照によって本願に組込まれる。
その他の実施形態
本発明の多数の実施形態について説明してきた。例えば、充電区画は、移動可能な底部分と、固定された、例えば円筒状の側壁とを有することができ、移動可能な底部分は電池を第1の位置と第2の位置との間で変位させるように機構10によって作動され、一方で充電区画の側壁は依然として静止する。それでもなお、様々な修正が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなくなされ得ることは理解されよう。それゆえに、他の実施形態は以下の特許請求の範囲に含まれる。